『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』で本年度アカデミー賞主演女優賞候補になっているメリル・ストリープとジュリア・ロバーツが初共演する映画の製作が正式決定した。ピューリッツァー賞とトニー賞作品賞を受賞したトレイシー・レッツ作の舞台「August:Osage County」(原題)の映画化で、ワインスタイン・カンパニーが製作。監督は「ER 緊急救命室」、「ザ・ホワイトハウス」などTVで活躍し、ベン・アフレック主演の『カンパニー・メン』で長編映画監督デビューを飾ったジョン・ウェルズが務める。オクラホマ州オーセージ郡に暮らす母親失格の女性と、実家に里帰りする彼女の娘たちの物語は、それぞれが問題を抱えて壊れた家族の姿を通して現代アメリカ社会の問題をも描き出す。メリルが麻薬中毒の母親・ヴァイオレットを、ジュリアは強情で頭の固い長女・バーバラを演じる。ジュリアは「『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』でメリル・ストリープの素晴らしい演技を見て、彼女との共演がますます楽しみになり、一緒に仕事できることが誇らしくなりました」とコメントを発表。ワインスタイン・カンパニーは今秋からの製作開始を目指している。(text:Yuki Tominaga)© AP/AFLO■関連作品:マーガレット・サッチャー鉄の女の涙 2012年3月16日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2011 Pathe Productions Limited , Channel Four Television Corporation and The British Film Institute.■関連記事:家では怖いママ?メリル・ストリープ、ベルリン映画祭にて名誉金熊賞を授与第65回英国アカデミー賞発表、『アーティスト』が作品賞ほか7冠で圧勝!メリル・ストリープ圧巻の演技!『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』試写会に10組20名様ご招待【ハリウッドより愛をこめて】“笑い”でオスカー助演俳優部門を席巻する、注目の2人いよいよ決戦!アカデミー賞候補発表『ヒューゴ』VS『アーティスト』の一騎打ち?
2012年02月20日ベン・スティラーとエディ・マーフィという2大コメディスターが初競演した話題作『ペントハウス』の日本公開が2012年2月3日(金)に決定し、予告編映像が公開された。『ペントハウス』予告編『ペントハウス』は、NYマンハッタンの一等地に立つ全米一の最高級マンション“ザ・タワー”を舞台に、ビルの管理マネージャー(ベン・スティラー)と使用人たちが、最上階(ペントハウス)に住むVIP居住者に騙し取られた自分たちの財産を奪い返すため、隠された20億円を強奪する作戦に出るという物語。本作でスティラーは熱血過ぎる管理マネージャー役を、マーフィは強奪作戦の助っ人を頼まれる泥棒役を演じている。今回公開された予告編では、タワーに勤めるマネージャーのスティラーが「本当の価値は極上のサービスだ」と仕事に胸を張る場面から始まり、最上階の住人である金融王に全財産を奪われてしまったことを知った使用人たちが、助っ人を頼んだ泥棒から盗みの技を習う様子がコミカルに描かれている。FBIが24時間監視する中、トリックが仕掛けられたペントハウスへ乗り込むために、最高級マンションの外壁を伝うスリリングなシーンも。予測不能でハチャメチャな強奪ミッションに出る使用人たちの奮闘に、ワクワクさせられる映像となっている。『ラッシュアワー』シリーズのブレット・ラトナー監督がメガホンをとり、ケイシー・アフレックや、『プレシャス』でアカデミー主演女優賞にノミネートされたガボレイ・シディベなど豪華キャストが顔を揃えた『ペントハウス』は、2012年2月3日(金)よりTOHOシネマズ有楽座ほかで全国ロードショー。『ペントハウス』2012年2月3日(金)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー
2011年12月22日俳優のトビー・マグワイアが、非公式ポーカーについての裁判から離脱するために8万ドルを支払い、決着をつけたことが明らかになった。トビーはビバリーヒルズの高級ホテル「フォーシーズンズ」で週2回開かれていたポーカーに参加しており、2006年から2009年までにヘッジファンド・マネジャーのブラッドリー・ルーダーマンからポーカーの賭け金として30万ドルを受け取っていた。だが、現在詐欺罪でテキサス州で服役中のルーダーマンがギャンブルに費やし損失した2,500万ドルの一部が投資家グループから集められたものだったことが発覚。トビーがゲームに勝って得た30万ドルも一部返還を求められ、それに応じて8万ドルを支払った。トビーの親友であるレオナルド・ディカプリオやマット・デイモン、ベン・アフレックらも参加していたこのゲームは、実はカリフォルニア州では非公認。トビー以外にもポーカーに勝った22名が訴えられており、中には『きみに読む物語』のニック・カサヴェテス監督も含まれている。(text:Yuki Tominaga)© Splash/AFLO■関連作品:スパイダーマン3 2007年5月1日より日劇1、みゆき座ほか全国にて公開SPIDER-MAN CHARACTER TM ©2006 MARVEL CHARACTERS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:『スパイダーマン3』出演の英女優がパリの自宅アパートで死亡世界の終わり?SPEとソニーエリクソン共同制作フルCGのSFアドベンチャー配信オリヴァー・ストーン監督による、ブッシュ大統領の伝記映画の主要キャストが決定全米はサマーシーズンまっただ中!日本映画界の夏を占う大作が続々公開中蜘蛛のヒーローがV2を達成!前2作を上回れるか?全米TOP10
2011年11月30日ベン・スティラーが、彼の最新主演作に出演できる権利をチャリティ・オークション・サイト「charitybuzz」に出品している。作品は『50/50フィフティ・フィフティ』のセス・ローゲンが共同脚本に名を列ねるコメディ作『Neighborhood Watch』(原題)で、郊外の町で宇宙人の地球侵略計画に気づいたお父さんたちが自警団を結成する物語。撮影は12月6日にジョージア州・アトランタで行われる予定で、落札者はベンとヴィンス・ヴォーン、『マネーボール』のジョナ・ヒルらと同じシーンに通行人の役で出演できるという。落札後は全額がベンの主宰する「スティラー基金」に支払われる。「スティラー基金」は世界中の恵まれない子供たちに教育支援を行っており、昨年1月に大地震に見舞われたハイチの学校建設などに携わっている。「charitybuzz」のオークションは22日15時(アメリカ東海岸時間)が締切りで希望落札価格は2万ドル。日本時間の18日(金)未明現在は、9,000ドルの値がついている。(text:Yuki Tominaga)© Startraks/AFLO■関連作品:ペントハウス 2012年冬、TOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開© Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED50/50 フィフティ・フィフティ 2011年12月1日TOHOシネマズ渋谷、TOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2011 IWC Productions,LLCマネーボール 2011年11月11日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開■関連記事:ブラッド&アンジー、息子・パックスの故郷ベトナムを家族で訪問仁科仁美、浮気は絶対NO?『50/50』女子会試写会でぶっちゃけトークブラッド・ピット、若者に「常識を疑え」とメッセージ!失言続きのブレット・ラトナー監督、アカデミー賞授賞式のプロデューサーを辞退ブラピ&アンジー揃い踏みに4,800人熱狂!一家で野球をやるならポジションは?
2011年11月18日元祖“おしゃべり系俳優”とも言うべきコメディ俳優、エディ・マーフィーとコメディ映画界の申し子ベン・スティラーが初競演!コメディ界きっての2人がノンストップで贈るアクション・コメディが2012年のお正月映画として日本公開されることが決定、このほど邦題が『ペントハウス』に決定した。アメリカの街を駆け回る刑事とチンピラの凸凹コンビがいまなお高い人気を誇る『48時間』(’82)や代表作とも言うべき人気刑事シリーズ『ビバリーヒルズ・コップ』と、80年代から90年代にかけて、その軽快な持ち味で不動の人気を集めたエディ・マーフィー。近年では、昨年シリーズに幕を閉じたドリームワークスの人気アニメーション映画『シュレック』シリーズでロバのドンキーのボイスキャストを務めるなど、俳優としての活動は多岐にわたる。実写出演作では、残念ながら2007年公開の『ドリームガールズ』以降、日本公開作に恵まれなかったエディだったが、このほど待望の最新主演作が日本公開される運びとなった。舞台となるのは、ニューヨーク・マンハッタンの超高級マンション“ザ・タワー”。最上階のペントハウスに住む大富豪から全財産を騙し取られたタワーの使用人たちが、財産を取り戻すため難攻不落のペントハウスに潜入していく姿をコミカルに描く。共演キャストには今回初タッグとなるベン・スティラー(『ナイト ミュージアム』)を始め、『オーシャンズ』シリーズなどで知られるケイシー・アフレックら実力者たちが集結。本作でプロデューサーも務めるエディだが、これ以外にも『ビバリーヒルズ・コップ』のTVドラマ化の計画も囁かれているが、果たして本格的な“カムバック”となるのか?さらに、エディと言えば来年開催される第84回アカデミー賞授賞式の司会に抜擢されたことでも話題を集めているが、元祖“おしゃべり俳優”の久々のマシンガントークに期待がかかる。『ペントハウス』は2012年お正月第二弾、TOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開。■関連作品:ペントハウス 2012年冬、TOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開© Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED
2011年11月02日マット・デイモンが長編映画監督デビューすることが決まった。「Hollywood Reporter」「Variety」などの業界誌によると、ジョン・クラジンスキー(『恋するベーカリー』)との共同脚本による法律ドラマでタイトルは未定。小さな街にやって来たセールスマン役で主演も務める。14年前に幼なじみで親友のベン・アフレックと脚本を執筆、主演した『グッド・ウィル・ハンティング』でオスカー脚本賞を受賞しているが、ひと足先に『ゴーン・ベイビー・ゴーン』、『ザ・タウン』で監督として活躍を始めたベンに触発されたらしく、最近は監督業に意欲を示していた。マットとジョンは共演経験はないが、同じボストン出身。ジョンの原案を、彼の主演作『お家をさがそう』の共同脚本のデイヴ・エガーズと練り、マットに話を持ちかけ、共同執筆に至った。ジョンの製作会社「Sanday Night Production」のもと、マット、マットの製作パートナーを長年務めるクリス・ムーアがプロデューサーに名を列ねる。スティーヴン・スピルバーグ、クリント・イーストウッド、11月12日(土)より日本公開される『コンテイジョン』のスティーヴン・ソダーバーグ監督など、巨匠、名匠の作品に数多く出演し、撮影現場で多くを学んできたマットがどんな作品を生み出すのか、期待が高まる。(text:Yuki Tominaga)© Media Punch/AFLO■関連作品:コンテイジョン 2011年11月12日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:ロンドンオリンピックに先駆け、この秋の映画は英国男子がアツイ?マット・デイモン×ジュード・ロウ共演『コンテイジョン』試写会に15組30名様ご招待
2011年10月21日『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』で世に出て以来、ずっと同じヘアスタイルをキープしてきたベン・アフレックがこのところ髪を伸ばし始めてイメージ・チェンジ。七三分けで重めの前髪というスタイルはインターネット上で「ジャスティン・ビーバーみたい」と言われ続けていたが、新作映画の役作りのためであることが分かった。ベンが監督・主演を務める『Argo』(原題)の撮影がまもなく始まるのだ。1979年に起きてから444日にも及んだイランのアメリカ大使館人質事件の実話を映画化するもので、CIAがハリウッドの映画関係者たちの協力を得て、偽の映画撮影を装って人質救出を実行するというストーリー。そこで80年代らしい髪形に変えてみたというわけだが、前髪を下ろして額を隠すだけで、ずいぶんと雰囲気が変わるものだ。『Argo』はブライアン・クランストン、アラン・アーキン、ジョン・グッドマンが共演し、ジョージ・クルーニーとグラント・ヘスロフがプロデューサーを務める。映画は2012年に公開予定。(text:Yuki Tominaga)写真がそのうさわの髪型。作品はどのような仕上がりになるのか?© Broadimage/AFLO■関連作品:ザ・タウン 2011年2月5日より丸の内ルーブル、新宿ピカデリー ほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES■関連記事:ベン・アフレック インタビューベンが選ぶ最高の犯罪映画ベスト11も!オスカー作品賞の結果を占うアメリカ製作者組合賞は『英国王のスピーチ』が受賞英国アカデミー賞ノミネーション発表、『英国王のスピーチ』が最多14部門で候補に個性派名脇役のピート・ポスルスウェイトが死去ジョニーが主演賞Wノミネート!オスカー前哨戦のゴールデン・グローブ賞候補が発表
2011年07月27日イギリスのウェブサイト「MyCelebrityFashion」が19日の“父の日”にちなんで発表した「最もスタイリッシュなセレブ・パパ」の1位にオーランド・ブルームが選ばれた。父親でもあるセレブたちをファッションの観点から評価するもので、今年1月、妻でモデルのミランダ・カーとの間に長男・フリンくんが生まれたオーランドは全体の71パーセントの票を集め、2位のデヴィッド・ベッカム(65パーセント)を抜いて堂々トップの座に就いた。オーランドがファッションに気を使っているかはさておき、同サイトのマーケティング・ディレクターは「オーランドはいろいろなものを組み合わせるスタイルが一般に受けたようです。ベッカムのカジュアルな装いも人気が高いです」と解説。3位は歌手でTVパーソナリティを務めるピーター・アンドレ。以下、4位ジュード・ロウ、5位マシュー・マコノヒー、6位ヒュー・ジャックマン、7位ウィル・スミスと続く。独自のファッションセンスを持つジョニー・デップは29パーセントの得票で8位。9位はベン・アフレック、そして10位はブラッド・ピットが選ばれている。(text:Yuki Tominaga)© Tsuni/Gamma-USA/AFLO■関連作品:三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 2011年10月、TOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開© 2011 Constantin Film Produktion GmbH, NEF Productions, S.A.S. and New Legacy Film Ltd. All rights reserved.■関連記事:オーランド・ブルーム、愛息とのお風呂が何より楽しみなイクメンに変身ミランダ・カー、夫のオーランド・ブルームと2か月の愛息を伴って渡仏、モデル業再開
2011年06月15日2008年春、『ナルニア国物語』シリーズの新キャストとして、『第2章:カスピアン王子の角笛』と共に2度にわたって来日したベン・バーンズは、深い色の髪に涼しげな瞳が美しい“王子様”だった。あれから3年、シリーズ最新作となる『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』を引っ提げて再び日本にやって来たベンは、王子様然とした美しい容貌は以前と変わらないものの、確実に大人の男性の色気を放っている。「僕もいまや29歳。20代後半というのは、俳優としてだけでなく、ひとりの男としても変化を迎える時期だからね(笑)」と不敵に微笑むベンに、自身の変化と思い入れたっぷりの『第3章:アスラン王と魔法の島』について語ってもらった。キーとなる帆船“朝びらき丸”に興奮!前作では、ナルニア国の運命を握る“カスピアン王子”を演じたベン。しかし、ナルニア暦における3年後を描いた『第3章:アスラン王と魔法の島』で、カスピアン王子は“カスピアン王”へと変貌している。「前作のカスピアンは、人生そのものや国を治めなくてはならない現実を恐れた臆病なキャラクターだった。けれど、今回の彼は人の上に立つ人間として権威を持つ立場になり、自信を身につけている。僕自身にも前作から今作までの間に3年という時があり、その間にいろいろな経験を積むことができた。『EASY VIRTUE』(原題)でコリン・ファースやジェシカ・ビールと共演したり、オスカー・ワイルドの小説を映画化した『DORIAN GRAY』(原題)で主人公のドリアン・グレイを演じたりね。だからこそ、成長したカスピアンに自分を投影できる部分は大きかったし、まるで鏡のように僕自身を照らし合わせながら演じることができたよ」。3年を経て王に相応しい威厳を身につけたカスピアン同様、8月で30歳になるベンにも落ち着いた雰囲気が。しかし、前作の世界公開と同時に知名度も急上昇。その急激な変化に戸惑うことはなかったのだろうか。「多くの人たちに知ってもらえる立場になったのが、20代後半という年齢のときでラッキーだったと思う。これが10代だったり、20歳だったりしたら、また別の状況になっていただろうね。でも、こういった世界で働いていて注目される立場になるのは、仕事が上手くいっているということだし、悪いことじゃない。それに、名声や人気は全てメディアという存在の上に成り立っているもので、僕自身は人生が大きく変わったとはさほど感じていないんだ。もちろん、他の仕事をしている人は、仕事帰りに30人程の人たちからサインを求められるなんてことはないかもしれない。けれど、僕の身にはそういったことが起こるし、それはすごくありがたいこと。つい最近、ロンドンのウエストエンドで半年程舞台(トレバー・ナン演出の『BIRDSONG』)に出演したときも、大勢の人たちが声をかけてくれた。ちなみに、僕が受け取るファンレターの半分は日本のファンからのものなんだよ。僕の舞台を何度も観に来てくれた日本の人たちもいたし、支えられていて本当に嬉しいと思う」。そんなベンが熱演するカスピアンは、『第3章:アスラン王と魔法の島』で新たなる冒険に出発。再びナルニアにやって来たエドマンド&ルーシーのペベンシー兄妹らと共に、邪悪な力からナルニアを守るべく東の海を目指す。「8歳の頃から原作の大ファンで、BBCでTVドラマ化されたものも観ていた」と語るベンは、原作小説の第3章「朝びらき丸 東の海へ」のタイトルにもその名が登場し、旅の重要な役割を担う帆船“朝びらき丸”のセットで撮影することに興奮を隠せなかったという。「実はカスピアンを演じることになった当初から、朝びらき丸に乗ることが楽しみだったんだ。もちろん、カスピアン王としてね。だって、王になるのは全ての男の夢だろう?(笑)そもそも僕は原作シリーズの中で第3章を最も気に入っているのだけど、今回の映画はポーリン・ベインズが描いた原作小説の挿絵にとても近い世界観を再現できていると思う。オーストラリアでの撮影中も、原作を初めて読んだ当時を懐かしく感じる瞬間が度々あったんだ。ベインズの挿絵は映画のエンドロールにも登場するから、最後までちゃんと観てほしいな」。「ナルニアは思春期や大人になることの象徴」また、前作では少々頼りないカスピアンの不安と戸惑いが共感を呼んだが、本作での彼はアクションシーンも堂々たるもの。「僕自身は中盤に登場する広場での格闘シーンが最も気に入っているんだ。何せ、単に剣を使って戦うのではなく、手錠をかけられたまま5人の男と同時に戦うのだからね。いわば、中世のジェイソン・ボーン(※『ボーン』シリーズの主人公)って感じかな。まあ、そこまでは格好良くないかもしれないけど…(笑)。とにかく、何週間もかけてアクションの動きを入念にマスターしたし、実際の撮影では本編で観られる時間の10倍以上の長さを撮った。残念ながらだいぶカットされていたけど、それが映画というものだからね(笑)。でも、すごく楽しかったよ」。尽きることない“ナルニア愛”を披露するカスピアン王、ベン・バーンズは、少年時代の思い出であり、自身を成長させた存在でもある“ナルニア国”を「思春期や大人になることの象徴」と分析する。「ペベンシー兄妹ら登場人物たちは、ナルニアで起きた出来事をずっと胸に抱き続けながら大人になっていく。そういった意味で、ナルニアは思春期や大人になることの象徴だと言えるんじゃないかな。だからこそ、ナルニアを旅するペベンシー兄妹や原作小説に初めて触れた当時の僕と同じように、いや、その半分でもいいから、映画を観てくれる若い観客たちが興奮を味わってくれたら嬉しいね」。(photo:Toru Hiraiwa/text:Hikaru Watanabe)■関連作品:ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 2008年5月21日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. and Walden Media LLC.This image is approved for online and print use.ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 2011年2月25日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2010 Twentieth Century Fox Film Corporation and Walden Media, LLC. All Rights Reserved.■関連記事:大地真央、ベン・バーンズとの再会に「恋してしまいました」と舞台上でラブコール最新作の舞台は神秘の島!『ナルニア国物語』ジャパンプレミアに5組20名様ご招待『ナルニア』新作がアンジー&ジョニーを抑え1位発進!『ラプンツェル』は億超え菊之助に“王の風格”?『ナルニア』声優に大地真央と共に続投!エリザベス女王も大興奮!?『ナルニア国物語』ワールド・プレミア開催!
2011年02月23日俳優としての活躍はもちろん、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でのアカデミー賞脚本賞をはじめ、映画の製作部分にも深く関わり続けるベン・アフレック。クリント・イーストウッドの後継者との呼び声も高い彼の、『ゴーン・ベイビー・ゴーン』に続く待望の監督第2作『ザ・タウン』がまもなく公開となる。プロの強盗として生きてきた男が、ある女性との出会いをきっかけに人生を描いた本作。監督としてそして主演俳優として、どのように作品に臨み、何を伝えようとしたのか?彼が愛する犯罪映画の紹介と共にインタビューをお届け!原作はチャック・ホーガンによる小説「強盗こそ、われらが宿命」(ヴィレッジブックス刊)。ベンの最初の“動機”は主人公のダグという男への興味だった。「元々はダグを演じたいと思ったんだ。とても興味深いキャラクターだと思って。多くの意味でチャレンジになるし、それまでに演じた役とは違うことができると思ったし、とにかく刺激的な役だった。それで、脚本を書いたら、今度は『監督もやってみたらどうだ?』と言われたんだよ。そのときはちょっと素直な見方ができなかったな。(なじみの深い)ボストンが舞台の映画だけを監督するような落とし穴にハマりたくなかったんだ。『これ、ボストンが舞台だから、やったら?』と毎回言われたくないしね。僕はあらゆるタイプのストーリーを監督したいからね。でも、この作品をもっと深く考えてみると、とても興味深い要素がたくさんあることに気づいた。ラブストーリー、人物重視のドラマ、これまでに描かれなかった特殊な場所でのとてもユニークで興味深く、古典的な強盗モノ…。だから、原作から様々な意味でインスピレーションを受けたよ」。ちなみに、あるインタビューで語ったところによると、ベンが選ぶ犯罪映画ベスト11は以下の通り。1位『狼のシンジケート/ダーティ・エディー』(’73)2位『男の争い』(’55)3位『ヒート』(’95)4位『インセプション』(’10)5位『オーシャンズ11』(’01)6位『バンク・ジョブ』(’08)7位『ユージュアル・サスペクツ』(’95)8位『現金に体を張れ』(’56)9位『レザボア・ドッグス』(’92)10位『スナッチ』(’00)11位『ハートブルー』(’91)プロの犯罪者を描いた作品を好んでいることがうかがえるが、犯罪の世界から足を洗おうとする男を描いているという点で、本作は、ベンが3位に挙げたマイケル・マン監督『ヒート』と重なる部分も。「監督として、自分がどの映画にヒントをもらったかは分かるよ。『ヒート』はこの映画の大きな手本のひとつだし、それと同時に、あの作品はあまりにも大きな存在なので、単なるマネにだけはしないようにした。あの映画の完成度といったら、とにかく素晴らしいからね。それに僕は、『男の争い』、『エディ・コイルの友人たち』、『アモーレス・ペロス』、『バンク・ジョブ』、『Gomorrah』などもヒントにした。どれも、武装銀行強盗を土台にしながらも、人間性を興味深く掘り下げた映画だから」。そして、ダグの幼なじみであるジェムを演じたジェレミー・レナーは本作で見事、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。ダグとジェムの友情をどのように築き上げていったのか?ベンはこう説明する。「友情というのは無理強いできるものではないんだ。一生、ある人物を実際には知ることができないかもしれない。でも、僕らはとにかくうまくいったんだ。それに、僕はジェレミーの才能に頼り、一緒に生まれ育ったジェムとダグという関係を信じた。生まれたときからずっと知っている相手だと、説明できない安らぎとか居心地のよさがあるよね。だから、そういう役を演じるには、一緒にいるときにストレスを全部捨てなければならない。そして、自分を相手役の俳優に全部さらけ出し、意気投合できることを願うしかないんだ。ジェレミーはとにかく素晴らしい俳優なので、それにすぐに応じてくれたよ」。“監督”としてはより、重く社会的な題材に惹かれる傾向があるように思えるが、俳優としての作品選びとの間に差は?「重い題材の映画にも出演してるよ。キャリアのある時点では、タイプキャスト(※人気を博した役に、役柄のタイプが固定されること)されてしまう時期もある。でも演技上、僕が内面性を出そうとした作品は確かにある。自分のキャリアの包括的な方向性については、あまりよく説明できないけど、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の僕の役をふり返っても、あの感じはいまでもまだ続いていると思う。『これは重い映画かどうか?』なんてことを考えるよりも、どんなキャラクターかということに基づいて僕は出演を決めているんだ」。先に挙げた犯罪映画ベスト11には、先日、亡くなったピート・ポスルスウェイトの出演作が2作(『ユージュアル・サスペクツ』、『インセプション』)入っている。『ザ・タウン』が遺作となったポスルスウェイトだが、生前こう言っていたそう。「ベンは俳優として培った経験を演出に反映させる力があり、俳優にとっては本当に理想的な監督だよ。彼は、何かがうまくいかず、やり直したいときはもちろん、その逆に、望みどおりのシーンが撮れたときもちゃんと分かっていた。ムダに何度も撮るということがないんだ。彼の次の監督作にまた出演のチャンスがあれば、僕は絶対飛びつくよ」。“監督”ベン・アフレックの力量を存分に感じてほしい。© AFLO© Kaori Suzuki■関連作品:ザ・タウン 2011年2月5日より丸の内ルーブル、新宿ピカデリー ほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES■関連記事:オスカー作品賞の結果を占うアメリカ製作者組合賞は『英国王のスピーチ』が受賞英国アカデミー賞ノミネーション発表、『英国王のスピーチ』が最多14部門で候補に個性派名脇役のピート・ポスルスウェイトが死去ジョニーが主演賞Wノミネート!オスカー前哨戦のゴールデン・グローブ賞候補が発表シャーリーズ・セロンとデートできる権利チャリティ・オークションで2万ドルで落札
2011年02月04日5億人を超えるユーザーを持つ巨大SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)“Facebook”を作った青年マーク・ザッカーバーグを演じたことで、俳優ジェシー・アイゼンバーグの名は広く世界に知れ渡った。現在27歳のその若き俳優はいったいどんな人物なのか──。お世辞にも美男子とは言えないが、『ハンティング・パーティ』(’07)、『アドベンチャーランドへようこそ』(’09)、『ゾンビランド』(’09)などに出演し、着実にキャリアを積み上げてきた実力ある俳優のひとりだ。そして、デヴィッド・フィンチャー監督のもと『ソーシャル・ネットワーク』でその実力が露わになった。「マークには最初から同情しなかった」「多分、僕を含めたすべての俳優が、この手の映画に出ることを待ち望んでいると思うんだ。ハリウッドはこういう映画をいつも作っているわけではないからね。ただ、映画会社としては、建物が燃え上がったりする映画の方が興行収入はいいわけで…。ちょうど3週間前に(この取材は2010年の10月下旬に行った)その手のタイプの映画の撮影を終えたばかりなんだ(笑)。銃で撃った弾がタンクにあたって、爆破して、セットが燃え上がるという撮影をね」。丁寧に言葉を選びながら本音をサラりと語る。そんな姿勢からも彼が飾らない俳優であることが伝わってくる。好青年だ。しかし、彼が演じるマークは、アイデアを盗用されたと主張するウィンクルボス兄弟と“Facebook”の創業時の共同経営者エドゥアルドに裁判を起こされてしまうような、いわゆるコミュニケーション下手な人間。たいていの映画の主人公は、観客が共感できるキャラクターであることが多いが、アイゼンバーグが演じたマークは、どんな人間なのか、何を求めているのか、つかめそうでつかめない。演じる本人も「最初からマークに同情はしなかった」と明かす。「マークはものすごく利己主義的で欲張りに映っているかもしれないけれど、同時に現実的であると僕は思っていて。観客のなかにはマークよりも彼に対抗する人たちの気持ちの方が理解できるという人もいる。でも、結局のところ、どちらにも同情はできないと思うんだ…」。共感しにくいからこそ知りたいという興味が湧き、ゆえに緊張感を持ったままエンディングを迎える。それがこの映画の醍醐味でもある。「脚本を読んですごく面白いと思ったのは、キャラクターそれぞれに言い分があるのに、それぞれが合意していないことだね。1人の観点でその人の言い分を聞くと、なるほど、そうかもしれないな…と合意できるけれど、全体を通してみるとみんなそれぞれ違うことを言っている。そこが面白いと思った」。見どころは練りに練られた会話劇にあるという。そして、ジェシーにとっては、そんな緻密に計算された膨大なセリフを操ることは苦労ではなく、むしろ快楽だったと声を弾ませる。「実はあれだけセリフが詰まっている映画でホッとしているんだ。映画によっては1シーンに2行ぐらいしかセリフがないこともあるからね。たとえば、燃え上がる建物から逃げながら話す言葉がほんの2〜3言で、おまけにそのセリフが幼稚だったりすると、僕自身が頭の悪い男に見えてしまうだろう(笑)。でも、今回の作品は現実性にあふれ、感情の込められるセリフが詰まっていたんだ!」と、『ソーシャル・ネットワーク』がいかに知的な映画であるかを強調する。200テイクに隠された演技のヒントもちろん、その知的な言葉を操るジェシーもまた知的であり、彼が“できる”俳優であることは、5分以上ある冒頭の長セリフで明らかになるだろう。しかしながら、フィンチャー監督は1つのシーンに対し200テイクも撮っている。尋常ではない数字だが、そこにも演じるヒントが隠されていた。「何百回もテイクを繰り返していくうちに、この動きがこのキャラクターの人間性を示すためには最適なんじゃないか…って思えるようになるんだ。グラスを手に持って向きを変える、そんなちょっとしたしぐさにも、その人が持っている本質的なものを表現することができるんだよ」。SNSという現代的なツールを使いながら友情と裏切り、富と権力、名誉と階級──古典的なテーマで人間が描いていくわけだが、そのなかで特に痛感するのは、マークが代弁する“孤独さ”だ。5億人とつながっていても満たされない孤独、その真実に驚かされ、同時に自分にとって何が大切なのかを考えさせられる。演じるジェシー自身は、映画が投げかける問いにどんな答えを出したのか?「なかにはマークを悪い人間だと言う人もいるかもしれない。ただ、彼にとってエドゥアルドは友だちとしてはいいかもしれないけれど、クリエイティブさにおいては劣っていたんだ。というのは、友だちが大切な人もいれば、自分が創造したものが大切な人もいるわけで、人はそれぞれ価値観が異なる生き物。ウィンクルボス兄弟にとっては成功がすべてで、自分たちがやってもいないことに対して報酬をくれと言うし、マークにとっては仕事が一番大事なわけで…。それはある意味、賞賛すべきこと。大事にしているものは人それぞれ違うからね。大切なのは、相手が大事にしているものを重要視することなんじゃないかと思うんだ。たとえ自分の優先順位と違ったとしてもね」。(text:Rie Shintani)■関連作品:ソーシャル・ネットワーク 2011年1月15日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】マライアのベイビーは双子?ガガ&E・ジョンがコラボジョニーが主演賞Wノミネート!オスカー前哨戦のゴールデン・グローブ賞候補が発表【ハリウッドより愛をこめて】新スパイダーマン撮影開始!豪華共演陣も続々決定「Facebook」誕生の裏側『ソーシャル・ネットワーク』特別試写会に20組40名様ご招待TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声
2011年01月07日英国、ハリウッドで活躍してきた名脇役、ピート・ポスルスウェイトが2日、英国中西部シュロプシャー州の病院で亡くなったことが長年の友人でジャーナリストのアンドリュー・リチャードソンによって明らかになった。享年64。ポスルスウェイトは『インセプション』で渡辺謙扮するサイトーのライバル会社社長を演じ、2月公開のベン・アフレック監督・主演作『ザ・タウン』にも出演しているが、以前からガンを患っており、治療を続けながら俳優の活動を続けていた。1990年代に『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』、『アミスタッド』とスティーヴン・スピルバーグ監督作に続けて出演し、スピルバーグから「世界最高の俳優」と呼ばれたこともあるポスルスウェイト。93年にはダニエル・デイ=ルイスの父を演じた『父に祈りを』でアカデミー賞助演男優賞候補になった。個性的な風貌で、労働者から無法者、インテリまで自在に演じ分け、『ユージュアル・サスペクツ』のコバヤシ、レオナルド・ディカプリオ主演の『ロミオ+ジュリエット』の神父役など、数々の作品で強い印象を残した彼は04年に名誉大英勲章(OBE)を贈られている。ご冥福をお祈りいたします。(text:Yuki Tominaga)© Rex Features/AFLO■関連作品:インセプション 2010年7月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reservedザ・タウン 2011年2月5日より丸の内ルーブル、新宿ピカデリー ほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】2010年、ゴシップシーンを賑わしたセレブたち【シネマモード】2010年をふり返ってみれば…ジョニーが主演賞Wノミネート!オスカー前哨戦のゴールデン・グローブ賞候補が発表シャーリーズ・セロンとデートできる権利チャリティ・オークションで2万ドルで落札秋元康、来年は「予定調和を壊す」 サプライズはAKB48指原センター?
2011年01月04日みなさん、こんにちは!アメリカはクリスマスシーズンに突入しています(日本も盛り上がってきていることでしょう!)が、ここ、ハリウッドのスター俳優たちは、来年から2012年に公開予定の映画の撮影のため、大忙しみたいです。その中で、『スパイダーマン』シリーズ待望の第4弾の撮影が、先週の水曜日にL.A.でついにスタートしました。初日は、L.A.のダウンタウンで撮影が行われ、スパイダーマンの恋人、グウェン・ステイシーのお葬式のシーンの収録が行われました。本作では、“新”スパイダーマンがお目見えになりますが、原作ファンのみなさんはお察しの通り、彼の恋人、グウェン・ステイシーが初めて実写版でスポットを浴びます。ご存知の通り、大ヒットシリーズでこれまでスパイダーマン役を演じてきたのはトビー・マグワイア。そして恋人のMJをキルスティン・ダンストが演じてきました。今回、新たに主役のピーター・パーカー(=スパイダーマン)を演じるのは、イギリス系アメリカ人俳優のアンドリュー・ガーフィールド。オスカー有力とされる話題作『ソーシャル・ネットワーク』(写真)で、Facebookの創始者、マーク・ザッカーバーグの親友役で一気に注目を浴びている若手俳優です。そして、恋人のグウェン役には、今年の大ヒット作『ゾンビランド』に出演しているエマ・ストーンが抜擢されました。エマと言えば、ファンの間ではそのきれいな赤髪のイメージが強いですが、原作のグウェンの金髪に合わせて、最近、髪をブロンドに染めました。また、エマはMTVのインタビューで「2人が演じるキャラクターは科学についてとても深い知識を持っているので、アンドリューも私も科学の勉強をしなければいけないの」と明かしました。エマ自身は、自宅学習を受けて育ったそうで、教室で化学の授業を受ける機会がなかったため、とてもいい経験になったのだとか!一方、アンドリューは、トビーがシリーズ3作で見事に演じきったスパイダーマンを自身が演じることにプレッシャーを感じているようで、先日のインタビューで、原作者で製作総指揮を担当するスタン・リーにアドバイスをもらった、と明かしていました。話によれば、スタンは「(ピーターは)たまたま科学が得意なだけの、普通の青年。世界中の人々がスパイダーマンに惹きつけられるのは、彼がどこにでもいるキャラクターで共感しやすいからだよ」とアドバイスを送ったそうです。そのほか、新『スパイダーマン』に出演が決定しているキャストでは、ウェールズ出身の俳優、リス・エヴァンスが悪役で登場。アカデミー賞受賞女優のサリー・フィールドとマーティン・シーンがピーターの両親役で、さらにデニス・リアリーがグウェンの父親役で登場します。そしてつい先日、『スラムドッグ$ミリオネア』などで知られる、イルファン・カーンがネルス・ヴァン・アダーというキャラクターを演じ、私の大好きな性格俳優のひとり、キャンベル・スコットが出演することが発表されました。本作の監督を務めるのは、『(500)日のサマー』でその名を世に知らしめたマーク・ウェブ。もし全てが順調に進めば、映画は2012年7月3日に公開すると監督は発表しています。早く“新スパイダーマン”にお目にかかりたいものです。(text:Lisle Wilkerson)(英語原文)Hi everyone, it is holiday season here in the U.S. (in Japan too, of course!) Well, here in Hollywood, our favorite celebrities are HARD at work filming movies for 2011 and 2012...including fan favorite "Spider-Man", which JUST started filming in Los Angeles on Wednesday. The crew’s first day was spent in downtown Los Angeles, filming a funeral scene for Gwen Stacy, the love interest of Spiderman. As I am sure all you comic book fans are well aware, this will be the first time for the NEW Spiderman and Gwen Stacy to be featured in the film.Until now the international best selling franchise featured Tobey McGuire as Spiderman, and Kirsten Dunst played his love interest.For this yet-to-be-named Spiderman, Peter Parker/Spiderman will be played by American-British actor Andrew Garfield, who has recently been getting a lot of attention from his portrayal of Facebook founder Mark Zuckerberg’s best friend in the best selling film (and most likely Oscar contender) "Social Network". And Gwen Stacy is being portrayed by Emma Stone, an actress that was featured in the big hit from this year, "Zombieland".Emma Stone is probably known amongst fans for her beautiful red hair, but in order to give a convincing performance of Spiderman’s girlfriend, she recently dyed her hair blond. Emma Stone also told MTV in an interview recently that both her and Andrew had to do alot of studying about science, because both the characters have a pretty good knowledge of science. The actress went on to say that she was home-schooled growing up, and so she never got the opportunity to go to a chemistry class in a "traditional class room" situation, and so she learned a lot!Meanwhile, Andrew Garfield has admitted to feeling quite a bit of pressure in filling the shoes that Tobey McGuire so brilliantly filled for three movies, and said recently in an interview that he had gotten some advice from none other than Stan Lee, the co-creator of the character. He said that Stan Lee told him to be a "very simple, everyday, ordinary kid who just happens to be good at science." And he said that one of the reasons that Spiderman has so much appeal to people all over the world is that it is easy to relate to him because he isn’t that different from the average guy".Other actors that have been cast in the upcoming Spiderman include Welsh actor Rhys Ifans as the villan, along with Academy AWard winning actress Sally Field and Martin Sheen, who will be playing Peter Parker’s parents, and Denis Leary, who will be playing Gwen Stacy’s father. And most recently it was announced that Slumdog Millionaire actor Irrfan Khan will be playing a character called Nels Van Adder, and one of my favorite character actors Campbell Scott will also be playing a role in the film.If all goes well, director Marc Webb (a new director who recently received much recognition for his film "500 Days of Summer" ) announced that the film will be opening on July 3, 2012. Are you as excited about seeing how the NEW "Spider-Man" turns out as I am????■関連作品:Spider-Man Reboot (原題) 2012年7月、公開ソーシャル・ネットワーク 2011年1月15日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.ゾンビランド 2010年7月24日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開(500)日のサマー 2010年1月9日よりTOHOシネマズシャンテ、シネクイントほか全国にて公開© 2009 TWENTIETH CENTURY FOXスラムドッグ$ミリオネア 2009年4月18日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2008 Celador Films and Channel 4 Television Corporation■関連記事:「Facebook」誕生の裏側『ソーシャル・ネットワーク』特別試写会に20組40名様ご招待ハリウッドの新鋭美少女クロエ来日!憧れはナタリー・ポートマンTIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声第14回ハリウッド・アワード授賞式に新旧ハリウッド・スターが勢ぞろい!【TIFFレポート】創設者自ら試写会主催し鑑賞『ソーシャル・ネットワーク』会見
2010年12月14日シャーリーズ・セロンが、彼女と一緒にバスケットボールの試合観戦ができるデートの権利をチャリティ・オークションに出品、2万ドルで落札された。6日にニューヨークで開催された「シャーリーズ・セロンアフリカ・アウトリーチ・プロジェクト」のディナー・パーティの一環として行われたもので、NBAのロサンゼルス・レイカーズの試合をコートサイドでシャーリーズと観戦する権利をめぐって会場は白熱し、落札価格は瞬く間に上昇、2万ドルで決着がついた。南アフリカ出身のシャーリーズが2007年に設立した「アフリカ・アウトリーチ・プロジェクト」は、彼女の母国でHIVやAIDSに感染した子供たち、治安の悪い地域に暮らす子供たちがより安全かつ健康的な生活が送れるよう支援する団体。この日のイベントには、シャーリーズと親しい友人のリヴ・タイラー、『ザ・タウン』のジョン・ハムらも出席した。(text:Yuki Tominaga)写真はチャリティー・オークションに出席したシャーリーズ・セロンとリヴ・タイラー。© Rex Features/AFLO■関連作品:ザ・ロード 2010年6月26日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開ザ・タウン 2011年2月5日より丸の内ルーブル、新宿ピカデリー ほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES■関連記事:TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声ヴィゴ&シャーリーズ共演『ザ・ロード』鑑賞券をプレゼントヴィゴがまた脱いだ!『ザ・ロード』で壮絶な役作りをうかがわせるセクシー裸体披露大ベストセラー小説を実力派俳優陣で映画化『ザ・ロード』試写会に15組30名ご招待ヴィゴ・モーテンセン主演、道なき道を往く父子を描く『ザ・ロード』公開決定!
2010年12月08日第23回東京国際映画祭のクロ―ジングセレモニーが10月31日(日)、東京・六本木ヒルズ内で行われ、最高賞の東京サクラグランプリにイスラエルのニル・ベルグマン監督作『僕の心の奥の文法』、審査員特別賞に新藤兼人監督の『一枚のハガキ』を選出し、閉幕した。ベルグマン監督は、2002年の第15回に続く2度目のグランプリ獲得で「8年前にサクラグランプリをもらい、その映画(『ブロークン・ウィング』)は成功した。いつも映画作りで大切なのはプロセスだと言ってきて、いまもそう思っていますが、賞も大事」と話し、一緒に登壇した出演女優のオルリ・ジルベルシャッツをかたく抱擁。映画祭大使の木村佳乃からトロフィーを手渡され、またオルリと手を握り合って喜んだ。審査員特別賞は、日本の現役最高齢映画監督、新藤兼人の『一枚のハガキ』。車イスで登壇すると「スタッフ、キャスト、観てくださった方々に感謝したい、選んでくださった審査員の方々に厚く御礼申し上げます。長く映画をやってきましたけれど、これが私の最後の作品でございます。98歳になりました。これ以上は無理だと思います。この辺でお別れをすることになります。みなさんもどうか元気でいい映画を作ってください」とゆっくりだが、しっかりした口調で映画ファン、そして“後輩たち”へメッセージを送った。コンペティション部門の審査委員長ニール・ジョーダン監督は「日本の巨匠、新藤監督の作品を含む審査をできたことは光栄」、審査員特別賞のプレゼンターを務めた同部門審査員のひとり、根岸吉太郎監督も「この方の反戦に対する強い執念に、我々は心を打たれました」とそれぞれ敬意、称賛の意を表した。最優秀男優賞は『鋼のピアノ』のワン・チエンユエンが受賞。「初めて参加した映画祭で初めての賞。十数年来、俳優の仕事をしてきた中で大きな励み。幸せな午後です」と大柄な体を揺らして喜んだ。最優秀監督賞は『サラの鍵』のジル・パケ=ブレネール監督で、観客賞受賞に続いて登壇し「コンニチワ、アゲイン。自分はベストディレクターだとは思っていない。ここに来て素晴らしい監督たちとご一緒できました」と謙虚な姿勢で語った。第23回東京国際映画祭受賞一覧<コンペティション部門>東京 サクラ グランプリ:『僕の心の奥の文法』審査員特別賞:『一枚のハガキ』最優秀監督賞:ジル・パケ=ブレネール(『サラの鍵』)最優秀女優賞:ファン・ビンビン(『ブッダ・マウンテン』)最優秀男優賞:ワン・チエンユエン(『鋼のピアノ』)最優秀芸術貢献賞:『ブッダ・マウンテン』観客賞:『サラの鍵』<アジアの風(出品23本)>最優秀アジア映画賞:『虹』シン・スウォン監督コメント「低予算で作り、小さな映画館でしか上映されていない作品が、このような大きな場で上映されて光栄という思いで、この間の木曜日に一度韓国に帰りました。そうしたら一昨日の夜、もう一度日本に来てほしいと連絡をいただき、とても驚きました。もっともっと頑張れという意味でいただいた賞だと思っています」アジア映画賞 スペシャル・メンション:『タイガー・ファクトリー』<日本映画・ある視点部門(出品8本)>作品賞:『歓待』深田晃司監督コメント「規模の小さい作品で今年撮りました。暑い中、倒れるスタッフが出るようなこともありましたが、それがこのような賞をいただけてとても嬉しいです」。<TOYOTA Earth Grand Prix>グランプリ:『水の惑星ウォーターライフ』審査員特別賞:『断崖のふたり』(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:【TIFFレポート】新藤兼人映画製作打ち止めを撤回?「また作ってもいいかな」【TIFFレポート】新妻・木村佳乃笑顔と華やかドレスでTIFF閉幕に華TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声
2010年10月31日女優の木村佳乃が10月31日(日)、東京・六本木ヒルズ内で行われた、第23回東京国際映画祭(TIFF)のクロージングセレモニーに出席。23日(土)のTIFF開幕の当日、少年隊の東山紀之との入籍を発表してから初めての公の場で、取材陣、観客から祝福の声を浴びた。就任3年目の映画祭大使として出席したもので、セレモニー冒頭のグリーンカーペットで最初に姿を見せると、カメラマンのフラッシュ放射を浴び、取材陣から「幸せ?」などの声が飛んだが笑顔を見せるだけでコメントはなし。結婚指輪の代わりに右手中指にリングなどハリー・ウィンストンのアクセサリー、アルベルタ・フェレッティのピンクのドレス、セルジオ・ロッシの靴という艶やかなファッションで、新妻フェロモンを全開にしていた。TOHOシネマズ六本木ヒルズ内で行われた授賞式セレモニーでは、コンペティション部門の最高賞、東京サクラグランプリの発表時にプレゼンターとして登場。受賞したイスラエルのニル・ベルグマン監督に恭しくトロフィーを手渡し、拍手を送った。退場時には数回、足を止め、客席へ向かって手を振って晴れやかな笑顔を振りまいていた。(text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:【TIFFレポート】新藤兼人映画製作打ち止めを撤回?「また作ってもいいかな」【TIFFレポート】新藤兼人監督ラスト作品に審査員特別賞最高賞はイスラエル作品TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声
2010年10月31日日本映画界現役最高齢監督の新藤兼人が10月31日(日)、東京・六本木ヒルズ内で行われた、第23回東京国際映画祭の受賞者会見に出席し、監督引退発言を“撤回”し、次回作に意欲を見せた。コンペティション部門に出品した最新作『一枚のハガキ』で、審査員特別賞を受賞。これまで「映画作りはこれが最後」と語ってきたが、この日の会見では「世界には102歳の監督がいるらしい。103歳までやってギネスに載ってほしい」と熱い質問を受け、「死が直前に迫っていますから、98歳で後が短いですから固い約束はできません。これが最後と思ったけれど、誰か応援して下さる方がいれば、またやってもいいかなと思います」と次回作へ意気込み。また映画作りの信条について、「1950年に独立プロをたてて60年ほど経ちました。はじめからお金がなくて金策に奔走する毎日で、とにかく泣かないで、転んでも泣かないで、泣いても映画は作れないから、前を向いて映画を作ってきました」。続けて「いよいよ98になり後がなくなりました。これで終わりだと思って『一枚のハガキ』を、最後だから言いたいことを全部言う気持ちで作りました。この映画がツイていて賞をもらったら、『またやったら』と言う人がいるけど、もうダメ」と再び最後を匂わせる言葉。先に質問した男性から「もう1本撮ろう!」と声がかかると、「そう?励ましてくれる人がいなきゃやれない。非常に面白い仕事だけどキツイ仕事。で、いつも金がない。金をどう作るか、金を拾い集めなきゃいけない大変な仕事。魅力的だから映画を作る仕事をやってきたんです」と映画人生をふり返りつつ心境を吐露した。一緒に会見したコンペ部門の観客賞、最優秀監督賞W受賞のフランス人監督ジル・パケ=ブレネール氏も「新藤さんのおっしゃる通り、監督とは常にお金を乞わなければいけない」と険しい顔つき。一方で、「新藤さんの年齢まで映画を撮り続けたい」と明るい笑顔で敬意を口に。退場時には、固い握手を交わしていた。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:【TIFFレポート】新妻・木村佳乃笑顔と華やかドレスでTIFF閉幕に華【TIFFレポート】新藤兼人監督ラスト作品に審査員特別賞最高賞はイスラエル作品TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声
2010年10月31日第23回東京国際映画祭(TIFF)でコンペティション部門に出品された日本映画2作のうちのひとつ『海炭市叙景』。その才能を高く評価されつつも生前、不遇を囲った作家・佐藤泰志の遺作となった小説を映画化した本作。自身も北海道の出身である熊切和嘉監督は、佐藤さんが実際に作品のモチーフとした北海道の函館市でロケを行い、静かな、そして確かな“生”の物語を積み上げていった。TIFFでの上映を記念して、熊切監督と谷村美月、南果歩、そして熊切作品の常連、竹原ピストルに話を聞いた。決して大きな事件が起こるわけでもドラマチックな何かがあるわけでもない。海炭市で暮らす市井の人々の暮らしが綴られる。――まずはキャストのみなさんに。最初に脚本を読み、物語に触れたときの印象は?そしてこの作品に「出たい」と思ったポイントは?南:私が出ているエピソードは、連れ添ったある夫婦が少しずつ噛み合わなくなっていき、でも一つ屋根の下に暮らしている、という物語。読みながら、シナリオに書いてある以前の2人の心の遍歴、ここには書いていない時間を感じることができたんです。原作も読んでいたんですが「あぁ、いい本だな」と素直に思いました。それはほかのエピソードも同じで、出てくる人々の人生が感じられるんですね。熊切監督がこのお話をどう撮るのか?そこも興味津々でした(笑)」。谷村:私は、まず脚本を読む以前から、熊切監督と一緒にお仕事をさせていただきたいという気持ちがすごくあったんです。それでお話を読んでみて、こういう“雰囲気”、“空気”を持った作品にずっと出たかったけど、これまで縁がなくて…どちらかというと役柄に対して分かりやすい作品が多かったというか。だから素直に自分で出たいと思える作品で熊切監督に声を掛けていただけてすごく嬉しかったです。竹原:僕もまず「やった!また熊切さんの作品に出させてもらえるぞー!やるやる!」って感じでして(笑)。そこから読んでみて、こういう話か。「自分なら、最後にこういう決断はしないだろうな」という違和感を持ったんです。じゃあ実際、やってみたらどうなるか?という好奇心があってやってみました。――“違和感”を抱えつつ、実際に演じてみての感想は?竹原:絶対的に自分とは違う、そういう思いを持ちつつ演じてみて…やはりというべきか…やってみて切なくなりましたね。――監督はこの物語とどのように向き合い、どういう作品にしたいと考えていたのでしょうか?熊切監督:原作も映像的な部分が強いので、読んでいく内にイメージがわいてきましたね。そして何より原作に“嘘”がないんです。人間の綺麗なところも、汚いところも全てを肯定して描いていて、だからこそ存在感がある。僕も北海道出身で、以前から例えば家族や友人だったりという、地元の生活者の目線の物語を撮りたいと思っていたんです。そう思っていたところで、ちょうどこのお話をいただけました。――製作の過程や予算、公開の規模なども大手の大作とは全く異なる道のりを歩み、ここまでこぎつけた本作。作品が辿ってきたプロセスそのものが、どこか映画の内容とも重なるように感じられますが…。熊切監督:あまり確信を持って、狙ってそういう方向に持っていこうという意識はなかったです。ただ、状況でそうなっていったという感じで。でも、地元の方の佐藤さんへの思いは本当に熱い。その意思はしっかりと受け継ぎたいとは思ってました。だから、地元の方にも多く参加してほしいと思ったし…そういうひとつひとつの思いを積み重ねて作り上げていきましたね。――谷村さんは、印象深いシーンとして、兄(竹原さん)と2人で朝日を見るシーンを挙げています。また、監督の演出の印象を「ただ、そこにいるだけでいい」という言葉で表現されていましたね。谷村:説明するのが難しいんですが…(苦笑)。これまで私が参加してきた作品では、相手の役者さんがいようが映っていまいが、目線だけで芝居をする――つまり、お芝居の中でお芝居をしているような、そこに“ある”と見せかけるようなことが多かったんです。そういう中で熊切監督は、どれだけ時間がかかっても、そこに必要なもの、あるべきものを実際に用意する。逆に“素直にリアクションする”ということを難しく感じる現場でした(笑)。でも、そこで実際に朝日を見て「あぁ、人は実際に朝日を見たら、こういう反応をするんだな」というのを知ることができた。それは役者としてだけではなく、谷村美月としても。そういう状況にならないと自分は分からない、そういう発見がたくさんありました。――南さん、竹原さんにも改めて作品中、もしくは撮影で印象に残っている部分や全てを終えての思いなどを教えていただけますか?南:映画の中の何てことない電車の乗客の表情や、坂道を上がっていくうしろ姿…そういう日常のひとコマが随所にあるんですが、それがすごく好きです。同じ街に住んでいて、顔見知りだったりそうでなかったり、道ですれ違ったり。人生は交差しているようで、実は人とはなかなか交じり合えない、そんな真理が何気ないショットに出てくるんです。竹原:さっきも言いましたが、“違和感”をずっと持ちながらやっていて(笑)。全てが終わったとき「そうするしかなかったんだな、お前は」とは思わなかった。でも「それでしょうがなかったのかな」と思えるくらいには肯定できるようになってました。うまく言葉にできないけど、それがこの映画の優しさであり、魅力なのかな、と。出てくる人たちに「そうだ!それでいい!」とは言ってやれないけど「そうだよなぁ…生きるって、そうだよなぁ…」って共感してしまい「頼むから幸せになれよ、お前!」とそういう気持ちの入り方をしてしまう不思議な映画なんです。それが“何”なのか、言葉にはできない。だからこそ、見て感じてほしい。海炭市の街並み、人々の息づかいから――。特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF海炭市叙景 2010年11月27日より函館先行公開、12月上旬、渋谷ユーロスペースにて公開© 2010佐藤泰志/『海炭市叙景』製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」【シネマモード】今年はドレスも省エネ気味?第23回東京国際映画祭【TIFFレポート】堀北真希初の究極悪女役「すごく悩みました」
2010年10月28日第23回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品中の映画『海炭市叙景』が10月28日(木)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、主要キャストの加瀬亮、谷村美月、熊切和嘉監督らが舞台挨拶に立った。小説家の故・佐藤泰志が、故郷・函館をモデルにした架空の寂れた地方都市で様々な事柄を背負いながら生きる人々の姿を描いた同名小説の実写化。劇中、5つのストーリーが描かれ「裂けた爪」で自身は不倫をし、再婚した妻による連れ子への虐待に悩む男を演じた加瀬さんは「日の当らない人たちばかりが出てきます。日陰で生きている人たちの息づかいを感じていただきたい」と呼びかけ。一方で「初めて映画で主演させてもらった『アンテナ』と今回の映画が同じ脚本家さん(宇治田隆史)で、あれから7年経ってやらせていただけたことを、プレッシャーもありましたが光栄に思いました」としみじみ。谷村さんは「まだ若い廃墟」でリストラされた兄と寂しい正月を迎える妹役。函館ロケについて「最初はザコ寝と聞いていたんですけど、向こうの方がビジネスホテルを用意してくれたり、主婦の方たちがご飯を用意してくれたりして、芝居に集中させていただきました。演じることがこんなに楽しかったのは初めてでした」と笑顔でふり返った。また「熊切監督とは、京王線でばったり会ったことがあって、いつか仕事をご一緒したいと思っていたのが叶いました」と意外な出会いを明かしていた。ほかに、南果歩、小林薫、三浦誠己が出席。同日、六本木ヒルズ内で記者会見、ティーチインも行われた。『海炭市叙景』は11月27日(土)より函館先行公開、12月18日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF海炭市叙景 2010年11月27日より函館先行公開、12月上旬、渋谷ユーロスペースにて公開© 2010佐藤泰志/『海炭市叙景』製作委員会■関連記事:TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉TIFFクロージングにハズレなし?『ザ・タウン』“監督”ベン・アフレックに称賛の声【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」【シネマモード】今年はドレスも省エネ気味?第23回東京国際映画祭【TIFFレポート】堀北真希初の究極悪女役「すごく悩みました」
2010年10月28日開催中の第23回東京国際映画祭(TIFF)でクロージング作品として上映される『ザ・タウン』の撮影現場の様子を捉えた画像が到着した。ベン・アフレックが監督、脚本、主演の3役をこなしている本作。TIFFのオープニングを飾った『ソーシャル・ネットワーク』や、同じくTIFFの初日に本編映像の一部を世界初上映した『トロン:レガシー』などと比べ、会期中のキャスト陣の来日などがないだけに、やや地味な印象を受けてしまいがちだが、作品およびベンの監督としての手腕にかなりの高評価が寄せられているという。本作はボストン近郊を舞台にしたクライム・ムービー。全く証拠を残さない完全犯罪に命を張ってきた強盗一味のリーダー・ダグ(ベン)は、ある偶然から人質にとった女性と恋に落ちてしまう。彼女との新しい人生を願う一方で、古くからの仲間たちは彼が一味を抜けることを決して許しはしない。FBIの執拗な捜査も迫り来る中、メジャーリーグのスタジアム襲撃という最後の大仕事に向かうのだが…。日本では『アルマゲドン』の印象が強いベンだが、“映画製作者”としての評価も高く、幼い頃からの盟友マット・デイモンと共に書き上げた『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の脚本がオスカーとゴールデン・グローブ賞を受賞。日本では未公開ながら初監督作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』はナショナル・ボード・オブ・レビューやボストン映画批評家協会賞などの新人監督賞を受賞している。『ザ・タウン』は全米初登場1位を獲得し、公開6週を過ぎても依然としてTOP10圏内に残っており(10月25日現在)、累計8,400万ドル以上を稼ぎ出し、『ソーシャル・ネットワーク』と共にアカデミー賞有力候補とも言われている。今回到着した写真に写っているジョン・ハムは、本作への出演の経緯について「ベンが監督と聞いて俄然、興味がわいたよ。彼の作品の大ファンだったし、今回の作品にも夢中になったね」と語っている。また、ベンが演じるダグと恋に落ちるクレアを演じたレベッカ・ホールは、現場でのベンの様子について「ベンが監督業と役者業を完全に区別している姿を見て興味深いと思ったわ。でもその2つを分けることはすごく大事なことだと思うの。何しろ監督業と役者業っていろんな意味で全く違うものだからよ。でもベンはこのバランスが見事にとれていたと思うわ」と称賛を送る。ちなみに近年、TIFFのオープニングおよびクロージングで上映された作品は、その後の日本での劇場公開でヒットを記録するという法則が確立しつつあると言われている。一昨年の第21回のオープニングは『レッドクリフ PartI』で、クロージングはアニメーション映画『ウォーリー』。前回第22回はオープニングが海洋ドキュメンタリー『オーシャンズ』でクロージングは2年連続のピクサー作品『カールじいさんの空飛ぶ家』。いずれもヒットを飛ばしており、今年の『ソーシャル・ネットワーク』と本作『ザ・タウン』にも期待がかかる。この点について、TIFFの特別招待作品の選定に携わっている映画祭事務局長の都島信成氏は「もちろん、そのような可能性のある作品を各社から出していただいているということはあると思いますが、同時に、映画祭で選定されたことが広く映画ファンに対し、ある種の『格』づけを行えていることもあると思います」と解説。この『ザ・タウン』については「大変クオリティの高い犯罪ドラマ。ハリウッドと言うと、アイディア不足でシリーズものやリメイクばかりと言われる中、このような質の高い作品が作られつつあるという現状を知らしめたく選定しました」とその選定理由を明かし「『ソーシャル・ネットワーク』をはじめ、ライバルは多数いると思いますが、(アカデミー賞で)作品、監督、脚色、主演男優賞部門でのノミネートが期待できると思います」と太鼓判を押す。俳優として活躍しつつ、監督としても質の高い作品を作り出すということで、ベンを“次世代のクリント・イーストウッド”と称する声もあるとか。『ザ・タウン』は日本では2011年、全国にて公開。どの作品を観るべきか迷うほど、世界各国から話題作が集まるTIFFだが、“ハズレなし”を信じてこのクロージング作品を劇場公開に先駆けて観ておくのもアリかも?特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFFザ・タウン 2011年、全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURESソーシャル・ネットワーク 2011年1月15日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.■関連記事:TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」【シネマモード】今年はドレスも省エネ気味?第23回東京国際映画祭第14回ハリウッド・アワード授賞式に新旧ハリウッド・スターが勢ぞろい!
2010年10月28日今年も東京・六本木ヒルズをメイン会場に、世界各国から選りすぐりの作品を集めて開催される東京国際映画祭(TIFF)。つい先日、コンペティション部門に出品される日本映画『海炭市叙景』の監督、キャスト陣が出席して公式記者会見が行われたが、さらにその後、中国映画『ブッダ・マウンテン』のコンペティション出品が発表され、コンペティション全15本が出揃った。ここでは邦画および話題作を中心にコンペティション部門の行方、さらにその他の部門に出品されている注目作品などをご紹介!まずはコンペ!まずは邦画!ということで、今年、「東京 サクラ グランプリ」獲得の期待を背負って日本からコンペティション部門に出品されるのは、先述の『海炭市叙景』と『一枚のハガキ』の2作品。『海炭市叙景』は、村上春樹らと並び称されるほどの文才を持ちつつも生前、不遇を囲った函館出身の作家・佐藤泰志の幻の小説を映画化した作品。海炭市という、函館を思わせる架空の街を舞台に、そこで暮らす様々な人々の日常のドラマを映し出し、函館市と市民の協力の下、函館で撮影が行われた。監督は『空の穴』、『ノン子36歳(家事手伝い)』の熊切和嘉。規模の大きな作品とは言えないが谷村美月、加瀬亮、小林薫、南果歩といった錚々たる顔ぶれが函館に集い、市井の人々の生きる様子を静かに、そして確かに演じている。もうひとつの邦画『一枚のハガキ』は脚本家および監督として数々の名作を世に送り出してきた新藤兼人が98歳にして「映画人生最後の作品」として挑んだ作品。戦争末期に召集された兵士と、彼が戦友から託された手紙に関するある頼みにまつわる物語を通じて、庶民の視点から見た戦争の惨禍が浮き彫りにされる。こちらも豊川悦司、大竹しのぶ、六平直政、大杉漣、柄本明、倍賞美津子と現在の邦画界になくてはならない名優たちがズラリと名を連ねる。時代背景は違えど市井の人々の姿を描き出す2作が邦画代表に!派手さはないものの静かな感動を呼び起こす。第1回(1985年)の『台風クラブ』(相米慎二監督)、第18回(2005年)の『雪に願うこと』(根岸吉太郎監督)に続く邦画の最高賞受賞なるか?両作に期待がかかる。邦画以外でコンペで注目を集めているのは、名作『日の名残り』の原作者カズオ・イシグロの小説を映画化した『わたしを離さないで』。謎めいた寄宿施設で育てられた3人の若者たちの絡み合う愛憎、痛切な運命を儚く描き出したラブストーリー。『17歳の肖像』で世界中の称賛を浴びたキャリー・マリガンに、“新スパイダーマン”アンドリュー・ガーフィールド、そして『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのキーラ・ナイトレイという豪華キャストが揃っており、東京 サクラ グランプリ最有力候補と言えそう。それ以外の作品で、日本でも知名度の高い俳優の出演作としてはマイケル・シーン主演で大学構内で起こった銃乱射事件がある家族にもたらす悲劇を通じて家族の絆を問い直す『ビューティフル・ボーイ』に、海辺の町を舞台にした文豪グレアム・グリーンの名作を映画化した、サム・ライリーとヘレン・ミレン出演作『ブライトン・ロック』などが出品されている。とはいえ、過去の最高賞受賞作を見ても、知名度の高い俳優が出演している話題作が受賞するとは限らないのがTIFF。何より、いずれの作品もかなりの倍率を突破してこのコンペティションに名を連ねているだけに粒揃い。どの作品が受賞しても不思議はない。この映画祭を機にこれから世界へ羽ばたいていく監督も多いだけに、決して事前の注目度の高くない作品を見て回るのも一興?そしてコンペ以外にも話題作が続々と日本上陸!いまだ謎多き『トロン:レガシー』は全世界初公開となるフッテージ映像の上映が行われるほか、デヴィッド・フィンチャー監督最新作『ソーシャル・ネットワーク』がオープニングを飾り、そしてベン・アフレックが自ら監督・主演を務める『ザ・タウン』がトリを務める。また、「WORLD CINEMA」部門にも話題の作品が続々。9月に急逝したヌーヴェルヴァーグの巨匠クロード・シャブロルの遺作でジェラール・ドパルデュー主演の『刑事ベラミー』に、今年のヴェネチア国際映画祭で絶賛を浴び、ヴィンセント・ギャロに主演男優賞をもたらした『エッセンシャル・キリング』(原題)。ユアン・マクレガー扮するゴーストライターが、政治を巡るある陰謀に巻き込まれる『ゴースト・ライター』、フィリップ・シーモア・ホフマンの初監督作『ジャック、舟に乗る』、そして鬼才ミシェル・ゴンドリーが自らの叔母にカメラを向けたドキュメンタリー作品『心の棘』など気になる作品があちらこちら。ほかにも「アジアの風」、「日本映画・ある視点」、「natural TIFF」ほか部門もジャンルも多彩!会期は9日間。何を観るべきか?そして東京 サクラ グランプリの行方は――?東京国際映画祭は10月23日(土)より開催。特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF■関連記事:映画のヒロインに変身!「TIFF」ヘアデザインショーモデル体験に1名様ご招待早くもオスカー最有力?『ソーシャル・ネットワーク』北米初登場1位!来日も決定函館から世界へ!谷村美月、南果歩ら東京国際映画祭コンペ出品会見
2010年10月13日海外ドラマ界の美女として最後に取り上げるのは、大人気ドラマ「ゴシップガール」に出演中のブレイク・ライヴリー。“海外ドラマ界の美女”と言って、彼女をクローズアップしないわけにはいきません!ニューヨークに暮らすセレブ高校生たちのゴージャスな日常を描く「ゴシップガール」で、主人公の美人高校生セリーナを演じているブレイクはいまやハリウッドを代表する美女のひとりとなりました。父母共にハリウッドで働くショウビズ一家に生まれたブレイクの第一の出世作は、本格的女優デビュー作にして全米ヒットを記録した『旅するジーンズと16歳の夏』。「アグリー・ベティ」のアメリカ・フェレーラや「ギルモア・ガールズ」のアレクシス・ブレーデルも出演する青春映画で、ブレイクは主人公の仲良し少女4人組をアメリカやアレクシスと共に演じました。オーディションに参加し、美しく自由奔放なブリジット役を得たブレイクですが、すでに人気者だったアレクシスはともかく、アメリカやブレイクのその後の飛躍を考えると、キャスティング担当はかなりのグッジョブ。3年後、続編『旅するジーンズと19歳の旅立ち』が同じキャストで作られたのも記憶に新しいところですが、続編撮影時、ブレイクはセリーナとして人気者になる直前でした。セリーナと言えば、誰もがその美しさと存在感を認めるイット・ガール。元トラブルメイカーにして現在は良い子を目指すセリーナの一挙一動が物語を動かし、ブレイクがセリーナとして着こなすファッションや発信する流行に熱い視線が集まっています。そんな中、特筆すべきは、「ゴシップガール」での人気沸騰後も映画への出演を順調に重ねるブレイクが、その美しさを発揮しながらも、イット・ガールのセリーナとは一線を画した役柄を好演し続けていること。日本でも今年公開された『50歳の恋愛白書』は貞淑な人妻の奔放な若き日をブレイクが演じたものですが、セリーナにも通ずるキャラクター・キーワードを抱えた役であるにもかかわらず、いままでにないブレイクを見ることができました。そんなブレイクの出演最新作はベン・アフレックが監督した『ザ・タウン』。強盗団のリーダーと銀行の女性支店長の運命の愛を描いた犯罪ドラマで、ブレイクはベン扮するリーダー強盗の元恋人を演じています。しかも、お酒とドラッグに溺れるシングルマザーで、ドラッグの運び屋もしているというハードな役どころ。セリーナも過去にお酒とドラッグを嗜んでいたようですが…。これまたいままでにないブレイクを見ることができ、すでに全米ではその演技を絶賛されています。余談ですが、『ザ・タウン』には前回ご紹介したジャニュアリー・ジョーンズの“夫”、ジョン・ハムも強盗団を追うFBI捜査官役で出演。海外ドラマファン目線の楽しみも多い作品です。(text:Hikaru Watanabe)<セル>「gossip girl/ゴシップガール<セカンド・シーズン>コレクターズ・ボックス1」[DVD]価格:9,800円(税込)発売日:10月6日(水)「gossip girl/ゴシップガール<セカンド・シーズン>コレクターズ・ボックス2」[DVD]価格:9,800円(税込)発売日:10月20日(水)発売・販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ<レンタル>vol.1〜6レンタル中vol.7〜910月6日(水)レンタル開始vol.10〜1210月20日(水)レンタル開始公式サイト:© 2010 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.■関連作品:ゴシップガール [海外TVドラマ]TM & © Warner Bros. Entertainment Inc■関連記事:「ゴシップガール」のチャックが『リトル・ランボーズ』でもイケメン傲慢男に!プロアイスホッケー選手と挙式のヒラリー・ダフ、式の詳細が明らかにシネマカフェ的海外ドラマvol.144もうすぐ新学期!オススメ学園ドラマ第3回キュートでリッチでスキャンダラス!「ゴシップガール2」試写会に30組60名様ご招待シネマカフェ的海外ドラマvol.1302009年総括!胸きゅんカップルベスト3
2010年09月30日29日(木)、9月1日(水)から11日(土)まで開催の第67回ヴェネチア国際映画祭のラインナップが発表になり、日本から村上春樹原作、トラン・アン・ユン監督の『ノルウェイの森』と三池崇史監督の『十三人の刺客』がコンペティション部門に、『愛のむきだし』の園子温監督の『冷たい熱帯魚』がオリゾンティ部門に選出された。今年のコンペティション部門の特徴は、エントリー作品を撮った監督の平均年齢が若いこと。平均年齢47歳というのは同映画祭史上最年少だという。その中にはオープニング上映作である『Black Swan』(原題)のダレン・アロノフスキー(41歳)、『Somewhere』(原題)のソフィア・コッポラ(39歳)が含まれる。ほかにはポール・ジアマッティ、ダスティン・ホフマン主演の『Barney’s Version』(原題)、ドイツのトム・ティクヴァ監督の新作『Drei』(原題)が上映される。ベン・アフレックの監督第2作『The Town』(原題)はコンペティション外で上映、弟のケイシーが俳優引退後のホアキン・フェニックスに密着したドキュメンタリー『I Am Still Here: The Lost Year of Joaquin Phoenix』(原題)も上映される。今年のコンペティション部門の審査員長は、日本映画、加えて三池ファンとしても知られるクエンティン・タランティーノ。最高賞・金獅子賞の行方が早くも気になる。ちなみに金獅子功労賞は、これもタランティーノが大好きなジョン・ウー監督に贈られることが決定している。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:ノルウェイの森 2010年12月11日より全国東宝系にて公開© 2010「ノルウェイの森」村上春樹/アスミック・エース、フジテレビジョン十三人の刺客 2010年9月25日より全国東宝系にて公開© 2010「十三人の刺客」製作委員会■関連記事:ヴェネチア出品決定で松山ケンイチ、役所広司らの喜びのコメント到着!異例!『ノルウェイの森』主題歌にザ・ビートルズ原盤の「ノルウェーの森」が決定高良健吾初のフォトブックが発売撮影現場&箱根プライベート旅行の様子も!あのシーンも原作の種田そのまま!『ソラニン』高良健吾の落書き顔公開2010年、最も活躍すると思う俳優は?1位は不動のジョニー・デップ!
2010年07月30日今年のアカデミー賞において『インビクタス/負けざる者たち』で助演男優賞候補になったマット・デイモンのこれまでのキャリアを讃えて、アメリカン・シネマテーク・アワードが贈られることになり、授与式のガラ・パーティが27日、ロサンゼルスのビバリー・ヒルトン・ホテルで開催された。アメリカン・シネマテーク・アワードは、新人でも超ベテランでもなく、いま、まさに脂の乗った中堅のポジションにいる映画人が対象。『ボーン・アルティメイタム』などのアクションからドラマ、コメディまで幅広いジャンルの作品に出演し続けている近年のめざましい活躍が評価されたもの。会場には、マットの少年時代からの親友、ベン・アフレックと夫人のジェニファー・ガーナー、弟のケイシー・アフレック、シャーリーズ・セロン、ロビン・ウィリアムズ、ドン・チードル、グレッグ・キニアといった出演作の共演者たち、そして『インビクタス/負けざる者たち』のクリント・イーストウッド監督や最新作『グリーン・ゾーン』のポール・グリーングラス監督も、マットを祝福するために出席した。盟友ベンがプレゼンターを務め、賞を手渡されたマットは感激の面持ちだったが、共演者たちのお祝いスピーチはなぜかジョーク合戦に。「私とマットは2000年に『バガー・ヴァンスの伝説』でウィル・スミスと共演したけど、ウィルの出演作で大ヒットしなかったのはあの作品だけ。私と彼が組んだ『ハンコック』はうまく行ったんだけど…」とシャーリーズが言えば、ケイシーはマットと2人でプライベート旅行に出かけたときの面白写真を公開したり、とかなり自由なムードだった様子。仲良しのジョージ・クルーニー、ビル・クリントン元大統領からのメッセージも送られたこの日の模様は、アメリカのABCで来月放映を予定している。(text:Yuki Tominaga)© Rex Features/AFLO■関連作品:インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.グリーン・ゾーン 2010年5月14日よりTOHOシネマズスカラ座ほかにて公開© 2009 UNIVERSAL STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:オスカー主演男優賞のゆくえクルーニー&フリーマンの戴冠阻むは“過小評価の男”?モーガン・フリーマンの南アフリカ訪問の特別映像が到着!各地で熱狂的歓迎NAACP(全国有色人種向上協会)イメージ・アワードで『プレシャス』6冠!就活に効能アリ?『インビクタス』学生座談会で熱い意見続出【読者レビューをウォッチ】『アバター』旋風に負けず、邦画勢に高ポイント続々
2010年03月30日第82回アカデミー賞候補が発表された2日、同賞に対抗して毎年 “最低映画”を選んで表彰(?)するゴールデン・ラズベリー賞(ラジー賞)の候補も発表され、『しあわせの隠れ場所』でオスカー主演女優賞候補となったサンドラ・ブロックが、こちらでは『All About Steve』(原題)で最低主演女優賞にノミネートされた。今年で30回目を迎えるラジー賞最低作品賞候補は『All About Steve』(原題)、『G.I.ジョー』、『マーシャル博士の恐竜ランド』、『オールド・ドッグス』(原題)、『トランスフォーマー/リベンジ』の5本。さすがにオスカーに倣って候補作を10本に増やすことはなかったようだ。『トランスフォーマー/リベンジ』は2009年の興行収入成績では全米2位を記録した大ヒット作ながら、ラジー賞常連のマイケル・ベイ監督をはじめ、主演のシャイア・ラブーフ&ミーガン・フォックスも候補になり、全7部門にノミネートされた。今年は2010年ということで、過去10年間のゼロ年代最低賞のノミネーションもあり、2000年に10部門ノミネート8部門受賞の『バトルフィールド・アース』や、2007年に9部門ノミネート8部門受賞のリンジー・ローハン主演作『I Know Who Killed Me』(原題)などの5作、俳優部門では12回候補になり3回受賞したエディ・マーフィ、9回候補になり2回受賞したベン・アフレック、過去ダントツの得票率だったマライア・キャリー、5回候補になり4回受賞のパリス・ヒルトンらが候補になっている。授賞式はアカデミー賞授賞式前日の3月6日に開催。過去、ハル・ベリーやポール・ヴァーホーヴェンなど勇気ある受賞者が姿を見せたこともあるが、今年は果たしてどうなることやら?ちなみに翌日のアカデミー賞授賞式でアレック・ボールドウィンと共に司会者を務めるスティーヴ・マーティンは『ピンク・パンサー2』で最低主演男優賞候補になっている。(text:Yuki Tominaga)ラジー賞にノミネートされてしまったシャイア。隣りは恋人で、『17歳の肖像』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたキャリー・マリガン。© Barcroft Media/AFLO■関連作品:トランスフォーマー/リベンジ 2009年6月20日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開マーシャル博士の恐竜ランド 2009年9月18日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED. ピンクパンサー2 2009年4月11日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開G.I.ジョー 2009年8月7日より丸の内ルーブルほか全国にて公開©2009 by Paramount Pictures17歳の肖像 2010年4月17日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開第82回アカデミー賞 [アワード]■関連記事:西田敏行、モーガン・フリーマンの主演男優賞ノミネート祝福「絶対獲る!」アカデミー賞候補が決定!キャメロンVSビグローの元夫婦が最多9部門で対決ファーギーVSテイラー女優としても大活躍の歌姫がグラミー賞でガチンコ対決!賞レースのダークホース『ハート・ロッカー』のココがすごい!最新予告編到着K・ビグローが全米監督協会賞で女性監督初の快挙!会場にはブランジェリーナも
2010年02月04日「デートしたのにどうして電話がかかってこないの?」、「付き合ってずいぶん経つのにどうして結婚してくれないの?」、「男はどうして浮気をするの?」…という、ガールズ・トークでおなじみの話題が満載の『そんな彼なら捨てちゃえば?』。女のカン違いと男のホンネを描いたこの恋愛バイブルのイメージソングとして選ばれたのは、Crystal KayがBoAとコラボレートした「Girlfriend feat.BoA」。映画に負けず劣らず、現代女子のぶっちゃけたトークが詰まったナンバーだ。そこで、Crystal Kayに映画の魅力と女性の友情についてインタビュー!「映画を観たとき『Girlfriend feat.BoA』とぴったりだなって思ったんです。この曲にはそのままの私とBoAが入っているから(笑)。面白いと思ったのは、ラブコメというと1組のカップルを描くものが多いけれど、この映画にはいくつもカップルが登場すること。いろいろな恋愛の形やシチュエーションがリアルに描かれているのが面白いなと思いました」。そう語るように、女性たちは(男性も!)それぞれのキャラクターに自分を重ね合わせ「もしも自分だったら…?」と、思わず共感してしまう。それが全米ヒットしている所以でもある。弱冠23歳にして10周年というキャリアを持つCrystal Kayもガールズ・トークとなれば普通の女の子。それぞれのキャラクターに共感したと熱いトークに!「私自身はメアリー(ドリュー・バリモア)のタイプだけど、ジャニーン(ジェニファー・コネリー)の頑張りにも共感できます。ジジはちょっとエクストリームかな(笑)。でも、最初は“too much”じゃない?って思ったジジみたいな女の子でも、だんだん可愛く見えてきたり…」。続けて、タイトルに“捨てちゃえば?”と銘打たれた男性キャラクターについて。「一番のダメ男はベン(ブラッドリー・クーパー)ですよね。ただ、ジャニーンの想いの方が強くて結婚しちゃっているから、彼の心の揺れが分からなくもない。突然目の前にアンナ(スカーレット・ヨハンソン)みたいな女性が現れちゃったら仕方ないかなって(笑)。一番素敵な男性はニール(ベン・アフレック)だけど、個人的にはアレックス(ジャスティン・ロング)の方が一緒にいて楽しそうかな」。やはり、この映画の魅力は鑑賞して楽しむのはもちろん、映画館を出た後に友人や恋人と恋愛トークで盛り上がれるということにある。もちろん、いろいろなタイプの男女が登場するからこそではあるのだが。そして、意外だったのは「イケそうだなと思ったらトライするタイプ」という、Crystal Kayの恋愛観。「この瞬間にトライしないと、あとで絶対に後悔するっ!って思っちゃうんですよね。見た目が気になって話したいと思うわけだから、一目惚れも全然ありです(笑)。理想の恋愛ですか?バランスかな。お互いを補える関係というか、2人のバランスが取れているカップルに憧れます。趣味も一緒だとなおいいですね」。ちなみに先日実施したシネマカフェ読者アンケートによると、女性が男性について最も理解出来ないことが「浮気」。ジャニーンみたいに浮気を告白されたらどうする?「えー、どうするんだろう…。浮気はNGだし、知りたくないけど、告白されたら許すしかない…?」との返答。優しい〜!お互いの恋愛事情や仕事の悩みを話したり聞いたり、ときにアドバイスしたり、女性の友情に欠かせないガールズ・トーク。Crystal Kayも「何かハプニングがあったときは電話しちゃうし、女友だちの存在は大切としか言いようがないです」と、語る。今回コラボレートしているBoAもそのうちのひとり。同じフィールドで活躍する、同年齢の友だちだからこそ刺激とパワーをもらうのだとか。「BoAと知り合ったのは15歳のとき。お互いの振付師が一緒だったことがきっかけでした。2人とも韓国の血が入っているという共通点もあって仲良くなったんです。ただ、これまではお互い忙しくてなかなかゆっくり会えなくて、深い恋愛話をする機会もなかった。でも、『Girlfriend feat.BoA』やその前の『UNIVERSE feat.Crystal Kay & VERBAL(m-flo)』(BoAがリリースしたベスト・アルバム『BEST&USA』の収録曲)で仕事をしたことで、最近は一緒に過ごす時間が増えたんです。BoAもこの映画を観ていると思うので、2人でガールズ・トークしなくちゃ!」(text:Rie Shintani)『そんな彼なら捨てちゃえば?』イメージソング「Girlfriend feat.BoA」8月12日(水)シングルリリース/着うたR絶賛配信中■関連作品:そんな彼なら捨てちゃえば? 2009年8月1日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© MMVIII IFP BLACKSWAN GMBH & CO. KG TM NEW LINE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:『そんな彼なら捨てちゃえば?』ハートフレグランスストラップを3名様にプレゼント恋愛のホンネをトーク!座談会付き『そんな彼なら捨てちゃえば?』試写会に30組60名様をご招待女性映画人のための授賞式スピーチで、ジェニファー・アニストンが自虐ネタを披露スカーレット・ヨハンソン、男を落とすコスプレ7変化は必見!「予測不可能な女よ」ドリュー・バリモア、親友と一緒に同性結婚の自由を訴える集会に参加
2009年07月31日アメリカの映画業界に貢献した女性を表彰する「2009クリスタル・アンド・ルーシー・アワード」授賞式が12日、カリフォルニア州センチュリー・シティのハイアット・リージェンシー・センチュリー・プラザで開催され、ジェニファー・アニストンやホリー・ハンター、映画監督のキャサリン・ハードウィックらが受賞した。クリスタル・アワードを受賞したジェニファー・アニストンは、ブラッド・ピットとの離婚後の恋はどれも長続きせず、最新作のタイトルにいたっては『そんな彼なら捨てちゃえば?』。原題は『He’s Just Not That Into You』で、ズバリ「彼はそんなにあなたに夢中じゃない」の意。スピーチでは、これまでの出演作のタイトルの数々がまるで実生活を反映したようであることを自虐ネタに、「もし『Everlasting Love With an Adult, Stable, Male(落ち着いた大人な男性と永遠に続く愛)』というようなタイトルの作品をお持ちの方がいたら、私のエージェントは12番テーブルに座ってますので」と笑いを取っていた。ルーシー・アワード受賞者はホリー・ハンター。プレゼンターのジョディ・フォスターとハグし合って喜びを分かち合っていた。『トワイライト〜初恋〜』のキャサリン・ハードウィック監督、『インフォーマーズ』(原題)の撮影監督、ペトラ・コーナーらも受賞した。(text:Yuki Tominaga)© Reuters/AFLO■関連作品:そんな彼なら捨てちゃえば? 2009年8月1日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© MMVIII IFP BLACKSWAN GMBH & CO. KG TM NEW LINE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:スカーレット・ヨハンソン、男を落とすコスプレ7変化は必見!「予測不可能な女よ」ドリュー・バリモア、親友と一緒に同性結婚の自由を訴える集会に参加ドリュー・バリモア、新作プレミアに同伴したのは、やっぱりジャスティン・ロング男子禁制のガールズ・トーク炸裂!『そんな彼なら捨てちゃえば?』女性限定試写会に50組100名様をご招待脱・汚職を公約にベン・アフレックが政界進出決意?謎の選挙用ポスターも明らかに
2009年06月15日