妊娠してから「眠気が強くなった」「ぐっすり眠れなくなった」と悩む妊婦さんのために、今回は妊娠中の睡眠についてお話しします。 妊娠各期の睡眠パターンについて妊娠すると、妊娠を維持するためのホルモン(プロゲステロン、エストロゲン)の影響や、体の変化、自律神経のアンバランスによって、睡眠不足や疲労感に悩むことがあります。睡眠に関する悩みに個人差はありますが、妊娠各期の一般的な睡眠パターンは以下の通りです。 妊娠初期(0〜15週)の睡眠妊娠初期(0〜15週)は主にプロゲステロンの作用で、日中の眠気が強くなる過眠の状態が起きる一方で、夜間は寝つきが悪くなったりします。妊娠した喜びと同時に、戸惑いや不安があり、ちょっとしたできごとにも敏感になり、つわりの時期と重なるため、心身の疲労感が強く、「たくさん寝ても眠い」「寝ても寝足りない」など強い眠気に悩むことがあります。 妊娠中期(16〜27週)の睡眠妊娠中期(16〜27週)は、つわりから解放され、初期に比べて心身の疲労感が和らぐことで、安定した睡眠をとれるようになります。妊娠後期が近づいてくると、エストロゲンの作用で眠りが浅くなる妊婦さんもいます。これは産後に夜間の授乳などの赤ちゃんのお世話に対応するための準備として、眠りが浅くなると考えられています。 妊娠後期(28週以降)の睡眠妊娠後期(28週以降)は、おなかが大きくなるために起こる頻尿や腰背部痛、こむら返り、息切れ、腹部のかゆみなどの不快な症状が重なったり、胎動や不規則なおなかの張りを感じたり、出産に対する不安が増すことで、なかなか寝付けなかったり、夜間に目覚めてしまうことがあります。妊娠中期と同じように、エストロゲンの作用で眠りが浅くなりやすい時期です。 過眠や睡眠不足が起こす心身への影響睡眠には、脳や神経、内分泌、免疫系などを調整して心身を健康に保つ役割があります。妊婦に限らず、人間は十分に良い睡眠が得られないと、脳や体の休息や回復を妨げることになります。脳の機能が低下すると記憶力、判断力、問題解決力などが低下し、感情のコントロールがうまくできず、精神的に不安定になりやすい状態です。 妊婦さんは妊娠経過や赤ちゃんのことだけでなく、身の回りのできごとに対して敏感になり、不安を抱えやすいため、よい睡眠を得られるように心がけることが大切です。眠くて仕方がない、あるいは睡眠不足でどう対処したらいいかわからない場合は、妊婦健診のときに医師や助産師へ相談しましょう。 妊娠中に良い睡眠を得るための過ごし方良い睡眠によって疲労を回復させることは、妊娠中に揺らぎやすい心を安定させるためにとても重要です。人間の体内時計は24時間よりも少し長いので、眠ることで身体のリズムを24時間に合わせるために、規則正しい生活や太陽の光を浴びることが必要です。下記の項目を参考に、生活のなかで実行できそうなものを取り入れてみましょう。 ・決まった時間に起床する睡眠と覚醒のリズムが乱れると、日中の眠気がとても強くなり、夜寝つく時間が遅くなります。人間は寝だめができませんので、平日と休日の起床時刻の差は2時間以内にしましょう。 ・太陽の光を浴びる太陽の光を浴びることで、体内時計がリセットされます。曇り空でも自然光であれば効果はあります。 ・規則正しく食事をする朝食を食べないと、体温が上がりきれず、基礎代謝量が減り、脂肪が燃焼しにくいです。妊娠中の体調管理のためにも、朝食は欠かさないように心がけましょう。 ・睡眠は自分に合った睡眠時間を規則的にとる一般的に6~8時間睡眠が良いとされていますが、適正な睡眠時間には個人差があるので、時間にこだわらなくても大丈夫です。ぐっすりと眠るために、日中にしっかりと起きていることが大切ですので、睡眠時間が規則的になるように心がけましょう。 ・睡眠時間以外に昼寝や休憩を取り入れて、疲労を残さないようにする夕方以降に居眠りや仮眠をとると、夜間の睡眠に影響します。昼寝をする場合は、午後1〜3時の間で30分以内にしましょう。 ・就寝前に、ぬるめの湯(38~40℃)でゆっくり入浴する就寝前は、脳と心身をリラックスできる環境で過ごすことが大切です。体温を下げて眠りの準備をするために、寝る1〜2時間前にぬるめの湯船につかって体温をちょっと上げるのは効果的です。湯船につかる習慣がない妊婦さんや、上のお子さんとお風呂に入るためにゆっくりしていられないという妊婦さんもいるので、必ずしもこの入浴方法をすすめるものではありませんが、他の方法を取り入れてもなかなか眠れないという妊婦さんは試してみてもいいかもしれません。 ・就寝前1時間はTVやパソコン、携帯電話・スマホの使用を控える夜間に明るい光を浴びたり、明るい場所で眠ったりすると、眠るためのホルモンであるメラトニンの分泌を妨げます。特に電子機器のディスプレーから放つブルーライトはメラトニンの分泌を減らすため、就寝前1時間は使用を控えましょう。部屋の照明もLEDを使用せず、暖色系の照明や間接照明を活用しましょう。 ・寝床で悩みごとは考えない寝ようと思っているときや疲れているときに悩んでも、良い考えは浮かびにくいものです。眠れないのに眠ろうとすることもストレスになって睡眠不足になることもあります。眠れないときは気分転換することも大切です。その代わり、翌日は決まった時間に起床して、睡眠のリズムを少しずつ整えるように心がけましょう。 まとめ妊娠中は心身の変化が起こりストレスを感じやすいので、睡眠時間を意識的に確保して、心身ともにリラックスできる時間をもつことが大切です。出産後は赤ちゃんに合わせた生活となり、睡眠ペースをつかむのはとても大変です。妊娠中から自分の体と向き合い、その時期や状況に応じた睡眠サイクルを整えられるように工夫していきましょう。睡眠リズムは、産まれた赤ちゃんが成長していく過程でも関係して生活にも関わってきますので、妊娠中から早起きと朝食を食べる習慣を整えていきましょう。 ■参考・助産師基礎教育テキスト妊娠期の診断とケア編集:森恵美日本看護協会出版2018年版・日本睡眠学会HP睡眠に関する基礎知識・NATIONAL SLEEP FOUNDATION RECOMMENDS NEW SLEEP TIMES・神山潤オフィシャルWEBサイト 監修者:医師 おおたレディースクリニック院長 太田 篤之 先生順天堂大学卒後、派遣病院勤務を経て、平成22年より順天堂静岡病院周産期センター准教授就任。退職後、平成24年8月より祖父の代から続いている「おおたレディースクリニック」院長に就任し現在に至る。著者:助産師 古谷真紀一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。
2019年10月22日待望の子どもができて幸せな反面、ずっと悩みの種だったのが“満足に寝られない”ということ。子どもを寝かしつけてから家事をし、改めて眠ろうと思うと寝つきが悪くて睡眠不足……という日々が続きました。このままだと体によくないと考え、長子が2歳になったころ習慣を変えました。 うまく寝つけないわが家の子どもの寝かしつけ時間はだいたい20時です。布団へ横になり、寝かせるために子どもの胸をトントンしていると、自分も眠くなってきてウトウト……。そのまま一緒に眠ってしまって30分~1時間くらいしてから起き、残った家事などの仕事を済ませ、いざ眠ろうとすると、仮眠をとってしまったためにうまく寝つけないのです。日付が変わっても寝つけず、ようやく眠ったと思ったらもう朝……という睡眠不足が続きました。 「このままだと体がまいってしまう」と考え、子どもが2歳になったころに思い切って習慣を変えることにしました。 早寝早起きが習慣にそれまでは「子どもを先に寝かせて、残った仕事をすべて片付けてから就寝」という習慣にしていましたが、「子どもと一緒に眠って、朝早起きして残った仕事を片付ける」という習慣に変えました。 20時に寝かしつけを始めると、だいたい30分くらいで寝つきます。朝4時にアラームをセットし、子どもが寝たらそのまま一緒に眠ります。おおよそ7時間くらい眠れるので、睡眠時間は十分。寝つきがいいのですっきりと起床でき、「眠たいのに眠れない」と布団の中でイライラすることもありません。 週末はパパとのコミュニケーション日にしかし、1つ問題が。パパが残業で帰ってくるのが遅いと、朝の一瞬しか会うことができないのです。忙しい期間はそれが何日も続くので、夫婦間のコミュニケーションが足りないなとお互いに思うようになりました。 そこで、週末は子どもを寝かしつけたあと、パパと映画を見たりお酒を飲んでおしゃべりしたりして、“コミュニケーション日”にすることにしました。翌日がお休みなら寝坊しても安心だし、おおらかな気持ちでいられます。 週末寝る時間が遅くなっても、習慣化した早寝早起きがすぐに崩れることはなかったので、この方法でうまくいっています。もともと早起きが得意なタイプなので、この習慣は自分の体質にとても合っていると思います。2人目が生まれたときに1度崩れましたが、夜中の授乳が終わってから再開し、6歳になった今までずっとおこなっています。 著者:ライター 銀鏡あゆみ二児の母。生まれ育った町で、自身の父母・祖母・夫・子ども2人との大家族で暮らす。地元を中心に取材・撮影・執筆を行うライター。
2019年10月15日登場人物ほにゅ:2018年2月生まれ。泣くのが得意。薄毛。飽き性。笑顔で母をノックアウトできる。つぶみ:ほにゅの母。すぐムリっていう。一応一生懸命取り組む。ぺー:ほにゅの父。効率的に動きまくる。優しい。声がでかい。夏夜のほにゅあるある「ほにゅ寿し」とは、なんともつぶみさんらしい発想です…!お寿司を見ると、ついつい思い出してしまいそうなエピソードですね笑。(編集部)ままのてのTwitter・Instagramをフォローすると、最新マンガの更新情報をご確認いただけます。ぜひフォローしてください!過去のエピソードつぶみさんが描くほにゅくん漫画が動画になりました!ままのてで大人気の育児漫画が動画でも楽しめるようになりました♪今後もつぶみさんの漫画動画を随時更新していく予定です。その他育児に関するお役立ち情報が盛りだくさん!字幕付きのため、音声なしでもお楽しみいただけます。ぜひチャンネル登録してみてくださいね。著者情報
2019年09月25日昼間、眠くなるのは単に睡眠時間が足りてないだけ?それとももっと深刻な病気?いつも月曜日の朝ツライのはなぜ…?読者アンケートであがった睡眠の悩みと疑問について、睡眠学の第一人者の先生に伺ってきました!Q. 睡眠時間は足りていると思いますか?A. はい…29.3%、いいえ…51.3%、どちらともいえない…19.4%Q. 睡眠の悩みは何?A. 1位…寝ても疲れが取れない、2位…寝つきが悪い、3位…眠りが浅い、4位…朝、なかなか起きられない、5位…日中、眠くなる、6位…夜中に何度か目が覚める、7位…予定より早く目が覚める、8位…寝相が悪いアンケートの結果をご覧の通り、自分の眠りに満足している、という人は3割以下。でも、現代人は睡眠に理想を求めすぎる眠り至上主義に陥っている、と内山真先生。「睡眠が安らぎの時間と認識されるようになったのは、250年前の産業革命以降のこと。それまでの自然を相手にして生きていた時代は、夜は動物に畑を荒らされたり家畜が食べられたりするので、いつでもパッと起きる必要があり、朝までぐっすり眠れるということはなかったのです」夜中に安心して眠れるようになったからこそ、眠りの重要性と健康との関わりに気づくことができた。ところが、これが逆に現在の睡眠に対する過剰な期待や誤った思い込みを招くことに。「睡眠は翌日、私たちが充実して頭や体を働かせるためのもの。長い目で見れば、体と心の健康を保つために必要なものであって、ただ長く眠ることだけに価値を求める必要はありません」重要なのは眠りのために眠るのではなく、生き生きと活動するためには、どう眠るかということ。そのため睡眠についてよく理解し、これまでの考え方や睡眠習慣を見直すべき。第一歩として、よくある悩みや疑問に、眠りの第一人者のアドバイスをいただこう。いびきがひどくて、家族から苦情が…。先生の回答:いちど病院で相談してみましょう。睡眠時無呼吸症候群かもしれません。眠ると体の筋肉はリラックスして緩みます。舌のまわりの筋肉も緩んで舌が落ち込み、気道が狭くなります。この状態で空気が出入りするときに喉のあたりが振動する音が“いびき”。気道がもっと狭くなると喉が詰まって無呼吸に。これが睡眠時無呼吸症候群です。睡眠が深まらないので起きたときに熟睡した感じが持てない、日中眠くなるといった症状も出てきます。高血圧や心臓病といった病気を引き起こすことも。できるだけ早く呼吸器科や耳鼻科に相談を。眠っているときの喉の状態健康な人でも眠っているときは筋肉が緩み、舌が後ろに落ち込み上気道が狭くなるが、睡眠時無呼吸症候群の人は上気道が塞がり窒息状態に。主な原因は肥満、顎が細いことなど。『睡眠学の権威が解き明かす 眠りの新常識』(内山真著 KADOKAWA)より、一部改変最近、睡眠薬がないと眠れなくなってきました。先生の回答:慢性的なら、医師に相談を。睡眠習慣の見直しと睡眠薬の処方も。夜眠れないとき、人は孤独を感じます。眠れないと、何かに襲われるのではと思うほど心細い気持ちになります。それで眠れない夜が続くようなら睡眠薬を使ってみてもいいと思います。昔の不眠治療は睡眠薬でうまく眠らせることが目的でしたが、現在は生活指導が主で、睡眠薬は従。睡眠薬を使っている人の中には実は薬で寝すぎている場合もあるので、少しずつ睡眠時間を短くしていけば、睡眠薬は意外と簡単にやめられます。睡眠薬を飲んでいますか?ほぼ毎日飲む…4.7%、ときどき飲む…4.0%、以前飲んだことがある…15.7%、飲んだことがない…69.3%、答えたくない…6.3%睡眠薬の種類と違いは?睡眠のために使う薬剤には薬局で買えるものと医師が処方するものがある。薬局で買えるのは睡眠改善薬で、主成分のジフェンヒドラミンは乗り物酔い薬の主成分でもある抗アレルギー薬。すぐに慣れがくるので不眠症の改善には不向き。医師が処方する睡眠薬のなかで、よく使われる「マイスリー」や「ルネスタ」は、比較的常習性が低く、安全性の高い不眠症治療薬。他に体内時計に働きかける「ロゼレム」という薬や、覚醒レベルを下げる「ベルソムラ」という薬もあり、患者の症状に合わせて生活指導の補助として処方される。睡眠薬代わりのお酒がやめられなくなってしまいました。先生の回答:お酒はあくまで気分転換に。不眠対策には向きません。寝酒をすることで眠れる理由は、アルコールが脳の活動を抑えてくれるからです。でも、アルコールは大体2~3時間で分解されるので、その後、急に脳の活動が活発になって、睡眠後半の眠りが浅くなってしまいます。中途覚醒の原因となることも。また、舌の沈下が起こりやすいので、いびきや睡眠時無呼吸が促され、こちらも不眠の原因に。さらに、睡眠薬と比べて癖になりやすいのがアルコール。お酒はリラックスのために。睡眠薬代わりの飲用はダメです。うちやま・まこと日本大学医学部精神医学系主任教授。日本睡眠学会理事長を務める。著書に『睡眠学の権威が解き明かす 眠りの新常識』(KADOKAWA)、『睡眠のはなし』(中公新書)など。アンケート:25~39歳の女性338人に調査※『anan』2019年9月11日号より。イラスト・SANDER STUDIO取材、文・石飛カノ(by anan編集部)
2019年09月08日睡眠は、意識を変えるだけで、誰でもお金をかけずにできる健康法。美肌やダイエット効果、仕事のパフォーマンスまで左右します。睡眠を犠牲にして頑張るのはもう卒業!上質な睡眠で、健康な体と健やかな心を取り戻そう。仕事にプライベートに忙しいと、つい削ってしまいがちな睡眠時間。でも、睡眠こそ見直すべき、と睡眠コンサルタントの友野なおさん。「睡眠不足が肌の不調を招くことは女性なら体感したことがあると思いますが、それ以外にも太りやすくなったり、病気のリスクが高くなったりと、美容や健康を損なう原因に。私自身、睡眠を改善したことで、暴食がおさまり体重が15kgダウン、長年悩まされていたアトピーやパニック障害、生理不順も改善したんですよ」きちんと眠るだけで、心身ともに健やかになれるなら実践してみて損はなし。女子にうれしいご利益が待っています。病気のリスクが減る。免疫力が強化される。風邪をひきにくくなる。抗アレルギー力が高まる。高血圧や糖尿病などの生活習慣病、うつ病などのリスクが低くなる。病気を寄せつけないためには、体の中に入ってくる異物と戦うための免疫力を高めることが大切。「睡眠力とは免疫力と言ってもいいくらい、免疫力は眠っている間に強化されます。しっかり眠ると、体がメンテナンスされ、免疫機能を高めて自然治癒力を引き上げてくれるので、病気にかかりにくくなるんです。たとえば風邪をひきにくくなり、アレルギーへの抵抗力も高まります。若いうちはピンとこないかもしれませんが、日々の充足した睡眠は、将来心配になってくる、高血圧や糖尿病、心臓病や脳卒中などの生活習慣病のリスクも減らしてくれます」また、睡眠は体だけでなく、心の病気とも関係してくる。「睡眠不足だとイライラや落ち込みなど精神的不調を招きますが、この状態が続くと、うつ病になるリスクが高くなることも判明しています」メンタルが整う。不安感やイライラをリセット。精神的なストレスが軽減。気持ちが穏やかになり、感情のコントロールができる。睡眠は体の疲れを取るだけではなく、心の健康も守ってくれる。「私たちはさまざまな感情とともに毎日を生きているので、ポジティブな感情だけでなく、不安感やイライラなどのネガティブな気持ちもあって当然です。そしてそんなマイナスの感情をリセットしてくれるのが睡眠。一晩眠って気分が切り替えられた経験はありませんか?」心が元気になるメカニズムとは?「睡眠中は、それぞれ異なる役割を持ったレム睡眠とノンレム睡眠が交互に現れます。睡眠後半にかけて増えるレム睡眠中には、感情や思考を整理する作用があるので、ぐっすり眠れば心配事などがリセットされ、気持ちが落ち着きますよ」痩せる。食欲中枢のホルモンバランスが整う。糖質や脂質への欲求が低下。基礎代謝がアップして太りにくくなる。消費カロリーが上がる。しっかり眠ることで、痩せやすい体を手に入れることもできる。「質の良い睡眠がとれると、食欲をコントロールするホルモンのバランスが整うことが理由です。私たちの脳には、食欲を増加させるホルモンと満腹中枢を刺激して食欲を抑えるホルモンがあるのですが、寝るとこれら2つのホルモンバランスが整うため、食べすぎなくなります。また、糖質や脂質に対する欲求も低下し、お菓子やジャンクフードを食べたくなくなるので、我慢することなく自然と痩せ体質になれるんです」適切な睡眠は、エネルギー代謝のいい体へのチェンジを促してくれる。「成長ホルモンが出て筋肉の合成が行われるので、新陳代謝が活発になって基礎代謝が上昇。さらに気持ちが前向きになるため、活動意欲も高まって積極的に動くようになり、消費カロリーもアップします!」便秘が改善される。腸の働きをコントロールする副交感神経が優位になる。大腸の蠕動運動が活発になり、不要なものが押し出される。ぐっすり眠れば、毎日しっかり排泄されやすくなるのも、女子にうれしいポイントのひとつ。「睡眠と便秘にも深い関係があります。私たちの体は、自律神経によって24時間コントロールされていますが、自律神経には2種類あり、それが、昼間や活動中に活発になる交感神経と、夜の休息時に活発になる副交感神経です。大腸の蠕動運動によって便の排泄が促されるのですが、この蠕動運動が活発になるのは副交感神経が優位なとき。私たちが眠っている間に腸が働き、自動的に便を肛門側に運び、押し出してくれるようになっています。なので、毎朝スッキリ出すためには、質の高い睡眠タイムが欠かせません」ともの・なお睡眠コンサルタント。眠りに関する講演会や商品開発などを行う。著書に『毎朝、目覚めるのが楽しみになる 大人女子のための睡眠パーフェクトブック』(大和書房)など。※『anan』2019年9月11日号より。イラスト・いとうひでみ取材、文・岡井美絹子(by anan編集部)
2019年09月07日巷にあふれる「睡眠神話」の数々。本当に正しいのかどうかチェックしてみましょう!最先端の睡眠研究を行う櫻井武先生にお聞きしました。睡眠には必ず寝るべき「ゴールデンタイム」がある。これってホント?ウソ?×:大事なのは時間帯ではなく、深い睡眠を得ることです。22時~2時とされている睡眠のゴールデンタイム。その間に肌のターンオーバーを促したり、髪を美しくする成長ホルモンが分泌されるといわれている。「成長ホルモンが睡眠中に分泌されることは正しい知識。ただし、22時~2時にしか出ないと思い込んでいるなら、それは完全な間違いです。成長ホルモンは時間帯ではなく、ノンレム睡眠の深いステージで多く分泌されるもの。3時に寝たとしても、眠りはじめに深い睡眠に入れさえすれば出るのです」夜間に眠ったときと、徹夜して翌日の日中に眠ったときの成長ホルモンの分泌量を比較。22時に寝た日、眠りはじめの3時間に大量に分泌されている。翌日、徹夜すると分泌は低下。その後、日中に眠ると大量に分泌。時間帯は関係ないことがわかる。Van Cauter et al, 1999; Karimi et al, 2010より一部抜粋正しい睡眠の基本は「早寝早起き」。これってホント?ウソ?×:今は、遅寝遅起きでOK。それより睡眠不足に注意を。小さいころから刷り込まれている早寝早起きのススメ。実はそれほどこだわる必要はないそう。「今の社会では、むしろ逆です。昔に比べて就寝時間が遅くなっている現代では、起床時間も調整しないと寝不足になります。体内時計をずらさないため毎日同じ時間に起きるべきですが、早起きを意識するより、十分な睡眠時間を確保するほうが大事です。就寝や起床は自分の生活に合わせて、通勤電車で寝ずに済み、休日に寝だめしないでいい量の睡眠を!」毎日7時間寝る人がいちばん長生きをする。これってホント?ウソ?:相関関係はアリ。ただし、誰でもそうとは限りません。睡眠時間と死亡リスクを調べた多くの研究で、7時間前後の睡眠をとっている人のリスクが最も低い。となると7時間眠るべき?「研究結果はあくまで広い年齢層の人々の平均値。7時間睡眠の人がいちばん病気にかかりにくいからといって、すべての人の最適な睡眠時間が7時間とは言えません」。では、自分にとっての最適な睡眠時間は?「個人ごとに適正時間があります。昼間眠くならずに起きていられたかを目安に、ベストな時間を見極めてください」アメリカで1982年~1988年にわたって30歳~102歳までの男女110万人超を対象に、睡眠時間と6年後の死亡危険率の関連を検証。6.5~7.4時間睡眠の人が最もリスクが低い結果に。睡眠時間が増えても減ってもリスクは上がる。Kripke DF. et al:Arch Gen Psychiatry 59:131-36, 2002さくらい・たけし筑波大学医学医療系教授。国際統合睡眠医科学研究機構副機構長。著書に『最新の睡眠科学が証明する 必ず眠れるとっておきの秘訣!』(山と渓谷社)など。※『anan』2019年9月11日号より。イラスト・中根ゆたか取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2019年09月06日人は人生の4分の1以上を眠って過ごす。睡眠は、私たちの体と心の健康はもちろん、美容との関係も深い。正しい知識があれば、睡眠がもたらす数々の恩恵にあずかれる!まずは、睡眠研究の専門家に基本を教わろう。誰もが毎日とっている睡眠。その精密なメカニズムにはまだまだ謎が多いのも事実。では一体、睡眠とは何のためにあるのだろう?「シンプルに言うと睡眠とは、起きている間に脳や体を働かせるためのメンテナンスだということ」と、筑波大学教授の櫻井武先生。眠らないと人は生きられず、不足すれば肥満や病気を引き起こすとも。それほど重要な睡眠だけど、実は「こだわりを持たない」ことが良質な睡眠につながるのだとか。「眠ることだけに関心を寄せると、眠れないときに不安が生まれ、眠りの質を低下させる原因になることも。睡眠は、起きているときのパフォーマンスを高めるために必要なもの。長く眠ることが目的にならないように注意しましょう」Q. 人が眠る理由とは?A. 翌日に備えて脳と体を休め、点検や整備をしています。睡眠には、脳も体も休んでいるノンレム睡眠と、体は動かず脳が活発に働いているレム睡眠の2つの状態がある。そしてそれぞれの状態で、異なるメンテナンスが行われている。たとえば、脳内では情報の整理や記憶の強化、体内では免疫機能のアップ、そして、精神機能の維持など、極めて重要なものばかり。ただの休息ではないのだ。「昼間使ったことで機能が低下した脳をリセットすることで、起きている間、脳のパフォーマンスを上げ、心身の状態を健やかに保ち活動できます。生きる上で睡眠は不可欠なのです」ノンレム睡眠とレム睡眠の違いレム睡眠:脳の活動…活発に活動、感覚(脳への入力)…遮断されている、筋肉の活動…ほとんどゼロ、行動…ほとんどなし、自律神経…交感神経、副交感神経ともに変動、体の機能…心拍数、呼吸数、血圧が大きく変動ノンレム睡眠:脳の活動…眠りが深くなるほど活動が低下、感覚(脳への入力)…伝わっているが処理機能が低下、筋肉の活動…低下するがゼロではない、行動…寝返りなど、必要に応じて動ける、自律神経…副交感神経が優位になる、体の機能…心拍数、呼吸数、血圧など低下ノンレム睡眠時は眠りが深くなればなるほど、脳も体も休息状態に。レム睡眠時は、脳と体の間の情報交換をカットした状態で、脳は活発に活動。このように、2つの睡眠はまったく異なる。Q. なぜ夜に眠くなって、朝に目が覚める?A. 体内時計と睡眠負債の2つが関係しています。人の体は、個人差はあるが、平均して24時間+約10分周期の体内時計が刻むリズムによってコントロールされている。「朝、光を浴びることで体内時計がリセットされ、覚醒度が高まり、14~16時間後に眠くなるように毎日セットされます。一方、起きている間、一種の睡眠物質のようなものが脳内に溜まり続けます。この睡眠負債は夜眠ることで返済されます」。体内時計による一日のリズムと、覚醒することで溜まる睡眠負債によって、自然と夜眠くなるようになっている。体内時計(覚醒出力)と睡眠負債の関係朝、光を浴びてリセットされる体内時計によって高まる覚醒の強さは、午後に中だるみがあるものの、増え続ける睡眠負債に対抗して、就寝の2~3時間前にピークに。ここは眠くならない「睡眠禁止帯」と呼ばれる時間帯。眠らないと睡眠負債はどうなる?上の図は、規則正しく眠った場合。眠ることで負債は減る。下の図は一日徹夜した場合。睡眠負債は増え続け、翌日、長く眠らないと返済できない。Q. 睡眠と覚醒は、どうやって切り替わる?A. 睡眠と覚醒はシーソーの関係。起き続けられるのにも理由が。睡眠と覚醒のタイミングを決めるのは、体内時計や睡眠負債だけでなく、脳内の2つのシステムとオレキシンという物質も大きく関係している。「脳には睡眠と覚醒を作り出す別々のシステムがあり、拮抗しあうシーソーのような関係です。どちらかの活動の強さがあるレベルに達するとシーソーが傾き、スイッチが切り替わります。覚醒したあと、起きた状態を維持し続けられるように覚醒システムを後押ししている脳内物質が、オレキシンです」通常は睡眠システム側にシーソーは傾いているが、覚醒が必要なときに切り替わり、オレキシンが覚醒側に傾いたシーソーを固定する。食事や仕事など、人は生きるために覚醒し、行動しないといけないのだ。さくらい・たけし筑波大学医学医療系教授。世界的な研究機関である国際統合睡眠医科学研究機構副機構長。著書に『睡眠の科学・改訂新版 なぜ眠るのか なぜ目覚めるのか』(講談社)など。グラフと表は『睡眠の科学・改訂新版 なぜ眠るのか なぜ目覚めるのか』(櫻井武著 講談社)より作図※『anan』2019年9月11日号より。イラスト・中根ゆたか取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2019年09月05日【徹底解説】上手な寝かしつけ方はあるの?入眠の儀式って?SNSで大人気のぱぱしょー先生(加納友環先生)に、「子どもの睡眠」についてお話を伺いしました。睡眠時間が足りないとどうなる…?心と身体の成長に影響が出ることがあります。子どもにスムーズに寝てもらうには…?入眠儀式があると寝に入りやすいかもしれませんね。寝る前の環境づくりで大人ができることは…?刺激を与えない、ブルーライトをみせないようにする。ほかにも、3歳と5歳のパパである先生が実際に行っている寝かしつけ方などについてもインタビューしています。詳しくは動画をチェックしてみてくださいね。動画目次0:49 子どもの睡眠はどうして必要なの?1:55 子どもの年齢で寝るべき時間は変わる?3:07 ぱぱしょー先生が実際に行う「寝かしつける工夫」4:19 子どもの睡眠のためにママができること5:18 睡眠環境についてのアドバイス字幕付きのため、音声なしでもお楽しみいただけます♪次回のぱぱしょー先生の動画は「トイレトレーニング編」を公開予定です。(毎週月曜日更新)お楽しみに…!子育てに役立つ動画が盛りだくさん!子育てに役立つ情報が盛りだくさん!ままのてのYouTubeチャンネルでは、ママ・プレママの素朴な疑問やリアルな悩みを解決します。運動が知能の育成に効果あり?!子どもの叱り方のコツは?家計簿をつけている人は何%?!話題のキャッシュレス決済ってどうなの?FPおすすめのクレカは?貯金ができる人ってどんな人?頭の良い子どもの育て方動画は絶賛更新中!ぜひチャンネル登録してみてくださいね。著者:加納友環(ぱぱしょー)二児(3歳、5歳)の父で小児科専門医。TwitterやInstagramを中心に子育て当事者の立場から、また医療者の立場から子育てに役立つ情報を発信しています。ぱぱしょー先生のコラム子どもの睡眠に関する記事
2019年08月26日近年、睡眠に関するダイエットが増えてきています。睡眠不足はホルモンバランスを乱すため、痩せにくくなることが分かってきたためです。今回ご紹介する「3・3・7睡眠ダイエット」もホルモンに関係しています。その根拠や、ダイエットの方法について、解説します!睡眠とダイエットの関係とは?出典:byBirth朝、起きた時に疲れがとれていない…そんな人は多いのではないでしょうか?そんな場合は、もしかしたら痩せにくい状態になっているかもしれません。では、なぜ睡眠とダイエットが関係しているのでしょうか?成長ホルモン3・3・7睡眠ダイエットで鍵となるのは、成長ホルモンです。夜、寝ている間に分泌されるホルモンで、体脂肪を分解するはたらきがあります。体の細胞の成長を促したり、組織を修復するはたらきもあります。そのはたらきから、海外のセレブの間で「アンチエイジングホルモン」とも言われているようです。ダイエットだけでなく、美容にも嬉しいホルモンですね。成長ホルモンは、体が成長する時期である思春期に増加しますが、その後は分泌量が減っていきます。30代でピーク時の約50%、70代でピーク時の約30%以下の分泌量になってしまいます。レプチンとグレリン出典:byBirth食欲に関係するホルモンです。レプチン(食欲抑制ホルモン):食欲を抑えるグレリン(食欲増進ホルモン):食欲を強めるこの2つのホルモンがバランスよく分泌されることで、食欲はコントロールされています。睡眠不足でレプチンが低下し、グレリンが増えるという報告があります。また、2つのホルモンの乱れから、食欲がコントロールしづらくなり肥満になりやすいとのこと。いかに睡眠が大切か、よく分かりますね。実はこんなことも睡眠不足が原因かも…?肌荒れ、肌のくすみ、しわ、筋肉量の低下、睡眠が浅い、脂肪がつきやすくなった…。これらの原因も、睡眠不足による成長ホルモンの分泌低下によるものかもしれません。日本人の5人に1人は睡眠不足!?出典:byBirth厚生労働省の報告では、成人の5人に1人が慢性的な不眠である、とのことです。仕事のストレスや、家事・育児で寝る時間が取れない…、そんな人が多いのかもしれません。次のような症状がある場合、睡眠に問題があるもしれません。朝、起きる時間になっても、なかなか起きられない朝、起きたときに頭がぼーっとする朝起きてから4時間以内にあくびが出る日中、すぐに寝てしまいそうになる休みの日は休日より2時間以上長く寝るいくつ当てはまりましたか?自分ではしっかり睡眠をとっているつもりでも、体は疲れている場合も。いま一度、睡眠について見直してみてはいかがでしょうか。3・3・7睡眠ダイエットとは?出典:byBirth睡眠とダイエットの関係について知ったところで、本題の3・3・7ダイエット法についてです!このダイエット法のポイントは3つ!1. 寝始め3時間は連続して寝る成長ホルモンは、寝始めてから3時間に集中的に分泌されるためです。2. 午前3時には寝ていること夜10時~午前3時の間に成長ホルモンは活発に分泌されます。何かと夜更かししがちですが、この時間内には眠る・せめて午前3時までには寝る習慣をつけましょう!3. 睡眠時間は1日にトータル7時間を目指す7時間というと長く感じますよね。夜の睡眠+通勤中にウトウトする時間もあわせて7時間でOKとされています。出典:byBirth海外の調査では、睡眠時間が短くなると太りやすい、ということが分かっています。長すぎても短すぎても「良い睡眠」がとれないことから、3・3・7睡眠ダイエットが考えられたのですね。しっかり睡眠をとるためにすべきこと3選!出典:byBirth寝室はしっかり掃除する加湿器を置く場合、水の交換はこまめにおこなう敷布団や枕は、寝た時に自分が「S」の字となるようなものにする寝室の環境を整えることは、とても大切です。例えば加湿器の水など、雑菌が繁殖すれば空気も汚れます。日頃から掃除機をかけ、加湿器の掃除も怠らないようにしましょう。快適な睡眠には、寝具もとても重要です。寝づらさを感じていても、そのままにしている、なんてことありませんか?寝る環境を整えるための小さな積み重ねが、質の良い睡眠を作り出します。まとめ出典:byBirthいかがでしたでしょうか。ダイエットを頑張っているのに痩せない人も、睡眠を見直してみると良いかもしれません。ポイントとなるのは成長ホルモン。組織を修復したり、美肌効果もあるアンチエイジングホルモンです。しっかり睡眠をとり、ダイエット効果を感じてみましょう!
2019年07月24日幼稚園から毎日遅刻...原因は睡眠障害…!?わが家のASD兄妹は、2人とも幼い頃から睡眠に問題がありました。Upload By 寺島ヒロUpload By 寺島ヒロUpload By 寺島ヒロUpload By 寺島ヒロ現場の先生方のご協力と家族の送迎で、何とか休みながらも登校していた兄タケルでしたが、8歳のとき「アスペルガー症候群」の診断がつき、小学3年生から気持ちを安定させる薬を飲み始めました。夕方の気分の落ち込みを防いで20時〜21時には眠ってもらい、十分な睡眠をとることができるようにするのが目的でした。直接的な影響がどのくらいあったのかは不明ですが、結果的にタケルは21時台には眠るようになり、朝早く起きてくるようになりました。服薬は1年程でやめたのですが、タケルに限って言えばこれ以降もそのリズムを崩すことなく過ごせるようになり、日常生活への支障が少なくなりました。その結果、季節による不調などはありつつも中学・高校も何とか通い切ることができました。現在中学1年生の妹いっちゃん。睡眠の問題を抱えながら、学校生活は体調優先でUpload By 寺島ヒロ「キタキタキターー!!」って思いました。なぜなら私もこのタイプだから。概日リズム睡眠障害といって、寝る時刻と起きる時刻が毎日少しずつ遅れていく症状があります。私自身もこの症状があるため、私の生活時間につられて子どもたちが生活リズムを壊すことを恐れ、実は私は子どもたちが幼い頃は睡眠薬を飲んで生活リズムを無理やり朝型にしていました。でも、ちょっとした風邪でも寝込むほど体調を崩してしまってとてもきつかった上に、朝型の生活リズムが習慣化することもなく、睡眠薬を飲まなければ翌日からまた1時間ずつ体内時間がずれていく…。私にはこの方法はあっていないことに気づき、妹いっちゃんの睡眠傾向がはっきりしてきたあたりで、私自身も朝型の生活にこだわることはやめました。参考:概日リズム睡眠障害 |厚生労働省 e-ヘルスネットUpload By 寺島ヒロ中学1年生になったいっちゃんですが、今でも起きられた時に登校するスタイルは変わっていません。毎朝決まった時間に起きようと試みて体調を崩した自分自身の経験からも、1時間目から登校することにこだわるあまりに健康を損ねては本末転倒…。中学校の先生にもご理解いただいています。ただ、月の3分の2は学校に行けておらず、不登校状態になっているいっちゃん。授業を受けられなかった分の全ての勉強を家庭や支援教室でカバーできるわけではないので、今後の進学などのことも考えると睡眠をはじめとした生活リズムについてはフォローしていかなければならないですよね。その辺りが今後の課題だと思っています。
2019年07月12日肌荒れがなかなか治らない、肌がくすみがちという方は、もしかしたら睡眠不足が原因かもしれません。美しい健やかな肌を目指すには、睡眠は必要不可欠。ただ寝るだけではなく、良質な睡眠が必要です。良質な睡眠をとるための習慣についてお伝えします。美肌は寝ている間に作られる!美肌のカギは睡眠習慣睡眠不足になるとニキビができたり、肌がくすんだり、むくんだりしませんか?それは肌と睡眠は密接に関係しているからです。美肌にとって欠かせない睡眠は、ただ眠るだけでなく「良質な睡眠」をとることが大切。美肌が目指せる睡眠習慣についてお伝えします。肌は寝ている間に作られる?出典:byBirth日中、紫外線・PM2.5・ホコリ・乾燥などのさまざまな外部刺激にさらされた私たちの肌は、ダメ―ジを受けています。ダメージを受けたということは、皮膚の細胞が傷ついたということと同じです。しかし、皮膚の細胞は睡眠中に細胞分裂を行い、再生することで、日中受けたダメージを修復すると言われています。皮膚の細胞分列・再生は成長ホルモンの分泌によって促されます。この成長ホルモンは1日のうちで、入眠時に最も分泌されると言われています。眠らないと成長ホルモンは分泌されず、細胞づくりも行われないので、睡眠はとっても重要なのです。寝るときには副交感神経を優位にする出典:byBirth寝るときに重要なのは、自律神経の一つである副交感神経を優位にすること。自律神経には、交感神経と副交感神経があります。普段、私たちが生活しているときに優位に働いているのは交感神経、リラックスしたときや寝ている間に優位になっているのが副交感神経です。このことからもわかるように、入眠時に副交感神経を優位にすることで、良質な睡眠をとることができます。反対に交感神経が優位のまま寝てしまうと、眠りが浅くなったり、夜中に起きたりしてしまい、睡眠不足の原因となりますので気を付けましょう。良質な睡眠をとるためのおすすめ習慣出典:byBirth良質な睡眠は眠りやすい環境を整えることで、誰でもとることができます。全てのことを実践しなくても、自分に合った方法、続けられるものを選び、お試しください。就寝3時間前に食事を終える入眠時、胃の中に食べ物が残っている状態だと、体は消化活動を優先します。すると内臓が休息する時間が短くなり、普段と同じ睡眠時間でも眠りが浅くなったり、疲れが取れにくかったりします。そのため、就寝時には消化活動が終わっている3時間前に食事を終えていることが理想です。仕事の終了時間が遅く、夜ご飯がどうしても寝る直前にしか摂れないという方は、消化の良いものを少量摂るだけにとどめるのがベスト。ぬるめのお湯でゆっくり入浴入眠をスムーズに行い、良質な睡眠を得るためには、体の奥の体温である深部体温を下げる必要があります。それは、眠気は体温が下がるときに生じるからです。そこで有効なのが入浴です。体温は一度高くすると冷えやすいという特徴を利用します。入浴は寝たい時間の90分前に済ませます。それは90分ほどで深部体温が下がって、睡眠の質が良くなるからです。また入浴する際に気を付けたいのが、お湯の温度です。熱めのお湯に長く入ると体の覚醒を促してしまううえに、体の負担にもなるおそれがあります。そのため、38℃ほどのぬるめのお湯に入り、深部体温を上げましょう。時間をかけて体温を上げることで緊張をほどき、リラックスすることができます。寝るときはパジャマを着用寝るとき、ジャージやTシャツを着用して寝ている方は多いのではないでしょうか?しかし化学繊維の含まれている衣服は、吸湿性・吸水性が落ちるため寝るときにはあまり向いていません。寝ている間には、コップ1杯分の汗をかくと言われています。吸湿性・吸水性が悪いと、不快感から眠りが浅くなるおそれがあります。おすすめなのは、綿100%やシルクのパジャマ。吸湿性・吸水性に優れ、睡眠を阻害することがありません。リラックスできる空間を作る良質な睡眠のためには、リラックスすることが大切。室内の湿度・照明・香り・音楽などで、リラックスできる環境を整えましょう。暑すぎたり寒すぎたりすると体温調節が上手くいかず、寝つきが悪くなることがあります。また、蛍光灯などの明るい照明を寝る直前まで付けていると、脳が活性化してしまうので、間接照明など少し暗めの照明をつけることがおすすめ。香りはお気に入りのものを炊いたり、音楽はゆったりとしたものを聴くと良いでしょう。スマホ・テレビ・PCは見ないスマホ・テレビ・PCからはブルーライトが放出しています。ブルーライトは脳を活性化したり、交感神経を優位にさせたりする働きがあると言われているため、寝る直前まで見ていると眠りが浅くなるおそれがあります。そのため、スマホ・テレビ・PCを見るのは寝る1時間前にやめ、あとは寝る準備期間としてリラックスする時間にしましょう。毎日同じ時間に寝る寝る時間が不規則な生活を続けるとどうなるのでしょうか?寝る時間がバラバラだと生体リズムが崩れ、免疫力の低下や自立神経の乱れにつながります。それだけでなく、肌にもさまざまな影響を及ぼします。まずは、肌の生まれ変わりが乱れることであらわれるのがくすみです。他には、男性ホルモンの分泌が促進されることから、皮脂が過剰になり、ニキビの原因にもなり得ます。また、成長ホルモンは体内時計に影響されやすいため、毎日一定の時間に睡眠を取ることが大切です。睡眠習慣を見直して美肌に出典:byBirth良質な睡眠をとって、美しい肌を目指しましょう。良質な睡眠は普段の生活習慣を少し変えるだけで得られます。生活リズムも整い、肌もキレイになれる習慣をぜひ取り入れてみてください。一気に生活が変わると負担になるので、一つずつ試し、慣れたら次のものを試すのがおすすめです。自分に合った方法で継続をすることで、美肌へと導いてくれます。
2019年06月20日息子は生まれたときから、よく泣く赤ちゃんでした。母乳やミルクを飲ませても、1時間続けて眠ることができればいいほう。おかげで睡眠不足の日々が続き、私は心も体もボロボロでした。まとまって眠らない息子の育児についてお伝えします。 よく寝る子とあまり寝ない子の違いスヤスヤ眠るというイメージだった赤ちゃん。でも、現実は違いました。出産直後からとにかく泣く。入院中も息子の泣き声が響き渡っていました。やっと眠ったと思っても、30分後には「ふんぎゃー!」。母乳やミルクは飲ませているのにどうして? と、出産を終えたばかりの体は休まることがありませんでした。 生後6カ月を過ぎても、1時間続けて寝たらいいほう。育児相談や小児科で何度も相談しましたが、個性としか言えないとのことでした。 疲労は限界に達し、産後うつに私は約1年半、睡眠不足と闘いました。目の下にはクマ、肌荒れ、口角炎……。鏡に映る自分の顔を見るたびに「一気に老けたな」と気が沈んだものです。胃腸も弱り、下痢が続く日々。まとまって眠れないというのは、本当につらいことでした。 そして、慣れない育児で精神的、体力的にも限界に達し、産後うつを発症してしまいました。そんな状況を見兼ね、夫や義母が夜間の授乳を手伝ってくれました。改めて周囲の協力が必要だと感じた瞬間です。 断乳で睡眠不足から解放された1歳を過ぎても同じ状況が続き、どんな対策を試しても、改善することはありませんでした。息子が1歳半になったころ、仕事復帰の関係で断乳を決行しました。 約1週間は泣きわめき、何度か心が折れそうになりましたが、ぐっと我慢。すると、いつの間にか2~3時間、まとまって眠ってくれるようになりました。息子にとってはかなりの成長です。結局、朝までぐっすり眠ってくれるようになったのは、3歳に入ってから。長い闘いでした。 2人目の娘は授乳時間になっても起きないくらい、息子と違ってよく寝る子でした。息子の育児が大変だった分、すごくラクな育児をさせてもらいました。よく寝る子、寝ない子の違いは、やっぱり個性だったのかもしれません。著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年05月08日仕事や家事に忙しい女性にとって、睡眠の時間をしっかりと確保するのは難しいですよね。時間のない中で質の良い睡眠をとることは、ストレス社会で生き抜くうえで、とても重要です。また、しっかりと休息時間をとることは、美容にとってもとても大切なことなんです。そこで今回は、質の良い睡眠がもたらす美容への影響と、リラックスするためのコツを美容ライターがご紹介します。質の良い睡眠は美肌づくりのカギだった!?出典:byBirthしっかりとした睡眠が仕事のパフォーマンスを上げてくれたり、健康上とても良い効果をもたらすことは、経験柄わかる、という方も多いのではないでしょうか。実は、睡眠は美容とも密接な関わりがあるのです。睡眠中には、「成長ホルモン」が多く分泌されるといわれており、美肌づくりや、ダイエットにとってもとても重要な成分です。この「成長ホルモン」は30歳前後から分泌される量が減るともいわれているため、アラサー女子は、質の良い睡眠を意識することがとても大切なのです。上質な睡眠をとるためのおすすめの方法とは?それでは、具体的に上質な睡眠をとるのに必要なポイントを3つ、ご紹介していきます。1. 太陽の光をしっかりあびる出典:byBirth質の良い睡眠をとるためには「成長ホルモン」がカギだということはお伝えしましたが、この「成長ホルモン」をつくるためには、「メラトニン」をきちんと分泌させることが必要だそう。この「メラトニン」という成分は、夜になると分泌され、身体に夜がきましたよ、ということを伝え、睡眠モードに入るのを手伝ってくれる働きがあります。また、さらに「メラトニン」を分泌させるには「セロトニン」という日中につくられる成分も重要で、これは日中の太陽の光をあびることでつくられます。そのため、午前中の間に外に出かける、通勤で一駅多く歩くなどを心がけましょう。また、同じ原理で、スマートフォンやPCのブルーライトなどの強い光を就寝前にあびてしまうと、良質な睡眠を妨げてしまいます。ネットサーフィンは寝る1時間前には切り上げて、睡眠モードに入ることを心がけてみてくださいね。2. 食事は寝る3時間前までにすませましょう出典:byBirth実は、食べたものを消化するのは、身体にとってはけっこうな負担がかかります。そのため、寝る直前に食事をしてしまうと、そのあと身体は消化に集中してしまうため、しっかりと睡眠時間を確保したのに「なんだか疲れがとれていない」「寝た気がしない……」ということにもなりかねないのです。そのため、寝る3時間前には食事を終えるのがベスト。胃に食べ物が無い状態で眠りにつくことが大切なのです。しかし、仕事が忙しくて、どうしても遅くなってしまう、勤務時間が不規則など、難しい人も多いはず。そんな時は、消化の良い味噌汁、豆腐、雑炊のような身体を温める脂肪分の少ない食事メニューがおすすめです。反対に脂肪分が多いなど、消化にエネルギーが多く必要なものは、なるべく避けることがベター。なるべく消化に良いものを取り入れることを意識すると、身体がエネルギーをたくさん使わずにすみ、その分睡眠の質を高めることにつなげることができます。くれぐれも腹八分目を心がけてくださいね。3. 寝酒はNG!飲酒は控える出典:byBirth「お酒を飲むと寝つきが良くなる」と思っている人も多いのではないでしょうか。実はそれは大きな間違い。お酒を飲んでから眠りにつくと、夜間に何度も目覚めてしまったり、眠りが浅くなってしまうのです。結果、睡眠の質を下げてしまうことにつながるため、基本的にはNGです。寝酒に頼った生活を続けていると、そのうち2杯、3杯と飲まないと眠れなくなり、アルコール依存につながることも……。温かいホットミルクを少し飲むなど、身体に優しい飲み物に切り替えましょう。また、コーヒーなどに含まれるカフェインは、神経を高ぶらせるとも言われているので、こちらも就寝前には控えましょう。さいごにいかがでしたでしょうか。忙しい女性にとって睡眠は、健康面でも美容面でも重要な問題です。そのほかにも寝具にこだわる、好きな香りに包まれて眠る、など自分に合った快眠方法をみつけてみてくださいね。みなさんも、睡眠美容を始めてみませんか。
2019年04月24日子どもの成長のためには、充分な睡眠と規則正しい生活習慣が必要です。子どもに質の良い睡眠を取らせるには、どんな工夫をしたら良いのでしょうか。早寝早起きの工夫やヒントを、睡眠の専門家である明治薬科大学の駒田陽子先生にお聞きしました。構成・編集/木原昌子(ハイキックス)取材・文/田中祥子写真/児玉大輔(インタビューカットのみ)朝と夜の明るさのメリハリを味方に睡眠習慣をつくる眠りは長さと質とリズムを考えることが大切です。人間は昼に活動して夜は寝る昼行性の動物なので、体の中に備わっている体内時計をそれに合わせて整えなければいけません。生まれたばかりの子どもは、寝たり起きたりを数時間ごとに繰り返します。日中に寝ているときは明るいままにして、夜に起きたときにはあまり明るくしないであげましょう。昼夜で明るさのメリハリをつけることによって、子どもの体内時計のリズムがはっきりとしてきます。体内時計は24時間より少し長い周期になっています。そのため、私たちは夜更かしと朝寝坊をしやすいのです。ずれた時計を前倒しして毎日を24時間に合わせるには、午前中に光の信号を目から入れて脳に知らせることが必要です。子どもは昼間は太陽の下でたくさん動くことによって光を浴びることができます。“昼間の活動が多い” “光が明るい” という2つの条件が整うと体内時計がきちんと作動し、夜ぐっすり眠る体を作ってくれます。寝る前のテレビやゲームは睡眠を阻害する眠りを促す「メラトニン」という物質は周辺が暗くなると分泌され始めるので、夕方以降は部屋の照明の明るさを少し落とし気味にすると良いでしょう(インタビュー第3回参照)。ブルーライトはメラトニンの分泌を抑制する作用があるので、オレンジ色の白熱灯色の光の間接照明やダウンライトなどの利用をおすすめします。テレビやスマートフォンのディスプレイにも注意が必要です。電子機器を使うことで頭も興奮してしまうので、寝つきが悪くなってしまいます。気持ちを落ち着かせるような雰囲気で過ごさせることも大切ですね。そして、朝すっきりと起きるにはコツがあります。先ほどもお話しましたが、体内時計は光の信号で調整されるので、朝はカーテンを開けて部屋を明るくして、起きる時間だと体に知らせてあげると良いでしょう。それから、「コルチゾール」というホルモンには、血糖値と血圧を上げて起床の準備をする働きがあります。興味深いことに、起床時間を意識することでもコルチゾールの分泌を調整することができるのです。ある実験で、寝る前に「朝9時まで寝てもいい」と「6時に起こします」と言った場合とを比べてみると、6時に起こすと伝えた条件では朝5~6時にコルチゾールが多く分泌されたのに対して、9時まで寝ていいと伝えた条件では朝5~6時のコルチゾール分泌は少ないものでした。つまり、起きる時間を意識することで、寝ている間でも体の中で起きるための準備が始まるのです。夜寝る前に「明日は7時に起きようね」と声を掛けてあげることも大切なのかもしれません。また、朝から活動できる体をつくるためには、朝食も大切です。体内時計の中心は脳の中にありますが、体のあらゆる細胞も体内時計を持っています。内蔵の時計はきちんと食事を取ることで作動するのですよ。朝食を英語では “breakfast” といいますが、これは “fast(断食)” を “break(破る)” ことを意味する言葉です。朝食が7時、昼食が12時、夕食が夜7時とすると、寝ている間が1日で一番長い食べない時間(断食)になり、朝食が “breakfast” になります。この断食を破ることが、体内時計の朝のスイッチになっているのです。もし朝食を食べないで昼食、夕食、夜食を食べたとすると、昼食が “breakfast” になり、内臓の体内時計がずれてしまいます。週末はゆっくり起きて朝食と昼食を合わせてブランチを取るというご家庭もあるかもしれませんが、朝食は毎日決められた時間に摂ることが大切なのです。週末にのんびりすると「ソーシャルジェットラグ」に!ソーシャルジェットラグ(社会的時差ボケ)という言葉をご存じでしょうか。週末にいつもよりゆっくり起きたり、夜更かしをしたりすることで、海外旅行で長距離の飛行機に乗ったときと同じような時差ボケ状態を作り出してしまうことを指します。ソーシャルジェットラグになると、体内リズムが乱れます。その影響は翌週の前半まで及び、日中のパフォーマンスを低下させてしまうのです。また、子どもの日中の活動機能や学業成績にも、ソーシャルジェットラグは影響します。日本の幼稚園・保育園児を対象とした研究では、朝型の子どもに比べて夜型の子どもはソーシャルジェットラグが大きい傾向にあり、多動傾向があるほか、仲間関係にも悪影響があることがわかっています。さらに、子どものゴールデンウィークや夏休みなどの長期休暇の生活習慣の乱れは深刻な影響を与えます。不登校の児童が休み始めた時期は7~9月が最も多く、夏休み明けの睡眠専門クリニックは小中学生が多く相談にきます。多くの子は学校が始まれば元通りに起きられるようになりますが、夏休みの習慣がなかなか解消できずに起きられなくなってしまうこともあります。ソーシャルジェットラグを起さないためには、休みの間も規則正しく過ごすことが大切です。大人が率先して睡眠時間確保することから始めましょう米国睡眠財団は、子どもに規則正しい睡眠生活習慣を身につけさせるには、それを妨げるような習慣(夜の光、うるさい音楽など)は親がきちんと禁止すべきだとしています。さらに、大人が手本になるように、生活の中で睡眠の優先順位を上げてよい睡眠を実行することを説いています。日本では、30~40代の女性が他の年代の女性や男性に比べて睡眠時間が少なくなっています。子育てに加えて仕事や家事、介護の負担による影響が大きいのでしょう。大人でも、寝るということは体の土台となるものなので、睡眠時間を何とか確保してもらいたいと思っています。親御さんは、お子さんを寝かしつけるときに少し寝てしまって、また起き出して残りの家事を片付けることもあるかと思いますが、ばらばらに分断された睡眠はかえって辛いものです。思い切ってお子さんと一緒に早く寝て、朝早く起きた方が、まとまった睡眠時間が確保できて良いかもしれません。子どもに大切な「成長ホルモン」は、大人にとっては肌など全身の細胞のメンテナンスに必要なものです。睡眠不足になると太りやすいのは大人も同じ(インタビュー第2回参照)。忙しい大人も子どもも睡眠は大切です。家族一緒になって睡眠を確保するように心掛けてください。***現代の子どもたちは幼児期から忙しいスケジュールで行動し、結果的に睡眠が削られるケースが多く見られます。でも睡眠を軽視することは、後々の体や心の発達に負債を抱えさせてしまいます。正しい睡眠習慣でたっぷり寝かせることが、子どもが成長するための一番の課題なのです。■ 明治薬科大学准教授・駒田陽子先生 インタビュー一覧第1回:“世界一寝不足”な日本の子ども。「11時間37分」が示す、眠りにまつわる切実な問題第2回:寝るのが遅いと自己肯定感が下がる。デメリットだらけの「子どもの睡眠不足」第3回:「昼寝のせいで夜なかなか寝ない」問題の解消法。朝のグズグズ防止にも効果大!第4回:「起きる時間」を意識させるだけ!子どもの早起きを楽にするちょっとしたコツ【プロフィール】駒田陽子(こまだ・ようこ)明治薬科大学 リベラルアーツ准教授。早稲田大学にて博士号(人間科学)取得。日本学術振興会特別研究員、国立精神・神経医療研究センター特別研究員、東京医科大学睡眠学講座准教授を経て現職。日本睡眠学会、日本時間生物学会の評議員を務める。睡眠が心身の健康に及ぼす影響の研究に従事。
2019年04月17日平成18年度から文部省が「早寝早起き朝ごはん」国民運動を提唱したほど、日本の子どもの睡眠不足は問題となっています。成長期の子どもにとって、生活リズムの乱れによる睡眠時間の低下はどのような影響を及ぼすのでしょうか。眠りの専門家である明治薬科大学の駒田陽子先生にお聞きしました。構成・編集/木原昌子(ハイキックス)取材・文/田中祥子写真/児玉大輔(インタビューカットのみ)寝ない子の脳は発達が悪くなる睡眠時間が足りないことによる影響を「脳の発達」「体の成長」「心の発達」の3つに分けて見てみます。まず1つ目の「脳の発達」についてお話ししましょう。アメリカの高校生を調査したデータによると、成績の良い生徒ほど睡眠時間が長く、寝る時間が遅くなるほど成績が振るわないということが20年前に報告されていました。近年の報告でも、ノルウェーの高校生を対象とした2016年の大規模調査ですが、成績が良い生徒は8時間程度の睡眠時間をとっており、睡眠時間が短いと成績が下がる傾向がありました。睡眠と学習は深い関わりがあるのです。脳にある「海馬」は記憶や学習能力に関わる部分です。睡眠の長さと海馬の体積との関連を調べた東北大学の研究によると、睡眠時間を十分にとっている子どもは海馬の体積が大きいことがわかりました。もちろん頭の大きさには年齢による違いや個人差がありますので、それを調整しても睡眠時間と海馬の大きさには相関がみられるため、寝ない子の脳は発達が悪くなるということが言えるでしょう。一夜漬けで寝ずに勉強すると、なんとか次の日のテストはこなせても、1週間後にはその時に勉強したことを忘れてしまいます。また、勉強に限らずスポーツや楽器の演奏などでも、その日にできなかったことが、翌日なぜかうまくできるようになることがありますよね。それは、脳の記憶の仕組みによるものです。頭の中には多くの神経細胞があり、細胞同士が結びつくことにより学習や記憶が行なわれています。人間は寝ている間に、不要な結びつきや重複した部分を取り除いて効率の良い神経回路を作るほか、感情に関わる記憶を整理するために脳のメンテナンスを行い、脳をより良い状態に導きます。つまり、昼間に勉強したり練習したりしたことをしっかりと脳に定着させるには、十分な睡眠時間が必要なのです。文部科学省の全国学力・学習状態調査では、朝食を食べない生徒は成績が悪いという結果もあります。国語と数学の正解率を調べたところ、毎日朝食を食べる生徒に比べ、まったく食べない生徒は20点近く下がる傾向にありました。朝食を食べない理由のほとんどは起きる時間が遅いからというもの。睡眠時間がしっかりと取れていれば早起きができ、朝食が食べられるという好循環が生まれるのです。睡眠不足と肥満の意外な関係「体の成長」に関しても、睡眠は重要な役割を果たします。体内では、寝ている間にさまざまなメンテナンスが行われているのです。体の機能を正常にコントロールする物質である、ホルモン。その中でも、体を作る働きがある「成長ホルモン」は、子どもが大人へ成長していくために大切な骨や筋肉を発達させるものです。この成長ホルモンは、睡眠の前半に現れる深い眠りのときに集中的に分泌されることがわかっています。睡眠をしっかりとらず成長ホルモンの分泌が不十分な場合、子どもたちの体の発育に影響が出ることが考えられます。また、成長ホルモンは傷ついた細胞を修復し、免疫力を高める力もあり、病気になりにくい体づくりのためにも重要なもの。さらに脂肪を分解する作用もあるので、成長ホルモンが足りないと肥満になってしまいます。同時に、肥満になると成長ホルモンが出にくくなる傾向も。睡眠と肥満の関係には深い関係があるのです。これに関する興味深いデータを紹介しましょう。平成元年生まれの富山県在住の児童1万人を対象として追跡調査を行った研究では、幼少期の睡眠時間と思春期の肥満が関連するということが報告されています。3歳の時に睡眠時間が11時間だった子どもと9時間未満の子どもを比べると、中学1年時での肥満の発生率には1.6倍もの違いが。睡眠が短い子どものほうが10年後に肥満になりやすいことが分かったのです。また、小学1年生から4年生にかけて充分な睡眠時間を確保した子どもは肥満発生リスクが最も少なく、睡眠不足の子どもは肥満リスクが1.4倍に上昇していました。これもホルモンによる影響だと思われます。睡眠をきちんと取っていると、食欲を抑える「レプチン」というホルモンが分泌されます。逆に食欲を高める「グレリン」は睡眠が減ると分泌が増えます。大人を対象とした研究では、8時間睡眠の人に比べて5時間睡眠の人は「レプチン」が15.5%減少し、「グレリン」が14.9%増加したと報告されています。睡眠不足になると、気付かないうちに食欲が旺盛になって、食べ過ぎて太ってしまうのです。不登校のかげにも睡眠の問題睡眠不足による「心の発達」への影響は、親御さんにとっても特に気になるポイントでしょう。睡眠が短い子どもは、「気持ちが落ち込む」「死にたい」といった悩みを訴えるリスクが上がってくるというデータがあります。アメリカで2万人の青年を対象とした調査では、就寝時間を夜11時以降で良いとしている家庭は、夜10時前に寝るようにしつけている家庭に比べて、子どもの睡眠時間が40分程度短く、鬱になるリスクが約1.24倍に上がっていました。また同じくアメリカの研究ですが、6~13歳の健康な子どもを対象に10時間の睡眠を連続5日間とらせた場合と、6.5時間の睡眠をとらせた場合の落ち着きのなさを比較した実験があります。それによると、10時間睡眠を続けると子どもは落ち着いた状態を保つ一方で、6.5時間睡眠になると日を追うごとに落ち着きのなさが増加することがわかりました。現在、不登校の小学生の児童数は3.5万人にのぼり、大きな社会問題になっています。不登校のきっかけの多くは「学校に行こうという気持ちはあるが体の調子が悪い(42.9%)」や「生活リズムの乱れ(34.2%)」です。不登校児童には睡眠専門外来を訪れる方も多く、そこに至る過程をたどると、幼少期から夜型の生活を送っていたという子どもが少なくありません。寝不足になると気分が悪く集中力がなくなります。大人は理性が働き、ある程度抑えることができますが、未成熟な子どもは抑えることができません。これにより、イライラする、友だちと仲良くできない、などの心の問題が表面化してしまうのです。また、睡眠時に記憶が定着することは先程お話しましたが、睡眠不足になると記憶力が悪くなるばかりか、楽しいことに関する記憶が減ってしまいます。一方で、嫌な記憶はあまり減っていきません。さらに、就寝が遅いと「自分のことが好き」と答える割合が低くなり、自己肯定感にも影響するという調査報告もあります。気持ちが落ち込むのはこういった影響もあると考えられます。大人は睡眠不足を解消するために土日に寝だめをするという人もいますが、毎日少しずつ貯まっていった睡眠不足=「睡眠負債」は残念ながら週末の寝だめで解消することはできません。これは子どもも同じことです。寝だめのために週末の就寝時間、起床時間がずれてしまうことは、体内リズムを崩す原因になり、睡眠負債を解消することにはつながらないのです。長年にわたる睡眠不足が脳、心、体に大きな影響を与えないよう、子どものころからしっかりと睡眠時間を確保する生活を心がけましょう。***睡眠不足になることで子どもの体や心にあらゆる影響があり、生活や学習に支障をきたすことがわかりました。日常生活を送っていると睡眠に関わる疑問が多くあります。次回は、カフェインやお昼寝など、普段の生活での睡眠に関するさまざまな疑問に答えていただきます。■ 明治薬科大学准教授・駒田陽子先生 インタビュー一覧第1回:“世界一寝不足”な日本の子ども。「11時間37分」が示す、眠りにまつわる切実な問題第2回:寝るのが遅いと自己肯定感が下がる。デメリットだらけの「子どもの睡眠不足」第3回:「昼寝のせいで夜なかなか寝ない」問題の解消法。朝のグズグズ防止にも効果大!(※近日公開)第4回:「起きる時間」を意識させるだけ!子どもの早起きを楽にするちょっとしたコツ(※近日公開)【プロフィール】駒田陽子(こまだ・ようこ)明治薬科大学 リベラルアーツ准教授。早稲田大学にて博士号(人間科学)取得。日本学術振興会特別研究員、国立精神・神経医療研究センター特別研究員、東京医科大学睡眠学講座准教授を経て現職。日本睡眠学会、日本時間生物学会の評議員を務める。睡眠が心身の健康に及ぼす影響の研究に従事。
2019年04月15日子どもの睡眠に関してはいろいろな悩みや疑問をお持ちの方が多いのではないでしょうか。夜遅くまで起きていて睡眠不足になったり、休みの日はつい生活のリズムが崩れてしまったりすることもありますよね。明治薬科大学で心理学の教鞭をとる駒田陽子准教授は、人間の睡眠に関する研究に長く携わっていらっしゃいます。駒田先生に日本の子どもの睡眠の現状をお聞きしました。駒田先生は人間の無意識に興味を持ったことをきっかけに、眠りの研究を始めたそうです。かつての日本では、睡眠についての研究はマイナーなものでした。しかし、徐々に子どもの夜型化が問題視され始め、2017年には「睡眠負債」が流行語大賞をとるなど、睡眠への関心が高まってきています。構成・編集/木原昌子(ハイキックス)取材・文/田中祥子写真/児玉大輔(インタビューカットのみ)日本の子どもは世界に比べて夜更かしで睡眠不足最近の子どもは昔より睡眠が少なくなっていきています。少し古いデータになりますが、日本小児保健協会で夜10時以降に寝る子どもの割合を調査したところ、3歳児では1980年は約20%だったのが2010年には約50%まで増加しました。また、日本学校保健会と東京都教育委員会の小中高構成を対象とした調査によると、学年が進むにつれて就寝時間が遅くなることが示されています。子どもの夜型化が進むことで睡眠時間が短くなり、「睡眠不足を感じている児童生徒」が増加していることもわかっています。最近では、幼児を中心として就寝時間の改善がみられるのですが、これは子どもの夜更かしが危険だと問題視されはじめ、平成18年度から文部科学省が「早寝早起き朝ごはん」国民運動を推進した成果が大きいと思います。この運動は、子どもたちが健やかに成長していくために、適切な運動、調和の取れた食事、充分な休養・睡眠が大切だという考えのもとに、全国協議会を設立して個人や団体に働きかけるものです。しかし、現代の子どもたちは、両親の生活スタイルや習い事などで幼い頃からタイトなスケジュールが組まれた生活を送りがちなため、引き続き啓発活動を行っていく必要があると思っています。諸外国と比べてみても、日本の子どもの睡眠時間は短いことがわかっています。世界17の国(地域)で、0~3歳児までの子どもを持つ親に対して就寝時間と総睡眠時間を調べたデータがあります。ニュージーランドやオーストラリア、イギリスの子どもは17地域の中で最も早い夜8時前には就寝し、総睡眠時間は13時間を越えています。就寝時間が遅いのは香港、台湾、韓国、インドの10時以降。日本の平均就寝時刻はそれよりは早く、午後9時17分でした。しかし、総睡眠時間では日本が17の地域の中で一番短い11時間37分です。これは就寝時間が遅いわりに、起床時間が7時08分と他国と比較して早い時刻であり、昼寝の時間も短めであることが影響しています。これは大人でも同じ傾向にあり、OECD(経済協力開発機構)の2018年データベースによれば、平均睡眠時間8時間25分に対して日本人は31か国の中で一番短い7時間22分でした。子どもを持つ親世代は仕事も家事も抱え、これより短くなっているかもしれません。日本は子どもの睡眠に対する認識がまだまだ低い日本人全体の睡眠時間の短さが示すとおり、日本人は比較的に睡眠を重要視していない傾向にあります。寝るのを惜しんで一生懸命働くのが良いこと、という大人の考えがベースにあり、子どもには睡眠が大切だという認識が低くなっている気がします。乳児の眠りに対する親の認識として、「子どもがよく眠れている」と回答した割合はアメリカ・イギリス・オーストラリアでは74%、アジア全体で56%。睡眠に問題があると答えた割合はアメリカ・イギリス・オーストラリアでは26%、アジア全体で52%でした。しかしこの調査で日本の回答は、「よく眠れている」の割合が80%程度にのぼり、問題あると答えた割合はたった20%程度だったのです。子どもの睡眠に対する日本の親の認識不足が現れています。また、文化的な背景も大きく影響していると思います。欧米には、子どもが生まれても夫婦は「男女」であるという考え方や、子どもの自立を早くから促す文化があり、子どもは独立した部屋に寝かしつけるという習慣があります。一方、日本は家族で過ごす時間も多く、寝室も両親と同室で添い寝も多いため、親の就寝時間に子どもが影響されていると考えられます。食事後に親と子どもが一緒に居間でテレビを見て過ごすことも多いのではないでしょうか。親が寝ないでテレビを楽しんでいれば、子どもも「まだまだ寝たくない」となるでしょう。またアメリカでは、子ども部屋にはスマートフォンなどの電子機器を持ち込ませないよう、啓発活動がさかんに行われています。しかし日本は、子ども部屋にスマートフォンやゲーム機を持ち込んだり、テレビそのものを置いたりすることも多いですよね。実は、寝室にテレビがある子どもは、テレビがない子どもに比べて18~31分睡眠時間が短くなるというデータもあります。これらの生活習慣や文化が、睡眠時間に影響しているのでしょう。理想の睡眠時間には個人差があるでは、子どもはどれぐらいの時間睡眠をとるのが理想的なのかというと、それには年齢や体質などにより個人差があります。まず年齢による差ですが、米国睡眠財団が推奨している年齢別の必要睡眠時間は、3歳から5歳が10~13時間、小学生が9~11時間、中高生が8~10時間です。でも日本だと、実際に中高生で8時間の睡眠が取れている子は少ないかもしれませんね。これらの時間はあくまでも目安であり、体質や生活習慣などによる個人差を考慮する必要があります。例えば、11時間寝なければぐずぐずするお子さんもいれば、9時間でもすっきりと起きられるお子さんもいます。その子どもに合わせた本当に必要な睡眠時間を見極めることが大切なのです。親御さんはこの必要睡眠時間を参考にしつつ、お子さんの昼間の活動の様子を見ながら、適切な睡眠時間を確保できるように意識してあげるのがよいと思います。睡眠に関する学術書の数々。睡眠の重要性は、今後ますます高まっていくことでしょう。***世界の他の地域の子どもたちに比べて、日本の子どもたちの睡眠がかなり短いというのには驚きました。大人は睡眠不足になると、日中のパフォーマンスが低下したり、疲れやすくなったりしますが、子どもにはどんな影響が見られるのでしょうか。次回は睡眠不足と子どもの体や心の成長との関係に触れていきます。■ 明治薬科大学准教授・駒田陽子先生 インタビュー一覧第1回:“世界一寝不足”な日本の子ども。「11時間37分」が示す、眠りにまつわる切実な問題第2回:寝るのが遅いと自己肯定感が下がる。デメリットだらけの「子どもの睡眠不足」(※近日公開)第3回:「昼寝のせいで夜なかなか寝ない」問題の解消法。朝のグズグズ防止にも効果大!(※近日公開)第4回:「起きる時間」を意識させるだけ!子どもの早起きを楽にするちょっとしたコツ(※近日公開)【プロフィール】駒田陽子(こまだ・ようこ)明治薬科大学 リベラルアーツ准教授。早稲田大学にて博士号(人間科学)取得。日本学術振興会特別研究員、国立精神・神経医療研究センター特別研究員、東京医科大学睡眠学講座准教授を経て現職。日本睡眠学会、日本時間生物学会の評議員を務める。睡眠が心身の健康に及ぼす影響の研究に従事。
2019年04月13日「眠育」という言葉はご存知ですか?いま、日本の教育現場において、「眠育」の重要性が叫ばれています。今回は眠育についての解説とともに、規則正しい睡眠が子どもにとってなぜ必要なのか、その理由をご紹介しましょう。睡眠の教育が、今こそ必要なワケとは?「眠育」とは、「睡眠教育」のことを指し、睡眠についての知識と正しい睡眠習慣を身につけることを言います。私たちは知育や体育、食育など、学校でさまざまな教育を受けていますが、睡眠についての授業を受けたことはあるでしょうか。「睡眠なんて単なる休息の時間だから……」と思ってはいませんか?睡眠は人生の3分の1の時間に相当し、もちろん単なる休息ではありません。睡眠は私たちの体を支えて守るという重要な役割を果たすとともに、睡眠中の潜在意識は心のケアも行なっているのです。つまり、眠育は「食育」と同じように、“生きていくために必要な教育”なのです。ところが世界的に見てみると、日本は全体的に睡眠時間が短くなってきていて、きちんと「眠ること」が、大人も子どももできていないのが現状。OECD(経済協力開発機構)が2014年に行った国際比較調査の中で、各国の15歳~64歳までの男女の睡眠時間を比較すると、最も長い南アフリカの9時間22分と比べ、日本人は睡眠時間が7時間43分と、1時間30分以上も短いという結果が出ています。さらに、世界の主要国29カ国の中では、日本は韓国に次いで二番目に睡眠時間が短いことが分かっています。この要因にはスマホやパソコンの普及によって、生活の夜型化が進んでいることが挙げられますが、もうひとつの大きな要因は、日本人の睡眠に対する意識の低さがあると言います。明治以来、教育は「五育」の思想に基づき行われてきました。五育とは体育・知育・才育・徳育そして食育をさしますが、これらはすべて、日中の活動時間になされるものです。睡眠領域については、第六番目の教育として「眠育」が存在すべきあり、老若男女を問わず、すべての世代に伝えられなければいけません。しかし、現在の日本の社会では眠育は全く不十分な状況で、医療関係者にさえ知識がなかったり、睡眠の重要性の認識が薄かったりすることは大問題です。(引用元:日本眠育普及協会|眠育とは)睡眠に対する意識が低く、睡眠時間を十分に取らないことは、心にも体にも影響を及ぼします。そのひとつとして大きな問題になっているのが、小中学校の不登校問題です。2017年度に行った調査によると、小中学校の不登校児童生徒は14万4031人にのぼり、前年度より1万人以上増えていることが分かりました。また、2014年に文部科学省が発表した実態調査では、不登校のきっかけの上位は1位が「友人との関係」、2位が「生活リズムの乱れ」、3位が「勉強が分からない」という結果が出ていて、不登校の原因に生活リズムの乱れが関係しているケースが非常に多いことが分かります。前述のように睡眠は心身のケアをする大事な時間ですから、睡眠時間が削られたり、睡眠の質が低下することは、生活リズムそのものに大きく影響を与えるのです。睡眠不足が子どもの心身に及ぼす影響とは?では、睡眠が足りていなかったり、睡眠のリズムが乱れることは、子どもの心身にどんな影響を与えるのでしょうか。睡眠不足は、成長の遅れや食欲不振・注意や集中力の低下・眠気・易疲労感などをもたらします。子どもの場合、眠気をうまく意識することができずに、イライラ・多動・衝動行為などとしてみられることも少なくありません。また睡眠不足は将来の肥満の危険因子になることも示されています。(引用元:厚生労働省e-ヘルスネット|睡眠不足や睡眠障害、子どもへの大きな影響)成長の遅れや原因不明の体調不良、集中力が続かないなど、体の不調や精神的な問題は、睡眠と切り離して考えがちですが、実は睡眠が大きく関係している場合も考えられます。もし、このように子どもの心身の不調で悩んでいるようなら、しっかりと睡眠が取れているかを一度見直してみることも必要です。たとえば、子どもの睡眠時無呼吸症候群、おねしょ(夜尿)、睡眠時遊行症、いびき、歯ぎしりなど、睡眠障害が原因で睡眠不足になっているケースもあります。その場合は、必要な医療機関に相談・治療することで、症状が改善することもあります。睡眠時の症状は本人では気づかないことですから、親御さんがその症状を見つけてあげ、適切な処置をしてあげることが大切です。また、学習面でも影響があります。健全な生活習慣のある子どもは、そうでない子どもよりも学習意欲が高く、体力・運動能力が高いことがさまざまな調査によって明らかになっています。具体的には、レム睡眠の際に脳内で記憶の整理・定着が行われるのですが、睡眠不足になると学習したことが脳内に定着せず、成績にも関係すると言われているのです。眠育の先進地域では、不登校が減少する成果も!日本では睡眠に関する意識が低く、眠育が遅れていると言われていますが、近年では大阪や兵庫などでは「眠育」がすでに導入されている地域もあります。たとえば堺市の三原台中学校区では、平成27年度から「眠育」をスタートさせました。校区の小中学生全員に睡眠の大切さを説明するリーフレットを配り、年に3回の授業も実施しています。授業では、いつ寝ているのかの「睡眠表」をつけさせ、睡眠の質や量を検討し、問題の多い子どもには、親も交えた面談も行っているようです。ある中学3年の女子生徒は10日出席しては10日休むことを繰り返していた。親が夜も働いており、夕食は午後11時、寝るのは日付が変わった後だったという。親も交えた面談の後、夕食を7時に食べて11時には寝られるようになり、その後は1日も休まず登校した。また、中学2年の男子生徒は連日午前2時ごろまで塾の宿題に取り組み、朝、親が起こすと暴れるように。面談後、塾をやめて夜十分に寝るようになり、家庭内暴力は消えたという。(引用元:SankeiBiz|睡眠の大切さを教える「眠育」って何?規則的な睡眠で不登校予防、家庭内暴力も収まる)このように「眠育」の先進地域では、3年間で不登校率は約37%減るなどの成果が出ています。そして29年度からは、堺市全体で眠育に取り組んでいるのです。家庭で実践したい、規則正しい睡眠のコツいくら学校で眠育が広がっても、実際に睡眠をとるのは各家庭でのこと。子ども自身が睡眠の大切さを知るとともに、親御さんの意識も変えることも必要です。まずは、子どもが快適に眠ることができる寝室の環境を整えたり、バランスの良い食事を用意したりするなど、親御さんが心がけることも必要です。また、質の良い睡眠を取るために、以下のようなことに気をつけましょう。<朝>・毎朝できるだけ同じ時間に起きるように習慣づけ、しっかり朝日を浴びる・朝食は必ずとり、炭水化物、たんぱく質、糖質などバランス良い食事をとる<昼>・しっかり体を動かす・食事はバランスよく、できるだけ同じ時間帯に食べる<夜>・眠る2時間前までに夕食は済ませる。夜は脂質が多いものはできるだけ避ける・眠る30分前にはテレビやスマホなどの画面を見るのは控える・できるだけ毎日、同じ時間に眠る・夜寝ている間は、電気は消す・寝室はこまめに掃除をして、寝具は清潔を保つこのように、睡眠の環境や食事、日中の過ごし方によって、睡眠の質をあげることができます。また、睡眠時間は幼児は10時間以上、小学校低学年は9〜10時間、小学校高学年は9時間、中学生は8時間以上を目安にし、午後7時から午前7時までの間で眠るようにしましょう。****眠りの仕事でもうひとつ大事なことは、「脳を育てる力」です。海馬と言う脳は、新しい知識を蓄えるために最も大事な脳で、唯一細胞分裂して大きくなります。そして、質の良い眠りをすることは、海馬の発育を助けると言われています。お子さんに良い教育を受けさせたいと願う親御さんがほとんどだと思いますが、質の良い睡眠をさせることも同じぐらい大切です。規則正しい睡眠とバランスのよい食事を毎日用意することは、親から子どもへの一番の贈り物ですよ。文/内田あり(参考)西川リビング|眠育公式サイト「キッズの眠育」SankeiBiz|睡眠の大切さを教える「眠育」って何?規則的な睡眠で不登校予防、家庭内暴力も収まるNHK|子どもたちの質の良い眠りが人生を豊かにする日本眠育普及協会|眠育とは日本睡眠科学研究所|日本国内の睡眠事情厚生労働省e-ヘルスネット|睡眠不足や睡眠障害、子どもへの大きな影響
2019年04月09日睡眠の質を上げるとダイエットの効果がアップ!?睡眠とダイエットにはとても重要な繋がりがあります。今回は良質な睡眠とダイエットの関係性をご紹介します。最近は趣味や仕事が優先で、睡眠を疎かにしている人が増えているようです。疎かにすると、睡眠時間だけではなく睡眠の質も低下してしまうので、ダイエット効果も薄くなってしまうといわれています。そこで今回は「良質な睡眠で痩せやすい体質」になれる理由と、睡眠の質を下げるNG習慣、筋トレとの関係をご紹介します。ダイエット効果がでない原因は睡眠かも出典:byBirthダイエットの目的は身体を引き締めることや体重を減らすことです。その方法は食事制限や有酸素運動、筋トレなど人それぞれ違います。しかしどのダイエットも「睡眠の質」が悪いと効果が落ちてしまう事はご存知でしょうか?ダイエットと睡眠の質は無関係のように思えるかもしれませんが、実はかなり重要な関係です。はたしてその重要な関係とはどういうことなのでしょうか?そのカギを握っているのはどうやら「ホルモン」のようです。ダイエットのカギはホルモンだった出典:byBirth世の中には食べているのに太りにくい人、すぐに太ってしまう人がいます。原因はいろいろありますが、「睡眠の質」が大きく関係しているのかもしれません。睡眠中には「ホルモン」が分泌して身体の調整をしてくれます。そのため睡眠時間が短いときや眠りが浅いときなどは、ホルモンバランスが崩れてダイエットに悪影響がでるそうです。ここでホルモンについてご説明します。1. 成長ホルモン眠りに入ってから3時間以内に分泌されます。主な役割は「細胞の回復」「筋肉の成長」「代謝の促進」です。ダイエットや美容には欠かせない成長ホルモンですが、「深い眠り」のときにしか分泌されません。つまり浅い眠りや極端に睡眠時間が短い人は眠りを改善しなければ、ダイエットの効果が薄くなってしまうのです。2. コルチゾール眠りが浅くなっているタイミングで分泌されます。主な役割は「脂肪の分解」です。睡眠中でも身体はエネルギーが必要なので、コルチゾールが脂肪を分解してエネルギーにかえます。なお、胃に食べ物が残っているとエネルギーが足りてしまうので、コルチゾールが分泌されなくなるそうです。寝る前の食事は気をつけてくださいね!3. レプチン役割は脳に「満腹信号」を送ることです。この働きによって私達は食欲のコントロールができるようになります。しかし睡眠時間が5時間未満だとレプチンの分泌量が15%ほど減ってしまううえに、食欲を増進させる「グレリン」が15%増えるそうです。つまり寝不足だとお腹が空いてしょうがなくなってしまうということになります。4. グレリン役割は脳に「空腹」を伝えることです。寝不足になると分泌量が増えて食欲が増してしまうので、ダイエット中でも暴飲暴食に繋がる可能性が高くなります。また、寝不足だけではなく夜更かしでも分泌されるので、寝る前なのにお腹が空いて我慢できなくなってしまうかもしれません。早めに寝るようにしましょう!このことから睡眠の質が悪いと、「脂肪が分解されない」「食欲がコントロールできない」といったことが発生する可能性が高くなるようですね。睡眠の質を下げる原因出典:byBirth良質な睡眠をとるには、睡眠の質を下げる原因を取り除かなければなりません。ここでよくある睡眠の質を下げる原因をご紹介します。1. 就寝前の食事胃に食べ物が残っている状態では、コルチゾールが脂肪を分解してくれませんので太りやすくなります。最低でも就寝3時間前までには食事を終えましょう。2. 晩酌酔うと眠くなるのですが、睡眠は浅くなり途中で目が覚めやすくなります。飲まないのが一番ですが、やめられない場合は就寝の4~6時間前までに終えるといいでしょう。3. 入浴のタイミング人間は体温が上昇して下がってきたときに眠気を感じるようにできています。一番良いタイミングは就寝の1~2時間前の入浴がいいでしょう。直前に入ってしまうと興奮作用で最初の眠りが浅くなり、成長ホルモンの分泌が期待できなくなるかもしれません。4. 就寝起床時間平日と休日でバラバラになっていませんか?人間には体内時計があるので、いつも同じリズムで就寝起床をしたほうが、毎日の眠りが安定します。ホルモンも乱れやすくなるので注意してくださいね!5. 就寝前の運動運動後は脳が興奮状態になるので、最初の眠りが浅くなってしまいます。遅くても就寝の2時間前までには終えてください。6. 寝スマホこれはよく言われていることですね。ブルーライトの影響で脳が覚醒するので避けましょう。しかしこの時間を楽しんでいる人にとってはストレスの原因になりますので、最初は完全にやめるのではなく、まずは頭で考える必要があることは止めましょう。例えば、メールやSNSなど文章を作る作業は脳を活発にしてしまうので注意してくださいね。筋トレにも関係あり?出典:byBirth筋トレは筋繊維を破壊して回復することで成長することができます。しかし、睡眠の質が悪いと成長ホルモンの分泌が減ってしまうので、筋肉の回復や合成が遅れてしまうのです。回復が遅れてしまうと筋肉が破壊されたままになり、だんだんと小さくなってしまうかもしれません。もちろん筋トレをしない人でも筋肉は消耗しているので同じことが言えます。筋トレを無駄にしないためにも、睡眠にこだわってみてはいかがでしょうか!出典:byBirth睡眠がどれだけダイエットをする上で重要なのかをご説明しました。とはいえ、いくら睡眠の質を上げたくてもいきなり普段の生活習慣をかえると逆にストレスにより質が下がる可能性もあるので、自分の生活リズムに合わせて少しずつ見直してみるといいかもしれません。それでは良質な睡眠を意識して、これからもダイエットに励んでくださいね!
2019年03月03日「ネスカフェ 睡眠カフェ」の常設店舗が2019年3月6日(水)、東京・大井町にオープンする。眠れる「睡眠カフェ」常設店舗がオープン過去3回に渡って期間限定でオープンした「ネスカフェ 睡眠カフェ」は、コーヒーの飲み分けを通じて新しい睡眠スタイルを提案する体験型カフェ。今回初の常設店舗としてオープンする大井町店では「ナップコース」と「睡眠コース」の2種類のコースを用意しており、それぞれ異なるスタイルで快適な睡眠を楽しむことが出来る。ナップコース30分の仮眠体験ができる「ナップコース」では、仮眠から起床後のパフォーマンス維持のため、入眠前にコーヒーを飲む“コーヒーナップ”を提案。カフェイン入り「ネスカフェ ゴールドブレンド コク深め ボトルコーヒー 無糖」1杯が提供され、スウェーデン製の高級レザーリクライニングチェアで仮眠を取ることが出来る。睡眠コース一方の「睡眠コース」は、1時間から最長3時間までの仮眠が出来るロングコース。深い睡眠を取るため、入眠前にはノンカフェインの「ネスカフェ ゴールドブレンド コク深め ボトルコーヒー カフェインレス 無糖」1杯を提供。その後フランスベッドの高級マットレスへと移り、心地よい睡眠タイムへ。マットレスはソフトとハードの2タイプが用意されており、横向きに寝る場合は前者、仰向けの場合は後者を推奨している。また、起床後には通常のカフェイン入りの「ネスカフェ ゴールドブレンド コク深め ボトルコーヒー 無糖」1杯が提供され、快適な寝起き体験ができるという。個人に合わせた睡眠サポートもそのほか、「睡眠コース」には好みに合わせて選べる2種類の枕、睡眠に適した明るさや色をカスタマイズできる「IoT 照明」、安眠ミュージック、耳栓などで良質な睡眠をサポートしてくれる。店舗情報「ネスカフェ 睡眠カフェ」大井町店オープン日:2019年3月6日(水)場所:東京都品川区大井 1-7-7 K-2ビル 5階営業時間:9:00~18:00席数:ベッド 6台+レザーリクライニングチェア 4つコース内容:■ナップコース 30分の仮眠体験+コーヒー1杯料金:750円+税■睡眠コース 60分の睡眠体験+コーヒー2杯料金:1,500円+税■睡眠コース 90分の睡眠体験+コーヒー2杯料金:2,480円+税■睡眠コース 120 分の睡眠体験+コーヒー2杯料金:3,300円+税■睡眠コース 180分の睡眠体験+コーヒー2杯料金:4,950円+税<予約方法>下記 URLより事前予約を受付URL:suimin-cafe.jp※3月1日(金)10:00~予約スタート
2019年02月21日ダイエットと睡眠時間には、深く関係があります。一般的に睡眠時間が少ないと、その分カロリー消費が多くなるように思いがちですが、実はまったく逆なんです。ダイエットと睡眠時間の関係睡眠時間一般的には7時間~9時間といわれています。ただし、これには個人差があり、年齢や生活環境によって、理想の睡眠時間は変化します。睡眠は生きていく上でとても重要です。睡眠時間が短いと食欲を抑制するホルモンが減ってしまい、食欲を増すホルモンが増えるといわれています。そのホルモンというのは「レプチン」と「グレリン」です。(※)レプチンとグレリンレプチンは脳の満腹中枢に「おなかがいっぱい」ということを伝える働きがあり、グレリンは胃から分泌され、「おなかが空いた」と感じさせます。つまり、レプチンは食欲を抑え、グレリンは食欲を増進させるホルモンなのです。普段はこの2つのホルモンがバランスよく作用しているのですが、睡眠不足になるとレプチンが作用しにくくなり、グレリンの作用が強くなります。夜更かしをしているとお菓子やラーメンを食べたくなるのは、グレリンの影響なのです。さらに人間のカラダは、夜になると昼間の「活動モード」から「休息モード」に変わり、昼間より消費エネルギー量が減ってしまいます。そのため、どうしても夜に食べたものは脂肪となってカラダに蓄積されやすくなってしまいます。 人それぞれ睡眠時間は異なりますが、翌日に強い眠気に襲われない程度がちょうど良いようです。ダイエットのためにも適切な睡眠時間を確保しましょうね。 【参考・参照】(※)e-ヘルスネット睡眠と生活習慣病との深い関係〈〉(最終閲覧日:2017/7/7) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2019年02月17日良質な睡眠は美肌の維持だけではなく、エイジングケアにもつながるということをご存じでしょうか。ここでは質の高い睡眠が若々しさと美肌につながる理由と、ぐっすりと眠るための5つの秘訣について説明していきます。睡眠時間が短くなりがちだけれど、美肌はキープしたい!という方は是非チェックしてみてください。皆さんは毎日、何時に寝ていますか?かつては「夜22時から2時までがお肌のゴールデンタイム」と言われていましたが、 最近では「就寝後3~4時間の時点で深い眠りについていること」が重要という説が有力になってきているようです。とはいえ、ベッドに入ってもなかなか寝付けないこともありますよね。今回は良質の睡眠が美しさにつながる理由と、ぐっすり眠るためにできるちょっとした工夫についてお話ししていきます。良質の睡眠が成長ホルモンを分泌させる!出典:byBirth睡眠には、脳が目覚めている浅い眠りである「レム睡眠」と、体も脳も休息した状態である深い眠りである「ノンレム睡眠」に分かれています。人間の体を回復させるホルモンである成長ホルモンは、ノンレム睡眠の間に分泌されるホルモンです。成長ホルモンの効果成長ホルモンには以下のような効果があります。心身の疲労からの回復傷ついた組織や細胞の修復ストレスの飼い方老化の抑制年齢とともにノンレム睡眠の時間は短くなっていく傾向があるそう。これによって細胞の回復が遅れ、老化が促進されたり生活習慣病が起こったりすると考えられています。入眠後3~4時間が成長ホルモン分泌のピーク私たちは眠りにつくと、90分単位で睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。成長ホルモンの分泌のピークは、眠りについてから3~4時間程度経過した時点ではじまるノンレム睡眠の間。このタイミングでぐっすり眠っていることが、老化の抑制や疲労回復、美肌の維持につながるのです。良質の睡眠をとる5つのポイント出典:byBirth成長ホルモンの分泌を促すためには、とにかく早く寝ればいいというわけではないということが分かりました。では、しっかりと成長ホルモンを分泌させるために質の良い睡眠をとるためにはどうすればいいのでしょうか。押さえておきたい5つのポイントを紹介します。食事はベッドに入る3時間前までに寝る直前まで食事をしていると、体は消化にエネルギーを使ってしまうため、ぐっすり眠ることができません。また、食事に含まれるたんぱく質が効果的に合成されて代謝に使われるためには、きちんと消化された状態であることが重要です。食事は眠りにつく3時間くらい前までには、済ませておくようにしましょう。眠る2~3時間前にはパソコン、スマホの使用をやめるパソコンやスマホから出ているブルーライトは交感神経を刺激して、脳を覚醒した状態にしてしまいます。少なくともベッドに入る2時間前には、パソコンやスマホの使用をストップするようにしてください。夕方以降、カフェインは控えるぐっすり眠るために、夕方以降はコーヒーや緑茶などカフェインを含んだ飲み物を摂るのを控えるのがおすすめ。とはいえ、仕事中や家事の合間にコーヒーやお茶で一息入れたいという方も多いでしょう。夕食後はハーブティーなどノンカフェインの飲み物にするなど、寝る前はカフェイン入りの飲み物を控える工夫をしてみてはいかがでしょうか。眠る1時間前から間接照明に切り替える明るすぎる照明、特に蛍光灯の光は、脳を刺激して覚醒状態にしてしまいます。眠る1時間くらい前から、白熱灯やLEDランプを使った間接照明に切り替えてみましょう。LEDランプを使ったキャンプ用のランタンなどは、手頃な価格で購入できて取り入れやすいアイテムです。蛍光灯と違って柔らかな光なので、眠る前にこのランプに切り替えるだけでグッと寝つきやすくなります。リラックスできるアロマを取り入れる出典:byBirth意外に効果が高いのが、リラックスできる香りのエッセンシャルオイルを使ったアロマテラピーです。キャンドルを使うタイプは就寝時に使うのは危険なので、アロマディフューザーがおすすめ。水を入れてお気に入りのエッセンシャルオイルを垂らし、電源を入れるだけで霧状になったアロマが部屋の中に広がります。ランプつきのものも多いので、間接照明として使えるものも。タイマーがついているものがおすすめです。就寝前におすすめのぐっすりアロマ出典:byBirthアロマテラピーに使うエッセンシャルオイルにはさまざまな効果があります。寝る前に使うならリラックスする香りのものを選ぶのがベスト。香りは人によって好みがあるため、店頭で確かめてから購入するのがおすすめです。お休み前におすすめのエッセンシャルオイルをあげてみましょう。ラベンダーネロリベルガモットレモングラスローマンカモミールオレンジスイート一押しは、やはりラベンダーでしょう。お気に入りの香りをいくつかブレンドするのもおすすめです。「ラベンダー+ベルガモット」や「レモングラス+ベルガモット」「オレンジスイート+ラベンダー」など、複数を混ぜて自分だけのお好みのブレンドを見つけてみるのも楽しいですよ。日中の疲れや緊張、ストレスがじんわりとほぐれていくのが分かるでしょう。アロマテラピーは感覚的なもので、それほど効果がないものと考える人もいるかもしれません。しかし、最近では西洋医学ではフォローできないメンタル面のケアの一環として、医療現場でも取り入れられることが増えてきているのだそう。寝る前に蛍光灯の光を消して、ランプつきのアロマディフューザーを使ってみたところ、すんなりと眠りにつくことができるようになったという人もいます。なかなか寝つけないことが多いという方は是非、ランプ付きのアロマディフューザーを試してみてくださいね。まとめ出典:byBirth美肌や若々しさを保つ成長ホルモンの分泌には、上質な睡眠がかかせないということがお分かりいただけたでしょうか。22時までに寝るというのは現実的に難しくても、「眠ってから3~4時間後にぐっすり眠っている」ことなら、睡眠時間が短くなりがちな人でも実行できるはず。間接照明やアロマなどを上手に取り入れて睡眠の質を高め、若々しさと美肌をキープしましょう!
2019年02月12日質の高い睡眠を取るためには、眠る前の過ごし方が大切だという話ははよく聞きます。NGな行動の代表格といえばスマホをベッドに持ち込む、アルコールの摂取。反対にオススメされるのはアロマやメディテーションなど、つまりはリラックスしていることが大事なポイントのよう。スマホも晩酌もダメなんて手持ちぶさたになってしまいそうな時間ですが、これからは体にも健康的なブレンドティーでリラクシシングタイムへチェンジ!芳しいハーブの香りと味で、一日の疲れを心身ともにときほぐしましょう。 東京発のブレンドティーブランド『TEA TIME TAILOR(ティータイムテイラー)』 東京発のブレンドティーブランド『TEA TIME TAILOR(ティータイムテイラー)』のラインナップは、お茶を飲む時間、場所、気持ち、様々なシーンをイメージしたブレンドがユニーク。スッキリとした気分で始めたい朝にマッチするブレンドから、食事中に飲めるデイリーなものまで揃い、それぞれに気の利いたネーミングがつけられています。 眠る前のリラクシングタイムには、「GOOD GOOD SLEEP」が最適。気持ちを穏やかにする効果のあるカモミールをはじめ、エルダーフラワー、ローズヒップ、レモンピール、ヒース、ペパーミントをブレンドし、緊張感がいつのまにか治まり安眠へと誘ってくれます。エルダーフラワーはウィルスやアレルギーからの鼻づまり、気管支の炎症を和らげる効果があるので花粉症が辛いこれからのシーズンにもぴったりのブレンドです。 ときにはうたた寝を楽しむような、休憩時間も必要ですよね。そんなひとときをイメージしたのが「WINTER NAP」。りんごの香りとラベンダーを組み合わせたキームン・セイロンティーで、ひと口飲むごとに心が休まっていくよう。温めたミルクとの相性も抜群なので、味の変化も楽しんでみてください。 おしゃれなボックスでギフトにも オリジナルギフトボックスに詰めれば、スタイリッシュなギフトに。最近睡眠が足りていなそう、スイーツが苦手なパートナーへのバレンタインギフトにいかがでしょうか。 スペシャルブレンドティー”GOODGOOD SLEEP”¥3,800、”WINTER NAP”¥3,200、オリジナルギフトボックス¥600/TEA TIME TAILOR TEA TIME TAILOR (DRAWER inc.) photograph:kimyongduckstyling:Rina Taruyamatext:Momoko Yokomizo
2019年02月10日子育て中は「子どもの体って不思議だなあ」と思うこと、たくさんありますよね。例えば、世のママたちの多くが口をそろえていうのが「子どもの寝相の悪さ」についてです。枕に頭をのせて寝たはずなのに、朝には足が枕の上に…。毎日のことなので、寝相の悪さについては当たり前のことになっているかもしれませんね。それから、赤ちゃんがウトウトして眠りにつく前、急に手足がポカポカしてくるように感じますよね。子どもの手足があたたかくなってきたら、「そろそろ寝るかな…」と予想がつくことも。また、大人と比べて大量にかく寝汗なども、子ども特有の不思議な現象です。子どもはどうして寝相が悪いのか、どうして眠りにつく前に手足があたたかくなるのか、どうして寝汗が多いのか? 小児科医でありお茶の水女子大学名誉教授・榊原洋一先生に「子どもの睡眠」にまつわる不思議をいろいろと教えてもらいました。お話をうかがったのは…医師・お茶の水女子大学名誉教授榊原洋一先生お茶の水女子大学人間発達教育研究センター教授。東京大学医学部卒業。専門は小児科学、小児神経学、発達神経学など。小児科医として発達障害児の治療にかかわる。著書は『大人が知らない子どもの体の不思議』(講談社)など多数。■子どもの寝相はどうして悪い?――どのお母さんも口にすることだと思うのですが、子どもって本当に寝相が悪い! 夜眠ったときと朝起きたときの姿勢がまったく違います。この寝相の悪さ、何か理由があるんでしょうか?榊原洋一先生(以下、榊原先生):子どもの寝相が悪いのは「睡眠の質」が大人と違うからなんですね。――質ですか…?榊原先生:人間には「睡眠パターン」というものがあります。このパターンは年齢とともに変わっていきます。特に睡眠時間と睡眠リズムに大きな変化が起こるんです。まず大人になると、乳児のときと比べ睡眠時間が短くなりますよね。それから睡眠中に見られる「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の割合も変わります。どう変わるかというと、成長していくにつれてレム睡眠の割合がどんどん少なくなっていくんです。――先生! レム睡眠とノンレム睡眠とは何でしょう?榊原先生:レム睡眠とノンレム睡眠はどちらも睡眠状態のことを指しています。ただし、レム睡眠中の脳波は起きているときとよく似ています。眼球がきょろきょろと左右に速く動くこともあるし、体もよく動きます。睡眠中の様子を脳波とビデオカメラで同時に記録すると、レム睡眠のときに寝がえりや手足を動かす様子が多く見られるんです。――よく動くのはレム睡眠中だからなんですね。榊原先生:そうです。一方、ノンレム睡眠は深い眠りなので、こうした動きがほとんど見られません。子どものころはレム睡眠の割合が多いので、寝ている間にたくさん体が動くんですね。――覚醒状態と似たレム睡眠の割合が多いから、自然と寝相が悪くなるんですね…。ちなみによく動く時間帯などはあるのでしょうか?榊原先生:レム睡眠は明け方、目が覚める前に多く出る睡眠パターンです。だから夜中は寝相が良かったけれど、起きる時間近くになったら急に寝相が悪くなっていた…なんてことがあるかもしれませんね。■寝る前、子どもの手足が急にあたたかくなるのはなぜ?――赤ちゃんを抱っこしていて「あれ、なんだかポカポカしてきたな」と思ったらすやすや眠っていた…ということがよくあったのですが、手足があたたかくなることと眠ることに何か関係はあるのでしょうか?榊原先生:実際に手足の先の皮膚温度をはかってみると、子どもは眠くなると温度が1.5度くらい上昇することが分かっているんですね。でも、脇の下の体温をはかっても変化がない。このことから、子どもの手足があたたかくなることには、体の中の血液の流れが関係していると考えられます。――血液ですか…?榊原先生:普通、熱が発生するのは筋肉や臓器なんです。でも、手足の先には大きな筋肉も臓器もありませんよね。では、なぜ皮膚温度が上がるのか。温度を上昇させる方法としてほかに考えられるのは、血液です。血液は熱を運ぶことができます。子どもの手足の先があたたかくなったのは、体の中心部からたくさんの血液が流れてきたから、と考えることができます。――血液が手足のポカポカを生んでいるんですね…! でも、子どもの血管は細そうなイメージがあります。たくさんの血液を手足の先に運ぶことってできるんでしょうか?榊原先生:血液量が増えるのは、細い血管が広がるからなんです。血管が広がるのは交感神経と、副交感神経といった自律神経が関係しています。――交感神経と副交感神経?榊原先生:交感神経は獲物を追う、敵から逃げるといったときに優位になるもので、皮膚の血管を収縮させます。血管を細くすることで、万が一傷を負うことになっても少ない出血ですむんですね。――生き抜くための反応ですね…!榊原先生:反対に副交感神経は休息しているときに優位になるもので、血管は広がります。そのため、熱を持ったたくさんの血液が手足の先にまで運ばれて、体がポカポカしてくるというわけです。眠る前に子どもの手足があたたかくなるのは「休息モード」に入っているからなのです。お母さんに抱っこされて、安心した状態になることで、より眠りやすくなったからでしょうね。――なるほど。赤ちゃんの手足が急にあたたかくなってくるのはリラックス状態に入った、ということなんですね。■朝起きると寝汗でびっしょり…子どもが汗かきなのはどうして?――寝ている子どもでびっくりするのが、大人と比べて寝汗がすごい…! 子どもはどうしてあんなに汗をかきやすいのでしょうか?榊原先生:1日に必要な水分量で比較すると、子どもは大人の倍量が必要になります。子どもの体は大人と比べ、水分の割合がすごく多いんです。――大人の倍量も必要なんですね…!榊原先生:その理由として、腎臓の機能によることと、失われる水分量が多いことがあげられます。子どもは腎臓の機能がまだ未熟で、尿としてたくさんの水分を排出します。それから新陳代謝も活発なので、汗や呼吸によって、どんどん体の外に水分が出てしまうんですね。失われる水分量は大人の1、5~3倍近くになるといわれています。――そんなに…! 子どもはそもそも水分を失いやすいものなんですね。榊原先生:そうですね。それと、単純に大人は汗をかくとハンカチで拭きますよね。でも、子どもは拭きません。よだれが多いのと同じで、出てくるものに構わない…(笑)。子どもは大人のように汗を拭いたりしないから、いっそう汗が目立って見えていることもあると思います。今回は、子どもの睡眠にまつわる不思議について、お話をうかがいました。子どもの寝相が悪いのは、子どもと大人で睡眠の質が違うからということが分かり、長年の謎がようやく解けました(笑)。また、赤ちゃんの手足があたたかくなるのは、交感神経・副交感神経が状況に応じて優位になることで、体の中でさまざまな反応が起こっているから。「人の体はなんて複雑でおもしろい仕組みなんだろう」と感心するインタビューとなりました。引き続き、榊原先生に「子どもの体の不思議」について、お話をうかがっていきます。参考図書: 『大人が知らない子どもの体の不思議』 (講談社)榊原洋一著子どもと大人はどう違うのか。それは単に大きさだけの違いではありません。どうして夜泣きをするの? どうして寝相が悪いの? どうして落ち着きがないの? 子育て中に親が抱く「答えが見つかりにくい質問」にエビデンスの精神で解答することを試みました。子どもの心と体の不思議を理解する、手助けとなる一冊。
2019年02月06日子どもの心身の健康に欠かせない「睡眠」。必要な睡眠時間は、幼児期(3〜5歳)で11〜13時間、学童期(6〜12歳)で10〜11時間といわれています。しかし、不足している子どもが多いのが現状です。みなさんのご家庭ではいかがでしょうか?子どもの睡眠が足りているかどうか、きちんと把握し、十分な睡眠時間を確保してあげられていますか?今回は、子どもの睡眠不足の危険性についてお話ししたうえで、寝不足な子に共通してよく見られる傾向と、十分な睡眠をとらせるための秘策をご紹介します。睡眠不足は「学力」や「人格形成」にも影響する!睡眠不足は健康にはもちろんのこと、学力や心にも影響をおよぼすことがわかっています。具体的には、どんなことが懸念されるのでしょうか。【健康への影響】睡眠不足は、体に様々な症状を引き起こします。その一つが、免疫力の低下です。通常、睡眠中は様々なホルモンが分泌され、それらが体の機能を整えるうえで重要な働きをします。それが、睡眠不足になると少なくなり、体のバランスが崩れてしまうそうです。また、睡眠不足は体温や交感神経、副交感神経の異常を招くといわれています。それらの異常は、朝起きれなくなったり、肥満や高血圧を引き起こしたりする、非常に厄介なものです。さらに、幼少期の睡眠不足は、その後の生活習慣にも影響するといわれています。手遅れにならないうちに改善しないと、大人になってから健康に支障をきたすこともあるのです。【学力への影響】学力への影響も無視できません。ある調査では、成績が上位の子ほど早い時刻に寝ていることがわかっています。睡眠には、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)があり、およそ90分おきに訪れるレム睡眠の間に、脳が記憶を整理するといわれています。ですから、睡眠時間が短ければ短いほど、そのチャンスが減ってしまうのです。つまり睡眠不足は記憶が定着せず、せっかくの学習努力が無駄になってしまうかもしれません。勉強したことをしっかり身につけるには、十分な睡眠が欠かせないのです。【心への影響】子どもが睡眠不足になると、感情のコントロールが難しくなるということが指摘されています。遊んでいてもイライラしてしまい、友だちと喧嘩してしまうことも。気づかないうちに友人関係を悪化させてしまうかもしれません。昌仁醫修会瀬川記念小児神経学クリニック理事長の星野恭子先生は、「夜型の幼児は攻撃性が高く、不注意が多い。夜型の5歳児は三角形が書けない」と話しています。このように、睡眠が不足すると、心にも影響がおよびます。小さな子どもが、コントロールのきかない感情を抱え、心を痛めてしまうのです。寝不足な子が出している3つのサインさて、こうした様々な危険にさらされている寝不足な子たちは、共通して何かしらのサインを出しています。それを親御さんが敏感に察知することで、早期に睡眠不足を解消させてあげられるかもしれません。そこで、下記に寝不足な子によく見られるタイプや行動、様子を挙げていきたいと思います。【寝不足のサイン1:自己肯定感が低い、イライラしている】子どもの態度や発言に注目してみてください。理由やきっかけもなく常にイライラしていたり、「どうせ自分なんか」「頑張っても無駄だし」といった投げやりな言葉を口にしたりしていませんか?文科省の調査から、睡眠不足の子どもには、自己肯定感が低く、イライラしやすい子が多いということがわかりました。自己肯定感が低いということは、自分の能力に自信がなく、自分の存在価値が見出せないということ。自分で自分のことを好きになれないのです。子どもの態度や発言に「あれ?」と思うような点があれば、それが要注意のサインと考えられるでしょう。【寝不足のサイン2:昼間の居眠りが多い、休日に遅くまで寝ている】日常的な行動にも、睡眠不足のサインは潜んでいます。昼間に居眠りをしていることが多かったり、休日に寝溜めをしたりする行動は、まさに普段の睡眠が足りていない証拠です。授業中も居眠りしてしまい、授業の進度についていけなくなってしまうことも。対応が遅れると、不登校になるケースもあるといわれています。こうした行動は、周囲から「怠け者」と誤解されることが少なくありません。せめて親だけでも、子どもの睡眠が足りていないということに気づいてあげたいところです。【寝不足のサイン3:毎日忙しい、何事にも頑張りすぎてしまう】何事にも真面目に、一生懸命取り組む頑張り屋さんは、睡眠不足になりやすいといわれています。学校や塾、習い事など、忙しい毎日を送る子どもは少なくありません。それらを無理矢理すべてこなそうとすれば、睡眠時間を削るしかない、ということになってしまいます。子どもの様子を見て、「ちょっと頑張りすぎているな」と気になるなら、それが要注意のサインといえるのではないでしょうか。まずは親の睡眠時間を確保するべき我が子の睡眠が足りていない――。その事実に気づいたとき、親はどのようにして、子どもの睡眠時間を確保すればいいでしょうか。実は、親だからこそできる秘策があるのです。睡眠文化研究所が行なった調査「都市生活における家族の睡眠の現状」によれば、親子が同じ部屋で眠る家庭は全体の80%で、子どもの睡眠は親の睡眠と密接に関係しているそうです。そして、「夜型の母親が夜型の子どもをつくる」「両親の睡眠の健康が悪いと、子どもの睡眠健康も悪い」ということが明らかになっています。つまり、子どもの睡眠時間を確保するなら、その前に親の睡眠時間を確保するべきなのです。とはいえ、家事や仕事で忙しい親にとって、睡眠時間を増やすことは大変なことでしょう。その場合は、親子で寝る部屋を別々にしてみたり、夜行なっていた家事を朝に回してみたりと工夫してみましょう。子どもの未来を決めかねない「睡眠」。家族で話し合い、できることから少しずつ試してみてくださいね。***子どもの睡眠不足に気づき、それを改善できるのは、親だということがわかりました。これを機に、ぜひ家族で睡眠について話し合ってみるのはいかがでしょう。部屋の環境を整えたり、就寝時間を調整したりなど、家庭ごとに異なる最適な改善策が見つかるかもしれませんね。(参考)ALL About暮らし|子どもの夜型化には危険がいっぱい!オークローンマーケティング|子どもの睡眠に関する調査結果東洋経済オンライン|「成績のよい子」は、だいたい何時に寝るのかダイヤモンドオンライン|睡眠不足で脳に恐ろしい影響が?子どもの最適な勉強・読書時間とは睡眠屋オンラインショップ|理想の睡眠時間で子供の成長の手助けをヤフーニュース|大人よりも深刻――子どもの「睡眠負債」その実態とは文科省|睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査の結果(概要)産経WEST|「早く起きることが苦痛」塾通い・スマホで体内時計リズム“崩壊”、寝不足の子供続出…睡眠教育の効果は睡眠文化研究所|都市生活における家族の睡眠の現状
2019年01月25日上質な睡眠のための寝室用ディフューザーナチュラル&オーガニックコスメブランド「ザ パブリック オーガニック」より、上質な睡眠のための精油ディフューザーが誕生。2018年12月25日(火)の発売に先がけ、現在予約を受け付けている。現代人の睡眠トラブルを解決様々な外的ストレスにより、約30%の人が普段の睡眠に不満や悩みを抱えていると言われる現代社会。睡眠が不足すると、健康面でも美容面でも様々なトラブルの元となる。そこで日本人が直面している睡眠問題を解決すべく誕生したのが、「ホリスティック精油ディフューザー」だ。同商品は睡眠専門医、精油専門家、植物療法士がタッグを組んで開発した、寝室用のディフューザー。良質な睡眠を妨げる一因となる、自律神経やホルモン分泌の乱れを、高濃度の精油の力でコントロールしてくれる。悩みに合わせた5つのラインナップ”目覚めが悪い””疲れが取れない””眠りが浅い””夜中目が覚めてしまう””夜寝付けない”など、睡眠に関する悩みは人それぞれ。同商品は現代人に多い5つのお悩みに合わせ、専門家監修のもとに処方されている。睡眠効果を高めるために、合成香料は一切使われていない。世界中から上質な原料を厳選し、100%精油調香でブレンドしている。質の高い睡眠は美と健康のカギ。睡眠に関するトラブルに悩んでいる方に、手に取ってもらいたい商品だ。(画像はプレスリリースより)【参考】※「ザ パブリック オーガニック」公式サイト
2018年12月23日秋は睡眠負債が起こりやすいのをご存知ですか。前編では睡眠負債と健康被害の関連性と効果的な寝具のお手入れについて紹介しました。後編は「寝室の効果的な掃除方法と、より良い眠りにつくための秘訣」についてお伝えします。お掃除のプロ「ダスキン」と快眠セラピスト・睡眠環境プランナーでもある睡眠のプロ・三橋美穂さんが提案する睡眠負債の予防方法とは?■ 寝室の掃除はポイントを押さえて効果的に!Graphs / PIXTA(ピクスタ)秋はダニのフンや死骸が増えるので、寝室や寝具への影響も懸念されます。ダニの死骸やフンはアレルギー症状を引き起こす「ダニアレルゲン」として空気中に舞うため、きちんと寝室を掃除して取り除きたいですね。寝室の汚れの発生場所でもあるエアコン、網戸、床の具体的なお掃除テクニックを伝授します。■ エアコン内部が汚れていると室内も汚れる!快眠のために夏のエアコンの使用は必要不可欠。今夏の長い酷暑では、就寝時のエアコン運転が快眠につながることを体感した方が多いのではないでしょうか。しかし、エアコン内部は酸素、温度、湿度、栄養分が十分に整ったカビの生育条件の温床です。掃除をせずに放っておくとホコリなどの汚れや水分によってカビが繁殖してしまい、胞子が排出されるため、使用中のお手入れを欠かさないよう心がけてください。エアコンのお手入れ3ステップ運転後は内部の湿度が高くなっているので 30分ほど送風運転を行い乾燥させる。フィルターとコンセントを抜き、掃除機を使って溜まっているホコリを除去する。本体周辺や吹出し口はモップなどでホコリを取る。涼しくなりエアコンの出番が減った筆者宅のフィルターを久々に見てみるとホコリがびっしり!画像左掃除前/右掃除後これからは暫く使わなくなる前のエアコン全体の汚れチェックもしようと決意しました。■ 換気しても網戸が汚れていると台無し!polkadot / PIXTA(ピクスタ)寝室の空気をきれいにするためには、こまめな換気が有効なので、晴れた日は1日1回、5~10分程度換気することが理想的です。しかし、網戸が汚れていると、網戸に付着したホコリが室内に入り込むため、せっかくの換気が台無しになるので、網戸のお手入れもお忘れなく。掃除の手順は以下の通りです。1.モップで軽くホコリを取る。または、掃除機でホコリを吸い取る(モップを網戸と平行にし、少し回転させるように動かすと、網に力がかからずにホコリをよく取ることができます)2.水に浸しゆるく絞った2枚の雑巾、または2つのスポンジに洗剤をつけ、網戸の両面をタテ・ヨコ・ナナメにこする。その後、水に浸し固く絞った雑巾で、 汚れや洗剤分を拭き取る。3.乾いた雑巾で水気を拭き取る。よく乾燥させる。大型台風の翌日、筆者は網戸を拭き掃除したばかりですが、上記の方法にならって約10日後に再び網戸掃除をしました。スポンジを使った網戸掃除は初めてでしたご覧ください、この汚れ!台所用中性洗剤をうすめた液がたちまち汚水に…晴れた日の在宅時は窓を開け放ち、窓辺にベッドを置いているため、網戸掃除は窓掃除以上に大切だと猛省しました。■ 掃除のタイミングは起床時と帰宅時がおすすめABC / PIXTA(ピクスタ)きれいな空気を保つためには、床のホコリをとることも大切です。床掃除はホコリが落ちきっている起床時や帰宅時におこなうのがベストです。コツはモップでホコリを取る場合はホコリをたてないように軽く使うこと、ホコリがたまりやすい四隅から掃除すること。軽い汚れがある場合は、水に浸し固く絞ったぞうきんで汚れを拭き取り、すぐに乾拭きをしましょう。コツをつかんで習慣にしてくださいね。■ 睡眠の専門家がおすすめ!睡眠の質を上げるコツ最後に、これまで1万人以上の睡眠の悩みを解決してきた三橋さんがおすすめする、睡眠の質を上げるコツをご紹介します。最近眠りが浅いなと感じている方は大いに試す価値があります!エアコンの温度を二段階で設定Satoshi KOHNO / PIXTA(ピクスタ)質の高い眠りには、寝室の温度を安定させることが重要です。夏場の暑さが残った寝苦しい夜は、就寝前にエアコンの温度設定を25℃前後で冷やします。その後、布団に入る直前に26~28℃に変更すると徐々に室温が上がるため、寝入って体温が下がった後も、快適に眠ることができます。布団の中の温度は通年で33℃が理想的です。またエアコンの風が身体に直接当たらないよう、室内の空気を循環させることを心がけましょう。空気清浄機を使用する際は、エアコンの対面の位置に置くと室内に冷気が循環します。部屋は暗いほど熟睡できるGraphs / PIXTA(ピクスタ)睡眠中は部屋が暗いほど熟睡できます。常夜灯が点いているだけでも睡眠が浅くなり、肥満やうつのリスクが高くなるとも言われています。就寝時は天井の照明は切り、どうしても光がほしい時はフットライトなどを使用しましょう。リラクゼーション音楽でスムーズに入眠就寝時は40デシベル以下(図書館の静けさ)の環境が望ましいです。気になる音がある場合は、リラクゼーション音楽をタイマーで流すなどして、元の音をかき消すことが有効です。パジャマは長ズボンを着用Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)夏場は薄着で就寝してしまいがちですが、身体を冷やす原因になります。長ズボンを着用し、ハーフパンツや膝丈のものは避けましょう。足が冷えると就寝中に足をつる原因にもなります。薄手のかけ布団をしっかりと身体にはおって眠るようにしましょう。寝室に余計な物を置かない寝返りは、筋肉をほぐしたり、血行を良くするなど睡眠の質を上げるうえで重要な要素の一つ。そのため、枕元や寝具の周りには余計なものを置かず、ペットとの添い寝なども避けましょう。また、寝室に物を多く置くとホコリがたまる原因にもなるため、睡眠に関係のないものをなるべく置かないようにしましょう。いかがでしたか。寝室環境を整えて、質の良い深い眠りをめざしてみませんか。すべては快眠のため!と思うと、寝室掃除がはかどりますよ。取材協力※ダスキン※三橋美穂さん(快眠セラピスト・睡眠環境プランナー)全国での講演や執筆活動のほか、寝具や快眠グッ ズのプロデュース、ホテルの客室コーディネートも手がける。著書『驚くほど眠りの質がよくなる睡眠メソッド100』(かんき出版)ほか多数。
2018年10月24日「睡眠負債」というキーワードが近年注目されていますね。夏の暑さが落ち着き、過ごしやすくなる秋。実は秋に睡眠負債が起こりやすいという事実をご存じですか。寒暖差の多い秋は自律神経が乱れやすく、おまけに秋はダニが活動しやすいので、寝具への影響も懸念されます。お掃除のプロである「ダスキン」と快眠セラピスト・睡眠環境プランナーでもある睡眠のプロ・三橋美穂さんが提案する「寝室環境を整えて、質の良い深い眠りにつくためのコツ」を2回にわたってお伝えします。前編は睡眠負債と健康被害の関連性と効果的な寝具のお手入れについてご紹介します。■ イライラ、肌荒れ…質の高い眠りが健康のカギだった!freeangle / PIXTA(ピクスタ)質の高い睡眠がとれないと悪いことばかり。睡眠負債による心身への影響は以下の通りです。低下するもの集中力や記憶力幸福感自己肯定感増加するものミス・事故疲労感、病気のリスクイライラ感・不安感肥満が悪化肌荒れ・くすみが悪化老化が進行どれも人の体や心にとってネガティブな要素ばかりですね。msv / PIXTA(ピクスタ)では、質の良い睡眠をするためにどんなことを心がければよいのでしょうか。覚えておきたい5つのルールをご紹介します。体内時計を整える一日を活動的に過ごし疲れをためる体温のメリハリをつける就寝前にリラックスする寝室を快適な環境にする具体的に挙げると「朝日を浴びると体内時計が整う」「就寝前にPC、スマホ、テレビを見ない」「ゆっくり湯船につかる」……。これらは一般的に知られている事ですが、秋に特に気を付けたいポイントは5の「寝室を快適な環境にする」ことです。意外と知られていない事ですが、空気の質は睡眠に大きく関係しており、空気をキレイにすることが質の高い睡眠を得る重要なポイントです!次項で空気の汚れが睡眠の質の低下する仕組みをご紹介します。■ 空気の汚れで睡眠の質が低下するって本当?Graphs / PIXTA(ピクスタ)空気が汚れているとなぜ睡眠の質が落ちるのでしょう?飲食物を含め、人が1日に摂取する物質のうちおよそ83%は空気です。そのうちの57%は室内の空気といわれています。また、1日の約3分の1は自宅で眠っているため、寝室の空気は非常に重要なことがわかりますね。寝室の空気が汚いと呼吸が浅くなり睡眠時も緊張がとけない、体内の酸素量減少といった現象が起きます。さらに、体内では異物除去にエネルギーを費やし、睡眠中におこなわれる細胞の修復にまわらなくなります。このような状態が続くと、眠っても「疲れがとれにくい」体質になり、すなわち睡眠の質の低下に陥ってしまいます。それでは、睡眠負債にならないために、寝室のお掃除方法をきちんと学び実践していきましょう!■ 9~10月はダニの活動期。寝室と寝具の掃除を習慣にburu / PIXTA(ピクスタ)寝室には汚れがたくさん潜んでいます。花粉、PM2.5など外気から入ってくる汚れ以外にも、綿ボコリ、ダニ、カビといった汚れの原因は様々です。ダニは温度が20~30℃、湿度60~80%の暗い場所で繁殖しやすいので、注意が必要です。汗を含む寝具は高温多湿を好むダニにとっては絶好の場所。さらに、ダニの死骸やフンはアレルギー症状を引き 起こす「ダニアレルゲン」となり空中に舞うため、しっかりと寝具の洗濯や寝室を掃除して取り除きましょう。■ 覚えておきたい寝具の「ダニ」対策Satoshi KOHNO / PIXTA(ピクスタ)ダスキンがある家庭でダニのフンの量を調べたところ、寝具の布団には多くのダニのフンがあることが分かりました。お掃除のプロがすすめるダニ対策は次の通りです。1. ダニを殺すダニは50℃の熱で20分~30分、60℃の熱で即死します。・ダニを殺すポイント薄手のかけ布団、シーツ、カバー類は自宅の洗濯乾燥機でダニを殺す。※大きめの布団類は近くのコインランドリーを活用。※シーツは1週間に1回、枕カバーは2~3日に1回はとりかえて清潔な状態を保つ。・間違いやすいポイント!!「天日干し」天日干しは布団内の湿気を取り除くことには効果がありますが、ダニは日が当たっていない裏側に隠れてしまうため直接的な対策としては不十分です。もし天日干しをする場合は、両面しっかり日に当てるようにしましょう。2. 死骸やフンを取り除くfoly / PIXTA(ピクスタ)ダニの対策は、「洗う>吸う>干す」の順番に有効で、ダニの死骸やフンは水溶性のため洗い流すことが一番の対策です。しかし、自宅で布団の水洗いはなかなか難しいため、掃除機で死骸やフンをしっかり取り除くことが重要です。もし布団を水洗いする場合は、専門業者に依頼をしましょう。洗える布団はコインランドリーも活用できますね。・布団から死骸やフンを取り除くコツは掃除機!1平方メートルあたり20秒間ゆっくりと掃除機をかけて吸い取る。裏と表の両面から吸い取りましょう。1週間に1回が目安です。※掃除機のノズルにストッキングを被せると掃除機をかけやすくなります。・間違いやすいポイント布団たたきは逆効果。取り込むときに布団をたたいてもダニの死骸やフンは取り除けません。むしろ、細かくなってさらに吸い込みやすくなってしまうため、たたくのは逆効果です。天気の良い日、窓を開けているとご近所さんから布団たたきの音が聞こえてきませんか。良かれと思ってやっていたことがダニ対策としてはNGでした。ダニ死骸やフンをしっかり取り除くことで寝具をきれいに保ち、睡眠の質を低下させないようにしましょう。取材協力ダスキン
2018年10月23日「睡眠ダイエット」を知っていますか?睡眠ダイエットは、睡眠と痩せ体質に迫ったダイエット方法です。今回は、なんとも簡単で面白そうな睡眠ダイエットについて解説したいと思います。痩せ体質をつくって、太りにくい体になりましょう!痩せ体質をつくる「睡眠ダイエット」とは?出典:byBirth数あるダイエットの中でも、私が今注目しているのが「睡眠ダイエット」です。睡眠ダイエットは、その名の通り眠っている間にダイエットを行うという衝撃のダイエット方法です。誰もが辛く、時間のかかるダイエットより、楽で手軽なダイエットを求めるでしょう。その要望に応えるように登場した睡眠ダイエットは、睡眠と痩せ体質に迫った根拠あるダイエットなので、確かな効果が実感できるはずです。そこで今回は、睡眠ダイエットについて解説したいと思います。質のよい睡眠を取って、ダイエット効果を得ましょう!睡眠ダイエットの方法出典:byBirthまずは、睡眠ダイエットの正しい方法をご紹介します。ただ眠れば痩せるということでもないので、ダイエット方法を理解しておきましょう。睡眠は7~9時間睡眠ダイエットは、7~9時間睡眠を取ることを推奨しています。これは、7~9時間の睡眠が痩せ体質をつくるのに最も適した時間だといわれているためです。アメリカのコロンビア大学の研究では、5時間の睡眠を取る人は、7~9時間睡眠の人に比べて肥満度が50%も高いという驚きの結果が出ています。また、4時間未満の人は、7~9時間睡眠の人に比べると73%の肥満度だともいわれています。7~9時間の睡眠と聞くと、意外に多いと感じる方もいるかもしれませんが、これはダイエットだからと自分に言い聞かせてたっぷり眠るようにするのもよいかもしれませんね。眠る前にストレッチをする眠る前にストレッチをすることで、寝付きをよくする効果が得られます。7~9時間睡眠を取ろうと思ったら、夜更かししている暇はありません。リラックスすることが目的なので、ストレッチは10~15分程度の軽いものでOKです。起きたら、朝日を浴びる7~9時間の睡眠から目覚めたら、必ず朝日を浴びるようにしましょう。朝日を浴びることで、睡眠に重要なホルモンである“メラトニン”が分泌準備を行うため、夜にぐっすり眠ることができるようになるのです。睡眠ダイエットの効果出典:byBirth睡眠ダイエットの正しい方法をご紹介しましたが、それでは睡眠ダイエットでは具体的にどのような効果が得られるのでしょうか?具体的にチェックしていきましょう。食欲を抑える効果ダイエットには、多少なりとも食事制限が必要になります。食べたいものを食べられない苦しみは、ダイエット経験者にしか分からない辛さがありますよね…。睡眠ダイエットには、食欲を抑える効果が期待できるため、ダイエット中の食事制限の苦痛を和らげることができるのです!睡眠不足は、食欲を増進させる“グレリン”を増やし、食欲を抑える“レプチン”を減らします。反対に、たっぷり睡眠を取ることでグレリンが減り、レプチンを増やすことができるのです。結果、睡眠を取るだけで食欲を減らすことができるというワケなのです!代謝を上げる効果睡眠中に分泌される成長ホルモンの効果によって、代謝がアップするといわれています。眠っている間に代謝を上げることができるなんて、知っていましたか?また、成長ホルモンは脂肪の燃焼を助けたり、筋肉を大きくしたりする働きもあります。「寝る子は育つ」といわれるのには、根拠があったのですね!胃腸の働きを良くする効果消化、吸収といった胃腸の働きが活発になることで、余分な脂肪を抑えたり、便秘を解消したりする効果が得られます。胃腸の調子が悪いという方は、夜型生活になってはいませんか?人は、夜型生活になると自律神経が乱れ、胃腸の働きが悪くなってしまいます。その結果太りやすい体質になってしまうため、睡眠ダイエットで7~9時間の睡眠を取ることは、理にかなったダイエット方法だといえるでしょう。睡眠を見直してダイエット効果を得ましょう!出典:byBirth睡眠ダイエットには、難しいことは何ひとつありません。ただ規則正しい生活を送り、しっかりと質のよい睡眠を取ることに気を付ければ、自然と痩せ体質になるという有難いダイエット方法なのです。しかし、この基本が意外と難しいものなのです。夜更かしする癖がついていたり、仕事が忙しいからと睡眠時間を削ることに慣れてしまったり…。それが太りやすい体質をつくっているのだとも知らずに、これが当たり前だと思い込んでしまってはいませんか?いまこそ睡眠を見直して、睡眠ダイエットに挑戦してみましょう!
2018年07月07日「友野なお先生の睡眠Lesson」開催概要2018年6月30日(土)、表参道bambooにおいて、「友野なお先生の睡眠Lesson」が開催される。睡眠コンサルタントの友野なお氏が、最高の朝を迎える方法を分かりやすく解説。今夜から始められる睡眠の質を高める方法や、心地良い睡眠へと誘うストレッチ、一生役に役に立つ眠りに関する知識などを学ぶことができる。開場は9:00。開催時間は9:30から11:30まで。定員は40名。2,000円相当のお土産付きで、参加費は1,000円。Peatixにて申し込みを受け付けている。良質な睡眠で、元気と美しさをチャージしてみはいかがだろうか。睡眠コンサルタント 友野なお友野なお氏は、順天堂大学 大学院スポーツ健康科学研究科において修士号を取得。株式会社 SEA Trinity 代表取締役、産業心理カウンセラーなど様々な肩書きをもつ。自身が睡眠の改善で15kg以上の減量に成功。睡眠のスペシャリストとして、リバウンドしない快眠メソッドを提案している。著書には、「大人女子のための睡眠パーフェクトブック」などがある。(画像はPeatixより)【参考】※Peatix※友野なお公式サイト
2018年06月22日なんだか肌荒れで最近悩んでいると思った時、もしかしたら睡眠が足りていないのかも?効率的に良質な睡眠を取ることで、肌トラブルに悩まない肌を手に入れることが出来ます!なんだか睡眠が足りてなかった日って、化粧のりが悪かったり肌がくすんで見えたりしませんか?もしかしたら睡眠が足りてなくて、肌の調子が悪いのかもしれません。肌にとって効率的に睡眠を取ることを意識して、寝ている間も美容に嬉しい条件を整えることで、知らず知らずのうちに「睡眠美容」ができてしまうかもしれません!今回の記事では、そんな「睡眠美容」に着目してお話していきたいと思います。肌荒れが気になるのであれば、質の良い睡眠が重要!睡眠不足になると肌は吹き出物が出来やすい悪条件が整ってしまう出典:byBirth睡眠が少ない状態になると、ターンオーバーが遅くなってしまいます。ターンオーバーとは、正常であれば28日周期で行われる新しい細胞が皮膚の奥からやってきて古い細胞が剥がれ落ちることです。このターンオーバーの周期は28日に近い方がよくて、早すぎても遅すぎてもいいとは言えないのです。睡眠不足になるとターンオーバーが遅くなることが多く、古い細胞が剥がれ落ちることが出来ず肌にとどまってしまいます。こうなるとニキビなどの吹き出物が治りにくい状態になってしまいます。この状態になると新しい吹き出物も出来やすいのです。質の良い睡眠を意識することが美肌への第一歩!出典:byBirth睡眠不足が肌にあまり良くない影響になることが分かりましたが、そうしたらあまりにもたくさん寝るとどうなるのか…と逆のことを考えてしまうこともあるかもしれませんね。睡眠をとるということは休養をすることなので、肌や体にとってはとてもいいことです。やみくもにたくさん睡眠を取ればいいかといったらそうではなく、肌や体にとっては「質の良い睡眠をいかに取るか」ということが大切になってきます。質の良い睡眠で、成長ホルモンを分泌することが出来るんです。成長ホルモンは入眠して3時間以内に分泌されるホルモンのことで、この時間をしっかり眠ることでターンオーバーを促進することが出来るのです。「睡眠美容」で美肌を手に入れる4つの方法!出典:byBirth良質な睡眠を取って肌トラブルのない美肌を手に入れるには、具体的にどんなことを心掛ければいいのでしょうか。今日から始められる、お休み前の行動についてお話します。眠る前は、パソコンやスマートフォンの使用を控える!出典:byBirth眠る前についついパソコンやスマートフォンをチェックしてしまっていませんか?パソコンやスマートフォンからは、ブルーライトと呼ばれる光が放出されています。このブルーライトは、紫外線に近い波長を放出する光で、眠気を促進するメラトニンを抑制する力を持っているのです。その為ブルーライトを浴びると、メラトニンが出づらくなり、睡眠の質を低下させてしまうこともあります。対策としては、眠る1~2時間前までにパソコンやスマートフォンから離れて、眠る前はリラックスした時間をつくることが理想的です。眠る前のカフェインは極力控える!出典:byBirth眠る前にもう一つ控えたいものがあります。コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインです。アデノシンという睡眠物質があるのですが、カフェインが体内に入ることでそのアデノシンのはたらきを抑制してしまうことがあるのです。極力カフェインは眠る3時間前までに済ませておきたいです。私は、3時間以内に抑えても眠りにつくのが大変だったことがありました。そんな時に「カフェインは7~8時間体内に残る」と聞いたことを信じて、22時に寝ることを仮定して14時までにカフェインを済ませています。このことを意識したことで、最近はぐっすり眠りにつくことが出来ています。入浴は40度で1時間以内に済ます!出典:byBirth入浴に関しては、時間帯に加えてお湯の温度も重要になってきます。お湯の温度は、ぬる過ぎず熱過ぎずの40度程度に設定するのがおすすめです。ぬる過ぎてしまうと体の芯まで温めることが出来ず、熱すぎてしまうと脳が冴えて興奮状態になってしまうことも。適度な温度設定をすることで質の良い睡眠を手に入れることが出来ます。眠る1時間前に、入浴を済ませることがいいでしょう。火照りが取れてじんわりあたたかさが残るくらいの状態だと眠りやすい環境が整います。眠る前はリラックスタイムをつくる出典:byBirth眠る前に、リラックスできるような時間をつくれるといいですね。例えば、アロマテラピーを取り入れて好きな香りを嗅いでみたり、読書をして活字に集中してみたり、ハーブティーを飲んで一息ついてみたり、ヨガで全身柔軟にしてみたり。良質な睡眠を取るための下準備をしてみましょう。リラックスタイムを設けて下準備をすることで、良質な睡眠をとれるようになります。楽しみながらゆったり過ごすこの時間が、とても大切です。睡眠美容を取り入れて、肌トラブルにもう悩まない!出典:byBirth良質な睡眠を取るための環境を整えるだけで、眠っている間に美肌に近づくことが出来ることがわかりましたね。毎日の積み重ねで、肌トラブルに悩まない美肌を手に入れましょう!!
2018年06月19日