質問:がんのごく初期でも何か自分で分かるようなサインはないのでしょうか?父方、母方両方の3親等以内の親族にがんで亡くなった方が複数います。皆さん気付いた時にはすでに手遅れ、というレベルでした。私自身も常に気を付けて検診も受けてはいますが、ごく初期でも何か自分で分かるようなサインはないのでしょうか?例えば、胃がんや大腸がんなどは全く無自覚のまま進行してしまうものなのでしょうか?東京都:そらまめさん(42)回答:「がん」の初期症状についてお答えします。――がんの初期症状として見られる症状親族にがんの患者さんが多いおうちを「がん家系」と呼びますね。確かにがんの中には遺伝性が強いものもありますが、ほとんどは体質(遺伝)と環境の組み合わせによって発症するといわれています。もちろん純粋に「○○がんになりやすい体質」というのもあるでしょうが、それ以外に家族の中で食習慣や運動習慣などを共有することが多いため、同じ部分に負荷がかかりやすい、ということもあるでしょう。がんの初期症状として見られる症状について、簡単にご説明したいと思います。ひと口にがんの初期症状といっても、場所により症状の出方が大きく異なりますので、今回はご質問にあった胃がんと大腸がんについて、お話ししましょう。1.胃がんもともと日本人に多いとされてきたがんですが、近年減少傾向にあります。初期症状としては、食欲不振、吐き気、胸やけ、胃部不快感、黒色便(胃からの出血の可能性があります)、体重減少、貧血などが挙げられます。症状自体、普段でもよくみられることなので、見分けがつきにくいことがありますが、何日か続くようなら胃がん、あるいは胃炎や胃潰瘍の可能性があります。2.大腸がん食生活の欧米化とともに最近増えてきているがんの一つです。本当に早期のがんは、便潜血が陽性であったり、他の病気で内視鏡検査を行って偶然見つかったりすることが多いようです。少し進行すると、便秘がちになる、便に血が混じる、便秘と下痢を繰り返す、下痢便しか出なくなる、貧血といった症状が出てくることがあります。早期の大腸がんでは自覚症状が出にくいので、40歳を過ぎたら定期的に健診を受けることが大切です。<定期検診の重要性>ご相談者さまはいつも検診も受けていらっしゃるとのこと、これは本当に大切なことですのでぜひ継続してください。多くの場合、検診を定期的にきちんと受けていれば、手遅れになるまで見つからないということはあまりありません。がんの初期症状は、自分の身に起こるとなかなかそれとは気付きにくいものです。何か変だなと思ったら、早めに受診してくださいね。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:子宮頸がん検診で「異形成」との診断。3カ月ごとの定期検診で経過観察と言われました。28歳の女性です。先日、子宮頸がんの検診に行ったところ、「異形成」だと診断されました。私にはパートナーがおり、1~2年後には結婚・出産を考えています。3カ月ごとに定期的に検診をして経過を追っていくように言われましたが、経過を追っていくうちに異形成が消失することもあるのでしょうか?また、もしがん化した場合にはどのような治療が必要になるのでしょうか?その後、赤ちゃんを産むことはできるのでしょうか?海外在住:neneanoneさん(28)回答:子宮頸部の「異形成」についてお答えします。――「異形成」と「がん」の違い子宮頸がん検診で異形成を指摘されたとのこと、ご心配ですね。ご相談者さまの人生において大きな問題ですし、異形成の程度など個々のケースにより、扱いが異なることがありますので、詳しいことは実際に診察をされている主治医の先生にお尋ねになることをおすすめしますが、私の方からは一般的なことについてのみお話しさせていただきますね。子宮頸部の異形成についてですが、これはがんとは異なるので、すぐに治療を行うことは少ないと思います。経過の中で異形成がどうなっていくか、あるいはどのタイプのヒトパピローマウイルス(HPV)に感染しているかなどによって、全体を見て判断されます。子宮頸部の異形成が軽度であれば、9割以上が自然治癒するとされています。ご相談者さまが主治医に指示されたように、数カ月おきに細胞診(あるいは組織診やコルポ診と呼ばれるもの)を行って経過を見る方法が一般的です。多くは自身の免疫力によってHPVを自然に排除していくと考えられますので、異形成が軽度であれば、必要以上に心配せず、規則正しい生活や栄養バランス、適度な運動や休息を心がけて、定期的な受診を続けられるのがよいと思います。異形成が中等度と判断された場合、中等度の中でも異形成の程度や、HPVのタイプなどによって対応が異なりますが、多くは軽度異形成と同様に経過を見てから、必要に応じて治療を考慮することになります。高度異形成の場合、子宮頸がんの上皮内がんと呼ばれる、0期のがんを含むこともあるので、予防的に手術を行い、病理診断などを行うこともあります。<「異形成」と診断された後の妊娠・出産>子宮がん検診で認められたほとんどの異形成、および子宮頸がんの0期では子宮摘出の必要はなく、将来的な妊娠・出産は可能です。高度異形成および上皮内がんでは、円錐切除術といって、異常部分を円錐型に切り取る方法が広く行われていますが、その他にもレーザーを用いたり、電気伝導性のワイヤーを用いたりする治療も行われます。がん化した場合でも、1a期までであれば、大抵は将来の妊娠・出産に備えて子宮を残すことは可能ですが、医師の判断により残せないこともあるようです。今回は、きちんと検診を受けておられたということで、異形成の段階で見つかって本当に良かったと思います。このまましっかり経過を見ていけば、今後の妊娠・出産に影響が出る可能性は低いと思います。どうぞお大事にしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:男女・年齢などでがんになる確率は違うものなのでしょうか?祖父をがんで亡くしており、義父にもがんが見つかりました。医療の進歩により、かつては致命的だった他の病気などで命を落とすことが少なくなった分、がんになる確率はとても高いと思いますが、男女・年齢などで確率は違うものなのでしょうか?がんの治療は昔と比べてだいぶ進歩していると聞きますが、治療で助かる人と助からない人の違いはありますでしょうか?また、治療にお金をかければかけるほど治りやすくなるものでしょうか?東京都:たもさん(32)回答:「がん」についてお答えします。――性別や年齢で「がん」になる確率は変わるのか?ご家族にがんにかかられた方が複数いらっしゃるということで、ご心配でしょうね。やはり、身近でがんの宣告・闘病を目の当たりにすると、いろいろな不安や疑問も湧いてくるかと思います。ご相談のなかに複数のご質問があるようなので、ひとつずつお答えしたいと思います。まず、性別や年齢などでがんになる確率は異なるのかというご質問についてですが、これは大きく異なるというご返答になるかと思います。最近発表された日本の統計によると、がん全体で見ると男女とも50歳前後からがんにかかられる方が増加し、高齢になるほど確率が上がります。また、30代の後半から40代では女性の方がややがんの罹患率が高いのに対し、60代以降になると女性よりも男性の罹患率の方が明らかに高い、という特徴もあるようです。また、がんの種類についても、食道がん、胃がん、肺がんなどは男性に多い傾向があり、女性はがんのなかでも肺がんや大腸がんなどに加え、乳がん、子宮がん、卵巣がんなどに罹患される方が多くおられます。従って、年齢によってがんの罹患率は大きく異なりますし、男女でもがんの確率や部位などはやや差がある、ということはいえるかと思います。<「がん」は早期発見・早期治療が大事>次に、治療で助かる人と助からない人の差についてのご質問ですね。これは、非常に難しいご質問ですが、主に治癒率、生存率の差は、がんの種類とステージ、つまり進行度によって変わってきます。確かにおっしゃるように、医学は日々進歩しており、例えば胃がんの場合では胃の粘膜下層と呼ばれる比較的浅い層までにとどまっているがんであれば、9割以上という高い確率で治癒が望めます。しかし、全身に転移が広がっている症例では1割前後とかなり厳しい生存率になります。従って、がんの早期発見、早期治療が、治療で助かるための一番のポイントということになります。また、お金をかけるほど治りやすくなるのか、ということに関しては、日本では多くのがん治療が保険診療で行われており、お金を多くかければ治療に変化がある、という状況ではありません。ただ、一部保険適用になっていない治療法を自費診療で行っている医療施設もありますし、患者さんによっては日本で行っていない新しい治療法を試みるために海外に渡航される方などもいますので、お金をかけることで、選択肢としては広がるかもしれません。ご参考になれば幸いです。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:がんは遺伝すると聞いたことがあります。生活習慣が異なってもがんは遺伝するのでしょうか?現在、第一子を妊娠中の30歳です。夫の母がぼうこうがんに、私の母が卵巣がんになり、手術は成功したものの、転移の恐怖や、後遺症で苦しんでいます。がんは遺伝するとも聞いたことがあります。実際のところ、生活習慣が異なっても遅かれ早かれがんは遺伝するのでしょうか?愛知県:とちおとめ♪さん(30)回答:「ぼうこうがん」と「卵巣がん」の遺伝性についてお答えします。――「ぼうこうがん」の遺伝性ご妊娠中とのことで、おめでとうございます。また、義理のお母さまがぼうこうがん、実のお母さまが卵巣がんにかかられたということで、大変でしたね。がんの原因に関しては、さまざまな研究が進められていますが、子宮頸がんなどのようにウイルスとの関連がある程度明らかになっているものもありますが、多くは遺伝的なものと生活習慣の組み合わせで生じるものとされています。義理のお母さまがかかられたぼうこうがんに関しては、遺伝性のものは少ないとされており、喫煙との関連性が非常に高いといわれています。それ以外に、特定の染料を使う職業や皮革製品の製造などに携わる人の発症率が高いことも指摘されていて、職業による発がんも見られるとされています。<「卵巣がん」の遺伝性>一方、お母さまがかかられた卵巣がんに関しては、一部遺伝性があることがはっきりしています。およそ5~10%の卵巣がんは、「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)」によるものと考えられており、BRCA1遺伝子、BRCA2遺伝子という遺伝子の変異が関与するといわれています。これらは、遺伝子検査で調べることができます。遺伝性乳がん卵巣がん症候群が疑われる場合としては、若くして乳がんを発症していること、両方の乳房に乳がんを発症すること、乳がんと卵巣がんの両方を発症すること、家系内に乳がん・卵巣がん・すい臓がん、または男性の乳がんの患者さんがいるなどといったケースが挙げられます。ご相談者さまの場合は、家系内に卵巣がんの患者さんがお母さまだけであり、ある程度お年を召してからの発症ということならば、遺伝性のものである可能性はそう高くはないでしょう。ご心配であれば念のため検査を受けてもよいかもしれません。また、卵巣がんは原因がはっきりしないものが多くを占めますが、初経(初潮)が早かった人(12歳以下)、閉経が遅かった人(55歳以上)、30歳以降に出産した人、妊娠や出産経験がない人、排卵誘発剤による不妊治療を受けた人などが、相対的にリスクが高いとされています。がんの多くは遺伝性ではありませんし、その後の生活習慣が発症に大きな影響を与えると考えられています。食事のバランスや運動習慣、生活のリズム、禁煙などに気をつけて生活することで多くは予防できると思われます。どうぞお大事にしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:がんは遺伝するものと聞くのですが、わたしにも同じ部位に遺伝でがんができますか?先日祖父が脳梗塞で倒れました。幸い脳梗塞は軽いもので、発見も早かったので大事には至りませんでしたが、詳しく検査してみると胃がんが発見されました。ある程度進行したがんのようで、祖父は胃を全摘出する手術を受けました。がんを摘出したことにより、祖父は元気を取り戻し、今では以前より元気に過ごしております。がんは遺伝するものとよく聞くのですが、わたしにも同じ部位に遺伝でがんができるものなのでしょうか?福島県:クローバーさん(26)回答:「がん」の遺伝性についてお答えします。――「がん」の遺伝性おじいさまが脳梗塞で倒れられて、脳梗塞は軽症であったものの、検査によって進行胃がんが発見され、胃の全摘手術を受けられたということですね。短期間の間に大きな病気に二つもかかられて、ご本人はもちろんのことご家族も大変に心配されたことでしょう。ご質問いただきました、がんの遺伝性についてお答えしたいと思います。がんには数多くの種類がありますが、発生するがんの中で明らかに遺伝によるものと認められるのはわずかに約1%であるともいわれます。ずいぶん少ないように思いますが、実際には同じ家族の中で数人が同じタイプのがんにかかったという話を耳にすることも多いですよね。では、なぜ同一家系内に同じがんが多いような印象があるのでしょうか。これは、食事の好みや運動習慣をはじめとする生活習慣が、家族や親戚内で共通する場合が多いためと考えられています。多くのがんはいわゆる遺伝子による遺伝と、環境・生活習慣の微妙なバランスで発生することがわかっています。家族として生活していると、どうしても食事や運動習慣などの選択基準や好みは似通ってくることが多いものです。<「がん」の予防法について>がんのなかでも、胃がんは、スキルス胃がんと呼ばれる若年女性に多いタイプを除き、遺伝性よりも食生活やピロリ菌感染の有無の方が発病に関連が深いとされています。具体的には、塩分量の多い食事を避け、野菜や果物を多くとり(一日400g以上が望ましいといわれています)、熱い食べ物や飲み物は避け、またピロリ菌が陽性の場合はしっかり除菌を行うことで、ご家族に胃がんの方がいても多くの場合、胃がんを予防することができると考えられています。また、過度のストレスは万病の元になります。忙しい現代においてなかなか難しいこととは思いますが、できればある程度若いうちに、心からリフレッシュできるストレス解消法を見つけておきたいものです。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日乳がん闘病中のフリーアナウンサー・小林麻央が13日、自身のブログを更新し、「がんこな人はがんになりやすい」と言われていることについて、「私も、たぶん、がんこです笑」と明かした。麻央は「今日、乳がんの方と会って、お話しをしたのです!私にとっては、初めてのことです」と報告。「同じ病でも病状によって、全く違いますし、同じ治療をしていても、副作用の出方によって、全く違います」とした上で、「でも、今日は、そういうところを超えた、心のお話しができて、とても癒されました」と伝えた。そして、「がんこな人はがんになりやすいと、よく聞くけれど、私も、たぶん、がんこです笑」と打ち明け、「主人には不動明王ならぬ、不動麻央(まおう)と呼ばれます」と夫で歌舞伎俳優の市川海老蔵とのやりとりを告白。「もっと心を柔軟に解放してあげたいです」と記した。さらに、「いつも思っていたことがあるのです。主人は、縛られるものが多いのに、いつも自由です。私は、自由なのに、いつも何かに縛られています」と夫と比較。「『結婚しても、あなたの人生だから、あなたの好きに生きてください』と、言われたのを思い出します」と振り返り、「自分の本当の『好き』を見つけるつもりです」とつづった。
2016年10月14日がんは今や誰にとっても他人事とはいえない病気。国立がん研究センターが発表した「2016年がん統計予測」によると、2016年のがん罹患数予測は101万200例(男性57万6,100例、女性43万4,100例)で、昨年よりも約28,000例増加しているといいます。今回ご紹介する『がんは治療困難な特別な病気ではありません!』(真柄俊一著、イースト・プレス)の著者は「がんと食」「自然治癒力」を軸に置いたがん専門クリニックで多くの患者さんのがんを治すのに成功しています。そこで本書の中から、あまり知られていないがんに関するデータをご紹介します。■日本と欧米の「がん死亡率」には大きな差があるイギリス、フランス、アメリカ、日本の「がん死亡率」の推移を比較すると、1950年の時点では、日本人のがんでの死亡率は最も少なく、トップのイギリスの40%程度でした。その後各国ともに死亡率が上昇しますが、1990年頃を境に日本以外の3カ国はがん死亡率が軒並み下がり始めます。しかし日本だけはぐんぐん死亡率が上昇し、90年代半ばでアメリカを抜き、2000年代に入るとフランスを抜き、主要先進国の中でがん死亡率が1、2を争う国になってしまいました。もし他の3つの国のように日本も死亡率が下がっていたとしたら、10万人以上が亡くならずにすんだという計算になります。■アメリカではがん死亡率が20%も減少しているアメリカでは1970年代から国をあげてがんの対策を行ってきました。そのため、1990年を境にがん死亡率が年々減少しています。アメリカがん協会は2013年版の発表で、ピークとなった1991年から20%減少したと述べています。著者は、日本とアメリカではがん医療の違いがはっきりあるといいます。日本では臓器転移のあるがんの場合、治癒は困難で「がん放置療法こそが最善である」という風潮があります。しかし、アメリカの医療現場でそんな指導をする医師がいれば、医師免許が剥奪されてもおかしくありません。■肉の発がん性はタバコ並みに高いことが明らかに2015年10月、IARC(国際がん研究機関)が「肉にはアスベストやタバコ並みの発がん性がある」と発表しましたが、うやむやのうちにこの話題は消えてしまいました。しかし、WHO(世界保健機関)の傘下であるIRACが肉や肉加工品の発がん性をはっきり認めたということは極めて重要です。動物性食品の危険性に関する研究は進んでおり、イギリスの研究論文では「赤身肉の大量消費は体内のDNAにダメージを与え、がんの発生を引き起こす」と発表しているのです。■じつは移民労働者は高齢者ほど元気に生きているイギリス王立会議の医師トロウエル博士は、「先進国民は動物タンパク狂」だと指摘しています。肉食中心の食生活が現代病の原因だということです。同じように食生活と病気の発生について指摘している医師は大勢いるといいます。1972年にアメリカ人医師がハワイに赴任した際、ハワイの農園で働く日系人は高齢者ほど元気だということに気づきました。アメリカ本土では同じ年代の老人たちは心臓疾患やがん、リウマチなどの何かしらの病気を抱えているのが普通でした。しかし、ハワイの農園で働くアジア系の高齢者たちは病気とは無縁。90歳になっても元気に働いている人もいました。ところが、そんな移民の人たちも第2世代になるとやや不健康、第3世代以降では本土のアメリカ人と同様、肥満や糖尿病、心臓病などを抱えていました。さらに彼らの食生活について調査すると、上の世代では出身地で食べていた米と野菜を多く食べていたものの、子どもたちの世代になると食生活が欧米化していました。やがて食事を植物性食品から動物性食品に変えるととたんに病気になるとわかりました。実際、彼のもとを訪れた乳がん患者が動物性食品と油脂分をやめ、穀物は全粒粉、果物や野菜を多くとる食事に変えたところ、がんを克服し、トライアスロン選手になって30年経った今も活躍しているそうです。*本書では病院で治らないといわれたがんが「自然療法」によって完治した事例も掲載されています。がんには特効薬がなく、未だ解明されていないことも多いです。しかし、いつ誰がかかってもおかしくない病気だからこそ、最新の情報やデータをチェックしておきたいものです。(文/平野鞠) 【参考】※真柄俊一(2016)『がんは治療困難な特別な病気ではありません!』イースト・プレス※2016年のがん統計予測-国立研究開発法人国立がん研究センター
2016年10月11日俳優のベン・スティラー(50)が、2年前に前立腺がんと診断されていたことを明かした。医者に前立腺がんと診断された際、ベンはその予期せぬ診断にあっけに取られたという。4日にラジオ局シリウスXMの『ザ・ハワード・スターン・ショー』に出演したベンは「予期していなかったよ。そんなこと考えたこともなかったんだ」「まずはじめに一体何が起きるのかわからなかった。だからすごく怖かったね。全てが止まってしまったよ。だって将来何があるのかわからないから、映画に出演する計画も立てることができないからね」と当時の胸中を語った。ベンが前立腺がんの闘病生活について明かすことを決めた理由は、前立腺がん抗原検査を受けることへの意識を高めるためだという。妻クリスティン・テイラーとの間に娘エラ(14)、息子クイン(11)を持つベンは「前立腺がん抗原検査について話したかったんだ。このテストによって僕の人生は救われたと思うからね」「死亡する原因となるがんの中でこれは2番目なんだけど、完治することのできる可能性が高いがんの1つでもあるんだよ」と続ける。そんなベンは、『スクール・オブ・ロック』のマイク・ホワイトが脚本を手掛け、ブラッド・ピットの製作会社プランBがプロデュースを務める新作コメディ映画『ブラッズ・ステイタス』に出演することが決まっている。同作品の中でベンは、幸せな家庭を築き、素晴らしいキャリアを持ちながらも昔の同級生の生活に嫉妬心を抱く主役のブラッドを演じる。その一方でベンは、ダスティン・ホフマンとアダム・サンドラーと共演した『ザ・マイロウィッツ・ストーリーズ』の撮影が終了したばかりだ。(C)BANG Media International
2016年10月06日質問:現在独身ですが、医療保険は必要ですか?また、医療保険に限らず、今から加入しておいたほうが良い保険はありますか?独身の方でも医療保険は必要です。どのような保険に加入するかを決めるときは、ライフステージごとの優先順位を明確にしましょう。「医療保険」を優先的に検討しましょう「医療保険」の目的は、ご本人が病気やケガで治療を受けたときに備えることです。厚生労働省の「平成26年(2014)患者調査」によると、全国の約132万人の入院患者のうち、年代別にみてみると、20代の方が約2.6万人、30代の方が約4.8万人、40代の方が約6.9万人、50代の方が約10.5万人、60代の方が約21.9万人となっています。このように、いつ、病気やケガになるかわかりません。そのため、入院リスクの高まる高齢期はもちろん、ライフステージ全体を通じて「医療保険」は優先順位が高いといえます。また、がんに関しても、「国民の2人に1人が「がん」になり、3人に1人が「がん」で亡くなっている(※)」といわれていますので、年齢に関係なくなるべく早いうちに「がん保険」を検討することもおすすめします。※出典:厚生労働省ホームページ「がん検診」より抜粋自分にあった「医療保険」を選択しましょう医療保険に関しては、近年さまざまな商品が登場していますが、基本となる保障は、ほぼ共通しているといえるでしょう。最低でも下記のような「基本となる保障」は備えとしてお持ちになることをおすすめします。■疾病、災害入院給付金病気やケガで治療を目的とした入院をしたときに支給される給付金です。プランによって対象となる日数、日額は変動します。■手術給付金約款所定の手術を受けたときに支給される給付金です。最近は日帰り手術(外来手術)も対象になる場合があります。■先進医療給付金厚生労働省が定めた「先進医療」の治療を受けたときに支給される給付金です。主契約の保障としてセットされている場合と、特約で付加できる場合があります。付加するかどうかは任意ですが、「基本保障」としてパンフレットに記載されていることがあります。そして、これらの「基本となる保障」にオプションである「特約」を追加することで、自分にあった「医療保険」を選択することができます。代表的な「特約」として下記のようなものが挙げられます。■女性特定疾病特約約款所定の「女性特定疾病」が原因で、治療のための入院をした場合に支給される給付金です。基本的な保障の「疾病入院給付金」とは別に支払われます。保険会社によって、対象となる「女性特定疾病」の範囲が異なることがありますので、注意が必要です。■がん診断給付金初めて「悪性新生物」や「上皮内新生物」と診断確定された場合に支給される給付金です。再発の場合も対象とする場合や所定の治療を受療しないといけない場合など、保険会社によって支給基準はさまざまです。他にも、がんの給付金の種類は増えてきていますし、さらに手厚い保障を希望する場合には、医療保険とは別にがん保険を検討することをおすすめします。■三大疾病特約「三大疾病(悪性新生物、急性心筋梗塞、脳卒中)」と診断された場合の「診断給付金」や、入院した場合に支給される「入院給付金」や「入院一時金」などがあります。他にも、「五大疾病(悪性新生物、心疾患、脳血管疾患、高血圧性疾患、糖尿病)」や、さらに「肝疾患」「腎疾患」を加えた「七大疾病」を対象とした商品もあります。独身者なら死亡保障は不要?答えはNO!です一方で、生命保険のもうひとつの柱ともいえる「死亡保険」の最大の目的は、「遺族保障」ではないでしょうか。ご本人が万一死亡された場合、残されたご家族が生活に困らないように、ライフステージに応じた保障の選択が必要です。独身者の場合、扶養家族がいなければ、こうした遺族保障は優先順位を低くみるのが一般的です。しかし、死亡保険の加入目的には「遺族保障」以外にも「葬儀代の準備」や「貯蓄性」も考えられます。葬儀代に関しては性別・年齢に関係なく、誰しもが一生涯に一度は必要になります。終身保険なら、万一のことがあった場合、それが何歳の時点でも必ず死亡保険金を残すことができ、少しでも若い方が安価な保険料となりますので、ご検討されてはいかがでしょうか。老後に向けた備えも早めにスタートすれば負担感は軽減されます独身で扶養家族がいない方でも、あえて1,000万円などの高額の死亡保険に加入される方もおられます。万一の場合の保障を持ちながら、同時に死亡保険を途中で解約することで受け取れる解約返戻金を貯蓄代わりに活用するケースです。こうしたケースでは、解約のタイミングによっては支払保険料総額よりも解約返戻金が少なくなることがあるため、使うタイミングを考慮しながら、支払期間の設定やプランを検討することが必要になります。また、「個人年金保険」のように、老後の生活資金の備えに特化したプランを利用する場合も、年齢が若いほど1カ月あたりの保険料を低く抑えることができますので、負担感なく備えることができます。このように基本的な保障を独身の間に備えておき、結婚などで家族構成が変化した際に、不足分の保障を追加することを検討するのが良いでしょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年09月29日乳がん闘病中のフリーアナウンサー・小林麻央が17日、自身のブログを更新し、がんと診断されたときの心境を明かした。麻央は、「まずいパスタ」というエントリーで、「『本当に癌になってしまったんだ、これからどうなるんだろう。』どんな顔して、家族に言えば良いのだろう」と、病院からの帰り道の心境を説明。「帰れなくて、ふらふら歩いた。こんな時でもお腹がすいた。さすが私。ふらりとお店に入り、ジェノバパスタを頼んだ」と飲食店でパスタを注文したという。そして、「ソースが少ない、パッサパサのパスタ。なんて、まずいのだろう。涙を流すには丁度良い味だった」と振り返り、「まずい。まずい。。まずい。。。まずい。。。泣 泣泣泣涙が止まらなかった」とつづった。その後、「念のため笑」というタイトルでも更新し、「連日、暗いお話が続き、すみません。今、過去の自分になって振り返っているので、こんな形になりがちですが、永遠に悲しくはありません。あの時の自分と今の自分では、湧き出る感情ひとつ受け取り方も違います」と伝え、「これからもぜひお付き合い下さい」と笑顔の顔文字付きで呼びかけた。
2016年09月17日知的障害とは?どんな症状?出典 : 知的障害とは、発達期までに生じた知的機能障害により、認知能力の発達が全般的に遅れた水準にとどまっている状態を指します。発達期とはおおむね18歳までを指し、それ以降に事故や病気などで知的機能が低下しても、知的障害とは言いません。厚生労働省は知的障害を以下のように定義しています。知的障害は精神遅滞とも表される、知的発達の障害です。知的機能や適応機能に基づいて判断され、知能指数により分類されます。様々な中枢神経系疾患が原因となるため、正しい診断を受けて、早期に治療・療育・教育を行う必要があります。本人のみならず、家族への支援もかかせない発達障害のひとつです。知的障害(ID: Intellectual Disability)は、医学領域の精神遅滞(MR: Mental Retardation)と同じものを指し、「知的発達の障害」を表します。すなわち「1. 全般的な知的機能が同年齢の子どもと比べて明らかに遅滞し」「2. 適応機能の明らかな制限が」「3. 18歳未満に生じる」と定義されるものです。中枢神経系の機能に影響を与える様々な病態で生じうるので「疾患群」とも言えます。知的障害は、染色体異常を原因とするダウン症のように出生後にすぐ診断できる疾病に合併する場合もあれば、自閉症のように、生後すぐには診断できない障害に合併することもあります。知的障害は「知的機能(IQ)」の検査のみによって診断がくだされるのではありません。「適応機能」という日常生活能力、社会生活能力、社会適応性などの能力を測る指数と併せて診断が下されます。知的障害の診断は医療機関や地域によって異なりますが、一般的に知的障害は「知的機能」と「適応機能」の評価で「軽度」「中度」「重度」「最重度」の4つの等級に分類されます。出典 : この図では、横軸に日常生活能力水準をaからdで取り、縦軸にIQのレベルをIからIVに取っています。日常生活能力水準はaに近づくほど自立した生活が難しいということになり、dに近づくほど自立した生活ができるということを表します。また同様にIQが低いほどIに近づき、IQが高いほどIVに近づきます。横軸と縦軸が合わさったところから、知的障害の程度を診断します。以上の図では、知的機能が低かったとしても適応機能が高ければ、ひとつ上の等級で診断されることがわかります。知的障害は知的機能検査だけで診断されると思われがちですが、このように知的機能と適応機能の2つが評価された上で診断が下されます。小林朋佳稲垣真澄 「精神遅滞」 2011年知的障害はいつ分かる?診断の年齢は?出典 : ダウン症の場合、出生時に知的障害が合併する可能性を示唆できます。しかし、保育園や幼稚園、小学校などで周りの子と比べた発達の遅さから疑いを持ち、医療機関での検査を受け、知的障害だと判明するケースが多いのです。知的障害は発達期の間に発症するとされ、診断は18歳以下が一般的ですが、子どもの頃に症状に気づかず大人になってから知的障害だと診断された方も少なくありません。検査できる年齢等は定められていませんが、症状がわかりやすい幼児以降の診断が多いです。幼い子どもや障害が重度の場合は保護者が代わりに質問に答えたり、記入してもらう方法が適用されます。出典元:内閣府「平成25年版障害者白書(概要)」>第1章障害者の状況(基本的統計より)知的障害の診断基準出典 : 医療機関では問診と簡単なテストを行います。知的障害の診断基準にはアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神障害のための診断と統計のマニュアル』第5版テキスト改訂版)や世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)といった基準が使われており、検査結果から総合的に判断します。以下はDSM-5にある知的障害の診断基準です。以下を全て満たすと、知的障害だと診断されます。A 臨床的評価および個別化、標準化された知能検査によって確かめられる、論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、学校での学習、および経験からの学習など,知的機能の欠陥。B 個人の自立や社会的責任において発達的および社会文化的な水準を満たすことができなくなるという適応機能の欠陥。継続的な支援がなければ、適応上の欠陥は、家庭、学校、職場、および地域社会といった多岐にわたる環境において、コミュニケーション、社会参加、および自立した生活といった複数の日常生活活動における機能を限定する。C 知的および適応の欠陥は、発達期の間に発症する。(日本精神神経学会/監修『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』2014年 医学書院/刊より引用)ほかにも使われる診断方法があります。知的障害は、知能検査と適応能力検査の2つによって総合的に診断が下されます。「田中ビネー知能検査 V(ファイブ)」、「新版K式発達検査」、「ウェクスラー式知能検査」が検査で使われることが多いです。年齢によって受ける検査が異なるものもあります。■田中ビネー知能検査 V(ファイブ)2歳から成人まで受けることができます。就学する5~6歳の年齢にフォーカスをあて、特別な配慮が必要かどうかを判断するための「就学児版田中ビネー知能検査V(ファイブ)」という検査もあります。子どもが興味を持てるように、検査に使われる道具が工夫されています。日常生活において必要な知能・学習する上において必要な知能の2つを測定します。■新版K式発達検査生後100日頃から14歳くらいまでの人が受けることができます。「姿勢・運動」(P-M)、「認知・適応」(C-A)、「言語・社会」(L-S)の3領域について評価されます。3歳以上では「認知・適応」面、「言語・社会」面に、重点を置かれ検査します。楽しみながら検査を受けることができるので、緊張していない自然な行動から判断することができます。試験者は子どもの検査結果だけでなく、言語反応、感情、動作、情緒などの反応も記録し、総合的に判断します。■ウェクスラー式知能検査ウェクスラー式知能検査は、年齢ごとに3つのテストに分類されます。・幼児(3歳10ヶ月〜7歳1ヶ月)→WPPSI・児童(5歳から16歳11カ月)→WISC・成人(16歳〜)→WAISIQが求められるだけでなく、脳の発達具合を下位検査を用いて導出し、総合的に判断することができます。ウェクスラーにはA式検査とB式検査の2種類があり、A式が言語性検査、B式が動作性検査です。教育相談情報提供システム 「発達検査」 国立特別支援教育総合研究所田研出版 「田中ビネー知能検査V」適応能力を評価する検査は大きくわけて3つあります。■適応能力検査の種類・vineland-II(全年齢)・ASA旭出式社会適応スキル(幼児〜高)・S-M社会生活能力検査(乳幼児〜中学生)これらの検査を年齢や状況に応じて使い分け、総合的に知的障害の診断が下されます。日本文化科学社 「心理検査カタログ」 2016年専門機関での診断は受けるべき?どこへ行けばいいの?出典 : 言葉を習得するのが著しく遅いなどの言語能力の遅れや、運動能力の遅れ、社会性の発達の遅れなどで気になることがあるなど、子どもの知的障害を疑ったら、一度は専門機関へ相談されることをおすすめします。医療機関で診断を受けるかどうか、決めるのは本人やご両親の判断となります。ですが、適切なサポートを受けられないまま、生活する上で最も困難さを感じるのは本人です。少しでも早く症状に気づいてあげられれば、フォローして困難の乗り越え方を手助けすることも可能になりますし、できるだけ生活しやすい環境を整えてあげることもできるかもしれません。親や家族で抱え込まず、専門家や周りの人たちの協力を得ながら、その子にあったやり方で接することが大切です。いきなり専門医に行くことは難しいので、まずは無料で相談できる身近な専門機関の相談窓口を利用するのがおすすめです。子どもか大人かによって、行くべき機関が違うので、以下を参考にしてみてください。【子どもの場合】・保健センター・子育て支援センター・児童発達支援事業所など【大人の場合】・発達障害者支援センター・障害者就業・生活支援センター・相談支援事業所などその後、すすめられた場合は、医療機関に行き医師からの診断を受けましょう。診断を受けて知的障害だった場合は今後どのように対応していけばいいか聞くことができますし、仮に知的障害でなくとも普段の行動を見直すきっかけになると思います。児童相談所などは電話やファックスでの相談にも対応してくれるため、事前に気になることを聞いてもいいですし、診断に抵抗がある方はまずは相談するだけでも大丈夫です。身近な相談センターに行って相談し、知的障害の疑いがあり、診断を希望すればそこから専門医を紹介してもらえます。自宅の近くに相談センターがない場合には、電話での相談に乗ってくれることもあります。知的障害を含め、発達障害の専門機関は他の病気に比べると少ないですが、発達障害者支援法などの法が整備されたことの影響もあり、年々増加はしています。診断を受けられれる医療機関としては、子どもの場合は小児科、大人の場合は精神科が一般的です。その他、神経科や心療内科なども挙げられます。また、保健センターなどでは知能検査や適応能力を診断する検査を受けられる可能性もあります。以下のリンクは発達障害の診療を行える医師の一覧です。日本小児神経学会 「発達障害診療医師名簿」診断の流れ、必要な持ち物は?出典 : 使用する検査は病院などによって異なりますが、「WISC」・「WAIS」や「田中ビネー」など標準化された知能検査や社会適応能力検査を用いて、知的障害の診断を行います。幼児期の子どもは知能検査や発達検査を受けたり、保護者が質問の回答や記入を行ったりします。検査機関によっても異なりますが、知能検査は正確な結果を得るため、通常1年に1回など期間をあけて測定します。また、知的障害は他の障害や疾患を合併していることもあるため、様々な検査が行われることもあります。てんかんがないか脳波を調べたり、脳の器質的な異常がないか調べるためにMRIをしたりといった、生理学的な検査を行うこともあります。なお、検査のみで把握できないことも多いため、行動観察や問診などで総合的に考慮されて、知的障害と診断されます。また、一度の受診で診断されることはあまりなく、何度か経過観察を経て正式に診断を下されることが多いようです。診断に持っていかなければならない持ち物としては基本的に健康保険証とお金、小さな子どもの場合は乳幼児医療証が挙げられます。診察料は病院によってさまざまで検査によっても異なりますが、2万円以内に収まるケースがほとんどです。地域や年齢によっては診察代が無料の場合もあります。しかしながら、保険適用外の検査もあるため、事前に電話などで病院に確認しておくと安心です。知能検査や発達検査の他に問診でこれまでの生活状況について尋ねられることがあります。母子手帳や事前に子どもの行動や1日のスケジュールなどをメモしたものを持参すると質問された時に答えやすいでしょう。まとめ出典 : 軽度の知的障害の場合、本人や周囲の方が気づかないまま大人になることも少なくありません。一方、知的障害の診断を受けると、療育手帳を取得することが可能になり、社会からのサポートが受けやすくなるというメリットもあります。お子さんに知的障害の疑いがある場合、専門機関への相談も検討してみてください。専門家や支援センターの担当者、同じ悩みを抱えるご家族と相談することで、お子さんがより過ごしやすい環境やサポートを考えていくことができるでしょう。参考書籍:日本精神神経学会/監修『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』医学書院/刊参考書籍:栗田広・渡辺勧持/訳『知的障害定義、分類および支援体系』2004年,日本知的障害福祉連盟/刊参考書籍:有馬正高/監修『知的障害のことがよくわかる本』講談社/刊
2016年08月03日質問:精神疾患で入院した場合、医療保険の保障対象となりますか?医師の診断書に基づいて保険会社が審査し、保障対象の可否を判断します。医療保険の入院給付金の支払対象となる「入院」とは、「医師による治療が必要であり、かつ自宅等での治療が困難なため、病院または診療所に入り、常に医師の管理下において治療に専念すること」をいいます。入院給付金のお支払いの要件は、「責任開始日以後に発病した病気の、治療を目的とした入院」です。給付金請求時にご提出いただく医師の診断書によって上記の要件を満たしているか否かを保険会社が審査し、要件を充足している場合は精神疾患での入院も入院給付金の保障の対象となります。
2016年05月26日小倉智昭キャスター(68)が13日、フジテレビ系情報番組『とくダネ!』(毎週月~金8:00~9:50)で、膀胱がんの手術のため、入院することを報告した。冒頭、「こんなに元気で休養なんかできないでしょう。あとで詳しく話しますから」と話し、番組をスタートさせた小倉キャスター。最後に、「昨年末から微量の血尿を見つけ、全部チェックをしたら膀胱にがんがあるのがわかりました」と膀胱がんであることが判明したと告白した。そして、「早期の発見だったので、火曜日に手術をしても土曜日には出られる」と言い、「1週間だけお休みをしてちゃんと戻って参ります」と説明。「1週間だけお休みさせていただきます。ごめんなさい」と明るい表情で呼びかけた。また、「夏休みとか言えばよかったのかな」と公表するか考えたと言うが、「今まで糖尿病とか帯状疱疹とかぎっくり腰とか、全部番組で言っていたので、ちゃんとしたことをお知らせしておこうと思った」と語った。
2016年05月13日質問:医療費が高額となる病気はどのようなものですか?また、国の高額療養費制度を利用したとして、入院給付金が日額どれくらいの医療保険に入れば安心ですか?健康保険適用外の治療リスクがある「がん」、入院の長期化やリハビリなどの治療期間の長期化が心配される「脳血管疾患」が要注意です。厚生労働省の「医療給付実態調査(平成25年度)」によると、年齢階級別の疾病別で、入院+食事・生活療養の1人当たりの医療費が一番かかる病気は「新生物」で、次に「循環器系の疾患」となっています。その中でも「がん」と「脳卒中」は、高額になる可能性があります。がんの治療費自己負担額「50万円程度」が37.5%、「100万~200万円程度」が47.5%アフラックの2010年「がんに関する意識調査」によると、実際にがんの治療を受けた方の自己負担額は、「50万円程度」が37.5%、「100万円程度」が31.5%、「200万円程度」が16.0%という割合でした。さらに、アフラックの2010年「がん保険受給者調査」によると、治療費以外の「ケア費用」(かつらや専用下着、弾性ストッキングなど)の購入費に10万円以上の費用をかけた方の割合が40%ほどになることからも、初期の入院、手術費用以外にも大きな自己負担がかかることが伺われます。また、がんに関しては、発症直後の入院・手術の医療費だけでなく、再発防止のための抗がん剤や放射線治療の費用が通院治療を中心にしながら発生します。治療効果の確認や治療終了後に再発していないか確認するための定期的な検査の費用もかかります。例えば、血液検査や細胞診、CTやエコーなどによる検査があり、これらの検査は定期的に数年にわたり継続することが一般的です。自己負担が高額になりやすい脳血管疾患、術後のリハビリ費用等が高額になることも厚生労働省の「平成26年(2014)患者調査」によると、脳卒中をはじめとした脳血管疾患の平均入院日数は、他の疾病より長く89.5日となっています。さらに特徴的なのが、術後のリハビリ期間が長期化することです。厚生労働省の資料によると、骨折などの患者のリハビリ入院期間が90日程度なのに対し、脳血管疾患の場合は、対象疾患や程度によって150日や180日程度となる場合があります。これに伴い、医療費負担も高額になります。年齢と所得にもよりますが、リハビリ入院が長引けば医療費も高額となる可能性があるため、高額療養費適用後の医療費と食事代だけで、健康保険の自己負担3割の一般的な所得の方で月約11万円、1割負担者でも月約7万円程度は必要になる可能性もあります。他にも、個室を選択したり、ねまきやタオルをレンタルしたり、オムツが必要だったりすると、その分費用もかかります。退院後も、介護ベッドや車いすなどのレンタル費用や、住宅のリフォーム費用などが発生する可能性もあります。介護ベッドや車いすのレンタルは公的介護保険が適用されれば1割負担にて利用できますが、適用されない場合、機能によっても金額はさまざまですが、ベッドの場合だと月5,000円~13,000円程度が費用としてかかってきます。また、住宅をバリアフリーにリフォームしようとすると、玄関、階段、トイレなどに手すり設置と拡幅工事などの費用がかかってきます。これらのリフォーム費用は、要介護状態区分(要介護度)にかかわらず、介護保険の給付対象ですが、その支給限度基準額は20万円となります。実際の支給額は住宅改修に要した費用の9割のため、リフォームに20万円かかった場合、18万円が介護保険から支給されます。しかし、リフォームが20万円以内で済むとは限らないでしょう。医療保険の入院給付金の理想は1日1万円、がんや脳血管疾患発症時の一時金も検討をこうした事例を踏まえると、入院給付金の日額は、1日1万円の設定が理想的となります。ただし、1日1万円のプランでも1回の入院期間が1カ月程度の場合、受け取れる給付金は30万円程度になりますので、退院後に発生する費用を考えると、入院給付金以外に一時金タイプの給付金を受け取れる特約を付加することも検討しておいたほうがよいでしょう。もちろん、すべての費用を医療保険だけで賄うわけではありません。アフラックの「がんに関する意識調査」でがんの治療費を何で賄ったかを調べたところ、「貯蓄」は43.9%で「保険」の48.6%と同じレベルとなっています。保険の検討だけではなく、家族構成やライフステージを踏まえ、トータル的な保障の組み立てを検討してください。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。医療保険・入院保険のよくあるご質問
2016年04月27日「日本人の2人に1人ががんになる時代」といわれますが、このフレーズは、国立がん研究センターの「がん統計」がもとになっているのではないかと推測できます。■2人に1人は「がんになる」は間違いない実際の統計データ「がんに罹患する確率~累積罹患リスク(2011年データに基づく)」を見てみても、生涯でがんに罹患する確率は“男性62%(2人に1人)、女性46%(2人に1人)”。そのため、2人に1人の確率でがんになるというのは間違いではないことがわかります。また、胃がんは男性が11%(9人に1人)、乳がんが9%(12人に1人)と書かれているので、男性は胃がんが、女性は乳がんが多いことも同時にわかります。もうここまでくれば、りっぱな国民病といってもいいのでしょう。こんな統計を見させられると、やっぱり「がんへの備えをしておかないと!」と考えてしまいますよね。それはきっと、「がんを患うとお金がかかる」というイメージがあるからではないでしょうか?だとすると、「やはり、がん保険に入ったほうがいいのか?」と考えることになるでしょう。■30~50歳で「がんになる確率」は低いしかし、どうなのでしょうか?別の統計データ「現在年齢別がん死亡リスク」を見ると、0歳の男性が、50年後の50歳までにがんになる確率は、なんと2%しかありません。一生涯では、女性にくらべて男性の方ががんになる確率が高いのですが、60歳までをくらべると、女性ががんになる確率が高いこともわかります。つまり、がんを患う確率は50歳以降一気にあがるのです。いいかえれば、おもに子育てをしている30歳から50歳の間にがんを患うケースは、確率的にはとてもまれなのです。「日本人の2人に1人ががんになる時代です。がん保険に入っては?」と勧誘されるのと、「お子さんが成人するまでにがんになる確率は2%程度です。それ以降のためにがん保険に入っては?」と勧誘されるのでは、ずいぶん印象が変わりませんか?数字は使う側に都合のいい部分だけが切り出されています。振り回されないで判断しましょう。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝) 【参考】※最新がん統計-国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター
2016年04月14日質問:家族で「がん」になった人はいないので「がん保険」に加入しなくても良いのでは?「がん」発症の要因の約70%は生活習慣に起因するものといわれています。ご家族で「がん」になった方がいらっしゃらなくても、一定の割合でリスクがあると考えるべきですので、がん保険への加入をおすすめします。遺伝的要素は50%程度さまざまな研究が進むなかで、がんを誘発する遺伝子の存在が明らかにされてきました。これがいわゆる「がん家系」という言葉を生み出した一因ではないかと思います。実際、「大腸がん」や「乳がん」の発症例のなかに、遺伝的要素が認められるものがあるようです。国立がん研究センターがん情報サービスのサイトに掲載されている「人のがんにかかわる要因」によると、ハーバード大学のがん予防センターの推計で、喫煙、食事、運動、飲酒という代表的な生活習慣要因が68%を占めるようです。また、全部のがんのうち「遺伝するがん」は5%以下といわれ、「大腸がん」「乳がん」「前立腺がん」など遺伝素因の強いこれらのがんでも、たとえ遺伝子が100%一致している人がいたとしても、同じがんになる確率は10%~20%にすぎないとまとめています(出典:国立がん研究センターがん情報サービス)。したがって、ご家族のなかに複数のがん経験者がいらっしゃる場合、ご本人もがん発症への注意が必要といえますが、ご家族のなかに発症者がいらっしゃらない場合でも、安心できるとはいえないでしょう。「喫煙」の有無や食生活など、生活習慣の要因が上位を占める「喫煙」と「がん」との因果関係が深いということが指摘されてからずいぶんたちました。若くして喫煙を始めた場合や喫煙年数が長く、喫煙本数が多いほど「がん」のリスクを高めるといわれています。日本においては「喫煙」に続く因子として「肝炎ウイルス(B型、C型)」や「ピロリ菌」、「ヒト・パピローマ・ウイルス」などの「感染性因子」、そして「飲酒」が続きます。他にも「塩分摂取」や「過体重・肥満(BMI25以上)」などが指摘されています(出典:国立がん研究センターによる「科学的根拠に基づく発がん性・がん予防効果の評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究」ホームページ )。まだ十分な研究結果が揃っていないとはいえ、今現在「喫煙」や「飲酒」や「食生活」など、身近な生活習慣が遺伝的要素より高い確率で「がん」につながるため、日々の生活習慣を見直すことで「がん予防」が可能であるといえるでしょう。日本人の3人に1人が「がん」で死亡、2人に1人が「がん」を経験する時代。突然の告知に対応できますか?厚生労働省の資料によると、日本人の2人に1人は「がん」を経験するといわれています。早期発見や医療技術の進歩で「治せるがん」が増えているといわれますが、治すためには適切な治療が必要です。がんが発見されたら初期段階のうちに治療を開始することで、治癒の確率をあげるといわれていますが、がんの治療には多大な費用がかかる場合があります。そんなときに役立つのが「がん保険」ではないでしょうか。ご自身の生活習慣を振り返るとともに、がん保険などの保障内容が十分か、見直してみてはいかがでしょうか。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年04月05日●貸与利率で注意することは?いまや大学生の過半数が受給しているという奨学金(日本学生支援機構「学生生活費調査(平成24年度)」)。返済不要の給付型奨学金でない限り、奨学金は返済しなければなりません。日本学生支援機構の奨学金は、無利息の第一種奨学金と有利息の第二奨学金がありますが、いずれも貸与型。奨学金といえど借入金なのです。独身時代は問題なく返済できても、学生時代の負債を40歳近くまで払い続けると思うと、重荷も感じますね。できる限り効率よく、上手に返済する方法を検討してみましょう。○貸与利率は申請時点ではわからない!?借入金を効率的に返済するための鉄則は、ムダな利息を払わないこと。しかしながら、日本学生支援機構の奨学金制度は一般的なローン返済と異なる点が数々あり、貸与利率もそのひとつ。第二種奨学金の貸与利率は奨学金申請時点の利率ではなく、貸与が終了した時点の利率を用います。つまり、申請時点では借入金に対する利息の金額が分からないため、毎回の返済金額は概算しか分かりません。4年後に貸与が終了して、初めて毎回の返済金額が確定するという仕組みです。そのうえ、「利率固定方式」及び「利率見直し方式」といった付利方式は、奨学金を申し込む際に選択しなければなりません。4年後にそれぞれの利率を確認するときに「違う方を選べば良かった…!」と後悔することもあり得ます。付利方式は申込時に選択した後でも、貸与期間が終了する年度の一定期間前までなら変更可能。まだ貸与中という人は市場金利等をチェックしながら、変更の検討をするようにしましょう。※写真は本文と関係ありません●おすすめの返済方法は?さて、奨学金の返済は13年~20年と長くかかります。一般的に「返済期間が長い」=「払う利息が多い」となります。奨学金の返済方法は、毎月支払う「月賦返還」、あるいは借入総額の半分は月払い、残り半分は半年ごと(1月と7月)に支払う「月賦・半年賦併用返還」の2つから選択します。ボーナス時にまとまった金額を返済することは、それだけ早く返すということで、支払利息を減少できます。できれば併用払いを選択したいですね。ところが、奨学金を申し込み、返還誓約書を提出するときにどちらかを決めなければならず、返済中には変更できません。○繰り上げ返済のメリットは?それなら繰り上げ返済を利用してみましょう。繰り上げ返済は残額全部でなく、一部でも可能です。一部返済の場合は期間短縮となり、繰り上げ期間分の利息が免除されます。また、一般的なローンと異なり、繰り上げ返済をしても手数料がかからないのは、大きなメリットです。繰り上げ返済をする際には申し込みが必要となりますが、併用払いのように半年ごとに6か月分をまとめて返すのも良いでしょう。あるいはボーナス等のまとまった収入があるときに、10~20万円でも返せれば、利息免除と早期完済の効果が得られます。例えば毎月1万5,000円返している人がボーナスで20万円返済するなら、約13カ月分を先に返すことになり、それに対する利息がなくなります。完済時期も約13カ月早まるのは嬉しいですね。20歳代後半から30歳代になって、結婚・子育てなどライフプランの変化が起こるときに困らないために、効率よく返済していってください。※写真は本文と関係ありません筆者プロフィール:武田明日香(たけだ あすか)エフピーウーマン所属、ファイナンシャルプランナー。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく! トラベル!」「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「webR25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人を送るための知識を伝えている。人生の"やりたい"が"できる"に変わるお金の教養スクール開講中!
2016年03月31日慶應義塾大学、日本医療研究開発機構(AMED)、科学技術振興機構(JST)は3月22日、乳がん、卵巣がん、肝がん、肺がん、膵臓がんなどの難治性がんを含む多くの悪性腫瘍で高発現している膜結合性ヘムタンパク質「PGRMC1」の構造を解明したと発表した。これにより、がん細胞が増殖を活性化する仕組みと、抗がん剤に対する耐性を獲得するメカニズムが明らかになった。同成果は、慶應義塾大学 医学部 医化学教室 加部泰明講師、末松誠教授(研究当時、現:AMED理事長)らの研究グループによるもので、3月18日付けの英科学誌「Nature Communications」オンライン版に掲載された。今回の研究では、X線結晶構造解析を行うことにより、PGRMC1がタンパク質中のチロシン残基を介した珍しい様式でヘムと配位することがわかった。この配位したヘムはタンパク質表面上に突出した構造を取っており、PGRMC1は分子中のアミノ酸残基をほとんど介さずに突出したヘム同士が重なり合った特異なヘム重合体構造を形成している。PGRMC1はヘムのない状態ではアポ体としてモノマー構造で存在するが、今回の生化学的な解析から、ヘムと結合することにより二量体化することが明らかになった。このようなタンパク質中のヘムを介した重合化が見い出されたのは、真核生物では初めてだという。また、生体内ガス分子である一酸化炭素(CO)は、がん細胞が抗がん剤や放射線治療、低酸素などにさらされると増加することが知られているが、同研究グループは今回、このCOがPGRMC1上のヘムに結合すると、ヘム同士の重合が解離してPGRMC1の機能が消失することを見出した。さらに解析を進めた結果、PGRMC1はヘムにより重合化し、がん増殖に関わる上皮成長因子の受容体(EGFR)と会合して、これによるがん増殖シグナルを増強することが明らかになった。重合化したPGRMC1は薬物代謝酵素であるシトクロムP450とも会合し、抗がん剤の分解活性を増強して、がん細胞の薬剤耐性を促進することもわかった。以上の結果からPGRMC1は、がん細胞内のヘム濃度に応答し重合化することによって活性化し、がん細胞の増殖促進や抗がん剤耐性獲得に関与するという、ダイナミックな構造変換によって機能していることが明らかになったといえる。同研究グループは、PGRMC1に結合してその機能を阻害する化合物が見つかれば、新たな抗がん剤の開発につながる可能性があると説明している。
2016年03月22日元ザ・ローリング・ストーンズのビル・ワイマン(79)が、前立腺がんと診断されたようだ。ビルの代理人は「ザ・ローリング・ストーンズの元メンバーであるビル・ワイマンは、前立腺がんと診断されました」とコメント。「ビルは治療を受けており、早期発見だったこともあり完治が見込まれています」と説明している。先週末には、ミック・ジャガーの元妻ジェリー・ホールとメディア王ロバート・マードックの結婚式に妻スザンヌ・アコスタ、ボブ・ゲドルフとジェーン・マリン夫妻と一緒に写った健康的な姿をビルは見せていただけに、今回のニュースを驚きをもって捉えられている。ビルは、ザ・ローリング・ストーンズにベーシストとして1962年に加入し、31歳の時にソロ活動をするために脱退し、1996年には自身のバンド、ビル・ウェインズ・リズム・キングスを結成した。2012年にはザ・ローリング・ストーンズ結成50周年を記念した一連のコンサートに再参加していたが、「もっとよりよいことがある」という理由から、完全な再加入とまではならなかった。昨年リリースした33年ぶりとなるソロアルバム『バック・トゥ・ベイシックス』では、これまでのデモテープの中に眠っていた未発表の66曲を披露した。ビルの好奇心は音楽だけにとどまることなく、独自の金属探知機を発明したり、ロンドンでスティッキー・フィンガーズという名のビストロレストランの経営するなどの幅広い分野で活動している。(C)BANG Media International
2016年03月10日ライフネット生命保険はこのほど、医療保険の給付金請求手続きがオンラインで完結できるサービスを開始した。従来まで医療保険の給付金請求における必要書類は、利用者に郵送で提出してもらう必要があった。このサービスでは、必要書類をスマホなどで撮影し、そのままウェブサイト上のマイページから画像をアップロードして提出できる。同社は2014年3月から、入院を伴う請求について「ウェブサイトからの給付金請求連絡サービス」を開始。必要書類の画像アップロードと合わせて利用することで、生命保険業界初となる、一連の請求手続きがオンラインで完結できるサービスとなった。また「入院の原因となった傷病名」、「入院期間」、「病院名」などをウェブサイトで入力・申請すると、同社から利用者へ請求書類の発送や、利用者にて書類を記入する作業が省略できるため、よりスムーズに手続きを進めることができるようになったとのこと。引き続き、紙面での手続きも可能。
2016年03月09日質問:手術をしても手術給付金が受け取れない場合があるそうですが、どんな場合ですか?医療保険で手術給付金が受け取れない場合の理由として、一般的に下記のような事例が考えられます。ただし、給付金を受け取ることができるかできないかの判断は見極めにくいケースが多いため、実際にはその都度、対象となるかどうかを保険会社にお問い合わせされることをおすすめします。もともと「給付対象外」のケースその1:治療を目的としない場合美容整形や人間ドックなど、治療を目的としない手術や検査が目的のものは、給付対象になりません。最近増加している「レーシック手術」も、多くの保険会社で給付対象外となっていますが、契約の時期や保険会社によっては対象になる場合もありますので、保険会社に確認されることをおすすめします。その2:複数の手術を同時に受けた場合や複数の手術とみなされない場合複数の種類の手術を同時に受けた場合、いずれか一種類の手術しか給付対象になりません。一般的には、最も給付金額が高い手術を優先する傾向にあります。また、骨折の手術の場合、固定用のボルトを埋める際には給付を受けることができますが、ボルトを抜く際は給付を受けることができません。理由は、両方あわせてひとつの手術とみなされるためです。その3:「保険会社所定の手術」に該当しない場合最近の医療保険では、「健康保険が適用される手術」を支払基準にしたものが多くなってきています。この場合は、約1,000種類の手術が給付対象となります。それでも、給付対象とならない手術(例えば、扁桃腺の手術やデブリードマン(創傷処理)など)が定められていることがありますので、約款や重要事項説明書で確認するか、保険会社に確認するようにしてください。一方、以前の医療保険は、約款の中に「対象となる手術一覧表」が掲載されており、診断書に記載された「術式名」がこの一覧表にあれば給付対象となり、該当がなければ給付対象外となります。この場合、「88項目」に分類された、約500種類の手術のみ給付対象となります。本来は給付対象だが、給付を受けることができないケースその1:加入前の既往症が原因で「特別条件」が適用される場合医療保険の加入時に申告する健康状態によって、特別条件が適用された場合、給付対象とならないケースがあります。特別条件とは、特定の疾病または特定の部位が一定期間保障の対象から外れる、「特定部位不担保」や「特定疾病不担保」などです。これらの特別条件には、適用される期間(不担保期間)が定められている場合が多く、不担保期間が経過すれば、給付対象になるケースもありますので、その都度保険会社に確認することが大切です。その2:告知義務違反に該当した場合本来、医療保険の加入時に申告すべき健康状態について、重大な申告漏れ、申告間違いがあった場合には、「告知義務違反」が問われます。医療保険加入時には、健康状態について、お薬手帳や健康保険の利用履歴などで、可能な限りチェックしておくことをおすすめします。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年03月04日北海道大学病院(北大病院)は3月2日、「がん遺伝子診断部」を開設したと発表した。同部署は、がん患者のがん遺伝子情報を解析し、患者個々人に最も適した抗がん剤の情報を提供する専門部署で、同部署にて「がん遺伝子診断外来」が開始される。開始時期は4月1日を予定。同外来では、自由診療で、研究ではなく医療サービスとして網羅的ながん遺伝子検査を行う。同院によると、独自の院内がん遺伝子解析システムを利用することで、高い検査精度を担保しつつ、検査結果が得られるまでの期間が2週間にまで短縮されるところが特徴であるとしている。最終的な治療については、遺伝子解析担当医、主治医、腫瘍内科医などからなる専門チームがカンファレンスにて決定し、患者が納得したうえで行うという。
2016年03月03日国立がん研究センター(国がん)は2月15日、がん患者の免疫状態(ADCC活性)を測定する新手法を開発したと発表した。同成果は、同先端医療開発センター臨床薬理トランスレーショナルリサーチ分野の濱田哲暢 分野長の研究グループと、同中央病院先端医療科の北野滋久 医員の研究グループの共同研究によるもの。英科学誌「Scientific Reports」に1月27日付けで掲載された。抗体薬には、がん細胞の表面に発現する標的分子に結合し抗腫瘍効果を示す直接的な作用のほか、患者自身の免疫細胞を介して抗腫瘍効果を発揮する作用がある。そのため、標的分子の発現量だけでなく、患者自身の免疫状態、特に抗体薬ががん周囲に呼び寄せた免疫細胞を活性化するADCC活性をどの程度誘導できるかが治療効果に大きく影響すると考えられている。現在、抗体薬の投与においては標的抗原の発現量や遺伝子変異を確認することで治療効果の予測が行われているが、従来のADCC活性測定法は測定結果が不安定のため患者の免疫状態を把握することは困難だった。同研究グループが開発した測定方法では、あらかじめ標的がん細胞に緑色色素を取り込ませて、標的がん細胞(緑色色素を取り込ませたもの)と免疫細胞(緑色色素取り込みなし)を区別できるようにする。さらに、生きている細胞と死滅した細胞を区別できる色素で標識し、フローサイトメーターという装置を用いて測定することで、がん細胞と免疫細胞をそれぞれ別々に、生きている細胞と死んだ細胞に細胞一個単位で区別することができるようになった。同手法は、従来の測定法と比べて1/100以下の低濃度の抗体でADCC活性が測定可能だという。また、従来の測定法では血液検体をいったん凍結保存してしまうと測定結果のバラツキが大きくなり、不安定で再現性が乏しくなってしまっていたが、新しい測定法では凍結検体を用いても1カ月以上にわたり再現性をもってADCC活性が測定することができた。新しい測定法は、従来の測定法よりも高感度にADCC活性を検出できることから、個々の患者の免疫状態をより詳細に把握することで、抗体薬の治療効果予測に役立つことが期待されるほか、凍結保存した検体でもADCC活性を安定して測定できるため、他施設で採取した血液検体をいったん凍結した後、国立がん研究センターに輸送し、後日、測定することが可能となる。また、新規薬剤開発の面からも多施設共同臨床試験が可能となるため、効果の期待できる患者の選別や開発を進めるか中止するかの判断などに役立ち、抗体薬の効率的な開発につながることが期待される。
2016年02月16日2013年11月に鼻に皮膚がんの一種“基底細胞がん”ができ、手術で取り除いたことを公にしていたヒュー・ジャックマン。それから鼻3回、肩1回のがん除去術を受けたことを「People」誌に明かしていたが、今月9日(現地時間)、鼻にがんが再発し、5度目の手術を受けたことをSNSでファンに報告した。大きな絆創膏を鼻に貼った画像をインスタグラムとツイッターに投稿し、「日焼け止めを塗らないとこうなっちゃうっていう見本だよ。お願いだから日焼け止めを使ってね!」とファンに日焼け止めの使用を呼びかけている。また、ヒューは呼びかけるだけでなく、小さい子どもでも積極的に日焼け止めを塗るよう、容器に『スパイダーマン』や『アナと雪の女王』がペイントされた日焼け止め「Pure Sun Defence」の販売にも携わっており、日常での紫外線ケアの重要性を訴えている。日本形成外科学会のHPによると、基底細胞がんは皮膚がんの中で最も頻度が高いものの、悪性度は低く転移は稀とのこと。誘発因子として紫外線が挙げられるという。始めは撮影中にできたちょっとした傷だと思っていた鼻のできものが、まさかのがんでとてもショックを受けたというヒュー。彼が勧める予防策は、日焼け止めを塗るという決して難しくないことなので、私たちでもすぐに始められそうだ。(Hiromi Kaku)
2016年02月09日国立がん研究センター(国立がん研)は2月4日、朝食摂取回数が少ないと脳出血のリスクが高くなることが明らかになったと発表した。同成果は、国立がん研究センター がん予防・検診研究センターと大阪大学の研究チームによるもので、米科学誌「Stroke」2016年47巻に掲載された。これまでに、朝食を欠食すると肥満、高血圧、脂質異常症、および糖尿病のリスクが上がることが多くの研究で示されてきたが、脳卒中および虚血性心疾患のリスクを上げるのかという点に関してはほとんど研究されていなかった。そこで同研究チームは、朝食欠食と脳卒中および虚血性心疾患との関係を検討するため、1995年に、岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部、1998年に、茨城県水戸、新潟県長岡、高知県中央東、長崎県上五島、沖縄県宮古の9保健所管内に在住していた45~74歳の男女のうち、循環器疾患およびがんの既往がなく、アンケートの朝食に関する項目に回答した8万2772人(男性:3万8676人、女性:4万4096人)に対して調査を行った。同調査では、週に0~2回、週に3~4回、週に5~6回および毎日という4つの群に分けて、その後の脳卒中および虚血性心疾患発症との関連を分析。2010年まで追跡した結果、3772人の脳卒中発症と870人の虚血性心疾患発症が確認された。朝食を毎日摂取する群と比較して、朝食を週に0~2回摂取する群の発症リスクは、脳卒中と虚血性心疾患を合わせた循環器疾患で14%、脳卒中全体で18%、脳出血で36%高くなっていたという。同研究チームは、脳出血の最も重要なリスク因子は高血圧だが、朝食を欠食することで朝の血圧が上昇し、毎日朝食を摂取する人に比べて脳出血のリスクが高くなっていた可能性が考えられるとしている。
2016年02月05日国立がん研究センター(国がん)は1月20日、食道がんの前がん病変だと考えられているバレット食道での幹細胞の存在を明らかにしたと発表した。これまでがんの前がん病変において組織を維持する働きを持つ幹細胞の存在は明らかになっていなかった。同成果は国がん研究所分子細胞治療研究分野の山本雄介 主任研究員によるもので、1月19日に米科学誌「Nature Communications」に掲載された。バレット食道とは、食道と胃上部の接合部に発生する粘膜組織の変化で、主に逆流性食道炎などによる炎症が原因で発生する。これまで統計的な解析や病理学的な知見により、バレット食道が食道がんへ進行していくことは知られていたが、実際の細胞がどのように遺伝子異常を蓄積し、悪性度の高い細胞へ進展していくかはわかっていなかった。今回の研究では、さまざまな進行状態の12症例のバレット食道から内視鏡で生検組織を採取し、新しく開発した培養手法を用いて、幹細胞を単離・培養することに成功。培養したバレット食道由来の幹細胞と正常食道由来の幹細胞にがん遺伝子を導入し、強制的にがん化させたところ、バレット食道由来の幹細胞は食道腺がん様の腫瘍を形成したのに対し、正常食道由来の幹細胞は食道扁平上皮がんに類似した腫瘍を形成した。これにより、バレット食道は食道腺がんの前がん病変であることが確認され、前がん病変においても幹細胞が存在し、病変を維持している可能性が示された。また、ゲノム変異解析を行った結果、より進行したバレット食道においてより多くの変異が認められた一方で、25%の症例においてゲノム変異が認められなかったことから、バレット食道の発症に遺伝子変異は必須ではなく、その後進展していく過程でゲノム変異が蓄積し、より悪性度の高い腫瘍へとなっていくと考えられるという。今回の成果をベースに、さらに前がん病変の性状明らかにすることで、前がん病変の早期検出による早期診断や、前がん病変の幹細胞の除去など新たな治療の開発につながることが期待される。
2016年01月20日国立がん研究センターは1月20日、「全国がん(成人病)センター協議会」(全がん協)の協力を得て、加盟施設での診断治療症例に関する部位別10年相対生存率を集計したと発表。その結果を全がん協のホームページ上にて公開したと明らかにした。同センターによると、国内においてこれほどの規模でがんの10年相対生存率が公表されるのは初めて。がんの生存率は治療による効果を表す指標で、がん診療評価などにおいて重要な要素となる。一方で、信頼できる生存率を算出するには、精度の高い予後調査の実施などの課題があった。同センターの研究開発費に基づく研究班は、1999年診断症例より部位別施設別5年生存率を公開。さらに2012年からは、グラフを描画する生存率解析システム「KapWeb」を公開するなどしていた。今回、部位別施設別5年相対生存率については、2004年から2007年に診断治療を行った14万7,354症例を集計。10年相対生存率については、1999年から2002年に診断治療を行った3万5,287症例を集計した。個々の数値をみていくと、全部位全臨床病期の5年相対生存率は68.8%で、1997年の62.0%から徐々に改善している傾向にあるという。同センターは「化学療法、放射線治療や早期発見技術の進歩が貢献していると考えられます」としている。生存率が高いのは「前立腺(100%)」「乳(92.9%)」「甲状腺(91.6%)」など。一方、「胆のう胆道(28.9%)」「膵(9.1%)」は3割以下にとどまっている。今回が初集計となる全部位全臨床病期の10年相対生存率は、58.2%だった。同じデータベースの5年相対生存率は63.1%となっており、5年間で4.9%の減少がみられる。10年生存率において高い生存率をみせた部位は、「甲状腺(90.9%)」「前立腺(84.4%)」「子宮体(83.1%)」など。逆に「食道(29.7%)」「胆のう胆道(19.7%)」「肝(15.3%)」「膵(4.9%)」などは低い数値となっていた。国内において死亡者数が多い部位に関しては、「胃(69.0%)」「大腸(69.8%)」「気管・肺(33.2%)」「乳(80.4%)」という結果が出ている。なお、研究班は今回の結果をKapWebに反映させて公開。「がんの種類」「病期」「治療法」などの条件設定で検索でき、5年もしくは10年までの生存率年次推移をグラフで見られるようにしている。
2016年01月20日国立がん研究センター(国がん)はこのほど、全国がん(成人病)センター協議会(全がん協)の加盟施設での診断治療症例について、部位別10年相対生存率を全がん協のWebサイト上で公開した。○乳がんは長期間のケアが必要生存率には実測生存率と相対生存率があり、実測生存率ではがん以外の死因も含まれる。一方、がん患者について計測した実測生存率を、対象者と同じ性別・年齢・診断分布をもつ日本人の期待生存率で割ったものを相対生存率と呼ぶ。相対生存率は、がん以外で死亡する可能性に影響する要因(性別・年齢など)が異なる集団で生存率を比較することができ、世界と生存率を比較する場合でも用いられる。今回発表された部位別10年相対生存率は、1999年から2002年に診断治療を行った16施設3万5287症例を対象としたもの。全部位を対象とした10年生存率は58.2%だった。部位別がんでは胃がんが69%、大腸がんが69.8%、乳がんが80.4%、肺がんが33.2%、肝臓がんが15.3%となった。同センターは2004年から2007年に診断治療を行った14万7354症例を対象とした5年相対生存率も集計。こちらでは全部位が68.8%、胃がんが73.1%、大腸がんが75.9%、乳がんが92.9%、肺がんが43.9%、肝臓がんが34.8%となった。なお、今回発表した10年相対生存率と5年相対生存率は対象となるデータが異なるため、一概に比較することはできないとしているほか、公表されたデータは新しくて2007年のものであり、治療技術の向上により現在はもっと改善していると考えられるという。また、5年相対生存率では施設別のデータも全がん協のホームページ上で公表した。施設別のデータでは、同じ部位でも対象期間や早期がんと末期がん患者の比率などが施設ごとに異なる点に注意してほしいとする。国がんはこれまで、部位別5年相対生存率は発表しているが、10年相対生存率は初集計となる。10年相対生存率について国がんの堀田知光 理事長は「5年は治療効果を判定する1つのポイントとなる。10年はそのがんがどのような経過を辿るか、どこまでフォローすれば良いかが分かるデータとなる」と説明。10年相対生存率により、例えば胃がんでは5年を過ぎると相対生存率は横ばいになるため5年が治療効果を計る大きな目安となるが、乳がんなどでは第I期に治療を開始した場合でも5年を過ぎても相対生存率が下がり続けるため、より長期間の経過を見る必要があることがわかる。○治療法選択の助けに今回の集計結果は国がんなどが開発した生存率解析システム「KapWeb」にも反映されている。KapWebはがんの種類、病期、性別、年齢、初回治療などの条件を組み合わせて相対生存率を見ることができるシステムで、2012年10月より一般公開されている。今回、10年相対生存率のほか、新規診断症例、治療法の選択項目が追加され、より詳細な条件設定が可能となった。千葉県がんセンターがん予防センターの三上春夫氏は「どの治療法を選んだら生存率が高くなるかを知ることができる。治療法選択の判断の目安になる」と説明し、治療に同システムを活用するよう呼びかけている。
2016年01月20日東京都墨田区は2015年12月、同区内では初となるがん教育のモデル授業「がんのことをもっと知ろう」を、墨田区立業平小学校の6年生を対象に実施した。保健学習の一環として行われたこの授業に用いた教材は、がん教育を検討する過程で区や教育委員会らが共同して作成したもので、このようなケースは全国的にみても珍しいという。教員やがん患者、区、教育委員会が一丸となってモデル授業を実施した目的は何なのか。墨田区 保健計画課の松本静さんに伺ったので、2回にわたって紹介する。○モデル授業のきっかけモデル授業のそもそものきっかけは、2012年6月に閣議決定された「がん対策推進基本計画」にがん教育の推進が盛り込まれたことだった。それとは別に、2013年における墨田区のがんの死亡率は、男性が23区中7位で女性が同1位と、がんの死亡率が高いという素地もあった。これらの現状を受けて、区は2014年に「墨田区がん対策基本方針」を新たに策定。「がんによる死亡者数を減らす」などの基本目標を達成させるため、4つの個別目標を設定した。その中の一つに「がんに関する正しい知識を持つための健康教育・普及啓発活動の推進」も盛り込んだ。複数の目標を達成させるため、区長の付属機関として「がん対策推進会議」を設置。その下部組織として「がん教育部会」を設け、子どもたちへのがん教育の在り方を検討していった。教育部会ではがんの有識者やがん患者、教育関係者らが一堂に会し、何度も検討を重ねて教材作りを進めていった。「がん教育部会にはがんに詳しい日本女子体育大学の助友裕子先生をお招きして、先生からいただいた資料をベースに、墨田区に見合った教材を作成していきました」。○話し合いやクイズでがんの知識を深めるそして迎えた2015年12月3日、業平小学校でモデル授業が実施された。多くの子どもたちはがんにまだ接したことがないため、「予防」という観点を子どもたちとがんをつなげる"架け橋"として、理解を進めてもらうように工夫したという。「授業は、がん予防につながる生活習慣やがんの死亡率が高いこと、今は2人に1人ががんになる時代だということなど、できるだけがんを科学的に理解してもらうよう進めていきました」。「がん予防をするために大切なこと」というテーマで複数グループに分かれて話し合いをしたり、授業で学んだことをクイズ形式で復習したりして、がんについて正しい知識を深めていった。○がん経験者の話で命や家族の大切さを知る授業内容は「机上」だけにとどまらなかった。同11日には、乳がんを患った経験があるがん教育部会の委員が、自身の体験談を子どもたちの前で告白。子どもたちにがんについて語るのは初めての経験だったそうだが、「命の大切さについて、きちんと子どもたちへとメッセージを送ってもらえました」。授業後に実施した子どもたちへのアンケートでも、「家族を大切にしたい」「家族と一緒にいることが大事」などの回答が目立ったそうだ。紙の教材だけではなく、実際のがん体験談という「生きた教材」に触れることによって、子どもたちはがん検診の大切さやがんの治療、緩和ケアまで踏み込んで学べた。「がん患者の話を聞いて命の大切さを知り、がんに対する偏見を緩和・減少してもらえば」と願っていた松本さんも、体験談授業に手ごたえを感じているようだ。ただ、業平小学校での授業は、墨田区が掲げる目標の序章でしかない。次回は、モデル授業の今後の展開について紹介する。※写真と本文は関係ありません
2016年01月19日システムサポートは1月13日、 データベース診断サービス「ズバッとDB診断サービス」により、エジソンで使用している Oracle Databaseの診断を行いデータベースの処理時間を短縮したと発表した。同サービスは、Oracle Database を対象として、システムのうちすでに問題が発生している部分にフォーカスして診断を行うサービス。 日本エクセムの「MaxGauge」を使用し従来のSTATSPACKやAWRでは取得することが困難なOS/データベースのリソース情報を1秒単位で取得し、診断・改善の提案を行う。エジソンは、管理会社・排出事業者、処理事業者向けのサービスとして、廃棄物総合管理システム 「GENESYS」を提供している。GENESYSはユーザー数の増加に伴いデータ量が急増し、 システム全体でレスポンスが遅くなる現象が見受けられていたという。エジソンは、自社の情報システム部門でGENESYSを支えるOracle Databaseのチューニングを行っていたが、時間をとられてITを活用したビジネス企画に注力できなかったことから、同サービスを利用した。システムサポートが「GENESYS」のデータを分析したところ、特定の2パターンの高負荷SQLにおける処理遅延が判明。これを受け、高負荷SQLの索引追加やキャッシュ設定などを実施した結果 、システム全体として データベースの処理時間が短縮されたという。
2016年01月14日