2009年の『(500日)のサマー』をきっかけにブレイク、クリストファー・ノーラン監督作『インセプション』でその人気は確固たるものとなり、続く同監督作『ダークナイト ライジング』は“彼のための作品だったのでは?”とも囁かれる存在感を見せつけた。さらに、先日発表されたゴールデン・グローブ賞で7部門にノミネートされた『リンカーン』でも好演に注目が集まっている。爽やかな笑顔で表に姿を現したかと思えば、スクリーンの中では一変して全く違った顔を見せる男、ジョセフ・ゴードン=レヴィット。そんな彼が本当に違う“顔”を作り上げて挑んだのが最新主演作『LOOPER/ルーパー』だ。自身にとって「アイドル」とまで語るブルース・ウィリスとの共演、構想から約7年もの歳月を費やしたという本作についてたっぷりと語ってもらった。大友克洋監督作『AKIRA』(’88)やアメリカの作家フィリップ・K・ディックにインスパイアされ、SFをふんだんに盛り込んだという本作。前述の通り、ジョセフが構想段階から加わり長年温め続けた作品ということで、ストーリーはジョセフ自身に語ってもらうことにしよう。「タイムトラベルの物語で、僕の役は暗殺者・ジョーだ。悪者が時空間を利用して殺人を犯す。過去に戻ってね。暴力が暴力を呼ぶという負の連鎖が引き起こされ、それが時空を超えて“ループ”するって展開なんだ。僕の役は、“ループ”のシステムに問題が発生して、未来から送られてきた30年後のジョー(ブルース)の始末に失敗する。ブルースが演じたジョーは、僕よりずっと強くて、僕は逃げた彼を捜すハメになるんだよ」。と、かなり複雑なストーリーだが、本作には知らず知らずの間にスクリーンの中に引きずり込まれてしまう強力な魔法が仕掛けられている。ジョセフの相当な思い入れが伝わってくるが、しかしこの作品、「制作開始までは、簡単じゃなかった(笑)」そうだ。「僕は(本作の監督の)ライアン・ジョンソンのデビュー作『BRICKブリック』(’06)に出演して、それ以来の友達なんだ。それで、その映画を撮り終わってから間もなく彼が、タイムトラベルについての映画を作りたいという、この映画のアイディアを僕に話してくれた。SF大作として作りたかったから色々と大変で、とりわけ本格的に作ろうとしたら、やっぱり普通はとてもお金がかかるものだからね。だけど、僕らにはそれほどの資金がなかったんだ。それで、試行錯誤を繰り返しているうちに、とうとうブルース・ウィリスが脚本を読んでくれるってところまでこぎ着けたんだ。しかも彼がすごく気に入ってくれて、『やる!』って言ったんだよね。それが僕らにとっては、本当に勝利の瞬間だった。そのおかげで映画が始動して、制作できることになったんだよ」。※こちらインタビューの【後編】は、下記ページよりご覧いただけます。特集「ジョセフ・ゴードン=レヴィット」:『LOOPER/ルーパー』は1月12日(土)より丸の内ルーブルほか全国にて公開。© 2012 LOOPER DISTRIBUTION, LLC. ALL RIGHTS RESERVED(text:cinemacafe.net)■関連作品:ダークナイト ライジング 2012年7月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2012 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES FUNDING, LLCLOOPER/ルーパー 2013年1月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開(C) 2012 LOOPER DISTRIBUTION, LLC. ALL RIGHTS RESERVED
2013年01月07日「スパイダーマン」、「アベンジャーズ」、「バットマン」…すべてのヒーローの原点にして頂点に君臨する“スーパーマン”を、世界的社会現象をを巻き起こした『ダークナイト』のクリストファー・ノーランが製作、『300[スリーハンドレッド]』のザック・スナイダーが監督を務め、新たなスーパーマン誕生の物語を描く『マン・オブ・スティール』。誕生から75年の節目を迎える“スーパーマン”の歴史を覆した新コスチュームが、ワーナー・ブラザース コンシューマープロダクツ主催のコンベンションに合わせて初来日を果たし、全世界の注目が集まる中、その全貌が遂に明らかとなった。1938年、アメコミ出版社・DCコミックが出版したコミックスに登場して以来、圧倒的な人気を集め、幾度にもわたりアニメ、ドラマ、映画化されてきたスーパーマン。今回、初来日、日本初お披露目となったコスチュームは、実際に撮影で使用された正真正銘“スーパーマン”の活躍が刻み込まれた貴重な衣装。ショウケースの中に厳重に収められスポットライトに浮かび上がったその姿は圧倒的な存在感を放ち、新たな伝説誕生を予感させる。これまでの作品の素材とは明らかに異なり、鎖が織り込まれたような繊細な模様が全身に浮かび上がり、屈強な肉体をより際立たせるフォルムはコスチュームというよりももはや鎧のよう!また、腰から足にかけて刻まれている流線型のデザインが空気を切るように空を駆ける姿を連想させ、“強さ”、“速さ”を兼ね備えたスーパーマンであることが伺える。そして最も注目すべきは、トレードマークの一つともいえる赤いブリーフを捨て去っている点。スーパーマンのアイデンティティの一つであり、いままで変更されることのなかった赤いブリーフ。このタブーに触れた事に対してスナイダー監督は「コスチュームは私にとってとても重要なことで、長い時間をかけて色々なものを試したんだ。1,500以上にも及ぶコスチュームを見比べて研究したよ。私は赤いブリーフをそのままにしたかったんだ。だけど、みんなから『ブリーフは止めよう』と言われたんだ(笑)」とその秘話を明かす。さらに、本作でコスチュームのイラストを手がけたフィリップ・ブーテの「製作チームは赤いブリーフを履かせることで“地球的”に見えてしまうと判断したんだ。スーパーマンはクリプトン星からやってきた、生まれながらのヒーローだからね。“地球的”である赤いブリーフを、製作チームは“脱ぐ”という大きな決断に至ったんだ」という証言からも、膨大な数のデザインを基に最後まで協議を重ねていたことが伺える。今週末12月22日(土)には世界待望の予告編が全国の主要劇場にて順次公開される予定。詳しいストーリーは未だ明かされていないものの、見慣れたヒーローの姿とは一線を画す新たなスーパーマンの姿に、期待せずにはいられない。『マン・オブ・スティール』は2013年夏、全国にて公開。■関連作品:マン・オブ・スティール 2013年夏、全国にて公開© 2012 Warner Bros. All Rights Reserved.
2012年12月17日コロワイド東日本は12月3日より、「スイーツ&ピザ Sweets LABO」池袋サンシャイン60通り店で、男性グループを対象にしたサービス“スイーツマンデー”を開始する。同店は生地やクリーム・フルーツ等のパーツを自由に組み合わせて、自分だけのオリジナルスイーツを作ることができる食べ放題の店。有名パティシエ“フィリップ・ウラカ氏”監修のデザートメーカー「フランスデセール」の高級スイーツや、ピザ・パスタ・サラダなどが食べ放題となる。このほど開始する「スイーツマンデー」は、月曜日に来店した男性グループに「30分の無料延長」と「メンズサイズの取り皿」を用意するサービス。12月3日より毎週月曜日に、池袋サンシャイン60通り店で実施する。営業時間は11時~22時30分。料金は、11時~18時まで1,480円、18時~22時30分まで1,680円。また、同時に「しゃぶしゃぶ食べ放題 濱ふうふう」池袋サンシャイン60通り店でも、「レディースデー」を開催する。これは毎週月曜日に来店した女性に、隣店の「スイーツ&ピザ Sweets LABO」のスイーツが1皿盛り放題になるというもの。同店の営業時間は11時~23時。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月05日第3代プロイセン王のフリードリヒ2世(フリードリヒ大王)の生誕300年を記念したプログラムを携えて、現代最高のフルートの名手エマニュエル・パユとポーランド放送室内合奏団が来日公演を行う。「エマニュエル・パユ」の公演情報優れた軍事的才能と合理的な国家経営で啓蒙専制君主としてプロイセン王国の王座に君臨したフリードリヒ2世(1740年~1786年)。その一方で、自らフルートを演奏し、当代一の名手ヨハン・ヨアヒム・クヴァンツに師事するなど、大の音楽愛好家としても有名だ。宮廷楽団にクヴァンツや大バッハの息子カール・フィリップ・エマヌエル・バッハらを招き、ポツダムに建設したサンスーシ宮殿を宮廷音楽の中心地としたほか、作曲も手がけ、生涯で書き上げた作品はフルート・ソナタだけでも約300曲にものぼるといわれている。そのフリードリヒ2世の生誕300年を記念し、現代最高のフルートの名手エマニュエル・パユがまもなく開催する来日公演で、大王の作品を取り上げる。プロイセンゆかりのポーランド放送室内合奏団をバックに、フリードリヒ2世や彼の師クヴァンツの協奏曲などを披露。生誕300年の“元祖フルート・キング”と、世界最高のオーケストラ、ベルリン・フィルで首席奏者を務める“現代のフルート・キング”、時代を超えた貴重な“共演”が繰り広げられる。「ポーランド放送室内合奏団 with エマニュエル・パユ」来日公演は、11月27日(火)に横浜みなとみらいホール、11月28日(水)に東京オペラシティ コンサートホール、12月1日(土)に神戸文化ホールで開催。いずれもチケットは発売中。
2012年11月22日居酒屋を中心とした飲食店チェーン店を展開するコロワイドのグループ会社「コロワイド東日本」は、11月15日から12月16日の期間、池袋サンシャイン60通りの「スイーツ&ピザ Sweets LABO」で「デココンテスト」を開催する。同店は、生地やクリーム・フルーツなどのパーツを組み合わせて、オリジナルスイーツを作ることができる食べ放題の店。コンテストでは、自分で組み合わせてつくったオリジナルスイーツをFacebook上に投稿してもらい、投票によって最優秀作品を決定する。参加方法は、店頭で配布するエントリーシートに必要事項を記入し、作品を公式Facebookに投稿。最も「いいね!」の数が多かった作品が優勝となり、優勝者には「1カ月無料券」がプレゼントされるほか、「ラボちゃん特別賞」も用意しているという。エントリー期間は11月15日から12月16日まで。投票期間は12月18日から12月25日、結果発表は12月27日となっている。なお、同店では、フランスのパティシエ・フィリップ・ウラカ氏監修のデザートメーカー「フランスデセール」のスイーツや、ピザ、パスタ、サラダなどが食べ放題。ランチタイムは1,480円(11時から18時)、ディナータイムは1,680円(18時から22時30分)で、ともに90分制。4歳から小学生は終日840円、3歳以下は無料とのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月13日ジャスティン・ティンバーレイクが、新作ロマンスコメディ『The Last Drop』(原題)の主演候補に挙がっており、アルコール中毒の料理評論家を演じる見込みだという。同作は、ニューヨーク出身でアルコール中毒の男性がある女性と出会って恋に落ち、デートを重ねるうちに真剣な仲になり、彼女のためにもアルコール中毒を克服しようと奮闘するというストーリーだ。ピーター・ソレット監督がメガホンを取り、ブランド&フィリップ・マーフィー兄弟が脚本を手がける模様だ。すっかり俳優としても成功を収めているジャスティンは現在、ジョエル&イーサン・コーエン兄弟の新作『Inside Llewyn Davis』(原題)や、ベン・アフレック、ジェマ・アータートンらと共演する『Runner,Runner』(原題)の撮影中だ。さらに、ジャスティンがクリント・イーストウッドと共演する新作『人生の特等席』は11月23日(金)に日本公開予定だ。■関連作品:人生の特等席 2012年11月23日より丸の内ピカデリー3ほか全国にて公開© 2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2012年09月28日世界的音楽プロデューサー、デイヴィッド・フォスターの来日公演が11月12日(月)に東京国際フォーラム・ホールAで行われる事が決定した。【公演情報はこちら】デイヴィッド・フォスターはこれまでに15個のグラミー賞を獲得し、セリーヌ・ディオンなど、名だたるアーティストを見出した事で知られる名プロデューサー。来日公演は「デイヴィッド・フォスター&フレンズ ジャパン・ツアー2012」というタイトルから分かる通り、彼と関わりの深いアーティストと共に行われる。昨年はアース・ウィンド&ファイアーのフィリップ・ベイリーやマイケル・ボルトンなどを引き連れて公演を行い、ファンを喜ばせた。今回の来日公演に出演するのは、今年10月に来日公演ツアーが決定しているシカゴのメイン・ヴォーカルとして活躍し、『素直になれなくて』や『君がすべて』等の音楽史に残るヒット曲をフォスターと共に手掛けたピーター・セテラ。フォスターが手掛けた『スルー・ザ・ファイアー』を大ヒットさせたチャカ・カーン。世界的プロデューサー兼ソロ・アーティストとして活躍しているベイビーフェイス。ホール&オーツの名曲『エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ』をカヴァーし、日本を含む世界各地で大ヒットを記録したポール・ヤング。イギリス、アジア各国で高い人気を誇る歌姫ヘイリー。そして昨年フォスターが長年在籍したワーナーミュージックからユニバーサルミュージックに移り、移籍第一弾のプロデュースを手掛けるスウェーデン出身の大注目の若手バンド、ダーティ・ループスといった豪華な面々。2日間に渡って行われた昨年の来日公演とは違い、今回の来日公演は一夜限りなので、気になる方は早目にご確認を。チケットの一般発売は10月6日(土)午前10時より。なお、チケットぴあではプレイガイド最速の抽選先行プレリザーブを実施中。期間は9月27日(木)午前11時まで。
2012年09月26日フィリップ・シーモア・ホフマンが、新作スーパーナチュラル・スリラー『Ezekiel Moss』(原題)の監督を務めることになった。同作の脚本はハリウッド業界人によって選ばれるブラックリスト(映画未製作の優秀脚本リスト)にランクインしたもので、死者と意思疎通を図ることができる流れ者と友人になる少年の姿を描いたスリラー作品だ。本作の製作を担当するマンダレイ・ピクチャーズ社のキャシー・シュルマン氏は、メガホンを握ることとなったフィリップを「現世代で最も素晴らしい才能の持ち主のひとり」と賞賛。「フィリップのような有能な人間の手によって、信仰とスーパーナチュラルがテーマのこのゴシックスリラー作品が手がけられるのを大変嬉しく思っています」と声明を発表している。フィリップは、本年度のヴェネチア国際映画祭に出品された『The Master』(原題)で優秀男優賞を受賞するなど、俳優として世界中から高い評価を受けているが、監督としては2010年製作の日本未公開作品『ジャック、舟に乗る』だけ。果たして、円熟したセンスは監督業でも発揮されるのか?■関連作品:The Master (原題) 2013年春、全国にて公開
2012年09月19日トロント映画祭が、現地時間6日に開幕した。今年の開幕作品は、『LOOPER/ルーパー』。ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ブルース・ウィリス、ライアン・ジョンソン監督が、会見で映画への思いを語った。その他の情報本作の舞台となる近未来では、30年後の世界から送り込まれる人間を殺す通称“ルーパー”たちがいた。だが、ある時、すご腕“ルーパー”のジョーが直面した男は、30年後から送られてきた自分だった―。“今”のジョーを演じるのはゴードン=レヴィット。彼の30年後を演じるのはウィリス。ジョンソン監督は、『BRICK〈ブリック〉』に出演したゴードン=レヴィットに早くからこの構想を話しており、彼をイメージしてジョーというキャラクターを書いたと会見で明らかにした。「当時、僕は、フィリップ・K・ディックにはまっていて、彼の作品を連続して読んでいたんだ。短編として書き始めたけど、次第にアイデアが広がっていったのさ」。未来のジョー役をオファーされたウィリスは、「脚本があまりに賢くて、読み終えた直後に、僕はこれに出ると宣言していたよ」とコメント。もし、実際に過去の自分に直面することができたらどんなアドバイスをするかと聞かれると、人生というものはほんの先のことすらわからないものだと指摘した上で、「何事も真剣に取りすぎるなと言うね」と語った。トロント映画祭は現地時間16日まで。『LOOPER/ルーパー』は1月12日(土)日本公開予定。『LOOPER/ルーパー』2013年1月12日(土)日本公開予定取材・文・写真:猿渡由紀
2012年09月07日フランスで大ヒットを記録した映画『最強のふたり』が9月1日(土)から公開される。車椅子生活をおくる大富豪と、彼を介護する黒人青年が深い友情を育んでいくまでを実話を基に描いた作品だが、成功の秘訣は“感動のドラマ”だけではないようだ。そこで、作品の成り立ちとこだわりを、オリヴィエ・ナカシュ監督に語ってもらった。その他の写真20年近くコンビを組んで映画を撮り続けてきたナカシュ監督とエリック・トレダノ監督は、2003年に1本のドキュメンタリー作品に出会う。パラグライダーの事故によって頸椎を損傷し、四肢が動かなくなってしまったフィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴの姿を追った作品で、観終わった後、ふたりは感銘を受けると同時に、ある疑問を抱く。「あの富豪の隣にいつもいる男は誰なんだ?」。フィリップが自動車に乗り込む時、移動する時、隣にはいつも同じ男がいたからだ。ナカシュ監督は「とにかく、どのシーンを見ても隣にその男がいるんだ。そこで僕らは彼らの関係が知りたくなったし、『この関係を映画にしたい!』と思ったんだ」と振り返る。そこでふたりはリサーチを開始し、脚本作り、キャスティングと平行しながら実際にフィリップ本人にも会いに行った。事故に遭い、妻に先立たれたフィリップと、公営住宅で暮らす粗野な男アブデルは、なぜか共に行動し、唯一無比の友情を築いていく。「実際にフィリップの話を聞くと、ふたりの関係が本当に豊かで、彼らの証言は“宝の山”だったよ」。ふたりが絶大な信頼を寄せるオマール・シーと数々の映画作家と仕事をしてきた名優フランソワ・クリュゼをキャストに迎えた監督たちは、数々の感動的なエピソードがつまった脚本を完成させ、撮影に入る。しかし、ふたりはあえてこの映画を“感動作”として撮影しなかったという。「僕らはこの映画をアクション映画のように撮ろうと思ったんだ。仮に音を消したとしても観客が画面に引き込まれるようなね。フィリップは事故によって四肢が動かない。だからカメラを動かし、カットを積み重ねることで、動かないフィリップを“動かし”て、つねに動き続けている“彼の頭の中”を表現したいと思ったんだ」。本作を観てまず感じるのは、躍動感と楽しさ、そして主人公ふたりの絶妙な掛け合いの面白さだ。「昔からある“バディ(相棒)ムービー”を参考にしたよ。性格が正反対のコンビが活躍するバディものの要素をアレンジして作品に取り込んでいったんだ」。すでに公開された国の観客は、本作に対して感動の涙ではなく、歓喜の声と拍手で応えた。「相棒というのは、失敗した時は慰め合えるし、成功してどちらかが舞い上がっても、片方が冷静でいられる。そうして互いにやりとりしながらエネルギーを再生していくんだ」。感動や救いだけでなく、喜びと活力と再生に満ちた物語。映画『最強のふたり』は日本でもたくさんの笑い声と拍手で迎えられるのではないだろうか。『最強のふたり』9月1日(土)TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開
2012年08月31日本国フランスでは3人に1人が観たと言われ、さらにサルコジ前大統領や米オバマ大統領までが興味を示し、昨年のカンヌ国際映画祭で配給権を巡っての争奪戦が行われるほどの人気ぶりを見せたフランス映画『最強のふたり』。今年のフランス映画祭の開催に合わせて初来日を果たしたエリック・トレダノ監督を直撃した。本作について、そしてフランス映画の魅力について話を聞いた。開口一番、本作が海外で巻き起こしている社会現象について「全く予想していなかった」と語るトレダノ監督。これまで日本で劇場公開された作品はなく、失礼を承知で言うならば、まったくの無名監督。それが本作で世界中の賞を総なめにし、早くもハリウッドでのリメイクが決定しているという熱狂ぶり。実際、この反応をどう受け止めているのだろう?「すごく舞い上がりながらも、誇りに思っているよ。僕が表現したかったユーモアや価値観が、こうしていろいろな国で受け入れられている。その中で、それぞれの国でリアクションが違うのもまた面白い。フランスでは本当に社会現象になって、この映画をきっかけにハンディキャップをもった人やスラム街に住む移民たちについてのディベートまで生まれたことには本当に驚いたよ」。『最強のふたり』で描かれるのは、ある事故をきっかけに首から下が全て麻痺状態となり車椅子生活を送る大富豪・フィリップと、彼の世話係をすることになったスラム街出身の黒人青年・ドリスの友情の物語。この一見ありえないようなストーリーは、実話に基づいて作られたお話なのである。一体何が、監督を映画化へと走らせたのか?「元々、モデルとなった実在の2人(フィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴ&アブデル・ヤスミン・セロウ)を描いたドキュメンタリーを観たことがきっかけなんだ。とても現代的なテーマだと思った。“黒人で貧しい地域に住んでいる男は、すぐに盗みを働くに違いない”とか、“ハンディキャップをもっている人に対しては特別なルールが必要”とか、そんな社会的な先入観を全部取っ払ったものが描けるだろうと思ったんだ」。それから共同監督のオリヴィエ・ナカシュと共に、何度となくモデルとなったボルゴ氏の元に足を運び、映画化を進めていったトレダノ監督。その中で見つけ出したもの、それは苦境の中にあっても忘れない“ユーモア”だったという。「実際の2人のエピソードをフィリップに語ってもらって、脚本を練っていったんだ。だから、劇中のフィリップとドリスはお互いにからかい合いながらも、決して相手を傷つけるような意地悪は言わない。そうやってユーモアを通して自分たちが抱えている深刻な問題の重さを、お互いに少しずつ減らし合っていく姿をリアルに描くことができたんだ。話を聞いていくうちに、フィリップは知性もユーモアもあふれていて、17年間の苦しい車椅子生活を通して、人生の意味を何度も自分に問い直してきた人なんだと感じたよ」。既に世界中でこの感動を体験した人々から、絶賛の声が数多く届けられている本作。モデルとなったボルゴ氏たちは完成した作品についてどのような反応を見せたのだろうか?「パリでプレミア試写会を開いたときに、約500人の観客に混じってフィリップに完成した映画を観てもらったんだ。映画が終った後で彼はこう言ったんだ、『いま、私は両手で拍手しているよ(笑)』って」。本作然り、本年度アカデミー賞で5部門受賞した『アーティスト』など今年に入ってのフランス映画の躍進には目覚しいものがある。監督はその理由はアメリカ映画とは異なる魅力にあると言う。「『アーティスト』をミシェル(・アザナビシウス監督)が撮ると言い出したときは、いまの時代に無声映画なんて狂っていると、みんなから言われていたんだ。僕のときも、やはり周りからはあまりにも危険だと言われた。アメリカでは3D大作だったり、エンターテインメント色の強いものだったりと、すごく凝ったものが多い中で、フランス映画においてはリアルなテーマを扱って本当に映画として良い作品が出てきていると思うんだ。こうして3億5,000万ドルの興行収入と世界中でいろんな賞をもらえたしね(笑)。だから、いまは斬新で冒険的なテーマが報われている、いい時代なんだと思うよ」。どんなときもユーモアを忘れなければ、人生はいつだって楽しいものに変えられる。ただし長い人生、ひとりで楽しむのは難しい。そんなメッセージを、この映画はそっと優しく語りかけてくれる。■関連作品:最強のふたり 2012年9月1日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2011 SPLENDIDO/GAUMONT/TF1 FILMS PRODUCTION/TEN FILMS/CHAOCORP
2012年08月31日コロワイド東日本はこのほど、新業態となるスイーツ食べ放題店「スイーツ&ピザ Sweets LABO 池袋サンシャイン60通り店」をオープンした。生地やクリーム、フルーツなどのパーツを組み合わせて、自分だけのオリジナルスイーツをつくることができる。パーツの中には、M.O.F.(フランス最優秀職人)パティシエであるフィリップ・ラウカ氏監修「フランスデセール」の高級スイーツも用意されている。トップパティシエのスイーツにデコレーションできる楽しさも魅力という。スイーツ以外にパスタやピザ、サラダが食べ放題で1,480円。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月22日本日より公開されているコリン・ファレル主演映画『トータル・リコール』の劇中に、1990年版の有名シーンに登場する“顔割れオバサン”が出演していることがわかり、その映像が公開された。“顔割れオバサン”出演映像『トータル・リコール』は、1990年にポール・ヴァーホーベン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演で大ヒットした同名SFアクションのリメイク。『ブレードランナー』『マイノリティ・リポート』などで知られるSF作家フィリップ・K・ディックの原作を基に、記憶の売買が可能になった近未来で、“本当の自分”をめぐる陰謀に巻き込まれた男の戦いを描く。『ダイ・ハード4.0』のレン・ワイズマンが監督を務め、スタイリッシュかつ緊迫感あふれる映像で新たな作品として生まれ変わらせた。そんな本作のオリジナル版には、ある有名なシーンが存在する。追手を避け、火星に到着した主人公が、入国審査を受けるシーン。顔を変え、中年女性になりすまして審査を通過しようとした主人公の正体がバレてしまい、女性の顔が割れてシュワルツェネッガーが姿を現すというものだ。その強烈なインパクトが大きな話題となり、様々なパロディが作られる名シーンとなった。そして今回のリメイク版には、前述のシーンでシュワルツェネッガーが変装していた女性が出演していることが判明。入手した該当シーンの映像によると、同様の入国審査のシーンで、コリン・ファレル扮する主人公の前に並んでいる女性が、あの“顔割れオバサン”だという。前作の公開から20年以上を経て、いくらか年老いたようにも見えるが、間違いなくあの人物。オリジナル版を観た人は思わずニヤリとしてしまう仕掛けだろう。また、物語もこのシーンをきっかけに更なる展開へと突入していき、その点でも見逃せない場面となっている。さらなる進化を遂げて甦った傑作SFとそこに仕掛けられた粋な遊びを、ぜひ目撃してほしい。『トータル・リコール』公開中文:渡部あきこ
2012年08月10日早くも全米で大ヒットを記録しているSFアクション大作『トータル・リコール』のジャパンプレミアが7日に都内で行われ、劇中に登場する“記憶販売”の最大手・リコール社の日本支社長に就任した高田純次、「東大出身の記憶が買いたい」とやって来たタレントの鈴木奈々が出席した。その他の写真『ダイ・ハード4.0』のレン・ワイズマン監督が、フィリップ・K・ディックの小説『追憶売ります』を映画化した本作。「スパイになりたい」という長年の夢を叶えようと、リコール社を訪ねた労働者のダグラス(コリン・ファレル)は、今までの記憶こそが植えつけられたもので、自分自身は実際に凄腕スパイだったと気づく。しかしその事実を隠ぺいしたい巨大組織に追われる羽目に……。鈴木は劇中にも登場する“記憶購入”チェアに座り、約1分間、受験勉強や合格発表、卒業からノーベル賞受賞まで、東大卒業者ならではのあらゆる記憶を脳にインプット。当の鈴木も「なんだか頭が良くなった気がしますね」とすっかりその気だ。しかし、「九九はどう?7×4の答えは?」(高田)、「えーっと、56です」(鈴木)と学力アップの兆候は見られず。しょんぼり肩を落とす鈴木は「全然頭、良くなっていない」と高田支社長にクレームを入れたが、高田は「本当の頭の良さは簡単に測れない。僕も前世はピーマンだって占い師に言われたし」とテキトーに切り返していた。それでも「息をつかせぬアクションの連続。まあ息をしないと死んじゃうけどね。見どころ?そりゃ最初から最後までです」(高田)、「ずっとハラハラドキドキで、気が抜けない最高の夏映画。地元のカレシとまた見たい」(鈴木)と熱弁。映画のアピールは、しっかり記憶に刻まれていたようだ。『トータル・リコール』8月10日(金)丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年08月08日『ブレードランナー』、『マイノリティ・リポート』の原作者として知られる伝説のSF作家フィリップ・K・ディックの同名短編小説をレン・ワイズマン監督が映像化したSFアクション・ムービー『トータル・リコール』が間もなく公開となる。これに先立ち、8月1日(現地時間)、本作のL.A.プレミアが開催され、コリン・ファレルを始めとする豪華キャスト陣と監督、ミュージシャンのオジー・オズボーンとその一家がレッドカーペットに登場し、詰めかけたファンから盛大な歓声で迎えられた。大きな戦争の果てに正常な環境を失い、わずかな土地で裕福なブリテン連邦と貧しいコロニーという2つの地域に分かれた近未来の世界。人々が刺激を求めて“人工記憶”を買っては不満を解消する中、工場労働者のクエイドもその扉を開ける。だが、彼の記憶が書き換えられようとしたその瞬間、なぜか彼はユーロメリカの連邦警察官の襲撃を受け、2つの地域の運命を握る戦いへと巻き込まれていく…。L.A.のチャイニーズシアターで行われたプレミアレッドカーペットには、コリンを始め、共演のジェシカ・ビール、ケイト・ベッキンセール、レン・ワイズマン監督が登場。ケイトは劇中でコリン演じるクエイドを襲う恐妻を見事に演じているが、プライベートではワイズマン監督の良き妻。仲良く一緒に登場した2人は熱々ぶりを報道陣に見せつけていた。この豪華キャスト陣と肩を並べる人気でレッドカーペットを沸かせたのが、オジー・オズボーン一家。オジーの横にはもちろん妻のシャロンがおり、その横には息子のジャックと婚約者で女優のリサ・ステリーが顔を揃えた。そのハチャメチャな日常生活を追ったドキュメンタリー番組「オズボーンズ」で世界的な人気を獲得した一家だが、同番組内でもオジーの敏腕マネージャーである妻・シャロンの恐妻ぶりは知られるところ。だが、この日のシャロンは夫・オジーと手を繋ぎながら息子カップルと仲良く登場し、オジーがシャロンに抱きついたり、キスをしたりと予想外(?)のラブラブぶりで会場のファンと報道陣を驚かせていた。『トータル・リコール』は8月10日(金)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:トータル・リコール 2012年8月10日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開
2012年08月07日映画『トータル・リコール』のプレミアイベントが現地時間の8月1日にロサンゼルスで開催され、主演のコリン・ファレル、ジェシカ・ビール、ケイト・ベッキンセール、レン・ワイズマン監督がレッドカーペットを歩きイベントを盛り上げた。その他の写真映画『トータル・リコール』は、アーノルド・シュワルツェネッガー主演で1990年に映画化されたフィリップ・K・ディックの小説の再映画化。“記憶”の売買が行なわれる近未来で、記憶を操作され、周囲の環境や人間関係、そして自身の存在すら信じることができなくなった主人公の戦いをスタイリッシュな映像で描いた近未来アクション大作。会場では、集まった観客のサインに応じるファレルの姿や、ワイズマン監督と、彼の妻で本作では主人公の妻役で出演しているベッキンセールのふたりが仲むつまじい姿を見せる場面も。また、ゲストとしてミュージシャンのオジー・オズボーンが、妻のシャロン、息子のジャックと婚約者で女優のリサ・ステリーと共に一家揃って出席するなど、盛大なプレミアイベントとなった。『トータル・リコール』8月10日(金)丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年08月07日今年1月に初の単独来日公演を行ったばかりの“天才歌姫”ジャッキー・エヴァンコが、今夏に早くも再来日することが決定した。「ジャッキー・エヴァンコ」の公演情報ジャッキー・エヴァンコは、2000年4月9日生まれ。2010年にアメリカの人気オーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」に出場し、“天使の歌声”と絶賛される美声を披露。一躍全米でセンセーションを巻き起こした天才歌姫だ。2011年10月には「デイヴィッド・フォスター&フレンズ」日本公演で初来日を果たし、マイケル・ボルトンやフィリップ・ベイリー(アース・ウィンド&ファイアー)ら超一流ヴォーカリストとともにステージに立つ。また今年1月には初の単独日本公演も開催。全米が絶賛する美声、11歳とは思えない堂々たるパフォーマンスを披露したばかりだ。今夏の公演は、名作映画の名曲が中心のプログラム。「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」(オペラ座の怪人)、「思い出の夏」(思い出の夏)、「星に願いを」(ピノキオ)、「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」(タイタニック)、「ピュア・イマジネーション」(チャーリーとチョコレート工場)などを披露する。「ジャッキー・エヴァンコ“ミュージック・オブ・ザ・ムーヴィー”ジャパン・ツアー2012」は、8月19日(日)にオーチャードホール(東京都)で開催。チケットの一般発売は7月11日(水)10時より開始。また一般発売に先駆けて、チケットぴあではプレイガイド最速先行を7月5日(木)11時まで受付。
2012年06月28日映画『トータル・リコール』が8月10日(金)から日本公開されるのを前に、劇中に登場する“記憶販売”の最大手・リコール社の日本支社長に高田純次が選ばれ、25日に就任発表会が行われた。本作は、フィリップ・K・ディックの小説『追憶売ります』が原作。記憶を操作され、周囲の環境や人間関係どころか、自身の存在すら信じることができない主人公の戦いをスタイリッシュな映像で描く近未来アクション大作。コリン・ファレルが主演を務め、『アンダーワールド』シリーズでキレのあるアクションを描き出したレン・ワイズマンが監督を務める。リコール社の日本での市場を拡大するため、日本支社長に就任した高田は、「就任したからには、観客動員数5億人を目指してがんばりたい。ぜひ観てくれと言いながら全国行脚しようと思います。まだそんなオファーは来てないですが」と意気込みを語り、「僕だったら、宇宙飛行士の記憶を買いたい。宇宙人と恋をして…。そしたらどこに連れていけばいいかなぁ。月のクレーターの中で遊びたいですね。詳しくは記憶を買ったときに決めようと思います」とコメント。さらに「宇宙に行きたい人は多いんじゃないかな。地球と同じ場所がないとは限らないからね。いまは宇宙に行くとなると相当金がかかるから、記憶を買った方が早いですよ」とアドバイスした。また、いままで生きてきた中で消したい記憶は「一番は受験の失敗。トラウマになっている消したい記憶です。いまも、ボードに受験番号があって胴上げされる…、そんな夢をよく見ます」と明かし、「本作を観ればすばらしい記憶が買えるので、観てどんどん買ってください。昨日の記憶は500円から。遡るにつれてどんどん高くなりますよ。宇宙飛行士はかなりお金がかかるんです。私は支社長ですから3割引ですけど」と高田流のPRを披露した。『トータル・リコール』8月10日(金)より丸の内ピカデリー他全国ロードショー※リコール社は映画『トータル・リコール』のプロモーションのための架空の企業です。
2012年06月25日今年で記念すべき第20回を迎えた「20th アニバーサリー フランス映画祭」が6月21日(木)に開幕し、メイン会場である東京・有楽町朝日ホールで記者会見及びオープニングセレモニーが行われた。1993年よりスタートし、注目の最新作からここでしか観られない未公開作まで、選りすぐりのフランス映画を紹介。これまで横浜、六本木などでの開催を経て、昨年からは有楽町で行われている。会見には独特の世界観を表現する女優であり、監督としても注目を浴びるヴァレリー・ドンゼッリ(『わたしたちの宣戦布告』監督・主演)、ヴェネチア映画祭で大絶賛されフランスで最も権威のある批評家賞「ルイ・デリュック賞」を受賞した期待の新人女流監督レア・フェネール(『愛について、ある土曜日の面会室』監督)。そして、映画祭を主催するユニフランス・フィルムズ代表のレジーヌ・アッチョンドという3人の“才女”が顔を揃え、アッチョンド氏は「今回は特にフランス映画における“女性の側面”をお見せしたい」と語った。ドンゼッリ監督は、日本の印象を「巨大さと精緻さ、厳格さと創造性。そして喧騒と静寂といった両極端なものが絶妙なバランスで天秤にかかっている」と詩的にコメント。フェネール監督は『砂の女』(勅使河原宏監督/1964)、『十九歳の地図』(柳町光男監督/1979)、さらに北野武監督作品といった日本映画が好きだと言い「まだ日本に来て24時間しか経っていませんが、不思議な親近感を覚えている」と来日の感想を語った。共に監督業と育児を両立しており「以前は、両立させることで映画に対しても、子どもに対しても罪悪感があった。でもいまは子供が映画作りの原動力になっているし、どちらか一方だけでは煮詰まってしまう」(ドンゼッリ監督)、「しばらく育児に集中していたが、最近、子供を題材にしたシナリオを書き終えたばかり」(フェネール監督)。クリエーターとして、母親として、何より女性としてキラリと輝く姿が印象的であり、他国に比べてより女性に活躍の場が開かれているフランスの“懐の深さ”を感じさせる会見となった。オープニングを飾るのは、昨年の東京国際映画祭でサクラグランプリを受賞した『最強のふたり』(9月1日全国公開)。実話を基に、車いす生活を送る富豪と彼の介護のためにやってきた黒人青年の間に芽生える友情をユーモアたっぷりに描き、フランス本国で1,900万人(なんと国民の3人に1人!)を超える動員を記録した大ヒット作だ。さらに、本年度アカデミー賞最多5部門を獲得した『アーティスト』の主演&監督コンビが再タッグを組んだ『プレイヤー』、人気絵本を原作としたアニメーション『アーネストとセレスティーヌ』など、今年は長編11作品、短編6作品の計12プログラムが決定している。同日行われたオープニングセレモニーには、『最強のふたり』のエリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督を始め、『わたしたちの宣戦布告』に出演するジェレミー・エルカイム、『美が私たちの決断をいっそう強めたのだろう/足立正生』のフィリップ・グランドリュー監督、『リヴィッド』のジュリアン・モーリー監督、『そして友よ、静かに死ね』に出演するディミトリー・ストロージュ、『スリープレス・ナイト』のフレデリック・ジャルダン監督と主演のトメル・シスレー、『アーネストとセレスティーヌ』のバンジャマン・レネール監督らが出席した。20th アニバーサリー フランス映画祭日程:6月21日(木)~6月24日(日)会場:有楽町朝日ホール(有楽町マリオン11F)、TOHOシネマズ 日劇<レイトショーのみ>(有楽町マリオン9F)映画祭公式サイト:特集「シネカフェくんのふらっと映画祭」■関連作品:リヴィッド 2012年9月8日よりシアターN渋谷ほか全国にて公開© 2011 LA FABRIQUE 2 / SND / PLUG EFFECTS / LA FERME PRODUCTIONスリープレス・ナイト 2012年9月15日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開© Chic Films-PTD-Saga Filmアーティスト 2012年4月7日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開© La Petite Reine - Studio 37 - La Classe Americaine - JD Prod - France 3 Cinema - Jouror Productions - uFilmプレイヤー 2012年6月23日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開最強のふたり 2012年9月よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2011 SPLENDIDO/GAUMONT/TF1 FILMS PRODUCTION/TEN FILMS/CHAOCORP
2012年06月21日フィリップ・シーモア・ホフマンが、『ハンガー・ゲーム』の続編である『Catching Fire』(原題)への出演のオファーを受けているようだ。フィリップが同作の製作を担当するライオンズゲート社から打診されているのは、ハンガー・ゲームの仕掛け人であり、秘密裏に反乱を企む地下組織「ディストリクト13」のリーダーでもあるという、二面性を持ったプラターチ・ヘヴンズビーという役だという。もしフィリップが出演を承諾すれば、日本でも9月28日(金)公開予定の第1作『ハンガー・ゲーム』にも出演し、今回の続編にも引き続き参加するジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン、リアム・ヘムズワースらと共演することとなる。一方、ライオンズゲートは本作の同名原作で描かれる、第65回ハンガー・ゲームの優勝者フィニック・オダイル役に知名度のあるスターか、または新人を起用するのかいまだ決めかねているという。第1作のゲイリー・ロスに代わって『恋人たちのパレード』のフランシス・ローレンスがメガホンを取る本作は、来年11月の公開を目指して今秋にもクランクイン予定。■関連作品:ハンガー・ゲーム 2012年9月28日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2012 LIONS GATE FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2012年06月14日ハリソン・フォードが『ブレードランナー』の続編へ出演するようだ。フィリップ・K・ディックの小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を基に1982年に映画化された同SF映画の続編でもメガホンを取ることになったリドリー・スコット監督が、ハリソンにカメオ出演を要請しているという。スコット監督は、オリジナル版で主人公リック・デッカードを演じたハリソンを登場させることで、続編の面白さが増すと考えていると英「The Independent」紙に語った。「ハリソンを主役にするとは考えていない。でもどこかに彼を起用しないといけないんだ。面白くなるよ!」続編では、第1作で脚本を担当したハンプトン・ファンチャーに女性を主人公に据えた脚本の執筆を依頼しているという監督は先日、「『ブレードランナー』続編について最初のミーティングを始めたんだ。とても良い感触を持っているよ。絶対に女性主人公を登場させるつもりだ」と明かしている。同作の製作を手がけるアルコン・エンターテインメント社のアンドリュー・A・コソーヴとブロデリック・ジョンソンの両氏は、今回の新作の舞台が未来になると発表したうえで、「今回の続編は、映画史上の名作になり得る第1作と、リドリーとハンプトンの2人各々の独自なコラボレーションの2つの要素から触発された、2人にとって完璧な再会の機会です」と語っている。いまもなお多くの映画ファンの心を掴み、SF映画の金字塔ともされている傑作『ブレードランナー』。ハリソンの出演が実現すれば、一作目のファンならばなおのこと楽しめる続編になることは間違いないだろう。「ブレードランナー ファイナル・カット」価格:1,500円(税込)発売元:ワーナー・ホーム・ビデオ発売中© 2007 Warner Bros. Entertainment, Inc. All Rights Reserved.■関連作品:ブレードランナーファイナル・カット 2007年11月17日より新宿バルト9、梅田ブルク7にて公開BLADE RUNNER is a trademark of Blade Runner Partnership. Blade Runner: The Final Cut © 2007 The Blade Runner Partnership.TM & © 2007 Warner Bros. EntertainmentInc. All Rights Reserved.
2012年05月29日昨年デビュー40周年を迎えたアメリカのファンクバンド、アース・ウィンド&ファイアーの一夜限りの来日公演が、5月17日に東京国際フォーラム ホールAで開催され、会場を埋め尽くした観客を熱狂させた。全米ツアーを経て、現在ワールド・ツアーを開催中のアース・ウィンド&ファイアー。13回目の来日となる今回は、バンドの黄金期から支えているメンバーであるヴァーディン・ホワイト、フィリップ・ベイリー、ラルフ・ジョンソンを中心に、サポートミュージシャンを迎えたバンド編成。ステージに3人が登場すると大歓声が上がり、名曲「ブギー・ワンダーランド」のイントロが流れると歓声はさらに膨らみ、観客は総立ちになった。ライブ前半は、「シング・ア・ソング」「シャイニング・スター」「太陽の戦士」などポップなダンス・ナンバーを次々と演奏し、パワフルな熱演で会場を興奮のるつぼに。ベース、ギター、パーカッション、ドラム、サックスなど、それぞれのソロ・パートも随所に散りばめられ、観客を喜ばせた。メロウな楽曲が続く中盤は、「暗黒への挑戦」「ブラジルの余韻」「アフター・ザ・ラヴ・ハズ・ゴーン」などをしっとりと披露。低音と高音を使い分けるフィリップ・ベイリーの美声、そして、ヴァーディン・ホワイト、ラルフ・ジョンソンらと交える美しいハーモニーで観客を魅了した。ビートルズのカバー「ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」から演奏が熱を帯び始めると、会場は再び総立ちに。「宇宙のファンタジー」「セプテンバー」「レッツ・グルーヴ」のヒット曲のオンパレードに歓声が止まらない。会場全体が踊っているようにうねり、ホール会場はディスコへと変貌した。最高潮の盛り上がりはラスト・ナンバー「石の刻印」まで衰えることなく、約2時間のステージは幕を閉じた。今後、アース・ウィンド&ファイアーは、年内に新作『フォーエヴァー』を発表予定。
2012年05月22日今年で記念すべき20周年を迎えるフランス映画祭が6月21日(木)より4日間にわたり開催される。本映画祭で、今月16日(現地時間)に開幕する第65回カンヌ国際映画祭にも出品される日本未公開のアニメーション『アーネストとセレスティーヌ』がいちはやく上映されることが決定。さらに、『アデル/ファラオと復活の秘薬』のルイーズ・ブルワゴンら総勢約20名の豪華アーティストの来日が発表された。昨年フランスで国内興行成績1位の大ヒットを記録した『最強のふたり』がオープニングを飾り、本年度アカデミー賞最多5部門を獲得した『アーティスト』の主演ジャン・デュジャルダンとミシェル・アザナヴィシウス監督が再びタッグを組んだ『プレイヤー』が上映されるなど、旬のフランス映画に出会えるのが本映画祭の魅力。このたび特別追加作品として上映決定したのが、ベルギーの絵本作家・故ガブリエル・バンサン氏の人気シリーズ絵本「くまのアーネストおじさん」(BL出版刊)を原作としたアニメーション『アーネストとセレスティーヌ』。くまのおじさんとねずみの女の子の微笑ましい共同生活を通して、愛の深さや他人に尽くす喜び、気取らない生活の魅力を描く。本作をもって、今年のプログラムは長編11作品、短編6作品の計12プログラムに決定した。そして気になるのが、毎年恒例の来日アーティスト。過去最多の来日人数となる今回も、フランスの“今”を象徴するアップライジングなスターたちが映画祭を美しく彩ってくれる。中でも注目したいのが、本映画祭の“顔”となる女性3人組“Les Filles du cinema francais(フランス映画の女たち)”だ。キュートなルックスからは想像もつかないほど異端な行動やファッションが話題となり、一流ファション誌の表紙を総なめにしたリュック・ベッソン監督の秘蔵っ子、ルイーズ・ブルワゴン(『A Happy Event(仮題)』主演)、『7 ans』などの映画で女性が持つダークサイドをその独特の世界観で見事に演じた女優であり、フランス女流監督としていま最も注目されているヴァレリー・ドン ゼッリ(『わたしたちの宣戦布告』監督・出演)、そしてヴェネチア映画祭で大絶賛され、フランスで最も権威のある批評家賞「ルイ・デリュック賞」を受賞した期待の新人女流監督レア・フェネール(『愛について、ある土曜日の面会室』監督)の3人である。彼女たちは映画祭期間中の各種イベントにも出演する予定。女性がシーンを背負うという時代性を象徴するこの個性豊かな「フランス映画の女たち」が、同じく女性であるユニフランス・フィルムズ代表のレジーヌ・アチョンドと共に、本年度の映画祭を華やかに盛り上げてくれそう。20th アニバーサリー フランス映画祭日程:6月21日(木)~6月24日(日)会場:有楽町朝日ホール(有楽町マリオン11F)、TOHOシネマズ 日劇<レイトショーのみ>(有楽町マリオン9F)映画祭公式サイト:主要来日アーティスト一覧・『わたしたちの宣戦布告』(監督・主演:ヴァレリー・ドンゼッリ/主演:ジェレミー・エルカイム)・『美が私たちの決断をいっそう強めたのだろう/足立正生』(監督:フィリップ・グランドリュー)・『最強のふたり』(監督:エリック・トレダノ, オリヴィエ・ナカシュ)・『リヴィッド』(監督:ジュリアン・モーリー、アレクサンドル・バスティロ)・『そして友よ、静かに死ね』(出演:ディミトリー・ストロージュ)・『ミステリー・オブ・リスボン』(英題/出演:メルヴィル・プポー)・『スリープレスナイト』(仮題/監督:フレデリック・ジャルダン/主演:トメル・シスレー)・『愛について、ある土曜日の面会室』(監督:レア・フェネール)・『A Happy Event』(仮題/主演:ルイーズ・ブルゴワン)■関連作品:ミステリーズ・オブ・リスボン (英題)プレイヤー 2012年6月23日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開最強のふたり 2012年9月よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2011 SPLENDIDO/GAUMONT/TF1 FILMS PRODUCTION/TEN FILMS/CHAOCORP■関連記事:ジャン・デュジャルダンのセクシーボイスに胸きゅん!『プレイヤー』最新映像が到着“旬”のフランスが盛りだくさん!20周年「フランス映画祭」ラインナップ発表今最もホットな彼の“声”が聞ける!『アーティスト』監督&主演コンビ最新作公開祝20周年!フランス映画祭、6月開催決定オープニング作品は『最強のふたり』
2012年05月11日今年で記念すべき20周年を迎えるフランス映画祭が6月21日(木)より4日間にわたり開催される。このたびその上映ラインナップが決定。長編作品から短編作品まで、いま最も旬なフランス映画が日本に上陸する!長編10作品と短編6作品で構成される本年度の上映プログラム。昨年フランスで国内興行成績1位の大ヒットを記録した『最強のふたり』がオープニングを飾るほか、本年度アカデミー賞最多5部門を獲得したサイレント&モノクロ映画『アーティスト』の主演ジャン・デュジャルダンとミシェル・アザナヴィシウス監督が再びタッグを組んだことで注目を集めるコメディ『プレイヤー』など、まさにいま“旬”な作品が集結。ゲストとして、『最強のふたり』で監督を務めたエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュが来日することも決定した。さらに、日本での公開作は少ないものの隠れた巨匠として世界に多くのファンを持つ、故ラウル・ルイス監督の遺作となった267分にも及ぶ超大作『ミステリー・オブ・リスボン』(英題)など、日本の劇場ではなかなかお目にかかれない作品も。本作は、メルヴィル・プポー(『ぼくを葬る』)や『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』で一躍注目を集めた新星レア・セドゥなどフランスを代表する若手個性派俳優と巨匠のコラボレーションを楽しむことができる快作。そのほかにも、出産や夫婦関係など女性にとって最も気になるテーマを扱ったトレンドドラマ『Happy Event』(仮題)や『わたしたちの宣戦布告』、スリリングでハードボイルドなアクション作品にフレンチ・ホラーと多様なジャンルにわたる新作作品、さらに日本の映画監督・足立正生をフィーチャーしたアート・ドキュメンタリーなど、子供から大人まで楽しめる、20周年を飾るに相応しいラインナップとなっている。あなたが気になる作品はどれ?20th アニバーサリー フランス映画祭日程:6月21日(木)~6月24日(日)会場:有楽町朝日ホール(有楽町マリオン11F)、TOHOシネマズ 日劇<レイトショーのみ>(有楽町マリオン9F)映画祭公式サイト:上映作品一覧<長編作品>・『わたしたちの宣戦布告』( 監督:ヴァレリー・ドンゼッリ)・『プレイヤー』( 監督:ミシェル・アザナヴィシウス、フレッド・カヴァイエほか)・『美が私たちの決断をいっそう強めたのだろう/足立正生』(監督:フィリップ・グランドリュー)・『最強のふたり』(監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ)・『リヴィッド』(監督:ジュリアン・モーリー、アレクサンドル・バスティロ)・『そして友よ、静かに死ね』( 監督:オリヴィエ・マルシャル)・『ミステリー・オブ・リスボン (英題)』(監督:ラウル・ルイス)・『スリープレスナイト (仮題)』( 監督:フレデリック・ジャルダン)・『Silent Voices (仮題)』( 監督:レア・フェネール)・『Happy Event (仮題)』(監督:レミ・ブザンソン)<短編作品>・『ビンぞこメガネ』(監督:ジャン=クロードロゼック)・『宇宙からの巨大怪物の襲撃』(監督:ギョーム・リュー)・『冬のカエル』(監督:スロニー・ソウ)・『踏切警手』(監督:ユーゴ・フラセット)・『人間運送』( 監督:アンタレス・バシス)・『近日公開』(監督:ファブリス・マルカ)■関連作品:最強のふたり 2012年9月よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2011 SPLENDIDO/GAUMONT/TF1 FILMS PRODUCTION/TEN FILMS/CHAOCORPプレイヤー 2012年6月、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開ミステリーズ・オブ・リスボン (英題)■関連記事:今最もホットな彼の“声”が聞ける!『アーティスト』監督&主演コンビ最新作公開祝20周年!フランス映画祭、6月開催決定オープニング作品は『最強のふたり』
2012年04月20日アース・ウインド&ファイアーが5月17日(木)に東京国際フォーラム ホールAで来日公演を行う。アース・ウインド&ファイアー 来日公演情報『セプテンバー』や『ブギー・ワンダーランド』の世界的大ヒット曲で知られ、ソウル・ミュージックを代表するバンド、アース・ウインド&ファイアー。2010年に結成40周年を迎え、一時日本でも記念ライブがアナウンスされていたが、実現叶わず。この年はフィリップ・ベイリーのソロライブのみが行われた。今回2年半ぶりの来日が実現、しかも一夜限りの東京公演。日本での人気の高さはアメリカ本国をも上回るとも言われる伝説のバンドだけに、今から注目が集まってる。チケットの一般発売は4月14日(土)10:00より。一般発売に先がけて、チケットぴあではインターネット先行抽選を実施中。4月11日(水)18:00まで受付。■「EARTH , WIND & FIRE」JAPAN TOUR 20125月17日(木)18:00開場19:00開演東京国際フォーラム ホールAS席10,500円A席9,500円
2012年04月09日12日、第65回オレンジ英国アカデミー賞授賞式が開催され、これまでの賞レースでも圧勝のフランス発のモノクロのサイレント映画『アーティスト』が作品賞のほか、主演男優賞(ジャン・デュジャルダン)、監督賞(ミシェル・アザナヴィシウス)など全7部門を制覇、2週間後に発表されるアメリカのアカデミー賞に王手をかけた。トーキー移行期のハリウッドを舞台にした『アーティスト』は作品賞、主演男優賞、監督賞のほか脚本賞、音楽賞、撮影賞、衣裳デザイン賞を受賞した。主演女優賞を獲得したのはメリル・ストリープ。『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』で英国初の女性首相となったマーガレット・サッチャー女史を熱演、ゴールデン・グローブ賞映画ドラマ部門に続く快挙となった。助演男優賞は『人生はビギナーズ』のクリストファー・プラマー、助演女優賞は『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』のオクタヴィア・スペンサーが受賞。マーティン・スコセッシ監督の『ヒューゴの不思議な発明』は音響賞と美術賞を受賞、またスコセッシ監督は英国映画テレビ芸術アカデミーから名誉賞を贈られた。外国語映画賞はペドロ・アルモドバル監督、アントニオ・バンデラス主演の『私が、生きる肌』が獲得。自国作品を対象にした優秀英国映画賞はゲイリー・オールドマン主演の『裏切りのサーカス』が受賞、同作は脚色賞にも輝いている。『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』は視覚効果賞を受賞した。主な受賞結果は下記の通り。<作品賞>『アーティスト』<監督賞>ミシェル・アザナヴィシウス(『アーティスト』)<オリジナル脚本賞>ミシェル・アザナヴィシウス(『アーティスト』)<脚色賞>ブリジット・オコナー、ピーター・ストローハン(『裏切りのサーカス』)<主演男優賞>ジャン・デュジャルダン(『アーティスト』)<主演女優賞>メリル・ストリープ(『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』)<助演男優賞>クリストファー・プラマー(『人生はビギナーズ』)<助演女優賞>オクタヴィア・スペンサー(『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』)<オリジナル音楽賞>リュドヴィク・ブルス(『アーティスト』)<撮影賞>ギヨーム・シフマン(『アーティスト』)<美術賞>ダンテ・フェレッティ、フランチェスカ・ロスキアーヴォ(『ヒューゴの不思議な発明』)<衣裳賞>マーク・ブリッジス(『アーティスト』)<優秀英国映画賞>『裏切りのサーカス』<メイクアップ&ヘア賞>マレーズ・ランガン、マーク・クーリエ、J・ロイ・へランド(『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』)<音響賞>フィリップ・ストックトン、ユージン・ジーティ、トム・フレッシュマン、ジョン・ミッジリー(『ヒューゴの不思議な発明』)<視覚効果賞>ティム・バーク、ジョン・リチャードソン、グレッグ・バトラー、デヴィッド・ヴィッカリー(『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』)<英国映画脚本、監督、プロデューサー新人賞>『Tyrannosaur』(原題)<外国語映画賞>『私が、生きる肌』(スペイン)<アニメーション作品賞>『ランゴ』(text:Yuki Tominaga)■関連作品:第84回アカデミー賞 [アワード] 2012年2月26日(現地時間)、ハリウッド・コダックシアターにて授賞式が開催© AMPASアーティスト 2012年4月7日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開© La Petite Reine - Studio 37 - La Classe Americaine - JD Prod - France 3 Cinema - Jouror Productions - uFilmマーガレット・サッチャー鉄の女の涙 2012年3月16日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2011 Pathe Productions Limited , Channel Four Television Corporation and The British Film Institute.裏切りのサーカス 2012年4月21日TOHOシ ネマズシャンテ、新宿武蔵野館ほか全国順次公開© All rights reserved. © 2010 StudioCanal SA.ヒューゴの不思議な発明 2012年3月1日よりTOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開© 2011 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.私が、生きる肌 2012年5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開© Photo by Jose Haro © El Deseoヘルプ~心がつなぐストーリー~ 2012年3月31日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2011 DreamWorks II Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.■関連記事:クロエ・G・モレッツ独占映像インタビュー到着!巨匠との初競演は「夢みたいだった」究極の問題作で描かれるのは“究極の愛”?『私が、生きる肌』ポスター解禁!メリル・ストリープ圧巻の演技!『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』試写会に10組20名様ご招待『マネーボール』のジョナ・ヒル、ダイエット成功の鍵は「日本食」『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』のテイラー監督、WGAWポール・セルヴィン賞受賞
2012年02月13日映画『50/50 フィフティ・フィフティ』が12月1日(木)から日本公開される前に主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットのインタビュー動画が公開された。インタビュー動画はこちら『(500日)のサマ―』、『インセプション』そして『メタルヘッド」と、出演する映画が次々と高評価を獲得しているレヴィット。現在はクリストファー・ノーラン監督の新作『ダークナイト ライジング』に参加している彼が、そのひとつ前に出演したのが本作『50/50 フィフティ・フィフティ』だ。脚本家ウィル・レイサーの実体験を基にした本作でレヴィットが演じたのはタバコも酒もやらない健康的な暮らしをおくる青年アダム。映画は、突然のガン宣告された彼が、お調子者の親友カイル、どこかよそよそしい恋人、アルツハイマーの夫の世話をしながら息子を案じる母、博士号取得前の新米セラピストなど、様々な人々に囲まれながら“生存確率50%”の日々を生きる姿を描いている。ガンにかかった主人公の作品だけに“難病もの”と呼ばれるジャンルを想像しがちだが、レヴィットが「アダムは結局、周りの人間を勇気づけることになる」と語る通り、本作は“闘病”の過程を描きながら、主人公アダムの周囲の人間関係の変化を、ときにコミカルに描いているのが大きな特徴だ。同時にレヴィットは本作を「登場人物たちをリアルな人間として感じたい。よくあるコメディにはしたくない」と考えたようで、セス・ローゲン、ブライス・ダラス・ハワード、アナ・ケンドリック、フィリップ・ベイカー・ホール、アンジェリカ・ヒューストンら出演者たちとのアンサンブルで、コミカルだけど、笑える“だけ”はない映画になることにも気を配ったようだ。作品選びの目の確かさと、確かな演技力で“出演作にハズれなし”の状況が続いているレヴィットの出演作だけに、本作も、これまでになかったタイプの上質作品に仕上がっているようだ。『50/50 フィフティ・フィフティ』12月 TOHOシネマズ渋谷、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
2011年11月29日デビューアルバム『シャリース』が日本でのセールス20万枚を突破。10月に2ndアルバム『∞(インフィニティ)』をリリースしたフィリピン出身のR&Bシンガー、シャリースが来年3月に待望のジャパン・ツアーを開催する。『シャリース』ジャパン・ツアーの公演情報デビュー前、You Tubeでのパフォーマンスが話題となったシャリースは、その後、アメリカで最も影響力があると言われるTVトークショー「オプラ・ウィンフリー・ショー」に出演。マイケル・ジャクソンやマドンナなどのプロデュースで知られるデイヴィッド・フォスターにその才能を見出され、2010年にデイヴィッド・フォスタープロデュースによるアルバム『シャリース』で全米デビューを飾る。同作はアルバムチャート初登場8位を記録し、アジア人初のTOP10入りという快挙を成し遂げ、日本でも20万枚を越えるロングセールスを記録中だ。「∞は終わりのない愛や希望を意味する無限大のサイン。これを日本の人たちに捧げたい」と名づけられた、2ndアルバム『∞(インフィニティ)』は、ドラマ『ブルドクター』の主題歌『ファー・アズ・ザ・スカイ』や、ゲーム『ファイナルファンタジーXIII-2』のテーマソング『ニュー・ワールド』など全11曲を収録。バラエティに富んだ楽曲と、彼女の歌の魅力が存分に楽しめる1枚となっている。10月に行われた「デイヴィッド・フォスター&フレンズ ジャパン・ツアー2011」に出演した際にも、フィリップ・ベイリーや、マイケル・ボルトンなどのベテラン勢にも勝るとも劣らないパフォーマンスを披露した彼女。来年開催が決定した来日公演でも、愛や希望に満ちたエネルギッシュなステージを見せてくれるだろう。公演は3月14日(水)渋谷公会堂ほかにて。東京公演の一般発売は12月3日(土)より。なお、チケットぴあでは、一般発売に先がけてインターネット先行抽選も受付け。「CHARICE JAPAN TOUR 2012」3月14日(水)渋谷公会堂一般発売:12月3日(土)10:00インターネット先行抽選:11月25日(金)11:00~12月1日(木)11:003月16日(金)神戸国際会館こくさいホール一般発売:12月10日(土)10:00インターネット先行抽選:11月23日(水・祝)11:00~12月1日(木)11:003月17日(土)愛知県芸術劇場 大ホール一般発売:12月10日(土)10:00インターネット先行抽選:11月22日(火)11:00~29日(火)11:00
2011年11月28日世界各地の秀作を集め、多くの映画ファンの支持を集めている映画祭「第12回東京フィルメックス」が19日に開幕し、東京のTOHOシネマズ 有楽座で開会式が行われ、発売から2分で完売したというチケット争奪戦を勝ち抜いた映画ファンがつめかけた。その他の写真開会式の冒頭に登場した林加奈子ディレクターは「地球上で様々な事件が起こっています。こんな時でも、こんな時だからこそ、映画を観て考え続けようと思います。現代を生きる私たちがもっと強く生きるための映画がそろいました」と述べ、映画祭の開会を宣言。続いて、コンペティション部門の審査員であるアミール・ナデリ氏、フィリップ・アズーリ氏、チョン・スワン氏、篠崎誠氏が呼び込まれた。審査委員長を務めるナデリ氏は「この映画祭とは8年の付き合いになります。私の最新作に主演した西島秀俊さんともこの映画祭でも知り合った。この映画祭は我が家のようなもの」と振り返り、「東京フィルメックスは大学のような場所。ここにはレッドカーペットも大きなパーティもありませんが、良い映画を上映することと、良い観客を育てることに全力を注いでいる。私と審査員も映画について真剣に考え、良い選択をしていきたい」とコメント。最後に「私の映画は『CUT』と言いますが、映画祭の開幕を記念して、こう言いましょう。アクション!」と笑顔を見せると客席から大きな拍手が起こった。その後、オープニング作品として韓国の鬼才キム・ギドク監督待望の最新作『アリラン』を上映。本作は『悲夢』以来、新作を発表してこなかったギドク監督が、出演、撮影などすべての作業をたったひとりで手がけた作品で、ドキュメンタリーとドラマ、そしてファンタジーが融合した意欲作。上映後にはギドク監督と観客の熱心な質疑応答が展開され、最後にギドク監督が観客への感謝の想いをこめて劇中で歌われるアリランを熱唱。約3年ぶりとなるギドク監督の新作だけあって、最後まで多くの観客がギドク監督の発言に耳を傾けていた。映画祭は、有楽町朝日ホール、東劇、TOHOシネマズ日劇を会場に27日(日)まで開催される。「第12回東京フィルメックス」27日(日)まで有楽町朝日ホールほかで開催中
2011年11月21日『月に囚われた男』のダンカン・ジョーンズが監督を、ジェイク・ギレンホールが主演を務めるサスペンス『ミッション:8ミニッツ』が28日(金)に日本公開されるのを前に、ジョーンズ監督が来日し、インタビューに応じた。その他の写真『ミッション:8ミニッツ』は、“乗客の死の8分前”に潜入する装置をあたえられた捜査官コルターが、乗客全員死亡のシカゴ列車爆破事件の被害者の“死までの8分間”に繰り返し潜入し、事件の真相に挑むサスペンス。爆破事件が起こるまでの8分を繰り返すという設定、列車という密室の中で交錯する人間模様、そして主人公に隠された想像を絶する真実……本作の脚本は、緻密なサスペンスを描いた実験性の強い内容だ。しかし、ジョーンズ監督が惹かれたのは“人間ドラマ”の部分だという。「主人公が“自分の置かれている状況がよくわからない”という地点からスタートして、徐々に目に見えない大きな力で自分が操られていたことに気づく、という点では、この脚本は僕の前作と似ていますが、その中で『人間ひとりの価値、個人の価値というものはどこにあるのか?』が描かれている点に惹かれました。僕は、J.G.バラードやフィリップ・K・ディックの小説が好きなのですが、彼らはSF的な環境の中で、人間がどう振る舞うかを描き、より深くドラマを浮かびあがらせています。だから僕も特殊な設定を用いて『人間が果たすべき責任は一体何なのか?』を描きたかったんです」。しかし、ほぼ狭い列車の中だけで起こる8分間を繰り返し描き続ける作業は困難を極めたそうだ。「8分間を何度も繰り返すので、視覚的に何らかの新鮮さを保ち続けなければなりません。ただし、映画の謎をすぐに明かすわけにはいかない。そのコントロールには苦労しました。また俳優たちもチャレンジが要求されました。ジェイクは時系列を追って謎を解き明かしていく役ですが、相手役のミシェル・モナハンは8分を“同じ状態”でスタートして、ジェイクの行動や出来事にあわせて演技を変えていかなければならないんです」。監督が語る通り、本作では同じ8分を繰り返しながら少しずつ謎が明かされ、物語の始まりからは決して想像もつかないようなラストへとたどり着く。そこに待っているのは単に“真犯人は誰か?”といった類ではない、深い人間ドラマと哲学的な主題だ。「この映画の結末はいろんな解釈ができますし、観客の間で議論を呼ぶと思います。でも僕の中では“たったひとつのエンディング”しかありえないと思っているので、そこいたるヒントを映画全編に散りばめました。ちなみに、オープニングタイトルが出るシーンにもすでにヒントが入ってます。何度も観て楽しんでほしいですね」。『ミッション:8ミニッツ』10月28日(金)全国ロードショー(C)2011 Summit Entertainment, LLC. All rights reserved.
2011年10月27日