自閉症ってどんな障害なの?出典 : 自閉症(Autism)は先天的な発達障害のひとつで、社会性と対人関係の障害、コミュニケーションや言葉の発達の遅れ、行動や興味の偏りの3つの特徴が発達段階で現れると言われています。自閉症の人が登場する映画は、洋画・邦画問わずたくさんあります。自閉症がある主人公や登場人物が、物語のカギを握っていることもしばしばです。今回は、自閉症の人が登場・活躍するハリウッド映画やドキュメンタリー映画、日本ではあまり知られていない話題作をご紹介します。自閉症の人と周りの人々のふれあいを描く映画3作品最初に紹介する3作品は、自閉症のある人物と、偶然であった周囲の人々の関係を描いた映画です。オススメ映画1: 『ぼくはうみがみたくなりました』出典 : 自閉症の青年と看護女学生が繰り広げる心温まるロードムービー。看護学校に通う女子大生、明日美は学校をやめようか悩んでいた。一人でドライブに出た道中、ある青年と出会い、彼を海へと誘う。青年は自分の名前も教えてくれないし、一言もしゃべらない。はじめは退屈に感じていた明日美だったが、だんだん彼のことを、自閉症のことを理解していく。企画・原作・脚本の山下久仁明さんは、自閉症の息子を事故で亡くしています。この作品は「もっと自閉症のことを知ってほしい」という思いからできた自主製作映画で、全国の様々な場所で上映会が開催されました。特に自閉症の青年・浅野淳一を演じる伊藤祐貴(現在は改名して伊藤祐輝)さんの演技は非常に高く評価されています。自閉症について知識がある人も無い人も,ぜみ見てほしい作品です。この作品で自閉症に対する知識や理解が深まるというよりも,自分は人としてどう生きていこうかと考える機会になると思います。自閉症、発達障害というと、正しく理解してもらえず、誤解されがちな障害である。その障害のことを紹介しつつ、当事者の生きにくさ、支援者の苦労、偏見・差別、そられを、よくここまでまとめて作品にできたなと思う。監督: 福田是久出演: 大塚ちひろ、伊藤祐貴DVD参考価格: ¥4,104ぼくはうみがみたくなりました[DVD](Amazon)映画「ぼくはうみがみたくなりました」製作実行委員会オススメ映画2: 『スノーケーキを君に』出典 : アレックスは旅の途中、ヒッチハイカーのビビアンと出会う。アレックスはビビアンの人懐こさとユーモアに次第に心を開き始めるが、突然現れた雪上車が彼らの車に激突し、ビビアンは即死。罪悪感に苛まれるアレックスは、彼女の家族へ訃報を直接伝えに行くことにする。辿り着いた小さな町の実家には、娘の訃報に大した動揺も見せない自閉症の母親リンダだけがいた。日常を支えていた娘を失ったリンダが気に掛かり、アレックスはビビアンの葬儀の日まで町に滞在することを決意する。偶然関わり合った人たちが、お互いに心を癒し合いながら生と死を見つめ直していく。暗い過去を持つ主人公のアレックスが、リンダや周囲の人たちとかかわりながら成長していきます。最初は分かり合えなかったアレックスとリンダですが、アレックスは次第にリンダの感性を理解し始め、リンダも次第にアレックスを受け入れていく様子が素敵に描かれています。日本では劇場上映されていなかったため知名度は低いですが、とても心温まる作品です。監督: マーク・エバンス出演: アラン・リックマン, シガニー・ウィーバー, スコット・ウィックマンDVD参考価格: ¥3,000(輸入版・英語のみ)スノーケーキを君に[DVD](Amazon)オススメ映画3: 『ミリィ少年は空を飛んだ』出典 : 歳のミリィは、最愛の父を事故で亡くし、田舎町の小さな家に引っ越してきた。隣の家には、両親を事故で亡くした自閉症の少年エリックが住んでいた。学校からも社会からものけ者にされるエリックの友達になって欲しいと頼まれたミリィは、彼の心を開こうとするが…。少年と少女の心のふれあいが描かれたファンタジー映画です。80年代を代表するような青春映画として高く評価されています。自閉症について詳細に描かれているわけではありませんが、エリック少年の不思議な力や非日常的で美しい世界観、魅力的な登場人物たちに心癒されます。心閉ざしてしまった少年の、シリアスなストーリーの部分もあるけれど、優しい愛で接した少女とのふれあいが奇跡を呼ぶ。デリケートで、とてもきれいなファンタジー映画で、優れた作品だと思います。私にとって忘れがたい映画です。現代が忘れがちな大切なこと、優しく見る人に伝えてくると思います。監督: ニック・キャッスル出演: ルーシー・ディーキンズ, ジェイ・アンダーウッドDVD参考価格: ¥2,945ミリィ少年は空を飛んだ[DVD](Amazon)自閉症の子どもとその家族の絆を描いた、心温まる3作品次に紹介するのは、自閉症のある人物とその家族の関係を描いた3つの映画です。親子関係やきょうだい関係、また親族間での葛藤と歩みが描かれます。オススメ映画4: 『海洋天堂』出典 : 水族館で働くシンチョンは、泳ぐことが大好きな息子のターフーを男手ひとつで育ててきた。ある日、シンチョンはガンに冒され、余命がわずかであることを知らされる。残された時間で、自分が亡きあともターフーが一人で生きていける術を見つけなければならない。施設探しに奔走し、買い物の仕方やバスの乗り方などひとつひとつ息子に教えるシンチョン。そして最後に、息子にあることを伝える決意をする。障害のあるお子さんをもつ方であれば、誰でも心配する「親亡きあと」の問題について、真剣に向き合った作品です。監督のシュエ・シャオルー氏は、14年間自閉症支援施設でのボランティア活動をしており、このときの体験が元になっている映画です。自閉症の息子がいる父親役シンチョンを演じるのは、世界的アクションスターであるジェット・リー氏。脚本を読んでノーギャラでの出演を申し出るほどこの作品に感銘を受けたそうで、本作品ではアクションを封印して出演しています。私の住む地域では上映していなかったので、車で3時間もかかる映画館まで観に行った映画です。とても淡々と進んでいくストーリーですが、親の愛がたくさん詰まった物語でした。監督が14年間も自閉症の施設でボランティアをしていたというだけあって、ウソのない映画だったと思います。父親役のジェット・リーさんも、息子役の俳優さんもとても素晴らしかったです。私の子も、さらに重度の知的障がいを併せ持つ自閉症ですが、夫は、あの息子役の人は本当の自閉症なの?そんなハズはないよね、演技なんかできないものね。というほど違和感なく観る事ができました。親亡き後、障がいを持つ子の親がだれしも心配している事です。障がい者に関わっている人、少しでも興味がある人すべての人に観ていただきたいと思います。監督: シュエ・シャオルー出演: ジェット・リー, ウェン・ジャン, グイ・ルンメイ, ジュー・ユアンユアン, ドン・ヨンDVD参考価格: ¥4,104海洋天堂[DVD](Amazon)海洋天堂公式HPオススメ映画5: 『星の国から孫二人~「自閉症」児の贈りもの~』5年前に夫に先立たれた、作家の太田弓子は自分一人の人生を満喫し始めたばかり。しかし、娘・陽子の子どもである孫のかおるに自閉症の疑いがあるとの診断が降りる。動揺しつつも弓子は「かおるは、よその子とは違うかも知れないけど、発想は豊かだし…。あの子は星の国から来た子どもなのよ。」と、陽子を励ます。だが、陽子の義母の「こんな子はうちの血筋にはいない」という言葉は、これからの葛藤の日々を予感させるのに十分だった…。自閉症と言う見た目には分かりにくい障害について、家族や学校、地域の人々にどう理解してもらえるのか…障害のある子どものいる家族の視点から、その葛藤がよく描かれています。自閉症のお子さんがいる保護者の方なら共感できるシーンは多いのではないでしょうか。とても考えさせられた映画に思います。素晴しい作品に感動する反面、理解ある家族・地域がどれくらいいるかと思うと、大変苦労が多い現実に考えさせられます。自閉症ばかりでなく、地域の中で、子供が成長していく。人々の目で、子供を見守り、育てて行く事が大切と考えさせられました。監督: 槙坪夛鶴子出演: 馬渕晴子, 加藤忍, 比留間由哲, ミョンジュDVD参考価格: ¥15,000企画制作「パオ」(有)星の国から孫二人~「自閉症」児の贈りもの~オススメ映画6: 『くちびるに歌を』出典 : 舞台は長崎県の離島にある中五島中学校。産休に入る音楽教師の代わりに、数年ぶりに故郷に帰ってきたのは、美人な元ピアニストの柏木ユリ。嫌々合唱部の顧問になった柏木は、もともと女子だけだった合唱部に男子を入部させ、さらに混声での全国コンクール出場を決めてしまい、合唱部は大混乱に。柏木は、責任感の強い部長のナズナや、引っ込み思案だが合唱に魅せられた男子部員のサトルなど、15歳の生徒たちが人には言えない悩みを抱えており、みんなが一つになれる合唱に救いを求めていたことを知る。シンガーソングライターのアンジェラ・アキさんの楽曲「手紙~拝啓 15の君へ~」がモチーフになっている作品です。中学生の合唱部員たちはそれぞれさまざまな悩みを抱えています。男子部員の1人、サトルには自閉症の兄がいます。兄のことを思う気持ちがありながら、自分ができないことをどこかで兄のせいにしてしまう、15歳の少年の葛藤が繊細に描かれています。自閉症の兄役を演じているのは、ロックバンド「黒猫チェルシー」のボーカルである渡辺大知さんです。彼は役作りのために、実際に施設に行って自閉症の方たちと一緒にご飯を食べたり、仕事をしたり、遊んだりしたそうです。彼の演技やサトルと心を通わせるシーンは必見です。映画のテーマは人生の困難さです。15歳の少年少女たちが主人公で、少年は自閉症の兄を持ち、大切に思いつつも兄のせいで自分のしたいことができなくなっていると考えています。また、少女は大好きな母を病気で亡くし、父には捨てられています。それぞれに人生の困難を抱えていますが、演技やカメラで語られるその困難に対する感情が絶妙で、そしてとても自然に感じました。皆、真っ直ぐで一生懸命で、可愛い子たち!人一倍熱心なナズナは、家庭にある問題が…。透き通るような美声を持つ内気な男子、桑原。彼と自閉症の兄のサブエピソードが感動に一役買っている。自分が生まれてきた理由と兄への思いを綴った十五年後の自分へ宛てた手紙には、目頭が…。監督: 三木孝浩出演: 新垣結衣, 木村文乃, 桐谷健太, 恒松祐里, 下田翔大DVD参考価格: ¥4,104くちびるに歌を[DVD](Amazon)映画「くちびるに歌を」公式HPありのままの姿の自閉症を映し出す、ドキュメンタリー映画3作品次に紹介するのは、実際の事例をもとにしたドキュメンタリー映画3作品です。自閉症者を取り巻く日常の現実が描かれ、私たちの胸を打ちます。オススメ映画7: 『ちづる』出典 : 立教大学現代心理学部映像身体学科の赤﨑正和が、自身の卒業制作として撮影した作品。重度の知的障害と自閉症をもった赤﨑監督自身の妹・千鶴とその母を1年に渡り撮り続けた、みずみずしくも優しい家族の物語。最も身近な存在でありながら正面から向き合えなかった妹にカメラで対話した監督は、映画を撮り終える頃、家族との新しい関係を築きあげている自分に気づく。もともとは卒業制作として、担当教授や親しい友人たちだけに見てもらうために撮影された作品でした。しかし学内の上映会で大変な評判を呼び、立教大学の友人たちが「上映委員会」を結成。担当教授であり、映画監督・ドキュメンタリー作家である池谷薫さんの後押しもあって劇場公開に至りました。カメラの前でいつも通り天真爛漫にはしゃいだり、落ち込んだりと、ありのままの姿を見せてくれる千鶴さん。カメラを回しているのがお兄さんだからこそ、千鶴さんの素敵な表情が映し出されているのでしょう。これは“知的障がいと自閉症をもつ妹”の映画でもありますし、亡きご主人もふくめた、あるひとつの家族の物語でもあります。また、正和さんというひとりの青年の成長を(まるで、偶然のように)刻印した映画でもあると思いましたし、母親であり、ひとりの女性である久美さんの映画でもあると強く思いました。監督: 赤﨑正和DVD参考価格: ¥4,104ちづる[DVD](Amazon)ちづる公式HPオススメ映画8: 『彼女の名はサビーヌ』出典 : 女優サンドリーヌ・ボネールの初監督作品。自閉症でありながら、正確な診断を受けることなく、長期にわたる不適切なケアをうけた自身の妹に起きてしまった悲劇を公にした、心を揺さぶるドキュメンタリー。25年の歳月をかけて撮影された映像は、過去の生き生きとした若かりし頃の妹と、入院期間を経て施設に暮らす現在の彼女の「変化」を容赦なく見せつける。美しいサビーヌが年月を経て変わり果てていく過程には衝撃を受けます。監督のサンドリーヌは、この映画の目的を、「自閉症者のケアの現状について、公の機関に訴えること。少なくともその実態に目を向けてもらうこと」だと語っています。悲壮感をあえて排除し、淡々と「自閉症者と一緒に過ごす時間」を描かれた本作品は、第60回カンヌ国際映画祭監督週間に出品され、国際批評家連盟賞を受賞しました。監督のサンドリーヌが、「家族」としてだけでなく「監督」として妹を撮り続けたからこそ、この思いは果たされたといえるでしょう。自閉症の実妹を長年追ったドキュメンタリーである。今のサビーヌの不安に満ちたまなざしが印象的である。自傷や他害を繰り返し、過剰投薬の影響で太り、よだれを垂らし、不安定なままで日々を送るしかないサビーヌ。 彼女自身を含め、誰も解消できないところまで追い込まれてしまった状態を、見るしかない。多分、それしかできない。 いちばん苦しいのはサビーヌなのだ。 安定や穏やかさから遠く離れ、一度あったものを失い続けることはどんな状態であれつらいことだ。自閉症本人による手記が多々あり、自閉症をテーマにした映画も増えてきたが、これは下手な感動なんか呼ばないと思った。サビーヌの眼差しを通じて、こちらがどうすればよいのかを突きつけられる。そのために必死にこちらが受け取る必要がある。フランスは日本よりもはるかに手厚い福祉がある国だと勝手に思い込んでいましたが、この記録映画を観て、何も知らない自分を恥じました。本当に良い医療とは、福祉とは何なのだろうか、たとえ自分の親族や知人にサビーヌのような人がいないとしても、自分はどう考え、どう行動してゆけばよいのだろうか、などと、時に辛く重い気持ちになりながら最後まで観ました。監督: サンドリーヌ・ボネール出演: サビーヌ・ボネールDVD参考価格: ¥4,104彼女の名はサビーヌ[DVD](Amazon)オススメ映画9: 『able エイブル』出典 : アリゾナに住むキャサリンとマーク夫妻は、知的発達障害のある日本の少年2人をホストファミリーとして受け入れ、数カ月間、一緒に暮らすことを決めた。19才のゲン・ワタナベはダウン症、17才のジュン・タカハシは自閉症である。キャサリンとマークには、ほとんど障がいについての知識がない。果たして本当に2人と暮らしていけるのだろうか…。2人の少年が、言語も文化も違う異国の地で奮闘する様は、障害のある人々が持つ可能性を私たちに教えてくれます。ユーモアのある魅力的な2人の個性が映し出されています。「当初、小栗(監督)は、障がい者への注目を集めるために、たとえば映画『レインマン』のダスティン・ホフマンのように数を覚えることに際立った才能がある、また障がい者でありながら100メートルを10秒で走る抜ける、といった「出来る=able」が一目でわかるような登場人物を配した方がいいのではないかと逡巡したという。しかし、最終的に、小栗は、無口でどこも特別には見えないゲンとジュンを選んだ。誰か特別な障がい者の物語ではなく、どこにでもいる、でもそれぞれに特別な個性を持った少年の「可能性=able」の物語がこうして生まれた」監督:小栗 謙一出演:渡辺 元,高橋 淳, キャサリン・ルビ,マーク・ルビDVD参考価格:¥2,000 エイブル[DVD](Amazon)の会公式HP自閉症の人物の成長・活躍にハラハラドキドキする!2作品最後に紹介する2作品は、自閉症のある少年や青年本人の変化や成長にスポットを当てた映画です。オススメ映画10: 『マーキュリー・ライジング』出典 : ブルース・ウィリス主演のサスペンス・アクション。自閉症のある少年サイモンはある日偶然、国家の極秘コードを解読してしまう。事実を知った国家安全保障局にサイモンは命を狙われるが、ブルースウィリス演じるFBI捜査官アートが彼を守りながらともに逃亡する。アートはこの事件の背後にある大きな陰謀を嗅ぎ取るが…。この物語に登場する少年サイモンは、サヴァン症候群と言われる特性があり、人並み外れた高い認知能力を持っています。サイモン役を演じているマイコ・ヒューズの演技は、「本当に自閉症の子どもが演じているのではないか」と話題になるほどでした。自閉症に理解のある方が見ても納得のいく演技だと思います。自閉症についてもとても丁寧に説明されていて、かつハラハラドキドキしながら楽しく見ることのできる映画です。自閉症の小児は、情緒が内向的であり情緒不安定であるが、サヴァンとしてある種の特殊な能力を秘めていることは、他の映画でもよく描かれているが、サイモン役のマイコー・ヒューズ君の演技は、迫真に迫っており、天性の演技力を感じた。監督: ハロルド・ベッカー出演: ブルース・ウィリス, アレック・ボールドウィン, マイコ・ヒューズ, チ・マクブライド, キム・ディケンズDVD参考価格: ¥1,543マーキュリー・ライジング[DVD](Amazon)オススメ映画11: 『マラソン』出典 : 実話が元になっている韓国映画。主人公のチョウォンは、自閉症がある19歳の青年。走ることに何よりも喜びを感じている。母親のキョンスクは、チョウォンの走りの才能を伸ばそうと、かつての有名ランナーにコーチを依頼する。フルマラソン完走を目指すチョウォンと、それを必死に支える母親との感動ストーリー。母親ギョンスクの子育てには賛否両論ありますが、自閉症それ自体に加えて、自閉症の子どもを育てる大変さがとてもリアルに描かれています。息子に対して過保護になったり、逆に打ちひしがれてこりごりになったりする母親の様子が丁寧に描かれています。日本でも、この作品を原作としたTBS系テレビドラマ「感動ドラマ特別企画マラソン」(主演:二宮和也)が2007年に放映されました。冒頭で、医者が「自閉症は病気ではなく障害です」なぁんて正しいことを言う。しかも「自閉症児は意志の疎通が図れない」「だから家族が疲れます」と正確なことを言う。ちゃんと解った監督が作った映画です。だから、『治る』物語ではなく、『克服する』物語が展開します。・・・(中略)・・・主軸となるのは、母子の物語。というか、むしろ主人公は、この母親なのかもしれない。母親は、息子より1日後に逝くのが願い。しかし、その想いが息子を過保護にしたり、必要以上に物事を強いたり...。監督:チョン・ユンチョル出演:チョ・スンウ, キム・ミスク, イ・ギヨン, ペク・ソンヒョン, アン・ネサンDVD参考価格:¥4,104マラソン[DVD](Amazon)まとめ出典 : いかがでしたか?ひとくちに「自閉症」といっても症状や特徴は一様ではなく、また歩む人生も人それぞれであることが、映画で描かれる自閉症の人の姿を通して分かります。また、「天才児」というイメージで語られることもあるこの障害ですが、ドキュメンタリー作品は私たちに、世間のイメージとはまた違った自閉症の一面を伝えてくれます。映画を通して、自閉症の存在をもっと身近に感じたり、自閉症の人とその家族、周りの人々が抱える葛藤に共感したりと、新しい発見をしてみてはいかがでしょうか。
2016年12月02日「フランス映画祭2016」にて最高賞のエールフランス<観客賞>受賞した『92歳のパリジェンヌ』。いま、『世界一キライなあなたに』などでも話題を呼んでいる“尊厳ある死”の選択や、本作での母と娘の描き方について、監督や主演女優らが語るインタビュー映像とメイキング映像がシネマカフェに到着した。「いままで本当にありがとう。幸せな人生だわ」。92歳のバースデーパーティの席で、主役のマドレーヌのスピーチは家族への感謝の言葉から始まった。だが、その後に続いた宣言に、耳を疑う家族。「2か月後の10月17日に私は逝きます──」。こうして家族の波乱の日々が始まるが、母を説得しようと会話を重ねるうちに、娘は次第に母の生き方やその強さに心を動かされていく――。92歳のパリジェンヌが選んだ“美しい人生”の終え方と、彼女を支え続ける娘や家族の姿を描き出す本作。フランスのリオネル・ジョスパン元・首相の母親の人生を、作家である実娘ノエル・シャトレが綴った物語「最期の教え」を原案に、女優としても活躍するパスカル・プザドゥー監督が映画化。主人公の娘と母を、近年監督としても名を馳せているフランスの名女優サンドリーヌ・ボネールと、舞台・テレビ・映画で活躍をする大ベテラン女優マルト・ヴィラロンガが演じている。今回、監督・脚本のプザドゥー監督、原案のノエル、娘役のサンドリーヌ、母親役のマルトといった屋台骨となる女性スタッフ&キャストが、本作に寄せる思いを熱く語るインタビュー映像の一部が到着した。まずは監督が、マドレーヌ役のマルトに「もしあなたがよければ、この映画をあなたで撮りたいの」と、電話でオファーしたことを明かす。そして、「そんな気がした」「今回は大ヒットになるわね」とマルトが快諾してくれたことを語ると、当の本人は「忘れてたわ」とひと言。一同に笑みがこぼれる。続いて、本作のように自ら死を選ぶことについて、マルトが「私には理解できるわ。この瞬間も考える。自分も同じことをするか?それとも老いに身を任せるか、と」と本作のテーマに斬り込むと、娘役のサンドリーヌも「『同じことができるかどうか分からないけど、気持ちは分かる』と言ったわね」とふり返った。「どんな人にとっても、自分の体は自分自身だけのもの、だから自由にできる。私は映画と同じことをするかもしれないし、しないかもしれない。自分の体だから、自ら死の選択をする人を理解できるし、しない人のことも理解できる」と、凜として生きることを選んだ“92歳のパリジェンヌ”を演じたマルトは、真摯に語る。さらに、監督は「(観客が)目にするのは、母親の宣言に対する反応。賛成、あるいは反対のリアクションね」と言う。「映画は娘がたどる道のりを描く、こんな感じの弧を。母親のほうは決心を固めていて、変わらない。弧を描く娘の道のりを見ていくのね」と説明すると、原案者であるノエルも「弧のイメージがステキね。気に入ったわ」と賛同する。合間には、温かい雰囲気の中にも緊張感漂う、家族の会話のシーンをとらえたメイキング映像も。主人公の母と娘の愛ある決断を、あなたも劇場で見届けてみて。『92歳のパリジェンヌ』は10月29日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年10月25日フランスの名女優サンドリーヌ・ボネールとマルト・ヴィラロンガを迎え、凜として生きる92歳の母と、彼女を愛する家族の姿をあたたかく描いた『92歳のパリジェンヌ』。「フランス映画祭2016」で最高賞にあたるエールフランス<観客賞>を受賞し、注目を集める本作の予告映像が到着した。92歳のバースデーパーティの席で、主役のマドレーヌ(マルト・ヴィラロンガ)のスピーチは「いままで本当にありがとう。幸せな人生だわ」という、感謝の言葉から始まった。だが、その後に続いた母の突然の宣言に娘(サンドリーヌ・ボネール)をはじめとする、集まった家族は動揺を隠せない。「2か月後の10月17日に私は逝きます――」“最後まで自分のやり方で生きる”ことに強いこだわりを見せるマドレーヌの姿に、最初は戸惑い、考えを変えさせようと苦心していた家族も、徐々に心を動かされていくが…。6月に日本で開催された「フランス映画祭2016」では、最高賞のエールフランス<観客賞>を受賞し、一躍注目を集めた本作。リオネル・ジョスパン仏元首相の母の人生を、作家である娘ノエル・シャトレが綴った物語を原案とし、美しく、凛としたまま人生を終える決意をした1人の女性と、その家族を描きあげる感動の物語だ。今回解禁された予告編は、母・マドレーヌのいままでの人生と強い信念、家族への愛、それに対する家族の波乱の日々が、ポップな音楽をバックに丁寧に描かれたもの。息子からも「頑固で手強い」と評されるマドレーヌの独自の美学、チャーミングな笑顔や肉親との絆などを垣間見ることのできる、切なくも温かさに満ちた映像となっている。また、“92歳のパリジェンヌ”を演じたマドレーヌ役のマルト・ヴィラロンガから、本作の掲げるテーマと、日本での公開についてコメントが到着している。◆マルト・シラロンガコメント今回、このマドレーヌという役のオファーをもらった時は、とても嬉しかったし、他の人には絶対にとられたくないと思ったわ。この映画は実話に基づいているのだけれど、実在の彼女は素晴らしい人格の持ち主だし、この作品自身にも私の心に訴えてくるとてもリアルで力強いテーマがあった。尊厳死というのは難しいテーマだけれど、誰にでも起こりうること。いま向き合うべきものなのです。娘役を演じたサンドリーヌ・ボネールも同じ考えだったので、私たちはすぐに強い絆で結ばれたわ。ただ、この映画の中では色々な立場や、色々な意見が描かれている。きっとお客様にも多種多様な立場や意見があるでしょう。私たちが描いたメッセージをきっかけに、皆さんの中でも会話が生まれたらと思っています。この映画に出演でき、日本で公開されることになり、とても嬉しいです。自分らしい人生の終え方を望む母と、強い絆で結ばれた家族の愛を描く本作。こちらの映像を見た後には、あなたも大切な人と言葉を交わしたくなるかも。『92歳のパリジェンヌ』は10月、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年09月01日6月に開催され、盛況を博した「フランス映画祭2016」で、最高賞にあたるエールフランス観客賞を受賞したヒューマンドラマ『The Final Lesson』(英題)が、『92歳のパリジェンヌ』として、10月に劇場公開されることが決定した。かつては助産婦として活躍し、いまは子どもや孫にも恵まれ、ひとり穏やかな老後を過ごしているマドレーヌ。まだまだ元気な彼女だが、気がかりなのは、数年前からノートに書き記している「1人でできなくなったことリスト」の項目がどんどん増えていること。そんな中で迎えた92歳の誕生日。「いままで本当にありがとう。幸せな人生だわ」と、バースデーパーティでのスピーチを感謝の言葉で始めるマドレーヌ。だが、その後に続いた宣言に、家族は耳を疑う。「2か月後の10月17日に私は逝きます――」。みんなに迷惑をかける前に、自らの手で人生に幕を下ろすというマドレーヌ。絶対反対を唱える家族たちと、決して揺るがないマドレーヌの意志。こうして家族の波乱の日々が始まるが、母を説得しようと会話を重ねるうちに、娘は次第に母の生き方やその強さに心を動かされていき…。6月24日~27日まで開催された「フランス映画祭2016」で、12本の新作から多くの観客たちに支持され、見事、観客賞を受賞した本作は、92歳にして凛と生きる母と、彼女を支え続ける娘の感動の物語。監督は、女優としても活躍するパスカル・プザドゥー。主演は、『彼女の名はサビーヌ』の監督としても名を馳せ、『親密すぎるうちあけ話』『仕立て屋の恋』などで知られる名女優サンドリーヌ・ボネールと、84歳のいまも舞台・テレビ・映画で活躍をする『溺れゆく女』『私の好きな季節』などの大ベテラン、マルト・ヴィラロンガ。リオネル・ジョスパン元・仏首相の母の人生を、作家である娘ノエル・シャトレが綴った物語を原案に、自分の美学を貫き、美しく、凛としたまま人生を終える決意をした一人の女性とその家族を描き上げ、自分らしい“終わり方”を問いかけていく。『92歳のパリジェンヌ』は10月、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年08月17日