ジョニー・デップ出演最新作『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』のWEB限定ポスター6種類とデップのインタビューが公開された。本作は、18世紀のフランス・ヴェルサイユの宮廷を舞台に、ルイ15世の最後の愛人となった“デュ・バリー夫人”ことジャンヌ・デュ・バリーの愛と波乱に満ちた生涯を描いた作品。日本限定WEBポスターは、デップ演じる国王ルイ 15世がジャンヌにあてた愛の言葉「私は恋に落ちた天もうらやむほどに」や「彼女と共にいたい日が昇る時も、日が沈む時も。」というセリフのポスター、「どんな人生を望む?好奇心に満ちた人生よ。」「あなたは私を愛してない。未知の私に興奮するだけ」といったジャンヌの素直で力強いキャラクターが伺えるセリフを切り取ったポスターなど、劇中の名セリフとヴェルサイユ宮殿の中や庭、宴の場面など目を奪われるシーンの写真があわさったインパクトあるポスターになっている。今作は、デップが初めて全編フランス語での演技に挑戦していることでも話題に。デップはフランス語の演技について「例えば発音をつきつめるとなると、私がフランス語を少し話せるとしても18世紀のフランス語にできるだけ近づけるために、良いコーチと特訓をしたでしょう。しかし私の目標は、この問いからできるだけ自分を切り離すことで、できるだけ自然な形で言葉が口から出てくるようにし、演技や仲間の演技に集中できるようにすることでした。言葉の壁をこえて、母国語で演技するときのように、言葉の背後にあるものを探ることができるように。正確な発音に囚われて台本に集中してしまえば、自分の周りで起こっていることに反応できなくなってしまいます」と語っている。<作品情報>『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』2024年2月2日(金) 公開公式サイト: NOTPRODUCTIONS-FRANCE 2 CINEMA-FRANCE 3 CINEMA-LA PETITE REINE-IMPALA PRODUCTIONS
2024年01月31日カンヌ国際映画祭オープニングを飾り、本国フランスで大ヒットを記録したジョニー・デップ出演最新作『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』。この度、「シャネル(CHANEL)」制作ドレスが多数登場する新場面写真5点がシネマカフェに到着した。本作は、18世紀のフランス・ヴェルサイユの宮廷を舞台に、ルイ15世の最後の愛人となった“デュ・バリー夫人”ことジャンヌ・デュ・バリーの愛と波乱に満ちた生涯を描いた本格派エンターテインメント。フランス国王史上一の美男にして問題児、“最愛王”の異名をもつルイ15世をジョニー・デップが自身初の全編フランス語で挑んだことも話題となっている。この度解禁されたのは、本作に登場する美しいドレスが印象的なカットの場面写真の数々。ジャンヌがルイ15世の公妾となるお披露目の式のシーンでは、髪を高く結ったカツラとゴールドのドレスがゴージャスで目を奪う。ルイ15世の娘アデライード、ソフィ、ヴィクトワールの3ショットでは、庶民出身のジャンヌを毛嫌いする彼女たちが意地悪をしているにもかかわらず、カリスマ的存在であったジャンヌの真似をして髪を高く上げたカツラを装着し、色とりどりのドレスで立ち並ぶ姿が写し出されている。ルイ15世とのペアルックのジャンヌのカットは、宮廷史上初の男装を披露し、周囲を騒然とさせたシーン。髪を下ろしているのも宮廷ルールに反発し、自由奔放だったジャンヌを物語っている。さらに、まだ公妾になる前で、白いドレスを纏うジャンヌとデュ・バリー伯爵の2ショットや、ブルーのドレスが愛らしいマリー・アントワネットとルイ16世の若い夫婦のカット、計5点が一挙にお披露目。どの衣装も実に華やかで、多くは「シャネル」が本作のためにデザインしている。また、「シャネル」は本作のためにジュエリーも提供。リアルさにこだわり、豪華絢爛な世界観を作り上げている。『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』は2月2日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 2024年2月2日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©︎2023-WHY NOT PRODUCTIONS-FRANCE 2 CINEMA- FRANCE 3 CINEMA-LA PETITE REINE-IMPALA PRODUCTIONS
2024年01月22日本年度カンヌ国際映画祭オープニング作品にして本国フランスで大ヒットを記録した『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』から予告編2種が解禁。叶姉妹が映画予告編のナレーションに初挑戦した。本作は18世紀のフランス・ヴェルサイユの宮廷を舞台に、ルイ15世の最後の愛人となった“デュ・バリー夫人”ことジャンヌ・デュ・バリーの愛と波乱に満ちた生涯を描いた本格派エンターテインメント。今回解禁されたのは、叶姉妹がナレーションを担当した本予告編で、60秒バージョンでは「昔々、国王の心を一瞬で射止めた女性がいました」という叶美香の語りから始まり、貧しい生まれのジャンヌ・デュ・バリー(マイウェン)と、国王ルイ15世(ジョニー・デップ)が公式の愛人となるお披露目のシーンから幕開ける。国王に「あの女性は、何より大切だ」と言わしめるジャンヌだが、国王の娘からは「父上のせいで、私たちが笑い者に」と憎まれ、王太子妃マリー・アントワネットにも敵対視される場面が捉えられ、2人の愛の行方が気になる展開に。そして最後には、叶恭子の「燃えるような恋、なんてアメージングなんでしょう」というコメントで映像は締め括られている。ゴージャスでスキャンダラスな愛の実話である本作の予告編ナレーションを担当した叶姉妹は、映画予告ナレーション初挑戦。以前、叶恭子さんが自身のSNSでマリー・アントワネットの姿を披露し、その再現性や美しさが話題となり大絶賛を集めた。姉妹からは、ヴェルサイユ史上最大のスキャンダルな愛を描いた本作へのコメントも到着している。▼叶恭子コメント初めての映画予告編ナレーションでしたが、とても楽しく参加させて頂きました。シャネルの衣装が醸し出す上品で高貴な雰囲気。めくるめく、夢の中の絵画のような、そして、叙情的な美しい映画。観ているうちにわたくしも溶け込んでしまいそうでした。▼叶美香コメントこの作品のことは存じ上げておりましたので、ナレーションのお話をいただきとても嬉しかったです。18世紀という時代に、あんな風に自分の意思を貫き、愛に生きた女性がいたことに、心を打たれました。豪華絢爛なヴェルサイユ宮殿の美しい映像をぜひ劇場でご覧ください。『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』は2月2日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 2024年2月2日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©︎2023-WHY NOT PRODUCTIONS-FRANCE 2 CINEMA- FRANCE 3 CINEMA-LA PETITE REINE-IMPALA PRODUCTIONS
2024年01月16日ジョニー・デップ出演最新作であり、カンヌ国際映画祭オープニング作品となった『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』から日本版ポスタービジュアル、新場面写真が解禁。主演・監督・脚本を務めたマイウェンのインタビューコメントも到着した。本作は18世紀のヴェルサイユの宮廷を舞台に、ルイ15世の最後の愛人となった“デュ・バリー夫人”ことジャンヌ・デュ・バリーの愛と波乱に満ちた生涯を描いた本格派エンターテインメント。実際の舞台となるヴェルサイユ宮殿にて大規模撮影が遂行され、「シャネル(CHANEL)」が本作のためにデザインした衣装を提供。フランス国王の中で“最愛王”の異名をもつルイ15世をジョニーが自身初の全編フランス語で挑み、さらに『モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由』の監督で知られるマイウェンが本作では監督と脚本を手掛け、自ら主人公のジャンヌ・デュ・バリー役を演じた。この度解禁されたのは、華美なジュエリーを身につけ凛とした表情を見せるマイウェン演じるジャンヌ・デュ・バリーと、黄金の衣装に身を包み真っ赤な紅が印象的なジョニー演じるルイ15世を大きく捉えたポスタービジュアル。本国をはじめとする世界各国のポスタービジュアルでは、ジャンヌとルイ15世の写真は単体で扱われ、別々のポスターとなっているが、日本版では2人を同じ1枚に組み込み、愛の視線が交わるその瞬間を捉えた仕上がりに。主演・監督・脚本マイウェン、デュ・バリー夫人を描いた理由とはなぜジャンヌ・デュ・バリーを主人公に映画を製作しようと決めたのか、マイウェンは「2006年にソフィア・コッポラ監督の『マリー・アントワネット』を観たのがきっかけです」と語る。「ジャンヌがスクリーンに現れた瞬間、アーシア・アルジェントが演じる彼女のキャラクターに魅了されました。すぐに彼女との強いつながりを感じ、彼女がスクリーンに映らなくなるとすぐに恋しくなりました」と、映画を完成させる17年前からジャンヌの虜になっていたいことを明かす。続けて、「私がジャンヌ・デュ・バリーに魅了されたのは、彼女が堂々たる敗北者だからです。私の人生が彼女の人生と似ているということもあるかもしれませんが、それだけではありません。彼女という人間と、彼女が生きる時代に恋をしたのです。彼女の伝記を没頭して読み、彼女の正義を題材にした映画を撮りたいと思いました」と語った。運命に抗い、自分なりの生き方を貫こうとするところに強い共感を持ったというマイウェン。併せて、国王ルイ15世の優美なワンショットやデュ・バリー夫人らの新たな場面写真も解禁された。『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』は2月2日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 2024年2月2日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©︎2023-WHY NOT PRODUCTIONS-FRANCE 2 CINEMA- FRANCE 3 CINEMA-LA PETITE REINE-IMPALA PRODUCTIONS
2024年01月11日ジョニー・デップが初の全編フランス語で挑んだ最新作『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最後の愛人』より、特報映像と新場面写真が解禁された。本年度カンヌ国際映画祭オープニング作品にして本国フランスで大ヒットを記録した本作。18世紀のフランス・ヴェルサイユの宮廷を舞台に、59年間にわたりフランス国王に在位したルイ15世の最後の公妾(愛人)となったデュ・バリー夫人ことジャンヌ・デュ・バリーの波乱に満ちた生涯を描いた。主人公のジャンヌ・デュ・バリーを演じたのは、監督と脚本も務めたマイウェン。この度解禁された特報映像では、国王ルイ15世の愛人としての“デュ・バリー夫人”誕生の瞬間から始まる。労働階級の庶民だった彼女が、お披露目の儀式でヴェルサイユ宮殿の鏡の間をゆっくりと進む。国王ルイ15世と目線が絡み合う。身分違いの2人のスキャンダラスな愛の幕開けだ。ヴェルサイユの頂点を極めていくジャンヌ・デュ・バリーは「彼女は天使かそれとも悪女か」とテロップが問いかける。最後には、ジョニー・デップ演じる国王ルイ15世の「愛している」の一言で締め括られる。併せて新たな場面写真も解禁。神妙な面持ちで一点を見つめるルイ15世にしがみつくジャンヌ・デュ・バリーや、顔を寄せ合う2人。実際に撮影で使用されたヴェルサイユ宮殿の鏡の間を純白のドレスで駆け抜けるジャンヌ・デュ・バリーや、ファッションも自由奔放だった彼女が男装をしてルイ15世とともに馬にまたがるカットなど8点。王太子妃マリー・アントワネットのワンショットも初披露されている。『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最後の愛人』は2024年2月2日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年12月26日ジョニー・デップ出演最新作『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』の特報映像と新場面写真が公開された。本作は、18世紀のフランス・ヴェルサイユの宮廷を舞台に、59年間にわたりフランス国王に在位したルイ15世の最後の公妾(愛人)となったデュ・バリー夫人ことジャンヌ・デュ・バリーの波乱に満ちた生涯を描いた歴史エンタテインメント作品。シャネルが本作のためにデザインした衣装を提供し、ヴェルサイユ宮殿にて大規模撮影が行われ、フランス宮廷を見事に再現。今年のカンヌ国際映画祭では、オープニング作品として上映され、本国フランスで大ヒットを記録した。貧しい家庭の私生児として生まれたジャンヌ(マイウェン)は、類まれな美貌と知性で貴族の男たちを虜にし、社交界の階段を駆け上がっていく。ついにヴェルサイユ宮殿に足を踏み入れたジャンヌと、時の国王ルイ15世(ジョニー・デップ)が対面を果たすと、二人は瞬く間に恋に落ちていく。国王の公式の愛人、公妾となったジャンヌだが、労働階級の庶民が国王の愛人となるのはヴェルサイユ史上、前代未聞のタブー。さらに堅苦しいマナーやルールを平気で無視するジャンヌは、保守的な貴族たちから反感を買う一方で、宮廷に新しい風を吹き込んでいく。しかし、王太子妃のマリー・アントワネットが嫁いできたことで立場は弱まり、やがて運命は大きく変わっていく……。公開された特報映像は、国王ルイ15世の愛人としての“デュ・バリー夫人”誕生の瞬間から始まる。貧しい生まれの娼婦だった彼女が、お披露目の儀式でヴェルサイユ宮殿の鏡の間をゆっくりと進み、国王ルイ15世と目線が絡み合う。ヴェルサイユの頂点を極めていくジャンヌ・デュ・バリー。そこには「彼女は天使か?それとも悪女か?」のテロップが。最後には、ジョニー・デップが初の全編フランス語で演じた国王ルイ15世の「愛している」の一言で締めくくられる。また、併せて公開された場面写真では、神妙な面持ちで一点を見つめるルイ15世にしがみつくジャンヌ・デュ・バリーや、顔を寄せ合う二人の姿が。さらに、実際に撮影で使用されたヴェルサイユ宮殿の鏡の間を純白のドレスで駆け抜けるジャンヌ・デュ・バリーや、ファッションも自由奔放だった彼女が男装をしてルイ15世とともに馬にまたがるカット、そして王太子妃マリー・アントワネットのワンショットも公開された。『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』特報<作品情報>『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』2024年2月2日(金) 公開公式サイト: NOTPRODUCTIONS-FRANCE 2 CINEMA-FRANCE 3 CINEMA-LA PETITE REINE-IMPALA PRODUCTIONS
2023年12月26日映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』が、2024年2月2日(金)に公開される。ジョニー・デップが出演。ルイ15世の最後の愛人の生涯を描く歴史大作映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』は、18世紀のフランス・ヴェルサイユ宮殿を舞台に、59年間にわたりフランス国王に在位したルイ15世の最後の愛人となったデュ・バリー婦人ことジャンヌ・デュ・バリーの波乱に満ちた生涯を描いた歴史エンタテインメント作品。2023年のカンヌ国際映画祭オープニング作品に選出された。ジョニー・デップが“最愛王”の異名を持つルイ15世に映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』では、ルイ15世と同じく世間を賑わせてきたジョニー・デップが、自身初の全編フランス語で歴史的スキャンダルを起こしたフランス国王を演じる。主人公・ジャンヌ・デュ・バリー…マイウェンルイ15世最後の愛人。貧しいお針子の私生児として生まれ、娼婦同然の生活を送っていた。類まれな美貌と知性で貴族の男たちを虜にし、庶民でありながら社交界の階段を駆け上がる。堅苦しいマナーやルールを平気で無視する。ファッションにも自由奔放で、男装してルイ15世と共に乗馬もする。ルイ15世…ジョニー・デップフランス国王史上1番の美男子にして問題児、“最愛王”の異名を持つ。主人公・ジャンヌは、監督脚本も手掛けるマイウェンカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した『パリ警視庁:未成年保護特別部隊』、『モン・ロワ愛を巡るそれぞれの理由』の監督で知られるマイウェンが、監督と脚本を手掛けただけでなく自ら主人公のジャンヌ・デュ・バリー役に。今回、約20年前から制作を望んでいた「デュ・バリー夫人」の生涯映画化がついに実現した。シャネルによる豪華な衣装&贅を尽くした宮廷の再現映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』において、衣装やセットも見どころのひとつだ。衣装はシャネル(CHANEL)が本作のためにデザインしたものが提供されたほか、実際にヴェルサイユ宮殿にて大規模な撮影が敢行されるなど、贅を尽くしたフランス宮廷を本格的に再現。ロケーション、セット、衣装にも一切妥協なしの歴史大作となっている。映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』あらすじジャンヌは、その類まれな美貌と知性で一気に社交界の階段を駆け上がり、ついにヴェルサイユ宮殿に足を踏み入れる。対面を果たした国王ルイ15世とジャンヌは瞬く間に恋に落ち、彼女は生きる活力を失くしていた国王の希望の光となっていく。そして国王の公式の愛人、公妾となったが、労働階級の庶民が国王の愛人となるのはヴェルサイユのタブーであった。堅苦しいマナーやルールを平気で無視するジャンヌは、宮廷一の嫌われ者になってしまい、王太子妃マリー・アントワネットも例外なく彼女を疎ましく思うのだった。【作品詳細】映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』公開日:2024年2月2日(金)監督:マイウェン脚本:マイウェン、テディ・ルシ=モデステ、ニコラ・リヴェッチ出演:マイウェン、ジョニー・デップ、バンジャマン・ラヴェルネ 、ピエール・リシャール 、メルヴィル・プポー、パスカル・グレゴリー配給:ロングライド原題:Jeanne du Barry
2023年12月10日本年度カンヌ国際映画祭オープニング作品にして、本国フランスで大ヒットを記録したジョニー・デップ出演最新作『Jeanne du Barry』(原題)が『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』として2024年2月2日(金)より公開決定。場面写真が解禁された。貧しいお針子の私生児として生まれたジャンヌは、類まれな美貌と知性で貴族の男たちを虜にし、社交界の階段を駆け上がっていく。ついにヴェルサイユ宮殿に足を踏み入れたジャンヌは、時の国王ルイ15世と対面を果たす。2人は瞬く間に恋に落ち、彼女は生きる活力を失くしていた国王の希望の光となっていく。そして、正式に国王の公妾(愛人)となったジャンヌ。しかし、労働階級の庶民が国王の愛人となるのはヴェルサイユのタブー。さらに堅苦しいマナーやルールを平気で無視するジャンヌは宮廷一の嫌われ者となってしまい、王太子妃マリー・アントワネットも例外なく彼女を疎ましく思うのだった…。今年のカンヌ国際映画祭オープニング作品に選出され、世界中から注目を集めたジョニー・デップ裁判後の復帰作となる本作は、18世紀のフランス・ヴェルサイユの宮廷を舞台に、59年間にわたりフランス国王に在位したルイ15世の最後の公妾(愛人)となったデュ・バリー夫人ことジャンヌ・デュ・バリーの波乱に満ちた生涯を描いた歴史エンターテインメント作。ヴェルサイユ宮殿にて大規模撮影を敢行し、「シャネル(CHANEL)」が独占パートナーとなり衣装を全面協力。贅を尽くしたフランス宮廷を見事に再現した。ジョニー・デップ&マイウェンワールドプレミアとなったカンヌ国際映画祭での上映後には、7分間のスタンディングオーベーションが巻き起こりデップが涙したことも話題に。本国では、今年の5月に公開されフランス映画初登場No1ヒット、4週連続トップ10入りを果たし、75万人を動員、興行成績約10億円の大ヒットを記録した(2023年5月17日-7月11日/Box Office Mojo調べ)。本作で、デップが自身初の全編フランス語で挑んだのは、フランス国王史上1番の美男子にして問題児、“最愛王”の異名をもつルイ15世。監督と脚本を手掛け、自ら主人公のジャンヌ・デュ・バリー役を演じたのは、カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した『パリ警視庁:未成年保護特別部隊』(11)、『モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由』(15)の監督で知られるマイウェン。本作が7本目の監督作となり、約20年前から製作を望んでいた「デュ・バリー夫人」の生涯を念願の映画化。豪華絢爛なロケーションやセット、衣装にも一切妥協なしの歴史大作を完成させた。今回解禁された場面写真が捉えるのは、最愛王と呼ばれた男、ルイ15世に扮したジョニー・デップの目隠しされた横顔。愛人との戯れや趣味の狩りに夢中で、政治に興味がなかったといわれる国王だが、ジャンヌ・デュ・バリーへの盲目の愛を表現するかのようなカットだ。そして、もう1点はヴェルサイユ宮殿の回廊にてルイ15世とジャンヌが向き合うカット。互いに黄金の衣装を纏った2人は愛の目線を送り合うが、後ろに立つ宮廷の人々の目はどこか冷ややか。デップとマイウェンが贈る、歴史上最もスキャンダラスな愛の物語が幕を開ける。『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最後の愛人』は2024年2月2日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年12月06日ランバン(LANVIN)の2024年夏コレクションが発表された。ジャンヌ・ランバンのアーカイブをリソースにデザインチームが手掛けた今シーズンは、ジャンヌ・ランバンが1920年代から30年代に手掛けたアーカイブをリソースに多彩なイブニングスタイルを提案。当時の雰囲気を醸し出す、シックでエレガントなコレクションを展開する。ブラックのウィメンズドレスは、タイトなシルエットにフレアシルエットを合わせることで、女性らしいエレガントなムードを演出。フレア部分は、プリーツと手刺繍によるビーズの組み合わせで、よりいっそう女性らしい上品な佇まいに仕上げている。メッシュにレースを合わせたドレスや透けるようなニットドレスは、淡いグリーンの色味が春夏らしい軽やかなムードを演出する1着。スワロフスキーが煌めくドレスは、職人が400時間かけて作り上げたもので、オートクチュールドレスのような存在感を放つ。メンズウェアは、後ろがポンチョのようなったトレンチコートやエンブロイダリージャケットなどが登場。いずれもレザーのオペラグローブを合わせることで、当時のムードを演出しているのが印象的だ。
2023年10月04日新生児によく見られる「モロー反射」とは?Upload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンモロー反射とは、新生児に見られる原始反射の一つで、大きな音や明るい光、身体がグラッと傾いたときなど、外から大きな刺激が与えられたときに、手足をビクッとさせ、ゆっくりと万歳をするように腕を広げ、何かにしがみつくような姿勢のように見える様子のことです。子どもの発達が進むスピードは個人差があるので、モロー反射が活発に見られる時期や消失する時期は子どもによって変わってきます。おおよそモロー反射は0~4ヶ月の間に見られる原始反射です。生後4ヶ月を過ぎると大体の子どもはモロー反射が見られなくなります。原始反射とは?モロー反射のように、赤ちゃんが生まれたときから備えている反射的な運動のことを原始反射と言います。原始反射は足や指、口など赤ちゃんの身体のさまざまな部位で見られます。既に挙げたモロー反射のほかにも、以下のような原始反射があります。◇自動歩行赤ちゃんを立たせるように支え、足を床につけてあげると、まるで歩いているかのように足を交互に屈伸させる動き◇把握反射手のひらや足の裏にほかの人の指などが触れたとき、反射的に握りしめる動き◇吸てつ反射赤ちゃんが口に入ったものに反射的に吸いつく動き◇バビンスキー反射足の裏をかかとからつま先に向けてゆっくりこすると、足指が反射的に開く動きなど原始反射は平均的には生後0~3ヶ月の間で活発に表れ、生後4~5ヶ月ころを目安にだんだんと消えていきます。原始反射が消失することで、自分の意志で身体を動かすこと(随意運動)ができるようになります。原始反射は脳幹によってコントロールされている動きです。そのため原始反射の出現と消失を確認することは、脳や脊髄をつかさどる中枢神経の発達が順調であるかどうかの指標となります。モロー反射をはじめとする原始反射は、左右差がないか、長い期間認めていないかなどを、健診で確認します。モロー反射と点頭てんかん(West症候群)の違いとは?一見可愛らしい動きに見えるモロー反射。しかしモロー反射の中でも赤ちゃんの動き方や程度、消失時期によっては何かしらの疾患のサインになることがあります。ここではモロー反射の動きととてもよく似ている点頭てんかん(West症候群)についてご紹介します。モロー反射と一番区別をすることが困難な疾患として、「点頭てんかん」があります。点頭てんかんとは、乳児期に起こる発達に影響を及ぼす可能性のあるてんかん症候群です。生後3~11ヶ月時に発症することが多く、その背景には重篤な脳障害があります。乳児期難治てんかんの中では最も多く発症するてんかんです。点頭てんかんの約80%は、生まれる前あるいは出生直後に起こった脳障害の合併症として起こり、症候性West症候群と呼ばれます。一方残りの約20%は、発症までの発達も正常で、かつさまざまな検査でも異常なしであるため潜因性West症候群と呼ばれます。点頭てんかん自体は遺伝性の疾患ではありません。しかし、遺伝性の脳障害の合併症として点頭てんかんが発症した場合は遺伝する可能性があります。点頭てんかんの具体的な症状として、生後3~11ヶ月時に以下のような発作、様子が表れます。・眠いときや目覚めの前後で、突然頭部が前にガクッと動く・手足を一瞬縮めたり伸ばしたりする・このような動きが5秒~40秒毎に繰り返し続き、またこの一連の発作が一日に何回も見られる・運動や認知の発達が停滞・後退する(発作が出現前後より患児は笑わなくなったり、不機嫌になったりする。また今までできていた首のすわりやお座りができなくなる)診断には、症状の詳細な問診、症状の動画の確認、脳波、血液検査、頭部画像検査などを行います。モロー反射の動きと、点頭てんかんで見られる動き(発作)はよく似ています。それゆえ、保護者にとって子どもの動きがモロー反射なのか、点頭てんかんなのか判断することはとても難しいことが多いです。違いを見分けるには、赤ちゃんがどのようなタイミングやきっかけでその動きをしているのかを見ることがポイントとなります。モロー反射は赤ちゃんに大きな刺激を与えられたときに表れる反射的な運動です。一方で、点頭てんかんの場合は刺激の有無にかかわらずそういった動きが見られることがあります。また、点頭てんかんでは、一定時間ごとに発作的な動きとして表れるほか、一日に何回も見られることもあります。赤ちゃんの様子を見て、もし何か気がかりなことがあったら、気になる症状の様子を動画にとった上で、かかりつけの小児科に一度相談してみるとよいでしょう。モロー反射の動きと点頭てんかんの動きは一般の人にはなかなか判断が難しいものです。「こんなことで相談するのは気が引ける...」などと遠慮せずに、少しでも気になったことはお医者さんに聞いて、子育ての不安を減らしていきましょう。モロー反射が疾患に気づくきっかけになることもモロー反射がきっかけで、子どもが発症している疾患に気づくきっかけになることもあります。その疾患の代表例が、脳性麻痺(まひ)です。脳性麻痺とモロー反射は、モロー反射の続く期間と密接な関係があります。脳性麻痺は、妊娠中や出産前後、生後4週間以内で起きた、赤ちゃんの脳の損傷が原因となって発症します。目に見える症状としては、身体が反り返る、手足がこわばって硬くなるといった症状があります。また、このような症状がなくても、首のすわりや寝返り、はいはいなどの運動機能の発達が著しく遅いことから脳性麻痺が発覚することもあります。モロー反射をはじめとする原始反射が本来消えている月齢を過ぎ、1歳近くになっても表れている場合、脳性麻痺の可能性があります。ただ、子どもの発達は子どもそれぞれによってかなり差があるので、神経質になりすぎる必要はありません。ですが、モロー反射が消えていくおおよその期間を知っているだけで、子どもの抱えている疾患に早く気づくことができる可能性もあります。また、モロー反射があまりに弱い、全く見られないという場合も脳性麻痺につながる「核黄疸」であるケースも考えられます。黄疸とは、新生児期に起こる、皮膚や眼球が黄色を帯びる現象のことです。通常生後数日で赤ちゃんには黄疸が表れますが、ほとんどの場合これは生理的なものであるため遅くとも生後3週間以内に消えていきます。しかし、中には生理的なものではなく、「病的黄疸」と呼ばれる黄疸もあります。この病的黄疸の一種である核黄疸は、治療が遅くなると脳性麻痺につながることがあります。核黄疸は生理的黄疸よりも強力で、ただ皮膚が黄色を帯びるだけにとどまらず、脳機能や運動機能・筋力に大きな影響を及ぼすことがあります。モロー反射が極めて弱い、全く見られないときは核黄疸の初期症状による、運動機能や筋力の減弱である可能性があります。心配な場合はかかりつけのお医者さんに診てもらいましょう。発達障害とモロー反射の関連は?先ほどもご紹介したように、モロー反射をはじめとする原始反射は発達状態のバロメーターです。この点から、原始反射が強く残存している場合、脳機能への問題が考えられます。そしてそれが発達障害の兆候である可能性もあるのです。モロー反射が長く続くということは、外からの刺激に毎回反応してしまう、つまり刺激に対して敏感な状態が続くと解釈できます。そのため、以下の発達障害のような傾向が見られることがあります。・音や光をはじめとする刺激に対する感覚過敏・社会的未熟さ(新しい状況・環境への参加対応が難しい)必ずしもモロー反射が長く続く=発達障害である、というわけではありません。しかし、モロー反射をはじめとする原始反射が長く続けば続くほど何らかの問題がある可能性が高まります。いざというときのために、日頃から子どもの動作をよく観察したり、場合によっては記録したりすることが大切です。モロー反射が激しいときはどうすればいいの?では、子どものモロー反射で不安を感じる場合、どうすればよいのでしょうか。多くの保護者が子どものモロー反射に不安を感じることとして、モロー反射が激しく、子どもが泣きだすというケースが挙げられます。これは、大きな刺激に対して大きな動きで反応した赤ちゃんが、刺激と自分の動きに対してびっくりしてしまい、その衝撃で泣く、というメカニズムで起こります。モロー反射は刺激に対する無意識の反応のため、保護者にできることとしては赤ちゃんに不要な刺激を与えないように環境を整えてあげることが必要です。・大きな音をなるべく立てない・赤ちゃんが極端な熱さ、冷たさに触れないようにする(冷たい風や指でも赤ちゃんはびっくりしてモロー反射を起こすことがあります)・こまめなスキンシップで赤ちゃんを安心させてあげるまた、寝かしつけの際に赤ちゃんがモロー反射を起こし、なかなか寝てくれなくて悩んでいる…という保護者もいるかもしれません。この場合、寝かしつけるとき、特に赤ちゃんをだっこしている腕の中からベッドへ移すときがポイントです。赤ちゃんにとって刺激となる要因をできるだけ少なくする、以下のような工夫をすることが大切です。・ベビーベッド・赤ちゃんの寝具を、だっこされている腕の中の体温くらいにあたためておく・だっこから腕を抜くときに、赤ちゃんの首の角度や体勢が大きく変わらないようにする・扇風機の風やヒーターの光が赤ちゃんに直接当たらないようにするこのように、モロー反射が激しく、一度起こるとしばらく泣き続けてしまうなどという場合、まずは子どもに余計な刺激を与えないような環境づくりをすることが重要です。また、モロー反射から泣きだす子どもの大半はびっくりして泣いています。保護者がこまめにスキンシップをとることで赤ちゃんを安心させてあげることも一つの方法です。まとめモロー反射とは0~4ヶ月で見られる原始反射の一種です。大きな刺激を受けたときに身体をびくっとさせ、両手を広げてしがみつくようにする動作は赤ちゃんならではのとても可愛らしい動作です。また、ただかわいい動作であるだけでなく、モロー反射をはじめとした原始反射は子どもの発達状態の一つの重要な指標となります。原始反射の始まりと終わりの時期や動作の特徴などで子どもの発達状態に問題がないか気づくきっかけになることがあります。モロー反射とさまざまな疾患・発達障害との関係についてもご紹介しましたが、実際保護者にとって、モロー反射とほかの疾患の症状を区別することは難しいケースが多いです。モロー反射などの原始反射を通して、少しでも不安を感じたときは乳幼児健診の際に保健士や医師に相談したり、行きつけの小児科へ相談したりすることをおすすめします。
2022年08月30日現代美術作家、クリストとジャンヌ=クロードによる60年越しのプロジェクト「L’Arc de Triomphe, Wrapped, Paris, 1961ー2021(包まれた凱旋門)」が2021年9月に実行された。これは、フランスはパリの象徴、エトワール凱旋門を16日間にわたり布で包むというもの。21_21 DESIGN SIGHTでは、このプロジェクトの制作背景と実現に向けた道のりに焦点を当てる企画展『クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”』が6月13日(月)に開幕。2023年2月12日(日)まで開催されている。ブルガリア出身のクリストと、モロッコ生まれのフランス人、ジャンヌ=クロードはともに1935年6月13日生まれ。ふたりは1958年秋にパリで運命的に出会い、アーティストとして活動を開始する。21_21 DESIGN SIGHT エントランスこの展覧会は、ふたりが1961年に構想し、60年の年月を経て2021年9月実行に移されたパリのエトワール凱旋門を包み込むプロジェクト「包まれた凱旋門 」に焦点を当てるもの。残念なことにジャンヌ=クロードは2009年、クリストは2020年に鬼籍に入ってしまったが、彼らの意思を受け継ぐメンバーが、プロジェクトを成功に導いた。展覧会ディレクターはフランスと日本で映像作家として活躍するパスカル・ルランがつとめている。展示風景より展示風景より。クリストとジャンヌ=クロード展覧会は、ふたりの出会いから始まり、プロジェクトの構想、準備や設営、実現までを写真や映像をふんだんに使い、直感的に理解できる構成で紹介していく。エントランスから地下へ降りる階段では、クリストとジャンヌ=クロードの出会いを、地下ロビーではこれまでの大規模プロジェクトを紹介、「包まれた凱旋門」に至るまでの道程をたどっていく。展示風景より。パリの凱旋門周辺の模型とクリストとジャンヌ=クロードが手掛けた過去の作品映像過去の作品を紹介する映像では、パリで一番古い橋、ポン・ヌフを布で覆った「包まれたポン・ヌフ、パリ、1975–85」や、同じくベルリンの帝国議会議事堂を布で覆った「包まれたライヒスターク、ベルリン、1971–95」などの歴史的建造物を布で覆うプロジェクト、カリフォルニアに1760本の黄色の傘を、日本の茨城県北部に1340本の青色の傘を同時に立てた「アンブレラ、日本=アメリカ合衆国、1984-91」などが紹介される。ふたりのプロジェクトは、完成した姿だけでなく、構想段階から交渉、準備にいたるまで全てのプロセスを作品としていることも特徴だ。そして、メインとなる展示会場では「包まれた凱旋門」を多彩な角度から紹介する。ギャラリー1では凱旋門を包むための巨大な布の製作過程や、ロープの強度実験などを紹介する動画、緻密に作られた凱旋門の模型、ドローイングのレプリカなどが展示される。ふたりの構想に忠実なものにするために、様々な角度から各分野のプロフェッショナルたちによる検証が緻密に行われていたことが伺える。凱旋門を包む巨大な布は、ポリプロピレン製で再生可能な銀色のコーディングが施された青い布。巨大な凱旋門を包むため、25000㎡以上にも及ぶ布を、ドレープを折り出したり、運搬の準備のために丸めたりと、作業も非常に大掛かりだ。また、凱旋門に刻まれたレリーフ(浮き彫り彫刻)や凱旋門の角などが損傷しないよう、さまざまな形で保護されれていたこともわかる。展示風景より展示風景より展示風景より、クリストによる「包まれた凱旋門」のドローイング(レプリカ)会場には凱旋門を実際に包む際に制作されたポリプロピレン製の布や強度の高いロープを用いたインスタレーションも展示されている。実際のプロジェクトを見ていなくとも、現地の雰囲気を感じ取ることができるだろう。展示風景より16日間という短いプロジェクト期間ではあったが、「包まれた凱旋門」は朝から深夜まで、あらゆる角度から美しい映像に収められた。ギャラリー2ではその模様や、プロジェクトに関わったスタッフたちのインタビューなどの映像、そしてクリストとジャンヌ=クロードのアイデアを実現するための技術的資料などを展示している。展示風景より展示風景より展示風景より世界的な美術プロジェクト「包まれた凱旋門」は、新型コロナウイルス流行の影響で、実際に現地でその姿を見ることができた日本人はそう多くはなかっただろう。それゆえに、現地の雰囲気を可能な限り体感できる同展はとても貴重なものだ。歴史に残るこのプロジェクトの記録を、しっかりと目と心に焼き付けておこう。取材・文:浦島茂世【開催情報】『クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”』2022年6月13日(月)- 2023年2月12日(日)、21_21 DESIGN SIGHTにて開催
2022年06月24日2021年パリで実現した、現代美術家クリストとジャンヌ=クロードによるプロジェクト「包まれた凱旋門」に焦点をあてつつ、ふたりの生涯にわたる活動を紹介する企画展『クリストとジャンヌ=クロード“包まれた凱旋門“』が2022年6月13日(土)より、21_21 DESIGN SIGHTにて開催される。1935年6月13日、同じ年の同じ日に別々の場所で生まれたクリストとジャンヌ=クロードは、歴史的な建造物などを布を使って覆い隠す壮大なスケールのプロジェクトで知られているアーティストだ。1958年にパリで運命的に出会い、活動を始めたふたりは、コロラドの渓谷にオレンジ色のカーテンをかけた「ヴァレー・カーテン」(1970-72)、フロリダの11の島々をピンクの布で囲んだ「囲まれた島々」(1980-83)、ベルリンの旧ドイツ国会議事堂を銀色の布で包んだ「包まれたライヒスターク」(1971-95)など、モニュメンタルな環境芸術プロジェクトを次々と展開。1991年には茨城県で1340本の青色の傘を、カリフォルニアに1760本の黄色い傘を同時に立てる「アンブレラ」を実施するなど、日本もその作品の舞台となっている。2021年9月、16日間にわたって、パリのシンボルである凱旋門が銀色のコーティングが施された再生可能な青い布25,000㎡と、3,000mもの赤いロープで包まれた。これはふたりが1961年に構想し、悲願の夢でもあったプロジェクト「LʼArc de Triomphe, Wrapped, Paris, 1961–2021(包まれた凱旋門)」が実現したものだった。2009年にジャンヌ=クロードが逝去し、その後もプロジェクトの実現に向けて、クリストは創作活動を続けていたが、2020 年の実現予定が新型コロナウイルス感染拡大のため延期となり、クリストは完成を見ることなく同年5 月に逝去。その後、多くの賛同者の協力を得て、構想から60 年という歳月ののちに実現に至ったのだった。同展では、「包まれた凱旋門」制作背景と実現に向けた長い道のりを、本展ディレクターで映像作家のパスカル・ルランがクリストとジャンヌ=クロードが残した貴重な写真をもとに、様々な視覚手法で再構成し、空間インスタレーションとして展開。構想から、準備、交渉、実現までの約60年という長い道のりを、まるで一本の映画の中にいるように、ダイナミックな空間を通して体験することができる。さらに、長年にわたりクリストとジャンヌ=クロードの活動を支え、ワーキング・ファミリーのひとりでもある美術評論家、柳正彦の企画構成により、ドローイングやオブジェ、資料を交えて、クリストとジャンヌ=クロードの主要な活動を紹介する。長い年月をかけ、さまざまな困難を乗り越えて実現へと向かい、今までだれも見たことのない大規模な作品を生み出し続けたふたりのポジティブで力強い姿勢に勇気をもらえるだろう。Photo:Wolfgang Volz(c)2021 Christo and Jeanne-Claude FoundationPhoto:Benjjamin Loyseau(c)2021 Christo and Jeanne-Claude Foundation写真:宇戸浩二Photo:Wolfgang Volz(c)2004 Christo and Jeanne-Claude Foundation【開催概要】『クリストとジャンヌ=クロード“包まれた凱旋門“』会期:2022年6月13日(月)~ 2023年2月12日(日)会場:21_21 DESIGN SIGHT時間:10:00~19:00、6月13日~17日は13:00 - 19:00(入場は閉館30分前まで)料金:一般1,200円、大学800円、高校500円*ギャラリー3は入場無料休館日:火曜日、年末年始美術館公式サイト:
2022年05月24日セシル・エ・ジャンヌ(CÉCILE ET JEANNE)から、2021年クリスマスジュエリー「ノエル・ファンタスティーク」コレクションが登場。2021年11月20日(土)より、セシル・エ・ジャンヌ ⻘⼭店、伊勢丹新宿店 本館1階アクセサリー売場などで販売される。ハンドメイドのクリスマスジュエリーセシル・エ・ジャンヌが2021年クリスマスジュエリーとして展開する「ノエル・ファンタスティーク」コレクションには、エナメルガラスを使用した「エマイユ」シリーズと、大きなコットンパールが目を引く「シャンデリアネックレス」がラインナップ。いずれもフランスのアトリエにて、高度な技術をもつ職人が、手仕事で仕上げている。“潤んだ”ように輝く「エマイユ」リングやピアス「エマイユ」シリーズには、一つひとつわずかに輝きが異なるハンドメイドのエナメルガラスを使用。潤んだような輝きを放つレッドやパープルのスクエアモチーフを、ネックレスやリング、ブレスレット、ピアス、リングに配した。“大ぶり”コットンパールの「シャンデリアネックレス」青山店などで限定発売する「シャンデリアネックレス」は、ビッグサイズのコットンパールと、シャンデリアのように煌めくハンドメイドガラスを連ねたもの。インパクト大のビジュアルとは裏腹に、軽いつけ心地で、長時間身に着けても苦にならない。鳩モチーフの「ル・ミニュイ・ア・パリ」ピアスもまた、真夜中のパリを照らすかのような輝きのガラスや、ゴールドの鳩モチーフを組み合わせた「ル・ミニュイ・ア・パリ」コレクションにも注目。Y字型のネックレスやピアスなどが揃う。【詳細】■「ノエル・ファンタスティーク」発売日:2021年11月20日(土)・エマイユシリーズ ネックレス 34,100円、リング 13,200円、ブレスレット 25,300円、ピアス ロング 25,300円/ショート 19,800円・シャンデリアネックレス 49,500円<青山店・オンラインストア限定>■「ル・ミニュイ・ア・パリ」発売日:2021年11月10日(水)・ピアス 29,700円・ネックレス 29,700円販売店舗:セシル・エ・ジャンヌ ⻘⼭店、伊勢丹新宿店 本館1階アクセサリー売場(東京都新宿区新宿3-14-1)、公式オンラインショップ【問い合わせ先】セシル・エ・ジャンヌTEL:0120-995-229
2021年11月21日シナモロールカフェ新宿店の「ハワイフェア」が、2021年7月1日(木)から7月31日(土)まで期間限定で開催される。「シナモロールカフェ」のハワイアンスイーツ&メニューサンリオ人気キャラクターのカフェ「シナモロールカフェ」から、夏気分が楽しめる“ハワイアン”スイーツやフードが登場。シナモンやカプチーノ、ココとナッツをモチーフにした、ハッピーな期間限定メニューを「ハワイフェア」と題してお届け。「アロハ☆ロコモコプレート」は、サングラスをかけておめかししたシナモンを主役にした、ボリューム満点のメニュー。フレッシュなサラダの上には、ジューシーなハンバーグと目玉焼きをのせ、シナモンを象ったライスもセットした。サーフボードのデコレーション付きで、ハワイ気分もアップ。また、ハワイで人気の「アサイーボウル」をパフェにしたヘルシースイーツも登場。甘酸っぱいフルーツをのせたアサイーボウルには、ザクザク食感のグラノーラを組み合わせた。一緒に提供されるはちみつをあしらえば、よりスイートな味わいに。単品はもちろん、お土産グラス付きのセットメニューも展開される。“波乗り”シナモンとカプチーノをモチーフにしたドリンク「波乗りクリームソーダ」は、シュワシュワっと弾ける炭酸がたまらない。こちらの「波乗りクリームソーダ」をオーダーすると、ランダムでコースターがプレゼントされるので、シナモロールファンは必見だ。シナモロールの限定グッズまた会場では、食事やスイーツを味わうだけでなく、ショッピングを楽しむこともできる。限定グッズとして、アクリルキーホルダーや缶バッジ、珪藻土コースターなどが用意される。【詳細】シナモロールカフェ新宿店 ハワイフェア開催期間:2021年7月1日(木)~7月31日(土)場所:シナモロールカフェ新宿店住所:東京都新宿区新宿3-1-26 マルイ アネックス 1F<メニュー例>・アロハ☆ロコモコプレート 1,518円・メイソンジャーサラダ 1,188円・波乗りクリームソーダ(全2種:シナモン/カプチーノ) 各770円・アサイーボウルパフェ(単品) 1,188円、(グラス付き)2,158円※7月10日(土)発売開始■ノベルティプレゼント※数量限定、なくなり次第終了期間中、来店者にはハワイフェア仕様のランチョンマットを一人様1枚プレゼント。さらに、波乗りクリームソーダを注文すると、ランダムでコースター(全2種のうち1枚)をプレゼント。<グッズ例>・アクリルキーホルダーA/B 750円・缶バッジ 全5種 各420円※ブラインドパッケージ・珪藻土コースター 780円
2021年07月02日セシル・エ・ジャンヌ(CÉCILE ET JEANNE)の日本初となる路面店「セシル・エ・ジャンヌ 青山店」が、東京・青山に2021年6月28日(月)オープンする。今回オープンする青山店は、セシル・エ・ジャンヌの日本におけるフラッグシップストアとなる店舗。国内で最も広い売り場面積を誇り、店内では通常のジュエリーのラインナップに加え、ハンドバッグやファインジュエリーなど、青山店でしか手に入らないアイテムも豊富に取り揃える。また、オープンを記念し、青山店で商品を購入したゲストには先着でブランドオリジナルロゴ入り今治タオルハンカチをプレゼント。気になる人は早めに足を運んでみて。【詳細】セシル・エ・ジャンヌ 青山店オープン日:2021年6月28日(月)営業時間:11:00~20:00住所:東京都港区南青山5-6-14
2021年06月06日7月6日から開催される第74回カンヌ国際映画祭で、ジョディ・フォスターが名誉パルムドールを受賞することが発表された。ジョディが初めてカンヌ国際映画祭に出席したのは1976年、『タクシードライバー』がパルムドールを受賞したとき。実に45年も前のことだ。ジョディは名誉パルムドールを受賞することになり、「カンヌには、とても恩を感じています。私の人生を変えてくれましたから」「カンヌが私のことを評価してくださったことを、とてもうれしく思います」とコメント。カンヌ国際映画祭のピエール・レスキュール会長は、「カンヌ国際映画祭がクロワゼット大通りに帰ってきます。そこにジョディ・フォスターが祝福に訪れてくれることは、私たちにとって素晴らしいギフトとなります」と語っている。これまでの名誉パルムドール受賞者には、ウディ・アレン、ジャンヌ・モロー、カトリーヌ・ドヌーヴ、クリント・イーストウッド、ベルナルド・ベルトルッチ、アラン・ドロンらがいる。ファンは「名誉パルムドールは、ジョディにふさわしい賞」「もはや伝説の人」「素晴らしい女優」「いつだって良い作品を作ってくれる」とジョディを称賛し、祝福している。ジョディは7月6日、映画祭のオープニングセレモニーに登場予定。(Hiromi Kaku)
2021年06月03日2018年7月生まれの女の子の母、キヨさんのゆるっと笑える育児マンガ! 第52話、赤ちゃんの寝かしつけの際、モロー反射に悩まされたというキヨさんが実践した対策とは……? この連載では、キヨさんの妊娠から出産までの出来事と、子育ての様子をかわいいイラストとともに紹介します♪2018年7月生まれの女の子の母、キヨさんのゆるっと笑える育児マンガ! 第52話、赤ちゃんの寝かしつけの際、モロー反射に悩まされたというキヨさん。実践した対策とは……?こんにちは、キヨです! 娘が生後2カ月ごろ、寝かしつけにも苦労していたのですが、モロー反射(※)は本当に厄介でした。 (※)モロー反射:赤ちゃんが生まれながらに持っている原始反射の1つ。音や光、振動など外部からの刺激によって、赤ちゃんが両手を広げ、そのまま抱きつくような動きをします。 暇があればネットで対策方法を調べ、いろいろ実践してみたのですが、一番成功率が高かったのが「おひな巻き」でした。 しかしこのとき季節は秋。まだ暑い日もあったので、冷房をつけるなど暑さ対策をしつつ毎夜格闘していました。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター キヨ2018年7月生まれの女の子の母。妊娠を機にデザイン会社を退職しフリーランスに。出産してから食べることが癒やし……。ゆるっと育児漫画、絵日記、イラストをツイッターで更新中!
2021年04月29日ジュエリーブランド「セシル・エ・ジャンヌ(CÉCILE ET JEANNE)」から、新作“ブルー(BLEU)”コレクションが登場。ピアスやイヤリングを、ジェイアール名古屋タカシマヤにて2021年3月13日(土)より先行発売し、その後全国展開する。新作“ブルー”コレクションからトンボモチーフのイヤリングなどセシル・エ・ジャンヌの最新作は、フレッシュでみずみずしいライトブルーのカラーパレットで登場する「“ブルー”コレクション」。新しい季節にぴったりな、透明感あふれるジュエリーが揃う。中でも注目は、前にしか進まないことから“勝ち虫”と呼ばれる「ドラゴンフライ(=とんぼ)」をモチーフにしたイヤリング。優しく輝くゴールドのチャームに、ライトブルーが美しく映える。また、定番人気のダブルフープイヤリングやピアスも、フレッシュなライトブルーでアップデート。歩みに合わせて、カットガラスとフープがゆらゆらとスウィングし、顔わまりをパッと明るく見せてくれる。カラーガラス×ゴールドのブレスレットやネックレスライトブルーのカラーガラスとゴールドのコントラストがエレガントな雰囲気を演出する、ブレスレットとネックレスも展開。カラーガラスは、光の種類によって色合いが微妙に変化するので、様々な表情を楽しめる。なお、同コレクションは、3月3日(水)よりジェイアール名古屋タカシマヤ1階の婦人アクセサリー売場にオープンする常設店にて、3月13日(土)より先行発売を行う。【詳細】“ブルー”コレクション先行発売日:2021年3月13日(土)先行発売店舗:ジェイアール名古屋タカシマヤ1階婦人アクセサリー売場アイテム例:・ドラゴンフライイヤリング・ダブルフープイヤリング/ピアス【問い合わせ先】セシル・エ・ジャンヌTEL:0120-995-229
2021年02月22日ジュエリーブランド セシル・エ・ジャンヌ(CÉCILE ET JEANNE)から「幸運のアミュレット」コレクションが登場。ピアスやネックレスなどを、伊勢丹新宿店とジェイアール名古屋タカシマヤにて発売する。鳩・星・雫モチーフのお守りジュエリー「セシル・エ・ジャンヌ」は、デザイナーのジャンヌが、その弟エリーと1990年に創設したパリ発のジュエリーブランド。世界中から独自のルートで採集した天然石やパールなどを用いて芸術性の高いジュエリーを作っており、フランスにおけるビジュー・ファンタジー(コスチューム・ジュエリー)のトップ・ブランドとしても認められている。そんな「セシル・エ・ジャンヌ」から、ブランドのアイコンである鳩や、星、雫モチーフに、昔から"希望の石"としてお守り代わりにされてきた天然石・オパールを細かく砕いて閉じ込めたジュエリーコレクション「幸運のアミュレット」が登場する。バイオレットカラーと乳白色の天然石モチーフの中で繊細な煌めきを放つオパールは、宇宙を連想させるバイオレットカラーと、肌馴染みの良い乳白色のオパールを使用。ピアスは、チェーンの先にモチーフをあしらった揺れ動くタイプと、耳元で控えめに輝くタイプの2種類をラインナップする。ネックレスやブレスレットには、鳩のモチーフを採用。チェーンには、"最強の幸運をもたらす聖なる石"とも呼ばれる、ブルーの天然石・ラピスラズリを用いた。オパールとラピスラズリからなるラッキージュエリーは、自身の"アミュレット(お守り)"にも、大切な人へギフトにもおすすめだ。詳細「幸運のアミュレット」コレクション取扱店舗:伊勢丹新宿店、ジェイアール名古屋タカシマヤ、公式オンラインストア※公式オンラインストアでは、2020年12月14日(月)以降に展開商品:・ピース ダヴネックレス S 33,000円+税・ピース ダヴネックレス M 35,000円+税・ピース ダヴロングピアス 29,000円+税・ドロップピアス 29,000円+税・スターピアス 24,000円+税・ピース ダヴピアス 26,000円+税・ピース ダヴブレスレット 27,000円+税【問い合わせ先】セシル・エ・ジャンヌTEL:0120-995-229
2020年12月14日10月2日(金)に公開する映画『ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン』の本編映像が公開された。帝国を築いた伝説のファッションブランド「ピエール・カルダン 」。作中では、ブルジョワ向けのオートクチュール(高級仕立服)から脱却して、プレタポルテ(既製服)に業界で初めて本格参入し、未来的なコスモコール・ルックで若者を熱狂させたモード界の革命児に密着する。今も現役で活躍するレジェンドの回想は、ファシズムが台頭する祖国イタリアからフランスへ脱出した記憶からスタート。先鋭的すぎてファッション界から敬遠された苦悩と反撃、ジャンヌ・モローとの運命的な恋、情熱を注いだ劇場運営、門前払いされた高級レストラン「マキシム・ド・パリ」のリベンジ買収など、波乱万丈でカラフルな97年が明かされる。ファッション後進国だった日本や人民服を着ていた中国に先陣を切って乗り込み、おしゃれの楽しさを世界中に伝えたのも彼である。秘蔵映像や豪華なゲストたちの証言から浮かび上がるのは、スキャンダラスな天才デザイナーのチャーミングな素顔と輝かしいレガシー。ファッション好きだけでなく、楽しく生きたい全ての人に贈る一作だ。今回公開されたのは、カルダンと様々なアーティストとの深い交流を収めた本編映像。かつて舞台俳優を目指していたカルダンは、1970年に劇場を買収して、エスパス・ピエール・カルダンを開設。「『ボーデン湖の騎行』で最初のチャンスを与えた」と語るように、フランスの名優ジェラール・ドパルデューはカルダンをはじめ、フランス国内外の才能ある新人を見出した。さらにエスパス・ピエール・カルダンでのマレーネ・ディートリッヒやディオンヌ・ワーウィック、アリス・クーパーなど大物歌手とのエピソードも。各国の芸術を紹介して、国際文化交流にもく貢献していたカルダンの多方面で数々の偉業を成し遂げたことを裏付ける本編映像となっている。『ライフ・イズ・カラフル!未来をデザインする男ピエール・カルダン』10月2日(金)全国公開
2020年09月30日おとな向け映画ガイド今週の公開作品から、笑って泣ける家族の映画2本とファッション・レジェンドのドキュメンタリー1本をご紹介します。ぴあ編集部 坂口英明20/9/27(日)イラストレーション:高松啓二今週のロードショー公開は20本(ライブビューイング、映画祭企画を除く)。全国100スクリーン規模以上で拡大公開される作品は『浅田家!』『トロールズ ミュージック★パワー』『小説の神様 君としか描けない物語』の3本。中規模公開とミニシアター系の作品が17本です。その中から厳選して、ハートウォーミングな家族を描く2本とファッション・レジェンドのドキュメンタリーをご紹介します。『浅田家!』この映画のモチーフとなった写真集『浅田家』を最初に見たときは、おもわず笑いました。写真界の芥川賞といわれる木村伊兵衛写真賞を浅田政志さんが受賞した後だったと思います。消防士から始まり、レーサー、バンドマン、極道など、いわばコスプレなんですが、写っているのはいつも同じ中年の男女と若者2人。どうやらこれは家族の写真らしい、と気がついて、想像力がふくらみました。でも、まさか、映画になるとは思ってもみませんでした。なるほど、この写真集がどのようにして作られたか。すてきな着想です。写真家になりたかった次男(二宮和也)に協力し、家族がなりたかった自分を演じる。消防士は、お父ちゃん(平田満)が夢見た職業でした。看護師のお母ちゃん(風吹ジュン)は昔映画で観た『極道の妻たち』を、とやや悪のり。やさしいお兄ちゃん(妻夫木聡)は、勝手な弟に振り回されながら、父母が喜んでくれるならと、例えば消防車を借りる交渉とか、縁の下の力持ちに努めます。そのメイキング・オブ・写真集『浅田家』と、東日本大震災後の東北で浅田さんが体験した「写真洗浄」のボランティアをめぐるお話を、「家族と写真」という心のテーマとしてつないでいます。『湯を沸かすほどの熱い愛』という珠玉の家族映画を世に送り出した中野量太監督のオリジナルストーリーです。マイペースな自由人であり、どこか優柔不断で涙もろい、浅田政志役の二宮、もうぴったりです。妻夫木、平田、風吹の家族はみていてほっこりします。政志の幼馴染若奈は黒木華(この人もいいなあ)。大津波で散乱した写真を探して洗浄し、持ち主に返すというボランティアのエピソードでは、菅田将暉、渡辺真起子が重要な役割を演じます。いまの日本映画を代表する顔ぶれが揃いました。個人的には、浅田の才能をみつけ、写真集『浅田家』を出す弱小出版社の、いつも一升瓶を小脇にかかえる豪傑社長(池谷のぶえ)の存在が楽しかったです。ネットで調べると、この社長の人生もユニークで、映画になってもよさそうな。『フェアウェル』同じ民族、同じ家族でも、住んでいる国やライフスタイルが異なれば、なかなか理解し合うのは難しい、それでも家族はひとつになれるー。中国系のルル・ワン監督の実体験をもとにした中国人一族の物語です。映画の舞台はほとんど中国ですが、アメリカ映画です。スタート時は全米で4館のみという、日本で言えばミニシアター系の公開でしたが、批評のよさと口コミで3週目には全米興行TOP10入りという大ヒットになった作品です。ルーツは中国の長春。ここからアメリカに渡り、ニューヨークで暮らす中国人一家の娘、ビリーが主人公です。30歳をすぎてもまだ自分探しの日々。そんなある日、中国に住む祖母ナイナイが末期ガンで、余命3ヶ月とわかります。自身の本当の病を知らない祖母のため、従兄弟の結婚式という嘘を作り、親族が故郷に集まることになります。よかれと思ってつくみんなの「優しい嘘」がおこす悲喜劇。中国の大叔母は「助からない病は本人には知らせない」のが中国の習わしと言い、ビリーの父母や、東京にいる叔父など一族のほとんどがそれに賛成します。身も心もアメリカ人のビリーだけは、そんなのはおかしいと反対です。夢を追い続ける彼女の最大の理解者であるナイナイ、その残された時間を、自分の思うように過ごしてほしい、と考えたのです。しかし、久しぶりに再会したナイナイの顔をみると、その嘘は、まちがいでもないと思い悩むビリーでしたが……。ビリー役はラッパーでもある注目のオークワフィナ。昨年のゴールデングローブ賞では、この作品でアジア系女優初の主演女優賞(コメディ・ミュージカル部門)を獲得しています。『ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男ピエール・カルダン』日本で、ピエール・カルダンといえば、 中年以上の知名度はバツグンです。とはいえ、例えばタオルにこのロゴがつけば高級感がでるというくらいのブランドイメージの人が、実は多いのではないでしょうか。でも、このドキュメンタリーを観ると、印象が驚くほど変わります。こんなすごいブランドなのだと。創設者のピエール・カルダンはことし98歳。元気にインタビューに答えています。パワフルな現役です。ファシズムが台頭するイタリアを逃れ、家族でフランスへ。10代の頃は仕立て屋で働き、戦後まもなくファッション・ビジネスの世界に。28歳の時にディオールのアトリエから独立。富裕層向けのオートクチュール(高級仕立服)からプレタポルテ(既製服)へ、ファッションの大衆化の旗振り役となります。以降、ファッション界の「初」に挑戦し、様々なジャンルのデザインに進出しただけでなく、ブランドを活用した新しいビジネスモデルを編み出した企業人でもあります。色とりどりの写真や映像と関係者の証言で語られるカラフルな人生。スリムな美男子だったカルダンは、同性愛のアーティストたちのあいだで人気者だったようです。恋人と目された男性の姿もちらちらするのですが、男性だけでなく、結婚寸前までいったという名女優ジャンヌ・モローとの恋は、当事者のふたりが証言をしています。インタビューに使われた場所は、パリのマキシム・ド・パリ。カルダンがここのオーナーになったいきさつは…(これが笑えます)。監督は、P.デビッド・エバ―ソール&トッド・ヒューズ。実はこれがカルダンをとりあげた初めてのドキュメンタリーです。完成後の作品を観たカルダンは「すべて真実だ!」というメッセージをよせた、といいます。ファッション界の異端児、成功したビジネス・イノベーター、芸術の理解者であり後援者、古城からアール・ヌーヴォーのコレクター、そして恋する男。常に未来をイメージしてきたピエール・カルダン。100歳は軽々と越えそうです。
2020年09月27日パリ在住のカメラマン、松永学さんによるパリのイケメンスナップ。パリは野外でもマスクが義務になりました。まだ季節もいいのでカフェのテラスでは寛いでいる人がたくさん。ヴァカンスから戻ってきて、パリには人が増え始めました。写真・文 松永学ミカエル 27歳 不動産会社勤務-ちょっと照れ屋なミカエル。写真を撮る時は最高の笑顔をしてくれました。僕の趣味はボクシングです。8年間やっています。仕事は、おじいちゃんの代から不動産経営をしていて、今は父が継いでいるのですが、それを手伝っています。家族経営なのでそのうち僕も跡取りになる予定です。一昨年の桜が咲く頃に日本に行きました。人が親切で食事も美味しくて、自由な世界が戻ってきたらまた行ってみたいです。特に焼き鳥屋は好きなものをいろいろ試すことができて、驚くことにサービスが早くてびっくりしました。集まる人々の活気も大好きでした。あと僕は特に白身の魚が大好物で、さまざまな白身の刺身をいただいたのがいい思い出です。女性は外見よりも中身が問題です。ジュリア・ロバーツののような女性に出会いたいです。あ、彼女、けっこうな美人ですね。ジャン=マルク 48 歳 オフィス環境コーディネーター-年の離れた新しい彼女とcafeでデート中のジャン=マルクの仕事はちょっと独特です。僕の仕事は説明するのが難しいですが、おもにオフィスを適切な環境にするためのアドバイザー的な役割です。仕事の効率化を求めて、より使いやすい環境を提案する仕事です。事務用品などの提案、適切な使い方のアドバイスをしたりもします。ほとんどのオフィスがリモートになリましたが。コロナが落ち着いてみなさんが出勤する時は忙しくなると思います。日本にはまだ行ったことはないのですが娘は大の日本ファンです。僕もその昔『銃夢』という漫画の虜になったことがありました。未来的SFは大好きなんです。今の彼女は20歳近く年下で可愛いし、自由な発想もあり、お互い向上していけそうな関係です。アンジェリナ・ジョリーはとても強い女性でちょっとユーモアも持ち合わせていて理想の女性ですね。フォローリアン 21歳 洋服販売員-ビンテージの洋服が目立っていたフォローリアンはモロッコ生まれのフランス人。パリには来てまだ1年半ぐらいです。モロッコのアガディールで生まれました。アガディールはとてもいいところなので日本の人も大好きになると思います。パリ左岸の有名デパートで洋服の店員をしています。洋服が大好きで本当なら『CELINE』のものがほしいのですが高くて手が出ません。でもパリでは古着屋が充実しているので休みの日はよく彼女と古着屋巡りをしています。パリは11区界隈が人もお店も面白いのでデートコースにはいいですよ。今の彼女はとてもナチュラルで自由な雰囲気を持っています。女優ではカトリーヌ・ドヌーヴは魅力的な女性ですね。歳をとってもエレガントでフランスにはなくてはならない存在だと思います。ダヴィッド 27歳 料理人-レストランのテラスで食事を終えて気持ちよさそうなダヴィッドはダンス好き。僕はオペラの近くのメキシカンレストランで料理を作っています。今日は休みだったので11区にあるお気に入り魚介レストラン『Clamato』にやってきました。いつもは肉中心の料理をしているので、休みの日にはよく魚介があるレストランに行きます。ここは美味しくておすすめですよ。夜遊びなら美女が集まるクラブ『Les Chandelles』にはよく行きます。日本のことはよく知りませんが、魚料理が最高だと友達から聞いています。アニメの『進撃の巨人』も日本のものですね。ロックダウン中に一気に観てしまいまいた。とにかくあの世界観は独特で大好きでした。僕は3歳からクラシックバレエを始めてからモダンジャズや今でもヒップポップをやっています。女性は筋肉があって一緒に踊れる体力のある女性がいいですね。ユーゴ 26歳 銀行員-友達とカフェのテラスにいたユーゴは真面目な話をしていました。そろそろ夏も終わりですが、私の仕事は今後もリモートになるようです。自宅で仕事する時は自分のリズムでできる健康管理を心がけています。特に食事には気を遣っています。いつも行くジムもソーシャルディスタンス+人数制限などで思うように体力維持が難しいです。今後のことに関して状況の同じ友達とマスクが必要のないカフェのテラスで一杯やっています。今、彼女募集中です。コロナで今まで一緒にいた彼女とは意見が合わず別れてしまったのです。とにかく優しくて包容力がある人なら、容姿は特に重要ではないと最近思っています。ルイ 38歳 映画機材オペレーター-いつもはボルドーに住んでいるルイは新しいプロジェクトで仲間と打ち合わせ中。僕の仕事はフランス語で「マシニスト」といって日本ではなじみが薄いと思いますが、おもに映画の撮影機材周りの管理をする仕事です。そのため、日本の映画もよく観ます。小津安二郎や北野武監督の映画はどれも素晴らしいと思います。是枝裕和監督の『万引き家族』はカンヌ映画祭で賞もとって、是枝監督はフランスでは大人気監督の仲間入りをしましたね。フランスの監督ではベルトラン・ブリエが大好きです。彼の世界観は特別なものだと思います。パリの映画仲間はほとんどパリの東側に固まっています。18、19、20区辺りなのでパリに来たらほとんどその周りで過ごしています。夏休みはほとんど取らなかったのですが今の状況が改善したら、ポルトガルまで車で行きたいと思っています。ボルドーから大西洋海岸をゆっくり走って旅をする計画をしています。理想の女性はジャンヌ・モロー。特にトリュフォー監督の『突然炎のごとく』は僕が一番好きな映画です。ピエール=イヴ 31歳 映画コーディネーター-ルイと一緒にいたピエール=イヴも映画業界人。映画コーディネーターといっても幅が広い仕事ですが、撮影に入る前の準備期間が一番忙しいです。ロケ地に参加する人の移動手段を手配したり、各スタッフの状況に合わせて宿を決めたりしています。特に最近はCovid-19で移動や宿泊に関しても大人数で動くことは難しい状況なので、余計に神経も使って、仕事量も増えています。何せ感染だけは避けなきゃいけないし、今、作品作りに重要なポジションになってしまいました。パリの散歩スポットはサンマルタン運河周辺です。スポーツはもう10年間テコンドーをやっています。今の状況では機会は少ないですが、体を動かしたくてムズムズしています。女優ではオードリー・ヘップバーンが大好きです。彼女が出演した映画の役も最高ですし、ちょっとエキセントリックでユーモアを持ち合わせていて、そんな女性に魅力を感じます。
2020年09月05日おとな向け映画ガイド今週公開から、オトナの心を揺さぶる3本を紹介します。ぴあ編集部 坂口英明20/8/30(日)イラストレーション:高松啓二今週のロードショー公開は23本(ライブビューイング、映画祭企画を除く)。全国100スクリーン規模以上で拡大公開される作品は『映画きかんしゃトーマスチャオ!とんでうたってディスカバリー!!』『宇宙でいちばんあかるい屋根』『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』『はたらく細胞!! 最強の敵、再び。体の中は“腸”大騒ぎ!』の4本。中規模公開とミニシアター系の作品が19本。公開本数の多い週です。今回はその中から3本を厳選して、ご紹介します。『世宗大王 星を追う者たち』イケメン系王様が主役の韓国TVシリーズみたいなタイトルですが、いえいえどうして、名優ふたりによる、夢多き男たちの友情を描いた、あまり女っ気のない、感動の歴史ドラマです。時代は1440年代。日本でいうと戦国時代の少し前あたり。世宗(せじょん)大王は、李氏朝鮮時代に実在した王様です。中国・明の属国だった朝鮮で、独自の文化を育て、様々な改革に取り組み、あのユニークな韓国の文字、ハングルを創ろうとしたイノベーター。その世宗大王が、奴婢とよばれた下層階級ではあるけれど、才能豊かな男を抜擢し、朝鮮初の時計や天体観測機器を発明していく物語。側近の官僚たちは、革新的な政策が明の反感を買うと恐れ、みな反対、王様のチャレンジを酔狂な企てとみて、なんとか潰そうとします。王と奴婢出身のチャン・ヨンシル、このふたりの身分を越えた友情物語でもあります。おっさんずラブではありません。同じ夢を共有し、理解し合える友の存在が、苦境の王様にどれほど心強かったことか。「世の中を見下ろしているばかりの私には、見上げる存在があるだけでうれしいのだ」……。並んで寝転び、星空を見上げながら交わす会話が泣かせてくれます。王様を演じるのはハン・ソッキュ、ヨンシル役はチェ・ミンシク、韓国を代表する名優です。ハン・ソッキュは、この映画の監督ホ・ジノとのコンビによる『八月のクリスマス』や、最近では『悪の偶像』など渋い演技派として定評があります。チェ・ミンシクも『オールド・ボーイ』などバイオレンス度高いアクション映画のイメージですが、最近は『ザ・メイヤー 特別市民』の野心的な市長役、昨年日本劇場公開の『バトル・オーシャン 海上決戦』では韓国の英雄李舜臣を演じた国民的大スター。共演は『シュリ』以来だそうです。首都圏は、9/4(金)からシネマート新宿他で公開。中部は、9/5(土)から名演小劇場で公開。関西は、9/4(金)からシネマート心斎橋他で公開。『マイルス・デイヴィス クールの誕生』マイルス・デイヴィス、なんてカッコいいんだ!1981年に55歳で来日したときのやや怖そうな「巨人」然としたイメージが強烈ですが、20代から30代に、ジャズに革命をもたらした頃の、ぴしっとスーツで決めた若いマイルスをみて、そう思うはずです。イリノイ州で2番目にリッチな黒人家庭に育ったマイルス、年代を追いながらその生涯をたどります。元妻フランシス・テイラー所有の秘蔵のショットを含む400枚の写真と、16ミリ映像、演奏映像、そしてハービー・ハンコックや、カルロス・サンタナ、クインシー・ジョーンズといったミュージシャンや、ジャーナリストなどへのインタビューで構成されたドキュメンタリー。なかでもマイルスに影響を与えた(ファッションも含めて)女性たちの証言は実に興味深いです。例えば。『クールの誕生』をギル・エヴァンスと制作し、ジャズの世界に旋風を巻き起こしたマイルスは、1949年、パリに渡ります。芸術の都は当時ジャズ・ブーム。マイルスはこの街で、ピカソをはじめセレブたちの人気者となり、シャンソン界の大スター、ジュリエット・グレコと恋におちるのです。名曲『パリの空の下』が流れ、グレコ自身がインタビューに答えます。「(友人の)サルトルが、なぜふたりは結婚しないんだときいたの。マイルスは、彼女を愛してるからだ、と答えました」と、過ぎ去りし若き日を懐かしむグレコ。ジャズの帝王とシャンソンの女王の、かりそめの恋です。映画ファンにとっては、マイルスが映画音楽を担当した『死刑台のエレベーター』のエピソードが語られているのはうれしいところです。58年、フランス滞在中にまだ新人だったルイ・マル監督に声をかけられ、撮影済みの映像にあわせて即興で音楽をつけた。これも当時は革命的でした。ジャンヌ・モローが映るスクリーンを前にトランペットを生演奏するマイルスの映像が観られます。首都圏は、9/4(金)からアップリンク渋谷他で公開。中部は、10/16(金)からセンチュリーシネマで公開。関西は、9/4(金)から第七藝術劇場他で公開。『パヴァロッティ 太陽のテノール』世界のテノール、ルチアーノ・パヴァロッティ、なんて幸せな人生でしょうか! 映画のチラシにも「今こそ、人生の歓びを! 歌とその生き方で、世界を照らしたひと。」とポジティブな言葉が並びます。冒頭、なぜか、アマゾン川をさかのぼるシーンで始まります。パヴァロッティが行きたかった場所、ジャングルの奥地に建てられたテアトロ・アマゾナス。彼のあこがれのテノール、エンリコ・カルーソがかつて歌ったことのある古びたオペラ劇場です。ここで即興で歌うパヴァロッティ。初公開の貴重なプライベート映像ですが、映画『フィツカラルド』を思い出す人も多いのでは。没後13年。そんな秘蔵映像をはじめ、残された公演映像、テレビ出演や、家族とのショット……。23人の証言インタビューを加えて映画化したのは『アポロ13』のロン・ハワード監督です。『ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK』に続く音楽ドキュメンタリー。彼の人生を、三幕もののオペラにした、といいます。パヴァロッティ といえば、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスとの、ローマのカラカラ浴場をはじめとした大会場での3大テノール公演や、ボノとのコラボなど、オペラの世界にとどまらない活躍が有名ですが、プロモーターやマネジャーの証言も多く、エンタメ業界の裏側ものぞけます。トークショーのやりとりでは、あの満面の笑顔で、大好きな料理を語り、女性にやさしい言葉をかける、イタリア人ここにあり、という感じです。やや巻き舌で、その名前をよぶだけでなんとなくハッピーになれます。
2020年08月30日2018年7月生まれの女の子の母、キヨさんのゆるっと笑える育児マンガ! 第52話、赤ちゃんの寝かしつけの際、モロー反射に悩まされたというキヨさん。実践した対策とは……?こんにちは、キヨです! 娘が生後2カ月ごろ、寝かしつけにも苦労していたのですが、モロー反射(※)は本当に厄介でした。 (※)モロー反射:赤ちゃんが生まれながらに持っている原始反射の1つ。音や光、振動など外部からの刺激によって、赤ちゃんが両手を広げ、そのまま抱きつくような動きをします。 暇があればネットで対策方法を調べ、いろいろ実践してみたのですが、一番成功率が高かったのが「おひな巻き」でした。 しかしこのとき季節は秋。まだ暑い日もあったので、冷房をつけるなど暑さ対策をしつつ毎夜格闘していました。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター キヨ2018年7月生まれの女の子の母。妊娠を機にデザイン会社を退職しフリーランスに。出産してから食べることが癒やし……。ゆるっと育児漫画、絵日記、イラストをツイッターで更新中!
2020年07月16日ファッションデザイナーのピエール・カルダンに密着したドキュメンタリー映画『ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン』が、2020年10月2日(金)より全国公開される。“モード界の革命児”ピエール・カルダンとは?本作でフォーカスするのは、“モード界の革命児”として知られるイタリアの天才デザイナー、ピエール・カルダン。自身の名を冠したブランド「ピエール カルダン(Pierre Cardin)」で、フランス オートクチュール協会のメンバーとして初めて大衆向けの婦人プレタポルテ・コレクションを発表した。翌年には紳士プレタポルテ・コレクションを発表し、モードの民主化を実現。その未来的なコスモコール・ルックは、当時の若者を中心に熱狂の渦に巻き込み、“モード界の革命児”と称された。活動はファッションだけにとどまらず、インテリア・車といったライフスタイルに関わる商品のデザイン、高級レストラン・劇場の運営も行ってきた。さらに、デザイナーで初めてライセンスビジネスを興し成功するなど、数えきれないほどの偉業を成し遂げてきた。天才デザイナーの97年間を追ったドキュメンタリー作品内では、今もなお現役で活躍するピエール・カルダンの97年間を、秘蔵映像や豪華なゲストたちの証言とともに紹介。イヴ・サンローラン、ギ ラロッシュらと共に成し遂げたクリスチャン ディオールの立ち上げや、妻で女優のジャンヌ・モローとの運命的な恋、情熱を注いだ劇場運営、門前払いされた高級レストラン「マキシム・ド・パリ」のリベンジ買収など、そのチャーミングな笑顔の裏に隠された波乱万丈な人生を紐解いてゆく。予告編ナレーションに野宮真貴なお、予告編のナレーションには、元ピチカート・ファイヴで歌手・エッセイストとしても活躍する野宮真貴を起用。ステージ衣装としてピエール・カルダンを愛用する野宮は「永遠のアイドル」とピエール・カルダンを表現。ナレーションを終えて「もうすぐ100歳になるカルダンさんの元気な姿に勇気をもらいました。やっぱりおしゃれは人を輝かせるもの。私もまだまだ頑張らなきゃ!」とコメントしている。【詳細】『ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン』公開日:2020年10月2日(金)監督:P.デビッド・エバーソール、トッド・ヒューズ出演:ピエール・カルダン、ジャン・ポール・ゴルチエ、シャロン・ストーン、ナオミ・キャンベル、森英恵、高田賢三、桂由美
2020年06月20日サンリオピューロランド「シナモロールドリームカフェ」が2019年6月21日(金)、リニューアルオープンを迎える。オープン以来シナモロールファンを中心に愛されている「シナモロールドリームカフェ」にとって初のリニューアルとなる今回、“シナモロールと仲間がお迎えするカフェ”をテーマに、内装やメニューを全面的に一新。海外のパテイスリーをイメージした店内は、パステルカラーのピンクとミントグリーンを基調に、雲をモチーフにしたライトなどを設置。シナモンフレンズのほか、カプチーノの双子の弟ココとナッツ、シナモエンジェルスのアズキ、ルロロマニックのベリー、チェリーも内装デザインやメニューに登場するなど、シナモロールの世界観をより一層楽しめる空間となっている。また、メニューも全てリニューアル。シナモンをかたどった「シナモンのレアチーズタルト」や「シナモンのカップデザート」、シナモンがプカプカと浮かぶ「シナモンのピンクレモン カルピスソーダ」など、これまで以上に“映える”メニューがラインナップ。コッペパンやチーズドックなど新たに追加された4種類のスナックメニューを含め、全15種類の豊富なフード&ドリンクメニューが用意されている。【店舗情報】サンリオピューロランド「シナモロールドリームカフェ」リニューアルリニューアルオープン日:2019年6月21日(金)場所:ピューロランド4F レインボーホール住所:東京都多摩市落合1丁目31座席数:74席※車イスでの利用可能。多目的トイレあり。©1976,2009 SANRIO CO., LTD. ©2001,2005,2007,2019 SANRIO CO., LTD.
2019年06月09日「ギュスターヴ・モロー展 ― サロメと宿命の女たち ―」が、東京・パナソニック汐留美術館(旧・パナソニック 汐留ミュージアム)にて、2019年4月6日(土)から6月23日(日)まで開催される。また、大阪・あべのハルカス美術館で、2019年7月13日(土)から9月23日(月・祝)まで、福岡市美術館にて2019年10月1日(火)から11月24日(日)まで巡回展を開催する。“宿命の女”を描く画家ギュスターヴ・モロー「ギュスターヴ・モロー展 ― サロメと宿命の女たち ―」は、フランス象徴主義を代表する画家、ギュスターヴ・モローによる女性をテーマにした作品を集めた展覧会。絵画のモチーフとなった、母や恋人など身近な女性から、“宿命の女”=ファム・ファタルに至るまで、多様な女性像を描き出したモロー作品を紹介する。油彩、水彩、素描など約70点の作品を通して、芸術の創造の原点に迫っていく。サロメを独創的に描いた《出現》展示作品の中でも注目したいのは、サロメをモチーフにした《出現》。福音書の中で、踊りの褒美に洗礼者ヨハネの首を所望した、ヘロデ王の娘サロメは、象徴的なファム・ファタルとして多数の芸術作品の題材となっている。モローが《出現》において描いたサロメは、豪華なヴェールと宝飾品を纏い、左手を真っ直ぐ伸ばして中空に浮かぶ斬首のヨハネを見据えている。2人の関係性を際立たせる独創的な構図と、細やかな建築・装飾の描写が印象的で、19世紀末の芸術家に多大な影響を与えている。その他、《ヘロデ王の前で踊るサロメ》のための油彩習作や、「入れ墨のサロメ」と呼ばれる油彩作品の関連素描なども登場。モローによるサロメのイメージ生成の軌跡を辿ることができる。想像力をかきたてる劇的な描写また、モローは、男性を翻弄するファム・ファタル、もしくは悪女とされている女性をモチーフにする一方で、逆に男性からの標的となり数奇な運命を辿った女性も描いている。たとえば、《エウロペの誘拐》では、古代ローマの詩人オウィディウスによる叙事詩『変身物語』で、牡牛の姿に変身したユピテルが、フェニキアの王女エウロペを誘拐する場面を描いている。七宝細工のように輝く色彩と、想像力をかきたてるドラマティックな描写によって、女性の夢幻的で妖艶な姿が描き出されている。一角獣をテーマにした作品も純潔の乙女のみに従順になり、ことにキリスト教では聖母マリアの処女性と関連付け られてきた一角獣も重要なモチーフ。パリのクリュニー中世美術館に所蔵されているタピスリー《貴婦人と一角獣》に魅了されたモローは、一角獣が主題の作品制作に取り組み始める。モローは、優雅な色彩と緻密な装飾表現を使って、汚れなき女性像と幻想的で魅惑的な世界観を創出した。詳細ギュスターヴ・モロー展 ― サロメと宿命の女たち ―■東京会場会期:2019年4月6日(土)~6月23日(日)開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)※5月10日(金)と6月7日(金)は20:00まで(入館は19:30まで)会場:パナソニック汐留美術館住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック 東京汐留ビル4階休館日:水曜日(但し5月1日、6月5日、12日、19日は開館)入館料:一般 1,000円、65歳以上 900円、大学生 700円、中・高校生 500円、小学生以下無料※20名以上の団体は100円割引。※障がい者手帳提示した者、および付添者1名まで無料で入館可。※5月18日(土)国際博物館の日は全員が入館無料。■大阪会場会期:2019年7月13日(土)~ 9月23日(月・祝)休館日:7月22日、29日、8月5日の各月曜日開館時間:火~金 10:00~20:00、月土日祝:10:00~18:00※入館は閉館30分前まで会場:あべのハルカス美術館住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F)観覧料:一般 1,500(1,300)円、大高生 1,100(900)円、中小生 500(300)円※料金はすべて税込み。※()内は前売り及び15名以上の団体料金。※前売券は4月27日(土)~7月12日(金)まで販売。※美術館チケットカウンターでチケット購入時、障がい者手帳を提示で、本人と付き添い1名まで当日料金の半額。問い合わせ先:あべのハルカス美術館 06-4399-9050■福岡会場会期:2019年10月1日(火)~11月24日(日)場所:福岡市美術館住所:福岡県福岡市中央区大濠公園1-6
2019年02月08日サンリオの「シナモロールカフェ」が、名古屋パルコ 西館8F「THE GUEST cafe&diner」にて2018年2月1日(木)より期間限定オープン。誕生15周年を迎え、2017年サンリオキャラクター大賞で第1位を獲得した「シナモロール」。そんな人気キャラクターとのコラボレーションカフェでは、フードメニューやデザート、オリジナルドリンクなどを楽しむことができる。青いカレーの上を飛ぶシナモンシナモロール誕生15周年を記念して登場するのが「雲がとろけちゃうシナモンのワッフルプレート」。熱々の鉄板にチョコレートをサンドしたワッフルのせ、トップには雲のようなマシュマロと果物を飾った。ラクトアイスで作られたシナモンを溶かして食べる、スペシャルメニューだ。ブルーのシナモンが描かれた、白い風船がセットに。「空飛ぶシナモンカレー」は青い空を飛ぶ、大きな耳のシナモンをイメージ。青いカレーの上に浮かぶふわふわの綿菓子を混ぜながら食べると、辛さと甘さの不思議なマリアージュを楽しむことができる。このメニューには、オリジナルマグカップを付けることも可能。丸いキーホルダーがセットになった「遠いお空の上ソーダ」は、飲むまでの過程も楽しめるスペシャルドリンク。雲のようにふわふわとしたシナモンに、瓶に入ったソーダをかけると、シュワっと消えて甘いソーダが完成する。またカフェを利用するとシナモン誕生15周年記念ペーパーランチョンマットが、ドリンクを注文するとカフェ限定コースターがプレゼントされる。キーホルダーなどの限定グッズもさらに店内では、キーホルダーや缶バッジ、トートバッグやクリアファイルなど、シナモロールカフェ限定グッズも販売される。【詳細】シナモロールカフェ会場:名古屋パルコ 西館8F「THE GUEST cafe&diner」住所:愛知県名古屋市中区栄3-29-1期間:2018年2月1日(木)〜期間限定オープン※2月8日(木)は休館日のため休業。時間:カフェ 10:00~21:30(フードL.O. 20:30 ドリンクL.O. 21:00)/グッズショップ 10:00~21:00【問い合わせ先】THE GUEST cafe&diner 名古屋店TEL:052-264-8314
2018年01月21日女優・中山美穂が、フランス現代文学の代表的女流作家マルグリット・デュラスの晩年の恋を描いた『デュラス 愛の最終章』に着想を得て製作された珠玉のラブストーリー『蝶の眠り』で、実に5年ぶりの映画主演を務めることが決定した。50代でありながらも美しく、若い読者にも根強いファンを持つ、売れっ子の女流小説家・松村涼子(中山美穂)。作家として成功し、満ち足りた生活を送る涼子だったが、遺伝性のアルツハイマーに侵されていることを知り、人生の終焉に向き合うことを余儀なくされる。“魂の死”を迎える前に、小説を書く以外に何かをやり遂げようと、大学で講師を務め始めた涼子。ある日、大学近くの居酒屋で、韓国人の留学生チャネ(キム・ジェウク)と出会い、ひょんなことから涼子の執筆活動を手伝うことになる。作業を進めるうち、現実と小説の世界で交差していく2人は、次第に年齢の差を超えて互いに惹かれていくが、涼子のアルツハイマーは容赦なく進行していく――。本作は、マルグリット・デュラスと晩年を共に過ごした38歳年下の恋人、ヤン・アンドレアが歳の差を超えて愛した彼女との16年間の日々を綴った著書を、フランスを代表する名女優、ジャンヌ・モローを主演に迎え映画化したロマンティックラブストーリー『デュラス 愛の最終章』から、衝撃的な心揺さぶる物語に着想を得て、『子猫をお願い』で知られるチョン・ジェウン監督が現代に蘇らせた。今回中山さんが演じるのは、アルツハイマーを患う主人公の女流作家。次第に病に冒されていくも、愛に生きる等身大の女性像を、余すところなく魅力的に演じた。また、韓国人留学生の恋人役を務めるのは、「コーヒープリンス1号店」「赤と黒(悪い男)」のキム・ジェウク。幼少期に日本で生活していたという彼は、本作でも完璧な日本語での演技を披露している。なお、本作は10月12日(現地時間)より開催される「第22回釜山国際映画祭」Gala Presentation部門への出品が決定!中山さんは「私が演じた涼子は50代の強い女性。時間が経つにつれ儚く脆くなっていくのですが、チョン・ジェウン監督の繊細な表現と、キム・ジェウクさんの受け止めようとしてくれたお芝居が非常に切ないです。沢山の方に観て頂ければ幸いです」とコメント。チョン・ジェウン監督は「中山美穂さんと一緒に作った『蝶の眠り』が、韓国の釜山国際映画祭でワールドプレミアとして上映されることをとても喜ばしく思います」と喜び、「撮影は全て日本で行い、キャストもスタッフも殆どが日本の方で、私には学ぶことの多い経験でした。この華々しい舞台で、ようやく皆さまに御覧頂けることとなり、深い感慨を覚えます」と語っている。『蝶の眠り』は2018年春、日韓同時公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:蝶の眠り 2018年5月12日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2017 SIGLO, KING RECORDS, ZOA FILMS
2017年09月11日©YUMIMOROTO今回『DRESS』読者の皆様にお届けするのは、ヌーヴェル・ヴァーグの旗手フランソワ・トリュフォー監督屈指の名作恋愛映画『突然炎のごとく』です。第一次世界大戦前後のフランスを舞台に、親友同士のふたりの青年とひとりの女性との不思議な三角関係を描いています。ジュールとジムというふたりの男に愛されながらも、さらに愛人を求め、ひとりの男性を愛し続けられない美しく自由奔放なヒロイン、カトリーヌを演じたジャンヌ・モローの魅力が圧倒的。モロー自身恋多き女性で、デザイナーのピエール・カルダンやトニー・リチャードソンなどとのロマンスは有名です。ルイ・マルやロジェ・ヴァディムをはじめ、フランソワ・トリュフォー、ジャン=リュック・ゴダールなど、映画史を物語る有名監督作品に立て続けに出演し、ヌーヴェル・ヴァーグ全盛期を代表する女優として知性と品格を備え、数々の輝かしい映画賞も受賞、国際的な名声を確立しました。また、ジャン・コクトーやヘンリー・ミラー、マルグリット・デュラスといった文豪たちのミューズとして、あるいは親友として深く愛され共に素晴しい作品も世に残しています。ここからも彼女がただ美しいだけでなく、いかに人間的に魅力ある女性だったのかがわかります。その魅力とはいったいどのようなものだったのか。ぜひあなたの目でお確かめください!鮮烈なモノクロ撮影は、映画『勝手にしやがれ』のラウール・クタール。音楽は、トリュフォーと名コンビと謳われたジョルジュ・ドルリューが担当。ジャンヌ・モローが劇中で歌う「つむじ風」の曲が印象深く心に残ります。■映画『突然炎のごとく』あらすじー自由奔放で魅力的な女性像。トリュフォーが描く大人の三角関係オーストリアの青年ジュール(オスカー・ヴェルナー)は、フランス青年のジム(アンリ・セール)と知り合ってすぐ意気投合し、親友となりました。ふたりとも詩や小説を書いている文学青年で、のちに作家となるのですが、ジュールとジムの友情は絶対で、つまらぬことにも喜びお互いの違いを認め合う何でも相談し合えるドンキ・ホーテとサンチョ・パンサのような関係でした。ふたりはあるとき、幻燈を見て、アドリア海の島にある美術公園の女神像の顔に魅了されます。「こんな微笑みに出会ったことがない。出会ったらついていくだけだ」啓示に満たされて、ふたりはパリに戻るのです。それからしばらくして、ふたりはカトリーヌ(ジャンヌ・モロー)という女と知り合い、胸をときめかせます。彼女は、まさに「島の女神像の化身」のようだったからです。先手をとったのはジュールでした。ジュールはジムに「カトリーヌに手を出すなよ」と言い、彼女との結婚を熱望して求婚し、ふたりはパリで結婚生活をスタート。その頃ジムは、出版社と契約ができて作家生活の第一歩を踏み出します。ジムはふたりが結婚した後も彼らのもとをよく訪れ、一緒に楽しい時を過ごしていました。3人で芝居見物に行ったある日、ジュールが芝居の議論に熱中すると、カトリーヌはなぜか突然セーヌ河に飛び込んで、ふたりを慌てさせます。ふたりは自由奔放な彼女に翻弄されるも、彼女のことを愛していました。やがて第一次世界大戦が始まり、ジュールとジムはそれぞれの祖国の軍人として戦線へ行きましたが、ともに生きて祖国へ帰ります。歳月は流れ、ジュール家族の住むライン河上流の田舎に住む山小屋にジムは招待されます。その頃、ジュールとカトリーヌの間には6つになる娘もいましたが、ふたりの間は冷えきっていました。ジュールは悩み、ジムに「彼女と結婚してくれ、彼女を愛してるなら遠慮はいらない」と頼みましたが、それはカトリーヌを失いたくない、自分も側に置いてほしいという条件でした。3人の奇妙な共同生活が始まりました。しかしカトリーヌには、ほかにも男がいたのです。ジムは瞬間しか人を愛せない彼女に絶望し、パリへ帰って昔の恋人とよりを戻しました。数カ月後、カトリーヌは自分の運転する車にジムを乗せて疾走させ、ついに壊れた橋から転落してしまいます。ジュールは、ふたつの棺を火葬場に運ばせました。これでカトリーヌは永遠にジュールのものとなったのです……。■天才女優ジャンヌ・モローについてジャンヌ・モローは、仏パリ出身。1928年、飲食業のフランス人の父と英国人ダンサーの母の間に生まれました。18歳のときに観た舞台で演劇の世界に魅了され、女優を夢見るように。フランス国立高等演劇学校で演技を学び、1948年にデビュー。なかなか脚光を浴びずにいましたが、当時恋人だったルイ・マル監督の映画『死刑台のエレベーター』(58)でヒロインを演じ、一躍有名に。『恋人たち』(58)や『危険な関係』(59)でも人気を博します。60年『雨のしのび逢い』では、カンヌ国際映画祭の最優秀女優賞を受賞するなどフランス映画界の看板女優として世界的に活躍。フランソワ・トリュフォー監督作『突然炎のごとく』(62)など有名監督作品に立て続けに出演し、様々な女性心理を巧みに演じる女優として、国際的な名声を確立しました。76年には監督にも初挑戦し、映画『ジャンヌ・モローの思春期』を発表、ドキュメンタリー『リリアン・ギッシュの肖像』(83)でもメガホンをとりました。91年の『La vieille qui marchait dans la mer(英題:The Old Lady Who Walked in the Sea)』で、セザール賞最優秀女優賞を受賞。 このほか『鬼火』、『ビバ!マリア』、『エヴァの匂い』、『ニキータ』、『デュラス 愛の最終章』、『クロワッサンで朝食を』など数々の名作に出演。映画界への多大な貢献を評価され、92年にはヴェネツィア国際映画祭で栄誉金獅子賞、97年にはヨーロッパ映画賞で生涯貢献賞、2000年にはベルリン国際映画祭で金熊名誉賞を受賞しています。デザイナーのピエール・カルダンやトニー・リチャードソンなどとのロマンスは有名ですが、結婚は48年、ジャン=ルイ・リシャールと結婚して一児をもうけ65年に離婚。77年にはウィリアム・フリードキン監督と再婚するも2年後に破局しています。晩年も女優活動を続けていましたが、2017年7月、惜しくもこの世を去りました。享年89歳。あのオーソン・ウェルズをして「地球上で最高の女優」と言わしめた天才女優でした。全世界の女優達の憧れだったジャンヌ・モロー。人生を人の2倍も3倍も彩り豊かに生きた女性だったと思います。■映画『突然炎のごとく』作品紹介原題:JULES ET JIM原作:アンリ=ピエール・ロシェ監督:フランソワ・トリュフォー脚本・台詞:フランソワ・トリュフォー、ジャン・グリュオー撮影:ラウール・クタール音楽:ジョルジュ・ドルリュー製作国:フランス製作年:1962年ジャンル:ロマンス映倫区分:Gカラー:モノクロ上映時間:107分■映画『突然炎のごとく』キャストジャンヌ・モロー=Catherineオスカー・ヴェルナー=Julesアンリ・セール=Jimマリー・デュポア=Thereseヴァンナ・ユルビノ=Gilberteサビーヌ・オードバン=SabineBoris Bassiak=AlbertChristiane Wagner=Helga
2017年08月18日