アイドルグループ・Sexy Zoneの菊池風磨が、舞台『HAMLET ―ハムレット―』で単独初主演を務めることが17日、明らかになった。同作はシェイクスピア四大悲劇の一つで、デンマーク王・ハムレットが父王の死に復讐を誓い、狂気を装って、王座を継いだ叔父・クローディアスに迫る。演出は『クレシダ』『The Silver Tassie 銀杯』『プラトーノフ』等、卓越した演出力で高い評価を得ている気鋭の演出家森新太郎が務める。菊池にとっては、2015年9月に上演された「DREAM BOYS」以来約4年ぶりとなる舞台出演で、CDデビューから8年目となるSexy Zoneメンバー初の、外部舞台への挑戦となる。ハムレットの婚約者・オフィーリア役には南沢奈央、オフィーリアの父・ボローニアス役には大鷹明良、ハムレットの叔父・クローディアス役には大谷亮介、ハムレットの母・ガートルード役には安蘭けいと、豪華な面々が顔を揃える。更に、宮崎秋人、章平、風間由次郎、小柳心、味方良介、末原拓馬、福原冠、冨永竜、森田甘路、駒井健介、天野勝仁、新垣ケビン、花王おさむと、若手からベテランまで個性あふれる役者がそろった。東京公演は東京グローブ座にて9月8日~10月6日、大阪公演は森ノ宮ピロティホールにて10月9日~15日。○菊池風磨 コメント今回出演が決まって、まさか自分がハムレット役をやらせて頂く事になるとは思ってもみなかったので、とにかく驚いた次第でございます。もちろん、喜びもありましたが、何より驚きが大きかったです。『ハムレット』は、作品自体に歴史と伝統があり、国内外においても、様々な方々が演じられてきた由緒正しき役であることは私でも百も承知ですので、かなりのプレッシャーを感じていることは否めません。ですが、やりたいと思ってやらせて頂ける役ではないからこそ、この機会に全身全霊で向き合いたいと強く思っております。ストレートプレイに対する意識は強く、恐縮ながら役者としても活動させて頂く以上、一度はストレートプレイの舞台に立ちたいと思っていたので、これ以上光栄なことはございません。Sexy Zoneの可能性を広げるきっかけになれればと思っております。ハムレットという大役を、歴史と伝統に則り、真摯に演じて参りたいと思っております。その表現の中で現れる新たな菊池風磨をお見せすることを約束致しますので、是非ご覧ください。○森新太郎 コメントそこに活劇としての魅力があるとはいえ、『ハムレット』が相当血なまぐさい復讐劇であることは確かです。主要人物のほとんどが残酷な死を遂げます。「復讐せよ」とハムレットに命じた父の亡霊もまさかこれほどの事態になるとは想像していなかったのでは。人間の理性を信じ “正義”や“名誉”というものを希求して止まなかったハムレット。そんな彼による凄惨な復讐劇だからこそ、この物語はいま上演する意義があり、現代にも通じる問題作として我々の前に立ちはだかるはずです。古典戯曲の金字塔に真っ向勝負で挑んでいけたらと思います。
2019年05月17日2020年にオール新キャストで上演される『デスノートTHE MUSICAL』。夜神月役はダブルキャストで、うち一名は全国オーディションで決定することになっており、先月末にはオーディション枠以外の新キャストが発表されていました。5月13日、ついにオーディションによって選ばれた夜神月役が決定。本人のコメントと共に、公演概要を詳しくご紹介します。オーディションで選ばれた新・夜神月役は「甲斐翔真」応募総数2416名の主役オーディションで、見事に夜神月役を射止めたのは「甲斐翔真(かいしょうま)」さん。2016年「仮面ライダーエグゼイド」でデビュー以降、話題のドラマや映画に立て続けに出演。オーディションでは、舞台未経験ながらも真っ直ぐでエネルギー溢れる歌声と演技を披露し高く評価され、今回の起用が決定しました。主な出演作・テレビドラマ『仮面ライダーエグゼイド』『ゼロ 一攫千金ゲーム』『電影少女-VIDEO GIRL MAI 2019』・映画『覚悟はいいかそこの女子。』『君は月夜に光り輝く』コメント “『デスノート THE MUSICAL』で初舞台を踏ませて頂きます。素晴らしいキャストの皆さんとご一緒させて頂けることを心より嬉しく、光栄に思うと同時に、この大きな舞台に立たせて頂く興奮と不安が、同時に押し寄せております。もともとミュージカルが大好きで、いつか自分も舞台に立ちたいと強く思っていたので、今作品のオーディションを絶対に決めたい!!と臨みました。プレッシャーもありますが、栗山さんのご指導のもと、とにかく公演に向けて日々鍛錬していきます。どうぞよろしくお願いいたします。”出典:『デスノートTHE MUSICAL』新キャスト発表!村井良大(夜神月役) ※ダブルキャスト「仮面ライダーディケイド」に出演し人気を博しブレイク。現在公演中の舞台『ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~』でも主演を務め、6月・10月にも主演作品が控える。今注目される若手実力派俳優の一人。髙橋颯 (エル役)2018年9月よりソロシンガーとして活躍。透明感と優しさを合わせ持つ歌声で、本作が初舞台・初ミュージカル。吉柳咲良(弥 海砂役)「第41回ホリプロタレントスカウトキャラバンPURE GIRL2016」グランプリ受賞。2017年のミュージカル『ピーターパン』で、史上最年少タイの13歳で10代目ピーターパンを演じ、以後3年連続主役のピーターパンを務める。西田ひらり(夜神粧裕役)ダンス&ボーカルグループ「ONE CHANCE」で活躍し、津軽民謡で全国大会への出演経験を持つ。本作がミュージカル初出演となる。パク・ヘナ(死神 レム役)韓国ミュージカル界の歌姫と評され、映画「アナと雪の女王」では韓国版の劇中歌を担当。『デスノートTHE MUSICAL』の韓国版では初演、再演とレム役を演じている。横田栄司(死神 リューク役)舞台・映画・ドラマと幅広く活躍。蜷川幸雄演出のシェイクスピアシリーズに多数出演。演劇作品で欠かせないベテラン演技派俳優。主な出演作品に、舞台『ヘンリー五世』『ハムレット』『ヴェニスの商人』など。今井清隆(夜神総一郎役)劇団四季時代には『美女と野獣』の野獣役、『オペラ座の怪人』のファントム役などを演じる。退団後は数々の舞台に出演し、ミュージカル『レ・ミゼラブル』ではジャン・バルジャンを長年演じている。『デスノート THE MUSICAL』公演概要上演時期2020年1月※地方公演、海外公演あり(予定)会場豊島区立芸術文化劇場(新複合施設「Hareza (ハレザ) 池袋」2019年秋オープン)キャスト村井良大甲斐翔真髙橋颯吉柳咲良西田ひらりパク・ヘナ横田栄司今井清隆川口竜也/小原悠輝/金子大介/鎌田誠樹/上條駿/長尾哲平/廣瀬真平/藤田宏樹/本多釈人/松谷嵐/渡辺崇人/石丸椎菜/大内唯/コリ伽路/華花/濵平奈津美/妃白ゆあ/町屋美咲/湊陽奈/森莉那クリエイティブスタッフ音楽:フランク・ワイルドホーン演出:栗山民也歌詞:ジャック・マーフィー脚本:アイヴァン・メンチェル翻訳:徐賀世子訳詞:高橋亜子ほか(C)大場つぐみ・小畑健/集英社
2019年05月13日4月18~21日に東京・品川プリンスホテル クラブeXで公演されるSKE48版『ハムレット』の公開稽古が17日、同所で行われ、SKE48の松井珠理奈、古畑奈和、鎌田菜月、高柳明音、佐藤佳穂、野島樺乃、熊崎晴香、北川愛乃、末永桜花が最終リハーサルに臨んだ。SKE48のメンバーが演技の指導を受けながら本気で芝居に挑戦する日本テレビ系『SKEBINGO!~ガチでお芝居やらせて頂きます!~』。同番組では、全員参加のオーディションが行われ、それに勝ち抜いた松井珠理奈ら9人のメンバーが、同番組の集大成として公演されるSKE48版『ハムレット』に出演することに。主人公のハムレット役には舞台初出演の松井珠理奈、その敵・クローディアス役には古畑奈和が決定。そのほか、鎌田菜月、高柳明音、佐藤佳穂、野島樺乃、熊崎晴香、北川愛乃、末永桜花が出演し、劇団鹿殺しの丸尾丸一郎が脚本・演出を、プロデュースには松田誠が参加する。公演を翌日に控えたこの日は、報道陣や関係者を前にして公開稽古が行われた。演目はシェイクスピアの四大悲劇の一つでもある『ハムレット』。これまで何度も映画化され、舞台化されている作品で、今回はSKE48のメンバーたちのホームグランドでもある名古屋・栄を舞台に、随所でオリジナル色が散りばめられている。途中、帽子を落とすなどのハプニングもありつつ、はあったが、それを物ともしない彼女たちの姿から、日頃鍛えられている公演での経験が垣間見えた。その対応力には目に見張るものがある。また、『ハムレット』といえば長ゼリフがあることでも有名だが、メンバーたちはセリフを間違えることなくこなし、抑揚の効いたセリフ回しを披露した。最後には、感極まって高柳明音が泣き崩れる場面もあった。
2019年04月18日キアヌ・リーブスが、「GQ」誌で自身のキャリアをふり返り、『スピード』(1994)への出演後に10年以上FOXから締め出しを受けていた過去を明らかにした。『スピード』といえば、キアヌの代表作であり、ブレイクのきっかけともなった作品だが…。『スピード』の大ヒットを受け、続編『スピード2』の製作に乗り出したFOXはもちろんキアヌを続投する予定だった。しかし、キアヌはカナダ・ウィニペグで「ハムレット」の舞台に出演することを選んだ。その結果、『スピード2』は前作でキアヌと共演したサンドラ・ブロックが主役となり、相手役をジェイソン・パトリックが演じることに。「それから『地球が静止する日』まで、(FOXとの)仕事はなかったね」。『スピード』から10年の間に、『マトリックス』シリーズに主演し、さらにビッグスターになったキアヌ。その約5年後、やっと久々にFOX作品『地球が静止する日』のオファーが来たのだった。2015年、キアヌは『スピード2』に出演しなかった理由を「(監督の)ヤン・デ・ボンやサンドラとの撮影は大好きだった」と前置きした上で、「脚本が『あぁ…』って感じだったんだ」と脚本が気に入らなかったとジミー・キンメルの番組で語っている。(Hiromi Kaku)
2019年04月16日4月開幕のミュージカル『レ・ミゼラブル』にジャベール役で初出演。これまでにも『エリザベート』『ジャージー・ボーイズ』など人気作、話題作に出演してきた俳優・伊礼彼方がミュージカルカバーアルバム『Elegante』をリリースする。プロデュースは藤井隆。2006年にミュージカル『テニスの王子様』でデビュー、2008年に人気作『エリザベート』ルドルフ役に抜擢され、以降、大作ミュージカルからストレートプレイ、朗読劇など、豊かな表現力を武器にジャンルを問わない活躍を続けている伊礼彼方。待望のミュージカルカバーアルバムに収録されるのは、伊礼が実際に舞台で演じた役柄のナンバー『Field of Angels~天使の園~』(2011年上演『GOLD~カミーユとロダン』より)、『We Were Dancing』(2010・13年『アンナ・カレーニナ』より)、昆夏美とのデュエット曲『Sister』(2012年上演『ハムレット』より)といった“持ち歌”とも言えるものから、『最後のダンス』(『エリザベート』より)といったミュージカル定番曲まで多彩。なかでも、今春出演するミュージカル『レ・ミゼラブル』より、日本版タイトル『スターズ』として知られる名曲を、アルゼンチン出身の伊礼ならではのスペイン語で歌う『Estrellas』は必聴だ。再演を重ねる王道の人気作品に出演したと思ったら、想像の斜め上を行くチャレンジングな作品に出演したりと、いわゆる“ミュージカル俳優”のくくりで語れない面白さが伊礼の魅力のひとつでもある。今回、藤井隆と手を組んだこのCDリリースも、予想外ながらも伊礼らしい。とはいえ、中身はこれまた意外なまでに真正面からミュージカルの名曲に向き合っているので、ミュージカルファンは要チェックだ。リリースに際し伊礼は「真剣に音楽と向き合おうと思って動き出した私の思いに、藤井さんプロデュースの下、素晴らしいスタッフに支えられて出来上がった王道のミュージカルナンバー! 自信作です。是非聴いてください!」とコメントを寄せている。伊礼彼方ミュージカルカバーアルバム『Elegante』はSLENDERIE RECORDより4月17日(水)リリース。伊礼彼方『Elegante』2019.4.17 RELEASE/Produced by 藤井隆【収録曲】1 Field of Angels~天使の園~(「GOLD~カミーユとロダン~」より)2 We Were Dancing(「アンナ・カレーニナ」より)3 Love Can’t Happen(「グランドホテル」より)4 Sister(「ハムレット」より) Duet With 昆夏美5 最後のダンス(「エリザベート」より)6 This is the moment(「ジキル&ハイド」より)7 Estrellas(「レ・ミゼラブル」より) ※日本語タイトル「スターズ」
2019年04月03日劇団☆新感線のいのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)』が、いよいよ3月8日(金)、大阪・フェスティバルホールにて開幕。初日に向けての公演レポートと、劇団主宰で演出のいのうえひでのり、主演の生田斗真のコメントが到着した。2019年 劇団☆新感線39興行・春公演 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌』チケット情報3年ぶりの劇団本公演で、座付き作家・中島かずきによる約5年ぶりのいのうえ歌舞伎シリーズ最新作。物語は、源義経が実際に奥州に匿われていたという史実と奥州三代の盛衰の行方を絡めながら展開。物語は冒頭から、能天気な場面と互いの刃が喉元を掠めるような、緊張と緩和が交互に押し寄せる、心臓ドキバクの展開に。登場人物らは笑顔の裏で「使命を忘れるな」と表情を引き締めるから、いよいよ何が真実で誰が味方か分からない。そんな状況にも、ワケあり偽義経がお構い無しに出陣の狼煙をあげる。均衡を破り運命の歯車が動き出す、最高にワクワクする幕開けだ。劇空間に巨大な岩窟や海原を出現させる美術や映像、笑いや激情を増幅させる照明や音楽、機能美を備えた華麗な衣裳まで。洗練されたスタッフワークが作品に一層の深みと芸術性を与える。ステージは舞台の一番奥の方から舞台面まで階段状に伸び、戦闘場面では兵士が客席前方にまで飛び出すような迫力に圧倒される。切り込み隊長の早乙女友貴が華麗な剣術で物語に弾みをつけると、主演の生田斗真が快活に登場。場違いな状況でダブルピースを連打するほどには無邪気だが、思わぬ機転の良さでピンチをしのぐ只者らしからぬ片鱗もチラリ。漏れなくイケメン要素も盛り込まれ、多彩な表情に首ったけ。弟役の中山優馬は、怖いくらいの従順さがかえって後の豹変ぶりに期待を持たせる。やがて、藤原さくらの甘く切ない声が冥界の扉を開けるとき、生田斗真が覚醒する――。開幕に向けていのうえは「劇団☆新感線史上最大といえるほど立ち回りの多い公演。立ち回りがダンスのようにお芝居として複雑に入り込んでいます。生田斗真くんは、今ではすっかり立派な俳優さん。新感線のことも良く分かってくれていて、差し引き、駆け引き、気遣いすべてにおいて任せられる主役です。豊洲(IHIステージアラウンド東京)にずっといたので、一つの場所から解放されるエネルギー、そして劇団員が揃う楽しさもある公演です。ぜひご期待ください」と熱を込める。主演の生田は「かなり大きな会場ですが、3階席の1番後ろのお客様まで、誰一人置いていかない、お芝居にしたいと思っています。とにかく役者が駆け回る!闘う!歌う!少年漫画のようでありながら、誰もが楽しめるスペクタクル作品です。劇団☆新感線版アベンジャーズ×ハムレット×リメンバー・ミー!さぁ訳が分からなくなってきただろう?楽しみになってきただろう?自信あり!そして当日券も数枚あり!劇場にて…、否!冥界にて待つ!」と自信をのぞかせる。いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌』大阪公演は、3月8日(金)から21日(木・祝)までフェスティバルホールにて。チケットぴあでは各公演前日まで当日引換券を販売中。このチャンスをお見逃しなく!取材・文(公演レポート):石橋法子
2019年03月08日これまでのディズニー作品にはなかった、全く新しい“ダーク・ヒーロー”が主人公となる『アルテミスと妖精の身代金』(原題:Artemis Fowl)が2019年秋、日本公開されることが決定。監督は実写版『シンデレラ』を大成功に導いたケネス・ブラナーが務める。■全世界2,500万部超!壮大なファンタジーを映画化原作となるアイルランドの小説家オーエン・コルファーによる「アルテミス・ファウル」シリーズは、全世界で発行部数2,500万部を超える児童文学の大ベストセラー。伝説的な犯罪一家に育った12歳の天才少年アルテミス・ファウル2世と、魔法とハイテクノロジーを駆使する妖精たちとの戦いを描いたファンタジー作品だ。2001年の刊行開始当初は3部作の予定だったが、人気によって続刊。2012年に発表された8巻目「Artemis Fowl:The Last Guardian」で完結した。世界40か国以上で翻訳され、「ニューヨーク・タイムズ ベスト・セリング・シリーズ」など様々な賞も受賞している。■監督は『シンデレラ』『マイティ・ソー』のケネス・ブラナー注目の監督は2015年にディズニー実写版『シンデレラ』を手がけ、大成功を収めたケネス・ブラナー。監督、脚本家、俳優として映画、舞台、TVに活躍するケネスは、1989年に映画『ヘンリー五世』でアカデミー賞監督賞と主演男優賞にノミネート。1995年には『世にも憂鬱なハムレットたち』でヴェネチア国際映画祭の脚本賞である金オゼッラ賞を獲得。シェイクスピア俳優としても名高い。近年ではマーベルスタジオ『マイティ・ソー』、自身が主演した『オリエント急行殺人事件』など多彩な作品も手掛けており、そのクオリティに期待が高まる。■少年が妖精を誘拐して身代金を強奪!前代未聞の冒険ファンタジー本作の物語は、1本の電話から始まる。ある日突然、アルテミスのもとにかかってきた電話――それは行方不明の父親を誘拐した犯人からのものだった!要求された身代金は1トンにも及ぶ“フェアリー・ゴールド”。父親を取り戻すべく、アルテミスはその天才的な頭脳で妖精たちの財産強奪を企てるのだが…。いまだかつてない、新たな冒険ファンタジーの幕が上がる。『アルテミスと妖精の身代金』は今秋、公開(8月全米公開予定)。(text:cinemacafe.net)
2019年02月20日「独立する前の満島さんは『私ならきっとうまくやっていける』と思っていたのでしょう。しかしフリーとして活動を始めたところ、失敗の連続。彼女は、すっかり消沈していました……。そんななかでようやく舞い込んだチャンスですからね。満島さんは『この舞台にすべてを懸ける!』と意気込んでいるそうです」(舞台関係者)7月、シェイクスピア原作の舞台『お気に召すまま ‐As You Like It‐』で坂口健太郎(27)とタッグを組むことがわかった満島ひかり(33)。昨年3月に芸能事務所「ユマニテ」を退所して以降、初の舞台となる。満島といえば、昨年11月に同じくシェイクスピアの舞台『ロミオとジュリエット』で主演を務める予定だった。しかし自ら持ち込んだ企画にもかかわらず、直前になってまさかのドタキャン。周囲から批判の声が上がっていた。それだけに「今回こそは絶対に失敗できない」と意気込んでいるという。そこで彼女は“ある苦渋の決断”を下していた。「舞台を成功させるためにも信頼できる人たちに脇を固めてもらいたい。そう考えた彼女の頭に浮かんだのは、実弟の満島真之介さん(29)でした。しかしここで1つ問題が……。というのも、真之介さんが所属しているのは訣別した元事務所なのです。ここで真之介さんにオファーすれば、古巣のユマニテに『助けてください!』と懇願するかたちになってしまいます。それでも“背に腹は代えられない”と考えた彼女は、『スケジュールを調整して!』と言って真之介さんに直接オファー。同時に、監督やプロデューサーに頼み込んで弟の起用を認めてもらったといいます」(前出・舞台関係者)結果、なんとか姉弟共演は実現。真之介とは15年に故・蜷川幸雄さんが演出したシェイクスピアの名作『ハムレット』以来、4年ぶりの舞台共演となる。「オファーは、舞台のスタッフにしてもらったそうです。やはり彼女から直接頭を下げにくかったのでしょう。“屈辱”ですからね……。いっぽうで、真之介さんにもかけあってもらったと聞いています。事務所としても『そこまで言うのなら……』と考え、1年ぶりの“和解”が成立したのでしょう。思惑どおりに事が運んだ今、満島さんは俄然やる気になっています。本番は7月からですが、満島さんは5月から稽古に入る予定だそうです」(別の舞台関係者)まさに“お気に召すまま”のキャスティングが実現した満島。肝心の舞台は成功するのだろうか。
2019年02月20日満島ひかり、坂口健太郎、満島真之介らが出演するウィリアム・シェイクスピアの名作喜劇「お気に召すまま」が、今夏、東京芸術劇場にて上演されることが決定した。シェイクスピアの名作喜劇を演出するのは、気鋭の若手演出家・熊林弘高。2016年上演の舞台、チェーホフ作「かもめ」では、広い空間を効果的に使い、非常に挑戦的かつ魅力的な作品に仕立て高い評価を得た。今回の舞台では、「かもめ」に出演した俳優陣が複数参加。百鬼オペラ「羅生門」以来、2年ぶりの舞台出演となる満島ひかりがロザリンド役、「かもめ」の主人公のひとりである悩める青年・トレープレフ役で舞台デビューを果たし、今回2度目の舞台出演となる坂口健太郎がオーランドー役を。そして中嶋朋子、小林勝也、山路和弘と、「かもめ」から引き続き再度集結した。そのほか、熊林作品で初舞台を踏み、2015年の「ハムレット」以来4年ぶりに姉弟共演となる満島真之介、『空飛ぶタイヤ』「潜入捜査アイドル・刑事ダンス」の中村蒼、個性派俳優の温水洋一も参加、舞台を盛り上げる。<ストーリー>青年オーランドー(坂口健太郎)は、追放された前侯爵の娘・ロザリンド(満島ひかり)と恋に落ちるが、父の遺産を継いだ実の兄オリヴァ―(満島真之介)に命を狙われていると知り、アーデンの森に逃げる。同じくロザリンドも、伯父である新公爵に追放されることに。彼女はオーランドーを追って従妹で新公爵の娘シーリア(中嶋朋子)と、召使のタッチストーン(温水洋一)を伴い森に向かう。女道中では危険だからと、ロザリンドは男装して“ギャニミード”と名乗る。森で暮らすオーランドーは、ロザリンドのことばかり想っている。そこに“ギャニミード”が登場して彼の恋の悩み相談に乗る。ついには「自分をロザリンドだと思って口説いてごらん」と言い、オーランドーは彼が実はロザリンドだと知らずに、思いのたけを告白。2人の恋愛ごっこは次第にエスカレートしていく…。「お気に召すまま-As You Like It-」は7月下旬~8月中旬、東京芸術劇場プレイハウスにて上演予定。※ほか豊橋、新潟、兵庫、熊本、北九州公演あり(cinemacafe.net)
2019年02月15日俳優・オダギリジョーの長編初監督作が、1月11日にクランクアップを迎え、『ある船頭の話』のタイトルで9月に公開されることが発表された。とある川で、村と町を繋ぐため船頭を続けるトイチ。村人の源三が遊びに来るとき以外は、 黙々と渡し舟を漕ぐ日々を過ごしていた。川上では橋が建設中で、人々は皆完成を心待ちにしている。そんな折、トイチの前に現れる一人の少女。彼女はトイチの人生を大きく変えて行くことになる…。今作で長編初監督デビューを飾るオダギリさんは、本作について「人が生きる上で、便利な物が増えていくのは必然だと思います。しかし同時に、文明の発展の陰で消え行く物も多いのではないでしょうか。便利になっていく一方で失ってしまう大切な何か。資本主義が競争社会を生み出し、いつの間にか変わってしまった『幸せ』の定義。一人の船頭を通して見つめる『本当に人間らしい生き方とは?』美しい日本の原風景を季節と共に切り取り描きたいと思っています」と思いを語っている。本作の主演を務めるのは、日本を代表する名優・柄本明。『石内尋常高等小学校花は散れども』(’08)以来、11年ぶりの主演となる今作では、黙々と渡し舟を漕ぐ日々を送る船頭のトイチ役を演じる。また、人懐っこい笑顔でトイチのもとに遊びに来る村人・源三役は、『武曲 MUKOKU』で第41回日本アカデミー賞優秀助演男優賞など多数の賞を受賞、その後も『ハナレイ・ベイ』『チワワちゃん』などに出演、また5月には舞台「ハムレット」の出演も控える村上虹郎が演じている。なお、本作には豪華で国際的なスタッフが集結。『ブエノスアイレス』『恋する惑星』、オダギリさん主演『宵闇真珠』でもメガホンをとったクリストファー・ドイルが撮影監督を務めたほか、衣装デザインには『乱』(黒澤明監督)で米アカデミー賞を受賞したワダエミ、アルメニア出身のジャズ・ピアニスト、ティグラン・ハマシアンが映画音楽に初挑戦した。<キャストクランクアップコメント>■柄本明オダギリジョー監督に船頭の役を頂きました。一生懸命演りました。見て頂ければ幸いです。■村上虹郎灼熱の日差しに焼かれながらも、雄大な川の上で柄本さんが漕いてくださる舟にたくさん乗りました。これでもかと言わんばかりの魅力的な集団の一員として、両極の季節を跨ぎ、夏はあの生き物とあんな事をして、冬はただただ寒くて死にそうで。柄本さんとは、この頃作品でお逢いし過ぎて毎度なんだよお前って煙たがられ、この作品でもずっと話しかけている役なのでそろそろ嫌われそうですが、時々話す英語がいきなりすぎたり、急にぽろっと哲学が出てきたり。とても贅沢です。容赦無く移りゆく景色と時間を優美に描くオダギリさんの脚本が、どう彩られているのか。おたのしみに。『ある船頭の話』は9月、新宿武蔵野館ほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2019年01月30日来年5月から上演が始まる岡田将生主演舞台「ハムレット」。この度、本作のスタイリッシュで幻想的なビジュアルが到着した。待望のシェイクスピア作品、そして念願のタイトルロールを演じる岡田さん、その恋人オフィーリアを黒木華が演じ、舞台初共演を果たす。今回到着したビジュアルでは、ハムレットがオフィーリアを抱き、憂いの表情を浮かべている。演出家サイモン・ゴドウィンは、「ハムレット」という作品を「ダークなおとぎ話」と捉え、今回のプロダクションにおいては「真実とファンタジーが入り混じることになる」と語っており、今回のビジュアルにも、その世界観が写し出されているようだ。岡田さんと黒木さんのほかにも、本作には主人公の母親王妃ガートルード役の松雪泰子。レアーティーズ役に青柳翔。ノルウェー王子フォーティンブラス役に村上虹郎。さらに山崎一、福井貴一、竪山隼太、秋本奈緒美らが出演する。Bunkamura30周年記念 シアターコクーン・オンレパートリー2019DISCOVER WORLD THEATRE vol.6「ハムレット」は2019年5月9日(木)~6月2日(日)Bunkamuraシアターコクーン(東京公演)、6月7日(金)~6月11日(火)森ノ宮ピロティホール(大阪公演)にて上演。(cinemacafe.net)
2018年12月18日●話をしていると、本人が続々登場現在、テレビドラマや映画など様々な作品で活躍する、劇団EXILEのメンバー。青柳翔、町田啓太、鈴木伸之、秋山真太郎、八木将康、小澤雄太、小野塚勇人、佐藤寛太、野替愁平と、個々に活躍する彼らが総出演する映画『jam』が、12月1日より公開される。場末のアイドル演歌歌手・ヒロシ(青柳)、良いことをすれば意識不明の彼女の意識が戻ると信じ善行を積むタケル(町田)、刑務所からシャバに戻りやくざに復讐を仕掛けるテツオ(鈴木)といった、3人の主人公をはじめとした、一風変わったキャラクターがたくさん登場するが、実は今回メガホンを取ったSABU監督が劇団EXILE一人一人の個性を膨らませて、役にしているという。今回は、青柳、町田、鈴木の3人にインタビュー。前編では、それの役柄やファンからのアンケートで寄せられた3人の魅力について語り合ってもらった。後編では、この場にいないメンバーについてたっぷりトーク。さらに、それぞれが思う"劇団イケメンランキング"も明らかになった。○いないところでも話題の小澤――これまで、アンケートで寄せられた意見についてお話しただきましたが、ぜひこの場にいないみなさんへのコメントについても、お話うかがえると嬉しいです。青柳:これはどう? 「秋山さんは劇団メンバーといるときに優しく見守っているのが、ギャップ萌え!!」鈴木:ギャップ、あるかな? 多分、無骨なイメージがあるんでしょうね。青柳:実際は無骨なことないよね、優しいし。「小澤さんはピュアでイジられ役。すべってもへこたれない」……いじられ役でもあるけど、すべった時は、へこたれてるね。いや、へこたれてないのかな? まあ、次いこう(笑)――ここでもいじられる感じが(笑)町田:小澤さんは、人を笑顔にする力が半端ないです。青柳:いないところでも話題になるよね。鈴木:そうなんです。本人がいないインタビューでも話題になって、しゃべるんですけど、一切記事には載らないんです(笑)。そこが彼のすごいところでもあります。町田:俺らの話の振り方が、良くないのかもしれない(笑)――小野塚さんは『仮面ライダーエグゼイド』で知ったという意見も多く、「お兄ちゃん気質かと思っていたら、弟ポジションでギャップが良かった」などのコメントが。町田:弟ポジションというか、”欲しがり"なんですよね。鈴木:いいツッコミしてくれるんですよ、小野塚は。青柳:確かに、すぐに返してくれるよね。町田:そういった意味では、小野塚もへこたれない。青柳:小野塚が、1番へこたれないんじゃない?町田:でも、家に帰ったら泣いてるかもしれないですね。繊細なので(笑)青柳:「小野塚くんの、1番いい顔を引き出してくれるのは劇団メンバーだと思ってます!」町田:おお〜。鈴木:そこまでではないかな?(笑)町田:勝手に「引き出してくれ」って、来る感じはある(笑) ……あれ、いたの!?(扉から覗く小野塚)青柳:引き出してほしそうな顔してますね(笑)――今、小野塚さんの話をしていたんです。小野塚:本当ですか!?鈴木:小野塚、最近かっこよくなったよね。痩せたのかな?小野塚:本当ですか!?鈴木:まあでも、これ以上ないから、しまうわ(笑)――引き出しをしまうんですね(笑)。野替さんは「演技力もすごいし、よくわからないワールド感があって引き込まれる」といったご意見などが。青柳:ワールド感は、確かにある。鈴木:宇宙にいる! “野替星”みたいな。町田:SWAY星?(笑)青柳:あ、いた。鈴木:いま、野替くんの話してました。(通りすがり、ニヤッとする野替)○佐藤寛太は「犬」鈴木:次、「将康くんは1番優しいと思ってます。いじられキャラ、愛されキャラの将康くんが大好きです! もう少し、MC力をつけて欲しいなぁと思ってます!」青柳:将康には、ファンの方もちょっと上からなんですね(笑)鈴木:確かに、つっこめる雰囲気を出してますね。愛されキャラ感がある。町田:でも、将康くんが笑ってるとみんな笑顔になるんですよね。青柳:それわかる! 将康の笑い方って、つられる。最後の寛太は「見た目と性格のギャップがすきです。見た目は真面目そう」とか。鈴木:純朴な青年のように見えるけど、彼が1番クレイジーですから。町田:寛太は……犬ですね。鈴木:リードをつけてるけど、いつの間にかリードが取れちゃってる犬ですね。勝手にその辺を走っちゃう。一応、戻ってはくるんですけど。町田:飯が食いたいから(笑)鈴木:「戻ってこなくていい」と言っても、ちゃんと小屋に入ってる(笑)。町田:全く人見知りしないから、1番、いろんな人と仲良くなってますね。――そんな話をしているところに、佐藤さんが。青柳:話題になってる人が、どんどん来るね(笑)佐藤:僕、さっきインタビューで「もうこれ以上、年下のメンバーはいらない」って言いました!(ドヤ顔)鈴木:聞いてない、聞いてない(笑)佐藤:そうですか!?(笑)●それぞれが思う、劇団イケメンランキング――実は皆さんに伺いたい質問も届いておりまして、気になるものをぜひいくつかピックアップいただければ。鈴木:「何をしたらそんなに背が高くなったんですか!?」確かに、なんでみんなこんなにでかいんですかね? 僕はよく牛乳を飲んでましたけど……啓太さん、なんかあります?町田:僕は毎日、夜9時くらいには寝てました。鈴木:ああ、群馬だから。町田:街灯がないから、遊べないんだよね(笑)。青柳さんは?青柳:遺伝じゃないですか?鈴木:ぐうの音も出ないですよ、それ(笑) お父さんも大きいんですか?青柳:180cmくらい。鈴木:お母さんは?青柳:160cmくらい鈴木:やっぱり! 僕も全く一緒です。町田:僕も一緒です。○ゾーンに入る青柳鈴木:これはどうですか? 「佐藤寛太さんが『劇団で1番かっこいいのは町田啓太さん』と言っていましたが、他のみなさんの劇団イケメンランキングも聞きたいです」……俺は、1番まっちー、2番寛太、3番小澤さん。小澤さん、絵写りがいいですよね。町田:俺、小澤さんが1番かっこいいなと思ってる! 写真を撮っても、NGが全くないんです。小澤さんは、どこから撮ってもかっこいい。青柳:俺は、鈴木、町田、寛太の順番ですね。――イケメンランキングは、内面を考えて、みたいなところもありますか?青柳:顔です(笑)町田:俺、青柳さんがヒゲ生やしてるのがめっちゃ好きなんですよ。鈴木:俺、ヒゲなくても好きですけどね!青柳:ヒゲがないと、恥ずかしくて。自分がフリーザみたいに見えてくる。町田:どういうことなんですか!?鈴木:今、青柳さんはゾーンに入っちゃっています(笑)。最後にこの質問いきましょう。「もし来週、1:宇宙に行ける、2:日本一素敵な温泉旅館に行ける、と言われたらどっちに行きますか?」町田:俺は、宇宙だね。鈴木:俺も宇宙……いや、ちょっと怖いな。死ぬ可能性もあるし。しかも、Gに耐えられないかもしれないだろうから、「日本一素敵な温泉旅館」だな。青柳:俺も!鈴木:そこまでして行きたくないです、宇宙。別にすることないし。青柳:いやあ、それは個人の自由じゃない? 行きたいっていう人もいるから。町田:宇宙、行きたいですね。やっぱり、憧れがありますよ。■青柳翔1985年4月12日生まれ北海道出身。2009年、舞台『あたっくNo.1』で俳優デビュー。その後劇団EXILEメンバーとして活動。映画『今日、恋をはじめます』で第22回日本映画批評家大賞 新人男優賞を受賞。ドラマ『ファーストクラス』(14)、『目玉焼きの黄身いつつぶす?』(17)、『食い逃げキラー』(18)、映画『たたら侍』、SABU監督作品『MR.LONG/ミスター·ロン』(17)などに出演。現在、出演作、『あなたには渡さない』(テレビ朝日)が放映中。来年2月8日より出演舞台「MONSTER MATES」、5月より「ハムレット」が上演される。■町田啓太1990年7月4日生まれ、群馬県出身。2010年に「第3回劇団EXILEオーディション」に合格後、ドラマ『ろくでなしBLUES』(11)、NHK連続テレビ小説『花子とアン』(14)、『人は見た目が100パーセント』(17)、『女子的生活』(18)、大河ドラマ『西郷どん』(18)、映画『OVER DRIVE』(18)など話題作に出演し、現在『PRINCE OF LEGEND』(日本テレビ)、『中学聖日記』(TBS)が放映中。映画公開待機作に『二階堂家物語』(2019年1月25日公開)、『PRINCE OF LEGEND』(2019年3月21日公開)、『L♥DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』(2019年3月21日公開)がある。またWOWOW『盗まれた顔~ミアタリ捜査班~』(1/5~放送)にも出演する。■鈴木伸之1992年10月14日生まれ、神奈川県出身。2010年に「第3回劇団EXILEオーディション」に合格後、ドラマ『ろくでなしBLUES』(11)、『GTO』(12)、『ルーズヴェルト・ゲーム』(14)、大河ドラマ『花燃ゆ』(15)、『あなたのことはそれほど』(17)、NHK 連続テレビ小説『半分、青い。』(18)などの話題作に出演。映画『アラグレ』(13)で初主演を果たし、『東京喰種トーキョーグール』(17)、リベンジgirl(17)等で注目を受ける。現在『PRINCE OF LEGEND』(日本テレビ)、『今日から俺は!!』(日本テレビ)が放映中。映画公開待機作に『PRINCE OF LEGEND』(2019年3月21日公開)がある。
2018年11月30日どうやら、顔を合わせたのはカラオケを楽しんだ昨夜以来のよう。互いを一目見るなり楽しい思い出がよみがえったのか、はしゃぎながら一緒に歌い出す光景がかわいらしい。ちなみに、昨夜のジュード・ロウはデヴィッド・ボウイなどを熱唱。一方のエディ・レッドメインは、「カラオケに行くときは大抵ビートルズから始め、最後はブリトニー・スピアーズで締める。でも、昨夜はアヴリル・ラヴィーンだったかな?(笑)」だそうだ。2人はどこか対等、バディ感のある関係日本での豪華過ぎる一夜の背景にはもちろん、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』がある。エディは『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』に続きニュート・スキャマンダーを、シリーズ初参加のジュードはアルバス・ダンブルドアを演じた。「ダンブルドアは自分では何もせず、ニュートにやらせる(笑)」とエディは2人の関係を茶化すが、J.K.ローリングの言葉によれば「ダンブルドアとハリー・ポッターの師弟関係とは違い、ダンブルドアとニュートはもっと対等」。「長年の友人同士」というエディとジュードも年齢差10歳でありながら、どこか対等なバディ感を漂わせる。「最初に会ったのは、ロサンゼルスのベルエアで開かれたパーティのときだね。すごくハリウッドっぽいパーティで、“ワオ!ジュード・ロウがいる!”と興奮した」とエディ。「そうだっけ?」と記憶をたどるジュードが、「マイケル・グランデージの舞台に出ているときにも会ったよ」と返す。ジュードは名演出家グランデージの「ハムレット」「ヘンリー5世」などに出演。「でも、そのときは目が一瞬合ったくらいだったし」と笑うエディも、グランデージ演出の舞台「RED」や「リチャード2世」に出演している。「彼が芸術監督を務めていた劇場ドンマー・ウェアハウスで、いくつかの舞台に立ったんだ。ジュードもマイケルとは何度も組んでいるから、彼が僕らを結びつけたとも言えるね」。仲間意識が強く、共通点も多い「あとは、こうしてインタビューを受けているとき、共通点の多さに気づいた。僕らは2人とも整理整頓が大好き、とかね(笑)」とも明かすエディ。「もちろん、今回の共演が僕らにとって大きいのは疑いようもないけど」とジュードが続ける。「一緒に何かを作ることで、信頼と絆が生まれる。それらを共有しながら、冒険に出る仲間でもあるのだから」。「しかも、僕らの映画はシリーズだから、1つの劇団で1シーズンに数本の芝居を上演する感覚とでも言えばいいかな。昔ながらの劇団みたいに、仲間意識がすごく強い」とも語るエディ。対等なバディ感も、そこから生まれているようだ。「俳優って、そういうものじゃないかな。プロの役者になって初めての舞台では、あのマーク・ライランスと一緒だった。でも、素敵なことに、彼のような名優とも舞台上では対等になれる。それは映画でも同じこと。クリーデンス役のエズラ・ミラーは僕よりずっと若いけど、彼が僕を頼ることもあれば、僕が彼に頼ることもある。役者の成長というのは、上下関係のある世界で上り詰めるのとは違うんだ」。「よく“若手にどんなアドバイスをする?”と聞かれる状況になりつつあるけど(笑)、答えはこうだ。“聞かれるまでは、アドバイスをしない”。僕らは対等だし、歩む道は各々のものであるべきで、干渉するのはよくないから。でも、何かを聞かれたら、もちろんアドバイスをする」とは、ジュードの指導者論。では、ダンブルドアはどうか。「ニュートにやらせる(笑)」という冗談はさておき、彼がニュートに託す戦いは思いのほか過酷だ。ニュートは世界の支配を目論む“黒い魔法使い”、グリンデルバルドに挑むことになる。万人に響くアウトサイダーの物語「J.K.ローリングはアウトサイダーの物語を描く。なのに、万人に響くのはなぜか?それは、世の中にはインサイダーなどいないから。どんなにクールで、輪の中心にいて、生きる術をそれなりに確立してはいても、不安はある。グリンデルバルドはその不安を利用するんだ。一方、ニュートは変わり者ではあるけど、アウトサイダーである自分に満足し、ありのままを受け入れている」と、ニュートの戦いの核心に触れるエディ。隣で頷くジュードは本作を「決断の物語」と言い表す。「でも、本当は決断など必要ない。こちらか、あちらか。人生はもっと複雑で、どちらにも属さない人生がたくさんあるのに、グリンデルバルドは“こちらに来い”と決断を迫る。すると、人は焦って間違った決断をする。どちらにも属さずに生きることは罪でも何でもないのに」。2人の中で最も揺るぎないもの、それは子どもの存在ありのままを受け入れ、自分の人生を歩む。シンプルだがときに困難を伴うことを、2人はどう実践しているのか。「自分の人生を歩む。まさにそれだよ。家族を持ち、変わらない普通の日々に戻る。その中で最も揺るぎないものは、子どもたちの存在だね。彼らが僕を日常に戻してくれる」とジュード。エディも「その通り」と同意する。「確かに、僕らは世界中を飛び回れるし、華やかな世界にいるとは思う。でも、一方では24時間おむつを替えているわけで(笑)。地に足をつけ、現実を生きないと」。「僕らが俳優だろうが、まるで関係ないからね。子どもたちにはただの父親」と笑うジュードだが、もちろん彼らは俳優としても“現実を生きている”。俳優ジュード・ロウの心得はこうだ。「仕事を一生懸命する。時間に遅れない。人の話をきちんと聞く。想像力を使う。そして、自分の情熱を信じ、愛する。好奇心を持ってね。基本的なことだと思うよ。よく聞き、よく見て、よく努力する。何もせず、簡単に手に入るわけじゃない。僕らはものすごく幸運な立場にいる。だからこそ、努力を怠ってはいけない。自分できちんと準備しなくちゃいけない。ただし、他人はどうでもいいと思ってはいけない。周りに興味を持つべきだ。作品はみんなで作るものだから。周りを拒絶してはいけない」。「ジュードの完璧な答えに100%同意するよ」と頷きながら、「でも、そうだね…。あえて言うなら、好奇心を持ち続けること。それが一番の鍵かもしれない」と噛みしめるように言うエディ。「自分に対しても、周りに対してもね。好奇心こそが、原動力だと思う」。対人関係が苦手なニュートにも、周りに対する好奇心はある。ただ、その発揮し方がぎこちないだけ。「周りを拒絶しない」。「好奇心を持ち続ける」。そんな彼らの作り上げたニュートが、ダンブルドアが、複雑で、それでいてチャーミングな理由が分かった気がした。(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 2018年11月23日より全国にて公開©2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights ©J.K.R.
2018年11月29日●SABU監督と話し合ってキャラクターができた『jam』現在、テレビドラマや映画など様々な作品で活躍する、劇団EXILEのメンバー。青柳翔、町田啓太、鈴木伸之、秋山真太郎、八木将康、小澤雄太、小野塚勇人、佐藤寛太、野替愁平と、個々に活躍する彼らが総出演する映画『jam』が、12月1日より公開される。場末のアイドル演歌歌手・ヒロシ(青柳)、良いことをすれば意識不明の彼女の意識が戻ると信じ善行を積むタケル(町田)、刑務所からシャバに戻りやくざに復讐を仕掛けるテツオ(鈴木)といった、3人の主人公をはじめとした、一風変わったキャラクターがたくさん登場するが、実は今回メガホンを取ったSABU監督が劇団EXILE一人一人の個性を膨らませて、役にしているという。今回は、青柳、町田、鈴木の3人にインタビュー。映画の役柄についての質問から、読者アンケートにより集まった彼らの魅力についての見解や、ファンの聞きたいことをぶつけていく。○遊び心の詰まった役に――映画『jam』では、3人のキャラクターがとても面白かったんですが、役に対する印象はいかがでしたか? SABU監督と面接もされたと伺いました。町田:「真面目だね」と言われることが多いんですけど、その印象をSABUさんが誇張してくださって、行き過ぎた変態感だったり、狂気じみた気持ち悪さがあるキャラクターになりました。今までやってきた役の中でもだいぶテイストが違ったので、劇団EXILE総出演だからこそ、思いっきりやれたらいいなと思いました。僕は別に真面目ではないとは思っているんですけど、当たり障りないように気をつけてしゃべっているので、それがSABUさんの中で面白いと思っていただけたのかな。――青柳さんが倒れるシーンで、車からザザッと降りてくるところの動きがすごかったなと思いました。町田:実は、あれは全然台本通りに行ってないんです(笑)。青柳さんの倒れ込むシーンを見たら、結構な倒れこみ方で「ああ、気合い入ってるな」と思って、「じゃあ、僕はヘッドスライディングしますか」と相談しました。さすがにヘッドはできないので、若干、3塁打くらいのスライディングで「大丈夫ですか!!」と、遊び心を入れました。――気合いが入っていたという青柳さんは。青柳:もう、楽しみながらやらせてもらいました。言葉が面白かったので、それに負けないように、でも作風を壊さないように。極力本気で、でも自然に見えるようにやったつもりなんですけど、役名が「横山田ヒロシ」ですから、インパクトが強すぎて。前作もご一緒しているので、わかった上で俺のことをいじって面白くした「横山田ヒロシ」ができたんじゃないかな、と思っています。みんなだんだんやり過ぎていくので、楽しかったです。――やはり、横山田ヒロシのショーのシーンがとても印象的でした。青柳:大丈夫でしたか?鈴木:登場シーン、好きですよ。町田:しかも「せり上がってくるんだ!」という。青柳:でも、曲名「こんばんは、ありがとう」だよ?――音楽としてはどういうジャンルになるんですか?青柳:ニュー演歌?鈴木:(爆笑)町田:どこらへんがニューなのか、ちょっと……(笑)青柳:ヒロシ的には、新しいスタイルの演歌で。世界を目指してるわけだから。町田:世界デビューしてないけど、世界平和の曲を歌ってますもんね。青柳:そう、「どっちもどっち」という曲。「どっちもどっち」を繰り返して、最後「お手つきおあいこ」ですよ。よくこんな歌詞思いつきますよね。町田:完全に、監督がふざけてますね(笑)。――鈴木さんはまた、普段の雰囲気とも全然違った、ダークな役でしたね。鈴木:今回セリフが一言もなくて、アクションに集中できて、撮影も楽しかったです。一切笑わないししゃべらないし、刑務所から出てきてすぐにトンカチを振るう。なかなか巡りあう役ではないので、やりがいがありました。監督とは会議室で30分話したんですけど、「どういう作品やりたいの?」と聞かれた時に、「『海猿』みたいな作品やりたいです」と答えてしまって。町田:真逆だよ(笑)鈴木:30分ずっとしゃべりっぱなしで、台本を開いてみたらセリフひとつもなくて、多分「あいつ、うるさいから黙らせとこう」と思われたのかな(笑)。でも、かっこいい役です。●ファンからのアンケートに、本人たちの反応は――今回、劇団EXILEさんが勢揃いということで、ファンの方にアンケートで、どんなところが魅力なのか伺っています。ぜひ、ご本人たちからのコメントもいただけたら嬉しいです。全体としては「ほとんど全員が高身長でイケメン。そして性格が優しそうで礼儀が良い。顔が良い」といったコメントなどをいただいています。青柳:それは、人前に出てる時しか見てないからだと思いますよ!鈴木:これはどうですか? 「体育会系の方もいるはずだけど、そろうとなぜか文化系になる」町田:文化系の感じ、あるのかな? 体育会系でもないけど。帰宅部っぽい感じかな。鈴木:あ、わかる!町田:ゆるい感じのノリなんですよ。個人個人が好きなことをやってるけど、まとまりはあって仲が良いという、帰宅部です。青柳:集まった時とか、真面目な話することもなく、くだらない話をしてる。――では、「みんなが集まった時の『お正月かお盆で集まった親族』感が好き」「上下関係がゆるそうでかわいい」という意見も、合っている感じですね。鈴木:アットホームな感じはあるかもしれないですね。飾ってない。町田:確かに、先輩たちとの距離感が近いかもしれないです。それは、青柳さんたちがアットホームにしてくださって、空間ができているのかも。鈴木:青柳さんじゃないかもしれないですよ、僕らが勝手にそうしてるのかも(笑)町田:原因は俺らか! すいません(笑)青柳:絶対にそうだよ(笑)――青柳さんは「男らしい役が似合うけど、普段は天然さもあってギャップが大好き」「歌声は聴けば聴くほど心に響いて、感情をすべて持っていかれる」といったコメントが。青柳:ありがたいですけど、多分、『jam』を見れば歌への感情はなくなるんじゃないでしょうか(笑)町田:1回目は笑うかもしれないですけど、何回も見たら魂を持っていかれるかもしれないですよ。横山田ヒロシが世界平和を歌ってるって気付いたら!○誰もが認める鈴木伸之のハイテンションさ青柳:このコメントもいいよ、「ノブくんのハイテンションさが好き」。鈴木:やっと、俺のハイテンションさを理解する人が現れましたね。一同:(爆笑)鈴木:これでも、今はおさえている方ですから。町田:本当にやんちゃですよ。カメラが回っていない場では、多分映せないくらいハイテンションですね。――どういう”ハイテンションさ”なんですか?町田:面白いことを思いついちゃったら、とことんまでやる、という感じです。そういう時は、顔の位置が、ちょっとだけ前に出てくるんです。僕たちに近づいてくるんですよ。さっきまでそこらへんにいたのに、ここらへん(顔の前)にいる。青柳:「青柳さん!」って近づいて来る、なんか見つけた時の顔!!鈴木:そんなにわかりやすいですか!?町田:めっちゃわかりやすい!鈴木:俺は、この意見が気になっちゃってます。「私は町田啓太を一目見てショックを受けた。日本にここまで美しい男がいるとは思わなかった」!――町田さんのファンの方は、語彙力のすごい方が多い印象で。鈴木:わかります! なんか、「ぞっこん」って感じになっちゃいそう。町田啓太中毒ですよ。青柳:”マッ中”ね。鈴木:マッ中(笑)町田:でも、ありがたいですね、本当に。■青柳翔1985年4月12日生まれ北海道出身。2009年、舞台『あたっくNo.1』で俳優デビュー。その後劇団EXILEメンバーとして活動。映画『今日、恋をはじめます』で第22回日本映画批評家大賞 新人男優賞を受賞。ドラマ『ファーストクラス』(14)、『目玉焼きの黄身いつつぶす?』(17)、『食い逃げキラー』(18)、映画『たたら侍』、SABU監督作品『MR.LONG/ミスター·ロン』(17)などに出演。現在、出演作、『あなたには渡さない』(テレビ朝日)が放映中。来年2月8日より出演舞台「MONSTER MATES」、5月より「ハムレット」が上演される。■町田啓太1990年7月4日生まれ、群馬県出身。2010年に「第3回劇団EXILEオーディション」に合格後、ドラマ『ろくでなしBLUES』(11)、NHK連続テレビ小説『花子とアン』(14)、『人は見た目が100パーセント』(17)、『女子的生活』(18)、大河ドラマ『西郷どん』(18)、映画『OVER DRIVE』(18)など話題作に出演し、現在『PRINCE OF LEGEND』(日本テレビ)、『中学聖日記』(TBS)が放映中。映画公開待機作に『二階堂家物語』(2019年1月25日公開)、『PRINCE OF LEGEND』(2019年3月21日公開)、『L♥DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』(2019年3月21日公開)がある。またWOWOW『盗まれた顔~ミアタリ捜査班~』(1/5~放送)にも出演する。■鈴木伸之1992年10月14日生まれ、神奈川県出身。2010年に「第3回劇団EXILEオーディション」に合格後、ドラマ『ろくでなしBLUES』(11)、『GTO』(12)、『ルーズヴェルト・ゲーム』(14)、大河ドラマ『花燃ゆ』(15)、『あなたのことはそれほど』(17)、NHK 連続テレビ小説『半分、青い。』(18)などの話題作に出演。映画『アラグレ』(13)で初主演を果たし、『東京喰種トーキョーグール』(17)、リベンジgirl(17)等で注目を受ける。現在『PRINCE OF LEGEND』(日本テレビ)、『今日から俺は!!』(日本テレビ)が放映中。映画公開待機作に『PRINCE OF LEGEND』(2019年3月21日公開)がある。
2018年11月29日様々な分野の第一線で活躍する人物に迫るドキュメンタリー「情熱大陸」の11月25日(日)オンエア回は、俳優の村上虹郎に密着。“サラブレット”として輝きを超え、いまひとりの俳優として強い存在感を放ち出した期待の俳優の知られざる素顔とは!?1997年、俳優の父・村上淳とミュージシャンの母・UAの間に生まれた村上さん。東京に生まれ神奈川県のシュタイナー学園で学び、沖縄暮らしを経てカナダ留学。その留学中に河瀬直美監督の『2つ目の窓』で俳優デビューを飾ると同作でカンヌ国際映画祭デビューを果たし、第29回高崎映画祭・最優秀新人男優賞を受賞。その後2016年夏クールのドラマ「仰げば尊し」では不良グループのリーダー格を演じ新田真剣佑、北村匠海、太賀、佐野岳らと共演、多くの視聴者に感動を巻き起こし、2017年には映画『武曲 MUKOKU』で第41回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。この夏に放送された「この世界の片隅に」では戦火に翻弄される青年を熱演、来年には映画『チワワちゃん』、舞台「ハムレット」も控えるなど、いま期待の若手俳優だ。村上さんは自身の生まれや育ちについて「親の七光りですか?僕、虹郎っていうくらいなので俳優として七色以上に光りたいです」と明るく答える。母・UAさんの持つ独特でエキゾチックな雰囲気と、父・淳さんの端正な顔立ちを受け継いで若手俳優の中でも群を抜いた存在感を放つ村上さんは、その強い存在感ゆえにとかく「そのままの自分」を求められることが多いのだとか。“自分”を保ったまま“役”という別人格になるというというのは容易ではないが「フィクションを作っているから本当は自分を曲げないといけない。本来、フィクションは全部曲げているって思うんです。でも、だからこそ僕は特に、一番“自分の真ん中”にいなきゃいけないと思う」と語る村上さん。彼にとって演技することや表現することとは何か?若手実力派俳優の知られざる素顔をカメラが追う。村上さんが主演、父・淳さんとの共演も話題となっている映画『銃』は現在公開中。原作は芥川賞作家・中村文則のデビュー作で、同作を数々の伝説的作品を生み出してきた奥山和由がプロデュース、『百円の恋』『嘘八百』の武正晴監督がメガホンをとり映画化。村上さんが拳銃を拾ったことで、その銃に支配され狂気に駆られていく主人公の大学生・西川トオルを演じ、トオルの大学の友人・ヨシカワユウコに広瀬アリス、トオルのもとを訪れる刑事にリリー・フランキー、そのほか日南響子、新垣里沙、岡山天音ら個性派俳優が揃った。「情熱大陸」は11月25日(日)23時~TBS系で放送。(笠緒)
2018年11月25日ウィリアム・シェイクスピア作の舞台『ハムレット』 が、岡田将生主演で公演。期間は東京・渋谷のBunkamura シアターコクーンにて2019年5月9日(木)から6月2日(日)まで、大阪・森ノ宮ピロティホールにて6月7日(金)から11日(火)まで。岡田将生がハムレットに挑むシェイクスピア四大悲劇の1つ『ハムレット』。デンマーク王子ハムレットが、父を殺し、母親と王位を奪った叔父へ復讐を誓う様を描いた、不朽の名作だ。タイトルロールを演じるのは、『伊藤くん A to E』や『家族のはなし』といった映画やテレビドラマのみならず、舞台『ニンゲン御破算』などでも活躍する岡田将生。初舞台作品で、演出家・蜷川幸雄に「いつか君とシェイクスピアをやりたい」と言われていたこともあるといい、待望のシェイクスピア作品への出演となる。恋人オフィーリアには、『日日是好日』『ビブリア古書堂の事件手帖』『来る』など、話題の映画に数多く出演する黒木華、主人公の母親王妃ガートルードには、NHKの連続テレビ小説『半分、青い。』で母親役を好演した松雪泰子が出演。復讐に燃えるレアーティーズには青柳翔、ノルウェー王子フォーティンブラスには村上虹郎と若手の注目株が、ポローニアスには山崎一、クローディアスには福井貴一と実力派ベテラン陣が揃う。また、ホレイシオに堅山隼太、劇中劇の女王に秋本奈緒美といった精鋭キャストが脇を固める。演出を務めるのは、今作で日本初登場となる、ロンドンを拠点に活動する演出家サイモン・ゴドウィン。美術・衣裳は、トニー賞にノミネート経験もあるデザイナーのスートラ・ギルモアが担当する。あらすじ舞台はデンマーク。国王が急死し、王の弟クローディアスは王妃ガートルードと結婚し、跡を継いでデンマーク王の座に就く。父王の死と母の早い再婚とで憂いに沈む王子ハムレットは、従臣から父の亡霊が夜な夜なエルシノアの城壁に現れるという話を聞き、自ら確かめに行く。父の亡霊に会ったハムレットは、実は父の死はクローディアスによる毒殺だったと告げられる。父の復讐を誓ったハムレットは狂気を装う。王クローディアスと王妃ガートルードはその変貌ぶりに憂慮するが、宰相ポローニアスは、その原因を娘オフィーリアへの実らぬ恋ゆえだと察する。父の命令で探りを入れるオフィーリアを、ハムレットは無下に扱う。やがて、王が父を暗殺したという確かな証拠を掴んだハムレットだが、母である王妃と会話しているところを隠れて盗み聞きしていたポローニアスを刺殺してしまう──。【詳細】シアターコクーン・オンレパートリー2019 DISCOVER WORLD THEATRE vol.6Bunkamura30周年記念公演『ハムレット』作:ウィリアム・シェイクスピア出演:岡田将生、黒木華、青柳翔、村上虹郎、竪山隼太、玉置孝匡、冨岡弘、町田マリー、薄平広樹、内田靖子、永島敬三、穴田有里、遠山悠介、渡辺隼斗、秋本奈緒美、福井貴一、山崎一、松雪泰子翻訳:河合祥一郎演出:サイモン・ゴドウィン美術・衣裳:スートラ・ギルモア企画・製作:Bunkamura■東京公演期間:2019年5月9日(木)~6月2日(日)時間:13:00~、18:30~ ※日によって公演時間が異なる。会場:Bunkamura シアターコクーン(東京都渋谷区道玄坂2-24-1)チケット発売日:3月2日(土)10:00チケット取扱い:・Bunkamuraチケットセンター(10:00~17:30/オペレーター対応) 発売日初日特電TEL:03-3477-9912、3/3以降TEL:03-3477-9999、オンラインチケットMY Bunkamura(要事前登録)、Bunkamuraチケットカウンター(Bunkamura1F 10:00~19:00)※発売日初日の取扱いはなし、東急シアターオーブチケットカウンター(渋谷ヒカリエ2F 11:00~19:00)※発売日初日の取扱いはなし・チケットぴあ 発売日初日特電TEL:0570-02-9980(10:00~23:59/Pコード不要)、3/3以降TEL:0570-02-9999(24時間・音声自動応答/Pコード:490-619)、オンラインサイト、セブンイレブン(24時間 毎週火・水曜日の1:30AM~5:30AMを除く)、チケットぴあ店舗・イープラスオンラインサイト、ファミリーマート各店舗(店内Famiポート直接購入)・ローソンチケット 発売日初日特電TEL:0570-084-632(10:00~23:59/Lコード不要)、3/3以降TEL:0570-000-407(10:00~20:00/オペレーター対応)、オンラインサイト、ローソン・ミニストップ各店舗(店内Loppi直接購入 Lコード:32828)■大阪公演期間:6月7日(金)~11日(火)時間:13:00~、18:30~ ※日によって公演時間が異なる。会場:森ノ宮ピロティホール(大阪市中央区森ノ宮中央1-17-5)チケット発売日:4月14日(日)10:00チケット取扱い:・チケットぴあ 発売日のみTEL:0570-02-9530、発売所TEL:0570-02-9999(Pコード:491-541)、オンラインサイト・ローソンチケット 発売日のみTEL:0570-08-4653、発売日翌日以降TEL:0570-00-0407、0570-08-4005(Lコード:53693)、オンラインサイト・CNプレイガイド 発売日翌日以降TEL:0570-08-9977 0570-08-9999、オンラインサイト・イープラスオンラインサイト・森ノ宮ピロティホール 窓口販売問い合わせTEL:0570-200-888(10:00~18:00/キョードーインフォメーション)
2018年11月22日芥川賞作家・中村文則の処女作を原作とし、銃に魅入られた男・トオルの狂気をスリリングに描いた『銃』。村上虹郎さんに熱烈な出演オファーを送ったのは、企画・製作を手掛けた奥山和由さん。奥山さんは、深作欣二監督の『いつかギラギラする日』や北野武監督の『ソナチネ』などを手掛けた日本映画界のレジェンド。虹郎さんは、キャストとスタッフが誰ひとり決まっていない段階で、出演を快諾したそう。「奥山さんはお金のためだけに映画を作りません。自分が観たいと思った映画を、奥山さんの心意気に共感したキャストとスタッフで作るというスタイル。僕も奥山さんに共感し、憧れを抱いていたので、出演することに迷いはありませんでした」武正晴監督は、そんな虹郎さんの演技に魅了されたそう。“表情から立ち振る舞い、雰囲気、何から何まで本当に驚いた”と手放しで大絶賛。「武監督から、細かい演技指導はありませんでした。撮影現場では、僕自身がトオルとして存在していて。役を作るというよりも、自分の中に湧き出る感情を表現しました」トオルの危うさを男の色気全開で表現した虹郎さん。とりわけ、銃を構えるシーンは官能的。「色気を出す演技をしようと思ったことはありませんが、俳優に色気は必要だとは思っています。色気のない俳優にはなりたくないです」『銃』には観客の度肝を抜く、とっておきのサプライズも。トオルと対峙する「オッサン」を熱演したのは、虹郎さんの父親で俳優の村上淳さん。虹郎さんのデビュー作『2つ目の窓』以来の親子共演を果たした。「お互いをよく知っている者同士でお芝居をするのは難しかったです。相手が親父だからこそ、僕にとって意味のあるハードルでした。『オッサン』がトオルを執拗に挑発するセリフは、親父のアドリブ。本編を観て、俳優・村上淳を改めて尊敬しましたし、僕の演技を良いほうへ引っ張ってくれたと思っています。親父は僕の演技を褒めてくれ、ふたりで“良い作品に出合えてよかった”という話をしました。実は撮影当初、トオルとして『オッサン』と向き合ったとき、“一瞬、息子の顔をした”と親父に突っ込まれて(笑)。そのカットは本編には使われていませんが、無意識のうちに息子としての感情が顔に出たのかもしれません」17歳で俳優としてデビューした虹郎さんは、現在21歳。役者として急成長を続け、天才と評されることも少なくない。「天才とは自分の才能に気付き、伸ばしていく人だと思います。すべての人が才能を持っていて、それを伸ばしていけば、天才になれる。僕は今の環境に生まれたことで、才能を伸ばす機会に恵まれました。そこはラッキーだったと思います」20歳の夏に撮り終えた『銃』が、早くも20代最初の代表作となりそうな虹郎さん。今後の目標は、役に深みを出し、役の幅を広げていくこと。「僕の俳優人生において、『銃』は序章の終わりを告げるものだと思っています。これからは年齢的にも違和感なく学生以外の役を演じることができる。仕事を詰め込みすぎず、深みのある役作りをして、役の幅を広げながら、人としての余白を大切にしていきたい。どんどんまわり道をしていきたいですね」『銃』銃を拾った男の理性が崩壊していくさまを描いたサスペンス映画。企画・製作/奥山和由監督・脚本/武正晴出演/村上虹郎、広瀬アリス、リリー・フランキーほか11月17日よりテアトル新宿ほか全国公開。©吉本興業むらかみ・にじろう1997年3月17日生まれ、東京都出身。カンヌ国際映画祭出品の主演作『2つ目の窓』で俳優デビュー。出演映画『チワワちゃん』が来年1月18日公開、5月には舞台『ハムレット』に出演予定。カットソー¥30,000(YOHJI YAMAMOTO/ヨウジヤマモト プレスルームTEL:03・5463・1500)シューズ(beruf Harajuku TEL:03・6427・6563)その他はスタイリスト私物※『anan』2018年11月21日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Ryohei Matsudaヘア&メイク・TAKAIインタビュー、文・田嶋真理(by anan編集部)
2018年11月15日シェイクスピアの名作「ハムレット」が渋谷のBunkamuraシアターコクーン公演を皮切りに、東京と大阪の2都市で上演されます。岡田将生さんが主演を務める本作の最新情報をご紹介します。舞台「ハムレット」2019年5月上演岡田将生さん主演の舞台「ハムレット」が2019年5月9日~6月2日に上演されることが発表されました。シアターコクーンが実施する「DISCOVER WORLD THEATRE」の第6弾公演となる本作は、豪華キャストが名作を演じるとあって注目が集まっています。豪華キャストが多数出演本作では、岡田将生さん演じるハムレットの恋人・オフィーリア役を女優の黒木華さんが演じます。約5年ぶりとなる岡田将生さんとの共演は必見です。ほかにも女優の松雪泰子さんや俳優の村上虹郎さんなど、ベテランから若手まで華やかなキャストが多数登場します。舞台「ハムレット」公演詳細東京公演日程:2019年5月9日(木)~2019年6月2日(日)会場:東京都 Bunkamura シアターコクーン大阪公演日程:2019年6月7日(金)~2019年11日(火)会場:大阪府 森ノ宮ピロティホールスタッフ原作:ウィリアム・シェイクスピア翻訳:河合祥一郎演出:サイモン・ゴドウィン出演者岡田将生黒木華青柳翔村上虹郎松雪泰子など問い合わせ先舞台「ハムレット」を見に行こうシェイクスピアの名作「ハムレット」を豪華キャストが演じる本作は、チケット発売前から注目を集めています。ぜひこの機会に、劇場で「ハムレット」の世界を感じてみませんか。イベント情報イベント名:ハムレット(東京公演)催行期間:2019年05月09日 〜 2019年06月02日住所:〒150-8507 東京都渋谷区道玄坂2丁目24−1東京都 Bunkamura シアターコクーンイベント情報イベント名:ハムレット(大阪公演)催行期間:2019年06月07日 〜 2019年06月11日住所:〒540-0003 大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1丁目17−5森ノ宮ピロティホール
2018年10月24日俳優・岡田将生が、Bunkamuraシアターコクーンにて上演される舞台シアターコクーン・オンレパートリー2019DISCOVER WORLD THEATRE vol.6「ハムレット」で主演を務めることが決定した。■岡田将生×黒木華、シェイクスピア作品初挑戦!現在「昭和元禄落語心中」が放送中、映画やドラマだけでなく、「ニンゲン御破算」など舞台でも精力的に挑戦する岡田さんが今作で演じるのは、国王である父が急死し、後に叔父に殺されたことを知り父の復讐を計画する王子ハムレット。宰相ポローニアスの娘でハムレットの恋人オフィーリア役には、記念すべきディスカバー・ワールド・シアター第1弾「るつぼ」で主役を翻弄する悪女を演じ、現在公開中の『日日是好日』ほか多くの話題作に出演する黒木華が演じる。■「リーガルハイ」以来5年ぶりの共演に「嬉しい」初のシェイクスピア作品にしてあのハムレット役に挑戦する岡田さんは、「初めて舞台をやらせていただいたのが蜷川幸雄さん演出でした。蜷川さんに君とシェイクスピアをやりたいと言われ、その頃から、いつかシェイクスピアの作品をやりたいと思っていました。舞台をやらせていただく度に、どんどんその気持ちが膨らみ、今回話を頂けた時は飛び跳ねました」とオファー時の心境を明かす。一方、黒木さんは「オフィーリアという役もそうですが、シェイクスピアの作品に参加させて頂く事自体が初めてなので、やっと挑戦できる、という気持ちです。私なりにオフィーリアの気持ちを表現できればと思います」とコメント。また岡田さんと黒木さんは、2013年放送の「リーガルハイ」以来5年ぶりの共演。そのときにもう一度共演したいと思っていたという岡田さんは、「嬉しかったです。芯が強く文学的な印象で、すごく話しやすいので今回は黒木さんと色々話をしながら『ハムレット』という作品を作りたいと思っています」と話し、黒木さんも「舞台では初めてなので、今回ご一緒できる事がとても嬉しいです。お芝居に対して、すごく真摯に向き合う方という印象なので、私も必死についていければと思います」と共演を心待ちにしている様子だ。■実力派&いま旬俳優が集結!さらに、ハムレットの母であり叔父クローディアスと再婚する王妃ガートルード役に松雪泰子。宰相ポローニアスの息子で父と妹の復讐に燃えるレアーティーズ役に「劇団EXILE」青柳翔。ノルウェー王子フォーティンブラス役に村上虹郎。オフィーリアとレアーティーズの父ポローニアス役に山崎一。国王を殺害し王位を強奪した叔父クローディアス役に福井貴一。ハムレットの親友・ホレイシオ役に竪山隼太。劇中劇で女王役を演じるプレイヤークイーン役に秋本奈緒美が決定した。■日本初登場! サイモン・ゴドウィンが演出を手掛ける本舞台の演出を手掛けるのは、ロンドンを拠点に活動し、現在はロイヤル・ナショナル・シアターのアソシエイトディレクターも務めるイギリス人演出家サイモン・ゴドウィン。2016年のロイヤル・シェイクスピア・カンパニー・プロダクションの「ハムレット」では、アフリカを舞台に置き、黒人俳優がハムレットを演じるという大胆な演出で注目を集めた。今回の上演に関してサイモン氏は、「今回日本で初めて作品を演出する機会を頂けたことを光栄に思い、とても楽しみにしています」と話し、「『ハムレット』はダークなおとぎ話です。幽霊、悪夢、そして様々な現実がぶつかり合い、恐ろしい破滅を引き起こします。戯曲の舞台設定はデンマークですが、今回のバージョンにおいては、真実とファンタジーが入り混じることになります。ハムレット自身がそうであるように、お客様もこの方向感覚を失ってしまうような世界、『この世の箍(たが)が外れてしまった』(Time is out of joint)、そして私達が『それを正す』(set it right) すべを見出さなくてはならない世界、を体験することになるでしょう」とコメントを寄せている。Bunkamura30周年記念 シアターコクーン・オンレパートリー2019DISCOVER WORLD THEATRE vol.6「ハムレット」は2019年5月9日(木)~6月2日(日)Bunkamuraシアターコクーン(東京公演)、6月7日(金)~6月11日(火)森ノ宮ピロティホール(大阪公演)にて上演。(cinemacafe.net)
2018年10月24日「平成って、慣れないうちに終わっちゃうって感じね」。そう語る黒柳徹子(84)が、平成元年に始めた舞台「海外コメディ・シリーズ」が、今秋上演の32作目『ライオンのあとで』(東京・EXシアター六本木にて、9月29日~)でファイナル。“女優”としてのお話を伺った――。30年前の「海外コメディ・シリーズ」の初回は、“お姉ちゃん”って呼んでいた山岡久乃さんとご一緒でした。とてもうれしかったのと同時に、怖かった。山岡さんってね、厳しいの。芝居のなかで、山岡さんが私に手紙を渡してくれてそれを私が声を出して読むシーンがあったの。私が山岡さんに“書いてあるの渡してね”と言ったら山岡さんは、“手紙くらい覚えなさい。昔は手紙でも覚えたんです”って。意地悪された人が昔いたらしい、と思いました。でもね、優しい人でした。山岡さんと私が主役で、ほかにセリフのない俳優の方たちも出てくるじゃない。彼らに毎日、おでんを煮たり、シューマイをつくったり。“みんな収入がなくて一食だって食べるのが大変なんだから”って。私なんかNHK出身でそのままきてしまったから、一食食べるのが大変ってそんなに思わなかったの。だからますます、お姉ちゃんはえらいなぁって、尊敬しました。山岡さんと池内淳子さんと3人で同じ老人ホームに入るって約束もしていたんですけどね。それなのに亡くなってしまって。あのときは本当に悲しかった。■30年の舞台作品から、お気に入りを選ぶなら30年でたくさんの作品に出られて、本当によかった。これだけの芝居、なかなかできないですから。どれも好きですけど、今度の最後の公演に決まった『ライオンのあとで』は好きなんです。サラ・ベルナールというフランスの女優さんの生涯を描いているんですが、この人がすごく変わっていて面白い。片方の脚を切断しても、舞台に立って『ハムレット』を演じたりするんです。そういう変わっている人をやるのはいいなぁと思います。私は喜劇をやるのが好きです。日常的に悲劇的なことが多いのに、これ以上悲劇をやってどうする、という感じがして。悲劇をやってみても案外うまいんじゃないかと思うんですけどね。ふふふ。でもやっぱり、喜劇のほうが、合っているんじゃないかと思います。パルコ・プロデュースでの舞台は一区切りになりますが、私自身は芝居を終わらせるつもりはありません。100歳までやる気でいますよ。
2018年08月17日クールビューティな刑事や超優秀な派遣社員、アネゴ肌の仕事人間、子育て世代の市議会議員など、唯一無二の存在感で時代を代表する“女性像”を演じてきた篠原涼子。2018年は、吉永小百合主演『北の桜守』に加え、広瀬すずと二人一役を演じる『SUNNY 強い気持ち・強い愛』、さらに西島秀俊&坂口健太郎共演『人魚の眠る家』と3本の映画が公開される。そこで篠原さんの誕生日に合わせ、これまで演じてきたさまざまな女性たちをふり返ってみた。90年代、小室哲哉とのタッグでミリオンセラー篠原さんは1973年8月13日生まれ、群馬県出身。1990年よりアイドル・グループ「東京パフォーマンスドール」の初代メンバーとして活動し、94年に「篠原涼子 with t.komuro」としてリリースした小室哲哉プロデュースのシングル「恋しさと せつなさと 心強さと」が、日本の女性ソロ歌手としては初となるダブルミリオン(200万枚)を記録する大ヒットに。紅白歌合戦にも出場した。さらに90年代、「笑っていいとも!」「TVおじゃマンモス」など人気番組のほか、91年12月~97年4月まで日曜20時に放送されていたバラエティ番組「ダウンタウンのごっつええ感じ」にレギュラー出演していたことは、いまや伝説だ。2000年代から女優業を本格化!“アネゴキャラ”確立2001年、蜷川幸雄演出の舞台「ハムレット」に出演したあたりから、女優としての活動を本格化。この「ハムレット」は夫・市村正親と初共演した作品だった。当時は独身だったが、2003年、宮藤官九郎脚本のラブコメ「ぼくの魔法使い」で、何かを思い出そうとするとオヤジ(古田新太)に変身してしまうという、ぶっ飛んだ美人妻を演じ、翌04年には「光とともに…~自閉症児を抱えて~」で、自閉症の子どもを持つ母親役を演じて評価を集めた。そして、阿部寛がリストラされた専業主夫となり、篠原さんが出版社の編集者として仕事復帰する「アットホーム・ダッド」や、赤西仁と共演した「anego~アネゴ~」、当たり役となった「アンフェア」のクールな女性刑事・雪平夏見役と出会い、“アネゴキャラ”のイメージを確立させる。仕事がデキすぎる派遣社員「ハケンの品格」(’07)もハマリ役となり、2007年、2008年は明治安田生命が新入社員を対象に調査した「理想の女性上司」の第1位に2年連続で選ばれたこともある。特に、篠原さんがバツイチ、子持ち、大酒飲み、検挙率ナンバーワンを誇る“無駄に美人”な刑事・雪平を10年にわたり演じた「アンフェア」シリーズは、好評を受けてスペシャルドラマ3作品、劇場版も3作品製作され、2015年公開の『アンフェア the end』で完結。いわずと知れた篠原さんの代表作の1つであり、当時のシネマカフェインタビューでも「私自身、納得いく終わり方だと思います」と自信を込めて話していたのが印象的。シリーズでは、篠原さん演じる雪平の妖艶な魅力もクローズアップされ、さらに雪平の娘・美央を演じた向井地美音が、成長して「AKB48」のメンバーとなったことも話題となった。旬な年下彼氏と恋愛「ラスト・シンデレラ」「オトナ女子」プライベートでは2児の母となった篠原さんが、2010年代は年上彼女×年下彼氏という構図の2作に主演したことも印象深い。「ラスト・シンデレラ」(’13)では、美容師として頑張ってきたが、恋愛はすっかりご無沙汰、立ち食いそば屋に栄養ドリンクがお供、気づけばヒゲが生えてる(!?)というアラフォー“おやじ女子”を熱演。年下のワケありイケメン彼氏を三浦春馬が演じ、セクシーシーンの数々も話題に。同じ美容室の店長(藤木直人)との三角関係と、恋愛や結婚にまつわる大塚寧々&飯島直子との大人女子トークにも注目が集まった。その後、2年半ぶりに連ドラ主演を果たした、その名も「オトナ女子」には、江口洋介、吉瀬美智子、鈴木砂羽、谷原章介が出演。広告の仕事をバリバリこなす40歳の独身女性の役で、ミュージシャンとして成功を目指す年下彼氏を最旬俳優・斎藤工が演じていた。40歳の女性が、ダメな男たちに振り回されながらも、自分の幸せをつかむために闘していく姿を体現。“こじらせ女子”よりもどこか達観したところがあり、“美魔女”でもなく、いくつになっても“女子”でいたいと考える女性たちの先鋒となっていた。「民衆の敵」で月9初主演!ママさん市議に意外ともいえるが、月9ドラマの初主演作となったのは恋愛ドラマではなく、相次ぐ政治家のスキャンダルや政治不信にも目配せした「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」(’17)。演じたのは、学歴なし、政治経験なし、“コワいモン”なしの新人市議会議員・佐藤智子。「しあわせなふりはやめて、本当にしあわせになりましょう」そんなキャッチコピーを掲げた智子は、石田ゆり子をはじめとするキャリアのあるママ友たちを引き入れ、見事、初当選。市政にはびこる悪や社会問題を「それって、おかしくないですか!?」と市民目線で訴えていく姿が痛快に映った。智子の夫役には今年の大ブレイク男・田中圭、ライバル市議会議員には高橋一生、同期の議員には前田敦子や千葉雄大、一癖も二癖もある市議会のドンには古田新太と、脇を固めるキャストも豪華で、魅力的だった。あのころの輝きを再び…!『SUNNY』小室氏が音楽を担当し、約22年ぶりとなる再タッグで注目を集めている『SUNNY 強い気持ち・強い愛』が、8月31日(金)に公開される。大ヒットした韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を、『モテキ』『バクマン。』の大根仁監督が映画化。小室氏が手がけた安室奈美恵の「SWEET 19 BLUES」をはじめ、90年代を代表するJ-POPが全編を彩る笑って泣ける青春音楽映画だ。篠原さんが演じるのは、夫と子どものために尽くしてきた専業主婦・阿部奈美。あるとき、余命わずかと宣告された高校時代の親友・芹香(板谷由夏)と再会、彼女のために、かつてルーズソックスを履き、毎日を謳歌していた“あのころ”を共に過ごした仲間たちを探すことに。やがて、その作業は奈美にとっても、自身の人生を一度立ち止まってふり返る、大切な旅路でもあったことに気づいていく。舞台となる90年代に「小室さんに出会って、歌を歌うきっかけでテレビとかメディアに出させていただいた。お返しできないままだったので、こういう形でご一緒するのは神様のお導きじゃないですけど、すごく感謝しています」と、完成披露試写会の舞台挨拶で語っていた篠原さん。映画本編では、ルーズソックスの代わりにタオルを巻き、娘(松本穂香)の制服を拝借して「Don’t wanna cry」をリビングで歌うシーンがあり、ちらりと歌声を聴くことができる。“反抗期の娘”芳根京子と共演も!母親役といえば、娘を虐待する母とその娘の30数年後の二役に挑戦した2017年正月のスペシャルドラマ「愛を乞うひと」がある。下田治美の同名小説を原作にし、1998年に原田美枝子主演で映画化もされた同作は、篠原さんにとっても念願の企画だったそう。クライマックスでは老いた母親と大人になった娘が対峙するシーンを、老けメイクに挑んで1人で演じ分ける熱演を見せた。さらにこの秋、東野圭吾の作家デビュー30周年を記念して書かれた小説を堤幸彦監督が映画化する『人魚の眠る家』では、脳死状態となった幼い娘に究極のある決断を下す母親を演じる。久々ともいえるミステリー作品であり、「娘を殺したのは、私でしょうか…」とのキャッチコピーからも、衝撃的な展開が待ち受けていることが想像できる。また、来年には再び、たくましい母親役が控えている。書籍化された人気ブログを原作にする『今日も嫌がらせ弁当』(2019年初夏公開予定)で演じるのは、無視や生意気な態度を繰り返す反抗期真っただ中の娘に、高校の3年間、1日も休むことなくキャラ弁で対抗していったシングルマザーだ。その反抗期の娘を演じるのは、篠原さんを“憧れの人”と公言する芳根京子。芳根さんのデビュー作でもあった「ラスト・シンデレラ」では、篠原さん演じる主人公の友人(大塚寧々)の娘役だったが、今回は愛憎入り交じった“母娘バトル”でがっつりと共演を果たす。芳根さんだけではない。繊細なハートと情の厚さを強がりで隠しながら、常に自分に正直であろうとし、あきらめず、投げ出さず、挑戦を続ける役柄を数々演じてきた篠原さんに、憧れを抱く女性は多い。実に13年ぶりとなる舞台で初主演を務め、先日千秋楽を迎えたばかりの「アンナ・クリスティ」を例に出すまでもなく、すでに篠原さんはネクストステージへと足を踏み出しているのだ。(text:Reiko Uehara)■関連作品:北の桜守 2018年3月10日より全国にて公開ⓒ 2018「北の桜守」製作委員会SUNNY 強い気持ち・強い愛 2018年8月31日より全国東宝系にて公開© 2018「SUNNY」製作委員会人魚の眠る家 2018年11月16日より全国にて公開Ⓒ2018「人魚の眠る家」 製作委員会今日も嫌がらせ弁当 2019年初夏、全国にて公開予定©映画「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会
2018年08月13日●ヒットを呼ぶ男・小栗旬?2017年に公開され、最終興行収入38.4億円、2017年の実写邦画ではNo.1の成績を記録した映画『銀魂』。漫画家・空知英秋による『週刊少年ジャンプ』(集英社)連載中の同名コミックを原作に、福田雄一監督が実写化のメガホンを取った。舞台となるのは、パラレルワールドの江戸。宇宙からやってきた"天人(あまんと)"と侍・坂田銀時(小栗旬)の間に起こるさまざまな事件を描く同作は、破天荒なギャグと熱いアクション、ほろりとする物語で人気を博している。続編である『銀魂2 掟は破るためにこそある』(8月17日公開)は、原作でも人気の「真選組動乱篇」と「将軍接待篇」のハイブリッド作。前作では自身の過去に関わる物語でシリアスなシーンも多かった小栗が、今作では存分に弾けた姿を見せたという。マイナビニュースでは『銀魂』に関わる男性たちへのリレーインタビュー企画「動乱の男達」を実施。初回は主演の小栗に話を聞いていく。○前作の序盤から「続編をやりたい」――プロデューサーによると、もう前作の撮影序盤から「続編をやりたい」という話になっていたそうですね。「できれば何本か作りたい」という話は聞いていたので、「実現したらいいですね」と話してはいました。昨年の『銀魂』がヒットして、『銀魂2』も作るぞという話になったので、「じゃあ、何をやりましょうか」というところから話を始めていきました。――反響の大きさは感じましたか? 2017年は『銀魂』と『君の膵臓をたべたい』(キミスイ)という邦画ヒット作両方に小栗さんが出演されていて、「ヒットを呼ぶ男」という感じなのかな、と思ったんですが。「みんなが喜んでくれて、良かったな」と思いました。去年は、『銀魂』と『キミスイ』、そして一昨年は『信長協奏曲』が話題になって、意外と、ヒット映画に出させてもらっているんですよ(笑)。――前作を踏まえて、今回銀時を演じる上でアプローチの違いはありましたか?前作では、できる限り原作のキャラクターに近づけようと思っていました。近づけた先に、原作ファンの方達に喜んでいただけるキャラクターになればいいなと思っていたんですが、そうして作った銀時を、喜んでいただけたのかな、という感覚はありました。だからこそ、『銀魂2』では逆に意識せずに、自分なりに思う銀時をがっつりやらせていただきました。――「自分なりに思う銀時」は、どうやって出来上がるものでしょうか…?どうかなあ……言葉にできるような作業ではなかった、という気もします。自分の中で出来上がっている、イメージを体現しようという試みだったのかもしれません。『銀魂』はアニメ版が好きな方もたくさんいるので、「アニメではこういう言い方をしてたな」と参考にしたり。一から演じる、ということとは、またちょっと違ったスタンスの臨み方だったりもしたのだと思います。●2チームのアクション、そしてギャグパートの振り幅○大変そうだった窪田正孝――窪田さん演じる万斉とは戦闘シーンもありましたが、アクションシーンを一緒に演じての印象はいかがでしたか?窪田くんは、大変そうでした。三味線を背負って、ヘッドフォンをつけて、しかもサングラスですから。身につけるものが多い中のアクションで、「かわいそうだな」と思いつつも、一緒に頑張っていただいて(笑)。やっぱりすごく体が動く方ですし、一緒にやらせてもらって、とても楽しかったです。本当に、身のこなしがきれいでかっこいい! 面白いアクションになっていると思います。今回はアクションチームが2チームいて、ひとつの作品で混在しているのが、「良いな」と思っています。僕と万斉の方をやってくれているのは、前回のアクション担当のチャンくん(チャン・ジェウク)率いる韓国のチームでした。一方真選組の方はGocooの田淵(景也)さん。一つの作品のなかで違った作り手のことが観れるというのは、豊かなことだと思います。――その違いはどんな風にアクションに現れてるんですか?チャンくんは日本刀の所作からも離れた、舞みたいなアクションなんですよね。対して、田渕さんはがっつり日本刀の使い方をしながら、アクロバットを入れてくる。ちょっと肌触りが違うところが面白いと思います。――大阪で、「スナック すまいる」撮影現場取材に伺ったのですが、正直、今の話を聞いて本当に同じ映画だったのかな? と思いました。それが、『銀魂』という作品が愛されている最大の要素ですよね。すごく振り幅があるし、バカなことしてたら突然真面目になっちゃう部分もある。でも「銀魂だから」ということでなんでもOKになっているのがすごいと思います。それを、みんな全力で真面目に作ってます。万事屋3人は、ギャグパートをとことんやらせてもらったと思っているので、その辺を「バカだなあ」と思ってもらえれば嬉しいです。――前作と今作の撮影の間に、舞台『髑髏城の七人』に主演されて、演じられていた捨之介は少し銀さんとも通じるところがあるのかと思ったのですが、意識はされていましたか?確かに捨之介と銀時って、ヒーロー像として似ている部分はあります。だからこそ、「似せたくないな」と思って、少し意識しながら、演じていたかもしれないです。でもどちらかというとミュージカル『ヤングフランケンシュタイン』で福田さんとがっつりやった影響が大きくて、『銀魂2』の時の方が、互いのコミュニケーションが取れる状況になっていたのだと思います。『銀魂』の現場って、みんなそれぞれが福田さんへの"ネタ見せ"みたいなところがあるんですよ。それも楽しくて、今回も福田さんにハマるかもしれないネタを一生懸命考えていたので、『銀魂2』の方が、しっくりきていたのかもしれません。――福田イズムにどんどん染まる感じが。あんまり、染まりたくないんですよね。俺、もっと真面目な俳優なんで!!(笑) でもやっぱり素敵な方だと思います。これだけ人が集まっているのも、監督の魅力です。●次回登場・三浦春馬は「いつも気になっている」○誠実さを感じた鴨太郎役――今回リレーインタビューとなっていまして、次は三浦春馬さんなんです。三浦さんが鴨太郎役に、と聞いた時はどういう気持ちでしたか?伊東鴨太郎という完全なヒールは、この作品においてはある意味、損な立ち位置なのかもしれないとも思うんです。『銀魂』で福田組で、コメディをやりたいという人も多いし、前作では新井(浩文)くんもシリアスな役に悩んでいましたから(笑)。それを春馬がやってくれると聞いた時に、彼の誠実さを感じると思いました。――三浦さんはどういう存在ですか?弟みたいな存在なので、いつも彼のことは気になっています。とてつもない努力家だから、のめり込みすぎている姿を見るのですが、そこが魅力でもあって、とにかく真面目なんです。でも最近、少し余裕が出てきたのかな、と思います。今回は現場でほとんど共演シーンがないのですが、春馬と窪田くんが、一切笑いをせずに真面目な演技を見せてくれていることで、ギャグパートも輝かせてもらっているので、感謝しています(笑)。■小栗旬1982年12月26日生まれ、東京都出身。98年、ドラマ『GTO』で連続ドラマレギュラーデビュー。03年、蜷川幸雄演出の舞台『ハムレット』に初出演し、以降は蜷川作品の常連となる。『花より男子』シリーズ(05~07)、『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』(07)で一気にブレイク。『クローズZERO』シリーズ(07/09)の大ヒットで人気を不動のものとする。エランドール賞新人賞や第17回日本映画批評家大賞主演男優賞などを多数受賞。『シュアリー・サムデイ』(10)では俳優として史上最年少となる映画監督デビューもしている。福田監督作には『勇者ヨシヒコと魔王の城』(11)のゲスト出演や、『HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス』(13)の脚本協力に加えて、ミュージカル『ヤングフランケンシュタイン』(17)でもタッグを組んだ。
2018年08月06日葵わかな&佐野勇斗W主演映画『青夏きみに恋した30日』がもうすぐ公開。フレッシュな若手キャストが出演している本作だが、特に気になるのが、いま人気急上昇中の水石亜飛夢。水石さんといえば、通称“テニミュ”と呼ばれる人気ミュージカル「テニスの王子様」に出演。今回シネマカフェでは、そんな「テニミュ」出身でいま勢いのある若手俳優たちに注目してみた。TVアニメ化もされた人気漫画、許斐剛による「テニスの王子様」(通称・テニプリ)を、今度は舞台化させたミュージカル「テニスの王子様」。2003年からスタートし、以降の人気少年漫画を舞台化する火付け役に。また、1stシーズンには城田優や斎藤工、瀬戸康史といった現在第一線で活躍する実力派俳優も出演しており、本作がデビュー作となる新人も多いことから“若手俳優の登竜門”とも呼ばれている。そんな偉大な先輩たちに続く、「テニミュ」出身の勢いある若手俳優たち3人に注目!◆水石亜飛夢/テニミュ2ndシーズン:柳蓮二役2012年の「ミュージカル・テニスの王子様2ndシーズン」にて、冷静沈着な立海の参謀・柳蓮二役で役者デビューを飾り、同役を2年間演じた水石さん。本作で一気に知名度を高めた彼の人気は衰えることを知らず、初めて座長・主演を務めた舞台「ハムレット」のチケットは、即日完売となったほど。ここ数年では、渡部篤郎&飯豊まりえ主演の話題作「パパ活」、『鋼の錬金術師』では山田涼介演じる主人公エドの弟で、フルCGで描かれた鎧姿のアルの声と動きを務めた。そして、8月1日(水)から公開の映画『青夏きみに恋した30日』でピュアラブストーリーに挑戦。イケメン高校生・吟蔵(佐野さん)の友人かつ人気少女漫画家として活躍する、少し変わった一面もあるキャラクター・皆見ナミオ役を好演。メインキャストの中では最年長となった水石さんは、ほかの共演者から兄貴のように慕われていたそう。実際は2人兄弟の弟であるが、「お兄さん気分を味わえてよかった」と撮影を振り返った。また、ナミオと同じく吟蔵の友達である永村さつきを演じた秋田汐梨に対し、靴を脱ぐときに手を差し伸べるなど、紳士的な一面もあったとか。いま人気急上昇中の水石さんに注目しつつ、この夏の話題作『青夏』をチェックしてみては?◆小関裕太/テニミュ2ndシーズン:菊丸英二役ブレイクの登竜門の“元祖”「天才てれびくんMAX」でてれび戦士としてレギュラー出演し、2011年から2012年まで「ミュージカル・テニスの王子様2ndシーズン」で主人公の先輩・菊丸英二を演じ続けてきた小関裕太。その後も、ドラマ「ごめんね青春!」「恋がヘタでも生きてます」、映画『覆面系ノイズ』『曇天に笑う』など、話題作に続々出演。現在放送中の「ゼロ 一獲千金ゲーム」ほか、連続テレビ小説「半分、青い。」では終盤に出演することが発表されたばかり。待機作には、人気少女漫画原作の『春待つ僕ら』があり、北村匠海演じる主人公と恋のライバルとなる帰国子女のキャラクター・神山亜哉役を好演。今回はミステリアスな高校生ということで、本作ではまた新たな小関さんの一面が見られそう。◆志尊淳/テニミュ2ndシーズン:向日岳人役2011年に「ミュージカル・テニスの王子様2ndシーズン」にて、主人公のライバル校である氷帝学院の向日岳人役で俳優デビュー。2014年には「烈車戦隊トッキュウジャー」で主演を務め、一気に知名度を上げた志尊淳。近年では様々な役どころを演じ分け、その振り幅の大きさに注目が集まっている。例えば、「ドルメンX」では地球侵略のためトップアイドルを目指す“宇宙人”を、「女子的生活」ではトランスジェンダーの女性でありつつ恋愛対象は女性、つまり心はレズビアンという難役に挑戦。さらに、現在放送中の「半分、青い。」ではゲイの漫画家、“ボクテ”こと藤堂誠役を演じ、視聴者を魅了させている。今後も、主演を務める『走れ!T校バスケット部』や、NHKのスペシャルドラマ「太陽を愛したひと~1964 あの日のパラリンピック~」が公開&放送を控えている志尊さん。“かわいい系俳優”として注目を集める志尊さんだが、かわいいだけでない、幅広い演技で魅せる彼のさらなる飛躍に期待が高まる。『青夏きみに恋した30日』は8月1日(水)より全国にて公開。『春待つ僕ら』は12月14日(金)より全国にて公開。『走れ!T校バスケット部』は11月3日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:走れ!T校バスケット部 2018年11月3日より全国にて公開© 2018「走れ!T校バスケット部」製作委員会青夏きみに恋した30日 2018年8月1日より全国にて公開©2018映画「青夏」製作委員会春待つ僕ら 2018年12月14日より全国にて公開©あなしん/講談社 ©2018 映画『春待つ僕ら』製作委員会
2018年07月29日今日は夏至ですね。雨続きの日本ではちょっとイメージしづらいけれど、北半球では1年で一番昼が長く、夜が短い日なのだそう。太陽の力が最も強まるこの日は、妖精たちの持つ力がパワーアップするときでもあり、森の中では祝祭が催されるとの言い伝えがあります。■夏至の時期に読みたい『夏の夜の夢』そんな幻想的な森を舞台とした物語と言えば、シェイクスピアの『夏の夜の夢』。夜の森に迷い込んだ2組の男女の恋の行方を描いた、ロマンティックな喜劇です。原題の『Midsummer Night』は「夏至前夜」という意味で、欧州のキリスト教圏では、若い男女が森へ出かけて幸せな結婚を祈る特別な日だとか。ここで『夏の夜の夢』を読んだことがない方のために、どんなお話かをざっくり解説しますね。◎『夏の夜の夢』ってこんな物語登場人物はアテネの貴族、職人、そして妖精たち。親に結婚を反対された女子ハーミアと恋人ライサンダーが駆け落ちし、ハーミアの婚約者デミートリアスと彼の元カノ、ヘレナがその後を追いかけます。一方、地元の職人たちはアマチュア演劇の稽古をするために森へ。恋人たち、職人たちはそれぞれ森の奥に迷い込むのですが、そこでは妖精の王と女王がケンカの真っ最中。王は女王を罠にかけるため、いたずらっ子の妖精パックに惚れ薬の花を取ってくるよう命じます。パックがその花の汁を女王だけでなく2人の若者にもかけたから、さあ大変。ライサンダーもデミートリアスも、ハーミアではなくヘレナに恋をしてしまい…。途中、ハラハラさせつつも、とにかく楽しくて祝祭感あふれるストーリーは、じめじめしたこの季節にぴったり!何度も映画化されているので、DVDを見比べて、お気に入りの1本を見つけるのもいいかもしれません。◎とっつきやすい映画はこちら!・『真夏の夜の夢』シェイクスピアの戯曲をミシェル・ファイファー、ソフィー・マルソーほか豪華キャスト共演で映画化。舞台はトスカーナ地方。妖精パックの手違いで人間と妖精が入り乱れる一夜の恋騒動が起こり…。(1999年:アメリカ)・『真夏の夜の夢 さんかく山のマジルー』『ナビィの恋』の中江裕司監督が沖縄の小さな島を舞台に描くラブコメディ。亡き祖母の分骨のために東京から島に戻ったゆり子は、妻子ある男性との恋愛に悩んでいました。そんな彼女の前に、幼い頃に心を通わせた精霊マジルーが現れて…。(2009年:日本)■おすすめ!シェイクスピアの恋物語シェイクスピアって難解そう…という印象を抱いている人も多いのでは?でも『夏の夜の夢』以外にも、ロマンティックなラブストーリーはいろいろあります。そして、映画化されているものもいっぱい!その一部をご紹介しますね。◎悲恋!『ロミオとジュリエット』まずは言わずと知れた『ロミオとジュリエット』。敵対する家に生まれた男女の悲恋を描いた名作です。こちらに関連する映画は…・『ロミオ+ジュリエット』今ではワイルドかつ貫禄のある容貌となったレオナルド・ディカプリオ。かつては王子さま系だった彼の美少年っぷりを堪能するならこちら!バズ・ラーマン監督が舞台を現代のアメリカに置き換え、対立する一家に生まれた少年少女の悲しい恋を描きました。(1996年:アメリカ)・『ウエスト・サイド物語』『ロミオとジュリエット』を元にしたブロードウェイ・ミュージカルの映画化作品。舞台はNYのダウンタウン。ヨーロッパ系移民とプエルトリコ移民のグループが対立を繰り返す中、前者の元リーダーと後者のリーダーの妹が恋に落ち…。音楽、ダンス、演出、どれを取っても文句なしの傑作です!(1961年:アメリカ)◎まるでラブコメ?『十二夜』双子の兄と生き別れになった男装のヒロインを中心に様々な恋が生まれ、いくつもの恋模様が絡み合って大変なことに…。でも最後はハッピーエンド!なロマンティックコメディです。・『恋に落ちたシェイクスピア』若かりし日のシェイクスピアと上流階級の娘の恋を描いた物語。グウィネス・パルトロー演じるヒロインの名は『十二夜』の登場人物ヴァイオラと同名。しかも役者になるために男装しています。映画の最後には『十二夜』のヒロインのモデルとして提示されるシーンも。(1998年:アメリカ)・『アメリカン・ピーチパイ』『十二夜』を現代風にアレンジしたティーンコメディです。女子サッカーチームで活躍していたヒロインが、チームが廃部となったことから、双子の兄になりすまして男子サッカーチームに入部。同じチームの男子に恋をしたり、女子に惚れられたり、てんやわんやな展開に…。(2006年:アメリカ)■まだまだある!シェイクスピアの恋物語…というわけでいろいろ紹介してきましたが、いかがでしょう?気になる物語はありましたか?シェイクスピア作品には、この他にも『空騒ぎ』『じゃじゃ馬ならし』『お気に召すまま』『ヴェニスの商人』といった恋愛要素の強いものがあるので、片っ端からチェックしてみても楽しいかも。喜劇より昼ドラ的なドロドロした物語が好みなら『オセロ―』や『アントニーとクレオパトラ』がおすすめです。◎みんなが知ってるあの作品も!ちなみに松本潤、有村架純の映画『ナラタージュ』には、『夏の夜の夢』の劇中劇が重要なシーンとして登場。塩谷瞬、沢尻エリカの共演で日本人少年と在日少女の恋を描いた『パッチギ!』のキャッチフレーズは「日本版ロミオとジュリエット」。などなど、シェイクスピアの作品は、今なおクリエイターたちに影響を与え続けています。『ライオンキング』の元となっているのは『ハムレット』だと言われていますし。『ハムレット』と言えば、イーサン・ホークが“中二病感”あふれる若者を演じる現代版『ハムレット』も魅力的です!◎雨の夜は家にこもって…夏至、そして鬱陶しい梅雨の時期である今、あえてシェイクスピアの世界に浸ってみませんか?古くて新しい物語の世界観や美しい台詞の数々に触れれば、いつもと違う気持ちで初夏を迎えられるかもしれません。
2018年06月21日ブロードウェイ・ミュージカル「サムシング・ロッテン!」が、「勇者ヨシヒコ」シリーズや『銀魂』『斉木楠雄のΨ難』で知られる福田雄一の演出・上演台本で12月17日(月)より上演されることが決定。メインキャストには、中川晃教、西川貴教ら日本のミュージカル界を牽引する実力派が顔を揃えた。■福田雄一「出来上がりも幸せなことになる」本作は、トニー賞で2015年に9部門ノミネート、1部門受賞という快挙を成した作品の日本語版。タイトルの「Something Rotten!=サムシング・ロッテン!」は、直訳すると「何かが、腐っている!」。ハムレットの一節「something is rotten in the state of Denmark.(デンマークの國では、何かが腐っている)」を思わせるタイトルで、複数の戯曲、ミュージカル作品へのオマージュが随所に登場するコメディミュージカル。物語は1595年、ニックとナイジェルのボトム兄弟が、絶大な人気を誇るウィリアム・シェイクスピアと競いながら舞台芸術業界で成功を目指す内容だ。演出・上演台本を手掛ける福田氏は、周囲から「ロッテンは福田さんがやるべき!」と言われたことがきっかけで観たそうで、「『福田さんがやるべき!』の意味が分かりました。本当にミュージカルが好きな人たちがその愛を溢れんばかりに表現したコメディです。ということで、ミュージカル界で大活躍する役者さんたちが集まって頂けたことは、とても幸せなことですし、出来上がりも幸せなことになることでしょう」とコメントしている。■中川晃教VS西川貴教の文芸バトル主人公でスランプ中の劇作家ニック役を、ミュージカル「モーツァルト!」の主役に抜擢され、音楽活動と並行し俳優としても活動する中川晃教。そのライバルでありルネサンス時代のスーパースター劇作家シェイクスピア役を、T.M.Revolutionとして音楽活動するほか俳優などマルチに活動を展開し、4月からは地球ゴージャスの舞台「ZEROTOPIA」への出演も控える西川貴教が決定。中川さんは、「僕は面白いことはできません。たぶん。でも、『サムシング・ロッテン!』は、役者としてもどれだけ弾けられるかどうかが鍵の作品!最高かつ夢のあるキャスト!そしてクルーと!本作の持つエンターテイメント性をジュウニブンにお届けできるよう精進していきます!」と意気込み、西川さんは「演ると決めたからには福田雄一演出を存分に堪能したいと思っています。以前シェイクスピア作品を演じたことはありましたが、まさか自分がシェイクスピアを演じることになろうとは、思ってもみませんでした」とコメントしている。■瀬奈じゅん&橋本さとしらもまた、ニックを献身的に支える頼もしい妻ビー役に瀬奈じゅん、ニックの作品に大きな影響を与える預言者ノストラダムスには橋本さとし、ニックのピュアな弟ナイジェル役を平方元基、清教徒の娘ポーシャ役を清水くるみが演じる。瀬奈さんが「福田さんの演出…何をやらされるのか、いまからドキドキ…いや、ワクワクしています!」と現在の心境を明かしたほか、「福田さんの舞台に出させていただくのは初めてで、いまからワクワクしています」(平方さん)、「福田さん演出で『サムシング・ロッテン!』日本版、こんな豪華な作品に出演させて頂くこと、とても幸せです。絶対に面白い。私も客席から観たい(笑)」(清水さん)、「福田雄一さんとの仕事も楽しみです。お客さんを楽しませて笑顔にする娯楽エンターテインメントに徹底した演出に、アドリブが苦手な自分がどう色をつけれるか、本能と直感で臨みたいと思います」(橋本さん)とそれぞれ上演が楽しみだと話している。なお、本公演のチケット一般発売は9月を予定している。あらすじルネサンス時代のイギリス。売れない劇作家であるニック(中川晃教)は弟のナイジェル(平方元基)と共に自身の劇団を運営していた。時代の寵児であり、スーパースターの劇作家シェイクスピア(西川貴教)にニックは対抗心をむき出しにするが、劇団運営に行き詰まり、妻ビー(瀬奈じゅん)の目を盗んで予言者ノストラダムス(橋本さとし)のもとを訪ねる。そして、彼のお告げに従い、世界初の歌って踊る「ミュージカル」を書こうと決意するのだった。その後もノストラダムスのもとへ通うが、出てくるのは頼りない予言ばかり…ヒット確実な作品タイトルは「オムレット」(実は「ハムレット」の間違い)だと言われ、ニックはミュージカル「オムレット」を生み出すために悪戦苦闘する。作家の才能を秘めている弟のナイジェルは、兄の言うことを聞きつつも「卵の物語なんか書きたくない!」と思い悩む。そんななか、出会った美しい清教徒の娘ポーシャ(清水くるみ)と恋に落ち、新たなインスピレーションが生まれていた。一方、「ロミオとジュリエットに続く大ヒット作を書かねば」と人知れず思い悩んでいたシェイクスピアは、以前からナイジェルの才能に目をつけていて、彼からなんとか次作のアイデアを得ようと画策する。「トービーベルチ」と名乗る役者に化け、ニックの劇団に潜入し、後の大ヒット作となる「ハムレット」の土台となるアイデアをどんどん盗んでいくが…。ミュージカル「サムシング・ロッテン!」は12月17日(月)~30日(日)東京東京国際フォーラムホールC(東京)にて上演(全19公演)、2019年1月大阪オリックス劇場(大阪)にて上演予定。(cinemacafe.net)
2018年03月14日レバノン出身の劇作家ワジディ・ムワワドが執筆し、数々の演劇賞に輝いた『炎 アンサンディ』に続き、上村聡史が演出を手掛ける『岸 リトラル』が東京・シアタートラムで上演される。舞台『岸 リトラル』チケット情報生きる意義を見いだせない青年・ウィルフリードと自らの死を受け入れられない父親・イスマイルの魂が、死体を埋葬すべき場所を求めて旅するさまを描く本作。ウィルフリードの死んだ母親や父子が旅路で出会う“歌う娘”など4役を演じるのが、上村作品初出演となる中嶋朋子だ。8年前に初めて本作を読んだという上村。改めて本を読み返し「荒唐無稽に突っ走りながら、古代と現代を行き来するような叙事詩のような質感が面白いと感じた」と明かす。『炎~』を含めたムワワドの“「約束の血」四部作”の第一作目に位置づけられ、作者が28歳の時に書いた作品だが、いま読んで、強く感じたのは若さゆえのエネルギーだという。「何かを創造し、世界を変革するには、このエネルギーは必要なんだと感じました。個人史的な部分から、大きな歴史――『オイディプス王』からシェイクスピアの『ハムレット』、ドストエフスキーの『白痴』まで様々なモチーフを抱えながら、大きな物語に展開していく。いまだからこそ、それをやりたいと思った」中嶋は、上村の舞台を観て「個人的で、でもすごく大きな物語があると思う」とムワワド作品と重なるものを感じているようだ。中東の荒野で展開する壮大な物語に圧倒されつつ、ワクワクした気持ちも抱いている。「『炎~』もそうなんですが、どうやって稽古から作っていったの? と感じさせるんです。今回、オファーをいただいて、掴み切れないような大きさを感じつつ、でも『あぁ、演劇するってそういうことなんだ』とどこかで思わせてもらいました。いまは『上村さんにすごい切符をもらったぜ!』と思ってます(笑)。私にとって新たな格闘のスタイルになると思うし、地球の硬い核のような深い部分まで掘り起こさないといけない何かがあるはずで、そこに触れた時、私はどうなるんだろう? という気持ちです。いまはまだ、全く想像がつかないですけど、生命として海から陸に上がって、肺呼吸になるくらいの変革、衝撃があるんじゃないかと思ってます」そんな中嶋に対し、上村は彼女の発する声、言葉に特別な“何か”を感じたという。「言葉が美しいんですよね。リアルなお芝居でも古典でも、発語された言葉が透明感をもって伝わってくる。愛することや憎しみ、その葛藤や、静謐さが時に荒々しさをもって、中嶋さんの声を通して伝われば」と期待を寄せる。その発言を受けて中嶋は「未知数です」と苦笑しつつ、歌で世界を変えようとする難役に対し「彼女の歌は歌唱というより、魂の響き。だから、きっと大丈夫」と語る。「俳優の身体を通した言葉に明かりを当てる」――。これは上村が信頼を置く照明の沢田祐二に言われ、自らの核としてきたという言葉。中嶋の歌声がどんなパッションを帯びて発せられるのか。楽しみだ。公演は2月20日(火)から3月11日(日)まで。取材・文:黒豆直樹
2017年12月28日現在放送中のドラマ「監獄のお姫さま」(TBS)系で、小泉今日子(51)ら先輩女優を相手にしっかりと存在感をアピールしている女優の満島ひかり(32)。 ボーカルグループのメンバーとして芸能界デビュー。その後、女優に転身して数々の作品に出演。いずれも高く評価されているが、その女優魂が強烈過ぎて周囲から誤解を受けてしまうこともあるという。 「彼女は”本業である演技以外にあまりエネルギーを使いたくない”というタイプ。これまで何回も仕事をしている人なら彼女のそうした性格をわかっているためトラブルにはなりませんが、分からない人がかかわるとパニックになってしまうようです」(映画業界関係者) そんな満島は日本のみならず世界にもその名が知れ渡った演出家の故・蜷川幸雄さん(享年80)に対しても、一歩も引かなかったというのだ。 「満島は15年に『ハムレット』で蜷川作品に初出演し、弟の満島真之介さん(28)と共演。蜷川さんの作品は本読みから俳優たちが全力でセリフを叫ぶのですが、満島さんは蜷川さんになんと『声が大きすぎて、何言ってるか分からない』と言ってのけたそうです。その後もことあるごとにズバズバとモノ申すため、共演者は震え上がっていたといいます。でも蜷川さんは満島に対し、『あの子はすげぇ』と最大級の賛辞を送っていたそうです」(演劇関係者) 天国の蜷川さんも、満島の女優としての成長ぶりを温かく見守っているに違いない。
2017年12月06日この秋からレギュラー化された「関ジャニ∞」のグルメバラエティ「ペコジャニ∞!」。11月20日(月)今夜は超定番メニュー「ハンバーグ」をテーマに、尾上松也、浅野ゆう子ら豪華ゲストを迎えてオンエア。今夜は誰が「No.1ハンバーグ」を食べられるのか…!?「関ジャニ∞」村上信五が番組MCを担当。「芸能界グルメ四天王」として寺門ジモン。プレゼンターには尾上さん、「関ジャニ∞」安田章大&錦戸亮。ペコラーとして「関ジャニ∞」横山裕、渋谷すばる、丸山隆平、大倉忠義と浅野さん、いとうあさこ、ヒロミが出演する本番組。老若男女“誰もが好きな人気メニュー”をテーマに、芸能界屈指の食通たちが“日本一美味しい”と思う一品を熱くプレゼン。番組認定の「芸能界グルメ四天王」、芸能界の“知られざる”「新グルメスター」、そして「関ジャニ∞メンバー+専門家」の3組がバトルを繰り広げ、腹ペコなパネラーである「ペコラー」が一番食べたい一品に投票。多数決1位になったメニューに投票した人だけがそのグルメを食べられるという“腹ペコ”ガチバトルが展開する。これまで「焼きそば」「オムライス」「生姜焼き」といったいずれも誰もが一度は口にしたことがあるであろう定番メニューでのバトルが行われてきたが、今夜はついに定番中の定番ともいえる「ハンバーグ」が登場。今回プレゼンターとして登場する“チーム・関ジャニ∞”は、安田さんと錦戸さん。究極のハンバーグをプレゼンするべく、今回は究極の肉を求めてロケへ!錦戸さんは初のプレゼンターに挑戦だが、はたして勝利なるか!?六代目尾上松助を父に持ち「鳴神」の鳴神上人、「弁天娘女男白浪」の弁天小僧菊之助などの大役を任される一方、新春浅草歌舞伎の最年長のリーダー役も務めるなど歌舞伎俳優としてはもちろん、蜷川幸雄演出による騒音歌舞伎(ロックミュージカル)「ボクの四谷怪談」や帝国劇場ミュージカル「エリザベート」、今年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」の今川氏真役など俳優としても輝かしい実績を誇る尾上さん。この夏には「さぼリーマン甘太朗」にスイーツ男子役で主演しているだけに、尾上さんがプレゼンする「No.1ハンバーグ」にも期待が高まる。一方、80、90年代にはトレンディドラマに、最近では数多くの2時間ドラマに出演。『劇場版 SPEC』シリーズなどの映画作品にも出演し、常に女優として一線で活躍を続ける浅野さん。最近では「真田十勇士」や「ハムレット」など舞台での活動も目立つ浅野さんが選ぶ「No.1ハンバーグ」にも注目したいところだ。今回はどんな対決が繰り広げられるのか、オンエアをお楽しみに。「ペコジャニ∞!」は11月20日(月)22時~TBS系にて放送。(笠緒)
2017年11月20日ローザンヌを拠点とするモーリス・ベジャール・バレエ団(BBL)が、単独では4年ぶりとなる日本公演を控え、来日した。巨匠ベジャールがオペラの舞台を丸ごとバレエにした『魔笛』(Aプロ)と、かの傑作『ボレロ』ほか3作品によるBプロとを携えてのこのツアーは、振付家ベジャールの没後10年を記念する特別なもので、彼の命日にあたる11月22日と翌23日には、兄弟カンパニー、東京バレエ団との特別合同ガラが予定されている。〈ベジャール・セレブレーション〉と名付けられたこの公演で上演されるのが、ベジャール作品の傑作集、『ベジャール・セレブレーション』だ。昨年12月にローザンヌで初演し、ツアーで上演を重ねたこの作品の、東京バレエ団との特別ヴァージョンの全貌が、14日の公開リハーサルで明らかとなった。モーリス・ベジャール・バレエ団 チケット情報冒頭で踊られるのは、ベジャール1989年の作品『1789…そして私たち』からの抜粋、音楽はベートーヴェンの第一交響曲だ。BBLと東京バレエ団のダンサーたちが渾然一体となって、ベジャールの世界への扉を開け放ち、これに『ヘリオガバル』『わが夢の都ウィーン』『ライト』『ハムレット』『バクチIII』といった傑作からの抜粋が続く。東京バレエ団のパートとして新たに加えられた場面も実に様々。躍動感たっぷりの『アレポ』や『バロッコ・ベルカント』のパ・ド・シス、また、同団のプリンシパル、上野水香と柄本弾がバッハの合唱曲で踊る『我々のファウスト』の美しいパ・ド・ドゥなど、見どころの連続だ。冒頭に対応するように、最後に配されたのが、やはりベートーヴェン。これも『1789…そして私たち』からの抜粋、第九交響曲の第三楽章だ。リハーサル終了後に囲み取材に応じたBBL芸術監督のジル・ロマンは、これについて、「プログラム全体が大きなアンサンブルとなるようなものを作りたかった」と話した。「ベジャールは振付家という枠組みを大きく超えた人物。深い教養があり、日本が大好きで、オペラや演劇、映画なども手がけた。観ればきっと何かを受けとっていただくことができるはず。ぜひ、劇場に観にきてください」とも。「ベジャールは師であると同時に、彼の作品を上演する時、常に一緒にいて、私を守ってくれる存在。だから命日の22日も、彼はもちろん来てくれるでしょう!」モーリス・ベジャール・バレエ団日本公演は11月17日(金)から26日(日)まで、特別合同ガラ〈ベジャール・セレブレーション〉は11月22日(水)・23日(木・祝)、ともに東京文化会館 大ホールにて。チケットは発売中。取材・文加藤智子
2017年11月15日絵になるなあ……!生田斗真の出ている作品を観るたび、やや日本人離れした立体的な顔立ちに感嘆する。だが、この場合の“絵になる”は、その顔立ちによってひとりだけ際立っているということよりも、作品世界にものすごく馴染んで溶け込んでいるということだ。例えば、心地よさそうな部屋のなかで編み物をする『彼らが本気で編むときは、』(17年)、殺風景な部屋で精神鑑定を受けている『脳男』(13年)、大正末期から昭和初期くらいの日本の風景にたたずむ『人間失格』(10年)等々……彼の出ている映画やドラマのどこを切り取っても、フェルメールやレンブラントの写実画のような、一枚の絵画として成立しそうだ。○自意識を出さずに存在できる生田斗真広瀬すず演じる女子高生・響と、生田斗真演じる高校教師・伊藤の恋を描いた『先生! 、、、好きになってもいいですか?』における生田も、高校の体育館、教員室、屋上……とどこでも露出オーバー気味な画面のなかに、ともすればその光に溶けてしまいそうなほど正しい地味さで収まっていた。地味は褒め言葉である。伊藤先生は、決してイケメン先生ではなく、生徒から変わり者と目され、わりと敬遠されている設定だからだ。にもかかわらず、響は彼に恋してしまう。立場上、最初は距離をとっていた先生だったが、響の一途さに次第にほだされていく。先生は、あくまでもヒロインの想いの丈を受け止める役割であって、彼からことさら何かを発する必要性がなく、よけいな自意識をいっさい出さずにそこに存在することは、何かするよりも技巧的。それこそが、スターやアイドルではなく俳優の仕事である。アイドル事務所というイメージが強いジャニーズだが、アイドル活動をしている者たち以外に俳優活動を主としている者たちもいて、生田斗真はジャニーズ俳優部の代表格である。俳優部というとほかに、風間俊介、男闘呼組というバンド活動から俳優にシフトした岡本健一などがいる。ジャニーズ事務所に入った男子は、まずジャニーズJr.を経たのち、アイドルグループを組んでデビューしていくことがスタンダードななか、生田はグループに所属したこともあるものの、すぐにひとりになって俳優業をやるようになる異端児だった。俳優デビューは、朝ドラ『あぐり』(97年)で、注目されるようになったのは、その10年後の『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス』(07年)。意外と時間がかかったがそれ以降は順調に映画や舞台などで活躍し、2019年の大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(脚本:宮藤官九郎)に、日本初のオリンピック選手として選ばれたひとり三島弥彦役で出演が決定している。○幅の広さが光る前述したような、文学的な作品や少女漫画原作の作品などに多く出る一方で、宮藤官九郎が脚本を手がける少年ギャグ漫画的な作品や、劇団☆新感線の派手な音楽劇などでも力を発揮する幅の広さをもっている生田。現在は、トニー賞(『コースト・オブ・ユートピア』)やアカデミー賞最優秀脚本賞(『恋におちたシェイクスピア』)などを受賞しているトム・ストッパードの『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』(小川絵梨子演出 以下ロズギル)に出演中だ(11月26日まで)。これまた、シェイクスピアの『ハムレット』やベケットの『ゴドーを待ちながら』などを下敷きにした文学的な演劇で、生田の役は、ハムレットの友人のひとりローゼンクランツ。相方がいて、つねに二人組として行動し、名前と見た目を混同されてしまう影の薄いキャラだ。相方ギルデンスターンは菅田将暉が演じている。『ハムレット』では彼らの出番はほんのすこしだが、『ロズギル』は彼らが主役。とはいえ、決して活躍することのないまま死んでしまうことになる不条理な作品だ。様子のおかしいハムレット王子のことを探るという大仕事を任されるのだが、彼らはただ状況に巻き込まれているだけ……。実力と人気を兼ね備えた俳優として、引く手あまたの生田と菅田。ふたりとも、シェイクスピア劇で主役を演じたこともある(生田は『ヴェローナの二紳士』、菅田は『ロミオとジュリエット』)ふたりが、地味な脇役役というのが、この舞台のおもしろさのひとつでもある。意外とこの作品に彼らが合っているんじゃないかと思うのは、生田も菅田も、作品に溶け込み、その人物にしか見えないくらいになるタイプだから。以前マイナビニュースで、“漫画と実写の誤差を見極める正確な物差しを持っている”と、菅田将暉の優れた描写力について書いたことがあるが、描写力では生田も負けてない。トランスジェンダーを演じた『彼らが本気で編むときは、』や、女性役を演じた舞台『ミシマダブル「サド侯爵夫人」』での女性の仕草などもかなり完ぺきだった。数値で正確に製図するような菅田に対して、生田は、例えるなら、お手本を見ながらろくろを回しながら器を作っていくと、かなり同じものができていた! みたいな印象がある。今回の役も、どっちがロズでどっちがギルか、間違えられがちなロズとギルだが、それなりに個性はあって、いろいろ考えるほうがギルで、ロズは深く考えないほう。これは菅田と生田の個性に合っているような気がしないでもない。顔立ちは鋭利なのに、なんだか柔らかそうな身振り、手つきで、役にアプローチする生田斗真。そして、また、一服の絵画が生まれる。■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、構成した書籍に『庵野秀明のフタリシバイ』『堤っ』『蜷川幸雄の稽古場から』などがある。最近のテーマは朝ドラと京都のエンタメ。
2017年11月13日