三菱電機とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は3月3日、監視カメラシステムに、映像解析技術(人工知能による人間の動作検知など)やクラウド・ネットワークなどのサービスを組み合わせた新たなソリューションの提供において協業すると発表した。今回の協業で、三菱電機は「高性能・高品質の監視カメラシステム」「防犯、インフラ設備監視でのシステム構築のノウハウ」「光通信、無線通信、映像解析における高度な技術力」といった強みを生かす。NTT Comは、「ネットワークを含めたクラウドサービス」「AIによる動作検知など映像解析技術」といった強みを生かす。例えば、NTT Comは映像解析において、人間の「動作」を理解する新しい人工知能「時系列Deep Learning」を開発し、映像データから、「きょろきょろしている」「しゃがんでいる」「ものを置いている」などの動作を高精度に検知することに成功している。こうした両社の技術を活用して、防犯だけでなく、さまざまな用途に応じた映像データの解析を可能とする「映像解析プラットフォーム」(仮称)の提供が検討されている。2016年度上期から小売店舗や金融店舗など実フィールドでの実証実験を開始し、映像解析の実用性の確認やネットワークを含めたシステムの最適化を検討し、実サービスの提供を目指す。
2016年03月03日ソフトバンクは2月29日、統合VPNサービス「ホワイトクラウドSmartVPN」において、SDN/NFV技術を活用した新たなネットワークサービスとして「ホワイトクラウド セキュアリモートアクセス2(SRA2)」の提供開始に向けて、申し込み受け付けを開始した。価格は初期費用は無料、月額料金は24万円(税別)。SRA2は、ネットワーク仮想化技術のSDN/NFVやオーケストレータを活用したリモートアクセスサービス。また、SRA2の提供に合わせてトラフィック情報などのモニタリングやネットワーク変更に伴う設定変更(プロビジョニング)が利用客自身で可能なカスタマーポータルの「SmartVPN Web」を開発し、専用ポータルとして提供する。SmartVPN Webは、ネットワーク運用に不可欠なセキュリティーポリシーの変更やユーザー追加などを即時にネットワークに反映し、従来と比較して効率的で迅速なネットワーク運用を実現。利用客はSRA2とSmartVPN Webを活用し、新しいビジネス要件や組織変更などに合わせた柔軟な企業ネットワークの展開が可能だという。SRA2の特徴は、東西拠点でのサイト冗長構成により切り換え接続を自動で実施するほか、ユーザーのニーズに合わせ、仮想・物理アプライアンスをハイブリッドで提供。さらに、新規開通と構成変更納期の短縮が可能なことに加え、社外でPCを利用する際の自動VPN接続の確立、SmartVPN Webからのさまざまなオンデマンドプロビジョニングやモニタリングを可能(グループ設定、認証アカウント設定、ACL設定、同時接続数・トラフィックの閲覧など)とし、同時接続数の拡張が必要な際はVPN機器ロードバランス構成台数の増加が容易となっている。
2016年02月29日富士通は2月24日、ネットワークシステムの運用・保守などを自動化するソフト「FUJITSU Network Virtuora SP (バーチュオーラ エスピー、以下、Virtuora SP)」を同日より販売開始すると発表した。価格は472万円(税別)から。「Virtuora SP」では、ネットワーク機器の制御インターフェースとして、広く使用されているSSH/SCP)およびRESTを採用しており、多様なネットワーク機器の状態やポート単位のトラフィック流量などを収集・分析し、ネットワーク回線の切り替えなどの制御を行うことが可能だという。「Virtuora SP」は、Policy Design ToolとPolicy Engineの2つの機能で構成。Policy Design Toolは、顧客が行う運用・保守の業務内容をポリシー(ノウハウをシナリオ化したもの)として定義。一方のPolicy Engineは、定義したポリシーにスケジュール設定を行うことで業務を自動化する。ポリシーの定義は、プログラミング言語で記述する必要はなく、BPMN標準のフローチャート形式でグラフィカルにワークフローを作成し、ポリシーとして定義することができるという。また、シナリオの検証ができるシミュレーターを搭載し、作成したワークフローの擬似環境で検証することができ、実機での検証に比べ、時間やコストを削減できるという。Virtuora SPのユースケースとしては、ネットワークに障害が発生した場合、現用系ネットワーク回線から待機系ネットワーク回線の切り替え、障害復旧後は、切り戻し作業を自動的に行うことを想定しており、切り戻す時間を通信データ量の少ない夜中に設定したり、ネットワークを切り替えても問題のないデータ量の値に閾値を設定することも可能になるという。同社では2018年度までに40億円売上げを目指している。
2016年02月24日KDDI研究所は2月22日、ウインドリバーと日本ヒューレット・パッカード、ブロケード コミュニケーションズ システムズ(ブロケード)と共同でネットワーク仮想化時代に向けて人工知能を活用した自動運用システムを開発し、人工知能による故障予測に基づきネットワークを自動運用する実証に成功したと発表した。なお、同実証に成功したのは世界初だという。今回の実証では、ソフトウェアバグなどの異常の兆候を9割以上の精度で事前に検知し、従来の約5倍の速度で仮想化された機能を別拠点などの安全な場所へ移行することに成功している。具体的には、共通的なネットワーク仮想化基盤にハードウェアやソフトウェアの深刻な障害の兆候を検知する人工知能を埋め込み、効率的に学習、状況判断するとともに、予兆結果に基づいてSDN/NFVオーケストレータが最適な復旧プランを導出し、仮想化された機能を瞬時に移行させる自動運用システムの実証を行った。成果として設備警報などで検知可能な異常だけでなく、一旦発生すると深刻な事態を引き起こす恐れのある事象にも対応可能となり、ネットワーク仮想化時代の運用高度化の実現が期待されるという。以下は実証実験の概要ならびに技術的ポイント。共通仮想化基盤に分散的に埋め込まれた人工知能が汎用サーバや仮想化された機能など、ハードウェアとソフトウェアの両面で異常な兆候がないか、学習、検知する。この結果、そのまま放置すると深刻な事態につながる恐れのある兆候を捉える。なお、精度の高い学習と分析には膨大な統計量の処理が必要になるため、人工知能を分散させるというアプローチを取っている。上記で捉えた兆候などの情報を統合管理制御システムに集約し、その情報に基づきSDN/NFVオーケストレータは最適な復旧プランを導出。例えばソフトウェア異常(例:バグに起因するメモリ漏洩)を放置すると突然機能が停止する恐れがあるため、停止する前に代替機能でサービスを継続させる。また、ハードウェア異常(例:冷却ファン劣化によるサーバの放熱異常)の影響を考慮して、該当する仮想化された機能を別拠点などへ移行させる。上記の復旧プランに基づき、実際の復旧作業を自動的に進める中で、特にハードウエアなどの設備に起因した異常に対しては、影響を受けるサービスの範囲が大きくなる。その様な場合、該当する仮想化された機能の数も非常に大きくなり、それらをサービスに影響を与えずに移行させるかが課題となる。そこで、高速移行技術で影響を最小限に留めながらリスクを回避する。各社の役割としてKDDI研究所は人工知能による監視システム、SDN/NFVオーケストレータ、仮想化された機能、ウインドリバーはキャリアグレード仮想化基盤ソフトウェア、高速移行技術、日本ヒューレット・パッカードは仮想化された機能、ブロケードは仮想化された機能(Brocade vRouter製品)をそれぞれ担当。KDDI研究所は、ネットワーク仮想化への取り組みを通じて、IoT/M2Mなど多様化するサービスへの柔軟な対応と、より複雑化する運用の簡素化を図り、第5世代移動通信システム(5G)ネットワークの実現を目指す。また、NFV/SDN運用システム技術はTMForumやETSIなどの標準化団体を通じて、共通仮想化基盤における人工知能活用はOPNFVやOpenStackなどのオープン実装団体を通じて、ネットワーク仮想化によるインフラ基盤の高度化に貢献していくという。
2016年02月22日NTTドコモは2月19日、通信混雑時における通信のつながりやすさを向上させるネットワーク仮想化技術の開発を完了した。複数ベンダーのEPC(Evolved Packet Core)ソフトウェアの動作が可能なネットワーク仮想化技術の開発は世界初だという。同社はネットワーク仮想化技術を適用した商用ネットワークでの通信に成功しており、3月から運用開始を予定している。EPCは、LTEといった多様な無線アクセスを収容し、ユーザーの認証や移動しながらもデータ通信を継続するための移動制御、課金機能などを提供することで、インターネットをはじめ外部ネットワークと接続する通信設備。ネットワーク仮想化技術は、通常特定のハードウェアでしか動作しないソフトウェアを仮想的なハードウェア上で動作させる技術。同技術の導入により、災害などを原因とした通信混雑時における通信のつながりやすさ向上や、設備故障時における通信の継続提供を確実にする考えだ。加えて、新たなサービスを迅速に提供できるほか、設備投資の効率化も見込めるとしている。今回、複数ベンダーのEPCソフトウェアの動作が可能なネットワーク仮想化技術を開発したことで、各EPCソフトウェアが共通のハードウェアで使用でき、通信設備の利用効率を最大化することが可能だという。各社専用のハードウェアが前提であった既存のエコシステムを変革することにより、ソフトウェアの選択肢が広がり、新たなサービスが生み出されることが期待されている。同社のネットワーク仮想化技術はETSI NFV ISG(European Telecommunications Standards Institute Network Functions Virtualisation Industry Specification Group)で制定された規格に準拠し、複数ベンダーのソフトウェアとハードウェアの組合せを容易にするオープンな環境を実現するとしている。なお、同社はネットワーク仮想化技術の導入に伴い、IPネットワークを柔軟に切り替えることができるSDN(Software Defined Networking:ソフトウェア定義型ネットワーク)技術を導入。ネットワーク仮想化技術とSDN技術が連携することで、ネットワーク仮想化技術の導入効果を最大化することが可能だという。今後、同技術の適用範囲を段階的に広げるとともに、将来的にはネットワーク全体の仮想化を目指す。
2016年02月22日サンコーは2月19日、スマートフォンにリアルタイムで映像を表示できる「ペン型赤外線無線カメラ」を発売した。価格は14,800円(税込)。ペン型赤外線無線カメラは、1,920×1,080ドット / 30fpsの動画や、4,032×3,024ドットの静止画が撮影できるペン型コンパクトカメラ。解像度1,280×800ドット以下では60fpsでの動画撮影も可能。ファイル形式は動画がMOV、静止画がJPGで、記録メディアはmicroSDカード(最大32GBまで)に対応する。明暗差が激しい画像を自動処理するWDR機能を搭載している。専用アプリ「FinalCam」を使うことで、スマートフォンとのWi-Fi接続が可能。専用アプリでは、カメラがとらえた映像のリアルタイム表示、モードの切り替え、動画と静止画のサイズ設定、WDR(ワイドダイナミックレンジ)機能のオンオフなどを設定する。撮影データはスマートフォン本体にダウンロードすることもできる。アプリの対応OSはiOS 6.1以降、Android 4.0以降。レンズの上部には赤外線LEDライト×3基を装備し、夜間でも撮影を行える。赤外線LEDの照射能力は約2mで、動作検知モードも搭載。動きを感知すると自動的に録画を開始するため、防犯カメラとしても活用できる。録画停止時間は3分 / 5分 / 10分 / なしの4種類から選択可能。本体にはHDMI端子を装備し、録画した映像をテレビなどに出力可能。音声のみ録音する「ボイスレコーダー機能」も搭載する。バッテリー駆動時間は約70分。サイズはW25×D14×H114mm、重量は50g。
2016年02月19日NECは2月15日、地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link(アイディーリンク)」に2つのサービスを追加し、3月1日より順次、提供開始すると発表した。「ID-Link」は、地域の病院や診療所といった医療機関に分散されている患者の診療情報を統合し、連携する医療施設などの間で共有するサービス。今回、拡張サービスとして、クリニックや調剤薬局などが公開する患者情報をID-Linkサービスセンター内に容易かつ安全に保管できる「ストレージサービス」、患者情報をサマライズ(集約)して表示することで情報共有時の利便性を向上する「リポジトリサービス」が提供される。ストレージサービスを利用することで、公開環境を持たないために情報公開ができなかったクリニックや調剤薬局、介護施設なども、患者情報を公開し共有することが可能となる。リポジトリサービスでは、「標準コードマッピング機能」「サマリービュー」「フェイスシート」を順次提供していく。「標準コードマッピング機能」は、各施設が電子カルテシステムなどのマスタで登録している、処方・注射・検査結果・病名に対して独自に設定したコードと、業界標準のコードとのマッピング(対応づけ)作業を行うための機能。「サマリービュー」では、患者の処方履歴や検査結果について、時系列やチャートでの表示を可能とし、患者情報を素早く的確に把握することに活用できる。「フェースシート」は、患者の基本情報(既往歴、アレルギー情報など)や日常生活に関する情報(ADL:Activities of Daily Living)などを集約して患者単位で一覧表示するもの。
2016年02月15日「第6回カメラを用いた3次元計測(1)」の続きです。今回はSubaruのEyeSightで採用されているステレオカメラ(パッシブステレオ法)にフォーカスを当て、OpenCVに実装されている一般的な手法について説明します。ステレオカメラによる3次元計測は、下記の要素技術に大別できます。カメラキャリブレーションレクティフィケーション対応点探索(ステレオマッチング)○カメラキャリブレーションとレクティフィケーションステレオカメラでは、図1に示すとおり視点の異なる2台(または3台以上)を用いて、三角測量の原理で距離を求めます。たとえば、実空間中の3次元点P1をCameraLとCameraRで撮影すると、CameraLで撮像された点の座標pLと、CameraRで撮像された点の座標pRにズレが生じます。この見え方の差(視差)から距離を計測する手法です。視差を求めるためには、CameraLの画像中の点に対応する点をCameraRの画像中から見つけ出す必要があります(対応点探索、ステレオマッチング)。そして、視差から3次元座標を計算するためには、CameraLとCameraRの内部パラメータ、歪係数、さらにカメラAとカメラB間の外部パラメータが必要となります。これらのパラメータを求める処理がステレオカメラに必要なカメラキャリブレーションです。これらのパラメータが求まっていれば、エピポーラ幾何と呼ばれる幾何学的な拘束条件により、対応点探索を効率的に行うことができます。CameraLとCameraRを結ぶ直線と画像平面との交点はエピポール(eL , eR)と呼ばれています。また、3次元点P1とCameraLの位置、CameraRの位置は同一平面上に存在し、その平面と画像平面が交わる直線pR-eRがエピポーラ線です。点P1, P2,……,P5 は、CameraLの画像では同一の点pLに投影されます。一方、点pLに対応するCameraRの画像上の点pRはエピポーラ線上に必ず存在することになります(図1)。つまり、対応点探索はエピポーラ線上のみを処理すれば良いわけです。エピポーラ幾何の拘束条件を用いることで、対応点探索はエピポーラ線上のみで良いのですが、エピポーラ線は多くの場合、画像上で斜めになってしまい、メモリアクセスやエピポーラ線の計算の効率が良くありません。そこで、カメラを平行に設置した平行ステレオ視が一般的に用いられます。カメラキャリブレーションにより求めた内部パラメータ、外部パラメータ、歪係数を用いることで画像を平行化できます(図2)。平行化処理は、レクティフィケーションと呼ばれています。レクティフィケーション後の画像では、エピポーラ線が画像の横軸と平行になるため、高速に対応点探索を行えるわけです。○対応点探索対応点探索には、小領域毎に視差を求めるテンプレートマッチングによる方法、画像全体で最適な解を求めるグローバルマッチングによる方法、注目画素の周辺のみで最適な解を求めるセミグローバルマッチングによる方法があります。リアルタイム性を重視するのであれば、テンプレートマッチングによる方法が良いでしょう。リアルタイム性を重視しないのであればセミグローバルマッチングやグローバルマッチングを用いることもできます。○コーディングOpenCVでは、“opencv/sources/samples/cpp/”にサンプルコード“stereo_calib.cpp”と“stereo_match.cpp”が用意されていますので参考にしてみてください。ステレオカメラのカメラキャリブレーションでは、2台のカメラでキャリブレーションパターンを同時に撮影し、その画像セットをcv::stereoCalibrate(魚眼レンズの場合はcv::fisheye::stereoCalibrate、全方位カメラの場合はcv::omnidir::stereoCalibrate)の入力として、2台のカメラの内部パラメータ、歪係数、カメラ間の外部パラメータを求めることができます。そして、画像を平行化するレクティフィケーション処理は、cv::StereoRectify(魚眼レンズの場合はcv::fisheye::StereoRectify、全方位カメラの場合はcv::omnidir::StereoRectify)で平行化するためのパラメータを求め、cv::initUndistortRectifyMap(魚眼レンズの場合はcv::fisheye::initUndistortRectifyMap、全方位カメラの場合はcv::omnidir::initUndistortRectifyMap)を用いて画素毎の変換テーブルを作成し、cv::remapで画像を補正します。図3は、ステレオカメラの処理フローと処理結果です。Disparity Map(視差マップ)は、近くを白、遠くを黒として可視化したものです(テンプレートマッチングによる手法で求めた結果)。レクティフィケーションにより、2台のカメラにより撮像した画像を平行化できていることがおわかりいただけるかと思います。著者プロフィール樋口未来(ひぐち・みらい)日立製作所 日立研究所に入社後、自動車向けステレオカメラ、監視カメラの研究開発に従事。2011年から1年間、米国カーネギーメロン大学にて客員研究員としてカメラキャリブレーション技術の研究に携わる。現在は、日立製作所を退職し、東京大学大学院博士課程に在学中。一人称視点映像(First-person vision, Egocentric vision)の解析に関する研究を行っている。具体的には、頭部に装着したカメラで撮影した一人称視点映像を用いて、人と人のインタラクション時の非言語コミュニケーション(うなずき等)を観測し、機械学習の枠組みでカメラ装着者がどのような人物かを推定する技術の研究に取り組んでいる。また、大学院での研究の傍ら、フリーランスとしてコンピュータビジョン技術の研究開発に従事している。専門:コンピュータビジョン、機械学習
2016年02月09日パナソニックは1月29日、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、同社が開発した高解像度4Kネットワークカメラなどを活用した防犯カメラシステムの実証実験を、2月14日に市立吹田サッカースタジアムで実施すると発表した。今回の実証実験は、同社が開発した高解像度4Kネットワークカメラおよび9メガピクセル全方位ネットワークカメラなどを活用した防犯カメラシステムを、市立吹田サッカースタジアムに設置し、スタジアムに来場する観客の行動や混雑状況などを見守るというもの。カメラでは、スタジアム内で起こる観客の危険行為や混雑などの事案・事象を検知し、その事案・事象部分を最適な大きさに切り出し拡大表示するという。切り出された画像による事案・事象の視認性を評価することで、スタジアムにおける高解像度ネットワークカメラの有用性を確認するとしている。
2016年02月01日ブロケード コミュニケーションズ システムズは1月21日、モバイルネットワーク市場の参入について都内で記者会見を行った。近年、急速に拡大するモバイルネットワーク市場向けのソリューションを拡大するとともに、取り組みを強化していく方針だ。最初に日本法人のブロケード コミュニケーションズ システムズ 代表取締役社長の青葉雅和氏がモバイルネットワーク市場参入について「政府の携帯料金引き下げ策やMVNO市場の拡大、クラウド事業者がIoTに特化したサービスなどを展開している。これまで、われわれは『New IP』(第3のプラットフォームに対応する新しいネットワークのアーキテクチャ)を支持しており、ネットワークでもハードウェアとソフトウェアを別々のベンダーから調達することが可能となった。オープンかつスケーラブルなネットワークを構築することができ、これと同様のことがモバイルでも可能なのではないかと考えている。過去1年半にわたりモバイルのスタートアップ・ベンダーとしてモバイルアナリティクスのVistapointe、ヴァーチャルEPCを扱うConnectemなどを買収しており、米国では開発体制の構築、日本ではモバイルのエンジニアなどを採用し、ユーザーに製品を提供できる体制が整った。これまでデータセンターネットワーキングにおいてSANやイーサネットファブリック、データセンターネットワーキングのソフトウェア化に取り組んできており、これから新しいマーケットとしてモバイルにおいてソフトウェア化という戦略のもとで参入する」と意気込みを語った。次に米国本社 CTO兼コーポレート・デベロプメントおよびエマージング・ビジネス担当シニア・バイスプレジデントのケン・チェン氏と、ディスティングイッシュト・エンジニア モバイル・ネットワーキング担当CTOのケビン・シャッツケーマー氏が同社の戦略、モバイルネットワークビジョンについて説明した。チェン氏は同社の戦略として「われわれのコアビジネスはファイバーチャネルSAN、イーサネット/IPファブリック、キャンパスネットワーク、ルーティングとなり、成長過程のビジネスはSDN(Software-Defined Network)とNFV(Network Functions Virtualization)がある。そして、近年は新しいビジネスとしてモバイルやビッグデータ分析、セキュリティをはじめとした高度なテクノロジーへの投資を行っている。まずはモバイルで2社を買収し、ConnectemはヴァーチャルEPCにおいてパイオニアの企業であり、多くの企業で製品が導入されている。また、ビッグデータ分析にも注力しており、大規模なテレメトリデータを収集、処理、配信しているほか、セキュリティの投資としては機械学習を用いて次世代のセキュリティ製品を構築している」と語った。続いてシャッツケーマー氏はモバイルネットワークビジョンについて「現在、モバイル業界は転換期を迎えており、モバイルやクラウド、ソーシャル、データアナリティクスといった第3のプラットフォームの出現により、5Gは4Gの単なる進化ではないということだ。高速でレイテンシーが低くなり、新しいインタフェースが出るということではなく、5Gは新たなデジタル世界を実現するものだ。しかし一方で、サービスプロバイダーはOTT(Over-The-Top)メッセージによるSMS収益の侵食といった収益の確保や、電波利用量を凌ぐトラフィック量の増大などネットワークの課題を抱えている」と指摘した。同社のモバイルビジョンとして「一連の課題を抱えるモバイルサービスプロバイダーにわれわれが提供する価値は3つある。1つ目はイノベーションのスピードアップを支援しつつコストの、低減も可能するソリューションを提供し、新しい収益機会とサービスアジリティを改善していく。2つ目はインフラ側でのデマンドはスケールアップ、スケールダウンするなど動きがあるため新しいワークロードの処理を効率的にする環境が必要であり、運用の簡素化、プロビジョニング、多様なユースケースを想定したマネジメントを行う。3つ目は、それぞれの要件を満たすパーソナライズが可能なネットワークサービスに向けて、ARPU(Average Revenue Per User)の増加やカスタマーバリュー、カスタマーリテンションを図る」と同氏は強調した。最後に同氏は「われわれはビジョン、ソリューション、アーキテクチャ、パートナーシップによりモバイルサービスプロバイダ市場を破壊的に革新し、SDN、NFV、データセンターネットワーク市場における実績がモバイルネットワーク分野でリーダーシップを裏づけ、技術への投資を継続する。そして革新的なソリューションを今後も継続して投入していく」と胸を張った。今後、同社はSDNやNFVの各種技術コンポーネントで構成されるモバイルネットワーク向けソリューションの国内展開を本格化し、従来の固定的で柔軟性に乏しいネットワーク(Old IP)からの脱却を図ることで国内のモバイルネットワーク事業者(MNO)、およびMNOの回線を借りてモバイルサービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)の収益拡大を支援する。次世代のモバイルネットワーク・サービスを自社ネットワークに採用することで、多くのメリットを享受できる企業に対しても5G時代を見据えた新たな企業ネットワークアーキテクチャを提案していく考えだ。
2016年01月22日ライカカメラは1月21日、アウトドア仕様のコンパクトデジタルカメラ「ライカ X-U」を発表した。発売は2月13日で、価格は税込432,000円。ライカ X-Uは、IP68相当の防塵・防水性能をはじめ、耐衝撃性能、耐寒性能を持つコンパクトデジタルカメラ。耐久性を重視したアウトドア仕様のカメラはライカ初となる。有効1,620万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーを搭載し、レンズには「ライカ ズミルックス f1.7/23mm ASPH.」(35mm判換算で35mmの画角に相当)を採用。自然な色再現でディテールまで鮮鋭に描写するという。水中では水深15m以内で60分までの撮影が可能で、水中での撮影に適した設定にできる「水中スナップボタン」を備える。デザインはアウディ社のデザインチームが手がけ、ミニマルな外観に仕上がっている。トップカバーにはアルミニウム、外装にはTPE素材を使用し、設定ダイヤルはアルマイト仕上げとなっている。フラッシュはレンズの上部に内蔵。主な仕様は、撮像素子が有効1,620万画素のAPS-Cサイズ(23.6×15.7mm)CMOSセンサー、レンズの開放F値がF1.7、対応感度がISO100~ISO12500。静止画の記録形式はJPEG、DNG。動画はフルHD(1,920×1,080ドット)またはHD(1,280×720ドット)で撮影可能だ。フレームレートは30fps、記録形式はMP4となる。背面のモニターは3型・約92万ドットの液晶方式で、記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード、マルチメディアカードが使用できる。バッテリーはリチウムイオン充電池で、CIPA準拠の撮影可能枚数は約450枚。サイズは約W140×D79×H88mm、重量はバッテリーを含まない状態で約600g、バッテリーを含む状態で約635gとなっている。
2016年01月21日パナソニックは19日、デジタルカメラ「LUMIX(ルミックス)」シリーズのコンパクトデジタルカメラとして、「日常の感動を手軽に共有するコミュニケーションカメラ」を掲げる単焦点モデル「DMC-CM10」を発表した。2月25日に発売し、価格はオープン、推定市場価格は100,000円前後(税別)。DMC-CM10は、LTE通信機能(データ通信・SMS専用)とAndroid 5.0を搭載した、SIMロックフリー仕様のコンパクトデジタルカメラ。2015年3月に台数限定で発売した「DMC-CM1」から通話機能を省き、データ通信専用SIMに対応した。撮影した写真をプリインストールアプリで編集、自動オンライン保存、SNSへアップロードといった機能を持ち、Google Playからもアプリをダウンロードできる。LTE通信のSIM(microSIM)はユーザー側で用意するが、CM1やCM10専用となる「Wonderlink LTE Lシリーズ」をパナソニック ストアで販売する予定。例えば「L-5G」プランなら、初期費用が3,000円(税別)、基本使用料が1,480円/月(税別)、パケット通信料が5GB(下り最大150Mbps、上りはLTEスピード制限なし)となる。4G(LTE)の対応バンドは、FDD Band1、3、4、5、7、8、20だ。本体まわりに目を向けると、まず厚さが15.2~21.1mmと薄型で、幅が135.4mm、高さが68mm。撮像素子には1.0型 総画素数2,090万画素(有効2,010万画素)の高感度MOSセンサーを搭載し、1.0型センサー搭載のデジタルカメラとして世界最薄を掲げる(パナソニック調べ)。レンズは単焦点の「LEICA DC ELMARIT(エルマリート)」で、35mm判換算の焦点距離は28mm、開放F値はF2.8となる。マニュアル撮影に関する機能を充実させており、絞りやシャッタースピード、クリエイティブコントロールといった設定を行うコントロールリングを装備した。動画機能では、最大で4K(3,840×2,160ドット)/15p、MP4形式を撮影可能。プリインストールアプリの「4Kプリ連写」を使うと、シャッターボタンを押す前後1.5秒間を4K画質で撮影し、45枚の画像から気に入ったものを残せる。そのほか主な仕様は、DMC-CM1に準ずる。撮像素子が有効2,010万画素の1.0型高感度MOSセンサー、対応感度がISO125~ISO12800(拡張設定でISO100、ISO25600を利用可能)、シャッター速度が1/16,000~60秒、連写性能が最大約50コマ/秒、開放絞りがF2.8、最小絞りがF11、合焦範囲が10cm~∞となっている。背面のモニターは約622万ドット・4.7型の液晶方式(タッチパネル)だ。有効92万画素のインカメラも備える。OSはAndroid 4.4で、CPUに4コア/2.3GHzのQualcomm Snapdragon801を搭載。内蔵メモリは2GB RAMと16GB ROM。記録メディアはmicroSD/SDHC/SDXCカード。通信機能はIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN、Bluetooth 4.0、NFC(近距離無線通信)などをサポート。
2016年01月19日サンコーは12日、大型のカメラでもハンズフリーで撮影できるようにする「大型カメラ対応 腕がプルプルしないカメラスタビライザー&ハーネスセット」を発売した。価格は49,800円。3.5kgまでの大型カメラを身体で支えるためのスタビライザー。ジンバル部とハンドル部と、それらをつなぐ接合部という3つのパーツで構成されており、ジンバル部のベアリングは360度に回転可能。接合部は上下左右に動く。カメラマウント部は、クイックリリースとカメラベースプレートで構成。ベースプレートは3枚のプレートからなり、前後と左右の細かい位置調整を可能にしている。クイックリリースの設置場所も調整できる。カメラの設置用に、大ネジ(3/8-16UNC)、小ネジ(1/4-20UNC)の2種類のカメラネジが付属する。使用時は、自分の身体にハーネスとしてサポート(ショルダー)ベルトと、サポートチューブが付いたウェストベルトを装着。スタビライザーをサポートチューブに挿すことで固定される。肩と胴の全体でスタビライザーを支えて両腕がフリーになることから、カメラ操作以外の行動も可能。重さを調整するためのウェイトディスクカップは、片側2段まで載せて、搭載するカメラとのバランスを細かく調整できる。ウェイトディスクは1枚96gで、合計16枚が付属する。持ち運びに役立つ収納ケースも付属。カメラスタビライザーの総重量は1.5kg(ウエイトディスク全使用時3.0kg)、ハーネスの総重量は700g。
2016年01月13日ロモジャパンは、ロモグラフィーのインスタントカメラ「Lomo’ Instant(ロモ インスタント)」のバレンタインエディションとして、「Lomo’ Instant Marrakesh(ロモインスタント マラケシュ)」の販売を開始した。価格は1万7,500円(税抜)。同製品は、ロモグラフィーのインスタントカメラ「Lomo’ Instant」のバレンタインエディション。本体デザインには、ピンク色に彩られた街並みが有名なモロッコの都市「マラケシュ」をモチーフにした、ローズカラーの革張りを採用している。レンズは、ワイドアングルレンズ(最短撮影距離0.4m、焦点距離27mm相当)が搭載されるほか、魚眼レンズ、焦点ポートレートレンズ、クローズアップレンズの3種類のレンズアタッチメントが付属し、用途やシーンに合わせて取り付けられる。また、撮影モードはオートフラッシュとマニュアルフラッシュ(ON/OFF)の3つから選択でき、付属のフラッシュ用カラーフィルター(ブルー、レッド、パープル、イエロー)を使ってアーティスティックなインスタント写真に仕上げることも可能。さらに、シャッターを押している間ずっとシャッターが開く「長時間露光」や、同じコマに異なる写真を重ねる「多重露光」にも対応している(三脚とケーブルレリーズが取付可能)。なお、使用フィルムは、世界中で一番多く使われているインスタントフィルム「FUJIFILM Instax miniフィルム」を採用し、欲しいときに簡単に入手できる。撮影した写真サイズはクレジットカードと同じサイズなので、どんな財布にも入れることが可能となっている。
2016年01月12日インターネットイニシアティブ(IIJ)と日立金属は1月12日、SDN(Software-Defined Networking:ソフトウェア定義型ネットワーク)技術を活用した企業向けネットワークソリューション分野へ技術協力を発展させることで合意した。両社は今後、IIJが開発したSDNコントローラと日立金属のイーサネットスイッチ製品を連携させたソリューション開発のほか、双方の製品、サービスの再販を通じ、新たな市場開拓を進めていく。主な取り組みの内容はIIJのSDNコントローラ「OmniWarp(オムニワープ)」と日立金属のスイッチ製品のAPRESIA(アプレシア)シリーズの相互接続試験など、商用化に向けた技術検証を実施するほか、IIJのクラウド型ネットワークサービス「IIJ Omnibus(オムニバス)サービス」とAPRESIAシリーズを連携させたネットワークソリューションの開発を行う。また、双方の製品、サービスの再販、両社の製品を組み合わせたSDNソリューションの提案を実施していく。両社は、2013年よりSDNを使った広域ネットワークであるSDN-WANの分野で共同技術検討を行っている。今回の合意により、適用分野を企業内LANの領域に広げ、両社の製品および技術的知見を応用した新たなSDNソリューションの開発で連携を強化し、企業ネットワークの仮想化ニーズに応えていく方針だ。
2016年01月12日異業種交流会などの出会いの場には、ねずみ講などのネットワークビジネスの勧誘目的で参加している人がいます。中には女性もいるので、同性同士だとつい油断しがちです。彼、彼女らの誘い方の特徴・手口を知って、身を守る方法について聞きました。■1.料理合コン「料理も習えて出会いもありそうなので参加しました。3人1組でビーフストロガノフを作ったのですが、私以外の2人がなんと別々のマルチ商法の人たちでした。男性からはタワーマンションで経営者が集まるパーティーがあるから来ないか、とか。女性からは、カリスマのように崇めている社長の映画の試写会に行こうとそれぞれ誘われました」(24歳/女性/保育士)“経営者”、“タワーマンションでのパーティー”は2大危険ワードです。あとは、料理合コン経由で料理パーティーに誘い、そこで鍋などを紹介して買わないか勧めてくることもあるようです。初めは大勢が参加するパーティー程度の比較的軽い誘いですが、これからどんどんと誘いがエスカレートしていきます。この段階でLINEなどはブロックして連絡が来ないようにしましょう。■2.婚活系の出会いパーティー「出会いがないので婚活パーティーに参加してみました。私は一人で参加したのですが、女子トイレで2人組みの女子に声をかけられて。『今度合コンするから誘うよ』と言われ、LINEを交換しました。数日後、そのうちの一人から『Aちゃん!女子会しよー』というLINEが。嫌ではなかったので参加することにしたのですが、来たのはその子一人で、彼女の行きつけのカフェに行きました。そこで、『Aちゃん、今幸せ?』とか、マルチの人が愛読していると言われている自己啓発の本をしきりに薦めてきたりして怪しいなーと思いました。“いろいろ教えてくれている経営者の人”の話が9割で、これのどこが女子会なのかと。会ったのは平日だったけど私はシフト休みだったので、ムダにされた時間を返してほしいなと思いました」(23歳/女性/サービス)会おうと提案されたのが平日夜で、場所が相手の行きつけのカフェは相当怪しいです。おそらくいつもそこで勧誘をしているのでしょう。女性同士だとつい警戒心が緩みがちなので注意です。マルチ仲間の男を連れてくる可能性があるので、こういった事があれば、次に合コンに誘われても参加しないのが正解でしょう。■3.読書会「クラスの友達に誘われて読書会に参加しました。キャリアウーマン風の女性が進行役で、『あなたの夢はなんですか?』と参加者一人ひとりに聞いてきました。宗教っぽくて薄気味悪かったので、具合が悪くなったと言って退席しました。その後もその友達から、開運メイク講座とかフットサルの誘いが来ましたが、全部断りました。後の噂で、彼女は有名なマルチ商法をやっていると聞きました」(22歳/女性/学生)読書会にかかわらず、「夢を聞き出す」というところがチェックポイントですね。夢を聞き出して、それを叶えるためにはお金が必要という話題に持っていきます。そこで、マルチ商法は理に適っているという流れにするのです。学校の友達の誘いだからといって、うかつに乗れないですね。疎遠にして、付き合うのは控えましょう。■4.社会人との合コン「合コンで知り合った年上の男性ですが、旅行ができてお得なバイトをやらないかとかしつこくって、LINEもブロックしていたのですが、ブロックしてもグループの招待って届くのですね。100人以上が招待されているネットワークビジネスのグループへの招待が届きました」(20歳/女性/学生)もちろん、グループの招待は拒否しておきましょう!無視するのが一番なので、TwitterやFacebookなどで友達申請が来ても拒否しましょう。向こうはなんとか繋がりを作ろうとするので、ひとつひとつブロックしていくことが必要です。■おわりにネットワークビジネス従事者は、カモとなる人を見つけるために常に新しい出会いを求めています。上記のようなワードがでてきたらほぼ間違いなくマルチの勧誘でしょう。断ることと、彼らからの連絡手段を断絶することが重要です。(有沢未紅/ライター)(ハウコレ編集部)
2016年01月09日Infobloxは1月7日、都内で記者会見を開き、ネットワークセキュリティの事業戦略と、UDP(ユーザー・データグラム・プロトコル)のショートパケットをリアルタイムで分析する新ソリューション「Infoblox DNS(ドメイン・ネーム・システム) Threat Analytics」について説明を行った。最初にInfoblox エグゼクティブバイスプレジデント ワールドワイドフィールドオペレーションズのトーステン・フライタグ氏が事業戦略について説明した。同氏は「近年、CIOの懸念事項としては3つある。1つ目は可能な限り早くアプリケーションの展開を図る俊敏性、2つ目はビジネスおよびデータ、知的所有権の保護、3つ目は効率性だ。これらはビジネスを牽引する要素だが、ITに落とし込むとセキュリティ、クラウド、オートメーションとなる」と述べた。そのうえで「セキュリティ、クラウド、オートメーションは、CIOだけでなく、組織から見ても課題を抱えている。セキュリティは日々新たな脅威が出現しており、これらに対抗するため企業は多くの資金を投入しなければならない。また、クラウドを利用している企業は数多くあるが、マニュアルプロセスに時間を要し、当初想定していた俊敏性が生まれていない企業も散見される。オートメーションについては、労働集約型やスプレッドシートでの管理が阻害要因となっており進んでいない。そのような状況下で、CIOにとってはセキュリティが最優先課題となっている」と同氏は訴えた。同氏はセキュリティについて「マルウェアをはじめ、企業はさまざまな攻撃を受けているが、中でも最近はDNSに対する攻撃が増えている。DNSに対する攻撃としては悪意のあるWebサイトに迂回させることなどが目立っており、最も危険なのはDNSを使用してデータを組織外に持ち出してしまうことだ」と指摘。また、DNSについては「DNSのインフラセキュリティを担保したうえで、グローバルのインフラセキュリティを制御する必要がある。ここで重要なのはグローバルのインフラ管理だ。多くのグローバル企業ではDNSの管理が分割化されているが、管理の一元化を果たした上で、次の段階で自動化を図り、既存のITアーキテクチャとスムーズにインテグレーションすることで仮想化などを行っていく必要がある」と説明した。近年、DDoSベースの攻撃が増加している状況下でのセキュリティ対策としては、メールのウイルス対策やURLフィルタリング、アンチスパム、Webアプリケーション・ファイアウォールなどの導入だけでは不十分であり、例えば、ファイアウォールでは名前解決で用いるポート53が常に空いているというDNSの弱点を狙い、攻撃を受けることがある。実際、米国ではDNSが使うポート53を使って、クレジットカード情報の漏洩なども発生しているという。DNSトラフィックに適用されるレポーティングは、企業やサービスプロバイダーなどのデータ損失を未然に防ぐことができる。新ソリューションであるInfoblox DNS Threat Analyticsは、一般的なファイアウォールやDPI(ディープ・パケット・インスペクション)が不得意とするUDPのショートパケットをリアルタイムに分析することを可能とし、1月末から提供開始を予定している。続いて、カントリーマネージャーの仁枝かおり氏が日本におけるインターネット環境について「利用者が頭打ちになっている一方、高齢者の利用が多くなっているほか、スマートフォンやタブレット端末での接続が増加傾向にある。また、クラウドサービスの利用が金融・保険業や大手企業で拡大するとともに、IoTデバイスの普及台数も増加しており、大手企業の5割強が過去5年間に攻撃を受けている」と日本の現状を語った。また、日本の販売戦略について同氏は「現在、セキュリティのアセスメントのプラグラムを無料でユーザーに提供しており、状況把握に努めている。われわれの販売ターゲットエリアはROI(投資対効果)の向上やコンプライアンス強化、セキュアで安定的な環境構築を望むユーザーだ。販売アプローチはこれまでパートナー指向だったが、セキュリティ自体が複雑となっているためテレコムや公共・文教、金融、製造に対し、ダイレクトに営業を進めている」と述べた。今後、同社では新ソリューションの投入に加え、製品機能、ソリューション展開、および国内パートナーとの連携の強化を図ることで、国内の通信事業者およびクラウドサービス事業者に向けて営業拡大を推進していく考えだ。
2016年01月08日ドスパラは7日、自転車のハンドルやフレームに装着して、スマートフォン、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、アクションカメラなどを固定する「自転車用カメラクランプ」(DN-13503)を、同社運営の「上海問屋」にて販売開始した。価格は999円(税込)。クランプとホルダーで構成され、自転車のハンドルなど、取り付けたい位置をクランプではさんで装着。ホルダーは上下180度の範囲で向きを調整できる。本体サイズ/重量は、クランプがW11×D3.5×H7cm/83g、ホルダーがW8.5×D3×H5.2cm/20g。取り付けネジ規格は「1/4-20UNC」。
2016年01月08日パナソニックの100%出資連結会社であるパナソニックESネットワークスは、雷サージ耐性を強化し、屋外設置のネットワークカメラや無線LAN用アクセスポイントにも適したPoE対応スイッチングハブとして24ポート品「Switch-M24PWR」、16ポート品「Switch-M16PWR」、12ポート品「Switch-M12PWR」の3機種を2016年1月8日から順次発売する。3機種ともに電源コード側から伝わる配線誘導雷サージだけでなく、UTPポート側(10/100BASE-TXポート)からの配線誘導雷サージ耐性を強化。それぞれのポートにサージ防護デバイス(SPD)を搭載することにより、特に落雷の影響を受けやすい屋外用のネットワークカメラや無線LAN用アクセスポイントを接続する場合などに有効だという。また、未使用ポートの電力を抑制する機能やPoEスケジューラ機能などの省エネ機能も備え、日本語表による設定変更、トラフィックのモニタができる「日本語WEB管理機能」のほか、周囲温度や本体のファンに異常が発生した場合にLEDで知らせる機能など運用面でも利便性を図った機能を搭載している。Switch-M24PWRの価格は19万8,000円(税別)で2016年1月8日、Switch-M16PWRの価格は17万5,000円(同)で同12日、Switch-M12PWRの価格は16万3,000円(同)で同下旬からそれぞれ発売を予定している。
2015年12月18日多くのiPhoneユーザにとって、カメラ機能は重要だ。現行のiPhone 6s/6s Plusは、メインカメラ(iSightカメラ)が1200万画素、フロントカメラ(FaceTimeカメラ)が800万画素と従来機に比べ解像度が大幅アップ、自撮り写真もコンパクトデジタルカメラ並みの高精細を獲得した。ボケ味など専用機/高級機にかなわない部分はあるが、その使いやすさと携帯性をあわせるとカメラとしての存在感は大きい。機能面の改良も進む。iOSに収録されているカメラアプリ『カメラ』は、以前はセルフタイマー撮影に対応しなかったものの、iOS 8から標準の機能となった。「写真」か「スクエア」を選択すると、メニューバー部分に時計ボタンが現れるので、これをタップしてみよう。「3秒」か「10秒」を選択すると、以降シャッターを切ったときその秒数後に撮影が実行される。このとき、バースト撮影が行われるのもポイントだ。メインカメラ使用時は10枚、フロントカメラ使用時は5枚の連続撮影が行われるため、シャッターチャンスを逃さない。シャッターを切った瞬間にまばたきする、といった問題も起こりにくいはずだ。シャッターが切られるタイミングをわかりやすくするため、LEDがフラッシュする気配りもうれしい。しかし、5枚/10枚の中から1枚選ぶという作業は面倒だ。そこまで慎重に撮影する必要がない、セルフタイマーが動作すればそれでいいという場合には、必要ない写真を削除するという手間が残ってしまう。連写なしにセルフモードできればいいのだが……。そんなときには、フラッシュを有効にした状態でセルフモード撮影を行おう。フラッシュが焚かれるときには、バーストモードが動作しないため、1枚きりの撮影となる。iPhone 6s/6s PlusならばLIVEフォトを利用する手もあるが、ここに紹介した方法ならば他のモデルでも有効だ。
2015年12月17日日立製作所と日立産業制御ソリューションズは12月16日、映像監視システムのネットワークカメラのラインアップに防塵防水規格準拠、赤外LED内蔵、小型化により、雨や粉塵の多い屋外(直射日光の当たる環境下ではオプション品のサンシェードが必要)やまったく光のない暗闇などのさまざまな環境において適用が可能なドームカメラ「DI-CD322LE」を追加し、2016年1月から販売開始すると発表した。価格は税別で29万円。新製品の特長として防塵防水規格IP66に準拠し、屋外のみならず、場内の洗浄が行われる食品工場の天井など防塵防水性を求められるさまざまな場所への設置を可能とした。また、 夜間や照明の消灯などにより撮影した映像が暗くなると赤外LEDを自動的に照射することで、鮮明な白黒映像を撮影することができる。さらに、露光の最適化で赤外LED照射時に起こりやすい白飛びを防ぐとともに、赤外光対応レンズを使用しているためピントのずれを抑制し、高解像度を実現している。加えて、部品の最適化・配置の見直しなどにより、従来製品と比べて約30%の小型化を実現し、省スペースでカメラを設置することが可能なほか、電動で焦点距離を変化させる可変焦点レンズを搭載しており、従来製品はカメラ設置時に手動によるピントの調整が必要だったが、新製品はカメラ設置後にパソコンまたはデジタルレコーダーにより、容易に遠隔からピントの調整を行うことができる。そのほか、従来製品と同様に超解像処理技術に対応するため、新製品で撮影したフルHD(1920×1080ピクセル)サイズの映像をカメラ内部でD1(704×480ピクセル)サイズにまで縮小・圧縮する高圧縮技術を搭載。撮影した映像をモニターに表示する際、カメラ側の高圧縮処理に応じた超解像処理により高解像度化することで、高精細な映像を小さい容量で伝送、記録することが可能だという。両社はセキュリティ向上のニーズに対応するため、今後も映像監視システムを拡販すると同時に入退室管理などのセキュリティ製品と組み合わせ、システムの提案から設計、施工、メンテナンスまでワンストップでソリューションを提供していく。
2015年12月16日日本ユニシスは12月15日、島根県松江市でメッシュ型地域通信ネットワーク(NerveNet)の実証実験を開始すると発表した。市役所外からのイントラネットへの安全なアクセスと、自治体間の安全な情報連携の実証実験を通じて、行政サービスの向上や地方創生を目指す。NerveNetは、情報通信研究機構(NICT)が開発したメッシュ型地域通信ネットワークで、携帯電話や固定電話と異なり、各基地局のサーバに情報を持ち、かつ基地局同士が網の目のようにメッシュで接続される。また、自動経路生成機能を持つため、回線が切断されても分散配置された別のサーバからサービス提供を継続でき、地域通信ネットワークの耐災害性を向上させる。松江市は、プログラミング言語「Ruby」による産業振興に力を入れており、Rubyを使って開発したグループウェア「縁sys(えにしす)」を用いて市職員間の情報共有を行っている。しかし、セキュリティ上、市役所外とのやりとりは主にメールに限られているため、大容量ファイルを簡単に受け渡しすることができず、市職員が外出先や出先からのイントラネットへのアクセスが制限されているという課題があった。今回、NerveNetのセキュリティ機能と縁sysが持つ情報共有機能を組み合わせて、外部からのイントラネット上の縁sysへアクセスすることで、NerveNetにより既存の情報セキュリティポリシーを変更することなく、必要な情報へアクセスが行えるようになる。今年度は、実証実験専用の縁sysサーバとサンプルデータを用いて、利用者の使い勝手や管理者の運用方法を確認するとともに、脆弱性検査を行い情報セキュリティの機能を検証する計画だ。あわせて、自治体間の安全な情報連携の検証として、すでに実証実験に協力している長野県塩尻市と松江市のNerveNetを接続し、セキュリティポリシーを変更することなく、地域間の安全な情報連携を検証する。一例として、松江市の観光や歴史に関する情報を、NerveNetの情報連携アプリを通じて配信し、塩尻市に設置したデジタルサイネージ(電子看板)に表示する。日本ユニシスは、今回の実証実験によって、NerveNetと通信キャリア回線や既存のインターネット回線との連携や組み合わせにおいて、利用者の使い勝手や情報セキュリティの面からの安全を確認する。また、松江市の出先機関や企業局との地域内イントラネット構築に向けて準備・設計を行い、同実証実験に続く次年度のアプリケーション検証も予定している。今後、2016年以降に自治体や企業がNerveNetを活用したアプリケーションやプラットフォームを実用化することを目指すとしている。
2015年12月16日ANAが加盟しているスターアライアンスはこのほど、LCC(低コストエアライン)およびハイブリッドエアラインとネットワークを展開する「コネクティング・パートナー・モデル」を導入することを発表。その第一モデルとして、南アフリカのLCCであるマンゴー航空と提携した。○加盟航空会社と同水準の運航基準を設定「コネクティング・パートナー・モデル」とは、LCCおよびハイブリッドエアラインの運航便を利用した際でもスターアライアンスのネットワークに乗り継ぎが可能となるシステムで、就航地やフライトの選択肢の拡大を目指している。コネクティング・パートナーに対しては、既存のスターアライアンスのネットワークへの適合性を慎重に評価する。選定された航空会社はスターアライアンスに加盟はしないものの、スターアライアンスが求める高度な運航基準に従って運航していくこととなる。スターアライアンス加盟航空会社コネクティング・パートナーとの乗り継ぎ利用者は、スルーチェックインやスルーバゲージなどのスターアライアンスの特典を受けられる。また、コネクティング・パートナーはスターアライアンス加盟航空会社と2社間で契約を通じて、マイレージプログラムをベースにした特典を追加することが可能になる。さらにスターアライアンス・ゴールドメンバーは、個別のコネクティング・パートナーの多様な特典サービスも利用可能となる。スターアライアンスのマーク・シュワブCEOは、「この革新的なコンセプトによって新モデルを切り開きます。航空業界では『従来型のフルサービス』と『低コスト』のビジネスモデルが収束していくという、確かな傾向が見て取れます」とコメントしている。今後はコネクティング・パートナーと協力することによって、まだ就航できていない市場へのアクセスも含め、より幅広いネットワークを狙う。○南アフリカ最大のLCCと提携同プロジェクト初となる契約は、南アフリカのLCCであるマンゴー航空。マンゴー航空は2006年11月15日に初フライトを就航し2016年には10周年を迎える。保有するボーイング737-800型機を4機から10機へと増やし、南アフリカ国内の主要都市に加えてヨハネスブルグとザンジバル間も運航。このほど、旅客輸送量で南アフリカ最大のLCCになった。マンゴー航空は、機内でWi-Fiサービスを提供するアフリカ唯一の航空会社であり、ワールドトラベル・アワードやスカイトラックスを含むさまざまな賞を受けている。マンゴー航空のニコ・ベザイデンホウトCEOは今回の提携にあたり、「スターアライアンスのコネクティング・パートナーに参画し、その最初の航空会社になることは、当社の中長期ビジネス目標にしっかりと組み込まれています。革新とエクセレンスの絶え間ない追及はマンゴー航空の基盤であり、わが社の企業文化の基礎を成すものです」と述べている。また、コネクティング・パートナーになることに対しても、「あらゆるLCCもしくはハイブリッドエアラインとの競争に優位性をもたらす」と考察している。マンゴー航空との提携に関してシュワブ氏は、「コネクティング・パートナーという新コンセプトを導入するにあたり、マンゴー航空の革新的で斬新なスタイルが決め手になりました。2016年第3四半期には、新しいかたちでサービスをご利用いただく最初のお客さまをお迎えできることを目指しています」とコメントしている。
2015年12月15日今回は、OpenCVに実装されているカメラキャリブレーションの概要についてご紹介します。カメラキャリブレーションは、レンズ焦点距離などの内部パラメータ、カメラの位置・姿勢を表す外部パラメータ、レンズの歪収差係数を求め、画像を補正する処理です(図1)。Zhangの手法が有名で、OpenCVに実装されていることもあり、世界で最も用いられています。ライブラリ化されているため誰でも簡単に利用することができますが、その反面キャリブレーションの処理について知らなくても実装できてしまいます。本記事では、そのOpenCVに実装されているZhangの手法の理解を深めていただければと思います。内部パラメータ(Intrinsic parameters)、外部パラメータ(Extrinsic parameters)、歪収差係数(distortion coefficients)については、ここでは説明を割愛しますので、Wikipedia「Camera resectioning」「Distortion(optics)」などを参考にしてください。○カメラキャリブレーションの概要まず、カメラキャリブレーション処理のフローを示します。ステップ1:既知の平面パターン(OpenCVの場合、スクエアグリッド、サークルグリッド)を最低2方向から撮影します(図1)。ステップ2:次に、撮影した画像から特徴点(直線の交点、または円の重心)を検出し、画像座標系での特徴点の座標を求めます。ステップ3:ステップ2で検出した特徴点の座標を用いて、カメラの内部パラメータの初期値を求めます。この時点では、レンズの歪収差係数はゼロです。ステップ4:バンドル調整と呼ばれている非線形最適化処理で、カメラの内部パラメータ、外部パラメータ、歪収差係数を求めます。ステップ5:求めた内部パラメータ、歪収差係数を用いて、歪みのない画像に補正します。ステップ2の処理は、cv::findChessboardCorners()とcv::cornerSubPix()、あるいはcv::findCirclesGrid()です。ステップ3、4は、cv::calibrateCamera()で、魚眼レンズの場合はcv::fisheye::calibrate()です。ステップ5は、cv::undistort()、あるいはcv::initUndistortRectifyMap()とcv::remap()の組み合わせで処理できます。魚眼レンズの場合は、cv::fisheye::undistortImage()、またはcv::fisheye::initUndistortRectifyMap()とcv::remap()です。コーディングについては、OpenCVのカメラキャリブレーションのサンプルコードが公開されているので、そちらを参考にしてください。ステップ3で求める初期値は、かなり大雑把にしか求まりません。カメラの設計値がわかっている場合は、calibrateCamera( )のフラグCV_CALIB_USE_INTRINSIC_GUESSをセットして、内部パラメータの初期値に設計値を与えるとよいでしょう。外部パラメータも求めることができます。このキャリブレーションで求まる外部パラメータは、平面パターン上の3次元座標系とカメラ座標系間の外部パラメータです。○平面パターンの撮像例異なる視点から撮像した画像が最低2枚必要と書きましたが、図2のとおり、正面、左斜め、右斜め、上斜め、下斜めから見た5枚があるとベターです。さらに異なる距離で各方向から撮像した5枚を加えた計10枚を用いるとさらによいと思います。似たような視点の映像ばかりが多数含まれないようにしましょう。○スクエアグリッドとサークルグリッドどっちを使うべき?結論から言うとサークルグリッドを使った方がよいです。理由は単純で、ステップ2の特徴点の座標の算出精度がサークルグリッドの方が高いからです。楕円(円を含む)は、斜めから見ても楕円という特性があるため、重心を特徴点とすることで特徴点の座標を精度良く求めることができます。一方、スクエアグリッドの場合は、直線と直線の交点を特徴点とします。斜めから見ると正方形の形状が歪んでしまい、安定して座標を求めることができません。スクエアグリッドとサークルグリッドの性能を比較した結果が図4です。各パラメータ、特徴点の座標の真値が既知の合成画像(図3)を用いて比較した結果です。fx、fy、u0、v0が内部パラメータ、k1、k2、p1、p2が歪収差係数、RMSE(Root Mean Squared Error)はステップ4のバンドル調整時の誤差、一番右は特徴点の座標の算出誤差です(赤色の縦の点線は真値)。平面パターンを撮像する視点を変えてカメラキャリブレーションを15回試行した結果です。特徴点の座標の算出精度がサークルグリッドの方が高い(誤差が小さい)ため、すべてのパラメータを安定に制度良く求めることができます。カメラキャリブレーションについて、理解は深まったでしょうか? OpenCVのカメラキャリブレーションを用いる場合は、サークルグリッドの平面パターンを利用しましょう! また、魚眼レンズの場合は、魚眼レンズ用の関数を用いるようにしましょう。著者プロフィール樋口未来(ひぐち・みらい)日立製作所 日立研究所に入社後、自動車向けステレオカメラ、監視カメラの研究開発に従事。2011年から1年間、米国カーネギーメロン大学にて客員研究員としてカメラキャリブレーション技術の研究に携わる。現在は、日立製作所を退職し、東京大学大学院博士課程に在学中。一人称視点映像(First-person vision, Egocentric vision)の解析に関する研究を行っている。具体的には、頭部に装着したカメラで撮影した一人称視点映像を用いて、人と人のインタラクション時の非言語コミュニケーション(うなずき等)を観測し、機械学習の枠組みでカメラ装着者がどのような人物かを推定する技術の研究に取り組んでいる。また、大学院での研究の傍ら、フリーランスとしてコンピュータビジョン技術の研究開発に従事している。専門:コンピュータビジョン、機械学習
2015年12月15日ソフォスは12月9日、ネットワークとエンドポイントのセキュリティを自動連係する次世代型ファイアウォール/UTMの「Sophos XG Firewall」を発表した。同社によると、こうした自動連係は業界初の取り組みだという。同製品は、ハードウェア・ソフトウェア一体型のアプライアンス製品「Sophos XGシリーズ」と、ソフトウェア提供の「Sophos Firewall OS」、仮想アプライアンスの3形態で提供される。これまでのセキュリティ製品が個別に動作していたのに対し、今回の製品では"互いに協調して動作する"という「Synchronized Security」構想をソフォスは新たに掲げており、この構想のもとに開発した独自の自動連係機能「Sophos Security Heartbeat」を採用する最初の製品となる。この機能は、既存のエンドポイント向けセキュリティ製品「Sophos Cloud Endpoint Protection Advanced」と、Sophos XG Firewall間で15秒ごとに通信し、エンドポイントのセキュリティ状況を共有する。マルウェアに感染した際には、エンドポイントからセキュリティ状態が「高」であることを知らせる"ハートビート"(鼓動)がXG Firewallへと送られ、Firewallがエンドポイントからのネットへのアクセスを自動的にブロックする。その後、感染したエンドポイントが復旧した場合にも、制限していたネットへのアクセスを自動的に復旧する。アプライアンス製品のXGシリーズは、ファイアウォール機能のほかにアプリケーションコントロールやIPS、メールスパム対策、暗号化、DLP、Webフィルタリング、WAFなどの次世代型ファイアウォール機能/UTM機能を、ユーザーのニーズに合わせて提供する。小規模システム向けから大規模システム向けまで、全19機種のラインアップを用意する。価格は、エントリーモデルの「Sophos XG 85(デスクトップサイズ)が6万1100円~、ハイエンドモデルのXG 750(2Uサイズ)は、628万2300円~。いずれも、ファイアウォールとIPS、Webフィルタリング、年間サポート費用など、企業システムに最低限必要な機能を一括で提供する専用の年間バンドルライセンス「Enterprise Protect」の新規購入価格となる。受注開始は14日を予定している。
2015年12月10日アライドテレシスは12月7日、ネットワーク製品の管理ツール「AT-Vista Manager version 1.0」の出荷を即日開始したと発表した。AT-Vista Managerは、SDNソリューション「Allied Telesis Management Framework」(AMF)とワイヤレスマネージャーのノード管理がGUI上で可能になるWebアプリケーションで、AMFネットワーク構成を自動認識し構成図を自動生成して表示することができる。主な特長として、管理しているAMFネットワークを一覧で表示したり、トポロジーマップで表示したりすることが可能で、トップは階層表示ができ、AMFネットワーク、AMFエリア、AMFノードの3階層で構成されている。マップ上に表示される機器のアイコンは手動で任意の配置に並び替えることができ、管理者の視点に応じた管理が行える。さらに、機器に異常が発生した際は、アイコンが変化して、管理者へ通知する機能も備えている。また、ワイヤレスマネージャーで管理している無線LANアクセスポイントを実際の環境に応じて配置させ、表示することで視覚的に管理でき、無線のチャンネルごとに色分け表示し、電波の可視化もできる。そのほかの特徴として、フロアマップに配置されている無線LANアクセスポイントを一覧表示するほか、AMFネットワーク、および無線ネットワークにて発生した特定のイベントを一覧で表示する。これが、CSV形式で出力することも可能だ。価格は、基本パッケージ/20メンバーの場合で税別20万円から。
2015年12月09日inter-waveは、トイカメラブランドであるHolga(ホルガ)初のデジタルカメラ「Holga Digital」を2016年1月に発売する。画素数は約800万画素で、希望小売価格は9,800円(税別)。Holga Digitalは、クラウドファンディングによる資金提供を受けて製品化されたデジタルカメラ。ホットシューを備えており、Holga純正のクリップオンストロボが使えるほか、純正の交換用レンズも利用できる。記録メディアはSDメモリーカード。そのほか、micro USBポートを装備。アスペクト比は4:3と1:1から選べる。絞りはF2.8またはF8.0。デジタル化してもトイカメラ特有のボケやゆがみ、ケラレがある写真を撮影できるのが特徴だ。本体サイズはW56×D92×H73mm、重量は約100g。電源は単4形乾電池×2本(別売)。本体カラーはホワイト、ピンク、ミックス、ブラックの4色。
2015年12月03日スプライン・ネットワークは12月1日、ユーザーの印刷行動を把握・監視し、印刷した文書からの情報漏えいを抑制するソフト印刷イメージログ監視システム「PrintInsight クライアント」を同日より発売すると発表した。個人情報やマイナンバーなどを含む機密情報の保護を強化できる。PrintInsightクライアントは、ユーザーが印刷の操作を実行すると、自動的に「印刷イメージログ」を取得し、ネットワーク上のファイルサーバーやNASなどに保存する機能を搭載する。印刷イメージログには、印刷イメージ、印刷データに含まれるテキスト情報、一般的な印刷ログ情報が含まれる。収集された「印刷イメージログ」は、PrintInsight クライアントに付属する「簡易検索コンソール」での検索、専用のサーバーソフトウェア「PrintInsight サーバー(2016年春発売予定)」でのテキスト全文検索や傾向分析に利用できる。印刷イメージログと同時に、ファイル名やテキストなどの印刷イメージがPDF/XPS形式で保存され、中身の検索が可能となる。また、PrintInsightクライアントをインストールしたPCが外出先(オフラインの状態)で印刷を行った場合、「印刷イメージログ」はそのPCに一時的に保管され、社内ネットワークに再接続した時点で収集先のファイルサーバーに自動送信される。企業への導入は、複合機、レーザープリンター、インクジェットプリンターなどすべてのプリンターが混在している環境でも可能。新設のプリンター、既設のプリンターのどちらも利用できる。価格は、1ライセンス7900円、保守サポートが1年間で1580円(税別)。
2015年12月01日リバーベッドテクノロジーは11月30日、ネットワークからアプリケーションまで製品群の統合管理を行うソリューション「SteelCentral」の機能を拡張し、最新バージョンを発表した。同ソリューションは、一元的な可視化と分析を実現する総合的なパフォーマンス管理ソリューションであり、エンタープライズアプリケーションのパフォーマンスを維持しながらITの効率と生産性を高めることができ、ユーザエクスペリエンス、アプリケーション、インフラストラクチャ、およびネットワークのモニタリングが統合され、アプリケーションのパフォーマンスの総合的な可視化を実現。アプリケーションやネットワーク、インフラストラクチャの全体にわたるパフォーマンスの可視化を実現する場合やミッションクリティカルなアプリケーションのコードを綿密に調査する際にも利用が可能とした。新バージョンのSteelCentralでは、協調型のトラブルシューティング機能が進化し、Portal、AppInternals、AppResponse、NetAuditor、NetShark、NetPlanner、NetSensorなど、主要コンポーネントに追加された新機能はプラットフォームの統合促進という共通のテーマをサポートしている。ネットワークとアプリケーションの可視性の強化では、トラブルシューティング機能が進化しており、既存の論理ネットワークやアプリケーションマップに統合された実際のアプリケーションの物理的なネットワークパスを可視化ができ、IT部門のスタッフはアプリケーションとネットワークの運用状況のビューを切り替えながら参照が可能。また、構成などの変更に起因する問題領域に集中して対応できるようになり、根本原因の特定を実現するほか、NetSharkのパケットストレージが576TBまで増強され、詳細なフォレンジック分析にも対応ができる。この機能は政府機関や金融機関、医療機関などのセキュリティ、コンプライアンスの要件が厳しい大容量ネットワークで有効だという。さらに、エンドツーエンドのアプリケーショントランザクションモニタリングの強化では、ネットワークの遅延指標とアプリケーションのパフォーマンス指標をトランザクションレベルで統合する。1つの画面であらゆるトランザクションを包括的に可視化できることに加え、コンテキストベースのドリルダウン機能により問題の診断プロセスが大幅に合理化され、複雑な問題も短時間での解決を実現している。このような機能向上によりIT部門は、ネットワークやアプリケーションのパフォーマンス問題の解決に時間や労力をかけず、戦略的なプロジェクトにリソースを割り振ることが可能だという。加えて、WebアプリケーションとWAN最適化のモニタリングのコスト効率の向上では近年のIT環境のハイブリッド化により、自社運用、仮想環境、クラウドに関わらず、WAN最適化ツールである「SteelHead」を使用してアプリケーションデリバリを最適化する企業に対応している。機能拡張により、SteelHead環境の可視性と管理性を強化し、企業ではSteelHead EXデバイスやSteelHead Interceptorデバイスのステータスを全体的なインフラストラクチャの一部としてモニタリングが可能だ。そのほか、SteelHeadで最適化されたWebアプリケーションやSaaSアプリケーションのエンドユーザエクスペリエンスのモニタリングについてもパフォーマンスの改善が期待できるとしている。
2015年11月30日グラントンは、電球型ネットワークカメラ「GD885WM」を11月27日に発売する。価格はオープン。GD885WMは、LED電球にネットワークカメラ機能を内蔵した製品。見た目が電球なので、店舗などで使用しても、監視カメラの存在を意識させにくい。LED電球部分は0.2WのLEDを25個使用しており、ソケットはE26型。光色はホワイトと電球色の2タイプを用意している。カメラには100万画素の1/4インチCMOSセンサーを採用。画角は120度で、最大720pの動画を撮影できる。データの記録にはmicroSDカードを使用し(最大32GBまで対応)、最長で約12日間の映像を録画できる。Wi-Fi機能を内蔵しており、スマートフォンなどから操作や映像の確認が可能だ。本体サイズはW72×D72×H110mmで、質量は125g。
2015年11月26日