MSDは6月22日、国立がん研究センター(国がん)と「SCRUM-Japan(Cancer Genome Screening Project for Individualized Medicine in Japan:産学連携全国がんゲノムスクリーニング)」に基づく遺伝子変異スクリーニングに関する共同研究契約を締結したと発表した。「SCRUM-Japan」は、国立がん研究センターが、個々のがん患者に最適な医療を提供することを目的に、全国の医療機関、製薬企業と協力して実施するがん遺伝子異常スクリーニング事業。大規模な遺伝子異常のスクリーニングにより、希少頻度の遺伝子異常をもつがん患者を見つけ出し、遺伝子解析の結果に基づいた有効な治療薬を届けること、ならびに複数の遺伝子異常が同時に検出できるマルチプレックス診断薬を臨床応用することをミッションとしており、特定の異常が見つかった患者は、対応する治療薬の臨床試験へ参加できる可能性がある。また、患者の遺伝子情報と診療情報は、治療選択の参考として用いられるほか、匿名化処理された後にデータベースに登録され、新たながん診断・治療薬の研究開発のために2次利用される。なお、MSDでは、今回の事業参加を通じて、個別のがん患者に最適な治療薬の開発が期待されることを踏まえ、がん領域における研究・開発を推進していきたいとしている。
2015年06月23日ライフネット生命保険は15日、ウェブサイトからの医療保険の給付金請求サービスの利用状況を公開した。同社は、契約者に「保険金や給付金を、確実に、迅速にお支払いすること」が生命保険会社の最も重要な責務であると位置づけ、さまざまな取り組みを実施しているという。このたび、2014年に開始したウェブサイト上の「マイページ」から行える医療保険の請求手続きに関する2つの新サービス、「ウェブサイトからの給付金請求連絡サービス」「ウェブサイトからの給付金請求書類ダウンロードサービス」について、利用状況を公開した。2008年の開業時より、同社では、医療保険の請求に関する問い合わせは電話のみで受付けていたが、より確実に、より迅速に支払うことを目的として、2013年より年に1度、給付金を請求できるケースの案内や、給付金の請求時に利用できる「ご連絡シート」を添付した冊子「ライフネット生命レター」を送り、請求忘れの防止に努めているという。また、2014年3月には、医療保険の入院を伴う請求連絡をウェブサイト上の「マイページ」から行えるサービスを開始し、現在はこれらの3つの方法で医療保険の請求を受け付けているとしている。○3割の顧客がウェブサイトからの給付金請求連絡サービスを利用2014年度における医療保険の請求連絡の経路別割合は、同社コンタクトセンターへの電話経由が6割(63%)、ウェブサイト経由が3割(28%)、ライフネット生命レター経由が1割(9%)となり、3割の顧客がウェブサイトからの請求連絡サービスを利用している。○PCやスマホを使ったウェブサイトからの請求連絡、「夜間・早朝帯の利用」が4割ウェブサイトから請求連絡をした顧客のうち、夜間・早朝帯(18時~9時)にウェブサイトから請求連絡をした割合は、全体の4割(38%)を占めているという。仕事や育児などで忙しくコンタクトセンター営業時間内に電話できない人も、24時間都合の良いときに、PCやスマートフォンなど、手元のインターネット端末から手続きできるようになった。○ウェブサイトからの給付金請求書類ダウンロードサービス従来請求の連絡を受けた後は、請求に必要な書類を顧客の手元に郵送していたが、少しでも早く手続きを済ませ給付金を受け取りたいという顧客からの要望に応え、2014年10月より、ウェブサイト上の「マイページ」から給付金請求書類をダウンロードできるサービスを開始した。なお、請求書類の記入項目においては、証券番号や住所などが反映された請求書類をダウンロードできるようにしており、顧客の記入負担を軽減するよう努めているという。請求書類は、顧客ごとの請求内容に応じて個別に作成した後、ウェブサイト上の「マイページ」よりダウンロードできる。○ウェブサイトから請求連絡をした顧客の3割近くが、ダウンロードサービスを利用実際、2014年10月のサービス開始以降、ウェブサイトから医療保険の請求連絡をした顧客のうち、3割近く(25%)の顧客に請求書類ダウンロードサービスを活用してもらっているという。これにより、顧客には書類到着を待つストレスをなくし、より迅速に請求手続きを行ってもらえるようになったとしている。○請求連絡から顧客の口座への着金まで、わずか「4日」での実例もウェブサイトからの給付金請求連絡サービスや給付金請求書類のダウンロードサービスを顧客に上手に活用してもらったことで、請求連絡から給付金の顧客口座着金までを「4日」で完了した実例も出ているという。ライフネット生命は、今後も「わかりやすく、安くて便利な保険商品・サービスを提供する」という理念に基づき、顧客の利益と利便性に資する保険商品・サービスの実現に向け邁進していくとしている。
2015年06月18日肥満の人と、10年間喫煙を続けた人。どちらががんになりやすいと思いますか?答えはなんと、肥満の人なのです!がんの最大の原因は、あと10年で喫煙よりも肥満になるだろうと専門家は予測しています。がんの研究者は、抗がん剤に頼る化学療法だけではなく、食事や運動療法によって予防に努めるべきだと主張。肥満はがんを発症するリスクを高めるだけではなく、死亡率さえ高めます。それにも関わらず、WHOは英国の成人肥満率が2030年までに、1/4から1/3まで上昇すると予測しています。こうした肥満の恐ろしさについて、イギリスのニュースサイト『Daily Mail Online』の記事を参考にまとめました。■肥満はがんの死亡率を上げるボストンのハーバード・メディカル・スクールの研究員、ジェニファー博士が率いる研究チームは、肥満とがんとの関連を3年にわたって研究しました。すると20年前の生活と比べると、がんの原因において肥満が占める率が上昇していることがわかったのです。これは人々が、肥満が心臓病や糖尿病にリスクがあることは知っていても、がんのリスクやがんの死亡率を上げていることは認識していないためだと指摘されています。■肥満対策はまだ不十分な状況政府は過去10年間で、タバコ税の引き上げや公共施設での喫煙を禁止するなど、喫煙については幾つもの対策を取ってきました。しかし肥満についての対策は根付いているとは言えません。がんに対する喫煙対策は万全でも、肥満対策はまだ不十分と言えるでしょう。ハーバード大学の研究者は、肥満は乳がん、前立腺がん、大腸がん、子宮頸がんを含むさまざまな腫瘍のリスクを上昇させていると言います。彼らの研究によると、がんと診断された時に肥満であった女性患者は、乳がんの死亡率が75%であることがわかりました。また、肥満率がとても高い女性は、子宮がんを発症する確率が普通の女性の6倍以上でした。別の研究では、がんと診断された後でも積極的に運動をして脂肪を落とした患者は、生存率が2倍にアップしたことがわかっています。以上の結果から、研究者は、人々には基礎的な食事療法と運動プログラムこそ重要であると主張しているのです!■喫煙よりも肥満を改善すべきニューヨークのマウントサイナイ病院のパメラ・グッドウィン博士も、喫煙よりも肥満ががんの原因となっていると主張しています。肥満は体内のホルモン量を変化させてしまい、結果としてがんになりやすい体になってしまうというのです。実際に肥満ががんの治療を妨害し、患者の回復を妨げているとグッドウィン博士は言います。次世代のがんの原因は、肥満ではなく喫煙であると確実に言えることでしょう。喫煙者がタバコをやめるのは重労働ですが、肥満にならないために食事の改善をするのは容易いことです。がんは恐ろしい病気。がんの発症率を確実に上げてしまう肥満体にならないように、今できる食生活の改善から始めましょう。甘いものを摂りすぎず、適度な食事量を守りましょう。適度に運動もできれば、より健康な生活を送れますね。(文/和洲太郎)【参考】※Obesity will cause more cancers than smoking in ten years-Daily Mail Online
2015年06月15日国立がん研究センター がん予防・検診研究センターはこのほど、健診ツール「5つの健康習慣によるがんリスクチェック」をホームページで公開した。○チェック後は改善シミュレーションも可能「がんリスクチェック」は2011年4月に開設。「がんと循環器の病気リスクチェック」を公開して以降、男性を対象とした「大腸がんリスクチェック」「脳卒中リスクチェック」を公開。今回新たに5つの健康習慣によるがんリスクチェックを加え公開した。いずれのチェックも10問以内の簡単な設問で構成され、短時間でチェックすることができる。5つの健康習慣によるがんリスクチェックは、45歳から74歳の男女が対象。「禁煙」「節酒」「塩分控えめ」「運動習慣」「適正BMI」の5つの健康習慣をどれだけ守っているかを診断し、今後10年の間にがんに罹るリスクを算出する。チェックを進める中で5つの健康習慣の知識が得られ、リスクチェックの後に改善シミュレーションにもトライできる。
2015年06月15日国立がん研究センター(国がん)がん予防・検診研究センターは6月12日、2011年に開発しWeb上で公開していた、生活習慣などに関する質問に答えることでがんなどの発生リスクを算出する診断ツール「がんリスクチェック」に、新たに「5つの健康習慣によるがんリスクチェック」を追加したと発表した。がんリスクチェックは、チェックを進める過程で、生活習慣の改善によるがん予防の実践への動機づけを行い、がん罹患率の減少を目指すことを目的に開発、公開されているもの。新たに追加された5つの健康習慣によるがんリスクチェックは、45歳から74歳の男女が対象で、「喫煙」、「飲酒」、「食習慣(塩分)」、「運動習慣」、「肥満度(適正BMI)」の5つの健康習慣について、現在の習慣を続けた場合、今後10年の間にがんに罹るリスクを算出するというものとなっている。チェックを進める中で、5つの健康習慣の知識が得られるほか、リスクチェックの後に、改善シミュレーションにもトライすることもできるという。
2015年06月12日東京海上日動あんしん生命保険はこのたび、7月2日より新がん保険「がん治療支援保険NEO」(正式名称:がん治療支援保険NEO(無解約返戻金型))および「がん診断保険R」(正式名称:がん診断保険(無解約返戻金型)健康還付特則 付加)を発売すると発表した。昨今、医療技術の進歩により、正常細胞を傷つけにくい放射線治療や副作用の少ない抗がん剤など、がん治療の選択肢が増えるとともに、これらの治療方法を併用するケースも増えているという。同社は、このような最新の治療実態を踏まえて保障の充実を図るとともに、顧客の要望にあった自在性のあるプラン設計を可能とする「がん治療支援保険NEO」を新たに開発したという。また、発売以来好評を得ているという「メディカルKit R」と同様の仕組みをがん保険にも導入した「がん診断保険R」を開発した。この商品は終身にわたって保険料を払込むことで月々の保険料負担を抑えつつ、70歳までの保険料合計額から診断給付金合計額を差し引いた残額を契約者に戻す機能を備えており、業界初という商品としている(5月同社調べ)。同社は、2007年9月発売の「がん治療支援保険」の発売以来、経済的な支援にとどまらず、予防から罹患時の心のケアまで顧客を総合的にサポートする「お客様をがんからお守りする運動」を展開しきたという。同新商品の発売により、これまで以上に「お客様をがんからお守りする運動」を強化していくとしている。○商品の特長がん治療支援保険NEOa.抗がん剤治療特約の改定:抗がん剤治療は、治療期間が長期にわたるケースが多く、がん治療の中でも金銭的な負担の大きい治療方法。昨今では副作用の少ない抗がん剤が増え、抗がん剤治療を受ける患者様も増えている。そのためこのたびの改定では、万一の際に、より多くの顧客が金銭的な不安なく、抗がん剤治療を受けられるよう、対象となる抗がん剤の範囲を拡大し、保険料を引き下げたb.悪性新生物初回診断特約の新設:初めて悪性新生物(上皮内がんは対象外)と診断された場合、診断保険金を支払う。最新の治療方法は高額なものもあり、複数の治療方法を組み合わせるケースも増えている。金銭的な不安を抱えずに、最良の治療方法を選択できるよう、初回のがんに対する保障を低廉な保険料で手厚くカバーできるc.上皮内がんの診断給付金支払の改定:最新の治療実態を踏まえたa.b.の特約により、金銭的負担の重いケースに備えることができる改定を実施した上で、高額な治療費がかかることの少ない上皮内がんについては、診断給付金の支払いを保険期間を通じて1回とする(支払う診断給付金額は100%)がん診断保険R同商品は同社が2013年1月に発売した医療保険「メディカルKit R」と同様の仕組みを、がん保険にも導入した新商品。なお、「メディカルKit R」は、発売以来、販売件数40万件を突破した(3月末現在)a.70歳までの保険料がリターン(Return):70歳まで、診断給付金の支払いがない場合、払込みした保険料が全額、健康還付給付金として戻ってくる。70歳までに、診断給付金の支払があった場合でも、払込みした保険料が支払った診断給付金の金額を上回るときは、その差額が戻ってくるb.一生涯のがん保障を加入時のお手頃な保険料でリザーブ(Reserve):診断給付金の支払いがなく、払込みした保険料を健康還付給付金として全額受け取った場合、万一がんと診断確定され診断給付金を受け取った場合、いずれも保険料は加入時の金額のまま変わらず、保障を一生涯続けることができる○商品概要保障内容がんに対する保障を確保する。また、各種特約を顧客のニーズにあわせ付加できる保険料例
2015年05月19日武田薬品工業(武田薬品)と国立がん研究センター(国がん)は5月8日、研究開発に関する契約を締結したと発表した。両社は今後、研究者や医師の交流を促進し、がんの発症メカニズムなどの基礎研究を進展させ、得られた成果を臨床開発研究へ応用していくことで新たな治療オプションの探索を進めていく。また、武田薬品は、国がんが進めている産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業「SCRUM-Japan」に参画する。「SCRUM-Japan」は全国の医療機関と製薬企業とが協力して実施するがん遺伝子異常スクリーニング事業。同事業で構築される遺伝子情報と診療情報を合わせたデータベースにアクセスすることで、新たな医薬品の研究開発を加速させることができるとしている。武田薬品は「国がんの臨床研究における知見と、当社の保有する技術基盤を融合させることで、より早く、革新的な治療を患者様と医療関係者の皆様にお届けできるものと期待しています」とコメントしている。
2015年05月11日国立がん研究センターはこのほど、コーヒーと緑茶摂取に関する全死亡リスクおよびがんや心疾患、脳血管疾患などの死亡リスクとの関係について明らかにした。同センターは、コーヒーと緑茶摂取と死亡リスクについて検討するため、多目的コホート研究を実施。多目的コホート研究では、40~69歳の男女約9万人を対象として1990年または1993年から2011年まで追跡調査した。調査から得られた結果をもとに、緑茶とコーヒーの習慣的摂取と全死亡およびがんなどの主要死因死亡リスクとの関連を調べたという。約19年(平均)の追跡期間中に1万2,874人が亡くなったが、その内訳は5,327人ががん、1,577人が心疾患、1,264人が脳血管疾患、783人が呼吸器疾患、992人が外因による死亡だったとのこと。結果を解析したところ、緑茶を一日1杯未満飲むグループを基準として比較した場合、一日5杯以上摂取したグループの全死亡リスクは、男性が「0.87」、女性が「0.83」となっており、それぞれ13%、17%もリスクが低下していることになる。また、摂取量が増えるにつれてリスクが下がる「負の相関」が見られていた。死因別では、がん死亡との関連は男女とも見られなかったが、心疾患による死亡は男女ともリスクが低くなっており、脳血管疾患と呼吸器疾患については男性でのみ低いという結果だった。緑茶摂取で心疾患などによる死亡リスクの低下が確認された理由について、同センターは緑茶に含まれ、血圧や体脂肪、脂質の調整作用があると言われる「カテキン」の効果によるものではないかと推定している。コーヒー摂取と死亡リスクの関連についても、同コホート研究による追跡調査から明らかになっている。研究開始時のコーヒーを飲む頻度に関する質問への回答から、調査対象者をコーヒーを飲む量に応じて5グループ(「ほとんど飲まない」~「一日5杯以上飲む」)に分類し、その後の全死亡およびがんや心疾患などによる死亡との関連性を調べた。その結果、コーヒーをほとんど飲まないグループを基準として比較した場合、一日3~4杯飲むグループの全死亡リスクが最も低くなっていた(0.76)。すなわち、コーヒーを1日3~4杯飲む人の死亡リスクは、全く飲まない人に比べ24%低いことになる。また、飲む量が増えるほど死亡リスクが下がる傾向があることも統計的に有意だった。死因別についても心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患については、コーヒー摂取による有意なリスク低下が見られた。同センターは、血糖値を改善し、血圧を調整する効果があるとされているクロロゲン酸や、血管内皮の機能を改善する効果があるとされているカフェインがコーヒーに含まれていることが、今回の結果につながったのではないかと推測している。ただ、同センターは「一日4杯までのコーヒー摂取は死亡リスク低下と有意な関連があることが示唆されました」とする一方で、「この研究で用いた質問票では、缶コーヒー、インスタントコーヒー、レギュラーコーヒーを含むコーヒーの摂取頻度を尋ねており、またカフェインとカフェイン抜きコーヒーを分けてはいませんので、この点をご留意ください」としている。なお、詳細は国立がん研究センターのホームページで確認することができる。※画像はすべて国立がん研究センターより
2015年05月07日国立がん研究センター がん対策情報センターはこのほど、2015年のがん罹患(りかん)数と死亡数の予測を明らかにした。がん情報の総合サイト「がん情報サービス」で公開している。同予測の「罹患数」とは、新たにがんと診断されるがんの数のことで、「死亡数」はがんで亡くなる人の数を指す。同センターでは、2015年の予測がん罹患数は98万2,100例(男性56万300例、女性42万1,800例)で、2014年の予測値より約10万例増加すると予測した。部位別で見ると、大腸がんと前立腺がんの罹患が増加し、男性では前立腺が最多となっている。同センターでは、2014年予測値と比べて罹患数が増加した要因として、高齢化とがん登録精度の向上を挙げている。前立腺がんの増加も、PSA(prostate specific antigen: 前立腺特異抗原)検診の普及が寄与していると考えられている。死亡数は、37万900人(男性21万9,200人、女性15万1,700人)。2014年の予測値より約4,000人の増加で大きな変化はないという。部位別で見ると、全体では大腸の順位が上がっているが、男女別での順位変動はなく2014年と同様の傾向にある。1980年頃からのデータと比較すると、罹患数、死亡数とも胃がんと肝臓がんの順位が下がり、肺がんと大腸がんの順位が上がっている。胃がんは高齢化の影響を除くと罹患数・死亡数は少ない傾向にあるが、高齢化の影響で増加または横ばいとなっているという。前立腺がんとともに、女性の乳がんの罹患率も高い(乳がんのデータは2003年以降)。なお、予測精度は主要部位の5年間の予測について、実測値と比較することで検証されているが、予測不能な要因などにより誤差が伴う場合もある。また、前立腺がんの罹患は、検診の動向などによって変動がありえるとのこと。
2015年04月30日国立がん研究センター(国がん)は4月28日、2015年に新たにがんと診断される患者の数(罹患数)と死亡数の予測を発表した。この予測値は地域がん登録数による1975~2011年の推計、人口動態統計がん死亡数1975~2013年の実測値、および将来推計人口をベースに算出されたもので、2014年より公開されている。まず、予測がん罹患数は98万2100例(男性:56万300例、女性:42万1800例)で、2014年予測値より10万例増加した。部位別罹患数では、大腸がん、前立腺がんの罹患が増加し、男性では前立腺がんが最多となった。国がんは罹患数の予測値が増加した要因として、高齢化やがん登録精度の向上などを挙げた。一方、死亡数については37万900人(男性:21万9200人、女性:15万1700人)と予測され、2014年の予測値から約4000人増、2013年の実測値からは約5000人増となった。部位別では肺、大腸、胃、膵臓、肝臓の順に死亡数が多いという予測となった。
2015年04月28日オリックス生命保険(以下オリックス生命)は4月1日、先進医療の中でも高額な重粒子線治療および陽子線治療を対象に、先進医療給付金を保険会社から医療機関へ直接支払う「先進医療給付金直接支払サービス」を開始した。重粒子線治療および陽子線治療は、いずれも治療費が平均260万円(2015年1月「第290回中央社会保険医療協議会資料」(先進医療の実績報告について)総-3)を超える高額な先進医療。先進医療にかかる技術料は公的医療保険の対象外であることから全額自己負担となり、治療法によっては顧客の経済的負担が大きくなる。そのため、オリックス生命では、2009年6月より「医療保険キュア」などの保険商品の特約として、先進医療にかかる技術料を支払う保障を提供してきたという。しかし、これまでの先進医療給付金の支払い方法では、顧客の治療費の支払期日までに、保険会社から顧客への払い込みが間に合わないことが多く、顧客が高額な治療費を一時的に負担する必要があった。このたびオリックス生命では、先進医療給付金の支払い方法を見直し、顧客の請求に基づき医療機関に先進医療の技術料を直接支払うことができるようにするという。なお、同サービス導入後も、先進医療給付金を顧客に直接支払うことも可能。オリックス生命は、今後も顧客に満足してもらえるよう、サービスの向上に取り組んでいくとしている。○「先進医療給付金直接支払サービス」の概要対象契約:「先進医療特約」「がん先進医療特約」「引受基準緩和型先進医療特約(1年経過後)」いずれかの特約が付加された契約
2015年04月02日国立がん研究センターは4月2日、乳がんの脳転移にがん細胞から分泌される微小な小胞エクソームが関わっていると発表した。同成果は分子細胞治療研究分野の富永直臣 研修生、落合孝広 分野長の研究グループによるもので、4月1日付けの米科学誌「Nature Communications」電子版に掲載された。乳がんは比較的予後の良いがんとして知られる一方、治療後、長期間を経て脳転移が認められることがある。脳への転移は予後に大きな影響を及ぼしQOLを著しく低下させるが、そのメカニズムについてはわかっていなかった。同研究では、がん細胞が分泌する直径約100nmの顆粒(エクソーム)が、脳血管で物質透過を制限しているBBBという生体バリア構造を破壊していることを突き止めた。エクソームに含まれるmiR-181cというマイクロRNAがBBBの構造を変化させた結果、バリア機能が失われ、がん細胞が容易にBBBを通過し、脳転移を引き起こしていると考えられるという。がんの脳転移メカニズムを明らかにした今回の成果は今後、早期発見および新規治療法の開発への応用が期待される。
2015年04月02日国立がん研究センターはこのほど、日本のがん罹患(りかん)数・率の最新推計値を公表した。同推計値は、国立がん研究センター がん対策情報センターが2011年にがんに罹患(りかん)した全国推計値を算出したもの。集計元のデータは、地域のがん対策に役立てるため、都道府県が1975年より登録している「地域がん登録」のデータで、2011年分においては40県(2010年は30県)が登録を行ったという。この登録数の増加と登録精度の向上により、従来の罹患数・率だけではなく、各都道府県における主要部位の標準化罹患比(※)および標準化死亡比(※)を算出し、それを地図上に示す試みを今回初めて実践したという。※年齢構成の異なる集団間の罹患数・死亡数の比較に用いられる方法で、標準とする人口集団と同じがん罹患率であるとしたら、その集団で何人のがん患者が発生するかを予測し(期待値)、実際の罹患数(死亡数)をその期待値で割ったものが、標準化罹患(死亡)比となる。集計結果による2011年の全国のがん罹患数は下記の通り。■男性49万6,304人■女性35万5,233人■合計85万1,537人同センターによると、2010年の推計と比較した各部位の罹患数は、男性のみ変化があったという。2010年時に4位だった「前立腺」が今回は2位となっている一方、女性は順位変動がなかった。各部位の標準化罹患比は下記の通り。厚生労働省の「平成23年人口動態統計月報年計」において、男性の「死亡数・死亡率」(人口10万対)が最も高かった「肺がん」。今回の集計では、男性では北海道と青森県、また近畿圏で、標準化罹患比と標準化死亡比ともに高く共通した分布が見られた。 女性では男性ほどの偏りは見られなかったが、北海道および近畿以西で罹患、死亡ともに多い点は共通していた。男女共に一定規模で死亡数が多い「胃がん」に関しては、標準化罹患比は、男女共に日本海側の県に集中している傾向が見られた。 標準化死亡比よりも、標準化罹患比においてその傾向が強く出ていた。女性に多い乳房および子宮がんのデータも公表された。女性の乳房に関しては、はっきりとした地域の偏りは見られなかった。罹患数が増えているという前立腺も、地域による偏りは確認されなかった。同センターは今回の発表について、「罹患比と死亡比との差異や、地域差を観察することで予防、早期発見、治療を含む都道府県がん対策に役立てられます」としている。なお、詳細は同センターでも公開している。
2015年03月27日リプロセルは3月9日、国立がん研究センター(国がん)とヒト正常上皮細胞とがん細胞の培養試薬に関する共同研究契約を締結したと発表した。同研究では、これまで樹立や培養が困難だった各種がん細胞および正常上皮細胞を安定的かつ高効率に培養することが期待される。同社は「上皮細胞向けの培養試薬は身体のさまざまな部位に存在する、あらゆる上皮細胞を対象としております。また、がん細胞向けの試薬も、がん研究の障害であった培養の困難を克服する画期的なものであります」とコメント。次世代シーケンサーを用いた臨床検査事業におけるがん診断サービスへの取り組みに着手しているとした。
2015年03月11日国立がん研究センターは3月10日、次世代シーケンサーによるマルチプレックス診断パネルを取り入れた産学連携がんゲノムスクリーニング「SCRUM-Japan」を立ち上げたと発表した。同事業は、これまで実施してきた肺がんが対象の「LC-SCRUM-Japan(2013年開始)」および大腸がんが対象の「GI-SCREEN-Japan(2014年開始)」という2つの全国規模のゲノムスクリーニングネットワークを統合したもの。実施期間は2015年2月~2017年3月31日を予定しており、4500例の登録を目指す。現時点ではアステラス、協和発酵キリン、アストラゼネカなど計10社が契約を締結済みで、今後数社増える予定だという。また、医療機関側は全国で計200施設が参加する。患者の検体からがんのドライバ遺伝子を特定し治療薬を分子レベルから検索するクリニカルシーケンシングでは、各遺伝子ごとに有効な治療薬を検索すると時間がかかる。同プロジェクトでは、米サーモフィッシャーサイエンティフィックが開発した「Oncomine Cancer Research Panel(OCP)」というマルチプレックス診断パネルを採用。OCPは140種以上の遺伝子を同時に解析できるほか、微量検体から解析することができるというメリットがある。「SCRUM-Japan」では、全国の医療機関で収集した検体を遺伝子解析し、治療の標的となる特定の遺伝子に異常を持つがん患者を発見する。異常が発見された患者は対応する治療薬への臨床試験へ参加できる可能性もあり、新たな治療機会を得ることができる。収集された患者の遺伝子情報と診療情報は、治療選択の参考として用いられるほか、匿名化された上でデータベース化され、今後のがん研究に活用されることになる。今後、「SCRUM-Japan」を通じてマルチプレックス診断薬の臨床応用の実現や、有用な治療手段のない希少な遺伝子異常を持つ患者に新たな治療選択が提供可能となることが期待される。
2015年03月11日国立がん研究センターは1月29日、国際共同ゲノムプロジェクト「国際がんゲノムコンソーシアム(IGC)」において、胃がん、胆道がんのプロジェクトを新たに立ち上げると発表した。IGCは、世界各国を通じて臨床的に重要ながんを選定し、国際的な協力のもと少なくとも各500例の高解像度のゲノム解析を行い、がんのゲノム異常の包括的カタログを作成、網羅的がんゲノム情報を研究者間で共有・無償公開することでがんの研究および治療を推進することを目的としている。現在、アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、南北アメリカの17カ国が参画し、73種のがんについてプロジェクトが進められており、日本では国立がん研究センター、理化学研究所、東京大学が共同で、肝細胞がんを対象とした研究が行われている。新たにスタートする胃がんは、日本において罹患数が最も多いがん腫で、大規模なゲノム解析を行うことで、分子治療・診断開発を目指した日本人特有のゲノム異常の同定することなどを目標とする。胆道がんは東アジアで特に頻度が高いことが知られており、国立がん研究センターでは2013年11月には新規FGFR2融合遺伝子を標的とする臨床試験が計画されるなど成果を挙げている。今回さらに徹底的な解析を行うことでさらなる治療標的の同定とその臨床開発を進めていくほか、同じく胆道がんプロジェクトが始まったシンガポールとも協力して発がん要因の解明を目指すとしている。
2015年01月29日Zaimはこのほど、オンライン家計簿サービス「Zaim」の新機能として、「わたしの給付金」および「わたしの医療費控除」の提供を開始した。Android、iPhone、iPadアプリ版・Web版から利用可能。基本機能は無料だが、一部機能はプレミアム会員向けとなる。「わたしの給付金」は、利用者のプロフィールや家計の状況から、受けられる可能性がある国や地方自治体の給付金を自動抽出するツール。検索する手間を省き、情報を知らなかったがために給付金を受けられなかったという機会損失を防ぐという。対象は、東京都23区および神奈川県横浜市・川崎市の合計892種類の給付金。2015年2月以降は県庁所在地を中心に全国展開する。「わたしの医療費控除」は、過去4年と本年の家計記録から、医療費として控除対象になる可能性がある支出を自動的に割り出すツール。医療費控除は1年間にかかった医療費だけではなく、通院にかかった公共交通機関の交通費なども対象となる。同ツールでは、医療費と関連して控除になる可能性のある支出を割り出し、合計額が控除対象の10万円に達するかどうかを判定する。また、プレミアム会員になると、医療費控除用の申請書類「医療費集計フォーム」を自動的に生成する機能を利用できる。
2015年01月26日今や国民病といえるがんの診断と治療技術は、日進月歩で進歩しています。最近のがん治療は通院(外来)で行われることが増えてきました。そのため、入院治療主体の従来型のがん保険では、治療実態と乖離(かいり)し、十分な保障が得られない可能性があります。そこで、最近のがん治療や最新のがん保険について考えてみました。国民の約2人に1人はがんにかかる!?がんは国民病といっていいほど、身近な病気になりました。一生涯のうちにがんと診断される人の割合は、男性58.0%、女性43.1%。約2人に1人ががんにかかるのです。そして、がんは昭和56年(1981年)から日本人の死因第1位を占めています。平成25年のがんによる死亡者数は36万5,000人で、全死亡者のうち28.6%でした。がんは30年以上にわたって死因の第1位を占めていますが、医療技術の進歩によって徐々に治る病気になりつつあります。ただ、治療は長期にわたることもあり、公的医療保険が適用される治療だけを受けても、毎月の医療費負担は家計の重荷になります。もし、高額な先進医療の技術を受けることになると、経済的なダメージはさらに大きくなります。また、がんにかかると、通院のために職場の配置転換や離職を余儀なくされることもあり、収入減や収入途絶が追い打ちをかけます。こういった経済的ダメージへの備えとしてがん保険があるわけですが、最近、保障内容に変革が起きています。それは、治療方法が変わってきたからです。では、最近のがん治療はどう変わったのでしょうか。がん治療は「集学的治療」が主流以前のがん治療は、「入院して手術」が主流でした。現在でも、手術はがん治療の有効な治療法ですが、最近はこれに、放射線治療や抗がん剤治療を効果的に組み合わせる治療法が主流となっています。これを「集学的治療」といいます。放射線治療や抗がん剤治療は通院だけで行われることもあり、手術も技術の進歩で日帰りや短期間の入院ですむケースがあります。こういった治療法の進歩で、がん治療は入院から通院にシフトしているのです。下表は、がんの受療率の年次推移ですが、平成17年を境に、通院治療の方が増えています。ところが、入院・手術を前提とした従来型のがん保険では、通院だけの治療では受け取れる給付金はがん診断給付金くらいで、通院については十分な保障が得られるとは言い難いのです。そこで、最近のがん治療に合わせた保障内容を盛り込んだ新しいがん保険が登場してきています。このタイプをここでは新型がん保険と呼ぶことにします。大きく、「通院重視型」と「一時金重視型」に分かれる新型がん保険の傾向をみてみると、通院だけでも給付金が支払われる「通院重視型」と、診断給付金・治療給付金などまとまったお金の給付を重視した「一時金重視型」に大別されます。通院重視型は、文字通り、手術・放射線治療・抗がん剤治療などの治療を受けるために通院すれば、日数分の給付金が支払われます。入院の有無にかかわらず、がんの治療のために通院すれば給付されるのが通院重視型の新型がん保険の特長です(経口投与による治療は対象外になる等、保障内容は保険商品により異なります)。もちろん、入院治療でも給付金は支払われます。一時金重視型は、診断給付金や治療給付金としてまとまったお金を受け取って、自由に治療費、あるいは生活費の補填等にあてられるタイプの保険です。どちらのタイプがいいかは、その人の考え方によります。入院・通院のどちらの治療を受けても日数分の給付金を受け取りたい人は通院重視型、まとまったお金をもらって治療費などにかかる費用を賄う方がいいと考える人は一時金重視型がいいでしょう。新型がん保険を検討する際は、がん診断給付金の内容もチェックしてください。診断給付金はがんと診断されると支払われるがん保険がほとんどで、入院を伴わなくても受け取れます。ただ、最初のがん診断時に1回のみしか受け取れないがん保険と、複数回(2年に1回が限度の商品が多い)受け取れるがん保険があります。がんは再発や転移が心配な病気なので、複数回の方が安心でしょう。ただ、保障が手厚い分、保険料は高くなるので、1回のみしか受け取れないがん保険でもいいと割り切ることも必要かもしれません。先進医療の保障は、どちらのタイプのがん保険にもセットされているか、特約でつけられるようになっています。がんに関する先進医療の技術料は高額なものがあるので、今や必須の保障といっていいでしょう。通算限度額は1,000万円、2,000万円などがあり、2,000万円が主流になりつつあります。これは、1,000万円か2,000万円あればよいでしょう。ただし、現在ご加入の医療保険に先進医療の保障がセットされていたら、がん保険にはなくてもいいでしょう。医療保険の先進医療でがんの先進医療もカバーしているので、両方につけると重複してしまうからです。なお、公的医療保険適用、自由診療(海外では治療に使われているが、日本国内では承認がおりていない抗がん剤を使用する治療などのこと。治療費が公的医療保険対象部分も含めて全額自己負担になる)のどちらの治療を受けても、先進医療の治療費を含めてかかった治療費の全額が支払われるがん保険もあります。5年以上前にがん保険に加入した人は、保障内容は従来型のがん保険のケースが多いので、この機会に見直しをしましょう。コラム執筆者プロフィール 小川 千尋(おがわ ちひろ)ファイナンシャルプランナー/子育て・教育資金アドバイザー/終活カウンセラー/整理収納アドバイザー1994年AFP資格取得。独立系ファイナンシャルプランナーとして、主にマネー誌、一般誌、新聞などのマネー記事の編集・執筆・監修、セミナー講師などで活動。オールアバウト「生命保険」ガイドも務めている。コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。家計アイデア工房 代表※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2014年12月09日「失業した時の保険」というイメージが強い雇用保険。でも、雇用保険の仕組みの中には、資格を取得するなど個人の能力開発に対してお金を支払ってくれる「教育訓練給付金」という制度がある。今年の10月から教育訓練給付金制度が拡充したので、この機会に一度、内容をチェックしてみよう。「教育訓練給付金」とは、厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講し、修了した場合に、掛かった費用の一部を本人に支給する制度だ。平成26年10月から、従来の枠組みを引き継いだ「一般教育訓練の教育訓練給付金」と、拡充された「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」の2本立てになった。○一般教育訓練の場合は最大10万円一般教育訓練の教育訓練給付金がもらえるのは、下記の表の通り2パターンある。給付金は受講費の20%で上限は10万円。受講費が10万円を超える場合は、戻ってくるお金は10万円まで。戻ってくるお金が4,000円を超えない場合は支給されない。初めて利用する人受講開始日までの間に、雇用保険の一般被保険者であった期間が通算1年以上の場合以前、利用したことがある人前回の受講開始日から今回の受講開始日までの間に雇用保険の一般被保険者であった期間が、通算3年以上の場合。さらに、前回の教育訓練給付金受給から今回の受講開始日までに3年以上経過している場合○専門実践教育訓練の場合は最大年間48万円平成26年10月1日から中長期的なキャリアアップを支援するため、「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」が始まった。受講前に中長期的なキャリア形成支援のためのキャリア・コンサルティングを受け、受講開始日の1カ月前までにハローワークで所要の手続きなど、一定の要件を満たした人が対象。「専門的・実践的な教育訓練」として指定された講座に通うと、受講費用の40%(年間上限32万円)、さらに資格等取得し、被保険者として雇用されるまたは雇用されている場合には、20%が追加支給される。つまり最大で合計60%、年間上限48万円まで給付される。ただし、一般教育訓練と同様に戻ってくるお金が4,000円を超えない場合は支給されない。専門実践教育訓練の教育訓練給付金がもらえるのも、下記の通り2パターンある。なお、詳細は厚生労働省のホームページを参照していただきたい。初めて利用する人受講開始日までの間に、雇用保険の一般被保険者であった期間が通算2年以上の場合以前、利用したことがある人前回の受講開始日から今回の受講開始までの間に、雇用保険の一般被保険者であった期間が通算10年以上の場合。さらに、前回の教育訓練給付金受給から今回の受講開始日までに10年以上経過している場合○訓練受講を支援するための給付も専門実践教育訓練の教育訓練給付金を受給できる人のうち、受講開始時に45歳未満で離職しているなど、一定の条件を満たす場合には、訓練受講をさらに支援するため、「教育訓練支援給付金」が支給される。こちらは平成30年度までの暫定措置だが、資格をとって転職したいと思っている人にとっては経済的な支えになるはず。支給申請の詳細については、住まいの地域を管轄するハローワークで確認できる。○「指定講座」の確認を忘れずに!「一般教育訓練の教育訓練給付金」「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」ともに、給付の対象になるのは厚生労働大臣が指定する講座。同じような講座でも、事業者やコースによって指定講座でない場合もあり、その場合は給付金対象とならないので、必ず「教育訓練給付金の指定講座であること」を確認しよう。一般教育訓練の教育訓練給付金の指定講座は、近くのハローワークで一覧表が閲覧できるほか、教育訓練講座検索システムでも検索可能。また、専門実践教育訓練の教育訓練給付金の指定講座一覧はコチラ。○お金が戻ってくるのは"受講後"なお、一般教育訓練の場合、給付金が支給されるタイミングは"講座修了後"であることもポイントだ。出席率や成績など講座ごとの「修了の認定基準」を満たして、初めてハローワークで給付金の申請手続きを始めることができる。一方で、専門実践教育訓練の教育訓練給付金は訓練期間中6カ月ごとに申請を行い、教育訓練中から支給を受けられる。また、一口に"受講費"といえども、一定のルールがある。例えば、受講に必ずしも必要ではない補助教材やパソコンの費用、スクールまでの交通費などは対象にならない。こういったお金を含めて計算し受給しようとした場合、「給付金が支給されない!」などということもあり得るので申請は正しく行おう。※本文と写真は関係ありません○筆者プロフィール : 楢戸 ひかる(ならと ひかる)1969年生まれ大手商社勤務を経てフリーライターへ。中学生と小学生の男児3人を育てる主婦でもある。生活に役立つ情報を「主婦er」にて更新中。また、長期投資を始めた日々の記録をメルマガ「主婦が始める長期投資」で配信中。メルマガ申込みは「主婦er」より。
2014年11月28日味の素は2011年4月より、少量の血液から血中のアミノ酸濃度バランスを調べる「アミノインデックス技術」を用いた、がんリスクの解析サービス「アミノインデックスがんリスクスクリーニング(AICS)」を提供している。「AICS」は、血液中のアミノ酸濃度を測定し、健康な人とがんである人のアミノ酸濃度バランスの違いを統計的に解析することで、がんに罹患しているリスクを評価するというもの。1回の採血(約5ml)で最大5種類のがんの罹患リスクを調べることができる。具体的には25種類のアミノ酸からそれぞれのがんに応じて6種類を抽出し、その血中濃度を解析しているという。がんに罹患した場合アミノ酸のバランスは数カ月で変化するとのことで、味の素は年1回の受診を推奨している。このほど、同検査を体験してきたのでその内容をご紹介する。なお、今回紹介する検査の流れなどは受診する病院によって異なる場合があるのでご注意いただきたい。○採血はあっという間に終了 - 結果は……?筆者が受診したのは都内の某病院。まず、通常の健康診断と同じように電話をかけて予約をする。その際、検査前8時間以内に水以外は摂取していけない、必ず午前中に採血するなど注意事項の説明を受ける。検査当日、受付を済ませた後は5分とかからずに名前を呼ばれ、採血へ。上記でも説明したとおり「AICS」は少量の血液しか必要としない点が特徴で、採血はあっという間に終了した。後日届いた「アミノインデックス報告書」がこちら。「AICS」ではアミノ酸濃度バランスを0.0~10.0でスコア化し、がんの部位ごとにA~Cのランクが付けられる。Aが最もリスクが低く、Cが高い。筆者の場合は胃、肺、前立腺はAランクだったが、大腸がんがBランクで有病率は0.13~0.21%だった。ここで提示されている有病率は、一般的ながんの有病率を0.1%(1万人に10人)としているため、この場合はその1.3倍~2.1倍リスクが高いことになる。○全国850カ所で受診可能今回「AICS」を受診してみて、何より驚いたのは検査の簡便さ。わずかな血液しか採取しないことは事前にわかっていたが、がんリスク検査に対して身構えていたこともあり、あまりに早く終わったので少々拍子抜けにすら感じた。結果については、筆者はヘビースモーカーなので何かあるとすれば肺だと思っていたが、実は大腸のほうがリスクが高いことを知ることができて良かったと感じている。一般より最大で2.1倍のリスクがあることは多少ショックだったが、生活習慣の改善によってBランクをAランクに戻すことも可能とのこと。自分の食生活などを見直す機会になった。「AICS」は全国850カ所の医療機関で導入されており、臨床アミノ酸研究会のウェブサイトから検索することができる。医療機関によっては、結果について疑問がある場合、面接を行って医師の説明を受けることもできるという。今後すい臓がんや生活習慣病など、検査対象を広げていくとのことで、身体的負担の少ないリスクスクリーニング検査として注目を集めるだろう。興味のある方は受診してみてはいかがだろうか。
2014年11月20日今、日本人の2人に1人が何らかのがんになるといわれています。がんになる確率は、男性が約58%で、女性は約43%(公益財団法人がん研究振興財団調べ)。がんは特別ではなく、誰もがなりうる病気だと言えるのでしょう。がんの原因や予防法の研究も進んでいますが、完全に予防するのは難しいこと。「もしも自分ががんになったら」という心構えを持ち、いざというときによい選択ができるように備えておきましょう。■適切な治療をすれば、がんは治る時代「不治の病」というイメージがあったがんですが、早期発見により適切な治療を行えば、治る可能性は格段に高くなります。では、治療にはどのような種類があるのでしょうか。従来、がん治療の基本は、外科手術によりがん細胞を取り除くことでしたが、近年は薬物療法(抗がん剤治療)や放射線治療が進歩しています。外科手術、抗がん剤治療、放射線治療の3つを合わせて「3大がん治療」といい、そのいずれかを行った割合は、全体の9割を占めています。■自己負担になるがん治療と、ならないがん治療公的医療保険制度の対象となる診療、つまり保険の効く診療であれば、自己負担額は医療費の3割(70歳以上の場合は所得により1割~2割)のみで、仮に医療費が高額になった場合でも、「高額療養費制度」により一定限度額以上の治療費は、請求すれば戻ってきます。ですが、がんの場合は、公的医療(保険診療)の対象とならない、全額自己負担の治療もあります。どんな治療が公的医療の対象になり、どんな治療が自己負担になるのか、「標準治療」「自由診療」「先進医療」という3つの用語を整理しながら、確認してみましょう。(1)標準治療医学学会で検討され、科学的な根拠に基づいた観点で「患者にとって現在利用できる最良・最善な治療法」とされるもの。がんの種類ごとおよび、それぞれのがんの進行状態ごとに決められています。「標準」とは、その時代で最も良い、基本になる治療という意味で使われ、「標準的・平均的」な治療法のことではありません。公的医療保険制度の対象となります。(2)自由診療海外ではすでに承認されていても、日本国内では未承認の治療は「自由診療」で受けることになります。「進行がん」や「再発・転移」時には有効な薬を投与しても、徐々に耐性ができ効かなくなるため、自由診療を選択することもあるでしょう。その場合、公的医療保険制度の対象にならないため、全額自己負担となります。(3)先進医療厚生労働大臣によって定められた高度な医療技術を用いた療養のことで、公的保険適用にするかを評価する段階にある医療を指します。がん治療の場合、「陽子線治療」「重粒子線治療」などが知られています。先進医療そのものにかかる費用は全額自己負担ですが、その前段階の診察や検査などでは公的保険が適用されます。■治療以外にも、ウィッグや乳房再建など、女性特有の医療費がかかるがんの治療に自由診療や先進医療の治療法を選択した場合、そもそもの費用がそれなりに高額のため、全額自己負担となると、金銭的負担がかなり大きくなります。女性の場合、抗がん剤の副作用で抜けてしまった髪をカバーするためのウィッグ(医療用かつら。1万~30万円)や、乳房再建術(保険適用の場合、10万円前後、保険適応外のもので50万~100万円くらい)といった費用が、治療費のほかに必要になることもあります。最初にもお話しした通り、がんはもはや特別な病気ではありません。自分にとって納得のいく治療をするためには、保険での備えがあると安心です。そして、何といっても早期発見が重要。保険に加入することだけではなく、定期的な健診を受けることも心がけましょう。
2014年11月19日アディーレ法律事務所は14日、B型肝炎の給付金請求手続に特化したWebサイトを開設した。弁護士が給付金の請求手続を最大限サポートするという。アディーレは、B型肝炎の給付金請求の専門チームを設置し、相談に対応している。今回開設したサイトでは、B型肝炎と給付金の基礎知識、給付金を受け取るまでの流れなどを詳しく掲載しているほか、寄せられた質問をQ&Aとして紹介し、用語集では専門的な用語をわかりやすく説明している。また、サイトにて「7日間でB型肝炎の給付金制度がわかる! メールマガジン」の申し込みも可能となっている。日本では、予防接種法により、幼少期に集団予防接種の強制が実施されてきた。その際、注射器(注射針や注射筒)の使い回しというずさんな管理が行われ、40数万人(国の推計)もがB型肝炎ウイルスに感染したといわれている。現在では国が責任を認め、感染被害者を対象に給付金が支給されるようになったが、給付金を受け取るには訴訟手続が必要であり、専門的な知識や労力が求められる。さらに請求期限も2017年1月12日までと決められており、これまでの給付金受給者は8,748人(2014年8月1日法務省発表)と、感染被害者全体のわずか2%にとどまり、救済は道半ばとなっているという。
2014年11月14日(画像はイメージです)子宮体がんとイソフラボンの摂取女性のがんに関しては、胃がんは低下しているのに乳がん、子宮体がんは大きく増加しています。子宮体がんの発現にはエストロゲンが抑制方向の作用を持つため、早い初経、遅い閉経、未産婦などがリスク要因と想定しています。大豆食品にはイソフラボンは化学構造がエストロゲンと似ていることから、子宮体がんの発生には予防的に働くことが予想されますが、いくつかの疫学的調査では結果が一致せず、前向き研究もありません。JPHCによる検討国立がん研究センターの「多目的コホート(JPHC)研究」で大豆摂取とイソフラボンの関連を調べ、その結果をBJOGで発表。対象は45-74歳の女性約4万人、観察期間は平均12年。大豆食品の総摂取量は、アンケートに含まれている豆腐、納豆、みそなどの8項目から算出。追跡期間中に、対象者集団のうち112人が子宮体がんと診断されました。イソフラボン摂取量を低摂取、中摂取、高摂取の群に分けて低摂取群に対するハザード比を計算しました。大豆食品量も同じ計算を行いました。結果は、イソフラボン摂取量、大豆食品摂取量共に子宮体がんのリスクには有意な変化はありませんでした。可能性としては,日本人においては大豆食品やイソフラボンの摂取量は元々高いこともあり、大豆食品やイソフラボンの摂取量と子宮体がんの関係を明らかにするには、更に大規模な研究が必要と結論。【参考】・国立がん研究センタープレスリリース・BJOG文献
2014年06月23日日本生命保険は、企業年金のさらなる普及・充実のため、新たな確定給付企業年金(DB)制度向け定型プラン「DBパッケージプラン125プラス」(以下同プラン)を開発し、このたび6月2日より提案を開始し、2015年1月1日より引受けを開始すると発表した。同プランは、安定・簡単・低コストの3つの特長を兼ね備えた業界初というDBプランで、特に厚生年金基金の後継制度の準備を検討中の中小企業等に適した商品になっているという。○同プランのポイントPoint1安定年金資産は予定利率(1.25%)の保証がある一般勘定のみで運用追加掛金が発生しづらい制度設計Point2簡単制度設計を簡素化した“掛金建方式”を採用行政手続き等の一部を同社が代行Point3低コスト各種手続きが簡素化されることで、手数料負担軽減を実現加えて、導入初年度の手数料負担も軽減
2014年05月30日プロの料理レシピサイト「E・レシピ」がご紹介する『今日の献立』は、旬の食材を使ったバランスのよい献立メニュー。今夜の夕食にオススメの献立を毎日ご紹介!今日の献立は「がんもどきの煮物」を含めた全4品。味がしっかり染み込んだ、がんもどきとナスがホッとする和食の献立です。カツオのたたきは梅肉みそダレでサッパリと。 がんもどきの煮物 だしを吸ったふわふわながんもどきと、切り込みにしっかり味が染みこんだナスは、ホッとする和食の味です。 カツオのたたき・梅肉みそダレ 梅酒の梅入りで食べやすい梅肉に。かつおのたたきの臭みが気になる方にもおすすめです。 具だくさんの豚汁 里芋、大根、ニンジン、ゴボウなど。お好みの具を入れてだしに野菜のおいしさが出た豚汁です。 和風デザートアイス 市販のアイスクリームに抹茶を溶いてかけるだけでおしゃれなおもてなしデザートに。 ⇒今日の献立一覧はこちら
2014年05月30日アクサダイレクト生命保険(以下アクサダイレクト生命)はこのび、カカクコムが3日に発表した『価格.com保険アワード2013』において、同社の「カチッと終身がん」が”がん保険の部(インターネット部門)”で第1位を獲得したと発表した。『価格.com保険アワード2013』とは、カカクコムが運営する総合保険比較サイト「価格.com保険」において、2013年の1年間でユーザーから最も申込み数の多かった保険商品を販売チャネル別に選出するもの。このたび、がん保険の部(インターネット部門)において、アクサダイレクト生命のがん保険(終身型)「カチッと終身がん」が第1位を獲得したという。カカクコム・インシュアランスによる「カチッと終身がん」の評価寸評は、シンプルでありながら、インターネット上で保障内容をオーダーメイドで組み合わせることができる商品。カカクコム・インシュアランスは、カカクコムの100%子会社。
2014年04月14日富士フイルムは4月7日、静岡県立静岡がんセンターと共同で開発した人工知能の技術を用いて、画像診断をサポートする類似症例検索システム「SYNAPSE Case Match」に、新たに肝臓がんの画像検索機能を加えたと発表した。同製品は、過去の症例データベースから、病変の画像の特徴が類似した症例を瞬時に検索し、似ている順に表示するシステムである。医師は、表示された画像やその診断結果を参考にして、CT画像の診断を行うことができる。富士フイルムは、2012年10月より肺がんを対象に同製品を展開してきたが、対象疾患を拡大して欲しいとの要望が多かった。そこで今回、類似症例検索の対象に肝臓がんを新たに追加した。肝臓がんは、がんの中でも罹患数、死亡数が多い疾患の1つで、肝臓がんの疑いがある患者には、造影剤を使用するCT検査が行われる。肝臓がんは早期発見が重要なため、画像診断医には、CT画像における腫瘤の濃染のパターンや形状などから、肝臓腫瘤を正確かつ迅速に診断することが求められる。今回の「SYNAPSE Case Match(Ver.2.4)」は、静岡がんセンターで蓄積された約1000の肺がんの症例データベースに加え、約300例の確定診断のついた肝臓腫瘤の症例データベースが搭載されている。さらに、導入施設ごとに自院の症例を追加登録して症例データをより充実させることができる。独自の画像解析技術を組み込んだ画像検索機能は、肝臓腫瘤の病変部の複雑かつ多様な画像を、濃染のパターンや形状などの特徴で分類して数値化し、医師が診断の際に留意する観点に基づいて画像の類似性を定量化している。また、画像診断医や臨床医が自院で診断した症例を登録し教育目的に使用できる「ティーチングファイル機能」の他、「電子医学書」などを標準搭載。充実した機能で幅広く医師をサポートする。加えて、同社の放射線読影レポーティングシステムと組み合わせて使うことで症例の管理、実症例を用いた学習への活用を効率的かつ効果的に行える機能を備えている。なお、同製品は、富士フイルムメディカルを通じて5月下旬より発売する。
2014年04月07日がん、と聞くと怖い病気だとは分かっていても、「私はまだまだ若いから大丈夫・・・」と人事のように思いがち。しかし現在は、生涯のうちにがんになる人は2人に1人という時代。まだまだと言って、のほほんと待ち構えているのではなく、若い時からこそ、がんについての知識をきちんと学び、向き合うことが大事なのです。実は最近中学からがんについての特別授業「生きるの教室」というものがあることをご存知でしたか?バイエル薬品株式会社が設立100年を迎えた2011年より取り組んでいるプログラムは、今後の日本の未来を担っていく中学生に対し、がんの知識や予防、早期発見、検診の重要性を伝えるために実施されているもの。これにより、将来の日本における検診率アップとがんによる死亡率を下げることを目標に掲げています。実際に、昭和56年から死因の第1位ががんであり、平成23年には年間1万7千人以上が、がんが原因で亡くなっているという現状の埼玉県に位置する入間市立金子中学校でも、12月に実施されたばかり。そこでは 東京大学医学部附属病院 の放射線科准教授/緩和ケア診療部長の中川恵一先生が講師として 、また、乳がん体験者の集いである、あけぼの会埼玉支部支部長の持田豊子さんが講師として登壇し、生活習慣の改善でがん予防が可能であること、検診による早期発見の大切さを伝えました。また、生徒達はただ授業を聞くだけではなく、グループワークにも積極的に参加。「がんで大切な人を失わないために自分は何ができるか」を話し合い、班ごとの発表で率直で活発な意見を発表しました。受ける前のアンケートでは約8割以上が「がんは予防できない病気」と考えていたり、約6割以上が「2人に1人はがんになる」という事実を知らなかったという生徒達。また、約7割以上が「がんについて家族と話したことがない」という経験を持ち、約7割以上が「家族ががん検診を定期的に受けているかどうか知らなかった」というほど、がんに対しての知識だけでなく、家族のがんに対しての意識も薄かったということが浮き彫りとなってしました。しかし講師達によるセッションや自分達で行うグループワーク、そして事後アンケートなどで、彼らたちのがんへの意識と理解をより深いものへ、そしてがんへの予防を考えるだけではなく実行させるものへと明らかに変化していったことが見受けられたようです。このように、現代は中学生からがんについての知識を深めていく時代。皆さんもがんになってからはではなく、そうなる前にきちんと知識を養い、予防を始めていきませんか?
2013年12月26日がんの高度先駆的医療技術開発するため、共同研究を進めてきた国立がん研究センターと島津製作所は、創薬研究手法の開発などから、3つの成果を得られたと発表した。1つ目は、腫瘍組織中の薬物分布濃度を可視化する分子イメージング技術の確立により、ヒトの腫瘍組織中の薬物分布濃度と効果との関連の評価を開始したこと。国立がん研究センター研究所 臨床薬理部門 部門長 濱田哲暢氏らによるもので、医薬品の早期相の臨床試験(第I相臨床試験)の促進を目指すという。これまで見ることが難しかった組織の間質、血管部位、腫瘍部位への移行などを捉えることができるこの創薬研究手法は、ヒトの腫瘍組織中の薬物分布濃度を可視化する分子イメージングを行うことで、投与量の設定、作用の評価、臨床試験の短縮を可能にするという。なお、この研究は厚生労働省革新的医薬品・医療機器・実用化促進事業「全ゲノム配列解読・分子イメージング技術を組み合わせた革新的創薬研究手法の開発と個別化医療の実現」および国立がん研究センターがん研究開発費「抗悪性腫瘍薬の新規臨床薬理研究手法の開発に関する研究」により行われた。2つ目は、DDS抗がん剤(パクリタキセル内包ナノ粒子:NK105)の薬剤分布を高精細画像化し、DDS抗がん剤が通常の抗がん剤よりもがん組織に多く長く集まり、かつ、正常組織にはほとんど移行しないことを明らかにしたこと。国立がん研究センター東病院臨床開発センター 新薬開発分野 部門長 松村保広氏らによる成果。具体的には、質量顕微鏡を利用し、NK105を投与したマウスのがん組織と正常組織を画像で評価した結果、NK105ががんの塊の奥深くまで長時間集まっていること、および正常な組織にはほとんど移行していないことが確認できたという。DDS抗がん剤の創薬コンセプトがマウスにおいて証明されたことで、現在進行中の第III相臨床試験の結果が期待されるほか、前臨床の段階で詳細な薬剤分布を確認できたことで、次世代のDDS抗がん剤開発においても大きな一歩となるという。なお、この研究は国立がん研究センターがん研究開発費(特別)「がんナノテクノロジー研究プラン」により行われた。3つ目は、がん治療において適用範囲や品目が拡大する抗体医薬品の投薬量の決定や副作用の予測、医薬品の品質管理などを目的とし、多品目にわたる抗体医薬品に対応可能な血中濃度モニタリング技術(質量分析を用いた血液濃度測定技術を開発したこと。この研究は、島津製作所 ライフサイエンス研究所 産学連携研究室 グループ長 嶋田崇史氏らによるもの。ナノ粒子表面に結合したタンパク質分解酵素を用いて支持体上の抗体を分解することにより、抗体ごとに異なる相補性決定領域(CDR)ペプチドの分析が可能となったという。そして血液中に添加した抗体医薬品を用い、CDRペプチドを確認よび定量した。nSMOL法(nano-surface and molecular-orientation limited proteolysis)を応用し、日本発の抗体医薬品の血中濃度モニタリングシステム開発を目指すという。
2013年12月24日色はあなたの秘密をなんでも知っています。選んだオーラソーマのボトルからあなたのお金に対する考え方、金運アップの可能性を知ることができます。写真から、今あなたが気になる色のボトルを1本、直感で選んでみてください。(写真左からイエロー/ゴールド、イエロー/レッド、ゴールド/クリアー、ゴールド/ディープマゼンタ)■イエロー/ゴールドサンライトボトルあなたの金運アップのポイントは「財テク」。ゴールドは金・価値・パワーを、イエローは楽しみを表します。ゲーム感覚で楽しくお金と付き合えます。株や投資信託などがおすすめです。安全に資産運用を楽しむためには、経済の勉強は不可欠。マネーセミナーに参加したり、日常から経済や社会情勢などにも注目を。イエローは集中力も高めますから、財テクも成功するかもしれません。■イエロー/レッドサンセットボトルあなたの金運アップのポイントは「情熱」。下層のレッドは、あなたの中に眠る情熱や生きる力を示しています。子供のように純粋に楽しめるイエローと合わせて考えると、あなたの情熱が傾けられるような好きなことを仕事にする、または仕事に生きがいを持つと自然に金運アップするということが言えるでしょう。イエローとゴールドを混ぜるとオレンジ。オレンジは至福、お腹の底から湧き出てくる喜びを表します。好きだという気持ちが、クリエイティブな表現力を強めます。あなたが好きなことが世の中のためにもなるのです。■ゴールド/クリアー荘子あなたの金運アップのポイントは「自信」。ゴールドが示すのは、ゆらがない自信です。自信がないと自分のスタイルや生き方にも自信が持てず、流行や人の意見に惑わされ、必要のないものにお金を使いそう。「私は間違っているかもしれない」という不安感が人の意見に左右されやすくするのです。自分に自信を持っていれば、心も安定するはず。自分の価値観にあったものにお金を使うようになり、お金を貯めることも上手になるでしょう。■ゴールド/ディープマゼンタウィズダムレスキューあなたの金運アップのポイントは「貯蓄」。あなたは貯金をするのが好きかも。地道に貯めていくことがおすすめです。潜在的には安定していますが、気持ちがぶれてしまうとフラストレーションをためやすく、発散するために無駄遣いや買い物中毒になる危険性があります。いつも気持ちの発散を心がけましょう。■最後に実は、お金は能力や自信に関連があります。お金持ちの人は自信があるように見えるでしょう?自分磨きも金運アップのポイントです。色を日常に取り入れることもおすすめです。「お金は寂しがり屋」と言われますから明るいゴールドやイエローをお財布に取り入れてみては?避けた方がいい色は、レッドやピンク。「金の気を燃やす」と言われているようです。(数野ギータ/ハウコレ)注)オーラソーマの名称は、オーラソーマプロダクツ社の登録商標です
2013年12月06日