開催中の第74回ベルリン国際映画祭にて、日本でも公開中の映画『夜明けのすべて』が新しい視点を含む大胆で革新的な作品を集め、強い個性や多様性のある物語に注目する【フォーラム部門】に選出。2月21日(水)夜にインターナショナルプレミア上映が行われ、ベルリン国際映画祭に初参加となる松村北斗、上白石萌音、自身の長編監督作品全てが同映画祭に招待されている三宅唱監督が舞台挨拶やQ&Aなどに登壇した。その日は昼間からそれぞれ現地でのメディア取材に応じた松村さん、上白石さん、三宅監督はインターナショナルプレミアを前にZoo Palastにあるレッドカーペットへ。松村北斗、昨年は参加できず「リベンジの気持ちもあります!」シックで艶やかなジャケット衣裳を纏った松村さんは「日本の東京の小さな街で撮影した映画なので、渡航してようやくこの(ベルリンの)街の風景を見て、やっと今世界に届いているんだと感動し始めています」と噛みしめながらコメント。さらに、昨年声優として出演した『すずめの戸締まり』が第73回ベルリン国際映画祭に正式出品されており、2年連続の招待となったが昨年松村さんは参加できなかったため、「リベンジの気持ちもあります!」と意気込みを語った。エレガントな黒いドレス姿を披露した上白石さんは、「まさか、人生の中で参加できると思っていなかった場所に、自分が大好きで大切に思っている作品を通して来ることができたのは何より嬉しいです」と、世界三大映画祭の1つという大きな舞台に参加できる心境を嬉々として話した。そのまま、映画祭メイン会場のBerlinale Palastに移動した一同。煌びやかなネオンのロゴと映画祭のシンボルとなる熊のマーク、そしてミラーボールが照らす会場は多くの一般参加者たちで活気づいており、現地の空気感を肌で感じた様子。インターナショナルプレミア上映の会場は18世紀末に建造され、話題作のみが上映される劇場Delphi Filmpalastで、選出発表時のSNS反響を受け、キャパシティの大きな劇場での上映実施が急遽決定するという人気ぶり。上映会には、国籍・年齢・性別問わず多くの観客が足を運び、670席の会場が満席に。すでに熱気に満ちあふれる中、行われた上映前舞台挨拶では、松村さんと上白石さんは冒頭、「Guten Abend!=こんばんは」とドイツ語で会場に呼びかけ、続けて流ちょうな英語で挨拶した。「生理の話を男性とはしづらい」状況が変わるきっかけになれば本編上映後には、会場中に大きな歓声と称賛の拍手が響き渡り、同席していた監督キャストらも拍手で讃えられた。熱気冷めやらぬ中、松村さん、上白石さん、三宅監督はそのままQ&Aに登壇し、時間が許す限り観客から寄せられた質問に回答した。PMSやパニック障害というそれぞれの“生きづらさ”抱えた男女を演じた松村さんと上白石さん。「これらのテーマに関心を持ったからこの映画に参加したのか」という質問に対して、「この映画を通して全てを知ることは不可能だけれど、一歩、半歩でもその症状に対して寄り添ってくれたらいいな、という思いは強く持ちながら演じていました」と松村さん。また、上白石さんは「まず初めにお聞きしたいんですが…」と切り出し、「日本では女性の生理の話を男性とはしづらいのですが、それはこちらも一緒ですか?」と問いかける。会場から「そうでもない」という反応を受けると、「日本もそうなるといいな、そういうきっかけにこの映画がなればいいな、と思っています」と満面の笑みで語っていた。三宅監督も感激「2人を友達みたいに愛して観てくれていた」プレミア上映終了後の囲み取材では、映画を観た観客の反応について「想像以上だった」と振り返った3人。三宅監督は「上映後、お客さんから力強い拍手をいただき感激しましたし、2人のキャラクター(山添くんと藤沢さん)を友達みたいに愛して観てくれていたんだと感じました」と胸いっぱいの様子でコメント。松村さんは「人生のしんどいことも笑えることも、お客さんが一緒になって感じてくれている空気が伝わってきました」と語り、上白石さんは「会場の反応が鮮やかで本当にびっくりしました」とふり返る。初めてベルリン国際映画祭に参加したと両人だが、「お客さんの観方がすごくプロだなと思い、大変心地よかったです」と松村さん。上白石さんは「国籍や人種が違う色々な方がいましたが、みんな同じところで笑ったり、張り詰めたりしていて、文化や言葉を超えた共通の何かがあるんだな、と感じました」と新鮮な体験をしみじみとかみ締めた。Q&Aについては、「もっとこの映画のことを知りたいんだな、という質問ばかりで、さらにこの映画への自信が湧きました」と松村さんが言うと、上白石さんも「たくさん手が挙がっていて嬉しかったですし、本当にみんなに愛されている映画祭なんだと感じました」とコメントした。2019年の『きみの鳥はうたえる』(フォーラム部門)、一昨年の『ケイコ目を澄ませて』(エンカウンターズ部門)に続き、監督作品が3回目のベルリン国際映画祭選出となる三宅監督。「過去2作より今作の方が、“日本”というものを客観的に見る経験になった気がします。この映画がPMSやパニック障害、あるいはそれ以外のいろんな苦しみを抱えながら生きている人たちの物語でありつつも、同時に登場人物たちは“日本”という目に見えない縛りの中で生きているな、ということを、海外の方の反応を見たからこそ感じた部分はありました」と新たな発見もあったことを明かしている。『夜明けのすべて』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:夜明けのすべて 2024年2月9日より全国にて公開©瀬尾まいこ/2024「夜明けのすべて」製作委員会
2024年02月22日真田広之が2月20日、東京・増上寺で行われたディズニープラス「スター」配信のドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」の大ヒット祈願イベントに出席。プロデューサーも兼ねた入魂作の世界配信を目前に控え「ついにこの日が来た」と感無量の面持ちだった。本作は、1980年にアメリカで実写ドラマ化され、驚異的な視聴率を記録したジェイムズ・クラベルのベストセラー小説「SHOGUN」を、壮大なスケールで新たに映像化。関ケ原の戦い前夜の日本を舞台に、徳川家康や石田三成ら歴史上の人物にインスパイアされた、陰謀と策略が渦巻くSHOGUNの座を懸けた戦国スペクタクルだ。徳川家康にインスパイアされた戦国最強の武将・吉井虎永を演じる真田さんは、「この場で、作品をお披露目できることを光栄に思います」と、徳川家の菩提寺である増上寺でのヒット祈願に、感激した表情だった。米制作の連続ドラマで初主演を務める真田さん。プロデュースも手がけ、立ち振る舞いや話し方、小道具に至るまで、劇中の日本文化を入念にチェック。“日本の魂”を本気で描くため、尽力し「世界に発信するべく、日本とハリウッドが一丸となって、熱い思いで作り上げた。皆が一緒に、ひとつの目標に向かえば、必ず奇跡は起こる。より良い未来を築けるんだというメッセージを受け取ってもらえれば」と世界に向け、アピールした。ジャパンプレミアには真田さんをはじめ、共演するコズモ・ジャーヴィス、アンナ・サワイ、平岳大、西岡徳馬、エグゼクティブプロデューサーのジャスティン・マークス(『トップガンマーヴェリック』)、レイチェル・コンドウ、ミカエラ・クラベルが出席した。虎永の信頼する武将で親友・戸田広松を演じた西岡さんは、親交が深い真田さんを愛情込めて“ヒロ”と呼び、「虎永を真田広之が演じると知り、これはぜひ“ヒロ”と一緒にやりたいと思って、オーディションを受けた」とキャスティングされた経緯を説明。「バンクーバーで8か月間の単身赴任でしたが、楽しい日々でした。過去に類を見ない、ハリウッド発信の日本の時代劇。参加できて光栄です」と誇らしげだった。“ヒロ”こと真田さんも「ときには敵対する関係、ときにはドクターと患者。回想シーンでお父さんを演じていただいたこともあった」と数多くの共演歴をふり返り、「虎永と広松の関係性を、言葉ではなく、目と目を交わすだけで表現するには、徳馬さんしかいなかった。本当に徳馬さんで良かった!」と全幅の信頼を寄せていた。「SHOGUN 将軍」(全10話)は2月27日から、ディズニープラスの「スター」で独占配信。初回は2話配信され、その後は毎週1話ずつ配信される(最終話は4月23日配信予定)。(シネマカフェ編集部)
2024年02月20日映画『ゴールド・ボーイ』プレミアム上映会が2月20日(火)に都内で行われ、主演の岡田将生らが出席した。冒頭、岡田さんらキャスト陣が感想を交えた挨拶をした後、3人の少年少女を演じた羽村仁成、星乃あんな、前出燿志がすらすらと見どころも含めた挨拶を行った。岡田さんらは思わず笑みをこぼし「大人すぎて、完璧だよ!」と言い、北村一輝も「最初からやり直していいですか!?」と、大人顔負けの3人の挨拶にたじたじになっていた。岡田将生&黒木華&北村一輝『ゴールド・ボーイ』は総再生数20億回、アジアサスペンスの最高傑作を日本映画化。義理の両親をある理由から殺害し、完全犯罪を行ったはずだった東昇(岡田さん)。しかし、3人の少年少女が、その現場を偶然にもカメラで捉えていた。殺人犯と少年たちの心理戦が始まるのだが…。役柄上、わざと撮影現場で岡田さんは羽村さんらキャストと距離を取っていたという。岡田さんは「無駄なコミュニケーションを取らないようにと思っていたけど、すごく嫌な年上な感じに見られているんだろうな…と(苦笑)。でも、最後に話す時間があったので、ゲームの話したよね!」と隣にいる羽村さんと盛り上がる。羽村さんも「岡田さんが僕たち3人と距離を置いてくださったので、役に没頭できました。非常にありがたかったです」と感謝の言葉で返していた。羽村仁成岡田さんは、「僕自身、新しいチャレンジとしてこの役をやらせていただいて、新しい姿を見せられたのではと思っています。何より羽村くん、星乃さん、前出くんの才能が爆発しているので、ぜひ観てください」と自分のことよりも3人の頑張りをたたえた。さらに最後のフォトセッションの段では、ムービーの位置がわからずまごまごする羽村さんたちに、岡田さんは「あの赤いのが点滅しているところだよ」とそっとスマートに小声で教え、素敵な先輩俳優としてふるまっていた。岡田将生そのほか、プレミアム上映会には、黒木華、松井玲奈、金子修介監督、題字を担当した金澤翔子、主題歌を務めた倖田來未が登壇した。映画『ゴールド・ボーイ』は3月8日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ゴールド・ボーイ 2024年3月8日より公開©2024『ゴールド・ボーイ』製作委員会
2024年02月20日真田広之が2月19日(月)、都内で行われたディズニープラス「スター」配信のドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」のジャパンプレミアに出席。主演・プロデューサーを務め、ハリウッドの制作陣が戦国時代の日本を描く本作を携えて“凱旋帰国”を果たした。本作は、1980年にアメリカで実写ドラマ化され、驚異的な視聴率を記録したジェイムズ・クラベルのベストセラー小説「SHOGUN」を、壮大なスケールで新たに映像化。関ケ原の戦い前夜の日本を舞台に、徳川家康や石田三成ら歴史上の人物にインスパイアされた、陰謀と策略が渦巻くSHOGUNの座を懸けた戦国スペクタクルだ。真田さんは「長い旅路の果て、日本の皆さんに“情熱の結晶”をお披露目できる日が来て、本当にうれしい。すべてが宝物です」と感慨しきり。米制作の連続ドラマで初主演を務め、徳川家康にインスパイアされた戦国最強の武将・吉井虎永を演じたことについては、「家康公の功績を考えると、まさに今の時代だからこそ求められるヒーロー像なのではと思う」と説明した。真田広之また、プロデュースも手がけ、日本人の立ち振る舞いや話し方、小道具に至るまで、入念にチェック。ハリウッドと手を組み、“日本の魂”を本気で描くため、尽力した。「勇気をもって、飛び込んでくれたキャスト陣、時代劇のスペシャリストの才能を、いかに最大限引き出せるかが仕事でした」と振り返り、「日々楽しくて、現場を離れるのがさみしいくらい。本当にすてきな経験をさせていただいた。東西の壁を乗り越えて、完成させたことが、世界へのひとつのメッセージ」と確かな手応えを示していた。コズモ・ジャーヴィス、真田広之ジャパンプレミアには真田さんをはじめ、共演するコズモ・ジャーヴィス、アンナ・サワイ、平岳大、西岡徳馬、二階堂ふみ、エグゼクティブプロデューサーのジャスティン・マークス(『トップガンマーヴェリック』原案)、レイチェル・コンドウ、ミカエラ・クラベルが出席した。ミュージシャンとしても活躍するコズモは、虎永と運命を共にする英国人航海士のジョン・ブラックソーン(後の按針)を演じ「真田さんの仕事に対する姿勢、背中を見て学ぶことが多かった。何かわからないことがあれば、常にそこにいて教えてくれた」と謝意。語学に堪能な謎多きキリシタンの戸田鞠子役を務めたサワイさんは、「西洋のプロジェクトでは、日本人女性の描き方に『ちょっと違うな』と思うところもありました。今回は女性像に深み、中身があるストーリーを与えてくださった」とハリウッドでの経験を踏まえ、本作の“本気度”に敬意を示した。アンナ・サワイ虎永と天下の覇権を争う敵将・石堂和成役の平さんは、「倒しがいのある敵役を意識して演じた」と不敵な笑み。極寒のカナダで撮影が行われ、「すごく寒い夜に、馬に乗って家臣と会話するシーンは、監督が温かい場所から出てこず(笑)。真田さんが監督の指示を、僕に取り次いでくれた」とプロデューサーでもある真田さんの献身に、頭があがらない様子だ。平岳大一方、虎永に長年仕える忠実な腹心である戸田広松役の西岡さんは、「50数年俳優をやっていますが、こんなすばらしい時代劇の外国作品はないと明言できる。ぜひ堪能してください!」と太鼓判。真田さんとは数々の作品で共演する、旧知の間柄で「真田と西岡が出る時代劇が『こんなもんか』と言われ、恥をかかないようにしようと固く誓ったんです」と絆が生んだ“約束”を明かした。西岡徳馬オーディションでハリウッド大作に乗り込んだ二階堂さんは、虎永の権力に終止符を打つためなら、手段を選ばない太閤の側室・落葉の方を熱演。「セット見学をしていたら、こんなに大きな照明がこの世に存在するのかと(笑)。びっくりするような経験の毎日」と瞳を輝かせ、「真田さんが積み上げたものが、作品に詰まっていた」としみじみ尊敬。撮影中のお楽しみは、「おいしいドーナツとコーヒーだった」そうで、「出番の私を迎えに来てくれるスタッフさんが『ドーナツ(いる)?』って聞いてくださった」と話していた。二階堂ふみ「SHOGUN 将軍」(全10話)は2月27日から、ディズニープラスの「スター」で独占配信。初回は2話配信され、その後は毎週1話ずつ配信される(最終話は4月23日配信予定)。(シネマカフェ編集部)
2024年02月19日映画『陰陽師0』のキックオフイベントが、本日2月19日(月)仁和寺にて行われ、山崎賢人、染谷将太、奈緒、監督の佐藤嗣麻子が登壇した。イベントの舞台となった世界遺産・仁和寺は、本作のロケ地であり、映画のイベントが行われるのは初だという。京都三大門のひとつとも数えられ、玄関、正門にあたる、“二王門”が開かれキャストが登場し、深紅のカーペットを練り歩き、二王門を背に五芒星が記された特設ステージに揃った。“若き”安倍晴明役の山崎さんは「昔から残っていて、世界遺産となる場所はパワー、エネルギーがすごいと思うので、そのような場所で晴明を演じたことで、エネルギーが満ち溢れる映像となりました。金堂の中も研ぎ澄まされた空間で、静寂に包まれていました。完成した作品にも映し出されているので注目してほしいです」と通常は非公開となっている国宝・仁和寺金堂での貴重な撮影をふり返った。また、貴族・源博雅役の染谷さんは「歴史を刻んできた場所に立って、演技するというのは賢人くんが言うように、エネルギーや場所の力を借りて演技をさせていただきました」、事件に巻き込まれる徽子(よしこ)女王役の奈緒さんは「(私の撮影は)夜のシーンが多く、東京にはない暗闇を感じました。没入感のある中での撮影でした。また、とても美しい衣装も着させていただきました」と世界遺産の大覚寺や岩手の歴史公園えさし藤原の郷に組まれた大規模なセットなどを挙げ、本作のスケールの大きさを感じさせた。完成した作品については「率直にとても面白かったです。現場では想像でしかなかった呪術を使うシーンやVFXの部分を完成した作品で観られて、嬉しかったです」(山崎さん)、「想像を超えて面白かったです。壮大なエンターテイメントでずっとスクリーンに釘付けでした」(染谷さん)、「誰かと語り合いたいと思う作品でした。とても美しくて、誰も見たことがない作品が国宝と呼ばれる場所で撮影されて、それがスクリーンに閉じ込められてる。そんな今だから出来る奇跡みたいなものが集まった作品です」(奈緒さん)とそれぞれ感想を述べた。さらに、山崎さん演じる晴明について染谷さんは「かっこよさの中に繊細さがあった。安倍晴明もひとりの人間なんだなと思いました。それにすごく感動しました」と語り、奈緒さんも「完全無欠にみえるが、実は弱い部分があって、それを乗り越えた人なんだなと思いました。作品を見ることで安倍晴明という人物を心から愛することができました」と絶賛。そして、最後に山崎さんから「日本の呪術はここから始まります。是非スクリーンで楽しんでください」と挨拶があり、神秘的な雰囲気を感じながらキャスト陣は降壇し、イベントは終了した。『陰陽師0』は4月19日(金)より公開。※山崎賢人の「崎」は、正しくは「たつさき」(シネマカフェ編集部)■関連作品:陰陽師0 2024年4月19日より公開©2024映画「陰陽師0」製作委員会
2024年02月19日永瀬正敏、佐藤浩市、浅野忠信と石井岳龍監督が、開催中の第74回ベルリン国際映画祭にて映画『箱男』のワールドプレミア上映に参加。レッドカーペットや上映後Q&Aに登場した。カンヌ、ヴェネチアと並ぶ世界3大映画祭のひとつで、今年で74回を迎えるベルリン国際映画祭が2月15日よりドイツ・ベルリンで開幕。本映画祭のBerlinale Special(ベルリナーレ・スペシャル)部門に正式招待された本作『箱男』は、原作者・安部公房の生誕100周年にあたる今年、奇しくも27年前に撮影が行われるはずであった“宿命の地”で17日ついにワールドプレミアを迎えた。まずは、メイン会場となるBerlinale Palast(ベルリナーレ・パレスト)のレッドカーペットに、それぞれシックなスーツに身を包んだ永瀬さんら4人が颯爽と登場。ときおり立ち止まってファンにサインを書いたり写真撮影したりと交流しながら、世界各国から集まった報道陣の呼びかけにも笑顔で応えた。その後Zoo Palast(ツォー・パラスト)に移ると、800人ほどの満席の劇場で公式上映が行われた。上映後に会場は映画を観終えたばかりの観客たちの興奮冷めやらぬ熱気に包まれ、同席していた監督キャストらは大きな拍手で讃えられた。4人はそのままQ&Aに登壇し、まず27年の時を経てこうして改めて新作が製作・上映されるに至った経緯について聞かれると石井監督は「すべてのストーリーを語ると一晩ではとても足りないので手短に(笑)実際には32年前に企画が動き出し、27年前のドイツ・ハンブルグで日本とドイツの合作映画として撮影される予定で、そのときのメインキャストがここにいる永瀬正敏さん、佐藤浩市さんでした」と回答。「しかし、撮影前日に日本側の製作資金の問題で中止となってしまいました。当時撮影予定だった作品は本作とはかなり違って、もっとスラップスティックギャグという感じでした。そのあと何度か立ち上げようとしてきましたが原作者の安部公房さんが亡くなってしまい、原作権が安部さんの娘さんに移られました。その後、もっと原作に近づけてほしいという彼女の意向があったことと、7年間ハリウッドに映画化権が渡っていたこと、またご覧いただいてお分かりになったと思いますが非常にチャレンジングな企画であったため日本映画界ではなかなか実現が難しく時間がかかってしまったという経緯がありました」と詳細を説明。その上で、「27年前の出来事は非常に残念ではありましたが、機が熟したというか時代が『箱男』に追いついたという気がしています。いままさに『箱男』の時代がきたと思っていて、私自身は今回の映画化をとても気に入っています」と加え、新作への並々ならぬ自信をのぞかせた。また、原作も読んでいるという熱心な観客から、メタフィジカルな部分もあり同時に哲学的でもある、とても特異な要素を持つ原作を映画化するにあたって、どのように作り上げようと思ったのかという質問に対しては、「大きくふたつあります」と監督。「ひとつは、この原作は読者の数だけ違う解釈があると思っています。プラス、読んだ読者自身が箱男になるという仕掛けがある小説だと思っています。なのでそれを映画化するには、これを観た観客が全員箱男になるということをまず念頭に置きました。次に、この原作には謎がいくつかあって、例えば箱男は誰かということ、また原作内で唯一記号ではなく名前が付いている戸山葉子さんという人がどういう人なのかということ、それをこの映画で解明しようと考えていました」と意識していた点を明かした。続けて主演の永瀬さんが「皆さん、遅くまでありがとうございます」と挨拶。深夜の上映のため観客の帰りを気遣う言葉で会場を和ませると「僕は27年前からこの作品に携わらせていただいていますが、当時撮影が中止になる瞬間にも立ち会っています」とコメント。「クランクイン前日に、ハンブルグの街にいる箱男の写真を撮りましょうと皆がホテルのロビーに集まっていたときに、監督がプロデューサーに呼ばれていなくなったと思ったら少し経って歩いて行かれるのが見えて、あれどうしたのかな…と思っていたら『この映画を中止にします』と言われたんです」と当時の衝撃的な出来事を回想。「そして27年経って一度頓挫した映画がまた完成するというのは世界でも稀にみる企画だなと思っていて、監督の原作に対する思いの強さを感じました。さらにその作品のワールドプレミアを同じドイツでできるというのは何とも言えないストーリーだなと思っています」と、偶然か必然か、本作がもたらした奇跡を噛み締めるように想いを語った。すると、今回新たに出演することになった浅野さんが「そういう意味では、僕は27年前には参加していなかった俳優ですので、“ニセ医者”の役にはぴったりだったかなと思っています」と差し込み、会場を笑わせた。石井監督から直々に27年前の映画との違いを話してほしいと振られた佐藤さんは、「明確にお答えをしたいと思うんですが、私も60半ばでして27年前の映画のことはあまり覚えていません」と前置きしつつ、「ただひとつ言えるのは、先ほど監督もおっしゃっていましたが、この映画の中で名前が出るのは看護師の彼女だけなんですよね」と言及。「あとは“わたし”だったり“軍医”や“ニセ医者”だったり固有名詞がなく記号であるということ、そして箱男たちが自分たちの手帳、メモ帳に捉われて、それが自分たちのアイデンティティのすべてになってしまう、その描写がより強調されているのが前回のものと本作が大きく違う部分かなと思っています」と自身の見解を述べた。最後に、石井監督がその外山葉子役の白本彩奈が舞台の本番があり、残念ながらこの場に登壇できなかったことに触れ、彼女が数百人のオーディションから抜擢された新人女優であることを説明すると観客から賞賛の拍手が巻き起こった。まさに“宿命の地”であるドイツでのワールドプレミアを大盛況に終えた本作。奇しくも安部公房生誕100年にあたる2024年に日本でも公開される。『箱男』は2024年、全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:箱男 2024年公開予定ⓒ2024 The Box Man Film Partners
2024年02月19日映画『デューン 砂の惑星PART2』のワールドプレミアが2月16日(現地時間2月15日)、レスター・スクエア(イギリス・ロンドン)にて行われ、ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤらが登場。サプライズでアニャ・テイラー=ジョイも登場し、本作に出演していることが明らかになった。砂の惑星デューンの広大な砂漠を感じさせる“砂のカーペット”が用意された今回の会場。主人公ポール役のティモシーは、光沢感のあるシルバーのパンツが印象的なコーディネートで登場。ファンたちに大歓声で迎えられ、笑顔でサインや撮影に応じる一幕も。「またここに戻って来ることができて嬉しいです。夢が叶いました」と感慨深げに話し、「ドゥニ監督との仕事が大好き。それに尊敬する俳優たちと共演できて本当に光栄です。この映画は映画館の大スクリーンで見るために作られたので、ぜひ劇場で観てほしいです」とメッセージを送った。ポールと恋に落ちる砂漠の民チャニ役のゼンデイヤは、インパクト抜群のコスチュームで会場中の視線を独占。「こんなに才能ある素晴らしい方たちと一緒にまた登壇できるなんて名誉だし、本当に嬉しい。何よりも天才ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の元で彼の作品にかかわることができて本当にラッキーだったと思う」と言い、「キャストたちが皆あまりにも素晴らしくて、毎日彼らについて行こうと必死だった。でも身近でそれを見て学ぶことができたことが何よりも嬉しかった」と撮影をふり返った。また、宿敵フェイド=ラウサを演じたオースティン・バトラーは、「元々この原作や映画の大ファンだったし、今回のようなキャラクターを演じる事ができたのは本当に夢のようだった」と語り、激しいバトルシーンを繰り広げたティモシーについては「歳も近いし、すぐに打ち解けた。とても気を遣ってくれて、一生懸命なので、本当に楽しく撮影できたよ」と仲の良さをうかがわせる。皇帝の娘イルーランを演じたフローレンス・ピューは「本当にここにいるのが信じられないくらい感謝の気持ちでいっぱい」「前作が大好きだったから、今回出演することになって宝くじに当たったみたいに嬉しかった。こんな寡黙で内に秘めた女性を演じたことがなかったし、ずっと憧れていた俳優たちと共演できて今でも信じられない」と興奮気味に話し、「もし映画が好きなら、映画館で観てほしいです」とメッセージを送った。ほかにも会場には、ポールの母レディ・ジェシカ役のレベッカ・ファーガソン、ポールの武術指南役ガーニイ・ハレック役のジョシュ・ブローリン、因縁の宿敵ハルコンネン男爵役のステラン・スカルスガルド、皇帝側に仕える謎多きレディ・フェンリング役のレア・セドゥ、砂漠の戦士の一人シシャクリ役のスエイラ・ヤクーブ、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、音楽のハンス・ジマーらが次々に登場し、会場を盛り上げた。『デューン 砂の惑星PART2』は3月15日(金)より全国にて公開(IMAX/4D/ドルビーシネマ/ScreenX)。※3月8日(金)・9日(土)・10日(日)3日間限定先行上映(シネマカフェ編集部)■関連作品:デューン 砂の惑星PART2 2024年3月20日より全国にて公開© 2023 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2024年02月16日韓国で動員1,000万人を突破、興行収入100億円超えを記録するメガヒット作となった『犯罪都市 NO WAY OUT』ジャパンプレミアが2月14日に行われ、公式初来日となったマ・ドンソクと、青木崇高、國村隼、イ・サンヨン監督が登壇した。都内映画館には約500人のファンが詰めかけ、満席となった会場から愛称の「マブリー!」の黄色い声援を受けて登壇したマ・ドンソク。お馴染みの愛らしい指ハートを客席に向けて何度も放ち、集まった観客を歓喜させた。マ・ドンソク「ストレスが溜まっている人は観て」最強の“怪物刑事”マ・ソクトを演じたマ・ドンソクは、これが初の公式来日。「この作品は爽快アクション!もしストレスが溜まっている人がいたらこの作品を観てほしいですね!」とファンに呼び掛け、「私が大好きかつ尊敬している青木さんや國村さんと、このように日本で再会できてとっても嬉しいです」と青木さんと國村さんに最大の敬意を払っていた。シリーズ初のグローバル・ヴィラン“ヤクザの解決屋”リキを演じた青木さんは、「みなさんは本当にラッキーです!マブリーが目の前にいらっしゃるわけですからね!今日のために来日してくれましたよ!」と観客を煽り、場内のボルテージをさらに高めていく。マ・ドンソクからのラブコールに応えてヤクザの組長・一条親分としてカメオ出演した國村さんは「ちょっとビックリしました。ここは東京?ソウルなのか?」と言うほどの歓迎ぶりと盛り上がりを見せる会場に満面の笑みを浮かべ、「自分も大好きなシリーズで、マさんから『一緒にやろう!』と言われて、本当に楽しい思いでやらせてもらいました」と笑顔で報告。イ・サンヨン監督は「このように日本に来ることが出来て光栄です。この作品を日本の皆さんにどのように見てもらえるのか?緊張しつつも期待をしています」と観客に向け語った。「國村さんが登場するたびに戦慄が走ります」主演をつとめつつ製作にも携わるマ・ドンソクは、「私はこの『犯罪都市』シリーズを小さい部屋に籠って一人で考え、8作目くらいまでの企画を立てました。ストーリーは本物の刑事や本物のプロファイラーと話し合いながら、実際にあった事件をベースに作りました」と明かし、「シリーズを通して少しずつ海外のヴィランが登場しますが、さらなるシリーズ化も考えているのでこれからも新しいヴィランの登場に期待していてください!」と『犯罪都市』シリーズ長寿化に言及。今回、自身の念願叶っての出演となった國村さんについては「國村さんが登場するたびに戦慄が走りますよ」と予告。その國村さんは「このシリーズは1から見ていて大好きなシリーズでもあったので、マさんから声をかけてもらった時は本当に嬉しかった。そしてマさんと一緒に出来るという事も嬉しかったです」と改めて目じりを下げていた。本作出演に当たり『るろうに剣心』のアクションチームとアクショントレーニングを行ったという青木さん。オファーを受けた当時をふり返り、「オファーを受けた10秒後にマネジャーとハイタッチ!同時にカッコ悪いアクションは見せられないぞと思って、『るろうに剣心』のアクションチームとトレーニングを重ねました」と言う。「マさんは『現場で足りないものがあれば言ってほしい』と気を配ってくれて、普段とは違う撮影環境ではありましたが、緊張もなくリラックスすることが出来たのはマさんをはじめ、韓国チームのお陰」と感謝。これにマ・ドンソクも「青木さんは出演する作品ごとに違った顔を見せていて、私はその演技が大好きでした。なので本作に青木さんが登場した瞬間、この映画は完成したぞ!とすら思いました。それほど素晴らしかった」と絶賛していた。イベント後半にはこの日がバレンタインデーということにちなんで、事前に当選した観客を対象に登壇者とハイタッチ&チョコレートプレゼント会も実施。マ・ドンソク自らの提案でイベント中の観客の写真撮影を許可し、トークの合間には観客へポーズや目線を送るなど、ファンを大切に想う彼ならではのファンサービスの数々に、終始歓声が絶えないジャパンプレミアに。最後にマ・ドンソクは「痛快なアクションが出てきますので、この映画を観て爽やかにストレスを解消してくださいね。さらにユーモアもちりばめられているので、最後まで楽しんで本作を堪能してください」と集まった観客に満面スマイルでアピールしていた。『犯罪都市 NO WAY OUT』は2月23日(金・祝)より新宿ピカデリー、グランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:犯罪都市 NO WAY OUT 2024年2月23日より新宿ピカデリー、グランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開(C)ABO Entertainment presents a BIGPUNCH PICTURES & HONG FILM & B.A. ENTERTAINMENT production world sales by K-MOVIE ENTERTAINMENT
2024年02月15日「Disney+」にて配信予定の「SHOGUN 将軍」のUSプレミアがアメリカ・ロサンゼルスにて行われ、真田広之、コズモ・ジャーヴィス、アンナ・サワイ、浅野忠信、平岳大、西岡徳馬、プロデューサー陣ら日米のキャスト&制作陣が集結し、盛大にお披露目された。戦国の日本を描いたジェームズ・クラベルの小説がドラマシリーズとして新たに誕生。歴史上の人物にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜、窮地に立たされた戦国一の武将<虎永>と、その家臣となった英国人航海士<按針>、二人の運命の鍵を握る謎多きキリシタン<鞠子>。彼らが繰り広げる歴史の裏側の壮大な謀り事、待ち受ける大どんでん返しと、ハリウッドスタジオによる壮大で圧倒的な映像世界で贈る、陰謀と策略が渦巻くSHOGUNの座を懸けた戦国スペクタクルドラマシリーズ。今回会場となったアカデミーミュージアムには、全体に桜の装飾が咲き誇り、迫力満載の和太鼓演奏や金色のタイトルが記された漆黒のカーペットが敷かれる豪華絢爛な仕上がりに。配信を待ちきれないファンが大勢駆け付け、キャスト&スタッフの登場前から大盛り上がりとなっていた。プロデューサー兼吉井虎永を演じた真田さんは、初お披露目に「ついにこの日が来たなと思います。関わりはじめてから7,8年経って、紆余曲折を経て今日に至るのでやっと世界に発信できる喜びと、世界や日本でどういう風に受け入れられるのか、不安もありつつ東西の壁を乗り越えて作り上げた作品をぜひ一人でも多くの人に見て頂きたいです」と喜びを語った。そして「21世紀、新しくこの小説を映像化することにあたって、どうすれば今の観客に受け入れられるのかなというところから始まりました。歴史上の人物や出来事にインスパイアされた小説ではありますが、やはりフィクションのエンターテインメントなので、いかにそのストーリーやキャラクターに入りこんで頂くか、いかにオーセンティックに集中できるものを作れるか、ということを大事にしたい、という想いからはじまりました」と制作当時もふり返る。虎永の家臣・樫木藪重役の浅野さんは、真田さんとの共演に「僕が19歳のときにご一緒したのが最初でしたが、長い時間をかけてご一緒していて僕にとって物凄く信頼できる先輩なので、真田さんがいてくださったのは大きかったですね」とその存在の大きさを語り、「真田さんの力が一番大きいと思うのですが、我々日本人にとって大きな一歩だと思いました」と感慨深くコメント。虎永の信頼する武将で親友の戸田広松役の西岡さんもまた「日本のちゃんとした武士道の形をハリウッド作品でみせたい」という熱い想いから、撮影時はプロデューサーのジャスティン・マークスに要望を話し叶えた場面もあったという。そして「やっとハリウッドで日本の武士道スピリッツが描かれたちゃんとしたものができたなと思います。迫力も満載ですし、ワクワクするようなドラマになっています!」と強くアピールした。謀反人の娘の宿命を背負うキリシタンで、虎永、按針の運命の鍵を握る重要人物・戸田鞠子役のサワイさんは「個人的には人間ドラマが一番私には響いていて、それぞれの関係性やそれぞれが犠牲にしないといけないものなどがたくさん見られる」と見どころを語る。のちの按針となるジョン・ブラックソーン役のコズモは「この作品には何百人もの人間が携わりました。ようやく世界中の人々に我々が作り上げた作品を観て頂ける事に喜びを感じています」とお披露目への感動を述べ、「この作品はトレンドを追う事なく王道を突き進み、見て頂ければ驚きと共に納得してくれると思います。按針を演じる上で気を付けたのは、物語の展開が大きくなるほど、確固たる意志と彼の内面性をきちんと表現できるように演技しました」とこだわりを明かした。アメリカでのプレミアを終え、キャスト&制作陣はいよいよ来週日本へ。今月19・20日に実施されるキャスト、プロデューサーの来日イベントは、オンラインで中継される。「SHOGUN 将軍」は2月27日(火)よりディズニープラス「スター」にて独占配信開始。「SHOGUN 将軍」ジャパンプレミア舞台挨拶は2月19日(月)18時~YouTubeにて生配信。「SHOGUN 将軍」大ヒット祈願イベントニコ生中継&スペシャル特番!は2月20日(火)19時~ニコニコ生放送にて配信。(シネマカフェ編集部)
2024年02月14日2021年本屋大賞を受賞した同名ベストセラー小説を映画化した『52ヘルツのクジラたち』の完成披露試写会が2月13日(火)、都内で行われ、主演の杉咲花、共演する志尊淳が出席。「尊敬しかない」と互いの俳優としての姿勢を称賛し合った。自分の人生を家族に搾取されて生きてきた女性・三島貴瑚(杉咲さん)。ある痛みを抱えて、東京から海辺の街の一軒家へ引っ越してきた彼女は、そこで母親から“ムシ”と呼ばれて虐待される、声を発することのできない少年と出会う。貴瑚は少年との交流を通し、かつて自分の声なきSOSに気づいて救い出してくれたアンさんこと岡田安吾(志尊さん)との日々を思い起こしていく。杉咲さんは「自分にとって、かけがえのない大切な出会いになりました。自分の聞こえる周波数が、すこしだけ広がった気がします」と本作に強い思い入れ。「いろんなことが描かれる物語ですが、最後に光を見出そうとする姿を描き切れるだろうかと、いまできるだけの力を注いだ」と力説し、「これからの人生や、もの作りにフィードバックできればいいなと思っています。ぜひ、隣にいる人を想像できるような作品になっていれば」とアピールした。一方の志尊さんは「この作品をやりたいなと思った1つの理由は、花ちゃんが主役だから」と全幅の信頼。これまでも共演経験はあるものの「ここまでガッツリは初めて」だといい、「僕自身、探り探りでしたが、(杉咲さんを見て)俳優が作品に向き合う姿勢って、これだよねと。いまにも倒れそうな熱量で向き合っている。尊敬しかなかったですし、杉咲花はすばらしいなと感じました」と最上級の賛辞を送った。これに対し、杉咲さんは「恐縮です」と照れ笑いを浮かべ、「作品に対する思いを共有しながら、現場では安吾のまなざしで、絶対的な味方でいてくれた。アドバイスも含めて、サポートに徹してくださり、身を捧げて演じる姿は、尊敬しかないですね」と志尊さんへの敬意を新たにしていた。完成披露試写会には、貴瑚の親友・牧岡美晴役の小野花梨、映画初出演で「ムシ」と呼ばれる少年を演じた桑名桃李、原作者の町田そのこ氏、成島出監督(『八日目の蝉』『銀河鉄道の父』)、主題歌「この長い旅の中で」を手がける人気バンド・Saucy Dogの石原慎也が出席した。『52ヘルツのクジラたち』は3月1日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。タイトルは、他のクジラが聞き取れないほど高い周波数で鳴く、世界で1頭だけの孤独なクジラのことを指す。(シネマカフェ編集部)■関連作品:52ヘルツのクジラたち 2024年3月1日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2024「52ヘルツのクジラたち」製作委員会
2024年02月13日映画『室町無頼』製作発表会見が2月11日(日・祝)、都内にて行われ、主演を務める大泉洋、共演の長尾謙杜らが撮影エピソードを語った。アクションや殺陣も見事にこなし、“大泉洋史上最高にカッコいい男”を演じ切った大泉さんなのだが、当の本人は「東映は“大泉さんを”と言ってますけど、長尾くんの映画です!俺はそう思ってるよ!」と隣の長尾さんに得意のぼやきを発揮し記者陣の笑いを誘っていた。『室町無頼』は垣根涼介による同名原作を映画化、『ビジランテ』、『AI崩壊』などで知られる入江悠が監督/脚本を務める。舞台は1461年、応仁の乱前夜の京。大飢饉と疫病の連鎖という混沌の世に、風のごとく現れた浮浪の徒・蓮田兵衛(大泉さん)。兵衛は彼の元に集うアウトロー(無頼)たちと空前の一揆を起こし、幕府軍に挑む。会見の冒頭では映画の一部が公開され、大スケールの様子が垣間見えた。出演が決まったときを振り返り、大泉さんは「タイトルを見ただけでワクワクしました。脚本を読んでも非常に痛快で、室町時代ですけど現代にも通じるような物語」とした上で、「ただ、スケールがでかいからどうする(撮る)のかなって。やってみるともうちょっとCGかなと思ったけど、思いのほか人力で(笑)。ある意味、贅沢なやり方だった」と、これまでにない規格外の撮影方法に驚いたと明かす。超人的な棒術を身に着ける才蔵を演じたのが長尾さん。長尾さんは大泉さんについて「映画の中で役としても、大泉さんにも、たくさん磨きをかけていただきました」と絶賛。「いざカメラが回ると格好いい感じで演じられて、座長としての雰囲気の作り方では面白い部分があったりされた」と緩急のある大泉さんという人物に、俳優としても人間としても魅力を感じたという。大泉さんも「長尾くんのアクション、本当にすごいです!この映画はほとんど長尾くんの成長物語なんですよ」と最初はねぎらいを返していたが、「東映は“大泉さんを”と言ってますけど…長尾くんの映画です。俺はそう思ってるよ!途中から段々腹立ってきて、最初は長尾くんとはまったくわからない(汚いヘアメイク)のに、どんどん格好よくなっていく!!」と、結果、長尾さんのよさを語るやさしい先輩の大泉さんだった。そのほか、製作発表会見には松本若菜、北村一輝、柄本明、堤真一が出席した。映画『室町無頼』は2025年1月17日(金)全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年02月11日吉高由里子、永山瑛太、松下奈緒、稲垣吾郎らの出演で昨年、NHKBS4K・8Kで放送された特集ドラマの劇場版『風よ あらしよ 劇場版』の初日舞台挨拶が2月9日(金)に行われ、原作・村山由佳と演出・柳川強が上映前に登壇した。吉川英治文学賞を受賞した村山さんの同名評伝小説を原作に、向田邦子賞受賞の矢島弘一が脚本を担当。本作の柳川監督は「赤毛のアン」の翻訳者・村岡花子の波乱万丈の人生を描いたNHK連続テレビ小説「花子とアン」のディレクターも務めており、本作でも主演を演じきった吉高さんとは9年ぶりのタッグとなった。大正の時代、筆一本の力で、結婚制度や社会道徳に真正面から異議を申し立てた女性、伊藤野枝を描いた本作。作品をイメージした着物をまとった村山さんは、「連載をしていた時の気持ちを思い出します。まさかこんな日が来るなんて、皆さんに映像で観ていただける日が来るなんて思ってもいませんでした」と語り、「原作へのリスペクトをこうして映像にしていただけたということが一番の喜びです」と感謝の念を述べた。また、女性解放運動家・伊藤野枝について「いつかこの人たちを映像で描きたいとずっと思っていました。でも虐殺される人の話、あと社会主義者のお話でもあるので、なかなか難しかった。そんな時に村山さんの本に出合えたんです」と柳川監督が述べると、村山さんは「生まれるのが早すぎたというか。でもあの時代に彼女たちが活動してくれたからこそ今があると思ってます」と、100年前の伊藤野枝が生きた時代と今の私たちの生活についてつなげて話した。当時の女性について「大正時代の女性というのは、すごく男尊女卑の世の中だったんですけど自己主張をするようになってきた世の中なんだな、という気がします」と柳川監督。それに続く形で「確かに、ただあの時代に女がものをいうという、まだ参政権がないような時代ですからね。そういう中で彼女が本当にへこたれないんですよね。まわりから何を言われても何をされても。彼女が持って生まれた魂というか、そういったものが野枝の場合は本当に突出していたと思います」と村山さん。舞台挨拶の最後には柳川監督から「役者さんが、魅力です。主演を演じた吉高由里子さん、僕は10年前に『花子とアン』をやりましたけど、存在感がすごく太くなったという感じがします。そして彼女を取り巻く役者のみなさん、みんな魅力的な人物を魅力的に演じてます。魅力的な人物と魅力的な演者さんをぜひ堪能していただきたいです。100年前と今を結びつけて、皆さんにどう結び付けて感じていただけるかすごく興味があります」とコメント。また村山さんは「2時間でこんなに中身の濃いものを作っていただけるというのは驚きでした。初めて観たときは最初から涙がボロボロでました。みなさんにも気持ちの中にズン、と来るものを感じていただけたらと思います」と初日の観客に向けて改めて感謝を述べて舞台挨拶は終了。上映後には会場で拍手が起こっていた。『風よ あらしよ劇場版』は新宿ピカデリーほか全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:風よ あらしよ 劇場版 2024年2月9日より新宿ピカデリーほか全国にて順次公開©風よ あらしよ 2024 ©村山由佳/集英社
2024年02月10日「2024年エランドール賞授賞式」が2月8日(木)、都内にて開催され、磯村勇斗、今田美桜、眞栄田郷敦、小芝風花、目黒蓮、堀田真由の6名が新人賞を受賞、喜びのスピーチを行った。「エランドール賞」は1956年にスタートした、優れた映画テレビの作品、プロデューサー、俳優を顕彰する制度。協会員は選考基準に基づき、候補者及び参考作品を投票によりノミネートし、エランドール賞委員会はその投票結果を参考に候補者を選出、理事会に答申。理事会はその答申を受けて、検討の結果、受賞者を決定する。なお、新人賞は一年を通じて最も活躍した将来有望な新人俳優に贈られる賞となる。磯村さんは、「昨年、たくさんの作品に携わることができて、たくさんの人たちと出会い、裏で今までお世話になったプロデューサー、製作陣と久々にお会いして。本当にここまでくるのに周りの人たちに助けていただいて、支えていただいて、この場に立てていると。本当に人との出会いを大切にしたいと改めて実感しました」と周りへの感謝をスピーチ。そんな磯村さんのお祝いに駆け付けたのは、『ヤクザと家族 The Family』以来、共演を重ねてきた綾野剛。満面の笑みで祝福し、驚く顔の磯村さんをぎゅっとハグ。綾野さんは、磯村さんのほうに「よいしょ」とマイクを向け、語り掛けた。「普段呼ばせていただいているお名前で話します、勇斗、おめでとう。あなたのあくなき姿勢と、いっときも諦めない精神力、何より心震わせるお芝居は、勇斗の作品に対する愛と、圧倒的な努力が生んだと心から思ってます」と磯村さんのお芝居への姿勢をたたえ、「敬愛と敬意と感謝をこめて。綾野剛でした」と結んだ。今田さんは「昨年は本当にたくさんの作品、スタッフの皆さまに出会って、あらためて振り返ると、とても愛ある皆さまに支えていただきながら、いろいろな作品に参加していたんだなと思います。まだまだ未熟ですが、皆さんに支えていただきながらですけど、自分のできること、丁寧に向き合って作品に携わっていけたらと思います」とスピーチ。ゲストには「ラストマン-全盲の捜査官-」で共演した同じ福岡出身の吉田羊が登場、今田さんへの愛を花束とともに送った。眞栄田さんは登壇後、深々と長く一礼。スピーチでは「正解のない表現の世界で、こうしてご評価いただけることはすごくうれしく、自信になります。またこうした場に立てるように、役と作品に丁寧に請け負っていきたいなと思います」と真摯に話す。ゲストでは「エルピスー希望、あるいは災いー」で共演した鈴木亮平が笑顔で登場。「彼の先には明るい未来しかないのではと信じて、今も出ている作品を楽しみに見ています」とエールを送っていた。続けて、小芝さんが登場し、「昨年は本当に学びの多い1年でした。賞をいただけて本当にうれしく思います!出会わせていただけた関係者の皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです。この賞に恥じないように、精進します」と誓う。お祝いゲストには、「波よ聞いてくれ」で共演した北村一輝が登場。とにかく小芝さんの台詞量と、NGの出さなさがすごかったとトークを繰り広げ、小芝さんもはじけた笑顔を見せていた。目黒さんは「歴史ある新人賞を受賞できたこと、本当にうれしく思っています。ここにくるまで、本当にたくさんのスタッフの皆さん、共演者の皆さん、何より作品を愛してくださった皆様に支えられてここまでこられたので、すべての方に感謝しています」とひたむきな瞳でスピーチ。ゲストには「silent」で共演した川口春奈が登場し、目黒さんを喜ばせた。川口さんは「ひたむきに向き合う姿、忙しくてもぶれない強い芯を持っていて、すごく刺激的でまぶしかったです。チャレンジングな作品でしたし、タイトなスケジュールの中4か月間一緒に走り切れて、勝手に戦友だと思っています」とお祝いの言葉にかえていた。最後に登場したのは堀田さん。「昨年はたくさんの作品に携わって、いろいろな経験・挑戦をさせていただきました。これまでは自分自身がお芝居が好きな気持ちがそばにあったんですけど、昨年は芝居をしていて楽しいなと思える瞬間がたくさんありました。支えてくださるスタッフさん、共演者さん、応援してくれている家族のおかげだと思っています」とスピーチし、これからも恩返ししていきたいと話した。ゲストには「大奥」で共演した福士蒼汰が登場、堀田さんを喜ばせた。また、プロデューサー奨励賞映画部門を受賞した『福田村事件』では、花束ゲストに主演の井浦新が登場。小林三四郎、井上淳一、片嶋一貴に向かって「最初、テアトル新宿で直接声をかけていただきました。僕一人だけ(キャストが)決まって、キャストは全員揃うのかと不安も最初はありました。でも蓋を開けたら、自ら手をあげて参加してきたスタッフ・キャストみんなが集まった」と少しずつ輪が広がり、全員で向き合った映画だと語った。そしてプロデューサー奨励賞テレビ部門は「大奥」が受賞。藤並英樹、船田遼介に、主演の冨永愛が花束を持ち華やかに登壇。富永さんは、「人生の中で絶対心に残る作品になったな、代表作になったなと確信しています。それほどこの作品が素晴らしかったですし、素晴らしいキャストとスタッフの皆さんで作り上げました。今思い返しても一瞬一瞬が鮮明によみがえってきます」と目を細めていた。なお受賞作品、受賞者は以下の通り。●プロデューサー賞・映画部門『怪物』川村元気、山田兼司・テレビ部門「VIVANT」飯田和孝●プロデューサー奨励賞・映画部門『福田村事件』小林三四郎、井上淳一、片嶋一貴・テレビ部門「大奥」藤並英樹、船田遼介●特別賞・『THE FIRST SLAM DUNK』Film Partners 松井俊之・「ブラッシュアップライフ」制作チーム水野格、小田玲奈、榊原真由子、柴田裕基・『名探偵コナン 黒鉄の魚影』製作委員会近藤秀峰、汐口武史、岡田悠平・『ゴジラ-1.0』プロデュースチーム臼井央、山田兼司、岸田一晃、守屋圭一郎、阿部豪●新人賞磯村勇斗、今田美桜、眞栄田郷敦、小芝風花、目黒蓮、堀田真由(シネマカフェ編集部)
2024年02月08日配信登録制のストリーミングサービス「Netflix」の2024年ラインナップ発表イベント「Next on Netflix 2024」が2月8日(木)、都内で行われた。同日に全3ブロックで実施されたクリエイター陣によるトークパネルの様子をレポートする。有村架純×坂口健太郎「さよならのつづき」脚本家・岡田惠和が確かな手応え有村架純と坂口健太郎が主演を務めるドラマシリーズ。恋人の雄介をプロポーズされたその日に交通事故で亡くし、悲しみに打ちひしがれるさえ子。一方で、雄介の心臓を提供された相手・成瀬は、心に違和感を覚えていた。壮大な風景を舞台に、運命に翻弄される2人の切なくも美しい奇跡を描く。Netflixシリーズ「さよならのつづき」2024年 Netflixにて世界独占配信イベントには脚本を手掛ける岡田惠和氏(『8年越しの花嫁奇跡の実話』『余命10年』)が出席。およそ1年間をかけて行われた、丁寧なシナリオ作りを経て「自分にとっては、新しいデビュー作になると思う」と確かな手応えを示していた。数々の名作ドラマで手腕を発揮した岡田氏だが、「海外を意識したことはないが、より多くの人にドラマを見てもらえる場所とチャンスをいただき、めちゃくちゃうれしかった」と言い、「一回、ゼロベースで取り組んでみたいと思った」と初のNetflix挑戦をふり返った。岡田惠和その上で、ほぼシナリオが完成したタイミングで、第1話を大きくリライトすることになったとも明かし「きつい部分もありましたが、特別な思いもあって。自分でも震えるというか、結構挑戦的な第1話になっている。そういう瞬間が楽しかった」と声を弾ませる場面も。さらに「自信、あります!燃え尽きた感もあり、これからどうしようとも思う」と話していた。大根仁監督「地面師たち」×デイブ・ボイル監督「忍びの家 House of Ninjas」貴重な対談が実現この日のイベントでは、新庄耕氏のベストセラー小説「地面師たち」が、大根仁監督によって映像化されることが発表され、綾野剛&豊川悦司が主演を務めることも明らかに。原作にほれ込んだ大根監督自ら、出版社に企画書を持ち込んだそうで、「このスリリングな題材は、Netflixが一番ふさわしいと思った」。実際にNetflixとの共同作業は、「企画、内容、演出の自由度が高いし、現場の環境を重視してくれる」と明かした。Netflixシリーズ「地面師たち」2024年 Netflixにて世界独占配信(C)新庄耕/集英社不動産売買を餌に、巨額の金を騙し取る詐欺師集団“地面師”が起こした実際の事件をモチーフにした本作。脚色に際しては、「騙す側だけじゃなく、騙される側の内面も掘り下げたかった。有名企業が、なんで単純な詐欺に引っかかってしまったのか。自分なりにリサーチをし、事件を追う警察側も加えた3つの視点を意識した」と語った。綾野さん&豊川さんは、大根監督の当て書きから実現したキャスティングで、「綾野さん演じる辻本拓海は、複雑でただの悪人ではない。昔からオーラがあるが、キャリアと年齢を重ねて、喜怒哀楽の先を表現できる深みがある」「豊川さんが演じるハリソン山中という人物は、日本の映像作品では新しい、インテリジェンスで悪魔的なキャラクター」とそれぞれ分析した上で、「日本で演じられるのは、この2人しかいない」と太鼓判を押した。大根仁監督、デイブ・ボイル監督大根監督と対談したのは、「忍びの家 House of Ninjas」を手掛ける気鋭の米監督デイブ・ボイル。本作は、主演を務める賀来賢人が、共同エグゼクティブ・プロデューサーとして製作陣にも名を連ねる忍者アクション。賀来さんが、類い稀なる才能を持つ優秀な忍びでありながら、その優しさが仇となり大きなトラウマを抱える俵家の次男・晴(ハル)役を演じている。「もともと忍者ものに興味があったので、賀来さんが持ち込んだ企画書に、すごくワクワク感と可能性を感じた。忍者ものは山ほどあるが、誰も見たことがない忍者ものにしたい」(ボイル監督)。終始、流暢な日本語で語ったボイル監督は、日本語を勉強するために、伊丹十三監督の『たんぽぽ』を100回以上鑑賞したそうで、出演者である宮本信子が本作にキャスティングされたことに感激した。MEGUMIが恋愛リアリティショーをプロデュース テーマはヤンキー!トークパネルを締めくくったのは、俳優、タレントに加えて、プロデュース業でも活躍するMEGUMI。この日は、まず、MEGUMIさんがメインMCを務める恋愛リアリティショーの製作決定が発表された。年内の配信が予定されており、詳細については、近日情報解禁される。MEGUMIもう1つのトピックが、MEGUMIさんがプロデューサーとして、恋愛リアリティショーの企画開発に取り組んでいるという発表だ。こちらは、製作決定には至っていないが、MEGUMIさんは「ヤンキーの恋愛リアリティショーをやります!」と宣言。「私も元ヤンキーですし、好きだ、嫌いだ、許せねぇとストレートに感情を表現するヤンキーは、日本が忘れかけたマインドを思い出させてくれるし、世界から見れば面白いはず」と意気込んでいた。(シネマカフェ編集部)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2024年02月08日映画『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』公開記念舞台挨拶が2月7日(水)に都内劇場にて行われ、主演の竹内涼真、主題歌を担当し、さらに本編内とある重要なシーンに出演している菅田将暉が菅原伸太郎監督とともに登壇。「久々の共演」と言い合う二人の貴重な朋友トークが交わされただけでなく、竹内さんが客席の観客に“逆質問”をしたり、菅田さんが突如現れたゴーレムに笑顔を教えたりと、盛りだくさんな舞台挨拶となった。『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』は日本テレビ×Huluによる共同製作の連続ドラマ「君と世界が終わる日に」初の劇場版。ゴーレムウィルスという嚙まれたら化け物になってしまう“謎の感染症”が蔓延する世界で、間宮響(竹内さん)は娘ミライがいると聞き、ユートピアと呼ばれる超高層タワーを目指す。果たして響は愛するミライを助け出すことができるのか…。この日をもって、菅田さんが出演していることが公式に解禁となった。竹内さん&菅田さんといえば映画『帝一の國』の共演が印象深いが、まさに『帝一の國』以来7年ぶりの共演となった。菅田さんの詳細の役柄は劇場で確認していただきたいが、菅原監督いわく「物語中盤に大きく話が転換する大事な役どころ。意味のある人に出てもらいたいと思って、ダメ元でお願いした」と経緯を明かす。当の菅田さんは、「一番難しい役だった」と頭をかきながらも、現場は「すごいいい雰囲気でした!」と伝える。「主演と監督の二人がタッグを組んでやってきた月日をすごく感じました。監督が指示を出しつつ涼真が意見を言うことで俳優陣も締まる。入りにくさは全くなかった」と言う。竹内さんは菅田さんとの久しぶりの共演で「すごい楽しみで、久々に会えると思っていたけど…会ったらほぼ顔は隠れていて(笑)」と菅田さんの脅威の特殊メイクにやや戸惑った様子。「菅田くん片目しか見えてなくて(笑)、うれしかったけど…何とも言えない空気。ちょっと誰だかわからないんですよ、久々だから恥ずかしいような次元じゃない」と二人で撮影話に花を咲かせた。舞台挨拶の終盤には、会場から質問を募集。本来なら終わるはずの時間だったが、竹内さんが、「どうしても目が合って」と挙手をしていないが客席に座る少年を逆当て。「俺たちに聞きたいことないかな?」と竹内さんがやさしく話しかけると、菅田さんも「手、挙げてないのに(笑)、映画は面白かった?」と同じくやさしく問いかけた。「質問ある?」と竹内さんがほしがると、少年は「うーん…あんなにぼこぼこにされて痛くなかったんですか?」と問い、二人ともうれしそうに答えていた。『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:劇場版 君と世界が終わる日に FINAL 2024年1月26日より全国にて公開ⓒ2024「君と世界が終わる日に」製作委員会
2024年02月07日東京ディズニーリゾートの各施設を結ぶモノレール、ディズニーリゾートラインでは、今年の1月1日より、「リゾートライナー(Type C)」の5編成目となるグリーンが運行を開始した。全5編成となる。この「リゾートライナー(Type C)は、「いつでも どこでも だれにでも ディズニーの世界観を提供したい」を開発コンセプトに、各車両にフリースペース設置とバリアフリー設備を充実させた新型の車両。大きくなったミッキーシェイプの窓からは、東京ディズニーリゾートの様々な景色を楽しめる。今回の新たなグリーンの運行開始により、「リゾートライナー(Type C)」は従前のイエロー・ピンク・ブルー・パープルとともに全5編成が揃った。そして、「リゾートライナー(Type C)」グリーンの運行開始を記念したフリーきっぷが、同じく1月1日始発より全駅で発売(~売り切れ次第終了)に。記念となるフリーきっぷと一緒に、グリーンのモノレールに乗車してみて。また、ディズニーリゾートラインをさらにに楽しめる期間限定のスペシャルコンテンツとして、リゾートライナーをテーマにした特別展示「Enjoy the ride! Resort Liner」を、リゾートゲートウェイ・ステーションのコンコースにて開催中(9月1日(日)まで)のほか、ディズニーリゾートラインオフィシャルウェブサイトでは、世代を越えた物語の始まりを感じさせるスペシャルムービー「あの頃もこれからも」編を好評公開中。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(シネマカフェ編集部)
2024年02月04日東京ディズニーリゾートは、バケーションパッケージの新プラン<【春限定】アトラクションもショーもキャラクターグリーティングも楽しむ 2DAYS>の販売を、1月30日にスタートした。この<【春春限定】アトラクションもショーもキャラクターグリーティングも楽しむ 2DAYS>は、2つのパークのアトラクション利用券、東京ディズニーシーのショー鑑賞券や好きなショーやパレードを選べ、宿泊もセットになった1泊2日のプランのこと。アトラクションもショーもキャラクターグリーティングもスムーズに利用できるため、バケーションパッケージでパークを快適に楽しみたい、という方におすすめのプランだ。また、バケーションパッケージならではの記念撮影が楽しめる点も特色で、東京ディズニーランドの「トゥモローランド・ホール」にて、このプランならではのミッキーマウス、ミニーマウスとの記念撮影を楽しめる。そのイメージカットでは、現在東京ディズニーランドで公演中のパレード「ミニー@ファンダーランド」の衣装となっており、バケーションパッケージでしか体験できない特別なひとときとなるに違いない。なお、同プランは1名から申込が可能で、利用期間は4月10日(水)~6月5日(水)。大人一人あたり58,600~317,700円となり、上記期間の全対象ホテルから算出した旅行代金となっている。暖かくなった春のパークでは、屋外のショーやパレード鑑賞もおすすめだ。そして期間限定コスチュームのミッキーマウスとミニーマウスの記念撮影も楽しみだ。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) Disney(シネマカフェ編集部)
2024年02月03日NHKは2月2日(金)、俳優の今田美桜が、2025年度前期(第112作目)の連続テレビ小説「あんぱん」のヒロインを務めると発表した。本作は、アンパンマンを生み出したやなせたかしと小松暢の夫婦をモデルに、中園ミホが脚本を手掛ける。同日、東京・渋谷のNHK放送センターで行われた記者会見には、ヒロインの朝田のぶを演じる今田さんが出席し「やっと皆さまにお伝えできてホッとしている。撮影はまだ先ですけど、のぶさんの思いを抱きながら、日本の朝を元気にできるよう精いっぱい努めたい」と決意表明した。写真撮影では、報道陣のリクエストに応える形で、アンパンマンの“アンパンチ”や、やなせ氏の妻がモデルとも言われるドキンちゃんのポーズも披露し、喜びを報告。ちなみに、今田さんが好きなキャラクターもドキンちゃんだといい、同席した中園氏は「今田さんは、ドキンちゃんにそっくり」と太鼓判を押していた。ヒロイン起用を知ったのは、NHKでの最終面談だったそうで「朝8時にうかがって、あんぱんとコーヒーを用意していただいて。8時なので、ちょうど『ブギウギ』が流れているのを見ながら、『(オファーを)受けていただけますか?』とサプライズで聞いてくださった。こちらが『よろしくお願いします』とお答えすると、皆さんがクラッカーを鳴らしてくださった」と粋な風景をふり返った。「最初はピンと来なくて、でもジワジワといろんな感情がめぐって、一瞬クルっと椅子を後ろにして。若干、涙もしました」(今田さん)。3365人が参加したオーディションでは、ビデオ審査の段階で「アンパンマンのマーチ」を様々な感情で伝えるよう求められたと言い「すごく難しかったなという思い。普段はなかなかないことなので、新しい経験をさせてもらった」と明かす。朝ドラへの出演は、「おかえりモネ」以来2度目で、「1年間同じ役を演じるのは、もちろん大変ですが、なかなか経験できることではない。緊張していますが、キャストの皆さん、スタッフの皆さんとは、きっと家族のような時間を過ごすと思うので、甘えながら、頼りながら、助けていただきながら、明るく元気に乗り越えたい」と意欲を燃やしていた。今田美桜&中園ミホ▽以下、中園ミホ氏と制作統括を務める倉崎憲(チーフ・プロデューサー)のコメント【作家・中園ミホコメント】ヒロインオーディションは実にすばらしい女優さんたちの競合となり、その中からたった一人を選ばなければならない私たちにとっても真剣勝負でした。今田美桜さんの最終オーディションに立ち合ったスタッフに何人かは涙を流していました。強く、あたたかく、瑞々しい演技に私も心をつかまれました。やなせたかしさんが生涯のパートナーとして選んだ暢さんは、きっとこういう女性だったに違いないと思わせてくれたのです。暢さんは『アンパンマン』に登場するドキンちゃんのモデルと言われています。そう言えば、好奇心に輝く大きな目のドキンちゃんは、美桜さんにそっくりです。【制作統括 倉崎憲 チーフ・プロデューサー】まずは今回ヒロインオーディションに応募して下さった3365人の皆様に感謝申し上げます。書類選考では一人一人の言葉の数々に、ビデオ選考ではとあるたった一言に、グループ選考や最終力メラテストでは、想いがのった芝居に、心が震えて思わず涙が出てくることもありました。3365人の、3365通りのそれぞれの想いをぶつけていただき、我々もとにかく全身全霊でオーディションに向き合わせていただきました。そんななか、最も心がぐらんぐらんに揺さぶられたのが、今田美桜さんでした。セリフーつーつへの的確な解釈、毎朝観たいと思わせてくれる凛とした佇まいと、周りを元気にさせる笑顔。嵩をぐいぐいと引っ張っていくヒロイン・朝田のぶを演じている今田さんが想像でき、撮影だけで約一年に及ぶ長期戦を一緒に走り抜けけたいと心から思えました。ご本人には直接ヒロイン決定をお伝えさせていただいたのですが、その時の今田さんの表情は一生忘れません。そして、やなせたかしさんをモデルにした柳井嵩役の発表、『あんぱん』の放送も今から楽しみにお待ちいただければ幸いです。【「あんぱん」概要】昭和のはじめ頃、高知の町中をものすごい勢いで走る少女がいた。「ハチキンおのぶ」(ハチキン:土佐弁で男勝りの女性)こと、朝田のぶ。一方、幼い時に父を病気で亡くした柳井嵩(やないたかし)は、叔父の家に引き取られ、そこでのぶに出会う。2人を結びつけたのは、一個のあんぱんだった…。本作は、実在の人物である、小松暢(1918―1993)とやなせたかし(1919―2013)がモデルとし、激動の時代を生きた波乱万丈の物語として大胆に再構成する。原作はなく、登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描かれる。(シネマカフェ編集部)
2024年02月02日東京ディズニーリゾート内の複合商業施設イクスピアリの映画館、シネマイクスピアリでは現在、大ヒット公開中のディズニー100周年記念映画『ウィッシュ』の装飾が施されたシアター、「ディズニーシアター」が登場。昨年末の設置以来、多くのゲストを魅了している。この「ディズニーシアター」では、各座席に座る観客たちのもとに、映画『ウィッシュ』に登場する“願い星”スターが舞い降りたかのようなシート装飾が施されている。シネマイクスピアリではシアター6で開催されており、2月1日(木)までは「3D 吹替版」、2月2日(金)以降は「2D 吹替版」を上映する。終了日は現在のところ未定で、毎週水曜に更新される上映スケジュールページにて、料金などと合わせて確認を。また、「ディズニーシアター」限定の<『ウィッシュ』願い輝くステッカー>を配布。チケットを持っている鑑賞のゲスト、一人につき1枚ステッカーを入場時に渡される。かわいい表情をしたスターがいっぱいの特別なシアターで、映画『ウィッシュ』の世界に没入してみて。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(シネマカフェ編集部)■関連作品:ウィッシュ 12月15日(金)全国公開© 2023 Disney. All Rights Reserved.
2024年02月01日3月31日(日)まで開催中の東京ディズニーリゾート40周年“ドリームゴーラウンド”がグランドフィナーレを迎え、「この夢はこれからも続いていく」ということを意味する~Everlasting Dreams~をテーマに、ラストを飾るスペシャルグッズが登場している。40周年の思い出を大切に残せるグッズとしては、40周年を彩ってきた思い出のグッズたちを宝物として残すことができる小物入れや、グランドフィナーレのスペシャルグッズが登場。小物入れはホワイトを基調としたボックスとローズピンクに輝く40周年ロゴのエンブレムが特徴的なデザインで、蓋の内側にはドリームガーランドやカンバッジなどを付けることができる仕様になっている。40周年の余韻に浸れるグッズとしては、ホワイトを基調としたオルゴール。そっと蓋を開けると、40周年のテーマソング「リビング・イン・カラー」が流れる。また、アニバーサリーのフィナーレを盛大に祝うデザインを施したアクリルブロックやグラスセットなども登場。アニバーサリーイヤーならではの祝祭感あふれるグッズで、40周年の余韻に浸ってみて。また、ディズニーの仲間たちとの40周年の思い出を胸に、夢がずっと続いていくことを描いた、キラキラ輝くグッズも登場。クリアホルダーセットは、色とりどりのドリームガーランドや、キラキラ輝くホログラムなどが施された3種類の異なるデザイン。また、5枚セットのポストカードは、それぞれグラデーションカラーが特徴で、大切な人へメッセージを送ることはもちろん、記念にとっておくのもおすすめだ。自宅でもアニバーサリーのフィナーレを感じることができるグッズとしては、アニバーサリーのフィナーレを祝うにぎやかなアートやモチーフが施された、白を基調としたプレートとマグカップも見逃せない。自宅の食卓で40周年の思い出に会話を弾ませたり、部屋に飾ったり、様々な用途で、さりげなく40周年の思い出をよみがえらせてくれるグッズだ。そしてグランドフィナーレを祝うお菓子として、祝祭感あふれるデザインのパッケージのお菓子が登場。カラフルなガーランドと様々なキャラクターがデザインされているチョコレート、ミッキーマウスとミニーマウスがプリントされたクッキーに、ふわふわの食感にチョコクリームとストロベリーチョコクリームの味わいが特徴のマシュマロも登場した。40周年の締めくくりにパークを楽しめる身に着けグッズとしては、40周年ならではのグッズとして、グランドフィナーレデザインのガーランドをはじめ、グランドフィナーレデザインのディズニーキャラクターたちが手描き風に表現されたビッグシルエットのTシャツやトートバッグ。トートバッグは光沢のあるオーロラカラーが特徴で、普段のファッションのアクセントとしてもおすすめだ。パークでは一緒に手持ちバルーンを合わせて、40周年を締めくくるコーディネートを楽しんでみては。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(シネマカフェ編集部)
2024年02月01日第58回アカデミー賞で10部門11ノミネートされたスティーブン・スピルバーグの名作が38年の時を経て、ミュージカル映画として蘇った『カラーパープル』のジャパンプレミアが1月29日、都内で行われた。本作は、父に虐待され10代にして望まぬ結婚をさせられた主人公セリーが、最愛の妹と生き別れ、不遇な日々を送る中でも不屈の精神で人生を変えていく物語。新鋭ブリッツ・バザウーレ監督が、《希望》と《自己肯定感》を求める女性たちの姿をエモーショナルにとらえ、圧巻の歌声が観る者の心を奮い立たせる力強いミュージカルとなっている。プレミアには、映画コメンテーターのLiLiCo、お笑いトリオ“3時のヒロイン”から、ゆめっちとかなでが出席。LiLiCoさんは「映画によって満たされるって、こういうことなんだなと思った。映画を観てから、ずっとこの作品に浸っているし、女性が声をあげられるパワーももらえる」と本作にノックアウトされた様子。「遠い国、遠い時代の話って思っちゃうかもしれないけど、家族ってそれぞれだから、共感できる部分もあるはず」と話していた。LiLiCoまた、ミュージカル映画としてリメイクされた点には「ミュージカルにしたくなる気持ちは分かる。こんなに素晴らしいものになるんだから。辛いことが描かれたり、訴えたいメッセージもあるけど、ポップな楽曲で希望を持たせてくれる」と独自の分析を披露した。「喜怒哀楽、感情がいろんなところ行くけど、女性って素晴らしいと感じましたね」(ゆめっちさん)、「すごく心が揺さぶられた。曲もダンスも素晴らしくて、ずっと目が離せないし、最後は涙してしまった」(かなでさん)と“3ヒロ”の二人も、本作の魅力を熱弁した。ゆめっち、かなでまた、二人が「映画を観ながら、思わず体が動いちゃった」とふり返る楽曲について話題が及ぶと、かなでさんが劇中歌「Push Da Button」に合わせて、激しいダンスを披露する場面も。ゆめっちさんが手拍子を、LiLiCoさんがパワフルな歌唱で、かなでさんを盛り上げ、会場を熱気に包んでいた。『カラーパープル』は2月9日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:カラーパープル(2023) 2024年2月9日より全国にて公開© 2023 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
2024年01月29日「ユミの細胞たち」で共演したアン・ボヒョンとパク・ジヒョンが再タッグを組んだコミカルクライムアクションドラマ「財閥 x 刑事」が、1月26日(金)23時30分よりディズニープラススターにて独占配信開始。それに先立ち、1月23日に韓国・ソウルで行われた制作発表会見の様子が到着した。制作発表会ではハイライト映像の上映後、フォトセッションが行われた。ソロ撮影では、捜査ドラマらしく、それぞれが事前に準備してきたバラエティ溢れる”銃”ポーズで決める。集合写真を撮るためにキム・ジェフン監督が壇上に上がる際には、俳優たちが拍手でお出迎え。和気あいあいとした雰囲気は撮影現場の温かな様子を物語っているよう。集合写真を撮り終わると、MCを交えてのトークがスタートした。ひょんなことから警察署にコネ入社し、凶悪犯罪捜査一課の刑事となった財閥3世のチン・イスが、“目には目を”ならぬ、”金には金を、コネにはコネを”という新しい捜査スタイルで犯人を追い詰める痛快な捜査劇。キム・ジェホン監督は「これまでディズニープラスで配信されてきた刑事ものの痛快さは継承しながらも、勧善懲悪の要素を踏襲しようとはしませんでした。今作は推理捜査ものであるため、毎回新鮮で多彩なエピソードを見せようと努力しました」とコメント。「これまで見たことのないキャラクターと物語を見ることができると思います」と自信をみせた。アン・ボヒョン、漫画に出てくるようなヘアスタイルの秘訣語る異色のヒーロー、チン・イスを演じるのは、「梨泰院クラス」で一躍人気俳優の仲間入りを果たしたアン・ボヒョン。「イスは憎たらしい行動をたくさんするのに憎みきれない、そんなキャラクター。そのため、これまでのどの刑事ものよりも、清涼さとスカッとする爽快さを感じられると思います」と、その魅力を紹介。「マイネーム:偽りの復讐」(以下、「マイネーム」)に続き、今作でもアン・ボヒョンを“刑事役”に据えたキム・バダ脚本家からは、打ち上げの席で「イスは当たり役」と言われたそうで「キム・バダ作家は、シナリオを書いている時から、ある程度(僕に)期待をしていたようです。1、2話の編集版を観て大変満足してくださったそうで、“この役はあなたにぴったりね”と言われ、とても嬉しかったです」と笑顔を見せた。また、今作では特に、外見的な役作りにこだわったそう。「刑事だけど御曹司という設定なので、シャープなボディラインを作るため、有酸素運動をたくさんしました」とアン・ボヒョン。漫画に出てくるような独特のヘアスタイルについては「撮影では、毎回スプレーを1本使い切っていました。おかげで、髪がタンフル(フルーツ飴)のようにパリパリに固まって、風が吹いても、全く崩れないんです」と明かす。「前髪2本を眉毛に固定させたのも多くの方をイラつかせたようで(笑)。これは成功なのではないかと。頭皮には諦めが必要でしたが、監督やスタッフが気に入ってくれたので良かったと思います」と話し、会場を笑いに包んだ。今作は痛快なアクションシーンも見どころの一つ。「今回の武術監督さんはこれまでも僕と4作品でご一緒させていただいている方なので、僕がうまくできること、得意とするものを加味してアクションシーンを作ってくださいました。監督も代役を立てずに演じることを望んでいたので、できるだけ自分の力でやり切りました」と話すアン・ボヒョン。するとMCがキム・ジェホン監督に、“アン・ボヒョンのヒーローとしての能力値は?”とズバリ質問。すると、監督の隣に座っていたアン・ボヒョンは一気に緊張が高まった様子でペットボトルを手に取り、水をごくりと飲む様子。監督が「想像以上です。僕が見てきた俳優の中で最高だと思います」と話すと、安堵したように監督の手をぎゅっと握った。パク・ジヒョン、アクションスクールに通い7キロ体重増量で刑事役にイスと捜査パートナーとなる凶悪犯罪捜査一課チーム長のイ・ガンヒョン役には、「王は愛する」から「時速493キロの恋」「財閥家の末息子」など多彩な演技でジャンルレスに活躍するパク・ジヒョン。今作では、責任感が強く、犯人逮捕に命をかける熱血刑事役を体当たりのアクションで演じた。「サバサバした性格が私に似ていて、演じていて楽しかったです。より自分に近いキャラクターなので、視聴者の皆さんにもキャラクターの魅力をダイレクトに伝えられたのではないかと思います」と語り、「ガンヒョンを演じるにあたり、女性刑事としては少し線が細いと言われたため、7キロほど増量しました。また初めてアクションに挑戦するので、アクションスクールにも通ったり、ケンカが強い雰囲気を出すために表情演技や振る舞い方などを研究したりして、役に臨みました」と役者魂を見せた。ドラマをより盛り上げるのが、個性派ぞろいの凶悪犯罪捜査一課チームのメンバーたちだ。ガンヒョンの頼れる友人パク・ジュニョン役を演じたカン・サンジュンは、「僕は、イスの“参入障壁”となり、イスを牽制する役でもあるので、監督から”イスに引けを取らない体型にしてほしい”と特別オファーをいただき、10キロから12キロくらい増量しました(笑)」と明かす。「筋トレをするときにも、ボヒョンさんに体重を聞き、“80キロくらい”と言われると、80キロのダンベルを持ち上げるようにしてみたりしました」と、アン・ボヒョンの存在が役作りに大きく影響した様子。捜査一課の“MZ世代(ミレニアム世代&Z世代)”チェ・キョンジン役のキム・シンビは、捜査1チームのケミストリーを聞かれると、「ものすごく良かったです」とひと言。すると隣に座っていたカン・サンジュンが、「イスを含む4人でいるとき、イス以外の3人でいる時、2人ずつでいる時のケミストリーが全く違う。そこもおもしろいところです」とさりげなくフォロー。今回登壇した俳優の中で、唯一“刑事”ではない国立科学捜査研究員の解剖医コン・ジウォン役のチョン・ガヒは、監督から”圧倒的なセクシーさ”を要求されたのだという。チョン・ガヒ流”セクシーな解剖医”とはどんな姿なのか、ぜひ本編でも注目してみてほしい。ドラマの見どころを尋ねる質問に「撮影現場が楽しく、とても幸せでした。その雰囲気が映像からも滲み出ていると思います」(チョン・ガヒ)、「毎話バラエティあふれる楽しいストーリーが描かれているので、”毎話が見どころ”と言いたいです」(キム・ソンビ)、「チキンとビールにピッタリあう作品だと思います。一週間、一生懸命働いた後、金曜の夜に美味しいビールを飲みながら観ていただきたいです」(カン・サンジュン)とそれぞれ回答。パク・ジヒョンも「今までに見たことのない奇想天外な捜査が次々と出て来ます。イスと私たち捜査一課が事件を解決していく姿を、『これってあり?』と思ったりしながら見ていただけると楽しいのではないかと思います」と魅力をアピール、アン・ボヒョンは「本当にスカッとする要素が詰まった作品なので、気楽に楽しんでいただきたいです!」と自信をのぞかせた。「財閥 x 刑事」は毎週金・土曜日23時30分よりディズニープラス スターにて2話ずつ独占配信(全16話)。(シネマカフェ編集部)
2024年01月27日前田敦子、カルーセル麻紀、哀川翔、坂東龍汰が1月18日、三島有紀子監督の長編10作目となる最新作『一月の声に歓びを刻め』の完成披露上映会イベントで行われた舞台挨拶に登壇。メインキャスト陣が全員顔を揃えるのはこの日が初めてとなった。『繕い裁つ人』『幼な子われらに生まれ』『Red』などで知られる三島監督自身に起こった経験にインスパイアされた本作は、「性暴力と心の傷」をテーマに、心の中に生まれる罪の意識を静かに、深く見つめる。八丈島の雄大な海と大地、大阪・堂島のエネルギッシュな街と人々、北海道・洞爺湖の幻想的な雪の世界を背景に、3つの罪と方舟をテーマに、人間たちの“生”を圧倒的な映像美で描いていく。自主制作スタイルで本作を製作した三島監督。「私を含めてたった二人で映画を作ろうと決めて、お金も集まってない、配給も公開も決まってない中でキャスト・スタッフの皆さんが一緒にこの映画を作ろうと言ってくださった。それが本当に嬉しくて、このように完成披露上映会を迎えることが出来て感慨深いです」と、ソールドアウトの会場を見渡し感激の様子。3つの島を舞台に物語が構成される本作は、別々の話が1つの物語へと繋がっていくため、撮影自体も別々に敢行された。それゆえに俳優陣が全員顔を揃えるのはこの日が初。大阪編でれいこを演じた前田さんは、「キャストの皆さんと今日初めてお会いすることができて凄く嬉しくて。楽屋でキャッキャしていました」と明かすと、洞爺湖編でマキを演じたカルーセルさんは「今日はあっちゃんに会えて嬉しくて、楽屋であっちゃんとお喋りが弾みました」と語った。三島監督からのオファーを1か月悩んだ末に引き受けたという前田さん。「メッセージ性のある役をオファーしていただいたものの、こんなに真剣に悩んだのは初めて。でも三島監督は懐の深い方だったので待ってくださってくれて、私はその胸に飛び込ませてもらいました」と感謝を語る。これに三島監督は「1か月悩んで答えを出してくれたことに誠実さを感じました。役と真剣に向き合ってくださって、やりますと言ってくれた時は思わず台本を抱きしめました」と念願叶ったようだった。一方、カルーセルさんは昨年1月に行われた洞爺湖ロケについて「空港に着いたらマイナス20度で大雪。スタッフが迎えに来られず、タクシーでホテルに行こうと思ったら高速道路も通れず、途中で降りて3時間半かけてホテルまで辿り着きました。撮影は早朝からなので焼酎を飲んでパックして寝たけれど全然寝れない。しかも化粧をして撮影現場に行ったら猛吹雪で何も撮ることが出来なかった」と撮影時を回想。映画『八甲田山』を引き合いに出して「あの映画はマイナス16度の撮影らしいけれど、こっちはマイナス20度よ。座ったらおしりがやけどするくらい寒かった。わたし81歳ですよ!?」と過酷さを訴えると、三島監督は「テストまでは寒さで震えているのに、本番になると体の震えが止まる。カルーセルさんが雪原を歩くシーンがありますが、それを撮った時はスタッフ一同感動」とふり返った。八丈島編で誠を演じた哀川さんは「八丈島は行き慣れた場所なので、知り合いの島民もいて良くしてもらった。長いセリフもあったけれど、心情的にもスッといけた。画作りが監督の中で明確だったので俳優としてやりやすかった」と回想。大阪編でれいこ(前田さん)と出会うレンタル彼氏トト・モレッティ役の坂東さんは「撮影は2日間と短いものでしたが、濃い撮影で無駄のない時間を過ごしました。前田さんとも三島監督とも密に話し合いが出来たうえで撮影できたのは嬉しかった」と手応えを得ていた。カルーセルさんのサービス精神によって終始明るい雰囲気となった舞台挨拶も、終了の時間に。最後に三島監督は「劇中には何人かのれいこが出てきます。それは特定の人とは限らず、もしかしたら皆さんの中にもいるかもしれない。そんな気持ちで映画を観ていただき、それぞれのれいこを見つけてほしいです」とアピール。さらに前田さんも「麻紀さんから始まり、哀川さんと私と繋がって。色々なものを受け取ってもらえる作品であり、三島監督の映画愛が詰まった気持ちのいい作品です。美しい世界が広がっているので、五感を使って最後まで堪能してください」と充実した表情で呼び掛けていた。『一月の声に歓びを刻め』は2月9日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:一月の声に歓びを刻め 2024年2月9日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© bouquet garni films
2024年01月19日イ・ドンウクとキム・へジュンが共演する韓国ドラマ「殺し屋たちの店」が、本日1月17日(水)17時よりディズニープラス スターにて独占配信開始。これに先駆け、1月15日に韓国・ソウルで制作発表会が行われ、主演のイ・ドンウク、キム・ヘジュンをはじめ、共演のソ・ヒョヌ、チョ・ハンソン、パク・チビン、クム・ヘナと、イ・グォン監督が登壇。約1時間にわたり、ドラマの魅力をアピールした。今作は、カン・ジヨン作家の人気小説を基に、ある日突然、殺し屋集団に命を狙われるようになった大学生の生存を賭けた戦いを描くクライムスリラー。予告編が公開されるやいなや、スタイリッシュな映像とリアリティ溢れるアクションシーンが話題となった。この日、ブラック系のシックな装いで登場した7人。トーク前に行われたフォトセッションでは、それぞれが演じた役の必殺技ポーズをとって集合写真を撮るなど、和気あいあい。撮影現場の雰囲気の良さをうかがわせた。イ・ドンウク演じるジンマンは「かっこよくて戦闘力のある人物」予告編がスクリーンで流れた後、MCを交えてのトークがスタート。まずは、本作で企画から脚本、演出までを担当したイ・グォン監督は「同じく演出家をしている妻(イ・オンヒ)から原作小説を勧められて読んでみたところ、とてもおもしろかったんです。“年を取る前に本格的なアクション作品を作ってみたらどうか”という妻の助言もあり、3年前に脚本を書き始めました」と監督。今作の主人公は、イ・ドンウク演じる“殺し屋御用達のオンライン兵器販売サイトの運営者”ジンマンと、キム・ヘジュン演じる“ジンマンの姪”ジアン。物語は、ジアンが、ジンマンの死の知らせを受けたところから始まる。ジンマン役に原作小説のイメージとはイ・ドンウクを抜擢した理由について聞かれたイ監督は、「ドンウクさんと外見的にシンクロするところはありません。しかし、今作はそんなジンマンの過去にフォーカスを当てたもので、かっこよくて戦闘力のある人物として描いています。その役にふさわしい人を考えた時、イ・ドンウクさんの姿が思い浮かびました」と説明した。そして、今作で最高のケミストリーを見せている“叔父”のイ・ドンウクと“姪”のキム・ヘジュン。イ・ドンウクは「へジュンさんは、”冴えないお兄さん“である僕をサポートしてくれたり、現場の雰囲気を盛り上げたりしてくれていました」と感謝。一方のキム・へジュンも「とても頼りになる先輩でした」と明かし、「アクションスクールでの練習が大変だと言ったら、”けがに気を付けて。自分ができる範囲のことをすればいい“と話してくださりました」と2人のエピソードを語った。やるかやられるかの攻防…イ・ドンウク「実践的なアクションは新鮮」今作最大の見どころは、主人公たちと殺し屋集団の、やるかやられるかの攻防戦だ。銃を搭載したドローンや四足歩行の殺人ロボットなどの最新型兵器も度肝を抜くが、注目したいのは、キャラクターごとに異なる必殺技。これまでの作品ではファンタジー要素の強いアクションが多かったというイ・ドンウクは「今回はより実践的なアクションだったので新鮮でした。ジンマンは元傭兵という設定ということで、特殊部隊で使うテクニックを練習しました」と熱弁。一方、キム・ヘジュンはムエタイアクションに挑戦したそうで「アクションスクール初日に行った体力づくりプログラムがきつすぎて、その日のうちに辞めたいと思いました」と打ち明けながら、「でも、アクション監督に“腹をくくって、作品に打ち込め”と言われ、覚悟を決めました」と苦労を吐露した。撮影中、そんなキム・へジュンのアクションを何度も間近で見ていたパク・チビンは「特に冷蔵庫から飛び降りてから始まるアクションがかっこよくて印象的でした」と絶賛した。チョ・ハンソン「ドンウクさんとは息がぴったり合って、いいシーンに」殺し屋の一人ソンジョ役のソ・ヒョヌは、「一撃必殺を得意とするスナイパー役なので、銃を使う映像を観たり、銃の扱いに慣れるために(暇さえあれば)銃に触ったりしていました。アクションスクールでは“転がって逃げる”練習をたくさんしたので、具合が悪くなりましたね」と笑顔を見せた。チョ・ハンソン演じるベールは、ショートナイフの使い手で“道徳感ゼロのサイコパスな殺し屋”。チョ・ハンソンは、「ショートナイフを使うのは初めてでしたし、作り物だとしても危ないので、準備は入念にしました。ドンウクさんとナイフを使って戦うシーンが多かったのですが、ドンウクさんとは息がぴったり合って、どれもいいシーンに仕上がりました」と自信を覗かせ、イ・ドンウクに「ありがとうございます」と感謝。イ・ドンウクはそれに対し、笑顔でぱちぱちと手を叩き、親指を立てて“いいねポーズ”。劇中では見られない仲の良さを見せた。「韓国のアンジェリーナ・ジョリー」の異名をとるクム・ヘナ予告編が公開された当時、そのアクション演技で「韓国のアンジェリーナ・ジョリー」とのニックネームを得たクム・ヘナ。今回、グラップリング(関節技や締め技)に挑んだクム・ヘナは、役作りのために行ったハードなトレーニングで筋肉量が3キロも増えたという。「組技が多いせいで、練習中は吐き気に悩まされました。あまりに大変で降板も頭をよぎりましたが、頑張っているうちに自然と体が動くようになりました。苦労はありましたが、素敵なニックネームをいただけたのでうれしいです」と笑顔を見せた。そんなクム・ヘナのアクションシーンは共演者からも好評で、イ・ドンウクは「さかさまになって回転しながら銃を撃つシーンのヘナさんに惚れた」とべた褒め。本編でのクム・ヘナの華麗なアクションシーンにも注目だ。一方、パク・チビンは、ジアンの小学校の同級生で、殺し屋たちとの戦いに巻き込まれてしまうジョンミン役。大学でコンピューターを専攻する“ハッキング名人”という設定ゆえ、残念ながらアクションは必要なかったそう。「殴られっぱなしの役ですし、見たことがない兵器がたくさん出てくるので、どう演じればいいのか悩みました。でも、へジュンと二人で襲われるシーンを撮った際には、ドローンが迫ってくるあまりの恐怖に、自然と感情移入ができました」と撮影をふり返った。ちなみに、「他のキャラクターの必殺技が使えるなら、誰の何?」という質問には、イ・ドンウクとチョ・ハンソン、パク・チビンがスナイパーであるソンジョを選択。すると、演じたソ・ヒョヌは、「誤解されているかもしれないけど、スナイパーも簡単な仕事ではありませんからね」と複雑な表情。ヘナも「あんなに苦労したのに、誰も私の役をしたがらないのが寂しいです」としょんぼりした表情も。会見が終わり、俳優陣が降壇する際には、キム・へジュンとイ・ドンウクが2人で腕ハートを作って、記者陣へサービス。仲のいい“叔父と姪”の姿を、共演者たちも温かな笑顔で見つめていた。「殺し屋たちの店」は毎週水曜17時よりディズニープラス スターにて2話ずつ独占配信(全8話)。(シネマカフェ編集部)
2024年01月17日高良健吾、大東駿介、石田卓也らの共演で20年前と現在を繋ぐふたつの殺人事件を描く『罪と悪』。1月16日、本作の完成披露舞台挨拶にキャスト陣や齊藤勇起監督が登壇した。映画本編上映前、観客の拍手につつまれ登壇したキャストと監督。高良さんが「とても思い入れのある『罪と悪』の舞台挨拶ができて嬉しいです。この4人で立てることができて嬉しいです」と語り、大東さんも「この映画を皆さんに観ていただけるのは嬉しいですし、楽しんでいただければ」とコメント、石田さんも「僕たちがつくりあげたこの作品を観ていただけることが本当に嬉しくあります。楽しんでいただければと思います」と続けて挨拶。監督が「都会の片隅で書き上げた脚本に、素晴らしい仲間たちが一緒に映画をつくるといってくれて、感無量の中、ようやく完成した作品をみなさんに観ていただけるのがうれしいです。4人で立っているこの姿は脚本を書いていた時は全く想像ついていなかった世界と景色なので、この後映画で繰り広げられる世界をみなさん楽しんでいただければと思います」と挨拶した。一昨年の夏、福井でのオールロケで行われた撮影から1年半の時を経て観客に届けられることに、「(撮影は)一昨年なんですけど、皆でこの作品、役というのに必死に向き合って、答えが見つからない時はこのふたりの顔を見て、自分が困ったときに目の前にいる人から何かをもらって答えを導き出すというのはなかなかないので、作品が完成して、ここに立てて、感無量です。本当に嬉しいです」と繰り返す高良さん。齊藤監督も「誰にも求められないまま、オリジナル脚本を書き初めて、オリジナル脚本でデビューというのがずっとやりたかったので、いろいろなスタッフや仲間たち助けてくれてここまで来れた」と、それぞれ感慨深い様子で話した。10代のころから、オーディションなどでも顔を合わせることも多かったという高良さん、大東さん、石田さん。3人に本作で改めて共演した感想、同世代での撮影だからこその刺激があったという話になると、「僕らデビュー当時、学園ものたくさんあって。それぞれの学校でわちゃわちゃしてましたね(笑)」という大東さんに、「そういう時代でしたよね」と高良さんも当時を思い出す。「嬉しかったですね。10代の時からそういうところで競ってたし、20年後にこうやって再会してやれるっていうのは信頼感が違いますね」とこの3人の共演を改めて喜ぶ高良さん。「安心感があったよね」という石田さんに、「『20年経てできて嬉しい』っていうのをお互いの顔を前にして言えるっていうのが嬉しいですね。あとは20年間で自分の人生に向き合って、いろいろなことインプットして、“生きてきた”その背景が背中にあるんですよね」という大東さん。「今まで(僕たちも)会ってなかったっていうのも良かったよね」という石田さんに、「この作品にぴったりあってるんですよね。それぞれが語り合っているシーンでは、芝居をしているより、もう一個その先にいるような、語り合っているようなかんじだった」と、大東さんも改めて本作の役柄とシンクロするような3人の関係性に熱い思いが込み上げている様子。そんな奇跡のようなシンクロに、監督は「これは意図してたってことにしてもいいですけど(笑)クランクイン前に4人で話し合った時に出来上がったかたちが、いままでの経験につながってそういう芝居になったのかな。顔合わせくらいで、何気ない話をしていて、でもあの時間が至福の時間だった」と分析。高良さんは初監督作品である齊藤監督についても「自分の色に染めないで、僕たちに委ねてくれるっていうのがすごかったですね」とその演出を絶賛した。監督の地元でもある福井での撮影についても、「雄大な土地に背中を押されたよね」という大東さん、「福井の方達にも助けられましたよね」と話す高良さん。「僕地方行ったら散歩するのが好きで2~3時間歩いてましたね。卓ちゃんとも『ああいう時期あったね~』って話しながらずっと歩いてましたね」と石田さんとのエピソードを披露した。そこから、幼なじみ3人が対峙する、少年時代のある事件と20年の時を経た現在で起こる事件を繋ぐ真相が大きな柱となっている本作にかけて、20年前の自分と変わったこと、変わっていないことについて賑やかなやりとりが続き、会場から笑いが起こるひと幕も。その中で、大東さんは高良さんの印象を「僕は同じ時代を生きたと言いつつ、高良くんは10代の時から光をまとって、異質な輝きを放ってて、いまでもそうだと思いますがね」と、いまだからこそ言える高良さんの魅力を熱弁した。そんな3人とのタッグに、「20年前というと、日本映画が“ゼロ年代”と言われて、ミニシアターが流行っている時で、僕も映画を見ていて、高良さん、大東さん、石田さん、皆さんスクリーンにいたのをすごく覚えています。その20年前の方達をこの映画でキャスティングして、出てもらえるっていう第一段階で僕は勝手に感慨深かったですね」と監督。そして「この3人と、映画をつくりあげて、この場に立っているっていうのが、一番大きな変化ですね。スクリーンで観てた人たちとやれているっていうのがね」と改めて感慨深い様子。大東さんも「同じ俳優といえども、3人が全然違う道筋を辿ってきて、それぞれの人生を歩んできて、そういう3人が肩を並べて一緒に作品をやれているというのがすごいですよね」と、改めて喜びを噛み締めていた。最後に「いまも話した通り、オリジナル脚本でやっとつくりあげることができました。どこかの心の片隅に残ってくれる映画になっていたら嬉しいです」と監督。「この映画を見ることによって、それぞれにとっての罪であったり悪であったりを今一度考えてみる、考える時間を持ってしまうという、新しい自分の価値観に触れる瞬間でもあると思います。自分の中の新しい自分に出会えるものになっていると嬉しいです。10代の頃から一緒にやってきた3人でやれたものを皆さんに見てもらえるのは本当に幸せです」と高良さんが締めくくった。『罪と悪』は2月2日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:罪と悪 2024年2月2日より全国にて公開©2023「罪と悪」製作委員会
2024年01月17日米「クリティクス・チョイス・アワード」の外国語映画賞に『ゴジラ-1.0』がノミネートされたことを受け、山崎貴監督が1月14日(現地時間)にカリフォルニア州サンタモニカで開催された授賞式に参加。その前日には、アカデミー賞視覚効果賞のノミネート作品を決めるために実施される「Bake Off」にも参加した。国内では1月14日までの73日間で観客動員346万人、興行収入53.2億円を突破。北米では1月13日までの44日間で興行収入5,006万ドル(=約72億円)を超え、先週末にアニメを含めた日本映画の興行収入で北米歴代2位に浮上した本作。世界各地で“ゴジラ旋風”を巻き起こし、現在、日本興収も含めた全世界興収では現在140億円を突破している。今回、山崎監督が参加したクリティクス・チョイス・アワード(CriticsChoice Awards)は、アメリカ・カナダの映画批評家による映画賞であり、アカデミー賞の前哨戦として注目されている賞の1つ。授賞式には、ノミネートされたロバート・デ・ニーロやレオナルド・ディカプリオ、エマ・ストーン、マーゴット・ロビーらに加え、ハリソン・フォード、ジョディ・フォスター、メグ・ライアンらも出席し、超一流ハリウッド俳優や名監督が勢ぞろい。全米が注目する大舞台に山崎監督も登場。ハリウッドセレブたちと共にレッドカーペットを歩いた後、約3時間にもおよぶ授賞式に参加した。惜しくも外国語映画賞の受賞は逃した(『落下の解剖学』が受賞)ものの、山崎監督は「スターだらけで、本当に凄い異空間でした。そんな中でかなりの人たちが『ゴジラ観たよ』と言ってくれて、写真を一緒に撮ろうとむこうからグイグイ来てくれて、『ゴジラ-1.0』が浸透してくれていることが分かって嬉しかったです」と笑顔で語った。また、その前日1月13日(現地時間)には「第96回アカデミー賞」の視覚効果賞ノミネート作品を決めるために実施される「Bake Off」にも参加。世界で最も有名な映画の祭典「アカデミー賞」の視覚効果賞(Academy Award for Visual Effects)は、その年に公開された映画の中で最も優れた視覚効果(VFX)を用いた作品に与えられる栄誉。過去には『スター・ウォーズ』『タイタニック』『アバター』などの映画史を代表する傑作が受賞してきた。12月21日(現地時間)には視覚効果賞のノミネート候補10作品、通称“ショートリスト”が発表され、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE』などのハリウッド大作と共に、『ゴジラ-1.0』が選出。同賞のショートリストに選出されるのは日本映画で初めての快挙となる。1月13日に行われた「Bake Off(ベイクオフ)」とは、アカデミー賞視覚効果賞のショートリストに残った10作品によるVFXについてのプレゼンテーションの場であり、その内容を受けて最終的なノミネート作品5本が選出される。各作品のVFXスーパーバイザーなどが登壇し、3分間のプレゼン、10分間の本編映像、約5分間のQ&Aが行われる。『ゴジラ-1.0』からは白組の山崎監督、渋谷紀世子氏、高橋正紀氏、野島達司氏が登壇。もちろん、邦画として視覚効果賞の「Bake Off」に参加することは初。白組ならではのハイレベルなVFX技術と古典的な手法を合わせた撮影技法の発表に、その日一番の歓声が巻き起こり、会場を大いに沸かせていた。「Bake Off」の休憩中や終了後には、山崎監督らのもとへ映画関係者が駆け寄り、「プレゼンが素晴らしかった」「私にとって2023年No.1の作品だった」などなど、ひっきりなしに声をかけられる場面も。また、『ブルース・ブラザース』や『星の王子 ニューヨークへ行く』の監督などで知られるジョン・ランディス自らが山崎監督のもとに駆け寄り、「とにかく素晴らしい映画だった」と声をかけると山崎監督も感激。確かな手応えを感じながら、現地を後にしていた。「アカデミー賞」視覚効果賞のノミネート5作品は1月23日(現地時間)に発表予定。授賞式は現地時間3月10日(現地時間)に行われ、受賞すれば邦画のみならず、アジア映画で初の快挙となる。『ゴジラ-1.0』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.
2024年01月15日変声期に悩む合唱部の男子中学生と、歌がうまくなりたいヤクザの交流を描いた和山やまの人気コミックを実写映画化した『カラオケ行こ!』の初日舞台挨拶が1月12日(金)、都内で行われ、主演の綾野剛、オーディションで選ばれた新星・齋藤潤が登壇した。綾野さんが演じるのは、組のカラオケ大会で最下位になることを回避するため、何が何でも歌を上達しなければならないヤクザの成田狂児。勝負曲はX JAPANの「紅」という設定になっており、「迷いなく情念を込めて」熱唱したと回想。映画を観たばかりの観客に対しては、「いきなり冒頭から『紅だ~』と叫んで、驚かせてすみません」と釈明していた。綾野剛一方、狂児にカラオケに誘われ、歌の指導を頼まれる合唱部部長の中学生・岡聡実を演じた齋藤さんは、「リハーサルで初めて聞いたときは、衝撃でした。裏声で歌うとこうなるんだって」と綾野さんの“裏声熱唱”をふり返っていた。齋藤潤ちなみに綾野さんは、オーディションに同席し齋藤さんが、主役に抜てきされる過程を見守っており、「実寸大の齋藤潤くんの成長を焼きつけようと、キャスト、スタッフが集結し、この作品のカラーになっている」としみじみ。「彼は目を背けずに、現場に向き合っていた。リスペクトしています」と敬意を示した。役柄の関係性から「ヤクザと中学ですから、ふたりが、絡み合っちゃいけなかった」とも明かし、「そこはすごく不安だったと思いますし、手応えを感じずに帰ることもあったと思うが、最後までやり遂げた」と労をねぎらった。この言葉に、齋藤さんは「こうしてチャレンジングな役で、大きく出演させていただくのは初めて。気持ちが追い付かないが、関わったすべての皆さんに感謝したいです。いま、ここに立てているのは本当に幸せ」と感激した表情。撮影はもちろん、数多くのプロモーションもこなし「お芝居だけではなく、いろんなことを受け取った大切な作品です」と誇らしげだった。舞台挨拶には、綾野さん&齋藤さんに加えて、共演する芳根京子、橋本じゅん、やべきょうすけ、チャンス大城、坂井真紀、北村一輝、山下敦弘監督が登壇した。『カラオケ行こ!』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:カラオケ行こ! 2024年1月12日より全国にて公開©2023「カラオケ行こ!」製作委員会
2024年01月12日松村北斗(SixTONES)と上白石萌音がW主演を務める瀬尾まいこ原作映画『夜明けのすべて』の完成披露試写会が1月11日(木)、都内で行われた。ふたりの共演は、朝ドラ「カムカムエヴリバディ」での夫婦役以来で、映画では初めて。再共演の感想を問われると、松村さんは「当時は、撮影期間も短くて、岡山弁を覚えるので必死。今回、初めて(上白石さんの)人柄を知った」と回答。一方の上白石さんも「やっとお互いを知ることができました」とうなずき、本作で得た絆を噛みしめていた。また、お互いの“魅力”に話題が及ぶと、松村さんは「感情を爆発させる瞬発力。それに、その場に馴染む感覚は(他の)追随を許さない。朝ドラのときもそうでしたが、時代を感じ取って、自分に反映させる感覚が鋭い」と分析。上白石さんは、「いま、場所に馴染むと言ってくださったが、松村さんは役に溶け込むのが早い。すごく自然で、いつも引っ張っていただいている。もう、他の追随を許さないです」と松村さんのコメントを“拝借”し、魅力を熱弁していた。松村北斗(SixTONES)、上白石萌音、光石研、三宅唱監督完成披露試写会には、松村さん、上白石さんに加えて、共演する光石研、三宅唱監督(『ケイコ 目を澄ませて』)が出席。キャスト3名は、初の三宅組で「とにかくみんなにフラットで一丸。誰もが端っこの人間じゃないんだと思わせてくれる、すてきな監督でした」(松村さん)、「監督が誰よりも現場を楽しんでいた。初日のワンシーン目を撮り終えて『さみしい。映画を撮るのが楽しくない?』って。その楽しさで連れて行ってくれる」(上白石さん)。ベテラン俳優の光石さんは「三宅さんの評判は、他の映画人から聞いていたので、お声をかけてもらって、うれしくて。でも、最初は、おっかない監督かなって(笑)」。これには、三宅監督も「僕のほうが、緊張しました」と苦笑い。改めて、光石さんは「スタッフを引っ張り、僕らにも寄り添ってくれるバランスが良かった」と話していた。最後に、松村さんは「気持ちが少し楽になる作品。誰かを助けてあげよう、手を伸ばしてみようと思ってもらえれば」、上白石さんは「常に完ぺきにハッピーな人はいないと思うし、皆さん、何かしら抱えているものがあると思います。この作品に出会えて良かったと思える人に、この作品が届けば」とメッセージを送っていた。『夜明けのすべて』は2月9日(金)より公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:夜明けのすべて 2024年2月9日より全国にて公開©瀬尾まいこ/2024「夜明けのすべて」製作委員会
2024年01月11日東京ディズニーランドで1月9日(火)、新たなスペシャルイベントシリーズ「ディズニー・パルパルーザ」の第1弾、「ミニーのファンダーランド」のメディア向けプレビューが開催され、新パレードがお披露目された。“ミニーマウスが夢に描いた大好きなものでいっぱいのファンタジーな世界”をテーマに、ポップでキュートな世界に様変わりしたパークを楽しめる「ミニーのファンダーランド」では、新たなエンターテイメントプログラム「ミニー@ファンダーランド(ミニーアットファンダーランド)」を公演する。ミニーが思い描く、かわいくポップで、そしてちょっと不思議な世界をテーマに、ハートのアクセサリーやラブリーなドット柄で彩られたとびきりキュートな衣装を身にまとったミニーと仲間たちが、大きなリボンが特徴的な、きらびやかな新フロートに乗って登場した。ミニーは仲間たちと一緒に、思わず体が動いてしまうようなポップでエネルギッシュな音楽に乗せた手拍子や掛け声で、パレードを盛り上げた。このパレードはファンタジーランドをスタートして、ファンタジーランド/ウエスタンランド、プラザ/キャッスル・フォアコート、トゥモローランド/ファンタジーランドで停止するため、鑑賞するエリアによって異なる演出を楽しめるという。(今回の写真は、“城前”キャッスル・フォアコートでのメディアプレビュー公演の模様)。新たなスペシャルイベントシリーズ「ディズニー・パルパルーザ」第1弾「ミニーのファンダーランド」は、東京ディズニーランドで2024年1月10日(水)~3月19日(火)まで開催。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての掲載情報は、予告なく変更になる場合があります。(C) DisneyAs to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney(シネマカフェ編集部)
2024年01月09日岡山天音が主演する映画最新作『笑いのカイブツ』の公開初日を記念し、1月5日(金)にテアトル新宿にて舞台挨拶付き上映が開催。岡山さんと仲野太賀、松本穂香、板橋駿谷、滝本監督が揃って登壇した。公開日初日の上映後、盛り上がりを見せる満席の客席に拍手喝采で迎えられて登場したキャストと監督たち。主演の岡山さんをはじめ役者陣は、新年の挨拶とともに「新年からこの映画を選んでいただけてうれしい」「新年初映画の方も多いのでは」と口々に述べ、板橋さんが「この映画を1本目に選んでくださった方はセンスがいい!」と会場を盛り上げると、「本作が新年1本目の映画の方は?」という司会の呼びかけに対し、大勢の観客が挙手。満席の会場を見回し、岡山さんは「初日というのは今まで何度も経験がありますが、今回は味わったことがない感覚。心待ちにしていたので、とても幸せです」と嬉しそうな表情を見せた。自身が演じた“人間関係不得意”なツチヤタカユキという役柄については「現在生きている実在の方を演じることはなかなかないので、実際の佇まいをお手本にするべきか、これまでの役作りを用いるべきか、映画という形を考えてアプローチは悩みましたが、あくまで小説の“ツチヤ”を演じるよう意識しました」と役作りを語った。また、岡山さんの“怪演”が話題を呼んでいる本作の中でも印象的な、ツチヤが頭を打ち付けるシーンについて聞かれると、「僕は憑依型なので、覚えていません、すみません!」と茶目っ気たっぷりに答え、客席が笑いに包まれていた。仲野×板橋の漫才シーンは「本当の一発撮り」と監督明かすお笑い芸人ベーコンズの西寺を演じ、本作で本格的な漫才に挑んだ仲野さんは、漫才指導をしてくれた「令和ロマン」のM‐1グランプリ優勝について聞かれると「なんて幸先が良いんだと。今日は絶対に言うと決めていました。僕らは『令和ロマン』に漫才指導をしてもらったと」と熱弁。さらに、西寺の相方・水木を演じた板橋さんの先ほどの言葉を用い、「『令和ロマン』さんに指導をお願いした制作陣もこれまたセンスがいい」と2人で掛け合いを続け、劇中での漫才さながら息の合う様子も。ツチヤタカユキが制作したネタの台本は綿密に笑いどころが計算されていたと明かし、「令和ロマン」と相方をシャッフルして練習を重ねたことを語った。一発で撮り終えたという漫才シーンについて、仲野さんが「本当に緊張した、初めてエキストラさんに自分たちの漫才を見てもらった、ウケたときは本当に気持ちがよかった!」と興奮気味に語ると、板橋さんも「本当に2人しか助け合える人がいない空間で緊張していた」と盛り上がった。そして「あのシーンは笑いも足していないし本当の一発撮りだった」と監督。「なぜそうしたかというと空気感や緊張感を作ったほうが漫才の魅力を表現できると思って、2人にお願いして一発で撮りました。2人の練習の賜物です」と絶賛した。松本穂香、岡山天音の芝居に感激「完成した時にすごいシーンになると確信」松本さんは印象に残っている居酒屋でのシーンについて「岡山さんがすごかった。あの場で何度聞いても菅田(将暉)さんが演じたピンクの言葉が胸に染みるし、本当にすごいシーンだった。自分は現場にいるはずなのに、現場にいても映画を観ているようで、完成した時にすごいシーンになると確信していた」と言葉に力を込める。監督も同意し、「岡山天音という役者の魅力がダイレクトに伝わり思わず泣いてしまった」と明かす。岡山さんとの印象に残るシーンについて、仲野さんは「スタッフがみんな天音の演技に惚れていた。演技が良すぎてカットがかけられない、と言っているカメラマンさんを見て、天音すげぇなって感動していた」と関心しきり。一方、岡山さんは「その演技は太賀くんがいてくれたから」と語り、2人の信頼感が感じられた。“役者のカイブツ”は?全員一致で岡山天音にこの日は観客から挙がった質問コーナーも設けられ、岡山さんへ「ツチヤを演じている中で、一番苦戦したシーンはどこですか?」という質問が上がると、「全部といえば全部苦しかった。ツチヤには他人事ではないなにかを感じていた」と回答。「しいて言えば5秒に1本ネタを書くシーンはタイマーをもって書く、という行為が難しかった」と語った。また、「アドリブで使われたシーンがあれば知りたいです」という質問に対し、監督は「菅田さん演じるピンクがアドリブでふらっと出てくるシーンがあって、突然のことだったのでびっくりした。エキストラのみなさんに助けてもらった」と裏話を明かすと、岡山さんは「菅田くんのアドリブをモニターで見ていた監督の高笑いが、演じている僕たちまで聞こえてきた」と語り、会場が爆笑に包まれた。「撮影中、お互いの演技を見ている際に、“この人は役者のカイブツだ!”と感じた瞬間はありましたか?」という質問に、仲野さんは「天音とのシーンは常にそう思っていました。僕の印象に残っているシーンでいうと、ツチヤが飲み物を買いに行ってコケるシーンを後ろから見ていたとき、セリフもないのに背中だけでツチヤを体現していて愛おしさを感じた。あのシーンはよかった」と回想。松本さんも「天音さんを近くでずっとみていて、天音さんでありながらツチヤとして役と闘っているところが印象的でした。天音さんしかできないな、集中力も尋常じゃないと思いました」と語り、全員一致で岡山さんが“役者のカイブツ”と答える結果となった。最後に監督は「僕は映画が好きで好きでここにいます。皆様のおかげです」と熱く感謝を述べ、岡山さんも「ツチヤを僕に任せてくれたことを本当に誇りに思います。笑いのカイブツという作品を皆さんにお届けできたことが本当にうれしい。皆さまそれぞれの受け止め方でこの映画を心にとどめてほしい」と感謝をコメント。「大変なことが起こっている世の中ですが皆さんが一刻も早く心からエンタテインメントが楽しめる世になることを願っています」と結び、大きな拍手のなか舞台挨拶は終了した。『笑いのカイブツ』はテアトル新宿ほか全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:笑いのカイブツ 2024年1月5日よりテアトル新宿ほか全国にて公開©︎2023「笑いのカイブツ」製作委員会
2024年01月07日