株式会社フィナンシャルクリエイト(本社:東京都豊島区、代表:代表取締役 高塚 大弘、以下 フィナンシャルクリエイト)は、令和3年度の東京都練馬区の職場体験プログラムに参加し、練馬区立大泉中学校1年生を対象に、11月16日・17日の2日間は職場体験を、11月25日にはオンラインによる職業インタビューを開催します。2021年度東海大学政治経済学部での授業の様子■「金融教育プログラム」開催の背景近年、日本が抱える問題に「少子高齢化」・「人生100年時代」が挙げられます。日本の出生数が年々減少する中、逆に医療の進歩により高齢者の数が年々増加しており、さらに人生100年時代によって退職後の余生が長くなったことで、高齢者を支える現役世代1人あたりの負担が今後ますます大きくなります。1965年には65歳以上の高齢者1人を20~64歳の生産年齢人口9.1人で支えていたのに対して、2050年には65歳以上の高齢者1人を20~64歳の生産年齢人口1.2人で支えなければいけないと予想されています。現役世代は社会に出ると、金融商品に関わる機会が急に増えます。結婚や出産といった人生の節目節目のイベントでも金融商品が関わってきます。高齢になると、退職後の長い余生のための対策や相続などで、やはり金融商品が関わってきます。長い人生で当たり前の様に関わっていく金融商品ですが、残念ながら今の日本の学校教育には「金融教育」を受けられる機会が少ないため、金融リテラシーが非常に低いまま、よくわからないで購入・契約をされている方が非常に多いのが現状です。また、金融の知識差を狙った金融商品販売が行われているのも事実です。このような状況を根本から変えるためには教育課程の中に「金融教育」を導入し、個々の金融リテラシーを向上させる教育が必要であると当社は考えております。当社はすでに2020年、2021年度と続けて東海大学政治経済学部で金融についての講義を行なっており、さらなる若年層への取り組みの足がかりとなればという思いから今回の職場体験プログラムに参加します。(出所)総務省「国勢調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」 (出生中位・死亡中位)、厚生労働省「人口動態統計」株式会社フィナンシャルクリエイト■株式会社フィナンシャルクリエイトについて代表 高塚 大弘は東証1部上場企業にて金融コンサルタントとして活躍後、これまで培った経験と疑問から「金融業界を変える」という信念で、2011年に株式会社フィナンシャルクリエイトを設立し、2021年で創業10周年を迎えました。ファイナンシャルプランニングを軸とした教育一体型のコンサルティングを特徴とし、東京の池袋にて、家計分析・リスクマネジメント・ウェルスマネジメントを包括的にアドバイスする「らくらくプライベートバンク」を運営しています。大手運用会社出身の経験豊富な専任ファンドアナリストが在籍するのも強みの一つです。金融商品仲介業者の商号:株式会社フィナンシャルクリエイト登録番号 :関東財務局長(金仲)第845号所属金融商品取引業者等:楽天証券株式会社 金融商品取引業者関東財務局長(金商)第195号加入する協会 :日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、日本商品先物取引協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年11月11日一般財団法人東京都ユース・ホステル協会(東京都墨田区、会長:柿沢 未途)は、未来を担う若者をターゲットにした新事業を企画・実行する個人または法人を公募中(11月30日(火)まで)。指定する事業目的に鑑み最優秀とした方と業務委託契約を結ぶものです。事業期間は2022年4月1日から2023年3月31日まで。必要経費は精査の上で業務委託費としてお支払いし、事業収入は事業者と本協会で事前に取り決める一定の割合で分け合う形となります。事業者の必要経費は事業委託費に含むため、事業実施のリスクはかなり軽減できるものと考えます。公募ロゴ■公募する事業の内容以下の『相互の理解と交流の促進』という目的を、自由かつ創造性ゆたかな発想で実現していただけるものであれば、事業の形態や開催頻度、規模その他制限は設けません。また、「宿泊施設」「バックパッカー」等の従来のユースホステルのイメージに沿う必要もありません。【目的】「平和的かつ敬意をもって旅する国内外の青少年による異文化交流の経験や地域コミュニティとの連携が、青少年の幸福感や自信に、さらには持続可能なより良い世界に繋がっていく」この国際ユースホステル連盟の精神に基づき、青少年が新しい社会をつくり出し、夢を実現し、そして誰もが幸せに暮らす世界の実現のために、相互の理解と交流の促進に寄与することを目的とします。■背景と想い本協会は、従来核としていた宿泊施設運営事業を昨年度休止し、若者に投資するというユースホステル運動の精神そのものを次の時代に向けた再スタートの核にするとしました。今回の公募プロジェクトは、『応募者本人の夢の実現』そして『事業のターゲットとなる若い世代による、よりよい未来の構築』に貢献できることを目指しており、それは『東京都ユース・ホステル協会にとっても大きな希望』になるものと期待しています。多くの方々の熱い応募を心よりお待ちしております。■詳細はホームページをご参照下さい。 ■一般財団法人東京都ユース・ホステル協会について所在地 : 〒130-0014 東京都墨田区亀沢2-20-7 天田第5ビル2階代表者 : 会長 柿沢 未途設立 : 1961年4月電話番号: 03-6658-8116URL : これまでの主な活動実績ユースホステル運動の推進及び振興を通じた青少年育成のため、・東京国際家族交流の船(共催 都民と在京外国人との家族ぐるみの交流促進)・大自然分校(企画・主催 小中学生向けのキャンプ等自然体験プログラム)・東京隅田川ユースホステルの運営 など 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月14日10月10日(日)・11日(月)の両日にわたり、東京都が主催する人権啓発イベント「ヒューマンライツ・フェスタ東京2021」が、『インクルーシブシティ東京』をメインテーマに、東京で暮らす誰もが、違いを認め合いながら交わり、支え合う共生社会の実現のPRを目的として、東京国際フォーラム(東京都千代田区)にて開催されました。井手上さんらが登壇したオリ×パラ×人権トークショーURL: 初日の10日(日)は、小池百合子都知事のビデオメッセージが届けられた後、井手上漠さん(モデル)、立石諒さん(ロンドンオリンピック平泳ぎ銅メダリスト)、安達阿記子さん(ロンドンパラリンピックゴールボール金メダリスト)によるオリ×パラ×人権トークショーほかが実施され、2日目の11日(月)には全盲のピアニスト・辻井伸行さんを育てた辻井いつ子さんによる講演・トークショーほかが実施されるなど、会場を訪れた来場者や、ライブ配信をご覧いただいた視聴者の方々へ、2日間を通じて各会場から多くの方々に、人権啓発に関する様々なプログラムが届けられました。「ヒューマンライツ・フェスタ東京2021」開催概要【1】日時 2021年10月10日(日)・11日(月)各日11:00~17:00【2】会場 「東京国際フォーラム」ホールD7ほか 【3】主催 東京都【4】主な実施内容[10月10日(日)](1)ホールD7・11:15~ 芸人ライブ「吉本」×「人権」×「笑い」・12:30~ 木下航志さんピアノライブ・14:00~ オリ×パラ×人権トークショー「テーマ:インクルーシブシティ東京」・15:45~ HANDSIGN手話パフォーマンス(2)ホールD5・13:00~ ダイバーシティ・プレゼンコンテスト[10月11日(月)](1)ホールD7・13:45~ 辻井いつ子さん講演・トークショー・15:00~ 村崎太郎さんトーク&猿まわし(2)ホールD5・11:00~ 企業セミナー 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月12日東京都が所蔵する美術コレクションから「上野」に関連する約60点の作品・資料を公開する展覧会『東京都コレクションでたどる〈上野〉の記録と記憶』が11月17日(水)より東京都美術館にて開催される。上野恩賜公園を中心に、美術館・博物館・動物園が集まる文化的なエリアとして親しまれている上野。東京の「北の玄関口」とも呼ばれた上野駅、小売店や飲食店などが密集するアメ横もあるこの地には、過去から現在まで多くの人々が行き交い、ここを題材とする数多くの作品や記録が生み出されてきた。同展では、戊辰戦争や明治期の内国勧業博覧会といった近代の歴史的事件をとらえた版画のほか、戦前・戦後の街の様子や人々の姿を写し出した絵画や写真作品などを紹介。かつてこの地で起こった出来事や、行き交った人々に思いを馳せ、上野という街の魅力を再発見できる機会となるだろう。【開催概要】『東京都コレクションでたどる〈上野〉の記録と記憶』会期:2021年11月17日(水)~2022年1月6日(木)会場:東京都美術館 ギャラリーB休室日:2021年12月6日(月)、 12月20日(月)~2022年1月3日(月)料金:無料永島春暁 《上野公園風船之図》 1890年 東京都江戸東京博物館蔵織田一磨 《東京風景 十四 上野広小路》 1916年 東京都江戸東京博物館蔵林忠彦 《引き揚げ(上野駅)》 1946年 東京都写真美術館蔵米田知子 《東京都美術館(ゾルゲ/宮城)―『パラレル・ライフ:ゾルゲを中心とする国際諜報団密会場所』より》2008年東京都写真美術館蔵Courtesy of ShugoArts
2021年09月07日株式会社晴れる屋(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:齋藤 友晴)は、東京都・吉祥寺に「晴れる屋 吉祥寺店」を2021年9月3日(金)にオープンいたしました。晴れる屋 吉祥寺店株式会社晴れる屋は、トレーディング・カードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」の日本最大の専門店として、4,000人を超える参加者が集う大規模イベントの主催や、300人が同時にプレイを楽しめる世界最大規模の店舗の運営など、商品の販売のみならず、マジック:ザ・ギャザリングを楽しむ環境や文化づくりにも取り組み続けています。2021年9月3日にグランドオープンした「晴れる屋 吉祥寺店」は、東京都内で3店舗目の支店となります。76席の無料プレイスペースをご用意しており、エリア最大規模の専門店です。人気のエリアで、様々な方にマジック:ザ・ギャザリングの魅力に触れていただける場所となっております。「晴れる屋 吉祥寺店」で、周辺地域のみなさまに、さらにマジック:ザ・ギャザリングを楽しんでもらえるよう取り組んで参ります。スタイリッシュな店内買取専用スペース■晴れる屋 吉祥寺店 概要名称 : 晴れる屋 吉祥寺店所在地 : 〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目27-2 ひめゆりビルB1F営業時間: 平日:15:00~23:00休日:11:00~23:00URL : 晴れる屋 吉祥寺店 入口■マジック:ザ・ギャザリングとは『マジック:ザ・ギャザリング』は1993年にアメリカで発売された世界初のトレーディングカードゲーム(TCG)で、数学者のリチャード・ガーフィールドによって生み出されました。現在では1万5千種類以上のカードが存在し、11の言語で翻訳され、全世界の70以上の国で2千万人を超えるファンとプレイヤーを魅了しています。マジックには様々な試合形式があり、自分の好みに合わせてプレイを楽しむ方法がたくさんあります。『マジック:ザ・ギャザリング』はプロプレイを段階的に目指せるような仕組みも整っており、国内外で「プロプレイヤー」も存在しています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月03日公益財団法人東京都中小企業振興公社(所在地:東京都千代田区、代表:理事長 目黒 克昭)では、「新しい営業スタイル」への転換・変革を目指す都内中小企業を対象に、「オンライン活用型販路開拓支援事業」(以下、本事業という)を実施しています。本事業の支援企業1社が令和3年9月10日から開催される「第23回日本褥瘡学会学術集会オンライン企業展示」に出展いたします。皆様のご来場お待ちしております。MW63 褥瘡シミュレータ■事業概要本事業では、コロナ禍においても中小企業の「稼ぐ力」を強化するために、人材育成、ハンズオン支援、オンライン展示・商談・出展支援等を通じ、オンラインを活用した販路開拓を支援しています。■開催概要第23回日本褥瘡学会学術集会オンライン企業展示令和3年9月10日(金)~10月29日(金) ■出展企業紹介企業名 :株式会社京都科学企業紹介:「ものづくりで教育に感動を」を理念として、医療教育で用いられるシミュレーター・ファントムの開発、製造、販売を手がける国内トップメーカー。海外においてもアメリカ・香港・ドイツに自社拠点を、40カ国以上に販売店を構えている。■出展製品MW63 褥瘡シミュレータ: ■出展製品説明一般的に「床ずれ」ともいわれる、寝たきりなどによって皮膚の一部が、ただれたり、傷ができてしまう「褥瘡」。褥瘡シミュレータは褥瘡ができる前の予防や、できてしまった褥瘡の評価、ケアと処置のトレーニングができるシミュレータです。日本褥瘡学会より提唱されたDESIGN-R(R)2020に対応しており、褥瘡部の評価やエコーを用いた皮下軟組織の観察、洗浄やドレッシング材の貼付、壊死組織の除去トレーニングなどができます。このシミュレータで繰り返しトレーニングする事で褥瘡を正しく評価し、患者へのより安全で適切なケアと処置を身に付けることができます。監修・指導:神戸大学医学部附属病院、富山リハビリテーション医療福祉大学校■企業情報株式会社京都科学東京支店 : 〒113-0033東京都文京区本郷三丁目26番6号 NREG本郷三丁目ビル2階(03)3817-8070京都本社/工場: 〒612-8388 京都市伏見区北寝小屋町15番地(075)621-2225(代表)URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月03日展示「再演―指示とその手順」が現在、東京藝術大学大学美術館で開催されている。当展覧会は、現代の新たなメディアともいえる指示書(インストラクション)をテーマに、美術館というミュージアムにおける芸術作品の再演(再現)について考察するもの。指示書に従い、複製や再現、移行や再制作が必要となる芸術作品の再演(再展示)について、その保存、継承における作品の同一性を問うことを目的としている。作品の展示を主体とせず、展示時の作者不在を想定した第三者に伝えるための指示書や記録写真、映像、参考資料など、作品に関連する様々な指示や手順、仕様を知ることができるだろう。■展示情報「再演 ―指示とその手順Re-Display: Instruction and Protocol」8月31日(火)〜9月26日(日)(休館:9月6日、9月13日、9月21日)開館:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)会場:東京藝術大学大学美術館 本館展示室2観覧料:無料※新型コロナウイルス感染拡大防止対策としてご来場の際は、マスクをご着用の上、ご来場ください。※本展は予約制ではありませんが、今後の状況により、変更、入場制限を実施する可能性がございます。<構成と主な展示作品>第1章 創造のために日本絵画における下図や模本、粉本、また彫刻の原型や建築模型、漆塗りや蒔絵の制作手順を表した手板は、創造のための指示であり、再現手順の見本として存在します。また、創造のための指示としてだけでなく、歴史や社会背景、文化形成など包括的な総体としての「もの」を手本としたからこそ、新たな表現の源泉となり、多様な創造が生み出されてきました。・《手板(塗工程-本堅地見本)》・須藤茂雄《手板(色粉蒔絵工程-箔絵見本)》・《牡丹蒔絵手板》・《石山縁起絵巻 一の巻》・山田鬼斎《楠公小型銅像木型》1899・川原慶賀(推定)《長崎出島館内之図》19世紀・加藤康司《倭蘭領東印度南方合戦外伝》2020/2021・中井川正道《場の転換から空間意識への展開》1984第2章 再演のための指示展覧会のたびに設置される空間展示(インスタレーション)や、常に外部からのエネルギーや物質の流入出(代謝)を伴う「生きた」バイオメディア・アートは、展示という再演(再現)を繰り返すための指示書を必要とします。しかし、再演された作品は以前の展示と同一であるといえるのでしょうか。再演のための指示書と展示記録から、作品の同一性について考えを巡らせます。・岩崎秀雄《Culturing cut》2018-2020(製作-継代維持-修復-再製作含む)および《aPrayer》2016/2020(本展示は指示書)・BCL / Georg Tremmel + Matthias Tremmel《Resist/Refuse》2017(本展示は指示書)・切江志龍+石田翔太《Soui-Renn -A Figure of Impression-》2019(本展示は指示書)・齋藤帆奈《食べられた色 / Eaten Colors-》2020(本展示は指示書)・室井悠輔《自由の錬金術》2014(本展示は参考資料)第3章 再制作とその継承コンピューター、ソフトウェアなどの機器や科学技術に依存し、制作当初からデジタルデータで制作・記録されたボーンデジタルの作品を再演(再現)する際には、模倣(エミュレーション)や移行(マイグレーション)などの手続きが必要です。また、鑑賞者が参加し、体験することで成立するインタラクティヴな作品は、常に一回性をもつ再制作が繰り返されます。そのとき、オリジナルと再演(再制作)に同一性はあるのでしょうか。・ウォルフガング・ミュンヒ+古川聖《Bubbles》2000/2021・フランソワ・バシェ《勝原フォーン》1970(本展示は指示書および参考資料、部材の一部)・坂田ゆかり《ない者の場 / ない場の地図(日本語版)》2019(本展示は2019年1月に行われたワークショップの成果を再現)・川俣正《自画像》1979(本展示は卒業制作展時に設置された状態を初めて再現)第X章ミュージアムの仕様公式WEBサイト: <同時開催>藝大コレクション展2021 Ⅱ期 東京美術学校の図案 -大戦前の卒業制作を中心に(8月31日(火)- 9月26日(日))を本館展示室1にて開催。詳細:
2021年09月02日熊本市現代美術館は、展覧会「こわいな!恐怖の美術館」を2021年9月25日(土)から12月5日(日)まで開催する。“恐怖や不安”をアートを通して受け止める「こわいな!恐怖の美術館 展」は、無意識を揺さぶる恐怖や不安を理知的に受け止め、「それ(恐怖や不安)」をテーマにした作品を紹介する展覧会。本展では、天災や疫病など、日常生活の様々なところに偏在する多様な“恐怖と不安”を、人間の持つ自然な感情の1つとして捉え、作品として昇華したアーティスト達の独自のセンスとユーモアを体感できる。作品を通して、恐怖や不安に対する発想の転換や、“こわい”ことに向き合って新たなアイデアを促すポジティブな内容となっている。“恐怖”から“安心”までのお化け屋敷体験迷路のような「お化け屋敷」に象徴されるように、出口がどこかわからない“恐怖”を体感できるのが、会場入口に登場する「南無サンダーの演劇お化け屋敷@大學湯」。恐怖と不安を抱えながら出口を目指し、最後に「あー怖かったね」と安心するまでの“お化け屋敷体験”をセットで楽しめる。尚、「お化け屋敷」が苦手な人には回避ルートも用意する。また、屋敷という場所そのものが悪しき場所であり「化け物」だととらえる西洋型お化け屋敷を見て取れる、オディロン・ルドンが描いた幽霊屋敷の絵画作品、出口の見えなさを“行き止まり”で表現した浜田知明の《行き止まり》なども登場する。恐怖の対象を可視化する「お化け」人々は、得体のしれない“恐怖の対象”に不安を感じ、「お化け」という可視化された存在を求める心情を持っている。実際に、江戸時代から伝わる怪談「百物語」や、都市伝説上の口裂け女、人面犬、人面魚、疫病除けのアマビエなど、数々の「お化け」を定義することで、不可解な存在を受け止めて理解しようしてきた。そんな人々の心情に共鳴するかのような、“得体のしれないもの”に形を与えた田名網敬一や浜田知明の立体作品などが登場する。恐怖と結びつく暗闇、夜の時間さらに、恐怖をあおる暗闇や、ホラー映画で恐怖の出来事が起こる“夜の時間”に着目した作品も展示。薄暗いタッチで描かれた暗闇の作品を紹介する一方で、恐怖とは対照的な“夜の楽しさ”を思わせる田名網敬一のカラフルアートや夜をモチーフにしたコーダ・ヨーコの「ヨルのキオク」シリーズなども登場。様々な真夜中のイメージを目の当たりにすることができる。【詳細】こわいな!恐怖の美術館開催期間:2021年9月25日(土)~12月5日(日)会場:熊本市現代美術館 ギャラリーⅠ・Ⅱ住所:熊本県熊本市中央区上通町2-3 びぷれす熊日会館 3階休館日:火曜日、11月24日(水) ※ただし11月23日は開館開館時間:10:00~20:00(展覧会入場は19:30まで)観覧料:一般 1,100(900)円、シニア(65歳以上) 900(700)円、学生(高校生以上) 600(500)円、中学生以下 無料※( )内は前売/20名以上の団体/各種障害者手帳を提示した人と付き添い1名(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳等)、電車・バス1日乗車券、JAF会員証、緑のじゅうたんサポーター証/美術館友の会証を呈示した人。前売の販売は9月24日(金)まで。※10月10日(日)は熊本市現代美術館開館記念日を祝して入場無料。チケット取扱い:熊本市現代美術館、イープラス(e+)、ローソンチケット“ローチケ”[Lコード:81992]、セブンチケット[セブンコード:090-328]※開催内容の変更、入場制限の実施などの可能性あり。最新情報は、公式ホームページを確認。【問い合わせ先】熊本市現代美術館TEL:096-278-7500
2021年08月13日展示「キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート」が9月18日(土)~11月28日(日)に渡り、東京都庭園美術館で開催される。英国王立植物園「キューガーデン」は、ユネスコ世界遺産に登録されている世界最大級の植物園。22万点を超えるボタニカルアートを所蔵し、植物と菌類における科学的分野で世界をリードし続ける研究機関としても知られている。当園の始まりは、1759年にジョージ3世の母であるオーガスタ皇太子妃が造った小さな庭園。ジョージ3世とシャーロット王妃の時代にその規模は飛躍的に広がり、当時ヨーロッパを席巻していた啓蒙思想などを背景に、研究機関としての整備も進んだ。本展では18~19世紀に制作されたキューガーデン所蔵の貴重なボタニカルアートコレクション約100点のほか、シャーロット王妃が愛し、王室御用達となったウェッジウッド社のクイーンズウェアなどを展示する。作品を通して、英国における自然科学や植物画の発展をたどり、大きく変革していく時代の背景や歴史の一端を展観できるはずだ。精密な描写による科学的視点と、目を奪われるような美しさが共存するボタニカルアート。世界中から集められた色とりどりの花々に囲まれるこの機会をお見逃しなく。■展示情報「キューガーデン英国王室が愛した花々シャーロット王妃とボタニカルアート」9月18日(土)~11月28日(日)開催開館時間:10:00–18:00※入館は閉館の30分前まで休館日:毎週月曜日(ただし9月20日(月・祝)は開館、9月21日(火)は休館)会場:東京都庭園美術館本館+新館入館料: 一般=1,400(1,120)円 / 大学生(専修・各種専門学校含む)=1,120(890)円 / 中・高校生=700(560)円 / 65歳以上=700(560)円※カッコ内は20名以上の団体料金
2021年08月12日東京2020パラリンピック、2021年8月24日(火)~9月5日(日)開催Upload By 発達ナビニュースいよいよ2021年8月24日(火)から9月5日(日)までの13日間にわたり、障害のあるトップアスリートたちの国際競技大会、東京2020パラリンピックが開催されます。今回の東京2020パラリンピックでは、新競技としてバドミントンとテコンドーが加わり、22競技539種目が実施されます。日本代表選手は、過去最多の252人。(2021年7月21日現在)アスリートたちの活躍が楽しみですね!日程・代表選手については東京2020パラリンピック競技大会特設サイトをご覧ください。感覚過敏の子どもが安心してスポーツ観戦ができる空間をつくるプロジェクトの展示も。「SDGs×ARTs」展、東京藝術大学の大学美術館にて開催。8月31日(火)までUpload By 発達ナビニュース東京藝術大学の学生・卒業生・教職員たちによる「SDGs×ARTs」展が2021年8月31日(火)まで東京藝術大学の大学美術館で開催されています。「SDGs* (Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)」をテーマに、社会課題と芸術を掛け合わせた、さまざまなプロジェクトが展示されています。展示の一つにあるのは、発達障害や感覚過敏の特性がある子どもが安心してスポーツ観戦ができる空間をつくるプロジェクト。発達障害のある子どもにとって、大きな音や、明るい照明などのスポーツの試合会場は「苦手」と感じることも多く、観戦の機会を持てない子どもや家族がたくさんいます。この展示では、観戦が難しい人の困りごとにアートの視点から向き合い、安心してスポーツ観戦できる空間を提案します。障害者の困難な体験環境をアートで解決する センサリールームプロジェクト〈詳細〉【日時】:2021年7月22日(木)~2021年8月31日(火)10:00〜17:00*休館:月曜日、8月10日(火) ただし、8月9日(月・祝)は開館【会場】:東京藝術大学大学美術館本館展示室3・4(東京都台東区上野公園12-8)【観覧料】無料【予約】不要※今後の状況により、変更、入場制限を実施する可能性があります。入場に関する詳細は以下の東京藝術大学大学美術館ホームページからご確認ください。〈主催者より〉*新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、作品にはお手を触れぬようお願いいたします。小さいお子さまは保護者の方と一緒にご鑑賞ください。障害のある方のための特別鑑賞会「ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」東京都美術館で10月11日(月)に開催。事前申込は8月9日(月・休)からUpload By 発達ナビニュース東京都美術館では、「障害のある方のための特別鑑賞会」を開催しています。この特別鑑賞会は、特別展の休室日に事前申込制で行われるため、普段、美術館は行きづらいと感じている人もゆったり過ごせるので安心です。また当日は、とびらプロジェクトで活動するアート・コミュニケータ(とびラー)が受付や移動のサポートをします。※とびらプロジェクトとは、美術館を拠点にアートを介してコミュニティを育むソー シャルデザインプロジェクトです。2021年10月11日(月)の特別鑑賞会は、「ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」。オランダのクレラー=ミュラー美術館が所蔵する、ゴッホの世界最大の個人収集家ヘレーネのコレクションを中心に、ゴッホ作品 52点をはじめ72点が展示されます。事前申込の期間は、2021年8月9日(月・休)から2021年8月30日(月)まで。〈詳細〉【日時】2021年10月11日(月) 10:00~16:00【対象】【対象】療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・身体障害者手帳・愛の手帳・被爆者健康手帳などをお持ちの方 400 名とその介助者(1 名まで)※対象人数を超過した場合は抽選【会場】東京都美術館(東京都台東区上野公園8−36)【観覧料】無料(介助者を含む)【申込期間】2021年8月9日(月・休)~2021年8月30日(月)【申込方法】申込フォーム、メールまたは郵送企画展「やわらかくなってみる」福島県のはじまりの美術館で開催中Upload By 発達ナビニュース福島県にあるはじまりの美術館では、2021年7月31日(土)から企画展「やわらかくなってみる」を開催しています。障害のある作家を含む7組の作家による「やわらかな強さ」をテーマにした展示会です。この1 年半ほどで、少しずつ変化していった私たちの日常。新しいルールや生活様式が生まれる中で、自分以外の人の考え方や違いを知る機会もあったかもしれません。そんな今、少しだけ必要なのは「やわらかくなってみる」ことではないか、という思いから今回の企画展がうまれました。既存の枠にはめず発想を転換したり、知らないものに出合うことで気持ちがはずんだり、体を動かすことで心がほぐれたり…。「やわらかくなってみる」をテーマにした絵画、立体作品、映像作品など、五感を刺激するさまざまな表現の作品が並び、ヨガやアートのワークショップイベントも開催されます。(イベントによっては予約が必要な場合があります)〈詳細〉【期間】:2021年7月31日(土)~2021年10月24日(日)※火曜休館【会場】:はじまりの美術館(福島県耶麻郡猪苗代町新町4873)【観覧料】:一般500 円、65 歳以上250 円、高校生以下・障害者手帳などを持っている人および付き添いの人 (1名まで ) 無料【予約】不要(イベントによっては事前予約が必要な場合があります)※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今後実施内容等が変更になる可能性があります。障害者就労支援事業所「ケアフィットファーム」がつくる山梨県勝沼産のナチュラルワイン10種、新発売Upload By 発達ナビニュース山梨県にある障害者就労支援事業所ケアフィットファームが運営する「ケアフィットファームワイナリー」でつくられた天然酵母を活用した10種のワインが2021年7月に発売されました。障害のあるスタッフたちが、山梨県勝沼で50年間葡萄づくりをしている農家夫婦の指導を受け、ワインに使用する葡萄の土づくりから収穫までを手作業で行い、自然派にこだわりをもった醸造家と共に1本1本丹精込めて醸造しています。ケアフィットファームの取り組む、さまざまな人が働きがいの持てる環境づくりと地域の農産品を育て消費していく生産プロセスは、地域創生につながるモデルとしても注目されています。「ケアフィットファームワイナリー」のワインは、山梨県甲州市にある「勝沼ぶどうの丘」の店頭か、ケアフィットファームのオンラインショップから購入することができます。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年08月09日東京・有楽町のプラネタリウム「コニカミノルタプラネタリア TOKYO」では、新作「星の美術館II」の上映を、2021年9月16日(木)よりスタートする。選べる“ストーリー”を通して星空を知る「星の美術館II」“ギリシャ神話”や“星座裏話”など、選べる5つの個性豊かなストーリー共に、様々な角度から星空鑑賞が楽しめるプラネタリウム作品「星の美術館」。その続編となる本作「星の美術館II」でも、初心者向けのスタンダードな星座解説から、変わった切口で星空を楽しむお笑い星空解説まで、個性豊かなキャストとナレーションが贈る様々なストーリーを通して、星空の物語が楽しめる。星探しが楽しくなる解説、星座にまつわる神話など全4つのストーリー今回用意されているストーリーは、星座の探し方や星の知識を声優・大塚明夫が解説する「星を探したくなる星空解説」、星座にまつわる様々な神話を俳優・磯村勇斗が朗読する「ドラマチックな神話の世界」、一風変わった切口でお笑いトリオ・四千頭身が星空を紹介する「ゆる〜く楽しむお笑い星空解説」など全4つ。来場者は自身のスマートフォンとイヤフォン・ヘッドフォンを用いて、自分が聞きたい星空解説を自由に選択。1回の上映につき3つの物語を選ぶことが出来るので、その組み合わせ次第で自分だけの星空が完成するという、「コニカミノルタプラネタリア TOKYO」らしいユニークな作品となっている。上映概要「星の美術館II」上映期間:2021年9月16日(木)〜時間:約40分鑑賞料金:大人(中学生以上) 1,600円、こども(4歳以上) 1,000円場所:コニカミノルタプラネタリア TOKYO(東京都千代田区有楽町 2丁目5-1 有楽町マリオン 9階)※詳しい上映時間、休館日、追加上映回など、最新情報は施設公式WEBサイトまで。
2021年08月09日東京・日本橋のアートアクアリウム美術館は、日本橋 千疋屋総本店が手がけたオリジナルスイーツ「金魚フルーツポンチ」を、2021年8月7日(土)より2階土産エリアにて限定発売する。“金魚すくい”フルーツポンチ、日本橋 千疋屋総本店による限定スイーツ「金魚フルーツポンチ」は、日本橋 千疋屋総本店がアートアクアリウム美術館のために作った限定スイーツ。“金魚すくい”をモチーフに、赤い金魚型の寒天を入れ、厳選したりんご・黄桃・白桃・パインと組み合わせた夏らしく色鮮やかなフルーツポンチだ。金魚すくいを彷彿させる手持ちのビニール袋に入れた、遊び心あふれる仕上がりとなっている。ショコラティエ パレ ド オールや金太郎飴とのコラボもさらに、2階土産エリアではこの他にも約400種のオリジナル商品を販売しており、飲食メーカーとの限定コラボレーションアイテムも多数店頭に並ぶ。ショコラティエ パレ ド オールとタッグを組んだ金魚型オリジナルチョコレート「ショコラポワソンルージュ」は、いちごみるく味をはじめ全5種のフレーバーを華やかなゴールドのパッケージに収めた人気商品だ。また、金太郎飴本店とのコラボレーション商品「金魚 金太郎飴」には、土佐錦魚と、出目金、水草・波紋のオリジナル柄を職人の手作りによってあしらった。加えて、アートアクアリウムの世界観を透け感のあるパッケージで表現した富士ミネラルウォーターの飲料水も展開している。【詳細】日本橋 千疋屋総本店×アートアクアリウム美術館発売日:2021年8月7日(土)販売場所:アートアクアリウム美術館2階土産エリア住所:東京都中央区日本橋本町1-3-9営業時間:10:00~19:00(最終受付18:30)休館日:不定期 ※詳細は公式サイトにて随時告知、来場前に確認を推奨。・金魚フルーツポンチ 864円■アートアクアリウム美術館 コラボレーション商品・ショコラティエ パレ ド オール×アートアクアリウム美術館「ショコラポワソンルージュ」 2,500円・金太郎飴本店×アートアクアリウム美術館「金魚 金太郎飴」 900円・富士ミネラルウォーター×アートアクアリウム美術館「アートアクアリウムオリジナル富士ミネラルウォーター」 200円(冷・常温の2種)※すべてアートアクアリウム限定販売。※「金魚 金太郎飴」「アートアクアリウムオリジナル・富士ミネラルウォーター(常温のみ)」は公式ECサイトでも販売。
2021年08月09日「いたずらに不安をあおることはしていただきたくない」東京都で新型コロナウイルスの感染者数が2,848人を記録した7月27日。当時の過去最多となる新規感染者数だったが、『共同通信』によると都の吉村憲彦福祉保健局長は冒頭のようにコメントしたという。しかし、ネットでは「煽ってるのは都知事だろ」との声が相次いでいる。《「不安煽らないで」って都知事が一番不安煽ってた》《いたずらに不安をあおってきた張本人が小池都知事》《小池都知事のほうだと思いますよ。こう見た感じ、アラートを発するお仕事しかしてないですよね》では、小池百合子都知事(69)の言動を振り返ってみよう。新型コロナウイルスが猛威を奮い始めた昨年3月25日、小池都知事は「ライブハウスなどの利用を自粛するように」と発言。しかし、「補償等については、税金を投入することが本当に正しいのか議論があるところだと思う」と続けた。その「自粛を要請しても補償はなし」との姿勢に、飲食業などさまざまな業種が不安を覚える事態となった。その2ヵ月半後となる6月2日、小池都知事は『東京アラート』を発動。しかし感染拡大に対する具体策を発表しなかったため、「都庁が赤色に変わっただけ」との声が日に日に増えていくことに。また7月2日には会見で「“夜の街”要注意」とのボードを掲げたが、《フリップ芸》との揶揄が。さらに「夜の街のスティグマ(差別や偏見に伴う負のイメージ)を助長するのでは」と危惧する声も上がっていた。そして対策が整わないなか、同月15日には緊急記者会見を開き「新型コロナウイルスの警戒レベルを4段階のうち最も高い“感染が拡大している”に引き上げる」と発表したのだ。■対策が不十分。そして言動の不一致同年12月17日に小池都知事は、『年末年始コロナ特別警報』を発出。しかし医療機関には病床の確保を、飲食店には時短営業を、そして都民には会食を控えるよう“お願い”。またしても具体的な対策の発表がなかったため、《「やばいよ やばいよ」と言うだけ》《名称だけだった東京アラートと変わらない印象》といった声が上がっていた。そして今年に入っても、小池都知事は“不安煽り”を止めていない。4月23日には「街頭の照明を伴う看板やネオン、イルミネーションなどを20時以降は停止するよう要請する」と会見で話したため、《電気消したら集まらないだろうって…都民は蛾ですか?》と効果を疑問視する声が。《街の明かりが減り、犯罪が増えるのでは。女性の帰宅など特に心配です》と危惧する声もあった。また同日、小池都知事は「徹底した人流の抑制や感染リスクが高い施設への適切な対応などが必要」として、国交省と各鉄道事業者に“間引き運転”を要請。しかし減便した分、主要駅は通勤や通学でいっそう混雑することに。そうして“3密”を作り出した。いっぽうで、かつて“満員電車ゼロ”との公約を掲げていたため「そもそも公約を守れていない」との再批判もなされた。そして今月18日には東京五輪にちなんで、IOCのトーマス・バッハ会長(67)の歓迎会を開催。そこには森喜朗氏(84)や丸川珠代五輪相(50)ら40人ほどが参加していたと報じられている。小池都知事はこれまで「大人数で集まらないように」と何度も呼びかけていたため、言動の不一致にウンザリする声もあった。■「COVID19との戦いで金メダルを取りたい」また都は「不安を煽らないで」というが、専門家からも厳しい現実を指摘する声が上がっている。『NHK NEWS WEB』によると今月21日に開かれた東京都のモニタリング会議で専門家は「新規陽性者が増加し続ければ、医療提供体制がひっ迫の危機に直面する」「医療側は、第3波の前の去年12月半ばをイメージするくらいの恐怖感を持っている」と強い危機感を示したという。そして冒頭の会見当日、都民の不安はさらに煽られることに。コロナ禍で小池劇場をいくつも上演してきた小池都知事だが、『共同通信』によると感染者数が発表された夕方時点で既に退庁。「取材対応はなかった」と伝えられたのだ。そのためネットでは、こんな声が上がっている。《説明責任を果たさず退庁!今こそ、都庁に泊まりこんででも都民の命を守ることに死にものぐるいで対応すべき》《毎日毎日、あんなにしゃしゃり出てきた小池百合子はどこで何してんの?出てくるのは今じゃないの?お得意のフリップとか標語とかカルタとか振りかざして感染防止に努めるんじゃないの?どれもこれも役立たずだったけど》《小池百合子、逃げ足の速さと気配の消し方卓越してる》7月24日、東京五輪に際して「ぜひ東京大会はCOVID19との戦いで金メダルを取りたいと思います」と話していた都知事。しかし、表彰台はまだ遠いのかもしれない。
2021年07月30日表現への強い情熱を持った5人のつくり手と作品を紹介する展覧会『Walls & Bridges 世界にふれる、世界を生きる』が、7月22日(木)より東京都美術館で開催されている。生涯で交わることのなかった5人が「記憶」をキーワードに、展覧会会場で重なり合う。10月9日(土)まで開催される。本展のタイトル『Walls & Bridges 世界にふれる、世界を生きる』は、展覧会に登場する5人の作り手たちの姿勢を表したものだ。5人は自らを取り巻いていた障壁(Walls)を、表現へのたゆまぬ情熱により、未来や展望につながる橋(Bridges)へと作り変えている。展示風景より展覧会で紹介するのは、ジョナス・メカス(1922〜2019)、増山たづ子(1917〜2006)、シルヴィア・ミニオ=パルウエルロ・保田(1934〜2000)、ズビニェク・セカル(1923〜1998)、そして東勝吉(1908〜2007)の5人。この5人の生涯について、共通することはほとんどない。けれども、それぞれの作品は「記憶」という言葉を手がかりに見ていくと、重なり合う部分が多いことがわかってくる。リトアニアの農家に生まれたジョナス・メカスは、第二次世界大戦後に難民キャンプを転々としたのち、アメリカに亡命。ニューヨークで貧困と孤独の生活を送る。そんな過酷な状況のなか、借金して中古の16ミリカメラを購入、友人や家族など身の回りを撮影しはじめる。ときには手振れを起こしたり、ぼやけたりするものの、そのフィルムには、彼にとってのかけがえのない瞬間が絶え間なく刻まれているのだ。展示風景より ジョナス・メカスの作品展示風景より ジョナス・メカスの作品増山たづ子は、夫が第二次世界大戦のインバール作戦で行方不明となって以降、岐阜県徳山村で農業の傍ら民宿を営み、暮らしてきた。彼女が60歳のとき、徳山ダムの建設計画が本格化し、村の水没が決定する。そのことを契機として、増山は全自動カメラ「ピッカリコニカ」を購入。村や村民の姿の撮影を開始、28年間にわたって撮影し続けた。その数はネガにして10万カット。アルバムは600冊にわたる。展示風景より増山たづ子の作品展示風景より増山たづ子の作品もし、夫がこの村に帰って来た時、この村の状況を知らせたい、思い出を残しておいてあげたいという思いが、彼女を撮影に駆り立てていたという。2006年に徳山ダムの試験湛水が始まり、徳山村跡地は水没した。展示風景より増山たづ子の作品シルヴィア・ミニオ=パルウエルロ・保田はイタリアのサレルノ生まれ。彫刻を学ぶため留学したパリで後に夫となる保田春彦と出会い、結婚。将来を託望されていたが、家事と育児に専念し、家族が寝静まった深夜に制作を行っていた。彼女が生涯に残したわずかな作品は、彼女の信仰と密接に関わったものが多い。展示風景より シルヴィア・ミニオ=パルウエルロ・保田の作品を夫の保田春彦がコラージュにしたものシルヴィア・ミニオ=パルウエルロ・保田 《シエナの聖カタリナ像とその生涯の浮彫り》(1980-84、一部)チェコスロバキア(1923年当時)のプラハに生まれたズビニェク・セカルは、反ナチス運動に関与したため、18歳から4年間にわたり強制収容所に送られ、過酷な拷問を受けていた。解放後、翻訳家やグラフィックデザイナーとして活動後、プラハの春が起こった1969年にウィーンに亡命する。彼が60歳を過ぎてから制作するようになった箱状の立体作品は、見るべき角度が定められた正面性を持っており、棺桶や祭壇画なども想起させる。これまでの体験の記憶が封じ込まれているのだろうか。シルヴィア・ミニオ=パルウエルロ・保田とズビニェク・セカルの作品の展示空間ズビニェク・セカル《十字架》1970年代大分県日田出身の東勝吉の作品は色も鮮やかだ。彼は長年、木こりとして働き、78歳で老人ホーム温水園(ぬくみえん)に入所。ホームの園長から水彩絵の具を贈られたことがきっかけとなり、83歳、要介護2の状態から、自然に対する敬意に溢れた風景画を描き始める。99歳で永眠するまで百余点の水彩画が制作されたという。展示風景より 東勝吉の作品東勝吉《菊池渓谷》1997年東勝吉《耶馬渓もみじ 羅漢寺》1999年異なる背景を持ちながらも、生きる糧に表現することを選んだ5名。彼らの作品を通じて、芸術と情熱の力をしっかりと感じ取ることができる、心を揺さぶる展覧会だ。取材・文:浦島茂世『Walls & Bridges 世界にふれる、世界を生きる』7月22日(木・祝)~10月9日(土)、東京都美術館にて開催
2021年07月26日延期となっていた「漫画『もしも東京』展」が8月4日(水)から9月5日(日)まで、東京都現代美術館で開催されることが決定した。この度、新たなティザービジュアル、およびリニューアルした公式WEBサイトが公開され、事前予約チケットの受付も開始となった。本展覧会は、東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京が主催するTokyo Tokyo FESTIVALスペシャル13のひとつとして、東京都現代美術館にて2020年夏に開催予定だったが、新型コロナウイルス感染予防・拡大防止の観点から延期となっていた。「漫画『もしも東京』展」は『ピンポン』『Sunny』の松本大洋、『ソラニン』『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の浅野いにお、『岳 -みんなの山-』『BLUE GIANT』の石塚真一をはじめ、日本を代表する20名の漫画家たちが“東京”をテーマに描き下ろした20の作品を展示するアートプロジェクト。漫画家が制作した20点の「もしも東京」作品は、“読む東京、歩く漫画”をコンセプトに、東京都現代美術館の地下2階講堂や、中庭等、館内のパブリックスペースも含め展示されます。点在する展示作品を巡るように鑑賞頂く、新しいカタチの漫画展だ。18の小部屋ひとつひとつが漫画家の描いた「もしも東京」の世界になっている地下2階講堂、壁面が石塚真一の巨大な1コマ漫画作品『Tokyo Sound』となっている中庭、水の敷かれた屋外スペースに大童澄瞳の『East East』が展示される水と石のプロムナードなど見どころ満載となっている。<参加漫画家(50音順)>浅野いにお(『ソラニン』『おやすみプンプン』『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』)安倍夜郎(『深夜食堂』『山本耳かき店』)石黒正数(『それでも町は廻っている』『木曜日のフルット』『天国大魔境』)石塚真一(『岳 -みんなの山-』『BLUE GIANT』)市川春子(『虫と歌 市川春子作品集』『宝石の国』)岩本ナオ(『町でうわさの天狗の子』『金の国水の国』『マロニエ王国の七人の騎士』)太田垣康男(『MOONLIGHT MILE』『機動戦士ガンダム サンダーボルト』『Get truth 太陽の牙ダグラム』)大童澄瞳(『映像研には手を出すな!』)奥浩哉(『GANTZ』『いぬやしき』『GIGANT』)小畑友紀(『僕等がいた』)黒田硫黄(『茄子』『セクシーボイスアンドロボ』『ころぶところがる』)咲坂伊緒(『ストロボ・エッジ』『アオハライド』『サクラ、サク。』)出水ぽすか(『約束のネバーランド』(原作:白井カイウ))萩尾望都(『ポーの一族』『トーマの心臓』『王妃マルゴ』)昌原光一(『こはぜ町ポトガラヒー ~ヒト月三百文晦日払~』)松井優征(『暗殺教室』『逃げ上手の若君』)松本大洋(『ピンポン』『Sunny』『東京ヒゴロ』)望月ミネタロウ(『バタアシ金魚』『ドラゴンヘッド』『ちいさこべえ』)山下和美(『天才 柳沢教授の生活』『不思議な少年』『ランド』)吉田戦車(『伝染るんです。』『ぷりぷり県』『出かけ親』)■展示情報「漫画『もしも東京』展」8月4日(水)~9月5日(日)会場:東京都現代美術館 地下2階講堂、中庭、水と石のプロムナード休館日:毎週月曜日※8月9日(祝・月)は開館、翌8月10日(火)が休館。※東京2020大会開催期間中の月曜日は開館となり、8月30日(月)は開館。開館時間:10:00~18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)入場料: 無料、講堂内のみ事前予約制公式サイト: <完全無料の事前予約チケット制度を導入>感染防止対策の観点から、本展覧会は事前予約チケット制度を導入し、過度に鑑賞者が集中しないよう、人数制限を設けながら運営します。チケットは、アート・コミュニケーションプラットフォーム「ArtSticker」にて、来場時間帯を選択のうえご予約いただけます。地下2階の講堂の展示は予約完了時に送られてくるQRコードを会場で確認できた方のみ鑑賞できます。詳細は下記予約サイトをご確認ください。事前予約サイト: ※予約可能な人数枠は、会期中に変更する場合があります。ご了承ください。※「ArtSticker」を用いた予約となります。アプリ「ArtSticker」をダウンロードいただかなくても、予約は可能です。
2021年07月14日特別企画展「スイス プチ・パレ美術館展―珠玉のフランス近代絵画―」が、滋賀の佐川美術館にて、2021年9月14日(火)から11月7日(日)まで開催される。なお、鹿児島市立美術館では9月5日(日)まで開催される予定であったが、8月19日(木)をもって終了。フランス近代絵画の充実したコレクションスイス・ジュネーブに1968年に開館したプチ・パレ美術館は、19世紀後半から20世紀前半にかけて芸術の都・パリを中心に制作された、フランス近代絵画を主としたコレクションを所蔵する美術館。1998年以降は休館しているものの、充実した所蔵コレクションから、国外の大規模美術展に継続的に出品協力を行っている。日本では30年ぶり、鹿児島では初となるコレクション展「スイス プチ・パレ美術館展―珠玉のフランス近代絵画―」は、プチ・パレ美術館の主要コレクションが来日する、日本では30年ぶり、鹿児島では初となる本格的なコレクション展だ。印象派のルノワールからナビ派のモーリス・ドニ、フォーヴィスムのヴラマンク、キュビスムのアンドレ・ロート、エコール・ド・パリのユトリロ、スタンラン、藤田嗣治まで、38作家による油彩画65点が一堂に集結する。19世紀後半に“光の描写”に挑んだ印象派が現れて以来、フランスでは画家たちによって次々と革新的な絵画が生み出されてきた。「プチ・パレ美術館」では、時代を象徴する巨匠の作品のみならず、その他多数の優れた周辺作家の作品も所蔵。実験的な精神に満ちた画家たちによる多彩な作品を通して、時代の活況を見て取ることができる。印象派からナビ派/ポン=タヴァン派、新印象派、フォーヴィスム、キュビスム、そしてポスト印象派やエコール・ド・パリに至るまで、フランス近代絵画の全体像とダイナミックな時代の潮流を体感できそうだ。【詳細】特別企画展「スイス プチ・パレ美術館展―珠玉のフランス近代絵画―」会期:2021年9月14日(火)~11月7日(日)場所:佐川美術館住所:滋賀県守山市水保町北川2891開館時間:9:30~17:00 ※最終入館は16:30まで。休館日:月曜日(9月20日は開館)、9月21日入館料:一般 1,200円、高大生 800円(要学生証提示)、中学生無料 ※ただし保護者の同伴が必要。※専門学校・専修学校は大学に準じる。※障害者手帳の持参者(手帳の提示が必要)、付添者(1名のみ)は無料。■終了した会場・鹿児島市立美術館会期:2021年7月23日(金・祝)~8月19日(木)※当初は9月5日(日)までの会期を予定していたものの変更(チケットの払い戻しについては、後日美術館ホームページにて案内)住所:鹿児島県鹿児島市城山町4-36問い合わせ先TEL:099-224-3400
2021年07月09日東京藝術大学大学美術館では、展覧会「藝大コレクション展2021II期東京美術学校の図案─大戦前の卒業制作を中心に」を、2021年8月31日(火)から9月26日(日)まで開催する。東京藝術大学のコレクションから“図案・デザイン”を紹介東京藝術大学のコレクションの核となるのは、教材として収集された古美術作品と、教育成果の記録である学生制作品であり、いずれも日本近現代美術史における重要な作品・資料である。展覧会「藝大コレクション展2021II期東京美術学校の図案─大戦前の卒業制作を中心に」では、東京藝術大学の前身である東京美術学校の図案科(現デザイン科・建築科)の卒業制作を中心に、重要文化財の尾形光琳《槇楓図屏風》、能装束の図案などを、「図案」「デザイン」という視点から紹介する。図案科・工芸科の作品を公開東京美術学校は1889年の開校以来、教育の一環として図案教育、つまりデザイン教育を行ってきた。1896年には図案科が正式に設置され、優れたデザイナーを輩出してきた。なかでも、大正期から昭和初期にかけて制作された図案科の卒業制作には、従来の「図案」の概念とは異なる絵画的な作品が多数現れることになる。会場では、長安右衛門の卒業制作《装飾文様(懊悩)》など、図案科・工芸科の作品を一挙公開する。日本美術作品を“図案・デザイン”に着目して紹介また、本展では、東京藝術大学所蔵の日本美術作品を、図案・デザイン要素に着目して紹介。草木などを図案化した装飾的な意匠が見られる、尾形光琳《槇楓図屏風》や池田孤邨《四季草花図》といった琳派作品のほか、能装束の文様を描き留めた狩野芳崖の《加州家蔵能装束模様》などを目にすることができる。近年の卒業制作や現代の工芸もさらに、近年の卒業制作や現代の工芸も特集展示。心理学の理論に基づく人格データから花像をデザインし、伝統的な友禅染で染め上げた工芸科の卒業制作、曾斯琴《人間花像》など、2000年以降の卒業制作を紹介するとともに、平松保城らによる現代の工芸作品にみられるデザインにも光をあてる。展覧会概要展覧会「藝大コレクション展2021II期東京美術学校の図案─大戦前の卒業制作を中心に」会期:2021年8月31日(火)〜9月26日(日)会場:東京藝術大学大学美術館 本館 展示室1住所:東京都台東区上野公園12-8開館時間:10:00〜17:00(最終入館時間は16:30)休館日:月曜日(9月20日(月・祝)は開館)、9月21日(火)観覧料:一般 440円(330円)、大学生 110(60円)、高校生以下・18歳未満 無料※( )は20名以上の団体料金※団体観覧者20名につき1名の引率者は無料※障がい者手帳の所持者(介護者1名を含む)は無料※本展は事前予約制ではないが、変更および入場制限などを実施する可能性あり【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
2021年06月26日60年以上にわたり、第一線で活躍を続ける写真家、篠山紀信。現在、東京都写真美術館で、彼の足跡をたどる展覧会『新・晴れた日篠山紀信』が開催されている。初期作品から、現在までの作品116展が展示される大規模な展覧会だ。本展のタイトル「晴れた日」は、1974年にアサヒグラフ誌に掲載されていた連載にちなんだもの。大スターのふとした仕草から不安定な空模様まで、時代の雰囲気巧みに捉えたこの作品群は、75年には写真集「晴れた日」としてまとめられ出版されている。篠山紀信は「自分は、大衆向けの写真を撮り続けていたため、東京都写真美術館で展覧会の声がかかるとは正直思っていなかった」と展覧会の企画を持ちかけられたときの心境を率直に語っていた。しかしながら、本人の期待をさらに上回る展示となり、非常に手応えを感じていることもコメントしている。本展は、美術館の2フロアをたっぷりと使った2部構成の展覧会。『晴れた日』や、ヴェネツィア・ビエンナーレにも出品された「家」など60〜70年代までの主要作品が展示する第一部、1980年代からバブル時代の東京を捉えた『TOKYO NUDE』、2011年の東日本大震災を捉えた『ATOKATA』、変わりゆく東京の姿を捉えた『TOKYO 2020』などが並ぶ第二部を通して観賞すると、篠山紀信がたどってきた60年の道のりをたどることができる。■第一部 1960-70年代展示風景より広い海原に、ぽつんと浮かぶ白いヨット。この写真は、海洋冒険家の堀江健一が単独無寄港世界一周に挑戦し、まもなく日本に到着するときを撮影した写真だ。この写真を撮影するため、篠山は東京から朝日新聞大阪本社まで赴き、朝日新聞社のセスナで数時間かけて250km離れた海上まで移動したという。「晴れた日」シリーズより《堀江謙一潮岬沖240キロを航行中の「マーメイドIII」》 1974年)約9年間、表紙を担当した《明星》は、8☓10と呼ばれる大判カメラとフィルムで撮影されたもの。当時のスターたちのきらめきが写真のなかに封じ込められているようだ。『明星』表紙1972年〜81年「家」のシリーズは実際に人が暮らす日本全国の家を約4年かけて撮影したもの。人が長く暮らすことで生まれた傷やたわみ、においまでも感じさせる。このシリーズで篠山は76年の「ヴェネツィア・ビエンナーレ」日本館の代表作家に選ばれている。「家」1972~75年■第二部 1980-2010年代1980年代以降、篠山の作品はさらに自由度が増していく。「TOKYO NUDE」シリーズは、様々な技法を用いて、普段は目に見えない東京の姿を篠山があぶり出していくものだ。隅田川を真上からとらえたこの作品は、35ミリカメラを3台連結し、同時にシャッターを切り、合成したもの。現在は東京スカイツリーが完成し、空から見える東京東部も大きく変貌したと篠山はコメントしている。「TOKYO NUDE」より 1990年「人間関係」は、1992年から現在まで続く雑誌『BRUTUS』の連載シリーズ。毎回、縁のある二人を、ゆかりある場所で撮影されている。たった一枚の写真のなかに、被写体の関係性が深く浮かび上がっているようだ。「人間関係」1994〜そして、篠山は休みなく姿を変える東京をさらに撮り続けていた。羽田空港D滑走路のち家やレインボーブリッジのうねる曲線などを撮影した「TOKYO 2020」において篠山の視点はさらに広がりを見せていることが感じられる。「TOKYO 2020」2009〜18年展示されている116点の作品は、ヌードから魚の頭まで被写体の対象はバラエティに富んでいる。しかしながら、どの作品も対象の本質を捉えようとする姿勢が感じられる。写真家の60年にわたる長い歴史をたどることができる、貴重な展覧会だ。取材・文:浦島茂世【開催情報】『新・晴れた日篠山紀信』5月18日(火)~8月15日(日)、東京都写真美術館にて開催
2021年06月09日東京都写真美術館で開催中の「新・晴れた日篠山紀信」の会場の模様が6月10日(木)、『篠山紀信本人とめぐる大回顧展 「新・晴れた日」東京都写真美術館』として、ニコニコ美術館で生中継される。「ニコニコ美術館」は博物館 / 美術館の特別展・常設展を専門家の解説つきで巡る番組。視聴者がPCの前にいながら、展覧会場を巡っているような感覚で「インターネット生放送ならでは」の体験を楽しむことが可能だ。篠山紀信は時代の熱量を捉えた写真によって1960年代から活躍。数多くの雑誌の表紙やグラビアを手がけ、写真家として時代をつくり出してきた彼の、60年間にわたる116作品を2部構成で展覧している。第1部は写真界で注目を集めた1960年代の初期から『晴れた日』や1976年のヴェネチア・ビエンナーレでも出品された『家』ほか、その後の幅広い活躍の原点となる1970年代までの主要作品で構成。第2部は1980年代以降の作品を中心に、バブル経済による変貌から、2011年の東日本大震災を経て、2021年に向かい再構築される東京の姿まで。創造と破壊、欲望と不安が相即不離な変化の時代をとらえた作品を紹介する。番組では篠山とキュレーションを担当しれた東京都写真美術館学芸員の関昭郎が主演。篠山自身が「最初で最後」、「写真家人生を代表するような展覧会」と語る大回顧展の魅力を、時間が許す限り解説していく予定だ。■番組情報『篠山紀信本人とめぐる大回顧展 「新・晴れた日」東京都写真美術館』6月10日19時、ニコニコ生放送にて開始予定URL: 展示詳細:
2021年06月09日東京都世田谷区にある、『世田谷美術館』。砧(きぬた)公園内にある同美術館は、豊かな自然とアートを楽しむことができ、近隣住民の憩いの場となっています。そんな憩いの場に訪れるのは、どうやら人間だけではないようです。美術館に現れた『小さな訪問客』が話題に!ある日の夕方、美術館の職員用通用口の前では、警備員と客の攻防が行われていました。何かの侵入を必死に防ぐ警備員。中に入ろうとしていたのは…!通用口の前にいたのはなんと、赤ちゃんタヌキ…!出典:世田谷美術館母親とはぐれてしまったのでしょうか。ちょうどスタッフが通用口を行き来する時間帯だったため、ドアが開く度に侵入を試みようとしていたそうです。まだ体の小さな赤ちゃんタヌキは、階段を下りるのが怖い様子。その後、スタッフに見守られながらゆっくりと階段を降り、最後は茂みへ帰っていきました。美術館に現れた珍客に、ネット上ではこのような声が寄せられています。・かわいい…!無事お母さんの元へ帰れるといいな。・きぬた公園に、『たぬき』が現れたのか!・なんてかわいいお客様…。ずっと見ていられる。美術館に現れる珍しい客といえば、広島県尾道市の『尾道市立美術館』へやって来る猫も有名ですよね。美術館にやってきた『珍客』警備員とのやり取りに、心がポカポカどうやら美術館には、人間だけではなく動物も引き寄せる不思議な力があるようです…![文・構成/grape編集部]
2021年06月04日上質な日本美術のコレクションで知られるアメリカのミネアポリス美術館の名品がならぶ展覧会『ミネアポリス美術館日本絵画の名品』が、サントリー美術館で6月27日(日)まで開催されている。ミネアポリス美術館(通称 Mia)は、アメリカ中西部にあるミネソタ州最大の都市・ミネアポリスに1883年に設立された美術館。約9万点のコレクションのうち1割を超える約9500点が日本美術のコレクションだ。本展は室町時代から近世までの日本絵画の流れを、Miaの充実したコレクションでたどっていくもの。また、展示作品の3分の1以上が日本に初めて里帰りするものだそう。展示風景より展覧会は、日本絵画の主要ジャンルを8章構成で紹介していく。第一章「水墨画」では、躍動感あふれる描写で鳥を描いた雪村のほか、迫力とかわいらしさが同居する山田道安の屏風などを展示する。雪村周継《花鳥図屛風》室町時代、16世紀山田道安《龍虎図屏風》室町時代、16世紀とくに、山田道安《龍虎図屏風》は、虎の表情や吹きすさぶ風の描写など、細部まで楽しめる作品だ。山田道安《龍虎図屏風》部分室町時代、16世紀山田道安《龍虎図屏風》部分室町時代、16世紀続く第2章「狩野派の時代」では、当時の主流派であった狩野派の作品を展示。仙人と童子を描いた狩野山雪の《群仙図襖》は、9名の仙人と童子が描かれた襖。それぞれの仙人の表情やポーズを描き分けている。狩野山雪《群仙図襖(旧・天祥院客殿襖絵)》江戸時代、正保3年(1646)画面右端にいる仙人は「劉海蟾(蝦蟇仙人)」。糸を通した小銭を使ってガマガエルと遊んでおり、その姿が愛らしい。狩野山雪《群仙図襖(旧・天祥院客殿襖絵)》部分江戸時代、正保3年(1646)第3章の「やまと絵―景物画と物語絵―」では、日本独自の絵画様式となったやまと絵を紹介。もともとは中国的な主題の「唐絵」に対して、日本の風俗や事物を主題にした絵を指していた「やまと絵」は、時代を経ていくうちに日本独自の絵画様式として発展していった。武蔵野の平野を描いた《武蔵野図屛風》はその一例だ。第4章の「琳派」も日本で生まれた独自の様式である琳派を紹介している。作者不詳《武蔵野図屛風》 江戸時代、17世紀第5章の「浮世絵」は、江戸時代に花開いた大衆芸術、浮世絵を紹介。葛飾北斎や東洲斎写楽などの誰もが知る浮世絵版画のほか、肉筆浮世絵も展示。江戸の文化がいかに豊かであったかを垣間見ることができる。三畠上龍《舞妓覗き見図》江戸時代、19世紀三畠上龍《舞妓覗き見図》部分江戸時代、19世紀三畠上龍《舞妓覗き見図》は、謎が多い対幅の作品。左幅には美しい舞妓、右幅にはまぶたをこじ開けている丁稚姿の少年の図が描かれている。作品の主題はなんなのか、現時点ではわからないが、インパクトが強い作品だ。そして、第6章の「日本の文人画〈南画〉」、第7章「画壇の革新者たち」、最終章「幕末から近代へ」と続く。とくに第7章の「画壇の革新者たち」は、伊藤若冲や曾我蕭白など近年人気が高い奇想の絵師たちの作品が並んでいる。伊藤若冲《鶏図押絵貼屛風》は若冲が好んで描いた鶏が並ぶ屏風。筆の濃淡を巧みに使った躍動感あふれる鶏が描かれている。曾我蕭白の《群鶴図屛風》は、若冲とはまた異なるスタイルで鶏を巧みに描いており、両者を見比べると、絵師の特徴をわかりやすく捉えることができる。伊藤若冲《鶏図押絵貼屛風》江戸時代、18世紀曾我蕭白《群鶴図屛風》江戸時代、18世紀本展は室町時代から近代に至るまでの日本絵画の魅力がわかりやすくまとめられている展覧会。豊富なジャンルの日本絵画のなかから、お気に入りの絵師や作品を見つけ出しにいってみよう。取材・文:浦島茂世【開催情報】『ミネアポリス美術館日本絵画の名品』4月14日(水)~6月27日(日)、サントリー美術館にて開催
2021年06月02日6月26日(土)より、東京都庭園美術館にてフランスのジュエリー作家でガラス工芸家のルネ・ラリックの展覧会が開催されることが決定した。19世紀末から20世紀半ばにかけて、 ジュエリー作家・ガラス工芸家という肩書を超えて、 生涯を通して芸術家としての独自の道を切り拓いたルネ・ラリック(1860-1945)。フランス、シャンパーニュ地方の小さな村アイに生まれ、幼少期から身近な存在だった「自然」は彼女の多様なインスピレーションの根源とも言える。自然を注意深く観察することによって培われた眼差しは、 やがてイギリスでの経験や日本美術からの影響、 大戦間期における古代ギリシア・ローマへの回帰やエキゾティックな嗜好、 新しい女性たちのイメージなど、 20世紀初頭のフランスに起ったさまざまに異なる芸術潮流と結びつきながら磨かれていった。 例えば浮世絵にインスピレーションを得て、 パリ郊外の自邸付近で撮影した雪景色を表現したペンダントや、 1909年に他界した妻アリスの面影をシダのなかに刻印した香水瓶。 同時代の世界と日常身辺の心躍る事象や個人的な記憶に、 鋭い観察眼と想像力によって新しいかたちを与え、 「装飾品」として人々の身近なものにしたのだ。希少なジュエリーからより多くの人々のためのガラス作品への転換は、 急速に変化する社会のなかで芸術と生活がどのような関係を結ぶことができるのかを示そうとするもの。 本展では、ラリックが自然を起点としてどのように世界を観照し、 装飾という芸術を希求したのかを明らかにしていく。量産されたガラス作品と異なり、 1880年代から1900年代初頭の間に制作されたほとんど1点もののラリックのジュエリーは国内外でもとても希少なもの。 本展では、 20点のジュエリーと2点のデザイン画を公開する。斬新な素材のあつかいと多様なインスピレーションによって、 大女優サラ・ベルナールや詩人ロベール・ド・モンテスキューのような同時代を象徴するインテリジェンスに愛されたラリックのジュエリー。 「モダン・ジュエリー」の祖といわれるルネ・ラリックのジュエリーを実際に見ることができる貴重な機会となっている。また、ラリックの作品は本来建具やプロダクトとして同時代の都市生活のなかで使われていたものだった。 本展では1933年にラリックが生きた時代に建設され、実際にラリックが作品を提供している当館の旧朝香宮邸で、 ラリックのガラス作品がもっとも美しく見える自然光のなかで作品を体験できる。本館の旧朝香宮邸の空間と対照的な新館ギャラリーでは、 中山英之による「もうひとつの建物」で、 生活の空間で使われてきたラリックのガラス作品と、 作品のバックグラウンドを「図鑑」のように体験できる新鮮な展示空間を展開。 ラリック作品の新しい魅力に出会うことができる「ルネ・ラリック リミックス ー時代のインスピレーションをもとめて」にぜひ足を運んでほしい。【開催情報】「ルネ・ラリック リミックス ー時代のインスピレーションをもとめて」会期: 2021年6月26日(土)〜9月5日(日)開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで休館日:毎週月曜日 ※ただし7月26日、 8月2・9・30日は開館、 8月10日(火)は休館会場:東京都庭園美術館(本館+新館)
2021年06月01日展覧会「ルネ・ラリック リミックスー時代のインスピレーションをもとめて」が、東京都庭園美術館にて2021年6月26日(土)から9月5日(日)まで開催される。ルネ・ラリック“自然”からのインスピレーションに着目「ルネ・ラリック リミックス」展は、ジュエリー作家であり、 アール・デコの時代を代表するガラス工芸家としても高く評価されたルネ・ラリックにフォーカス。特に、フランス、シャンパーニュ地方の小さな村アイに生まれたルネ・ラリックにとって、幼少期から身近な存在だったインスピレーション源の「自然」に着目。「自然」を起点として、どのように世界を見つめ、装飾という芸術を希求したのかに迫る。「自然」を注意深く観察することによって培われたルネ・ラリックの眼差しは、後のイギリスでの経験や日本美術からの影響、大戦間期における古代ギリシア・ローマへの回帰、エキゾティックな嗜好、新しい女性たちのイメージなど、20世紀初頭のフランスで見られた様々な芸術潮流と結びつきながら磨かれた。例えば浮世絵に着想を得て、パリ郊外の自邸付近で撮影した雪景色を表現したペンダントや、1909年に他界した妻アリスの面影をシダのなかに刻印した香水瓶など、日常的な事象や個人的の記憶を「装飾品」の表現に昇華することで、作品を世に送り出していった。希少な初期のジュエリーが集結注目したいのは、“モダン・ジュエリーの祖”といわれるルネ・ラリックがキャリア初期に手掛けた希少なジュエリーだ。量産されたガラス作品とは異なり、1880年代から1900年代初頭の間に制作されたジュエリーは、ほとんど1点もの。会場には、20点のジュエリーと2点のデザイン画が展示される。大女優サラ・ベルナールや詩人ロベール・ド・モンテスキューといった、時代を象徴する著名人からも愛された、ルネ・ラリックのジュエリーを間近に見られる貴重な機会となっている。プロダクトとして使用されていたガラス作品もその他、本来は建具やプロダクトとして都市生活の中で使用されていたガラス作品も展示。会場の東京都庭園美術館の建物である旧朝香宮邸にもルネ・ラリックが作品を提供しており、自然光の降り注ぐ旧朝香宮邸ならではの華やかな雰囲気の中で作品を鑑賞することができる。さらに、新館ギャラリーでは生活の空間で使われてきたルネ・ラリックのガラス作品と、作品のバックグラウンドを「図鑑」のように体験できる展示を展開。新鮮な展示空間によって、ルネ・ラリック作品の新たな魅力を体感できそうだ。【詳細】ルネ・ラリック リミックスー時代のインスピレーションをもとめて会期:2021年6月26日(土)~9月5日(日)開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで休館日:毎週月曜日 ※ただし7月26日、8月2・9・30日は開館、8月10日(火)は休館会場:東京都庭園美術館 本館+新館住所:東京都港区白金台5-21-9入館料:一般 1,400(1,120)円/大学生(専修・各種専門学校含む) 1,120(890)円/ 中・高校生 700(560)円/65歳以上 700(560)円※( )内は20名以上の団体料金■『ルネ・ラリック リミックス』展 公式図録出版社:株式会社左右社発行日:2021年7月31日(土)予定デザイン:岡崎由佳会場撮影:三部正博執筆者:樋田豊次郎(当館館長)/ヴェロニク・ブリュム(ラリック美術館館長)/筧菜奈子(東海大学教養学部講師)/池田まゆみ(北澤美術館主席学芸員)/牟田行秀(当館副館長)/田中雅子(当館学芸員・本展企画者)
2021年05月31日かつて戦後の復興期に上野の東京都美術館で行われた国際展「東京ビエンナーレ」。7月10日(土)より東京都心北東エリアを中心に、共創型の国際芸術祭として新たに開催される。この芸術祭では、会場の回遊性の向上と、地域に深く入り込み継続的に関わっていく試みとして、アーツプロジェクト、ソーシャルダイブ、ソーシャルプロジェクトの3つのプロジェクト+αを展開。第一回目のテーマは「見なれぬ景色へ ―純粋×切実×逸脱―」。コロナ禍においても、自分たちが大切にしていきたい表現を、アーティストと多様な人々が関わり合いながら、あらゆる方向からアプローチしていく共創型の芸術祭を目指す。アートだけではなく街の文脈も楽しめる、スマートフォンを利用した街歩きの新しい形も提案予定。想像力を掻き立てるAR作品や、ストーリーテラーが語るまちの物語とともに、新しい街の魅力も見つけてみたい。佐藤直樹《そこで生えている。2010〜2020》(c)佐藤直樹個展「秘境の東京、そこで生えている」2017東京アルプス《屋上びらき》イベント風景 2018 Photo by 東京アルプスHogalee《Landmark Art Girl》2020 神田小川町宝ビル Photo by YUKAI西尾美也≪感覚の洗濯≫2020年 海老原商店【開催概要】『東京ビエンナーレ2020/2021』会期: 7月10日(土)~9月5日(日)公式サイト: ※6月30日(水)まで前売券(パスポート)販売あり
2021年05月28日東京・六本木の森美術館が、2021年4月22日(木)にリニューアルオープンします。森美術館がリニューアルオープン森美術館が、約3か月の改修工事期間を経てリニューアルオープン。オンラインでのチケット販売やQRコード認証などを活用するとともに、土日休日料金やオンライン事前購入料金を設定し、より快適な鑑賞環境を整えます。ミュージアムショップ旗艦店「森美術館 ショップ」リニューアルにあわせて、ミュージアムショップの旗艦店となる「森美術館 ショップ」を六本木ヒルズウェストウォーク3階にオープン予定。森美術館オリジナルのロゴグッズや展覧会カタログ、森美術館ゆかりのアーティストの限定グッズ、限定作品を展開するほか、花器や酒器といった若手陶芸家が手がける陶磁器、デザイン雑貨なども取り揃えられています。また、「森美術館 ショップ」のオープンを記念して、同店ではモレスキン(Moleskine)のノート「カイエジャーナル」に奈良美智のドローイングをプリントした限定版を展開します。展覧会「アナザーエナジー展」を開催なお、森美術館のリニューアルオープンにあわせて、展覧会「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力──世界の女性アーティスト16人」がスタート。本展では、世界各地で創作活動を続ける70代以上の女性アーティスト16名を取り上げ、それぞれの初期作から代表作、そして本展のための最新作などからそのキャリアを多角的に紹介。【詳細】森美術館 リニューアルオープン開館日:2021年4月22日(木)住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階■森美術館 ショップオープン日:決まり次第告知※2021年4月28日(水)のオープンを予定していたが、4月25日(日)からの臨時休館に伴い延期場所:六本木ヒルズウェストウォーク3階営業時間:11:00〜21:00TEL:03-6406-6280限定グッズ例:奈良美智 モレスキン カイエジャーナル(3冊セット) 3,300円(税込)■展覧会「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力──世界の女性アーティスト16人」会期:2021年4月22日(木)〜9月26日(日)会場:森美術館【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
2021年05月19日東京都の美術館や劇場などの、文化施設を運営する(公財)東京都歴史文化財団の公式ウェブサイトでは、STAY HOMEを楽しむためのオンラインコンテンツをまとめた特設ページ「おうちでカルチャー #CultureFromHome」の機能・デザインを一新させ、4月末より公開している。(公財)東京都歴史文化財団は、東京都美術館、江戸東京博物館、東京都現代美術館などの都立ミュージアムや東京文化会館、東京芸術劇場などの12の文化施設を運営するほか、芸術文化の振興に関する事業を行う公益財団法人。「おうちでカルチャー」は、各施設の公式HPや公式YouTubeチャンネルなどで配信されているオンラインコンテンツを、施設横断でまとめた特設コーナーだ。コンテンツの内容やジャンルによってタグ付けなどで整理されており検索も簡単。展覧会情報はもちろんのこと、美術館や施設などの施設そのもののバーチャルツアーや、アーティストへの動画インタビューなどに素早くアクセスできるようになっている。「展覧会情報」「インタビュー」などコンテンツ内容でのジャンル分け、さらにタグ付けなどで整理されている例えば、先日公開された「特別展『冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重』バーチャルツアー」では、江戸東京美術館で開催中(現在は非常事態宣言により休館中)の「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」の展示を高解像度でバーチャル体験することができる。展示作品はもちろん、作品の横に掲示されているキャプションの文章までしっかりと読み取ることができるのがうれしい。「特別展『冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重』バーチャルツアー」このほか、先日好評のうちに閉幕した東京都美術館で開催された「吉田博展」や、普段はなかなか見ることができない東京芸術劇場の舞台裏を案内する動画も用意されており、家にいながら美術館や劇場を楽しむことができる。展覧会や施設のバーチャルツアーコンテンツも多数そろうまた、東京文化会館や東京芸術劇場で開催されたコンサートの模様や、東京芸術祭特別公演「ファンタスティック・サイト」としてオンライン開催されているパフォーマンス動画、ライゾマティクスをはじめとするアーティストへのインタビューなど、展覧会や劇場の公演という枠組みを超えた内容の動画なども取り揃えられている。このほか、『あつまれどうぶつの森』用にデザインされた江戸東京博物館の作品画像のマイデザインの公開や、美術館や博物館の仕事を紹介する「WelcomeYouth」など、若年層に向けた内容のコンテンツも充実している。「Welcome Youth」のコーナーは、高校生による美術館・博物館の学芸員や司書にインタビューや、展覧会の舞台裏を紹介するコーナーなど、大人も楽しめる内容となっている。「あつまれ どうぶつの森」の世界で自由に飾れる、江戸東京博物館所蔵資料のマイデザインは現在第三弾まで公開中「WelcomeYouth」は、高校生を中心とした若い世代に気軽に文化に親しんでいただく機会を提供する取り組み文化施設の予期せぬ休館が長引いているが、「おうちでカルチャー」を上手に楽しんで、引き続きSTAY HOMEを楽しくすごそう。(公財)東京都歴史文化財団ウェブサイト「おうちでカルチャー #CultureFromHome」
2021年05月10日世界三大美術館のひとつであり、創立150年の歴史を持つニューヨーク・メトロポリタン美術館。同館が誇る珠玉の西洋絵画コレクションから選りすぐりの名品65点が来日。しかもそのうち46点が日本初公開というかつてない展覧会が11月に大阪市立美術館、2022年2月に東京・国立新美術館で開催されることが決定した。出品予定の作品は、ラファエロ、ティツィアーノ、カラヴァッジョ、レンブラント、フェルメールから、 マネ、モネ、ルノワール、ゴッホなど。誰もが知る巨匠たちの名画で、ルネサンスから19世紀まで、西洋絵画史の500年をたどる。展示内容の詳細は6月頃に発表される予定。楽しみに待ちたい。カラヴァッジョ(本名 ミケランジェロ・メリージ)≪音楽家たち≫1597 年 メトロポリタン美術館Lent by The Metropolitan Museum of Art, Rogers Fund, 1952カジョルジュ・ド・ラ・トゥール≪女占い師≫おそらく 1630 年代 メトロポリタン美術館Lent by The Metropolitan Museum of Art, Rogers Fund, 1960オーギュスト・ルノワール ≪ヒナギクを持つ少女≫1889 年 メトロポリタン美術館Lent by The Metropolitan Museum of Art, The Mr. and Mrs. Henry Ittleson Jr. Purchase Fund, 1959【開催概要】『メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年』大阪会場:大阪市立美術館会期:11月13日(土)~1月16日(日)東京会場:国立新美術館会期:2月9日(水)~5月30日(月)
2021年04月16日新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない大阪府は13日、新規感染者数が初めて1,000人超えを記録。東京都も火曜日で500人を超えたのは、緊急事態宣言中の2月2日以来初めてとなった。東京都も感染拡大中ではあるが、大阪に比べるとまだ緩やかな増加傾向にある。そのため、一部ネット上では、「東京都は五輪開催のために意図的に検査数を減らしているのではないか」との憶測が飛び交っている。実際に、12日時点での集計では、東京の検査実施件数は7日が8,014件(大阪は1万242件=以下同)、8日は8,480件(9,204件)、9日は8,857件(9,733件)、10日は4,650件(1万2,164件)、11日は1,619件(1万568件)。5日間の合計は、東京が3万1,620件、大阪は5万1,911件と、東京は大阪の約0.61倍だ。これは、東京の検査能力が足りないわけではない。東京は昨年11月、1日の検査能力を最大で約6万8,000件確保したと発表している。検査能力は余っているのに、大阪に比べてこれほど検査数が少ない理由について、東京都福祉保健局感染症対策部の検査体制担当者に聞いてみた。「まず、大阪と東京では検査実施件数の内訳が違うという点が一つ考えられます。今、国の要請により高齢者施設と施設従事者に定期的に検査をする“集中的検査”をしています。大阪はその“集中的検査数”を、感染疑いのある人が対象となる”行政検査”のカテゴリーに入れて公表しています。一方、東京都は、”集中的検査”を検査実施件数に含めて公表していませんので、単純に比較できません。都は“集中的検査数”を出していないので正確な件数を把握していませんが、同じ内訳で計算すれば数字は変わります。とはいえ、施設数が2,000〜3,000、月に1回の検査数を数に入れたとしても、1日の検査実施数が何千件も変わることはないでしょう。なので、次に考えられるのが、PCRの自費検査が増えたことです。この検査数の正確な数字が上がってこないという実情があります。感染症法の改正により、ようやく自費検査だけを行なっている機関は、実施件数と陽性者数の報告が義務になりました。しかし、クリニックなどで自費のPCR検査をしている場合、陽性の場合は保健所に“発生届”が出されますが、検査数の報告義務はありません。巷での検査が増えたことで、現行の法律では残念ながら検査数を100%は把握できていません」“カウントしていない分の検査数と、捕らえきれていない自費検査数を合わせれば、検査実施数は上方修正される”という都の見解に一定の理解はできるが、辻褄の合わない部分もある。「そもそも検査能力が6万8,000件と十分な状況なので、発熱や呼吸器症状があったり、濃厚接触者に該当して確定診断が必要な人は、医療機関で保険適応の”行政検査”を受けるはずです。一方の自費検査の場合は、出張申請や帰省のためなど、原則無症状の人が社会的な必要性によって受けます。なので、『本来なら行政検査が必要な人が、民間の検査に流れているから、発表される検査数が少ない』という理屈は実態を反映しているとは思えません。むしろ、大阪と東京では緊急事態宣言解除のタイミングに3週間のタイムラグがあるので、その差は大きいでしょう。また、大阪では感染力の高いイギリス型の変異株が流行の主流との指摘もあるので、現時点で大阪の方が感染者数が多いことは不思議ではありません。単純に“行政検査”を受ける必要のある人が、大阪の方が多いという可能性が考えられます。もう一つは、保健所や医師が“行政検査”を受ける必要があると判断する基準が大阪より東京の方がゆるい可能性です。都内ではいまだに、『同じフロアで同僚が感染しても濃厚接触者ゼロと保健所が判断した』、『39度近い発熱があっても医師から検査を進められなかった』などの話はよく聞きます。単純に大阪の方が検査を必要としている可能性と、東京では現場レベルで検査を受けるハードルが高い可能性、このどちらか、または両方が東京の検査数が少ない理由ではないでしょうか」(全国紙記者)実際、東京都は1月、感染者数の急増により保健所の業務が逼迫したことから、感染経路や濃厚接触者を追跡して調べる“積極的疫学調査”を縮小した。これを理由に「検査数が減ったのでは」との指摘は兼ねてからされていた。しかし、新規感染者が減少したことにより、東京都は2月26日、再び追跡調査を拡大するよう各保健所に通知している。現状はどのようになっているのだろう。「保健所の判断で、濃厚接触者の基準の見直しなどがどのようになっているか、それぞれの保健所の実態はわかりません。しかし、東京都の方で検査数を意図的に絞り込んでいるということはありません」(前出の担当者)検査数が比較的少ない理由はわかったが、こんな“陰謀論”が飛び出すのは、それほど政府や行政への不信感が強いということかーー。
2021年04月15日オランダ出身のアーティスト、マーク・マンダースの日本初となる個展『マーク・マンダース ─ マーク・マンダースの不在』が東京都現代美術館で3月20日に開幕した。「建物としての自画像」という構想に沿って制作された。33点の作品が並ぶ。マーク・マンダースは、1968年生まれ。現在はベルギーにて制作を行っているマンダースは「建物としての自画像」という独自の制作コンセプトを18歳のときに見出し、以降30年以上にわたって、すべての作品をこのコンセプトに沿って制作している異色のアーティストだ。展示空間に配された作品群は自身が架空の芸術家として名付けた「マーク・マンダース」の自画像の一部として構成されている。本展は、東京都現代美術館の約1000㎡あるワンフロア全体を「想像上の一つの建物」に見立て、彫刻やドローイングを配置したインスタレーションとして構成したものだ。彫像や家具、ドローイングに言葉などを組み合わせた、ひと目見ただけでは理解しきれない作品を前に、人々はさまざまな思いを巡らせていく。《乾いた土の頭部》(2015-16)《マインド・スタディ》2010-11年《マインド・スタディ》は2013年のヴェネツィア・ビエンナーレに出品された作品。ワイヤーで結び付けられた彫像と椅子の間から生まれる緊張感が会場全体を取り巻いているようだ。作品は彫像だけでなく椅子やテーブルも、マンダースが制作したものだという。マーク・マンダース《4つの黄色い縦のコンポジション》(2017-19)巨大な彫刻作品《4つの黄色い縦のコンポジション》は、ひび割れた粘土のように見えるが、実際は鋳造された青銅に着色を施している。マンダースの彫刻作品は、顔に木片が差し込まれたり、人体の一部が欠けていたりと、人体のなにかが欠けているものが多い。そして、そのことで観客は単なる彫刻作品を鑑賞しているとき以上に思いを巡らせることとなる。《椅子の上の乾いた像》(2011-15)《乾いた土の頭部》(2015-16)展示風景より長く続く廊下には1990年から現在に至るまでに描かれた無数のドローイングが並ぶ。《完了した文》(2003-20)展覧会の最後の空間は、「ミュージアムルーム」と呼ばれるエリアで、これまでのマンダース作品の一部が並んでいる。重厚なものから、軽やかさを感じさせる作品まで幅広い作品を展示することで、「マーク・マンダース」という架空の人物の奥深さが示されているようだ。《3羽の死んだ鳥と墜落する辞書のある小さな部屋》2020残念ながら、マーク・マンダース本人は来日が叶わず、展覧会初日から文字通り「不在」であった本展。しかし、架空の作家「マーク・マンダース」の存在は、静寂な空間と作品を通して強く感じることができる。作家の独特な世界観にどっぷりと浸かってみてほしい。取材・文:浦島茂世【開催情報】『マーク・マンダース ─ マーク・マンダースの不在』3月20日(土)~6月20日(日)、東京都現代美術館にて開催
2021年03月26日メディアアートのみならず、最先端の広告、エンターテインメントまで、国際的に幅広く活躍するライゾマティクス(Rhizomatiks)。彼らにとって美術館では初となる大規模個展『ライゾマティクス_マルティプレックス』が、3月20日(土)より6月20日(日)まで東京都現代美術館にて開催されている。ライゾマティクスは2006年に結成されたクリエイター集団。従来のメディアアートの枠を軽々と飛び越え、ハード・ソフトの開発、大学や機関との共同研究なども行い、人とテクノロジーの関係性を追求、多くの人々の心をときめかせる作品やデバイス、建築に広告やショーなど多岐に渡るプロジェクトを手掛けてきた。本展は、設立15周年を迎えるライゾマティクスの活動を新作を含め総合的に紹介するものだ。《Rhizome》(2021)展示風景新作の《Rhizomatiks×ELEVENPLAY “multiplex”》(2021)は、演出振付家のMIKIKOが率いるダンスカンパニー「ELEVENPLAY」との共作床面と壁面を全面プロジェクションされた空間内には、キューブ型のロボティクスとカメラが自動走行で縦横無尽に動き回っている。その空間の手前にあるモニタでは、このロボティクスの動きと、あらかじめモーションデータで取り込んだELEVENPLAYの動きがリアルタイムで合成された映像が流されている。ライゾマティクスによるARを合成した映像は、Perfumeのパフォーマンスなどで知られているが、本作はその手法をさらに発展させたものだ。《particles 2021》(2021)《particles 2021》(2021)は、巨大なレールを転がり落ちるボールの位置情報を正確に取得し、そのボールに向けて正確にレーザーを照射することで空間に像を浮かばせる作品。最先端のテクノロジーを十二分に駆使し、幻想的な世界を作り上げている。ライゾマティクスは、現在の先端技術を駆使した作品を作るだけにとどまらずその技術の元となる研究を大学や研究機関と共同で行い、自分たちのクリエイティブに必要なデバイスもゼロから作り出している。本展ではライゾマティクスが現在開発中のプロジェクトの紹介や、研究開発中のデバイスも公開している。《Messeging Mask》(2020)《Messeging Mask》は小さな声やささやき声を音声認識できるマスク型デバイス。声をテキスト出力させ、ARやプロジェクションで表示させることで、大きな声を出さなくても共感を増幅させることができる。スポーツ観戦やライブハウスなどで活用されれば、新しい鑑賞体験になるはずだ。《RTK Laser Robotics Experiment》(2021)美術館の中庭には、太陽光をエネルギーとして自動走行を行うロボティクスも展示されている。夜間時にはレーザーを照射するという。そして、これまでに使用してきた機材や、制作したデバイス、過去に制作した映像など公開している。実際に使用されたドローンとカメラ《echo ware》2017《echo ware》はセンサや震電子、震電板を備えた服。10m先の物体を震動で伝える機能を持つ。デザインはアンリアレイジによるもの。ちなみに、本展では、鑑賞者の展示室内の位置情報を取得する実験用デバイスを装着しながら鑑賞することも可能(事前予約制)。展覧会中に取得されたデータは、オンライン展示でビジュアライズされる予定。自分たちが鑑賞することで生まれたデータが、作品の一部になるのは興味深い。事前申し込みにより貸与される特製のデバイス。どのような作品になるのか楽しみだ。今後の活躍が一層楽しみな彼らの軌跡を一望できる貴重な展覧会、ぜひ足を運び、こころゆくまで楽しんでみてほしい。取材・文:浦島茂世【開催情報】『ライゾマティクス_マルティプレックス』3月20日(土)~6月20日(日)、東京都現代美術館にて開催
2021年03月25日