前田敦子が本年度アカデミー賞脚色賞受賞、作品賞ノミネートの『ウーマン・トーキング 私たちの選択』公開直前トークイベントに登壇、俳優であり映画監督、元アイドル、そして1児の母である自身と照らしながら本作について語った。原作のベストセラー小説を、フランシス・マクドーマンドがプロデューサーとして製作。『死ぬまでにしたい10のこと』などで俳優として活躍するサラ・ポーリーが監督を務め、ルーニー・マーラ、クレア・フォイ、ジェシー・バックリーなど、女性たちの力が集結した本作。映画上映前に登壇した前田さんはまず観客に、「話したいことがたくさんあるんですけど、本当にいろんな方に観て楽しんでいただきたい」とコメント。また、本イベントのオファーが来た時の心境を聞かれると、「観る前は自信がなかったので、先に試写が観たいとお願いしました」と裏話。鑑賞後は本作のインタビューなどを読み漁ったという。「(キャストが)なんでこんなにいきいきしているんだろう、観ていると自分も話している気分になるのはなぜだろうと思っていたけれど、すごく重いテーマだからこそ、現場は和気藹々と作られていたという裏話を聞いて納得しました」と話した。ほぼ会話のみで構成される本作に、もし俳優として参加することになったら?と聞かれると、「怖いですね。本当に生々しい感情が出ているので。でもそれって、本当にいい環境だったからこそ出てきたものだったんだろうなあと、いいなあと思います」とサラ監督の現場を称賛しつつ、「どの国でもこういう話はあるものだと思いますが、もしオファーがあったら、簡単な気持ちでは参加できないなと思いますね。撮影環境がものを言うテーマだと思います」と持論を述べた。「自由でいたいと思いながら『らしさ』を求めてがんじがらめになってしまう」2022年に『理解される体力』で監督デビューを果たした前田さん。サラ監督が本作撮影時に時間の使い方を工夫した、というエピソードに感銘を受けたようで、「(監督というのは、)サラ監督のようにすべてのことに意識が向かないと成立しない職業。作品をつくるとき、誰についていくかという話になると思うんですが、やっぱり監督についていきたいなと思いたいですよね。そういう意味ではできていなかったなと反省しました」と監督の視点からも称賛した。本作では、女性たちの結束が描かれる。女性アイドルグループで長年センターを務めてきた前田さんは自身の経験と照らし合わせて、「すごく納得しました」と言う。「もちろん(アイドルグループ時代)ぶつかったりもめたりしたこともあったけど、大きな事件になったことはなくて。それは根っこに絆があったからだと思うんですけど、それを映画を観ていて感じました。嘘だろって言われると思うんですけど(笑)、メンバーは本当に仲が良かったんです。なにかあったら話し合って、泣きながら感情をぶつけあったりして、仲直りもアツいんですよね」と思い出をふり返る。一番仲が良かったのは板野友美だと言い、「正面から『それってちがくない?』と言ってくれるから、それですごく仲良くなりました。喧嘩したあと、仲直りのときにおそろいのネックレスを買ってくれて、私もお返しのプレゼントを贈ったりして。おそろいでつけていました。今も大切に持っています!」と笑顔で語った。さらに、本作で描かれる母親としての選択についても語る。「母親らしさをどこかで求めている私もいますし、自由でいたいと思いながら『らしさ』を求めてがんじがらめになってしまうことはよくあります」と、本音をこぼす前田さん。そんな前田さんが自分らしくいるために必要なのは仕事だったという。「子どもが生まれた時に、自分のなにかを犠牲にしすぎてそれこそ“母親らしさ”に固まることが怖くなったんです。自分の想像の範囲でもあんまりいい未来が描けないってことは、よくないと思って。もちろん子どもの成長によって変えていきたいとも思うんですが、でも、シングルマザーになったときに、(母親らしさにがんじがらめになっていた部分が)すごく楽になったんです」と告白。「別れたあとのほうが、それぞれ親子で結束できていると思います。そうなったときに、私は趣味が仕事になっている部分もあるのかもしれないんですが、私が自分らしくいられるのはお仕事をしながら子育てすることかなと気づきました」と明かした。現場に子どもを連れていくこともあるという前田さんは、「子どもがいることでみんなが笑顔になるのはすごく、子どもの存在によって大人が救われているんじゃないかと思います。息子にとっても、大人っぽい子どもにはなっているけど、いざ社会人になって大人の世界に急に放り込まれるより、大人って、仕事って、こういう世界なんだと納得をして飛び込むことは、息子にとって力になるんじゃないかと思います」と語りつつ、「でも絶対にこれがいいと思う!とも言い切れないんですよね。それも何かにとらわれているからだなあと思います」と苦笑していた。「口に出すこと、言葉にすることから始めることがどれだけ大切か、改めて教えてくれた作品」続いて、サラ監督との共通点でもある監督業について今後の展望を尋ねると、「(監督という職業にこだわらず、)違うものを形にすることに携わってみたい」とのひとことが。「まだ見つかっていないんですけれど、そのなにかが見つかった時に動き出すんだろうなと思っていて。まわりのみんなを見ていると、形にしている人が多くて、それが楽しそうで。自分が必要とされているものがあったら挑戦してみたいなというのはずっとあるので、なにか意味のあることをしたいと思っています。全部自己満足で終わってしまったら人生後悔すると思うので」と決意の眼差しで語る前田さん。最後にこれから作品を鑑賞する観客に向け、「今話していることは、まだ観ていない方からしたら何を言っているのかわからないかもしれないですが(笑)、観終わったあとにほんとうにそういう気分になるんだなと納得してもらえると思います。口に出すこと、言葉にすることから始めることがどれだけ大切か、改めて教えてくれた作品です」とメッセージを送っていた。『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は6月2日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ウーマン・トーキング 私たちの選択 6月2日TOHO シネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国公開© 2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.
2023年05月25日ウェス・アンダーソン監督最新作『アステロイド・シティ』が、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて公式上映。豪華キャストたちが次々に登場し、上映後には6分間ものスタンディングオベーションを受けた。アメリカでの予告編公開以降、日本でも注目が集まる本作。この日、レッドカーペットにはウェス監督と、ジェイソン・シュワルツマン、トム・ハンクス、スティーヴ・カレルなど豪華俳優陣が登場。スカーレット・ヨハンソンはベビーピンクの「プラダ(PRADA)」のドレスで登場した。また、マヤ・ホークとルパート・フレンドは、BGMに合わせてダンスを披露!会場中の視線を集めていた。その後、公式上映では6分間ものスタンディングオベーションという最大限の賛辞を受けた本作。英国「ガーディアン紙」は「ウェス・アンダーソンが描く1950年代のSFは、純粋なスタイルの勝利であり、爽快である」と本作を評し、星4の高い評価。さらに、星5の最高点をつけた「The Independent」は「この作品は、彼の最高傑作に匹敵するほどお茶目でありながら、心の琴線に強く触れる」と称賛。「Indie Wire」では「ウェスアンダーソン史上最高の作品の一本」のコメントとともに「A」の高評価を得た。ほかにも、「ウェス・アンダーソン的なものはAIによってあふれているが、彼の映画は唯一無二!傑作『グランド・ブダペスト・ホテル』に勝るとも劣らない素晴らしい映画!」(the Daily Beasts)といった絶賛の声が相次いでいる。『アステロイド・シティ』は9月1日(金)よりTOHO シネマズ シャンテ、渋谷ホワイト シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2023年05月25日優れた脚本作家に贈られる「向田邦子賞」の第41回贈賞式が、昨日5月23日、帝国ホテルにて行われた。今回の受賞者は4月4日に行われた選考会で、三谷幸喜に決定。受賞作は、2022年に放送された大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。式では、三谷さんが「選考委員の方々と一緒に僕が並んでいると、誰が受賞者かわからないような雰囲気で申し訳ないというか、フレッシュな感じが一切ないこの雰囲気…。本当にすみません。本当にうれしいです。ありがとうございます。向田邦子さんは、僕にとって憧れであり目標です。毎回本を書くときは、必ず向田さんのシナリオを読み返して、どうすれば向田さんに近づくことができるのかということを考えながらいつも書いてます」と受賞の喜びを語った。さらに、選考経過の説明や、大石静選考委員より賞状の授与などが行われた。そして、「鎌倉殿の13人」で主演を務めた小栗旬がお祝いのスピーチを行った。「とにかく毎週新しい台本が上がってくるのが楽しみで、どんなお話になっていくんだろう、僕が演じる義時という役はどんな行動をとらせてもらえるんだろうと、本当に楽しみにできる約1年4ヶ月の撮影期間でした」とふり返った小栗さんは、「役者としてこんなに役者冥利に尽きる現場はないなと思いましたし、それも本当に一人でひたすら折れることなくここまで書き続けてくださった三谷さんのお仕事というのは、素晴らしいものだなと思っております。そんなすてきな『鎌倉殿の13人』を作っていただきまして、どうもありがとうございました。そして本日は受賞おめでとうございます」と締めくくった。また、出演者の新垣結衣、菅田将暉、小池栄子、生田斗真、佐藤浩市、大泉洋ら豪華ドラマキャスト陣が集結。「三谷さんの描く世界に関わることができて、本当にうれしく思います。このたびはおめでとうございます」(新垣さん)、「また、呼んでもらえるように頑張ります。本当におめでとうございます」(菅田さん)、「三谷さん、このたびは本当におめでとうございます。三谷さんのおかげで1年半、とても楽しい時間を過ごせました」(小池さん)、「三谷さんおめでとうございます。源仲章というとてもイヤミな役をいただきました。おかげさまで、日本国中で『うっとうしかったです』『イライラしました』という声をたくさんいただきました。これほど冥利に尽きることはございません」(生田さん)、「やっぱり三谷さんの物の見方、感じ方、大河でこれをやりたいと思ったということ、すごいなと思いました。本当におめでとうございます」(佐藤さん)、「三谷さんと一緒にお仕事できると思っていなかったので、今、何本も仕事させてもらえるようになって、夢のような出来事ではあります」(大泉さん)と受賞を称えた。贈賞式にはほかにも、坂口健太郎、瀬戸康史、梶原善、菊地凛子、山本耕史、中川大志、佐藤B作、草笛光子が登壇した。(cinemacafe.net)
2023年05月24日北野武監督最新作『首』が第76回カンヌ国際映画祭にてワールドプレミアされ、北野監督と西島秀俊、加瀬亮、中村獅童、浅野忠信、大森南朋が5月23日(現地時間)にフォトコール、レッドカーペットアライバル、そして公式上映へ参加。上映後は5分間のスタンディングオベーションが巻き起こった。公式イベントの前日、5月22日にはカンヌにあるラ・スイート サンドラ&コーで、北野監督を筆頭に6人揃ってメディアの前へ登場。そこで北野監督は「映画人にとって、カンヌ映画祭は、ステータス。ここに来られただけでも光栄」と喜びを見せた。明智光秀役の西島さんは「20年前に『Dolls』で、北野監督にヴェネチア国際映画祭に連れて行って頂いて、今回は初めてのカンヌ映画祭に連れて来て頂いた。映画の祭典として大きなイベントだと改めて感じましたし、大きな経験として学んで帰りたい」と、初めてのカンヌへの期待をコメント。織田信長役の加瀬さんは「最初に来た時の印象と今回は随分違って、より盛り上がりを感じている。北野監督の新作で、皆で来られて嬉しい」と歓喜、「僕は初めてのカンヌ」という百姓・難波茂助役の獅童さんは現地の雰囲気を伝えながら「これから上映会もあり非常に楽しみ。連れて来て頂いて光栄です」と雰囲気を噛みしめた。黒田官兵衛役の浅野さんは「今回監督の作品で来れた事が嬉しいですし、また強烈な作品でご一緒出来て嬉しい」と、前回は大島渚監督の『御法度』で、役者として参加した北野監督と訪れたことを思い起こし「同世代の俳優で来られて本当に嬉しい」とコメント。羽柴秀長役の大森さんは「僕も北野監督の作品で初めて来られて嬉しくて、楽しみでした」とコメントするなど、キャスト陣も北野監督と一緒にカンヌの地に降り立つことができ、感無量の様子だった。チケット即完売の公式上映「北野武のユーモアはとても好き」の声も翌23日(火)15時頃、同じくカンヌにあるパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレに集まった6人。カンヌの青空に映える、真っ白なジャケットをまとった北野監督をはじめ、各々が爽やかな装いで登場し、時折談笑するなど終始リラックスした様子を見せた。さらに夜はレッドカーペットへ。会場前の石畳には、数多くの映画スターの手形が残されているが、その中には黒澤明のものも。そんな歴史ある場所に訪れた6人は北野監督を筆頭にタキシードと、獅童さんは紋付袴姿の正装で登場。北野監督は『アウトレイジ』以来13年ぶりのカンヌということもあり、貫禄たっぷりに堂々と歩き、「キタノー!」という熱狂的なファンの歓声に手を振る姿も。そしてカンヌ国際映画祭代表のティエリー・フレモー氏とカンヌの地での再会を喜び合っていた。その後、ドビュッシー劇場にて、日本実写作品として初の選出となる「カンヌ・プレミア」部門としての公式上映、世界最速上映となるワールドプレミアが開催。公式上映のチケットは発売とともに即完売し、場内には1,068席を埋め尽くす超満員が駆けつけ、改めて本作への期待の高さがうかがえた。約141分に及ぶ本作も終盤、エンドロールに北野監督の名前がスクリーンに映し出されるやいなや、早くも場内からは惜しみない拍手と歓声が巻き起こり、上映が終了すると観客による約5分にも及ぶスタンディングオベーションが贈られた。異様な熱気に包まれた会場と、観客の熱量に感謝しながら、北野監督は「今度はもっと良い作品作ってまた来ます」と照れくさそうにコメント。観客からは「とても面白かった。笑えました。こういう北野武のユーモアはとても好きです。本当に映画、最高でした」といった熱いコメントも届いていた。「役者さん達には本当によくぞやって頂きました」と北野監督ヴィラ デ ミニストルでの公式会見で、改めて作品が世界に羽ばたいた感想を聞かれると「編集やりながらずっと見てたので、寝ちゃうかな。と思っていたけど…久々に大画面で見てまぁまぁかなって感じ(笑)」と照れ笑いで答えつつ「ここに居る役者さん達には本当によくぞやって頂きました。ありがとうございました」と改めて感謝を述べると、一同が恐縮する場面も。西島さんは「何度か映画祭で上映に立ち会っていますが、本当に素晴らしい上映で感動しています。観客の皆様が集中して笑いながら観て下さって胸がいっぱいです」と、観客から贈られたスタンディングオベーションの感動をふり返り、加瀬さんも「映画が始まる前から、監督が物凄い熱気で迎えられているのも本当に素晴らしくて、上映中のリアクションも良くて、上映後の拍手にも熱気がこもっていたので楽しんで頂けたんだと実感しました」と手応えを話す。獅童さんが「フランスの方々が、役者がアドリブで演じたシーンにも思った以上の笑いが起きて、びっくりと同時に嬉しかったです」と安堵した様子でコメントすると、大森さんも「この熱気に凄く感動した。アドリブの所はウケなかったどうしよう。と心配でしたが、しっかりウケていてホッとしながら見ていました」と同じく安堵の様子。浅野さんは「(鑑賞は)2度目でしたが、新たな発見と楽しめるポイントも沢山あって、途中からはお客さんと一緒に笑って見ていて、なんだか家族と一緒に見ているような気持ちになりました」と改めて本作の魅力を感じながら特別な想いに浸っていた。最後に北野監督は「映画は兎に角お客様あっての話。実際カンヌで暖かく受け止めてもらえたので、日本のお客さんも同じように受け止めてくれたら幸い」と、日本のファンに向けてメッセージを送っていた。『首』は11月23日(祝・木)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:首 2023年秋、全国にて公開予定ⓒ2023KADOKAWA ⓒT.N GON Co.,Ltd
2023年05月24日6月5日(月)に本国と同時配信されるHBOドラマ「THE IDOL/ジ・アイドル」のワールドプレミアが現地時間5月22日、第76回カンヌ国際映画祭にて行われ、エイベル・“ザ・ウィークエンド”・テスファイ、リリー=ローズ・デップ、「BLACKPINK」ジェニーら登壇のレッドカーペット及びアフターパーティの様子が到着した。本シリーズは、同じくHBOの「ユーフォリア/EUPHORIA」のクリエイターであるサム・レヴィンソンが、A24とともに放つハリウッドの音楽業界の舞台裏を描くドラマ。新進気鋭のポップスターであるジョスリン(リリー=ローズ・デップ)が、クラブオーナーのテドロス(エイベル・“ザ・ウィークエンド”・テスファイ)との関係を深めながら、名声という課題に直面する。世界初披露となるワールドプレミアには、製作総指揮のサム・レヴィンソン、主演のエイベル・“ザ・ウィークエンド”・テスファイ、リリー=ローズ・デップにくわえ、トロイ・シヴァン、ダン・レヴィ、ダバイン・ジョイ・ランドルフ、イーライ・ロス、ハリ・ネフ、ジェーン・アダムス、ジェニー・ルビー・ジェーン(BLACKPINKジェニー)、マイク・ディーン、モーゼス・サムニー、レイチェル・セノット、ラムジー、スザンナ・ソン、ハンク・アザリアらが集結。公式上映にて第1、2話がプレミア上映されると、会場では5分間におよぶスタンディングオベーションが巻き起こり、レヴィンソンや“ザ・ウィークエンド”が涙ぐむ場面も。その後、Palm Club Cannesでのアフターパーティには、“ザ・ウィークエンド”、リリー=ローズ・デップ、トロイ・シヴァン、「BLACKPINK」のジェニー・ルビー・ジェーンらキャストが参加。さらには、トラヴィス・スコット、フューチャー、ジュリア・フォックス、「ユーフォリア/EUPHORIA」のジェレミー・O・ハリス、「ウエストワールド」のジェフリー・ライト、シミ・カドラ、ヘイズ・カドラなど豪華な顔ぶれも集まった。JusticeとMr.SaturdayによるDJでパーティは早朝まで盛り上がり、ゲストたちには特別ギフトとして「THE IDOL/ジ・アイドル」のサウンドトラック内のシングル、ザ・ウィークエンドft.フューチャー「Double Fantasy」の限定ヴァイナルレコードがプレゼントされたという。「THE IDOL/ジ・アイドル」は6月5日(月)10時~第1話をU-NEXTにて配信予定(以降毎週月曜1話ずつ配信/全5話)。(text:cinemacafe.net)
2023年05月24日口コミやSNSでの評判によって公開規模を広げ、史上最長となる異例のロングランヒットを記録、累計動員210万人、興行収入27億円を突破したアニメーション映画『この世界の片隅に』と長尺版の『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』に続く片渕須直監督の最新作が始動。5月21日に開催されたアニメーションスタジオ「MAPPA」主催のスペシャルイベント「MAPPA STAGE 2023」内にて、最新作『つるばみ色のなぎ子たち』のタイトル、ティザービジュアル、制作メイキング映像が一挙解禁された。煌びやかな十二単に身を包み風情を重んじ和歌を詠んで蹴鞠を蹴りながら優雅な日常を送る。教科書に記されたそんな“平安”の千年前の姿。しかし、京都では死者数万人、死体は山に置かれ、町の外には野犬が蔓延っていた――。この日、MAPPA主催のスペシャルイベント「MAPPA STAGE 2023」には、片渕須直監督と大塚学プロデューサーが登壇し、トークセッションを開催。会場に訪れた5,000人を超えるアニメファンの前で、最新作『つるばみ色のなぎ子たち』の情報が明らかにされた。片渕監督は、「この映画は2017年に構想を始めて、既に6年になるのですが、やっと『題名』を皆さんに発表できるところまでたどり着きました」と感慨深げ。また、大塚氏は「MAPPAは色んな監督・クリエイター・役者・原作と色んな作品を作るスタジオですけど、片渕監督の作品作りをMAPPAの一本の“ライン”として作っていく事に『この世界の片隅に』で限界を感じました。片渕監督の作品を作る、その為のスタジオを新たに作ろう!と2019年に始まった」と、立ち上げたアニメ制作会社「コントレール」について明かした。会場では題名公開PVが上映され、ティザービジュアルと共に作品タイトル『つるばみ色のなぎ子たち』が発表された。最新作タイトル『つるばみ色のなぎ子たち』に込められた意味とは?「平安時代の話ですけど、ご覧頂いた今のビジュアルでも分かる通り、雅やかな十二単を着ていないグレー一色です。『つるばみ』というのはクヌギのどんぐりのことです。どんぐりの上には帽子があるんですけど、その帽子を集めると黒い染料になります。黒つるばみ、というのは布を黒く染めた、つまり喪服の色のことです。『なぎ子』というのは以前作った『マイマイ新子と千年の魔法』(09)という映画があるんですが、その映画には“千年前の少女なぎ子ちゃん”という子が出てきます。彼女と関係があるかもしれません」と片渕監督。「もうひとつ、今回は海外にもお伝えするために英語のタイトルも作りました。『Mourning Children』、Mourningというのは朝という意味ではなく『喪に服す』という意味です。『Nagiko And the Girls Wearing Tsurubami Black』、日本語でいう『たち』は英語のタイトルでは『Girls』です。なぎ子と少女たち、そして喪に服す子どもたち。そういう色んな内容についての片鱗を散りばめました。今日はここまでに留めたいなと思います」と濁しながらも、タイトルに込めた意味を語った。また、「平安時代というのは、色とりどりの十二単を来て、歌を詠んでのどかに暮らしていたのではないかと思われるかと思いますが、今ご覧頂いたように喪服を常に着ていて、その喪服を脱げないような時代でもありました。つまり常に人が次々と亡くなっているから喪服が脱げない時代でした。そういうことを我々はひとつひとつ当時の時代ってこうだったんだなと解き明かして、じゃあその中にいる人たちってこんな風だったんじゃないかな、というところから物語を起こしています」と説明。大塚氏も「本当にとっても尖った映画。現代の物語としてもヒリヒリするようなものだなと思って非常に楽しみだと思っています」と期待を口にした。スタッフ陣について「今まで自分が仕事させて頂いて、この作品にはこういう人たちと一緒にやりたいなと思った人たちに集まって頂きました」という片渕監督。「監督補の浦谷千恵さんは『マイマイ新子と千年の魔法』から『この世界の片隅に』『BLACK LAGOON』でも監督補として一緒にやってきました」と語る。作画監督には安藤雅司を迎えた。「安藤さんはかなり昔に一度仕事したことがあったのですが、本格的にタッグを組ませて頂くのは初めてです。『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』、最近出た『鹿の王 ユナと約束の旅』(21)も作っていらっしゃる作画の大ベテランです」。また、「今日のタイトルを発表する時にかかっていた印象的な曲なのですが、これは千住明さんの作曲によるものです。千住さんとは平安時代をどんな風に音楽として作るのか一緒に研究させて頂いているんですけど、何よりも2000年に作った『アリーテ姫』(※劇場公開は2001年)という作品で初めて仕事させて頂いて、世界を描く客観性というものが秘められている作りに、今回はまさに千住さんがぴったりだと思ってお願いしました」。深いリサーチを経た制作その後、会場では「コントレール」のスタッフたちとの制作風景を収めた映像が放映された。色とりどりの十二単を実際に着用したり、現代と違って電気が通っていない平安時代の松明を実際に実践している様子や、「つるばみ色」の染色に挑戦する様子も収められ、それらがアニメーションに落とし込まれていく過程の一端が公開された。片渕監督は、「初めはコスプレ衣装の十二単を着ていたのですが、本物とは全然大きさが違うので次には正しい大きさのものを取り入れてやってみたんですけども、それをするのがうちのスタッフだもので座る時にモタモタして上手くいかなかったんです。そこで狂言を演じておられる日本の古来の身のこなしを普段から行っておられる方にお越し頂いて十二単を着て座って頂いたらスっと一挙動で座られました。着慣れているというのはこういうことなんだなと思いました」とふり返る。「松明は棒に布が巻いてあって、その布に油が浸してあって、それが燃えるのかなというイメージがあるのですが、実際は全然油は使わないんです。中で松とか杉とかの葉っぱが燃えていて、いろんな配合でどれくらい燃えるのかなと試してみたのですが、ビックリするくらい長く燃えて驚きました。それを僕と安藤(作画監督)くんが持って歩いているフリをしている映像があったのですが、松明を持って歩く時に、どうやって火を揺らさないように歩くのかな、というところから作画に起こすということをやりました」と明かした。さらに「虫の培養をやっていました」との告白も。「平安時代に黒つるばみの服を着ているのと関係があるのですが、マラリアが流行って沢山の方が亡くなっているんです。マラリアは蚊が媒介するのですけど、蚊の幼虫はボウフラです。会社の中でボウフラを養殖して、それを観察してそこから作画を起こしました。(会場からは小さく悲鳴が起きる)めちゃくちゃ大変ですが、想像で描くのと違っていて、それを描いていたスタッフはコントレールで初めて仕事を始めた新人の方だったんですけど、そういう風に原画を描くまでに成長しました」と監督。「ひとつひとつのことは画に起こしていたら通り過ぎてしまうようになるかもしれないんですけど、以前作った『この世界の片隅に』がひとつひとつ戦争中のものを解き明かして画にしていった時に、そこに住んでいる、その中に生きていた人たちの気持ちとか人間性が分かってきました。今回も調べていく中で1000年以上前の遠い昔の平安時代に住んでいた人たちが、我々とどこが同じでどこが違うのかというのが見えてきて、その見えてきた人々の物語にしたいなと思っているわけです」と、そこまで深掘りする理由について言及。大塚氏も「本当に1000年以上前に生きた人たちを研究して実践して体感して、それを画にしていくという作業を今現場の人たちはしてくれていて、その説得力はスクリーンでも伝えることができるんじゃないかなと、今からでも自信があります。ぜひ公開を楽しみにしていてください」とコメントする。片渕監督は、「『絵を描く』というその前に、『何を描くのか?』というところから始めていて。それだったらこんな風に書いていくべきだなという発見から始めていってるスタジオです。そういうことをやっているからではなく、これから画面を作っていくのに大変な作業が待っているので、題名をお披露目しましたけれど、完成はまだまだ何年かかかることになる…(大塚:あんまりかかると困っちゃいます!)かからないようにしたいけど、かかってしまうことになるんです。そういう時に一緒に仕事してくださるスタッフを募集しながら、まだまだ人の層を厚くしながら作っていきたいと思います」と、若手スタッフとの仕事について語り、意気込みを見せていた。(text:cinemacafe.net)
2023年05月22日ハリソン・フォード主演、製作総指揮を務めるジョージ・ルーカス、スティーブン・スピルバーグのもとジェームズ・マンゴールド監督が贈る最後の冒険『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』。カンヌ国際映画祭にてフォトコールと公式記者会見が行われ、先に名誉パルム・ドールを受賞したハリソンや、マンゴールド監督らが登場した。同じくカンヌ国際映画祭にて行われたプレミア上映では、観客からスタンディングオベーションが巻き起こり、観客や海外メディアからも絶賛の声が相次いだ本作。この日行われたフォトコールでは、インディ・ジョーンズとしては最後の出演となる、映画界のレジェンド、ハリソンがシックなスーツ姿を披露。さらに、本作でインディと行動を共にするヘレナを演じるフィービー・ウォーラー=ブリッジや、インディが対峙することとなる宿敵フォラー役マッツ・ミケルセン。さらにマンゴールド監督らが登場し、世界中から集まったメディアの写真撮影に応じた。その後の公式記者会見では、全世界で人気を誇るシリーズの集大成とあって、会場は各国のメディアの記者で超満員に。ハリソンは、先日、名誉パルム・ドールを受賞したことについて「言葉では言い表せない気持ちでした。今も言葉にならないんです。カンヌという場所で温かく歓迎され、とてもいい気分でした」と、その喜びを表現。さらに、「良い映画を観たかったんです。最後を飾るにふさわしい物語をね。これまで若さに頼って生きてきたこの男の、変わらなければならない姿を。人間関係にしても、もっと深いものと、人生の重みを見たかった。これ以上の脚本は望めない。これ以上の出演陣も。監督やジョン・ウィリアムズが吹き込んだ情熱や手腕もそう。本当に幸運なことでした」と、本作を共に作り上げたキャストやスタッフ陣への感謝を述べた。さらに本作でインディ・ジョーンズを引退する時だと思ったことについて、「私を見ればわかるでしょう?(笑)少し立ち止まって休む必要があるからね」とユーモアを交えながら、「私はこの仕事も、このキャラクターも、彼が私の人生にあたえてくれたことも、そのすべてが大好きなんです。それがすべてですね」とインディ・ジョーンズが彼の人生にとって大きなものであったことを明かす。また、マンゴールド監督は本作を引き受けた理由について、「ハリソンは伝説的なスターである前に、ひとりの役者であり、常に自分が演じるべきものを探しているんです。彼と最初に話した時、脚本に求めてきたものは、この映画の存在意義でした。彼のように疑問や要求をしっかりと持った人と仕事ができるのは、脚本家としてまたとない機会。簡単に答えを出さず、疑問を持てと言ってくれる人なんです。私がこの映画に参加した大きな理由はそこです。ハリソン・フォードから芸術の誘いを受けたと感じたからなんです」と、その大きな選択をしたきっかけについてふり返った。本作で、インディと対峙することとなるマッツは「私が俳優を志すずっと前の話ですが、僕はインディ・ジョーンズになりたかったんです。彼にね。この映画は世界中にインパクトを与えたんですよ。『インディ・ジョーンズ』は誰からも愛されています。その理由は、この映画には魅力があるからだと思うんです。インディには欠点がある。彼は嘘をつき、盗みを働く。でも、私たちは彼のようになりたいと思う。それだけ、彼には魅力があるんです」と「インディ・ジョーンズ」への長年の憧れを明かす。そして「私の仕事仲間の多くは、特に監督の場合、この映画を観て監督になりたいと決心したんだよ。そんな作品に参加できてとても誇りに思っています」と、参加できた喜びを熱く語ってくれた。『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は6月30日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 2023年6月30日より全国にて公開©2022 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.
2023年05月22日フランス時間5月17日、カンヌ国際映画祭コンペティション部門の公式上映を無事に終え、9分半ものスタンディングオベーションで称えられた『怪物』。同5月18日に是枝裕和監督をはじめ、脚本家の坂元裕二、主演の安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太がフォトコールと公式会見に参加した。昨日の雨模様からうって変わり、晴天に恵まれたカンヌ。真っ青な青空をバックに、ノーカラーのセットアップに身を包んだ是枝監督、チャコールグレーのスーツにカジュアルな白のスニーカーを合わせた脚本の坂元さん、エレガントなワンピースが映える安藤さん、ネイビーのスーツと水色のシャツで爽やかな装いの永山さん、そしてチェック柄のジャケットとパンツを合わせた黒川さん、ネイビーのスーツに白シャツとネクタイで爽やかな大人っぽさを演出する柊木さんが、カンヌお馴染みのフォトコールの場に登場した。大勢のマスコミ陣からの呼び声に笑顔で答える是枝監督や安藤さん、永山さん。さらに、坂元さん、黒川さん、柊木さんもリラックスした様子で手を振りながらマスコミの撮影に応じた。坂元裕二は「自分には書けない物語、描けない人間を丁寧に丁寧に紡いでいかれる脚本家」と監督Q:作品がうまれた経緯について是枝:お集まりいただきありがとうございます。昨晩プレミアの上映を終えまして、今スタッフと上映を噛み締めているところです。この作品に僕が参加したのは2018年の12月です。プロデューサーの川村(元気)さん、山田(兼司)さん、脚本家の坂元さんが映画の開発をスタートさせていて、プロットが出来た段階で僕にお声がけをいただきました。その段階で完成形の三部構成というものが出来上がっていて非常に見事な脚本だなと思いました。実際にそこには存在しない怪物というものを人は見てしまう、そういうプロセスを、観客を巻き込みながら進めていくようなストーリーテリングが本当に面白くて、読んですぐに参加させていただく決断をしました。Q:なぜ学校や家庭の問題を主題に選んだか。坂元:きっかけとしては私が以前経験したことが一つあります。車を運転している時に起きたことです。赤信号で、前のトラックが止まっていたので私も止まったんですね。その信号が青に変わったのに、前のトラックが動こうとしない。しばらく待っても前のトラックが動かないものですから、軽くクラクションを鳴らしたんです。それでも動かないので、どうしたんだろうと思っていると、そのトラックがやがて動き出して立ち去ると横断歩道に車椅子の方がいらっしゃいました。私にはトラックで、車椅子の方が見えなかったのですが、私はクラクションを鳴らしてしまった。そのことをずっと後悔していて、私たちには生きている上で、見えていないものがある、それを理解していく上ではどうすればいいのか、そんなことを物語にしたいと常々思っていました。Q:脚本について坂元さんとどのように作りあげたか。是枝:これまでに三度ほど、公式の場で対談をさせていただいていて、その都度私の方から、自分の映画で、自分で脚本を書かないなら、坂元さんにお願いしたい、というラブコールはずっと送っていたのです。アウトプットされた作品に関して言うと、僕は主には映画をつくっていましたし、坂元さんはテレビのドラマを作られているので、違うフィールドのように見えたかもしれませんが、同時代に生きながら、ネグレクトの問題であったり、犯罪の加害者家族の物語だったり、疑似家族のモチーフだったり、時代とともに彼が注視しているトピックというものと、僕が自分の中で引っかかっていて題材として映画にしていたものというのは、時期は多少ずれるのですけど、凄くリンクしていました。なので、同じ時代の空気を吸っている方だ、という認識がありました。そのずれながら発表していた作品が、今回、川村さんたちのおかげで一緒にこういう形でコラボレーションが成立したというのは、僕たちだけでは成立しないので、そうやって繋げてくれる人がいたということに感謝しています。私は読む前にこの仕事は受けようと思っていました。それほど、自分には書けない物語、描けない人間を丁寧に丁寧に紡いでいかれる脚本家だと思っていたので。自分が描いてきた映画の細部のディテールをどういう風にきちんと、彼のストーリーテリングの中で活かしていくか、ということ。そのことだけを考えて現場では存在していました。非常に楽しいコラボレーションでした。Q:坂元裕二さんという、すごく強い個性的な脚本家とのコラボにはどのようにアプローチしたのか?是枝:撮影に関していうと、『万引き家族』でもご一緒した近藤龍人さんに入っていただいて、僕がなにか言うというよりも近藤さんが見事で、三部構成をどうふうに描き分けるのか、三部に至ったときに子どもたちにどうカメラが寄り添うのか、そこから物語もカメラも大きく動き出すということが、僕が現場で見ていても非常に見事に展開されていて、本当に今回おんぶに抱っこで、彼の素晴らしい撮影のおかげだと思っています。子供たちに関しては、通常は彼らの個性に則って役を演じてもらうことが多いのですが、今回二人の少年たちが抱えている内的な葛藤も含めて、なかなか本人の個性をそのままというわけにも行かないと思っていました。オーディションで二人を選んで、実はどちらも試してみたんですけど、二人とも「台本があったほうがいい」と即答だったので、であるならば自分の存在の外側に、きちんと二人の少年の役作りというものをやってみようと思って、本読みしたり、稽古をしたり、一緒に遊んでもらったり、そういう時間を撮影の前になるべく長くとって、後は撮影の現場ではサクラさん、瑛太さんがいてくれたので、安心して任せられました。とても素晴らしい芝居というか、存在感を見せてくれたなと思います。安藤サクラ「心から楽しみながら志を持って、ストレスなくいられる現場」Q:『万引き家族』に続いての是枝さんとのタッグについてどう思いますか?安藤:監督から『万引き家族』から時間が経たないうちにお声がけいただけると思ってなかった。ただ、もう一度監督の元に戻るには自分には早いのではという不安も抱えていた。でも変わらず監督の現場はそこにいるスタッフ・キャストを尊重し、みんなが同じ目線で意見を交わし合って、作品に関わっていくことを心から楽しみながら志を持って、ストレスなくいられる現場を作ってくださいました。だからこそ本番中は研ぎ澄まされた集中力で、新しいものが必ず生まれていきますし、その監督の現場にそんなに時間を空けることなく戻れたことで、より一層監督が作る撮影現場、作品の現場を、改めて信頼関係に気付かされた。それが監督の特別な環境だなというふうに思った。私は二度目だからこそ…、うまく言えない!(笑)でも楽しかったです!Q:公式上映を観た感想は?撮影を振り返っていかがですか?黒川:昨日映画をもう一度観て思ったことがあるんですが、何も考えてなかったなと思っていて、ちょっとショックだったけど、改めて(作品を)観てそういうことがあるんだなと(いうことが感じられて)面白かったです。現場では皆が本当に優しくて、撮影している時はとても…なんだか一つの家族みたいな感じで、とても楽しかったです。柊木:作品を見てすごく自分の役に集中して演じることができていたなと思いました。自然な感じで撮影に取り組むことができたのは監督のおかげかなと思います。撮影は凄く楽しかったです。みなさんと一緒に頑張れたのがよかったです。ありがとうございます。Q:音に関しては、坂本龍一の功績ですか?是枝:音楽室の音に関しては、僕よりも坂本さんが答えた方が良いと思いますが、作品を編集したものを坂本さんに送ってみていただいた時に「音が3回鳴るのが素晴らしい、自分の音楽がこれを邪魔しないようにしたい」と言っていただきました。あの音楽室のシーンに描かれる音のあり方が本を読んだ時にも、作品を見た時にも、非常に理想的な形で映画の中で音が響くという瞬間だったと個人的には捉えています。その素晴らしいシーンを書いたのは隣にいる坂元さんです。坂元:私は脚本家なのですが、常に言葉というものに疑いを持ちながら物語を紡いでいます。この物語には冒頭から、常に人と人が対話をしながら、そこに誤解が生まれ、争いが生まれ、文化が生まれています。しかし、同時に言葉には、愛情を伝える力がある。その矛盾した存在であることが、私たちはどのように付き合っていけばいいのか。その一つの表れとして、言葉ではなく、あそこで一つの音として、3者の中に届いた。そこに言葉では繋がれなかった何かを感じたのではないか、そんな思いを描きたかったんです。Q:脚本に対してどのようなアプローチを行ったか?永山:初めまして、永山瑛太です。気を遣って質問していただいてありがとうございます。(会場笑)ストーリーのなかで台本上は時間軸が飛んでいくので、シナリオとは別で、自分のシナリオをノートに書いて、一貫性を盛って演じただけで、現場でどういう見え方になるのかというのは是枝監督にもちろんおまかせして、僕自身は保利という役をシンプルに受け止めて、子どもたちだったり、学校、先生に対する憤りを感じた安藤サクラさん演じる母親のお芝居をひとつひとつ、頭で思考していくことよりも、肌で感じていくことを大事にして現場に挑みました。Q:この映画のためにどのように役作りしたか?脚本を読んでのこの映画への解釈は?永山:自分も子どもがいまして、一緒に生活していても、毎日子どもたちは成長して、違った言葉や動きをしていて、それを、僕も父親として受け止めていきたいという気持ちで家庭のなかにいるのですが、それと同じ感覚で、今回は教師役ということで、特に想矢くん、陽太くんを受け入れるときに、僕としては突き放すという意味ではなく、ほうっておくというか、放任するといいますか、それでもやっぱりすべての生徒に対して、意識を持って、全員に同じ愛情を注ぐことはできないなと今回改めて感じたんですけど、それでもやっぱりみんなのことは毎日撮影中に気になりました。今から映画を観てくださる方もこのタイトルの「怪物」、そして日本でも「怪物、だれだ?」という予告が流れていて、周りの人からもどんな映画なの? と聞かれるのですが、僕のなかでもいまだにわからない、現場中も結局誰が怪物だったのか、それは自分の内側に潜んでいるものなのか、外側にあるものなのか、一人一人観ていただく方の正解があると思いますし、僕はいろんな観た方の意見を聞いて、とてもそういった意味で捉え方の余白というか、自由な捉え方をしていい素晴らしい映画なんだなというのを改めて感じています。クリーニング屋が登場する理由「多分坂元さんも意識して書かれていた」Q:是枝監督の前作『ベイビー・ブローカー』も主人公がクリーニング屋、その前の『万引き家族』も安藤サクラさんの役がクリーニング屋。今回は坂元さんが書かれた脚本にも関わらず、また安藤さんはクリーニング屋さんで働いている。これは何かのメタファーなのか、偶然なのか?坂元:前世でクリーニング屋で働いていたのかもしれません(笑)自分でも理由がみつからないのですが、私はクリーニング屋が好きで、憧れを持っています。とてもテクニックのいる仕事で、アイロンをかける姿、あの様子に「美しいな」と思っています。是枝:私も好きなんですよね(笑)今、色々「職業」がまとう匂いとか色っていうものがどんどん消えていっている中で、クリーニング屋さんの仕事って、蒸気の音や、火ではないですが、「熱」があるじゃないですか。今回の物語というのは、「火事」にはじまって、「湖」があって、「台風」がきて。ということを考えると、そのうちの両方をはらんだ場所としての「クリーニング屋さん」というのがある。これは保利先生が飼っている「金魚」もそうなのですが、そのように「水」がどういう風に物語に点在しているか、というのは、多分坂元さんも意識して書かれていたんだろうな、と自分では捉えながら演出しました。シンプルに言っちゃうと、好きですね、クリーニング屋。同じ理由だけど(笑)Q:是枝監督と初タッグに、監督のことをどんな風に思っていたのか?監督のオリジナリティはどこに感じたか?坂元:30年ほど前に観光でカンヌ国際映画祭に来たことがあるのですが、そのときに、いつかこういった場で映画を発表することができたらどんなに幸せだろうと思っていたら、あっという間に30年経ちました。その間、是枝監督が数々の作品をカンヌ国際映画祭で発表しているのをみながら、憧れと少しのヤキモチを抱いてきました。自分になくて是枝監督にあるのは、社会に対する強い責任感と他者への優しさ。この3日間一緒にカンヌにいるだけでも常に感じるんです。私にはそれが少し足りない。それをこの映画に少し足しました。それが今回ご一緒した利点、長所かなと思います。『怪物』は6月2日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年05月19日2023年の米「TIME」が選ぶ「最も影響力のある100人」に選ばれるなど世界が注目する俳優マイケル・B・ジョーダンが、主演・初監督作の『クリード 過去の逆襲』のPRのために待望の初来日、ボクシングの聖地・後楽園ホールでジャパンプレミア レッドカーペットイベントに参加した。5月17日、マイケル・B・ジョーダンが日本ボクシングの聖地である後楽園ホールに降臨。およそ300人の熱狂的なファンが見守る中、和太鼓の演奏に迎えられ、真っ赤なスーツ姿のマイケルがボクシングの試合さながらのド派手な演出で登場した。初監督にして大ヒット作を世に送り出したマイケルの登場に、会場は一気にヒートアップ。フォトセッション中に客席から飛んだ「I love You!」の声にマイケルが「I love You too.」と言葉を返すと、ファンから大きな歓声が上がった。フォトセッションを終えると、リングの周りに登場した特設のレッドカーペットをめぐり、終始笑顔でファンサービス。手作りのメッセージボードやボクシンググローブ、フィギュアなど思い思いの品を持ち寄ったファンからの熱い声に応え、時間をかけて丁寧にサインやセルフィーに応じた。再びリングに上がったマイケルは、「本当に今日は来てくださってありがとうございます。みなさんの愛と応援が熱くて感動してしまいました。10年ずっと日本に来たいと思っていて、やっと日本の地を踏めたので、これは本当に現実のことなのかなと思っています」と喜び、「日本の文化は、ストーリーテラーとしても、若き監督としても、役者としても自分に影響を与えたものなので、僕の人生の3年をかけて作り上げた『クリード 過去の逆襲』を日本のみなさんとやっと分かち合えることを楽しみにしています」と感謝を述べた。さらに大のアニメ好きとして知られるマイケルは、洋画のイベント開催は初となる日本ボクシングの聖地・後楽園ホールのリングに立ち、「実はさっき、『はじめの一歩』の舞台のひとつと思い出させていただき、ヤバいなと思いました」と歓喜。「『はじめの一歩』が大好きな自分が今ここにたっている今はまさに聖地巡礼だと思います」とも明かした。最近見たアニメ作品を尋ねられると、「ブラッククローバー」「アオアシ」「ハイキュー!!」のタイトルを挙げ、「自分にとってのアニメの魅力はストーリーテリングで、そこに描かれているハートが本当に好きです。せっかく日本にいるので、早くアニメ関係のさまざまな体験をしたいですね」とアニメ愛を滲ませる様子も。つづけて、主演、監督、製作と3役で挑んだ『クリード 過去の逆襲』について、「この作品のテーマは『許し』で、その許しがもたらすインパクトと、「有害な男らしさ(トキシック・マスキュリニティ)」です。男子が自分の感情をうまく言葉にできないとどういうことになるのかを描いています」とコメント。「また、血が繋がっていてもいなくても、“家族”というものが私たちにとってすべてで、大事にすべきものであるということ。そして、負け犬(アンダードッグ)の勝利の物語を描きたかった。人生というのはだれにとっても大変なもので、あえてヒーローが、みんなが抱えているのと同じ葛藤を抱きながらも、最後には勝利する姿を描きたかった。皆さんが、今どんな大変なことと対峙していたとしても、本気の思いがあれば乗り越えられるんだということを伝えられたら嬉しい」と作品に込めたテーマを明かした。本作が『ロッキー』&『クリード』サーガの歴史を塗り替える世界的大ヒットになったことには、「本当に言葉がでないくらい嬉しいです。皆さんが心から楽しんでくださって、いろんなことを考えてくださったりして、こういう経験ができたことを本当に恵まれていると思います」と喜び、「これからも努力を続けて素晴らしいストーリーを語り続け、映画を作っていきたいという気持ちを新たにしました。僕は人間が大好きです。自分のアートの仕事を通して、バックグラウンドがどんなものであろうと、人と人をつなげることができたら最高です」と抱負を語った。さらにイベントには、世界チャンピオンに輝いた4人の日本人ゲスト、元WBC世界バンタム級王者で4度王座を防衛した薬師寺保栄、元WBA世界スーパーフライ級王者で2度王座を防衛した飯田覚士、元WBC世界スーパーバンタム級王者で7度王座を防衛し、日本人として初めてラスベガスで防衛を果たした西岡利晃、元WBC世界バンタム級王者で12度王座を防衛した山中慎介も登場した。『クリード 過去の逆襲』は5月26日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:クリード 過去の逆襲 2023年5月26日より全国にて公開© 2023 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved. CREED is a trademark of Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved.
2023年05月18日ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオとのコラボレーションによる貴重映像とともに贈るコンサートツアー、「ディズニー・オン・クラシック ~夢とまほうの贈りもの 2023」が、5月13日・14日の東京・八王子でのプルミエ・コンサートより盛大に開幕した。3回目の開催となる2023年公演は「自然」をテーマに、誰もが知る名作アニメーション映像と音楽が融合した全23曲が楽しめる。動物たちが暮らすユニークな世界観で“夢を信じてあきらめない”気持ちを応援する『ズートピア』や、優しすぎるロボットと少年ヒロの絆を描いた『ベイマックス』パートでの日本初披露の「オリジナル組曲」をはじめ、映画公開から80年以上経ったいまも世代を超えて愛され、森の王子としての主人公の成長を描いた『バンビ』、“家族”や“友情”そして“生命”を描いた“サークル・オブ・ライフ(生命の環)”がテーマのアニメーション映画『ライオン・キング』、そしてストラヴィンスキーの組曲をモチーフに生命の誕生を描いた『ファンタジア/2000』より「火の鳥」(1919年版)など、夢とまほうに満ちたディズニー音楽を、物語を紡ぐ映像とともに、日本人ヴォーカリストとオーケストラの生演奏で贈る豪華な内容だ。また、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオとの共同制作だから実現できた貴重なキャラクターデザインやコンセプトアートを用いたプレゼンテーションや、映画製作に携わるクリエイターたちが編集した日本初公開の映像も見逃せない。感動のエンターテイメント「ディズニー・オン・クラシック ~夢とまほうの贈りもの 2023」は、6月25日(日)の山口・KDDI維新ホール メインホールまで全18公演を開催する。■公演概要「ディズニー・オン・クラシック ~夢とまほうの贈りもの 2023」5月13日(土)~6月25日(日)全国16都市18公演公演時間:約2時間30分(休憩含む)※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。Presentation licensed by Disney Concerts. (C) Disney(text:cinemacafe.net)
2023年05月18日是枝裕和監督、脚本・坂元裕二、音楽・坂本龍一による映画『怪物』が第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門」に正式出品され、是枝監督、坂元さん、出演者の安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太の6名が現地入り。現地時間5月17日夜に行われた公式上映は9分半に及ぶスタンディングオベーションとなり、その後には日本メディアのインタビューにも応じた。『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝監督と『花束みたいな恋をした』「大豆田とわ子と三人の元夫」などで圧倒的な人気を博す脚本家・坂元さん、そして音楽には『ラストエンペラー』で日本人初となるアカデミー賞作曲賞を受賞し、国内外を問わず第一線で活躍した故・坂本龍一さんという奇跡のコラボレーションが実現した。安藤サクラ&永山瑛太らもレッドカーペットセレモニーに参加レッドカーペットセレモニーが始まった当初は雨がポツポツ振る中、まずは招待されたセレブたちが続々と現れる。ペドロ・アルモドバル監督やイーサン・ホーク、ロマン・デュリス、ヴィオラ・デイヴィス、ジェンマ・チャン、世界的人気K-POPグループ「BLACKPINK」のロゼらが登場するなど、レッドカーペットが一層盛り上がる。そして雨もあがり澄み渡った空の下に、『怪物』一行が到着。待ちわびていた熱狂的なファンの歓声に迎え入れられた。「アルマーニ(ARMANI)」のタキシードに身を包み、再び慣れ親しんだカンヌに戻ってきた是枝監督に続き、「グッチ(GUCCI)」のタキシードにオールバック姿で立つ永山さん、さらに所属事務所社長で俳優としても大先輩の舘ひろしがこの日のために仕立ててくれたという「TAGURU」のタキシードでキリっとキメた黒川さん、是枝監督と同じ「アルマーニ(ARMANI)」のタキシードではにかむ柊木さん、さらには脚本家の坂元さんもタキシード姿。その中でひと際注目を集めたのは、「シャネル(CHANEL)」の白いドレスとジュエリーに身を包んだ安藤さん。眩しいほどの輝きを放ちながら、『万引き家族』以来2度目のカンヌコンペティション部門のレッドカーペットに参加した。全員が一列に並び、時に手を繋いだり、談笑しながら、和やかな雰囲気でレッドカーペットを進む中、カンヌ常連の是枝監督は、子役たちに「カメラに向かって手をふろう」と声をかける場面も。安藤さん、永山さんも子役たちをフォローしながら、和やかにセレモニーを楽しみ、黒川さんと柊木さんも弾けんばかりの笑顔で魅了した。是枝監督、9分半に及ぶスタンディングオベーションに感激「とても良いワールドプレミア」公式上映では、エンドロールが始まると2,200人もの観客を収容する会場からは拍手が巻き起こり、坂本龍一さんへの追悼文が流れた際には、さらに割れんばかりの大きな拍手が。敬意を表するような歓声もあがり、その後も9分半にもわたるスタンディングオベーションが続いた。その間、是枝監督は少しホッとしたような表情を見せながら、大きく会場内を見渡して称賛にこたえ、両脇の安藤さん、永山さんともハグをし、言葉を交わし、その喜びを分かち合っていた。また脚本家の坂元さんともしっかり肩を組み、『怪物』が多くの観客に届いた手応えを確かめ合ったよう。スタンディングオベーションの後、マイクを渡された是枝監督は「こんなに多くのスタッフとキャストに支えられて作ることができました。まずはそのスタッフとキャストに感謝します。そのスタッフとキャストの多くが今日ここに集まってくれたことがすごくうれしいです」と喜びを表現。「ここに来られないスタッフとキャストの思いもここ(胸に手をあてて)に抱いて今ここに立っているつもりです。戻って皆さんのこの拍手と、皆さんの顔を、ここに来られなかったチームのみんなに報告したいと思います。とても良いワールドプレミアになったと思います。有難うございました」と感謝を込めてコメントしていた。是枝監督「坂元マジックがしっかり届いたのではないか」観客からの熱烈的な反応に対し、永山さんは「まずは本当に感謝したい。是枝さん、坂本さん、さくらさん、皆さん含め怪物に携われたことが今まで俳優やって来れて良かったなと思いました」と感慨深げ。「地響きのような拍手で圧倒されました」と話す安藤さんは「監督の姿を目に焼き付けようとずっと監督をみていました。なにより主役の(黒川)想矢と(柊木)陽太と一緒に感じられたら良かったのになと思いながらいました」と言い、その感触を「しっかり2人に伝えたいなと思います」とコメント。そして、「地元の方から『Beautiful』という感想が出たのですが、どう思いますか?」と問われると、「激しく同意します」と安藤さん。「初めて見たときになんと美しいものを見たんだろう、頭で考える美しさでなく、生きとし生けるもの全ての美しさを感じたので激しく同意です」と続ける。是枝監督は「映画全体としては人と人が理解できない世界をずっと描いていくのだけど、見終わると、そういう光を感じるっていうのが、自分の映画ではない読後感で、それは坂元マジックだと思うのですが、それがしっかり届いたのではないかなと思います」と明かした。その坂元さんは脚本について問われると、「できるだけ嘘のない物語を作ろうと心がけました。面白いストーリーを作るために一人一人の登場人物が物語に振り回されないように、一人一人が生きている物語を作りたいなと心がけました。特に子供たちが出る物語なので、自分自身が子供と遠く離れた歳になったが、自分にとって都合の良い子供を描かないように気をつけました」と回答。坂元作品の常連ともいえる永山さんは「これまでも坂元脚本を演じてきたのですが、一貫してあるのは『生きづらさ』」と表現、「僕に書いてくれるキャラクターはある苦しみを抱えている。意識する事は過去とか未来を頭で考えることをやめて、今、共演者やカメラの前に立った時に、思考せずに本能的に感じられるか。今回は教師役で子供と向き合う役だったのですが、とにかく余計なことを考えない、現場では監督を信じてやりました」と語った。また、『万引き家族』に続いての参加となったカンヌの印象を聞かれた安藤さんは、「カンヌが変わったなんてまだ私にはわかりませんが、私自身が二度目ということで、前回の初めての興奮じゃない状態でしっかりと味わおうという気持ち」と応じ、「前回はあっという間に終わってしまったのですが、今回は『これがカンヌか』というのを噛み締めながら過ごしてます」と明かした。さらに、音楽を担当した坂本さんとのコラボについて、是枝監督は「映画の中で3回繰り返される夜の湖のシーンについて、ロケハンで諏訪に行った時に、ここに坂本龍一さんのピアノが入ると確信しました。ご体調のことはありましたが、一回自分の好きな坂本さんの曲を仮当てし、それをお手紙と共に送って見てもらいました。お返事が来て、映画全体を引き受ける体力はないのだけど、1−2曲閃いたから書いてみます、気に入ったら使ってくださいと返事のお手紙をもらいました」とふり返る。「観た直後に音楽室のシーンがすごく好きだと言ってもらい、あのホルンとトロンボーンの音を邪魔しない音楽を作ろうと思ったという意見をもらいました。映画の中から聞こえてくるような曲になったんじゃないかなと、おこがましいけれど思いました。今日も最後に大好きな『Aqua』が流れて良かったなと思いました」と噛みしめながら語っていた。『怪物』は6月2日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年05月18日ディズニープラスのコンテンツブランド「スター」で5月17日(水)より第3話&第4話が配信される「私たちの人生レース」から、メインキャストのイ・ヨニ、ホン・ジョンヒョン、ムン・ソリ、チョン・ユンホ(東方神起)、そしてイ・ドンユン監督が登壇した会見レポートの模様が到着。また、早くも話題を呼ぶユンホ演じるCEOソ・ドンフンの場面写真も解禁された。配信開始に先立ち、5月8日、韓国・ソウルで制作発表会が開かれた本作は、大企業の広報部に採用されたスペックゼロのヒロインが、キャリア、友情、恋愛に悩みながら、一流広報家になるべく奮闘する姿を描くオフィスサクセスストーリー。まず、タイトル(原題「R.A.C.E」)にはちょっとした仕掛けがあると語ったのはイ・ドンユン監督。「RACEは単なる“レース”ではなく、広報に必要なリサーチ(R)、アクション(A)、コミュニケーション(C)、エバリュエーション(E)の頭文字をとったもの。広報の話であるということを暗に示しています」と話すと、チョン・ユンホは驚いた様子で「そんなたくさんの意味が入っているとはいままで知りませんでした。常に学びがあることをありがたく思います」と、新たな発見を喜んだ様子。イ・ヨニ、同世代には「何か成果をあげなければいけない立場の人も多い」主人公ユンジョを演じるイ・ヨニは、これがオフィスドラマ初挑戦。出演を決めたきっかけについて問われると「シナリオを読んだとき、私と同じ世代の会社員たちが経験している苦悩のようなものがよく表れていると思いました。ユンジョというキャラクターを通じ、同世代の人々の思いを代弁したいと思ったんです」とコメント、「私たちの世代は、そろそろ何か成果をあげなければいけない立場の人も多いと思います。役職によるプレッシャーや辛さのようなものを、ユンジョを通じて表現できたらいいと考えました」と明かした。役作りはリアリティにこだわったという。「脚本家さんが貸してくださった本を読みました。広報の仕事や広報として働く人々のプライベートを書いた本で、実情がよくわかりました。また周りの友人たちに会社員生活について話を聞いたりもしました」というイ・ヨニ。ハツラツと仕事に取り組むユンジョの姿を体現するため、久しぶりにショートカット姿に。そんなイ・ヨニについて、ムン・ソリは「撮影をする前は、かよわくて“コスモスのような”女の子だと思っていたのですが、とてもしっかりしていて、声も情熱にあふれた方でした」と賞賛。監督も「堂々として決断力のある方で、ユンジョにぴったりだと思いました。実際の撮影でも完璧に演じ切っていましたね」と絶賛した。イ・ヨニ&ムン・ソリ撮影をする中で、会社員の気持ちを理解する場面もあったという。「ずっと座ってデスク業務をしていると、なんとなく“早く帰りたいな”という気持ちになったんです。早く金曜日にならないかなとも思ったし。一番考えたのは、“ランチ、何を食べようかな”(笑)。共演者の方々と集まると、よく“今日の昼、何食べる?”と話していましたね」。前作では“人事部”のムン・ソリ、「広報部もなかなか大変でした」また、ユンジョの学生時代からの親友で、大企業「セヨン」の“広報部エース”として活躍するジェミン役のホン・ジョンヒョンは、役柄について「スペックはなくとも情熱いっぱいのユンジョとは反対に、ジェミンは“仕事はきちんとするけれどもプライベートも重要だ”と考えるタイプ」と分析。ホン・ジョンヒョン「撮影に入る前は期待と同時に心配もあったのですが、会社員という知らない世界に触れられたのは楽しかったです。オフィスという一つの空間でたくさんのシーンを撮るのも新鮮でした。会社での顔とプライベートの顔。二つの顔を演じることができたので感謝しています」と、役者としてやりがいを感じたと話した。ベテラン俳優のムン・ソリが演じたのは、業界をリードするPRのスペシャリストとして世界的に注目を浴びるク・イジョンを演じている。「大丈夫じゃない大人たち~オフィス・サバイバル~」(21)に続き、これが2度目のオフィスドラマ。大企業「セヨン」にヘッドハンティングされたイジョンが、古い体質の会社をどう変えていくのかは、ドラマの軸の1つとなっている。ムン・ソリ「広報を素材にしているところに興味が湧きました。前回は人事部で働くキャラクターを演じたので、広報部はどんな感じなのだろうか、と(笑)けれど、広報部もなかなか大変でしたね。撮影では、“老害”にならないようにするにはどうしたらいいか、と考えていました。ここにいる3人が、私がいるせいでやりにくいと思ってしまったらいけないので、“現場に行ったらできるだけ口をふさいでおこう。静かに演技して、終わったらすぐに帰ろう”と思っていました」と茶目っ気あるコメント。ただそうは言っても、存在感と信頼感は絶大だったようだ。イ・ヨニは、「初めてお会いしたときには、ときめきと嬉しさでいっぱいでした。ユンジョにとってイジョンがロールモデルであるのと同じように、私にとってもムン・ソリさんは憧れの存在。自分からはなかなか話しかけたりはできませんでしたが、一度だけ“先輩、よろしくお願いします”とお酒をつがせていただいたことを思い出します」と目を輝かせる。チョン・ユンホが「後輩たちが緊張しないように気を遣ってくださり、歩幅を合わせてくださる姿がカッコいいと思いました」と述べると、ホン・ジョンヒョンも「会食の時にも面白い話をたくさんしてくださるムードメーカーのような存在でした」と証言。後輩たちからの誉め言葉の嵐に、ムン・ソリはうれしそうな顔を浮かべていた。日本ツワー中に本読みも!ユンホは「本当に情熱溢れる方」チョン・ユンホ(東方神起)が演じるのは、広告代理店を経営するCEOソ・ドンフン。「ソ・ドンフンは、“社員の幸せが会社の幸せ”というファンタジーを持っている人物です。ドンフンが経営するような会社に出会えたらどんなに幸せだろうと思いながら、撮影に臨んでいました」と語る。すると、すかさずイ・ヨニが「(そんな会社は)ないと思いますよ」とひと言。「撮影をする中で“法人カードの偉大さ”に気づきました。法人カードを置いて退勤すると、社員たちが喜ぶんですよ」と話した際には、ホン・ジョンヒョンが「(社員が余計な気を使わないよう、ドンフンは)会食も1次会で帰るしね」と付け加え、「理想のCEO」っぷりを強調した。ムン・ソリは、「初めての台本読みの時、ユンホさんがコンサートのために日本にいたので、オンラインで繋いでやったんです。ユンホさんが画面上で“こんにちは。ソ・ドンフンです”と言ったとき、本当にCEOのように見えました。海外出張中のCEOという感じ!」と話すと同時に、「初めて会ったあと、ユンホさんから携帯メッセージが送られてきました。“先輩、僕ユンホです”と。私はびっくりして、“ユノ・ユンホ”(韓国での芸名)からメッセージが来たなんて!“と送り返しました」と知られざるエピソードを公開した。常に全力を尽くすところから「情熱マンスール」という修飾語を持つチョン・ユンホに、「テレビ用に作られたキャラクターなのではないかと思ったりもしていたのですが、本当に情熱溢れる方でした」とイ・ドンユン監督。「撮影の合間に日本ツアーがあり忙しかったと思うのに、大変なそぶりは少しも見せず、プロフェッショナルに仕事をしてくれました」と明かした。登場人物それぞれの“人生レース”について描いている本作。人生について質問が及ぶと、「今、やっと中間地点に入ったところという気持ちもあり、今がスタートだという気持ちもあります」とイ・ヨニ。さらに、「人生の目的地はどこだかわかりません。けれども、自分が好きな人たちと目を合わせながら人生を歩んでいる、という気がしています。それが一番幸せなことではないでしょうか」というムン・ソリの含蓄ある言葉には、登壇した全員が大きく同意。チョン・ユンホは「先輩の次に話すのはプレッシャーですが」と前置きをし、「人生は誰と一緒に歩むのか、それが重要なのではないかと思います。僕はいいペースメーカーと一緒にいることができていると思いますし満足しています」と仕事仲間との絆をアピールした。チョン・ユンホユンジョの成長とともに期待されるのが、ユンジョのロマンス模様だろう。「誰とロマンス模様を繰り広げるのか、はたまた誰ともロマンスはないのか」とMCに問われると「どうでしょう?」「どうなんでしょうかね?」と言葉を濁すイ・ヨニとホン・ジョンヒョン。その様子を隣で見ていたチョン・ユンホは「気になる方は、リアルタイム視聴をお願いいたします」とまとめ、視聴者の好奇心をくすぐる。最後は「ユンジョがどのように成長していくのか、見守っていただけると幸いです」(イ・ヨニ)、「ユンジョ、ジェミン、ドンフンの三人のテンポのいいやりとり、そして甘い恋愛模様、ドタバタな様子を楽しんでご覧いただけると思います」(ムン・ソリ)、「コミュニケーションが上手く取れていない会社に入ったユンジョの孤軍奮闘記です。たくさんのご視聴、よろしくお願いいたします」(監督)と、それぞれアピールしていた。「私たちの人生レース」は毎週水曜日2話ずつディズニープラス スターにて独占配信中(全12話)。(text:cinemacafe.net)
2023年05月17日第76回カンヌ国際映画祭がフランス時間5月16日に華々しく開幕、そのオープニングレッドカーペットに、コンペティション部門での公式上映を控える『怪物』(インターナショナルタイトル:MONSTER)の是枝裕和監督が登場。今後、脚本を手掛けた坂元裕二、主演の安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太も現地入りし、公式イベントに参加予定となっている。各国の映画監督や俳優、セレブたちが豪華絢爛な衣装を身にまとい、レッドカーペットを歩く中、「プラダ(PRADA)」のネイビーのタキシードに身を包んだ是枝監督が登場すると、一般客や世界各国から集まったカメラマンたちからは大きな声で「コレ・エダー」と声がかかり、監督は笑顔で手を振りながら撮影に応じ、『怪物』プレミア上映への期待も高まる場となった。また、坂本龍一さんが手掛けた「戦場のメリークリスマス/Merry Christmas Mr.Lawrence」などの楽曲が流れる中、是枝監督の『真実』で主演を務めたカトリーヌ・ドヌーヴをはじめ、ユマ・サーマン、マッツ・ミケルセン、エル・ファニング、ヘレン・ミレン、エマニュエル・ベアール、ファン・ビンビン、コン・リー、ジョン・C・ライリーなどが続々レッドカーペットに登場。さらに、オープニングを飾るのが仏監督マイウェンの新作にして、ジョニー・デップ主演の伝記映画『Jeanne du Barry』(原題)ということもあり、主演のジョニー・デップがポニーテールにサングラスのタキシード姿でレッドカーペットに降り立った際には会場にどよめきが起こる場面も。また、今回の映画祭で名誉パルム・ドールの受賞が決まっているマイケル・ダグラスが妻のキャサリン・ゼタ=ジョーンズと共に登場した際にも、会場には熱気が立ち上っていた。今回審査員長を務めるのは、昨年のカンヌで2度目となる最高賞パルム・ドールを受賞した『ザ・スクエア思いやりの聖域』『逆転のトライアングル』のリューベン・オストルンド監督。さらに、審査員には俳優のブリー・ラーソンやポール・ダノらが名を連ねている。コンペティション部門に選出された計21作品の中から最高賞となるパルム・ドールをはじめ各賞が発表となる授賞式は、フランス時間の5月27日に開催予定となっている。『怪物』は6月2日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年05月17日荻上直子監督の最新作に、主演・筒井真理子、共演に光石研、磯村勇斗、柄本明、キムラ緑子、木野花ら日本を代表する実力派俳優らが集結した映画『波紋』。5月15日、本作のプレミア上映会舞台挨拶が都内で行われ、筒井さん、磯村さん、木野さん、キムラさん、そして荻上監督が登壇した。『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』『川っぺりムコリッタ』などで知られる荻上監督だが、「これまでの作った作品からいい人だと勘違いされているけれど、私は意地悪で本当に嫌な奴です。その邪悪な部分を今回の作品にすべて詰め込みました」と、自身も歴代最高の脚本と自負する本作での新境地を宣言。「台本も素晴らしく、共演者も名優揃い。皆さんにゆらゆらとゆすってもらってリアクションをして受けていました」と回想するのは、主人公の須藤依子を演じた筒井さん。一方、依子のひとり息子・拓哉役の磯村さんは、ベテラン俳優陣に挟まれての登壇に「ずっと今日までソワソワしていました。自分一人挟まれてどういう風にしたらいいのだろうかと…」と恐縮しながら「舞台袖で皆さんが盛り上がっていて、そのお話の中に入れなかった」と苦笑いすると、筒井さんからは「アウェーな感じでしたね」との言葉が。そんな磯村さんについて、依子がパートタイムで働くスーパーの清掃係・水木役の木野さんは「普通の役で何かをしているというわけではないのだけれど、素敵な方だと思った。佇まいが素敵。将来を期待しちゃいました」と絶賛、当の磯村さんは「背中に汗が…恥ずかしいです」と恐縮しきりだった。依子が拠り所にしている新興宗教・緑命会のリーダーを演じているのはキムラさん。「リーダー役は難しい。徳がないとやれない感じがして。私は徳もないし人にも慕われないから…」と難役だったと回想。すると木野さんは「そんなことありません。緑子さんはいい人だと思った。いい人が滲んで騙しきれないところや踊るところなんて最高でした」と讃えていた。主演の筒井さんと木野さんは、意外にも映像での共演は初めてというが、プライベートでは約30年の付き合いだそう。木野さんは筒井さんについて、「若い頃は天然真理子と言われていてどうなることかと思ったけれど、ちゃんと頑張っていると思った。大人になっていて時間の流れをしみじみと感じました」と感慨。そして筒井さんは、木野さんを「本当の恩人」と表し、「舞台の芝居で自信がなくなったときに、私が一番苦手とする怒る役をつけてくれた。本番中も稽古してくれて檄を飛ばしてくれて愛情を感じた。そして木野さんから『何か変わったね』と言われたときに、この仕事を続けてもいいんだと思った」と俳優人生の転機を与えてくれた人だと打ち明けていた。筒井真理子「ずっと我慢している方々」へ「一緒に絶望を笑って」また、作品の内容にちなみ、絶望の対処法を聞かれると、筒井さんは「嫌なことを朝まで引きずったら、布団の中で叫んで箱根に行って日帰り温泉」と回答し、木野さんは「ストレスを抱えたときに自分にかける呪文がある。それは“なるようにしかならない!”というもの。野望や野心を持ってしまうと、それが手に入らないときに絶望する。自分の思うようにならないから絶望する。なるようになると思えば絶望なんてない!」と達観のコメント。キムラさんは、「20年前くらいに絶望を味わい、己が悪いと自分を責め続け究極の孤独を味わった。9年くらいかけて徐々に忘れてやっと今の私になった」と回想。ベテラン勢の深い人生訓を前に磯村さんが「先輩方が凄すぎて、これ以上のエピソードはありません。自分の絶望はちっぽけ」とこぼすと、木野さんは「いい絶望を味わってください。一回か二回みんなきつい目に合うべき。だって若いって傲慢だから」とエールを送っていた。金言が満載となった舞台挨拶の最後には、主演の筒井さんは“絶望を笑え”というキャッチコピーに触れて「ずっと我慢している方々に観ていただき、一緒に絶望を笑っていただきたい」とアピール。荻上監督も「顔合わせの本読みの段階で、これは狂った女たちの物語だと確信した。私の脚本以上のことを皆さん演じてくださって、本当に面白い映画になりました。観て笑っていただけたら嬉しいです」と、観客の反応に期待をしていた。『波紋』は5月26日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:波紋 2023年5月26日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
2023年05月16日映画『銀河鉄道の父』公開記念御礼舞台挨拶が5月13日(土)に都内劇場にて行われ、主演の役所広司、共演の菅田将暉、森七菜、成島出監督が登壇した。公開2週目となった本作、すでに「おかわり銀河」という言葉もSNSでは頻出し、感動を再度体験するべく2度、3度リピートする観客も増えているという。役所さんや菅田さん、森さんたちにもうれしい反響の言葉が続々届いているという。菅田さんは「反響が大きくて。普段、映画の感想を言わないような友達にも『面白かった、泣いちゃった』と言われてうれしいです。うちの家族は“森七菜ファン”になってました。『森さんが~』という感想しか聞いてない」と森さんのほうを向くと、森さんは「しめしめです」とキュートに微笑みながらも、「ありがとうございます。まさか菅田さんの家族が私のファンだとは…」と小声で恐縮しきりだった。『銀河鉄道の父』は門井慶喜による第158回直木賞受賞小説の同名映画化。宮沢賢治(菅田さん)の父・宮沢政次郎(役所さん)は富裕な質屋を営んでおり、長男・賢治は家を継ぐ立場だが、適当な理由をつけては拒んでいた。学校卒業後も我が道行く賢治だが、政次郎は「賢治のためなら」とつい甘やかしてしまう。やがて、妹・トシ(森さん)の病気を機に、賢治は筆を執るのだが…。役所さんは「細かいけれどこだわっている点」を聞かれ「21歳から70何歳までやっているんです。21歳の僕は…うん、必見ですね(笑)!」と答えると、菅田さんもすかさず「必見ですね!」とうなずいた。役所さんは「お楽しみください。一生懸命メイクさんが若返る努力をしてくださって。支度中に段々シワが減っていく自分を楽しんでいました」と言うと、役所さんの隣に立った森さんが「21です」と突っ込み、「同級生!」と役所さんと笑い合っていた。『銀河鉄道の父』は全国公開中。(cinamacafe.net)■関連作品:銀河鉄道の父 2023年5月5日より全国にて公開©2022「銀河鉄道の父」製作委員会
2023年05月13日映画『最後まで行く』のイベント<大阪まで行くイベントin道頓堀>が昨日5月10日、とんぼりリバーウォーク(道頓堀・戎橋東側)にて行われ、岡田准一、綾野剛、藤井道人監督が登壇した。『新聞記者』『余命10年』の藤井監督が手掛ける本作は、ひとつの事故を発端に、極限まで追い詰められていく刑事の物語。絶体絶命、極限の4日間の物語が、圧倒的な緊張感とスピード感、そして思わずクスっと笑ってしまうコミカルさをスパイスにノンストップ・エンターテインメントとして描かれる。事前に募集した4,000人の観客を前に行われた今回の道頓堀川での乗船イベント。完成披露舞台挨拶では、藤井監督がリモート登壇だったため、3人でのイベントは初めて。紙吹雪が舞い、盛大な拍手に包まれる中登場すると、悪夢のような災難が降りかかる刑事・工藤祐司を演じた岡田さんは「どうも!ひらパー兄さんです!新しい映画が完成いたしました。大阪を代表して東京で仕事をしておりますが、そんなひらパー兄さんの自信作、今回本当に面白い映画ができたと思っています」と冗談を交えながら挨拶。工藤を追う冷徹なエリート監察官・矢崎貴之役の綾野さんも「大阪のみなさんこんにちは!准一さんと監督とこうやって大阪の舞台に立ててとても興奮しています」と話し、藤井監督は「本当に大好きな兄貴2人と最高な映画をつくりました。自分ってこんな面白い映画つくれるんだっけと思うくらい、いい映画を作れたと思うので楽しみにしていてください」とアピール。また、藤井監督作品初参加となった岡田さんは「映画界の希望といわれている監督で、スタッフもとても優秀。そんな監督がつくる日本映画のクオリティは希望とされているものなので、一緒にできて嬉しい」と撮影をふり返り、綾野さんは「いつもの3倍くらいのスピードを感じる台本でしたが、准一さんがきてくれたことによって、この藤井組は大きくなるなと思いました」と手応えを述べた。そして、本作の見どころについて岡田さんは「こわい映画ではなく笑える映画ですが、笑いが一番難しい。ただ、笑いってひっくり返ったら狂気になって、笑いと狂気は紙一重なところがあるっていうのは関西人のツボをついてる映画だと思います。笑ってたら狂気にもなっていくし、狂気だったのが笑いにもなっていくし、そこがツボに入っていただける作品だと思います」と説明。最後には、岡田さんが「藤井監督のもと面白い映画が完成したと思っています。いい時間を過ごせたなと思えるものづくりを僕らは目指していますが、その中でも胸を張って皆さんに“おもろいで”と言える作品ができました」と自信を見せ、「ぜひたくさんの方に勧めていただいて、初日からの3日間に劇場で観ていただけたら嬉しいです!」と笑いながら挨拶。熱気に包まれる中、イベントは幕を閉じた。『最後まで行く』は5月19日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:最後まで行く(2023) 2023年5月19日より全国にて公開©2023映画「最後まで行く」製作委員会
2023年05月11日世界中から熱い視線が注がれている実写映画『リトル・マーメイド』。この度、アメリカ・ロサンゼルスにて現地時間5月8日(日本時間5月9日)にワールドプレミアが行われ、アリエル役の新人女優ハリー・ベイリー、ディズニー音楽の巨匠アラン・メンケン、アニメーション版アリエルのジョディ・ベイソンらも登場し、映画完成を祝福した。会場となったドルビー・シアターは、まるでアリエルたちの暮らす神秘的な海の中のように、美しく飾られた。そして、キャスト・クリエイター陣が登場すると、ファンたちとの交流を楽しむ姿も。“誰よりも美しい歌声”を誇るアリエル役を見事に務め上げたハリーは、待ちに待ったお披露目の瞬間を前に、「日本の皆さん、大好きです!映画を楽しんでくださいね」とメッセージ。そんな彼女の魅力についてアランは、「まず、素晴らしい歌声なんだ。そして、歌にポップなエッジを与え、それが曲のクラシックな部分と調和している。女優としても素晴らしいんだ」と絶賛。監督も「ハリーはすばらしい歌声の持ち主で、しかも彼女には、この世のものではないような魅力、純粋さ、情熱、強さもあったんだ」と以前より称賛しており、パワフルな歌声を携えたハリーが、自分を信じ、心の感じるままに外の世界へと飛び出していくアリエルを通じて、世界中に一歩踏み出す勇気や希望を届けてくれるだろうとの期待感を口にする。同じく、共演したキャスト陣も魅了されたようで、セバスチャンの声を担当したダヴィード・ディグスは「あんなふうに歌えるなんて、ありえないとまで思う。観客はみんな大感激すると思うよ」と言い、カモメのスカットルの声を担当したオークワフィナも「私が子供の頃から愛してきた歌を、ハリーはしっかり敬意を捧げつつ歌ってくれた。彼女がアリエルを演じるのを見るのはすばらしかった。この映画で彼女は本当に輝いていると思う」と撮影当初よりコメントしていた。また、アリエルと対峙する海の魔女アースラ役のメリッサ・マッカーシーは、「ロブ・マーシャルは、信じられないほど美しく、面白く、魅力的な物語を作り上げた。私たちが長い間取り組んだこの作品は、愛の結晶となった」とアリエルのストーリーに注目だと話す。本作に欠かせないのが、珠玉のミュージカルナンバー。まだ見ぬ外の世界への憧れを抱くアリエルの心情を歌う「パート・オブ・ユア・ワールド」や、海の中の楽しさを愉快に表現する「アンダー・ザ・シー」など、アニメーション版で登場した既存楽曲の数々が、その製作に携わったアランとリン=マニュエル・ミランダの豪華コラボレーションにより、新たな魅力を纏って蘇ることに。加えて新曲3曲が誕生するが、アランは「これ以上嬉しいことはないね。この映画で経験できたこと。私たちが書いた音楽にもね。私たちはこの作品にたくさんの愛情を注いだんだ。それを皆さんとようやくお披露目できることを嬉しく思うよ」と自信をのぞかせている。『リトル・マーメイド』は6月9日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:リトル・マーメイド(2022) 2023年6月9日より全国にて公開© 2022 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
2023年05月09日4月28日より公開中の劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』。昨日5月7日には、主演の鈴木亮平が登壇する“大ヒット御礼!横浜凱旋キャンペーン”が行われた。2021年にTBS日曜劇場枠で放送されたドラマ「TOKYO MER~走る緊急救命室~」は、オペ室を搭載した大型車両“ERカー”で事故や災害の現場に駆け付け、患者のために戦う医療チーム「TOKYO MER」の活躍を描いた物語。劇場版では、横浜・みなとみらいを舞台に、ランドマークタワーや横浜赤レンガ倉庫など、実在の建物を使用、ライバル組織「YOKOHAMA MER」の登場と、連続ドラマよりもさらにスケールアップした物語となっている。5月6日までの9日間で動員165万人、興収21.7億円を突破し、公開週の興行ランキングは実写部門第1位を獲得する好スタートを切った本作。物語の舞台であり、大規模撮影を実施した横浜。今回のイベントでは、横浜の映画館、T・ジョイ横浜、横浜ブルク13、イオンシネマみなとみらいを周り、計4回の舞台挨拶を実施、多くの観客に感謝の気持ちを伝えた。当日は、特別に観客から質問を受け付ける場面もあり、多くの質問が。鈴木さん自身が映画館の中を縦横無尽に駆け回り、観客の元へマイクを持って駆け寄る一幕も。お気に入りのセリフを問われると、鈴木さんは「『俺は千晶の夫だ』というセリフを見て、凄い台詞を書かれるなと思いました。究極の選択で悩む喜多見の姿が描かれる本作、この映画は、この台詞をどう言うかにかかってるなと思い、気を付けていた台詞です」と撮影の秘話を語った。また最後には「今日は本当にありがとうございました。横浜のど真ん中で撮らせていただいたこの映画が、全国のたくさんの方に愛されていて、こんなに幸せなことはありません。こうやって皆さんの顔を見て挨拶した、この光景を僕の中に焼き付けて、今後も大事にしていきたいと思います」と挨拶した。そして、全ての舞台挨拶を終え、「実際に皆さんの顔を見てて、本当に満足した表情をしていたのが一番本当に嬉しかったですね」と感想を語り、「僕はドラマの時から、子どもにも届いて欲しいと思っていました。子どもから『喜多見チーフ』って呼んでもらえたりすると子どもたちにも届いてるんだな、という嬉しい気持ちとホットした気持ちになります。そして、子どもからお手紙をいただいたんですよ。『私も喜多見チーフみたいなお医者さんになりたい』と書かれていました。TOKYO MERの『誰かのために頑張っている人がHERO』っていうメッセージが、子どもたちにも伝わっているっていうのが嬉しかったですね」とコメント。鈴木さんと共にイベントに登壇した松木彩監督も「老若男女、たくさんの方が来てくれていると聞いて、とても嬉しいです。観客動員や興行収入を聞いても、数字が大きすぎて実感がわかないですが、自分で劇場に映画を観に行った時、みんなの声やリアクションが聞こえると、『やってきてよかったな』という気持ちになり、得難い経験でした。思わず声がもれたりする・・・、映画館で観るっていいなぁと改めて思いました」と嬉しそうに話した。夕方には日本最大級の野外シアターイベント「SEASIDE CINEMA 2023」とコラボし、横浜赤レンガ倉庫での一夜限りの特別上映(屋外上映)を予定してたが、荒天のためやむなく中止に。その会場を使用し、撮影でも使われた横浜赤レンガ倉庫やランドマークタワー、横浜みなとみらいの街並み、そして【T01】、【Y01】の2台のERカーを背に写真を撮影し、2人は横浜を後にした。劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』は公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~ 2023年4月28日より公開©2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会
2023年05月08日今年、初開催となった「大阪コミックコンベンション2023」(以下、「大阪コミコン2023」)が閉幕し、5月5日から5月7日までの3日間で合計51,675人が来場。『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなどのオーランド・ブルーム、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズなどのマイケル・ルーカー、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』などのマッツ・ミケルセンら、豪華セレブたちがグランドフィナーレに参加した。最終日となる3日目のイベントにまず登場したのは、「ウォーキング・デッド」『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのマイケル・ルーカーで、エネルギー全開のトークでスタート。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』について、「劇中で矢を自在に操るヨンドゥの口笛については、フェイクの歯を付けていたので上手く口笛が吹けず、歯を削ってもらいつつ練習も積み重ねて3週間~1か月くらい掛かってようやくあの口笛が吹けるようになったんです」と撮影時の秘話も披露。大阪の食べ物を全部気に入ったというマイケルは、「日本にまた来てくれる?」「大阪は好き?」と聞かれると立て続けに「ハイ!」と返事をしつつ「日本語の“ハイ”はとても便利な言葉です。みなさんも家族や友達から何を聞かれても“ハイ!”と返事すれば大丈夫!」とジョークを交えて答え、続く「マーベル・ギャザリング・ステージ」にも参加してもらえるか聞かれると、「ハイ!」と元気に応じる。続く「マーベル・ギャザリング・ステージ」には、マーベル・コミック編集長のC.B.セブルスキーも登場。マイケルと固い握手を交わす、ファンにはたまらないワンシーンも。その後、コスプレイヤーたちからC.B.氏への質問タイムが始まり、なりたいマーベルキャラクターを聞かれたC.B.氏は「マーベルには7,000~8,000ものヒーローが居ますが、僕は『X-MEN』シリーズのナイトクローラーになりたいです。もしなれたら大阪でお好み焼きを、東京でお寿司を、博多でラーメンを食べたいとき、いつでも一瞬で各地の美味しい食べ物を食べに行けるから!」とコメント。最後に「日本のコスプレイヤーは世界でNo.1だ!」と日本のファンに熱いメッセージを伝えていた。そして、17時30分からはグランドフィナーレがスタート。アンバサダーの速水もこみちは「大阪コミコン2023がとにかく楽しかった!あっという間でしたが夢のような時間でした。次もまた参加したい!」と、この3日間を堪能したことをふり返り、次回参加への意欲も。続いて、ハッピを着たオーランド・ブルームやマッツ・ミケルセンなどをはじめ、豪華セレブが次々とステージに登場。会場中に響き渡る拍手喝采の中、大阪コミコン2023へ参加した想いを駆け付けたファンへと伝え、マイケル・ルーカーは「とても良かった、みんな愛してる!ありがとう!ハイ!」と挨拶。『スター・ウォーズ』シリーズのヨーナス・スオタモは「初めての来日でしたが、ニホンサイコー!呼んでくれてありがとう!」と語り、マッツ・ミケルセンは「今まで参加したコミコンの中で最もクレイジーでワイルドな経験でした。ファンタスティック!ありがとう!」と力を込めてコメント。オーランド・ブルームも「20年ずっと日本の文化も人々も食べ物も大好きです、また来きます!」と宣言した。そして、12月8日(金)~12月10日(日)の3日間にわたり「東京コミコン2023」が開催されることも発表されると、会場は大拍手。最後に、客席をバックにセレブたちと一緒に写る記念撮影が行われ、会場に居る全員で大阪締めを行い、大盛り上がりとなった大阪コミコン2023が閉会した。「東京コミコン2023」は12月8日(金)~12月10日(日)にて開催予定。(text:cinemacafe.net)
2023年05月08日ハリソン・フォード主演、世界中で人気を誇るアドベンチャー・シリーズ最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』の全世界同時公開を前に、マッツ・ミケルセンが「大阪コミックコンベンション2023」(大阪コミコン2023)に来日、超満員の会場が盛り上がった。「大阪コミコン2023」では5月6日(土)に行われたステージにて、マッツ・ミケルセンが登場!インディの最後の冒険を阻む因縁の宿敵であり、元ナチスの科学者フォラーを演じている。2017年の東京コミコンに続いて、今回の大阪コミコンでも来日してくれたことに、日本のファンのことを気に入っているのでは?とMCから問われると、通訳を待たずに「ハイ!」と日本語で即答。「世界でも日本のファンがベストです。日本のファンはとてもスイートで思いやりがあります。今日は時間が限られていますけれど、もっと時間がとれたらなと思っています」と日本のファンへの愛情を告白。さらに、「こんなにいい人なのにどうして悪役が似合うのでしょうか?」とのファンからの質問には、「私自身は、悪役とはあまり思っていないんです。コインの裏表のようなダークサイドだと思っていて、それを出来るだけ表現するようにしています」と数々の印象的なキャラクターのポイントを明かした。■初対面から「“ハリソン・フォード”ではなく“インディ・ジョーンズ”だった」そして、まだまだ謎に包まれている最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』について、オファーを受けた時の気持ちを尋ねられると、「とてもハッピーでした。実は、このオファーをいただく1週間前に、友人と話をしていたんです。彼は私に、『君は色々なフランチャイズに出たよね。マーベルも出たしスター・ウォーズも出たよね』と出演した作品をリストアップして、『あと出てないのはインディ・ジョーンズかな』と言っていたのです。そんな会話をしてから1週間後にオファーの電話を受けたんです。すぐにその友人に喜びのメッセージを送りましたよ」とまさに“運命”的なエピソードを披露。また、ハリソンとの出会いの様子を尋ねられたところ、「実は初めて彼に会った時には“ハリソン・フォード”に会ったというより、“インディ・ジョーンズ”に会ったのです。彼とは(撮影待機用の)トレーラーで会ったので、もうコスチュームも着ていて、ムチも持った状態だったんです。ですから、私が最初に会ったのは、“ハリソン・フォード”ではなく“インディ・ジョーンズ”だったんです」と、伝説の作品世界に入り込んでいたかのような感慨を吐露した。■演じるのは「科学者で1930年から40年代にドイツにいた」キャラクター…「それでピンと来る」自身が演じた“フォラー”という悪役については、「すべて話をしたいけれど、それを聞いた皆さんを消してしまわないといけない」と茶目っ気をみせつつ、「今お話できるのは、このキャラクターは科学者で1930年から40年代にドイツにいた人ということだけです。でもそれでピンと来る方いらっしゃるんじゃないでしょうか」とヒントを出してくれた。今作では、自身のどんなシーンを観てもらいたいかと問われると、「私が演じるフォラーが登場していないシーンを、自分自身見るのがとても楽しみなのです。クレイジーだし、美しいシーンがたくさんありますので、公開日の6月30日を私自身も楽しみにしてるんです。自分が出たシーンで言いますと、電車での結構長いシーンがあります。あまり詳しくは言えないですが、かなりドラマチックで綺麗なシーンになってますので、是非楽しみにしてください!」と最新作の魅力を語った。最後に、マッツから日本のファンへのメッセージでは、「皆さんこのままでいてください。皆さんはとても素晴らしい。そのままで変わらずいてください。また来ます!」と熱いラブコール。退場時にもファンへ投げキッスと指ハートをプレゼントすると、会場に集まったファンは歓喜に満ち溢れた。ハリウッドを代表する名優たちと、製作総指揮を務めるスピルバーグから監督のバトンを受け取った、確かな実力を持つジェームズ・マンゴールド監督が贈るインディ・ジョーンズ最後の冒険。その公開に向けた大注目のイベントとなった模様だ。『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は6月30日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 2023年6月30日より全国にて公開©2022 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.
2023年05月07日第158回直木賞を受賞した作家・門井慶喜による同名小説を豪華キャストで映画化した『銀河鉄道の父』。5月5日“こどもの日”に初日舞台挨拶が行われ、主演の役所広司、共演の菅田将暉、森七菜、豊田裕大、坂井真紀、田中泯と“宮沢家”キャストが最後の集結、成島出監督と登壇した。まずは宮沢賢治の故郷・岩手県花巻市で活動するイーハトーブ子ども合唱隊による宮沢賢治作詞・作曲の「星めぐりの歌」の生合唱からスタート。そして宮沢賢治の父・政次郎を演じた主演の役所さんが「やっと今日という日を迎えることができました。スタッフ・キャストが一丸となって作った作品です。皆さんに気に入って頂けると嬉しいです」と話すと、菅田さんも「当たり前のように公開できること、お客さんが観に来てくださっていることに感謝したい」と挨拶。また、見どころについては「時代の変化に合わせて灯りが変わってくる。最初はランプの灯りだけで撮影をしていて、とても綺麗で美しい映像になっています」と映像美をアピールした。賢治を演じた菅田さんもガラス製のランプが思い出深いようで「役所さんとの芝居でヒートアップしてぶつかって、貴重なガラス製のランプが割れて大変でした」と述懐。貴重な体験だったことを明かした。賢治の妹・トシを演じた森さんはラストシーンを見どころに挙げ、「夢と愛で溢れた素敵なシーン。私自身も夢心地で撮影をしていました」と手応え。賢治の弟・清六を演じた豊田さんは「喜助が政次郎さんに『おめえは父親であり過ぎる』と言い放つセリフは政次郎さんを表すセリフなので印象的でした」と回想。これに賢治の祖父・喜助を演じた田中さんは「自分のセリフを忘れるくらい役所さんの芝居が面白くて、無我夢中で観察。やはり凄いなあと思った」とリスペクトを込めると、若い時代を描いたシーンゆえ役所さんも「若作りしている泯さんを見たのが初めてだったので面白かった」とふり返る。賢治の母・イチを演じた坂井さんも若き日の役所さんがお気に入りだそう。「冒頭シーンでの役所さんの白い割烹着姿がチャーミング」と予告すると、菅田さんは「前髪が良い!20代の設定ですよね?」と役所さんに確認、「そうです!」と役所さんは照れていた。なお、宮沢家を演じた“家族キャスト”6人が勢ぞろいするのは、この日がラストということで、いまだからこそ聞きたいことをそれぞれ質問。3歳から20歳までバスケをやっていたという豊田さんは、役所さんに「そんな僕でも全力の役所さんを止めることが出来なかった。筋トレをしていますか?」と質問。菅田も「わかる!わかる!」と共感する中、役所さんは「そんな、そんな。散歩くらいですよ」と返し、2人を驚かせるひと幕も。一方、役作りのために減量していたという菅田さんは「ロケ地では何を食べていましたか?」とキャスト陣に質問。「五平餅」の話題が出ると、「あれ美味しそうだった~!」と食べられずに悔しそうだった菅田さん。役所さんは「役者の鏡だねえ!」と冗談めかしつつも熱の入った役作りに賛辞を送っていた。そして森さんは「殺気すら感じた」と、菅田さん演じる宮沢賢治が鬼気迫る雰囲気で読経するシーンの舞台裏に興味津々。読経で声を枯らしたという菅田さんは「撮影前に近くのお寺で正座して精神統一をしたら気持ちが昂った」と苦笑い。父・政次郎として制止に入った役所さんは「菅田君は仮面ライダーもやっているから…。アクションは怖かった」と、その迫力を絶賛していた。最後に菅田さんは「この映画を観たら、きっと自分の家族や色々な人の顔が浮かぶと思う。楽しんで観てほしい」とアピール。成島監督は「この素敵な原作をこの素敵なメンバーで撮れて監督冥利に尽きます。この映画を撮るために映画監督になったのではないかという気持ちで初日を迎えて感無量です」と話し、「皆さんに応援してもらって映画は初めて完成します」と言葉に力を込めた。『銀河鉄道の父』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:銀河鉄道の父 2023年5月5日より全国にて公開©2022「銀河鉄道の父」製作委員会
2023年05月06日ゴールデンウィーク真っ只中で休暇ムード漂う5月5日。大阪インテックスにて、アメコミ・映画・ポップカルチャーの祭典「大阪コミコン2023」が初日を迎えた。「コミコン」は2016年より毎年開催されてきたが、大阪が舞台となるのは今回が初。そんな記念すべき“大阪第1回目”のオープニングセレモニーに、豪華ゲストたちが集まった。 開始前には、マイケル・ルーカー(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』など)がステージにこっそりと上がり、走り去りながらスマホで壇上からの景色を撮影して去っていくサプライズも。そんな“前説”に会場が温まったところで、オープニングセレモニーがスタート。アメコミリーグ(川谷修士、竹若元博、佐藤ピリオド.)が司会進行役として現れた後、まずは実行委員長の胸組光明による挨拶に。胸組はコミコンの魅力を「どこで何が起こるのが分からない。ひょっとしたら自分の横をセレブスターが通るかもしれない」と話し、遂に大阪で開催できることへの喜びを口にした。続けて、PR大使であるNMB48選抜メンバー(安部若菜、川上千尋、上西怜、原かれん、前田令子)がステージに揃い、川上さんが代表してコメント。「コミコンが初めて大阪で開催されるということで、大阪の皆さんとこのコミコンを精一杯盛り上げられるように頑張りたいなと思います。皆さん、3日間、ぜひコミコンの盛り上げ、一緒によろしくお願いしますー!」と元気いっぱいにアピール。そして、本イベントのアンバサダーを務める速水もこみちも登場。幼少期よりアメコミのフィギュアが好きで、現在も趣味部屋にコレクションフィギュアが3,000体以上あると明かしつつ、今回のイベントの見どころを紹介。そして「大阪コミコン2023、開会します!」と威風堂々と開催宣言を行なった。その後はお待ちかね、セレブたちの登壇だ。設置スクリーンが上へ上がり、期待を煽る音楽が流れると、トップバッターのマイケル・ルーカー(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』など)が登場。「こんにちはー!ありがとー!」と元気良く言うと、その流れで「さよならー!」と一言。思わずアメコミリーグが「来てすぐ帰るのか」とツッコみ、笑いが起こっていた。次に現れたのは、ヨーナス・スオタモ(『スター・ウォーズ』など)。あまりにも背が高いため、ルーカーと速水と背比べする一幕も。3番手は、ミーシャ・コリンズ(「スーパーナチュラル」など)。客席に大勢集まっている様子を見て驚き「ワクワクしているよ」とコメントしていた。トム・スターリッジ(『サンドマン』など)は、「こんにちは大阪」とはにかみつつ、「ここにいることができて光栄だよ」とクールに挨拶。「コミコン」お馴染みのダニエル・ローガン(『スター・ウォーズ』など)は、「大阪、大好き!ありがとう!」と流暢な日本語を披露していた。客席の熱がさらに上がったのは、マッツ・ミケルセン(「ハンニバル」『ファンタスティック・ビースト』など)。「日本の皆さんにサインも行うし、フードも楽しんでいきたいと思う。3日間楽しみです」と話すと、大きな歓声と拍手が上がっていた。続けてサプライズで現れたのが、C.B.セブルスキー。昔、西宮に住んでいたことを振り返りながら大阪開催を喜び、「“マーベラス”な思い出を作ろう!」とマーベル・コミック編集長らしい一言で締めくくっていた。最後に登場したのは、ミリー・ボビー・ブラウン(「ストレンジャー・シングス 未知の世界」)。輝きを放つ真っ赤な衣装とブーツに身を包み、スターオーラ全開で登場。「可愛いー!」という声があちらこちら飛び交っていた。スターたちが一同に介したところで、「コミコン」恒例の鏡開き。胸組とダニエル、スオタモとスターリッジ、コリンズとルーカー、ブラウンとミケルセン、セブルスキーと速水、NMB48、という組み合わせで実施することに。ルーカーは「いち、に、さん」という掛け声を熱望していたが、最終的にお決まりの「よいしょ、よいしょ、よいしょー!」の言葉で本番。大役を終え、ブラウンとミケルセンが思わずハイタッチする姿も見られた。その後、フォトセッションが行われ、各々手を合わせてみたり、指ハートを作ってみたりするなど、ファン心をくすぐるポージングで会場を魅了し、大盛況のうちに「大阪コミコン2023」の幕が上がった。5月5日~7日までの3日間、「大阪コミコン2023」ではセレブたちによるトーク、サイン・撮影会をはじめ、様々な展示、グッズ販売、コスプレコンテストなどが開催される予定だ。(山根由佳)
2023年05月05日ディズニー&ピクサー映画『トイ・ストーリー』シリーズがコンセプトの<「トイ・ストーリー」OH MY CAFE>が、東京・大阪・名古屋にて期間限定でオープンした。子どもも大人も楽しめるスペシャルなカフェだ。広い世代に愛されているディズニー&ピクサーのアニメーション映画『トイ・ストーリー』は、おもちゃのウッディとバズ・ライトイヤーの大冒険を描く世界初の長編フルCGアニメーション映画として、今から25年前の1995年11月22日に全米で劇場公開され、以後シリーズは第4作まで製作。その世界観をモチーフにしたメニューは、アンディ、ボニー、サニーサイドの個性豊かなおもちゃであふれる3つのトイルームをイメージ。それぞれの部屋ごとにウッディやジェシー、バズなどのおなじみのおもちゃたちや、ロッツォやドーリーなどテーマの部屋を代表するおもちゃたちをイメージした楽しいメニューの数々となっており、思わず写真が撮りたくなるフォトジェニックなデザインに。また、メニューは通期で登場するもののほか提供期間が異なるものもあり、行く前にチェックしておきたい。なおすべてのメニューは、ディズニーの栄養成分に関するガイドラインに適合しており、塩分控えめで低糖質な身体にやさしいヘルシーなメニューとなっている。そのほか、ワクワク感がたまらないランダムグッズ、ファッション雑貨などのカフェオリジナルグッズや特典なども登場した。誰もが感動したあの世界観をギュッと閉じ込めた「トイ・ストーリー」OH MY CAFEで、心に残る楽しい時間と素敵なメニューの数々を満喫してみて!<開催概要>◇場所・期間■東京:OH MY CAFE TOKYO2023年4月28日(金)~7月9日(日)東京都渋谷区神宮前4-30-3 東急プラザ表参道原宿3階■大阪:Collabo_Index SHINSAIBASHI2023年4月27日(木)~6月18日(日)大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-6-1 2階■名古屋:kawara CAFE&KITCHEN 名古屋パルコ店2023年4月29(土)~6月18日(日)愛知県名古屋市中区栄3-29-1 名古屋パルコ 南館5階※開催期間は変更になる可能性がございます。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) Disney/Pixar (C) Just Play,LLCMr.Potato Head & Mrs. Potato Head are trademarks of Hasbro used with permission. (C) Hasbro. All Rights Reserved.(C) Mattel, Inc. All Rights Reserved.(text:cinemacafe.net)■関連作品:トイ・ストーリー3 2010年7月10日より全国にて公開© DISNEY/PIXARトイ・ストーリー/トイ・ストーリー2 3D 2010年2月6日より2本立てにて全国公開© DISNEY / PIXARトイ・ストーリー4 2019年7月12日より全国にて公開©2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2023年05月03日実写映画『リトル・マーメイド』プレミアム吹き替え版声優のお披露目イベントが昨日5月1日に行われ、木村昴、海宝直人、大塚明夫ら6名の参加が発表された。世界中で愛される魅力的なキャラクターがいる本作。歌で感情を表現するパートがあることから、吹き替え版も演技力はもちろん、高い歌唱力を兼ね備えた人材が求められた。中でも「アンダー・ザ・シー」は、アリエルの父・トリトン王に仕える執事長セバスチャンが歌うラップ調の楽曲で、歌手としても高度なスキルが必要だ。そんなセバスチャン役を、人気声優の木村さんが演じることが決定。真っ赤な衣装で登場した木村さんは、楽曲収録をふり返り、「歌っている時から本当に楽しかったです!みなさまの耳馴染みのある『アンダー・ザ・シー』もあると思いますが、今回の実写版では自分なりに解釈して、よく知っている『アンダー・ザ・シー』ながらも、新鮮さを出せたらと意識して歌わせていただきました」とコメント。新曲を歌うエリック役には、ミュージカル作品に多く出演する海宝さんが決定。「何故エリックが自由を求めアリエルを求めているのかについて、ダイナミックに美しく歌い上げられる素晴らしい楽曲となっています」と新曲について話した。また、アリエルを厳しくも愛情たっぷりに見守るトリトン王役は、ベテラン声優の大塚さん。本作ではどのような気持ちで演じたかと問われると、「お父さんとして、また海の王様ですから海のように広く深く演じました。すごく恐ろしいお父さんで、人間が大嫌いでね。でもアリエルを叱る裏側には、彼女が心配でたまらないという愛が後ろ側に透けて見えるといいなと常に感じながら演じておりました」とふり返った。ほかにも、ディズニー・ヴィランの中でも人気の高い海の魔女アースラ役を浦嶋りんこ。物語の重要なキーキャラクターともなるスカットル役を高乃麗。アリエルの良き相棒として側で支え続けるフランダー役を子役・野地祐翔が務めることも発表された。今回、すでに発表されている主人公のアリエルを演じる豊原江理佳が、アリエルをイメージしたドレスを身にまとい、美しく幻想的な映像をバックに「パート・オブ・ユア・ワールド」を生歌唱。神秘的な海中を思わせる伴奏、高いメッセージ性、心に残る切ないメロディなど、どこを取ってもパーフェクトなこの楽曲。オーケストラの壮大な生演奏と、豊原さんの甘くも切ない歌声が絶妙に融合し、観る者すべての胸を打つ。アリエルとして初のパフォーマンスを終え、豊原さんは「すごく緊張していました。とにかく、ここにいる人たちに届け!という想いだけで歌いました」と笑顔で感想を述べ、6名の声優が集まったことについても、「やっとみなさまにお会いできて嬉しいです。収録もずっと一人だったので、みなさまの声が入った音源をお聞きしてずっと楽しみにしていました」と興奮気味に話した。また、豊原さんの美しい歌声を味わえるミュージッククリップも公開された。『リトル・マーメイド』は6月9日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:リトル・マーメイド(2022) 2023年6月9日より全国にて公開© 2022 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
2023年05月02日4月29日(土・祝)、浦安市市制施行40周年・千葉県誕生150周年を記念して市民団体などによるパレードが浦安市総合公園(千葉県浦安市明海7丁目2番)の周辺道路で盛大に開催され、東京ディズニーリゾートの開業40周年をお祝いするスペシャルパレードも行なわれた。同日正午にスタートしたパレードは、最初に千葉県警音楽隊、県内の小学校・中学校・高等学校・明海よさこい連などが楽器の演奏やダンスを披露しながら約700メートルのパレードルートを練り歩いた。千葉県知事の熊谷俊人氏、浦安市市長の内田悦嗣氏も参加し、市民に手を振った。東京ディズニーリゾートの開業40周年をお祝いするスペシャルパレードのフロートは、最後に登場。ミッキーマウスとディズニーの仲間たちに加え、東京ディズニーリゾート・アンバサダーの小笠原美果氏の姿も。東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”テーマソング「リビング・イン・カラー」に合わせて手を振り、歓声が巻き起こっていた。なお、パレードに先立って開催された浦安市市制施行40周年記念式典には、株式会社オリエンタルランド代表取締役会長(兼)CEOの加賀見俊夫氏、株式会社オリエンタルランド代表取締役会長(兼)COOの吉田謙次氏も出席した。この「東京ディズニーリゾート40周年スペシャルパレード」は、今後も全国各地のお祭りパレードに参加する予定で、次回は和歌山県和歌山市 5月5日(金・祝)の2023 和歌山音楽大行進に登場する予定だ。東京ディズニーリゾートでは、スペシャルイベント「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”」を開催中。開業40周年の雰囲気が楽しめるエンターテイメントやスペシャルグッズ、メニューが登場するほか、東京ディズニーランドのシンデレラ城やワールドバザール、東京ディズニーシーのエントランスにも特別なデコレーションが施され、東京ディズニーリゾート全体が40周年ならではの祝祭感につつまれる。ディズニーホテルでも40周年を記念したプログラムを実施する予定だ。期間は、2023年4月15日(土)~2024年3月31日(日)まで。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(text:cinemacafe.net)
2023年05月01日東京ディズニーセレブレーションホテルでは現在、40周年をテーマにした客室「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”ルーム」が登場中で多くのゲストを魅了している。今回は、東京ディズニーセレブレーションホテル:ウィッシュを紹介する。この客室は東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”をテーマにした装飾となっており、壁紙には特別な1年をお祝いするミッキーマウスやディズニーの仲間たちと、40周年の色鮮やかなモチーフが一面に描かれており、祝祭感に包まれたパークの雰囲気や特別な1年への期待感を思い起こすデザインとなっている。そして客室内では自身のスマートフォンを使うことで、40周年のモチーフが散りばめられた写真や動画の撮影を楽しめるコンテンツが用意されているほか、客室内には限定デザインのポストカードも。宿泊ゲストだけの特別な思い出が作れるようになっている。また、ロビーには40周年の象徴的な装飾であるガーランドも飾られ、パークでの祝祭感が、そのままホテルでも続くような演出となっている。「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”ルーム」は、2023年4月10日(月)~2024年3月31日(日)の期間限定だ。東京ディズニーリゾートでは、スペシャルイベント「東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”」を開催中。開業40周年の雰囲気が楽しめるエンターテイメントやスペシャルグッズ、メニューが登場するほか、東京ディズニーランドのシンデレラ城やワールドバザール、東京ディズニーシーのエントランスにも特別なデコレーションが施され、東京ディズニーリゾート全体が40周年ならではの祝祭感につつまれる。ディズニーホテルでも40周年を記念したプログラムを実施する予定だ。期間は、2023年4月15日(土)~2024年3月31日(日)まで。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(text:cinemacafe.net)
2023年05月01日役所広司主演『銀河鉄道の父』にて、宮沢賢治の弟・清六を演じた「メンズノンノ」専属モデルとしても活躍する俳優・豊田裕大と監督を務めた成島出が、岐阜県恵那市をメインロケ地として撮影された本作の公開に先立ち、特別試写会に登壇した。メインロケ地である恵那市の恵那文化センターにて、4月28日(金)に開催された特別試写会。「賢治の弟、清六役を演じました豊田です。恵那市に帰って来れて嬉しいです!清六、帰ってきました!」と、豊田さん。成島監督も「帰ってまいりました」と言い、「映画の中で同じ賢治が同じ挨拶をします。温かい応援の中で胸いっぱい、目はうるうるです。今日は楽しんでください」と挨拶した。撮影は昨年5月から6月にかけて行われたが、およそ1年ぶりの“帰郷”に、「銀河鉄道の旅と言いますが、2018年から映画化を進めてきて、ようやく目的地に辿り着いたようで感無量です」と監督が語ると、豊田さんも「役者を始めて最初に決まったお仕事なので、僕の中でもとても大切な作品です。早く皆さんに観ていただけると嬉しいなという気持ちでいっぱい」と続けた。また、ロケ地に恵那市を選んだ理由を問われた監督は、「江戸時代なら京都などで撮影ができるのですが、明治時代や大正時代はなかなか場所がなくて。全国探して、ここ恵那で通りも家もお借りしました。ぜひこの景色は文化庁にお願いして50年100年と遺産として残してもらいたいです」と語り、「市民のみなさんも好意的で、エキストラとしてご協力もいただき、感謝申し上げます」と述べた。「恵那市の皆さんは温かい方ばかりで、撮影までは来たことなかったのですが、どこか懐かしさを感じる雰囲気で、とても思い出深い街」と同意する豊田さん。その豊田さんは当初、宮沢賢治の弟、清六についてよく知らなかったという。「お話をいただいて調べていくうちに、自由な賢治に対して堅実で真面目な弟なんだなとわかりました。清六がいなければ、宮沢賢治作品が世に知られなかったので重要な人物ですよね」と明かす。そして憧れの俳優である役所さんと菅田将暉との共演に、「まさかこんなに早く共演できるとは思っていなかったので嬉しかったです。映像で見ている時とはまた違って、人間力やパワーを感じ、いつも自分もそうなりたいと思いました」と吐露。「役所さんは現場でずっと台本を開いていたり、菅田さんは目のパワーがものすごく強かったり」とふり返り、「姿勢を見習わせていただきました」と真摯に言う。また、「撮影中は僕と菅田さんが同じ坊主頭だったので、僕が歩いているとみなさんに『菅田くーん!』と声をかけられ、『豊田です』と返すというやりとりを100回ぐらいしました(笑)。最終的には豊田裕大を覚えてもらえたので嬉しかったです」と明かすひと幕も。豊田さんは撮影がない日も現場に足を運んでいたそうで、「豊田くんは清六と同じようにしっかり者で真面目」と監督。「宮沢家の皆さんにお話を聞くと、賢治はすぐどこかに行ってしまうから、清六が凧みたいに糸を持っていたと。清六が賢治の死後、全く無名だった賢治の原稿を整理して、爆発的にヒットさせました。ゴッホも生前は絵が1枚も売れなかったことで有名ですが、彼も弟が支えていましたよね。自由な天才の兄としっかり者の弟という図式はよくあるのかもしれません。真面目で誠実な清六は、もともと誠実な豊田くんにぴったりですね」と絶賛を贈った。最後に、豊田さんは「どの世代が見ても感動できてクスッと笑える映画なので、ぜひ楽しんで観ていただけたら嬉しいです」とコメント。成島監督は「この映画をお届けできることに喜びと誇りを感じます。気に入っていただけたら、全力で応援していただきたいです。ぜひ、大切な人と『銀河鉄道の父』をお楽しみください」とアピールしていた。『銀河鉄道の父』は5月5日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:銀河鉄道の父 2023年5月5日より全国にて公開©2022「銀河鉄道の父」製作委員会
2023年04月29日俳優の岡田准一が4月26日、都内で行われた主演作『最後まで行く』の完成披露試写会に、共演する綾野剛、広末涼子、磯村勇斗、柄本明とともに出席。脚本も手がけた藤井道人監督は、新作のロケ地である台湾からリモート登壇した。事故を起こし、ある男をはねてしまった刑事・工藤(岡田さん)と、事故を隠そうとする工藤を追い詰めるエリート監察官・矢崎(綾野さん)が繰り広げる緊迫の96時間を描いたクライムサスペンス。中国やフランスなど各国でもリメイクされた2014年の同名韓国映画を、『新聞記者』『ヴィレッジ』の藤井道人監督がメガホンをとり、日本独自のアレンジを加えてリメイクした。岡田さんは、悪いときに悪いことが重なり、陰謀に巻き込まれていく刑事という役どころ。一方の綾野さんは、そんな工藤を追い詰める、狂気じみたエリート監察官を演じている。二人は『SP 野望篇』(2010年公開)で1シーンのみ共演しており、本作で満を持して、本格的な共演が実現した。「ときどき、知り合いを通じて、共演したいとお声がけいただき、やっと実現した」と喜ぶ岡田さんは、綾野さんについて「役者として生きる覚悟を強いてくる役者さん。本当に車でぶつかってきそうな(笑)。『綾野じゃなくて、矢崎なんで、何か?』みたいな感じで」と役柄に対する没入感を絶賛し、「共演してみて、やはりいい役者さんだなと思った」と語った。そんな岡田さんの言葉を受けて、綾野さんは「初めてお会いしたときに、かけてくださった言葉をいまも覚えていて。そのときから『成長した姿で共演したい』というのが、目標だった」と感無量の面持ち。対峙し、追い込む役柄だけに「現場で准一さんへのリスペクトが漏れ出てしまわないか心配だった」とふり返り、「それでも、目の前でお芝居を見られる喜びを感じ、ただただ幸せでした」としみじみ。本格的な共演が実現した岡田さん&綾野さんが、互いを称え合う様子をファンも静かに見守っていた。また、岡田さんは、藤井監督と初タッグを組み「僕のほうが年上ですけど、芝居と映画を愛していて、信頼しかない。若いスタッフが集まる、新しい映画の作り方は、ニュージェネレーションというか、映画界の光であり、希望」と全幅の信頼感。「台本の段階から言うことなくて、『SP』『永遠のゼロ』のように公開前からいい匂い(ヒットの予感)がする」と期待を寄せていた。藤井監督は、10代の頃から岡田さんのファンだといい「僕のほうから、(主演は)岡田さんがいいですとお話した。最近では日本を代表する俳優さんというイメージですが、『学校に行こう!』や『木更津キャッツアイ』のようなキュートな岡田さんを撮りたいと思った」とキャスティングの意図を説明。「現場ではアニキという感じで、若い現場を引っ張ってくれた」と感謝を示していた。本作では、広末さんが工藤の別居中の妻で、一人娘を育てながら工藤との関係に苦悩する美沙子、磯村さんが工藤の車にはねられ、物語の鍵を握る重要人物・尾田創、柄本さんが工藤と関係を持つヤクザの仙葉組組長・仙葉泰をそれぞれ演じている。『最後まで行く』は5月19日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:最後まで行く(2023) 2023年5月19日より全国にて公開©2023映画「最後まで行く」製作委員会
2023年04月26日4月25日に『THE WITCH/魔女ー増殖ー』のジャパンプレミアが開催。主演のシン・シアと、スペシャルゲストとして山本千尋が登壇した。サイキックアクション『THE WITCH/魔女』の続編として、日本でも公開前から話題となっている本作。主演の名もなき少女を演じるシン・シアは1400人超えのオーディションを勝ち抜き、前作で主演を務めたキム・ダミに続く韓国期待の新星として注目を集めている。この度開催されたイベントのために、シン・シアは初来日。会場では大きな拍手に迎え入れられ登壇すると、「みなさんこんにちは!シン・シアです。今日はお越しくださりありがとうございます。本当にドキドキしました」と流暢な日本語で挨拶。本作で主演に抜擢されたことを受け、「オーディションに合格した時は本当に本当に嬉しかったです。ただ、その時にたこ焼きを食べていたのですが、それをすべて落としてしまうくらい泣いてしまいました!」と当時の可愛らしいエピソードを明かした。また、日本が大好きだというシン・シア。今回の来日で「寿司、ラーメン、懐石料理、アップルパイ」などをたくさん食べたと話し、魅力的な素顔を見せてくれた。撮影で大変だったことを聞かれると、「予想していなかった雪が降ったので、とても寒かったのですが、その雪のおかげで美しい映画に仕上がったので今は感謝しています」と、幻想的な映像がとらえられたシーンについてアピール。前作で主人公を演じたキム・ダミも本作に登場していることから、共演した感想を聞かれると「前作の大ファンだったので、そこに出演していたキム・ダミさんと共演できて本当に嬉しかったです」と感慨深く語った。イベント後半では、スペシャルゲストに、アクション女優として注目を集める山本千尋が登壇。真っ赤に染まった大きな花束をシン・シアに手渡し、観客から盛大な拍手が送られた。本作を観た山本さんは「今これだけ可愛らしい方なのに、吸い込まれるような、生まれたてのような繊細な表情の演技が素晴らしくて、お会いするのを楽しみにしていました」とコメントし、実際にシン・シアと初めて対面した感想を聞かれると「可愛すぎて、もうメロメロになってしまいました」と心を鷲掴みにされた様子。それに対し、シン・シアも「本当にお綺麗で、優しくて、お会いできて嬉しいです!」と喜びを口にした。また、アクションを演じるにあたってのこだわりを聞かれると、山本さんは「心のコミュニケーションが大切だと思う」と現場で監督やスタッフと密にコミュニケーションを取り、アクションシーンを演じていると語る。シン・シアは「(今作は)超能力を使う役で、見えないものも見えるという演技が必要だったので、想像力を働かせて演技をしたり、集中力を高めるための努力をしました」と語った。さらに、いくつもの武術大会で優勝を飾るなど、本格的に中国武術を習得している山本さんが、剣を手に持ち、舞台上で美しくかっこいい演武を披露。演武を間近で見たシン・シアは「本当に素晴らしいです!」と興奮気味にコメント。そして、山本さんと共演するとしたら、「(キレキレな演武を間近で見て)ライバルにはなれないと思うので、ベストフレンドになりたいです!」と笑いを誘った。また、本作のタイトルになぞらえて「魔女・増殖!」という掛け声に合わせ、「大ヒット祈願」のくす玉が割れると、シン・シアは満面の笑みを見せた。イベントの終わりには、「シン・シアさんの魅力が詰まっているのと、脇を固める俳優陣のかっこよさに胸を打たれました。私もいつか韓国の作品に出てみたいと思えるような素敵な作品に出会うことができました!この度は本当にありがとうございました!」とコメント。そしてシン・シアは「こうして日本に来て皆さんに出会えたことを本当に嬉しく思っています。この作品は一生懸命準備したので、楽しんでいただきたいです」とコメントし、最後に「みなさんありがとうございます!とっても愛してるよ~」と日本語でキュートに締めくくり、イベントは幕を閉じた。『THE WITCH/魔女―増殖―』は5月26日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:THE WITCH/魔⼥ ー増殖ー 2023年5月26日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & GOLDMOON FILM.All Rights Reserved.
2023年04月26日映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』完成報告イベントが4月25日(火)に行われ、主演の高橋一生、共演の飯豊まりえ、長尾謙杜(なにわ男子)、安藤政信、渡辺一貴監督が登壇した。高橋さんは露伴を続投、そして本作で青年期の露伴を長尾さんが演じる。長尾さんは撮影がない日だったが、高橋さんの露伴を見学しに行ったというエピソードを披露。「お芝居されるのを間近で見て、すごく勉強になりました。私服で現場に行っていたので『おはようございます』と挨拶しても一生さん、気づいてくれなくて(笑)。3回くらい挨拶したとき『長尾さんですか!』と。スタッフさんだと勘違いされていて(笑)、でも気づいたとき『よろしくお願いします』と言ってくださってすごくうれしくて。その日に出会えたのが一生の思い出です」と目をキラキラさせた。高橋さんは苦笑いを浮かべつつ、「当日のシーンは、説明が難しいんですけど…僕が露伴ではなく、いつもと違う露伴の扮装で」と、いつもと違う露伴だったために「こうなって(真っすぐ)いた」と言う。「もちろん長尾さんを存じ上げていたんですけど、まったく周りが見えていない中年だったと思う(笑)。まさか見学しにきてくださるなんて、大変申し訳ないことをしたな、って」と思い返し、頭をかいていた。『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』はシリーズ累計発行部数1億2,000万部超を誇る、荒木飛呂彦氏による大人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」から生まれたスピンオフ「岸辺露伴は動かない」の映画化。2000年より高橋さんを主演に迎え実写ドラマ化され、大反響を呼び、2期・3期を経て待望の映画化となった。なお、本作にはドラマの制作陣が再集結した。映画化が決まったときの気持ちを聞かれて、高橋さんは「ドラマの1作目のときに監督と雑談をしていて『それはルーヴルの撮影に残しておいてください』と冗談として夢想していたんです。あれよあれよと反響をいただき、いよいよきましたね、と。冗談の雑談が本当になっていくのは不思議な感じでした」と感慨深けな表情。1期から露伴先生といいバディを組んでいる編集者の泉役の飯豊さんは「本当にうれしかったです!1~3期と続いて映画化。…フランスロケがあるので行けるのかという心配もあって『泉くんは行けますか?』と聞いたら『フランス語がしゃべれないといけないかも』と言われたんですけど、無事に行けました(笑)」と、にっこり笑顔を見せていた。『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は5月26日(金)より全国にて公開。(cinamacafe.net)■関連作品:岸辺露伴 ルーヴルへ行く 2023年5月26日より公開© 2023「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」製作委員会 © LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社
2023年04月25日