5年ぶり、3度目の上演となる『気づかいルーシー』が幕を開けた。松尾スズキの絵本を原作に誕生した、子どもから大人まで楽しめる音楽劇は、どんな進化を遂げているのか。脚本・演出・出演のノゾエ征爾(劇団はえぎわ)が、待望の再再演を語った。今回の上演にあたってはまず、「ワクワクして臨むためにも、演者自身がちょっと焦るくらいの負荷をプラスしたい」と考えたノゾエ。楽器を鳴らしたり、前は動きのなかったところで動いたり、役者はやることが増えた。もちろん、ただ増やそうとしたわけではなく、「やればやるほど、まだ奥があったなというところが見つかる。それくらい松尾さんの絵本には、一見くだらないけど(笑)本質的なことが描かれていて、果てしないんです」。だから、例えば歌詞が増えた歌もある。芝居にも動きにも音楽にも、よりいろいろな要素が散りばめられて、どこを楽しんでも良しの懐の深い劇になっている。それぞれを悲しませまいと気づかうことで、どんどん複雑に、面白いことになっていくこのお話。その中心にいるルーシーを演じる岸井ゆきのについては、「無邪気さの純度が上がっていて、そこに細やかな表現の力が加わっているので、人としての輪郭がくっきりとしてきた」とか。ルーシーが恋に落ちる王子様役の栗原類は、「ますます唯一無二感が深くなっていてサイケデリックで、ルーシーと並んだときの独特な絵面は最高です」。ルーシーのおじいさん役の小野寺修二は、「ご本人は若々しくなった感じなのに、落ち着いたおじいさん感を出してくださっている」という。そしてそこに新しく加わったのが馬を演じる大鶴佐助だ。「いろんな角度からトライしてくれるのがみんなの刺激になっていますし、しなやかな身体でまさしく動物だと感じる動きもやってくれているし。期待以上でした(笑)」。“気づかい”というテーマも、コロナ禍において、「気をつかわなければいけないとか、気疲れするといったことが、より生々しくリアルになってきた」。だからこそ、ここで描かれるやさしくハッピーな世界は、人が人と生きるうえでの希望でもある。「演劇は、観劇も含め、人と人が出会うということだと思っています。人と関わるのは面倒くさくて大変ですけど(笑)。でも、この人と人が交わる行いから、いいものもあるでしょと、肯定できる空気感が届けばいいなと思っているんです」。取材・文:大内弓子
2022年08月17日松尾スズキ2年ぶりの新作となる舞台「ツダマンの世界」より、イラストビジュアルとメインキャストの扮装ビジュアルが公開された。シアターコクーン芸術監督の松尾さんが作・演出を務める今作は、日本の昭和初期から戦後を舞台にした、主人公・ツダマンを取り巻く人々の濃密な愛憎劇。また、作・演出のみならず、劇中に登場するオリジナル楽曲の作曲を手掛けている。ツダマン役を阿部サダヲが務めるほか、弟子・長谷川葉蔵を間宮祥太朗、物語の語り部となる女中・オシダホキを江口のりこが演じるほか、村杉蝉之介、笠松はる、見上愛、皆川猿時、吉田羊、町田水城、井上尚、青山祥子、中井千聖、八木光太郎、橋本隆佑、河井克夫らが出演。今回公開されたビジュアルは、阿部さん、間宮さん、吉田さんらが昭和へ時間が巻き戻ったかのような、ノスタルジーに駆られる一枚となっている。またイラストビジュアルは、業火に佇むような登場人物たちが描き加えられた、松尾さん直筆のものとなっている。「すごく楽しみです」と期待を寄せた阿部さんは、「毎回、新作は緊張するしプレッシャーはあるんです。どんな世界観になるのか、まだ僕らはわかりませんが、おそらくいろいろな新しい挑戦が盛り込まれているのではないかと思います。どうぞ期待していてください」と呼びかける。間宮さんは「松尾さんの演出に、どんどん乗っかっていくような気持ちで挑んでいきたいと思っています」と意気込み、「とにかく今回の舞台に立った時にどんな景色が観られるか、本当に楽しみで仕方がないですし、とてもワクワクしています。『ツダマンの世界』、みなさま楽しみに待っていてください。舞台でお会いしましょう!」とメッセージ。吉田さんは「今回の舞台に登場するのは"ドラマティックな人生"に憑りつかれている文士たち。女も愛も憎しみも生も死も悲しみもすべて小説の糧としてしまう彼らは非道でどうしようもないですが、魅力的な俳優さん達が演じられることを想像するとこれがなかなかに憎めないから困ったものです。それに、俳優も似たようなものか、とも。今回私が演じる数さんは、非常に不幸な境遇にある女性です。無学な故にないがしろにされて振り回される人。実は私、松尾さんからいただいたあらすじにあった数の言葉を読んでボロボロと泣いてしまって。あらすじで泣くなんて初めて。思うに、数さんに自分を重ねてしまったのでしょう。今作はドロドロの愛憎劇ではありますが、やはり人間の弱さや痛みに寄り添う、松尾さんらしい優しさが根底に流れる物語です。一生懸命頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします」とコメントしている。あらすじ小説家・津田万治(阿部サダヲ)家の女中・オシダホキ(江口のりこ)や、縁ある人々からの視点でふり返る、津田万治=ツダマンの半生。それは、昭和初期から戦後にかけての物語。生まれてすぐ母と離れ離れになり、義母に育てられた万治。十歳で父が他界すると、育ての母からいびられて何かと反省文を書かされたことが彼ののちの文章力につながっていく。万治の小説家人生はそこから始まった。地味に小説を書き続ける中、中年にさしかかった頃、ようやく新作が文壇最高峰の月田川賞の候補作に。それを機に、賞の選考委員でもある万治の幼なじみ、大名狂児(皆川猿時)が薦める戦争未亡人の数(吉田羊)と結婚することとなる。だが万治には、神林房枝(笠松はる)という愛人が。また、数との結婚話が進む中、弟子になりたいとやってきたのが、佐賀の豪商の三男坊、長谷川葉蔵(間宮祥太朗)で、常に世話係で番頭の強張一三(村杉蝉之介)の姿もある。やがて大名に続き、万治のもとにも徴用令状が。戦地へと向かうことで人間関係は微妙に変貌し始め、そこに葉蔵と関係を持とうとする謎の文学少女、兼持栄恵(見上愛)なども現れ、万治と数と葉蔵を取り巻く人間たちの愛憎関係は、さらに複雑に絡み合っていく…。COCOON PRODUCTION 2022「ツダマンの世界」は11月23日(水・祝)~12月18日(日)Bunkamuraシアターコクーン、12月23日(金)~29日(木)ロームシアター京都メインホールにて上演。(cinemacafe.net)
2022年08月12日お笑いコンビ・チョコレートプラネットの松尾駿が31日、都内で行われた映画『DC がんばれ!スーパーペット』(8月26日公開)の夏休みファミリー試写会&吹替キャスト登壇イベントに出席した。本作は、突然スーパーパワーを手に入れた可愛いペットたちの大冒険を描く物語。急にはパワーを操れないちょっとドジなペットの犬、ブタ、カメ、リスたちが、世界征服を狙うあざとかわいい子猫とモルモットたちにさらわれたご主人様を救い出すため、最強の敵に立ち向かう。松尾が演じたのは、話し方がゆっくりでのんびり癒し系だけど、目にも留まらぬ超高速で移動する“おばあちゃんカメ”のマートン。「お話をいただいたときに、おばあちゃんだと聞いてびっくりして、年齢も性別も超える……あぁなるほどと思いながらやっていました」と話した。IKKOのものまねで知られる松尾は、「女性っぽい声を出そうとすると、癖で全部IKKOさんになっちゃう。『すみません松尾さん、IKKOさんになってます』っていうのもありながら、なんとかマートンをやり遂げました」と打ち明け、「やったことない声の感じだったので、苦労しましたが楽しくできました」と語った。イベントには、体が伸縮自在で乙女なブタ・PB(ピービー)を演じた松岡茉優、あざとかわいい子猫のウィスカーズを演じた市川ぼたんも出席した。
2022年07月31日2022年11月よりBunkamuraシアターコクーンにてCOCOON PRODUCTION 2022「ツダマンの世界」を上演決定。作・演出を松尾スズキが務め、阿部サダヲ、間宮祥太朗、江口のりこ、吉田羊らが豪華競演する。シアターコクーン芸術監督の松尾さんは、就任後初の書き下ろしは20年ぶりにミュージカルを手掛け“真日本製・本格ミュージカル”と謳った「フリムンシスターズ」(20)。沖縄音楽を駆使し、人間の因果・許し・贖罪をテーマに、多様なバックグラウンドを持つ人々がトラウマと向き合いながら前に進む姿を描いた。「シブヤデアイマショウ」(21)では、総合演出として歌・踊り・笑いを交えた大人の歌謡祭を開催、シアターコクーンならではの新たなエンターテインメントショーが話題に。また、「パ・ラパパンパン」(21)では作家・藤本有紀とのタッグで豪華出演者と共にミステリーコメディ作品に挑んできた。そして最新作は、日本の昭和初期から戦後を舞台に小説家「ツダマン」を中心とした小説家たちの濃密な愛憎劇を描く。物語の主人公・ツダマンこと、弟子に翻弄される小説家・津田万治を演じるのは、シアターコクーンには「フリムンシスターズ」以来の登場で、映画『死刑にいたる病』にて主演を務めるほか、ドラマ「空白を満たしなさい」での演技が話題を呼んだ阿部サダヲ。自己愛と名声欲の強い弟子・長谷川葉蔵にはドラマ「奇跡のバックホーム」や「ナンバMG5」、現在公開中の映画『破戒』にて立て続けに主演を務め、シアターコクーン初登場となる間宮祥太朗。この物語の語り部となる女中・オシダホキにはNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」や「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」など話題作に次々出演、シアターコクーンの数々の舞台でも個性を発揮してきた江口のりこ。葉蔵の世話係・強張一三には、松尾作品には欠かせない存在で、ドラマ「失恋めし」「私のエレガンス」でも唯一無二の個性を示す、大人計画の村杉蝉之介。劇団員で歌手志望の津田の愛人・神林房枝には「フリムンシスターズ」での絶大な歌唱力とコミカルな演技が記憶に新しい笠松はる。葉蔵と関係を持とうとする謎の文学少女・兼持栄恵には映画・ドラマ・CMと目覚ましい活躍を見せ、今作が初舞台となる見上愛。ツダマンの友人の小説家・大名狂児には、松尾氏からの信頼厚い「大人計画」の怪優、ドラマ「あなたの番です」などで大注目の皆川猿時。そして津田万治の妻・津田数にはドラマ「妻、小学生になる。」や映画『沈黙のパレード』、現在上演中の主演舞台「ザ・ウェルキン」ほか、各ジャンルでしなやかな魅力を発揮し今年デビュー25周年を迎え、ますます活動の幅を広げる吉田羊。松尾さんの舞台作品には今回が初出演となる。さらに町田水城、井上尚、青山祥子、中井千聖、八木光太郎、橋本隆佑、河井克夫ら実力のある舞台俳優らが集結した。「今回、阿部に演じてもらう津田万治という男は、周囲の人たちがみんな極限状況で、直情的に気持ちを表す中、一人だけちょっと何を考えているかわからない、不気味な空洞のような人物。彼に関わる人がみんな、抱く印象がそれぞれ違ってくるような不思議な人物像で、その彼の世界をいろいろな人が口々に語るような話になると思います」と、松尾さんはコメントしている。COCOON PRODUCTION 2022「ツダマンの世界」は東京公演:11月23日(水・祝)~12月18日(日)Bunkamuraシアターコクーンにて、京都公演:12月下旬、京都ロームシアターメインホールにて上演予定。(text:cinemacafe.net)
2022年07月13日COCOON PRODUCTION 2022『ツダマンの世界』が、11月よりBunkamuraシアターコクーンにて上演されることが決定した。『ツダマンの世界』は、日本の昭和初期から戦後を舞台に「ツダマン」こと津田万治を中心とした小説家たちの愛憎劇を描いた作品で、作・演出をシアターコクーン芸術監督の松尾スズキが務める。就任後、20年ぶりのミュージカルとなる『フリムンシスターズ』(20) を手掛け、『シブヤデアイマショウ』(21) では総合演出、『パ・ラパパンパン』(21) では作家・藤本有紀とのタッグで豪華出演者と共にミステリーコメディに挑んだ松尾が、今度は濃密な人間ドラマを描く。物語の主人公で弟子に翻弄される小説家・津田万治を演じるのは、シアターコクーンには『フリムンシスターズ』以来の登場で、映画『死刑にいたる病』で主演を務めた阿部サダヲ。自己愛と名声欲の強い弟子・長谷川葉蔵は、現在公開中の映画『破戒』で主演を務め、シアターコクーン初登場となる間宮祥太朗、今作の語り部となる女中・オシダホキは、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演し、シアターコクーンの舞台でも個性を発揮してきた江口のりこが演じる。また葉蔵の世話係・強張一三を大人計画の村杉蝉之介、ツダマンの友人の小説家・大名狂児を松尾からの信頼厚い皆川猿時が演じる。そして、津田万治の妻・津田数は、主演舞台『ザ・ウェルキン』が現在上演中で、松尾スズキの舞台作品には今回が初出演となる吉田羊が務める。そのほか、劇団員で歌手志望の津田の愛人・神林房枝には『フリムンシスターズ』での絶大な歌唱力とコミカルな演技が記憶に新しい笠松はる。葉蔵と関係を持とうとする謎の文学少女・兼持栄恵には今作が初舞台となる見上愛。さらに町田水城、井上尚、青山祥子、中井千聖、八木光太郎、橋本隆佑、河合克夫ら実力のある舞台俳優らが集結した。■松尾スズキ コメント昭和の文豪たちの逸話を読むたび“この人たちやってること滅茶苦茶だな”と思うのに、今では人から許され、愛され、尊敬されている。そうやって近代文学というジャンルを切り開いたパイオニアたちが、コンプライアンスという概念がない時代に、意外と狭い世界でもつれあい周囲を巻き込んで愛憎を繰り広げる悲喜劇姿にはエモさを感じるんです。そんな彼らの生き様を、文学に憑りつかれたエリートたちに巻き込まれた名もなき人々への鎮魂の意味も込めて描いていきたい。また、個人的には自分の父親が佐賀県にいて原爆のキノコ雲を目にしていたりして、年齢的に戦争というものと地続きのところにまだ自分はいると感じられる今だからこそ、ここで少し戦争の話を書いておきたいという考えもありました。期せずして、まさに戦争が身近に感じられるタイミングになってしまったわけですが。とはいえ、実はちょうど現在のこの紛争が起こった当初、自分はギックリ腰になってしまっていて、それはそれで大変な時期だったんです。個人の中の宇宙とは、現実の戦争に匹敵するほどのカオスでもある。そういうことも今回、書きたいと思っています。実際に戦時中も、まったく関係のないことばかりをのんきに書き綴っていた作家もいて、そういう人たちの中の個人的な宇宙では、きっと戦争はまた別の世界線という認識で捉えられていたはず。とにかくそれぞれの人間の中に広がる宇宙というものは、どでかいんです。振り返ると結局、自分はこれまでそういうことばかり書いている気もしますけど。今回、阿部に演じてもらう津田万治という男は、周囲の人たちがみんな極限状況で、直情的に気持ちを表す中、一人だけちょっと何を考えているかわからない、不気味な空洞のような人物。彼に関わる人がみんな、抱く印象がそれぞれ違ってくるような不思議な人物像で、その彼の世界をいろいろな人が口々に語るような話になると思います。僕が芝居を作る時にいつも思うのは“人間の頭の中は何があろうと自由だ”、ということ。そして同時に“劇場の中も常に自由でありたい”、ということ。今回はそれを上回り、“日常生活にまで自由が溢れ出してしまっている”、そんな人たちの頭の中を覗ける劇体験をぜひとも味わっていただきたいと考えています。<公演情報>COCOON PRODUCTION 2022『ツダマンの世界』作・演出:松尾スズキ【出演】阿部サダヲ / 間宮祥太朗 / 江口のりこ / 村杉蝉之介 / 笠松はる / 見上愛 / 町田水城 / 井上尚 / 青山祥子 / 中井千聖 / 八木光太郎 / 橋本隆佑 / 河井克夫 / 皆川猿時 / 吉田羊【東京公演】2022年11月23日(水・祝) ~12月18日(日) Bunkamuraシアターコクーン■チケット一般発売:10月1日(土) 10:00~問:Bunkamura03-3477-3244(10:00~18:00)【京都公演】12月下旬予定 京都ロームシアターメインホール問:キョードーインフォメーション0570-200-888(11:00~18:00 / 日曜・祝日は休業)
2022年07月13日俳優・松尾諭が自らの波瀾万丈なサクセスストーリーを描いたエッセイをドラマ化した『拾われた男』が、6月26日よりDisney+(ディズニープラス)「スター」で見放題独占配信される。このたび“本人役”で出演する追加キャスト6人が発表された。持ち前の人を惹きつける魅力と強運で、他人に“拾われる”ことで人生を切り開く主人公・松戸諭を演じるのは仲野太賀。その兄・武志を草なぎ剛、諭の運命の女性である比嘉ユイを伊藤沙莉が演じる。監督は、NHK連続ドラマ小説『あまちゃん』、NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』の井上剛氏が務め、脚本は、映画『百円の恋』『喜劇・愛妻物語』の足立紳氏が務める。今回解禁となったのは、最強の“運”と“縁”に恵まれている主人公・松戸諭の物語を彩る“本人役”追加キャストたち。役者を目指して上京した松戸諭を拾った芸能事務所FMC一番の売れっ子“癒し系”女優として、井川遥が出演。ひょんなことから諭は彼女の運転手になり、意外な本心を吐露されるほど頼られる。井川は「もちろん、まわりのキャストの方の中で浮くだろうなぁ、無理があるだろうなあと思いました。でもこれは原作と違って〝ドラマはフィクションです!”と乗せられて笑。自分であって、ある意味破茶滅茶でいいんだな、と受け取って(笑)演じようと思いました。実際のところかなり寄せているところとフィクションが入り混ざり…仕上がりはどんなことになっているのか怖いような楽しみのような気持ちです」とコメント。そして、松戸諭の“物語”の原作者である松尾諭本人も、劇中内で物語を書いていく〝転がし役“として出演。夏帆演じる、敏腕編集者・芥川マリと共に自身の過去を振り返りながら、“松戸諭”の物語を“書き”進めていく。その他、松戸諭が上京して初めて受けた劇団・東京乾電池のオーディションで、劇団の結成メンバーである柄本明、ベンガル、綾田俊樹の3人が審査員として出演し、実際のオーディション並みの迫力を見せる。柄本明は「松尾諭さんとは近所に英会話できる空間があって、そこで挨拶をして、ちょこっとお会いしたことあります」と、原作者・松尾諭との“意外な縁”を明かし、本人役を演じることについては「特に何も考えず演じています」と、“本人役”だからこそ自然体で挑めたことを伝え、「楽しく観ていただければ幸いです」とコメントを寄せた。また、松戸諭がアルバイトをしているビデオレンタルショップTATSUYA渋谷店の客として、塚本晋也監督が登場。要潤演じる、映画監督志望“塚本”との接点にも注目だ。(C)2022 Disney & NHK Enterprises, Inc.
2022年06月07日シルバー&革アクセサリーAJINA(アジナ)は、スズキ(ラパンモード)向け スマートキーケース・キーカバーの発売を開始しました。発売価格は15,800円(税込)スズキ(ラパンモード) 向け スマートキーケース・キーカバー スズキ(ラパンモード)スマートキーケース・キーカバースズキ(ラパンモード)のウサギの特徴的なイメージもスマートキーにぴったりとおつくりしておりますご自身でセッティング可能でsイタリアの革ブッテーロを使い、「しぼり」の技術で形を形成して作られたスマートキーケースになります。ジャストサイズなので、使いやすく他のキーと一緒に持ち歩くことも出来ます。ナスカンと呼ばれる真鍮の金具が付いていますので、ベルトループに引っかけて持ち歩いたり、他のカギを引っかけたりしてお使い出来ます。カラーオーダー可能ですので是非お好きなカラーリングでお作りさせて下さい。※革の色指定・ステッチの色も選べます。また、裏面に刻印も可能です。スズキ(ラパンモード) 向け スマートキーケース・キーカバー ※その他車種のスマートキーケースも作成可能ですので、お気軽にお問合せ下さい。AJINA スマートキーケース一覧 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━運営シルバー&革アクセサリーAJINA代表・職人川上健〒104-0061東京都中央区銀座一丁目19番12号八木ビル2階A号室tel 090-5497-6994/E-MAIL: info@8moneyclip.com twitter instagram Facebook ★ シルバー&革アクセサリー|AJINA オンラインショップ ★ 各手作りサイトにも出展中creema⇒ minne⇒ ★ 初心者から職人志望の方まで大歓迎!見学&相談 受付中!手縫い革教室 ★ 日々更新シルバー&革アクセサリーAJINA職人ブログ⇒ Ajinacrafts -AJINA note⇒ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年05月29日お笑いコンビ・チョコレートプラネットの松尾駿が出演する、大阪ガス・さすガねっとの新WEB動画「リモートワークおじさん」編が、27日から公開される。WEB動画では、松尾がリモートワークおじさんに扮して登場。昨今、当たり前になったオンライン会議で起きる、あるあるネタを15パターン披露する。ミュートに気づかず話している様子や、急に立ち上がった際に、上だけスーツを着ているのがバレてしまう姿などやってしまいがちな行動をリアルに表現している。また、6月1日から、松尾と吉岡里帆が夫婦役で出演しているCMシリーズ「さきどり夫婦」の新CMが関西エリアで放送開始。新しいもの好きな愛する妻に、影響されてしまう夫を演じる。
2022年05月27日“21世紀の不幸を科学する”と銘打ち、松尾スズキが立ち上げたプロデュース公演「日本総合悲劇協会」。その第1作として1996年に初演、2004年に再演された『ドライブイン カリフォルニア』がキャストを一新して18年ぶりに再々演される。ドライブインの店長アキオに扮する阿部サダヲに、稽古前の心境を尋ねた。僕も大人っぽい役をやるような年齢になったんだな──過去の上演版を、阿部さんは客席でご覧になっていたそうですね。これまで別のキャストが演じてきた役に挑戦する楽しさ・難しさをどんなところに見出していらっしゃいますか?僕の演じるアキオって、初演で徳井(優)さん・再演で小日向(文世)さんが演じた少し落ち着いた大人っぽい役なんですよね。松尾(スズキ)さんが書いているけど、「若い頃の阿部サダヲなら出ないだろうな」って感じの作品だったから……話が来て驚きました。「僕もこういう役をやる年齢になったんだな」って。──阿部さんは、松尾作品だと『ニンゲン御破算』(2018年)、『ふくすけ』(2012年)、『マシーン日記』(2001年)など再演ものに登板することが多いですよね。いずれも初演に別の俳優がキャスティングされていて。最初は「イヤだな、再演もの」と思っていました。過去にやった人の印象がどうしても強いから「初演やった人が続投すればいいのに」って。でも最近は直近の上演版から年数が経っていることも多く、僕も年齢を重ねて変わってきたこともあって……「ここまで来たら楽しんじゃえ」っていう気持ちになってきました。──そう考えるきっかけがあったのでしょうか?『ニンゲン御破算』で僕の演じた役が、(中村)勘三郎さんに当て書きされたものだったんです。芝居のタイプも普段の人間性も、明らかに僕と異なるので……そこから気にならなくなって、初演の映像を見返して意識するようなことはなくなりました。松尾さんが僕に当て書きしなさそうなセリフがいっぱいあったんですよね。『ドライブイン カリフォルニア』のアキオも、まさしく僕らしくない役。これまで経験したことがなかったぶん挑戦したくなった一方で……冒頭で麻生久美子さんと繰り広げる回想シーンの気恥ずかしさを、どうやって乗り越えようかって新たな課題も見つかって(笑)──阿部さん演じるアキオは、“兄妹愛”と呼ぶにはあまりにも純粋すぎる想いを妹マリエに抱いています。その気持ちを一身に受けるマリエには、NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(2019年)で阿部さんと夫婦役に扮した麻生さんがキャスティングされました。麻生さんって「まずやってみる」タイプの役者で、松尾さんにフィットするのかここ数年でよく起用されていらっしゃいますよね。わからないことがあっても、演出の意図を聞いたりしないんです。理屈で説明できない松尾さんの作品に「どうしてそうなるの?」と質問していたら進まないので。麻生さん、今回はどう出てくるんでしょうね。恥ずかしさ、一緒に超えられるかなぁ(苦笑)シリアスな方向へハンドル切っても成立するのでは──松尾さんは本作の告知コメント動画で「一人一役を最後まで貫く中で、心境の変化を細かい演技で立ち上げる必要がある」「キャストの年齢に合ったリアルな芝居を求める」とおっしゃっていて、「僕“以外”のもとで培った経験を存分に活かして欲しい」と期待を寄せています。これを受けて、阿部さんは大人計画の外で携わったどんなお仕事がアキオに活かせると感じていらっしゃいますか?大人計画や松尾さんの作品じゃないところだと……連続殺人鬼を演じた映画『死刑にいたる病』(2022年)をはじめ、野田秀樹さんが演出された『THE BEE』(2021年)などでシリアスな役が増えてきた感がありますね。──たしかに。松尾さん、これまでのキャリアを活かしつつ『ドライブイン カリフォルニア』のアキオで阿部さんの大人っぽい顔を見せようとしてくださっているような。どうなんだろう、ご本人に確認したわけじゃないのでわからないですね。ただ松尾さん、今回の上演にあたって大筋は変えずに時事ネタを調整するらしくて。それ聞いて「今回はネタが減ったとしても成立しそう」と感じました。1996年の戯曲で、執筆当時の松尾さんは笑いを貪欲に求めていたというか……「お客さんを笑わせてナンボ」みたく考えて、けっこう意識的に笑いを盛り込んでいた感覚があったんです。一方でいまの松尾さんはもう、(Bunkamura)シアターコクーンの芸術監督にまでなられてね。──松尾さんも“大人”になった、と?はい(笑)。この前、改めて過去の上演版を映像で観た時に……思い切ってもっと大人っぽくシリアスな方向へハンドル切っても成立するし、おもしろいんじゃないかなって。キャストの顔ぶれを拝見しても、そういうことができそうな人たちが揃っていると思います。──『ドライブイン カリフォルニア』のどんなところに、もともとの大人っぽさは見受けられますか? 松尾さんは本作の告知コメント動画で「場面転換が豊富な他作品に比べて、『ドライブイン カリフォルニア』は固定セットの中で繰り広げられる濃密な人間関係を描いている」とおっしゃっています。劇団公演じゃないから、大人っぽく感じるのかもしれませんね。初演・再演もプロデュース公演で大人計画の劇団員じゃない人がたくさん出ていたから、そういうキャストについていらっしゃるファンの方が観てもおもしろく感じてもらえるように、物語の骨格がしっかりしている気がします。扱っているテーマも時代を超えた上演に耐えうる普遍性があるんじゃないかな。だから松尾さんや大人計画の作品を知らなくても、観やすいと思いますね。──反対に、松尾作品にどっぷり浸かってきた方には新鮮に映るかもしれませんね。本作の「観やすさ」はどんなところに感じていらっしゃいますか?それぞれに想いを抱えた登場人物を見渡すと……この作品は特定のキャラクターが主人公ではない“群像劇”だということがわかってきます。イコール、誰かにフォーカスを絞らず俯瞰しやすい。田舎のドライブインに集った人たちの、おかしくも切ない悲喜こもごもを見届けてもらえたら嬉しいです。取材・文=岡山朋代撮影=荒川潤<公演情報>『ドライブイン カリフォルニア』【東京公演】2022年5月27日(金) ~6月26日(日) 本多劇場【大阪公演】2022年6月29日(水) ~7月10日(日) サンケイホールブリーゼチケット情報はこちら:
2022年05月20日26年前に松尾スズキさんが書き下ろし、18年前に再演。演劇ファンの間で名作と語り継がれる『ドライブインカリフォルニア』が再再演を果たす。田舎のドライブインを舞台に、事情を抱えた人々のややこしい思いが錯綜する物語で、阿部サダヲさんは店長のアキオを演じる。人の業が渦巻く話題の舞台が18年ぶりに再再演。ホームの大人計画で、新境地を切り開く?「初演の頃は僕も大人計画に入って3年目くらい。松尾さんの作品のなかでも大人っぽい印象でした。徳井(優)さんや小日向(文世)さんが演じた役をやるような年になったんだなあって思いでいます(笑)」一人何役も演じ、スピーディに展開していた初期の大人計画。一幕もので、じっくりと俳優の演技を見せる本作は異色だった。テンション炸裂、パンチのある役を多く演じてきた阿部さんにとって、今回の抑制のきいたアキオ役は意外だったそうだ。「あまりやったことのない役なので、面白そうだなと思います。大人計画を初めて観る人には入りやすいお話だし、ずっと観てきた人にとっては新鮮な感じがするんじゃないかな」阿部さんは、これまでも『ふくすけ』や『マシーン日記』、最近では『THE BEE』(野田秀樹作・演出)など、高い評価を得た作品の再演で主役を担ってきた。しかも、初演の記憶を塗り替えてしまうほど、自分の役にしてしまうからすごい。「再演をやるプレッシャーは、昔はありました。他の人に当て書きされた役だし、初演の人がやればいいのに、と思うことも(笑)。でも、『ニンゲン御破算』の再演で、中村勘三郎(初演時勘九郎)さんの役をやることになった頃から、さすがにふっ切れましたね。芝居も人も全く違うし、別ものとしてやっていいんだと思えるようになりました」近年、映像では『MOTHER マザー』や『死刑にいたる病』など、シリアスな作品で非道な男を演じることも増えてきた。「どんな役もやりたいと思っています。『ハードな役は辛くなりませんか?』とよく聞かれますけど、全然そんなことない。撮影が終わればすぐ切り替わりますから。殺人犯の気持ちを家にまで持ち帰っていたら迷惑ですよね?(笑)」年々演技に深みが増しているが、あまり考えてやってはいないという。「自分が観て面白いと思えないと、お客さんにも面白がってもらえない。楽しまないとダメだなとは思います。でも、満足したり、達成感を得ることはないです。千秋楽でたくさん拍手をもらっても、もっとできる、もっとやりたいと思っちゃいます」芝居の「正解」を探すのではなく、無限の可能性を追い求めることを楽しんでいる。だから、阿部さんのお芝居は一瞬も目が離せなくなるのだ。日本総合悲劇協会 VOL.7『ドライブインカリフォルニア』竹が名産の田舎町でドライブインを営むアキオ(阿部サダヲ)。東京に出ていた妹のマリエ(麻生久美子)が14年ぶりに息子を連れて帰ってくる。次第にある事情が明らかに…。5月27日(金)~6月26日(日)下北沢・本多劇場作・演出/松尾スズキ出演/阿部サダヲ、麻生久美子、皆川猿時、猫背椿、小松和重、村杉蝉之介、田村たがめ、川上友里、河合優実、東野良平、谷原章介指定席7800円ほか大人計画 TEL:03・3327・4312(平日11:00~19:00)大阪公演あり。あべ・さだを1970年生まれ。’92年より「大人計画」に参加。映画『舞妓Haaaan!!!』で日本アカデミー賞優秀主演男優賞、舞台『THE BEE』にて第29回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。映画『死刑にいたる病』公開中。※『anan』2022年5月18日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・チヨ(コラソン)ヘア&メイク・中山知美インタビュー、文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2022年05月15日庵野秀明が脚本・監督を務める『シン・仮面ライダー』より新キャストが発表され、特報映像とティザービジュアルが解禁された。1971年「仮面ライダー」放送開始から50周年の記念日となる2021年4月3日に、製作及び2023年3月の公開が発表された本作。主人公・本郷猛/仮面ライダーには池松壮亮、ヒロイン・緑川ルリ子には浜辺美波、一文字隼人/仮面ライダー第2号に柄本佑を迎え、新たなオリジナル作品として製作されている。この度『シン・仮面ライダー』の特報が劇場にて解禁。塚本晋也、手塚とおる、松尾スズキが新しいキャストとして発表され、特報映像にも登場している。そして音楽はこの特報のために制作されたオリジナルとなっており、本作の音楽を担当する「R.O.D -READ OR DIE-」「ヨルムンガンド」で知られる岩崎琢が手掛けた。また併せて、本作のティザーポスタービジュアルも解禁。チラシも制作され、本日より全国の劇場(一部劇場を除く)にて順次、掲出・設置される。そして、本日から“SHOCKER公式アプリ「SHOCKER」fromシン・仮面ライダー”がリリース。映画に登場する、秘密結社Sustainable Happiness Organization with Computational Knowledge Embedded Remodeling(通称:SHOCKER)が、映画の世界から飛び出し、SHOCKERが掲げる“人類の幸せ”がこのアプリの目的であると公言。ダウンロードした方はSHOCKERの協力者として、秘密結社SHOCKERの最新情報や構成員によるアプリだけの限定コンテンツを楽しむことができる。アプリは無料アプリとなり、各端末のアプリストアからダウンロード可能だ。「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」の始動について発表されたことで、ますます盛り上がる本作。今後の情報からも目が離せない。『シン・仮面ライダー』は2023年3月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:シン・仮面ライダー 2023年3月、全国にて公開予定©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会
2022年05月13日2022年2月24日にロシアのプーチン大統領がウクライナへの軍事作戦を宣言してから、約2か月が経とうとしています。ウクライナのゼレンスキー大統領の発表によると、国内の死者数は把握できているだけでも2千500~3千人。また、1万人もの負傷兵が出ているといいます。世界中から批判の声が寄せられ、また、各国が厳しい制裁を打ち出すも、いまだなお侵攻を止めないロシア。同年4月19日放送の情報番組『スーパーJチャンネル』(テレビ朝日系)では、プーチン大統領がロシア軍の部隊に名誉称号を授与したニュースを報じました。テレ朝・松尾由美子アナが悔し涙プーチン大統領は、ウクライナのキーウ州にあるブチャで活動したロシア軍の部隊に対し、「偉大な英雄的行動」と称え、名誉称号を授与しました。ブチャでは、多数の民間人の遺体が見つかっており、集団殺害を意味する『ジェノサイド』とする動きが世界で強まっています。また、同番組の松尾由美子アナウンサーは、ウクライナの状況を伝える際、途中涙で言葉をつまらせる一幕も。その後、すぐにニュースに戻ろうとするも、声はふるえ、謝罪の言葉を述べました。ごめんなさい、さっきの…授与のニュースが悔しい思いで読んでしまいました。すみません、冷静さを保ちます。スーパーJチャンネルーより引用冷静さが求められるアナウンサーにとって、ロシアの軍事侵攻に対し感情を表に出した松尾アナの行動は、異例と受け取られかねないものかもしれません。しかし、視聴者からは松尾アナの涙に共感する声が目立ち「みんな同じ思い」「自分ももらい泣きをしてしまった」などのコメントが寄せられています。・罪のない犠牲者の人たちや、彼らの家族のことを考えると、悲しいし悔しい。・松尾アナが、ニュースの途中で涙してしまったけれど、それが人間の感情として普通だと思う。・松尾アナの涙によって、ウクライナの悲惨な状況がより伝わってきた。いまだ終結の兆しが見えない今回の戦争。命を犠牲にしてまで得るものとは、一体なんなのかと疑問を抱かずにはいられません。先の見えない戦争に多くの人が心を痛め、また、1日も早い終結を願っています。[文・構成/grape編集部]
2022年04月20日お笑いコンビ・チョコレートプラネットの松尾駿と美容家のIKKOが出演する、ニベア花王・ニベア クリームケア ボディウォッシュの新WEBCM「洗うだけ〜!」編が、20日より公開される。新WEBCMでは、IKKOに扮した松尾とIKKOの“W(ダブル)IKKO”が泡の妖精として登場。2人がおそろいの純白ドレスに身を包み、ステップを踏みながらリズミカルに「洗うだけ~!」と連呼する。■IKKOインタビュー――今回は「精霊役」という一風変わった役どころでしたが、演じるにあたって意識したポイントは?衣装にこだわりました。松尾ちゃんにモノマネをしていただく時はいつも姉妹のようにさせていただいていて。今回精霊役ということで、近くにくると泡と泡が一緒にひっついていくようなイメージで、泡と泡の絆を表現できるような衣装にさせていただきました。――撮影の手応えをお聞かせください。松尾ちゃん、チョコプラさんは本当にお笑いの才能がある方です。いつも呼吸を合わせてくれる。そしていい方向に上手く持って行ってくれるから、いつもご一緒させていただくときは楽しくやらせていただいています。かんぺき~!!――企業モノでの“W(ダブル) IKKO”共演は約4年ぶりとのことでしたが、改めてその感想をお聞かせください。松尾ちゃんと共演できるときはいつも楽しくやらせていただいています。いつもいつもリードしてもらえるので、自分自身新鮮にできる。だからとても感謝しています。――長い間、松尾さんはモノマネを続けてこられていますが、初めて松尾さんによるIKKOさんのモノマネを見たときの印象は?リビングで掃除していた時にテレビから私の声が聞こえて。“この番組出させてもらったっけ?”というのが最初の印象なくらい、似ていたんですよね。語尾のあげ方とか母音が、自分でも錯覚するくらいでした。――モノマネのクオリティに変化はありましたか?クオリティとかそういうレベルではなくて、愛・思い・優しさを感じる。私を思ってくれている気持ちをすごく感じます。私の良いところを、一瞬一瞬、ちょっとしたスキマでも見逃さずにやっていただいているのかなと思って感謝しています。――IKKOさんから見た、今日の松尾さんのIKKOさんぶりは何点?160点!いつも凄いなと感動します。いつもご一緒させていただいた時は、その時その時の私を表現してくれて新鮮だなと思います。――「濃厚」にちなみ、最近「濃厚だな」「濃いな」と感じたエピソードは?松尾ちゃんへの感謝の気持ちが濃厚だと感じます。4年もの間、松尾ちゃんが色々なことをやるときに、どこか私のスパイスを出してくれてたり、表現してくれたりするんです。それがとてもありがたくて。ありがたさの濃厚です。とある番組で、松尾ちゃんが「お姉さんに」と言って、私に帯を買ってくれました。色々な番組で私のことをちょくちょく話題にしてくれるというのはありがたいですね。その番組に自分が出演させてもらえた時は、その帯を締めて出演しました。思い続けていただいているというその思いが濃厚で嬉しいです。――最近「心が潤ったな」という瞬間は?家に帰ったときに4匹のワンちゃんたちが出迎えてくれていることがすごく嬉しいなと思います。一緒に寝ているのですが、4匹それぞれのポジションがあって、ベッドの周りにいてくれて、それぞれ違う角度から私を見守ってくれてる感じ。至福の時です。――洗う「だけ」にちなんで、IKKOさんのこれ「だけ」は譲れないことは?番組に出演させてもらう際、番組の雰囲気などに合わせて前日に着物を5枚くらい決めておくようにしています。ですが、どんなに前日に衣装を準備しても、自分にしか分からない、微妙な顔色の変化やむくみ具合によって、当日に衣装を変更してしまうこと。これだけは譲れません(笑)。――「ニベア クリームケア ボディウォッシュ」の印象は?「W濃厚保湿」がとてもポイントだと思っていて。実際に使ってみると、テクスチャが独特で大好きでした。――ニベアのイメージを教えてください。私たちの青春時代から人気が続いていて、凄いなと思います。わたしたちの青春時代も支えてくれ、なおかつ今もこうやって人気があるというところが素晴らしいなと思います保湿に愛を込めてIKKO~!■チョコレートプラネット・松尾駿インタビュー――今回は「精霊役」という一風変わった役どころでしたが、演じるにあたって意識したポイントは?色々IKKOさんのモノマネさせてもらって、お着物とか、色んな服を着させてもらってきたのですが、まさか、IKKOさんと一緒に精霊をやれるとは思っていなかったですね。ただもう、この衣装を着れば精霊っぽさは出てると思うのでそれだけで大丈夫だなと思いました。僕自体がもうIKKOさんの精霊みたいなものなので。IKKOさんも精霊で、僕は精霊の精霊みたいな。そんな感じだと思います。――撮影の手応えをお聞かせください。完璧だと思います。コンビでも、「こうやって言おうか」など打ち合わせをしてから撮影に臨むことがあるのですが、IKKOさんとはそういうやりとりは一切なしでもバッチリ合うので、永遠にできるんじゃないかなって思います。「どんだけ~」や、「洗うだけ~」の伸ばす部分とか、ずっと終わらないんじゃないかってくらい伸ばせるので。本当に息が合うなって思いますね。やっぱり久しぶりだったんで、合うかな~? と少し不安でしたが、バッチリでしたね。――企業モノでの“W(ダブル) IKKO”共演は約4年ぶり、とのことでしたが、改めてその感想をお聞かせください。4年前にCMで共演させてもらった時に、「もう多分これが最後かな」なんて思ったのですが、まさかまたやらせていただけるなんてと感じました。IKKOさんのモノマネを本格的にやらせていただくようになったのが2017年とかだったのですが、そこから4年ほど経って、またIKKOさんとこうやってお仕事できる、というのは本当に嬉しいですね。――仕上げの髪の毛のセットもIKKOさんにやっていただいていましたね。そうなんです。全部やっていただいて。本物が偽物のセットしてる、っていうよく分からない状況ですよね(笑)。――かなり長くIKKOさんのモノマネをやられていると思いますが、随時、モノマネはアップデートしているのでしょうか? 最新のアップデートポイントなどありましたら、お聞かせください。最初は本当に「テレビに出てるIKKOさん」のモノマネだったんです。それが、色々とご一緒させていただく中で、「裏のIKKOさん」のモノマネもできるようになりました。(裏のモノマネは)IKKOさんがメイクを直してもらってる時の、「早くして、早くして! 早くして! 皆さん待ってるから早くして!」っていうモノマネ。4年前はできなかったのですが、今はできるようになった部分ですね。これに関してはIKKOさんのマネージャーさんのみにしか笑っていただけないですけれども(笑)。――松尾さんの今日の「IKKOさんぶり」を自己採点で何点?今日はもう100点だと思いますよ……いやそれか……153点です。――153点?「IKKOさん」ですね。数字はもうこの「イチ・ゴ・サン」と言っておけば大丈夫なんです(笑)。153点、IKKOさんで!――逆に100点に届かないような日もあるのでしょうか?あります。喉の調子が悪い日や、声が出ない時は本当もう最悪ですね。でもそんなときでもIKKOさんと会うと、声のチューニングが自分の中で合って、また上手くなったりするので、一緒の撮影だと全然違いますね。――音程とかもあるんですね……。はい。あと、ここ1年~2年くらいIKKOさんがこちらに寄せてきてくれてるというのもあると思います。なので2人一緒だとバチっと合って、喋っていて気持ちが良いですね。――今後IKKOさんとやりたいお仕事などありますか?バディものの警察の映画とかやりたいですね。IKKOさんとバディもののアクション映画を(笑)。たぶんみんな観たいと思うので。――バラエティ番組で会うIKKOさんと、CM撮影現場で会うIKKOさん、何か違いはありますか?台詞とかも、ちゃんとしっかり全部覚えて来られていて、凄いなと思います。バラエティの時は本当にただただ面白いIKKOさんなのですが、今回の企画のような、美に関するモノに関しては、やっぱりプロなんだなと思いました。――「濃厚」にちなんで、最近「濃厚だな」「濃いな」と感じたエピソードは?やっぱりIKKOさんに敵う濃い人はいないですよね。IKKOさんからは濃厚な、愛を頂いてるというか。会うたびに、「使ってください」とプレゼントとお手紙を頂いていて。そこから、誕生日プレゼントも毎年頂くようになって、相方の長田にも誕生日に必ずプレゼントを頂いていて。さらにそれにプラスして、自分の子どもが生まれてからは子供へのプレゼントも、誕生日のみならず色々なタイミングで頂けるんですよ。そういうのを思い返すと、やっぱりIKKOさんから濃厚な愛を頂いてるなと思います。――IKKOさんから貰ったプレゼントの中で印象的なものは?毎年バカラの高級グラスを頂いていて。特別な時だけそのグラスを使うようにしています。――最近「心が潤ったな」という瞬間は?IKKOさんのモノマネをするようになって、仕事が増えて、だいぶ経済的にも潤ったなというのはありますね。今回もこういった、“潤う”お仕事を頂けたのはやっぱりIKKOさんのお陰だなと思います。本当に、IKKOさんのモノマネをさせていただくようになってから、生活できるようになったので。そこら辺はIKKOさんに潤わせてもらってますね。――IKKOさんのモノマネをされてきたからこそ、例えば美容にも気を使うようになりましたか?ちゃんと気を使うようになりました。IKKOさんのモノマネする時に必ず、今日もそうなのですが、足の毛は絶対剃っています。こういうところからすごく気遣うようになりました。――洗う「だけ」にちなんで、松尾さんのこれ「だけ」は譲れないことは?去年、相方の長田が車を買ったんです。仕事から仕事の合間に移動するとき、どちらかが車を持っていたらその人だけ車で、持ってない人はタクシーで、みたいにバラバラでの移動が普通だと思うのですが、僕らはそこだけはちゃんと一緒に移動するようにしています。――移動の時間を大切にされているということでしょうか?結局楽なんですよね。座れば勝手に次の場所に行ってくれるっていう(笑)。相方兼運転手みたいな感じになっていますね。――長田さんはそれに対してどういった反応をされていますか?ちょっと嫌な顔はします(笑)。マネージャーやスタイリストなどみんなで一緒に移動するのですが、やっぱり楽しい時間なので、そこだけは譲れないですね。――「ニベア クリームケア ボディウォッシュ」の印象は?僕は元々乾燥肌なので、ボディケアやスキンケアって大変だなと思っていて。こういう商品があると本当に楽ですね。帰ってお風呂に入って、その後に何か塗ったりするのは、時間ももったいないし面倒くさいなって思っちゃうのですが、この商品なら毎日使っていきたいです。――ニベアのイメージを教えてください。昔からお世話になっていますし、「スキンケアとかお肌のことだったらニベアさん」っていうイメージがあります。そこのWEBCMに、IKKOさんと出られるなんてやっぱり嬉しいです。
2022年04月20日お笑いコンビ・チョコレートプラネットの長田庄平と松尾駿が出演する、LINE MUSICの新CM「君のスマホでLINE MUSIC 前⼝上」編が、18日より放送される。新CMでは、松尾がタンクトップ姿の個性的なアーティスト、長田が破天荒な司会者に扮して登場。歌番組風のスタジオで、同サービスの喜びを表現した楽曲「君のスマホでLINE MUSIC」をダンスとともに披露する。撮影で、ミラーボールやTOP10ボードなど本格的な歌番組風のセットに「おぉ! すごい」と驚く2人。CM内のダンスについて松尾は「実は、17年前から地道にやっていた“レゲエダンス”がまさかCMで披露できることになるなんてすごく感慨深いです」と嬉しそうに話し、毎カット異なる表情やキレの良い動きを次々と繰り出す。そのバリエーションの多さにスタジオは笑いに包まれていたが、踊りながらセリフを言うシーンではNGを連発。長田がすかさず「何を言ってるの?! さっきから様⼦が変なのよ!」と鋭くツッコミを入れ、これには松尾も「鬼監督だな……」とタジタジの様子だった。■チョコレートプラネット インタビュー――撮影を終えての感想をお願いします。長田:昔見ていたような往年の(歌番組の)MCをやらせていただいてめちゃくちゃ面白かったです!松尾:吉本の養成所の時からやっていたレゲエダンスがまさかCMでできるなんて! とすごく感慨深かったですね。いつ辞めてもいいです(笑)。――聞き放題・対象のLINEスタンプ使い放題がテーマのCMでしたが、お忙しいお2人が1日「使い放題」な時間があったら何をしたいですか?長田:大型のホームセンターで1日ブラブラしたいですね。工具が大好きなので。松尾:LINE MUSICで音楽聞きまくりながらお酒「飲み放題」したいですね。――LINE MUSICはプロフィールにBGMを設定することができますがご自身のテーマソングを教えてください。長田:氷室京介さんの「KISS ME」。これでネタもやらせていただきましたし、すごいテンションも上がるし……これしかないですね!松尾:「レゲエ」。僕もレゲエ好きですし、レゲエも僕のこと好きなんで……。――入学・新生活がはじまりますが、お二人が新しく挑戦したいことはありますか?長田:僕は登山ですね。今初めて言いましたけど……。全く頭になかったんですがフッと降りてきましたね。松尾:じゃあ僕も登山で!長田:登山って、できないより出来た方がいいので。絶対に登山ですね。――お笑いの賞レースにもたくさん出場されているチョコプラさんですが、人を笑顔にするために心がけていることなどがあれば教えて下さい。長田:自分が楽しむっていうのは大事です。音楽を聴いたりして気持ちをあげてお客さんの前に⽴つ。松尾:全く同じですね。自分が楽しんでいるときに、お客さんも面白いと言ってくださることが多いです。そのためにも、仕事に行くときには音楽を聴いて、バイブス上げていくのがいいんじゃないかと思います。長田:あとはちょっとした山に登ってから行くとかですかね。――新生活を楽しく過ごせるおすすめの曲を教えてください。長田:美炎-BIEN-(2人がメンバーの4人組鼻詰まり系ビジュアルバンド)の「鼻吹雪」って曲があるんですけど……めちゃくちゃテンション上がりますよ。皆さんに聞いてほしいです。松尾:レゲエから派生した「ソカ」。トリニダードトバゴの音楽「ソカ」を聞いてもらいたいですね。――視聴者の皆様に⼀⾔お願いします!長田:今回のLINE MUSICのCMはいかがでしたか?松尾:ついつい踊り出しちゃうような“使い放題”が満載のLINEMUSICの魅力が伝わるよう、僕たちも頑張りました!長田:ぜひLINEMUSICを試してみてください!
2022年04月18日舞台『命、ギガ長ス』は’19年に松尾スズキさんがプロデュースし、作・演出・出演を務めた二人舞台。今回、“W”と銘打った再演では松尾さんが演出に徹し、宮藤官九郎さんと安藤玉恵さん、三宅弘城さんとともさかりえさんの2組で上演される。松尾スズキ作品で二人芝居に挑戦。俳優としての心境は?「再演ものって、じつはなるべく避けてきたんです。自分の中で、前回とは違うことをやらなきゃいけないんじゃないかと変に構えてしまって、素直に役を演じられないというか…。この作品も、初演の松尾さんが演じた記憶がまだ鮮明にありましたからね。ただ、この機会を逃すと、次また松尾さんの演出を受けられるまでに相当時間が空くだろうなというのはあって、それならやるか、と」というのも、宮藤さんが松尾さんの演出作品に出演するのは10年ぶり。それゆえ「大人計画の劇団員でいながら、どうしても他の役者さんみたいには頻繁に出られないから、それに対する焦りもあって…」と語る。「同じ劇団の阿部(サダヲ)くんとか皆川(猿時)くんとかが松尾さんと一緒に芝居をしているのを客席で観てると、楽しいんだろうなって思って、やっぱりちょっと羨ましいんです。終演後に挨拶に行って、男子楽屋のぐっちゃぐちゃな感じを目にして、なんかいいなって思ったり」いまや朝ドラに大河ドラマも手がける当代きっての人気脚本家だ。それでもなお、本人の中で劇団員であるという肩書が大きな位置を占めているということに少し驚かされる。「大人計画って、他に行き場のない人たちがいま残っていて、長く付き合っていくために、お互い距離を取りながらうまいバランスを保っている感じなんですけど、やっぱり変な結びつきみたいなものは感じるんですね。でも、やり続けている理由の一番は、松尾さんの世界観なんだと思います。最初に現場で演劇を教わった人だし、シンプルに作品が本当に面白いんですよね。読んで面白い台本でもやってみたらわからないってものはあるけれど、松尾さんのホンの場合、劇団に入って間もない頃のまったくの素人だった僕みたいな人間が、書いてあることをそのまま言っただけでお客さんに笑ってもらえて、やっぱ面白いんだって思った原体験があって。しかもそれが、毎回更新されていってるんですよね」この「お客さんにウケたい」が、作家として忙しい日々を送りながらも俳優として舞台に立つ理由だそう。「昨日ウケたのに今日はウケないのはなんでだろう、と考えるのも面白いし。笑いじゃない方向の作品でも、こっちの芝居でお客さんの気持ちが動くのが空気でわかることがあって、気持ちいいんですよね。それが自分のホンならなおさらだけど(笑)。ここ10年、ずっと部屋でパソコンばっかり見て過ごしているから、こうして何年かに1回役者だけの現場があると、日光浴びているような感じがするのかな」今作の題材は、近年社会問題となっている8050問題。認知症の母親と50代のアルコール依存症でニートの息子を主軸に、ドキュメンタリー作家志望の女子大生が絡み、物語はひと筋縄ではいかない展開に。「人間の強さというかしたたかさを描いていて、皮肉が効いているところが松尾さんらしいなと。しかもSE(効果音)が人の声っていうめちゃくちゃ実験的なこともやっていたりする、視点が本当に面白いです」東京成人演劇部vol.2『命、ギガ長スW(ダブル)』ドキュメンタリー作家を目指す女子大生が取材対象に選んだのは、認知症の母親とニートでアルコール依存症の息子という家族。しかし取材が進むうち、親子の思わぬ真実が見えてきて…。3月4日(金)~4月3日(日)下北沢 ザ・スズナリ作・演出/松尾スズキ出演/[ギガ組]宮藤官九郎、安藤玉恵[長ス組]三宅弘城、ともさかりえ指定席6500円ほか大人計画 TEL:03・3327・4312(平日11:00~19:00)大阪、北九州、松本公演あり。くどう・かんくろう1970年7月19日生まれ、宮城県出身。脚本家としての近作に、ドラマ『俺の家の話』、映画『土竜の唄FINAL』など。TBSラジオ『宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど』でパーソナリティを務めている。※『anan』2022年3月9日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・チヨ(コラソン)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2022年03月06日「大人計画」を主宰し、作家、演出家、俳優、映画監督とマルチな才能を発揮する松尾スズキが、2019年に“演劇を始めたころの素朴な悦び”を求め自ら企画・プロデュースし、「部活」として新しく立ち上げた「東京成人演劇部」。その旗揚げ公演であり第71回読売文学賞(戯曲・シナリオ賞)受賞作『命、ギガ長ス』の再演『命、ギガ長スW(ダブル)』が、3月4日、東京下北沢・スズナリで開幕した。“8050問題”をテーマに、松尾が映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍する俳優・安藤玉恵とふたりで認知症の年老いた母親と、その年金を当てに生活しているニートでアルコール依存症の中年の息子、その親子のドキュメンタリーを撮るために彼らに密着している映像作家志望の女子大生と彼女を指導する大学教授の4人を演じた旗揚げ公演『命、ギガ長ス』は、舞台上の役者の息遣いまで感じられる空間で濃密な芝居が繰り広げられ、チケットは連日完売の大盛況。正に演劇の原点であり醍醐味を堪能させてくれる作品となった。待望の再演となる今回は、松尾が絶大なる信頼を寄せる宮藤官九郎と初演から続投の圧倒的存在感の安藤玉恵の“ギガ組”、松尾作品は「悪霊」(2013)以来の三宅弘城とキュートな魅力と実力を兼ね備え、あらゆるジャンルで活躍を続けるともさかりえによる“長ス組”のダブルキャストで上演。コロナ禍で以前よりも深刻化している “8050問題”というシリアスなテーマを扱いながらも、可笑しみやばかばかしさ、切なさのエッセンスがふんだんに詰め込まれた本作。演劇の持つ臨場感を、笑いと共に体感してほしい。上演時間は1時間45分(休憩なし)予定。ザ・スズナリでの東京公演は4月3日(日)まで。その後、大阪・北九州・松本へ巡演する。さらに東京公演の3月16日(水)、長ス組(13時の回)、ギガ組(18時の回)のライブ配信も決定している。配信特典映像として、宮藤×安藤×三宅×ともさか4名のスペシャル座談会を前後編で配信。稽古場ではお互いの稽古は見ず、決して交わることのなかったという「ギガ組」と「長ス組」のトークは配信だけの特別映像。どんな話が飛び出すのかそちらもお楽しみに。<ストーリー>80代で認知症気味の母親エイコと、ニートでアルコール依存症の50代の息子オサム。貧困生活を送っているふたりを撮影するために、ドキュメンタリー作家志望の女子大生アサダが密着していた。エイコの年金を当てにして酒を飲み続けるオサムと、パチンコに依存するエイコ。アサダが撮るドキュメンタリーのVTRを見て、彼女の所属ゼミの教授キシは、ある問題を指摘する。エイコとオサムには、ある秘密があったのだ……。キャストコメント全文&ライブ配信詳細【松尾スズキ(作・演出)コメント】命ギガ長スW、始まります!いつもの二倍の演出料、身が引き締まります!乞うご期待!【宮藤官九郎 コメント】ギガ組オサムを演じます、宮藤です。長ス組の稽古を一切見てないのですが、両方見ているスタッフさん曰く、全然違うんだそうです。なんだかこっちが間違ってるんじゃないか?と不安になりますが、安藤さんが我が道を邁進しているのでついていくしかないです。スズナリの舞台に立つのは20数年ぶりですが、とてもしっくり来ます。ギガ長スギガギガ長ス長スギガ…と複雑なスケジュールなので間違えて長ス組の日に劇場に行かないように気をつけます。【安藤玉恵 コメント】楽しみでしかなかった稽古が終わってしまいました。セリフや動きの、減ったところ、増えたところ、初演との変化にこの2年半を感じていて、終幕の演出が特に好きです。私はちょっとは成長してるんだろうか、だといいな(終わってから松尾さんに聞きたい…恐る恐る)。宮藤さんとは二度目の共演で、やっぱり、一緒に舞台にいてワクワクします。千秋楽まで楽しみます!ほんと、この「命、ギガ長ス」という戯曲は、すごいなぁ。【三宅弘城 コメント】暖かくなってきましたね。松尾さんの演出のもと、春のお天気のような「暖かいんだけどどこか不安定」なお芝居ができました。面白いと思います。そしてこんなともさかさん見たことありません。面白いです。ぜひギガ組長ス組の両方ともご覧になってください。もっと面白いと思います。【ともさかりえ コメント】新しい自分と向き合うお稽古でした。松尾さんが与えてくださる課題は難しいけど、でも楽しいです。2人芝居という、かなり追い詰められた環境ですが、三宅さんという最高のパートナーに恵まれて幸せです。三宅さんで良かった。この戯曲の素晴らしさを、ちゃんと届けられるように2人で頑張ります。ギガ組、長ス組、それぞれの「命、ギガ長ス」を楽しんでもらえた嬉しいです。公演概要東京成人演劇部vol.2『命、ギガ長スW(ダブル)』作・演出:松尾スズキ出演:ギガ組…宮藤官九郎×安藤玉恵長ス組…三宅弘城×ともさかりえ2022年3月4日(金)~4月 3日(日)東京・ザ・スズナリ2022年4月7日(木)~4月11日(月)大阪・近鉄アート館2022年4月15日(金)~4月17日(日)北九州・北九州芸術劇場 中劇場2022年4月23日(土)~4月24日(日)松本・まつもと市民芸術館 実験劇場ライブ配信詳細&配信特典◆配信対象公演:2022年3月16日(水)【長ス組】13:00の回開場12:30/開演13:00【ギガ組】18:00の回開場17:30/開演18:00★配信特典★宮藤官九郎×安藤玉恵×三宅弘城×ともさかりえキャスト4名による座談会!「稽古どうだった?」「お互いの本番観た?」など、稽古場で交わることがなかった2組のクロストークを前編後編に分けて配信限定でお届け。【長ス組】開演13:00本編終了後に《前編》【ギガ組】開演18:00 本編終了後に《後編》配信チケット販売期間:【長ス組】3/16(水)13:00まで【ギガ組】3/16(水)18:00まで配信チケット料金:3,500円(税込)チケット情報
2022年03月05日第2弾がもうすぐ放送となる「松尾スズキと30分の女優」。この度、前作より吉田羊が出演した「吉田羊の乱」がYouTubeにて無料配信スタートした。松尾スズキが毎回ひとりの女優とがっぷり四つに組んで繰り広げる至極のWOWOWオリジナルオムニバスコントドラマ「松尾スズキと30分の女優」。第1弾には吉田さん 、多部未華子 、麻生久美子、黒木華が出演、観た人をやみつきにさせた。現在、WOWOWオンデマンドにて配信中の第1弾。全4話の中から今回、「吉田羊の乱」をYouTubeで期間限定配信。そして、3月放送の第2弾は、生田絵梨花、松本穂香、松雪泰子、天海祐希の4名が出演(放送順)。どんなコントを繰り広げるのか、注目だ。松尾スズキと30分の女優「吉田羊の乱」は4月4日(月)23時59分までWOWOWオフィシャルYouTubeチャンネルにて配信。「松尾スズキと30分の女優2」は3月13日(日)23時~WOWOWプライム・WOWOWオンデマンドにて放送&配信。※WOWOWオンデマンドでは全4話を一挙配信(cinemacafe.net)
2022年02月27日お笑いコンビ・チョコレートプラネット(長田庄平、松尾駿)が8日、都内で行われた映画『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(公開中)の大ヒットバレンタインデーイベントに、女優の上白石萌歌とともに出席し、バレンタインの思い出を語った。1984年に公開され世界中で大ヒットを巻き起こした『ゴーストバスターズ』、その5年後に公開された『ゴーストバスターズ2』の正統続編となる本作。オリジナル版のゴーストバスターズ4人がニューヨークの街中でゴーストたちと戦ってから30年後、封印されていたゴーストたちが田舎町に出現し、主人公の少女フィービー(マッケナ・グレイス)たちが立ち向かう。チョコプラは「ゴーストバスターズ」の大ファンだという。松尾はNo Ghostマークのゴーストに扮し、「いろいろモノマネさせてもらったんですけど、まさかこのロゴをモノマネさせてもらえるとは思わなかった。ちゃんと認められてモノマネしている。オフィシャルでやっている。こんなうれしいことはない」と喜び、長田は「ぽっちゃり感もかなり再現度が高い」と太鼓判を押した。バレンタインの思い出を聞かれると、長田は「チョコレートプラネットっていう名前でやらせてもらっているので、バレンタインデーめっちゃ仕事していると思いきや、全くなかった。毎年2月14日はスケジュール空いていて、何も仕事入らないから単独ライブをやるっていうのをやっていた」と話した。松尾は、若手時代のバレンタインのエピソードを披露。「ライブ終わって打ち合わせしたときに、長田がご飯を買いに外に出て戻ってきたら、袋いっぱい、両手にいっぱいチョコを持っていた」と明かすと、長田は「ちょっとそのときは人気がありまして」と話した。そして、長田に「まだ待っている子がいたぞ。たぶん松尾を待っているから行ってあげたほうがいい」と言われて松尾も外に。だが、「誰からも声かけられなかった」と松尾は振り返り、長田も「こいつコンビニで缶コーヒー買って帰ってきました。ビターな思い出ですね」といじって笑いを誘った。
2022年02月08日女優の上白石萌歌、お笑いコンビ・チョコレートプラネット(長田庄平、松尾駿)が8日、都内で行われた映画『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(公開中)の大ヒットバレンタインデーイベントに出席した。1984年に公開され世界中で大ヒットを巻き起こした『ゴーストバスターズ』、その5年後に公開された『ゴーストバスターズ2』の正統続編となる本作。オリジナル版のゴーストバスターズ4人がニューヨークの街中でゴーストたちと戦ってから30年後、封印されていたゴーストたちが田舎町に出現し、主人公の少女フィービー(マッケナ・グレイス)たちが立ち向かう。本作の日本語吹替版で主人公フィービー役の声優を務めた上白石は、本作で実写の吹き替えに初挑戦。「新鮮でした。体や表情を使ってお芝居しているのとは全く異なるアプローチで、普段とは違う筋肉を使ってお芝居をしている感じがしました」と話した。チョコプラは「ゴーストバスターズ」の大ファンだという。松尾はNo Ghostマークのゴーストに扮し、「いろいろモノマネさせてもらったんですけど、まさかこのロゴをモノマネさせてもらえるとは思わなかった。ちゃんと認められてモノマネしている。オフィシャルでやっている。こんなうれしいことはない」と喜び、長田は「ぽっちゃり感もかなり再現度が高い」と評価した。そして、長田は本作について「ゴーストバスターズファンならかなり感動します。泣きました。前作ファンなら確実に感動できる」と絶賛。松尾も「本当に面白い。笑えるところもあるし、泣けるところもあったり」と感想を述べ、「表情で言うと…」とNo Ghostマークの表情を真似して笑いを誘う。2人の感想を聞き、上白石は「初代ファンの方に絶賛していただけるのは本当にうれしいです」と笑顔を見せた。また、長田はおなじみのMr.パーカーJr.のものまねで、レイ・パーカーJr.が歌う「ゴーストバスターズ」シリーズのテーマ曲を熱唱し、「影響というか、レイ・パーカーJr.の弟子みたいな感じ」と得意げにコメント。松尾は「ちゃんと言ったらパクリましたよね」と言い、本作のイベントとのコラボに「こんなことになるとは思わなかった」と2人とも喜んでいた。
2022年02月08日オムニバスコントドラマ「松尾スズキと30分の女優2」より、ビジュアルと場面写真が公開された。本作は、松尾スズキが毎回ひとりの女優とがっぷり四つに組んで繰り広げる至極のコントドラマ第2弾。今回、松尾ワールドに誘われる女優は、生田絵梨花、松本穂香、松雪泰子、天海祐希の4名(放送順)。公開された番組ビジュアルにも、松尾さんと共に写し出されている。そして、この4名がそれぞれ切り取られた、独特な世界観が覗ける場面写真も到着した。また女優陣に加え、オクイシュージ、伊勢志摩、近藤公園、皆川猿時、村杉蝉之介、町田水城ら個性豊かな面々もゲストとして出演する。なお、吉田羊、多部未華子、麻生久美子、黒木華の豪華女優陣が笑いと真っ向勝負する姿や、松尾さんの独特な笑いの世界観が、観た人をやみつきにさせ、唯一無二な番組となった第1弾は、WOWOWオンデマンドにて配信中だ。「松尾スズキと30分の女優2」は3月13日(日)23時~WOWOWにて放送・配信。(cinemacafe.net)
2022年02月07日大人計画主宰であり、シアターコクーンの芸術監督であり、コントの名手である松尾スズキが、毎回ひとりの女優とがっぷり四つに組んで繰り広げるWOWOWオリジナルコントドラマの第2弾『松尾スズキと30分の女優2』が、3月13日(日) 午後11:00からWOWOWで放送・配信される。このたび、番組のビジュアルと場面写真が公開された。『松尾スズキと30分の女優2』は、松尾スズキが毎回ひとりの女優と組んで繰り広げる各話30分のオムニバスコントドラマ。コントの名手として数々の作品を手掛けてきた松尾が描く“松尾ワールド” に今回いざなわれる女優は生田絵梨花、松本穂香、松雪泰子、天海祐希(放送順)の4人。さらに、オクイシュージ、伊勢志摩、近藤公園、皆川猿時、村杉蝉之介、町田水城ら個性豊かな面々もゲストとして出演する。また、本作品の脚本家としては、松尾スズキのほかに、「バカドリル」の著者としてカルトな人気を誇り、小説家、劇作家、アニメーターなどとして多方面で活躍する天久聖一と、演劇ファン注目の劇団「地蔵中毒」を主宰する大谷皿屋敷のふたりが第1弾に続いて参加する。第1弾は、豪華女優陣が“笑い”と真っ向勝負する姿や、松尾の独特な“笑い”の世界観が、観た人をやみつきにさせ、唯一無二な番組となった。常にパワーアップし続ける松尾の“笑い”。それぞれの女優の持ち味を最大限に生かす予測不能な至高のコントの第2弾となる。なお、2021年に放送され、吉田羊、多部未華子、麻生久美子、黒木華の4人が出演した第1弾はWOWOWオンデマンドで配信中。【番組情報】タイトル:松尾スズキと30 分の女優2放送・配信日:3月13日(日) 午後11:00スタート[WOWOWプライム][WOWOW オンデマンド]※WOWOWオンデマンドでは全4話を一挙配信※WOWOWオンデマンドでは無料トライアル実施中脚本・演出:松尾スズキ脚本:天久聖一 大谷皿屋敷音楽:益田トッシュ出演:松尾スズキ / 生田絵梨花、松本穂香、松雪泰子、天海祐希(放送順)ゲスト出演:オクイシュージ 伊勢志摩 近藤公園 / 皆川猿時 村杉蝉之介 町田水城 地蔵中毒 ほか監督:伏原正康、葛谷朱美プロデューサー:石川彰子、大西隼、長坂まき子制作協力:テレビマンユニオン製作著作:WOWOW番組URL: 【第1弾】はWOWOWオンデマンドで配信中脚本・演出:松尾スズキ脚本:天久聖一、大谷皿屋敷出演:松尾スズキ / 吉田羊、多部未華子、麻生久美子、黒木華ゲスト出演:伊勢志摩、オクイシュージ、近藤公園、笹岡征矢、地蔵中毒URL:
2022年02月07日株式会社文藝春秋コミック編集部は、マンガ『拾われた男』(原作・松尾諭、漫画・勝田文)を1月25日(火)より文春オンラインで連載開始いたします。本作は、俳優・松尾諭さんの自伝風エッセイを『風太郎不戦日記』『マリーマリーマリー』などを手がける漫画家の勝田文さんによってコミカライズしたものです。■ あらすじ俳優を志して上京した兵庫県尼崎生まれのマツオ(24)。自動販売機の下に落ちていた1枚の航空券を拾ったことから、彼の環境はめまぐるしく変わり始めーー。借金あり、貯金なし。崖っぷち俳優(志望)の行先は? 俳優・松尾諭さんによる自伝風エッセイが待望のコミカライズ。第1話は1月25日(火)に公開。毎月第2・4火曜日に更新します。第1話を読むにはこちらから: ■ 松尾諭さん、勝田文さんからのコメント松尾諭さんマンガ化の話をいただいた時は驚きました…いや、実は薄らと期待はしていたのです。でちょうどその頃『風太郎不戦日記』を読んでいて、勝田文先生に描いていただけたら最高だなと、ダメ元でお願いしてもらったところ、まさかのご快諾!しかも出来上がりが期待の斜め上を行く面白さで、僕自身一刻も早く続きが読みたいです。勝田文さん原作の軽妙な雰囲気をそのままマンガにできたら嬉しいです!■ 2022年初夏に「ディズニープラス」で実写ドラマを配信開始『拾われた男』は2022年初夏、実写ドラマ化します。監督は井上剛さん。主演に仲野太賀さん、他にも伊藤沙莉さん、草彅剛さんの出演が決まっています。■ 原作エッセイも好評発売中原作単行本は紙・電子書籍で好評発売中です。商品URL(単行本): 商品URL(電子書籍): 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年01月25日日本総合悲劇協会『ドライブイン カリフォルニア』が5月27日(金)~6月26日(日)、本多劇場にて、1996年の初演・2004年の再演から18年振りに上演されることが決定した。この発表に伴いメインビジュアルも公開されている。1996年に“21世紀の不幸を科学する”と銘打ち立ち上げられた「日本総合悲劇協会」(通称・ニッソーヒ)は、松尾スズキによる“悲劇”を基本としたプロデュース公演。その第1作として上演されたのが『ドライブイン カリフォルニア』(2004年再演)。今回は松尾があえて“悲劇を作る”という前提で作り上げた不朽の傑作悲劇が、26年の時を経てキャストを一新し再再演される。舞台は、裏手に古い竹林が広がるとある田舎町のドライブイン。経営者のアキオ(阿部サダヲ)は妹に対して、兄妹愛と括ってしまうにはあまりにも純粋な想いを抱いていた。妹・マリエ(麻生久美子)は14年前、店にたまたま訪れた芸能マネージャー若松(谷原章介)にスカウトされ、東京でアイドルデビューするも結婚を機に引退。その後、夫の自殺など数々の経験を重ね、中学生の息子・ユキヲ(田村たがめ)と共に地元へ。このカリフォルニアという名のドライブインには、腹違いの弟・ケイスケ(小松和重)、アルバイトのエミコ(河合優実)が働いていた。そして兄妹の父親・ショウゾウ(村杉蝉之介)、高校教師・大辻(皆川猿時)、アキオの恋人・マリア(川上友里)、若松の妻・クリコ(猫背椿)、クリコの不倫相手・ヤマグチ(東野良平)などを巻き込み、複雑に時が流れ始める。店長のアキオ役に大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』をはじめ、2022年5月公開予定の映画『死刑にいたる病』など多くの話題作に主演、NODA・MAP『THE BEE』での圧倒的な演技も記憶に新しい大人計画の看板俳優・阿部サダヲ。松尾作品では3年振りの主演となる。アキオの妹・マリエ役に今村昌平監督作『カンゾー先生』で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。以降、50作品以上の映画に出演、松尾作・演出の舞台『キレイ~神様と待ち合わせした女~』ではミソギ役として可憐な歌声と存在感抜群の演技を見せつけ、WOWOW『松尾スズキと30分の女優』では、松尾とのコラボレーションでそのコメディエンヌぶりを遺憾なく発揮した実力派女優・麻生久美子。マネージャーの若松役に大河ドラマ『麒麟がくる』、舞台『チョコレートドーナツ』、情報番組『めざまし8』NHK『うたコン』などの司会と幅広いジャンルで活躍し、松尾作品初参加となる俳優・谷原章介。また、高校教師大辻役に、最近はKUBOTAのCMやテレビ朝日『もしも、イケメンだけの高校があったら』レギュラー出演中の皆川猿時。クリコ役に、大小様々な舞台に出演しつつ、テレビ東京『共演NG』、テレビ朝日『あのときキスしておけば』など多数ドラマに出演の猫背椿、ケイスケ役は、TBS『#家族募集します』などの映像でも活躍し、2月にコクーン歌舞伎『天日坊』の出演が控える小松和重、ショウゾウ役にグループ魂のバイト君としても活動し『フリムンシスターズ』や『パ・ラパパンパン』と松尾作品には無くてはならない村杉蝉之介。ユキヲ役には、唯一初演から変わらずユキヲ役を演じる田村たがめと松尾作品では欠かせない俳優陣に加え、マリア役は、劇団はえぎわで活躍し、舞台『ニンゲン御破算』に続き松尾作品出演の川上友里。エミコ役は、舞台『フリムンシスターズ』で松尾作品に参加、第43回ヨコハマ映画祭・最優秀新人賞、第35回高崎映画祭・最優秀新人俳優を受賞した若手実力派女優・河合優実。ヤマグチ役は、話題の劇団「地蔵中毒」の東野良平、と総勢11名の個性豊かなキャストが集結した。笑いと悲劇が入り混じる松尾スズキならではの世界が新たなキャストで令和に蘇る。人生の悲喜こもごもが入り混じり、生きていくことの悲しさ、可笑しみを誘う本作。名優たちが演じてきた役柄を今回のキャスト達がどう演じるのか。前回、前々回を観た方も、初めて観る方も松尾ワールドが詰まった『ドライブイン カリフォルニア』に期待してほしい。<作・演出:松尾スズキ・コメント>そう言われても困る話をしてみたい。今年二本目の再演である。その性急さに意味はない。「自分にはこれしかないだのから、これで行く!」そんなつもりはさらさらない。他人の脚本もやるし。頑迷なこだわり。それは時に必要なのかもしれないが、わたしは歳をとるにつれ、むしろそれを捨て去りたい。「同じ演目でも演者次第でこうも変えることができる!」そう言いたい。わたしは、こだわらない。だから考えもなしに再演を立て続けにやっているわけだ。俳優たちは、どんどん歳をとり、どんどん入れ替わる。その残酷さの前では自分のこだわりなどどうでもいい。ただ、今目の前にいる俳優たちがおもしろく演じ、客が喜んでくれればそれでいい。その願いは、今回も叶うと信じている。おもしろい脚本だからだ。そんなことを各劇場で多数まかれるチラシでコメントしてしまえる。自信があるから。というより、もう、自由であるから。そう言ってしまいたい。いけないだろうか?<アキオ役:阿部サダヲ・コメント>初演が1996年ですから、自分もまだ若くて、「ドライブイン カリフォルニア」って大人向けの、大人の俳優さん達を集めた松尾さんの作品。という、なんとなく遠い存在だったんですけど、2022年、いつの間にか自分も大人になっていて(笑)徳井優さん、小日向文世さんがやってた役を頂けるようになりました。今回キャストも楽しみで、全く初めての方、すごい久しぶりな方、ほぼ同期でずっと一緒にやってる大人計画の人達…どうなるんでしょう…谷原さんがまとめてくれるといいなぁと勝手に思ってます(笑)<マリエ役:麻生久美子・コメント>また松尾さんの舞台に出演させていただけることを大変嬉しく思っております。再演ですのでプレッシャーも感じていますが、学びの多い日々になるよう丁寧に作品に向き合っていきたいと思います。また、阿部さんをはじめとする大人計画の皆さんと、谷原さんや初めてご一緒する方々とのお芝居も今から楽しみで待ち遠しいです。まずは私自身しっかりと立ち、自分なりのマリエを馬鹿馬鹿しくも哀しく演じられるよう精一杯頑張りたいと思います。そして今回も、初めての経験をさせていただけたり、個人的に少し楽しみなことも待っているので、不安もありつつワクワクもしています。是非、観にきていただけたら嬉しいです!<大辻役:皆川猿時・コメント>あけましておめでとうございます。私、皆川猿時、満を持して、名作『ドライブイン カリフォルニア』に初登場でございます(笑)。イエーイ!うれしッス!しかも、奥さん(田村たがめ)と4年ぶりの共演でございます(笑)。キャー!うれしはずかしッス!えー、私、皆川猿時、おかげさまで今年51歳になります。ありがとうございます。「そろそろ、年相応の落ち着いた演技を身につけなきゃ!」今、ふと思いました。あと、ちょっと痩せたいです(笑)。がんばりまーす!<クリコ役:猫背椿・コメント>「ドライブイン カリフォルニア」の初演は1996年だそうです。大昔ですね。わたしは24歳で、怖いものなど何もなく「無敵」の幟でハコ乗りだった頃です。バカは治らないままなのに怖いものだらけになってしまいましたが、大好きなこの作品に再び参加できる喜びを噛み締めつつ、少しでもたくさんのお客さまに楽しんで頂きたいなと思っています!<ケイスケ役:小松和重・コメント>初演を観て、スゴく面白かったのを覚えています。衝撃でしたね。松尾さんの作品を観たのが初めてだったので。「あぁ、大人計画ってこうゆう感じなんだぁ〜。ウチの雰囲気と全然違うし、何かみんなスゴいし、こうゆう感じの芝居に自分は関わるコト無いんだろうなぁ〜」って思ってました。なのに、まさかですよね。自分が関わるとはっ!いやぁ、正直楽しみでしかないですね。何させられんだろう?ちょっと怖いけどワクワクの方が勝ってますね。だって、楽しそうなヒトたちがいっぱい出てるし。うん。そんな感じで、よろしくお願いしますっ!<ショウゾウ役:村杉蝉之介・コメント>松尾スズキ、90年代の代表作のひとつです。「日本総合悲劇協会」です。三度目の公演です。松尾作品の中ではわかりやすいお話です。キャストも凄いです。面白いに決まってます。あとは私が頑張るだけです。はい。がんばります!<ユキヲ役:田村たがめ・コメント>「ドライブイン カリフォルニア」をまた田村のユキヲで、とメールをもらった時、え、嘘でしょう?!と。でも、クリコを猫背さんがやると聞き、もうやるしかないでしょう、と。そんなに豊富ではない私のキャリアの中で、今でも「ドライブインが好きでした」と言ってもらえる、間違いなく私の代表作といえる作品です。もうさすがにこれが最後だろうという思いで、まずはパーソナルジムに入会してみました。腹筋してたら肋骨にヒビが入りました。がんばります。。<マリア役:川上友里・コメント>この物語が好きです。次々と予定していた舞台の中止の連絡がくる日々、突如この舞台の連絡が来ました。ご連絡頂いた後、喜び、安堵、感謝色々な感情が溢れ泣き崩れました。松尾さんの体の後ろから光がバーッと出ていて私を照らしているイメージが浮かびました。まさに希望の光でした。私は面白い舞台をみると幸せを感じます。観に来てくださった方々にもそんな気持ちになっていただきたい。私が感じた希望を抱いていただきたいです。<エミコ役:河合優実・コメント>本公演に参加できること、大変嬉しく思います。2020年末、『フリムンシスターズ』で初めて松尾さんの作品に出演させて頂いたのですが、大人計画との出会いは私にとって確かにひとつの衝撃でした。大阪公演から帰京した品川駅の改札で『ドライブイン カリフォルニア』に出られることになったと電話を受け、叫び出したい気持ちを抑えながら家路についたのを鮮明に覚えています。再び、唯一無二の才能を持ち合わせた皆さんと一緒に松尾さんの物語の一部になること、大いに緊張もしますが、目一杯楽しみたいと思います。宜しくお願い致します。<ヤマグチ役:東野良平・コメント>途轍もない作品に出演させて頂けることとなりました。普段なら「最高じゃん!絶対観る!」という錚々たるキャスト陣に、自分の名前が混ざってて「いや、こいつ誰だよ!」って気持ちになります。浮き足立ちつつも、脚本を読み返す度に、再再演を迎えるこの作品に込められた松尾さんの眼差しに深い引力を感じています。松尾さんの演出のもと、大先輩の皆さんの芝居を肌で感じられることが本当に楽しみですし、身が引き締まる思いです。ご観劇後には「こいつ、よかったね。」と言ってもらえるよう、全身全霊で芝居に臨みます。<若松役:谷原章介・コメント>20代から観客として見続けてきた大人計画の舞台にやっと参加することができます。今まで、ドラマや映画、舞台などで大人計画の役者さん達とお仕事させていただきましたが、とても魅力的な方ばかり。その皆さんのホームグラウンドで共演できるのがとても楽しみです。まじめにお芝居したいと思います!■公演情報日本総合悲劇協会VOL.7『ドライブイン カリフォルニア』<東京公演>2022年5月27日(金)〜6月26日(日)会場:本多劇場前売券発売:4月9日(土)AM10:00〜チケットぴあ: <PC・スマホ>料金(税込):指定席7800円 / ヤング券3800円(観劇当日22歳以下・チケットぴあのみ取扱)<大阪公演>2022年6月29日(水)〜7月10日(日)会場:サンケイホールブリーゼ前売券発売:5月15日(日)AM10:00~チケットぴあ: Pコード:510-562料金(税込):指定席:8500円ブリーゼシート:7000円ヤング券:3800円(22歳以下 / チケットぴあのみ取扱)※ブリーゼシートはバルコニーからの観劇となるためご覧になりにくいお席です。ご了承の上ご購入ください。
2022年01月19日宣伝ポスターはキュートなヒグチユウコさんのイラスト。松尾スズキさんの次なる舞台『パ・ラパパンパン』はファンタジー!?藤本有紀作ミステリー・コメディ。緻密な演出に挑戦中。「ホンがあがったときに、19世紀のイギリスが舞台になっていて、僕にはなじみがなくて少し戸惑いました。日本でいえば江戸時代。当時の風俗などをいま調べたりしています」新作『パ・ラパパンパン』は、ドラマ『花より男子』や連続テレビ小説『ちりとてちん』などを手がけた藤本有紀さんが脚本を担当。松尾さんとは5年前にNHKの時代劇『ちかえもん』で主演と脚本家という形でタッグを組んだ。甘えた声でスランプを嘆く中年作家・近松門左衛門を“劇作家・松尾スズキ”が演じる妙味が評判を呼んだ。「藤本さんはすごくいいセリフを書かれるし、コメディセンスもある。『ちかえもん』のあとにも『みをつくし料理帖』で僕がこれまでやったことのない役を書いてくれたりして、藤本さんのホンだったらやってみたいと舞台の脚本をお願いしました」『パ・ラパパンパン』も作家が主人公。流れで不慣れなミステリーに手を出してしまったティーン向けの小説家が、編集者と共に「クリスマス・キャロル」を舞台にした殺人事件を書く。やがて現実と物語が交差していくというファンタジックなミステリー・コメディ。松尾さんは、これまでも野田秀樹作の『農業少女』やミュージカル『キャバレー』など、他の作家の戯曲を演出してきたが、新作を演出するのは初めて。「一から構築する大変さを感じています。現実と物語の世界が不思議に絡み合っていく複雑なお話なんですよね。そこをうまく表現できたら面白いと思うんですが…。自分が書くときは、俳優の立ち位置や着替えの時間などを考慮しながら書き進めますけど、そういうこと一切おまかせになってるから(笑)、挑戦を受けているんだと思って頑張ってます」藤本さんには「ミステリーであり、コメディ。ゴージャス感のあるエンターテインメントを」とオーダーしたのだそうだ。「いつもの大人計画のように、細かいふざけを入れていったら、犯人の動機もわからなくなってしまうので、きちんとセリフを置いていかないといけないんです。テレビドラマのイメージで、藤本さんだからもう少し整理されたお話を書いてくださるのかと思ったら、思い切りはっちゃけていて、最後のほうはカオス。だいぶ僕の演出に寄せてきた感じ(笑)」主人公の作家を演じるのは松たか子さん。松尾さんの監督作品『ジヌよさらば~かむろば村へ~』に出演しているが、初めて舞台で松尾演出を受ける。「松さんは表現が的確。本読みのあとに稽古場に立った、その瞬間から完成されています。大胆でいて、やりすぎず品がいい。一流の女優というのはこういう人のことを言うんだろうと毎度思います。松さんにはぜひ歌っていただきたいねと、藤本さんと早い段階から話していました」松さん演じる小説家にはどんな編集者がいいだろう?と白羽の矢が立ったのが神木隆之介さん。松尾さん作・演出の『キレイ-神様と待ち合わせした女-』で2年前に初舞台を踏んだばかりだ。「『キレイ』ではずっとボケ続けている役だったので、今回はガラリと変えて知的な役をやっていただいて、松さんに延々突っ込み続ける(笑)。神木くんも松さん同様、特別な俳優だと思います。人前に立つことが特別じゃない人たちの居方でいるというか、構えがない。歌もうまい!」確かな演技、笑いのできる俳優を集めて本物のエンターテインメントを作りたいと松尾さんは考えている。「ベタを恐れないというか、きちんと感動させたいし、きちんと笑わせたい。小ざかしくふざけることにもう興味がなくなってきたんですよね。やればやるほど、エンターテインメントを作る難しさがわかってきました。でも、難しいことにチャレンジしていきたくなるんです。やんちゃな子なのでね(笑)」COCOON PRODUCTION 2021+大人計画『パ・ラパパンパン』勢いでミステリーを書くことになったティーン向けの小説家。19世紀イギリスを舞台にミステリーを書き上げるが、真犯人が違うことに気づいてしまう。現実と物語が交差するなか、作家は真相究明に走る。11月3日(水)~28日(日)渋谷・Bunkamura シアターコクーン演出/松尾スズキ作/藤本有紀出演/松たか子、神木隆之介、大東駿介、皆川猿時、早見あかり、小松和重、菅原永二、村杉蝉之介、宍戸美和公、少路勇介、川嶋由莉、片岡正二郎、オクイシュージ、筒井真理子、坂井真紀、小日向文世S席1万1000円A席9000円コクーンシート5500円Bunkamura TEL:03・3477・3244(10:00~18:00)大阪公演あり。最新刊『人生の謎について』で新境地に。深淵なるものが詰め込まれた渾身エッセイ。「書くことの興味の対象が移り変わってきたんですよね」と松尾さん。以前は文章で笑わせることを核としていたが、最新エッセイは肚にずしりとくる内容。夢破れた青春時代から劇団創世記、家族に対する複雑な思い、コロナ禍の閉塞感など、ヘビーな事象も物語のような、独特の抒情を醸し出している。「自分の見た目が津川雅彦みたいになっちゃったので、ふざけた文章が似合わないと思ったんです」。人生の味わい深さが沁みる一冊。『人生の謎について』重厚感ある自身のポートレートがカバーの、哲学書のような装丁。縦長でペーパーバックのような軽さもある。坂本千明さんの挿画が利いている。小社刊1760円まつお・すずき1962年12月15日生まれ、福岡県出身。’88年に「大人計画」を旗揚げ、多数の作・演出を務める。2019年『命、ギガ長ス』で読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞。’20年よりBunkamura シアターコクーン芸術監督に。スーツ¥95,700(ビームスエフ)ネクタイ¥17,600(フランコバッシ)シャツ¥41,800(ルイジボレッリ)チーフ¥8,800(ロワドゥラック) 以上ビームス 六本木ヒルズ TEL:03・5775・1623※『anan』2021年11月10日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)スタイリスト・安野ともこヘア&メイク・鹿島結花(APREA)インタビュー、文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2021年11月08日大人計画の主宰であり、Bunkamuraシアターコクーンの芸術監督でもある松尾スズキ。そんな松尾は今回COCOON PRODUCTION2021+大人計画『パ・ラパパンパン』では演出に専念するという。では作品を書くのは…!?「パ・ラパパンパン」チケット情報タッグを組むのはNHKの時代劇『ちかえもん』で出会った藤本有紀。コメディセンスと洗練されたストーリーテリング、そしてセリフの面白さに松尾をして「これは勝てない」と思った作家が脚本を担当する。「精密なミステリー劇というか、一幕ものを想像していましたが、(脚本を読むと)現実世界と小説の世界を登場人物が行きつ戻りつ展開する混沌とした作品。そこには演劇的な自由さを感じます。その上トリックと伏線が最後には、見事に回収されていく。演劇とドラマが合わさった不思議な魅力に満ちた作品です」(松尾)泣かず飛ばずのティーン向け小説家が、つい雰囲気に流され「本格ミステリーを書く!」と宣言したことから物語は始まる。作家が無理矢理ひねり出したのはディケンズの『クリスマス・キャロル』を模した19世紀イギリスが舞台の物語。このままでは……と編集者が諌める中、傑作が書けたと安堵する作家。しかしあることに気づき慌てて編集者に連絡をとろうとする。そこから現実と小説の世界がないまぜになり…。作家・てまりを松たか子、そして“相方”となる編集者に神木隆之介。『クリスマス・キャロル』の登場人物でもあるスクルージを小日向文世らが演じる。「てまりという作家の頭の中の登場人物たちが実際の舞台で動く。演じるのは大変かと思いますが、遊びと楽しさが詰まった舞台になると思います」(松)。「歌や声に注目が集まりがちですが、松さんは動きに無駄がない。笑いは間と動きで決まります。無駄な動きが入ると間が崩れるんです。「笑い」ができる役者ですね、松さんは」(松尾)。果たして本作はどんな笑いの先に感動を与えてくれるのか。「クリスマスの魔法が奇跡のように思わぬ広がりを見せる、舞台上の二日間を楽しんでいただければと」(松)。「わずか二日間の物語ですが“作家が作った小説の世界観”と“作家のいる現実”。そのふたつの間で起こる出来事を解決していく推理ドラマは、私がうまく演出できたら楽しい作品になるはずです(笑)!」(松尾)。ファンタジックなミステリーコメディをぜひ劇場で。公演は11月3日(水・祝)から28日(日)まで東京・シアターコクーン、12月4日(土)から12日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて。大阪公演のチケットは11月7日(日)一般発売。取材・文:安藤善隆
2021年11月04日松尾スズキが作・演出を手掛ける『命、ギガ長スW(ダブル)』が、2022年3月より上演されることが決定。メインビジュアルが公開された。「大人計画」を主宰し、作家、演出家、俳優、映画監督とマルチな才能を発揮する松尾が、2019年に“演劇を始めたころの素朴な悦び”を求め自ら企画・プロデュースし、「部活」として新しく立ち上げた「東京成人演劇部」。旗揚げ公演となった『命、ギガ長ス』は、作・演出の松尾と映画・ドラマ・舞台で活躍する俳優・安藤玉恵による、“8050問題”をテーマにした二人芝居。登場人物は認知症の年老いた母親と、その年金を当てに生活しているニートでアルコール依存症の中年の息子、その親子のドキュメンタリーを撮るために彼らに密着している映像作家志望の女子大生と彼女を指導する大学教授の四人。舞台上の役者の息遣いまで感じられる空間で濃密な芝居が繰り広げられ、チケットは連日完売の大盛況。正に演劇の原点であり醍醐味を堪能させてくれる作品となった。そして今回、タイトルを『命、ギガ長スW(ダブル)』と一新。東京公演は初演と同じく、「ザ・スズナリ」で、約1カ月の上演となる。その後さらに大阪、北九州、松本へと巡演する。出演者には、松尾が絶大なる信頼を寄せる宮藤官九郎と初演から続投の圧倒的存在感の俳優・安藤が“ギガ組”として。松尾作品は『悪霊』(2013)以来の三宅弘城とキュートな魅力と実力を兼ね備え、あらゆるジャンルで活躍を続けるともさかりえが“長ス組”として、二人芝居に挑む。情報発表にあわせて松尾、宮藤、安藤、三宅、ともさかより、コメントが寄せられている。作・演出松尾スズキ コメントおもしろい二人芝居が書けたので、再演します。しかも今おもしろい二人芝居が書けたので、再演します。しかも今回は、2チーム。初演組の安藤玉恵、松尾組久しぶりの宮藤官九郎、待望のともさかりえ、屈強の三宅弘城、と、おもしろくならないはずがない4人でお送りします。人数が少ない芝居、最高!ギガ組宮藤官九郎コメント松尾さんの演出も、スズナリも、いつのなに以来か思い出すのも面倒なくらい、めちゃめちゃ久しぶりです。歳食ったくせに俳優としてはほとんど成長してないことを悟られないよう、いざとなったらプチ整形しようと思います。今は楽しみでしかありません。ギガ組安藤玉恵コメント松尾さんが出ない?初演は松尾さんとの二人芝居だったのに?でも「命、ギガ長ス」を再演できるなら絶対やりたい、でも誰と?え?宮藤さん?宮藤さんと二人芝居!それはもう絶対やりたい!しかも松尾さんの演出で!濃いなぁ。新しいものができそうな、無限の可能性を感じています。そしてこの震えるほど素敵な戯曲を、三宅さんともさかさんペアの芝居で、観客としても観られるなんて、こんな幸せな企画、後にも先にもなさそうです。長ス組三宅弘城コメント松尾さん宮藤くん、お二人とも役者であり、作・演出家。おれ単なる役者バカ。いやバカ役者。松尾さん宮藤くん、お二人ともスリムな印象。おれ165センチあるかないかのガチムチ。全然違う。全然違うよ。松尾さんの名作「悪霊」の時もそう思いました。でも結果的に新しい扉を松尾さんが開いてくれました。そして今回、お相手が戦友、盟友のともさかさんとくりゃあ心強い。あ、どっちがいいとかはやめときましょうね。全然違うんだから。長ス組ともさかりえコメント松尾さんに興味を持ってもらえるタイプの役者ではないと思っていたので、何かの間違いではと疑っていましたが、チラシの撮影もしたし、どうやら本当のようです。お相手の三宅さんとは不思議な縁があり、きっと前世は兄妹か何かだったのかな。この上なく信頼できる人です。ギガ組のお芝居を、客席からただ純粋に楽しめたらいいのに…と現実逃避しつつ、この素晴らしい機会を余すことなく味わいたいと切に思っていることも事実です。■公演概要東京成人演劇部vol.2『命、ギガ長スW(ダブル)』作・演出:松尾スズキ出演:ギガ組…宮藤官九郎×安藤玉恵長ス組…三宅弘城×ともさかりえ2022年3月4日(金)~4月3日(日)東京ザ・スズナリ2022年4月7日(木)~4月11日(月)大阪近鉄アート館2022年4月15日(金)~4月17日(日)北九州北九州芸術劇場中劇場2022年4月23日(土)~4月24日(日)松本まつもと市民芸術館 実験劇場公式サイト: 企画・製作:大人計画(有)モチロン
2021年11月03日女優の小芝風花が1日、都内で行われた警備ロボット「ugo TSシリーズ」事業戦略・新CM発表会に、お笑いコンビ・チョコレートプラネット(長田庄平、松尾駿)とともに出席した。小芝と同社の社員が挨拶をする様子が描かれた「ugo TSシリーズ」の新CMに出演する小芝は、キャラクターに就任した心境を求められると「"カタい社名で、じゆうな発想。"というユニークな名前(キャッチフレーズ)がついているのもすごく素敵だなと思いましたし、いろんなものに縛られずに挑戦している大成さんに起用していただけて嬉しく思っております」と喜びを口にし、完成したCMを見ての感想については「固さとユニークさが融合された、すごく楽しいCMになっているなと思いましたし、ugo君がエレベーターをボタンを押すという起用さなど、いいところがギュッと詰まったCMになっていて、すごく嬉しいです」と満足げな表情を浮かべた。また、CM内で注目してほしいポイントを聞かれた小芝は「やっぱり(ugoが)エレベーターを押すところですかね。撮影中に、ロボットが正確に階を押せることに感動して、表情が豊かでかわいくて親しみやすさもあるので、ぜひugo君に注目していただきたいです」とアピール。さらに、小芝にはサプライズで、世界で1台しかない小芝の声を発するロボットが登場し、小芝の声で『こんにちは。みなさんの安心安全を守ります』と発すると、小芝は「嬉しいー!事前に声の収録はさせていただいていたんですけど、こうやってugo君から発せられると、嬉しいのと気恥ずかしいのと…(笑)」と照れ笑いを浮かべ、「自分の声と掛け合いできることはないので不思議な感覚なんですけど、世界に1台しかない特別なugo君なので本当にうれしいです」と声を弾ませた。イベントでは、"大成兄弟"としてゲスト出演したチョコレートプラネットと小芝が、同ロボットのボイスキャストをかけたクイズ大会が行われ、小芝が全問正解し見事勝利を収めた。そして、締めのコメントを求められると、松尾は「4年前に、家に泥棒が入りそうになったことがありますので、ぜひ(ugoに)家にきてほしいです」と告白し、詳細を追求されると「ベランダから男が入ろうとしていたところを2階から見るという。Ugo君がいれば大丈夫なので早く出会いたかったです」とコメント。これに小芝は「えっ…こわーい!!」と震え上がっていた。イベント後の代表質問に応じた3人は、2021年を振り返っての感想を聞かれると、長田は「もう2カ月しかないんですね。あっという間で体感では20日くらいな感じでした。でもいろんな体験をさせていただいて、駆け抜けた感じですね」と充実した表情を浮かべ、松尾は「あと2ヶ月ということで、2021年はまだまだここからだと思っています。年末に向けてもっと頑張って、もっと売れたいと思います。ジャスティン・ビーバーと同じくらい(売れたい)」と闘志を燃やしたが、長田から「こいつはネタも何も考えてないんですけど、よくこんなこと言えるな」と突っ込まれて笑いを誘った。同じ質問に、小芝は「ドタバタでしたね。オリンピックもありましたし、本当にあっという間で、オリンピックでずっと2020だったので、2021年感がまだなくて、ずっと2020年にいたんじゃないかって(笑)。だから、あと2ヶ月で2021年を満喫したいです(笑)。巻き返します」と力を込め、2022年の抱負を尋ねられると「大成さんの"カタい社名で、じゆうな発想。"というキャッチフレーズがすごく好きなので、私もいろいろ縛られる中で自由な発想を忘れないで、伸び伸びと楽しくお仕事ができたらいいなと思いました」と目を輝かせた。
2021年11月01日東急文化村では10月27日(水)より、文化芸術の動画コンテンツ企画・制作からチケット販売までを行う「Bunkamura STREAMING(ブンカムラ ストリーミング)」をスタートさせた。ライブ配信の第1弾として、松尾スズキ演出のファンタジックなミステリーコメディ「パ・ラパパンパン」を配信する。「Bunkamura STREAMING」は“文化芸術は非日常ではなく、日々の暮らしのなかで日常的に触れるべきもの、豊かなライフスタイルを実現する価値観を養うためのもの”との思いで、約1年間の開発期間を経て始動したオリジナルのプラットフォームとなる動画ストリーミングサービス。上演中の作品のライブ配信をはじめとしたBunkamuraならではの作品の配信に加え、音楽、演劇、美術、文学など、幅広い分野での文化芸術コンテンツを随時配信していく予定という。松尾スズキ×松たか子&神木隆之介&小日向文世「パ・ラパパンパン」シアターコクーンの芸術監督・松尾スズキが、「念願の夢」と語る藤本有紀の脚本を初演出。松尾さん演出作品に初出演となる主演の松たか子をはじめ、神木隆之介、大東駿介、皆川猿時、早見あかり、小松和重、菅原永二、村杉蝉之介、宍戸美和公、少路勇介、川嶋由莉、片岡正二郎、オクイシュージ、筒井真理子、坂井真紀、小日向文世と、総勢16名の豪華&実力派キャストが大集結。現実と物語が交錯しながら、ふたつの世界で起きる事件の真相を突き止める極上のエンターテインメント作品。ライブ配信第2弾、宮沢りえ×磯村勇斗「泥人魚」唐十郎の傑作戯曲初演以来18年ぶりの上演となる、演劇史に残る傑作の演出を務めるのは、唐十郎、蜷川幸雄の両虎を師とし、アンダーグラウンド演劇に真正面から取り組んできた劇団「新宿 梁山泊」主宰の金守珍。現代のアングラ演劇界のミューズ・宮沢りえ、唐作品初参加の磯村勇斗、愛希れいか、そして風間杜夫など豪華キャストが集結。オンデマンド配信「物語なき、この世界。」7月にシアターコクーンで上演された、鬼才・三浦大輔が作・演出を手掛けた作品。新宿・歌舞伎町を舞台に、岡田将生、 峯田和伸、寺島しのぶら、個性豊かな俳優陣が集結。人生に“物語”を求める人間のエゴをあぶり出し、新たな新境地を開拓した話題作のオンデマンド配信が決定。(text:cinemacafe.net)
2021年10月27日11月のBunkamuraシアターコクーンに登場するのは、COCOON PRODUCTION2021+大人計画『パ・ラパパンパン』。数々のヒットドラマを手掛ける脚本家の藤本有紀が、芸術監督・松尾スズキのラブコールを受けて書き下ろした、ファンタジックなミステリーコメディだ。さらなる注目は主演・松たか子と演出・松尾の舞台における初タッグ。今こそ直球のエンタメを!と意志を同じくするふたりに話を聞いた。藤本有紀さんの脚本に惚れこんで――芸術監督を務めるシアターコクーンにおいては、松尾さんが自作以外の戯曲を演出するのは初めてだそうですね。松尾作者の藤本有紀さんとは、NHKの『ちかえもん』という時代劇で初めてご一緒したんですね。僕は近松門左衛門の役で、最初はどんなふうに展開するのかわからなかったんですが、とにかく台詞が面白くて。回を重ねるごとに話がどんどんミステリー仕立てになっていって、最後に謎を解き明かす……といった展開に。人形浄瑠璃が入ったり、歌のコーナーがあったり、コントみたいな内容もあって、最後にはしっかりと伏線が回収された上質のエンターテインメントになっていた。その脚本にすごく惚れちゃったから、藤本さんにお友達になってもらったんです。何度か食事をするうちに、「小劇場に何本か、書き下ろしたことがある」って話を聞き出しまして。それで、僕はあまり他人が書いた新作を演出する機会がないので、ぜひ藤本さんにお願いしようと。ちょっと残念なのは、自分が演出席にいたり、また俳優として立って稽古場をウロウロすることは、感染対策を考えると懸念があったんですね。それで最初の思惑とは違ってしまったけれど、自分が出ることは辞退して演出に専念することになったと。そういう経緯ですね。松私は、藤本さんとのお仕事は今回が初めてです。松尾さんの演出の舞台に出るのも初めてですし、松尾さんが藤本さんにホンを依頼したお芝居ということで、そのチャレンジに呼んでいただけたことにすごくワクワクしました。――今回の物語は“ファンタジックなミステリーコメディ”と伺っています。松尾台本については話し合いの末に、ものすごく長いプロットが上がってきたんです。そこにディケンズの小説『クリスマス・キャロル』という僕のまったく馴染みのない物語が入っていて、ちょっと面食らったところはありました(笑)。この物語を題材とするなら、しっかりとした予習が必要だなと。でも、現実の世界と、『クリスマス・キャロル』の世界を行き来しながら、ミステリーを解き明かしていく……といった斬新な構成になっていて、そこは意外だったし、面白いなと思いましたね。松私も台本を読んで、『クリスマス・キャロル』かあ!とびっくりして。松尾フフフ。松松尾さんにこういうアイデアがあるんだ〜と思って。最初に台本を読んだ時は、現実の世界にいる私の役よりも、『クリスマス・キャロル』の物語の中にいる人たちのほうが大変そうだな〜って印象でしたね。今稽古が始まってみて、どんどん面白い部分が見えてきて、楽しい稽古場です。テンポの合うふたり――松さんが演じる、現実の世界に登場するキャラクターは“本格ミステリーを書く羽目になった、鳴かず飛ばずのティーン向け小説家”だそうですが、どんな人物でしょうか?松稽古の最初に、松尾さんが「堪え性のない女」とおっしゃって。ああ、堪え性のない女ってあんまり言われたことないな……と新鮮に思いましたね。私にもそういうところがあるような気もして(笑)。堪え性のない女として2、3時間い続けることが、怖くもあるけど、どんどん楽しくなってきて、割とストレスなくやらせていただいています。『クリスマス・キャロル』の物語の中にも踏み込んでいったりするので、妄想好きな人にはたまらないキャラクターじゃないかな〜なんて思いながら稽古しています。松尾まあ、堪え性のない女ってだけじゃあないですけど(笑)。過去のトラウマを抱えていたりね。松そうそう!それも言われました。松尾過去のトラウマにとらわれている作家で、堪え性もない……というダメな要素の多い女なんですけど、そのトラウマが物語の核に関わってくる。そこが面白いところで、松さんには深く演じてほしいと思っています。“堪え性のない女”という一面的な人物ではないってことは、声を大にして言いたいです。(一同笑)――過去に幾つかの作品でご一緒されていると思っていたので、松尾さんの演出舞台に松さんが初登場と伺い、意外に感じました。松さんの印象や、期待するところを教えてください。松尾松さんは本当に、昔から憧れの女優さんでね。最初の出会いは映画『東京タワーオカンとボクと、時々、オトン』(2007年、松岡錠司監督作品)で、シナリオライターと女優として、でしたね。その時、出てもらって本当に嬉しくて、それ以来、大ファンであることを隠してお会いしたりしていますけど。松フフフフ。松尾僕が監督した『ジヌよさらばかむろば村へ』(2015年)という映画にも出てもらいました。松さんは、「さあ、ここから演技するぞ!エンターテインメントの世界に入るぞ!」っていう切り替えがすごく早いんですよね。堪え性がない……じゃないですけど(笑)、モタモタしないんですよ。衣装合わせの時も、衣装に着替えるところに飛んで入って着替える、みたいな。松ハハハハ!松尾そうした俊敏さって、やっぱり幼い頃からいろんな習い事をしていたり、伝統芸能の世界にドンと踏み込んで、次から次へ様々な役柄をこなしていくお父さん、お兄さんの姿を見て育ったからなのかな、なんて思いますけど。演技することや歌うことに対して「とにかくやってみる」といった潔いところがすごく好きですね。松私も今回、やっと松尾さんの舞台に出演できて嬉しいです。大人計画の方々は素敵な人たちばかりで、憧れだったので、そこに混ぜていただけることが本当に光栄ですし。今、稽古場で松尾さんを見ていて、何て言うか……松尾さんって早い!というイメージが。松尾フフフ。松考えるスピードとか、物事の切り替えとか、早い人だな〜と思いました。そして上品で、謙虚で……、それは大人計画の俳優さん、皆さんにも通じることですけど、本当に誠実な人たちで大好きだなと。とても居心地がいいです。松尾いや〜嬉しいですねえ。松さんも早い人です(笑)。松私は無駄に早いんです(笑)。――テンポの合うおふたりなんですね。稽古に入ってみての新たな発見は?松尾松さん、意外と笑かすのが好きなんだなあって。松それは松尾さんがいろいろ指示をされるからじゃないですか(笑)。松尾何でも積極的にやってくれますね。また、身のこなしがすごく素敵だな〜と思って見ています。普通、最初の本読みをやった後に立ち稽古に入る時って、モジモジされる方もいるんですよ。身の置き所がない、という感じで。松さんは、自分の立ち位置をパッと見つけて、そこに行って、ちゃんと立って、しゃべる。正しい、絵になる姿勢で。すでに成立しているんですよね。ウチの少路(勇介)とか気がついたら人の後ろにいたりする、そういうやっちゃダメなことをやる人が大人計画には多いんですよ。(一同笑)目指すは“死角がないエンタメ”――松さんは、稽古に入って見えてきた作品の魅力など、気づいた点はありますか?松作品の魅力については探っている最中で(笑)、まあコツコツやっていけば、魅力的な舞台になるかな〜と期待してやっています。でも私としては毎日、演出家の松尾さんに会っている、という喜びを感じていて。あらためて、松尾さん、演出家なんだなあ!って。松尾フフフフフ。松最初に脚本家として出会って、次に監督として、共演者として……というのを経て今、稽古場で演出してもらっていることが、本当に面白いです。今回の共演の方々もいろんな方がいて、でもまだ皆、胸の中に何かを抱えているように感じるから(笑)、とにかく私が「バカだなあ…」って思ってもらえることをいっぱいやっていけば、どんどん面白くなっていくんじゃないかと。本当に楽しいし、稽古が出来ることが幸せです。――稽古が始まったばかりですが、本番の舞台で何が起き、どんなミステリーを味わえるのか、開幕を心待ちにしています。松尾松さんのほかにも神木隆之介くんや大東俊介さん、早見あかりさん、それに小日向文世さんや筒井真理子さん、坂井真紀さんなど、結構ベテランの方々が揃っていて、そうした一流の人たちが一丸となって作り出す、あんまり深く考えなくていいエンタメ作品です(笑)。今のこの時代、シリアスに考え込むようなものを僕はあんまり観たくないから、幸か不幸かそのタイミングには合っているかなと。鬱屈した今の現実から少しでも解放されて、劇場でファンタジックな時間に酔いしれていただければいいな〜なんて思っていますね。松私も台本を読んで、あ、松尾さん、藤本さんはこれをやろうとしているのか!と思った時に、とても嬉しくなったんですよね。皆が難しい顔をして社会に斬り込む……というものとは違う(笑)、正真正銘のエンターテインメントで。これをやるからには、相当なパワーと覚悟が必要だなと思いました。お客様が何も考えずに楽しめる、そんなひとときになることを願って、劇場でお待ちしたいなと思います。松尾難しいことを言うことより、真正面からエンタメを作ることのほうが難しいと思うんですよね。松そうですね、本当に。松尾目指すは“死角がないエンタメ”、そういったものを作りたいなと思っています。取材・文上野紀子撮影:源賀津己COCOON PRODUCTION 2021+大人計画『パ・ラパパンパン』【東京公演】2021年11月3日(水)~2021年11月28日(日)会場:Bunkamuraシアターコクーン【大阪公演】2021年12月4日(水)~2021年12月12日(日)会場:森ノ宮ピロティホール
2021年10月20日舞台・COCOON PRODUCTION 2021+大人計画『パ・ラパパンパン』のオンライン取材会が15日に行われ、松たか子、松尾スズキが登場した。演出を松尾、脚本を藤本有紀氏が担当する同作。鳴かず飛ばずのティーン向け小説家(松)が、雰囲気に流されて、書き方も分からない「本格ミステリーを書く!」と宣言。担当編集者(神木隆之介)は呆れながらも構想を尋ねると、どれも見事にアガサ・クリスティーの超有名なミステリーのパクリや犯人が一瞬で分かる設定で、あれこれ修正すると逆ギレする始末だ。仕方なく編集者は構想を手伝うことにする。小説家は壮大なイメージだけは描いており、世間はクリスマスシーズンという思いつきから『クリスマス・キャロル』の世界を舞台にし、そこに登場する極悪非道の貸金業者・スクルージ(小日向文世)が殺されるというミステリーを考え始める。やっと書き終えたと安心して寝ようとした瞬間、「彼は犯人じゃない!」と気づいてしまう。書き直しをしようと慌てて編集者に連絡を取ろうとしたその時、現実でも事件が起きる――。同作について、松は「推理、トリック、アリバイ、色々な情報が出てくるし、一つの場面に出る人物も多くなったり、ギュッと少なくなったり、すごく激しいので、なかなかパワーがいるなっていうのが印象」と述べる。続けて「ふと自分がうるさすぎないか不安になった時は、皆川(猿時)さんに『大丈夫ですかね?』って聞いてます(笑)」と明かすと、松尾から「一番うるさい人に(聞いてる)」とツッコミを入れられていた。また、自身が演じる小説家を通し「(スクルージが殺されるというミステリーは)彼女の容量を上回った想像力で作った物語なのかもしれないけど、基本的に彼女は自分の身の丈と向き合いながら生きてきたように感じて。でも、物語が思わぬ奇跡の広がりを見せる。どんな人にでも細やかな奇跡は起こるのかなっていう彼女の2日間だと思う」と作品の魅力を伝えると、松尾は「すごい。うまいね」と感心した。松尾が手掛ける舞台には今回が初出演となる松。舞台で共演する大人計画のメンバーの印象を聞かれると、「皆川さんとはこれまでにも共演したことがあって、すごく信頼している」と言い、他のメンバーに関しても「すごく素敵です。松尾さんにまっすぐ向いている皆さんの姿を見ていると、本当に勉強になる。なんであんなに純粋なんだろう?って思う。どうにか(芝居を)収めようというのがない。本当に気持ちがいい」と語っていた。舞台『パ・ラパパンパン』の東京公演はBunkamura シアターコクーンにて11月3日〜28日、大阪公演は森ノ宮ピロティホールにて12月4日〜12日に上演。公演は11月10日(18:00〜)の回にてライブ配信も実施される。撮影:引地信彦
2021年10月15日