現在公開中の白石和彌監督作『孤狼の血』が、早くも続編の製作を決定。現在、撮影スタッフ・キャストの調整に入っていることが明らかになった。5月12日から公開されている、昨今の日本映画にはない熱量とバイオレンスが魂に焼き付く“血湧き肉躍る”映画 『孤狼の血』。いま最も注目されるミステリー作家のひとりである柚月裕子の小説を原作に描く本作は、昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島を舞台に、役所広司演じる暴力団との癒着をうわさされる刑事・大上章吾と、松坂桃李演じる“キャリア組”新人刑事・日岡秀一を中心に、刑事、やくざ、そして女が、それぞれの正義と矜持を胸に、生き残りを賭けて戦う生き様を描く。ほかにも、江口洋介、真木よう子、中村倫也、竹野内豊ら豪華俳優陣が集結した。そんな本作は、「新たな東映やくざ映画の金字塔」とまで言われ、映画公開前から業界内で大絶賛。公開後も瞬く間に賞賛の嵐となっている。また、各映画レビューサイトでは「期待度・満足度1位」を獲得し、公開後2週目にして観客からは「続編を切に希望します」「続編を見たい!」 など続編を熱望する声が。そんな期待の声に押される形で、今回本作の続編が東映にて製作決定。続編の物語のベースとなるのは、柚月氏による「孤狼の血」(角川文庫刊)の続編でもある「凶犬の眼」(KADOKAWA刊)。東映は、『孤狼の血』のスタッフ・キャストの続投を熱望しているという。『孤狼の血』で主演を務めた役所さんは、今回の決定を受け「続編は、第1作を遥かに超えるいい作品を期待しています」とコメントを寄せ、また「今後、色んな監督、脚本家、俳優たちがこのジャンルの映画で魅力が発揮される時代が来ると日本映画に活気が出るのではないでしょうか?」と期待を寄せている。そして原作者である柚月氏は、「続編は望外の喜びです」と心境を明かし、「持てる力すべてを注ぎ込んでくださった 東映とスタッフ、劇場に足を運んでいただいた観客の皆様には、感謝の言葉しかありません。あの狂熱と恍惚を、再び期待しております」と語っている。『孤狼の血』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会
2018年05月25日6月8日公開の映画『羊と鋼の森』の完成披露試写会が20日、都内で行われ、山崎賢人、鈴木亮平、上白石萌音、上白石萌歌らが出席した。2016年の「本屋大賞」を受賞し、累計発行部数110万部を超えた宮下奈都の同名小説を実写映画化した本作。ピアノの調律に魅せられ、ピアノと繋がる人々との出会いを通して成長していく青年・外村直樹の物語を描く。主人公の外村直樹に山崎賢人、直樹の先輩調律師・柳に鈴木亮平、直樹の人生を変えるピアニスト姉妹を上白石萌音と上白石萌歌の姉妹がそれぞれ演じている。完成披露試写会が行われたこの日は、試写会前の舞台あいさつに主演の山崎らキャスト陣と橋本監督が登壇。山崎は「(舞台となる北海道の)トムラウシという場所に行ったことがないんですけど、読んでいるとその風景が想像できました。セリフも宮下さんが書かれた素敵な言葉が多く、登場人物もそれぞれが魅力的でした」と原作や台本の感想を述べ、「調律師という仕事は知りませんでしたが、役者という仕事をやる上で色々感じたことを照らし合わせて表現できたらそれが一番リアルだと思い、そうすれば皆さんに伝わると思いながらやりました」とコメント。その山崎が演じた直樹の人生を変えるピアニスト姉妹を演じた上白石萌音は「初めて妹と共演ができた私の人生にとって大切な一本がようやく始めの一歩を踏み出せて、とてもうれしく思います」と妹・萌歌と初共演した本作の試写会に満足げだったが、ピアニスト役には苦労したようで「監督から分厚い楽譜を渡され、そこから特訓の日々でした。本当のピアノと向き合う時間が長かったですね」と振り返った。舞台あいさつの後半には、久石譲が作曲した本作のエンディングテーマ「The Dream of the Lambs」の演奏を担当した辻井伸行が登壇し、エンディングテーマなどを生演奏。それを間近で見た山崎は「こんなに近くで聴かせてもらえるなんて本当の貴重なこと。本当に辻さんの力強さと気持ちで弾いている感じがすごく感動しました」と絶賛し、上白石萌音も「(劇中で演じた)和音の理想の音というか、私が思い描く和音の音は辻さんの繊細で柔らかくて力強い音で、ずっと焦がれていました。この音にどれだけ支えられたか分かりません。感無量です」と感激しきりだった。映画『羊と鋼の森』は、6月8日より全国公開。
2018年05月21日5月18日に放送されたフジテレビ系「ダウンタウンなう」の「本音でハシゴ酒」に女優の安達祐実、俳優の音尾琢真がゲスト出演。SNSには「顔変わらない」「本当にかわいい」など安達さんの美しさに対する感動の声が続々寄せられている。「本音でハシゴ酒」は「ダウンタウン」と坂上忍の3人がゲストたちとお酒を飲みながら本音で語り合う番組の人気企画。2014年に再婚し、現在2人の子どもの母となった安達さん。カメラマンの夫とは20~30代になる時期に2年半ほど撮影してもらったことがきっかけで出会ったという。最後の撮影で「これで会えなくなっちゃう」と思った時“好きだ”と思ったのだとか。旦那さんは結婚後のいまも毎日安達さんの写真を撮っており、その枚数は約3万枚、アルバム117冊分あるそう。これには坂上さんも松本さんも「旦那さん変態だ」と驚きの表情。ただ坂上さんは「監督と女優がデキて上手く行くときは相手を女として見ず女優として見てる。それと同じことじゃないか」と旦那さんの心境を慮っていた。そんな旦那さんから番組に「怒りがMAXになると金髪に絡めて暴言を吐く。女優さんが本気で腹から声を出して怒ると本当怖い」というメッセージが。そこで旦那さんと同じ金髪ヘアの松本さんを夫役にして兄弟ケンカを再現してもらうことに。「この金髪野郎、そんな金髪だから頭の中も黄色くなってんだよ」と叫びをみせる安達さんに松本さんもタジタジ。そんな安達さんの姿に「あれで12歳の子持ちとか…あれで36歳とか…もはや私は同じ人間ではない」「この見た目で36は嘘だろ」と、その美しさに驚愕するツイートが相次いで投稿。「ほんとにかわいいし36歳とか信じられない」「まじで顔変わらないなすげーわ」などSNS上には安達さんの美貌を讃えるコメントが溢れかえる。さらに番組の後半には音尾さんが登場。音尾さんは「TEAM NACS」のメンバーで大学の先輩でもある大泉洋に対して「自分の手柄にしたがる」などその素性を“暴露”、映画『孤狼の血』の白石和彌監督からの「ムチャぶりへの対応が上手い」というコメントなどが紹介された。「TEAM NACS」の“裏話”の数々には「琢ちゃんからナックス話聞くの、やっぱりうれしいな」という反応が。さらに「縦社会と言っておきながら先輩のネタを言うときに1番イキイキしててなんだかんだ好きなのが伝わる可愛い可愛い末っ子ちゃん」「ディスりたいのか愛を叫びたいのかどっちなんだ」など、NACSファンからの声援も多数寄せられていた。(笠緒)
2018年05月19日現在公開中の映画「孤狼の血」(白石和彌監督)で暴力団組長・瀧井銀次役を熱演している、「電気グルーヴ」のピエール瀧(51)。 同作は「警察小説×『仁義なき戦い』」と評される柚月裕子さんのベストセラー小説を実写映画化している。 「瀧さんの役どころは、役所広司さん演じる主人公のベテランマル暴刑事のよき相談相手。瀧さんは役所さん、主人公の相棒の新人刑事を演じる松坂桃李さんに次ぐ重要な役どころ。物語のカギを握る人物として、圧倒的な存在感を発揮しています」(映画ライター) 「電気グルーヴ」の前身バンドで80年代半ばから音楽活動をしていた瀧だが、90年代半ばに俳優業をスタートさせた。 これまで数々の作品に出演していたが、今やすっかりおなじみとなった「コワモテ俳優」としての才能を開花。そのきっかけもまた、白石監督の社会派作品だったのだ。 「13年公開の『凶悪』で物語のキーマンである死刑囚の元暴力団組長を演じ、『報知映画賞』や『ブルーリボン賞』の助演男優賞を受賞しました。白石監督が一部のインタビューで『凶悪』の撮影を振り返る際、瀧さんのアドリブを絶賛していました。そして滝さんもまた、白石さんとの現場のやりとりで『コワモテ俳優』としての才能を開花させたようです」(芸能記者) 「凶悪」以降、「日本で一番悪い奴ら」「アウトレイジ 最終章」などで迫力満点の演技を見せた瀧。今後もコワモテ役のオファーが途切れる事がなさそうだ。
2018年05月15日公開初日を迎えた映画 『孤狼の血』の舞台あいさつが12日、東京・有楽町の丸の内TOEIで行われ、役所広司、松坂桃李、江口洋介、真木よう子、ピエール瀧、音尾琢真、中村倫也、阿部純子、白石和彌監督、原作の柚月裕子、原作の柚月裕子が登場した。映画 『孤狼の血』の初日舞台あいさつに登場した役所広司、松坂桃李(左から)主演の役所広司らキャスト陣と白石和彌監督らが勢揃いして行われた初日の舞台あいさつ。今年で俳優生活40周年を迎える役所は「ギリギリ体力が持ったかな? という作品に40周年に出会えてとても幸せでした」と感激しきりで、タッグを組んだ松坂に対して「松坂くんの40周年の時は全裸で仕事しているんじゃないでしょうかね(笑)」と『娼年』で濡れ場を披露したことを揶揄して笑いを誘う場面も。それに応じた松坂は「今回はそういうシーンないですから(笑)」と先輩のイジりに苦笑いを浮かべるも、「今年で30歳になる節目の年で『孤狼の血』という作品で皆さんとお仕事ができ、僕の中では忘れられない作品というか特別な作品になりました」と役所をはじめとするキャスト陣と白石監督に感謝した。役所と松坂は、劇中で対照的な刑事役でタッグを組み、共演シーンも多い。役所が「繊細に自分の役をラストシーンまで積み重ねてくれて、ちゃんとしたプランを持っている素晴らしい役者さんだと思いました。真っ直ぐな眼力で、共演者としても頼もしい俳優さんですよ」と松坂を絶賛。一方の松坂は「役柄的にバディという関係性もあって、勝手に親のような師匠のような、それこそ大先輩のような、色んなものが混ざっていました。でも最終的に感じたのは、やっぱり大きくて分厚く遠いな、とすごく感じましたね」と話すも、「つくづくやって良かったという思いがあります」と本作の出演は松坂にとってかけがえのない時間だったようだ。その役所と松坂が演じ刑事と対峙する極道役の江口。意外にも仁義を通す昭和的な極道役は本作が初めてだという。「見たことがない映画というか、こういうバイオレンスって意外に日本では描きづらい状況になっていると思います。もしかしたら、今の世の中からするとこういうやくざ映画は時代劇になるのかもしれません。そういう意味では新しい突破口になってひりひりするようお芝居をやれるきっかけになりました」と振り返った。第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説を実写映画化した本作。昭和63年の広島を舞台に刑事・日岡秀一(松坂)と、暴力団との癒着が噂される刑事・大上章吾(役所)が担当した、金融会社社員失踪事件の捜査から、対立する暴力団組同士の抗争が激化していく。
2018年05月12日日曜朝にフジテレビ系で放送されている「ボクらの時代」の5月13日(日)放送回に、公開中の映画『孤狼の血』に出演している俳優の役所広司、松坂桃李と同作の白石和彌監督の3人が登場、この3人ならではの“語り合い”に注目。本番組は俳優、ミュージシャン、アーティスト、映画監督、学者、ビジネスマン、デザイナー、教師…そして政治家まで、ひとつのジャンルにとらわれることなく、多方面で活躍する3人のゲストがそれぞれの立場から自由気ままに語り合う番組。今回は90年代後半に『Shall we ダンス?』『失楽園』『うなぎ』を次々ヒットさせ、7年連続で日本アカデミー賞の優秀主演男優賞を受賞。日本映画界を代表する俳優となると、『SAYURI』『バベル』『シルク』など世界的な作品にも出演。海外でも高い評価を受け、最近では『関ヶ原』『三度目の殺人』などに出演している役所さん。『日本のいちばん長い日』で役所さんとも共演。昨年は『キセキ -あの日のソビト-』や『ユリゴコロ』『彼女がその名を知らない鳥たち』がヒット。今年に入ってからも『不能犯』では“凶気”に満ちた演技をみせ、『娼年』の“娼夫”役も話題となっている松坂さん。『ロストパラダイス・イン・トーキョー』を監督し鮮烈にデビュー。最近では『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』『彼女がその名を知らない鳥たち』などを立て続けに監督、今年に入ってからも『サニー/32』を発表するなど精力的に作品を撮り続ける白石監督。今回はこの3人が仕事、いまの時代に感じること、男で良かったと思うこと、さらには家族についてなど、この3人が集ったからこそ繰り広げられるトークを展開する。役所さん、松坂さんが出演し白石監督がメガホンを取った『孤狼の血』は現在全国公開中。昭和63年の広島が舞台となっており、役所さん演じる暴力団との癒着をうわさされる刑事・大上章吾と、松坂さん演じる“キャリア組”新人刑事・日岡秀一を中心に、刑事、やくざ、そして女が、それぞれの正義と矜持を胸に、生き残りを賭けて戦う生き様を描く“血湧き肉踊る”映画になっている。「ボクらの時代」は5月13日(日)7時~フジテレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会
2018年05月12日映画『孤狼の血』の完成披露試写会が4月25日(水)、都内にて開催され、主演の役所広司、出演の松坂桃李、真木よう子ら12名が豪華集結した。同作は、<警察小説×『仁義なき戦い』>と評される柚月裕子氏のベストセラー小説を、白石和彌監督が映画化。昭和63年の暴力団対策法成立直前の広島の架空都市を舞台に、刑事、やくざ、そして女が、それぞれの正義と矜持を胸に、生き残りを賭けて戦う姿を描く。■役所広司、松坂桃李、真木よう子らの出現に銀座騒然!イベントには、役所さん、松坂さん、真木さんのほか、出演の竹野内豊、江口洋介、ピエール瀧、阿部純子、中村倫也、音尾琢真、伊吹吾郎、白石和彌監督、柚月裕子氏(原作者)が出席。舞台挨拶の前には、正装姿の一同が専用トラックで銀座の街に出現し、詰め掛けたファンを熱狂の渦に包み込んだ。■松坂桃李、役所広司との共演は「何よりの宝です」舞台挨拶では、マイクを持った松坂さんは「自信を持ってお届けできる作品です。最後まで楽しんでいってください」と目を輝かせた。松坂さんは劇中では役所さんと共に刑事役を演じており、「警察の役をやったというより、僕は役所さんとバディを組ませてもらったことが本当に、何よりの宝です」と撮影を振り返った。劇中では、役所さんが演じる大上刑事のzippoライターが登場するそうで、松坂さんは「今回、この作品で、役所さんのライターがあるのですが、それをもらったのです」とタキシードのポケットからzippoライターを取り出した。「まだ観ていない方はどういうことかはわからないと思うのですが、きっと観終わったときには、『うわあ、うらやましい』と思うような濃厚な関係性の中でやらせてもらえたことは僕の中では宝物でした」と役所さんとの共演に歓喜。■役所広司、松坂桃李を絶賛…真木よう子は男たちの熱演に羨望役所さんも「今回はほとんど一緒のシーンが多かったので楽しかったです。共演者として頼もしい俳優さんで、素晴らしい俳優さんだと思いました」と共演を振り返りながら、松坂さんを絶賛した。警察やヤクザ関係者たちが常連客としてやってくるクラブのママ役を演じた真木さんは、警察やヤクザ関係者がオールキャストで会するシーンがあったことを告げ、「それを間近で見ていて、『かっこいい』と普通に思ってしまいました」と心境を紹介。「私も男性だったらやりたいなと思うくらいすごくかっこいい男性たちばかりだったので、羨ましさもあり、すごくかっこいいなと思っていました」と男性キャストたちの熱演にすっかり心を奪われた様子だった。イベントの最後にマイクを持った役所さんは、「白石監督と会ったときに、『元気のある日本映画を作りたいな』ということを言っていまして、僕たちキャストも、スタッフも、何とか元気のある映画を作ろうと頑張りました。ヤクザ関係のキャストの人たちは普段はちゃんとした社会人みたいな顔をしていますけれど、根が不良ですから、伸び伸びとヤクザを演じていらっしゃいました。真木さんも、阿部さんも、華を添えてくださって、僕と松坂君は刑事で、“正義の味方”をやっています!」と声を弾ませた。『孤狼の血』は、5月12日(土)より全国にて公開。(竹内みちまろ)■関連作品:孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会
2018年04月25日映画 『孤狼の血』(5月12日公開)の完成披露試写会が25日に都内で行われ、役所広司、松坂桃李、真木よう子、中村倫也、音尾琢真、阿部純子、竹野内豊、伊吹吾郎、ピエール瀧、江口洋介、原作の柚月裕子、白石和彌監督が登場した。同作は第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説を実写映画化。昭和63年を舞台に、広島の刑事・日岡秀一(松坂)と、暴力団との癒着を噂される刑事・大上章吾(役所)が担当した、金融会社社員失踪事件の捜査から、対立する暴力団組同士の抗争が激化していく。キャスト陣が丸の内に現れると、集まったファンからも歓声が上がる。舞台挨拶では、マスコミ席を観客に発行してしまうというハプニングも。主催側の対応に怒った観客が「時間返せ!」「マスコミどけろ!」と強い言葉で迫り、急遽段取りが変更となった。約15分遅れで始まった舞台挨拶に、ピエールは「バタついてる現場が大好きなんです」とニヤリと笑みを見せた。改めて松坂は「役所さんとバディを組ませてもらったことが何よりの宝で。役所さんのライターをいただいた」とエピソードを披露。「きっと見終わった後には『うわ、うらやましい」とお思われるような濃厚な関係性の中でやらせていただいたことが幸せでしたね」と感謝を述べる。役所も「2度目の共演ですけど、ほとんど一緒のシーンだったので、楽しかったです」と振り返った。役所は「ちょっと元気のある作品を作りたいなと思いまして、キャストもスタッフも元気なものにしようと頑張りました」と語り、「これから公開始まりますので、どうぞ宜しくお願い致します」と頭を下げた。
2018年04月25日「乃木坂46」の白石麻衣が、5月12日(土)の「世にも奇妙な物語 ’18春の特別編」で放送される短編ドラマ「フォロワー」で主演を務めることが決定。なお、白石さんが単独でドラマの主演を務めるのは今回が初となった。■「フォロワー」あらすじキラキラな“港区OL_ハル”こと藤田小春(白石麻衣)の週末は、流行のおしゃれグランピングで取引先のイケメン達と高級肉バーベキュー!でも、小春はイケメンそっちのけでお肉や外車の撮影に忙しくしている。というのも、小春はフォロワー数ナンバーワンを目指す写真投稿SNSの“新女王”。投稿はキラキラしたものばかりだが、実は完全にフェイクで、実際の小春はしがない印刷会社に勤め、安普請のアパートに住み、キラキラとはほど遠い生活。そんなくたびれた日々の中、唯一の楽しみが増えていくフォロワー数。特に、最近フォロワーになった“ミミ子@ど田舎”の数々の応援リプに心が救われていた。そんなある日、「港区OL_ハルVS麗しの受付嬢さゆ、どっちがキラキラ?」というアンケート対決で、フォロワーが3万しかいない“麗しの受付嬢さゆ”に負けていることが発覚。闘争心を燃やした小春は、ミミ子の応援リプにものせられ、追われるように偽のキラキラぶりがエスカレート。ところが、ミミ子からすぐそばで実際の生活を見られているようなリプが届くようになり…。すでに、三浦春馬主演のヒューマンSF作品「明日へのワープ」の放送が決定していた本番組。今回発表された「フォロワー」は、昨年「日本レコード大賞」受賞や「第68回NHK紅白歌合戦」などでも話題となったミリオンセラー「インフルエンサー」でセンターを務めた白石さんが、まさに“インフルエンサー”を目指して写真投稿SNSに奮闘するというホラーサスペンスだ。■白石麻衣、今作は「ぞっとするストーリー」今回主演が決定した白石さんは、人気女性アイドルグループ「乃木坂46」のメンバーとして活躍し、出演した『あさひなぐ』や2ndソロ写真集「パスポート」が大きな話題に。また、来週放送スタートする「やれたかも委員会」にも出演が決定している。「今回参加出来るのが夢のよう」と喜びを語った彼女は、実際に撮影してみて「(自分が演じる役)ひとりで物語が進んでいくので、撮影が始まったときはとても緊張したのですが、監督さんや周りのスタッフさんなど皆さんが優しくて、本当にあたたかい現場なので、撮影が進むにつれてリラックスして楽しんでやれるようになりました」とふり返る。白石さんが出演するのは、SNSの世界でリアルとバーチャルが交錯するホラーサスペンス。「物語とはいえ実際にありそうな話」と話す白石さんは、「でも、これが現実に本当にあったら怖い、ぞっとするストーリーだと思いました。実際に演じている側ではありますが、私自身この台本を読んだときに“これどうなるんだろう、どういうことだ?”と視聴者目線で考えてしまったほど、深いお話だと思います」とコメント。また「ラストは『世にも』らしく怒涛の展開になっています」とも明かしている。■注目は“走る”シーン?そして、「女子からしたら鼻につく、反感を買ってしまうような役」と自身の役について説明する白石さん。注目シーンについては、「小春が必至に息を切らして走っているところ」だそうで、「何で走っているかは言えないですが、そのシーンは足がもたつくくらい必至に全力で走っていて、一番頑張ったシーンでもあるので」とアピール。またお芝居に強い興味があると言う白石さん。「まだそれほど経験があるわけではないのですが、今回のような思いっきり演じられる役であったり、いままでやったような真面目な役だったり、ほかにもいろいろなキャラクターを演じてみたいので、今後もお芝居を勉強しつつ、挑戦していきたいと思います」とコメントしている。なお、本作には主演の白石さんのほかにも、都丸紗也華、内藤トモヤ、川面千晶、佐伯大地らが出演する。「世にも奇妙な物語 ’18春の特別編」は5月12日(土)21時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2018年04月20日みなさんは洋菓子派ですか?それとも和菓子派!?そんなの選べない!という方に朗報です♪ハーゲンダッツのアイスクリームを使ったオリジナル和スイーツを楽しめる期間限定ショップ〔Häagen-Dazs茶房(ハーゲンダッツサボウ)〕が、2017年4月18日(水)から5月6日(日)まで期間限定で〔東急プラザ銀座〕にオープンします!LIMIA編集部もさっそくおじゃまして、今しか食べられない限定メニューをいただいてきました。銀座のラグジュアリーな空間で堪能するハーゲンダッツ!〔Häagen-Dazs茶房〕は、“和”をテーマに洗練された和モダンな空間のハーゲンダッツ初の和スイーツ専門の期間限定ショップ。ハーゲンダッツミニカップから、定番のバニラ、ストロベリー、グリーンティー、クッキー&クリーム、マカデミアナッツ、クリスプチップチョコレートの6種類を使用した、創作和スイーツ全8種類を楽しめます。日本人になじみ深い和の素材を使って開発されたメニューは、お茶との相性もばっちり。それぞれの和スイーツには、今回のメニューのために開発したオリジナルフレーバーの日本茶も用意されています。こちらはフランス人ソムリエのステファン・ダントン氏がプロデュースする日本茶・フレーバーティーの専門店〔おちゃらか〕によるもの。アイスクリーム×和スイーツの味わいをより一層引き立てるぜいたくな組み合わせを堪能できますよ。日本の伝統色を取り入れ、ハーゲンダッツならではの高級感ある洗練された店内からは、銀座の街を一望できるぜいたくなロケーション。おいしいスイーツとあいまって、気分が高まる空間です。まさに洋と和のぜいたくなコラボレーションをラグジュアリーな場所で楽しめる、期間限定の味わい全8種類のうち、試食をした3つをご紹介します♪いちごづくし!《いちごのスープ with ストロベリー》まず最初にいただいたのは、あざやかな色合いが美しい《いちごのスープwithストロベリー》。和を感じる酒粕と甘酒に、爽やかないちごピューレを合わせたイチゴのスープい仕立てました。そこに《ハーゲンダッツストロベリーアイスクリーム》を投入。さらに、みずみずしいフレッシュないちごも添えたまさにいちごづくしの一皿です。トロッとした質感のスープは重たいのでは?と思いきや、優しい甘さとやわらかな口あたりで、濃厚なアイスクリームをさっぱり仕立ててくれています。フレッシュないちごのプチプチ食感がアクセントなり、ほのかな酸味で最後まで飽きずにいただけましたよ♪こちらはセットでお茶もいただきました。《いちごのスープwithストロベリー》に合わせたおすすめのお茶は《すもも煎茶》。すももの香りがはっきり感じられる煎茶で、甘いスイーツとの相性もバツグンです!●《いちごのスープwithストロベリー》:単品1,080円/お茶セット1,580円甘じょっぱいがクセになる♪《みたらしわらび with マカデミアナッツ》次にいただいたのは、《みたらしわらびwithマカデミアナッツ》。ハーゲンダッツ好きの間でもファンの多いマカデミアナッツアイスクリームを使った和スイーツです。濃厚なハーゲンダッツマカデミアナッツアイスクリームには、たっぷりの甘じょっぱいみたらしソースを合わせて。甘味と塩味だけでなく、ナッツのほんのりした苦味もアクセントになり、さまざまな味わいを絶妙なバランスで堪能できる一品です。やわらかなわらび餅と歯ごたえのあるナッツ、ふっくらした黒豆と異なる食感も楽しい♪さらに、みたらしをかけるとアイスの上に飾られた綿菓子がしゅわ〜っと溶けていく見た目もおもしろく、目でも舌でも大満足できちゃいます!●《みたらしわらびwithマカデミアナッツ》:単品980円/お茶セット1,480円欲張りさんにはこれ!《6種のハーゲンダッツ最中》最後にいただいたのは、ひとくちサイズのコロンとした見た目がかわいい《6種のハーゲンダッツ最中》。なんと、今回の和スイーツで使用されているハーゲンダッツの基幹商品6種を全て一度に楽しめちゃいます!ちょっとずついろんな味を楽しみたいという欲張りさんは、こちらがおすすめですよ。サクサクの最中にはさんだアイスには、6種それぞれにことなるトッピングを。特に気に入ったのが、クリスプチップチョコレートとゆずの組み合わせでした。口に入れるとふわっと広がるゆずの香り、それからチョコレートとゆずそれぞれの甘味・苦味が重なった豊かな風味を味わえます。ぜひ、ひとくちでパクッと、それぞれのフレーバーの個性を味わってくださいね♪●《6種のハーゲンダッツ最中》単品1,280円/利き茶セット2,400円(税込)今だけの“和な”ハーゲンダッツを体験しよう!今回ご紹介した他にも、《ハーゲンダッツどらやき》《白玉ぜんざいwithグリーンティー》《マスカルポーネパフェwithグリーンティー》《3種のどらやきクレープwithクッキー&クリーム》《湯葉ミルフィーユwithクリスプチップチョコレート》をラインアップ。気になる詳細については、オリジナルムービーも公開中の特設サイトでチェックしてみてくださいね。〔おちゃらか〕のオリジナル日本茶も紹介していますよ。新茶の季節に合わせて、お茶と一緒に楽しめる“和”をテーマにしたハーゲンダッツオリジナルスイーツを、ラグジュアリーな空間で楽しめる〔Häagen-Dazs茶房〕は5月6日(日)までの期間限定!まだゴールデンウィークの予定を決めていないという方は、足を運んでみては?特設サイトはこちら【店舗概要】●名称:Häagen-Dazs茶房(ハーゲンダッツサボウ)●期間:2018年4月18日(水)~2018年5月6日(日)●営業時間:11:00~23:00(月~土)L.O.22:00、11:00~21:00(日・祝)L.O.20:00●場所:東京都中央区銀座5-2-1東急プラザ銀座6F〔数寄屋橋茶房〕内
2018年04月18日白石和彌監督がメガホンをとった“血湧き肉躍る、男たち渇望の映画“『孤狼の血』。役所広司をはじめ、松坂桃李、江口洋介、真木よう子ら豪華俳優陣が集結し話題となっているが、この度、本作に出演しいまや白石組にとっては欠かせないカメレオン俳優・音尾琢真の新場面写真が公開された。物語の舞台は昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島。本作で音尾さんが演じるのは、加古村組構成員・吉田滋。役所さん、松坂さん扮する大上章吾と日岡秀一が所属する呉原東署と対立する暴力団組織がこの加古村組で、組長の加古村(嶋田久作)や若頭の野崎(竹野内豊)など、個性的な面々が揃うが、中でも特に強烈な存在感を放っているのがこの吉田。劇中では、燻っていた尾谷組と加古村組の抗争の火種が激化していく原因を作るなど、本作において重要な人物だ。「白石監督作品に参加できることは僕の生き甲斐になっているので、この上ない幸せです」と、白石作品にはどんな役でも出演したいという音尾さん。今回到着した場面写真では、一之瀬(江口さん)が若頭を務める尾谷組のシマにある「クラブ梨子」のママ・リコ(真木さん)に迫り怪しげな笑みを浮かべる姿や、全裸でベッドに押さえられ、全身に刺青を入れた姿も披露。さらに役所さんが音尾さんの股間を握っている衝撃ショットも!どんな物語が展開されるのか、気になるワンシーンだ。『孤狼の血』は5月12日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会
2018年04月06日『実録・連合赤軍あさま山荘への道程』『キャタピラー』でベルリン国際映画祭を席巻し、数々の衝撃作を世に送り出しながら、2012年に逝去した故・若松孝二監督。このたび若松監督生誕82周年にあたる4月1日に、主演に門脇麦、監督に若松プロダクション出身の白石和彌を迎えた、若松プロ映画製作再始動の第1弾『止められるか、俺たちを』の劇場公開が発表された。■あらすじ1969年、原宿セントラルアパート(当時)の一角にあった“若松プロダクション”。本作は、「何者かになること」を夢見て若松プロの扉を叩いた1人の女性・吉積めぐみの眼差しを通して、「ここではないどこか」を探し続けた映画人たちの怒涛の生き様を描く。青春を映画に捧げた、若者たちのむき出しの生のグラフィティである。若手実力派・門脇さんが、若松プロダクション助監督・吉積めぐみ役を熱演。若松プロダクション出身であり、『孤狼の血』『彼女がその名を知らない鳥たち』『凶悪』など、いまや日本映画界を代表する白石監督がメガホンを取り、脚本は同じく若松プロダクション出身の井上淳一が担当。さらに、若松孝二役には『実録・連合赤軍あさま山荘への道程』『キャタピラー』『海燕ホテル・ブルー』、そして監督の遺作となった『千年の愉楽』などに出演してきた若松組常連の井浦さんが務める。■監督&キャストからコメント到着白石監督「井浦新さんが若松孝二だとカッコよすぎる、と思ったあなた」まさかの若松プロを舞台とした青春映画を恐れ多くも監督しました。この映画は僕にとっての英雄譚であり、僕自身の物語でもありました。井浦新さんが若松孝二だとカッコよすぎる、と思ったあなた、是非見てください。俳優って、新さんて、凄いなと思うはずです。そして門脇麦さん。もう言うことありません。麦さんを通して、この映画があなた自身の物語になることを切に願っています。門脇麦「この出会いは一生の財産」私は若松監督にも、もちろん当時の若松組の皆さんともお会いしたことがありません。そんな中、白石監督を初め、若松組をよく知る皆さんの下、当時の皆さんの背中をひたすら必死に追い求めながら挑んだ作品です。スクリーンの中の彼らは青春を生きる若者の姿そのもので、とにかく輝いていて、胸があつくなりました。私はこの先何度も彼らに会いたくなって、この映画を観るんだろうなと思います。この出会いは私の一生の財産です。井浦新「むちゃくちゃで幸せな夢をみた」若松プロに集結した親しい顔ぶれ、真新しい風を吹かせた若者たちと、むちゃくちゃで幸せな夢をみた。ただただ感謝しかありません。井浦さんは、若松監督の『11・25自決の日三島由紀夫と若者たち』で主演を務めた際、三島由紀夫を演じるにあたってアルファベットの芸名はふさわしくないとARATAから本名に戻したほど、監督から大きな影響を受けてきたことで知られる。そんな井浦さんが演じる“恩師”の姿にも注目だ。『止められるか、俺たちを』は今秋、テアトル新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2018年04月01日「4月」や「春」と言われると、お花見のイメージが強いからか、「和」を連想する人は多いのではないでしょうか?それは、スイーツも然り。なんだかこの季節になると、“和スイーツ”が食べたくなりませんか?そこで、「近くて便利」というキャッチコピーでおなじみのセブン-イレブンで見つけた、筆者おすすめの新作“和スイーツ”を2つご紹介します!1●桜のモンブラン洋風のスイーツ「モンブラン」と“和”の代表格ともいえる「桜」のコラボ。セブン-イレブンから、3月27日に発売されたのが、「桜のモンブラン」(税込270円)です。桜のホイップクリームと桜餡のほか、ふわふわのスポンジ生地とミルクホイップクリームが入っている、まさに“和洋折衷”のスイーツがこの「桜のモンブラン」。フタを開けた瞬間に、桜の香りが鼻に抜けて、一瞬で気分は春一色に。下に、桜の葉が敷いてあるのも◎。淡いピンクがかわいらしく、実際に食べてみても桜の爽やかさがあって甘すぎず、目でも口でも鼻でも春らしさを感じさせてくれる一品です。2●苺みるくの和ぱふぇ続いて紹介するのは、「苺みるくの和ぱふぇ」(税込298円)。こちらも「桜のモンブラン」と同様に、3月27日に発売されたばかりの新商品です。ミルクホイップ、抹茶ホイップ、苺果肉入りソース、白玉、練乳寒天、苺みるくムースが入っていて、ボリュームも申し分なし!ミルクホイップや練乳寒天の甘さと抹茶ホイップのほのかな苦み、苺果肉入りソースと苺みるくムースの爽やかな酸味のバランスがマッチして、ペロッと食べられますよ。全国各地で桜の開花や満開が発表されていますが、家族でお花見をしたいと思っても、子どもが小さかったり、ママやパパの仕事の都合で時間が取れなかったり、なかなかうまく予定を立てられないものですよね。そんな時は、まずセブン-イレブンの“和スイーツ”で春を感じてみてはいかがでしょうか?(文・三軒茶屋すみ子/考務店)
2018年03月30日映画『娼年』の上映時間は119分、うち、松坂桃李はすべての場面に出ている。出ずっぱりの主演、そんな言葉に彼は「確かに、全部出ていますね」と、にんまりとした。さらに、半分ほどは裸体だ。そう続けると、松坂さんは「そうです、そうです」と、楽し気に微笑む。役を成す上で、戦国時代ならば甲冑の重みが、SF映画なら宇宙服の非日常さが助けになろうが、本作では裸が松坂さんの戦闘服、ならぬ戦闘態勢へと誘った。無気力に生きていた大学生の森中領(松坂さん)がボーイズクラブのオーナー・御堂静香(真飛聖)に誘われ、ちょっとした好奇心からコールボーイになる『娼年』の世界は、2001年に作家・石田衣良がセンセーショナルに世に解き放った代表作の映画化だ。領は「リョウ」というカタカナの源氏名で女性たちに買われ、自分の身体や心を使い彼女たちと接していく。それは、何事にも興味を持てなかった自分自身まで満たされていくような、不思議な体験でもあった。一糸まとわぬ姿で多くの女性と交わる様子が、観客の元へ幾度も届けられる。期待、好奇、欲望、嫉妬――様々な視線がスクリーンの中の松坂さん、もといリョウの元に降り注ぐ。妥協のない描写からR18+指定の本作。セックスシーンのバリエーションはさすがの豊かさでありながらも、醸す行為がすべて下世話に終わっていないところに作品に宿す思いを見る。「“そういう(下世話な)ふうにはしたくない”とは、三浦(大輔)さんも僕も思っていたんです。正直、あんなにセックスばかりを淡々と119分とか観せられても…ねえ(笑)?生々しかったら、お腹いっぱいですよね。だから撮り方や音楽、ライティングなどで生々しさみたいなものを、割と排除したのかなと思うんです。舞台では臨場感がメインでしたが、今回は、ある種ちょっとフランス映画っぽいような感じとでも言うのかな。そこは、本当に三浦さんの力だと思います」。松坂さんが信頼を置く三浦監督とは、2016年に上演された同作で初めてタッグを組んだ。「舞台が終わって、映画のお話をいただいたんです。それから、僕と三浦さんで飲みに行って、『やるよね?』と確認し合ったりして。『やります、三浦さんも監督されますよね!?』っていう感じで(笑)。映画は監督のもの、舞台は役者のもの、という認識があったりもしますけど、『娼年』においては、そういった割合…責任を半分ずつ分け合おうと思いました。だから、もしも何かあったら、その責任は僕のせいであるし、三浦さんのせいでもある、という意識関係でした」。一枚岩となったふたりの目指すべきポイントは「舞台のときと同じ」ではいけない。それ以上まで持っていくことが、松坂さんと三浦監督の共通認識として強くあった。「舞台のときに、ある種、僕も三浦さんも完全燃焼した部分があった」と満たされた想いを持ちつつも、松坂さんはもっと先の景色を見ようとする。「映画の内容は舞台とほぼほぼ変わらないんですけど、舞台のときは一方からの目線というか、俯瞰からでの表現をしなければいけなかったんです。今回はリハーサルをやっていく段階で“より成長課程を繊細に見せられる”と、三浦監督と決めましたし “舞台とは違って、より高いハードルをかけにいくから”みたいな話もされました。特に気をつけたところは、領の微妙な表情です。僕が今回、一番大事にしている部分でもあったかもしれません」。松坂さんが語る通り、領が少しずつ、少しずつ変わっていくさまは、手に取るように丁寧に伝わる。その道に導いた静香の教えを忠実に守りながら、自分なりに女性と丹念に向き合っていく所作にも目を奪われるし、心をときほぐしていくような声のトーンも…、とかく演技のうまさに脱帽する。「領って、大きな海みたいな青年だと思っています。本人はその海の広さに気づかないで、それまでは生きてきたんですよね。様々な人に出会って、どんどんどんどん、その海を泳ぐことによって、自分の海の広さを知っていくというか。段々、その海に興味が出て、深く潜っていく感覚に近かったかもしれません」と、長く付き合うことになった領について、松坂さんの言葉で語った。内面の変化のみならず、丸っこい姿勢の背筋がいつの間にかスッと伸びていたり、身体つきのシルエットもすっきりとしていくなど、外見の変化も領には必要だった。「後半にかけて、だんだん絞っていきました。3週間の撮影スケジュールでは、本当に朝から夜中の2時ぐらいまでやるのが、毎日続くような感じだったんです。それはもう…地獄のような撮影だったので(笑)、自然と絞れてきてジムに行く必要もなかったくらい。『娼年』は体とコミュニケーションのお芝居なので、より繊細で、もっと潜った芝居を要求されました。それを表現するのが…、本当に大変というか。会話のない台詞の中でのやり取りみたいなものを、ちゃんとその空間の中で生み出さなきゃいけなかったので」。「きつい、きたない、危険」の3Kともまた別次元にあるような、想像を絶する厳しい芝居の世界。苦笑交じりに話す松坂さんを眺めていると、「断る選択肢も、あったのではないか?」と、ふとよぎる。聞けば、「それはないです。いま、このタイミングで僕にお話が来たのは、本当にラッキーだと思っていました」と松坂さんは即断。実のところ、この有名すぎる原作には、これまで何度も映像化の話が出ては沈んでいったという。松坂さんがこうして運命的に巡り合った「ラッキーな」タイミングだったとも取れるし、『娼年』が、いまの「松坂桃李」という演者の出現を待っていたかのようだったとも言える。人間の欲望を柔らかく受け止め、柔軟に変化をし、ときに現実との分断に惑う。苦悩を持ち、美しく魅力的なリョウを演じられる役者は、後にも先にも、彼しかいないはずだ。以前のインタビューで、松坂さんは「20代最後の年は、いろいろチャレンジしていきたいんです」と語っていた。まるで、その答え合わせをするかのような言葉が続く。「20代後半から“いろいろな色の役や作品をやっていこう”とマネージャーさんとも話をしていた最中にいただいたお話だったので、これは本当に、30代に向けてすごくいい経験になると思いました。出来る限りのことをやりました。…20代後半でやれることは全部やったので、ある種、悔いはないです。いろいろな作品の扉を見つけることができたので、30代は扉を開けて、その色を濃くしていくのがメインになっていくと思います。そこから40代につなげたいですし」。20代後半での、「賭けた」ともいえるあくなきチャレンジは実を結びつつある。三浦監督のほか、5月の公開が待たれる傑作『孤狼の血』や『彼女がその名を知らない鳥たち』で組んだ白石和彌監督、また『視覚探偵 日暮旅人』や『真田十勇士』でもインパクトを残した堤幸彦監督など、時代をリードする実力派監督たちとの縁を手繰り寄せ、愛された時間でもあった。30代、40代、50代…一体いつまで松坂さんは役者として居続けてくれるのか?「ええ!?そうですね。うーん…まっとうできればいいと思うんです。例えば、僕が、もし腰が曲がって動けなくなっても、そういう役も1回くらいはできるかもしれないですし、もし声がうまく出せなくなっても、そういう役も1回くらいできるかもしれない。そうやって全部の役をひと通りやり終わったら、余生を過ごそうと思います(笑)」。(text:Kyoko Akayama/photo:You Ishii)■関連作品:娼年 2018年4月6日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開© 石田衣良/集英社2017映画『娼年』製作委員会
2018年03月30日ついに来週公開となる石田衣良原作映画『娼年』。本作で注目が集まっているのが、主演の松坂桃李が身体も感情も隠すことなく挑んだセックスシーン。この度、そんなシーンについて松坂さんらが語るコメントが到着した。監督「一切妥協しない」入念な準備を実施本作において、「“性描写”に関しては一切妥協しない」と話していた三浦大輔監督。「ひとつひとつの行為によって、どういう感情が沸き起こり、それを積み重ねることによって、人間と人間の間にどういうコミュニケーションの形が生まれるのか、丁寧に細かく、その解像度を高めて、描いていきました」と明かしているように、事前に全てのセックスシーンで画コンテを作成し、それを基にスタンドインによるビデオコンテを作成、さらに松坂さんら出演者による入念なリハーサルを実施。俳優の身体の動きをこと細かくシュミレーションし、それに伴うカメラの位置を徹底的に検証。リハーサルはなんと5日間にも及んだという。丸1日セックスシーンが続くことも…そんな撮影について、「ここまで精神的に追い込まれた現場は初めてかもしれません」と語っていた松坂さんだが、小西プロデューサーは、「俳優・松坂桃李の役者魂と人間・松坂桃李のメンタルの安定感に驚かされました。当然と言えば当然ですが、これはちょっと…という気の迷いがほんの少しでも出たらこの役は出来ないと思います」と松坂さんの役者魂に脱帽。また、「丸1日延々とセックスシーンの撮影が続いても、時には卑猥な台詞を吐いたり過激な描写があっても、何一つ一切ひるまず黙々と取り組む。一方、そういった肉体的にハードなシーンが続く中でリョウという人物のセンシティブな感情の揺れ動きも見事に表現している。本当に大変だったと思います」と絶賛し、「リョウが娼夫の仕事を全うしていることと、松坂桃李が俳優として役を全うしていることが、現場を見ていると見事にシンクロしていて感動しました」とふり返っている。松坂桃李“濡れ場監督”に…?一方、本作で「7、8年分の濡れ場をやった感じです」と語る松坂さんは、『彼女がその名を知らない鳥たち』、舞台版「娼年」での濡れ場経験から、白石和彌監督やキャスト陣に濡れ場の“先生”と呼ばれていたそう。松坂さんは、「濡れ場のプロフェッショナルとして、副業を見つけたかな(笑)」と新たな道が開けた様子で、「濡れ場監督とか。出演するのではなく、アクション監督のように監修が必要なところで呼ばれるみたいな。殺陣師?いや、濡れ場師!!」とまさかの“濡れ場師”で副業宣言(?)さらに、「エンドロールに“松坂桃李”とあって、あれ?どこに出てた?って。“濡れ場指導:松坂桃李”とか」と笑いながら話していた。『娼年』は4月6日(金)よりTOHOシネマズ 新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:娼年 2018年4月6日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開© 石田衣良/集英社2017映画『娼年』製作委員会
2018年03月29日“警察小説×仁義なき戦い”と評される柚月裕子の小説を、役所広司、真木よう子、中村倫也、竹野内豊、滝藤賢一、江口洋介ら豪華俳優陣を迎え白石和彌監督が映画化した超衝撃作『孤狼の血』。この度、本作に出演する松坂桃李の新場面写真が公開された。物語の舞台は、昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島。今作で松坂さんが演じるのは、“キャリア組”で呉原東署に配属された新人刑事・日岡秀一。役所さん演じる刑事・大上章吾とペアを組まされ、金融会社社員失踪事件の捜査を担当。大上のやり方に疑問を持ちながらも、徐々に影響を受けていく日岡。松坂さんは、もがき、葛藤しながら成長していく姿を情熱的に演じ切り、俳優としての新たな境地を見せている。今回公開された場面写真では、日岡の血まみれ姿や、きちっとスーツを着こなした凛々しい日岡、どこかワイルドにスーツを着こなすようになった日岡と、大上の常軌を逸した捜査に振り回させるが、共に捜査をしていく中で、表情も心持ちも変化していく日岡の変化が垣間見える写真となっている。『孤狼の血』は5月12日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会
2018年03月24日開放的で入りやすい、和モダンテイストの店づくり京都・北大路に構える「京都おはりばこ」は、髪飾りなどの和小物を販売するお店です。2016年に全面リニューアルし、白を基調とした開放的な外観と内装に生まれ変わりました。のれんに描かれたロゴは、店先のベンチ、ショーウインドーの壁面とすべてお揃いのデザイン。ガラス張りで明るく、初めて訪れる人でも入りやすい雰囲気です。木の温もりを感じる落ち着いた店内で、和小物をゆっくりと吟味しましょう。マネできない職人技! 2階の工房からお届け「京都おはりばこ」のルーツをたどると、西陣の糸問屋にたどり着きます。そのため生地には並々ならぬ知識とこだわりがあり、実際に京丹後産の正絹綸子(しょうけんりんず)を引き染めで色付けして製作しています。お店の2階には工房を併設。10名ほどの職人たちの手仕事で完成させるこだわりの商品は、デザインから納品まで一貫して自社で行っています。手間ひまはかかりますが、つまみ細工を中心とした和小物職人の店として高い品質を守り続けているのです。ハレの日を鮮やかに彩る! 心ときめく手作りの髪飾りお店の看板商品は、色とりどりの「髪飾り」です。つまみ細工という技でていねいに作られる髪飾り。現代を生きる女性の肌や化粧にマッチするよう計算された色合いで、女性を美しくより魅力的にしてくれる魔法のような装飾品です。店内に飾られている髪飾りは、すべて自由に試着できます。気軽に試してみましょう。実演ブースでは、職人たちが製作する様子を間近で見学することもできます。京都らしい日本文化が体験できる楽しいイベントも満載店内には髪飾りだけではなく、彩り豊かな和風小物が勢ぞろいしています。また、つまみ細工が気軽に楽しめる「ひとつまみ体験コーナー」も常設。小さな正方形の布と糊だけで作る、シンプルな工芸細工を体験できます。庭をはさんだハナレでは、かんざし作り体験やゲストを招いたイベントなど、さまざまな催しを開催。築100年を超える町家をリノベーションしたハナレの雰囲気と一緒に楽しみましょう。職人が作る和小物を求めて老若男女が集まる京都土産としてはもちろん、七五三や成人式、卒業式や結婚式など人生の節目を祝うために買い求める人の姿も多く見られます。着物の色に合わせたカラーオーダーも承っているので、こだわりの一点ものが欲しい人は相談してみましょう。体験は基本的に前日までの予約が必要ですが、当日受付可の場合もあります。気になる方は、店舗前にある看板をチェックしてください。「京都おはりばこ」へは、京都市営地下鉄烏丸線「北大路駅」からバスで5分。バス停「大徳寺前」から徒歩2分のところにあります。大徳寺総門のすぐ前という分かりやすい立地です。お店から建勲神社や今宮神社、金閣寺も徒歩圏内にあるので観光中にも立ち寄りやすいはず。古風な美しさが魅力的な髪飾りをぜひ手に取ってご覧ください。スポット情報スポット名:京都 おはりばこ住所:京都府京都市北区紫野下門前町25電話番号:075-495-0119
2018年03月08日漫画や小説をもとに実写化される「原作モノ」が増える中、独自に生み出す世界観で「絶対に観客の心をつかむ」という揺るぎのない気概をもって、映画制作に挑む人々を取材するインタビュー連載「オリジナル映画の担い手たち」。第1回は、NGT48・北原里英主演の映画『サニー/32』(全国公開中)を手掛けた白石和彌監督の映画魂に迫る。ノンフィクションベストセラー小説を原作とした映画『凶悪』で第37回日本アカデミー賞の優秀監督賞をはじめ、映画賞を総ナメした白石監督。「原作モノ」の魅力と強みを誰よりも知る一方、オリジナルへの熱き思いを日々たぎらせてきた。そんな白石監督にある日、「北原主演で映画を撮ってほしい」という話が舞い込む。『凶悪』でタッグを組んだ脚本家・高橋泉と話し合いを重ねて生まれた完全オリジナル脚本の映画が『サニー/32』だ。北原が演じるのは、仕事も私生活も冴えない毎日を送る中学校教師・藤井赤理。『凶悪』でも観客を震え上がらせたピエール瀧とリリー・フランキー演じる"凶悪コンビ"は、ネット上で「犯罪史上、もっともかわいい殺人犯」として神格化された少女"サニー"の狂信的信者という役どころ。24歳の誕生日を迎えた赤理を誘拐し、冬山に監禁してしまう。この狂気的なストーリー展開の中には、白石監督の熱き情熱が注ぎ込まれていた。○秋元康との話し合いから生まれたもの――オリジナル映画を手掛けた方々を取材する連載企画、その記念すべき第1回でのご登場となります。強烈なインパクトを残す作品でした。おもねっては作ってないですからね(笑)。よろしくお願いします。――秋元康さんとも会われたそうですね。秋元さんはおそらく常に頭の中にいろいろな断片がある方で、その時も完全に固まった構想があるわけでもなくて、いろいろなアイデアを出してくださいました。でも、必ずそれを採用して欲しいというわけでもなくて。そのほかには具体的な作品名を出されてイメージのすり合わせをして、雑談に近い打ち合わせでした。――その話し合いの中で、『サニー/32』の"種"となる部分はあったのでしょうか。秋元さんはホラー作品を数多く手掛けていて、アイドルがホラー映えすることもおそらく分かっていらっしゃった。そんなこともお話をして、「極限の状況であれば人は変わる」という話になりました。僕も同じことを思っていたので、そこは起点になっています。尋常じゃない環境に北原さんを連れていけば、そのあたりが引き出せるだろうと予想はしていました。――確かに尋常じゃなかった(笑)。とんでもないロケーションですよね。ご本人にもインタビューしたんですが、とにかく必死だったそうです。生き残ることに必死にならなければいけなかった。撮影なのに(笑)。それほど過酷な環境でした。――最初に話をされた時に、監督から「何も準備しなくていい」と言われたことに驚いたそうですよ。「雪の中を裸足で歩く練習をしといてください」「2階から飛び降りる準備も」と事前に言ったところでね(笑)。とはいえ、安全を確保した環境でしか撮るつもりはなかったので、普段はアイドル活動に邁進している彼女にそのままの姿で来てもらって、「こんなことやらされるんだ……」という表情を切り取っていった方が絶対に面白くなる。半分はドキュメンタリーみたいなものです。――彼女の反応はいかがでしたか?徐々に自我がなくなって(笑)。最初はちょっと心配でしたが、それを乗り越えてから表情もより出てくるようになりました。――北原さんはこれから女優として生きていく決意をされています。その可能性を感じる部分はありましたか。芯に「やりたい」という思いと根性を非常に強く持っている方です。本人と話すと、ネガティブな発言が多いんですけど、女優に関してはそういう「食いつき」があった。今後、女優をやっていく上で、「あの時、これを経験したから」とたぶん思うはずです。その"はなむけ"は作ってあげたいなと思っていました。○役者の才能と"シン・ゴジラ"的進化――監督は門脇麦さんを「パワーファイター」と表現されています。北原さんとの共演シーンは1階と2階で中継するような環境で撮影したそうですね。北原さんに「パワーファイター」の刺激を与える、そういう計算もあったのでしょうか。別々に撮ってもあのシーンは成立しません。そこだけはこだわって中継して撮ることにしました。それはそれでシステムを作るのが結構大変で。投写してやっているので、1~2時間復旧に時間がかかったこともありました。――門脇さんは監督にとってどんな女優ですか?北原さんと同じように「女優になりたい」という時期があって、腹をくくってここまで来たと思います。いろいろな役が来て、それでも貪欲に日々何かを糧にしてどんどん大きくなっている感じ。『シン・ゴジラ』の進化のような(笑)。――その秘めた部分は北原さんにも?もちろん。役者って、実は「天才肌」ってなかなかいないんですよ。
2018年03月05日3月2日、『第41回日本アカデミー賞』授賞式が開催された。最優秀主演女優賞には蒼井優(32)が選ばれ、受賞の際のスピーチが話題を呼んでいる。 優秀主演女優賞にノミネートされたのは他に新垣結衣(29)、土屋太鳳(23)、長澤まさみ(30)、吉高由里子(29)。激戦と呼ばれたなか、白石和彌監督の映画『彼女がその名を知らない鳥たち』で“男の稼ぎに頼り怠惰な日々を過ごす最低な女性を演じ切ったこと”が高く評価された。 名前を呼ばれた瞬間、驚いた表情を浮かべた蒼井。ステージに登壇すると「ありがとうございます。びっくりしています」と挨拶し、こう語った。 「この映画を撮っているときに、本当に映画の現場に入れてよかった、映画界に入れてよかったなって思ったんです。なのに、こんなに大きな賞をいただいてしまって恐縮しています」 今作への思いを語った蒼井は、さらにこう続ける。 「これから新学期が始まりますけど、学校がつらい方、新しい生活どうしようと思っている方はぜひ映画界に来てください。映画界ってよくないですか?私ほんとに好きなんです。みなさんと一緒に映画界を盛り上げていきたいです」。 会場では笑いが起こるも、Twitterでは《とても何かほっとした。そうだよね、別に無理することないよね、ありがとう》《“生き先”がわかんなくなっちゃった時の“居場所”としても大切だねぇ》《居場所をひとつ増やしてくれる感じがした》と感動の声が続出していた。 また《映画に救われることがあるし、誰も自分を見ていないのに独りじゃない気がするから。映画って凄いんだよ》《映画とは何かということを表現した素晴らしいコメント》と映画の良さを再実感した声も。 これから生活が変化していく季節。つらくなったとき、蒼井の言葉が支えになる人も多いことだろう――。
2018年03月03日第41回日本アカデミー賞において、蒼井優が『彼女がその名を知らない鳥たち』で最優秀主演女優賞に輝いた。自分の名を呼ばれ呆然としていた様子の蒼井さんだったが、立ち上がってメガホンを取った白石和彌監督と抱き合い、涙で喜びを分かち合った。優秀主演女優賞には『ミックス。』の新垣結衣、『8年越しの花嫁 奇跡の実話』の土屋太鳳、『散歩する侵略者』の長澤まさみ、『ユリゴコロ』の吉高由里子と、全員20~30代前半という平均年齢28.4歳のフレッシュな顔ぶれが並んだ。女優陣が熱い火花を散らしたが、最低な女像を演じることで人間の本質に迫り、強い印象を残した蒼井さんが受賞となった。『彼女がその名を知らない鳥たち』は、『日本で一番悪い奴ら』、『凶悪』などで知られる白石監督が沼田まほかるの同名原作を映画化。わずかな給料を貢ぐ下品な男と同棲しながら、日々を怠惰に暮らし、若い男と情事を繰り返す十和子を、だらしなささえ魅力的に映る圧巻の演技力で体現した蒼井さん。撮影中をふり返って、蒼井さんは「もう不安で、不安で。本当に行動何もかもが最低な女性(笑)。なので、お客さまにどこまで我慢して最後まで見ていただけるかを計算してやらなければいけなかった。監督の元でできて、よかったです」と苦労を語った。最優秀受賞で名前を呼ばれ檀上に上がった蒼井さんは、しばらく頭の端を抑え、マイクの前で黙った。そして、涙を浮かべながら「ありがとうございます。…はは、何でしょう?びっくりしています、本当に」と、美しい泣き笑い。「この映画を撮っているときに、本当に映画の現場に入れて、映画界に入れてよかったなと思ったんです。こんな大きな賞をいただいてしまって恐縮しています」と、心の内を吐き出した。そして、最後には「これから新学期が始まりますけど、もし学校がつらい方とか、新しい生活をどうしようという方、ぜひ映画界にきていただきたい!映画界って、よくないですか?私、本当に好きなんです!これからも皆で一緒に映画を盛り上げていけたらな、と思います。白石監督、ありがとうございました!」と蒼井さんらしく、映画界の愛を叫んだ。(cinamacafe.net)
2018年03月02日女優の蒼井優が2日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第41回日本アカデミー賞の授賞式に出席し、白石和彌監督の『彼女がその名を知らない鳥たち』で最優秀主演女優賞を受賞した。第30回では『フラガール』で最優秀助演女優賞を受けた蒼井。戸惑いの表情を浮かべながらマイクの前に立つと、涙ながらに「ありがとうございます。ビックリしています」と感謝の言葉を伝えた。そして、「この映画を撮っている時に『私、本当に映画界に入れて良かった』と思ったんです。それなのにこんなに大きな賞をいただいてしまって、恐縮しています」と打ち明け、「これから新学期が始まりますけど、もし学校がつらい方や新しい生活に『どうしよう』と思っている方がいたら、ぜひ映画界に来ていただきたいなと思います」と現実に行き詰まっている人々にメッセージ。「本当に映画界って良くないですか?」と問いかけ、「私、本当に好きなんです」「優秀賞をとられた方、尊敬しています。みんなで一緒に映画を盛り上げていけたらなと思います。本当に白石監督、ありがとうございました。みなさん、ありがとうございました」と笑顔で締めくくった。発表前、司会を務める西田敏行から「なぜこんないろんな要素が出てくるんだろう」と称賛され、「私に何かがあるわけではなくて」と返した蒼井。「いろいろな先輩方が大切な言葉をいただいて、どうにかそれを1つ1つクリアしていって。先輩たちがご覧になっている景色を自分も見られたらなと思いながらやっているだけなので、私が何かということでは本当にないです」と最後まで謙遜していた。
2018年03月02日森見登美彦氏の“新境地”にして、最高傑作との呼び声高い小説「ペンギン・ハイウェイ」がアニメーション映画化されることが3月1日(木)、都内で行われた製作発表会見で明らかになった。■弱冠29歳の新鋭・石田祐康がメガホン制作は「スタジオコロリド」ピュアな眼差しで未来を見つめる、少し生意気な小学4年生“アオヤマ君”がひと夏に体験する「すこし・ふしぎ」を瑞々しく描く本作。第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞した、弱冠29歳の新鋭・石田祐康が待望の長編デビューを飾る。森見氏の小説が長編アニメ化されるのは『夜は短し歩けよ乙女』(湯浅政明監督)に続き2度目。脚本は同作の上田誠(ヨーロッパ企画)が続投する。制作は現在、最も“アツイ”と各方面で注目を浴びる「スタジオコロリド」が担当し、フルデジタルアニメーションながらも繊細で、温かみのある表現が、原作のもつ爽やかなテイストを忠実に、そしてさらにスケールアップさせる。東宝映像事業部の配給で、今年8月に全国ロードショー。この夏、誰の記憶にも残る唯一無二のファンタジームービーの誕生だ。■“アオヤマ君”演じるのは、声優初挑戦にして初主演を務める北香那主人公である小学4年生の“アオヤマ君”を演じるのは、声優初挑戦にして初主演を務める女優の北香那。最近では、急逝した大杉漣さんが出演していた「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」で、大杉漣さんの付き人兼マネージャーのジャスミン役で脚光を浴びる新進女優が、オーディションで主役を勝ち取った。また、“アオヤマ君”の初恋相手で、ミステリアスな歯科助手の“お姉さん”役を務めるのは、『彼女がその名を知らない鳥たち』(白石和彌監督)で本年度の映画賞を総なめにしている蒼井優。アニメーションの声優は『花とアリス殺人事件』(岩井俊二監督)以来3年ぶりとなる。■北香那(アオヤマ君)役作りのために、妹の授業参加に!「声のお仕事は憧れであり、夢だったので、(合格を知り)感極まって、泣いてしまいました。脚本を読み、柔らかくてかわいらしい作品だと感じましたし、それだけじゃなくて、生きるとは何かを考えさせる物語だと思いました。キャラクターの表情や口の形で(声を)合わせるのは、本当に難しかったです。私にはアオヤマ君と同世代の妹がいるので、授業参加に行って、小学4年生の男子の動きみたいなものを参考にしました」■蒼井優(お姉さん)自分は“お姉さん”要素がない?「かわいらしいペンギンも出てきますし、お子さんに見てもらいたいのはもちろん、お父さん、お母さん世代にも見てほしいですね。今回“お姉さん”を演じて、自分にはあまり“お姉さん”要素がないことに気づいて、(演じるのが)難しいなと…。その分、新しいチャレンジをさせていただきました。アフレコは残り半分残っていて、やっと(役を)つかめてきました」■石田祐康監督初の長編アニメ「吹っ切ってやるだけ」「これまで小さなスタジオで、短編やCMなど小規模の作品を自分なりに作ってきましたが、今回、このような大きな舞台を用意していただき、大変うれしいです。と同時に、ちょっとおっかない気持ちも…。緊張してばかりもいられないので、吹っ切れて、やるだけやろうと思います。完成したら、早くご覧になる皆さんの反応を見てみたいです。(劇中の)アオヤマ君が楽しそうに探検しているので、作り手としても少年の気持ちになって、(気分が)乗っています」■森見登美彦(原作)「小説家としても特別な作品」と強い思い入れ「子どもの頃を舞台にした作品で、一番根っこにある世界を描いているので、小説家としても特別な作品です。映像化は大変光栄ですが、(小説は)かわいい子どもであるので、最初は若干の抵抗と心配もありました。でも、絵コンテなどを拝見し、これなら大丈夫。すてきな作品になるだろうと思っています」■『ペンギン・ハイウェイ』ってどんなお話?小学4年生の少年アオヤマ君は、1日1日、世界について学び、学んだことをノートに記録する。利口な上、毎日努力を怠らず勉強するので、大人になったときにどれほど偉くなっているか、見当もつかない。そんなアオヤマ君は、通っている歯科医院の“お姉さん”と仲が良く、“お姉さん”は大人びた賢いアオヤマ君を、ちょっと生意気なところも含めて、かわいがっていた。ある日、アオヤマ君の住む郊外の街にペンギンが出現する。海のない住宅地に突如現れ、そして消えたペンギンたちは、一体どこから来てどこへ行ったのか…。アオヤマ君はペンギンの謎を解くべく研究を始めるのだった。そしてアオヤマ君は、“お姉さん”が投げたコーラの缶が、ペンギンに変身するのを目撃する。ポカンとするアオヤマ君に、笑顔の“お姉さん”が言った。「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか?」“お姉さん”とペンギンの関係とは?そしてこの謎は解けるのか?少し不思議で、一生忘れない、あの夏の物語。『ペンギン・ハイウェイ』は8月全国公開。(text:cinemacafe.net)
2018年03月01日なんて危険なキャスティングなのだろうか?それが白石和彌監督作品の映画『サニー/32』(2月9日新潟・長岡先行公開/2月17日全国公開)の出演者を知った時の第一印象だ。同級生をカッターナイフで刺殺し、「犯罪史上、最も可愛い殺人犯」とネット上で神格化されてしまった当時11歳の少女“サニー”。事件から14年目に人気アイドルグループNGT48の北原里英演じる中学校教師・藤井赤理が、24歳の誕生日に拉致監禁されてしまう。彼女を“大人になったサニー”と信じ込み襲う2人組には、白石作品の『凶悪』でいつ何時誰にでもぶっこんじゃう最凶コンビが話題となったピエール瀧とリリー・フランキーが再タッグを組んでいる。さらにこれに加えて、“ネット上に現れた二人目のサニー”として、白石監督いわく「真のパワーファイター」で知られる女優・門脇麦をぶつけてくるわけだ。AKB48でデビューして、現在はNGT48チームN IIIのキャプテンを務める、いかにも王道アイドル的な風貌とキャラクターを持つ“きたりえ”こと北原里英は、アイドルグループという幻想溢れるファンタジーの世界観の中で戦い続けてきた。対する門脇は時に一糸まとわぬ体当たり演技も辞さない若手女優界随一のガチンコファイターである。「ごちゃごちゃ言わんと誰が一番強いか決めたらええんや!」と言ったのは全盛期の前田敦子ではなく前田日明だったが、まさに北原がプロレスラーなら、門脇は総合格闘家みたいなものだ。年齢もわずか1歳差と同世代で、このマッチアップは危険すぎる。一歩間違えば、まったく噛み合ないドラゴンストップ必至の潰し合いになってしまう。果たして、映画として成立するのだろうか?結果的に大成功である。『サニー/32』は危険な賭けに勝った。ただ、もし全編を通して北原と門脇がシュートマッチでやり合っていたら観客の神経も疲れ果ててしまったと思う。そこで緩衝材としての役割を果たすのが、ピエール瀧とリリー・フランキーの日本映画界が誇る悪役コンビだ。物語序盤は豪雪地帯の閉じられた部屋で監禁される藤井に対する、凶暴な中年男性の柏原勲(ピエール瀧)と小田武(リリー・フランキー)を中心としたグループのサニーへの歪んだ愛情を軸に進む。ここで、柏原や小田を滑稽だと笑うのは簡単だが、何かを好きになるという行為は、多かれ少なかれ“過剰すぎる片想い”である。握手会で会うアイドル、球場でサインを貰うプロ野球選手、ただそれだけの行為でファンは幸せな気分になれる。しかし、そこからさらに踏み込んで、自分だけは彼女のことを分かっているとか、これだけ好きで時間とカネを注ぎ込んでいるのになんで応援しているチームは勝ってくれないのか……なんて思い出したら、それはファンではなく、ストーカーへの危険な第一歩だ。物語中盤で柏原グループのサニーに対するその一方的な片想いが揺らぐ瞬間がある。24歳の女教師・藤井に対しての、「この娘は本物のサニーなのか?」という疑惑である。突如ネット上に現れた“二人目のサニー”門脇麦の圧倒的な存在感の前にリアリティを失う藤井赤理。そうして、北原里英と門脇麦のシュートマッチ……いやピエール瀧とリリー・フランキーも交えた何でもありのバトルロイヤルのゴングが打ち鳴らされる。国民的アイドル、新進気鋭の女優、ミュージシャン、イラストレーター兼作家とそれぞれ異なるバックボーンを持った俳優陣が『サニー/32』というひとつのリングでやり合う。いったい誰が誰と戦っているのか、物語はどこへ着地するのか、観客は一瞬たりとも目が離せない。ちなみにあるシーンの感情を解放した門脇麦が、“涙のカリスマ”こと往年の大仁田厚に見えたことも付け加えておこう。4月の卒業公演をもってNGT48を卒業する北原里英だが、この映画は“きたりえ”の向こう側の世界へ飛び込む意志と覚悟を感じさせてくれる作品だった。アイドルから、女優へ。いつの時代も、女優はリアルとファンタジーの狭間に存在するのである。(C)2018『サニー/32』製作委員会
2018年02月17日役所広司をはじめ、松坂桃李、江口洋介、竹野内豊ほか超豪華俳優陣が顔を揃える、柚月裕子原作の映画『孤狼の血』。この度、本作で新境地に挑む中村倫也のアウトローな雰囲気全開な場面写真が公開された。今作で中村さんが演じるのは、尾谷組構成員・永川恭二。役所さん演じる大上章吾ににらみを利かせるほど血気盛んな若者で、白石和彌監督曰く「狂犬」。中村さん自身は「アウトローなりの正義」感を持つと語っているキャラクターだ。昨年の出演解禁時には、いままでとは違う雰囲気が大きな話題となった中村さん。初解禁となった場面写真では、ギラついた目で拳銃を携えた姿や、電話ボックスの中でタバコを吸うシーンが切り取られ、いままでとは異なる危険な色気を醸し出している。中村さんは、「こんな小動物みたいな顔した自分に務まるのか不安でした」とふり返っており、自身にとって新境地となった本役柄。劇中では新たな中村さんの魅力をより感じられそう。『孤狼の血』は5月12日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年02月07日●「『凶悪』のような映画に出たい」主演抜てきの経緯“偶像”を追い求める自分に「卒業」という区切りをつけ、第2の人生へと踏み出す人々を取材する連載「アイドルたちの転身」。第1回は、2007年に5期生としてAKB48に加入し、SKE48の兼任、NGT48への移籍などでAKB48グループを引っ張り、2018年春を目処に卒業する北原里英(26)に前編・後編にわたって話を聞く。アイドルとして駆け抜けた10年。AKB48グループのプロデューサー・秋元康氏の「どんな映画に出たいの?」という問い掛けが、運命を大きく変える。女優に憧れ続けた先にあった白石和彌監督作『サニー/32』(2月9日新潟・長岡先行公開/2月17日全国公開 新潟・東京の各会場にて公開初日舞台あいさつ開催予定)での主演抜てき。劇中ではピエール瀧とリリー・フランキー演じる”『凶悪』コンビ”に拉致され、「犯罪史上最もかわいい殺人犯」に祭り上げられる。夢への扉は開かれた。その第一歩は決して容易いものではなかったが、「白石監督の背中」「先輩役者の助言と共演者の支え」「気絶と隣り合わせの集中力」によって、力強く歩み始めている。○白石和彌「挑戦してみないと分からない」――白石監督といえば、いま勢いのある監督の一人です。これまで『日本で一番悪い奴ら』、『彼女がその名を知らない鳥たち』で取材させていただきました。『凶悪』を観て衝撃を受けて以来、大好きな監督です。大ファンという気持ちで臨ませてもらったので、クランクインする前は「憧れの白石監督と仕事をする」という緊張感もありました。――『凶悪』の影響なのか、大変恐ろしい監督だと思い込んでいました。思いますよね(笑)。でも、実際はとても優しい方なんです。過酷なシーンほど楽しそうに撮られていますが(笑)。本当に信頼できる方で、現場では自ら率先してスタンドインをやられるんです。「この方についていこう」と思うきっかけがありました。雪の中で車に追われて逃げるシーンは、臨場感たっぷりに撮るにはどうしたらいいかスタッフの皆さんが打ち合わせをされていて、ソリで滑る案が出たものの、不可能ではないかという雰囲気になりました。その時に白石監督が口にしたのは、「挑戦してみないと分からない。挑戦せずに『できない』とか『やらない』はありえない」。そのチャレンジ精神がすばらしくて、その言葉を聞いた時に、そういった姿勢だからこそ信頼されているのだなと思いましたし、自分にもチャレンジ精神がもっと必要だと感じました。――過酷な現場での精神的な柱も担っているわけですね。本当にスタッフさん全員が白石さんのことを好きだと分かるというか。「白石さんのもとで良い作品を作る」という気持ちを感じる現場だったので、私もその一員として全力で挑みました。――それも大きなプレッシャーですね。私で監督の評判を下げるわけにいきませんから。でも、次に『孤狼の血』が控えているので、少しだけ安心していました(笑)。○秋元康「どんな映画に出たいの?」――映画化が発表された当時、「震えるほどうれしい気持ち」とコメントを出されていましたね。そのような言葉を選んだのは、先ほどおっしゃっていたような監督への憧れから?そうですね、白石監督と一緒に仕事ができるということもありますし、『凶悪』コンビである(ピエール)瀧さんとリリー(・フランキー)さんとの共演も、私の妄想かと思うほど夢の空間でした。映画の話は、2014年のオールナイトニッポンがきっかけでした。放送中に秋元(康)さんからメールを通じてサプライズ発表がありました。その中で、私のサプライズが主演映画だったんです。発表されたことがいつの間にか流れてしまうことも稀にあるので、半信半疑の状態で。なかなかトントン拍子では進まなかったのですが、秋元さんから「北原はどんな映画に出たいの?」と聞かれたことがあり、その頃観た映画の中で一番印象的だった「『凶悪』のような映画に出たいです」と話しました。あの発言がまさかこんなことになるなんて……。そんな運を持っていた自分を褒めたいと思います(笑)。――強運で射止めた役だったわけですね。感情の起伏が激しい難役でした。すごく不安でした。『日本で一番悪い奴ら』の試写会が初対面だったのですが、そこで「何か準備していくものありますか?」と聞くと、「何もないです」と(笑)。すごくあっさりされていたのですが、「寒さは平気ですか?」と気遣ってくださいました。準備をしないのは心細かったですが、白石さんがどっしりと構えていらっしゃったので、「大丈夫かも……」と何となく安心したのを覚えています。――自主的に何か準備をされたことは?普段から声を荒らげたりすることはないので(笑)、まずは声を出さなくてはいけないと思い、防音のカラオケに行って声を出す練習をしました。一人でセリフを言ってみたり、声を張ってみたり。そうやって、現場に入る前の方が追い込まれていたように思います。秋元さんからお話を頂いてからインするまで、その間は「いずれ来るもの」と頭の片隅にあったのですが、いざ撮影がはじまると「準備期間あんなにあったのに!」と焦ってしまって(笑)。●「ほとんど記憶がない状態」体験して思うこと――ギリギリで焦る気持ちはすごく分かります(笑)。もうそうなったら腹を括るしかないですよね。はい(笑)。一人で練習していた時に、先輩に話を聞いてもらったことがありまして「そんなに練習しなくていい。現場で柔軟に対応できなくなってしまうから、そんなに固めなくていいと思うよ」と言われて。その言葉にすごく救われました。お芝居の中で涙を流すのが苦手だという話をしたら、その方が「自分も泣けなかったことがあるから大丈夫」「引きの時は泣けたのに、寄りで泣けなかった(笑)」と、実体験をふまえて教えてくださって、すごく悔しい思いをされたそうです。「でも、人生ってそういうものじゃない?」という言葉にとても納得しました。これだけ経験がある方でもそういうことがあるのなら……もちろん自分もそういうことがあっていいわけではないですがとにかくその言葉に救われて、とても気持ちが楽になりました。それまですごく追い込まれていたんですよね。――そうやって覚悟の上で挑んだ作品だったわけですが、とんでもないシーンの連続でしたね。そうですね(笑)、多くのシーンで皆さんに助けていただきました。はじめは現場の空気に圧倒されましたが、それまでイメージできなかったものが現場に入ったことで解消されましたね。――”凶悪コンビ”はいかがでしたか?『凶悪』の役のイメージがあり、恐い方々なのかな……と思っていましたがとても優しくて。今作のお2人の役柄は確かに恐ろしいですが、誰もが抱える悩みや弱さを持つ愛すべきキャラクターです。クライマックスに向けて、怖さだけじゃなく、愛おしさが募っていく印象でした。○共演者と"しりとり"する理由――ネット上に現れた2人目のサニーを演じたのが門脇麦さん。スクリーン越しというちょっと特殊な共演になりましたね。撮影現場の1階と2階で実際に中継しています。同じ建物内にはいるものの、映像を通じての掛け合い。その環境を作ってくださったおかげで気持ちを込めることができました。私にとっては「普段から出演作を観ていた憧れの人」。そんな門脇さんと共演するという緊張をあまり感じなかったのは、その撮影環境のおかげだったと思います。空き時間に共演者のみなさんとずっとしりとりをしていたのですけど、麦ちゃんも参加してくれました。――きっかけは誰だったんですか?もともとは私です。相手の考えていることだったり、言葉の守備範囲みたいなセンスが分かるので好きなんです(笑)。最初はリリーさんを誘いました。5文字しりとりだったのですが、みなさんご存知の通り聡明な方というか、選ぶ言葉が深い。そういう方としりとりをすると、自分では思いもよらないような単語も飛び出します。――映画と真逆の和気藹々とした雰囲気ですね(笑)。そうなんですよ。現場は明るく楽しかったのですが、それが逆に怖くなっていったというか。劇中でも、暴力に対するイメージが麻痺していく様は、映画とリンクしていたと思います。――中盤には人格が大きく転換する場面がありました。かなりのエネルギーを要したのでは?あのシーンだけで丸一日かかり、人生で初めて「集中力が切れる音」を感じました。「みんなが私をサニーと呼ぶならサニー」という一連のやりとりの最後のセリフまでが丸一日だったのですが、その直前で切れちゃって。そのセリフの時には、ほとんど記憶がない状態でした。――以前から女優を夢見ていたと思いますが、そういう消耗は心地良いものですか? 今振り返ると。やっぱりお芝居が好きだと思いました。自分のやりたいことはこれだなと。■プロフィール北原里英1991年6月24日生まれ。愛知県出身。A型。2007年に5期生としてAKB48に加入。2008年に10thシングル「大声ダイヤモンド」で初めて選抜入りを果たし、2012年から2013年まではSKE48を兼任。2015年からNGT48に移籍してキャプテンを務め、2017年8月に新潟歴史博物館みなとぴあで行われたNGT48のイベントで2018年春を目処に卒業することを発表した。『マジすか学園』シリーズのほか、『ろくでなしBLUES』(11)、『家族ゲーム』(13)、『みんな!エスパーだよ!番外編~エスパー、都へ行く~』(15)などのドラマに出演。映画では2012年の『ジョーカーゲーム』で初主演を務めている。(C)2018『サニー/32』製作委員会
2018年02月04日2月9日より新潟・長岡先行公開、2月17日より全国公開される映画『サニー/32』の完成披露イベントが18日、東京・新宿バルト9で行われ、主演の北原里英をはじめ、ピエール瀧、門脇麦、リリー・フランキー、白石和彌監督が出席した。映画『サニー/32』の完成披露イベントに出席した北原里英今年の春にアイドルグループ・NGT48からの卒業を発表している北原里英が主演を務めた本作。仕事も私生活も振るわない中学校教師の藤井赤理(北原)が、犯罪史上最も可愛い11歳の"サニー"と呼ばれる殺人犯の狂信的な信者(ピエール瀧とリリー・フランキー)に拉致される。新潟の雪深い山麓にある廃屋に監禁された赤理は、陸の孤島と化した豪雪地帯の監禁部屋から脱出を試みる、というストーリーだ。NGT48の卒業を発表してから初めての主演映画となる北原。「脚本を読んだ時は自分にできるか不安で、現場に入るまで緊張してましたが、入ってからは皆さんに引っ張っていただいて"サニー"の世界に連れてってもらった感じです」と共演者に感謝しつつ、「白石監督の大ファンだったので、ご一緒できてうれしかったし、凶悪コンビの瀧さんやリリーさんともご一緒できて楽しみでワクワクしつつ緊張した感じでした」と撮影前の心境を吐露した。北原は、昨年2月に行われた雪深い新潟の山中で、極寒の中、薄着で撮影に臨んだという。そんな彼女についてリリー・フランキーが「スタントの人がやるところを全部やってましたから。雪の中をあんな格好で歩いているのは逃げ出した風俗嬢みたいでしたね」と独特の言い回しで北原を褒め、ピエール瀧も「トム・クルーズか北原里英ですよ。監督に言われたことを『はい!』と言ってやって見せるところは、覚悟みたいなものを感じましたね」と大絶賛。当の北原は「私も初めて寒くて泣きました。思わず白石監督のことを無視しちゃいましたね」と精神的にも応えたことを明かした。劇中ではピエール瀧とリリー・フランキーに監禁される北原。ピエール瀧に舐められたり殴られるシーンにも果敢にチャレンジしている。ピエール瀧が「実際に平手で入っちゃった時もあり、(ファンから)『瀧め!』と思われるのは仕方ありませんが、顔を舐めたりしているので『北原さんってどんな味でした?』と言われるのが一番ヤバイと思いました。味を聞きに来るファンもいるんじゃないかと(笑)」と戦々恐々。一方の北原は「舐められたり殴られたりするのが気にならないぐらい他が辛かったので、舐められたことへの抵抗はありませんでした」と女優魂を見せていた。映画『サニー/32』は、2月9日より新潟・長岡先行公開、2月17日より全国公開。
2018年01月19日お正月や成人式など、日本らしい行事が増える年明け。着物を着る機会もあるのでは?そんなときは、服装に合わせた「和柄ネイル」がおすすめです。それも、ただの和柄ではなく、新しい年を素晴らしいものにしたい願いを込めた、「開運モチーフ」をつけてみるのはいかがでしょうか。おすすめの開運和柄ネイルを紹介します。縁起良し松竹梅松Cocoe Tecmacmayaconさん(@tec_cocoe)がシェアした投稿 – 12月 12, 2017 at 6:45午後 PST竹Cocoe Tecmacmayaconさん(@tec_cocoe)がシェアした投稿 – 12月 20, 2017 at 8:36午後 PST梅Cocoe Tecmacmayaconさん(@tec_cocoe)がシェアした投稿 – 12月 21, 2017 at 8:31午後 PST「松竹梅」と言えば、お祝いの席で用いられるめでたい表現ですよね。松は「一年中枯れることのないことから、不老不死の象徴」。竹は「一年中枯れることなく次々新しく目が出る様子から、子孫繁栄の象徴」。そして梅は「樹齢を重ねてもほかの花より先に花を咲かせることから、気高さと長寿の象徴」とされています。そんなめでたい柄をネイルにほどこし、新しい年のはじまりや、成人を祝うと、なんだか素敵な未来になりそうですよね。着物の柄や色に合わせて植物をチョイスするのもおすすめです。 モチーフが選びきれない方は、「松竹梅」全てを入れて盛りだくさんにしちゃう?!2018は戌!干支ネイル犬の有名キャラクター【 ネイルサロンgloss nail】Mana.Oさん(@glossnail_tokyo)がシェアした投稿 – 12月 20, 2017 at 2:42午前 PST たくさんの犬たちnailsalon Lehuaさん(@moekoooki)がシェアした投稿 – 12月 20, 2017 at 7:33午後 PST 日本犬モチーフ中野 ネイルサロンニッチさん(@nailsalonniche)がシェアした投稿 – 12月 6, 2017 at 5:55午後 PST2018年の干支は「戌」。ですから、戌モチーフのネイルもとってもキュート。犬のキャラクターって、「スヌーピー」、「101匹わんちゃん」、「プルート」・・・などなど、超有名な人気キャラクターばかりが存在。普段はキャラクターモチーフのネイルをしない大人の女性も、ぜひ、ここぞ!とばかりにそれらを指先に描いてみてはいかがでしょうか。なにか特定のキャラクターを描くことに抵抗がある場合は、動物の「犬」をイメージしたイラストもおすすめです。いろいろな犬種をにぎやかに描くのもよし。お正月らしく日本犬に絞ったり、好きな犬種のみを描いたりするにもよし。組み合わせは無限大です。「水引」模様を入れてあげると、一気に縁起物っぽさが増し、ご利益がありそうな気分が増加します。正月の祭りものダルマNails MINT yukoさん(@nails_mint_)がシェアした投稿 – 2月 21, 2017 at 2:59午後 PST獅子舞nailsalon necca 〜 akie 〜さん(@nailsalon_necca)がシェアした投稿 – 11月 6, 2014 at 9:33午後 PST門松akoさん(@nailcutiebeauty)がシェアした投稿 – 12月 21, 2017 at 7:05午前 PSTお正月やお祭りなど、めでたい場面で目にする飾り物と言えば「ダルマ」、「獅子舞」、「門松」。魔除けの象徴とも言われる「ダルマ」は、お正月に新しい年の目標や願いを込めて購入する習慣があるものです。そして、お正月に目にする「獅子舞」は、人の頭を噛むことで邪気を食べてくれると言われ、「門松」は神様が来やすい目印とのこと。つまり、どれも厄除け開運には欠かせないモチーフなのです。干支や鯛・鏡餅など、新年らしいモチーフと組み合わせるのも良いでしょう。お正月感満載のネイルは、見ているだけで楽しくなってきますよね。そして、そのポジティブな気持ちこそ、開運の始まりです。2018年のスタートは縁起物モチーフネイルでハッピーに2018年を良い年にしたいと願う方は、ぜひ、指先から運気をアップして行きましょう。手元は、自分の目で常に見える場所のため、前向きな発想を潜在意識に訴えかける効果により、運気上昇が期待できます。そして、「何かをつかむ」動作をする場所でもあるので、良いものを積極的につかむことができそうな予感です。クリスマスからの反動で、ちょっぴり日本らしいものが恋しくなった季節に!ぜひ、縁起の良い開運和柄ネイルにしてみては?着物や神社など、お正月・成人式の装いと出向く場所ともマッチする和柄は、1月が、取り入れる絶好のチャンスです。
2018年01月01日陶器のように白く透き通る肌は、まるで芸術品。少女のようなチャーミングさと、大人の雰囲気を兼ね備える“美しい女性(ひと)”、白石麻衣さん。カラダの内側からオーラが溢れ出るような彼女の美を作る秘訣は、きっと世のすべての女性が気になるところ。「もともと風邪はひきにくいタイプで、カラダは丈夫なほうだと思います。肌が白いとよく言われますが、これでも中学時代はソフトボール部に所属していたので、ユニフォームの跡が残るくらい、真っ黒に日焼けしていたんです」活発な少女時代を過ごしたせいか、今までこれといった不調を感じたこともなかったそう。「ただ、そのぶん健康管理には無頓着だったかもしれません」と自身を振り返る。「ターニングポイントになったのは、雑誌『Ray』の専属モデルになることが決まった時。洋服を着て写真を撮っていただくファッションのお仕事なので、“なるべくキレイでいたいな”と思って、まずは食生活から変えることにしたんです。それまでは自分の好きなものを好きなだけ食べるような生活だったけれど、野菜をできるだけ多く摂るように心がけました。特に20歳になってから、苦手だったトマトが食べられるようになったのは大きいですね。少しずつ、好きなものと一緒に食べるようにしていたら、だんだん美味しく感じるようになってきて。トマトには肌や美容にいい栄養がたくさん含まれているので、今ではほぼ毎日食べるようにしています」実は、料理が得意だという白石さん。仕事柄、食生活が乱れがちな時ほど自炊でバランスをとっているのだそう。ただし、無理なダイエットには走らない、というのも信条。「高校生の時に一度だけダイエットをしたことがあって、その時は春雨ばかりを食べていました(笑)。でも無理をすると絶対に続かないし、カラダにも負担になってしまう。やっぱり、自分のカラダは自分がいちばん大事にしてあげないとダメだと思いました」そんな白石さんに現在のカラダの悩みを聞いてみると…。「気が張っているせいか、昔から寝つきが悪いのが悩みです。一度寝てしまえば何時間でも平気で寝ていられるんですけど…。深く眠れないと、疲れがたまってカラダもむくみやすくなるので、今は改善策を探しているところです。いちばん効果を感じたのは入浴。湯船にきちんと浸かってカラダをあたためると、すぐに眠れることがわかったので、最近はバスタイムで一日の疲れを癒しています」さらに、張りつめた心を癒してくれる方法がもう一つ。「いちばんのストレス解消法は、メンバーと話すこと。テレビやゲームの話から、『あそこの焼き肉が美味しかったよ!』なんて、たわいもない話でいつも盛り上がっています(笑)。心とカラダは繋がっているから、楽しいことを考えたり、人と話して笑ったりすることってすごく大事。それこそが私の元気の源です」しらいし・まい1992年8月20日生まれ。群馬県出身。乃木坂46のメンバーとして活躍する一方、2013年よりファッション誌『Ray』の専属モデルも務める。19thシングル『いつかできるから今日できる』が発売中。資生堂マキアージュの3人目のミューズに起用され、レディに生まれ変わる瞬間を表現しているCMが好評。ニット¥29,000(デミリー/サザビーリーグ TEL:03・5412・1937)パンツ¥35,000(デニム×アレキサンダー ワン/アレキサンダー ワン TEL:03・6418・5174)イヤリング¥30,000ネックレス、ショート¥13,000ロング¥40,000(以上ココシュニック TEL:03・5413・5140)※『anan』2017年11月29日号より。写真・中村和孝(まきうらオフィス)スタイリスト・百々千晴ヘア&メイク・George文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2017年11月23日公開初日を迎えた映画『彼女がその名を知らない鳥たち』の舞台あいさつが28日、東京・新宿バルト9で行われ、ダブル主演の蒼井優と阿部サダヲをはじめ、松坂桃李、竹野内豊、白石和彌監督が出席した。阿部らが演じた3人の男性と関係を持つ十和子を演じた蒼井は「お三方(阿部、松坂、竹野内)に対して違う面を見せていければと思いながら演じました。お三方とはロケも全然異なり、阿部さんは汚い感じ(笑)、松坂さんとはキラキラしてライトが綺麗なところのロケが多く、竹野内さんとは嘘みたいな白いお家と砂浜で撮影しました。三本の作品を撮っているような感覚でしたね」と振り返った。また、本作は7月に死去した俳優・中嶋しゅう氏の最後の映像出演作品で、「しゅうさんは私に芝居の面白さを伝えてくださり、国枝という役をしゅうさんにやってもらいたくて、監督にお話させていただいたんです。演劇で共演させてもらい、映像ではなかったので、私の夢が叶ってしゅうさんとご一緒できました。びっくりするほど気持ち悪い役ですが、しゅうさんの最後の姿を目に焼き付けていただけたらと思います」と故人を偲んだ。究極の愛を描いた本作にちなみ、「究極の●●エピソードは?」という共通質問に、蒼井は「究極の寒がりなんです。近年のスケジュールを考えても、真冬は舞台の仕事で、どうにか真冬のロケは出てないです(笑)。寒いという感情が一番嫌いなんです(笑)」とカミングアウト。対する阿部は「芝居の前はトラックの運転手をしていました。(自身が本作で演じた)陣治みたいな感じで(笑)。ドカジャン着て金髪で髭生やしてもっと汚かったですよ」と明かして登壇者や観客を驚かせ、「陣治は心地良かったです。あれはあれで良かったですよ」と昔を懐かしんでいた。ラブストーリーに夢を見られなくなった大人の女性たちに、「究極の愛とは何か?」というテーマを突きつけ、読者を虜にした沼田まほかるの同名小説を、『日本で一番悪い奴ら』などを手掛けた白石和彌監督が映画化した本作。クレーマーで自分勝手で嫌な女・十和子を蒼井優、その十和子に異様な執着を見せる不潔でちんけで下劣な男・陣治を阿部サダヲ、さらに妻子がありながらも十和子と肉体関係を結ぶ下衆男・水島を松坂桃李、十和子の元恋人で別れる時に彼女の心や身体を傷つけたクズな男・黒崎を竹野内豊がそれぞれ熱演している。
2017年10月30日蒼井優と阿部サダヲのW主演で、沼田まほかるの20万部を超える人気ミステリー小説を映画化した『彼女がその名を知らない鳥たち』。このたび、蒼井さん演じる主人公の“クレーマーで自分勝手な女”十和子が、全身包帯グルグル巻きで登場する衝撃的な場面写真がいち早くシネマカフェに到着した。先日の第30回東京国際映画祭オープニングイベントでは、「Japan Now」部門で「銀幕のミューズたち」として特集上映が組まれる安藤サクラ、満島ひかり、宮崎あおいとともにレッドカーペットに登場、白い着物で艶やかな姿を見せていた蒼井さん。だが、このたび到着した場面写真は、十和子がかつてOLとして勤めていた時代のワンショット。制服に身を包んではいるものの、眼帯をつけ、頭にも左腕にも包帯がグルグル巻き…。満身創痍の痛々しい姿が収められており、哀しげな表情を浮かべながら右手1本で熱いお茶を運ぶ、見ているだけで切なくなる瞬間が映し出されている。こうして美女が眼帯をつけ、包帯をグルグル巻きにしている姿は、まるで「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズのヒロイン・綾波レイが、主人公・碇シンジと初対面を果たす印象的なシーンを彷彿とさせるが、本作でも下劣で汚い男・陣治(阿部サダヲ)との出会いの場面という意外すぎる共通点が発覚!強烈な姿での初対面となったものの、十和子を見つめる陣治は“可愛い”“目が離せない”と言わんばかり、“危うい女子を守ってあげたい”、そんな表情を浮かべており、ここから十和子への異常な執着へと発展してしまうなんて想像もつかないほど純粋。陣治と出会う前の十和子はなぜ、こんな重傷を負う羽目になったのか、そして十和子と陣治の2人にはどんな物語が待ち受けているのか、気にならずにいられない。蒼井さんは、自身で演じた十和子について、「自分に対する諦めができない人。かといって何か行動を起こすわけでもない、甘ったれた女性。あまり共感は出来ない役でした」とその内面を考察。だが、クランクアップ後には「十和子自身が常に、良い夢だったり、悪夢の中にいる様な役だったので、自分もその中にまだ入り込んでいる感じです。共感は全く出来ない役だったけれど、ご覧になる方に自ら嫌われる勇気をどこまで持てるのか、試したいと思いました」と語り、演技幅が豊かな蒼井さんにとっても、挑戦的な難役を身を削る思いで演じきったことを明かしている。役者の新たな顔を引き出す演出に定評のある白石和彌監督のもと、女優・蒼井優が嫌われる覚悟と決意で臨んだ十和子。美女×包帯のあられもない姿を、スクリーンで確かめてみて。『彼女がその名を知らない鳥たち』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:彼女がその名を知らない鳥たち 2017年10月、全国にて公開(C) 2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会
2017年10月29日