8月20日、立憲民主党の安住淳国対委員長(58)と自由民主党の森山裕国対委員長(75)が会談した。安住氏は、野党側がかねてから要求してきた臨時国会の早期召集を求めたが、森山氏は応じない姿勢を示したという。ツイッター上ではこんな声が……《臨時国会召集しないことは憲法53条違反です》《憲法を当たり前に守ることが「できない」なら、さっさと内閣総辞職しなさいな》憲法53条では、衆議院か参議院どちらかの総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は「召集を決定しなければならない」と定められている。野党4党などが合同で「臨時国会開会要求書」を衆議院議長に提出したのは7月31日。131人の賛同議員の名簿が添えられており、憲法が求める条件は満たしている。しかし、提出から20日以上過ぎても、安倍政権は臨時国会を召集する気配はない。「安倍首相は国会の場で、コロナ対策の不備や政権の不祥事を厳しく追及されて、これ以上支持を失うようなことはしたくないと考えているのだろう。2017年の総選挙のときのように、召集を引き延ばすだけ引き延ばして、召集した臨時国会の冒頭で衆議院を解散。国会で審議させないで、そのまま総選挙にもっていくつもりではないかという憶測が永田町では出ている」(全国紙政治部記者)憲法53条では「召集を決定しなければならない」とあるだけで、臨時国会の召集までの期限は明記されていない。安倍政権はこれをいいことに、召集要求を実質的に拒否している状態だ。だが、そのスタンスが違憲であるという批判は多く出ている。今年6月、那覇地裁は通常国会の開催時期が近いなどの特段の事情がない限り、内閣は“合理的期間内”に臨時国会を召集する法的義務があるという判断を示した。これは前出の2017年、野党が要求してから98日にわたって安倍政権が召集を引き延ばしたことが違法であると、召集要求に参加した沖縄県選出の野党議員ら4名が訴えた裁判の判決に盛り込まれたものだ。国会議員に対する賠償責任は認められないなどとして、訴え自体は棄却され、違憲かどうかの判断も保留されたものの、判決文は、召集が法的義務である以上は<召集時期に関する(内閣の)裁量も必ずしも大きいものとは考えられない>としたうえで、不当に遅延した場合を含み召集義務を履行しないことは<少数派の国会議員の意見を国会に反映されるという(憲法の)趣旨が没却されるおそれがある><違憲と評価される余地はある>と、内閣の都合による召集の“引き延ばし”を戒めるような内容だった。8月13日には憲法学者らが東京・永田町で会見。「憲法改正手続きを経ずに、53条後段の削除と同じ効果が生まれている」(石川健治東大教授)などと、政府を厳しく批判している。期限が明文化されていないことを理由に、臨時国会をいっこうに召集しない安倍政権。現行の日本国憲法でも違憲であると指摘されているが、じつは自分たちの党が掲げる“憲法”だと、より“明確に違憲”となってしまうのだ。2012年4月、当時野党だった自民党は「日本国憲法改正草案」を発表した。国民の権利を制限したり、緊急事態宣言からの独裁制をひらいたりする可能性があることなどから、悪評も多い草案だが、現在も「自民党 憲法改正推進本部」のホームページ上で公開されている。草案では53条の改正案も示されているのだが、こんな条文になっている。<いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があったときは、要求があった日から二十日以内に臨時国会が召集されなければならない>なんと、現行憲法にはない「要求があった日から二十日以内」という条件が付け加えられているのだ。この改正の意図については、同じくホームページ上で公開されている「日本国憲法改正草案Q&A」で確認することができる。以下、少し長いが引用しよう。<現行憲法では、いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣はその召集を決定しなければならないことになっていますが、臨時国会の召集期限については規定がなかったので、今回の草案では、「要求があった日から20日以内に臨時国会が召集されなければならない」と、規定しました。党内議論の中では、「少数会派の乱用が心配ではないか」との意見もありましたが、「臨時国会の召集要求権を少数者の権利として定めた以上、きちんと召集されるのは当然である」という意見が、大勢でした>このとき自民党は、召集期限の規定がないことを問題視し、「20日以内」というのを常識的な期限と考えていた。さらに、臨時国会の召集要求は“少数派の権利”として尊重する姿勢も見せている。ちなみに、改正草案が発表された時点の自民党総裁は谷垣禎一氏(75)だったが、同年10月に「Q&A」の初版が発表された時点では総裁は安倍晋三首相(65)に代わっている。また、改正草案の議論に参加した議員たちは、今も自民党に多く残っている。この改憲草案の「20日以内」という規定に、現在の状況は明らかに反しているが、党内から内閣を戒めるような声は聞こえてこない。裁判所の判決も、憲法学者からの警告にも耳を貸さず、憲法を無視して臨時国会の“召集拒否”を続ける内閣。内容に賛否はあれど、一定の理念を抱いて自分たちで作ったはずの改憲草案の存在すらなかったことにしてしまった与党・自民党。遵法意識も、理念もない政権と思われたくなければ、安倍政権は臨時国会の召集に向けて直ちに動き出すべではなかろうか。
2020年08月22日自民党の杉田水脈議員が8月20日、ジャーナリストの伊藤詩織氏に提訴されたと発表された。伊藤氏を中傷するツイートに対し、“いいね”をしていたことで訴えられたという杉田議員。その行動に、国会議員としての資質を問う声が上がっている。15年4月、元TBSワシントン支局長の山口敬之氏と会食をした伊藤氏。ところが意識を失った状態で、性暴力の被害を受けたという。16年7月、嫌疑不十分で山口氏は不起訴になった。いっぽう民事訴訟では昨年12月、伊藤氏の供述に整合性があると認定された。東京地裁は330万円を支払うよう、山口氏に命じている。各メディアによると杉田議員は18年6月から7月にかけ、Twitterで伊藤氏に対して「枕営業の失敗」「彼女がハニートラップを仕掛け(た)」などとする投稿に何度も“いいね”をしていたとのこと。訴状には「原告を激しく中傷するおびただしいツイートに対して被告が『いいね』を押してこれを煽っている様は、原告に恐怖心さえ抱かせる」とつづられているという。杉田議員は18年6月に放送されたBBCの番組「Japan’s Secret Shame(日本の秘められた恥)」で、伊藤氏についてこう語っていた。「彼女の場合は、あきらかに女として落度がありますよね。男性の前でそれだけ飲んで記憶をなくして」「社会に出てきて女性として働いているのであれば、嫌な人からも声をかけられるし、それをきっちり断るのもスキルの1つ」さらに伊藤氏が「嘘の主張をした」ために山口氏とその家族が脅迫された、と彼女を非難していた。しかし本誌18年7月24日号で、弁護士の武井由起子氏は杉田議員の発言を問題視。「国会議員は、国民のニーズや意見をくみ取って法律をつくるのが仕事です」「その国会議員が、女性が飲酒してレイプされても、“女性の落度”と考えているのは大問題です」と語っていた。さらに「日本の刑事裁判は起訴後の有罪率が99%程度といわれており、裏を返せば、証拠が不十分で有罪にしにくい場合、起訴されない」といい、杉田議員が伊藤氏の主張を“嘘”としたことに警鐘を鳴らしていた。杉田議員は昨年12月、HUFFPOSTの取材に応じている。その際、「Japan’s Secret Shame」での発言について「刑事事件としての手続きが終わった時期ということが判断材料になっていました」「私は、彼女を貶めるつもりは決してありませんでした」とコメント。そのいっぽう、伊藤氏への謝罪はなかったという。そして今回、中傷ツイートに“いいね”をしていたことで訴訟へと発展した杉田議員。国会議員としての資質を問う声がネットではこう上がっている。《杉田水脈は国会議員である。発言や行為に対して一般人より大きな責任を問われてしかるべきだと考える。他のSNS発信に対してイイネすることは、その発信にお墨付きを与えるような行為》《国会議員は与える影響力の大きさや責任の重さが違う。「いいね」も責任が伴うのは当然だと思う》《国会議員である公人がこんな事していい訳がない》《現職国会議員が中傷ツイートに「いいね」を繰り返したことの影響力を問われている》
2020年08月20日2020年1月に発生した新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)は世界中を混乱させています。日本でも一時は緊急事態宣言が発令され、新しい生活様式にならった行動が政府から推奨されるなど対策を練っていますが、連日多くの感染者数が発表されている現状です。まだ治療薬やワクチンが存在せず、肺炎を引き起こした場合は命にもかかわるコロナウイルス。また、感染者増加による病床不足も問題視されています。東京医師会の『国会議員へのお願い』が話題に同年7月30日、コロナウイルス感染者の増加を受け、東京医師会の尾崎治夫会長が会見を開きました。会見の前日、自身のFacebookアカウントで「これ以上、国の無策の中、感染者が増えるのはがまんできない。いいたいことを明日の記者会見でぶちまけていいか」と投稿していた尾崎会長。会見の冒頭では「今日は遠慮なくいいたいことをいいたいと思います」と宣言し、法的拘束力を持つ休業要請が必要であると政府に強く訴えました。また尾崎会長によると、PCR検査が受けられる医療機関を都内で1400か所に増設することを目標としているといいます。会見の最後に尾崎会長は、多くの国会議員に対して真剣な表情でこのように訴えました。良識ある国会議員のみなさんコロナウイルスに夏休みはありません。一刻も早く国会を開いて、国ができること、しなければいけないことを国民に示し、国民を安心させてください。『東京医師会の心からのお願い』として「今すぐに国会を召集し、法改正を。今が感染拡大を抑えるための最後のチャンスです」と強く呼びかけた尾崎会長。東京都では連日数百人の新規感染者が報告され、東京ほどではなくとも全国各地で感染者が増えています。PCR検査を受けられる機関を増やしても限界があるでしょう。また、病床不足は免れることができません。会見後、ネットからは尾崎会長の訴えに共感する声が相次ぎました。・尾崎さん、よくぞいってくれた!医師会や医療従事者のみなさん、いつもありがとう。・「コロナウイルスに夏休みはない」か…。本当にその通りですよね。・強い言葉から、医師会の高い緊張感が伝わってきました。感染者が増えている今だからこそ、一人ひとりが緊張感を持つことが大切なのでしょう。国には現状をしっかりと把握してもらい、少しでも命を失う人や苦しむ人が減るよう最善の方法を考えてもらいたいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年07月31日イギリスで開かれた議会のオンライン会議で起きた珍事が話題になっています。スコットランド民族党のジョン・ニコルソン議員が真剣に話しているところ、画面に映り込んできたのは…。“Rocco, put your tail down.”Politician's cat interrupts virtual parliamentary meeting as it strolls in front of the camera, raising a chuckle from others on the call. pic.twitter.com/l4wEcPB8fp — ABC News (@ABC) July 14, 2020 ニコルソン議員の飼っている愛猫『ロッコ』のしっぽが、会議中に乱入!ニコルソン議員は「ロッコ、しっぽをおろしなさい」と声をかけますが、ロッコはお構いなしのようで、悠々と散歩を続けていました。これには、ほかの議員からも笑いが起こり、会議は和やかな雰囲気に。この後、ニコルソン議員は自身のTwitterに乱入したロッコの写真を公開しています。For all Rojo’s new fans (thousands across the world it seems) - you’ve seen the tail. Here’s the face. pic.twitter.com/yKfEKbvJRL — JOHN NICOLSON M.P. (@MrJohnNicolson) July 14, 2020 【ネットの声】・もふもふしたしっぽがかわいい!ファンになったわ。・猫の登場シーンがかわいすぎて何回も見ちゃった。・見た目が厳しそうな人が、猫を飼ってるのを知るとなんだかニヤニヤしてしまいます。ニコルソン議員は「猫のしっぽについては謝ります」と話していましたが、かわいらしい『乱入者』に、多くの人が癒されたことでしょう![文・構成/grape編集部]
2020年07月16日連日、各界から批判が相次いでいる国会で審議中の検察庁法改正案。内閣の判断で検察幹部の定年延長を可能とする同法案は、恣意的な運用が可能な側面から“検察組織の独立性、中立性を損なう”と法曹界を中心に懸念されていた。5月9日にはTwitterで生まれた「#検察庁法改正案に抗議します」というタグがたちまち拡散。浅野忠信(46)、漫画家のゆうきまさみ(62)、コピーライターの糸井重里(71)といった各界の著名人がハッシュタグとともに反対の意思を示していた。Twitterでの抗議は500万ツイートにものぼると見られ、大きなうねりを見せている反対運動。そして、遂に自民党内からも批判の声が。同法案の審議があった13日、自民党の泉田裕彦議員(57)はTwitterでこうつぶやいた。《私、国家公務員法等改正案を審議している衆議院内閣委員です。今、一部委員退席のため休憩中です。検察庁法の改正案は争点があり国民のコンセンサスは形成されていません。国会は言論の府であり審議を尽くすことが重要であり強行採決は自殺行為です。与党の理事に強行採決なら退席する旨伝えました》与党議員ながら、強行採決に明確な反対意思を表明した泉田議員。しかし、この呟きの3時間後、事態は急転する。泉田議員はTwitterでこう明らかにした。《「強行採決をすべきでない。」との声が届くのかわかりませんが、内閣委員をはずされることになりました》前述した恣意性や検察幹部の定年延長を可能とする条項が今年2月に急遽、追加されたことなどから正当性が疑問視されている同法案。与党内とはいえ、強行採決に反対した泉田議員への“重すぎる処罰”には批判があがっている。《泉田議員の件、「法案に反対です」じゃなくて「強行採決すべきでない」で委員外されるって、他の自民党議員への見せしめでもあるのだろうね。議論なんてハナからする気ないのだろうね…》《泉田議員の内閣委員はずしで「恣意的な人事をしない」って言葉を完全に信用できなくなってしまったのウケる法改正が本当に正しいと思っているなら強行採決などせずにしっかりと議論してほしい》13日の審議には、同法を管轄する森まさこ法務大臣(55)が欠席。仲間の“勇気ある異議”も無視し、このまま強行採決するつもりなのだろうか――。
2020年05月14日5月12日、「検察庁法改正案に関する緊急記者会見」が開催された。渦中にある検察庁法改正案について議員たちが、YouTubeの生配信を通してリモートで討論するというもの。しかし参加した日本維新の会・足立康史議員(54)が持論を展開するたびに、総ツッコミを食らうこととなった。今回の討論には立憲民主党・枝野幸男代表(55)や国民民主党・玉木雄一郎代表(51)、共産党・志位和夫委員長(65)や社民党・福島瑞穂党首(64)、そして日本維新の会からは足立議員が参加した。いっぽうで与党である自民党や公明党の議員は、会議を理由に不参加だった。当初、「『官邸が黒川弘務氏を検事総長にしたがってる』と考えるのは陰謀論過ぎる。現在の稲田総長が辞めない限り、黒川氏を総長にすることはできない」と述べた足立議員。黒川氏の定年を延長するという閣議決定について「法令の解釈を閣議決定でひっくり返すのは日本の統治機構が認めている」と発言。しかし、枝野代表は「閣議決定で勝手に解釈を決めることは正しいことではない」「合理的な説明もなく変更できる権限は内閣にない」と反論。そして「検事総長にするかどうかに関わらず、黒川氏の問題は違法だ」と釘を刺した。さらに足立議員は「定年延長ごときで左右されるほど検察はヤワじゃない」「内閣がおかしな形で検察の任命権をコントロールしたなら、国民が内閣を倒せばいい」などと発言。すると枝野代表は「制度として公平中立性が確保されるかどうか、それが立法府である我々の役目だ。検察がヤワかどうかという印象論は関係ない」と指摘。そして「検察は権力の犯罪に対して事実上、唯一の捜査機関。国民は強制捜査できない」「民主主義の手続き論では済まない」と強い口調で語った。また「丁寧に議論をしなければならない。野党の皆様がネットに便乗してやってる作業は雑すぎる」と述べたところ、玉木代表から「2月の予算委員会でも取り上げた」「民意の力も借りて、従来からやってきた問題が明らかになっている。便乗ではない」とたしなめられた足立議員。威勢良く持論を展開するものの、ことごとく反論がーー。そんな彼にネットでは厳しい声がこう上がっている。《正直、維新足立さんの根本的な捉え方、考え方と話し合い方の稚拙さが大変目立つ》《印象操作と論点ずらし 他の党首から正論で返されてばかり》《「定年延長ごとき」という足立議員の言葉に、ルールや制度を何のために定めるのかを根本的に理解されていないことが表れているかと思います》《「何も知らない足立くんに教えてあげる会」になってるじゃん。視聴者でも知ってることを知らなかったり、論理的におかしいこと主張してみたり》
2020年05月13日自民党の馳浩議員(58)が4月22日、虐待や性暴力で居場所を失った少女たちのために運営しているカフェを視察。その際にセクハラをしていたことなどがカフェを運営する一般社団法人「Colabo」の代表・仁藤夢乃氏(30)から指摘された。馳議員は同件について公式サイトなどで言及したが、火に油を注ぐ形となっている。23日、仁藤氏は自民党の議員らが視察のためカフェに訪れたことをTwitterで明かした。しかし「5名までなら受け入れ可能」と伝えていたにもかかわらず、彼らは15人ほどで訪問。さらに無許可での写真撮影や、10代メンバーの後ろを通った際に腰を触っていたことなどをつづった。すると馳議員はホームページで「いきなり大勢の男性が若年少女支援の現場に参集した事に多大な不安感と不愉快な思いをさせた事となり、お詫びします」とコメント。さらに「腰に手を当てたかどうかは、全く意識に残っておりません」とし、「それが事実ならば大変申し訳ない事であり、心より深くお詫び申し上げます」と記した。「カフェには他者の言動に敏感な少女たちが集まっています。そういった場所に訪れるなら、配慮がいっそう必要です。また、あくまで馳議員の公式サイトの文面は『腰に手を当てていたならお詫びする』と仮定形です。そのため、何に対して謝っているのかが不明瞭との指摘を受けているようです」(全国紙記者)24日、仁藤氏は抗議文と要望書を作成。参加した議員ら全員に今回の経緯の説明と謝罪を求めた。その後に馳議員は自身のブログを更新したが、「Colabo」と自らを取り持った議員に対して「失礼のあった事の謝罪をすると同時に、視察のお礼と、今後ともハウジングファースト政策推進や、アウトリーチ型の困窮女子支援にしっかりと予算付けできるように取り組む事を、団体側にも丁寧にお伝えください」と述べたことなどをつづっていた。そのため、仁藤氏は25日《私たちの抗議と要望は無視ですか?》と非難した。元文科大臣でもある馳議員。ネットでは、厳しい声がこう上がっている。《真っ先に自身のHPに釈明を掲載するの、誰の方を向いているかよく分かるよね。それは謝罪ではないよ》《コメントすら的外れであると思える。「大人」というのは謝れない存在なのか》《何の意識もなくしたことなら、また同じ行為を繰り返すだけです》
2020年04月27日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「通常国会」です。テレビ中継が審議のすべてではありません。国会には、通常国会(常会)、臨時国会、特別国会、参議院の緊急集会があります。常会は毎年1月に召集され、150日間開催。審議が長引けば、会期を延長します。国会では翌年度の予算を決めたあとに、様々な法案を審議します。令和2年の常会は約50本の法案が提出されました。夏に東京五輪を控えていたため、会期延長は難しいだろうと法案の数が過去最少に抑えられました。多い年は100近い法案があがることもあります。国会というと、テレビで中継されるものがすべてと思われるかもしれませんが、そうではありません。テーマごとに少人数の「委員会」で議論を交わし、そのあとに「本会議」で採決をとります。内閣委員会、総務委員会などの「常任委員会」と、会期ごとに編成される「特別委員会」があり、国会議員は各々専門分野の委員会に割り振られます。委員会ではしっかり内容を揉み、法案の8割以上が与野党全会一致で可決しています。テレビで取り上げられる本会議は、派手な動きがあったり、政府の疑惑や不祥事を追及する場面が多いので、揉めてばかりいる印象ですが、その他の場所で建設的な議論が着々と進められているのです。新型コロナウイルス対策以外に現常会で注目されているのは「年金制度改革関連法案」。定年の延長も推進されることになりました。その他「デジタル・プラットフォーマー取引透明化法案」。巨大IT企業に、運営状況の報告や企業内情報の提出を求めることができる法律です。たとえばアマゾンなどが突然大きな規約変更を行い、取引業者や消費者が不利益を被ったときに、メスを入れられる体制をとるためのものです。また、高齢ドライバーの交通事故対策を盛り込んだ「道路交通法改正案」も審議されています。近年、高齢者ドライバーによる交通事故が多発していることを受けて提案されました。運転技能検査の基準に達しない場合には75歳以上の免許更新を認めないという法案です。私たちの暮らしにかかわる法律が日々作られているのが国会。衆議院、参議院のHPでは、審議中継をインターネットで見ることができるので注目してみてください。ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。『わたしは分断を許さない』(監督・撮影・編集・ナレーション)公開中。※『anan』2020年4月22日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年04月20日2020年4月19日、情報番組『Mr.サンデー』(フジテレビ系)に大阪府の吉村洋文知事が生放送で出演。新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)について議論を交わしました。番組の最後に、MCの宮根誠司さんから「政府に何かいいたいことはありますか」と聞かれた吉村知事。吉村知事は、コロナウイルスの影響で休業を余儀なくされたり、収入が激減してしまったりした企業を救うため、家賃の支払い猶予を与える法案を必ず作ってほしいといいます。その理由について、吉村知事は真剣な表情でこのように述べました。僕がぜひ国会議員のみなさんにお願いしたいのは、今、中小企業で一番困っているのは家賃ですから。家賃の固定費を、休業しているところは支払いを猶予するという法案。これは作れますから。ぜひ、国会議員のみな様にやってもらいたいと思っております。これ、やらなかったもう全員給料ゼロでいいんじゃないですか?国会議員は給料ゼロ。だってお店は給料ゼロでやってるんだから。そのぐらいの気持ちでやらないと、法律なんかできないですよ。Mr.サンデーーより引用あえて強い言葉を使い、「実現できなければ、給料はなしという覚悟で取り組んでほしい」という思いを明かした、吉村知事。吉村知事がいうように、営業できず収入が激減した状態で家賃を払い続けるのは、中小企業や個人経営にとってダメージが大きいでしょう。家賃の支払いに猶予を与えることで、倒産や閉店などの最悪のパターンを逃れることができるかもしれません。番組放送後、「必ず実現してほしい」という強い想いが伝わる吉村知事の言葉に対し、称賛の声が寄せられました。・吉村知事、よくぞいってくれた!「そうだ、そうだ!」といいそうになりました。・ストレートにいってくれてスカッとした。政治家にはこれくらいの気持ちで国を支えてほしいですね。・完全に同意。給料ゼロで支払いをしなくてはならない国民の気持ちを考えてくれ。吉村知事の活動に対し、Twitterでは『#吉村寝ろ』というハッシュタグが話題になりました。投稿はどれも、吉村知事の応援や心配をするものばかりです。真剣に取り組んでいる姿を目にしてきたからこそ、今回の発言から多くの人が吉村知事の熱意を感じたのでしょう。[文・構成/grape編集部]
2020年04月20日立憲民主党・高井崇志議員(50)が4月9日、東京・歌舞伎町のセクシーキャバクラを訪れていたと報じられた。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、安倍晋三首相(65)が会食を連日行っていたことについて批判していた高井議員。ネットでは、非難が殺到している。デイリー新潮や文春オンラインの報道によると、高井議員が訪れたのは女性の身体への接触などを伴う性風俗店。高井議員は合計120分、店内に滞在したという。両媒体によると、高井議員は「軽率だった」として来店を認めたという。高井議員は2月、新型コロナウイルスの感染者が増加するなかで安倍首相が会食を続けていたと国会で批判。「総理の危機感のなさが国民の皆さんを不安にしている」「せめて今後、会食を自粛される考えはありませんか」と問いかけていた。そのため今回の行動は「盛大なブーメラン」として、Twitterでは非難の声が殺到している。《自粛要請中の総理の会食つめるも、高井本人は自粛せず》《自分はセクキャバとか凄いな》《批判する資格ゼロですやん》いっぽう、高井議員には妻がいる。そのため《高井崇志議員の奥さんが気の毒》など、家族を心配する声も上がっている。各メディアによると、高井議員は14日に離党届を提出。だが、立憲民主党は除籍処分としたという。
2020年04月15日イギリス労働党のステファン・キノック議員がTwitterで警察に叱られてしまった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、現在ロックダウン中の英国。そんな中、キノック氏は離れて暮らす両親のもとを訪れ、父親の78歳の誕生日を祝っていた。Twitterに投稿した写真では、キノック氏は実家には入らず、外で両親と2メートルほどの距離を取って談笑している。移動や外出は制限されているはずの国内で、国民に範を示すべき国会議員が個人的な理由で長距離を移動するーーサウスウェールズ警察はTwitterでこんなリプライを送った。「こんにちはキノック議員。お父さんの誕生日をお祝いするのはとても素敵なことだと思います。でも、それは緊急の外出ではありません。私たちにはそれぞれに今担うべき役割があります。英国政府の規制を遵守することを強くお勧めします」大切な人の誕生日を来年も祝うために、今はビデオチャットで「おめでとう」を伝えたいものだ。
2020年03月30日2月12日の衆議院予算委員会で、立憲民主党の辻元清美議員(59)の質問が終わり、棚橋泰文委員長(57)が次の質疑者である逢坂誠二議員(60)の名前を読み上げている最中、議場内にこんな声が響いた。すでに、資料をまとめ、安倍晋三首相(65)がいる閣僚席に背中を向けていた辻元議員がすかさず、「誰が言ったの?意味がない質問て、誰が言った?」と声を荒げると、「総理が言った!」と声が議場内のあらゆるところで声があがった。辻元議員は、質疑の最後で「タイは頭から腐る。上層部が腐敗すると残りもすぐに腐っていく。原因はタイの頭。頭を変えるしかないんじゃないんですか」と、一連の行政の不祥事がトップである安倍首相に起因するものではないかと、厳しく批判していた。野党の抗議に対して、棚橋委員長は「文書の読み上げをしていたので聞こえておりません」と発言。抗議は止まず、10分ほど審議が止まった。その後、質疑に立った逢坂議員が安倍総理に発言をしたかと問うと、「最後のところで、質問ではなく、私に言われれば罵詈雑言の連続だった。私に反論の機会は与えられずに、永遠と質問を繰り返された。それで質問を終えられたので、こんなやりとりでは無意味じゃないかと申し上げた」と、発言をしたことを認めた安倍総理。野党の内閣に対する批判は、今後さらに高まりそうだ。
2020年02月12日1月20日に国会が始まった。そのなかで注目されるのが、パートの社会保険加入問題だ。パートに広がる社会保険加入の義務化。経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。■パート主婦を悩ます106万円と130万円の壁が変わる以前、パートの社会保険加入は「130万円の壁」と呼ばれました。当時はパートの収入が年130万円を超えると、社会保険に加入するのが義務。ところが会社員の妻は、夫の社会保険の扶養だと社会保険料がかからないため、扶養を出ない130万円以内に年収を抑えようという人が多かったのです。’16年10月からは法律が改正され「106万円の壁」が出現しました。従業員501人以上の会社で週20時間以上働き、月8万8,000円(年収106万円)以上稼ぐ学生でない方は社会保険加入が義務になったのです(’17年4月から労使の合意により500人以下の会社でも加入可)。つまり今は、従業員が501人以上の会社に106万円の壁と、500人以下の会社に130万円の壁、2つの壁がある状態。今国会では、106万円の壁の条件を中小企業にも広げようという議論が行われる予定です。とはいえ、実はすでに法改正の日程も示されています。従業員が101人以上の会社は’22年10月から、51人以上の会社は’24年10月から、年収106万円以上で社会保険加入が義務化。51人以上の会社まで社会保険が広がれば、加入者が65万人増えることも試算済みです。国会審議は、こうしたシナリオどおりに進んでいくのでしょう。「女性自身」2020年2月11日号 掲載
2020年01月31日現在、国会で検討されている介護制度“改悪”。一見、自分には関係ないように思えて、将来のあなたの負担を増やすための下準備なのかもしれない。政府がもくろむ、介護保険料2割時代にあなたの家計はどうなる?「高齢者の8割の方が65歳を超えても働きたいと願っておられます。働く意欲のあるみなさんに、70歳までの就業機会を確保します。こうした働き方の変化を中心に据えながら、年金、医療、介護全般にわたる改革を進めます」1月20日、通常国会が召集され、衆院本会議での施政方針演説で、安倍晋三首相は「全世代型社会保障」についてこう宣言した。同日にスタートした厚生労働省の社会保障審議会などで、「介護保険制度の改正」に向けた議論がされる見通しだ。国の財政に詳しい経済評論家の加谷珪一さんは、次のように話す。「2年後の’22年、団塊世代が“後期高齢者(75歳以上)”になり始めます。’18年の出生数が過去最低の『91万8,000人』になるなど、超少子高齢社会が進むなか、政府は国民の自己負担を増やそうと考えているのです。安倍首相は施政方針演説で、『介護』の分野の『改革を進める』と発言しました。じつは厚労省の社会保障審議会で、昨年から『介護保険制度の改正』の具体案が着々と練られているんですが、内容は一様に『国民、とくに高齢者の負担増』の方向で審議が進められているんです」介護保険の自己負担率は、所得に応じて、1~3割の幅がある。厚労省の統計によると、介護保険の受給者は約496万人。そのうち、451万人が1割負担。2割負担や3割負担の人は全体の10%ほど。しかし“うちは1割負担だから、関係ない”と思っている人は注意が必要だ。加谷さんが「自己負担上限の引き上げ」の真の目的を解説。「政府はまず『いちばん文句が出なさそう』な外堀から埋めていくという戦法をとっていると考えられます。介護費負担の上限額が2倍に上げられても、その該当者が一部に限られていれば、多くの国民は該当せず、実感を伴わない。しかし次に打つ手こそが本丸です。政府は近い将来、『介護サービス費の2~3割負担』の対象者拡大を行うでしょう」社会保障審議会で、すでに2~3割負担の対象者拡大については検討されているが、今国会での拡大については見送られた。安部首相は施政方針演説で、一定以上の所得がある後期高齢者の「医療費」の自己負担割合を2割に引き上げを検討すると明言した。医療費と介護費の負担割合を同時に引き上げるのは、国民からの反発が大きいと考えた、政治的な判断だとみられる。「対象者の拡大は政府の既定路線です。’25年までの5年のどこかで、拡大案が国会に提出されることでしょう」これまで1割負担だった人が2割負担に引き上げられた場合、要介護5で限度額いっぱいの月約35万円のサービスを利用すると、負担上限額いっぱいの4万4,400円を自己負担しなければならない。1割負担なら3万5,000円だったので、月に9,400円、年11万2,800円もの負担増になるのだ。今国会で検討されているのは「上限額の引き上げ」だけではない。特別養護老人ホームなどに入所する際の居住費と食費は、介護保険の対象外になっているが、一定の所得以下の人に、「補足給付」という減額が適用されている。介護や医療などの保険制度に詳しい社会保険労務士の石田周平さんはこう解説する。「現在、年金額が155万円以下の単身者は減額の対象となり、毎月5万9,000円で入所できます。しかし、政府はその範囲を『年金額120万円以下』にすることを検討しています。120万円を超える人は、食費が自己負担となり、年間『26万円』もの負担になりそうです」さまざまな形で、政府は国民の負担を増やしている。「すでに1月から施行されている改正所得税法で、サラリーマンの給与所得控除が一律10万円引き下げられ、その上限も220万円から195万円まで引き下げました。基礎控除は10万円引き上げられ相殺されるようですが、年収850万円を超えるあたりから増税になります」(加谷さん)最初は比較的高所得な層を狙って、負担を増やし、その対象を拡大していくというのが政府の常とう手段。“自分には関係ない”を放置していると、損をしてしまうのだ。「女性自身」2020年2月11日号 掲載
2020年01月31日国民民主党の玉木雄一郎代表(50)が1月22日、国会で選択的夫婦別姓に関する代表質問をした。その際に飛んだヤジが波紋を呼んでいる。各メディアによると玉木代表はある男性のエピソードを紹介していた。その男性は交際中の女性から「姓を変えないといけないから結婚できない」と言われたという。すると「だったら結婚しなければいい」というヤジが飛んだ。複数の議員らは、自民党・杉田水脈議員(52)がヤジを飛ばしたと証言。杉田議員は記者団から「杉田さんのヤジですか」「その意図は」と問われたが応じず、携帯電話で話し続けてその場を去ったという。15年12月のブログで「『相手の姓になるのが嫌』なら、その人と結婚しないことをお薦めします」とつづっていた杉田議員。「野次を飛ばしたか、してないか」を明言しなかったため、ネットでは《半端に逃げちゃいかんよ》《税金で生きている人がこんなんでどうするの》と厳しい声が。また玉木代表も24日、《壇上からは誰がヤジを飛ばしていたかよく見えました。あとは政治家として信条に従い自ら説明されたらいいと思います》とツイートしている。昨年11月、あるに判決が下った。夫婦別姓を認めない民法などの規定は憲法が禁じる「信条による差別」にあたるとして、男女6名が国に損害賠償を求めていた裁判だ。各メディアによると憲法に違反しないとして請求は棄却されたものの、裁判長は「国会や国民全体で議論されることが望ましい」と言及したという。「民法第750条に『夫婦は同じ姓を名乗る』との規定があります。ただ現状だと、多くの場合は女性が改姓しています。名義変更の手続きによって時間が奪われるだけでなく、長年築いてきたアイデンティティを失うことにもつながるとの声も上がっています」(全国紙記者)そのため日本は再三、人権問題の観点から国際的に非難されてきた。「国連は03年、夫婦別姓を認めない規定は差別的だと指摘。09年と16年にも勧告しています。人権に関わる議題を『結婚しなければいい』として選択肢の問題へと矮小化するのは正しいことでしょうか。根深い問題といえるでしょう」(前出・全国紙記者)昨年6月、安倍晋三首相(65)がネット党首討論で「選択的夫婦別姓は経済成長と関わりがない」といった趣旨の発言をし波紋を呼んだ。各メディアによると、今回も自民党は杉田議員を追究する予定はないという。
2020年01月25日「いまは政治家になって、それは立派なことだと思うのですが、ただ発言が激しすぎて……」と本誌に語ったのは、三原じゅん子参議院議員(55)の親戚であるA子さん。『3年B組金八先生』でツッパリ少女役を演じてから40年。最近ではツイッターでのコメントが物議を醸した。《この件は内閣府のルールに則って、招待された人が出席したまでです。しかしながら番組での二人の母への発言は許しがたい侮辱発言だと思います。厳重に抗議します!》(11月12日付)三原議員が言う“侮辱発言”とは、12日に放送された『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)でのコメンテーター・玉川徹氏やジャーナリスト・青木理氏のコメントのことだ。「’14年に三原議員の母と叔母が総理大臣主催の『桜を見る会』に出席していたのです。会は“各界において功績・功労のあった人”が招待されるということになっていることから、青木氏が『(母と叔母に)どういう功労があるんだろう』と疑問。玉川氏も『お母さんにどういう功労があるの』と同調したのです。三原議員はそれを“許しがたい侮辱発言”と断じましたが、母や叔母の具体的な功労・功績については説明しないため批判が殺到しました」(政治ジャーナリスト)なぜ三原議員はこれほどまでに激怒したのだろうか?’10年7月、彼女は参議院議員選挙に出馬して初当選。直前に週刊誌に掲載された親子対談では、母は政界進出に大賛成している。三原議員にとって母は、政界進出を後押ししてくれた“功労者”ということなのだろう。また三原議員の古くからの知人は言う。「じゅん子さんは、心のどこかでお母さんに対する“負い目”のようなものを感じているのではないでしょうか。実はご両親といっしょに住んでいた自宅が、競売にかけられてしまったことがあったのです。原因は、じゅん子さんの経済的な苦境にあったと聞いています。だからお母さんのことをテレビでふれられたときに怒ったのだと思いました」三原議員は’89年に千葉県内に約600平米の土地を購入し、二階建て一軒家を新築している。持ち分は議員と母が半分ずつ。当時はバブル真っただ中、彼女は女優としてだけでなくカーレーサーとしても活動していた。その後、カーレーサー男性との結婚・離婚を経て、’99年にはお笑いタレントのコアラ(50)と再婚。「当時のコアラさんとの生活拠点の東京で、じゅん子さんは東京と千葉を行き来していました。でも、じゅん子さんも30代半ばになり、20代のころのようには仕事に恵まれなくなってきました。千葉県の自宅を担保にして借りていたお金の返済にも困るようになっていたようです。さらに税金も滞納するようになって……、自宅が差し押さえられてしまったのは、結婚から3年後ごろのことだったと思います」(前出・古くからの知人)自宅の登記簿謄本を確認したところ、確かに’02年に、土地・建物が金融会社と世田谷区によって差し押さえられ、競売を経て、ほかの人物の名義になっている。ちなみに当時、三原は世田谷区に住んでいた。民事事件に詳しい弁護士もこう語る。「登記簿謄本によれば、三原さんは税金を滞納していたようです。おそらく区民税と思われます」本誌が三原議員の事務所に、「桜を見る会」に母親が出席していた理由と、自宅差し押さえの経緯などについて質問状を送ったところ、書面で次のような意味の回答があった。《母と叔母は三原議員の推薦により、『桜を見る会』に出席しました。そのことを内閣府に問い合わせたところ、適切という回答でした。玉川徹氏や青木理氏の発言に対しては、事務所から、テレビ局の番組制作担当者に抗議いたしました。(自宅差し押さえの経緯に関しては)親族のプライバシーに関することなので、回答は差し控えさせていただきます》三原議員本人が滞納していたにもかかわらず、“親族のプライバシー”とはどういった意味なのだろうか?あらためて問い合わせたが、担当者は回答しようとしなかった。だが、冒頭の親戚の女性・A子さんは言う。「千葉の自宅が差し押さえられて、競売にかけられることになったとき、じゅん子さんから、その家を(競売で)買ってくれるように頼まれたんです。だからいまは私の名義になっています」実はA子さんは、三原議員の実兄の妻の母。つまり議員は競売後も両親が自宅に住み続けられるように“兄嫁の母親”に頼み込んだのだという。今年6月、首相への問責決議案を出した野党に対して、「恥を知りなさい」と、批判した三原議員。確かに国会議員に当選する前の出来事ではあるが、野党を叱ったときと同じような毅然とした態度で、自らの“税金滞納”という過去についても、きちんと説明してほしかった。
2019年11月19日10月23日、自民党の青山繁晴参議院議員が代表幹事を務める国会議員のグループ「日本の尊厳と国益を護る会」がある提言を発表し、注目を集めた。《旧宮家の男子について、了承いただける方には皇籍に復帰いただけるよう、また現皇族の養子か女性皇族の婿養子となられることがあり得るよう、皇室典範の改正または特例法の制定を行う》自民党の国会議員44人からなる「護る会」は、安定的な皇位継承策として、旧宮家の皇籍復帰を可能とするよう提言したのだ。いわゆる「旧宮家の男子」とは、戦後まもない’47年に皇籍離脱した11宮家の元皇族たちの男系子孫のこと。「護る会」は女性天皇・女系天皇に反対し、旧宮家の未婚男子に皇籍へ復帰してもらうことで、将来の皇位継承者を増やすべきだと提言したのだ。「護る会」の提言について、象徴天皇制の研究者で名古屋大学大学院准教授の河西秀哉さんに話を聞いた。「正直に言って、私はこの提言に実現可能性はないと思います。もし自民党内で支持を得られたとしても、国民の広い支持を得られるとは思えません」共同通信は’17年3~4月の世論調査で、旧皇族の復帰について質問しているが、賛成はわずか22%。反対は72%に上っていた。一方、今年の10月に共同通信が行った世論調査では、女性天皇を認めることへの賛成は81.9%で、反対は13.5%。女系天皇への賛成は70.0%、反対は21.9%だった。現時点では、女性天皇・女系天皇のほうが国民の賛同を得ているといえる。また「護る会」は、女性天皇や女系天皇だけでなく、女性皇族が結婚後も皇室に残る「女性宮家」にも反対している。愛子さまは来月18歳の誕生日を迎えられる。数年以内に結婚されてもおかしくないご年齢だ。現在の制度では、女性皇族は結婚に伴って皇室を離れる。女性宮家を創設せず、旧宮家の男子の復帰も実現できなければ、次世代を担う皇族は悠仁さまお一人しか残らなくなってしまう。そのような状況で愛子さまは、結婚し、皇室を離れるという決断をなさることができるだろうか?「皇位継承問題の議論が決着するまで、愛子さまは将来について考えることさえできないと思います。職業選択もそうですし、結婚もそうです。女性宮家創設にまで反対していては、皇室は次代に行く前に破綻してしまう可能性もあります。皇族の減少に歯止めがかからず、公務の担い手もいなくなってしまいます。また、少子化の時代において女性の皇位継承を認めないならば、仮に旧宮家を復帰させたところで、また近い将来に皇統が途絶える可能性も高いでしょう」(河西さん)男系による皇位の継承という“伝統”を守ることを第一とする「護る会」の提言。しかし河西さんは、この提言が実現すれば、むしろ皇室のあり方が変質しかねないと指摘する。「平成の天皇皇后は、被災地へのお見舞いや戦没者の慰霊といった行いにより国民に支持されました。つまり戦後の象徴天皇制においては、天皇の考えや行動が重要視されてきたのです。一方、男系の血統に固執するこの提言が実現すれば、明治から戦前までの権威的な天皇制に近づくでしょう。それは、国民とのふれあいを大切にしてきた平成の天皇制を変質させることにつながります」国民にも賛否両論を巻き起こすであろう「護る会」の提言。青山議員は本誌の取材に対し、今回の提言が「議論のたたき台になればいい」と話す。「この提言をすべて受け入れなければならないとまでは言いません。まずは今回の提言が、皇位継承問題について国民全体で議論していくための問題提起になればと考えています。私たちは国会議員ですから、この提言を実現するための法整備といった手順まで考えていかなければなりません。女系天皇への賛同が7割に達しているのも、皇位継承についての知識が広く知られていないことが原因だと私は考えています。そもそも天皇陛下はなぜ天皇陛下なのかという根本的なことから、女系天皇を認めればどういう事態を招くのか、皇位継承の問題は古墳時代からありますから、どう解決してきたかまで提言に盛り込んであります。そういった大切なことを、まず国民に知ってもらう必要があります。正しい知識が広まらないままに議論が進んでしまうことこそ、最も大きな危機なのです」前出の河西さんも、まずは国民が皇室の制度について知り、考えていくべきだと話す。「そもそも私たちにとって天皇とは何か、を考えることがまず大事なのだと思います。もっとも重視すべきなのは『血の伝統』なのか、『国民からの敬愛』なのか。天皇に何を求め、そして、新しい社会にとって何が必要かを考える視点が必要だと思います」日本国憲法第1条には《天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く》と記されている。国会議員だけではなく、主権者である私たち国民一人ひとりが、今後の皇室のあり方について真剣に考えることが必要ではないだろうか。そして、愛子さまをはじめとする皇族方の人生を左右するこの議論を、“国民の理解不足”で長引かせてはならないだろう――。
2019年11月12日菅原一秀議員が(57)が10月25日、安倍晋三首相(65)に経済産業相を辞任すると伝えた。国会議員秘書給与法や公職選挙法に抵触するような疑惑が報じられている菅原議員。しかし報道について「国会で説明する」と話した直後の辞任表明に、非難する声が後を絶たない。菅原議員は週刊文春10月17日号で自身の秘書に対し「うちの事務所の事情分かるでしょ。寄附してくださいよ。領収書も出すから」などと話し、給与を事務所に上納するよう要求した疑いがあると報じられた。国会議員秘書給与法では「何人も、議員秘書に対して(略)寄附を勧誘し、又は要求してはならない」と定められており、抵触する恐れがあるという。さらに菅原議員が過去にメロンを選挙区内の有権者に贈っていたという疑惑も、お礼状やリストなども掲載された上で同誌10月24日号で報じられた。一連の報道に対し菅原議員は11日の衆院予算委員会で「秘書に対して寄付の勧誘、要求といったことはございません」と返答。さらに15日には「有権者にメロンやカニを配ったのか」という質問に「いま確認している」などと応じていた。そういった報道の続くなか、17日にある町会の元会長の通夜が営まれた。そこに菅原氏の公設秘書が参列し、公職選挙法によって禁じられているにも関わらず香典を持参していたと23日に文春オンラインが報じた。同サイトは公設秘書が香典を手渡す瞬間の写真も掲載している。すると24日、各メディアによると菅原議員は記者団に「明日、国会で説明する」と経産省で表明。そのため立憲民主党・安住淳国対委員長(57)は同日、自民党・森山裕国対委員長(74)と会談。菅原氏に翌日の衆院経産委で説明責任を果たすよう求めていた。しかし25日、菅原氏は突然辞表を提出した。その理由について「私の問題に関して国会が停滞する、法案審議ができないということは私の本意ではありません」などと説明。「任期途中で経済産業大臣の職を辞することは慚愧(ざんき)に堪えない思い出ありますが、この点、おわびを申し上げたいと思います」と陳謝し、「事実関係をよく確認いたしまして説明責任を果たしていきたい」とコメントした。しかし、会見自体は4分弱で終了。秘書が香典を出したことは認めたものの、詳細については語らなかったという。「国会で説明する」としながらも、結局は詳細について語ることなく「国会が停滞するということは私の本意ではない」などと話し辞表を提出した菅原議員。24日には、自身の大臣就任時にブログで「政治の師であり、人生の師」とも表現した菅義偉官房長官(70)が「菅原氏自身が必要な説明をすべきだ」と記者会見で述べていたが――。その説明責任を果たさない姿にネットでは非難の声が上がっている。《大臣辞めて終わりじゃないから この疑惑は、一国会議員としての問題 まず説明責任をして、議員辞職》《説明しないで辞任は絶対やめてほしい。国民が疑問に思ってることの一つだからそれだけは避けてほしい》第2次安倍政権以降、閣僚の辞任は今回で9人目となる。甘利明議員(70)、稲田朋美議員(60)、小渕優子議員(45)といった元大臣らと同じく、菅原議員も大臣を「辞任」したものの議員を「辞職」したわけではない。「菅原議員は16年にも週刊文春で疑惑が報じられています。当時27歳だったある女性に『女は25歳以下がいい。25歳以上は女じゃない』『子どもを産んだら女じゃない』といった女性蔑視の発言をしたというのです。さらにその女性とは衆院議員運営委員会に『政治経済事情視察』と嘘をついてハワイ旅行に出かけていたとも伝えられました。菅原議員は『本人が公衆の前に出てくれば冷静に判明できます』『出てきて下さい。そのA子さん』などと回答していました」(全国紙の記者)問題や疑惑の絶えない菅原議員には、当初から大臣への起用を疑問視する声が上がっていた。各メディアによると25日に安倍首相は菅原議員の辞任について「任命責任は私にあり、こうした事態になってしまったことに対して、国民の皆様に深くおわび申し上げます」と話し、後任に梶山弘志議員(64)を登用すると発表したという。しかし「任命責任」というフレーズに、こんな声が上がっている。《「任命責任は私に」って何度繰り返してるんだ。その責任を一度でも取ったことがあるのか》《「任命責任は私にある(が、責任をとるとは言っていない)」問題。政策や姿勢で示して行く、みたいな「未来志向」な責任の取り方(逃れ方)がよくされる。これ、宿題忘れたけど、明日の宿題はやるつもりです、って小学生が言い訳して通用する?》《菅原一秀さんの任命責任は総理大臣にあるし、当選責任は有権者にある。物をもらった人もいればもらってない人もいるけど、もらった人がいてこそ菅原一秀さんの当選はある。このように有権者のレベルがちゃんと反映されている》
2019年10月25日8月8日に入籍した小泉進次郎議員(38)と滝川クリステル(41)。2人の交際は昨年の’18年1月からスタートしたという。首相官邸や横須賀市での会見では、そろって外出したことがないと強調していた。「発表にいたるまでは、一度も2人で外に出たことがないし、いっしょに移動することもありませんでした」(進次郎)「外で食事したことがないので、いっしょに行きたいし、いっしょに散歩したい」(滝川)だが全国紙の政治部記者は次のように証言する。「昨年12月4日、西麻布にある隠れ家的レストランで、進次郎さんと滝川さんの姿が目撃されていたのです」昨年12月といえば、交際スタートから1年ほどたったころ。「レストランの個室にいたのは、進次郎さんを含めた男性3人ほどと、滝川さんを含めた女性3人ほど。一般でいうところの“合コン”だったようです」2人は自分たちが交際していることを隠して食事会を企画したのか?それとも厳重に口止めをしていたのだろうか?「それは定かではありませんが、合コンはかなり盛り上がり、深夜1時まで続いていたようです。実は隣の個室に某テレビ局の報道チームがいて、進次郎さんと滝川さんのグループを偶然目撃したそうです。彼らは官邸会見で2人の交際を知り、“スクープを逃した!”と、悔しがっています」
2019年08月20日自民党・小野田紀美議員(36)が7月31日、れいわ新選組の木村英子議員(54)・舩後靖彦議員(61)の介護費用を参議院が負担することに「議員特権では」と批判。さらに文通費を介護費用に充てるよう促す趣旨の投稿を続けた。これに対して「国会法違反では?」と疑問の声が上がっている。木村・舩後両議員は重度の身体障害があるために同月30日、参議院が当面の間は介護サービスの費用を負担すると発表した。Twitterで小野田議員はその対応について《え!?バリアフリー化対応は分かるけども、これは議員特権になりませんか…?当面って何…》と投稿し、こう続けた。《国会議員は文通費として歳費とは別に月額100万円が支給されます。みんなこのお金を使って、私設秘書さんとか、事務員さんとか、政策サポートとか、事務所開設の諸経費とか…要は自分が公務を行うサポートを揃えていると思っております。政党助成金もしっかり交付されているのに…どうして…》文通費とは、正式には「文書通信交通滞在費」というものだ。国会法第9条によると議員らは「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため」に月額100万円を受ける。デジタル大辞泉には「公的文書の発送費や交通費などの名目で国会議員に支給される経費」とも記載されている。文通費は課税の対象ではない上に、その使途を報告する義務がない。適正に使われているのかをチェックすることが困難であるため、たびたび問題視されてきた。例えば13年、民主党の参議院議員を務めた内藤正光氏が文通費を海外投資に流用していると発覚し波紋を呼んだ。国会法で文通費は「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信」に充てるよう定められている。しかし小野田議員の指す「みんな」は私設秘書や事務員を筆頭に「自分が公務を行うサポート」に使っているため、国会法に反することになる。そのためTwitterでは厳しい声が上がっている。《交通費は、目的外に使えないのではないですか?交通費を秘書の給与にしているのは目的外でアウトでしょ》《文通費を介護に使えということですかね。健常者議員は色々なことに使えるようですね》《まさか平然と目的外に流用して居ると公言されて居るのではありませんよね!貰ったお金は好き勝手 なんて事ありませんよね。お答えをお待ちしております》また小野田議員が木村・舩後両議員に必要なサポートについて秘書や事務員などと並列し持論を展開したことについても、こんな意見が上がっている。《小野田さんは国会でお水を飲んだりトイレに行ったりするときその都度お金を払いませんよね。同じ場面で重度障がい者の国会議員は介助を必要とする、ただそれだけです。秘書や事務員に掛かる経費とは違います》《介助者は秘書や事務員とは違います。介助者はライフラインです。ライフラインである介助者は別にお考えいただきたいです。それを雇用側が拒否しやすいのがよくお分かりになったと思います。健常者もトイレや食堂や公共施設や鉄道、道路といった支払いきれない保障のもと生きています》
2019年08月02日自民党・三原じゅん子議員(54)が6月24日の参議院本会議に登壇。自民党と公明党を代表し、安倍晋三首相(64)への問責決議案の反対討論に立った。決議案は反対多数で否決となったが、三原氏の“演説”の異様さにTwitterでは非難の声が殺到している。問責決議案の趣旨説明として、立憲民主党・福山哲郎幹事長(57)は渦中の「老後資産2,000万円」報告書をめぐる安倍政権の対応について「不誠実極まりない」と非難した。しかし三原氏は「断固反対」と切り出し、こう語った。「野党の皆さん、はっきり言って、もううんざりです。国民にとって大切な年金を政争の具にしないでいただきたい。高齢者の皆様の、生活への切実な不安をあおらないでいただきたい!猛省を促します」三原氏は「野党の皆さんは年金を増やす具体策を持っているのでしょうか?」と発言。さらに民主党政権時を引き合いに出し「かつてマニフェストで華々しくブチ上げた、できもしない最低保障年金。あれは一体、何だったのでしょうか」「はっきり言って無為無策だった」と語った。また安倍政権下で今年の年金支給額がプラスになったといい、こう続けた。「民主党政権の『負の遺産』の尻拭いをしてきた安倍首相に感謝こそすれ、問責決議案を提出するなど全くの常識はずれ。『愚か者の所業』とのそしりは免れません!野党のみなさん、もう一度改めて申し上げます。恥を知りなさい」三原氏が「政争の具にするな」という年金問題だが、ここ1カ月国民の関心は高い。19日に開かれた党首討論でも立憲民主党・枝野幸男氏(55)は安倍首相にその姿勢を問いただした。しかし安倍首相が要領を得ない答弁に始終したために枝野氏は「私の問いかけには正面から答えていただけたとは思っていない」と強く批判。さらに「総合合算制度と医療介護の質量ともに賃金の底上げによる充実を勧めていくべきだ」などと提案した。「年金を政争の具にするな」と語った三原氏。まるで演説のような口ぶりも相まってTwitterでは「三原じゅん子」がトレンド入りし、またこんな声が上がっている。《国民の大切な年金だからこそ金融庁報告や年金財政検証を踏まえた議論が必要。国民の目から全てを覆い隠す政権が、報告書をなきものとし、年金財政検証公表を選挙後に先送りし、予算委員会の開催要求にも応じない。政争の具としているは野党じゃない》《年金制度は政府が管理運営してるものですから政治そのもの。その年金制度を「政争の具にするな」と言ったら何を政争の具にすべきなんでしょう。政治に無関心でいて欲しいというのが与党の本音でしょう》三原氏の「民主党政権の『負の遺産』」という発言にも厳しい声が上がっている。民主党は09年から12年のわずか3年間政権を握ったが、16年に党名は消滅しているためだ。三原氏と同じく安部首相も民主党政権をしばしば引き合いに出し、「悪夢の民主党政権」と常套句のように形容している。くわえて6月10日の国会で共産党・小池晃氏(59)からの質疑に応じた際にも安倍首相は年金が増額したことに触れ「ちなみに民主党政権下には1回もプラスになってない」と啖呵を切った。思わず小池氏が「民主党じゃないですから、私は」と呆れる場面もあった。わずか3年のみ政権を握った、すでになくなっている党を引き合いに出し安倍政権を語った三原氏。「安倍首相に感謝こそすれ」とまで話す姿に、こんな声が上がっている。《自民党っていつまで「あの悪夢のような民主党政権」的なことを言い続けるんですか?政権交代してから何年経ってるか分からない人たちの集団なのかな》《個人名を挙げて感謝せよとは。自民党は個人崇拝を是認する政党なのですね》10年8月本誌で、子宮がんをキッカケに「これからの人生は自分のためだけでなく、誰かのためにも生きていきたいと思うようになりました」と政治家転身の決意を語っていた三原氏。しかし15年3月参議院予算委員会で第二次世界大戦中のスローガン“八紘一宇”について「その理念は大事ではないか」と話し、物議を醸したこともあった。いったい、どこを目指しているのか。
2019年06月26日失言の余波はますます広まるばかりだ。5月11日に、北方四島ビザなし交流の訪問団の一員として国後島を訪れた丸山穂高衆院議員(35)。その懇親会で元島民の訪問団長に対し、「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか?反対ですか?」と質問。さらに「戦争はすべきではない」と答えた団長に対し、「戦争しないとどうしようもなくないですか?」と返答していた。13日にこの発言が明らかになるとすぐさま大問題に。丸山氏は謝罪しつつ、「酒に酔って騒いだこと」と弁明するも国内外から批判が殺到。菅義偉官房長官(70)は「誠に遺憾、政府の立場と全く異なる」と不快感を露わに。14日には所属する日本維新の会に離党届を提出するも、受理されず除名処分を言い渡された。実は丸山氏、過去にもお酒絡みのトラブルを起こしていた。15年末に東京都・大田区の路上で飲酒後に一般人ともみ合いになった末に、丸山氏は相手男性の手に噛みつくなどし警察沙汰に。その件について所属政党より厳重注意を受けた後に、Twitterでこんな発言をしていたのだ。「丸山穂高です。先日の不始末について猛省と自重の決意として自主的に、禁酒宣誓書を今井幹事長へ提出してまいりました。あらゆるトラブルを予防するため、今後の議員在職中において公私一切酒を口に致しません。32にもなって汗顔の至りでございますが、未だ至らぬ自らを刻苦精励してまいります」(16年1月13日)今回の事件に伴って、この投稿には再び《あまりにも言葉が軽すぎる…》《本当に反省していましたか?》といった厳しい言葉が投げかけられている。除名処分を受け、14日にTwitterで《虚心坦懐にその処分を受けとめるとともに、これより先の期間は無所属にて活動する中で、残りの政策の実現に向けて一つ一つ前に進めてまいります》と綴っていた丸山氏。果たして破られた“3年前の禁酒宣言”にどう決着をつけるのか。今後さらなる注目が集まることだろう――。
2019年05月15日五輪担当大臣の桜田義孝(69)が池江璃花子選手(18)の白血病公表に「本当にがっかりしている」と発言したことについて、女性議員から批判の声が相次いでいる。桜田大臣は2月12日、池江氏について「金メダル候補で、日本が本当に期待している選手なので、がっかりしている。早く治療に専念して頑張ってもらいたい。また、元気な姿を見たい。1人リードする選手がいると、みんなつられて全体が盛り上がるので、その盛り上がりが若干、下火にならないか心配している」と告白。すると、ネット上では《大臣としてではなく人として最低》《文脈がどうあれ辞任もの》など非難が殺到していた。これを受けて立憲民主党の蓮舫議員(51)は13日、《この大臣はもはや論外。 五輪を担う資格さえないし、人としてどうなの》と自身のTwitterに投稿した。また自由民主党の三原じゅん子議員(54)も《池江選手のお気持ちを考えて欲しかった》と配慮のなさを批判した。いっぽうで、池江選手を応援するコメントも続々と上がっている。民進党の原口一博議員(59)は《「しっかり治療をすれば完治する病気」です》とコメントした。またお笑い芸人カンニング竹山(47)もTwitterで「池江さん、絶対に治る!絶対に治ります!」と熱いエールを送っている。
2019年02月13日自民党・平沢勝栄衆院議員(73)が1月3日、「同性婚が増えると国はつぶれる」という趣旨の発言をしたと各メディアが報じた。そんななか、ロバート・キャンベル(62)のツイートが注目を集めている。各メディアによると平沢議員は同日、山梨県内で開かれた集会に参加。少子化問題について言及していた際「LGBTで同性婚で男と男、女と女の結婚。もちろんいいんですよ」と前置きをし、「ただ、この人たちばっかりになったら国はつぶれちゃうんですよ」と発言したという。さらに各メディアによると「同性婚パートナーシップ証明書」などを出している渋谷区や世田谷区については、「先進区だとか自慢しているが、私にはその考え方はよくわからない」と語ったという。「平沢議員は『LGBTの同性婚が増えることで国が潰れる』と言っていますが、その根拠はどこにあるのでしょうか。少子化は貧困や雇用の問題といった、社会における様々な理由が重なって生じているもの。むしろ海外では、同性婚を認めた地域の出生率が上がったとの報告もあるくらいです。今回の発言は、ただ多様性を否定しているだけにしか聞こえないのですが……」(マスコミ関係者)そんななかキャンベルは4日、Twitterを更新。平沢議員の発言に関する記事を引用し、こう投稿した。「平沢さん、少しは勉強してくださいよ」キャンベルのツイートは現在4,300回以上のリツイート、さらに9,700回以上の「いいね」がされている。また《ほんの少し勉強すれば わかることだと思うのですが……》《「みんな違ってみんないい」と子どもたちに言っておきながら、大きくなるにつれてみんな一緒であることを強要するの、おかしいですよね》とキャンベルさんを支持する声が上がっている。キャンベルさんは昨年、自民党の杉田水脈議員(51)の“LGBTは生産性がない”という新潮45への寄稿を機に、自身がゲイであると明かした。「杉田議員が取り沙汰にされた際、『多様性の尊重は政府与党の方針でもある』と安倍首相はコメントしていました。しかしまたもや、自民党議員による失言。キャンベルさんは文学者という職業ですし、“学習しない無知”に対してなおさら呆れているのではないでしょうか」(テレビ局関係者)各メディアによると平沢議員は5日、今回の発言について取材に対応。「LGBTの方の権利を守るのは当然だと思っている。存在を否定する意図は全くない」と説明したという。しかしTwitterでは《存在を否定する意図は全くない、と述べててもLGBTの方を邪魔者扱いしてるんじゃない!》《「国がつぶれる」とまで言っておきながら、よくもヌケヌケと》と指摘する声が続々と上がっている。平成も終わる間近、日本はどこに向かうのか――。
2019年01月06日水野真紀(48)の夫で自民党の後藤田正純衆院議員(49)が、独身女性から結婚詐欺で民事訴訟を起こされたと「週刊文春」(文芸春秋)が報じている。同誌によると後藤田氏は昨年8月、SNSを通じて同世代の女性と知り合い親密に。後藤田氏は女性に対し、「ずっとそばにいて」などと甘い言葉を並べていたという。だがほどなくして連絡が取りにくくなり、女性が提訴に至ったというのだ。後藤田氏と代理人は同誌の取材に対し、女性の主張する事実関係を否定している。「後藤田氏といえば、11年にクラブホステスとの“不倫密会”を一部で報じられたことがありました。女グセは相変わらずで、しかも脇が甘い。何年も前から後藤田氏は議員宿舎、水野は子供と両親と都内の自宅に住んでいて”別居状態”。それもあって、羽根を伸ばしてしまっているのでしょう」(政界関係者)水野といえば04年に後藤田氏と結婚。その後は女優業をセーブし“代議士の妻”として献身的に夫を支えてきた。今年4月からは一般入試で名門女子大の文学部教育学科2年に編入したが、今後は周辺が騒がしくなりそうだという。「後藤田氏は今回の件で少なからずダメージを受けそうですし、夫婦関係に亀裂が走ることも懸念されます。ちなみに11年のスキャンダル後に行われた総選挙では、支援者が『後藤田さんに代わって水野さんを立候補させよう』という動きもありました。今回もまた、またそういう動きが出てきそうです」(政治部記者)水野はストレートだと21年3月に大学を卒業予定。解散がなければ任期満了による総選挙は21年に行われるが……。今後の水野の動向に注目が集まりそうだ。
2018年11月18日『新潮45』に載ったある国会議員の文章が波紋を呼んでいる。はたして当事者たちはこの問題をどう考えるのか。LGBTを明かした、明治大学法学部教授の鈴木賢さん(58)と、同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授の岡野八代さん(51)の2人の大学教授が語った。鈴木:岡野先生は、杉田水脈衆議院議員(51)の「『LGBT』支援の度が過ぎる」という寄稿を呼んで、ご自身がレズビアンであることをカムアウトしようと決心されたそうですね。岡野:ええ。私は今まで、ごく親しい友人にしか自分がレズビアンであるということを打ち明けてこなかったんです。これまでの経験から、レズビアンという色をつけて見られることが怖かった。でも、この寄稿を読んで、怒りと恐怖が湧いてきて……。葛藤はありましたが、このまま黙っていたらいけない、と気持ちが一変したんです。『新潮45』8月号に、自由民主党の杉田水脈議員の「『LGBT』支援の度が過ぎる」という文が掲載された。それに対して非難が殺到したが、『新潮45』はさらに10月号で「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」という特集を組む。特に“文藝評論家”の小川榮太郎氏は、LGBTを痴漢にたとえるなど、差別的と激しく批判された。9月25日、新潮社は「編集上の無理が生じた」として、『新潮45』の休刊を決めた。鈴木:私が同性愛者だと広く知られるようになったのは、『週刊新潮』の報道が原因です。私は外国人の同性パートナーと結婚式のまねごとをしたのですが、『週刊新潮』におもしろおかしく書かれて、それで知られることになったんです。2000年ごろの話です。当時、私は北海道大学の教授だったので、「クラーク博士もビックリ」というような、侮蔑的なタイトルを付けられた。べつに、クラーク教授はビックリしないと思うんですけどね(笑)。岡野:杉田議員は「LGBTだからといって、実際そんな差別されているものでしょうか」と書いています。よく知りもしないのに「差別がない」ように語ったことに、私は強い憤りを感じたんです。私は幼いころ、女っぽくないからと、名前をもじって「おかまやよ」と、からかわれていました。私は、自分がレズビアンだと自覚したのは中学生のころ。特別に親しくなりたいと思う女のコができて気づいたんです。でも、もちろん伝えられない。気持ち悪いと思われたら嫌だし、隠さないといけないと思っていました。女友達が、好きな男子の話を始めても、ついていけない。私が男性に興味がないとわかると、必ず「いいオトコに出会ってないからだ」と言われるんです。鈴木:そういう悩みを、ご両親には相談できたんですか?岡野:いえ、できませんでした。大学で上京して、はじめて私が女性と暮らし始めたとき、母に報告したんです。そしたら、音信不通というか、何も連絡がこなくなっちゃって。しばらくして、同棲を解消したと報告すると、「やっと病気が治ったのね」と言われた。私は、若いときは、長く生きられないとずっと思っていました。鈴木:それはつらいですね。うちの親は幸い、私がパートナーと「結婚式」をしたとき参列してくれました。けど、もうすでに親は介護されるくらいの年齢でしたから、今さら反対もできない、というのがホンネだったと思います。同性愛者の知り合いに、若くして亡くなっている人がたくさんいます。もちろん、はっきり自死した人もいるし、いまも亡くなった理由がわからない友人も多い。自尊心が低く、自分を大事にする気持ちが薄いので、病気になっても病院に行かず放置してしまうんです。それで、死んでしまう。岡野:いまだって、当時の私と同じように傷つき、悩んでいる人はいるはず。そう思ったら、カムアウトして抗議せずにはいられなかったんです。
2018年10月19日参議院議員の今井絵理子氏が3日、自身のブログを更新し、元神戸市議会議員の橋本健氏との交際を報告した。今井議員は「本日発売の週刊新潮で私のプライベートに関する記事が掲載されました。すでに、数社のマスコミから取材の申し入れがありました」と書き出し、「極めて私的なことであり、ご報告をすることは控えていましたが、記事には事実誤認が多く、応援してくださっている皆さんには正直にお伝えしたくブログに書かせていただきます」とつづった。そして、「現在、私今井絵理子は元神戸市会議員の橋本健さんとお付き合いさせていただいております」と交際を報告し、「昨年末に橋本さんの離婚が成立をしたとのご報告や、事件についての説明と謝罪など、年明けから連絡を取りあっておりました」と経緯を説明。「交際については様々なご批判等あるかと思いますが、それらは全て覚悟しております」と記した。また、「橋本さんにはこれから事件の判決が下ります。犯してしまった罪は心から償い、もう二度とこのようなことを起こさないように、再起にむけて歩みを進めてほしいと思います」と今井議員。さらに、「新潮さんの記事にて、事実関係が違うことを何点か指摘させていただきます。記事の順に追ってご説明します」と、箇条書きで5つ説明した。事実と異なると指摘した5つは以下の通り。1.記事中にある芸能関係者と名乗る方が実在するのかについては疑問に思っています。なぜなら、芸能関係に携わっている方々とは去年から連絡も一切取っておりません。従って、私の状況を知り得る芸能関係者は存在するはずがありません。しかも、バースデーパーティなんかしていませんし、計画すらしていません。コメントの内容は全く事実と違います。2.「略奪」ということばが多用されますが、そのような事実はありません。不倫も不法行為もありません。これはかねてから説明している通りです。橋本さんからは、夫婦関係が破たんしており離婚調停中であると聞いてましたし、別居に至ったのも夫婦間のある出来事が原因であり、私とは全く関係のないことでした。3.橋本さんが「マスオ状態である」という書かれ方をしておりますがこれも事実とは異なります。彼は、神戸市内の歯科医院で診療をしており、東京の私の家で生活をしている事実はありません。4.記事では、私が元奥様に対して謝罪をしていないという旨の記述がありました。しかし、私は、報道が過熱し元奥様やお子様にご迷惑をお掛けしたことを申し訳なく思っており、代理人弁護士を通じて謝罪することを伝えましたところ、謝罪のお手紙を渡すことがいったんは決まりました。しかし、直前になって、元奥様の代理人弁護士から取りやめにしたいとの連絡があり実現しませんでした。5.また、見出しのひとつに「沖縄知事選挙の戦犯」とありました。佐喜眞候補当選のために私なりに一所懸命応援したつもりですが、力及ばなかったことについては大変不本意であり、申し訳なく思います。私自身、何度も沖縄に入り、知人や友人、友好団体などに支援を呼びかけてきましたし、沖縄で尋ねる先がなくなったので、東京に戻り、県人会を訪ねるなどして応援してきました。そのことを記者さんに説明をしたら、当初、知事選の応援をさぼっていたのだろうと勘繰っていた記者さんは「熱心ではないという言葉には語弊がありました」と言ってくれました。その時、「説明すれば分かってくれるんだ」と安心していたのですが、今日発売された記事には「沖縄知事選」の戦犯!などと書かれてショックを受けています。最後に「政治を志した原点である障がい者福祉や特別支援教育に関すること、また、子どもの貧困や基地問題など沖縄が抱える諸問題の解決にむけても地道に頑張って参ります」と記し、「取材に関してはすべて事務所にて対応させていただきます。近隣の方々や家族の者にも迷惑がかかりますので、くれぐれも自宅周辺での取材はご遠慮ください。ご配慮のほどよろしくお願い申し上げます」と呼びかけた。
2018年10月03日「はい、あ~ん♪」 5月中旬の平日のランチタイム。東京・港区内にあるレストランのオープンテラス席に、人目もはばからず(?)いちゃつくカップルが。見れば元衆院議員の宮崎謙介氏(37)と、妻で前衆院議員の金子恵美氏(40)という有名人夫婦! 2年前、2人はともに自民党の若手国会議員として活躍していたが、妻の妊娠中に宮崎氏がグラドルと“ゲス不倫”していたことが発覚。宮崎氏は議員辞職に追い込まれ、昨年の総選挙で金子氏も議席を失った。 宮崎氏は自分で頼んだハンバーガーをひと口サイズにちぎって、妻の口に運ぶ。金子氏は恥ずかしがるそぶりもなく、ハンバーガーを口に入れてもらうと、夫に向かって笑顔を見せた。いったい夫婦関係はどうなっているのか。夫の宮崎氏に聞くと、意外にも(?)ストレートに答えてくれた。 「(ランチを)見られていたんですね。気づかなかったな、お恥ずかしい……(笑)。あの日は息子を保育園に預けてから、夫婦で仕事関係のミーティングでもしようかとお店に入ったんです」 聞くと、宮崎氏は現在、『サンデージャポン』(TBS系)などのテレビ番組に出演するかたわら、地元の京都のお寺で子どもたちにプログラミングを教える“現代版寺子屋”を運営する会社を経営しているそう。 金子氏と二人三脚で子育てをしながら、食事づくりはすべて宮崎氏が担当。保育園の送り迎えも積極的にこなしているという。 「息子は、2歳3カ月になりました。かわいい盛りです。いろいろとありましたが、今は夫婦ともども、子どもを第一に考えてやっていこうと決め、互いに支え合って生活しています。どうか温かい目で見守っていただければ」 最後に、「奥さんを愛してらっしゃいますか?」とあらためて聞いてみた。 「恥ずかしいですが……もちろんです!」 なるほど、夫婦関係を再構築できた理由がちょっとだけわかったかも――。
2018年06月01日「全国どこに行っても、原発を止めなきゃいかんという声は根強いよ。この法案を国会に提出して、与野党で議論を深めていきたい」 そう語るのは、小泉純一郎元首相(76)。小泉氏が言う“この法案”とは、「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」のこと。1月10日、小泉氏が顧問を務める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」は骨子を発表。国内にある原発の即時廃止や、再稼働の停止、核燃料サイクルの廃止、自然エネルギーへの早期転換などを求めている。野党とも連携し、今国会での法案提出を目指す。 ’11年に起きた福島第一原発事故の悲劇を目の当たりにし、原発推進から、“脱原発”へと大きく考えを変えた。’13年ごろから講演で全国を回っていたが、近年、高浜原発(福井県)、川内原発(鹿児島県)など、再稼働を進める動きに危機感を強め、講演のペースは一気に上がった。 「北海道から九州まで、平均月に2~3回だったのが、昨年の10月は10回、11月は8回。さすがにちょっとやりすぎたかな(笑)。でも依頼が引きも切らないんだよ」(小泉氏・以下同) すでに、今年11月の公演予定も入っているという。どの会場も満員で、「小泉さん、脱原発がんばって!」と声がかかる。 「私も首相のときは、原発を推進していた。だけど、それが間違いだったとわかったから、考えを改めた。過ちだとわかって改めないことこそ、本当の過ちなんだよ」 小泉氏がここまで必死になるのは、自身も、「原発推進派のウソ」に騙されていた、という後悔があるからだ。 「原発推進派は、日本の原発は安全だと言い続けていたけど、原発に“絶対安全”なんかないことは、福島の事故でよくわかった。とくに日本は、地震や津波、火山の噴火が何年かごとに必ずやってくる。地質学的にも危険な地域だ」 それでも政府は「原発の電気は、ほかの電気と比べて、もっともコストが安い」と試算して、「原発を動かさないと国富が流出する」などと言っている。 「政府の試算には、膨れ上がる廃炉費用や賠償費用、除染費用などは、十分に含まれていない。東電は、福島第一原発を40年で廃炉にするというが、もっと時間がかかるよ。いま21.5兆円と試算されている事故処理費用は、さらに膨らむ。いまでさえ東電は支払えなくて、政府が肩代わりしているんだ」 東電は、事故処理費用を電気代に上乗せして利用者に支払わせている。つまり、国民にツケを回しているのだ。 「政府は、原発の依存度を減らすと言いつつ、“国の重要な電源”と位置づけて、原発の割合を20~22%に高めると打ち出している。そのためには、原発を30~40基新設しないといけない。原発を1基造るのに、事故前は約5,000億円。これからは安全対策費などがかさむから、1基につき1兆円以上かかるんだ」 こういう現状がありながら、安倍首相は、なぜ原発をやめないのか。 「それが不思議でしょうがないんだ。『推進派に騙されるなよ』と言ってもニヤニヤ笑っているだけ。首相が、やめると言ったらやめられるのに」 秋には自民党総裁選がある。“安倍一強”と言われるが、その牙城を崩す存在は現れるのだろうか。小泉氏は意外な名前を挙げた。 「外務大臣の河野太郎さんなんかはね、期待できる。本来は原発反対だけど、いまは立場があるから抑えているね。総務大臣の野田聖子さんと岸田さん(元外相)はわからないなぁ。進次郎?まだまだ……彼も福島の原発はゼロにしろと言っているよ。でも、まぁ若いから自分の立場をわきまえているよ。私のいろいろな講演録を読んで勉強はしているらしい。それを読んで自分で考えろと。もうこっちは政界引退しているんだから」 自分の意志を継いで、“脱原発”を成し遂げる人物が現れるまで、小泉氏は「これまでどおり原発ゼロ運動を続けていく」と力強く語った。
2018年02月05日(写真:アフロ) 「このハゲ~!」「ちーがーうーだーろー!」 ’17年、はたしてどれほどの日本人が豊田真由子前衆議院議員(43)の真似をしたことだろうか。 政策秘書だった男性への暴言や暴行が報じられた豊田氏。10月の衆議院議員選挙では無所属で立候補したもの、5人中最下位で落選。その後、公の場から姿を消した。豊田氏の実家は千葉県内にある。彼女と同じく東京大学卒業の父に取材を申し込むと、言葉を選びながら語ってくれた。 「私は進学塾を経営していました。一時は教師を40人近く雇って、300人ほどの生徒を抱えていたこともあります。生徒たちの面倒を見るのに忙しかったこともあり、真由子の子育てや教育については放任主義になっていたというか。ほとんど気にかけていなかったことは確かです」 父の言葉からは、娘の教育に失敗したという悔恨がにじみ出ていた。 「しかし娘が衆議院議員になったとき、一度だけアドバイスしたこともあります。『これから10年くらいは先輩議員を見習って、修行をしなさい』と……。自民党の公募で当選したわけですが、秘書などもみんな党が用意してくれて。政治家としてのスタートは、ある意味恵まれ過ぎていたのかもしれません。大きな権限を持ったことで、本人もいつの間にか勘違いするようになっていたのだと思います」 娘の過ちを認めるのはつらいところだろうが、贖罪のように父は語り続けた。 「上に立つものとして秘書やスタッフ、さらにその家族にもっと気遣うようにと私やほかの誰かが教えてやらねばならなかったのです。(真由子が持っていた)自分が休みなく働いているのだから、秘書も同じように働くべきという考え方も間違っていたと思います」 豊田氏が療養中、2人の子供の世話は実家でみていたという。 「孫たちはしばらくこの家に滞在していましたが、いまは(真由子と)いっしょに生活しています。実は最近、真由子に会ったのですが、相当に落ち込んでいて、憔悴していて、心配になるほどでした。今後娘がどうするかですか?それは本人にもまだめどがたっていないと思います。でも彼女はまだ40代。再スタートは可能だと思いますし、父親として応援し続けたいと思います……」 父の願いが叶い、豊田氏が再起する日は、はたしていつのことだろうか。
2017年12月22日