幼少のころから自身の“性別の違和感”を訴えてきたサシャを追ったドキュメンタリー映画『リトル・ガール』が公開。今回は、女の子として生きたいサシャが憧れのバレエ教室に参加、 少しずつ夢を叶えていく本編映像がシネマカフェに到着した。本編映像は、サシャが通うことになったバレエ教室の1シーンから始まる。ようやく念願かなってレッスンに参加することができたサシャだったが、まだ女の子用のレッスンウエアを着ることはできない。しかし「もっと軽やかに踊って」という先生の指示を聞きながら、おぼつかないながらも見よう見まねで懸命に踊ってみる。全ての願いはまだ叶わなくても、“自分のなりたい自分”に1歩ずつ進むサシャの姿が印象的なシーン。本作の監督を務めたのは、これまでも社会の周縁で生きる人々に光をあてた作品を撮り続け、カンヌやベルリンを始め、世界中の映画祭で高く評価されているセバスチャン・リフシッツ。トランスジェンダーの人々のアイデンティティーは身体が成長する思春期に芽生えるのではなく、幼少期で自覚されることについて取材を始めていた過程で、サシャの母親カリーヌに出会い、この作品が生まれた。『リトル・ガール』は新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リトル・ガール 2021年11月19日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開
2021年11月20日10月23日、新国立劇場バレエ団2021/2022シーズンが、ピーター・ライト版『白鳥の湖』(新制作)の上演をもって開幕した。その前日、賛助会員や報道陣に公開された舞台稽古の模様をレポートする。冒頭、客席に向けて挨拶した新国立劇場舞踊部門芸術監督の吉田都は、「やっとここまで辿り着けた」と本音をのぞかせた。この『白鳥の湖』は、昨年、彼女の芸術監督就任1年目のシーズン開幕を飾る作品として予定されるも、コロナ禍で海外の指導者、スタッフの招聘がかなわず、1年の延期を経てようやく実現した。「サー・ピーターに喜んでいただける仕上がりになったと自負している」と吉田はいう。1981年に初演されたこの『白鳥の湖』は、演劇の国・英国らしいドラマティックで説得力ある舞台で、世界中の観客を魅了する。第1幕の幕開きから、振付家の手腕が色濃く反映された独特の場面が展開する。薄暗い舞台の下手から上手へとゆっくりと進むのは、王の葬列。多くのヴァージョンでは王の不在は説明されないが、ライト版のこの場面は、息子ジークフリード王子が置かれた状況を明らかにし、その先の重々しいドラマを予感させる。客席をぐいぐいと物語の世界へと引きこむのは、作品の力のみならず、ダンサーたちのきめ細やかな演技、確かな技術に基づいた踊りだ。米沢が演じ分けた、儚いながらも凛とした美しさが魅力のオデットと、品の良さと大胆さを併せ持つ誘惑者オディール。一方の福岡は、悩み多き王子を清々しく演じた。その後も日替わりで登場する主役カップルそれぞれが、各々の個性を存分に生かした演技で客席を魅了するだろう。もちろん、第2幕、ガリーナ・サムソワによる、ロシアの伝統を受け継ぐ幻想的な群舞の美しさは格別だし、英国のオリジナルを再現したという衣裳も圧巻。バレエの美しさ、楽しさとはこうであったかと、あらためて実感させられる舞台だ。冒頭、吉田は10月20日に他界した牧阿佐美への弔意を表し、翌23日の開幕公演を彼女の追悼公演としたいと述べたことにも触れておきたい。翌日の舞台は、熱気あふれるカーテンコールで成功を印象付けたが、1999年から2010年の長期にわたりこの劇場の舞踊部門芸術監督を務めた故人の、その大きな功績をしのぶひとときともなった。公演は11月3日(水・祝)まで新国立劇場オペラパレスにて開催。好評につきチケットは残り僅か。文:加藤智子
2021年10月25日スターダンサーズ・バレエ団によるバレエ「ドラゴンクエスト」全2幕が、2021年12月17日(金)・18日(土)、神奈川県テアトロ・ジーリオ・ショウワにて上演される。その後、2022年1月8日(土)・1月9日(日)に埼玉、1月16日(日)に鳥取、1月30日(日)に滋賀を巡回。人気ゲームを題材にしたバレエ「ドラゴンクエスト」人気ゲームをモチーフにしたエンターテインメント・バレエ「ドラゴンクエスト」は、1995年に誕生。2019年には、フランス・パリで開催される世界最大規模の日本文化の祭典「ジャパンエキスポ」に初登場したことでも、話題を集めた。バレエオリジナルのストーリーや、臨場感溢れるバトルシーン、感動のラストシーンに注目だ。<バレエ「ドラゴンクエスト」ストーリー>魔王と黒の勇者に連れ去られた王女を救い出すために城を出発した白の勇者。モンスターの襲撃により傷を負いながらも、不思議な老人に導かれ3人の仲間たちと出会い、彼らと共に決戦の地・魔宮へ向かう…。果たして、白の勇者は王女を救うことができるのか。そして、白の勇者と黒の勇者の間に隠された秘密とは…。衣裳や音楽にも注目イギリスで製作された舞台装置や衣裳も見逃せないポイント。映画『スター・ウォーズ』シリーズの特殊衣装を手掛けたスタッフも参加している。楽曲は、「ドラゴンクエスト」ⅠからⅥの音楽に、バレエのオリジナル曲を加えた全41曲。すぎやまこういち作曲のおなじみのメロディを、オーケストラによる生演奏で楽しむことができる。【詳細】バレエ「ドラゴンクエスト」全2幕公演日:2021年12月17日(金)19:00開演(18:15開場)12月18日(土)14:00開演(13:15開場)場所:テアトロ・ジーリオ・ショウワ住所:神奈川県川崎市麻生区上麻生1-11-1 昭和音楽大学内チケット:SS席10,000円、S席9,000円(子ども6,000円)A席6,000円(子ども4,000円)、B席3,000円(子ども2,000円)C席1,000円※子どもは4歳〜中学生対象音楽:すぎやまこういち演出・振付:鈴木稔舞台美術・衣裳:ディック・バード台本:河内連太(堀井雄二原作による)指揮:田中良和管弦楽:テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ<巡回情報>・2022年1月8日(土)・1月9日(日) 彩の国さいたま芸術劇場・1月16日(日) 鳥取県立倉吉未来中心・1月30日(日) 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール
2021年10月14日まもなく2021/2022シーズンが幕開けとなる新国立劇場。バレエの開幕公演では、吉田都舞踊芸術監督の陣頭指揮による新制作、ピーター・ライト版『白鳥の湖』の上演が、1年の延期を経てついに実現する。9月28日に催された制作発表で、芸術監督2期目を迎える吉田が、作品の魅力、意気込みを語った。「本当にいろいろなことがありましたが、とてもいい、実りあるシーズンでした」と初年度を振り返る吉田。新型コロナウイルス感染拡大による影響で、公演中止をはじめ様々な事態に直面した。『白鳥の湖』の新制作も海外からの指導者の招聘ができず準備半ばで断念、演目変更を余儀なくされただけに、再挑戦への思いは強い。「ダンサーたちには踊る喜び、演じる楽しさを味わってもらいたい」と吉田は言う。英国の振付家、ピーター・ライトによる『白鳥の湖』は、吉田自身が現役時代、初めて主役を踊った作品だ。「とてもロジカルで、ダンサーたちも演じやすいはず。舞台上の全員が、自分がどういう役柄で、なぜここにいるかということが明確になっています」と、英国ならではのドラマティックな作品であることを強調した。オリジナルを忠実に再現した衣裳も大きな魅力だ。「生地選びが大変でした。独特のゴシック調で、シェイクスピア劇を見るようなイメージ」と吉田。昨年2月には衣裳の打ち合わせのために渡英するも、その直後に感染状況が悪化、上演延期が決定的に。「ですが、逆によかった。ゆっくりと時間をかけてダンサーたちのことを知り、彼らに私が何を求めているか理解してもらえた。今回の上演は完璧なタイミングだと思います」。日替わりで主役を演じるダンサーたちも登場。オデット/オディール役の米沢唯、小野絢子、柴山紗帆、木村優里、ジークフリード王子役の福岡雄大、奥村康祐、井澤駿、渡邊峻郁、長野公演で同役を演じる速水渉悟が、舞台への意欲を言葉にした。その後、本作の魅力について改めて問われた吉田。「『白鳥の湖』にはいろいろな演出がありますが、初演から40年、ライト版『白鳥の湖』が上演され続けているのには理由がある。これは、『白鳥』本来の魅力を残しつつ、彼自身の解釈を入れて成功している作品。改めて、素敵な演出だなと感じています」と確信に満ちた笑顔を見せた。公演は10月23日(土)から11月3日(水・祝)、新国立劇場オペラパレスにて。チケットは発売中。
2021年10月05日ローザンヌを拠点に活動するモーリス・ベジャール・バレエ団(BBL)が、10月に日本公演を行う。4年ぶりの日本ツアーを前に開催された記者会見で、ジル・ロマン芸術監督が公演への熱い思いを語った。開口一番、「今回、世界バレエフェスティバルで観客と素晴らしい時間を分かち合えたことに感謝したい」とロマン。彼自身が会見前日まで出演していた舞台のことだが、3年に一度、世界各国のトップダンサーを招いて開かれる大規模公演ゆえに、コロナ禍での開催は危ぶまれた。今回のBBL日本公演も、本来であれば昨年5月の予定が、来日叶わず9月に延期、それもその後再延期に。「今度こそはと、準備を進めています」とロマンは前を見据える。予定されるプログラムは2つ。前半では、彼の近作『人はいつでも夢想する』が登場する。「ジョン・ゾーンの音楽が好きで、ニューヨークの彼を訪ねました。その時ちょっとしたソロを踊って見せたのですが、彼はそれを気に入ってくれた。そこで信頼関係が生まれ、2年かけて作品を完成させました」。レパートリーの柱である巨匠ベジャール(1927〜2007)による2作──人気作『ブレルとバルバラ』と不朽の名作『ボレロ』の上演も注目される。後半の日程の演目は、日本でもたびたび上演され話題となったベジャール振付『バレエ・フォー・ライフ』。クイーンの音楽でダンサーたちがパワー漲るパフォーマンスを展開するこの傑作を、ロマンは「この困難な時代だからこそ、強く訴えかけるものがある」と紹介。「ベジャールがテーマに据えたのは、若くして亡くなった人たちへの思いです。45歳で没した(BBL伝説的ダンサーの)ジョルジュ・ドン、クイーンのフレディ・マーキュリー、そしてモーツァルトも早逝した。作品のテーマはとても重い。それは人生に対する戦いでもある。この非常に困難な状況下で、その意味はさらに大きくなる」。本公演は、文化庁子供文化芸術活動支援事業として全日程で18歳以下を対象とした無招待席(合計3253席)が設けられるが、「子供たちの想像力を掻き立てる舞台になれば」とロマン。「彼らは私たちの未来。世界を築いていくのは彼らだから」と笑顔を見せた。『ボレロ』『人はいつでも夢想する』『ブレルとバルバラ』は10月9日(土)〜11日(月)、『バレエ・フォー・ライフ』は10月14日(木)〜17日(日)の上演。会場は東京文化会館、チケットは発売中。文:加藤智子
2021年08月25日バレエ公演「バレエ ザ・ニュークラシック(BALLET TheNewClassic)」が、2021年8月7日(土)から8月10日(火)まで東京・恵比寿 ザ・ガーデンホールで開催される。伝統芸術「バレエ」を世界的ダンサー&クリエイターが現代的に再解釈16世紀イタリアで誕生した「バレエ」は、500余年の歳月の中でフランスとロシアを経て世界中に広がっていった。現在広く認識されている「バレエ」の多くは、ストーリー性を重視した厳格なスタイルと様式的な踊りを指す。「バレエ ザ・ニュークラシック」では、そんなクラシックで高貴なイメージの古典芸術「バレエ」を、世界的なダンサーやファッション界で活躍するクリエイターが再解釈し、新しいバレエの世界観を提案。「瀕死の白鳥」や「シェヘラザード」、「ジゼル」、「ライモンダ」など古典の名作を中心に、本来の芸術性を生かしながら、斬新な演出や衣装・ヘアメイクによって新たなバレエの魅力を引き出す。中村祥子や堀内將平が出演キャストとして名を連ねるのは、日本を代表するプリマ・中村祥子やKバレエカンパニーのプリンシパル・堀内將平、ヒューストンバレエ団プリンシパルの吉山 シャールルイなど。国内外で活躍する個性豊かなダンサーが集結する。総合演出に梅田亜希子、アートディレクションに石井勇一また、総合演出を担当するのは、演出家集団、KuRoKo inc.に所属し、ファッションショーをはじめ、アパレルブランドのイベントなどを手掛ける梅田亜希子。アートディレクションは、アカデミー受賞映画『ムーンライト』や『君の名前で僕を呼んで』『mid90s』など話題作の日本版ヴィジュアルを手掛けてきた石井勇一が務める。衣装デザインは「レキサミ」「チカ キサダ」の幾左田千佳また、衣装デザインは元バレエダンサーで、レキサミ(REKISAMI)やチカ キサダ(Chika Kisada)を手掛けるファッションデザイナー・幾左田千佳が担当。さらに、メイクアップデザインには、歌舞伎の化粧に斬新に切り込んだプロジェクト『Kesho』で注目を集めたメイクアップアーティスト・鷲巣裕香が、ヘアデザインと香りのデザインには、世界各国のファッション誌や広告などで活躍するKENSHINが名を連ねる。【詳細】「バレエ ザ・ニュークラシック」日程:・2021年8月7日(土)18:30※開演予定・2021年8月8日(日)13:30/18:30※開演予定・2021年8月9日(月・祝)13:30/18:30※開演予定・2021年8月10日(火)13:30/18:30※開演予定場所:恵比寿 ザ・ガーデンホール住所:東京都目黒区三田1-13-2チケット:・フロントロウ 20,000円・S席 16,000円・A席 11,000円・B席 6,000円・ステージサイド 16,000円・スタンディングバルコニー 10,000円※ローソンチケットにて発売中プログラム:<第一部>・『眠れる森の美女』より『ローズアダージョ』・タイトル未定(新作)・モーメント イン タイム(新作)・シェヘラザード・Yours truly by Charles-Louis Yoshiyama(新作)・『ジゼル』2幕より抜粋・瀕死の白鳥<第二部>・ライモンダ
2021年07月08日近頃、NiziU(ニジュ―)やK-POP効果もあって「ダンス」の習い事が人気のよう。ということで今回は、バレエやヒップホップといった「ダンス」にまつわる教室に通っている5組の親子に、実際に習ってみての感想や成長したポイントなど気になることを徹底調査! わが子の習い事にお悩み中のママはぜひ参考に。<目次>#01バレエ#02ヒップホップ#03チアリーディング#04ミュージカル#05日本舞踊ダンス教室 #01バレエname:木湖ちゃん・4歳1歳の頃から週1ペースで、バレエ教室『SHOW BALLET JAPAN』に通っている木湖ちゃん。ここではクラシックバレエレッスンのほか、バレエをテーマにしたアートや工作など、踊る以外のアプローチでバレエを探究する「バレエ×探究型学習」というプログラムを受けられる。バレエを通してたくさんの可能性を広げられるところが魅力的。\ 先輩ママに聞いてみた / Q1 ママから見てどのような成長を感じますか?「親から離れて1人で何かを達成する力、保育園とはまた違う緊張感のある場所にも慣れ、自立心が身につきました。ほかの学年の子も一緒のクラスなのでお姉さんたちと仲良くなることも覚えました」Q2 実際に通ってみて“こんなところがよかった!”ことを教えてください!「可愛い衣装が着られる、何かに打ち込める、体幹を鍛えられるところです。あとは、スタイルがよくなるらしい!(お姉さんたちがみんなきれいなんです)」Q3 『SHOW BALLET JAPAN』を選んだ理由は?「お友達のママの紹介です。娘は毎週楽しみにしていて、家でも踊ってみせてくれます」SHOW BALLET JAPAN(ショーバレエジャパン)住所:横浜市西区みなとみらい対象:2歳〜URL:SHOW BALLET JAPAN公式HPダンス教室 #02ヒップホップname:冨田埜花ちゃん・9歳小さい頃はダンスの基礎を学べる教室へ通っていた埜花ちゃん。スキルアップのため新たに通い始めたのが、ヒップホップ・R&B・ジャズダンスなどのレッスンを、アーティストの振付や現役のバックダンサーを務める講師から習うことができる『FIVE O DANCE STUDIO』。ダンスに必要なアクロバットまで習うことができ、教室には体づくりや筋力アップのためのボルダリングやうんてい、マットがある。本格的にダンスを学びたい子どもにぴったりの教室。\ 先輩ママに聞いてみた / Q1 ママから見てどのような成長を感じますか?「難しいステップや動きにチャレンジしていますが、何度も練習することで、少しずつですができるようになってきています。その時に味わえる達成感や、みんなに褒めてもらえることが嬉しいようで、自己肯定感、向上心が上がりました」Q2 実際に通ってみて“こんなところがよかった!”ことを教えてください!「娘は小さい頃から引っ込み思案な性格でしたが、ダンスを始めてから本当に変わりました。また、お友達みんなで流行りの音楽で踊ると楽しくないわけがなく、レッスン後はいつもテンションが高いです。『今日も楽しかった! 』とダンスを披露してくれる娘の笑顔が見れるのが一番嬉しいですね」Q3 『FIVE O DANCE STUDIO』を選んだ理由は?「地域密着型のスタジオで、先生との距離が近く感じました。コーチはアーティストのバックで現役で踊っているダンサーなので、子どもたちの憧れになっています。私たち親もレッスンでコーチのダンスを見るのが楽しみです! こんなに身近でプロからダンスを学べて、娘が羨ましい!」FIVE O DANCE STUDIO(ファイブオーダンススタジオ)住所:東京都世田谷区鎌田2-25-9対象:3歳~(上限なし)URL:FIVE O DANCE STUDIO公式HPダンス教室 #03チアリーディングname:未波ちゃん・9歳5歳の頃から週1ペースで『南大阪チアリーディングクラブ』に通う未波ちゃん。海外ドラマでチアリーディングをしているシーンを観て「これやりたい! 」とママにお願いしたことがきっかけなんだとか。ケガをしない体づくりのため、トレーニングを欠かさず行うチアリーディング教室は、ダンス技術があがるのはもちろん、運動神経向上まで叶う。さらにチアには欠かせない、元気や笑顔、挨拶、チームワークを学べるところも魅力のひとつ。\ 先輩ママに聞いてみた / Q1 ママから見てどのような成長を感じますか?「身体が硬かった娘がいつの間にかいろいろなストレッチをこなせるようになっていました。大会で悔しいことがあった時は、私が想像した以上に悔しがっていて、目標に向けて一生懸命取り組むことの楽しさ覚えたように感じます。さらに“本番”を一番楽しみにしている姿を見て、度胸がついたなとも思いました」Q2 実際に通ってみて“こんなところがよかった!”ことを教えてください!「『習い事はチアが一番好き!』と娘が言っているので、本人がやりたかった習い事をさせてあげてよかったと思っています。また、リズム感、体幹、大きな声を出すこと、人前に出ること、チーム一丸となって取り組むことなど、大切なことをたくさん学べる習い事なので、親としても嬉しいことがたくさんです」Q3 『南大阪チアリーディングクラブ』を選んだ理由は?「体験レッスンを通して加入を決めてもいいとおっしゃってくれたので、体験レッスンに行ったところ、コーチやすでに習ってらっしゃるお子さんたち、保護者の方たちの雰囲気がよく、レッスン内容も楽しそうだったのでここに決めました」南大阪チアリーディングクラブ住所:大阪府堺市南区鴨谷台2-4-1 鴨谷体育館で主に活動※別の場所で練習することもあります。対象:4歳〜お母さん(自分でおトイレが言える・行けるなどの条件付きですが、3歳半から受付ています)URL:南大阪チアリーディングクラブ公式インスタグラムダンス教室 #04ミュージカルname:駿成くん・7歳小さい頃からミュージカルを観るのが大好きだった駿成くんは、ある時自ら「宝塚を受けたい! 」と言い出したのだそう。男の子は宝塚を受けることができないのですが、その発言がきっかけとなり、英語・歌・ダンス・ミュージカルなど、さまざまなパフォーマンスを学べる『Youth Theatre Japan』に通うことに。こちらの教室では定期的に公演やイベントで練習の成果を発表する機会があり、英語や歌の技術はもちろん、大勢の前で自信を持って自己表現する力も身につけられる。\ 先輩ママに聞いてみた / Q1 ママから見てどのような成長を感じますか?「挨拶が大きな声でできるようになり、先生や初めて会う子どもとのコミュニケーションが上手くなったように思います。うちはバレエとジャズダンスを習っているのですが、バレエの基本的な動きを学ぶことでジャズクラスと相互でいい影響を与えてると感じています。ジャズを踊る際に指先を意識したり、とてもやわらかい表現をしていて、これはバレエから得られたものだと感じています」Q2 実際に通ってみて“こんなところがよかった!”ことを教えてください!「ジャンルを限定して習っていないため、子どもはダンス全般に興味を持っています。まだ好きなものが決まっていない子どもの可能性を狭めることなく、習わせ続けられるところがYTJの魅力だと思います」Q3 『Youth Theatre Japan』を選んだ理由は?「息子は宝塚を受けたいといっていたので、総合的にバレエもジャズダンスも学べる今のスクールを選びました。通ってみると、先生が魅力的なうえに、ダンスや歌に幅広く触れられるので、どんどん好きになっているようです。また、劇団やミュージカルスクールの中では手頃な料金なのも魅力的」Youth Theatre Japan(ユースシアタージャパン)住所:全国45スタジオを展開対象:年中〜中学2年生までURL:Youth Theatre Japan 応募ページ※現在9月入会の新メンバーを募集しています。応募締切:8月1日(日)23時59分59秒まで応募対象:現在、年中~中学2年生にあたる方締切前であっても募集を停止するケースがあるため、早めのご応募を推奨しております。応募詳細はこちらよりご確認ください。ダンス教室 #05日本舞踊name:ミィちゃん・9歳小さいころから日本の文化に興味を示していたミィちゃんは、6歳の時から月2回のペースで『日本のおどり文化協会』へ通っているのだそう。日本の伝統的な踊りや民謡、民俗舞踊が学べるのはもちろん、浴衣の着付や礼儀なども身につけられるところが魅力的。\ 先輩ママに聞いてみた / Q1 ママから見てどのような成長を感じますか?「所作が美しくなり、丁寧な挨拶ができるようになりました。また、発表会に向けて仲間と一生懸命に練習を頑張っています」Q2 実際に通ってみて“こんなところがよかった!”ことを教えてください!「着物を着て踊れるという貴重な体験ができるところです。『ダンスを習っている友達はたくさんいるけど、日本舞踊を習っている子はなかなかいないから自慢できるし、着物を着れて嬉しい! 先生みたいに踊れるようになりたい』と、娘が嬉しそうに話してくれます」Q3 『日本のおどり文化協会』を選んだ理由は?「日本の伝統を家の近くで学べるいい機会だと思ったからです。先生が日本の伝統を継承し、子どもたちに伝えていく姿を見て尊敬の気持ちを持つようになりました」日本のおどり文化協会住所:東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワーN30F対象:6歳〜URL:日本のおどり文化協会公式HP文化庁伝統文化親子教室事業の日本のおどり子ども体験教室を只今19ヶ所で募集中。2021年7月から1月まで無料で体験できます。詳しくはホームページをご覧下さいませ。
2021年07月01日人と会う機会が激減し、家で過ごす時間が増えたこともあり、単調な日常に刺激を求めている人も多いはず。そこで、ノーベル文学賞の候補にも名を連ねる作家アニー・エルノーが自身の実体験を赤裸々につづった愛と官能の物語を映画化したオススメの話題作『シンプルな情熱』をご紹介します。今回は、こちらの方にお話をうかがってきました。セルゲイ・ポルーニンさん【映画、ときどき私】 vol. 391パリの大学で教鞭をとるエレーヌが年下で既婚者のロシア人男性アレクサンドルと運命の恋に落ちていく様が描かれている本作で、アレクサンドルを演じているのが“孤高の天才ダンサー”として知られるセルゲイさん。いまやバレエ界のみならず、映画界でも幅広い活躍をみせています。そこで、自身の恋愛観やラブシーンの裏側、さらには日本での忘れられない思い出について語っていただきました。―最初にオファーがあったとき、ダンサーではない役を演じることに興奮したそうですが、物語としてはどのようなところに魅力を感じましたか?セルゲイさんまずは、主人公たちのロマンチックな関係が描かれているところがいいなと。なかでも、2人の人間が純粋に、そして自分たちの愛の情熱のままに求め合う姿には心を惹きつけられました。あとは、エレーヌ役のレティシア・ドッシュという素晴らしい女優と一緒に演じられることも魅力的に感じた理由です。―アレクサンドルを演じるうえで、何か意識したことはありましたか?セルゲイさん「ロシア人男性ならどうするか」ということを考えていたので、念頭に置いていたのは、ロシア人男性が持つ一面や重みを出すことでした。ただ、キャラクターの印象としては、映画『ナインハーフ』のミッキー・ロークのような弱さをも持った男性であり、フランスを舞台にした映画『ラスト・タンゴ・イン・パリ』のマーロン・ブランドを彷彿とさせるようなところのある男性だなと。そういったものも参考にしながら演じていきました。愛する人とだけ一緒にいたい一途なタイプ―恋愛にすべての情熱を捧げてしまうエレーヌの姿に、多くの女性たちが共感すると思いますが、セルゲイさんの恋愛観について教えてください。セルゲイさん僕もどちらかというと一途なほうで、「誰かを愛したらその人だけ」となるタイプ。そういったこともあり、今回の作品では自分とアレクサンドルを重ねることはありませんでした。なぜなら、僕はアレクサンドルのように浮気をするような人は許せませんからね(笑)。とはいえ、もちろん人生というのはそんなに簡単なものではなく、とても複雑で人によっていろんな生き方があるので、そういうことに対してオープンではあります。ただ、僕は愛する人と一緒にいたいタイプというだけです。最近、僕には息子が生まれたのですが、それによって愛する人との間にさらに大きな深い愛を感じています。―素敵ですね。では、セルゲイさんにとって情熱の源とは?セルゲイさんいまは、やっぱり息子の存在です。泣かれてしまったら、大変ですから(笑)。育児もしっかりとしていますよ。―いいお父さんですね。では、今回ここまで身も心もさらけ出す役に挑戦してみていかがでしたか?セルゲイさん監督のダニエル・アービッドが本当に素晴らしく、現実的なところと芸術的なところとのバランスはもちろん、物事に対する見方がとても明確だと思いました。なので、彼女の指示のもとで演技をしていると、どんなにハードなシーンでもそんなことを感じることなく、気がついたらできていたみたいなことがあったほど。本当に心地よい現場でした。濃厚なラブシーンはお酒に助けてもらった―とはいえ、レティシアさんとのラブシーンは、かなり濃厚なものだったので大変だったのではないでしょうか?セルゲイさん確かに、容易ではないシーンはいくつもありました。というのも、撮影の最初からハードなラブシーンがあり、まだお互いをあまり知らない状態のなかで大勢のクルーに囲まれてやらなければいけませんでしたからね。何もかもが新しくて、ときにはストレスを感じることもありました。―どのようにしてその状況を乗り越えたのですか?セルゲイさん僕の場合、助けになったのは高級なコニャックです(笑)。劇中のアレクサンドルは、ずっとお酒を飲んでいる設定だったので、おかげでお酒を飲むことができ、僕はリラックスできました。―ということは、劇中で飲まれているのは本物のコニャックだったんですね。セルゲイさん撮影で必要かなと思って、実は自分でコニャックを3本用意していたんです(笑)。アレクサンドルはつねにお酒を飲んでいますが、おそらくそれは彼のなかにある弱さを表現しているものだと考えました。僕はそこを利用させてもらったと言えるかもしれませんね。―そのあたりも注目ですね。ちなみに、バレエだと事前に相手と何度も練習して息を合わせてから本番ですが、今回のようにいきなり本番で相手とぶつかり合うような経験をして、何かご自身のなかに発見はありましたか?セルゲイさんまず痛感したのは、もっともっと演技の勉強をしなければいけないということ。ダンスと同じように、基礎の部分をしっかりと持ちたいという気持ちが湧き上がりました。演技というのは、ダンスに比べると、その場の雰囲気や新しい環境に、本能あるいは感性を持って挑むもの。だからこそ、そのためには揺るぎない土台が必要なんだと思いました。そんななかで思い出したのは、俳優のマシュー・マコノヒーが以前メディアに話していたこと。彼は1作目で即興と自分の感性だけで演じて非常に高い評価を受けたので、その成功を受けて2作目も同じようにしようと思ったら、全然ダメだったそうです。おそらく僕も今回は自分の感じるままに演じたことがよかったかもしれませんが、おそらく今後はきちんとした演技が必要になるだろうということに気づかされました。日本での経験はアーティストとしての糧となった―次回作も楽しみにしております。セルゲイさんはこれまで何度か日本にいらっしゃったことがあると思いますが、日本で思い出はありますか?セルゲイさん実は僕にとってはウクライナを離れて、初めて訪問した外国が日本でした。そのときは京都に行きましたが、まだ幼かったこともあり、すべてが強烈な印象として残っています。ホテルに泊まったのも初めてでしたし、街の美しさや異なる建築物、お寺などにも魅了されました。あと、もちろん和食も大好きです。料理の盛り付け方や配膳の仕方など、すべてが洗練されていて、考え抜かれているのが素晴らしいですよね。大人になってからも日本を訪れることがありましたが、そのときもユニークな人々、伝統、芸術、映画などと出会い、それらはすべてアーティストとしての僕にとって糧となりました。皇室の方の前で踊る機会にも恵まれましたが、そのときには伝統的な礼儀についても触れることができ、とても印象に残っています。世界が画一的になる傾向にあるなかで、日本には今後もそういった部分を持ち続けてほしいです。―ありがとうございます。それでは、日本の観客に向けてメッセージをお願いします。セルゲイさんまず、僕のファンの方には「どうかショックを受けないでくださいね」と最初に伝えておきますね(笑)。でも、とてもクオリティが高い映画で、俳優も素晴らしく、映像も美しい作品になっています。監督の特出した感性、そして全編通して描かれている愛をみなさんにも楽しんでいただきたいです。インタビューを終えてみて……。“バレエ界きっての異端児”と言われてきましたが、とても柔らかいオーラを放っていたセルゲイさん。特に、愛する人への思いや息子さんのお話をされているときの優しい笑顔が印象的でした。劇中では、ミステリアスで色気が漂うセルゲイさんに誰もが釘付けになること間違いなしです。落ちたら抜け出せない“恋の沼”にはまる!このうえない喜びを味わわせてくれると同時に、心の奥をかきむしるような痛みを与えるのが愛のなせるわざ。アレクサンドルに見つめられるだけで、あなたもエレーヌとともに欲望の渦に巻き込まれてしまうかも。あらがえない情熱が湧き上がる瞬間を体感してみては?取材、文・志村昌美ストーリー「去年の9月から何もせず、ある男性を待ち続けた」と追想しているのは、パリの大学で文学を教えるエレーヌ。彼と出会って以来、仕事をしていても、友だちといても、彼と抱き合うこと以外に何の意味も持てずにいた。その彼とは、あるパーティで出会った年下で既婚者のロシア人アレクサンドル。友人からのめり込まないように忠告されていたエレーヌだったが、彼女にとってはいまの恋を生きることがすべてだった。そして、「3週間フランスを離れる」とアレクサンドルから告げられたエレーヌは、徐々に彼の不在に耐えられなくなってしまうことに……。鼓動が高まる予告編はこちら!作品情報『シンプルな情熱』7月2日(金)Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー配給:セテラ・インターナショナル©2019L.FP.LesFilmsPelléas–Auvergne-Rhône-AlpesCinéma-Versusproduction©Julien Roche©Magali Bragard
2021年06月30日新国立劇場は7月、こどものためのバレエ劇場2021『竜宮~亀の姫と季(とき)の庭~』を上演する。日替わりで登場するヒロイン役ダンサーの一人、プリンシパルの米沢唯と、同じく新国立劇場で開催される演劇公演『キネマの天地』(小劇場にて6月10日(木)~27日(日)※5日(土)、6日はプレビュー公演)に出演する若手実力派俳優・趣里が、稽古場での日々、作品の魅力を語り合った。この日が初対面の二人かと思いきや、稽古の合間にコーヒーを買う際、電子マネーの支払いがうまくできずにいた趣里を米沢が手助けしたことがあったそう。「ずっとファンでした!」と興奮気味の趣里に、笑顔の米沢。バレエを志し、留学も経験したという趣里にとって米沢は憧れの存在。自分が言うのもおこがましいと恐縮しつつ「テクニックも素晴らしいのですが、表現の面ですごく勉強になる」という。自身のバレエ経験については、「表現の道を演劇で目指したいと思ったのは、バレエをしていたからこそ」とも明かす。いっぽうの米沢は「父が演出家だったので、演劇を観る機会は多かった。バレエには言葉がないが、芝居は言葉の洪水で、言葉の海に投げ出されるよう。そういう体験は私にはとても必要なことで、どうしても観ずにはいられない」という。趣里が出演する『キネマの天地』も観劇を楽しみにしている。『キネマの天地』は映画出演のために集められた4人の女優達が巻き込まれる、殺人事件をめぐる井上ひさしによる推理喜劇。趣里は、1番の若手で人気急上昇の女優を演じる。「演出の小川絵梨子さんが目指しているのは、表面的な面白さを超えた人間の心のやりとり。今の人の心にアプローチできるよう頑張っています」と意欲的だ。翌月に上演されるバレエ『竜宮』は、昨年7月に新国立劇場が初演したオリジナル作品で、演出・振付の森山開次によるユニークなアイデアと独特の身体表現が、多くの観客の心を捉えた。「浦島太郎の物語です。ポップな衣裳に美しいプロジェクションマッピングは、バレエを初めて観る方も小さなお子さまも楽しんでいただけます。子どもがマネしたくなるような振付や、“鶴の舞”というカッコいい踊りも!」と米沢が紹介すると、すかさず「絶対行きます」と趣里。こどものためのバレエ劇場2021『竜宮~亀の姫と季(とき)の庭~』は、7月24日(土)~27日(火)、新国立劇場オペラパレスにて。チケット一般発売は7月4日(日)。文:加藤智子
2021年05月31日熊川哲也Kバレエ カンパニーSpirng2021『ドン・キホーテ』が19日(水)に開幕。前日のゲネプロを鑑賞した。観客をハッピーな気持ちで満たしてくれる古典の名作『ドン・キホーテ』。数ある版の中でも、Kバレエのそれは格別だ。当代髄一のバジル・熊川哲也その人が、自身の経験と理想のすべてを注ぎ込み、生まれたのがこの熊川版。舞台美術と衣裳デザインも自ら手掛けるほどこだわり抜いた本作は、2004年の初演以来、カンパニーの看板作品の一つとして磨かれてきた。舞台は、老騎士ドン・キホーテが憧れの姫ドルシネアを追って旅に出るプロローグで始まる。幕が開くと、この恋物語の主人公、キトリとバジルが住むバルセロナの町。石造りの重厚な建物がそびえ立つ。若者たちの衣裳をモノトーンで統一するなど、全体の色調は意外なほどシック。だが、そこで暮らしを営む住人たちが、談笑し、戯れ、踊ることで、たちどころに鮮やかな色彩が放たれる。そう、町の“色”は人々によって作られるのだ。しかも、あらゆる登場人物たちが個性を持ち、ドラマを繰り広げているので、隅から隅まで見飽きることがない。熊川ならではの緻密でダイナミズムあふれる振付、それを踊りこなす技量の高いダンサーたちが畳みかけるように展開する舞踊の見応えは圧倒的。ドラマとしての面白さの追求も、熊川版は抜かりがない。例えば、キトリをドルシネア姫と思い込むドン・キホーテが、二人を別人と悟る第2幕・夢の場は、底抜けに明るいこの物語に、切なさというスパイスを効かせてくれるし、続く酒場は熊川のユーモアセンスの真骨頂。おなじみの名場面・バジルの狂言自殺はもとより、貴族ガマーシュとドン・キホーテのヘンテコな決闘、新たに加わった闘牛士エスパーダとバジルのコミカルなダンス・バトルも、一層この場面を盛り上げる。そして終幕、キトリと結ばれたバジルが舅ロレンツォの髭をそる光景の、なんという幸福感!彼らの日常をいつまでも見ていたくなるような、心に刻まれる名シーンだ。この日のキトリ役は、ヒューストン・バレエ団でトップに上り詰め、8月にKバレエ入団が決まっている飯島望未。登場の瞬間から観客の心を掴む華やかな存在感はさすがで、愛らしくも粋なキトリが実に魅力的。バジル役の山本雅也はプリンシパル昇格から1年、その進化は留まるところを知らない。正確無比なテクニックを自在に操りながら魅せる彼のバジルは心憎いほどカッコよく、ふと熊川を彷彿とさせるほど。また、絵に描いたような気障な男っぷりで場を盛り立てる杉野慧扮するエスパーダも秀逸で、芸達者な彼の踊るバジル(22日夜)も楽しみになる。公演は23日(日)まで、Bunkamuraオーチャードホールにて。取材・文:遠藤清子撮影:Hidemi Seto
2021年05月21日新時代を牽引するダンサーが集結する、熊川哲也 Kバレエ カンパニー Spring 2021『白鳥の湖』。昨年1月、同演目にてプリンシパルに昇格したジークフリード役の山本雅也にその魅力を尋ねた。芸術監督の熊川による演出・再振付で2003年に初演され、レパートリーとなった本作。今回は、オデット / オディール役に新プリンシパルとして1月に入団した日髙世菜のほか、小林美奈、成田紗弥、毛利実沙子、ジークフリード役に堀内將平、石橋奨也、髙橋裕哉、ロットバルト役に栗山廉、杉野慧、西口直弥、グレゴワール・ランシエもキャスティングされている。熊川が「Kバレエ カンパニーは世代交代という大きな転換期を迎えました」と述べるように、次世代に託された期待は大きい。初日を約2週間後に控え、稽古に明け暮れる山本自身も「キャストが全員20代なので、熊川ディレクターは僕たちの年齢に合わせた演出を意識している気がします」と自覚がある様子。具体例を聞くと「30代なら大人の風格が醸し出されるポイントで、こう……フレッシュに?」と若さを前面に押し出した上半身の動きを実践しつつ、「初役だった去年から進化した姿をお見せできたら」と意気込む。クラシックバレエの代名詞といえる定番を、熊川は再構成。白鳥オデットと出会って恋に落ちる高揚感、黒鳥オディールに翻弄された挙げ句の絶望など、山本らが演じるジークフリードの心の軌跡を主軸に置いたストーリーテリングが、熊川版の最たる特徴といえるだろう。なお、この熊川版『白鳥の湖』を小説化するアートノベルが開幕に合わせて刊行されるが、王子の感情を丁寧に描くことはどんな劇効果を生み出すのか──。そう問いかけると、山本は「物語の“運び手”であるジークフリードの感情の起伏が伝わるほど、観客の皆さんに緻密かつ説得力ある人間ドラマが届けられると思うんです」と即答。アートノベルの王子像が「初役の時に自分が想像して演じようとしたキャラクターと似ていたんですよね」と続き、役づくりの舞台裏を明かす。昨年、ジークフリードを演じ終えた直後のカーテンコールで熊川からプリンシパル昇格を告げられた山本。客席からも祝福されたサプライズ任命は「3位入賞したローザンヌ国際バレエコンクールで熊川ディレクターと初めてお会いした瞬間(2013年)と重なり、今までのバレエ人生がフラッシュバックしました」と振り返るほどだった。今回はどのようなパフォーマンスで観客を楽しませてくれるのか、本番を見届けたい。公演は、3月24日(水)~28日(日)に東京・Bunkamura オーチャードホールにて。チケット販売中。取材・文:岡山朋代
2021年03月19日ヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)は、“バレエ”に着想を得た新作腕時計「レディ アーペル バレリーナ ミュージカル」を発売。“音楽が鳴る”ジュエリーウォッチ「レディ アーペル バレリーナ ミュージカル」は、オルゴール、カリヨンを内蔵した“音楽を奏でる”ジュエリーウォッチ。目からも耳からも、魅惑溢れるバレエの世界を楽しめる腕時計だ。文字盤には、実際の舞台の場面を立体的に表現した。細やかな彫刻、エングレービングによって中心に幕をセット。文字盤上部にはダイヤモンドを贅沢にあしらい、シャンデリアや豪華なカーテンを描き出している。また、パリ・オペラ座のトップダンサー“エトワール”へのオマージュとして、星モチーフもあしらわれている。幕が開くと音色が鳴る仕様に舞台の幕が開くとバレリーナが姿を現し、カリヨンとオルゴールの澄んだ音色が奏でられる仕組みになっている。繊細な幕の質感や、可憐なバレリーナの佇まい、優雅に連なるダイヤモンドの輝きなど、精巧な手仕事が光る仕上がりに注目だ。ジョージ・バランシンのバレエ「ジュエルズ」をイメージ全部で3種類展開される「レディ アーペル バレリーナ ミュージカル」は、振付家のジョージ・バランシンが手がけたバレエの演目「ジュエルズ」からインスパイア。1967年に初演された「ジュエルズ」は、ジョージ・バランシンがヴァン クリーフ&アーペルの宝石への情熱に共感したことから生み出された。全3幕から構成される「ジュエルズ」では、それぞれ1つの宝石と1人の作曲家をフィーチャー。第1幕「エメラルド」はガブリエル・フォーレ、第2幕「ルビー」はイーゴリ・ストラヴィンスキー、第3幕「ダイヤモンド」はピョートル・イリイチ・チャイコフスキーという構成になっている。「レディ アーペル バレリーナ ミュージカル」も「ジュエルズ」と同様に、エメラルド、ルビー、ダイヤモンドの3種を用意。カリヨン、オルゴールの音楽も、それぞれの演目に連動した旋律が奏でられる。尚、「レディ アーペル バレリーナ ミュージカル」が構想されたのは10年前。手巻き機械式ムーブメントと、幕が開き音楽の流れる「オンデマンド アニメーション」の開発には7年もの歳月が費やされた。時刻の表示は、メゾンの伝統を受け継いだレトログラード式の時間表示が採用されている。【詳細】ヴァン クリーフ&アーペル「レディ アーペル バレリーナ ミュージカル」種類:全3種・レディ アーペル バレリーナ ミュージカル エメラルド ウォッチ・レディ アーペル バレリーナ ミュージカル ルビー ウォッチ・レディ アーペル バレリーナ ミュージカル ダイヤモンド ウォッチ主な仕様:ダイヤモンドをセットした44.5㎜のホワイトゴールド製ケース、ダイヤモンドをセットしたホワイトゴールドのベゼル、彫刻を施したホワイトゴールドの文字盤、ダイヤモンド、ミニアチュール ペインティング、交換可能なアリゲーターストラップ、ダイヤモンドをセットした交換可能なホワイトゴールドのフォールディングバックル、レトログラード式の時間表示を搭載した手巻き機械式ムーブメント、オンデマンド ミュージカル アニメーション、54時間のパワーリザーブ、シリアルナンバー入り【問い合わせ先】ヴァン クリーフ&アーペル ル デスクTEL:0120-10-1906
2021年03月08日レペット(Repetto)のバレエシューズ「サンドリオン バレリーナ(Cendrillon Ballerinas)」と「ブリジット バレリーナ(Brigitte Ballerinas)」から新デザインが登場。2021年3月3日(水)より全国のレペットショップほかにて発売予定だ。“ロマンティックレース”のバレエシューズレペット定番のフラットシューズ「サンドリオン バレリーナ」「ブリジット バレリーナ」に、日本限定デザインが仲間入り。クラシックバレエのコスチュームのように繊細で美しいレースをアッパーに使用した、ロマンティックなスタイルで登場する。「サンドリオン バレリーナ」レペットのコレクションの中でも、最もアイコニックなモデルである「サンドリオン バレリーナ」は、シックなブラックとフェミニンなピンクの2色を展開。レース素材が女性らしさをぐっと引き出してくれ、ソフトな印象を演出してくれる。「ブリジット バレリーナ」一方、フラット仕様でありながら、こなれ感を出してくれる「ブリジット バレリーナ」からはブラックが登場。ポインテッドトゥとブラックレースがベストマッチで、大人っぽい印象をもたらしてくれる。【詳細】レペット日本限定バレエシューズ・サンドリオン バレリーナ 全2色 各34,000円+税カラー:ブラック、ピンク・ブリジット バレリーナ 38,000円+税カラー:ブラック発売日:2021年3月3日(水)取扱店舗:全国のレペットショップ、公式オンラインストア※予定
2021年02月28日レペット(Repetto)の2021年春夏コレクションから「パイソン コレクション(Python Collection)」が登場。バレエシューズを、2021年2月10日(水)よりレペットショップで発売する予定だ。パイソン柄のバレエシューズ「パイソン コレクション」では、クールなパイソン柄をフェミニンなカラーリングでアレンジしたバレエシューズが揃う。ラウンドトゥの「サンドリオン バレリーナ」エレガントなラウンドトゥが特徴の「サンドリオン バレリーナ(Cendrillon Ballerinas)」は、ベージュ、ピンク、ブラックの3色で展開。アッパーにソフトなレザーを用いて、快適な履き心地を実現した。ポインテッドトゥの「ブリジット バレリーナ」また、ポインテッドトゥデザインを採用した、モダンな雰囲気の「ブリジット バレリーナ(Brigitte Ballerinas)」も用意。カラーは、春先の装いにぴったりなベージュとピンクの2色を取り揃える。なお、いずれのバレエシューズも日本限定で発売される。【詳細】レペット「パイソン コレクション」<日本限定>発売予定日:2021年2月10日(水)※ベージュカラーのみ1月22日(金)~オンラインストアにて先行発売取扱店舗:レペットショップ、オンラインストアアイテム:・サンドリオン バレリーナ 35,000円+税カラー:ベージュ、ピンク、ブラック・ブリジット バレリーナ 37,000円+税カラー:ベージュ、ピンク
2021年02月07日アルテミス by ダイアナ(artemis by DIANA)から、「マカロン」をモチーフにしたバレエシューズ&バッグが登場。2021年2月14日(日)より、アルテミス by ダイアナ店舗などで発売される。「マカロン」カラーの新作バレエシューズ&バッグアルテミス by ダイアナの新作は、メレンゲを焼き上げた「マカロン」をイメージしたバレエシューズ&バッグ。「マカロン」のようにコロンとしたフォルムや、パステルカラーが目を惹く。各カラーには、「バニラ」「フランボワーズ」「シトロン」「ピスタチオ」など、「マカロン」のフレーバーにちなんだ名前が付けられているのもユニーク。超軽量100gのバレエシューズシューズは、「マカロン」の軽やかな食感を連想させる“100g”の超軽量バレエシューズ。すっきりとしたミニクリフカットトゥと、ラウンドトゥの2モデルを取り揃える。機能性にも優れており、ミニクリフカットトゥモデルには、快適な履き心地をもたらす2層クッションや、抗菌防臭加工の中敷き、蒸れを防ぐクール&ドライファブリックのライニングを採用。ラウンドトゥモデルには、ストレスフリーな履き心地の3層クッションや、グリップ性が高く、ソフトで軽いオリジナル発泡ラバーソール、足先を優しく包み込むようなボロネーゼ製法を取り入れている。“小さいのにたっぷり収納”ミニバッグバッグは、ミニマルなサイズ感が愛らしいハンドバッグ。コンパクトなビジュアルでありながらマチがあるので、スマホ、ミニ財布、キーケース、リップ、ハンドタオルなど外出に欠かせない小物類をたっぷりと収納することができる。荷物の仕分けがしやすいようにと、内側にはポケットも付けた。【詳細】アルテミス by ダイアナ 新作シューズ&バッグ発売日:2021年2月14日(日)販売店舗:アルテミス by ダイアナ店舗、取り扱いECサイト(LOCOND/ZOZOTOWN/マルイweb channel/MAGASEEK/Rakuten Fashion)※ECサイトでは先行予約受付。ECサイトの発売日は各サイトによって異なる。・ミニクリフカットトゥバレエシューズ 8,500円+税・ラウンドトゥバレエシューズ 8,500円+税・バッグ 8,500円+税
2021年02月07日新国立劇場バレエ団がチャイコフスキーバレエの永遠の傑作『眠れる森の美女』を2月20日(土)、21日(日)、23日(火・祝)、新国立劇場 オペラパレスで上演する。本作品は2014年11月に新国立劇場バレエ団のシーズン開幕を飾り新制作されたグランド・バレエ。ウエイン・イーグリングによる古典のスタイルを守りながらも現代的な感覚を活かした振付けは、既存の演出とは一線を画した新しい舞台と大好評を博した。元ダンサーとしてのセンスが光るトゥール・ヴァン・シャイクの洗練された色彩豊かな衣裳、川口直次による格調高く豪華絢爛な美術もグランド・バレエの大切なピースとして舞台を彩る。『眠れる森の美女』の大きな魅力として挙げられるのが、音楽から自然と物語が浮かんでくるチャイコフスキーの流麗な音楽だ。中でも第一幕のオーロラ姫の16歳の誕生日パーティのシーンでの踊られるガーランドの踊りは『眠れる森の美女』で使用される音楽の中で最も有名なもののひとつ。美しいワルツ曲にのって踊られるこのシーンは幸福感に満ちている。イーグリングの振付では、オーロラ姫の目覚めのシーンにヴァイオリン・ソロによる非常に静かで落ち着いた情緒的な音楽が使用され、ロマンティックなパ・ド・ドゥが挿入される。オーロラ姫とデジレ王子の間に愛が芽生えていく心の動きが描かれ『眠れる森の美女』の誰もが知るストーリーに説得力を持たせる演出だ。通常、悪の精カラボスはマイム役だが、イーグリングの演出ではトウシューズを履いた女性ダンサーによって演じられる。カラボスはリラの精と同等のパワーを持った役柄として描かれ、リラの精が体現する正義とカラボスが体現する悪の対峙に焦点が当てられる。冒頭でシャンデリアに載って降りてくるリラの精を地上で迎えるカラボスの場面はその象徴的なシーンのひとつ。さらにプロローグのオーロラ姫の誕生パーティや第3幕でのオーロラ姫とデジレ王子の結婚式の場面など、主役級のダンサーが次々とソリストとして登場し、新国立劇場バレエ団ダンサーの層の厚さが存分にアピールされる。世界中で愛される古典の最高傑作で総合芸術としてのバレエの醍醐味を堪能してほしい。■公演情報新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』日時:2月20日(土)14:00開演2月21日(日)13:00開演2月21日(日)18:30開演2月23日(火・祝)14:00開演※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、託児サービス、バックステージツアーは当面休止させていただきます。※ロビー開場は開演60分前、客席開場は開演45分前です。開演後のご入場は制限させていただきます。会場:新国立劇場 オペラパレス(京王新線 新宿駅より 1 駅、初台駅中央口直結)予定上演時間:約3時間15分(休憩含む)ウェブサイト: チケット料金(税込):S席13,200円、A席11,000円、B席7,700円、C席4,400円、D 席3,300円、Z席1,650円※Z席は舞台のほとんどが見えないお席です。予めご了承ください。※Z 席は、公演当日朝 10:00 から、新国立劇場 およびセブン-イレブンの端末操作により全席先着販売いたします。ひとり1枚です。※上記の方法での先着販売後、残席がある場合は、開演 2時間前からボックスオフィス窓口でも販売いたします。※電話での予約は承れません。<前売り販売開始日>アトレ会員先行:1月17日(日)10:00~19日(火)バレエ/ダンス先行メンバーズ販売期間:1月18日(月)10時から19日(火)一般発売日:1月23日(土)10時※感染予防に対応した適切な距離を保つため、1 階 1 列~3列の座席は販売いたしません。※通常の座席配置(1 階 1 列~3 列を除く)での販売を予定しております。※予定通りの発売日程で販売いたします。通常の座席配置(1階1列~3列を除く)で販売いたしますが、観客数が総席数の 50%に達したところで販売を停止いたします。当日券(Z席を含む)につきましては、50%に達していない公演のみ販売予定です。緊急事態宣言が公演日前に解除され、イベントの開催要件が緩和された場合は、追加でチケットを販売する可能性がございます。<ウェブでの予約・購入>新国立劇場 Web ボックスオフィス: (PC、携帯共通)チケットぴあ: (PC、携帯共通)イープラス: (PC、携帯共通)ローソンチケット: (PC、携帯共通)<電話での予約・購入>新国立劇場ボックスオフィス:03-5352-9999 (10:00~18:00)チケットぴあ:0570-02-9999※本公演は新型コロナウイルス感染予防、拡大防止対策をとって上演いたします。新国立劇場における新型コロナウイルス感染拡大予防への取り組みと主催公演ご来場の皆様へのお願いは下記サイトより。
2021年01月26日クロエ(Chloé)は、2021年春の新作シューズ「ソニー(SONNIE) バレリーナ」を全国のクロエブティック(一部店舗を除く)で発売する。バレエシューズ×スニーカーのハイブリッドシューズクロエの新作は、バレエシューズとスニーカーをかけ合わせたハイブリッドモデル。2018年秋コレクションで登場した「ソニー スニーカー」の特徴である、傾斜した大胆なソールデザインをベースに、バレリーナのフラットシューズにみられるなめらかなアッパーデザインを融合させた。軽やかに纏える機能性はそのままに、モダンなデザインに進化させている。カラーは、ブラックやホワイト、ベージュなど、デイリー使いしやすいベーシックカラーを用意。ブラック・ベージュのモデルには、しなやかなナッパラムスキンレザーを使用し、ホワイトのモデルには繊細なレースを取り入れた。Chloéロゴ入りのアッパーいずれも甲の部分には、ブランドロゴ入りのエラスティックをクロスさせて配置。バレエシューズのような女性らしさを演出しながら、履き心地のよさ・安定感をもたらしてくれる。【詳細】クロエ 2021年春新作「ソニー バレリーナ」2021年1月下旬現在発売中。取扱店舗:全国のクロエブティック(一部店舗を除く)<アイテム例>・ソニー バレリーナ ラムスキン 63,000円+税カラー:ブラック、スィートベージュ・ソニー バレリーナ レース 63,000円+税カラー:ホワイト【問い合わせ先】クロエ カスタマーリレーションズTEL 03-4335-1750
2021年01月26日1月11日に無観客で上演された新国立劇場1月バレエ公演「ニューイヤー・バレエ」が同時視聴者数2.8万人を超え、延べ15万6338回の視聴回数であったことが明らかとなった。出演者1名の新型コロナウイルス感染により上演中止となったが、YouTubeとFacebook上で無料のライブ配信で公演を届けた新国立劇場バレエ団。ライブ配信冒頭では、舞踊芸術監督の吉田都が「一日限りだが公演が実現し、こうして配信という形で皆様にお届けできることを嬉しく思う。ダンサーたちは3日間の自宅待機を経て急に舞台稽古に突入したが、この数日本当に集中してリハーサルに励んだ」と経緯の説明し、ファンからの声援に感謝を伝えた。「ニューイヤー・バレエ」では、ロシア・バレエの伝統美を堪能できる古典『パキータ』、本年9月に逝去した故・深川秀夫振付の『ソワレ・ド・バレエ』、新国立劇場バレエ団ダンサーにより振付された『Contact』『カンパネラ』、そしてビントレーの人気作『ペンギン・カフェ』を上演。新国立劇場バレエ団ならではの届け、ファンからも、今回初めてバレエの舞台を観た観客からも好評の声を受けたという。なお新国立劇場は、本日1月15日(金)からは2020年12月に上演したバレエ『くるみ割り人形』の公演映像有料配信を実施。外出自粛を余儀なくされている今、この機会に日本最高峰のバレエ団による『くるみ割り人形』を自宅で楽しんでほしい。【配信概要】新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』視聴券料金:980円(税込)販売期間:1月15日(金)12:00~2月14日(日)<配信メディア>・U-NEXT・観劇三昧・Vimeo詳細情報: ※購入後72時間の視聴が可能です。※視聴環境、方法に関しては各配信サイトからお問い合わせください。※Vimeoのみ海外からの視聴が可能です。※視聴用URLはそれぞれ配信開始日よりオープンします。
2021年01月15日公演関係者1名の新型コロナウイルス感染により、公演中止が発表された新国立劇場1月バレエ公演「ニューイヤー・バレエ」。1月7日にその他の公演関係者がウイルス検査を行い、全員が陰性となったことや、保健所から新国立劇場内には濃厚接触者はいないと判断されたことから、1月11日(月・祝)に無観客で上演し、無料でライブ配信を実施することが決定した。配信はYouTubeとFacebookで、当日14:00から行われる。アーカイブ配信はされないので、リアルタイムで楽しんでほしい。【公演詳細】「ニューイヤー・バレエ」無観客ライブ配信(YouTube・Facebook)日時:2021年1月11日(月・祝)14:00~(16:45頃終了予定)<配信ページ>・YouTube (配信ページのURLは追って新国立劇場ウェブサイトにてお知らせいたします)・Facebook: ※本動画につきまして、無断複製はお断わりいたします。※アーカイブ配信はございません。【プログラム・出演】<第1部 パキータ>振付:マリウス・プティパ音楽:レオン・ミンクス出演:米沢 唯、渡邊峻郁ほか<第2部 小品集>●Contact振付:木下嘉人音楽:オーラヴル・アルナルズ出演:小野絢子、木下嘉人●ソワレ・ド・バレエ振付:深川秀夫音楽:アレクサンドル・グラズノフ出演:池田理沙子、中家正博●カンパネラ振付:貝川鐵夫音楽:フランツ・リストピアノ演奏:山中惇史出演:福岡雄大<第3部 ペンギン・カフェ>振付:デヴィッド・ビントレー音楽:サイモン・ジェフス出演:ペンギン / 広瀬 碧、ユタのオオツノヒツジ / 米沢唯、テキサスのカンガルーネズミ / 福田圭吾、豚鼻スカンクにつくノミ / 五月女遥ケープヤマシマウマ / 奥村康祐、熱帯雨林の家族 / 本島美和・貝川鐵夫、ブラジルのウーリーモンキー / 福岡雄大指揮:冨田実里管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団歌手:引田香織(ペンギン・カフェ)【タイムスケジュール】・第1部 14:00~14:40<休憩25分>・第2部 15:05~15:35<休憩25分>・第3部 16:00~16:45
2021年01月08日英国バレエ界の鬼才マシュー・ボーンが手掛けたバレエ「赤い靴」がスクリーンへ。映画『マシュー・ボーン IN CINEMA/赤い靴』として、2021年2月11日(木・祝)より、Bunkamura ル・シネマを皮切りに全国公開される。マシュー・ボーンとは?マシュー・ボーンは、英国バレエ界を代表する振付家・演出家。ローレンス・オリヴィエ賞をはじめ、トニー賞の優秀振付賞と最優秀ミュージカル演出賞の両方を受賞した唯一のイギリス人として知られる。これまで、「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」といった3大クラシックバレエ作品や「シンデレラ」など、数々の名作を独自の解釈で生まれ変わらせてきた。2016年には、これまでの功績を称え、ナイトの称号を叙勲された。“マシュー・ボーン史上、最高傑作”のバレエが映画化そんなマシュー・ボーンが舞台として手掛けた「赤い靴」は、彼が10代の頃より愛し続けたクラシック映画の名作『赤い靴』と、アンデルセン童話をもとに構成したもの。世界一のダンサーになることを夢見るヴィクトリアをヒロインに、愛と芸術をめぐるドラマティックな作品は、見事ローレンス・オリヴィエ賞2冠を獲得。“マシュー・ボーン史上、最高傑作”と評された。アダム・クーパーが、20年ぶりにマシュー・ボーン作品へまた本作では、『シンデレラ』以来20年ぶりに、アダム・クーパーがマシュー・ボーン作品にカムバック。かつて英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルで活躍した経験を持つアダムは、バレエ団の伝説的プロデューサーとして、ヴィクトリアの才能を見出す、レルモントフ役に抜擢。彼女と深く関わることになる男性のひとりとなる。作品を盛り上げる、巨匠バーナード・ハーマンの音楽なおヴィクトリアとレルモントフのモデルとなったのは、伝説の天才ダンサー・ニジンスキーと、バレエ・リュスの創始者ディアギレフとの噂も。映画の演出を盛り上げる音楽には、『市民ケーン』『タクシードライバー』で知られる、映画音楽の巨匠バーナード・ハーマンが務める。ストーリー踊るために生まれてきたヴィクトリア・ペイジは、レルモントフ・バレエ団を率いる伝説的プロデューサー、レルモントフに才能を見出され、バレエ団のスターとして活躍するようになる。時を同じくして入団した若き作曲家、ジュリアン。若き 2 人の情熱と才能が買われ、アンデルセンの童話をもとにした新作『赤い靴』に、それぞれプリマドンナと作曲家、指揮者として抜擢される。舞台は大成功、やがて恋に落ちるヴィクトリアとジュリアンだったが、恋愛に溺れるものは、真の偉大な芸術家にはなれないと信じるレルモントフと衝突し、運命の歯車が狂い始めていく。詳細映画『マシュー・ボーン IN CINEMA/赤い靴』公開日:2021年2月11日(木・祝)Bunkamura ル・シネマほか、全国順次ロードショー演出・振付:マシュー・ボーン舞台・衣装デザイン:レズ・ブラザーストン照明:ポール・コンスタンブル音響:ポール・グルーサス音楽:バーナード・ハーマンキャスト:アダム・クーパー、アシュリー・ショー、ドミニク・ノース、ミケラ・メアッツァ、リアム・ムーア、グレン・グラハムPhoto by Johan Persson
2020年12月31日新国立劇場で、新春に相応しい華やかな公演「ニューイヤー・バレエ」が催される。古典から現代振付家まで様々なスタイルの傑作が登場するが、今年は新国立劇場バレエ団の現役ダンサーによる作品も上演されると話題に。振付を手がけた貝川鐵夫、木下嘉人に話を聞いた。“晴れ舞台”で自身の作品が上演されることについて、貝川は開口一番「凄く嬉しい」と笑顔。『カンパネラ』はリストのピアノ曲に振付けたソロだ。2016年に自身で初演、他のダンサーによる再演の実績もある。「上演を重ねることで新しい発見があるはず。以前踊ってくれた福岡雄大と、新たに速水渉悟にも踊ってもらいます。ダンサーが自身を追い込んで、その先に何が見えるか──。きっとピアニストも煽ってくるはず」。気鋭のピアニスト、山中惇史の登場で、格闘技さながらの刺激的なパフォーマンスが実現する。「こんな時こそ、舞台で戦う姿を見て元気になっていただけたら」。木下の『Contact』は、2020年3月に木下自身と米沢唯で初演する予定が、コロナ禍で公演中止に。夏に京都などでの上演が実現したが、「オペラパレスで上演できるのは夢のよう」と目を輝かす。「創作のきっかけは、オーラヴル・アルナルズの楽曲『Happiness Does Not Wait』。弦楽器とピアノの二つの音色が交錯する音楽で、男女のダンサーをその音に見立てて振付けました。人と人との触れ合いがテーマです」。こちらは小野絢子と木下、また米沢と渡邊峻郁という新たな組み合わせでの日替わりキャスト。「作品に新たな“色”が加わるのでは。デュエットでは当然のようにお互い触れ合うが、この作品では、触れるだけでも神秘的と感じた」と木下。触れ合うことが避けられる今だからこそ気づいたことも。「触れること、話すことはとても大事なこと。僕にとって大切な作品になりました」。創作について「いつか、全幕作品を創りたい」(木下)、「全幕は本当に難しいと思うが、いいチームを組めるのなら」(貝川)と意欲的な二人。同時に上演されるプティパ、ビントレー、深川秀夫の作品について「作品のエネルギーがずっと持続し、後世まで残るのは凄いこと」(貝川)、「偉大な歴史。振付家それぞれの“色”がある」(木下)と敬意を表す。そこに彼らの作品が並ぶ、多彩な魅力に溢れた公演となる。公演は2021年1月9(土)~11日(月・祝)、新国立劇場オペラパレスにて。チケットは発売中。文:加藤智子
2020年12月25日熊川哲也 Kバレエ カンパニー Winter 2020『くるみ割り人形』が開幕。ひと足早くゲネプロを鑑賞した。芸術監督の熊川による演出・振付で2005年に初演され、レパートリーとなった本作。クリスマスシーズンに世界中の劇場で上演される風物詩にして定番といえる古典を、熊川版では再構成。豪華絢爛な美術がダイナミックに転換されていく効果で、壮大なスケールのファンタジーな冒険譚が立ち上がる。ゲネプロは、人形のマリー姫がねずみに翻弄される紗幕越しのシーンで幕開け。人形の国と領地を争っているねずみ国の王様は魔法で、マリー姫をねずみに・彼女の婚約者である王子をくるみ割り人形に変えてしまう。一方、人形の国王から命を受けたドロッセルマイヤーは呪いを解くための硬いくるみを割れる純粋な人間を探す旅へ。そこで出会った少女クララを待ち受けるものとは──。一幕の見どころは、人間のクララを人形の世界へ連れ出そうとするドロッセルマイヤーの鮮やかな手さばき。サイズの異なる人形と人間の世界を対比させるため、大広間のクリスマスツリーが巨大化する様子に目を奪われた。チーズ砲をはじめ、ツリーの麓で繰り広げられる人形vsねずみの大戦争の描写もユニークだ。一転、クララ・くるみ割り人形・ドロッセルマイヤーのパ・ド・トロワが終わり、青い幕が降りると舞台上は一面の銀世界に。粉雪の中で幻想的に舞い踊る雪の精たちの姿に、思わず息をのんだ。クララに助けられ、本来の姿を取り戻したマリー姫と王子は、祝祭ムードの中でグラン・パ・ド・ドゥを踊る。作品のクライマックスを飾るこのデュエットを取材日に繰り広げていたのは、毛利実沙子と高橋裕哉。クララ役の河合有里子が振りまくピュアな魅力に対して、堂々と成熟したステップで客席を魅了した。ドロッセルマイヤーに扮したのは、杉野慧。不思議な力で物語を動かす、ミステリアスな存在感を見せつけた。なお現在、熊川が本作について語るコメント動画が公開されている。バレエ界の“アイコン”ともいえる『くるみ割り人形』を「絶対に毎年やらなければならない、マストな公演」と語る理由を聞き届けよう。コロナ禍においてこの作品が果たす役割を、改めて見つめ直してみては。公演は12月2日(水)~6日(日)に、東京・Bunkamuraオーチャードホールにて。ぴあでは、座席指定できるチケットを販売中。なお、小林美奈(マリー姫)・栗山廉(くるみ割り人形 / 王子)・吉田このみ(クララ)・宮尾俊太郎(ドロッセルマイヤー)のキャスティングで上演される5日(土)17:00開演回はオンラインでの生配信も。PIA LIVE STREAMから翌日17:00までアーカイブ視聴できる。取材・文:岡山朋代
2020年12月03日英国ロイヤル・バレエ『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー / メデューサ / フライト・パターン』が12月4日からStreaming+で配信される。バレエ、オペラなど舞台芸術の珠玉の映像作品を、動画配信サービスにて配信する「アーツ・オンライン」。その第1弾として、英国ロイヤル・オペラ・ハウスの計6作品がラインナップされた。世界最高峰として知られる同歌劇場で、日本人ダンサーも多数活躍してきたバレエと、いま一番勢いがあるとも言われるオペラ、世界的な人気を誇る名門中の名門から、大好評をおさめた演目を厳選したものだ。今作はその3作品目となる。現代を代表する振付家と共に英国ロイヤル・バレエが創る、新しく、豊かで、刺激的な舞台。3つの作品は色合いもスタイルも異なるが、いずれもダンスと音楽が妙なる関係で結ばれ、観る者の琴線に触れるはず。21世紀に入り深化するバレエの“いま”を、配信で楽しむことができる。■公演情報英国ロイヤル・バレエ『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー / メデューサ / フライト・パターン』2020年12月4日(金)24:00~2021年1月28日(木)23:59Streaming+にて配信※視聴期間中、ご購入日に応じて最長 7 日間、オンデマンドでご覧いただけます。※視聴券は2020年12月3日(木)24:00~2021年1月27日(水)23:59 の間、お求めいただけます。※ご購入日によって視聴期間が異なりますのでご注意ください。※毎月第1・3木曜日午前2:00~午前8:00は、システムメンテンナンスのため視聴いただけません。ご了承ください。※ご視聴は終了時間(毎週木曜23:59)までとなります。映像の途中でも、途中終了となりますのでご注意ください。料金:990円 (税込)※プレイガイド手数料無料。チケット:販売期間:2020年12月3日(木)24:00~2021年1月27日(水)23:59購入URL:イープラス ※配信開始日の2日前からはカード決済のみでの販売となります。映像内容:2019年5月ロイヤル・オペラ・ハウス収録 / 約104分『ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー』音楽:エツィオ・ボッソ、アントニオ・ヴィヴァルディジョナサン・ロー指揮出演:ベアトリス・スティクス=ブルネル、フランチェスカ・ヘイワード、サラ・ラム、ワディム・ムンタギロフ、ヴァレンティノ・ズケッテイ、アレクサンダー・キャンベル、ハナ・グレンネル、金子扶生、マヤラ・マグリ、アナ=ローズ・オサリヴァン、アクリ瑠嘉、デヴィッド・ドネリー、テオ・ドゥブレイル、カルヴィン・リチャードソン振付:クリストファー・ウィールドン衣装:ジャスパー・コンラン『メデューサ』音楽:ヘンリー・パーセル、オルガ・ヴォイチェホヴスカ(電子音楽)アンドリュー・グリフィス指揮エイリッシュ・タイナン(ソプラノ)、ティム・ミード(カウンターテナー)、市瀬礼子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、トビー・カー(テオルボ)出演:メデューサ ... ナタリア・オシポワアテナ ... オリヴィア・カウリーペルセウス ... マシュー・ボールポセイドン ... 平野亮一振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ衣装:オリヴィア・ポンプ『フライト・パターン』音楽:ヘンリク・ミコワイ・グレツキジョナサン・ロー指揮フランチェスカ・チエジナ(ソプラノ)出演:クリステン・マクナリー、マルセリーノ・サンベ、カルヴィン・リチャードソン、ジョセフ・シセンズ、イザベラ・ガスパリーニ、ベンジャミン・エラ、アシュリー・ディーン振付:クリスタル・パイト
2020年12月03日記憶力や思考能力などの低下が症状として表れるアルツハイマー病。アルツハイマー病が進行し重症化した人の中には、自身の生い立ちについても、完全に思い出せなくなることがあるのだそうです。元バレエダンサーの女性…『白鳥の湖』を聞くと?アルツハイマー病を患っている、元バレエダンサーの女性の動画が話題となっています。その女性は、マルタ・C・ゴンザレスさん。スペインの非営利団体である『Música para Despertar』によると、彼女は1960年代にニューヨーク・シティ・バレエでプリマとして活躍していたのだとか。プリマとは、バレエ団における女性バレエダンサーの最高位を指します。彼女にヘッドホンでチャイコフスキーの『白鳥の湖』を聞かせると…。『白鳥の湖』を聴き始めると、目に輝きが戻り、周囲を圧倒させる踊りを見せたのです!まるで舞台の上で踊っているような、迫真の演技に「涙がでた」「感動した」といった声がたくさん上がっています。・号泣してしまいました。ほんのひと握りの人しかなれない、『道を極めし者』というのは、こういう人のことなのだろうと思います。・表情、演技がすごい。舞台の上で踊っている彼女の姿が見えました。怖いくらい美しい。・引退しても、病を患っても、この人は最期までバレエダンサーなんだろうな。記憶を失っても、人生をかけて挑んだものは心に宿り続けるのかもしれません。[文・構成/grape編集部]
2020年11月10日新国立劇場バレエ団が2020/2021シーズンの開幕演目として、プティパ振付のバレエ『ドン・キホーテ』を上演する。原作は、スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの長編小説。バレエでは、自分を騎士と思い込んだドン・キホーテと従者サンチョ・パンサがバルセロナで出会う町娘キトリと若者バジルの恋物語となっている。様々なバージョンが存在する本作だが、新国立劇場では99年、当時のボリショイ・バレエ芸術監督アレクセイ・ファジェーチェフを招いて新たになヴァージョンとして初演。以来、再演を重ねる人気の舞台だ。文:高橋彩子
2020年10月17日熊川哲也 Kバレエ カンパニー Autumn 2020『海賊』が開幕。ひと足早くゲネプロを鑑賞する機会に恵まれた。芸術監督の熊川による演出・振付で全幕作品として2007年に初演され、レパートリー化された本作。19世紀イギリスの詩人ジョージ・ゴードン・バイロンが発表した長編の詩をもとに多くの振付家が生み出した様々なバリエーションを、熊川は再構成。ストーリーを編み直し、起承転結に呼応する音楽を選ぶことによって、七つの海を渡る屈強な海賊コンラッドらの壮大な冒険譚に仕立て上げた。ゲネプロは、船の難破を活写するプロローグで幕開け。海賊の首領コンラッド、その部下ビルバントやアリの躍動する姿が、紗幕越しに浮かび上がる。トルコ領ギリシャの浜辺に打ち上げられた彼らは、メドーラとグルナーラ姉妹から介抱されることに。メドーラの美しさに心を奪われ、恋に落ちるコンラッド。しかし姉妹と仲間の娘は奴隷商人ランケデムに捕らえられ、市場へ売りに出されてしまう。彼女たちを奪還すべく、立ち上がった海賊の行方は──。強い絆を前面に押し出した勇壮な踊りの中に見え隠れする、個性豊かな海賊たちのキャラクター。中でも、かつて熊川も扮した従者アリは命がけの忠誠心をもって首領を守り抜く存在感を見せつける。取材日にこの役を演じていた山本雅也は、1月に上演された『白鳥の湖』でプリンシパルに昇格した次世代の踊り手。2017年の『海賊』出演時にも見せた高い跳躍力で、鳴り響く銃声に立ち向かう。周りを取り囲むダンサーも実力派が揃い踏みだ。コンラッド役の堀内將平は、リーダーにふさわしい堂々たる踊りを披露。伸びやかな舞いで観客を魅了した成田紗弥は、柔らかい肢体の中に可憐なメドーラ像を覗かせた。なお、回替わりでコンラッドを務める遅沢佑介とメドーラを務める中村祥子は、本作でKバレエのラストステージを飾る。ゲネプロ後には熊川からコメントが到着。約半年の活動休止期間を経てカンパニー再始動を果たす思いを『海賊』に乗せ、「この作品が持つ力強さこそ、カンパニーが踏み出す新たな第一歩にふさわしく、かつてないほどのエネルギーと感動が劇場を満たすはず」と語った。なお、熊川は10月28日(水)に刊行される小説版『海賊 Le Corsaire』の巻末インタビューで演目の成り立ちや舞台裏などを明かしている。公演は10月15日(木)~18日(日)に、東京・Bunkamuraオーチャードホールにて。チケット販売中。なお15日18:30、17日(土)12:30、18日12:30開演回ではオンラインでの生配信も。それぞれ翌日23:59までアーカイブ視聴できる。取材・文:岡山朋代
2020年10月15日トリー バーチ(TORY BURCH)は、パンプス「トリーチャーム バレエ」の新作を伊勢丹新宿店の期間限定ストア「ザ シュー ショップ」にて2020年9月30日(水)から先行発売する。「トリーチャーム バレエ」新作パンプスを先行発売「トリーチャーム バレエ」は、トリー バーチのシグネチャーであるダブルTロゴをブラッシュゴールドで配し、クラシカルなボウをあしらったフラットパンプス。先行商品として、深みのあるレッドやグリーンのイールレザーや、パイソンプリントでアップデートした新作シューズが展開される。伊勢丹新宿店の期間限定ストア「ザ シュー ショップ」では「トリーチャーム バレエ」に加え、フロントにラッフルを配した限定スニーカー「トリー ラッフルスニーカー」やレトロなデザインの「トリー スニーカー」なども展開。多彩なバリエーションのシューズが勢揃いする。アイコンバッグ「リー」が1階バッグ店に加えて、10月7日(水)から20日(火)までは、伊勢丹新宿1階バッグ店にアイコンバッグ「リー(LEE)」が登場。A4収納可能なサイズからプチサイズまで、ベーシックなブラック、ベージュカラーからアイキャッチなプリントまで、様々なカラー・サイズの「リー」が店頭に並ぶ。【詳細】トリー バーチ「トリーチャーム バレエ」先行発売日:2020年9月30日(水)先行発売場所:伊勢丹新宿店 / 本館2階=婦人靴/プロモーション住所:東京都新宿区新宿3-14-1価格:43,000円+税■伊勢丹新宿店 期間限定ストア「ザ シュー ショップ」期間:9月30日(水)~10月13日(火)場所:伊勢丹新宿店 本館2階=婦人靴/プロモーション※会期中、税込30,000円以上購入するとプリントトートバッグをプレゼント(数量限定につきなくなり次第終了)。■アイコンバッグ「リー」展開期間:10月7日(水)~10月20日(火)展開場所:伊勢丹新宿1階バッグ店価格例:・リー ラジウィル スモール ダブルバッグ 128,000円+税・リー ラジウィル ダブルバッグ 143,000円+税・リー ラジウィル プチ ダブルバッグ 86,000円+税【問い合わせ先】トリー バーチ ジャパンTEL:0120-705-710
2020年09月27日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)の2020年秋冬コレクションから、新作レディースシューズ&ブーツが登場。“LV イニシャル”付きバレエシューズ「カプシーヌ・フラット バレリーナ」は、ラムスキンで仕立てたバレエシューズ。光沢感のあるブラックのポインテッドトウキャップと、アイコンバッグ「カプシーヌ」から着想したゴールドカラーの“LV イニシャル”が目を惹く。カラーバリエーションは、ピンク、ホワイト、ブラックの3色を用意した。“モノグラム・フラワー”ソールのショートブーツ「ブリージー・ライン アンクルブーツ」は、ブラックのスエードカーフレザーにシアリングを施し、独特の風合いに仕上げたアンクルブーツ。モノグラム・フラワーを配したトレッド付きのアウトソールと、ホワイトの“LV サークル”を施したラバー素材のトウキャップが特徴だ。“LV サークル”が輝く洗練ショートブーツベルベットのような質感のブラックスエードベビーゴートレザーを用いて、洗練された印象に仕上げたのが、日本限定「ブリス・ライン アンクルブーツ」。5.5cmのブロックヒールに煌めくゴールドカラーの“LV サークル”をプラスして、ミニマルなブラックショートブーツにアクセントを加えた。モノグラム・キャンバスを用いたコンバットブーツミリタリーなコンバットブーツを、ブラックレザーとモノグラム・キャンバスで再構築したのは「メトロポリス・ライン ブーツ」。ブランドロゴをエンボス加工したパッチや、モノグラム・キャンバスのバックループを採用するなど、メゾンのアイコンモチーフを随所に落とし込んでいる。【詳細】ルイ・ヴィトン 2020年秋冬新作レディースシューズ&ブーツ販売店舗:ルイ・ヴィトン各店、公式オンラインストア・「カプシーヌ・フラット バレリーナ」108,000円+税・「ブリージー・ライン アンクルブーツ」133,000円+税・「ブリス・ライン アンクルブーツ」157,000円+税<日本限定>・「メトロポリス・ライン ブーツ」172,000円+税【お問合せ先】ルイ・ヴィトン クライアントサービスTEL:0120-00-1854
2020年09月14日書籍『華麗なる「バレエ・リュス」と舞台芸術の世界ロシア・バレエとモダン・アート-』が発売。モダンバレエの基礎“伝説の”バレエ団「バレエ・リュス」20世紀初頭、ヨーロッパをセンセーションの渦に巻きこんだロシアのバレエ団「バレエ・リュス」。ロシア出身の芸術プロデューサー、セルゲイ・ディアギレフを筆頭に、伝説のダンサー・ニジンスキーなど、天才アーティストが集結した「バレエ・リュス」は、絵画、音楽、ファッションなどあらゆる芸術運動に影響を与え、モダンバレエの基礎を築いたといわれる。書籍『華麗なる「バレエ・リュス」と舞台芸術の世界ロシア・バレエとモダン・アート-』では、モダン・アート史に大きな変革をもたらした、バレエ団「バレエ・リュス」にフォーカス。芸術世界を華やかに彩った「バレエ・リュス」の魅力を舞台・衣裳デザイン画とともに紹介する。また、同時代の舞台芸術作品なども収録。約700点の図版を解説ととも紹介する。【詳細】書籍『華麗なる「バレエ・リュス」と舞台芸術の世界ロシア・バレエとモダン・アート-』3,800円+税発売日:2020年8月24日(月)仕様:B5判変型(257mm×186mm)、ソフトカバー、464ページ(フルカラー)発売元:パイ インターナショナル【問い合わせ先】パイ インターナショナルTEL:03-3944-3981
2020年08月31日パメオポーズ(PAMEO POSE)2020年秋冬新作シューズ「バレエ ヒール シューズ」と「W レース アップ シューズ」が、2020年9月よりパメオポーズ表参道本店、渋谷パルコ店ほかで発売予定だ。“トゥーシューズ”着想のパンプス&ブーツ名作バレエ「白鳥の湖」をテーマにした今季のパメオポーズは、“トゥーシューズ”からインスピレーションを得た2つのシューズを新作として提案する。“靴を丸ごと包み込む”レースアップパンプス「バレエ ヒール シューズ」は、トゥーシューズの要素をそのまま落とし込んだパンプス。靴を丸ごと包み込むようにあしらわれた、平ひものレースアップがポイントだ。素足で履くと、リボンの隙間から肌がのぞき、色っぽい雰囲気に。カラーは、ロマンティックなピンク、キラキラと輝くラメが印象的なブラックをはじめ、全4色を展開。ヒールが太めなので安定感があり、履き心地にもこだわっているのも嬉しいポイントだ。厚底レースアップブーツパメオポーズ人気のブーツも、今季は“トゥーシューズ”スタイルにアップデート。「W レース アップ シューズ」にも靴を丸ごと包み込むようにリボンを配し、エッジィな印象に仕上げた。どの角度から見ても四角形に見える、ユニークなフォルムで、コーディネートの主役となる存在感を発揮。抜群の安定感をあわせ持ち歩きやすいので、ショッピングなどお出かけの日にもおすすめだ。【詳細】パメオポーズ2020年秋冬新作シューズ・バレエ ヒール シューズ 33,000円+税・W レース アップ シューズ 37,000円+税発売時期:2020年9月※予定取り扱い店舗:パメオポーズ表参道本店、渋谷パルコ店、公式オンラインショップほか【問い合わせ先】パメオポーズ 表参道TEL:03-3400-0860
2020年08月08日