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魔術にかかったボール【自由が丘恋物語 〜winter version〜 第14話】

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2度目のフットサル練習日、慎吾はひとりでやってきた。



魔術にかかったボール【自由が丘恋物語 〜winter version〜 第14話】

画像:(c)Mariusz Blach - Fotolia.com




ひとりでサッカー関連の場所に足を向けるなど、引きこもっている頃は想像もしていなかった。



「今度からはひとりで行ってね」



という桃香の言葉にトンと押された気がしている。そうだ、気楽に戻ればいいのだと切り替えてみることにした。自分の脚のことは気になる。思い切り走るのは怖い。まずはチームの雰囲気に慣れるのがよいんだと…。慎吾はベンチで休憩している冬馬を見つけ駆け寄った。




「あの。このチームのマネージャーになりたいんですけど。」



冬馬は、オッと驚くような顔つきになり、すぐにニコっと笑った。



「もちろんマネージャーもして欲しいけど、練習の時って人数足りないから、パス出しとかやってくれないかな。軽く走るくらいはいいんだろ?」



冬馬はピッチへの復帰を促すような誘いをした。桃香は冬馬に、慎吾の過去をすべて話していた。殻に閉じこもってるから外に引き出してあげてね、と。



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