俳優の池田純矢が自身のプロジェクト「エン*ゲキ」シリーズで、オスカー・ワイルドが1893年に発表した戯曲『サロメ』を原案にした『絶唱サロメ』を上演する。「エン*ゲキ」とは、池田が「今一番面白いと思うことを今自分ができる全力で作りたいと立ち上げた場」。池田の最新の思いがもっとも集約されている舞台だ。エン*ゲキ#04「絶唱サロメ」チケット情報出演はもちろん、脚本・演出も手掛ける池田。本公演を「ミュージカルでも音楽劇でもない、新しい形の音楽と演劇の融合」と表す。「ミュージカルは感情や心情が歌になっていて、音楽劇は音楽が物語を運んでいくという性質がありますが、『絶唱サロメ』はそのどちらでもなく、歌を歌として歌います。でもライブシーンではありません(笑)。“歌います!”という宣言のもとで歌います。音楽というギミックがちゃんと物語に溶け込むように作っているので、違和感なく楽しんでいただけると思います。これは少なくとも僕はまだ見たことのない融合の仕方なので、お客様にどう届くか楽しみです」と笑顔を見せた。主演は松岡充。『サロメ』のエンタテインメント作品化と、演劇と音楽の新たな融合という企画は当初、異なるベクトルを向いていた。だが、2017年に出演した劇団鹿殺しプロデュースの舞台『不届者』で松岡と出会い、「どかんと一発、雷が落ちたような衝撃」を受けた。「松岡さんが歌ったときに歌詞や言葉が形になってどんと目の前に現れたような印象があって。その時、松岡さんというファクターを通すことによって、僕の頭の中にあったふたつの案がひとつにまとまりました」。池田は脚本を先に書き上げ、松岡に見せた。そして「これは松岡充でしかできないから、もし兄さんが断ったら、一生世に出ることはない」と迫った。しかし、松岡からはなかなか返事がなかった。ある日、恐る恐る聞いてみると「もう出演する気でいた」という答えだった。そうして動き出した本プロジェクト。原案は古典作品だが、気軽に楽しんでほしいといざなう。「演劇は娯楽。単純に遊びに来てほしいです。2時間後には“いや~楽しかったね”と劇場を出ていただける作品になっているので、まずは劇場に足を運んでいただいて、演劇体験をしてほしい」と意気込み、原作ファンに向けても「“あのシーンはこうなったんや”と思ってもらえるように作っています!」とアピールした。公演は10月5日(土)から13日(日)まで東京・紀伊國屋ホール、10月26日(土)・27日(日)大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。7月13日(土)一般発売開始。チケットぴあでは、7月7日(日)23:59まで2次プレリザーブ受付中。取材・文:岩本
2019年07月03日Netflixオリジナルシリーズ『Followers』(2020年初頭配信予定)に出演する中谷美紀、池田エライザ、蜷川実花監督が25日、都内で行われた「Netflix オリジナル作品祭」に登壇。池田は、ワンショルダーのロングドレスで大胆に肩を見せ、色気を放った。同作は、SNS社会において直接的、間接的に影響し合っている人々を、現在の“TOKYOのリアル”を交えながら描いたオリジナル作品。主人公の人気写真家・奈良リミ役を中谷、女優を夢見て上京し、挫折を味わいながらも成長していく百田なつめ役を池田が演じる。ストーリーにちなんで、人生を変えるような大きな出会いを聞かれると、池田は「今の事務所の方々に出会った瞬間」と答え、「雑誌のグランプリみたいなのになっていろんな事務所の面接を受けている中で、素敵な方々にいっぱいお会いしたんですけど、今の事務所の方々だけ『今かしこまっているだろうけど、いろんな姿があるだろうから、そこを見てそこをブラッシュアップできたらいいなと思っている。かわいこぶってるでしょ!』って」と現事務所の面接を振り返った。そして、「あ、バレてるんだなと思って。それがすごくうれしくて。かなり今の同世代の中でものびのびとやらせていただいているほうだと思うので、今の私を形成したのはその出会いからだったんじゃないかなと思っています」と語った。
2019年06月26日園子温監督が6月25日(火)、都内で行われた「Netflixオリジナル作品祭」に出席し、最新ドラマシリーズ「愛なき森で叫べ」をアピール。今年2月に心筋梗塞と診断され、手術を受けて以来、初めて公の場に立ち「一度死んで、よみがえりました」と復活を宣言した。過酷な編集作業で、 Netflixに「慰謝料を払ってもらいたい」?『恋の罪』『冷たい熱帯魚』といった作品で国際的な評価も高い園監督が、今回も実際の殺人事件をモチーフに、善悪の狭間でうごめく人間の心理、平凡な人々が被害者、また加害者となる様子を描く。「再現ドラマには興味がないし、どうアレンジすれば、自分の物語になるかなと」(園監督)。特に編集作業に長い時間がかかったと言い「その分、すばらしいものが完成したと自負している」と胸を張った。同時に「倒れた原因はすべてこれ(笑)。編集の量がものすごくて。Netflixに慰謝料を払ってもらいたい。労災ですね」とブラックジョークも。冷淡な殺人者役で主演を務める椎名桔平は「本当の意味で、あこがれの“園ワールド”に入ることができた。オファーをいただき、内容は二の次で何でもやろうと思った」と『新宿スワンII』以来2度目のタッグに感慨しきりだった。山田孝之「全裸監督」世界190か国配信に自信!「これが日本だ」イベントには伝説のAV監督・村西とおるの半生を描いたオリジナルシリーズ「全裸監督」で主演を務めた山田孝之も出席した。「人生にスピード感があって、やってることも破天荒。とてもワクワクしました」と役どころをふり返り、本作が描く狂騒こそ「これが日本だ!」と断言。世界190か国配信に自信を示す一方、「オリンピック、大丈夫かな?僕ら、どこかの国で入国拒否されたりして」とおどけて見せた。撮影を前に、村西氏本人と対面し「少し変わったところはありますけど、あくまでひとりの人間。相手を見ながら、村西とおるになる“スイッチ”があるんだと思った」と回想。「完コピのモノマネではなく、自分なりの村西とおる像を作りたかった。全力でぶつかったので、楽しかったし、終わりたくなかった。こんなことは役者人生で初めて」と特別な思い入れを語った。中谷美紀、独自の感性で主演ドラマを語る女優の中谷美紀は、蜷川実花監督によるドラマシリーズ「FOLLOWERS」をアピール。本作では、人気フォトグラファーを演じ「わたしの人生観が水墨画だとしたら、実花さんは極彩色の曼荼羅。いかに溶け込めるか意識した」と独自の感性を披露した。写真家で劇映画『Diner ダイナー』『人間失格』の公開が控える蜷川監督が、“TOKYO”を舞台にSNSに直接的、あるいは間接的に影響される女性たちのライフスタイルを、ビビッドな映像美で活写。蜷川監督にとって「5~6年準備していた」という念願の企画で、「恋愛だけ、仕事だけという一方的な女性像の描かれ方に、以前から違和感があった。もっと多様で自立した女性の姿が、日本では描かれていなかった」と作品への思いを語った。「全裸監督」「愛なき森で叫べ」は2019年、「Followers」は2020年初頭に、Netflixで全世界190か国以上へ独占配信される。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2019年06月25日Netflixオリジナルシリーズ『Followers』(2020年初頭配信予定)に出演する中谷美紀、池田エライザ、蜷川実花監督が25日、都内で行われた「Netflix オリジナル作品祭」に登壇。蜷川監督は、会話の中で池田が使った言葉をセリフとして多数採用したことを明かした。同作は、SNS社会において直接的、間接的に影響し合っている人々を、現在の“TOKYOのリアル”を交えながら描いたオリジナル作品。主人公の人気写真家・奈良リミ役を中谷美紀、女優を夢見て上京し、挫折を味わいながらも成長していく百田なつめ役を池田エライザが演じる。池田は「女優をやっている身として女優の卵の役をやらせていただいて、中にはこんなセリフ悔しくて言いたくないなって思うほど、すごく生々しい姿を描いている」と明かし、「きっと見ているみなさんのためになつめは転がり回っていると思うので、そういう方々に響くものを作れていると実感しています」と手応えを口にした。蜷川監督は「私はエライザの話を聞くのすごく好きで、撮影に入る前にいろんな話を聞いて、すごくいいことを言うのでいっぱいセリフに入れて、どんどん役がエライザに寄っていったり、エライザから聞いたヒントを若者のパートに入れたり」と池田の言葉をセリフとして取り入れたことを明かし、「めっちゃ年下なんですけど、お姉さんみたいに慕っている」と告白。そして、池田が「私が言った言葉を私の友人や恋人の役の人が言うので、言われながら『それ私が言った言葉じゃない!?』って。私の言葉に私が怒られるっておかしなことに。でも面白かったです」と振り返ると、蜷川監督は「そうだ! エライザに聞いた言葉をエライザの役を怒るときに使ったり」と笑った。主演の中谷は「女性の女性による女性のための素晴らしい作品が出来上がりそうです」とアピール。「すべての女性を応援する作品になっていると思います。お気軽に見ていただけたら」と呼びかけた。
2019年06月25日Netflixオリジナル映画『愛なき森で叫べ』(2019年秋配信)でメガホンをとった園子温監督が25日、都内で行われた「Netflix オリジナル作品祭」に登壇。今年2月に心筋梗塞で緊急搬送されたことをネタにジョークを飛ばした。園監督は冒頭のあいさつで「本当に長い時間編集して、ダビングして、その繰り返しをした結晶」と本作を表現。「すごく素晴らしいものができたと自負しております」と自信をのぞかせた。最後のあいさつでは「今年2月に心筋梗塞で倒れて、緊急搬送されて、1回死んでよみがえったんですけど、すべての原因はNetflixのこれのストレスのせいで倒れたと言っても過言ではない」と話して笑いを誘い、「ものすごい編集の量で、ものすごい長い時間をかけて作りましたので」と強調。「Netflixに慰謝料を払っていただきたいなと思いますけど…労災ですかね」とジョークを飛ばした。本作は、実際の猟奇的殺人事件にインスパイアされた実録シリーズ第三弾となるサスペンスドラマ。快活で好ましい人物のように見えるが、実際には他人を巧みな話術と暴力で支配し、金を搾り取り、出会った人々を残虐な犯行へと巻き込む冷酷な先天的犯罪者・村田丈(椎名桔平)を主人公に、人間社会の本質と人間の深溝を描き出す。同ステージには、キャストの椎名桔平、満島真之介、でんでん、武藤大司プロデューサーも登壇した。
2019年06月25日ランジェリー。その甘美で優雅、高貴な響きは私たちを惹きつける魅惑の存在。肌に最も近く触れるものだからこそ、お気に入りの、自分が一番心地よく感じるものを身に着けたい。ランジェリーに興味はあるけれど、まだ「これ!」という運命の一枚に出会ってない人も、すでにランジェリーの虜になっている人も、ランジェリーの楽しみ方や奥深さ、そのパワーにふれてほしい。そんな思いで、ランジェリーをこよなく愛す女性たち5名に集まっていただき、ランジェリーをテーマに座談会を開催しました。日常、仲間内で案外話題にのぼらないランジェリー。それゆえ制限時間がなければ、何時間でも話し込んでしまう雰囲気すらあった、ランジェラーたちの座談会。前中後編に分けてお届けします。■ランジェリー座談会の参加者(写真左から)庭野さん(開業医)ランジェリーを買うのは「月2〜3枚まで」と決めている。ランジェリーは「趣味」。柏崎さん(アパレルセレクトショップ/マーケティング担当)海外へ行く機会も多く、現地で出会ってときめいたランジェリーを買うことも度々。山田さん(料理教室主宰)インポートランジェリーも好きだが、普段使いは国内ブランドのランジェリーが多め。桜井さん(会社経営)年代によって好みの色が変わり、近年は濃い目の色が好みに。パープルやネイビーを選ぶことが増えた。石川さん(DRESSでもおなじみ。ランジェリーアドバイザー)DRESSをはじめ、さまざまなメディアでランジェリーの魅力を伝えている。■ランジェリーを着て、見て、集めて楽しむ5名。ランジェリーにはまったきっかけは?石川:今日は私の呼びかけで、集まっていただき、本当にありがとうございます。お気に入りのランジェリーも、たくさんお持ちいただいて嬉しいです!まずは、皆さんが何を機にランジェリーに魅せられていったのか、おひとりずつ話していきましょうか。柏崎:10代後半くらいから、きれいなもの、かわいいものが好きで、ランジェリーにも興味を持っていました。お気に入りのランジェリーを身に着けると、気持ちが華やぐのに気づいたんですよね。ランジェリーを少しずつ楽しみ始めるなかで、あるときからファッションとランジェリーをあわせて考えるようにもなりました。洋服だけ素敵なものを身に着けるんじゃなくて、人には見えないランジェリーもきちんとしたい。そうすることで内から自信があふれるようになり、自然とはまっていきましたね。山田:前職が客室乗務員だったこともあり、海外へ行く機会が多くありました。日本のファッション誌で紹介されていたラ・ペルラのランジェリーが気になっていたとき、タイミングよく仕事でイタリアへ行き、現地で現物を見て「わぁ、素敵!」と感動したことは、今でも覚えています。仕事中は機能性重視の下着を身に着けていたので、ランジェリーは気分転換というか、ジュエリーのように「持っているだけで嬉しい」ものとして、30代前半頃から少しずつ買い集め始めました。庭野:9年前に出産し、それから1年ほどして自分の裸を鏡でまじまじと見て、びっくりしたんです。20代のときは何もしなくてもパキッと若々しく見えた体が、1年のうちにやる気のない体になっていて……。それなりに気を使っていたつもりでしたが、授乳で胸はぺたんこ、お腹には妊娠線がくっきり。悲しくなりました。なんとかしなきゃと思って、適当に選んで着ていたブラトップやカップ付きのキャミソールを処分。きれいなものを身に着けることから始めようと思い立ち、最初にスリップやベビードールを買い始めたんです。初めてそれらを身に着けたとき、ぱっと明るい気持ちになって以来、すっかりはまっています。桜井:小学校高学年の頃、海外旅行先の美術館で、女性の裸婦像を目にして、「薄い布を添えることで、肌がきれいに透けている様は、こうも女性を美しく見せるのか」と感動したのが原点です。ませてますよね(笑)。ただ、ランジェリーのことを深く考えるようになり、買い集めるようになったのは、18〜20歳頃だったと思います。石川:皆さんのランジェリーの原点、興味深いです。私の話は以前DRESSに3本立てのコラムとして書いたので、以下を参照ください(笑)。全員:アップされた当時、気になって即読みましたよ(笑)。■「清楚な洋服の下のランジェリーは真紅……」自分だけが知る事実に快感石川:ありがとうございます(笑)。ここからはランジェリー選びについて、少しずつ伺っていきたいんですが、皆さんがランジェリーを買うときに大事にしていることはなんですか?色やデザイン……いろいろとあると思いますが。桜井:若い頃は自分がいいなと思うランジェリーと、男性が好むランジェリーは違うんだと知って、いろいろ実験した時期もありますが(笑)、大人になってからは自分の好みを追求するようになりました。とにかくヨーロッパブランドの優雅なレースが好きなので、細かい手仕事を感じさせるレースのランジェリーを集めていますね。庭野:ランジェリー好きにとって、ランジェリーは誰かに見せるために選ぶものじゃなくて、自分のために選ぶものなんですよね。清楚な装いをしてるのに、その下には実は大胆なランジェリーをまとっている……。それを知っているのは自分だけで、そんな自分が楽しいし、好き、みたいな(笑)。石川:わかります(笑)。私はここ何年も、大事な商談やプレゼンなど、「今日はキメたい!」みたいな日は必ず、赤いランジェリーを選んでました。でも、最近は白もよく着るようになって、赤はランジェリーボックスの奥の方へ(笑)。山田:出番が少なくなったランジェリーは奥にいっちゃいますね(笑)。よく身に着けるものとそうでないものは、人生のときどきで変わる気がします。石川:その日食べたいものを選ぶのと同じで、ランジェリーも自分がそのときに求める色を、自然と選ぶようになったなぁと思うんです。それこそもう、自分の感情の思うがままに(笑)。結果、自分らしく、堂々と、自然体でふるまえる気がするんです。庭野:無理したり、何かに縛られたりしたくないと思います。私は洋服はTPOに合わせるのを前提に、清楚に見えるきちんとしたものを着たいんです。でも、ランジェリーだけは誰にも見えない。子どもの受験のときも、かっちりした印象を与える洋服の下には、赤いランジェリーを身に着けて、「絶対に勝つぞ」と気合を入れていきました。ランジェリーだけは、自分が大好きなものを身に着けられる。そこに「私は自由だ」って感じるんです。■盛りタイプ、パッド……不自然なランジェリーを選ばなくなった石川:とくにお子さんや家族がいると、そうでしょうね。ランジェリーが唯一の開放になる(笑)。柏崎さんも鮮やかなお色のランジェリーが多いですよね。柏崎:風水に少し興味があるので、ランジェリーの色を選ぶとき、風水のカラーを意識することはありますね。おふたりと同じで、「今日は負けたくない。がんばるぞ!」みたいな勝負の日はやっぱり赤を選んじゃいます(笑)。初めて会う人がいる日は白を着ていきますね。桜井:色彩心理学を専門にしていることもあって、私も色選びは大事にしています。基本的には自分の気持ちが上がる色、自分の豊かさを高める色を選びますね。年代や人生の転機によっても、好きな色が変化することって、あると思うんです。30代は赤、40代はパステル系、50代はどちらかというと濃い目の色を選ぶようになりました。今の自分の肌をきれいに見せてくれる色だな、という直感も大切にしています。山田:色ではないんですが、付け心地の良さへのこだわりはあります。例えば、背中や脇まわりからお肉をかき集めて、カップに入れ込んで盛る、みたいな“矯正下着”要素があるランジェリーは選ばなくなりました。前職の同期が以前、高級な矯正下着にはまって、確かにバストアップしていましたが、私はそういうものを着ると苦しくて、仕事どころじゃなかった(笑)。石川:私も矯正は苦手です……。造りがしっかりしたランジェリーを正しく着ければ、バストはナチュラルにきれいに見せられるものだと思います。山田:当時、今より8kgくらい痩せてたので、ホントに苦しかったですね……。柏崎:持ってくるお肉がなさそう(笑)。山田:今の私だとお肉も流れているので、ちょうどいいのかもしれませんが(笑)、勧められても着けたくはないですね。無理にお肉を持ってきて、バストを大きく見せたり、丸く見せたりしなくていいや、って思うんです。もちろんランジェリーでバストをきれいに包み込んで、洋服を美しく着こなすのが理想ですが、あくまでも自然体がいいなと思うんです。庭野:不自然な状態は心地よくないですよね。今は盛るんじゃなくて、リラックスできて、昔よりははりがなくなったバストを優しく包み込むようなノンワイヤーのもの、一枚布でできたものが好きになってます。(中編へつづく)Text/池田園子2017年8月9日公開2019年5月27日更新
2019年05月27日■自分もすごく怖がり。でも『貞子』の人間ドラマには、素直に興味がわいた取材スタジオに入ってすぐ。こちらを見ながら、池田エライザは「よろしくお願いいたします」と、はっきり言った。5月24日公開の映画『貞子』のポスターで、こぼれ落ちそうなくらい目を見開いている彼女。同じ瞳なのに、今日まとう空気はやわらかく、親しみやすささえ感じる。日本を代表するホラー映画『貞子』。この有名シリーズでヒロインのバトンを受け継ぐことに、気負いはさほどなかったという。「もちろん、小さなころから知っている貞子の世界に入ることも、多くの素敵な方々が出演されてきた歴史に混ぜていただくのも、すごく光栄だと思いました。でもわたし、本当に怖がりなんです。地方のビジネスホテルに泊まるときなんて、なにか出てきたらイヤだから、上着でテレビを隠すほど。だから、台本をもらって読み始めるまでにも時間がかかって……最初の数分は、どうしても怖いからイヤだってごねたんですよ」そう言って、くすくすと笑う。「でも、みんながひたすら怖がっている貞子が、そもそもどういう思いから生まれた霊なのか。私の演じた茉優が弟に深い愛情を注いでいるのは、どうしてなのか。そういう人間ドラマの部分にすごく納得できてからは、作品が“単なるホラー”じゃなくなったんです。茉優ほどの絶望のどん底を味わったこともないし、ぜひそのお芝居を担ってみたい、という気持ちになれました」とはいっても、撮影はやはり、恐ろしいシーンが絶え間なく続く。怖がりなのに大丈夫だったんですか?と尋ねると、彼女はまた笑った。「いや、めちゃくちゃ怖かったですよ!貞子がテレビから出てくるシーンは、撮っているのを見ているだけでもすごく怖かった。いまも使われている病院をお借りして撮影したので、合間に病室で仮眠をとっていると、金縛りに遭っちゃったり……。撮影後にお祓いしていただいたので、もう詳しくは言えないけれど、本当にいろんな怪奇現象がありました」■ストイック。というより、力加減が調節できないタイプなだけしかし、作品で池田エライザが見せる“恐怖”は、彼女自身の怖がりや、現場の怪奇現象をしのぐほど、生々しく感じる。「私のお芝居は、これくらい目を見開いて身体を震わせて……というテクニックではなくて、自然とそうなってしまう精神状態に持っていこう、というやり方なんです。『このシーンを撮り終わる5時間後まで、絶対に泣きやまないぞ』みたいな。自分の息でさえうるさく感じるくらい、心をぴりつかせて臨む。だから目は真っ赤だし、鼻もぱんぱんに腫れて、不細工ですよ。だけど、そのくらい追い詰められていないと、台本で先を知っている状態から、悲鳴って出てこないんですよね」クライマックスの撮影では、床がびしょびしょになるほど涙を流し続けて、ラストシーンを迎えた。目を背けたくなるくらいの表情にしたかったから、と、こともなげに言う。そこまで演技に熱を入れるのは、どうしてなのだろう。「不器用だから、自分が手を抜いているってわかると、全部やめたくなっちゃうんですよね。適当にこなしてお金をいただくなんて、おかしいでしょう。自分だって高校生のとき、映画のチケットは高いなぁと思いながら頑張って買っていたし、いまだって値上げするかもしれないといわれてるのに……つくる側として、わざわざ朝早く現場に行って、中途半端なことをする意味がわからない。これ、芝居論とかじゃないんです。力加減が調節できないタイプだっていうだけ」自分のストイックさを、むしろちょっと持て余しているかのように話す。思わず感心して見つめていると「命かけますよ、生活かかってるんですから」と、おちゃめに付け加えた。■いい走馬燈をつくるために、ドキドキすることを追い求める手を抜くくらいなら、やらなくていい。そんなことを言いながら、彼女はじつに多才だ。モデルをやり、本を出し、芝居をする。来年公開の映画では、監督としてメガホンもとっているところだ。「全部楽しいし、全部好き。中途半端なものを世に出さないっていう芯のスタンスも、同じ。でも、それぞれの取り組み方は結構違いますね。例えばモデルは、その場で求められているものを考えて、ぱっと表現してみることの繰り返し。やっていることはお芝居と変わらないんだけど……そこそこキャリアを重ねてきて引き出しも増えたぶん、どこか軽やかだし、柔軟にできる気がします」たしかにカメラを向けると、彼女の表情はくるくる変わる。瞬発力が目に見えるような、勘の良さ。ちょっとした首の角度、腕の振り、指先のニュアンスに、モデルとしてのしなやかさを感じた。「監督作品についても、わりとやわらかい感じで取り組んでいます。昔より甘え上手になったのもあって、自分がいない間のことは、信頼できる誰かに託せる。そういう意味で、お芝居がいちばん不器用ですね。全部自分でやろうとして、没入しちゃう。でも、没入する感覚は『みんな! エスパーだよ』で園子温監督が教えてくれたもので、大切にしたいとも思っています」本当に、どのジャンルの仕事も好きなんだろう。一つひとつに向けた愛情が、にじんでいる。「いろんな新しいことにチャレンジするのは、たぶん、いい“走馬燈づくり”なんです。心が動くことをいっぱいやって、人生を豊かにしていきたい。物事の判断基準がそうなんだと思う。気になる話を聞くと、スケジュールを調整するとかよりも早く、心底ドキドキしたり、寝られないくらい楽しみになったりするから……そんなの、もうやるしかないじゃないですか。だから、本当にやりたい仕事なのに日程が合わなかったりすると、三日三晩泣くくらいショックを受けますね(笑)。それがたとえば映画だったら、監督に直接会って『また次、絶対によろしくお願いします』ってご挨拶することもある」■完璧じゃなくっていい。猪突猛進でいく。池田エライザは、立ち止まることなどないのかもしれない。迷いがないその姿は、美しい。「いつも自分に嘘がつけない人でありたい、って思うんです。うまくできなくても、それに葛藤したり、打開しようとしたりする姿が美しいから。たとえば、最初にSNSをはじめたときは『100%の池田エライザを見てほしい』と思っていました。でも、見てくださる方々は、未完成の姿に共感してくれるかもしれないんですよね。完璧でありたいっていうのは、きっとすごく独りよがりな美意識で……完璧じゃなくてもいいから真摯でいたいと思うようになって、人生そのものもすごく楽しくなりました」だけど、嘘をつかずに生きていくのは難しい。流されてうまくやるほうがずっと楽だし、勝手な偏見を持たれることだってある。「お芝居をやりはじめてから、自分が先入観を持たれやすいタイプだって気づきました。世の中で盛り上がっている“池田エライザ”と、家で静かに過ごしている“自分”のギャップがすごくて……『どうしたの?みんな、誰の話をしてるの?』となってしまった。でもそのとき、自分も同じことを周りにしてきたなって思ったんです。本当のことなんて何も知らないのに、外から聞いた評判でその人のことを決めつけて」人にされていやなことを、人にしたくない。シンプルだ。自分に嘘をつかないためにも、周りとはフラットに向き合いたい。そのために、彼女は日記を書いていると教えてくれた。「マイナスのことはスマホの日記に、プラスのことは紙の日記帳に、書き分けています。デジタルの日記は、言葉を変換できるのがいい。マイナスな感情にとらわれたときは、たくさんの類義語を調べて、なるべく自分のニュアンスに近い言葉を選ぶんです。『あの人が嫌い』というマイナスな気持ちが、じつは嫉妬や劣等感だった、ってわかったりするから。そうしたら次に同じような場面に出くわしたとき、今度は相手ともっと素直に向き合えるようになるんです」出来事や感情をつぶさに記録するクセがついたら、ありのままの自分が見えてきた。人とのコミュニケーションも変わり、周りに偏見を持ってしまうことも、ぐっと減った。「自分を見せて誰かと向き合うのも、前に進むのも怖いけど……やるっきゃない。その怖さがいいクリエイティブを生み出してくれるんだったら、怖いままでもいいと思うけど。たぶん、いまは自分を立ち止まらせる要因になっちゃう気がするんです。だから、しばらくはなんでも猪突猛進で、ね」最後は一音一音をゆっくりと発して、きゅっと笑顔になる。明日にはまた、私たちが思いも寄らないことをやってのけるかもしれない。池田エライザは、そんな予感をはらむ風だ。取材・Text/菅原さくらPhoto/玉村敬太ヘアメイク/豊田千恵スタイリスト/福田春美(pinko)映画『貞子』の情報5月24日(金)ロードショー出演:池田エライザ 塚本高史 清水尋也 姫嶋ひめか 桐山漣 ともさかりえ 佐藤仁美※桐山漣の漣は「さんずいに連(しんにょうの点が1つ)」が正式表記監督:中田秀夫原作:鈴木光司「タイド」(角川ホラー文庫)配給:KADOKAWA公式サイト:「貞子」製作委員会
2019年05月23日モデルの“みちょぱ”こと池田美優が18日、千葉・幕張メッセで開催された「Rakuten GirlsAward 2019 SPRING/SUMMER」に出演した。「EVRIS」ステージのトリを飾った池田は、ベアトップのオールインワンを着こなし、サンダル、そして手にサングラスを持って夏らしさをプラス。美しいデコルテと背中をあらわにランウェイを歩き、輝く健康美で観客を魅了した。「GirlsAward」は、2010年から年2回、「渋谷からアジアへ。そして世界へ。」をスローガンに開催している日本最大級のファッション&音楽イベント。19回目となる今回は幕張メッセにて、「もっとかわいく! もっと楽しく!」というみんなの願いを咲かせる不思議な呪文「Onedari Fantasy」をテーマに、人気モデルによるファッションショーやアーティストによるライブステージなどを開催。約3万3,300人の観客が駆けつけた。
2019年05月19日今年デビュー10周年を迎える池田エライザさん。モデルとしてキャリアをスタートし、いまや、女優として映画やドラマに欠かせない存在に。『リング』シリーズの最新作『貞子』では主演をつとめます。――今、さまざまな作品に引っ張りだこですが、ご自身の魅力はどこにあると思いますか?魅力かどうかはわからないですが、“ぽい”ことはやりません。たとえば学園ものなら、“学園ものっぽいな”と思う選択肢は切り捨てる。女優を始めた頃は、そういう“ぽい”ものが思い浮かばず自由にやって、それが私の個性だと褒めていただいていたんです。でも、ある程度いろいろな現場を見させていただき、選択肢が増えてくると、“あ、こういう感じね”とこなそうとする自分が出てくるので、それはやらないようにしています。あくまで日常のなかで、池田エライザとして得たものを使ってやろうとはしています。もちろん、監督に「それは違うよ」と言われたら変えますけどね。――以前のインタビューで、「こうなりたいと思うような人は作らないようにしている」とおっしゃっていた意味がわかりました。その人はもういるわけだし、自分がいかに自分を面白くしてあげられるかということに忙しいから、真似をするのは時間がもったいないなって。でも、その代わり、いろんな人のことが好きだし、どんな景色を見ているのか気になって、話を聞きたいって思います。このあいだは、YouTubeでメイク動画を配信している子に声をかけてお話をしました。かわいい子だった…!そこには、自分を過信しないように知識を得ているという感じもあります。そう、いつかは、もっと自分のことを褒めてあげたいですね。疲れた時に自分に対して頑張ったねと思うことはあるけど、“成し遂げたね~!”というのは一度もありませんから。――ご自身で編集を担当した本を出版したり、また、来年には監督をつとめる映画が公開されます。作り手の立場はいかがですか?振り返ると楽しいですけど、本当に地獄みたいな時間を過ごしますよね。モデルブックを作った時も、“今、湧いている意欲を逃したくない!”と思っていつも遅くまで作業していました。でも、それが好きなんだと思います。「手を抜いていいのに」と言われたら怒っちゃうと思う。世に出すもの、もし自分が死んだ時に残るようなものは手を抜きたくないんです。それは、お芝居をする立場としても同じ。劇場にお金を払って来ている方がいて、いろいろなことができる人生の2時間をいただいているのだから、少しでも“まあいいや”と思った作品は見せられないなと。お金を払ってもらって恐縮ですっていう気持ちがあるので、観た人を充実させるものでありたい。「申し訳ございません」から発展していったクリエイティブです。そういうところでも、すごくシャイなんだと思います。――シャイな性格は変えたい?プライベートでは、はい。だって、飲みにも行けないし。私がいないほうが場が上手く回ると思うから誘われても断っちゃうんです。――えっ!めちゃくちゃネガティブですね(笑)。間が悪いので、食い気味にしゃべったりとか、話しかけられていることに気づかなかったりして、みんながズデッとなっちゃうから。まだまだ勇気が出ないですね。偏食だし、普段は一人で同じお店の同じメニューばっかり食べています。最近は磯辺揚げとお米、前は週5~6日で鶏もも肉と柚子胡椒とお米を食べていました(笑)。――いろいろ挑戦されていますが、やってみたいことはありますか?映画監督の夢は叶ったので、編集まで駆け抜けたいです。怖がっていたバラエティも頑張りたいし、音楽も、もうちょっとちゃんと作ってみたい。楽しかったらなんでもいいです(笑)。私がやると面白くなりそうなものを、みなさんから募集したいですね。ただ、ボルダリングとかは無理です、引きこもりなので(笑)。家かスタジオでできることでお願いします!いけだ・えらいざ1996年4月16日生まれ。福岡県出身。2009年に雑誌『ニコラ』のモデルとしてデビュー。その後、映画『みんな!エスパーだよ!』『SUNNY 強い気持ち・強い愛』、ドラマ『ぼくは麻理のなか』をはじめ、女優としてさまざまな作品に出演。’19年は『映画 賭ケグルイ』などに出演。5月31日にはファースト写真集『pinturita』が発売。コート¥89,000パンツ¥56,000(共にAOI WANAKA TEL:03・6805・0029)靴はスタイリスト私物『貞子』ジャパニーズホラーを代表する映画『リング』シリーズの最新作『貞子』が登場。心理カウンセラーの秋川茉優(池田エライザ)は、記憶喪失の少女(姫嶋ひめか)を担当することに。しかし、ある投稿動画をきっかけに彼女の周囲で不可解な出来事が起こり始めて…。5月24日(金)から全国公開。監督は中田秀夫。※『anan』2019年5月22日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・福田春美(pinko)ヘア&メイク・豊田千恵インタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2019年05月18日女優・池田エライザが主演を務める映画『貞子』(5月24日公開)で、池田の“絶叫演技”を捉えた新場面写真が18日、公開された。「見ると1週間後に呪い殺される」という「呪いのビデオ」の恐怖を描いた、中田秀夫監督の映画『リング』(98)。中田監督が再びメガホンを握り、池田エライザをヒロインに起用したシリーズ最新作『貞子』を完成させた。池田が演じる心理カウンセラー・茉優は、病院に勤務していたある日、自宅の火事により警察に保護された一人の少女を担当する。一切の記憶をなくし、自分の名前すら言えない少女と向き合う茉優だったが、彼女の周りでは次第に奇妙な出来事が起こりはじめる。オファーが舞い込んだ当時の心境を、「日本にとどまらず世界に衝撃を与えた作品に携わることへの喜びとともに『貞子』というタイトルを私が背負っていいものか不安な気持ちになりました」と告白していた池田。今回公開された場面写真は恐怖におののく表情をしっかりと捉えており、中田監督も「はっきりした目鼻立ちやルックスはホラー映画のヒロインに向いている。 表現力抜群な慄きの表情や、叫びを十分に堪能してもらえると確信している」とその演技を絶賛している。(C)2019 「貞子」製作委員会
2019年05月18日昨年だけで7本の作品に出演するなど、映画を中心に女優として快進撃を続ける池田エライザさん。演技力はもちろん、肌を見せるような色っぽい役柄も演じるなどチャレンジングな姿勢でも注目を集め、さまざまな表情で私たちの心を魅了している。そんな彼女が、ジャパニーズホラーの金字塔ともいえる『リング』シリーズの最新作『貞子』で、主演をつとめることに。――20年以上の歴史を持つ人気シリーズの主演です。いつもはお仕事をいただくとすぐに作品の内容に目を通すのですが、今作は書かれていた「貞子」という文字が怖くてなかなか読めず…。普通なら翌日にはお返事をするのに、2日もかかりました(笑)。中田(秀夫)監督には「お会いしてお話ししたいです」と伝え、オファーしてくださった理由や、物語で伝えたいことなどを伺って、最終的に演じることを決めました。――中田監督がオファーをされた理由は何だったのでしょう。演じる秋川茉優は貞子に立ち向かっていくのですが、そうして逞しくなっていく女性を描くということを考えて、声をかけていただいたと。あと、「おめめが大きいね」と言われました(笑)。――たしかに、作中ではエライザさんの大きな瞳から、恐怖をはじめ茉優のさまざまな感情が伝わってきました。ホラー作品だからこそ気にしたことはありましたか?監督に本読みの段階で言われた、“セリフを立てる”ことです。音楽も強く入ってくる中で、観ている人の心が沸き立つように意識しました。ほかにも、このアングルに対してこのくらい目を見開くとか、その都度、監督が細かく言ってくださいましたね。これまでは、自然体で演じているところを切り取るという、日常の延長のような作品が多かったので、慣れるまでに時間がかかりました。どうしたらみなさんがドキドキするかなとか、“やめてやめて!”って思うのかとか、観る人が恐怖で心を高ぶらせるような演出を考えて、あれこれやって。悪趣味ですよね(笑)。監督が指揮をとって現場をまとめているんですが、その熱量についていく形で、スタッフもみんな魂をかけて撮っていたんじゃないかな。それぞれが、作品と雑に向き合うことは絶対にあっちゃいけないと、自分のことを顧みずにやっていた。でも、それこそが映画や何かを作る上で一番、楽しい瞬間かなと思うし、私はそういうことが好きだと感じました。――モデルや女優として表現することは好きですか?クセですね、好きというよりも。エゴかもしれないけれど、何かを吸収したら発信したいなって思っちゃう。インプットをためておけない気質で、この仕事をしていなかったら爆発しちゃうんじゃないかって思います。脳みそで思ったり感じたことを消化するために、いろんなことをするというか…。脳みそに支配されてる(笑)。もともと母が歌を歌っていたり、フィリピンのおじいちゃんおばあちゃんも役者をやっていたりと、表現することが否定されず許される環境があったからだと思います。ただ、本当は表現したいのにすごくシャイだから、真っ先になりたいと思ったのは表に出なくていい小説家でした。いまだに、映画に出る時に名前を出すのがすごく恥ずかしくて、エンドロールで自分の名前が流れるとビクッてしちゃう。ふとした時に、“あれってエライザだったんだ”と思ってもらえるくらいがちょうどいいです。でも、素の自分を見せるよりも、お芝居をしている時のほうが、呼吸は楽。――呼吸が楽、とは?たとえば22歳の役を演じるのであれば、台本が来てから演じるまでの期間で、22年の人生を埋めていきます。それができた時には突き詰められた喜びがあるし、ピュアに嬉しい。でも、舞台挨拶とかは、どんな声でしゃべればいいのかさえわからなくて…。“低い声のほうがいいのかな、でも低いと怖いから高いほうがいいかな”とか考えてしまう。最後は“まあいいや”ってなるんですけど(笑)。――役割が与えられたほうが動きやすいんですね。お芝居は楽しいものですか?簡単に楽しいと思えないところが好きです。楽しいと思っているうちは不安かもしれません。余裕があるのは素晴らしいことだけど、余裕もなくワーッとやって、あとで振り返った時に楽しかったと思えるくらいがちょうどいい。安易な楽しみと言うのはおかしいけど、そういうのはプライベートでいいと思うんです。趣味で陶芸教室に行くんですけど、そういう時は難易度の高いものに挑んだりせず、初心者コースを選びます。ガラスを使うような大変な工程は、先生に「やってやって!」って言うし(笑)。でも、お芝居はやっぱりお仕事だから、もっとチャレンジしてもいいのかなって。残機はたくさんあるから、何度穴に落ちたとしても“マンマミーア!”って頑張れます(笑)。――強い!(笑)タフな性格は昔からですか?いえいえ、全然全然!“私だけが大変な思いをしている”と思い込んでいたザコキャラのような時代は、打ったら折れちゃうみたいな感じでした。でも、映画に携わるようになり、撮影部さんも録音部さんもみんな、ある種、命を削りながら物作りをしているのを見て、みんな同じ方向を見て同じものを作っているんだなと気づいた時にタフになったというか…。みんなが同じようにしんどい中で脳みそを動かして、自分ができることをやっている環境がすごく好きでドキドキする。そこからは割と逞しいです。私、仕事では、好きになるとどこまでも尽くしたくなっちゃうみたいで。“私にできるなら!”って。1ミリでも心が動いたら、そこに便乗したいと思う。自分がやりたいとか、いいなと思ったことを、自分の物差しで判断してやっていけたらいいなと思っています。いけだ・えらいざ1996年4月16日生まれ。福岡県出身。2009年に雑誌『ニコラ』のモデルとしてデビュー。その後、映画『みんな!エスパーだよ!』『SUNNY 強い気持ち・強い愛』、ドラマ『ぼくは麻理のなか』をはじめ、女優としてさまざまな作品に出演。’19年は『映画 賭ケグルイ』などに出演。5月31日にはファースト写真集『pinturita』が発売。コート¥89,000パンツ¥56,000(共にAOI WANAKA TEL:03・6805・0029)靴はスタイリスト私物『貞子』ジャパニーズホラーを代表する映画『リング』シリーズの最新作『貞子』が登場。心理カウンセラーの秋川茉優(池田エライザ)は、記憶喪失の少女(姫嶋ひめか)を担当することに。しかし、ある投稿動画をきっかけに彼女の周囲で不可解な出来事が起こり始めて…。5月24日(金)から全国公開。監督は中田秀夫。※『anan』2019年5月22日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・福田春美(pinko)ヘア&メイク・豊田千恵インタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2019年05月16日モデルの"みちょぱ"こと池田美優が18日、都内で行われたNetflixのイベント「GWスペシャルイベント~美しきサボりのススメ~」に、お笑いコンビ・アンガールズの山根良顕、田中卓志とともに出席した。Netflixでは、10連休となるGWを" G(がんばらない)W(ウィーク) "として、" Netflix を見て、本気でサボろう!"をコンセプトに、連休に合わせて楽しめるコンテンツを多数配信する。本イベントでは、同キャンペーンのテーマに相応しく、普段、自宅で着ているような部屋着で登場した3人だったが、早々に田中は「みちょぱってそんな感じなんだ。オシャレすぎる。絶対ウソでしょ」と池田に噛みついた。これに池田が「中学生のころは団地に住んでいて、ジャージとかを着ていたんですけど、1人暮らしを始めてからは家もちゃんとした家になって、家具もこだわって買ったりすると、やっぱり部屋着もちゃんとしたほうがいいかなと思って、そこから有名なルームウエアが売っているお店で買うようになって、毎年変えているんです」と告白すると、田中は「じゃあ、使い終わったやつちょうだいよ。お母さんにあげるから」とお願いしたが、池田から「気持ち悪い」と切り捨てられ、笑いを誘った。また、休みの日のサボりエピソードを尋ねられた池田は、寝ることが大好きだといい「目覚ましかけずに寝ると20時間くらい普通に寝られて、起きたら“朝?夜?”みたいな。起きてもケータイをいじってゲームをしたりして、結局、次の日仕事なのに眠れず、寝ずに行って、その日の昼過ぎくらいに死んでるみたいな(笑)。そういうことが多いですね」と打ち明けた。さらに、GW中に新元号“令和”になることから、休み明けから新たに始めたいことを尋ねられると、田中は「目指しているのは、令和初の芸能人結婚」と目を輝かせ、「だからみちょぱ。いけるでしょ!めちゃくちゃ話題になるからさ。芸能人同士のカップル第1号みちょぱ&田中ですよ。絶対に事務所の人も喜ぶよ」と池田に猛アプローチ。これに池田は「ヤダヤダ。それで話題になるなら仕事やめたい…。私、田中さんに愛がないんですよ!」と一蹴したが、田中は「プラトニックな感じでいいから。プラトニック結婚しようと。で、いつもで離婚していいから」と諦めなかった。なお、イベントでは3名がオススメするコンテンツを紹介する一幕もあり、池田は『ロマンティックじゃない?』『クィア・アイ』、山根は『KONMARI』『ULTRAMAN』『ストレンジャー・シンクス』、田中は『リラックマとカオルさん』『ブラック・ミラー』をそれぞれアピールした。
2019年04月19日モデルの“みちょぱ”こと池田美優が13日、東京・渋谷ヒカリエホールで行われた女性ファッション誌『sweet』(宝島社)の創刊20周年イベント「sweet collection 2019」に出演した。池田は「2ndファッションショー」で、光沢のあるオレンジのスカートに、右はタンクトップ仕様で左はキャミソール仕様のアシンメトリーなトップスを組み合わせたコーデを披露。胸元あらわなセクシーな姿でランウェイを歩き、観客を魅了した。同イベントは、読者650組1,300人を招待し、日頃の感謝を込めてファッションショーやトークショーなどを実施するもの。「自分史上最高のオシャレ」をドレスコードに、おしゃれな読者が集結した。撮影:蔦野裕
2019年04月14日モデルの池田美優が17日、大阪・京セラドーム大阪で開催されたファッションイベント「KANSAI COLLECTION 2019 SPRING & SUMMER」(関コレ)に出演した。池田は「GRL」ステージで、Tシャツにショートパンツ、そしてジャケットを羽織ったコーディネートで登場し、美脚を披露。歓声が沸き起こる中、笑顔を見せながらランウェイを歩き、投げキッスやウインクも披露した。「KANSAI COLLECTION」は2011年2月に大阪で誕生し、年に2回開催している日本最大級のファッションイベント。17回目となる今回は、「誰とでも何とでも簡単につながれてしまう時代だからこそ、今そこにある本当のつながりをもっと大切にして欲しい」という思いを込めて「It’s a Small World」をテーマに掲げた。
2019年03月17日モデルで女優の池田エライザの初監督映画が製作中だということが分かった。福岡県田川市を舞台に、撮影は今夏、公開は2020年を予定しているという。池田さんは、1996年4月16日福岡県生まれ、現在22歳。モデルとして様々な雑誌やファッションショーに出演し人気を集め、また『映画 みんな!エスパーだよ!』『一礼して、キス』「ホクサイと飯さえあれば」、5月には新ヒロインに抜擢された『リング』の最新作『貞子』が公開を控え、女優としても活躍中。本作は、株式会社映画24区が「地域」「食」「高校生」をキーワードに全国の自治体と組んで製作する、兵庫県加古川市を舞台にした映画『36.8℃サンジュウロクドハチブ』(安田真奈監督)に続く『ぼくらのレシピ図鑑』シリーズの第2弾。池田さんは監督だけでなく企画・原案も務め、「文学処女」「青と僕」の下田悠子が初の映画脚本に挑戦する。今回の監督デビューに「夢が一つ叶います」と語る池田さん。「昨年末、田川市へシナリオハンティングに伺った際に、中高生・20代・お父様お母様方へと取材をさせて頂きました。そこで得た言葉を元に鋭意製作中です」と現在の状況を明かしつつ、「課題は多くありますが、時代と共に変わりゆく町で、『変わらないもの』『想い』に敏感に、池田組一丸となり皆様の心の宝箱にそっとしまっていただけるような作品作りに取り組んで参ります」とコメントしている。なお、本作のヒロインと男性キャストを広く一般から募集する全国オーディションの実施も決定。福岡を含む全国5都市(福岡・仙台・東京・長崎・熊本)で開催する。池田エライザの初監督映画は2020年、公開予定。(cinemacafe.net)
2019年03月08日モデルの池田美優が3日、神戸・ワールド記念ホールで開催されたファッションイベント「神戸コレクション 2019 SPRING/SUMMER -ガールズフェスティバル-」に出演した。池田は、雑誌『sweet』のステージに、ミニワンピース姿で登場。筋肉もついた健康的な美脚を披露しながらランウェイを歩き、観客を魅了した。終始笑顔で、観客の声援に手を振って応える場面も。先端ではキュートな投げキスをプレゼントした。「神戸コレクション」は、阪神・淡路大震災後の神戸の街を元気にしたいという想いのもと、2002年にスタート。今や国内で数多く開催されている「ガールズファッションショー」の先駆けで、毎シーズン、豪華ゲスト、アーティスト、モデルがランウェイに登場し、毎回約1万3,000人もの来場者を魅了し続けている。
2019年03月06日モデルの池田美優が3日、神戸・ワールド記念ホールで開催されたファッションイベント「神戸コレクション 2019 SPRING/SUMMER -ガールズフェスティバル-」に出演した。池田は「LUCUA osaka」ステージで、ダメージジーンズに夏らしいデザインのシャツをあわせたコーデで登場。黒のインナーから胸の谷間をのぞかせ、色気を漂わせながらランウェイを歩いて観客を魅了した。「神戸コレクション」は、阪神・淡路大震災後の神戸の街を元気にしたいという想いのもと、2002年にスタート。今や国内で数多く開催されている「ガールズファッションショー」の先駆けで、毎シーズン、豪華ゲスト、アーティスト、モデルがランウェイに登場し、毎回約1万3,000人もの来場者を魅了し続けている。
2019年03月04日映画監督の園子温(57)が2月7日、病院に救急搬送された。8日のサンケイスポーツによると園監督は心筋梗塞と診断され、そのまま入院し手術を受けた。命に別状はないが、「当面は療養を要する」と事務所はコメントしているという。独自の世界観により、出演俳優からの支持も厚い園監督。各メディアによると同日に開催されたエランドール賞授賞式後の会見で、09年の映画「愛のむきだし」に出演した松岡茉優(23)は「えっ!今、知りました」と園監督の一報に絶句。また同席していた02年の「自殺サークル」で映画デビューとなった田中圭(34)も「びっくりしました」と言葉少なだったという。11年の映画「冷たい熱帯魚」や12年の「ヒミズ」といった作品が海外でも人気の園監督は、日本映画を牽引する存在。現在は、あのニコラス・ケイジを主演に迎えたハリウッドデビュー作の準備をしている。「園監督は今後、ハリウッドを中心に制作をしていきたいと考えています。そしてハリウッドでうまくいったら日本で、新しい映画会社や映画館をつくりたいそうです。そうして古い体制やしがらみの多い日本の映画業界を変えたいという夢を持っているんです。園監督のそういった姿勢は業界でも支持されています。そのため、無事だったことにみんなが安堵しています」(映画関係者)Twitterでも園監督の復帰を望むエールが上がっている。《監督にはまだこれからハリウッド随一の怪優ニコラス・ケイジと映画を撮るという超ビッグプロジェクトがあるのです!早く元気になって欲しいです!》《完治してニコラスケイジ主演のハリウッド映画を完成させて世界をあっと言わせてくれ!!》《たのむで、ハリウッド》心筋梗塞は喫煙と関連が強いとされているが、園監督は大の愛煙家。8日のスポーツ報知によると、「150回以上も禁煙を試みたが、できなかったようだ」と関係者は明かしているという。映画ファンのためにも、身体には気をつけてほしい。
2019年02月08日女優の池田エライザが、中田秀夫監督作の『貞子』(5月24日公開)で主演を務めることが8日、発表された。1998年、「見た者は1週間後に呪い殺される」という「呪いのビデオ」の恐怖を描いた鈴木光司氏の小説を中田監督が映画化した『リング』。ビデオテープを介して呪いが拡散されていく設定が話題を呼び、興行収入は20億円を突破。Jホラーブームの火付け役となった。また、『リング』と同時上映された『らせん』に続き、1999年に公開された続編『リング2』が興行収入42億円を記録。ブラウン管テレビから這い出ていた貞子は2012年以降、デジタル変革に適応した「現代版貞子」として蘇り、3Dとなってスクリーンから飛び出す『貞子3D』(12)、ユーザーのスマホと本編を連動させた『貞子3D2』(13)、配給会社を越えて2大ホラーキャラクターが共演・対決した『貞子 vs 伽椰子』(16)と、時代の変化に合わせてホラー映画界を牽引してきた。このシリーズの最新作となるのが、今回発表された『貞子』。これまで同シリーズは、松嶋菜々子(『リング』)、中谷美紀(『らせん』)、仲間由紀恵(『リング0 バースデイ』)、石原さとみ(『貞子3D』)といったそうそうたる女優が代々ヒロインを務めてきた。池田エライザ演じる茉優は、心理カウンセラーとして病院に勤務していたある日、自宅の火事により警察に保護された一人の少女を担当する。一切の記憶をなくし、自分の名前すら言えない少女と向き合う茉優だったが、彼女の周りでは次第に奇妙な出来事が起こりはじめる。主演に抜てきされた池田は、「お話をいただいた時は、日本にとどまらず世界に衝撃を与えた作品に携わることへの喜びとともに『貞子』というタイトルを私が背負っていいものか不安な気持ちになりました」と吐露。「ですが監督の熱のこもった言葉達に救われて、この作品に身を投じること決意いたしました」と意気込み、「平穏な世界にじわじわと迫り来る恐怖…。現場は穏やかに見えて、いつも何処か張り詰めていました。生唾を飲んで、身を硬直させ、冷や汗をかき…最後にはそこが映画館である。ということに安堵していただける…のかな。保証はできませんが、1つ言えるのはこの映画、容赦ないです。どうか楽しみに待っていてください」と呼びかける。一方の中田監督は、「『リング』では『この映画で世に出たい』の一心でありったけの情熱を注いだし、アメリカの『ザ・リング2』では、ハリウッドのスタジオ映画を指揮するという、胸踊る体験も得た。時を経て、今回の『貞子』では、今、純粋に私自身が『イケてる』と思うホラー表現をシンプルに、がむしゃらに追求したつもりだ。『リング』を同時代で観てくれた世代にとっては、『そうそう!』と肯いてもらえるものを、観てはなくとも貞子の風貌、動きは知っているティーンたちには、『今度の貞子はここが違う、スゴい!』と驚愕してもらえるものを目指した。ヒロイン、池田エライザさんには、弱きものを思う優しさと貞子に立ち向かう逞しさを喜怒哀楽十二分に表現してもらった。新時代のスクリーミング・ヒロイン誕生だと自負している」とコメントを寄せている。
2019年02月08日『人のセックスを笑うな』という小説がある。大人になったいまも不意に思い出し、やっぱり優れたタイトルだなぁと改めて感心する。と同時に、あれは「人の性的嗜好を笑うな」というメッセージだったのではないか、とも考える。縛られると興奮する。逆に相手を縛ると興奮する。胸板が厚い人に抱き締められると興奮する。目隠しをされると興奮する、などなど。人の性的嗜好、つまり性的な事柄に関する好みは、人の数だけある。しかも、ひとりにつきひとつずつ、というわけではなく、ひとりが複数持ち得るものでもある。■性的嗜好を示したら、笑われた昔、男から「ひとりで(セルフプレジャーを)する姿を見せてほしい」と言われたことがある。別の男からは「お風呂で俺と同時におしっこしてほしい」と提案された。その度に、彼にはこんな一面があったのかと、新たな発見をしてうれしくなった記憶がある。みんな、それぞれの人生経験から、いろいろな性的ファンタジーを醸成している。どんな性的嗜好であれ(人の心身をお互いの同意なく一方的に傷つけるものは論外だけど)、他人が否定したり軽蔑したりすべきものではない。それは性という枠内にある「趣味」のようなものだから。昔、男に「手首を柔らかく縛ってほしい」と伝えたら、「えー、SM好きなの!?」と笑われた挙げ句、スルーされたことがある。バカにされているようで、すごく虚しい気持ちになった。純粋に楽しみたかっただけなのに。性的嗜好を開示しても、取り合ってもらえず、ただ冷笑されて、変態扱いされる。私の経験はささやかで、たいして傷つかなかったけれど、もっとひどいこと、攻撃的なことを言われたことがある人だっているだろう。一度でもそんな経験をすると、次にセックスする相手に対して、自分の性的嗜好を明らかにしづらくなる。本当はこうしたいのに、言うと変な空気になるんじゃないかと思うあまり、言い出せないために、心から満足するセックスができない。そんな弊害があると思う。■女性が風俗店を利用するのは変ですか私は心から満たされるセックスをした経験が数少ない。原因は、自分の性的嗜好を明示できていないことにある、と考えている。そんなとき出会ったのが映画『娼年』だった。原作の小説『娼年』(石田衣良,集英社,2001年)は20代半ばで読んでいた。男性に体を売る女性が「娼婦」だから、女性に体を売る若い男性は「娼年」。文字通り、女性に対してサービスをする男性が主人公の作品だ。『娼年』を手にとったのは、もともと性風俗産業に興味があったから。人類から性欲が枯渇しない限り、潤い続ける業界だから。それに、「性」には「生」という文字が含まれる。生きているあいだは、自分自身も性と付き合っていかなければならないような気がした。男性が風俗店を利用するのはおかしなことではないという見方がある。その一方で、女性が風俗店を利用すると露骨に引く人がいる。女性が性欲を表に出せば、「ビッチ」と揶揄される……そんな不平等への不愉快な感覚や疑問が長いこと私の中に蓄積されていた。以上のように、性への興味・女性の性をとりまく環境への不満を抱えていた私は、映画『娼年』で描かれた世界に舞い降りたくなった。■自分の欲望を満たすだけのセックス『娼年』の主人公、森中領(以下、リョウ)は大学生。松坂桃李演じるリョウは、感情の振れ幅が少ない日々を過ごしている。大学には週1回しか顔を出さず、バーテンダーのアルバイトを淡々とこなす生活。優秀な大学の学生で、見た目も整っているため「高スペック男子」として女性にモテて、セックスの機会には事欠かないけれど、自分の欲を満たすだけのセックスしかしたことがない。「女なんてつまんないよ」「セックスなんて、手順が決まった面倒な運動」と、淡々と口にする。一夜を共にしても、相手の名前すら覚えていない。まるでオナニーのようなセックス。女性を性欲を発散する「道具」として使っているように見える。どこか寂しく、傷ついているかのようで、光が見えない、空洞のような瞳をした若い男――それが私が抱いたリョウの第一印象だ。しかし、転機は思いがけないときにやってくる。リョウの幼なじみでホストをしている田島進也(小柳友)が、売上に貢献してくれる「太客」になりそうなお金持ちの女性を、リョウが働くバーに連れてきたのだ。リョウの運命を変える御堂静香(真飛聖)との出会い。静香は会員制ボーイズクラブ、言い換えると出張ホストクラブのオーナーで、リョウがお酒を作るのを見て、スカウトしようと決意する。バーの閉店時間、外で待っていた静香は、リョウをクルマに乗せる。■女はつまらなくなんてないし、セックスは面倒な運動なんかじゃない行き先は静香が経営するLe Club Passion。静香はリョウにこんなミッションを課す。彼女の娘・咲良(冨手麻妙)とセックスしなさい、と。これはテスト。リョウが女性に対し、どんなセックスをするのかを見て、クラブで働いてもらうかどうかを決めるのだ。咲良は生まれつき耳が聞こえない。静香という傍観者がいる前で、リョウは戸惑いながらも、咲良を抱く。体への触れ方がときに雑だったり、痛がる咲良への配慮が足りなかったり、未熟と言ってもいいセックスだったが、なんとかギリギリ合格したリョウ。セックス中に言葉を交わし合うという、自分が慣れ親しんだコミュニケーションができないなか、リョウは不器用ながらも咲良の反応を目で追い続けて、そこから情報を得ようとしていた。クラブに所属するホストの一員になったリョウは、指名される度に女性客との待ち合わせ場所へ出向き、話(要望や雑談など)を聞いて、ニーズを理解した上で、一人ひとりが望む形のセックスを提供するようになる。ときどき交わされる静香との会話や女性たちとのコミュニケーションを通じて、女性という性の奥深さやセックスが単なる運動ではないと悟るのだった。彼女たちがお金を支払ってホストと肌を合わせる理由は一人ひとり異なっていること、それぞれが性に関して悩みや悲しみを抱えていることをリョウは目の当たりにする。そして、一人ひとりの心に優しく寄り添うのだ。女性たちとの距離感を大事にしながら、踏み込みすぎないように、ほど良い間隔をあけて隣に座る、といった感じだから、リョウの指名本数は増えて、人気は高まっていく。■女性たちが一人ひとり抱える性の苦しみ映画公開時期に、松坂氏が『ナタリー』でインタビューを受けている。「女性たちが彼のどんなところに惹かれるんだと思います?」とインタビュアーから尋ねられ、松坂氏はこう答えている。リョウ自身が傷を抱えている人物だというところでしょうか。女性客1人ひとりが誰にも触れられたくない柔らかな心情を自分の中に持っていますが、彼は無意識的に彼女たちと同じ目線に降りていって、心をほぐすことができる。女性にとってはお互いの繊細な部分を差し出し合うことができる存在となったから、彼は必要とされたのかなと思います。出典:リョウは幼い頃に母親を亡くしている。最後にかけられた言葉は「温かくして、いい子でいてね」というもの。幼いころに母親を失った彼のショックは計り知れない。母の面影を静香に感じて、リョウは静香を慕い、自分に生きる理由、自分が他者から必要とされるきっかけを与えてくれた彼女に愛情を抱くようになったのだろう。『娼年』では丁寧に描かれたセックスシーンが続く。夫に彼女がいる女性。妻が他の男性とセックスする様子を見たいと望む性的に不能な男性(実は不能ではなく、「寝取られ」が趣味な男性だと判明)。夫とセックスレスの女性……。性的に満たされたくても満たされない女性たちの姿が描かれ、皆それぞれ性に対してしんどさを感じ、もがいているのだなと感じさせられる場面ばかりだ。■女性がおしっこする瞬間を見届けるひとつとして同じセックスはない。人それぞれ性的嗜好が異なるから、すべてのセックスには個性がある。リョウはそれらを肯定も否定もすることなく、ただフラットに受け入れて、女性たちと向き合ってきた。「放尿する瞬間を見られることでエクスタシーを感じる」という女性とも真摯にコミュニケーションを交わす。彼女はリョウに勇気を出して打ち明けた。私がおしっこをするところを見ていてほしい、と。過去に付き合った男性に頼むと大抵引かれ、気持ち悪がられてきた。「リョウくんも引くかもしれない」という彼女の不安を打ち消すように、リョウは「見せてください」と言う。居間に立ったまま、彼女はリョウの前で勢いよく放尿し始める。リョウはそれをただただ見つめ、彼女がすべてを出し切ったあと、近くに寄って頭をそっと撫でた。笑顔で。ギョッとしたり、「おしっこ?何言ってんの?」と否定したり、バカにしたりするシーンかもしれないけれど、リョウは最後の最後まで見届けた。自身の性的嗜好を雑に扱われたり、踏みにじられたりして、かつて傷ついたことのある女性が見ると、心が癒やされるシーンなのではないかと思う。『娼年』はリョウというひとりの若い男性の成長物語であり、多様な性的嗜好がこの世に存在していること、女性が性欲を満たしたいと思うのは当然であること――そんな見過ごされてきた、スルーされがちな「性のあたりまえ」を伝えてくれる作品だ。Text/池田園子画像/Shutterstock
2018年11月24日園子温が監督を務める新たなNetflixオリジナルシリーズ「愛なき森で叫べ」が、来年「Netflix」にて配信されることが決定。椎名桔平を主演に迎え、新たな問題を全世界へ投げかける。市井の平凡な人々が、どのように犯罪に巻き込まれ被害者となり、時に犯罪に加担して加害者となってしまったのか?彼らはどのような経緯で「善人」であることを放棄してしまったのか?現在も常識を超越した事件は世界中で起きている――。Netflixと園監督がタッグを組み制作する本作では、ある猟奇的殺人事件にインスパイアを受け、人間社会へ深く切り込み、その本質と人間の深淵を描きだしていく。■監督・脚本の園子温も「非常に楽しみ」今回、監督・脚本を手掛ける園監督。監督の代表作、『冷たい熱帯魚』『恋の罪』も実際の猟奇殺人事件にインスパイアされた作品で、善悪の狭間でうごめき合う深い人間描写が、日本のみならず世界中に衝撃を与え熱狂の渦に巻き込んだ。海外にファンも多い園監督は、「世界中の人々、これまで私の作品を支持して下さった方はもとより、新たな観客に向けて、残酷でありながらもロマンティックな、全く新しい愛の物語をお届けします。普段からNetflixをよく視聴しており、この作品がどのように受け止められるのか、非常に楽しみです」とコメントしている。■椎名桔平が犯罪者役…「これまでに無いほど手強い役」本作の主演を務めるのは、『新宿スワンII』に続き2度目の園子温組参加となる椎名桔平。冷酷な先天的犯罪者・村田丈を演じる。村田は表面上は明るく快活だが、実際は他人を精神的に支配し、金を搾り取り、残虐な犯行を行わせる人物だ。園監督の脚本を読み、椎名さんは「あまりにも可笑しく、あまりにも凄惨で、あまりにも愛おしい物語だと。撮影に入るまで、どこまでこの脚本通りに撮影するのかと、期待と不安が入り混じっての日々でした」と受けた衝撃を語る。演じる役柄については、「村田丈は、詐欺師的な側面があってか、膨大なセリフ量が伴います。しかも村田は、その時々で別人格の様な人間になるので、本来の村田をしっかりと意識しながら多様な村田を演じなければならない。これまでに無いほど手強い役だと実感しています」と演じたことのない役柄だと言い、「現在の日本の文化や、日本人そのものをダイレクトに感じてもらえる機会になればと願ってます」と期待を寄せている。■満島真之介&でんでんも参加そして、『東京ヴァンパイアホテル』『ピアニストを撃つな!』に続き3度目のタッグとなる満島真之介が、「何かでかいことをしたい」と上京し、自主映画サークルの仲間たちと猟奇的な事件に巻き込まれる若者・シン役。『冷たい熱帯魚』以来、園作品の常連ともいえるでんでんが、村田に籠絡される娘を通じて事件に絡め捕られていく父役で参加。満島さんは「Netflixが日本に来る前から園監督と、動画配信で世界はどうなるんだろう、という映画の未来の話をしていたので、絶対に参加したかったんです。『ちゃんと伝える』(2009年)では助監督として現場にいたこともあり、作る側としても深い関わりのある園監督から、『一緒に世界でやろう』と言われて、覚悟を決めました」とコメント。でんでんさんは、「『冷たい熱帯魚』では、加害者初代・村田の鬼畜を演じ、今回は真逆の被害者。台本を読む前からこれは難しいぞと感じた。難しい程にやりがいも大きい。どのような被害者になるか自分自身に興味がある」と話し、「園子温監督筆頭にスタッフキャスト一団となって世界を震撼させるぞ!」と意気込みを語っている。Netflixオリジナルシリーズ「愛なき森で叫べ」は2019年、Netflixにて全世界配信予定。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2018年09月29日「群れない、媚びない、結婚しない」。プロレス界にこんなスローガンを掲げるユニットがある。DDTプロレスリング(以下、DDT)のDAMNATIONだ。「結婚しない」はともかく、「群れない、媚びない」という自由な思想は、私たちに生きやすさをもたらすものではないだろうか。ユニットのリーダーである佐々木大輔さん、メンバーである遠藤哲哉さんに話を伺った。■怒りは昇華させる――スローガンの根本にはどんな思いが込められているのでしょうか。佐々木:怒りです(即答)。――怒り。まず「群れない」を含めた背景は?佐々木:群れている人たちが嫌いで腹を立てていました。わたしは友達が少ないので群れないです。基本的にひとりです。飲みに行くのもひとりが多いですね。――群れたいわけではなく、あえて孤高を選んでいるということですよね。遠藤:佐々木さん以上に「群れない」を忠実に守ってるのが僕ですよ(笑)。人に気を使いすぎるところがあるので、結局ひとりがいいやと思って、だいたいひとりで過ごしてます。友達と言える友達、今も連絡を取り合っているというか、連絡を取れる友達はひとりかふたりですし。■媚びるのをやめたら、自分らしさを出せるようになった――友達がいない自慢……。「媚びない」についてはいかがですか。佐々木:お客さんに媚びる試合をするレスラーに対して、怒りを抱えていました。お客さんの顔色を伺いながら、試合中に面白いことを言うレスラーにも腹が立ってますよ。わたしは昔からパンクな思想が軸にあるので、絶対に媚びません。自分を曲げたくないんです。哲哉は昔、媚びた試合してたよな。遠藤:ご指摘の通りです。DAMNATIONに入ってからは媚びるのをやめて、本来の自分を出せるようになりました。――無理に良く見せようとしなくなった、と。遠藤:そうですね。周りの目を気にしなくなったので。結果的に前より戦いやすくなったと思います。ただ、佐々木さんほどメンタルが強くないので、落ち込むことはありますね。■人生、うまくいかないのが前提。だから、現実を受け入れる――佐々木さんは落ち込むことはないんですか?佐々木:わたしは落ち込まないです。ネガティブなことを考えないですし、「なるようになる」としか思ってないので。――常に考え方がポジティブなんですね。佐々木:プロレスにおいても、人生においても、「こうなったら良いのにな」と願っても、理想通りに進んでいくことなんて、ほとんどないじゃないですか。だから、なったことを受け入れるようにしてるんです。昔からずっと。――達観してますね。佐々木:あと……たくさんフラれて傷ついてきた経験も、わたしをタフにしてくれたと思います。■結婚と恋愛の話――その話題に関連して、「結婚しない」についてはいかがでしょうか。佐々木:リング上でプロポーズするレスラーが相次いだ時期があって……リングで何してんだよ、ふざけんなよって思ってました。もうひとつ、結婚して楽しそうな人を見たことがないんです。個人的な意見ですけど。――なるほど。一方で、「恋愛しない」とは言っていないですよね。恋愛観について伺いたいです。佐々木:そうきますか。基本的に男性と話しているほうが楽しいんですよね。女性といても話すことがないです。――女性ファンが複雑な気持ちになりそうです(笑)。遠藤:僕も男性とワイワイするほうが好きですね。ただ、ワイワイやる友達がいないっていうジレンマがありますけど。あと、恋愛経験が多くないので、僕といても女性が楽しくないだろうなって思ってます。佐々木:男性でも楽しくないよ(笑)。■「自分の土俵」で戦いたい――さすが、連携がうまく取れているように見えるおふたりですが、お互いのことをどう見ていますか?遠藤:佐々木さんを見てると、「この人プロレスやってて良かったな」と思います。佐々木さんにしかできないプロレスがあるんですよ。佐々木:「天才」って言ってくれ。遠藤:天才ですね。どんな相手と戦っても「自分の試合」にできるのもすごい。8月26日の後楽園ホール大会で戦ったとき(※)も、最初のほうでペースを作られて、完全に飲まれてしまいました。僕がいくらやり返しても、お客さんは佐々木さんのほうが余裕があるなと感じていたと思います。※「KING OF DDT 2018」決勝戦で、佐々木選手VS遠藤選手の同門対決となり、21分36秒で決着。勝利を手にしたのは佐々木選手となった。佐々木:中には苦手な相手もいますが、対哲哉に関しては3年くらい前から自分のペースを握っていたので。■停滞したくない。いつも新しい自分でありたい――佐々木さんは遠藤さんをどう見ていますか?佐々木:難しいですね……。――あれだけ丁寧に詳しく話してくれたじゃないですか(笑)。リーダーとして、何か思うことはあるのでは。佐々木:そうですね……。強いて言うなら、生きるか死ぬかみたいな試合を見せてほしい。遠藤:佐々木さんの試合って死闘が多いですよね。僕もああいう試合に憧れますが、まだそこまで狂いきれていない、という実感はあります。――佐々木さんの試合レポートでは、「狂気」という表現がよく用いられています。佐々木:狂気は自然と出るんですよね。勝ちへの執念が強いんです。どんな手を使ってでも勝ちたい。遠藤:佐々木さんの場合、世の中に対して人一倍思うところがあって、それが勝ちへの執念や狂気につながっているんだと思います。佐々木:よくわかってるじゃん。遠藤:僕も勝ちへのこだわりは前提としてありますが、さらに「(お客さんに)常に新しいものを見せたい」という自分なりのテーマがあります。10月21日の両国大会に向けて、あと3キロくらい絞ろうとしているのも、そのひとつです。停滞したくないというか、今のままで満足したくない。そんな気持ちが強いです。(編集後記)10月21日(日)15:00〜東京・両国国技館で、「両国ピーターパン2018~秋のプロレス文化祭~」が開催される。メインイベント「KO-D無差別級選手権試合」で佐々木さんは王者・男色ディーノさんに挑戦する。一方の遠藤さんはKO-D6人タッグ選手権試合に王者組として、DAMNATIONのメンバーたちと出場。今勢いに乗るDAMNATIONが、どんな暴れっぷりを見せてくれるのか楽しみでならない。Text・Photo/池田園子(DRESS編集長)佐々木大輔さんDDTプロレスリング所属のプロレスラー。1985年11月22日、東京都練馬区出身。2005年10月22日デビュー。KO-D無差別、DDT EXTREME級、KO-Dタッグ他、数々のタイトルを獲得。Twitter @the_sasaki遠藤哲哉さんDDTプロレスリング所属のプロレスラー。1991年8月11日、宮城県白石市出身。2012年4月1日デビュー。KO-Dタッグ、KO-D6人タッグを獲得。Twitter @entetsu_ddtDDT×DRESSプロレス部 イベント開催のお知らせ佐々木大輔さん、遠藤哲哉さんが所属するDDTプロレスリングが10月21日(日)15:00〜、東京・両国国技館で、「両国ピーターパン2018~秋のプロレス文化祭~」を開催。それに先立って女性ファン15人限定の激励パーティ+大会観戦チケットをセットにして発売します。詳細はこちらからご覧ください!
2018年09月27日モデルの“みちょぱ”こと池田美優が1日、さいたまスーパーアリーナで開催された「マイナビ presents 第27回 東京ガールズコレクション 2018 AUTUMN/WINTER」(以下TGC)に出演した。池田は「GYDA」ステージのラストを飾り、ダメージ加工されたデニムにショート丈のキャミソールをあわせ、アウターを軽く羽織ったコーデで登場。セクシーな胸元と美腹筋を披露し、色気を放ちながらランウェイを歩いた。TGCは、「日本のガールズカルチャーを世界へ」をテーマに2005年8月から年2回開催されている国内最大規模のファッションイベント。27回目となる今回は「FOREVER GIRLS(女の子の“カワイイ”は永遠!)」をテーマに、女の子の“好き”を詰め込み、未来へ続くTOKYOの最先端トレンドを発信。ファッションショーをはじめ、アーティストライブやスペシャルステージなどを展開し、会場には約3万2,700人の観客が詰めかけた。撮影:宮川朋久
2018年09月02日モデルの池田美優が25日、神戸・ワールド記念ホールで開催された「神戸コレクション 2018 AUTUMN/WINTER」に出演した。池田は「GYDA」のステージで、デニムにショート丈の白のトップス、レザージャケットというコーディネートを披露。引き締まった美腹筋をあらわにして、美しいスタイルで観客を魅了した。「GYDA」ステージにはそのほか、“ちぃぽぽ”こと吉木千沙都や、石田ニコル、Niki、瑛茉ジャスミンらも登場した。「神戸コレクション」は、阪神・淡路大震災後の神戸の街を元気にしたいという想いのもと、2002年にスタート。33回目となる今回は「FASHION=MY LIFE」をテーマに開催。人気モデルをはじめ、アーティストやスペシャルゲストなど総勢111人がランウェイに登場し、1万2,174人の観客が駆けつけた。
2018年08月26日最初に、SHO&YOH選手のお宝カットを見ていただきましょう。『新日本プロレス SHO&YOHフォトブック「3K」』に収録された写真の一部です。新日本プロレス SHO&YOHフォトブック「3K」(東京ニュース通信社刊)左からYOH、SHO。新日本プロレス SHO&YOHフォトブック「3K」(東京ニュース通信社刊)新日本プロレス SHO&YOHフォトブック「3K」(東京ニュース通信社刊)新日本プロレス SHO&YOHフォトブック「3K」(東京ニュース通信社刊)■トップならではの喜びと重責ふたりが約1年9カ月に及ぶ「海外武者修行」から帰国したのは、2017年10月のこと。帰国後すぐにジュニアヘビー級のタッグチャンピオンになり、人気、実力ともに上がっている彼らに、海外武者修行中の衝撃的なエピソードや今後のことなど、話を伺いました。――凱旋帰国後、チャンピオンになった瞬間のこと、覚えていますか?YOH:リング上で涙しました。ベルトを見た瞬間、「やっと巻けるんだ」って思うと、こみ上げてくるものがあって。「やっと会えたね」という感じでした。SHO:嬉しさはもちろんありました。同時に責任感が重くのしかかりましたね。お客さんは、「このふたりがチャンピオンだ」という目で見ますから、ベルトをとったからもっとがんばらないと、という思いで。――見える景色も変わりそうですね。YOH:SHOが言ったように、意識はもちろん変わりますし、ふるまいもどっしりしましたよね。「俺らで面白くしていこう」と気も引き締まりました。SHO:ただ、気をつけたのは、絶対に天狗にならないこと。初心を忘れないように、今でも若手たちの良いところを見習う気持ちでいます。■無期限海外遠征は、楽しみでたまらなかった――ここからは「無期限海外遠征」時代のお話を伺います。海外行きを言い渡されたときって、どんな気持ちでしたか?YOH:「いよいよ」「やっと行ける」という気持ちでした。ヤングライオン(新日本プロレスに所属する入門数年以内の若手選手のこと)の期間が長く、やりきったと思っていたので。――おふたりが入門した後、なかなか後輩が入ってこなかったんですよね。YOH:はい。会社にも「早く(海外へ)行かせてほしい」と話していました。SHOも一緒でしたし、海外で生活をすることに不安はなかったです。つらいことがあっても、ふたりなら乗り越えられるかなって。SHO:僕は新日本プロレスでデビューした後、次なる目標として海外遠征を掲げていました。だから、楽しみしかありませんでした。親は心配するだろうなと思いましたけど。「もし、お葬式とかがあっても行けないかもしれない」と伝えていたくらいです(笑)。――期待と覚悟の大きさを感じますね。最初の拠点はメキシコでした。現地の暮らしはいかがでしたか?YOH:ちなみにメキシコって、どんなイメージがありますか?――楽しそうだけど、治安が悪そうなイメージでしょうか……。YOH:ですよね。ネットで調べると、治安が良くないとか、殺人事件が起きるとか、悪い情報しか出てきませんから(笑)。でも、日本でも治安が良いとはいえない地域もあるし、殺人事件が起きることもある。――たしかに。■メキシコは陽気でのんびりした国だった:実際住んでみると、すごく楽しい国でした。人々がみんな陽気なんです。街中で楽しそうに踊る人がたくさんいました(笑)。――日本では見られない光景ですね。YOH:野良犬もそこかしこにいました。でも、おりこうさんというか、だらしない野良犬なんですよ。SHO:人間がそばを歩いても穏やかに昼寝してて(笑)。野良犬も怖くなくて、陽気なんです。メキシコという国のイメージが変わりましたね。――日本人とは違って、時間にルーズな人が多いというのは本当なんでしょうか?SHO:CMLL(メキシコのプロレス団体)の試合は、中継していることもあってか、開始時間等が遅れることはなかったです。ただ、他の地方会場だと1時間くらい遅れるのは日常茶飯事。(選手を送り届ける)運転手が道に迷ったけど、全然急がずに休憩しちゃって、開始時間ちょうどに会場に着く、なんてことも珍しくなかったです(笑)。YOH:良くも悪くも、ギスギスしてないし、焦らないんですよ(笑)。――現地の食生活はいかがでしたか?SHO:僕はレストランや市場で生牡蠣を食べましたが、なんともなかったです。でも、屋台で食べたタコスにあたりました。原因はソースかと。刻んだ野菜が使われてるんですが、それが古かったんじゃないかと予想してます。YOH:衛生的とは言い難い環境ですからね。屋台には水道も付いていないですし。僕は某ファストフードチェーンのソフトクリームを食べた後、ものすごい嘔吐と下痢の症状が出ました(笑)。■アメリカで残した爪痕――チェーンのお店なら大丈夫だろう、と信じちゃいますが、大変でしたね。その後アメリカへ拠点を移されて。メキシコとはどんな違いがありましたか?YOH:ROHというアメリカの団体で戦うようになったんですけど、リングが小さくなったな、って感じました。その環境に慣れるまでは、足をとられることもありましたよ。SHO:リング自体の高さやロープの高さも、メキシコより高くなったと思いましたね。――アメリカのファンには、「THE TEMPURA BOYZ(ザ テンプラボーイズ)」として受け入れられたそうですね。YOH:「テンプラ、テンプラ」と呼ばれてました(笑)。名前より先にチーム名を覚えられて、毎回テンプラコールが起きました。SHO:アメリカではまったくの無名だったので、チーム名だけでも覚えてほしかったよね。YOH:近所のジムへ行くと、「テンプラボーイズか」って声をかけられることも多かったです。試合の結果としては負けも多かったですが、勝ち負けに関係なく、お客さんの心を動かせていたんだと思います。――おふたり特有の華やかさが、効いていたんじゃないでしょうか。YOH:華やかさというのは、かなり重要な要素だと思っています。「あの選手の入場が見たい」とか「リング上での動きの一つひとつにキレがある」とか感じてもらえるのが理想ですね。■2対2で戦う醍醐味――現在までタッグを組んでいるおふたりですが、シングルではなく、タッグならではの魅力は、どんなところだと思いますか?SHO:ひとつは、パートナーがピンチのとき、リング外から助けに入れるところでしょうか。YOH:プロレス特有の試合形式ですよね。連携技を使って2対1で相手を攻撃する、というのは他ではないことだと思います(笑)。――おふたりの息の合い方は、見ていて気持ちいいものがあります。YOH:経験を積んできて、視野が広くなりましたし、僕がしてほしいと思うことをSHOがしてくれることも。SHO:合図とかがなくても、わかるようになりました。YOH:リング上で「こうすれば面白いのでは?」と思ったら、瞬時の判断で挑戦することもあります。――最後に、今後のおふたりの目標を教えてください。YOH:僕たち、今年でデビューして6年目になります。タッグはもちろん、それぞれシングルでも、やれることは全部やりたいという思いです。やり尽くしてから、また海外で試合をするとか、ヘビー級のベルトも巻くとか、次なる目標へ向かいたい。ROPPONGI 3Kというチームをプロレス界に残したい。そのためにいい風吹かせます。Text/池田園子SHO選手プロフィール1989年8月27日生まれ。愛媛県宇和島市出身。新日本プロレス所属。173cm、95kg。徳山大学在学中にプロレスラーの道を志し、2012年2月に入門。2012年11月15日にデビュー。2017年10月の両国大会でYOHと共にIWGPジュニアタッグ王座を初戴冠。ジュニアヘビー級のパワーファイターとしても注目されている。Twitter(@njpwShowT)YOH選手プロフィール1988年6月25日生まれ。宮城県栗原市出身。新日本プロレス所属。171.5cm、85kg。プロレス好きの両親の影響から幼少からプロレスに親しみ、中学生でプロレスラーを志す。2012年2月に入門。2012年11月19日にデビュー。リズミカルなムーヴで相手を翻弄し、2017年10月の両国大会でSHOと共にIWGPジュニアタッグ王座を初戴冠。Twitter(@njpwyohei_k)
2018年07月18日素肌の上で輝くジュエリー。何かを誓うためのもの、自分に自信を授けてくれるもの、自分を守ってくれるものとして……鏡のなかの自分と対峙しながら、私たちはジュエリーに思いや願いを込める。自分の楽しみとして買ったり、両親や祖父母から受け継がれたり、パートナーから贈られたり。ジュエリーとその周辺には必ず物語があり、手にした瞬間の記憶は頭と心に鮮やかに刻まれる。「今でも強く印象に残っているのが、ファーストジュエリーの思い出です。高校生のとき、母が真珠の18金リングを買ってくれました。昔から『本物を持つようにしなさい』と言っていた母が初めて贈ってくれた、本物のジュエリーで今でも大切にしています」こう話すのはジュエリーデザイナーの脇島明希奈さん。希少石をメインに用いた遊び心あるハイジュエリーを揃えた「脇島明希奈」、セカンドハンドのダイヤモンドやチェーンを使用したエシカルジュエリーラインの「Akina Wakishima」の2ブランドを手がける。■ジュエリーは個人が身につけられる最小の「美術品」大学で教育学を専攻するなかで、ものづくりをしたい気持ちが高まったのは、国内外の美術館や博物館、アンティークマーケット巡りにのめり込んだのがきっかけだった。いろいろな作品を鑑賞するうちに、ジュエリーこそ、身につけられる最も小さい美術品だと気づき、在学中にジュエリーデザインの専門学校へ通い始める。「専門学校での勉強の方が楽しくなったので、就活はしませんでした。大学卒業後はジュエリー制作の専門学校に通い、24歳のときに水野薫子先生のアシスタントになって、とにかくたくさんのデザインを描いて、実践で学びました」脇島さんが師事した水野薫子さんといえば、日本を代表するジュエリー作家で、国際的な評価も高い。日本人で初めてティファニーやヴァンクリーフ&アーペルなど、伝統と歴史ある海外ブランドからデザインを買われた実績を持つ実力派だ。「3回くらい挑戦するチャンスをいただいて、ようやくアシスタントにしてもらえました。それまでは美大出身者や経験者を採用していたそうですが、熱意を買ってくださったのだと思います」母から本物の大切さや重みを伝えられてきた脇島さんだからこそ、本物といえる師匠の元で学びたいと強く思っていた。その情熱はジュエリーとの向き合い方と密接にリンクする。2年ほど勤めた後は、1年限定でニュージーランドへ飛んだ。現地の美術館で子ども向けのアートワークショップを手伝うために留学したのだという。美術館愛好家であることと、大学で専攻していた教育学がここにきて結びつく。「面接でジュエリーデザイナーをしていると話すと、ジュエリーを展示する部門があるから、お客様をアテンドできるくらい勉強して、と言ってもらえました。現地でいろいろなジュエリーを見て、学んで、お客様に説明してきた経験は今に活きています」■苦しいけど、楽しすぎるからやめられない制作中の様子。帰国後はオーダーメイドのジュエリーデザイナーとして、8年ほどフリーランスで活動した。顧客の自宅へ伺い、打ち合わせを重ねて、世界に一点しかないジュエリーを作る仕事だ。顧客が話してくれるようであれば、日々の生活習慣やちょっとした癖など、突っ込んだ質問もする。他にも肌の質感や乾燥・潤いの度合い、関節周りなどを細かく目視して、ディティールを微調整しながら作っていく。「オーダーメイドジュエリーを作る醍醐味はそういうところなんです。お客様の人生に寄り添いながら、なかなか聞けないお話も聞くことができる。その上で、その方のためだけの一点物を作れる。これほど幸せなことはありません」オーダーメイドジュエリーという言葉を口にするときの脇島さんは、心から満たされている表情になる。「本当は作っていると苦しい。でも、楽しさや喜びのほうが上回るから、やめられないんです」天職ともいえる大好きなジュエリーづくりの仕事をしている脇島さんだが、産みの苦しみは常に抱えている。ポジティブな情熱の裏側にあるのは、思いっきり熱中できる仕事ゆえのつらさだ。ジュエリーは単に綺麗であればいい、というものではない。長時間、肌の上に直に身につけるものだからこそ、つけ心地や強度、耐久性……あらゆる要素のバランスを考え、実際に落とし込むのが大変だという。デザインを描く。「職人さんと打ち合わせを重ねて、お互い譲れなくて揉めることも決して珍しくありません。お互い良いものを作りたいという方向性は同じですが、たくさん議論をします。そんなプロセスを経て、身につける人の人生に寄り添うジュエリーができるんです」■世界にひとつしかないジュエリーを生み出す喜び現在勤める株式会社アプレで、2018年に立ち上げたのが冒頭の2ブランド「脇島明希奈」「Akina Wakishima」だ。オーダーメイドジュエリーを10年以上作り続けてきた経験、地金買取などを行う二次流通の会社に勤める現在の環境をあわせると、まったく異なるコンセプトを持つふたつのブランドを持つのは自然な流れだった。希少石メインのハイジュエリーライン「脇島明希奈」のリング。「希少石メインのハイジュエリーライン・脇島明希奈では、世代を超えて100年経ったとき、アンティークジュエリーとして、次世代へ受け継いでもらえるものを世界各国の希少石を使って作っています。同時に日本ならではの美意識や伝統的な技術も、ジュエリーを通して表現しています」一方、Akina Wakishimaは二次流通の素材から、良質なダイヤモンドやチェーンを選別し、磨き直してそれぞれデザインを起こした一点モノ。ジュエリーの鑑定も学び、現場で実践してきた脇島さんの厳しい目が行き届いている。「Akina Wakishima」のコレクション。「どんな素材が集まってくるかはそのときどきによります。素材のグレードにこだわり、質が良くて面白いなと感じるものを選んでいます。素材の魅力を活かして作るので、ひとつとしてまったく同じものがないのも、面白いところだと思います」職人が手作業で作っているために、作品ごとに独特の“ゆらぎ”が楽しめる、落ち着いた華やかさが特徴的なデザインだ。身につける人の心身を自信とキレイで満たしてくれる――そんな気がした。(編集後記)好きなことを仕事にしている脇島さんから、「作っているときは苦しい」と聞いたとき、はっとした。“仕事”として、好きなモノづくりと向き合っているからこそ生まれる感情だと思うから。ただ、苦しみの先に光があり、一度迷路を抜けたら楽しみと喜びを獲得できる。ゼロの段階から顧客のそばにいて、丁寧に言葉や気持ちを引き出しながら、最終的にひとつの作品を届け、五感を揺さぶる。スタートからその「ゴール」に辿り着くまでの道のりを、脇島さんは顧客の数だけこれからも繰り返し走り続ける。その積み重ねが新たな「脇島明希奈」「Akina Wakishima」を見せてくれるのだろう。Text・Photo/池田園子※制作の様子やデザイン画、ジュエリーの写真は脇島さん提供脇島明希奈さん1983年、神奈川県生まれ。大学在学中にジュエリーデザインの夜学に通い、卒業後はハイジュエリーデザインメーカーに勤務。2009年より東京を拠点にオーダーメイドのジュエリーデザイナーとして活動を開始。2017年より、株式会社アプレで、鑑定士、バイヤー、現物資産としての宝飾品の提案、ジュエリーデザイナーとして活動。8月30日(木)〜31日(金)に伊勢丹新宿店本館1階「リクチュリエ」にてリメイク相談会を開催。
2018年07月12日幽霊と交流できるこじらせ女子が、一歩を踏み出すまでの物語を描いた映画『ルームロンダリング』。出演する池田エライザさん、伊藤健太郎さんに話を聞きました。これからの映画界を担う期待の2人に聞く、人生の分岐点とは?池田さんはクランクインの数か月前から、役について考える日々。自分を見つめ直すことも多く、しんどい部分もあったと振り返る。「私にとってお芝居は、自分の脳にたくさんの素材を詰め込んで、そこから監督に提示していくという作業。でも、今回演じた御子(みこ)ちゃんは、天涯孤独という役で、想像力だけでは補えないものがありました。だから、普段は意識しないようなことも意識しましたね。だって、私がすっと通過できることでも、御子ちゃんなら、立ち止まるかもしれないので」内気なサブカル女子役は、意外にも、素の自分に近いとも。「読書したり、絵を描いたり。家の中でやっていることが似ていて。引きこもり生活が充実している部分はそっくりです(笑)」幽霊との交流で、御子は自分を見つめ直し変化する。一方、池田さんのターニングポイントとは?「昔マネージャーさんから、『あなたが着ている服は、どこで誰が作ったものかわかるの?』と言われたこと。自分が携わっている仕事に関心がなかった時期で。その言葉で好奇心がぶわっと湧いたんです。本屋でいろんな本を買っては勉強して。でも今度は、アウトプットができなくてモヤモヤ。そこで、『私、上京する』と宣言して、福岡から東京に出たんです」そこからの活躍は周知の通り。トレンドを牽引する存在になり、ファンにはサブカル女子も多い。「実は映画が嫌いな時期があったんですよ。とにかく本が好きだったし、映画は未知の世界だったから。でも今は大好きです。役のために学んだことが、気づくと私にも返っている。お芝居をすることで、自分が人として少しだけ豊かになれているなって感じます」ある殺人事件を防げなかったことで、罪悪感を抱えて生きる亜樹人(あきと)を演じた伊藤健太郎さん。「表には出さないけれど、亜樹人は自分の中に正義感を持っている男。挙動不審ですが(笑)、御子ちゃんとの交流で男らしさも出てきます。自分を変えるきっかけを見つけることはすごく難しいけれど、亜樹人のように素直に生きていれば、そういうポイントを見つけることができると思います」それは、モデルから俳優に転身した彼が経験したこととも重なる。「最初は、楽しかったら続けてみようと思って俳優を始めました。でも、お芝居で人生がガラリと変わった。あのときの“楽しそう”という素直な気持ちに従ったから、変われたと思います」人との交流が苦手な亜樹人は、素の伊藤さんとは真逆の性格。「役を考えるときは、今まで出会った人の中から役とリンクする何人かをイメージして、ぎゅっとまとめます。あと、自分がもらった役だから、僕が一番その役を好きでありたいとも思っています。それがどんなにヒールでも」今回思い出深いのは、監督と池田さんと話し合った橋のシーン。「電車が通ったり、風が強いこともあって、お互いのセリフはほぼ聞こえなくて(笑)。カメラの動きを見ながら演技をしたのですが、ワンカットでの撮影だったので、みんなで集中したのが印象的です。この作品は、本当にあたたかいんです。辛いことを抱えた人でも、一歩を踏み出してみることで、何かしら幸せを感じることができる。そんな希望を感じるはずです」伊藤さんの一番の幸せとは?「寝るとき。お芝居中もすごく幸せだけど、それが終わってから、帰って眠る瞬間が一番幸せです」『ルームロンダリング』雀洋一らの下で助監督を務めてきた片桐健滋の長編映画監督デビュー作。事故物件で暮らす八雲御子(池田エライザ)が、幽霊や隣人・亜樹人(伊藤健太郎)との交流で自分と向き合い成長する。上映中。いけだ・えらいざ1996年4月16日生まれ、福岡県出身。モデルとしても活躍。8月以降も『SUNNY 強い気持ち・強い愛』『億男』と出演映画の公開が続く。いとう・けんたろう1997年6月30日生まれ、東京都出身。8月に写真展『G 健太郎』を開催。10月期スタートの新日曜ドラマ『今日から俺は!!』に出演する。池田さん/ワンピース¥27,000(ヴェルニカTEL:03・6323・9908)その他はスタイリスト私物伊藤さん/シャツ¥27,000(copano86/MilokTEL:03・6455・1440)パンツ¥19,000(EGO TRIPPINGTEL:03・6434・9929)※『anan』2018年7月18日号より。写真・佐藤航嗣スタイリスト・福田春美(池田さん)池田友紀(Be Glad/伊藤さん)ヘア&メイク・豊田千恵(池田さん)伊藤ハジメ(伊藤さん)取材、文・野村紀沙枝
2018年07月11日試着室から笑顔で出られない。試着室から出たくない。ドット柄のトップスを見ていると、店員さんから「無地のほうが細く見えますよ」と声をかけられた。試着室から「この服も入らなかった……」と沈んだ表情で出てくる彼女や奥さんを見るのが悲しい。どう声をかけていいかわからない。自分のサイズに適した服がない――。そう気づいたとき、世間から外れているような気持ちになる。体型に特徴のある女性、たとえばふくよかな女性は装いにおいて、傷つく経験を幾度となく積み重ねてきた人たちだ。■「太ってる」と感じさせない。「かわいい」が全面にくる服M〜6Lまで豊富なサイズの洋服を展開するブランド「モンスタードロップス(MONSTER DROPS)」のデザイナー、SUSIEさんはほっそりした人、中肉中背の人、ふくよかな人など、体型に関係なく「女性はみんなかわいい」「一人ひとり魅力は違う」と話す。「お客様にはふくよかな女性も多いです。第一印象が『太ってる』じゃなくて、『かわいい!』と感じさせる洋服を作っています」モンスタードロップスの服はポップで、色っぽさもあり、どこか「ハズした」感じもある。周りとかぶらない、甘い毒を漂わせている。そんな印象も受ける。出典:ある女性シンガーソングライターが以前、モンスタードロップスの洋服を買いにきたときに、「ここの服は甘い。スキがある。だから着たときに、自分の個性を出せる」と話したという。「個人が入るスペースを残した上でデザインしているので、そんな感想をいただけたのは嬉しかったですね」■体型とかわいさ、カッコよさは無関係アパレル企業、レナウンでデザイナーとして8年近く勤めた後、自身のブランドを立ち上げるために独立したSUSIEさん。多方面から引き合いがあり、短編映画や舞台の衣装を担当することになった。「舞台は男性芸人さんたちが出演するものでした。体がものすごく大きい人もいれば、細い人もいて、体型はバラバラ。パリコレの衣装やメイクを参考にして女装させたり、思いっきりカラフルな衣装を着せたりしました。衣装とヘアメイクで、とてもかわいく、カッコよく、おしゃれになるんです。その仕事をしたとき、体型とかわいさやカッコよさ、おしゃれさって関係ないなと思いました。その頃から人の魅力ってなんだろうと考え始めたんです」男性芸人さんたちの衣装を担当した流れで、2004年に舞い込んできたのが、人気女芸人・森三中さんのスタイリストをする仕事だった。3人と接するようになって初めてSUSIEさんは、ふくよかな女性が置かれていた劣悪なファッション環境を知ることになる。■「こうすればもっとかわいい」と思いながら作ってきた大きいサイズの服が完全になかったわけではない。黒や茶などの暗めな色で、合繊のとろみのある素材の“どろーん”として見えるものだったり、通常サイズを単に大きくしただけの、体を余計に大きく見せてしまうものだったり、あったとしても到底おしゃれを楽しめるものではなかった。「作り手が『(体に服が)入ればいい』という発想なので、ひどいものだとトップスの袖が左右逆に付いていたり、ジャケットが着られても前で閉まらなかったり、首元やアームホールが小さすぎたり、糸の色が途中から変わっていたりするものもありました」そんな有様だったので、3人の中には男性モノを着せられるメンバーもいたという。ファストファッションに頼ろうと思っても、当時はGUやH&Mなどもなく、ZARAくらいしかない。サイズも多くあるわけではない。過去にリメイクした洋服の一例そこでSUSIEさんはリメイクを始める。大きいサイズが比較的充実しているGAPで一番大きいサイズのトップスを買い、脇を切って布を足すこともあった。パンツはデニムがメインで、男性向けのデニムを買って、かわいいレースを付けるなどして、3人が本来持っているかわいらしい魅力を最大限に引き出す工夫を凝らした。「お三方のスタイリングをしていたとき、『太っているからこうしたほうがいい』みたいな発想はまったくなかったです。『こうしたらもっとかわいい』『この服はとても似合っておしゃれだろうな』みたいな思いで、突き進んでいましたね」人は一人ひとり違う魅力がある。透き通るような肌、もっちりした質感が伝わるような肌質、印象的な瞳、癒し系な丸顔、人を幸せにする輝く笑顔etc.装うことで、それぞれの良いところを強調して見せるのがSUSIEさんの願いだ。■「おしゃれしないとただのデブ」の言葉で気づいたことモンスタードロップス立ち上げを後押ししたのは、多くの女性たちからもらったメッセージだった。中でもSUSIEさんが今でも覚えていて、ときどき思い出すのは、専門学校生だったふくよかな女性の言葉だ。「私太ってるから、おしゃれしないとただのデブなんだよね」。この言葉が象徴するのは、自分のことをどう認識するかによって、自分自身の在り方が変わってくるということ。「『もう年だしおばさんだから』なんて思うと、おばさんカテゴリに入りますよね。自分を『ひとりの女性』だと思うと、女性カテゴリに入る。自分がそうありたいと思う自分をイメージして、そんな自分でいようとポジティブに思えるブランドを作ろうと、モンスタードロップスをスタートしました」決してはじめから順風満帆だったわけではない。ふくよかな女性向けの、カラフルでポップな明るい印象の服を出すブランドとして立ち上げたところ、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)に「ちんどん屋みたい」「サーカスの衣装みたい」などと批判された。最初に発表したコレクションの一例。最初のコレクションを目にした男性からは「フフッ」と冷笑された。周りからは「売れない」と言われ続けたなか、見事完売したチュチュスカート。思いっきりカラフルなマドラスチェックのチュチュスカートを作ったところ、周りからは「絶対に売れないからやめたほうがいい」と言われた(結果的にそれは完売)。あれから11年。実店舗や各地の百貨店でのポップアップショップなどで、認知度を上げたモンスタードロップスには、リアル・ネット含め全国からお客様が集まる。そこには、「体型とかわいさやカッコよさ、おしゃれさは無関係」「一人ひとりの魅力を引き出す服を」という信念を曲げない、まっすぐなモノづくりにあふれる愛があった。(編集後記)モンスタードロップスというブランドの展開だけでなく、女性たちのキレイやカッコイイを発信したり、自信を持って活動するための支援をしたりするプロジェクト「Beaupies(びゅーぴーず)」の準備も進めるなど、女性一人ひとりの魅力を肯定し、より素敵に見せるお手伝いをしているSUSIEさん。ブランドコンセプトの「オンナノコはみんな可愛い!」がSUSIEさんの根底にあって、それが原動力となって彼女を突き動かしているように思えた。Text・Photo/池田園子(洋服の写真はSUSIEさん提供)SUSIEプロフィール株式会社レナウンに8年勤務。退社後にフリーランスのデザイナーになり、株式会社スージードロップスを立ち上げる。衣装のデザインやスタイリングに関わるなか、女芸人の森三中と出会いスタイリストに。2007年、ぽっちゃり体型だけどおしゃれがしたい女の子にむけたブランド「MONSTERDROPS」をスタート。2012年6月、ブランドリニューアルをして「大きいサイズのブランド」ではなく「サイズ=ファッション」の新コンセプトに変更し、レギュラーサイズから幅広く展開する。著書に『ぽっちゃり姫のおしゃれBOOK』がある。女性のためのプロジェクト「Beaupies(びゅーぴーず)」を準備中。
2018年07月11日アスリートが身に着ける衣装の中でも、ひと際華やかなのが、プロレスラーのコスチューム。ステージ上でその存在感を輝かせるばかりでなく、選手の個性を印象づけるのにも、大切な役割を担っています。もちろん、飛んだり跳ねたりと、身体を十分に動かすことができて、耐久性に優れていることも重要。そんなプロレスのコスチュームは、一体どこの誰がデザインして作っているのでしょうか。今回は、プロレスラーのコスチューム制作を多く手掛けるthunder factoryの長尾聡子さんにお話を伺いました。■ピンクハウスからのプロレスコスチューム制作――プロレスのコスチュームを作り始めたきっかけを教えてください。もともと、うちの夫がDDT(プロレスラーの高木三四郎が代表を務めるインディープロレス団体。路上プロレスで有名)で悪党マネージャーをやっていたんですよね。――えっと……悪党マネジャーって何ですか?選手についているマネージャーなんですけど、竹刀を持ってバンバンバーンって振り回したりとかするんです。それでプロレス界と関わるようになって。もともとわたしはアパレル業界で働いていたんですが、マスクとかコスチュームを作ってみたいなと思っていて、この世界に入ることになりました。――どちらのアパレルブランドで働かれていたんですか?ピンクハウスってご存知ですか。そこでアトリエって呼ばれている、商品サンプルを作る部署にいたんですね。ショーの衣装などを作るところです。結婚を機に退職した後に、また別のアパレル会社で働き始めたんですけど、プロレスのコスチュームをやってみたいなと思って、シマ・スポーツっていう、初代タイガーマスクのマスクを作っている会社で修行させていただいて。そこからなんとなく独立しました。――そういう経緯で立ち上げたのがthunder factoryというブランドなんですね。ちなみに、プロレスラーのコスチュームブランドやメーカーっていくつくらいあるんですか?うーん。会社もあるし個人の人もいますし。有名どころは3つくらいでしょうか……ファンの人が作ることもありますね。「マスクを作りたい」っていう動機から始まって、コスチュームも作るようになった人が大半です。――ああ、マスク作りに憧れる気持ちは、わかる気がします(笑)。だから、衣類としての基本を押さえていないコスチュームを見ると、「あああ……」って思うことはありますね。試合しているうちに、お尻がどんどん下がってきたりとか。そのあたりはアパレルで学んでいる人と、それ以外の人の差は大きいなって思います。今になって、学校で習ってきてよかったなって。学校で習わないことが大半なんですけど、でも、基本中の基本は学校で習ったことが活かされていると思います。■激しく動いても、壊れず、バストが出ないものを作る――コスチュームの制作ってどうやって進めていくんですか?まずレスラーの方と打ち合わせをして、デザイン画を起こして、サイズを測って、生地を選んでもらって、取り掛かるって感じですね。生地サンプルをガラガラバッグに入れて持って行きます。――選手の方って、衣装に対するイメージってどの程度持ってらっしゃるんでしょうか?人それぞれですね。お任せって人もいますし、かっちりデザイン画を描いてこられる方もいます。――コスチュームを作る上で一番大事なことってなんですか?第一に、壊れないようにすること。動きが激しいですからね。それで女子の場合は、いくら激しい動きをしようと、ポロリしてはいけない。ギリギリのところで、絶対に出してはいけないっていうのがあるので。最近は胸を強調する方が多いので、特にそこに気を使ってます。――女子レスラーの衣装って、よくできてるなぁって思うんです。装飾のようにして、胸元に紐が渡してあって、動いてもずれないようになっていたりして。そういうノウハウってどこで学んだんですか?女子の衣装に関しては教えてもらったことがないんですよ。男子の衣装についてはシマ・スポーツさんで教わったんですけど。女子に関しては、基本的に独学です。初めて作った女子レスラーの衣装は、薮下めぐみさんって方のものでした。彼女から実際に着ているコスチュームを借りて、細部までいろいろ観察して研究しました。「あっ、ここに紐を通すんだ」とか。「この衣装は、紫が彼女のイメージカラーなのと、あとすごくバストが大きい子なんです。もともとグラビアアイドルをやってる子で。なので、おっぱいを強調した感じですね。胸のところにスパンコールを入れたいって言うんで、この生地を使いました」(長尾さん)――市販のパターンが通用しない上に、教科書もないから、すべてが試行錯誤なんですね。ひとつの衣装を作るのにどれくらいの期間がかかるんですか?シンプルなものだと、1日で作り上げますが、女子の場合だと平均してやっぱり1週間くらいはかかりますね。うちは早くて安いで有名だから、あまりゆっくり作っていると、割に合わなくなっちゃうんです(笑)。■女子レスラーの衣装は日本と海外で全然違う――これまでに作ったコスチュームの数って何着くらいあるんですか?うーん、100、200……それこそわたしチャンピオンベルトやマスクを作ったりもしているし……実は写真とかも撮ってなくて、記録も残してない。でも、月に4〜5着は作ってますね。――制作を始めたのはいつですか?29歳くらいからなので……えっと、19年です。ずいぶん長居をしてしまいました。――えっ、だったら1000着くらいは余裕でいってるんじゃないでしょうか。ところで、日本の女子レスラーの衣装って独特に思えます。海外はもうちょっと属性がわかりやすいといいますか、ボンデ―ジだったりスクールガールだったり。そうですね。プレイガールとアイドルの違いだと思います。海外だとプレイボーイに出てくるピンナップガールみたい感じですけど、日本はアイドル文化が根付いている。WWE(アメリカの、世界最大のプロレス団体)の方たちはアイドルみたいな衣装を着ようと思わないし、こっちの女子は、よっぽど身体に自信がある人じゃないと、プレイガールみたいなのは着られない。夏すみれさん(フリー)のコスチューム。海外や地方遠征の時によく着用しているそう。「彼女のキャラとか魅力とかを引き出せるようなコスチュームにしたいなって思って、これの場合は、色っぽいというかエロっぽいというか……わたし、そういうのも好きなので、『どこまで見せてやろう』『どこまで食い込ませてやろう』って思って作ってます」(長尾さん)夏すみれさんの通常のコスチューム。超ハイレグながら、デザイン的に見えてもおかしくないアンダーをつけることによって、ハプニングを防止している。――それでも、「プレイガールみたいなセクシーな衣装を着たい」っていう人も、なかにはいるんじゃないでしょうか。はい。でも、その人のイメージに合わないものはやめさせます。やっぱり自分のイメージを掴み切れてない人もいるんです。「もっとシンプルがいい」って言う人に、「もっと華やかなほうがいいよ」とか「こっちの色のほうが似合うよ」とか言ったりしますね。キャラクターのイメージもあるし、アカレンジャー、アオレンジャーじゃないけど、その人の持ち色っていうのもあるんです。試合前にリング内に飛ぶ、各レスラーのテーマカラーに合わせた紙テープがあって、それに沿った色合いにしますね。紙テープの色がメインで、黒を入れたりシルバーを入れたりって。安納サオリさん(アクトレスガールズ)はイメージカラーのブルーを基調に。「キャラクターに合わせて、明るいセクシーさを意識して作りました」(長尾さん)――なるほど。そこがセンスの見せどころですね。まぁ、無理難題を言われるんですけどね。それこそ「水色とピンクと赤を、全部使ってほしい」とか。普通の服で考えたら、ありえない組み合わせですよね。でも、それを考えて、バランスよく作っていくっていう。だからすごい考えますね。それに、普通の服じゃありえない、その個性的なコスチュームを着られるのが、プロレスラーなのかなって感じもしますよね。■定番から逸脱した色合わせでも、センス良く見せる力量「リング映えするのがやっぱり一番なので。なるべく光る素材とかをオススメしますね。でも、もちろんプロレス用生地として売ってるわけじゃないんですよ。レオタードとか、社交ダンス用衣装として売ってるものを、『すみません、プロレスにも使わせてください』ってみたいな感じで買ってます」(長尾さん)――それが作り甲斐にもなりますか。そうですね。とにかく考えます。バランスが悪いとちんどん屋さんみたいになっちゃうし。あと、派手な色合いってメキシコっぽくなっちゃうんです、赤青緑みたいな。でも、メキシコっぽいものならメキシコで作ればいいんで、そこは考えて日本らしい色の組み合わせは考えています。例えばこちらは、ベストフレンズっていうふたりなんですが、さらにコンセプトは「貴族で派手」。でも、難しければ難しいほど、絶対に形にしてやるっていうのはありますね。――わぁ、素敵ですね、この衣装。色をたくさん使ってるのに、きちんとセンスよくまとまってる。ファッションの定番からものすごく逸脱しても許される、っていうのがプロレスの衣装なんです。――プロレスって男性ファンが多いじゃないですか。男性が見てセクシーだなって思うのを意識して作る感じですか?それもあります。けど、本人の要求をどこまで飲めるのかっていうのもあります。あまりやりすぎると、それはそれで、レスラーに対して批判がくるんですよ。ベテランレスラーの方が怒ったりとか。――それは、ありそうですね。実際にありました。もう引退したレスラーの方なんですが、可愛くセクシーに見せたいとオーダーを受けて、お尻部分が露出多めなコスチュームを作ったら、「ちょっと隠すようにして」ってベテランレスラーから注意を受けたんですね。15年くらい昔の、女子プロのコスチュームって、お尻周りもしっかり隠す感じで、ガードル履いて水着着て……みたいな感じだったんですよね。それも、練習生たちがみんな、自分たちで股繰りに紐を入れて、ずれないようにしてたんですよ。今はノーパンで着るみたいな感じですよね。最近は先輩レスラーからのご指摘が少なくなってきたので、彼女たちが着たいものを着られる時代が、ようやくやってきたっていう感じですね。バンビ(KAIENTAI DOJO)。白×ゴールド×黒という、ゴージャスかつセクシー。お腹や腰などの露出も高め。■自分が作ったコスチュームを世界中で見てもらうのが夢――これから目指すところってありますか?目指す場所……プロレスのコスチュームで一番になるって、わたしにとってはWWEなんです。なので、WWEに行ってみたいなって思います。それで世界中の人たちが見てくれるところで作ってみたいと思います。――最近、日本の選手もWWEに行ってますよね。そう、それで実は……宝城カイリ(WWEでの名前はカイリ・セイン)選手のコスチュームを、今度作るんです。――夢が叶っちゃいますね!そうですね。前にニューヨークに行ったときに、当時タイムズスクウェアにあったトイザらスに寄ったんです。そこ、WWEのフィギュアが売られてるんですよ。日本だと、普通のおもちゃ屋さんに、プロレスラーのフィギュアが売られてるってことなんて、まずない。けど、アメリカではWWEって、それくらいメジャーなんですよ。もしかして、自分のコスチュームを着た選手のフィギュアが売られる可能性があるってすごいですよね。もちろん日本は日本でいい。けど、世界を見てみたいっていうのはあります。Text/大泉りかPhoto/池田園子※各レスラーの衣装写真はレスラーの皆様より提供いただきました。長尾聡子さんthunder factory代表。20年近くに渡り、プロレスラーの衣装を制作。
2018年07月10日“みちょぱ”ことモデルの池田美優が、ファストファッションブランド「GRL(グレイル)」のイメージモデルとして、同社の自社ECサイトで水着姿を披露している。池田美優が水着姿を披露「GRL」は、2日17時より自社ECサイトで池田をイメージモデルに起用したスイムウエアの販売を開始した。ハワイで2日間に渡った撮影で池田は、普段バラエティ番組などで見せる姿とは違った、クールでセクシーな表情を見せた。また、今回の水着撮影のために鍛えたという体は、見事なボディライン。本人のツイッターやインスタグラムでひと足先に公開されたオフショットには、「スタイル良すぎ!」、「まじできれい。。。ロック画面にさせていただきます」など、称賛のコメントが寄せられている。「GRL」では、そんな池田の水着写真とともに、新作水着を随時販売開始。また、同ブランドの公式インスタグラムで、オフショットムービーも随時更新していくという。
2018年06月02日