JALは9月30日、新たに「JALなでしこラボ」を設置して女性をはじめとする多様な人財の活躍をグループ全体でより一層進めていくことを発表した。JALグループでは多様な人財の活躍推進を経営戦略のひとつとして位置づけ、女性をはじめとするさまざまな人財が力を発揮し活躍できるよう、人財育成や支援体制を強化している。そうした取り組みの中で、JALは2014年度に「なでしこ銘柄」(経済産業省と東京証券取引所が共同で女性活躍推進に優れた上場企業を選出)に初めて選ばれた。現状、JALグループ全体で女性社員の比率が47%ではあるものの、女性管理職比率は15%にとどまっているという。今回発足する「JALなでしこラボ」では、ダイバーシティを実現する上での第一歩として、「真に女性が活躍する企業」となるべく、「女性活躍推進 目標数値・行動計画のとりまとめ」「意識改革とワークスタイル変革」「社内研究プロジェクト」などの活動を、グループをあげて取り組んでいくという。
2015年10月01日NTTデータは2015年10月1日付けで、同社グループにおける人工知能(AI:Artificial Intelligence)の応用ビジネスを推進するための組織として、「AIソリューション推進室」を技術開発本部サービスイノベーションセンタ内に設置すると発表した。AIソリューション推進室は、NTTの研究所が保有する人工知能技術(音声認識、画像認識、自然言語処理、知識処理、機械学習など)と、NTTデータが保有する情報活用ノウハウ・プラットフォームを組み合わせ、人工知能を活用した幅広いシステム・サービスの創出などを目的としたもの。当初は、人工知能技術のスペシャリスト20名の体制で活動を開始し、順次体制を拡大していく。同社はすでに、「融資審査やマーケティング分析のミドルオフィス業務における意思決定・知的判断の支援 」「窓口やコンタクトセンターの顧客対応業務における手続き、商品などの相談支援」「オフィス、公共施設、店舗などでのグローバルなコミュニケーションの支援」「スマートフォンなどのモバイル端末や人型ロボットを介したコンシューマー向け対話型サービス」において、人工知能の応用を進めている。同社は人工知能関連のシステムおよびサービス提供で、2018年度までに累計200億円の売上を目指す。
2015年09月30日女性社長や女性役員など、“働く女性”の活躍が注目される今日。1986年に男女雇用機会均等法が施行され、2007年の改訂時に間接差別の禁止が初めて盛り込まれてから、日本では女性の社会進出が目覚ましく発展してきました。しかし、それにも関わらず男女の賃金差は世界のなかでもワースト2位。OECD(経済協力開発機構)による2008年度のレポートによると、日本における男女賃金差は33.9%だといいます。また厚生労働省は2013年において一般労働者の女性が男性の71.3%を占めることを指摘しており、依然として格差は存在しています。世界の男女格差事情はどうなっているのでしょうか?『METRO』では、イギリスにおける男女間賃金格差の現状を取り上げています。女性社長は男女の賃金差が理由で、毎日100分もただ働きをしているということが、最新の調査で明らかになりました。■イギリスでは男女間賃金格差は22%もあるイギリスの7万2千人を超える経営者を対象にした調査によると、全年齢における女性経営者の1月の平均賃金は、すべての役職にわたって30,612ユーロ(約417万円)だということがわかりました。それに対して同じ条件下の男性は39,136ユーロ(約530万円)の賃金をもらっています。9,069ユーロ(約123万円)あった男女間の平均賃金差は、2014年には8,524ユーロ(約116万円)とわずかに改善されたものの、いまだに22%の差があります。■女性の上級管理職は43%で取締役は29%そして女性社長は1日あたり100分ただ働きをしていることになり、年間日数に換算すると57日に及びます。CMI(チャータードマネジメント協会)のCEOであるアン・フランク氏はこの男女間の賃金差問題が改善されてきたことを認めつつ、1日2時間近いただ働きは容認できないと話しています。賃金差は、上の役職になればなるほど顕著になります。管理職、あるいは取締役レベルになると男性の平均賃金は138,699ユーロ(約1,890万円)ですが、それに対し女性は123,756ユーロ(約1,680万円)です。管理職に就いている女性上司の数は男性ほど多くありません。幹部補佐をする女性の数は男性よりも勝る一方で、上級管理職は43%、取締役にいたっては29%という少ない割合です。■さらにボーナスは男女間で2倍も差がある毎日100分のただ働きをしている女性ですが、挙げ句の果てにはボーナスも貰い損ねています。男性は平均4,898ユーロ(約66万円)のボーナスに対し女性は2,531ユーロ(約34万円)と、全ての役職において2倍近くの差があります。CMIで調査を執り行ったXpertHRのコンテンツディレクター、マーク・クレール氏によると、1970年に初めて同一賃金法が実施されてから、45年もの歳月が過ぎたにも関わらず、男女間の賃金格差はまだ解消されてないとコメントしています。加えて彼は、多くの従業員は自分の組織がどれだけ酷い環境であるかを知りたくないという傾向にあると言います。■男女間の賃金格差をなくすための新政策デービッド・キャメロン首相は先月、一世代で男女間の賃金格差をなくすことを誓い、来年の初め半年に政府は、250名以上の従業員を抱えるあらゆる企業に職場の賃金差を開示させるという新しい規定を導入する予定です。キャメロン首相は、男女間の格差に日光を当て、変化に必要な圧力をつくり、女性の賃金を引き上げる旨を語りました。*日本は女性の社会進出では遅れているといわれ、男女の賃金格差も大きい国のひとつです。イギリスは日本にくらべれば格差が比較的小さいのですが、それでもまだまだ埋めるべき差があります。政府の政策も重要ですが、現場で働く職員、そして雇用する企業の問題意識が男女間格差をなくす大きな一歩なのかもしれません。(文/スケルトンワークス)【参考】※Gender pay gap means female bosses effectively work 100 minutes for free each day-METRO※THE GENDER WAGE GAP IN OECD COUNTRIES-CESinfo DICE Report※男女間の賃金格差解消に向けて-厚生労働省
2015年09月11日「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案」が、8月28日に参議院本会議で可決され、成立した。同法律案は、女性の職業生活における活躍の推進について、その基本原則を定めたもの。○女性の個性と能力発揮を目指す同法案は、急速な少子高齢化の進展、国民の需要の多様化その他の社会経済情勢の変化に対応するため、女性が自らの個性と能力を十分に発揮して職業生活において活躍することを目指して定められたもの。同法案の成立により、雇用者としての国及び地方自治体と、従業員が301人以上の企業は、事業主行動計画策定指針に即して、女性の職業生活における活躍の推進に関する取組に関する行動計画を定め、厚生労働大臣に届け出る義務が課せられる。行動計画には、「採用人数に占める女性社員(職員)の割合」「男女の継続勤務年数の差異」「管理的地位にある職員に占める女性職員の割合」などの状況把握と分析を盛り込む必要がある。行動計画策定の施行日は2016年4月1日となっている。
2015年08月28日常陽銀行はこのたび、創立80周年事業の一環として「女性の活躍」を応援するための融資商品を新設したと発表した。○企業向けの融資商品「常陽サンフラワー」と女性向けマイカーローンの取扱い開始同行は、これまでも女性が生き生きと活躍するために、女性向けのフリーローン「フリーパレット」や「女性の顧客向けサイト(愛称J-Palette))などの商品・サービスを提供してきたという。このたび、女性の活躍推進に積極的な企業向けの融資商品である「常陽サンフラワー」と女性向けマイカーローン「Oh! My Car!」(オー!マイカー!)の取扱いを開始する。なお、「常陽サンフラワー」は、同行が新事業創出支援の一環として取組む「第3回常陽ビジネスアワード」において受賞した大学生(常磐大学)のビジネスプランを参考に商品化したものだという。同行は、今後とも女性のライフスタイルに合わせた充実した商品・サービスを提供し、女性の活躍を積極的に支援していくとしている。
2015年07月09日ソフトバンクモバイルは6月30日、子会社のSBパートナーズとさまざまな産業分野のパートナー企業との協業を通じてMVNO事業を推進していくと発表した。現在、MVNOを通じた移動通信サービスの拡大と同時に、IoT(インターネット・オブ・シングス)に関係する多くのビジネスも生まれつつあり、今後、移動通信サービスのニーズはさらに多種多様に変化していくことが予想される。このようなニーズに対応するため、通信事業者としてのノウハウやインフラの提供を通じて、パートナー企業とともに付加価値の高いサービスを開発し、MVNO事業の拡大を目指す。SBパートナーズは、資本金は5百万円で事業開始日は7月1日。事業内容は、MVNO事業およびMVNO事業に附帯関連する業務など。
2015年07月01日日本マイクロソフトは6月5日、総務省が省内のテレワーク推進を目的に、全職員となる約5000名にMicrosoft Lync(現 Skype for Business)を導入したと発表した。行政のICT化が進められる中、特に最先端の取り組みを実践している総務省は、平成26年2月にワークスタイル変革推進チームを省内に結成。ワークスタイル変革推進チームにより、テレワーク環境の整備などの検討が進む中、遠距離のコミュニケーションを支えるWeb会議システムにおいて5つの内容が課題となっていた。5,000人の職員に対し、同時アクセスが100名に限られていた事前に会議を設定。参加者にIDなどの案内を配布する手間が必要だった総務省職員以外の外部の人と会議ができない音声の遅延が頻繁に発生するスマートフォンやタブレットからのアクセスができないこれらの課題に対応するために、総務省では導入を決定し、平成27年3月末に、新日鉄住金ソリューションズの支援を受けて、システムを導入した。導入後の総務省のシステム活用ユーザーは、「育児参加のために育児休業2週間を取得、さらに在宅テレワークを2週間利用。在宅テレワークに多少の不安もあったが、1回やってみると、すぐに慣れた。Microsoft Lync(現 Skype for Business)は、相手がオンライン状態にあるかどうか、あるいは会議中であるかといったプレゼンス(在席情報)が表示されるので、省外にいても、上司・部下と情報共有・作業指示等のコミュニケーションがスムーズに行えたのが大きい」等と述べている。また総務省では、日本マイクロソフト主催で8月24日から28日に開催予定の「テレワーク週間 2015」に先駆け、総務省自らのテレワークの更なる促進の為に、7月6日から10日までの1週間「総務省テレワークウィーク」を実施。「総務省テレワークウィーク」では、期間終了までに、マイクロソフトのコミュニケーション基盤を活用し、総務省幹部職員の最低1回のテレワークの実践、総務省全職員のうち500名のテレワークの実践を目指す。
2015年06月08日りそなグループのりそな銀行と近畿大阪銀行は5月29日、「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」の認証を取得したと発表した。これは、大阪市内で事業を行い、女性の活躍推進に積極的に取組む企業を大阪市が認定するもの。りそなグループは、これからも女性が活躍できる企業文化の醸成を通じ、女性に最も支持される金融サービスグループを目指していくとしている。○評価につながった取組み仕事と生活の両立(ワーク・ライフ・バランス)支援出産を控えた社員をサポートするための「プレママセミナー」や育休後の復職に向けた「復職支援セミナー」を実施。また、育児・介護期間中の短時間勤務をスムーズに実現するための「社員・パートナー社員間転換制度」や一旦退職した社員を再雇用する「JOB リターン制度」など、多様な働き方をサポートする環境整備に取組んでいる女性社員の意見を直接経営に提言できる組織「りそなWomen’s Council」2005年より、女性が活躍し、働き続けるために必要な施策・制度改定などを社長に直接提言する経営直轄の諮問機関「りそなWomen’s Council」を発足し、女性社員の声を各種施策に反映させている。また、女性社員の管理職などのキャリアアップをサポートするマインドアップ研修やセミナーに取組んでいる具体的数値目標の公表りそなグループとして、2020年までに、女性管理職比率を現在の21%から30%とする目標を掲げている
2015年06月01日月刊誌「日経WOMAN」と日経ウーマノミクス・プロジェクトは5月22日、東京ミッドタウンにおいて、「女性が活躍する会社」業界別第1位と総合第1位の発表を行った。同ランキングは、国内の有力企業539社から得た回答をもとに、評価、採点をしたもの。企業における女性社員の活用の実態を 「管理職登用度」「ワークライフバランス度」「女性活用度」「男女均等度」の4つの指標で測定し採点した。総合第1位は2年連続で資生堂が受賞した。資生堂は化学・医薬品業界部門でも1位を獲得している。表彰式には、代表取締役執行役員社長の魚谷雅彦氏が登場。「2度も受賞出来たことは本当に喜ばしい。全ては活躍している女性達のおかげだ。今後は世界で一番を目指す」とコメントした。接客経験の豊富な元ビューティーコンサルタントについては「お客様に直接ブランド価値を伝えることができ、意見を社内にフィードバックできるのには女性の力が大きい。信じている」と厚い信頼を寄せていることを明らかにした。今後は、「仕事と育児の両立サポート」とともに「人材育成、働き方見直し、意識醸成」を課題としていくという。また、女性だけではなく男女共ともにキャリアアップをはかり「変わりゆく世界中のお客さまとともに『美しい生活文化を創造する企業』になる」と将来の抱負を語った。業界別の1位は下記のとおり。・化学医薬品業界/総合第1位表彰 資生堂・サービス業界 ANA・建設・不動産業界 大林組・食品業界 サントリーホールディングス・卸売・小売業界 セブン&アイ・ホールディングス・電気・機械・自動車関連業界 ソニー・保険・証券・その他金融業界 第一生命保険・製造業界 帝人・情報・通信業界 日本IBM・銀行業界 みずほフィナンシャルグループ
2015年05月27日●日本企業は1世紀遅れている女性の活躍で、会社の業績は本当にアップするのだろうか? その答えを示している企業のひとつが、食卓でおなじみの菓子メーカー・カルビーだ。積極的に女性活用に取り組み始めて以来、4年間で売上高3割増、純利益270%増と、業績は好調に伸びている。また、2015年3月には、2年連続で女性の活躍推進に優れた上場企業として、経済産業省と東京証券取引所が選定する『なでしこ銘柄』に。この4年でカルビーにいったい何があったのか? そして何を目指しているのか? 人事総務本部 本部長の江木忍さんにお話を聞いた。○日本の女性管理職の割合の低さ江木さん「当社は『2030(にぃまる・さんまる)』企業を本気で目指しています」「2030」とは、「2020年までに指導的地位に占める女性の割合を少なくとも30%程度にする」という意味の政府目標。しかし実際のところ、管理職に占める女性の割合は10.6%。アメリカでは42.7%、フランスは38.5%、ドイツは37.8%と、先進国は軒並み30%を超えているのに比べて、日本では女性管理職の割合はあまりに低い(2011年3月 内閣府・男女共同参画曲調べ)。実は、今でこそ『なでしこ銘柄』のカルビーも、2010年4月の時点では管理職に占める女性の割合はさらに低く、たったの5.9%。この数字を知った松本晃会長が放った一言は、「この会社、1世紀遅れているね」というものだった。――「遅れている」と言われて、どう感じましたか?江木さん「カルビーはもともと創業者一族が代々世襲しているオーナー企業でしたが、2009年に社外から経営者を迎えることになりました。そのときに会長に就任したのが、ジョンソン・エンド・ジョンソン出身の松本晃です。たしかに、外資系企業出身の松本から見れば、カルビーの女性管理職の少なさは驚きだったかもしれません。でも、私たちからしてみれば、『えっ、どうして?』という感じでした」しかしその後、カルビーの女性管理職の割合は飛躍的に伸び、2015年4月には19.8%まで増加。そのきっかけとなったのが、松本会長の号令で始まった『ダイバーシティ(多様性)の推進』だった。○サッポロポテトで意識が変わった実は江木さんは、2010年に管理職だった数少ない女性の1人。当時はマーケティング本部の本部長を務めていた。――そもそも江木さんはなぜ、カルビーに入社したんですか?江木さん「私は90年に中途採用で入社したんです。もともと食べることが好きでしたし、『かっぱえびせん』などのスナック菓子もよく買っていましたから、縁があるかな、と思って応募しました。でも、その頃はキャリアを積むことにも興味はありませんでしたし、まさか自分が管理職になるなんて、考えもしませんでした」――それなのになぜ、管理職になってバリバリ働いているのでしょうか?江木さん「入社して5年目に、当時売り上げが低迷していた『サッポロポテト』のマーケティングを担当することになったんです。それで工場に見学に行ったら、にんじん、ほうれん草、かぼちゃ、それにホクホクにふかしたジャガイモが惜しみなく使われているのを目の当たりにしまして。『"自然と健康"という創業理念を具現化している!』と感激してしまったんです」江木さんは、工場から開発、営業、物流まで含めたプロジェクトを発足。1年かけて、野菜の色が見える『サッポロポテト つぶつぶベジタブル』を開発し、売上を回復させた。――『サッポロポテト』でスイッチが入った、と江木さん「それまでは、やる気なんて全くなかったのに、自分で考えて行動して、チームみんなで達成感を味わったおかげで、こんな私でも会社に貢献することができたと実感できたんです。チャレンジって楽しいと、心から思いました。それと同時に、他の人にもこんな幸せを感じてほしいと、人事の仕事をしてみたいと考えるようになりました」○会社の未来に女性の力が必要な理由とは女性管理職は少なかったものの、カルビーはもともと女性が働きにくい会社ではなかったらしい。――昔のカルビーは、どんな会社でしたか?江木さん「古き良き日本の会社、という感じでしょうか。私が入社した頃も今も、社員の男女比率はほぼ半々。私は比較的早い段階で課長になりましたが、がんばろうとする女性を特別視するような風潮もなくて、わりと働きやすかったです。ただ、寿退社や出産を機に退社という女性は珍しくなかったですね」――そんな環境で、会社が女性活用の促進を始めたのはなぜでしょうか?江木さん「理由はいくつかあります。まずひとつは、カルビーのお客さまの多くは女性だということ。女性もスナック菓子はよく口にしますし、お母さんがお子さんに買ってあげる、ということも多いですよね。それなのに意思決定の現場にいるのが男性管理職ばかりでは、どう考えてもアンバランスでしょう。それに、女性のアイディアやポテンシャルを活用しなければ、カルビーは企業として、"人"という資源の半分をムダにすることになります。そうならないために、松本会長の肝煎りで立ち上げたのが、『ダイバーシティ委員会』です」まずは、会社の現状を明らかにする調査が行われた。江木さん「私は2代目委員長で、参加したのは2012年からですが、委員会立ち上げ直後に『3年後、5年後にあなたはどうなっていたいですか』と尋ねたところ、キャリアプランを立てている人は、男性でもそれほど多くありませんでしたが、女性はそれよりもぐっと少なかったそうです。つまり、『ずっと働いて、キャリアアップしたい』と考えている女性はほとんどいなかったんです」●女性が活躍したとき、男性のポストは?調査の結果を受けて、当時のダイバーシティ委員会は、仕事と家庭の両立支援制度についてわかりやすく解説した『D-BOOK』というブックレットを作成し、全社員に配布した。制度については社員規程集にも載っているが、簡単な言葉で伝えることによって、制度の活用促進につながったという。――このほかに、どんな取り組みが?江木さん「女性限定の『エンカレッジ研修』を実施しました。2011年9月の初回には、工場で働く人から営業、サポート業務のスタッフまで、さまざまな年齢の女性84人が自主参加しました。1泊2日の研修で、自分のキャリアや強みを総ざらいして、その後の自分のキャリアプランを作ったんです。初日の懇親会には社長も出席して、会社が女性の力に期待していることをトップが直接自分の言葉で伝えました。『仕事へのモチベーションを初めて持てたと』いう声が多かったですね」。このほか、年に1回、『ダイバーシティフォーラム』を開催しています。全国から約400人が参加しまして、経営陣のメッセージを聞いたり、外部から講師を招いて勉強したり。ダイバーシティをテーマに交流する『晃さんと語ろう』というイベントもあります」――「晃さん」って……松本会長ですよね?江木さん「そうです。けっこう人気があるんですよ、このイベント。経営トップが『女性の力を活用したい』と語れば、社員にも会社の本気度が伝わりますよね。以前行った時はイベントの終わりに、、ボードに『ダイバーシティ推進のために取り組むこと』を書いて、写真撮影。その写真はイントラネットで公開しました。言葉にして約束することで、ダイバーシティは確実に前進するんです」○昇格も降格もありカルビーのユニークなシステムのひとつが「チャレンジ制度」。この制度にはいくつかのコースがある。例えば「役職チャレンジ」。課長職または部長職にチャレンジしたい人が、本部長全員の前で、これまでの実績や「課長(または部長)になったらやりたいこと」をプレゼンする。江木さん「社員なら誰でもチャレンジする権利があります。課長を飛び越えて、部長にチャレンジしてもいいんです。今までのところ、部長チャレンジからは毎年1~2名、課長チャレンジでは3~4名が抜擢されています」――すごいチャンス! ですが、チャレンジ失敗もあるわけですよね江木さん「もちろんです。でも、チャレンジしたこと自体は評価されますし、チャレンジ後には出席した本部長たちから『ここはいいが、これが足りない』とか、『ここをもっと勉強するといい』などのコメントが書かれた評価シートがもらえます。これが大好評で、思いはかなわなくても、上の人にちゃんと受け止めてもらえたということが、モチベーションにつながっていくようです」――でも、女性の管理職が増えれば、その分男性のポストは減るわけですよね。江木さん「管理職に女性の割合を増やしたいのはもちろんですが、女性だからといって昇進できるわけではありません。男性、女性に関わりなく、優秀な人がふさわしいポストに就くというだけ。成果を上げられなければ、これも男女問わず、降格もありえます」――降格! 厳しいですね……江木さん「実は私にも経験があります。2010~11年までは本部長でしたが、12年には部長、翌年はまた本部長。キャリアのアップダウンが激しいんです(笑)。でも、降格したときは、自分でもその理由に納得できたので全く気になりませんでした。それに、管理職を経験することは、自分の成長にとって確実にプラスになります。女性で『役職チャレンジ』する人はまだまだ少ないですが、やってみて損はないんですよ」○女性管理職が集まる『アネゴネットワーク』――管理職って大変なことも多いような気がしますが、やっぱりいいものでしょうか?江木さん「たしかに端から見ると、あまり魅力的な仕事と思えなかったかもしれません。でも、昔ながらの男性的なやり方を見て、『管理職なんて面倒ばかり』と思い込むのは、もったいないと思うんです。ですから、男性のやり方を見て大変だと思うより、管理職として活躍する女性がロールモデルとなって、『あんな風になりたい』と思ってもらうことが大切なんです」――既存のイメージにとらわれず、"なりたい管理職"像を探すということですね江木さん「そうですね。それと同時に、女性には女性ならではのライフイベントや悩みもありますよね。そんなときどうしたらいいか、女性管理職に直接ぶつける場があれば、と立ち上げたのが、『AGNネットワーク』。AGNはANEGO(アネゴ)Networkの略です(笑)。女性管理職は自動的にこのメンバーになって、交流することができます。不定期開催ですが、女性管理職だけの食事会や、社内から男性本部長を招いてのレクチャーなども行っているんです。今女性活躍の波は来ています。ダイバーシティは長丁場で取り組まないといけないですが、少しずつ仕組みを変えていければと思っています」――ありがとうございました。女性が活躍する企業では、女性が特別扱いされているわけではなかった。みんなが自分のなりたい姿を目指して"当たり前"に働ける会社が、結局は女性が活躍する企業だと言えるのかもしれない。
2015年05月20日野村證券は12日、女性の活躍を推進するため、2020年までに女性マネジャーの人数を550名とする数値目標を設定したと発表した。野村グループは「最大の財産は人材」との考えのもと、社員一人ひとりが自らの持つ能力や個性を発揮して活躍できる環境を整えてきたという。さまざまなバックグラウンドや価値観を持つ社員が互いに認め合い協働することで、顧客の多様なニーズに応え、より付加価値の高いサービスを提供することができると考えているからだという。その一環として同社では、女性の活躍を推進していくために、さまざまなライフイベントとの両立を支援する制度の拡充に努め、いきいきと、そして長く働ける職場作りを目指しているとしている。このたび、定量的な目標を定めたが、両立支援制度の拡充と、キャリア形成に向けて、挑戦と活躍の機会を国内外にわたり広く提供することで、より多くの女性マネジャーが活躍できるよう、これまで以上に積極的に取り組んでいくとしている。この取り組みを通して、女性社員を含むさまざまな社員が、それぞれの個性や能力を活かしながら活躍するための環境作りをさらに進めるとともに、多様な社員が組織運営や意思決定に参画することを通して、優秀な人材の確保と新たな価値の創出を図っていくとしている。○女性の活躍推進に向けた主な取り組み勤務地限定総合職/非限定総合職間の転換制度勤務地限定総合職の勤務地変更制度再雇用の弾力的運用キャリア意識や能力・スキル向上のための各種研修女性管理職向けメンタリング/コーチング・プログラム管理職向けダイバーシティマネジメント研修社員ネットワーク活動支援
2015年05月14日中京銀行は27日、愛知県と連携した「あいち女性の活躍企業応援融資」の取扱いを開始したと発表した。同商品は、愛知県より「女性の活躍企業の認証」を受けた事業者の人を対象とし、0.2%の金利優遇を行うことで、女性の活躍企業の事業活動を資金調達の面より応援するという。女性の活躍企業認証制度(愛知県)とは、愛知県が企業における女性の活躍を促進するために新設した認証制度。女性の活躍促進に向け、トップの意識表明や採用拡大、職域拡大、育成、管理職登用のほか、ワーク・ライフ・バランスの推進や育児・介護ができる環境づくりなどの取り組みを行っている企業等を県が認証することにより、働く場における女性の「定着」と「活躍」の場の拡大を図ることを目的としている。認証を受けるためには、「女性の活躍促進宣言」の提出や「女性の活躍企業確認シート」に掲げる取組項目のうち所定の項目数以上の取組を実施しているなど、愛知県が定める要件を満たす必要がある。5月1日から申請受付を開始する。同行は「女性の活躍促進宣言」を愛知県に提出しており、愛知県と連携し行内だけでなく地域の企業の女性活躍も支援することで地方創生の一翼を担い、地域経済の活性化・発展に、より一層寄与していくとしている。同商品の利用については、同行所定の審査手続きが必要。審査の結果によっては、希望に添えない場合もあるとしている。
2015年04月30日千葉興業銀行は13日、政府による「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の決定を受け、県・市町村がまとめる「地方版総合戦略」の策定や推進を支援するため、行内に「地方創生推進会議」を設置したと発表した。「地方創生推進会議」では、「環境」「観光」「医療・介護」「アグリ・フード」などの分野における地域産業を強化するための活動を行っていくという。具体的には、「創業支援」「事業承継・M&A」「海外進出支援」「ビジネスマッチング」といった同行が持つコンサルティング機能を発揮し、地元企業の持続的成長を支援する活動をさらに強化していくとしている。同行は、引続き千葉県のさらなる発展に寄与するため、「地方創生」への取組みに、積極的に参画していくとしている。○「地方創生推進会議」概要議長:営業統括部担当役員活動内容:「まち・ひと・しごと創生総合戦略」への対応状況に関する情報共有・進捗管理・総合調整事務局:営業統括部ナレッジ企画室[地方創生デスクを配置]メンバー:営業統括部長、経営企画部長、審査部長、事業戦略部長、その他関係部部長地方創生推進サポーター:営業店長○今後の取組みについて(1)「地方版総合戦略」の策定にあたり「地方創生デスク」と「営業店長」が中心となって情報提供・提案を行う(2)「地方版総合戦略」の推進にあたり、各個別の施策について、同行が持つコンサルティング機能を発揮し、積極的に参画していく
2015年04月15日国を挙げての「女性の活躍推進」もあり、企業では女性管理職・役員が増えてきました。この春、異動などで「新しい上司は女性」という人も多いのでは? そこで今回は、職場・取引先などで「女性上司」と仕事をする際のポイントを紹介します。■1.リスク、納期管理が甘い一般的に女性はマルチタスクが得意といわれています。料理がそのいい例で、同時に複数の仕事を並行し、段取りよく進められる女性は多いもの。管理職に就くような「デキる女性」ならなおのことでしょう。真面目でキッチリした性格、仕事の納期は守って当然…という基本スタンスだと思った方がいいでしょう。そんな女性上司に最もご法度なのが「納期破り」。特に納期当日になって「出来ませんでした…」は絶対NG! 余裕あるスケジュールで約束し、前倒しで完了させることが鉄則です。どうしても納期延長をお願いしたい場合は、「〇〇の資料、ほぼ完成しているのですが、××のバックデータを追加すれば説得力が増しそうです。あと1日お時間いただけませんか?」などのポジティブな理由で交渉を。また、想定外のリスクに対して「ヤバイ! どうしよう…」とうろたえるばかりの部下もNGです。「〇〇は難しくなりましたが、△△なら何とか対応できそうです」と、常にプランBを出せるよう心がけて。どんなことがあっても納期厳守で、代替え案無きNoを言わないことがポイントです。■2.できない理由ばかり並べる女性上司は男性上司のように頼られることに醍醐味を感じず、自己完結できる部下を好む傾向があるようです。「できない部下ほど可愛いはず」「頼られたらひと肌脱ぎたくなるのでは」…勝手にそんな親分肌の上司像を描いて甘えるのはNG! 「なぜできないか」という理由だけだと、単なる言い訳にしか聞こえません。上司に解決策を求める無責任な部下…と印象は悪くなるばかり。もちろん理由の説明は必要ですが、大切なのは「何があればできるか」も伝えること。「〇〇の契約、無理そうです。すみません…」ではなく、「〇〇の契約、このままでは難しそうです。でも△△という条件なら検討していただけるかもしれません。一緒に考えていただけないでしょうか?」といったアプローチなら、全然印象が違ってきますよ。■3.プライベートを話しすぎる女性上司も人間。プライベートの話で仲良くなることも重要ですよね。とはいえ、仕事の話より雑談ばかりしている、一方的に自分語りをするなどはNG! 特に女子会ノリで恋愛話ばかりする部下は地雷を踏むことも…。女性が管理職まで登りつめる背景には、さまざまなキャリア観が隠されているもの。中には仕事のためにプライベートで辛い経験をした人や、会社は仕事をする場所と割り切っている人がいるかもしれません。まずは上司の考えを押さえ、話題のチョイスと割合を見極めましょう。最初は「仕事8割、プライベート2割」程度で様子見しながら、上司のノリにあわせて加減していくのが無難です。そして、プライベートの会話は、お互いの共通点ではなく「共感点」を見つけるのがポイント。「今自由な時間があったら何をしたいか」などといった話題なら、リラックスした会話ができそうです。映画ならなぜそれを観たいのか、旅行ならその場所を選んだ理由を聞いてみても。そんな会話から、お互いに共感できることが見つかれば距離が縮まり、自然と仲良くなれるはずです。女性の上司だからといって過剰に意識する必要はありませんが、男性中心の組織で少数派として頑張る女性上司だからこその配慮はあるはず。上手くコミュニケーションをとりながら、信頼される存在になれるといいですね!
2015年04月07日経済産業省は東京証券取引所はこのほど、女性活躍推進に優れた上場企業を紹介する2014年度「なでしこ銘柄」の選定結果を発表した。本年度は40社を選定し、JALが初めて選定された。「なでしこ銘柄」は、2012年度から経済産業省と東京証券取引所の共同企画として毎年度実施。東証一部上場企業の中から業種ごとに、女性が働き続けるための環境整備を含め、女性人材の活用を積極的に進めている企業を紹介している。「多様な人材を活かすマネジメント能力」や、環境変化への適応力があるという点で「成長力のある企業」であるとも考えられている。空輸業としてはANAが2013年度に初めて選定された。なお、開始時より3年連続で選定されているのは、東レ(繊維製品)、住友金属鉱山(非鉄金属)、日産自動車(輸送用機器)、ニコン(精密機器)、東京急行電鉄(陸運業)、KDDI(情報・通信業)の6社のみとなっている。
2015年03月23日経済産業省は18日、女性活躍推進に優れた上場企業「なでしこ銘柄」40社を選定し発表した。○業種ごとに選出「なでしこ銘柄」とは、東証一部上場企業の中から、業種ごとに、女性が働き続けるための環境整備を含め、女性人材の活用を積極的に進めている企業を紹介するもの。「多様な人材を活かすマネジメント能力」や「環境変化への適応力があるという点で、「成長力のある企業」であるとも考えられるという。選定では、「女性のキャリア支援」と「仕事と家庭の両立支援」の2つの側面からスコアリング。上位企業の中から財務面でのパフォーマンスもよい企業40社が選ばれた。
2015年03月21日メットライフ生命保険は5日、代表執行役会長 社長 最高経営責任者(CEO)のサシン・N・シャー氏が、「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」の「行動宣言」に賛同したと発表した。○輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会「行動宣言」ホームページ(内閣府男女共同参画局)行動宣言は、メットライフ生命のダイバーシティへのコミットメントと共通するものだという。同社としても今後、一層女性の活躍推進に向けて、関連の取り組みを進めていく所存であり、女性管理職比率を政府目標である2020年までに30%に到達するべく、積極的な女性活用を推進していくとしている。行動宣言は「自ら行動し、発信する」、「現状を打破する」、「ネットワーキングを進める」から構成され、同社においても、これらの3つの柱をさらに推進し、多様な人材を歓迎する職場づくりに注力していくという。「女性の活躍を推進するためにも、男性リーダーの果たす役割が重要だと考えています。私自身も行動宣言に全面的に賛同し、日本のビジネス・リーダーの方々と共に、この運動を積極的に推進してまいります」とサシン・N・シャー社長は抱負を述べている。○メットライフ生命におけるダイバーシティ企業におけるダイバーシティは、顧客の多様なニーズに応えるためにも欠かせない要素だという。メットライフ生命は、多様な人材を活かし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することにコミットし、ダイバーシティに取り組んでいる。多様性はイノベーションを生み出し、価値創造につなげていくことをグローバルで大切にしており、また、これが顧客の多様なニーズに応えることができる源泉でもあると考えているという。なかでも女性の登用には特に力を入れ、女性社員の活用とダイバーシティ向上を推進するため、社員による組織JWBN(Japan Women’s Business Network)を2013年に発足させた。JWBNでは、行動宣言に賛同した3つの取り組みを実践しており、社員の意識を高めるためのフォーラムやネットワーキングなどさまざまな施策を実行している。また、メットライフ本社(米国)はNational Association for Female Executives(NAFA 全米女性役員協会)より、2015年度女性役員の働きやすい企業トップ50社に選出されている(過去9年間に8回選出されている)。○輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会について2014年3月28日に首相官邸で開催された「輝く女性応援会議」を契機に、輝く女性・輝こうとする女性たちを応援する各界のリーダーたちによるムーブメントが拡がっているという。このような中、女性の活躍推進に積極的に取り組んでいる企業の男性リーダーによる「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」が開催された。
2015年03月09日Googleは2月19日、インターネットの安全を推進する公募企画「ウェブレンジャープログラム」を開始すると発表した。ウェブレンジャープログラムは、インターネットを安全に使うためのアイデアを収録した動画を募るというもの。対象は、中学生、高校生、専門学校生で、投稿された動画はYoutube上に公開される。グーグルでは、プログラムのルールとして2つのミッションを用意。1つが「みんながインターネットをより安心・安全に使えるように、君ならではの作戦を立て、遂行せよ」で、もう1つが「その活動を紹介する動画を作成し、 YouTubeにアップロードせよ」となる。優れた動画を企画・実施した5組にアンバサダー賞を用意する。受賞者は、6月にGoogle東京オフィスで開催される表彰式に招待される。プログラムの開始にあたり、ウェブレンジャープログラムの参加者を対象に、3月21日と3月22日に「ウェブレンジャートレーニングセッション」を開催する。
2015年02月20日企業向けSNS「Connect」を提供するビートコミュニケーションは1月14日、「アベノミクスが掲げる女性の活躍支援」に関する元ライブドア社長 平松 庚三氏のインタビューをブログで公開した。ビートコミュニケーションは平松氏に「女性活用における日本企業とアメリカ企業の違い」について尋ねた。平松氏は現在、小僧comの代表取締役会長 兼 社長として事業を行っている。同氏によると、アメリカでは個人の能力を基準としてポジションの判断を行っているため、公平な制度や人事体系のもと、女性の登用もスムーズにできているという。「それに対して日本企業は、年功序列や過去の慣習に縛られている側面がある。これでは、オポチュニティ(機会)の公平、つまり年齢や学歴に関係ない能力と実力がある人はだれでもチャレンジできる当たり前のシステムができていないように思う」(平松氏)その一方で、男性と女性はイコール(公平)にはなれないと指摘。これは能力という意味ではなく「役割」という点で絶対に同一に扱えないのだという。それは女性が、男性にはない「子供を産み、授乳を行う」という点にあるという。「出産と育児において、男性は女性の役割を『補助』することはできても、その役割を担うことはできません。女性の代わりをするなんて絶対にできない」(平松氏)そのためにも、優秀な女性を登用し、ポジションを引き上げていくためには"公平かつ不公平な体制づくり"が必要だと平松氏。「女性をサポートしなければならない。時短勤務や週4日勤務など色々あると思うのですが、企業が女性をサポートし、フォローする仕組みを作らないと女性の活躍は増えません。企業が女性に投資することで、女性のパワーが会社に貢献する効果が生まれます」(平松氏)政府としてこうした女性活用の後押しを行っているが、それだけではダメだと平松氏は最後に語った。「安倍総理も女性の活用支援に力を入れると言っていますが、そういった政府の動きを待っているだけではこれまで同様に女性の活用が遅れていくでしょう。監督官庁から言われたり、組合から言われたので動くというものではなく、企業が能動的・戦略的に考えて実行することが重要で、それを実現させるのが経営者の責務です」(平松氏)
2015年01月14日東京都はこのほど、女性活躍推進の気運の醸成を図るために創設した「女性活躍推進大賞」の受賞団体について発表した。同賞は、全ての女性が意欲と能力に応じて、多様な生き方が選択できる社会の実現に向けて創設したもの。大賞として、産業、医療、教育、地域等の4分野から各々1団体、計4団体を受賞団体として決定した。大賞は4団体。社長のリーダーシップのもと、従業員の声に耳を傾け、柔軟な対応で働きやすい環境を提供したとして、産業分野から「理研計器」が受賞した。医療分野からは、就業継続支援とキャリアアップ支援の両輪で、いきいきと働ける職場づくりを推進したという理由で「医療法人社団 KNI」が受賞した。教育分野では、「国立大学法人東京学芸大学」が受賞。理由としては「男女共同参画推進本部を設置の上、勤務環境の改善や白書刊行を中心に、女性研究者の裾野を拡大したこと」が挙げられた。地域分野では、現場の施設長が面接を行い、個々の職員から課題を聴取、個別の対応で就業継続を促進したとして「社会福祉法人新生寿会」が受賞した。奨励賞は7団体。産業分野では「東京中小企業家同友会女性部倶楽部 WAT21」「東京商工会議所女性会」「日本政策金融公庫板橋支店」の3団体が受賞。医療分野は、育児に関する技術・知識付与、仲間づくりを含む育児環境の改善を推進したとして、「東京都看護協会」が受賞した。地域分野からは、「三宅村商工会女性部」「ハッピーロード大山商店街振興組合」「葛飾区婦人団体連合会」が選ばれた。※画像は本文と関係ありません
2015年01月13日三井住友銀行は6日、融資実行時に顧客の女性活躍推進の取組み状況を独自の基準で"見える化"し、その結果を提供する「SMBCなでしこ融資」(以下なでしこ融資)の取扱いを開始した。現在、日本では高齢化社会が進み、労働力人口が減少しつつあり、女性の活躍推進は企業にとっても喫緊の課題となっているという。グローバルな競争環境を生き抜く企業になるためには、組織の多様性を高める事が必要となる。"見える化"については、基準の客観性および信頼性を確保するため、2012年度より経済産業省と東京証券取引所が共同で実施している「なでしこ銘柄」の選定業務を受託するなど、豊富な知見を有する日本総合研究所に制度設計および"見える化"業務を委託している。斯かる環境下、女性の活躍推進への取組みを積極的に推進している顧客は多数いるという。「なでしこ融資」は、こうした顧客に、現状の取組状況の分析や今後の課題、その課題への取組事例などを提供し、今後の更なる取組み推進に活用することで、顧客を応援することを目的としているという。三井住友銀行では、「なでしこ融資」により、顧客の女性活躍推進に向けた取組みを、金融を通じて応援していくとしている。
2015年01月08日仕事や家庭など、様々な場面で活躍する女性達を紹介するインタビュー企画「輝く女性の秘密」。第12回目は、農林水産省が推進する「農業女子プロジェクト」から、5名の女性達が登場。この農業女子プロジェクトは、女性農業者が日々の生活や仕事、自然とのかかわりの中で培った知恵を様々な企業と結び付け、新たな商品サービス、情報を社会に広く発信することを目的に2013年にスタート。三越伊勢丹ホールディングスも今年から同プロジェクトに参画し、11月1日から3日の3日間、伊勢丹新宿店本館屋上では農業女子が手掛けた農作物などを販売する「イセタン“スタイリング マルシェ”」が開催された。このイベントを盛り上げた全国各地から集結したのが今回登場する5名の農業女子メンバー。山形県からは、西洋梨やさくらんぼなどの果樹農家を営む「四季の果実 長沼果樹園」の長沼由紀さん、女性だけの農業会社「山形ガールズ農場」代表・菜穂子さん。埼玉県でお茶としいたけ栽培を手掛ける「貫井園」の貫井香織さん。石川県からは、300種類もの野菜やハーブを栽培する「NOTO高農園」の高博子さん。琵琶湖のほとり滋賀県で自然薯や西洋野菜を作る「みのり農園」の高橋佳奈さんだ。農業女子と一言で言っても、手掛ける農作物や規模や業態も全く違う彼女達。そんな彼女達に就農へのきっかけや仕事の魅力、農業女子プロジェクトへの思いを伺った。■家業、会社の新事業、彼の一言など、就農きっかけは様々長引く景気の低迷だけではなくものづくりへの強い関心から、就農を始める若い男性が増えていると聞くが、農業女子メンバーの就農へのきっかけは一体何だったのだろうか。別の仕事をしていたけれども、代々の家業であった農家を受け継いだと話すのは、貫井さんと長沼さん。また教職を目指すうちに子供への「食の重要性」を強く感じ、地元に戻り家業の農業を手伝いながら自ら農業会社を作った菜穂子さん。農家の娘である、貫井さんや長沼さんや菜穂子さん、の3人は同じように「親から農業を継ぐように言われたことは一切ない」と話し、家業ではあっても自身のチャレンジの場として農業へと飛び込んだそう。農業とは縁もゆかりもないのに「勤めていた企業が、新事業としてはじめた農業ビジネスの担当となったことがきっかけ。それでのめり込んでしまいました。彼(現在の夫)に仕事を辞めてもらい一緒に農家として独立」と笑う高橋さん。また彼の一言で農家へ飛び込んだ高さんは「付き合っていた彼(現在の夫)が農業を始めたいと言い出しまして、それも良いかなと(笑)。そして、ご縁もあり風景に一目惚れした現在の場所で始めることに」と福岡から夫婦でIターンした。そんな風に就農のきっかけは、メンバーそれぞれだけれども、新たなチャレンジの場として農業を選んだことは共通していた。■農産物を通して得た人との繋がりがパワーの源農業の魅力や続ける理由について、どう考えているのだろうか。果樹農家の長沼さんは「生産物を通じた、お客様との繋がりでしょうか。雹被害で大きな影響が出た時、大勢のお客さまから『大丈夫?』という声と共に全国からお米などが届いて…状況問わず応援してくれるお客様の存在は、続ける上での力になります」と話す。独立して2年目の高橋さんは「作物が育っていくことが面白いです。土地や肥料など、条件一つでトマトが全く違う味になる。そして作る品種から出荷先まで自由度が広い」のも魅力だとか。また「うちはレストランや百貨店との取引が主。同世代のシェフからあと10年は野菜を作ってください、と言われるようにもなり、野菜を通して人との信頼関係が深まるのが楽しい」と高さん。日々畑に向き合う仕事とはいえ、生産物を媒介にいろんな出会いがあるのが農業の魅力であり、それがやりがいへと繋がるとメンバーは口をそろえる。今、力を入れて取り組んでいることを聞いてみると、「作るだけではなく届けることも大事にしたい。今回のようなイベントで農の魅力とともに貫井園のこだわりを伝えることも、その一つです」と貫井さん。今回、様々な加工品も販売した菜穂子さんは「加工品をブランド化していくこと。また子供から大人まで食の重要性を考えてもらいたくて、年7回ほどの農業体験にも力を入れています」と話す。安全や安心にこだわったおいしい農作物を作るのは当然。その上で、作ったものをどう届けるのか、作り手の情熱や農業を身近に感じてもらうためにどうするのかを、農業女子はそれぞれの場所で実践中だ。後半では、日々キラキラと輝く太陽の光の下でアクティブに活動を行う彼女達のファッションや美容という観点から農業女子的ライフスタイルについて聞く。
2014年11月29日厚生労働省は14日、「過労死等防止対策推進法」の施行日を11月1日と発表した。これは「過労死等防止対策推進法の施行期日を定める政令」の閣議決定によるもの。○過労死の防止対策を推進日本政府は、近年「過労死」が大きな社会問題となっていることを受けて、今年の通常国会で「過労死等防止対策推進法」を制定した。同法は、過労死の実態を明らかにし、その調査結果を過労死防止のための取り組みや啓発、相談体制の整備などに生かすよう定めたもの。政府はこの法律に基づき、防止対策を効果的に推めるための大綱を作成する。このたび閣議決定されたのは「過労死等防止対策推進法の施行期日を定める政令」。この政令によって、同法の施行期日は11月1日となった。また同時に決定された「過労死等防止対策推進協議会令」では、法律で規定されている事項の他に、協議会の組織や運営に関する必要事項が規定された。厚生労働省は同法の施行後、協議会の早期開催に向けて準備を進めていく予定。(画像は本文とは関係ありません)
2014年10月15日住友生命保険は13日、経済産業省主催「ダイバーシティ経営企業100選」を受賞したと発表した。同社では、2006年度から女性活躍やワーク・ライフ・バランスを推進する組織を設置し、各種制度の新設・拡充や女性のキャリアアップ支援、管理職の意識改革等を進めてきたという。また、少子化対策・子育て支援事業に積極的に取り組んでいて、これらの一連の取組みが評価されたものと考えているという。同社の取組みは「平成25年度ダイバーシティ経営企業100選ベストプラクティス集」に収録されている。今後も、職員一人ひとりが自己の持てる意欲・能力を最大限に発揮できるよう、働きやすく働きがいのある環境整備を進め、顧客にとって「一番薦めたい保険会社」を目指していくとしている。○「ダイバーシティ経営企業100選」の概要経済産業省が、女性、外国人、高齢者、障がい者を含め、多様な人材を活用して、イノベーションの創出、生産性向上等の成果をあげている企業を選定し表彰するするもの。2012年度から開始し、3年程度かけて累積で100社の表彰を目指すもの○選定・受賞事由一般職から業務職(転居を伴う転勤のない総合職)への職種変更を通じ女性職員の課長相当職への登用を推進することで業務体制の見直しを実施労務管理執行部門による全社の業務削減・効率化を実施同社の顧客満足度アンケートにおいて、顧客満足度が大きく向上
2014年03月17日聞き上手がモテる! と言われても、どうすればいいか分からないという女性も多いのではないでしょうか。そんなあなたのために、聞き上手の実践法をお教えします。■コミュニケーションの大切さ「聞き上手」とは、男女のコミュニケーションで女性に求められる要素です。コミュニケーションとは、相手に伝わるすべてがコミュニケーションです。 誰かと話すときに“何を話すか”ということももちろん重要ですし、気にかかることではありますが、それがすべてではないということを忘れずに。 会話でコミュニケーションをするとき、会話の内容自体のほかに、重要な要素があります。まずひとつは目を通して相手に伝わること、もうひとつは耳を通して相手に伝わることです。 この2つの要素のほうが、会話の内容よりも大きな働きをすることもあるのです。■目と耳を通して伝わること目を通して伝わることは、表情や姿勢、態度やボディランゲージです。相手の話を聞いているかのように口では合いの手を入れていても、相手の目を見ていない、そっぽを向いている、無表情やつまらなそうな表情では意味がありません。 特に男性は、目から伝わってくる情報に影響されやすいと言われています。ぜひ気を配ってみてください。 耳を通して伝わることは、声のトーンや大きさ、声質、話すスピードなどです。「すごいね」「楽しいね」と言っても、その発言に抑揚がなければ言葉通りには伝わりません。 やたらと声が大きかったり、まくしたてるようにガツガツと話したりというのも、男性にはあまり好まれません。 ■「聞き上手」の実践法男性に対して「聞き上手」になるためには、自分が何を話すかはあまり重要ではありません。相手の話をしっかりときくこと、それもただ聞き流すのではなく、心も相手に向けて最後まできくことが大切です。 そして、ちゃんときいていることを相手に伝えるために、目と耳を通してアピールすることが重要なのです。 相手に向き合って、目を見て話をきくこと。楽しい話のときには笑顔できくこと。内容に合った相づちを、感情を込め抑揚をつけてうつこと。自分の声が相手に聞こえるように、しっかりとゆっくり話すこと。 同じ話を聞くのでも、これらのことに気を配るとだいぶ印象が変わります。いろいろと研究して、あなたも聞き上手な女性になってくださいね。
2013年11月24日20代から30代前半の女性を悩ませる大人ニキビの改善・治療の推進を目的として、2012年3月22日に「ニキビ治療推進委員会」が発足。ニキビの専門家である皮膚科医や美容ジャーナリストが集まり、ニキビの効果的な予防法・治療法、そして、治療中の過ごし方などの情報発信を行っていく。メディアセミナーとして、虎の門病院 皮膚科部長の林伸和医師による、「女性を悩ませる“隠れニキビ”と近年のニキビ治療の実態」講演が行われた。大人の女性を悩ませる、あごや首、口元から頬などのフェイスラインにできやすい、大人ニキビ。思春期にはほとんどなく、20代から30代前半の女性に多く見られる症状だ。メカニズムは思春期にできるニキビと同じ、だが、ストレスや不規則な生活、睡眠不足など、原因は多岐にわたり、月経前に悪化することが多く、乾燥肌にもできやすいといった特徴が見られる。そんな大人ニキビの始まりは、一見すると、あまり気にならない小さく白いポツポツ。赤く盛り上がったり、腫れた状態になる前の、この状態がお肌の大敵“隠れニキビ”だ。20代女性の3割以上がこの、隠れニキビの状態にあり、赤いニキビに移行する可能性は大。赤いニキビになってからの治療だと、繰り返しできてしまったり、跡が残ってしまったりということもある。まちがった洗顔やケアで、症状が悪化してからの受診も目立つ。だから「まだ大丈夫」あるいは「自分でケアできる」と思わずに、早期に皮膚科を受診し、治療することが重要。最近では、飲み薬や塗り薬も進化し、隠れニキビの治療を継続することで、再発も予防できるということだ。自己流のケアでは繰り返すことも多いニキビ。ほとんどが、保険適用の診療だから、気軽に医師に相談してみては。左から、美容ジャーナリストの小田ユイコさん、皮膚科・美容皮膚科「秋葉原スキンクリニック」院長の堀内祐紀医師、虎の門病院 皮膚科部長の林伸和医師。林氏コメント「現状、初期のニキビで受診する方はほとんどいませんが、自己流のケアや洗顔のしすぎで悪化する場合も多いので、ぜひ早期に皮膚科での治療を始めてください。ニキビは皮膚の病気ですから、保険も適用されます。また、ニキビを髪や厚塗りのファンデーションで隠すのはいけませんが、ノンコメドジェニックの化粧品でスキンケアをきちんとして、ポイントメイクを工夫すれば、メイクだって楽しめますよ」堀内氏コメント「働く女性に多く見られる、大人ニキビ。まずは、肌や頬に手を触れないで過ごして欲しいですね。正しい洗顔方法なら、朝と晩、1日2回で十分です。摩擦に気をつけ、洗顔だけでなくタオルでも、コシゴシこするのはNG。また、通院のメリットは、一緒にがんばれること。治癒に時間がかかる方もいらっしゃいますが、本人が気づいていないサイクルや原因を見つけ、アドバイスできることもありますので、まずは受診してみてください」小田氏コメント「基本の洗顔は、洗顔料をよくあわ立てて、肌をこすらずに泡の力で洗顔してください。よく、すすぐことも重要です。ファンデーションのスポンジやメイクブラシのお手入れも忘れずに。指でファンデーションをつけるなら、手をまずよく洗いましょう。メイクは、ファンデーションの厚塗りは避け、目や唇のポイントメイクで印象的な自分を演出して」
2012年03月28日