婦人科検診で受けられる検査は?ひとことで、婦人科検診といっても、受ける病院や人間ドックによって検査内容は様々です。なので、検診を申し込む前に、どのような検査内容が含まれているのかを事前にチェックしておく必要があります。一般的には・子宮頸がん検査・内診・子宮体がん検査・乳がん検査が挙げられます。 婦人科検診は何歳から受けられるの? 婦人科検診は、何歳から受けるべきという基準は特にありません。いつでも婦人科を受診することは可能ですし、自治体などでは30歳を過ぎると1年に1回程度、子宮がん、乳がんなどの検診を受けることができます。婦人科の病気と言ってもいろいろあります。内科などと同じく、症状が現れてからの受診でも治る病気がほとんどですが、がんなど、症状が出てからでは遅すぎる病気については、定期的に検査をしておくほうがよいでしょう。 婦人科の選び方と予約方法 どんな病院を選んだらいいの?インターネットで検索して評判の良い病院、家や通勤途中にある病院、一度電話で問い合わせして対応の良い病院、女医さんのいる病院など…。選ぶ基準は人それぞれですね。特に気をつけたいのは、乳房の検査をしたいときです。子宮や卵巣の検査は婦人科ですが、乳房の検査は、基本的に外科だということを覚えておくとよいでしょう。婦人科でも乳がん検診をしてくれるところもあるので、事前に確認することをおすすめします。また、最近では、乳房を専門に見てくれる乳腺外来も増えているので、そちらを探してみるのもおすすめです。 予約の仕方は?受けたい検査をしてくれる病院を見つけたら、まず電話やネットで予約。そのときに気をつけたいのは、月経日です。時期によっては受けられない場合があるので、あらかじめチェックしておきましょう。 婦人科検診当日の準備。必要なもの、服装は? 必要なものは?保険証、費用は忘れないようにしましょう。クレジットカードが使えないところもありますので、予約の段階で、あらかじめ費用などと合わせてチェックしておくとよいですね。 診察費はいくらくらいなの?・STD(性感染症)を疑って受診した場合自己負担額は6,000円~11,000円ほどです。内訳としては、だいたい以下の通り。初診料:保険適用3割負担で800~1000円ほど検査費用:4,000~9,000円ほど薬代:1000円前後自費診療の場合は、総額で15,000~20,000円ぐらいが相場となります。 ・子宮頸がん、子宮体がん検診の費用自治体からの公費検診であれば、無料から、2,000円程度の自己負担が一般的です。また、自費診療の場合は、各機関によって異なりますが、子宮頸がん検査のみで、3,500円~6,000円程度というケースが多いようです。 服装は脱ぎ着しやすいもので検診の当日は脱ぎ着しやすい服装で向かいましょう。診察台では下着を脱ぐ場合もあるので、パンツスタイルより長めのスカートが◎!検査着を用意してくれている病院もあるので、事前に確認してみましょう。 なるべくナチュラルな状態でメイクはせずに、すっぴんに近い方が、顔色の状態が分かりやすく貧血などの症状もわかるのでベターです。 婦人科検診でわかる病気 婦人科にかかわる病気には、以下のものが挙げられます。・乳がん・HPV(ヒトパピローマウイルス)または子宮頸(けい)がん・子宮体がんが挙げられます。それでは、それぞれの検査の内容について解説していきましょう。 乳がんの検査について 乳がんってどんな病気?乳がんとは、乳房組織に発生する悪性腫瘍のこと。妊娠・出産経験のない人の方がなりやすく、30代でも発症する病気です。乳がんは、早期発見し、治療を開始すれば完治が可能な病気。ですので、乳がん検診は定期的に受けることが大切です。 乳がん検査の方法は?乳がん検診は上半身裸で行います。基本的な流れは以下の通り。【視診】↓両側の乳房をくまなく観察します。↓【触診】しこりを探します。↓【医療機器による検査】マンモグラフィーか超音波検査のどちらかを合わせて行います。施設によっては、マンモグラフィーと超音波検査を両方とも行うところもあります。それぞれの方法に一長一短はありますが、一般に、40代より上の年齢ならマンモグラフィー、40代より下の年齢ならエコーが推奨されます。 マンモグラフィーとは?検査って痛いの?マンモグラフィーとは、乳房専用のレントゲン検査を行う装置のこと。マンモグラフィーは乳房を上下に挟んで一枚、さらに挟んだ状態で斜めにねじって一枚撮影する方法が一般的です。欧米人のように乳房にボリュームのある方は挟みやすく、挟まれる痛みもそれほどありませんが、東洋人は比較的乳房のボリュームがなく、特にやせて乳房の小さい方は挟みにくいので、多少挟まれる痛みがあると思います。しかし、個人差はありますが我慢できる程度の痛みですので、さほど心配はないでしょう。 HPV・子宮頸がんの検査について 子宮頸がんってどんな病気?子宮にできる悪性の腫瘍(しゅよう)のうち、子宮の入り口にできるものを子宮頸がんと呼びます。子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)という病原体のうち、高リスク型HPV感染により発症します。このHPV はほとんどが性行為による感染とされていて、約80%の女性が一生のうちに一度はHPVに感染するといわれています。 HPV・子宮頸がん検査の方法と流れ・HPV高リスク型HPV感染を調べます。検査室でおりものを採取し、ウイルスの有無を判定します。子宮頸部の細胞診と同時にHPV検査も行うこともあります。医師にしてもらう他、自己採取で検査する方法もあります。自分で膣の中に綿棒を入れて、おりものを採取する方法です。ただ、自分で綿棒を入れるほうが怖いということであれば、医師に採取してもらいましょう。また、自宅などで自分で採取した子宮頸部の細胞を郵送し、検査してもらうサービスもあります。 ・子宮頸がん一般的に次のような流れで検査します。病院によって異なる場合があります。【問診】↓【視診】下着を取って内診台へと向かい、医師が子宮、おりものなどの状態を目で診ていきます。↓【内診(触診)】医師が直接、膣内に指を入れ、腫れ、しこり、その他の異常がないかを確認します。↓【細胞診】クスコという器具を膣に入れて中を広げ、子宮の入り口をブラシで擦って細胞を採取します。クスコは様々な大きさのものがありますが、一番小さいものだと人差し指くらいです。性行為の経験がなく不安な方は、受診の際に初めて検診を受けることを伝え、一番細いクスコを使ってもらえるよう、あらかじめ相談しておくといいでしょう。細胞診でがんが疑われる場合は、さらに精密検査を行います。 子宮体がんの検査について 子宮体がんってどんな病気?子宮にできる悪性の腫瘍のうち、子宮体部(内膜)にできるものを子宮体がんと呼びます。子宮の入り口に発生する子宮頸がんとは性質が異なります。症状としては不正出血、おりものの増加などがあり、子宮体がんになる前段階から見られることがありますので、月経の不順と簡単に片づける前に疑いを持ってみましょう。逆に子宮体がんになってからも自覚症状が全くない場合もあるので、早期発見には定期的な検診がもっとも重要です。ただし、自治体や会社などで行われる検診は、頸がんの検診だけのことが多く、体がんを発見するのは困難です。また、月経不順は子宮体がんだけでなく、ほかの病気の兆候であることも多いので、繰り返しになります、「体質だから」と簡単にとらえずに、積極的に婦人科の診察を受けることをおすすめします。 触診や機械での内診は、絶対に必要なの?検診には、視診、指での触診の他、「プローブ」という細長い超音波器具を膣に入れる経膣エコーの検査を受けることがあります。ただし、膣内に器具を入れることに抵抗があるようであれば、検査の際に「経膣エコーの代わりに腹部エコーかCT/MRIで検査してほしい」と話してみてください。受診前に問い合わせをしたり、かかりつけのお医者さんに、この点を記載した紹介状を書いてもらったりするのもよいでしょう。 子宮体がんの検査方法と流れ一般的に次のような流れで検査します。病院によって異なる場合があります。【問診】↓【視診】医師が性器周辺、膣内、分泌物のチェックをします。↓【内診(触診)】子宮や卵巣の状態を、腟から指を入れて調べます。肛門から指を入れ、直腸やその周囲に異常がないかを調べることもあります。↓【細胞診】子宮口から細い器具を挿入し細胞を採取し、検査します。分泌物や子宮細胞の検査結果はだいたい一週間後くらいかかります。細胞診でがんが疑われる場合は、さらに精密検査を行います。 わかれば怖くない!婦人科検診に行ってみよう 子宮頚がんと乳がんは一番早期発見しやすいがんであり、早期発見すれば、命を救うことはもちろん、子宮や乳房を温存する治療法も選択できます。また、がん以外でも、子宮筋腫や卵巣のう腫などの病気であれば20代でも多く見られることがあります。様々な婦人科の病気を早期に発見するためにも、若いうちから定期的に検診を受けたり、異常を感じたらすぐに受診することが大切です。怖がらないで、ぜひ検診を受けてくださいね。 wellfyより
2018年12月11日「胃カメラを飲んだり、マンモグラフィーとか面倒くさい」と思われがちながん検診だが、今回本誌では、唾液や血液、尿といった手軽に採取できるもので、かなりの確度でリスクの判断が可能になる「お手軽がん検診」を取材した。わずか0.2~0.4ミリリットルの唾液でがんのリスクを判定するという「サリバチャッカー」。体への負担もゼロというこの検査は、慶應義塾大学先端生命科学研究所と東京医科大学発の医療ベンチャー「サリバテック社」が開発。同社のCEOであり、東北大学で長く消化器外科手術に従事した、大泉中央クリニック院長の砂村眞琴氏が、’10年から「体に負担の少ない検査法を開発したい」と、ヒトの体から出る「代謝物質」である唾液に着目。治験を経て、’17年に実用化となった。検査の鍵となるのは、がん患者から出る、「ポリアミン類」という特異的な物質でスペルミン、スペルミジンなどだ。それら8種類の物質の濃度から最新AI(人工知能)がリスク解説するのがこの検査の特徴である。「自覚症状の出にくい膵がんも、早期の段階で発見できる可能性があります」(砂村氏)結果は、膵臓・大腸・乳腺・肺・口腔の5つのがんそれぞれについて、0~1までのリスク値を算出。ABCDでリスクを示し、CDと判定されれば専門科で精密検査を受けるよう勧められる。現在全国20カ所の医療機関で検査でき、費用は2万~4万円(税抜き)程度であるが、今後、検査を受けられる医療機関が広がり、多くの人に利用してもらうことで、1万円以下に価格を下げていきたいという。全国1,300カ所で実施されている「AICS(アミノインデックスがんリスクスクリーニング)」は味の素社が開発した、血液によるがん検査。アミノ酸研究で世界をリードする同社ならではの、アミノ酸による解析に基づく。「血液中にある約20種類のアミノ酸バランスにより、各部位別のがんに罹患したときのパターンをそれにどれだけ近いかによってリスクを評価します」(同社・森妹子氏)わずか5ミリリットル(小さじ1杯)の血液で、胃、大腸、肺、膵臓に加え、女性の場合は、乳がんおよび、卵巣・子宮体がんの7つのがんのリスクがA~Cの3段階のランクで示される。従来からあった、がんの生産するタンパク質で発見する「腫瘍マーカー」検査と比較しても、感度が高いというデータもある。「放っておくとがん化する前がん病変を検知する可能性も高いので、医師は、気になる方には、年1度くらいの受診をお勧めしています」費用は2万3,000~2万5,000円程度。ただし、こちらもあくまでリスク検査。森さんはこう話す。「従来の検診も大事にしながら、併用して受けていただくとより安心だと思います。検査とはあくまで『網でふるいにかける』作業。AICSは早期発見に不得手な部位もあり、必ず漏れは生じます。何重にも網をかけると、早期発見の可能性はより高まります」確定診断に限りなく近いという「マイクロアレイ血液検査」は、金沢大学発のベンチャー企業キュービクスが、世界で初めて開発した、血液で消化器がんの有無を判定できる検査法だ。がんに関する遺伝子を載せた「DNAチップ」を使い、4万4,000もの遺伝物質を解析し、「がんに特有の核酸」の有無や構成パターンを解析するというもの。同大の金子周一教授の事業化の要請に、’04年に同社社長に就任したのは丹野博氏。「体の中を巡っている血液ががん細胞を感知し、発見していくので、がんの大小にかかわらず感知率も非常に高い。従来のCTやMRIと異なり、体への負担がないところも、これを広めたいと思った理由です」(丹野氏)受けられる医療機関などは現在1,000カ所。普及へのハードルがあるとすれば、医療機関により異なるものの、7万~10万円程度とやや高価なことか。「各部位2万円程度で受けられる検査キットの開発・商品化を進めています」(丹野氏)今後はインド、ドイツの企業とも契約し、世界進出も視野に入れていくという。「早く検査を受けたいのですが」と、いまからそんな問い合わせが多数寄せられているというのが、HIROTSUバイオサイエンス社の「N-NOSE」。東大大学院在学中より「線虫」(体長は約1ミリの生物)を研究してきた生物学者・廣津崇亮氏が、「がん探知犬」から着想を得、がんが発する匂いをとらえて、がんの有無を判定できないかと考えたという。’20年1月に実用化(予定)のこの検査は犬より多い嗅覚受容体を持つ線虫の特性を利用する。「検査法はいたってシンプル。シャーレの上に尿を1滴垂らし、線虫が寄っていくかどうかで、がんの有無を9割という高い精度で判別します。1次スクリーニング検査なので、ここで陽性反応が出た方は、精密検査に進むことになります」(同社広報)この検査の特徴は、5大がんをはじめとする18種類を感知できること(’18年10月現在)。1回8,000円程度(予定)という安価な設定であることも期待が高まっている。「結果が陰性でも、半年とか1年ごとに受けておけば、陽性に転じたときに早期で見つかる可能性が高い。諸外国に比べると、日本の検診率はまだまだ低いので、この傾向に歯止めをかけたいのです」(同社広報)がんには早期発見がいちばん大切だ。気になる人は、これら「お手軽がん検診」を試してみては--。
2018年10月28日「生理痛がひどいと思っていたら、子宮筋腫があることが、後でわかった」などというケースをよく耳にする。生理痛が重い人のほうが、婦人科系の病気にかかりやすいということはあるのだろうか。生理痛と病気の関係性について、成城松村クリニックの松村圭子院長に聞いた。「確かに病気によっては、症状のひとつとして生理痛が重いというケースがあります。たとえば子宮内膜症の場合、9割の人は生理痛が非常にひどく、寝込むほどの痛みであることが多いです」(松村院長以下同)子宮が何らかの疾患を抱えている場合、生理を繰り返すごとに生理痛がひどくなり、病状も進行していくことがあるという。ちなみに、生理痛によって発覚するおもな婦人科系の病気は、子宮内膜症と子宮筋腫の2つ。「若い頃から生理痛がひどい人は、将来的に子宮内膜症になるリスクが上がるということもわかっています。その予防として、若いうちからピルを飲んでコントロールしていくことが有効です」ただし、そもそも「現代に生きる女性」というだけで、婦人科系の病気に対してリスクを負っていると松村院長は指摘する。「現代の女性は、妊娠・出産の回数が昔の女性より減少しています。それは、トータルの生理の回数が多いということ。妊娠、出産によって子宮・卵巣をお休みさせられる期間が少ないので、生理を繰り返すごとに進行していくような病気は、リスクが高まるのです」「出産」は女性にとって、大きな痛みをともなう一大イベント。しかし、子宮にとっては生理をお休みできる時期。現代女性は出産回数が少ない分、子宮にかかる負担が大きいという。痛み止めが効かない、効きにくくなったら受診をでは、生理痛がひどい人が、病院を受診したほうが良い目安とは?「受診の目安は、痛み止めが効かないことと、効かなくなってきたということですね。『生理痛がひどくなってきた』とか『今までと違う痛みがある』というとき、痛み止めを飲んでも治まらなくて、日常生活に支障をきたす場合、寝込んでしまう場合などは、治療したほうが良いです」生理の医学的な定義としては、持続出血日数が3~7日、周期は25~38日、量は1回につき20~140ml(実感値として、1回の生理で普通用のナプキンを1パック使う程度)が一般的な正常値だそう。「子宮などに何らかの問題がある場合、昼用ナプキンが多い日で1時間もたないなどの人もいます。筋腫の場合などは、経血量が多くなり、貧血になることも少なくありません」また、生理が1~2日で終わる「過短月経」や、8日以上続く「過長月経」などの場合も、注意が必要だとか。「ただし、年齢的に自然な変化はあります。40歳前後から量がちょっと少なくなったり、持続日数や周期が少し短くなったりする場合はあります。50歳を閉経とすると、その10年前くらいから閉経にむかって体が準備をしているためです」いずれにしろ、生理痛や生理の出血具合は、何らかの疾患や変化を教えてくれるサインの場合がある。「生理痛がひどくなってきた」などの変化を感じたら、早めに痛み止めを飲むこと。そして、痛み止めが効かない、あるいは効きにくくなってきたと感じる場合は、必ず婦人科を受診しよう。そして、何より基本的に1年に1度は「定期検診」を受けることが重要。お忘れなく。(取材・文:田幸和歌子編集:ノオト)
2018年05月29日精神科は行きにくい場所?出典 : 自分や家族が精神的なつらさを感じている、悩みや困りごとをずっと抱えているという方に精神科の受診をすすめると、「病院に行くほどではないから」と断られることがしばしばあります。精神科はもっと深刻な悩みや症状を抱えた人が行く場所ととらえている方や、子供が行く場所ではないのでは…と考えている方も多いのかもしれません。しかし、もしも何らかの病気や障害だった場合、早めに治療を始めれば症状が軽くなったり、対処法を知ることで生きやすくなったりします。自分や家族だけで悩んでいるだけだと、対応策が見つけられないことも多いものです。専門家の診察があってはじめて、状況を理解して良い方向へ進むことができるようになった人もたくさんいます。そこで今回は、どんな病気の人が精神科にかかっているのか、診察はどのように行うのかなどが理解できる本をご紹介します。これらの本を通して、精神科がどんなところかイメージできるようになると、受診しやすくなるかもしれません。「精神科ではどんな病気をみるの?」が分かる本出典 : 冊目にご紹介するのは、精神科医である斎藤環先生・山登敬之先生の共著である『世界一やさしい精神科の本』。「14歳の世渡り術」シリーズとして出版された単行本の文庫版になります。この本は、発達障害やひきこもり、摂食障害、うつ病、統合失調症といった精神科で診療を行うメジャーな病気や障害、症状について解説されたものです。もともと14歳の子どもたちを対象に書かれた本なので、難しい言葉が使われておらず、とても分かりやすい内容になっています。「発達障害って、そもそもどんな特性があるの?」「ADHDやアスペルガー症候群などと言われるけれど、どう違うの?」といった疑問の解決にも役立つ1冊となりそうです。「精神科医は何を考えながら診察をしているのか」が分かる本出典 : 精神科が対象としている病気や障害について理解ができたら、次に読んでみたいのが『精神科医はどのように話を聴くのか』という本です。精神科医である藤本修先生の著書で、「精神科医はどのようなことを考えながら診察をしているのか」について書かれています。精神科医というと、ただ話を聴いて薬を処方する、というイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし、その行為の裏にはさまざまな思慮が隠されています。同じ病気であっても、詳しく話を聴かないほうがいい場合もあれば、適切な治療をするためにしっかりと聞いたほうがいい場合もあります。また、病気によっては話を聴き過ぎると逆効果になってしまうこともあり、精神科医は場面ごとに見極めながら対応をしているのです。診察中の医師の考えがわかると、受診したときに何を話せばいいのか、医師がなぜそのような対応をするのかなどが理解しやすくなると思います。そうすると、精神科を受診することへのハードルが低くなるかもしれません。巻末には、藤本先生が提案する「聴き上手になるための10箇条」も掲載されています。子供が悩んでいるときにどう接したら良いのかなど、家族と会話をする上での参考書にもなる1冊です。「精神科って行きにくい…」と感じる人に読んで欲しい本出典 : 最後にご紹介するのは、『ラブという薬』。タレントや作家として活躍するいとうせいこうさんと、精神科医でありながらミュージシャンとしても活動している星野概念さんの対談を本にまとめたものです。帯に書かれている、「つらいことを無理に我慢するのではなく、つらいときはもっと気軽に精神科に行こうよ」というメッセージ。精神科ってすごく困っている状況じゃないと受診してはいけないのでは…と思われがちですが、そんなことはありません。実際にいとうさんは、仕事ができなくなるほど深刻な状態ではなかったけれど、診察を受けるようになって楽になったと本書の中で話しています。風邪をひいたら内科へ行くように、怪我をしたら外科へ行くように、心がつらいときは精神科を頼っていい。そのことが腑に落ちると、我慢しすぎていた「きつい現実」が、誰かを頼ってもいいんだという「少しゆるい現実」に変わっていきます。読み物としても非常に面白いので、精神科の本と難しく捉えずに、ぜひ気軽に読んでいただきたい1冊です。まとめ出典 : 「なんだかつらいけれど、これくらいのことで受診していいの?」「病院に行っても、大したことないって言われたらどうしよう…」そんなふうに悩んでいる方もおられるかもしれません。ですが、悩んでいるうちに問題がより深刻になってしまうことも少なくありません。精神科は、こわいところではありません。もし、受診しようかどうか悩んでいるのであれば、今回ご紹介したような本を少し読んでみてください。精神科を受診するためのハードルが、少し低く感じられるのではないかと思います。
2018年04月14日心療内科とは出典 : 心療内科とは、何かしらのストレスが招いた体の不調を診ることを専門とする診療科です。「内科」とついているところからも分かるように、頭痛やめまいなど体に表れた症状を主に診ます。精神疾患の中には、症状として頭痛や吐き気、めまいなどの体調不良が現れるものがあります。しかしその不調の原因が精神的なものと分からないまま対処しても、なかなか症状が改善しないことがあります。そんなとき、症状の原因となる精神的なストレスに、カウンセリングなどを通してケアも同時に行うのが心療内科です。そのため、本来は精神科の領域のものでも程度が軽いものは心療内科でも診てもらえます。心と体の関係を考えながら、体の不調をケアしてくれるのが心療内科なのです。精神科・内科と心療内科の違い出典 : 心療内科は1996年に政令で表示を許された、比較的新しい名称の診療科です。名前のイメージから、精神科や内科と混同する人も多いようです。それぞれの科によって、診療できる疾患や得意とする診断領域、治療のアプローチが異なることもあります。心療内科ともっとも混同しやすいのは精神科ではないでしょうか。心療内科は大きなくくりで言うと内科です。体に表れた症状を治す診療科ですが、原因がストレスにあるため、カウンセリングなどで精神的なケアも行います。体と心の両方にアプローチして治療をするのが心療内科なのです。一方、精神科は不安や落ち込み、イライラなど心に現れた症状に向き合います。対象となる病気は躁うつ病、アルコール依存症、統合失調症などです。とはいえ厳密にはっきりと線引きされているわけではなく、両方の看板を掲げる病院も少なくありません。うつ病など、本来は精神科の範囲にある病気でも症状や程度によっては心療内科で診ることもあり、心療内科で相談したら精神科を紹介されたというケースもあります。心療内科も内科も、体の不調を治療するという点では同じです。違うのは、心療内科は体だけでなく心も含めて治療をするということです。内科はさまざまな症状に対応してくれるイメージもあるため、原因のよく分からない不調はとりあえず内科へ行く人も多いでしょう。そのため内科の検査では異常が見つからず、心療内科を紹介されたというケースもあります。心療内科や精神科ではなく、「メンタルクリニック」「メンタルヘルス科」という看板を掲げる病院も多くあります。これらは病院によって診療内容のとらえ方が違います。「精神科」という名前に抵抗のある人が多いと考え、精神科でありながらあえて名前を変えているケースもあります。また心療内科と精神科の両方の診療をするため、メンタル全般を診るという意味合いで看板を掲げるケースもあります。【参考】みんなのメンタルヘルス|厚生労働省心療内科の専門領域は、ストレスが招く体の不調出典 : ストレスが招く体の不調には以下のようなものがあります。・頭痛・倦怠感・めまい・不眠・過呼吸・食欲減退、過食・吐き気・腹痛、胃痛・動悸・発汗・抜毛頭痛や吐き気など、身近な症状が多く並びます。このような不調の背景には、以下のような疾患が隠れている可能性があるのです。心療内科の対象となる病気や障害など出典 : 心療内科の対象になる病気をいくつか挙げました。症状の程度や原因によっては精神科など、他の診療科を勧められる可能性もあります。何らかの理由で学校や会社にいけない、あるいは行きたくても行けないのが不登校・出社拒否です。登校や出社をしたい気持ちはあるのに、体がそれを拒否して腹痛や頭痛といった症状が表れるというケースもあります。休んで家にいれば症状が落ち着くこともあり、休むための嘘だと思われてしまうこともあります。ですが、子どもの不登校や配偶者の出社拒否から、本人だけでなく周りの人までストレスで体調を崩してしまうことも少なくありません。そのため、早めのケアが重要となります。主な症状は吐き気や腹痛、倦怠感、動悸などです。うつ病の中でも、心の不調が体の不調に隠れてしまっているものが「仮面うつ病」と呼ばれています。うつ病によくある気分の落ち込んだ状態が見られず、頭痛やめまい、不眠といった症状が目立つため、内科で診断を受けても異常は見つからず、単に調子が悪いだけだと思い込んでしまうことも多くあります。腹痛や下痢、便秘といった腸の不調が見られる病気です。日常生活への支障は痛みによる不快感だけではありません。急におなかが痛くなってトイレへ駆け込む、出勤前にトイレから出られなくなる日が多いなど、学校や仕事に影響が出ることもあります。症状を訴える人は男性と比べると女性が約1.6倍多く、年齢では30代までの比較的若い人に多く見られます。【参考】機能性消化管疾患心療ガイドライン2014|日本消化器病学会自律神経とは、体のバランスを整える神経です。その自律神経のバランスが崩れているというのが自律神経失調症ですが、自律神経の働きは検査ではなかなか正確に測れません。そのため、何となく体調が悪いのに検査では異常の見つからない状態が長く続いているものを自律神経失調症と呼んでいます。症状は倦怠感、不眠、めまい、頭痛、動悸、食欲不振などさまざまです。寝込んで起き上がれないほどの症状になることは少なく、多くの人は「なんだか調子が悪い」という状態がずっと続きます。片頭痛は名前の通り頭の片側に起こる頭痛ですが、両側に起こることもあります。ストレスなどにより頭部の血管が収縮、その反動で血管が広がったときにズキンズキンという痛みが起こります。主な症状は頭痛ですが、ひどくなると吐き気をともなうこともあります。頭や体を動かすと痛みが増すこともあるので、光や音の刺激を避けて安静にすると症状が緩和されます。発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達のアンバランスさ・凸凹(でこぼこ)と、その人が過ごす環境や周囲の人とのかかわりのミスマッチから、社会生活に困難が発生する障害のことです。広汎性発達障害、学習障害、ADHD(注意欠陥・多動性障害)など、症状や特徴でいくつかの種類に分類されます。不登校やうつ(気分が落ち込んでいる)状態をきっかけに心療内科へ行ったところ、発達障害が判明したというケースもあります。発達障害の場合、環境とのミスマッチや人間関係がストレスとなったりすることも多く、発達障害の二次的な障害として、睡眠障害やうつ、不安障害などが併存するケースもあります。甲状腺の機能異常により起こるのがバセドウ病で、動悸や疲労感、発汗が主な症状です。脈拍も早くなり精神的にも落ち着かないため、「体が常に全力疾走をしている」と形容されることもあります。まぶたの筋肉が緊張することで常に目を見開いているように見えたり、眼球の周りの筋肉が肥大して眼球が突出することもありますが、バセドウ病が必ずしも眼球への変化をきたすとは限りません。突然息苦しさを感じ、呼吸が乱れ、息が入ってこないように感じるのが過換気症候群の特徴です。動悸や胸の圧迫感のほか、手足のしびれや筋肉のけいれんを感じることもあります。発症した場合、呼吸を遅くしたり止めたりすると症状は改善しますが、本人が呼吸をコントロールするのは難しいものです。紙袋などを口に当てて呼吸をするという対処法もありますが、医師の指示を仰ぐのが良いでしょう。【参考】過換気症候群|日本呼吸器学会突然息苦しさや動悸、冷や汗、恐怖感などを感じてパニック状態になり、そのせいで社会生活に支障の出ている状態をパニック障害と言います。電車やエレベーターなど閉鎖された空間では「逃げられない」と感じるため、外出ができず、学校や会社へ行くことができなくなることもあります。状況によってはだれもがパニック状態に陥る可能性はありますが、自宅でテレビを見ているときに突然、寝ているときに突然など、予期しないところで発作が起きるのが特徴です。食事をうけつけなくなる「拒食症」と、無謀な食べ方を繰り返す「過食症」。この両方を合わせて摂食障害と呼びます。食べては吐く、を繰り返すこともあり、その場合は体内のカリウムが下がって不整脈を起こすこともあります。拒食により栄養状態が悪くなり、月経が止まることもあります。拒食と過食、行動は正反対ですが根っこは同じです。拒食から過食へ、過食から拒食へと症状が変化することも少なくありません。「やせたい」という思いから治療を拒むケースもあるため、まずは治療の必要性を理解するところから始まります。生活習慣病と言われる糖尿病ですが、ストレスがホルモンバランスに影響して血糖値を上げることもあります。倦怠感やのどの渇きなどが症状として挙げられます。治療は一般の糖尿病と変わりませんが、運動や食事などの生活コントロールがうまくいかずにストレスをためることにならないよう、注意が必要です。40代以降に見られる、様々な体調不良や情緒面での不安定な状態を更年期障害と呼びます。ホルモンの影響を受けやすい女性に多いのですが、男性にも症状が表れます。症状は自律神経失調症に似ていて、動悸やめまい、疲労感、イライラ、不眠など様々です。ちょうど子どもが就職や結婚で親元を離れる時期と重なることも多く、環境の変化に心がついていけずにうつ状態となることもあります。皮膚に病気や傷がないのに円形に毛が抜けてしまうのが円形脱毛症です。痛みはなく、社会生活に直接の支障はありません。自覚症状がないのが特徴で、美容院で髪を切ってもらうときに指摘され気が付くということもあります。しかし容姿が変わることでショックを受けて、他人の視線が怖くなり外出を拒むなど、間接的に影響が出ることはあります。皮膚に症状が現れるため皮膚科を受診するのが一般的ではありますが、背景にはストレスがかかわっている場合もあります。その点から考えると心療内科で治療を受ける選択肢もあります。心療内科における治療の流れ出典 : 心療内科ではカウンセリングを含めた診察、検査を経てそれぞれの症状に合わせた治療を行います。まずは医師に現状を伝えます。病歴や症状、薬を飲んでいるかなどはもちろん、原因になりそうなストレスや家族との関係、生育歴などを話します。もし同じ病状で他の病院にかかっていた場合はそれも話しておくと良いでしょう。うまくまとめて話せないことも多いため、受診前に簡単に話す内容をまとめてメモしておくとスムーズです。話しているうちに人間関係や仕事の相談をしたくなる気持ちも出てくるかもしれません。ですが、心療内科の医師は体の不調の原因を探るために話を聞いています。悩みを聞いて答えを探してほしいという場合は、カウンセリングルームを利用するという方法もあります。じっくりと話を聞いてもらえますが、保険が適用されないため、1時間で1万円くらいの費用がかかることもあります。問診の後は体の不調の原因や程度を探るため、必要に応じて血液検査、心電図、MRIなどが行われます。心理状態や性格を知るために、心理検査(心理テスト)をすることもあります。簡単な質問に答える検査のほか、カードに描かれた模様を見て何に見えるかを答えるロールシャッハテストなど、あいまいな質問で深層心理を見る検査が行われることもあります。心療内科の対象となる病気は、原因にストレスなどがあると考えられます。そのため、生活習慣や考え方を変えることにより、症状が改善することもあります。内科的な治療としては薬物療法があります。病気やその症状に合わせて抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬、自律神経調整薬といった薬が使われます。最終的には薬物を使わなくても安定して社会生活を送れるように、徐々に薬を減らしていきます。ほかには患者の無意識を探りストレスの原因をあぶり出す精神分析療法、行動を変えて不安を減らす行動療法、認知のゆがみ(思い込み)を正して心を軽くする認知療法といった心理療法が用いられることもあります。診療にはどのくらい費用がかかる?出典 : 心療内科へ行こうと思ったとき、気になるのは費用ではないでしょうか。内科と違って問診(カウンセリング)の分の時間もかかるので、高額なイメージはあるかもしれません。しかしカウンセリングルームとは違って保険が適用されますし、カウンセリングと言っても何十分も時間をとれるわけではないため、驚くような額にはなりません。保険適用で3割負担のため、初診で払う費用の目安は2500円~5000円程度です。症状によっては薬や検査代が別途かかることもあります。臨床心理士によるカウンセリングを行っている場合など、別途予約料が必要なところもあります。予約の要不要を含めて、行く前に病院のシステムを調べておくと安心です。心療内科では、子どもが不登校の場合など、本人以外だけで話を聞きたいという要望にも応えてくれます。ただし本人不在の場合は自費診療となるため、費用も高額になってしまいます。パニック障害など、心療内科の対象となる病気には、自己負担が1割となる「自立支援医療制度」が適用されるものもあります。利用には医師の診断書と市町村での申請が必要で、市町村や都市に指定された「指定自立支援医療機関」でなければ適用されません。治療に時間と費用がかかる場合は、制度の適用について医師に相談してみると良いでしょう。【参考】自立支援医療制度|厚生労働省まとめ出典 : 心療内科は、ストレスが原因と考えられる多様な症状に対応してくれます。費用もほかの診療科とそれほど変わらず、特に高額ではありません。症状の中には自覚しづらいものも多くあるので、気になる症状があれば、一人で抱え込まずに一度心療内科へ行ってみるのも良いでしょう。ストレスの内容や症状について話すことで、客観的に自分を見つめることもできます。あわせて普段からストレスをためないような生活を送ることも重要です。ストレスは多くの病気の引き金になります。学校や仕事、人間関係など、ストレスと無縁に生きることはできませんが、できる限りため込まず上手に発散できると良いですね。
2018年04月05日東急スポーツオアシスは4月1日、婦人科医と共同開発した女性の不調や悩みを改善するヨガプログラム「うららかヨガ」をオアシス聖路加ガーデン店・相模原24Plus・梅田店・住道24Plusにて開始する。同プログラムは、イーク表参道副院長・婦人科医師の高尾美穂氏と共同で開発したもの。月経が順調にある若年層世代から更年期の不調に悩む人まで、すべての女性を対象とした女性専用ヨガエクササイズになるという。レッスンでは、女性特有の不調を7つに分け、それぞれの改善にフォーカスしたヨガのポーズを取り入れる。改善を目指す内容は、「月経、更年期に起こる肩こり・頭痛」「月経時の不調」「PMSおよび便秘」「足の冷えやむくみ等の悩み」「腰痛」「更年期症状」「骨盤底筋強化」といったもの。4月1日から4店舗で開始するが、今後順次、オアシス各店での導入を目指すという。また、クラブ会員だけでなく、1人でも多くの女性の不調や悩みの改善、緩和を目指し、オアシスオリジナルアプリ「WEBGYM(ウェブジム)」にて「月経、更年期に起こる肩こり・頭痛改善ヨガ」を無料で提供する。対応端末はAndroid(Android要件:4.4以上)、iPhone(対応OS:iOS9.0以上)、iPad、Apple watch、Apple TV。今後も同社では、出産、子育てなどクラブに通えない女性も継続的に運動を行える環境の提供やコミュニティーの提案にも取り組んでいくという。
2018年03月31日●乳がん検診を受けるための3パターン日本人女性に多くみられる乳がんを予防するため、日本では40歳以上の女性に対して2年に1度の乳がん検診が推奨されている。だが、毎日の仕事や家事・育児に追われて行く機会を逸したり、「痛そう」などの不安から検診を自粛したりする女性も少なくないだろう。それでも、定期的な検査によってリスクの芽を早めに摘み取れるのは自明の理。他の誰でもない自分の命に直結しかねない検診なので、その内容やメリット・デメリットをきちんと把握しておきたいところだ。今回は胸部・乳腺外科の法村尚子医師に「乳がん検診のいろは」についてうかがった。――一般的な乳がん検診ではどのような検査をするのでしょうか。乳がん検診を受けるには、主に「住民健診」「職場検診」「個人検診」の3通りの方法があります。住民健診は各自治体が住民を対象に実施する検診、職場検診は勤務先の健康保険組合または事業所(会社など)で行っている健康診断、個人検診は自分で自由に施設や検診内容を選んで受ける検診です。最も一般的である住民健診では、基本的に40歳以上の方に2年に1度のマンモグラフィによる検診を行っているところが多いです。マンモグラフィは乳房のレントゲン検査で、板で乳房をはさみ圧迫して撮影します。マンモグラフィ検査では、しこりとして触れることができる前の早期乳がんを発見できる可能性があります。以前は必須であった視触診ですが、早期の乳がんを発見できる可能性は低く、現在は任意となっています。基本的に乳がん検診ではマンモグラフィを行うことが多いですが、自治体や職場によってはエコー検査を追加しているところもあります。また検診内容を自由に決められる個人検診では、マンモグラフィとエコー検査の両方、またはどちらかを選べます。――若年での乳がん発病もリスクとして考えられますが、検診は希望すれば10代や20代でも検査可能なのでしょうか。個人検診であれば、年齢に関わらずどなたでも検査を受けられます。住民健診、職場検診では費用の補助があるのに対し全額自己負担ですが、検診内容や受けたい施設を自由に選ぶことができます。――マンモグラフィのメリット・デメリットを教えてください。メリットは「がんの疑いがある小さな石灰化も検出できるため、乳がんの早期発見につながる」という点ですね。逆にデメリットは「乳腺濃度の高いデンスブレストでは、しこりを見つけにくい」「微量ながら被爆がある」「乳房を圧迫するため、痛いこともある」などです。●日本人女性はマンモグラフィでは乳がんを見つけにくい!?――日本人女性にはデンスブレストの女性が多いと聞いたことがあります。デンスブレストについて詳しく教えてください。一般的に女性の乳房は、年齢が若い頃には乳腺が発達しており、年齢を重ねるととともに乳腺が脂肪に置き換わっていきます。マンモグラフィで撮影した乳房の構成は「脂肪性」「乳腺散在」「不均一高濃度」「高濃度」の4つに分類されます。乳腺が発達しているほどマンモグラフィでは白く写り、脂肪が多くなると黒く写ります。デンスブレストとは、乳腺が発達して白く写る高濃度乳腺のことです。マンモグラフィ撮影では乳腺も乳がんも白く写ります。脂肪性乳房で黒っぽく写っている中に白く写る乳がんを探すのは見つけやすいですが、デンスブレストでは全体が白く写っている乳房の中に白く写る乳がんを探すため、見つけにくいケースがあります。若い人の方が乳腺が発達している場合が多いですが、乳腺の量には個人差があります。また、アジア人にはデンスブレストが多いと言われています。――ではデンスブレストの場合、エコー検査をする重要性が増してくるということでしょうか。そうですね。エコー検査では乳腺は白く、大半の乳がんは黒く写ります。白い中に黒いものを見つけるので比較的発見しやすく、デンスブレストの方はマンモグラフィにエコー検査も加えると、より乳がんを見つけやすくなります。エコー検査には、乳腺濃度の高いデンスブレストでも乳がんを見つけやすいというメリットがある一方で、「小さな石灰化は見えない」「技師の技量で検査の精度が左右される」というデメリットもあります。このようにマンモグラフィとエコーには、どちらもメリット・デメリットがあるため、どちらの検査が優れているということはありません。「どちらも受けることで、より乳がんを見つけやすくなる」という認識を持ってもらえればと思います。※写真と本文は関係ありません○取材協力: 法村尚子(ノリムラ・ショウコ)胸部・乳腺外科2005年香川大学医学部医学科卒。現在、高松赤十字病院胸部・乳腺外科副部長。乳腺外科を中心に女性が安心して受けられる医療を提供。また、En女医会に所属し、ボランティア活動や各種メディアにて医療情報を発信している。資格乳腺専門医、外科専門医、がん治療認定医などEn女医会とは150人以上の女性医師(医科・歯科)が参加している会。さまざまな形でボランティア活動を行うことによって、女性の意識の向上と社会貢献の実現を目指している。会員が持つ医療知識や経験を活かして商品開発を行い、利益の一部を社会貢献に使用。また、健康や美容についてより良い情報を発信し、医療分野での啓発活動を積極的に行う。En女医会HPはこちら。
2017年10月26日『更年期をハッピーに生きる 幸年期メソッド』の著者、宇江佐りえさんに聞く、30代の体の変化と向き合って一生ハッピーに生きる方法とは? 前回 、 前々回 に続き、30代だからこそしておくべきセルフケアについて、今回は気になる「子宮・卵巣・乳がん健診」を中心にエイジングスタイリスト・メノポーズナビゲーターの宇江佐さんに聞いてみました。宇江佐りえ Rie Uezaエイジングスタイリスト・メノポーズナビゲーター。1959年生まれ。 1981年にデビューし、お天気お姉さんとして活躍。その後、CX「なるほど!ザ・ワールド」など数々のレギュラー番組を持つキャスター・レポーターとして20年活動。2000年、オリジナルインナーブランド『Re:essence(リエッセンス)』立ち上げ、アトピーアレルギーに悩む女性を中心に、皮膚科・婦人科医にも支持されるブランドに。 2011年『NPO法人 更年期と加齢のヘルスケア認定 メノポーズカウンセラー』の資格を取得。更年期とウェルネスエイジング啓発につとめ、ただいまアンチエイジングのチョコレート開発中。著書に『更年期をハッピーに生きる幸年期メソッド』(自由国民社)。 ■子宮や卵巣の病気を見逃さないために「今は、女性が集まれば乳がんの話題が出るほど、乳がんに注目が集まっています。以前に比べて30代で乳がんにかかる人が増えていますが、実はその他の婦人科の病気が増える年齢も30代なんですよ。病気そのものは話題になりますが、予防や検診に目が向かない女性が多いのが気になります」宇江佐さんがそう語るように、がんをはじめ、私たちは今、病気から身を守るためにすべきことを、もう一度確認しておきたいもの。30代の働くママであれば、会社で年に1回の健康検診を受けていると思います。でも、その検診の中身にはバラツキがある様子。30代で必ず検診項目に入っていてほしいのは、まずは子宮頸(けい)がん検診です。子宮がんには、大きく分けて「頚(けい)がん」と「体がん」の2種類があり、20代30代でもリスクが高いのは子宮頸がんのほう。感染によって発病するため、年齢にかかわらず、必ず検診を受けておきたいものです。子宮体がんは主に閉経後に増えるとされていますが、月経回数の増加により、発症年齢が若年化の傾向にあるといわれます。30代では、婦人科内診と経膣超音波検診をぜひ受けて。これは子宮内や卵巣のようすを至近距離から映像で診てもらい、卵巣がん、卵巣嚢腫、子宮筋腫、子宮内膜症などの発見につながる検査です。■懸案の乳がん検診、30代ですべきはどれ?「乳がん検診については、日本ではいろいろな説が飛び交い、いつ何を受けるべきなのかわからないという声をよく聞きます。日本の自治体が行う乳がん検診のガイドラインでは『対象者は40歳以上の女性、頻度は2年に1度、医師による問診と視触診+マンモグラフィ』となっています。でも、ずばり、言いましょう。20代、30代から、乳がん検診は受けるべきです! でも、まずは超音波検査(=エコーとも言います)をぜひ受けてください。その際ドクターに、マンモグラフィー検査について相談してみるのもいいと思います」(宇江佐さん)宇江佐さんがそう言う理由はちゃんとあります。本来、初期の乳がんはマンモグラフィのほうが見つけやすいと言われます。が、日本人は高濃度乳腺の女性が約8割と多く、この状態の乳房はマンモグラフィ検査では画像が白っぽく写り、小さな異常を見つけにくいのです。「本当を言えば、30代の罹患率が上がってきているので、個人的にはこの世代には2年に一度、超音波検診を、と思っています。ただ、乳がん検診は超音波もマンモグラフィもセットになっていることが多いので、例えば、今年は乳がん検診、来年は婦人科検診と決めてもいいと思います。2年に1回、両方一緒にやってもいいですけれど。そして、マンモグラフィを撮ったなら『私は高濃度乳腺ですか?』と医師や技師に確認しましょう。いずれにせよ大事なことはまず一回は検診に行くこと。それをしないで年を取ってはいけません。という私は30代で検診に行ったことがなかった。言い訳ですが、私の時代、20数年前は今ほど乳がんが若い世代には多くなかったんですよ。でも時代は変わり、乳がん罹患率は右肩上がりで増えているんです」(宇江佐さん)■30代こそ「かかりつけ医」を見つけるチャンス!婦人科検診は婦人科、乳がん検診は乳腺外科なので、併設されていなければ別々のクリニックに行くことになります。それがまた敷居が高く、気軽に検診に行かれないイメージがあります。「そこで、ぜひおすすめしたいのが、婦人科のかかりつけ医を持つために、検診に行くこと。30歳を超えたらぜひ、探す努力をしてください。赤ちゃんを産んで、その産婦人科とのお付き合いが続いていて信頼関係があるなら、そこでいいと思います。そうでなければ「婦人科」や「女性外来」のドクターが理想です。自分の職場か、自宅に近いところで見つけましょう。クリニックはできるだけ動線のいい通いやすいところにするのがベストですからね。もちろん最初に行ったクリニックに通わなければいけないわけではありません。相性のいいドクターと出会えるまで3~4軒行こうかな、というような軽い気持ちでまず検診を受けに行く。これが大事です。「女性外来」と銘打っているところは、お医者さんの共感率というか、女性の健康に対する理解が深い場合があるのでおすすめです。また、婦人科でエイジングケア、高濃度ビタミンC点滴や栄養療法、漢方薬、AMH検査、経腟測定などを取り入れているクリニックは、女性の生涯の健康づくりや生活の質という視点を持っていると考えてもいいと思います。産婦人科とは明らかに違い、女性の健康に対する意識が広い、と言ってもいいかもしれません。なにせこれからの時代は、婦人科医を味方にするのが賢い女性の生き方だと思っています」(宇江佐さん)働くママは、自分のためにそんなに時間やお金をかけられない、という人もいるでしょう。でも、ママが乳がんなどの病気になったとき、子どもがどれだけストレスを受けるか、そういう想像もしてみる必要があります。検診は自分のためだけじゃなく、家族のため、それから自分の職場で一緒に働いている人たちのためにも大切なこと。『子どもやご主人の誕生日、結婚記念日などに検診へ行く』と決めておくのもいいでしょう。「嵐のような毎日を送っているからこそ、自分の中の声に耳を傾けるヒントやフックになるものを見つけて、それをクセにしてほしいんです。いい習慣はかならず力を発揮してくれますから。将来更年期に入って、もし不調が出ても婦人科で治療できます。すべての女性が通る人生の時期と上手に付き合うために、30代から『あなたのメソッド』を見つけて、ぜひ習慣化してくださいね。これが30代のみなさんへ、無防備に30代を過ごし、歳をとったと反省している私からのメッセージです」(宇江佐さん)<参考書籍> 『更年期をハッピーに生きる 幸年期メソッド』 (自由国民社/1300円+税)
2017年07月21日背中ニキビは皮膚科で治すのが最適といえるのですが、保険が適用された治療とそうではない治療というのがあります。皮膚科で行われるその背中ニキビの治療法について、解説していきます。背中ニキビを病院で治すタイミング背中のニキビは他の場所と違って見えにくいところにあるので、背中に違和感を覚えても確認することが困難です。気づいたときにはすでにニキビが大きくなっている、または炎症を引き起こしていることが多いとされています。背中ニキビに気をつけるため、外側だけでなく内側のケアを心がけても、治らない場合は皮膚科への受診が求められます。背中はニキビの発生率が高いです。背中に皮脂腺と呼ばれる皮脂の分泌腺が集中しているので皮脂の分泌量が多く、汗もかきやすく、衣服などで常に覆われているなど、さまざまな要因によってニキビができる環境が整っていると考えられます。上述したように、みえにくいのでケアも遅れがちになるのがほとんどです。ニキビができても、炎症や化膿などの重症化に至っていない場合は、日常的なケアなどで改善が見込めるでしょう。背中ニキビの皮膚科での治療方法と処方薬治療法を説明する前に、健康保険が適用されるかどうかについて、説明していきます。治療ですので基本的に健康保険が効きますので、経済的な負担も少なくて済みます。しかし、治療方法の種類によっては健康保険が効かず自由診療となります。保険適応の治療法と保険適応外の治療を次にあげて、解説していきます。保険適用の治療法毛穴につまっている皮脂などの内容物を取り除くという治療である面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)というのがあります。内容物を取り除くことによって、ニキビの治りを早くします。しかし、保険適用内に限定すると、一度に多くのニキビの面皰圧出ができないことが多く、5〜6個までが一般的とされています。外用薬は抗生物質が一般的に使われています。抗生物質で炎症を起こしたニキビの原因菌とされるアクネ菌を殺菌して治療します。もうひとつ、毛穴のつまりを解消してつまりにくくするという効果を持つ外用薬(アダパレンなど)があり、この外用薬もニキビの治療薬として使われています。内服薬も抗生物質が処方されますが、漢方製剤、また少ないのですが原因がホルモンバランスの乱れであることが判明している場合は、ホルモン治療として低用量ピルや抗男性ホルモン薬などが処方されます。ホルモンバランスの乱れによって、男性ホルモンが過剰に分泌され、男性ホルモンが持つ作用である、皮脂の過剰分泌や角栓の発生や毛穴の縮小などがあります。その作用の働きを抑えるには、ホルモンバランスを整えるなどの治療が求められます。しかし、ほとんどはホルモンバランスが崩れていないことが多いようです。改善のために皮脂のコントロールの意味で、ビタミン剤が処方されます。美容皮膚科などでは保険適用外の治療も一般的な治療法は、イオン導入、ケミカルピーリング、そしてレーザー治療などがあげられます。ほとんどの場合はクリニックで処置されます。イオン導入は微弱な電流を流して、ニキビに有効とされる成分を肌深くまで浸透させます。痛みなどはほとんどありませんが、ペースメーカーを装着している場合は、この治療を受けることができません。ケミカルピーリングは、簡単にいえば古い皮膚をはがして、新しい皮膚を蘇らせるという治療法です。これによって、ニキビやニキビ跡の改善、さらにシワやたるみなどにも効果が期待できるとされています。レーザー治療は、ニキビの原因菌でもあるアクネ菌を殺菌し、ニキビ跡のケアなどを目的とした治療法です。ケミカルピーリングとレーザー治療は肌に負担がかかるので、肌の弱い人はクリニックで事前に申告し、受けられるかどうかを事前に相談するようにしましょう。背中ニキビの予防法食生活を含む生活習慣の乱れなどを改善することによって、背中ニキビの予防につながることに期待が持てますが、背中のケアも心がけることも求められます。入浴時、背中を洗うときにおすすめなのが一般の固形石けんです。抗菌作用のある石けんもありますが大きな効果の違いはありません。消臭効果もあるので、体臭の予防には効果的とされています。入浴後、汗をかかないようにすることが大切です。衣服など、背中に触れるものすべて清潔に保つことも求められます。また、背中の風通しのよい肌着や衣服の着用も心がけましょう。監修:馬野詠子
2017年04月25日エムティーアイ運営の健康情報サービス「ルナルナ」はこのほど、シンクパールと共同で実施した「職場での婦人科検診制度について」の調査結果を発表した。同調査は2月18・19日、20~50代以上の女性1万1,676名を対象にインターネットで実施したもの。初めて婦人科検診を受けたきっかけについて聞くと、「自治体からのお知らせ・クーポン」(34.7%)が最も多く、次いで「自分の職場の健康診断」(24.1%)となった。最近では著名人の乳がんや子宮頸がんなどの婦人科疾患発症が話題になっているが、そういった報道によって自身の意識や行動に変化はあったか尋ねたところ、41.2%が「自分の健康について考えるようになった」と回答した。33.5%は「実際に検診に行った」と答えている。次に、20~50代以上の働く女性を対象に、自身の職場に婦人科検診を受けられる制度はあるか聞くと、「ない」が45.4%で、「自分の職場にある」(39.7%)を上回った。職業別でみると、「自分の職場にある」が半数を超えたのは正社員(51.4%)のみで、その他は検診制度がない人が多いことがわかった。「自分の職場」もしくは「家族の職場」に婦人科検診を受診できる制度があると回答した人に、実際に受けている検診の種類について尋ねたところ、乳がん検診は自己負担あり・なしに関わらず約30%が受けていることがわかった。子宮頸がん検診も、自己負担なし35.8%・自己負担あり30.2%で受診率は3割を超えている。職場に婦人科検診を受けられる制度がないと回答した人に、もし職場に受けられる制度があった場合に活用したいか尋ねると、58.2%が「自己負担がないなら受けたい」、33.1%が「自己負担があっても受けたい」と答えた。合わせると、9割以上の人が受診したいと回答している。
2017年03月02日質問:子宮頸がん検診で「異形成」との診断。3カ月ごとの定期検診で経過観察と言われました。28歳の女性です。先日、子宮頸がんの検診に行ったところ、「異形成」だと診断されました。私にはパートナーがおり、1~2年後には結婚・出産を考えています。3カ月ごとに定期的に検診をして経過を追っていくように言われましたが、経過を追っていくうちに異形成が消失することもあるのでしょうか?また、もしがん化した場合にはどのような治療が必要になるのでしょうか?その後、赤ちゃんを産むことはできるのでしょうか?海外在住:neneanoneさん(28)回答:子宮頸部の「異形成」についてお答えします。――「異形成」と「がん」の違い子宮頸がん検診で異形成を指摘されたとのこと、ご心配ですね。ご相談者さまの人生において大きな問題ですし、異形成の程度など個々のケースにより、扱いが異なることがありますので、詳しいことは実際に診察をされている主治医の先生にお尋ねになることをおすすめしますが、私の方からは一般的なことについてのみお話しさせていただきますね。子宮頸部の異形成についてですが、これはがんとは異なるので、すぐに治療を行うことは少ないと思います。経過の中で異形成がどうなっていくか、あるいはどのタイプのヒトパピローマウイルス(HPV)に感染しているかなどによって、全体を見て判断されます。子宮頸部の異形成が軽度であれば、9割以上が自然治癒するとされています。ご相談者さまが主治医に指示されたように、数カ月おきに細胞診(あるいは組織診やコルポ診と呼ばれるもの)を行って経過を見る方法が一般的です。多くは自身の免疫力によってHPVを自然に排除していくと考えられますので、異形成が軽度であれば、必要以上に心配せず、規則正しい生活や栄養バランス、適度な運動や休息を心がけて、定期的な受診を続けられるのがよいと思います。異形成が中等度と判断された場合、中等度の中でも異形成の程度や、HPVのタイプなどによって対応が異なりますが、多くは軽度異形成と同様に経過を見てから、必要に応じて治療を考慮することになります。高度異形成の場合、子宮頸がんの上皮内がんと呼ばれる、0期のがんを含むこともあるので、予防的に手術を行い、病理診断などを行うこともあります。<「異形成」と診断された後の妊娠・出産>子宮がん検診で認められたほとんどの異形成、および子宮頸がんの0期では子宮摘出の必要はなく、将来的な妊娠・出産は可能です。高度異形成および上皮内がんでは、円錐切除術といって、異常部分を円錐型に切り取る方法が広く行われていますが、その他にもレーザーを用いたり、電気伝導性のワイヤーを用いたりする治療も行われます。がん化した場合でも、1a期までであれば、大抵は将来の妊娠・出産に備えて子宮を残すことは可能ですが、医師の判断により残せないこともあるようです。今回は、きちんと検診を受けておられたということで、異形成の段階で見つかって本当に良かったと思います。このまましっかり経過を見ていけば、今後の妊娠・出産に影響が出る可能性は低いと思います。どうぞお大事にしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日発達障害の診療のための医療機関にはどんなものがある?それぞれが担う役割は?出典 : これまでの記事では、発達障害のための医療機関が少ない原因や、医療機関でできる支援についてお話させていただきました。今回は医療機関の種類をご紹介していきます。発達障害の診療に携わる医療機関には様々な種類がありますが、その分け方も色々あるのです。医療機関の種類というと、もちろん小児科や精神科などの診療科による分類が思い浮かぶのですが、今回の記事では別の切り口で分けてみたいと思います。いくつかの医療機関は日本の、時には世界の発達障害研究を担っていく役割を持っています。こうした先進的な医療機関にかかると厳密な手続きを経た診断が受けられたり、他では利用できない治療法が使えたりすることもあります。日本の、世界の発達障害支援の質の向上に貢献できる可能性があるというメリットもあります。一方でこうした機関の医療者は診療以外の業務が多く多忙です。また機関の数も限られるので、通院時間が長くなるなどアクセスも良くないことが多いでしょう。また研究途上の新しい治療には、確かめられていないリスクも伴います。良くも悪くもハイリスク、ハイリターンな選択です。その他に、地域の中核的な発達障害診療を担っている医療機関もあります。小児や障害者の病院、療育センターに附属している診療所などがこうした役割を担っていることが多いでしょう。こうした機関の専門性は高く、既存の診療技術に限って言えば、研究機関と比べても遜色がないことが大半です。また入院治療の機能を持っていることもあります。一方でこうした医療機関は比較的広域(都道府県単位)などから患者がきていることが多く、地元に密着した支援機関や学校の情報などはやや医療者に集まりにくくなります。また地域への医療サービス提供の責任を負っているので、新規患者優先、診断と投薬優先になりがちです。発達障害専門の小児科や児童精神科のクリニックなどを中心とした地域密着の医療機関も増えてきました。こうした医療機関は医師によっては、非常に高い専門性を持っていることもありますし、アクセスも良く比較的患者数も少なく、丁寧な診療が可能であることもあります。また何よりも地元の情報が集まりやすいことがメリットです。ただし地域によっては医療機関の不足のため、こうしたクリニックが中核的医療機関の役割を担わざるを得なくなっていることもあります。また最近では、地域のかかりつけ医、つまり一般の小児科医や内科医の役割にも注目が集まっています。こうした医療機関は、発熱やワクチン接種などの日常の身体的な問題に対応できるのはもちろんですが、典型的な事例の診断や専門的な医療機関での診断後のフォローアップなどが期待されています。平成28年度からは厚生労働省によるかかりつけ医向けの発達障害の診療研修も開始されました。こうした医療機関は極めてアクセスがよく、また発達障害の特性を知ってもらった上で、身体医療が受けられるという大きなメリットがあります。医療以外の支援者に恵まれている場合、医療の役割は限られるので、必要な時にかかりつけ医に相談するというスタイルでも、充分に対応が可能である場合があります。年齢の高い方の場合、成人の精神科医療機関も受診先の候補になります。現状では全ての精神科医療機関が発達障害の診療に対応できるわけではありませんが、着実にそうした機関は増えています。こうした医療機関のメリットはアクセスの良好さと、何よりも併存する他の精神疾患への対応への熟練度と手立ての豊富さです。ただし構造的に成人精神科の診察時間は短いことが多いので、それに合わせた受診の工夫を考えておく必要があります。医療機関に迷ったら、身近な支援者に相談を出典 : こうした分類は医療機関の看板に書いてあるわけではないので、利用者の方からは見分けにくいかもしれません。受診の前に保健センターなどの身近な支援者や、先輩の親御さん、ペアレント・メンターなどに受診先を相談するのはよい方法です。最後に、多くの種類の医療機関があるので、専門機関のいいとこ取りをしたい、かけ持ちをしたいという気持ちはとてもよくわかります。しかし極めて恵まれた一部の地域(ほんとにそんなのところが日本にあるのでしょうか……?)を除けば、現状ではそれはマナー違反であると考えるべきでしょう。必要な人が、少しでも早く、少なくとも正しい診断と診断書、時には薬物療法にたどり付けるような気遣いができる、余裕が持てるとよいですね。
2016年10月05日エムティーアイが運営する健康情報サイト「ルナルナ」はこのほど、「乳がんと検診について」の調査結果を発表した。同調査は8月、10~50代以上の会員3万9,153名を対象にインターネットで実施したもの。乳がんのセルフチェックをしたことがあるか尋ねたところ、35.3%が「ある」と回答。64.7%は「ない」「やり方がわからない」と答えている。乳がん検診についてどのような方法を知っているか聞くと、74.1%が「マンモグラフィー」と回答した。自由回答にも「名前はわからないが胸を機械で挟むもの」といった回答が目立ち、マンモグラフィーのイメージが強いことがわかった。次いで「触診」(66.9%)、「エコー」(49.3%)となっている。実際に乳がん検診を行ったことがあるか尋ねると、30代前半までは受けたことがないと回答した人が大半だった。20~24歳に至っては、94.1%が「受けたことがない」と回答している。30代後半になると、その割合はほぼ半々になり、40代以降は受けたことがあると回答した人が圧倒的に多いという結果になった。50歳以上は83.6%が「受けている」と答えている。検診に行ったきっかけで最も多いのは、「自治体からのお知らせ」(40.5%)で、次いで「年齢と共になんとなく」(36.3%)となった。検診を受けたことがないと回答した人に、その理由を聞くと、最も多かった理由は「面倒・忙しい」(36.2%)だった。以後、「痛そう」(36.1%)、「費用への不安」(35.8%)と続いている。検診を受けてどうだったか尋ねたところ、72.9%が「受けてよかった・安心できた」と回答した。次いで多かったのは、「定期的に受診しようと思った」(38.3%)、「思ったよりも簡単な検診だった」(34.8%)となっている。ルナルナベーシックコース監修医・松村圭子医師によると、乳がんは自分で見つけることのできる数少ないがんであるという。定期的に自己検診する人ほど、小さい段階でがんを発見することができるとのこと。ルナルナファミリーコース監修医・竹内正人医師も、「乳がんは一般的に進行速度が遅いがん。まずは検診を受けてほしい」と自己チェックを含む定期検診を呼び掛けている。
2016年09月27日遠隔診療でオンライン通院愛知県名古屋市の佐井泌尿器科・皮フ科クリニックでは、7月5日より、遠隔診療を導入した外来の受付を開始している。このシステムの導入にあたっては、株式会社メドレーが提供している「CLINICS(クリニクス)」というオンライン通院システムを採用している。愛知県の泌尿器科クリニックとしては初めての導入事例となる背景には、現在の多忙過ぎるサラリーマンなどに配慮した結果がある。というのは、今回のオンライン通院で提供する予定の診療メニューは、ED(勃起障害)、AGA(男性型脱毛症)、そして女性びまん性脱毛症であり、これらの治療には定期的な通院が不可欠だという。さらにこの病気の患者傾向をみてみると、30~50代に増加傾向だ。つまり、一番働盛りで忙しいために、最初は受診したとしてもそのうちに通院を諦めてしまったり、最初から諦めてしまう人が多いという状況を打破するためなのだ。厚生労働省も推奨実は、オンラインを活用した遠隔診療の分野の促進は、厚生労働省も推奨している。もとは、離島など遠隔地にいる患者と医師をつなぐための遠隔診療に対する解釈であり、遠隔地意外ではこのシステムを導入することを原則禁止していた。しかし2015年8月に解釈を変更し、遠隔地だけではなく、患者側の希望があり、かつ患者側の利点があれば、対面診療と組み合わせることで他の医療機関も導入しても良いという方針に変わったという。しかも、処方した薬についても、予約時に登録した住所に配送してくれるというから、大変便利なシステムではないだろうか。ストレス社会に救いの手今の社会は特にストレス社会と言われ、ただ生活をおくるだけでも過酷な精神環境、また紫外線の増加など過酷な自然環境下で生活している。女性の脱毛症が増加しているのは、そういったことも要因の一つとみられている。今回の愛知県での導入事例が全国に展開していく日も、そう遠くはないかもしれない。【参考】※株式会社メドレー※佐井泌尿器科・皮フ科クリニック※株式会社メドレー プレスリリース(Dream News)
2016年07月13日通常であれば1カ月に1回、女性に訪れる生理。生理前を含めると、1週間前後は生理に伴う不調に悩まされているという人も多いだろう。さまざまな対処をして乗り切るわけだが、その1つが「ピル」。ピルは避妊効果が高いことで知られるが、服用することで、月経前症候群(PMS)や生理痛も軽くなる場合がある。今回は、ピルや生理にまつわる疑問について、婦人科の船曳美也子医師にお聞きした。このほか「生理中でも妊娠する? 」「生理前に性欲が高まるのはなぜ? 」といった疑問については、過去記事を読んでみよう。Q. 女性がピルを飲んでいれば、男性がコンドームを着ける必要はありませんか?排卵を起こさない作用のあるピルは、避妊効果が99%以上と高いので、コンドームより確実な避妊法です。個人差はありますが、PMSや月経痛の緩和も期待できます。ただし、ピルだけでは性感染症(STD)の予防はできません。特に多いのがクラミジア感染症。半数以上が無症状ですが、不妊の原因になります。これを防ぐためには、コンドームしかないですね。Q. 月経血量が少ないときは、生理用品を交換しなくても大丈夫ですか?月経血が少量でも、血液は雑菌の栄養源になりますので、生理用ナプキンやタンポンなど生理用品のこまめな交換は必要です。例えば、タンポンを入れたままにしていて雑菌が繁殖してしまうと、それが血液に入って、生命も脅かすような「トキシックショック症候群」(いわゆる「タンポンショック」)を発症することもまれにあります。実際、取り忘れのタンポンは強烈な悪臭がします。血液が少量でも、生理用品はこまめにかえるようにしましょう。Q. 生理中、湯船につかるのは避けたほうがいいですか?子宮は、長さ7センチなのに容量は3cc程度しかない、ペットボトルのような形をしています。膣の奥にある子宮の入り口が、ペットボトルの口にあたります。口の厚みは3センチほどありますが、口の内径は1ミリ程度です。普段その口は粘液栓でふさがれていますが、月経中は、はがれた内膜がそこから出てきます。特別に加圧することがなければ、普通の入浴で、お風呂の水が腹腔内に入ることはまずありませんので、湯船につかるのも問題ありません。Q. 生理中に激しい運動をしてもOKですか?月経中の運動も特に制限はありません。ただし、1回の月経で20~140ミリリットルの血液が失われます。普段から貧血ぎみの人は、激しい運動は控えた方がよいでしょう。※画像と本文は関係ありません○取材協力: 船曳美也子(ふなびき・みやこ)1983年 神戸大学文学部心理学科卒業、1991年 兵庫医科大学卒業。産婦人科専門医、認定産業医。肥満医学会会員。医療法人オーク会勤務。不妊治療を中心に現場で多くの女性の悩みに耳を傾け、肥満による不妊と出産のリスク回避のために考案したオーク式ダイエットは一般的なダイエット法としても人気を高める。自らも2度目の結婚で43歳で妊娠、出産という経験を持つ。2013年10月9日、「婚活」「妊活」など女性の人生の描き方を提案する著書『女性の人生ゲームで勝つ方法』(主婦の友社)を上梓。En女医会にも所属している。En女医会とは150人以上の女性医師(医科・歯科)が参加している会。さまざまな形でボランティア活動を行うことによって、女性の意識の向上と社会貢献の実現を目指している。会員が持つ医療知識や経験を活かして商品開発を行い、利益の一部を社会貢献に使用。また、健康や美容についてより良い情報を発信し、医療分野での啓発活動を積極的に行う。En女医会HPはこちら。
2016年06月27日生理前・生理中の女性の体には、肉体的にも精神的にもさまざまな変化が起こっている。その変化に敏感になり適切な対処をしないと、日常生活に支障をきたすこともあるだろう。前回に引き続き、誤解しがちな生理の疑問について、婦人科の船曳美也子医師にお聞きした。女性は自分の体のために、男性は周りの女性のことをより理解するために、正しい知識を押さえておこう。Q. 生理前に性欲が高まるのはなぜですか?生理的な性欲は「リビドー」といわれ、女性も男性も男性ホルモンによって生じるものです。女性の男性ホルモンは、卵巣と副腎でつくられます。特に月経前の卵巣は黄体ホルモンを出すのですが、この黄体ホルモンが男性ホルモンをつくります(最後に、女性ホルモンに変化します)。ですので、月経前にリビドーが亢進(こうしん)するとすればホルモンの影響と言えるでしょう。排卵前は女性ホルモンだけが亢進しますが、月経前は黄体ホルモンも女性ホルモンも亢進します。ただ、黄体ホルモンの分泌も日内変動があり一定ではないこと、そして女性の男性ホルモンの量は男性の5~10%程度で非常に微量であることから、リビドーと月経時期の関係は必ずしも一定ではないかもしれません。Q. 生理中にセックスをしても大丈夫ですか?月経中の性交は特に問題があるとはいわれていません。ただ、月経血が子宮から出ているということは、雑菌も入りやすいと考えられるので、清潔にはしてほしいですね。また、生理中でも妊娠する可能性はあるので、妊娠を望んでいない場合は、しっかりと避妊をしましょう。※画像と本文は関係ありません○取材協力: 船曳美也子(ふなびき・みやこ)1983年 神戸大学文学部心理学科卒業、1991年 兵庫医科大学卒業。産婦人科専門医、認定産業医。肥満医学会会員。医療法人オーク会勤務。不妊治療を中心に現場で多くの女性の悩みに耳を傾け、肥満による不妊と出産のリスク回避のために考案したオーク式ダイエットは一般的なダイエット法としても人気を高める。自らも2度目の結婚で43歳で妊娠、出産という経験を持つ。2013年10月9日、「婚活」「妊活」など女性の人生の描き方を提案する著書『女性の人生ゲームで勝つ方法』(主婦の友社)を上梓。En女医会にも所属している。En女医会とは150人以上の女性医師(医科・歯科)が参加している会。さまざまな形でボランティア活動を行うことによって、女性の意識の向上と社会貢献の実現を目指している。会員が持つ医療知識や経験を活かして商品開発を行い、利益の一部を社会貢献に使用。また、健康や美容についてより良い情報を発信し、医療分野での啓発活動を積極的に行う。En女医会HPはこちら。
2016年06月24日女性にとって、生理(月経)に関する悩みは尽きない。女性ホルモンの変化により、生理前は「月経前症候群(PMS)」といって、気分のイライラや落ち込み、胸の張り、食欲増進などさまざまな心身の不調が出ることで知られている。一方で生理が始まると、生理痛に加えて、漏れやムレ、ニオイといったトラブルが気になることも多い。中には、生理がこない(無月経)、月経周期が一定ではない(月経不順)、月経血量が多い(過多月経)といった悩みを抱えている女性もいることだろう。男性はもちろん、実は女性にとっても不可解なことが多いのが生理。今回は、誤解しがちな生理の疑問について、婦人科の船曳美也子医師にお聞きした。正しい知識を学んでみよう。Q. 生理中でも妊娠することはありますか?はい、妊娠する可能性はあります。女性の体は、妊娠するために1カ月に1回の排卵にあわせて子宮内膜を厚くしていきます。排卵を迎えても受精に至らなかった場合は、排卵の2週間後ぐらいに厚くなった子宮内膜がはがれて、血液と一緒に体外に流れます。それが月経です。月経と月経の間に排卵があることから、その頃だけが妊娠時期なのでは、と思われますよね。実際、妊娠しやすいのは、排卵日を含めた排卵前の1週間ほど。特に排卵日および排卵前2日間くらいです。ここで重要なのは、卵子・精子の生存時間や、受精・着床といったイベントに時間差があるということです。排卵後の卵子が生存しているのは24時間ですが、精子は最も長くて7日間くらい生存します。また、精子と卵子は卵管というところで出会って受精するのですが、受精した卵子が子宮に到達するのに5日くらいかかります。このことから、月経中であっても避妊せずに性交をすれば、次の2つの場合で妊娠する可能性があります。1つ目は、精子が数日生きた場合。月経血が流れていても、もし精子が卵管までたどり着けば、そこで性交の数日後に排卵した卵子と受精できます。前述したとおり、受精卵が子宮に到達するまで5日ほどかかるので、最長の長生き精子が性交後7日目に卵子と出会った場合、性交の12日後に受精卵が子宮に着床します。月経は3~7日で終わりますから、月経中の性交でも、その後の、出血していない(はがれていない)子宮内膜にもぐりこめるというわけです。2つ目は、月経のように見えて、実は排卵時の出血だった場合です。排卵前後の一時的なホルモンの変動により、少量の出血が見られることがあります。それを月経と思いこんでしまうのです。一般的には少量のことが多いですが、たまに月経とほぼ同量の出血のこともあります。基礎体温をつけていないと、排卵出血か月経かは区別できません。ここで性交があると、排卵前後なので、非常に妊娠しやすいタイミングとなります。なお、妊娠を望んでいない場合は、月経中であっても避妊はしっかりと行いましょう。※画像と本文は関係ありません○取材協力: 船曳美也子(ふなびき・みやこ)1983年 神戸大学文学部心理学科卒業、1991年 兵庫医科大学卒業。産婦人科専門医、認定産業医。肥満医学会会員。医療法人オーク会勤務。不妊治療を中心に現場で多くの女性の悩みに耳を傾け、肥満による不妊と出産のリスク回避のために考案したオーク式ダイエットは一般的なダイエット法としても人気を高める。自らも2度目の結婚で43歳で妊娠、出産という経験を持つ。2013年10月9日、「婚活」「妊活」など女性の人生の描き方を提案する著書『女性の人生ゲームで勝つ方法』(主婦の友社)を上梓。En女医会にも所属している。En女医会とは150人以上の女性医師(医科・歯科)が参加している会。さまざまな形でボランティア活動を行うことによって、女性の意識の向上と社会貢献の実現を目指している。会員が持つ医療知識や経験を活かして商品開発を行い、利益の一部を社会貢献に使用。また、健康や美容についてより良い情報を発信し、医療分野での啓発活動を積極的に行う。En女医会HPはこちら。
2016年06月23日有名人が乳がんになったことを告白するたび、乳がん検診の大切さが取り沙汰されます。何度も聞いてわかってはいるけど、子どもの定期検診のほうが優先で、自分の健康管理のことは後回しにしがち。なかなか検診に行けない…とお悩みのママさん。乳がん検診は、自宅でもできるんです。■乳がんは自分で発見できる乳がんは、「自分で発見できる唯一のがん」と言われています。早期発見できれば、治癒率は約90%。早期発見するためには専門機関へ定期検診に行くことがベターですが、自己検診でも見つけることが可能です。■知っておきたい、乳がんの自己検診方法・目で確かめる1.両腕を上げて、左右の乳房、乳輪、乳頭の形、大きさなどの変化を確かめます。2.腕を腰にあてて、腕を前後に動かし、胸を変形させて乳房の変化を確認します。 ・手で確かめる3本指の腹で「の」字を描くようにして、腕を伸ばした脇の下から胸全体の乳腺を確かめるようにチェックしてください。前回触った感覚と比較し、硬いところがないかどうかをチェックします。 このとき、素手よりも触感の感度が高められるグローブ、「ブレストケアグラブ」を使えば、より異常を感知しやすくなります。使い捨て式で、焼却時にはダイオキシンが発生しないように作られています。自己検診は、気がついたときにいつでもおこなえますが、生理後1週間あたりがタイミングとしてベター。もちろん、時間を見つけて専門家がいる施設で定期的に検診を受けることも大切です。(情報提供: 株式会社ICST )これなら、いますぐにでも乳がん検診ができます。昔から、子を持つ母に向けて言われる、「あなたひとりの体じゃないんだから」という言葉があります。ひとりの女性としてはもちろん、元気なママ、笑顔の妻でいるためにも、こまめにチェックしておきたいところです。・ ブレストケアグラブ (株式会社ICST)
2016年06月17日歌舞伎俳優の市川海老蔵(38)が10日、自身のブログを更新し、乳がん検診に行くというコメントが多く寄せられていることを明かした。9日に緊急会見を開き、妻でフリーアナウンサーの小林麻央(33)が乳がんを患っていることを公表した海老蔵。この日のブログでは、「本日乳がんの検査に行った方や これから検査に行くと言った方々のコメントもチラホラと」と、検診についての報告が寄せられていると伝えた。「これってマオがとても喜ぶなぁと思いました」と続け、「マオは元気になったら少しでも世の中の為に役立ちたいと思っているようで…」と麻央夫人の思いを説明。「私の気持ち的には、マオ凄すぎる…という感想ですが…」とつづった。そして、「今回の事で多くの方が検査をして場合によっては救われる方も出てくる」とし、「その様なとらえ方ならば昨日の会見はよかったな と栃木向かいながら思ってます」と公表した意義について言及した。
2016年06月10日メットライフ生命保険はこのほど、契約者向けの新サービス「乳がん検診コンシェルジュ」を開始した。「OECD(経済協力開発機構) Health Data2013」によると、欧米では乳がん検診の受診率は70~80%であるのに対し、日本は30%台とOECD加盟国30カ国の中で最低レベルであるという。また、乳房組織が密着した「高濃度乳腺」のことを「デンスブレスト」と言う。デンスブレストの乳房の場合、 通常のマンモグラフィでは正常な乳腺組織や腫瘍がどちらも白く写るため、 見えにくいとされている。 そして、50歳以下のアジア人の79%がデンスブレストであることは、あまり知られていないとのこと。このような現状を背景に、同社では自身の体や健康について普段から意識し、必要なケア(セルフケア)を行えるよう、新たなサービスを開始した。「乳がん検診コンシェルジュ」は、女性の顧客に特化した「MetLife Club BeGin ビジン」の新しい取り組み。乳がん検診施設の紹介や専用コールセンターでの相談受付・予約代行まで総合的に提供する。乳がん検診施設は、いずれも検診後にデンスブレストであるか否か、今後の検診方針なども含めた結果を説明可能な医療施設を掲載している。これにより、受診結果(陽性 / 陰性)に関わらず、自身の乳房の特性を理解した上で、最適な検診を継続的に受けられるようになるという。また、「各検査機関の違いがわからない」という声も多いことから、検診プランの詳細に加え、「女医による診察」「女性技師による対応」など女性の視点で選んだ情報もアイコンで掲載した。立地や料金などのスペック情報だけでなく、検査内容から施設情報まで理解した上で検査施設を選ぶことができる。専用のコールセンターでは、掲載している医療施設の予約調整以外にも、検査に関する質問や相談も受け付ける。さらに予約手配とあわせて、受診時医療施設に提出する質問票も準備。基本的には医療施設側から検診後に説明が行われるが、「よくわからなかった」という状態を避けるために、理解を促すサポートを行っていく。同サービスは、開始当初は都内15施設からスタートし、順次全国拡大していく予定だという。
2016年05月25日●子宮頸がんや乳がん、検査の内容と適応年齢は?あなたは「婦人科検診」を受けたことがありますか? 婦人科検診とは、婦人科で行われている、子宮頸がんや乳がんなど女性に特有のがんの検査を含む検診のこと。婦人科系の病気の早期発見のために、20歳をすぎたら1年に1回程度、受けておきたいものです。まだ受けたことがないという人は、初めての検診に備えて、検査内容や注意点を知っておきましょう。○20・30代は「子宮頸がん検査」が中心検査内容は、病院や検診プランによってさまざま。20・30代の女性であれば、この年代に多い「子宮頸がん検査」を中心に、子宮や卵巣の様子を見る検診が一般的です。通常は、問診を行った後に、医師が膣内に指を入れて触診する「内診」、子宮の入り口(子宮頸部)の細胞を採取する「子宮頸部細胞診」、膣内に超音波の器具を入れて子宮や卵巣の様子をモニターに映して詳しく見る「超音波検査」という流れで行われます。プランによっては、子宮内膜症や子宮体がん、卵巣がんの有無を調べる「腫瘍マーカー」と呼ばれる血液検査が付くこともあります。前述の基本的な検診に加えて、30歳からは「乳がん検査」、40歳からは「子宮体がん検査」を受けることをおすすめします。乳がん検査では主に、X線で乳房を撮影する「マンモグラフィー検査」や、乳房に超音波をあてて異常がないかを見る「乳腺超音波検査」を行います。一方、子宮体がんの検査では、子宮の内部から細胞を採取して調べる「子宮体部細胞診」を行います。○検診前の注意点とNG行為婦人科検診をできるだけ苦痛なく受診し、より正確な検査結果を得るためには、いくつか注意したいことがあります。検診を受ける前には、次のポイントに気をつけましょう。・生理中の受診は避ける生理中でも婦人科検診を受けることはできますが、細胞診で採取した細胞を医師が顕微鏡で見る際に、血液が混ざって見にくくなることがあります。生理が終わったタイミングで受けるのがベストです。・前日のセックスは控える検診の前日にセックスをすると、膣内に精液が残っていたり、一時的に細菌が増えたりして、検査の妨げになることがあります。前日にはセックスを控えるか、コンドームを使いましょう。・ビデで膣内を洗わない清潔を心がけようと検診前にビデ(温水洗浄便座に付いている膣を洗浄する機能)で膣内を洗浄すると、細菌が洗い流されてしまい、検査のときに感染を見逃すことがあります。前日にお風呂に入って、外側をいつも通りに洗う程度にしましょう。●検診当日、「経験」について聞かれたら……○検診当日のポイント次に、検診当日に気をつけるポイントも覚えておきましょう。・リラックスを心がける内診や膣に器具を入れる際に緊張していると、体が硬くなって痛みを感じやすくなります。なるべくリラックスして力を抜きましょう。・服装はスカートがベスト検診では下着を脱ぐ必要があります。パンツスタイルで行くと、下半身に身につけているものをすべて脱ぐことになります。下着を脱ぐだけで受診できる、裾の広がったスカートがおすすめです。・セックス経験に関する質問には、正直に答える問診でセックス経験の有無を聞かれたら、恥ずかしがらずに正直に答えましょう。セックス経験がない女性は、子宮頸がんにかかるリスクは低くなりますが、子宮体がんのリスクは高くなります。また、膣が狭いために器具が入りにくいことが多いので、医師の判断によっては、器具を使用せずに細胞診をするか、極小の器具を使用して採取します。超音波検査では、肛門から器具を入れるか、お腹の上から超音波を当てて検査を行う場合があります。婦人科検診にかかる費用の目安は、子宮頸がん検査中心の基本的な検診であれば、数千円から1万円前後。乳がん検査や子宮体がん検査、診察などをプラスすると、2万円以上かかることもあります。各自治体が実施している婦人科検診では、無料または低料金で受けることができるので、自治体ホームページまたは窓口に問い合わせてみましょう。最後になりますが、特に子宮がんは、早期発見・早期治療のために、検診が最も有効といわれる病気です。適応年齢になったら検診を受けることを強くおすすめします。※画像は本文と関係ありません○記事監修: 善方裕美医師日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医1993年高知医科大学を卒業。神奈川県横浜市港北区小机にて「よしかた産婦人科・副院長」を務める。また、横浜市立大学産婦人科にて、女性健康外来、成人病予防外来も担当。自身も3人の子どもを持つ現役のワーキング・ママでもある。主な著書・監修書籍『マタニティ&ベビーピラティス―ママになってもエクササイズ!(小学館)』『だって更年期なんだもーん―なんだ、そうだったの?この不調(主婦の友社)』『0~6歳 はじめての女の子の育児(ナツメ社)』など
2016年03月18日『オーシャンズ』の監督コンビが描くネイチャードキュメンタリー『シーズンズ2万年の地球旅行』。この度、公開を間近に控えた映画で、ネコ科とイヌ科に分類した動物たちの社会構造の比較も見て取れることが明らかとなった。本作は、2万年という悠久の時間、そこで懸命に生きる生命をドラマティックに描いた壮大な旅。総製作費40億、構想4年、400人のスタッフが最新の撮影機材を駆使し、歴史学、動物行動学、人類学、哲学、民俗学、植物学ら多くのスペシャリストと共に、氷河期が終わり、あらゆる生命が春を謳歌し始めた2万年前から現在、そして未来へと至る地球の歩みを、動物の目でとらえる全く新しいネイチャードキュメンタリーだ。日本でも大ヒットを記録した『オーシャンズ』のジャック・ペランとジャック・クルーゾ監督コンビが挑戦する、新たなる映画。日本語版ナレーションには、笑福亭鶴瓶が落語家ならではの語り口でいままでにないネイチャードキュメンタリーの世界観を表現し、女優・木村文乃は壮大な時間軸の中で、移ろいゆく自然の様子と懸命に生きる動物たちを、俯瞰の立場でナビゲートしている。今回到着したのは、本作で登場する“イヌ科”と“ネコ科”の動物たちの写真。家族をもってなんぼのイヌ科のオオカミと、一人でチャキチャキ生きていきたいネコ科のオオヤマネコ。イヌ科とネコ科の大きな違いの一つには、群れの社会構造の違いがあるという。ライオンは例外だが、ネコの仲間は単独で狩りをして、母親のみが育児をする。そのため、イヌ科動物が複数で仕留める獲物も、ネコ科は単独で捕らえるだけの高い運動能力が必要になる。一方、オオカミなどイヌ科動物は、群れをなし夫婦交代で狩りと育児を行うので、高いコミュニケーション能力が必要だ。オオカミなど群れの動物は、集団なので狩りの成功率が上がるものの、分け前が少なくなってしまう。オオヤマネコなど単独性の動物は、獲物を独占できるが、狩りに失敗すると空腹がつづくこともある。同じ生態系ピラミッドの頂点に君臨していても、それぞれに悩ましい一長一短があるというのだ。そんな動物たちの社会構造の比較が世界初の迫力ある映像で観ることができるのも本作の見所のひとつ。2万年という時を力強く生きてきた野生動物たち、そんな動物たちの姿に勇気や希望が湧いてくるかもしれない。『シーズンズ2万年の地球旅行』は2016年1月15日(金)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年01月04日年々、若い女性の発症率が上がっているといわれる子宮頸(けい)がん。定期的な検診を受けることで、早期の発見・治療が可能とされる病気ですが、「検査の内容がわからない」「恥ずかしい思いをするのでは? 」といった不安から、検診に足を運べずにいる女性も多いのではないでしょうか。そこで今回、マイナビニュース会員である20~39歳の女性300名を対象に子宮頸がん検診に関するアンケートを実施しました。○子宮頸がん検診の受診率は約6割まず、「子宮頸がんというがんの存在を知っているか」という質問に対して、「知っている」と回答した女性は89.3%でした。次に、知っていると回答した人に「子宮頸がんがどのようながんか、具体的に知っているか」を尋ねたところ、「詳しく知っている」と回答した人は約3割にとどまりました。がんの存在は広く知られていても、詳しく知っている女性は少ないようです。続いて、「子宮頸がん検診を受けたことがあるかどうか」を聞いてみると、39.0%の女性が未受診であることが判明。子宮頸がん検診の認知度は上がってきている一方で、まだ検診の受診にまで至っていない人が4割近くいるというのが現状のようです。では、子宮頸がんは具体的にどんな病気で、どうして検診が必要なのでしょうか?子宮がんには、子宮の奥(子宮体部)にできる「子宮体がん」と、子宮の入り口(子宮頸部)にできる「子宮頸がん」の2つがあります。子宮体がんが閉経後の50代以降の女性に多く発症するのに対し、子宮頸がんは20~30代の若い女性に増えている病気です。現代の日本では、1日におよそ10人もの人が子宮頸がんで命を落としているというデータも報告されています。子宮頸がんの原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染であることが明らかになっています。HPVは主に性交渉によって感染するウイルスですが、1回でも性交渉の経験がある女性であれば感染するリスクはあるといわれています。ただしHPVは、感染しても自然に排除される人と、長期間の持続感染を経てがん化する人にわかれます。そのため、定期的な検診を受けて、がん化する前の状態、がん化しても早期の段階で見つけることが重要といわれているのです。早期発見であれば子宮を温存できる可能性も高まりますので、女性にとって大切な臓器を守るためにも、ぜひ検診に行ってみましょう。○子宮頸がん検診って、どうやって受けるの?それでは、実際に子宮頸がん検診を受診した女性たちは、どのようなきっかけで検診を受けたのでしょうか?詳しく聞いてみたところ、もっとも多かったのは「市区町村でのがん検診時に申し込んだ」(65.0%)という回答でした。続いて、「職場のがん検診時に申し込んだ」(32.2%)、「自発的に医療機関に申し込んだ」(15.3%)という回答があがっています。気になる検診結果に関しては、「異常なしだった」人が97.3%を占め、「異常ありだった」人はわずか2.7%でした。そして、「異常あり」という結果が出た女性からは、次のようなコメントが寄せられています。・「3カ月に一度ずつ経過観察をしてもらっています。診てもらえている安心感があるため、不安なく日常生活を送っています」(26歳/学校・教育関連/事務系専門職)このように、子宮頸がん検診をきちんと受けることは日々の安心感にもつながるようです。なお最近では、自治体ごとに子宮頸がん検診の無料クーポンも配布されています。しかしアンケートの結果から、クーポンの存在を「知らなかった」という女性が33.7%もいることが分かりました。まだ検査を受けていないという人は、ぜひ一度、お住まいの市区町村のがん検診の担当窓口に問い合わせをしてみることをお勧めします。○子宮頸がん検診の方法は?最後に、子宮頸がん検診の内容について説明したいと思います。検診は、大きくわけて次の4つの手順で行います。1.問診健康状態、既往歴(これまでにかかった病気)や家族歴、月経の周期や状態、妊娠・出産の有無、自覚症状などを問診票に記入します。問診票をもとに、診察室で医師からの質問に回答します。2.視診膣鏡という器具を膣内に挿入して子宮頸部を目で観察し、おりものの状態や炎症・裂傷の有無などを調べます。3.内診医師が手で触れて膣の状態を確かめます。片方の手の指を膣に入れ、もう片方の手でおなかを押さえる方法で、子宮や卵巣、子宮周辺を触診します。4.細胞診子宮頸部や膣部の粘膜細胞をブラシなどでこすり、痛みが伴わないように採取します。その後、採取した細胞を顕微鏡で観察します。アンケートの結果から、検診の必要性を感じていても、痛みや恥ずかしさが気になって受診をためらう人が半数以上いることがわかりました。しかし、子宮頸がん検診について正しい知識を持てば、安心して検診を受けられるはずです。大切な自分の体を守るために、まずは子宮頸がん検診についてよく知ることから始めてみてはいかがでしょうか。写真と本文は関係ありません調査時期: 2015年9月2日~9月5日調査対象: 20~39歳のマイナビニュース女性会員調査数: 300名調査方法: インターネットログイン式アンケート
2015年09月16日9月16日、銀座三越の3階婦人服・婦人肌着フロアがリモデルオープンする。前回の増床リモデルから5年が経過し、大きく変化したと思われるのが顧客層だ。今回のリモデルのポイントを担当マネージャーに聞いた。3階「TOKYOモード1」を統括し、「ニューヨーク ランウェイ」を担当する、セールスマネージャーの右近一成氏によれば、当時、歌舞伎座を皮切りに主要な建物の建て替えが進み、「銀座のお客様が変わる」という印象はあったものの、特にこの2、3年は、周知のように劇的に海外からの顧客が多くなった。加えて、湾岸地域の開発によって周辺3区の人口が増え、日本人の顧客もいわゆる“湾岸ファミリー”を軸とする新富裕層、中でも「消費経験が豊富で高感度な30代~40代のお客様の割合が増えた」と言う。そうした顧客層には、「このブランドでなければ嫌」といったブランド信仰は見られない。但し、目は肥えている。そこで「国内外のブランドを同列に見て、等身大のファッションを楽しみ、自分なりの審美眼を持ったお客様を対象に、東京ブランドと世界発信ブランド、それぞれを東京、銀座というフィルターを通した時、どのような編集ができるのだろうと考えて生まれたのが、今回の結果です」と右近氏は語る。変化した顧客層を背景に、3階では「最旬のTOKYOモード」と銘打ち、ファセッタズム(FACETASM)、タロウ ホリウチ(TARO HORIUCHI)といった、東京ブランドでまとめた「ル プレイス」、国内外の最旬ブランドを東京という視点で切り取る「ニューヨーク ランウェイ」という2つの編集型ショップに力を注ぐ。両ショップともに大きく変わったのは、扱いブランドのテイストの幅が大きく広がったことだ。右近氏はこれについて、テイストや用途にこだわらないミックスコーディネイトというファッショントレンド、先述した顧客層の変化とともに、顧客の志向そのものの変化を指摘する。「これまでは、コンサバならコンサバ、アバンギャルドならアバンギャルドと、年齢を重ね、ご自身の志向が固まるとそのまま、というお客様が多かったが、最近のお客様はいくつになってもトレンドを追い続けようとする」という。そこで、これまでカジュアルでスタイリッシュな品揃えだった「ニューヨーク ランウェイ」には、ポップでフェミニンなブランドが登場し、他方、「ル プレイス」には、ミハラヤスヒロ(MIHARAYASUHIRO)、タロウホリウチ、ファセッタズムなど、これまでなら銀座三越には出店しなかったようなブランドがお目見えして、よりモード感が強くなった。顧客にとっては一層、「自分で選び、コーディネイトする」楽しさのある売り場構成と言えるだろう。特筆すべきは、スニーカーを常時150足ほど展開すること。スポーツテイストのトレンドが続き、レーシーなスカートにスニーカーというコーディネイトは当たり前になっている中、これまで銀座三越としては、ナイキ(NIKE)やニューバランス(New Balance)などスポーツブランドのスニーカーを扱ってこなかったが、今回のリモデルでは、スニーカーの品揃えは圧倒的に充実することとなり、トータルコーディネイトの視点からも大きく進化している。さらに新しい試みとして、「ル プレイス」担当マネージャーの大原悠子氏は「ファッションが持つ、ワクワクドキドキという感覚が詰まったブランドを紹介していくのはもちろんだが、ただ最旬の服、つまり“モノ”が集まっているというだけではなく、コトという側面からアピールしていく」と言う。その一環として「ジャパニーズコミュニケーションステージ」なるコーナーを新設し、デザイナーの思いを伝えるイベントを企画していく。9月16日からは、コーヘン(Coohem)やユウミアリア(Yuumi ARIA)といったブランドのデザイナーの手による写真を展示する。顧客には「服の売り場に写真が並んでいる」という意外性を与えたり、あるいは服に興味を持った顧客に対して、そのデザイナーの人間性にも触れる体験を提供したりと、モノを買うだけに留まらない、さまざまな角度からのコミュニケーションを生む場と位置づけている。また、リモデルのキーワードとしてもう一つ挙げているのが「銀座のおもてなし」。最近の女性の顧客には、男性に見られるような作りや素材に対するこだわりが感じられるようになってきたことから、販売員には、モノ作りへのこだわり、モノの価値をお客様と共有し、会話を弾ませていくことを実践していくという。また外国人の顧客に向けては、店舗全体で中国語など外国語の通訳スタッフを増やすという。同フロアの「ニューヨーク ランウェイ」は、同店の中でもいち早く編集色を打ち出し、特に感度の高い女性たちに支持されていたが、右近氏は「今回のリモデルは、理想としている形がほぼ100%実現したと思う」と自負する。顧客としては、その自信に大いに期待したい。
2015年09月15日東武百貨店池袋本店(東京都)ではこのほど、大きいサイズと小さいサイズの婦人靴コーナー「サイズテラス」を2階婦人靴売り場にオープンした。同コーナーは、都内最大級の品ぞろえとする婦人靴コーナー。大きいサイズで約30ブランド・約850点、小さいサイズで約25ブランド・約550点が店頭に並ぶ。同社によると、日本人の体格が変化したことから、靴に関してもさまざまなサイズの需要が増加しているという。小さいサイズのサイズ展開は、20.5㎝から21.5cmまで。大きいサイズは、25.0㎝から26.0cmサイズを中心に一部26.5㎝、27.0cmまで取り扱う。なお、婦人靴に関する相談に対応するシューズカウンターもオープン。カウンターでは、予約をすればシューフィッターがコンサルティングするサービスを行い、注文や取り置き、修理などにも対応するとのこと。同コーナーには、フィッティングルームも新設するという。
2015年09月08日先日、俳優の今井雅之さんが大腸がんで、漫才師の今いくよさんが胃がんで亡くなりました。がんは日本人の2人に1人がかかると言われる病気。40歳を過ぎたらがんにかかるリスクが高くなる…とよく耳にしますが、健康な人のがん検診率は20%足らずとか。まだ大丈夫だから、と検診しないでいて、いざ見つかったら大騒ぎ…とならないよう、アラフォー女子が今、本当にやっておくべき「がん検診」についてまとめてみました。お話を聞いたのは、ピンクリボンブレストケアクリニック表参道の島田菜穂子先生です。島田菜穂子先生ピンクリボンブレストケアクリニック表参道 院長。2000年、乳がん啓発団体・乳房健康研究会を発足させ、乳がん啓発団体として日本初のNPO法人認証を受ける。同副理事長。乳がん認定医、放射線科専門医、認定産業医、日本体育協会認定スポーツドクターなどの認定医資格も持つ。乳がん関連の著書、監修が多数。最近の監修は「乳がんから自分をまもるために、知っておきたいこと。」(日本医療企画)。ピンクリボンブレストケアクリニック表参道 「乳がん」のリスクが高い人は、20代からでも検診を!「アラフォー女性が忘れてはならないのが、第一に乳がん。女性が一番かかりやすいがんで、年間に約9万人弱の女性が新たに乳がんになっています。他のがんに比べて、30代や40代といった若い年代からかかる方が多い多いのも特徴で、絶対に検診を早くから習慣として受けてほしいのです。乳がんほど、早期に見つけて治るがんはないのですから」と島田先生。自治体が行う乳がん検診のガイドラインでは、「乳がん検診の対象者は40歳以上の女性、頻度は2年に1度、医師による問診と視触診+マンモグラフィ」となっていますが、早期発見を目的とすれば、40歳未満でも受けるべきだと先生は言います。島田先生が提案する「乳がん検診」のガイドラインは…▼20代でも検診を受けてほしい人・家族、兄弟姉妹、伯父叔母、いとこなど2名以上が特に閉経前に乳がんや卵巣がんにかかったことがある人・家族歴はなくてもピルを長期間使用したことがある人・家族歴はなくても長期にわたって不妊治療をした人▼30代半ばになったら検診を受けてほしい人・女性全員★乳がん検診の重要性と、検診の詳細についてはこちらにまとめました↓「子宮頸がん」「子宮体がん」もしっかり検診をそして20代から気をつけなければならない子宮がん。子宮がんには、主に「頚がん」と「体がん」の2種類があり、若くてもリスクが高いのは子宮頸がんのほう。感染によって発病するため、男性経験がある人なら年齢にかかわらず、必ず検診を受けておきましょう。子宮体がんのほうは、主に閉経後に増えてくる病気です。【子宮頸がん・子宮体がん】「子宮がん検診は、20代以降の女性に2年に1回、自治体でも受診券を配布している検診で、問診・内診・細胞診がセットになっています。柔らかいヘラまたはブラシのような器具を腟内に挿入して、 子宮頸部の表面を軽くなでるようにしながら細胞を採り、検査に回します。ほんの少し出血することはあっても、痛みを感じることはほとんどないので、婦人科に慣れていない人も怖がらずに受けましょう」(島田先生)発見が遅れがちな「卵巣がん」こそ、進んで検診へ!女性特有のがんには卵巣がんもあります。それほど頻度は高くなく、患者数統計の上位には上がっていません。が、卵巣がんは見つかりにくく、見つかったときには怖いサイレントキラーです。卵巣は、さまざまなタイプの腫瘍ができる臓器。85%は良性腫瘍ですが、中には悪性腫瘍もあり、その判別が難しいもの。卵巣がんは早期発見が難しく、痛みもなく大きくなり、腹水が溜まっておなかが張ることでやっと気づく場合が多いため、進行するまでなかなか見つからないケースがほとんどです。しかも、卵巣がんは乳がんとともに家族歴がリスクファクターとなる病気。近い親類(母親、姉妹など)が卵巣がんになった人は、同じく発症するリスクが高くなります。また、若い年齢で家族が卵巣がんと診断された場合はさらにリスクが高まります。【卵巣がんのリスク要因】●家族に閉経前乳がん、卵巣がんになった人がいる●妊娠回数が少ない●出産経験がない、または少ない●授乳経験がない、または少ない●乳がんを経験した●肥満●排卵誘発剤の使用●ホルモン補充療法の長期使用など「家族歴が当てはまる人は、30代になったら必ず一度は卵巣がん検診を受けていただきたいです。でも、残念ながら卵巣がんは、厚生労働省によるがん検診の対象にはなっていません。卵巣は骨盤の奥深くに位置することから、痛みを感じにくく、しこりや腫瘍ができても気がつかず、自覚症状がなかなか現れないんです。進行するとかなり大きくなって、周囲の臓器を圧迫するほどの大きさに腫れることがありますから、他の部分は太らないのに腹部だけがぽっこりふくらんでいる、腹部に圧迫感がある場合などは、検診ではなく、婦人科を受診することをおすすめします」(島田先生)卵巣がんの検診は、内診と経膣超音波で行われます。卵巣は外部と接触していないため、子宮のように検査器具を挿入し、細胞や組織を採取する病理検査は行うことができません。内診は、腟内に片方の手指を挿入し、もう片方の手をおなかの上に置き、子宮と左右の卵巣の大きさや形、位置、腫れの状態などを診ます。超音波検査は、細長い器具を腟内に挿入し、子宮内や卵巣のようすを至近距離から映像で見ることができます。これは、卵巣がん検診だけでなく婦人科では日常的に行われる検査です。「卵巣がんの検査は単独ではなく、『経膣超音波検査』として女性検診メニューに入っていることが多いものです。これは、卵巣がんだけでなく、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫など、子宮と卵巣を両方診てもらう検査。通常はこれで十分だと思います。婦人科では、子宮がん検診と経膣超音波検査がセットになっている検診メニューもあるので、アラフォーになったら一度はこれを受けることをお勧めします」(島田先生)「大腸がん」「肺がん」「胃がん」…アラフォーでやっておくべき検診はどれ?乳がんをはじめとする女性特有のがんがクローズアップされるのは、罹患率(がんと診断された人の数)がとても高いため。でも、乳がんは早期に発見することで治る確率が高いので、死亡率は1位ではないのです。国立がん研究センターが公表した2015年のがん統計予測では、大腸がんはこれまでトップだった胃がんを抜いて、男女合わせて最も患者数が多いがんということに。大腸がんは女性より男性に多いのですが、2013年には全年齢層で女性のがんで最も死亡数が多かったのも大腸がん。2015年のがん統計予測【がんの罹患数(新たにがんと診断されるがんの数)】【がんの死亡数(がんで亡くなる人の数)】*資料:ともに2015年 国立がん研究センター働き盛り年代の女性に限定すると死亡率が最も高いのは乳がんですが、65歳以上の女性も加えると女性の命を最も奪っているがんは大腸がんや肺がんということになります。このように年齢によって、検診に力を入れるべき臓器が変わってくるのも女性のがんの特徴です。年齢が上がるとともに、いくつものがんのリスクが高くなるため、厚生労働省は、胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんのがん検診を推奨しています。住んでいる市町村によって、多少内容が違いますが、対象年齢になると、自治体からがん検診のお知らせが届くようになります。 例えば、東京都港区を例に挙げると、対象年齢の人には受診券が送付され、以下のようながん検診が無料で受けられます。【女性対象のがん検診(港区の場合)】「頻度など個々のリスクによっては十分ではない場合もありますが、自治体が安価にあるいは無料などで提供してくれる検診は、意外に多くありますよね。ただ、こんなに素晴らしいサービスがあっても、きちんと受診している人は圧倒的に少ないのが現実。利用しないのは本当にもったいないことです。この他に受けたい検診としては、40歳を過ぎたら、胃がん検診のひとつとしてピロリ菌検査も一度は受けたほうがいいですね」(島田先生)アラフォーで、肺がん検診を受けるべき人とは?また、声を大にして言いたいのは、女性の喫煙者の方に対して。男性の喫煙者は減りつつあるのに、女性は横ばい。喫煙は百害あって一利無しです。乳がんのリスクが上がるだけではなく、喫煙はエイジングを加速することになります。「いつまでもキレイで若々しくいたいと、一生懸命に高価な美容液を使ったり、エステや美容外科にお金を払っても、タバコを吸っただけでフリーラジカルが増え、一気に老化。肌年齢も臓器年齢も上がっていきます。すべてが水の泡です。そう、がんも老化による細胞のコピーミスが原因といわれています。喫煙者はまずは禁煙することが何より大切ですね」(島田先生)どうしてもタバコがやめられない人、家族に家の中で喫煙する人がいる場合は、アラフォーなら100%肺がん検診を受けるべき。「日本人女性は、他国の女性より健康意識は高いイメージがあります。サプリメントを飲もう、自然食品を食べようとか、こぞって気を使いますよね。なのに、がん検診には意識が向かない。逆におじさんにしか必要ないような盛りだくさんの項目の血液検査から何でもかんでも画像検査までを取りそろえた、絢爛豪華な人間ドックなどにかかってみたり…。それは全然賢明じゃない。がんにかかったことのない人や、若年の脳出血の家族歴がない女性が、30代で毎年脳ドックやPET検査、全身のMRI検診を受けたりするのも何とももったいない話。検査について、よく必要性を理解していないと、こんなおかしなことも起こります。『毎年遺伝子検査受けてます』って…、遺伝子は一生変わらないですからね(笑)! 1回受ければ充分なのに、知らないとこんな感じで本当に無駄なことをしてしまうことになります。正しい情報や知識をもって自分の年齢やリスクにあった検診を選ぶことが大切。賢く健康を管理することが大事なんです!」(島田先生)私たちに必要なのは、適切で無駄のないがん検診。「時間がないから」「お金がない」から」と理由をつけて、検診に全く行かない人もいますが、病気になるともっとお金も時間もかかります。だからといって検診に何十万円もかける必要もありません。自分に必要な検診だけが無駄なくできる医療機関を見つけるのが先決。なんとなく敷居が高ければ、比較的安価で身近に受けられるサービスから探してみるのもいいでしょう。自治体の検診なら、該当年齢であれば無料もしくは500円、1,000円などの検診料です。それで不十分なら自分に必要な項目を追加して、リスクのある病気だけ忘れずに検診しておく。それだけで安心感が違います。「アラフォー世代になったら、もう自分で自分の体を病気から守るべき。検査も自分で選べるようになってほしいですね。もちろん、体調が悪い、何らかの症状がある場合は検診ではなく”受診“ですよ。検診とは、何も異常を感じない人から、わずかな異常がないか探すのが目的。調子が悪いからと検診を受けるのは間違いです。何か心配な症状や不調があるときは、検診ではなく、その不調を明らかにするために医療機関をすぐに受診をしてください。検診のもう一つのコツは、信頼できる医療機関が見つかったら、毎年同じ医療機関で検診をして、データを蓄積してもらうこと。昨年と違うことは何かなと比較し検討してもらうのが理想です。健康の変化の傾向をすることも出来るし、より軽微な異常を見つけることができます。早く、信頼できる医療機関を見つけて、賢く検診を受けていただきたいと思います」(島田先生)
2015年06月19日女性の社会進出が進む昨今は、これまで以上に女性の身体や心への負担が増大する時代だといえます。そこで、今回は婦人科系の病気と睡眠の関係性について探ります。十分な睡眠を確保することで、未然に病気を防ぎましょう。睡眠不足が女性の身体に及ぼす影響とは?睡眠が不足すると自律神経が乱れます。自律神経は交感神経と副交感神経からなっており、ホルモンバランスを司っています。交感神経が優位に立つと、興奮ややる気、緊張などがおもてに現れるようになります。副交感神経はリラックスや休息、身体の修復などを行います。このような自律神経は乱れると、ホルモン分泌量が過剰であったり出にくくなったりしてしまうのです。女性ホルモンが過剰に分泌されると、子宮がんや子宮内膜症などを起こしやすくなるといわれています。そのサインは生理痛の悪化などから見てとれます。日ごろは生理痛が軽いのに急に症状がひどく出るようになったら要注意です。交感神経が活発になることで病気になりやすい身体になる?交感神経は仕事をしたり、スポーツ・勉強をしたりする上で欠かせません。しかし、交感神経が活発化しすぎてしまうと、心身に常に緊張が走っている状態になってしまいます。このような状態が続くと、身体がどんどん冷えてしまいます。身体の冷えは万病のもとです。身体のコリや節々の痛みをはじめ、むくみ、倦怠感なども招きます。さらに悪化すると、がんや子宮筋腫・卵巣嚢腫・不眠症などの疾患の要因にもなるといわれています。病気のリスクを減少させるきちんと睡眠法忙しくて睡眠をなかなかとれない女性にとって、効率的に睡眠効果が得られる方法があったら取り入れたいものでしょう。睡眠に関しては時間も大切ですが、質も重要です。短くとも質の良い睡眠をとれるようにしましょう。睡眠の質を上げる3つのポイントは下記の通りです。(1)23時までに就寝する22~2時頃はお肌のゴールデンタイムだといわれています。身体の疲労を回復するのが最も高まる時間なのでこのような効果があらわれます。(2)パソコン、スマートフォンの使用は就寝1時間前までパソコンやスマートフォンからは神経を覚醒するブルーライトが放たれており、交感神経が優位になってしまいます。そのためベッドに入ってもなかなか眠気がやってこないということになってしまいます。(3)食事は21時前に、軽めのものを摂取食事を眠る直前に摂ると消化するのにカロリーを消費し、疲労回復にパワーをかけられなくなってしまいます。そこで、食事は遅くとも21時前には済ませておきましょう。いかがでしたか?病気を未然に防ぐために、質の良い睡眠をとりましょう。Photo by ohmann alianne
2015年02月07日(画像はプレスリリースより)おしゃれ女子の7割が「汚腸婦人」衣替えを迎え、いよいよ秋冬シーズンが到来しました。コートやマフラーなどおしゃれに力が入る季節でもありますが、体のキレイについても考えてみてはいかがでしょうか。10月6日、小学館女性インサイト研究所は、女性雑誌読者147人を対象に腸の健康についての調査を行ったと発表しました。その結果、おしゃれ女子の約7割が、便秘に悩む「汚腸婦人」であることが判明。服やメイクには気を遣っても、腸内環境への関心が薄いことがわかりました。「必要性を感じない」が1位に便秘になるとお腹がぽっこり出たり肌が荒れたりするなど、おしゃれ女子らしいファッション面でのマイナスを指摘するコメントが見られる一方で、日常的に腸をキレイに保とうと考えている人は4割弱という結果に。腸内を整えることに関しては、「そこまで必要性を感じていない」が1位にランクインし、次いで「効果がすぐに感じられない」、「忙しいので忘れてしまう」という意見が多数を占めました。タダの便秘だと思っていても、実は手術を要する大きな病気である可能性もあるのだとか。同調査では、適度な運動や繊維質の多い食事をとり、定期的な排便のある「腸美人」を目指すのが望ましいと伝えています。【参考】・小学館女性インサイト研究所・小学館女性インサイト研究所 プレスリリース(ValuePress!)
2014年10月07日幸せの定義は人それぞれですが、いつまでも健康で美しい身体でいることは女性なら誰もが願うもの。そんな将来の自分に今何をしておくべき? 前回 は生理の仕組みについて書きましたが、今回はさらに深めていきましょう。まずは自分の身体どうなっているのかを知ることが大切です。生理は記録をつけていれば自分で把握できますが、身体の中の状態は病院でなければわかりませんね。ところが、産婦人科を訪れるには勇気が要ります。本来女性専用の外来ですが、恥ずかしさもあり敷居は高く、妊娠してはじめてかかる人もいるくらいです。生理がはじまると悩みや症状もあり、不快感や痛みから「生理はきちんとくるけど生理痛が辛い。」と訴える人もいますが、もしかしたら子宮に問題が発生しているかもしれません、ほっておくと恐ろしい結果となり、後悔することも。そのためにも婦人科はもっとあなたの身近で相談しやすい場所であってほしいものです。そして定期的に婦人科検診を受けることをおすすめします。産婦人科の門をたたきやすいように、いくつかコツを教えますね。■ポイント1:婦人科検診って何をするの? 病院のメニューによっても様々ですが主に子宮頸部(子宮の入り口)のがんである子宮頸がん検診や超音波検査、内診(触診)があり、子宮や卵巣の病気などもわかります。検診前の問診票の記入では、最終生理日、整理周期などの生理に関する記述があるので、自分の生理について把握しておくことが大切ですね。問診の後に検査となります。■ポイント2:産婦人科はあなたの味方産婦人科に行く理由はデリケートな問題も多いですし、診てもらう場所もデリケートです。何をされるのか? お医者さんは女性か男性か? 不安が募れば怖さも倍増しますよね。でも、最近はネットでクリニックや病院のコンセプト、診察は女性医師か男性医師かも調べらます。また、女性のポータルサイトなどでもエステや美容院同様に婦人科検診を申し込むことができ、有名クリニックでお得なコースなどもあるので是非チェックしてみてください。■ポイント3:今からしたい妊活病院嫌いで「自分は大丈夫」という根拠のない自信を持っている人がいますが、過信は禁物です。特に仕事に忙しく頑張っているあなたは身体が悲鳴をあげているサインを見逃しているかも。頑張るからには身体が資本、今後も健康で仕事を続けたいのならカラダメンテは必須、あなたのライフデザインを実践していくためにも早目対応が有効です。ちゃんと準備をしておかないと将来、子供を産みたいと思っても産めないことだってあります。あなたの妊活プロジェクトの一貫としてとらえ、気楽に門をたたいてみましょう。人間にとって、未来の幸せ=健康、今から予防準備をしておけば病気だって早期発見できるし、治療も軽度ですみますが、重度では恋も時間もお金も、強いては仕事も手放すことになりかねません。その予防線が婦人科検診です。検診制度が会社にあればいいのですが、そうでないと「検診なんて行ってる暇ないわ」と流しがちです。女性も社会進出する現在では、市区町村が積極的に婦人科検診の助成をしているところもありますが、それでも平日病院へ行けない人が多いのが現実。他の臓器と違い、子宮や卵巣、乳房は生殖に関して直接ダメージを受けますし、女性性も失いかねません。個々は将来への投資と割り切り、自分を優先する勇気を持ってください。日祝でも開院しているレディースクリニックもないわけではありません。婦人科=行きたくない、検診=面倒臭いという構図が少しは緩和されましたか? 未来の自分は今の自分が築きます。もっと自分を大切に労わって下さいね。未来の幸せな自分を築くのは他の誰でもないあなた自身ですから。【冬花のインスピレーションフラワー】インスピレーションフラワーはユリです。お部屋に飾って、ユリの凛としたパワーをもらいましょう!
2013年07月09日婦人科検診促進協会は7月9日~8月8日にかけて、全国の20歳以上の女性を対象に「不妊に関する意識調査2012」を実施した。まず、専門サイト利用経験者と専門サイト未経験者に分類し、妊娠可能であると考える年齢について質問した。すると、専門サイト利用経験者の平均年齢は「39.6歳」だったのに対し、専門サイト未経験者では「41.4歳」という結果に。45歳以上でも自然妊娠できると回答した割合は、専門サイト未経験者は3割以上だったが、専門サイト利用経験者はその半分に減っている。続いて「不妊についての情報を何歳までに知りたかったですか?」と質問。すると、専門サイト利用経験者の平均年齢は「25.9歳」だったが、専門サイト未経験者は「32.3歳」と5歳以上も差が出る結果となった。一方、不妊治療専門医の意見は23.4歳となっており、「専門サイト利用経験者」「専門サイト利用未経験者」「専門医」と、それぞれ明確な認識の差が出ている。医学的には20歳後半から妊娠率は低下し、35歳を過ぎると妊娠が難しくなると言われている。しかし同調査では、特に不妊に関する情報に接していない女性は、40歳まで妊娠できると楽観視している傾向があることが明らかとなった。不妊治療専門医は女性が希望する年齢よりも早期に、不妊に関する情報を提供することが大切なようだ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月02日