自分の睡眠の質がよいのか悪いのかは、なかなか判断できないものですよね。夢をたくさん見るのは睡眠が浅い証拠と言われることはありますが、それだけで睡眠全体の質を判断するのは難しいでしょう。そこで今回は、逆の視点、寝付きのスピードから睡眠の質をジャッジしてみましょう。この2つには深い関係があるようです。悩み事はリビングで解決!みなさんは寝付きがいいほうですか?寝付きが悪い人は、なかなか眠れない夜に苦しむことも多いのではないでしょうか。そんな方のために、寝付きをよくするための「簡単な方法」を教えちゃいます。それは「ベッドに悩み事を持ち込まないこと」です。ストレスの多い現代社会を生きている人は、多かれ少なかれ悩みを抱いているものです。でも、その悩みをベッドに持ち込んでしまうと、どんどん不安になって、眠れなくなってしまいます。「悩み事はリビングで寝る前に解決する」というルールを決めましょう。何かモヤモヤすることがあったら、紙に書きだして、その横に現状考えられる最善策を書きだしてみる――これだけでも気持ちは楽になり、眠りやすくなります。ベッドに悩み事を持ち込まないこと。ぜひ実践してみてください。睡眠の質と寝付きのスピードの関係寝付きが悪い人がいる一方で、どんな場所でもすぐに眠れるという人がいます。とても羨ましいですよね。でも、じつはこのような人は要注意の場合があるようです……。すぐに眠れますか?すぐに眠れる人は慢性的な睡眠不足の場合があるという声があります。じつは、健康な生活を送っている人は寝付くまでに10~20分ほどかかるものなのだそうです。つまり、どんな場所でもすぐに眠れるということは普段の睡眠の質が低下している、または睡眠時間そのものが足りない可能性があるということ。意外ですよね? すぐに眠れる人は睡眠の質が高いと思ってしまいますが、実際はそうではない可能性があると……。表面だけではわからないことがあるものです。寝付きがいい人は睡眠の質が低い可能性も懸念すべき点は、どんな場所でもすぐに眠れる人は「自分は睡眠不足だ」という自覚がないところだと言われています。自分が睡眠不足だとわかっていれば、何らかの対策を立てるものですが、自覚がないと当然そのままの生活を続けます。そうすると、睡眠不足の状態は一向に改善されません。1つ、自分が慢性的な睡眠不足かを知るためのサインがあります。確実ではありませんが、目安として休日の睡眠時間が平日よりも2時間以上多い人は要注意とされています。みなさんはいかがですか?自覚症状のない睡眠障害もある「自分はすぐに寝付けるけど、毎日7~8時間寝ているから大丈夫」と思う人もいるかもしれません。でも、睡眠の質の低下は自分では気づかない可能性があります。たとえば、睡眠時無呼吸症候群という睡眠中に呼吸が一時的に止まってしまう睡眠障害があります。この症状が出ると、熟睡できず、睡眠の質が低下すると言われています。ただ、呼吸が止まるのは一時的なことなので、自覚症状はほとんどありません。もしも、日中に強烈な眠気に襲われるなどのサインがある場合は、早めに医師に相談するようにしましょう。深部体温にも注目寝付くまでに10~20分どころではなく、1~2時間はかかって困っているという人のために、もう1つの快眠法をご紹介します。注目すべきは「深部体温」です。これは私たちの体の中の温度のことで、深部体温が下がるときに眠気を感じると言われています。ということは、睡眠前に深部体温を上げれば、下がりやすくなりますよね?そのために、就寝2時間前を目安にお風呂に入ってみてください。ゆっくり温まって、深部体温を上げましょう。眠る直前にお風呂に入ると、なかなか深部体温が下がらないので、眠くならないので注意が必要です。朝起きて散歩をするのも効果的と考えられます。日中に体を動かして、深部体温を上げておくことで、夜はスムーズに下がるようになります。photo by とちぎ
2016年07月03日起きたときに身に覚えのない傷が体にできていたという経験のある人はいませんか? それはもしかしたら睡眠障害かもしれません。睡眠障害は不眠だけでなく、さまざまな症状、タイプがあることで知られています。今回は海外で大きな話題を呼んだニュースから、どのような睡眠障害があるのかを探っていきたいと思います!睡眠障害の4つのタイプ睡眠障害にはいろいろな症状があります。大別すると、以下4つのタイプがあると言われています。不眠寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚めてしまう、予定時刻よりも早く目が覚める、浅い眠りが続くなど。過眠夜にしっかり睡眠時間をとっているのに日中に眠くなる。抗えないほどの強烈な睡魔に襲われることも。リズム異常寝る時間と起きる時間が毎日バラバラになる。寝ようと思った時間に眠れず、起きようと思った時間に起きられない。違和感寝ようとしてベッドに入ると足がむず痒くなる、睡眠中に呼吸が苦しくて目が覚めることがある。一言で「睡眠障害」といっても、このようにタイプがあるということを覚えておいてくださいね。気になる症状がある場合は、早めに医師に相談するようにしましょう。変わった症状もある上記に挙げたものは睡眠障害の一般的な症状ですが、なかには変わった症状が出る人もいるようです。今回はいくつかピックアップして、紹介します。自分の手を齧った!?中国で話題を呼んだのは、「睡眠中に自分の手を齧ってケガを負い、病院に担ぎ込まれた人がいる」というもの。ケガをするほど齧るとは相当の力だったんでしょうね……。このような症状の場合、考えられる睡眠障害は、睡眠中に歩きまわったりする夢遊病や異常行動をとるレム睡眠行動障害などですが、実際のところ、これだけではどの睡眠障害かは確定できないようです。きっと、この人も目が覚めたらシーツが血だらけになっていて、さぞビックリしたことでしょうね……。夢遊病とは上記症状の原因の可能性がある「夢遊病」と「レム睡眠行動障害」について詳しく説明しましょう。まずは、夢遊病から。正式名称は「睡眠時遊行症」で、本人には自覚がない状態で睡眠中に歩き出す症状がみられます。起きたときも、本人には歩きまわっていたという記憶はないそうです。この睡眠障害の怖いところは無意識で歩きまわるので、ケガをする可能性があるところです。家の中ならまだしも、着替えて外に出ていってしまうこともあるというので家族の人は心配ですよね。周囲にこの症状がみられる人がいたら、早めに病院でみてもらうようにしましょう。レム睡眠行動障害とは続いて「レム睡眠行動障害」です。この睡眠障害は浅い眠りであるレム睡眠中に、大声で話をはじめる、手足をバタバタさせる、歩きまわるなどの異常行動をとるものです。物を投げてしまうこともあるので、室内の家具が壊れてしまう場合もあると言われています。このレム睡眠行動障害も、夢遊病と同様に本人に自覚症状はありません。そのため、治療には家族の理解と協力が不可欠です。睡眠中の異常行動がみられた場合は、「いつか収まる」と安易に考えず、ケガをしたり、事故に巻き込まれたりする前に医師に相談しましょう。睡眠障害の検査は?睡眠障害の疑いで病院へ行った場合、症状のタイプによってさまざまな検査が行われます。代表的なものを紹介します。睡眠ポリグラフ検査病院に1泊して、体にセンサーをつけた状態で睡眠をとる。呼吸数や心拍数、夜間の睡眠状態を確認することで、原因を診断するために行うもの。CPAP圧設定検査睡眠中に何度か呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群の疑いがあると診断された場合に行う検査。病院に1泊して、マスクを装着して眠ることで呼吸の状態を調べる。脳波検査頭に電極をつけて、脳波を検査する。これによって、てんかんなどの疾患があるかどうかを検査する。検査は他にもたくさんあります。どれも実施する前には医師からきちんと説明があるものなので、睡眠で悩みを抱えている方は一度病院へ行ってみましょう。photo by acworks
2016年06月24日睡眠はすべての人が毎日とっているものなのに、その全貌について知り尽くしている人はいません。でもせっかく毎日寝るのですから、できるだけ睡眠のことには詳しくなっておきたいですよね?そこで今回は数ある睡眠に関する雑学やトリビアのうち、生活に役立ちそうなものから思わず「へぇ~」と唸ってしまうものまで、合計で7つご紹介したいと思います。知っておくと役に立つ睡眠の雑学・トリビア寝だめをすることはできない睡眠は借金(寝不足)をすることはできますが、貯金(寝だめ)をすることはできません。そのため忙しい平日に備えて日曜日に一日中布団に入っていても、結局は寝不足になってしまうのです。ただし疲れを平日に持ち越さないためにも、寝不足のときには休日には思い切り眠るようにしましょう。睡眠不足だと太りやすくなる睡眠不足の状態になると食欲を抑えるホルモンの「レプチン」の分泌が減り、同時に食欲が増すホルモンである「グレリン」の分泌が増えることから、食べすぎて太りやすくなってしまうことが分かっています。ダイエットをしたい方は、寝不足にも注意しましょう。必要な睡眠時間は年齢によってある程度決まっているアメリカの医療専門家などで構成された専門家委員会の調査によると、年齢別の推奨睡眠時間は以下の通りとなっています。0~3カ月: 14~17時間4~11カ月: 12~15時間1~2歳: 11~14時間3~5歳: 10~13時間6~13歳: 9~11時間14~17歳: 8~10時間18~25歳: 7~9時間26~64歳: 7~9時間65歳以上: 7~8時間もちろん個人差はあると思いますが、上記を参考に毎日の睡眠時間を決めてみてはいかがでしょうか?本当にそうなの!?驚きの睡眠の雑学・トリビア奥さんが睡眠不足だと夫婦喧嘩をする可能性が高くなる?ピッツバーグ大学医学部のトロクセル教授の研究によると、夫婦のうち妻の入眠までの時間が長いほど、翌日に夫婦関係の問題が発生する割合が高くなるそうです。ちなみに夫の睡眠時間は、夫婦関係とは特に関係なかったとのことです。睡眠時間が長すぎても短すぎても脳が老化する?「ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン」という大学の科学者たちによると、睡眠時間が長すぎたり短すぎたりする人は、正しい睡眠時間をとっている人よりも4~7歳分、脳が老化しているといいます。夢には見たことのある顔しか出てこない?夢は記憶を整理しているときに見るものであることから、夢に出てくる人の顔はすべて脳のなかに記憶されている顔のどれかが使われているそうです。つまり夢に出てくる人のなかに、顔を知らない人はいないということになるのです。夢を白黒で見ている人がいる?人にはそれぞれ夢をカラーで見ている人と白黒(モノクロ)で見ている人がいて、特にカラーテレビが普及するまでは、白黒で夢を見ていた人のほうが圧倒的に多かったそうです。睡眠にはまだまだ不思議がいっぱい!なかには「本当かな?」と疑いたくなるものもあったかとは思いますが、睡眠の世界にはこんな雑学のような情報がいっぱいあります。睡眠には私たちの知らないことが、まだまだたくさんあるのです。みなさんもこれから睡眠をとるときには、ぜひ「睡眠って一体何なんだろう」と、少し哲学的なことを考えながら床についてみるようにしてみてください。
2016年06月23日こんにちは。健康管理士のSAYURIです。前回は睡眠にも個性があることをご紹介しました。そして個性やライフスタイルとともに睡眠に大きな影響を及ぼすのが年齢。今回は年齢と睡眠の関係についてご紹介したいと思います。●(1)赤ちゃんの睡眠生後1か月までの新生児の睡眠時間は16~18時間。お腹がすいたら泣いて、授乳が終わってお腹がいっぱいになったらまた眠る。これが2~3時間ごとに繰り返されます。そして、1か月を過ぎると少しずつまとまって寝るようになり、3か月を過ぎたころには体内時計が働くようになる ので、昼間起きて活動する時間が増えてきます。生後3か月ごろから、朝起きたら朝陽を浴びさせると生活リズムがつきやすくなりますが、生後6か月くらいまでは睡眠にも個人差が激しいので、無理に起こさない方がいいでしょう。●明るい光の刺激のないところで寝かせる大切さ抱っこしていたら眠ったのでお布団に寝かそうとすると、起きて泣く。赤ちゃんにはよくあることですが、これは赤ちゃんのレム睡眠(浅い眠り)が長いためです。レム睡眠のときに脳が発達するので、赤ちゃんにとってレム睡眠は非常に重要なのです。また、部屋の電気をつけたまま、テレビがついているまま、スマホを触りながら、などの状況で赤ちゃんを寝かしつけると、赤ちゃんのノンレム睡眠時間が短くなります。すると、最初のノンレム睡眠時に最も多く分泌される成長ホルモンの分泌が妨げられ、知的面や情緒の面でも発達が遅れる などの悪影響が出やすくなります。成長ホルモンというと身長を伸ばすホルモンだと勘違いされがちですが、骨や筋肉はもちろんのこと、脳神経など体のあらゆる成長に大きく影響しているホルモンなのです。だからこそ、大人の都合で明るく大きな音のする場所で寝かせるようなことは避けた方がいいでしょう。●(2)幼児期から学童期の睡眠幼児期に入ると徐々にお昼寝の時間が減り、夜にまとまって眠るようになります。そして学童期に入ると睡眠リズムが確立されていき、次第に成人と同様の睡眠時間に近づいていきます。学童期はノンレム睡眠の時間が増え、質の良い眠りが得られるようになり、それが数十年間は安定します。●(3)中高年以降の睡眠中高年になると、睡眠の質そのものに劣化が目立ち始めます。なぜなら睡眠とは主に脳に対し休息を与える機能ですが、その睡眠をコントロールするのも脳の役割であるため、中年以降は加齢とともに脳の劣化が始まりやすく、それに伴い眠りが浅くなっていきます。そして社会生活での現役を退く、子どもの独立などで早起きの必要がなくなるなどの生活環境の変化なども重なって、生活リズム自体が変わったり、体の不調が増えることへのストレスが増加したりします。すると、次第に夜の睡眠にレム睡眠が増える一方、日中に眠気がくるなど睡眠の質の低下がみられるようになります。このようなことを避けるためには、規則正しい生活や適度な運動をする必要があります。そして、夕食を早めに済ませ、睡眠時には胃腸も休めるような工夫が必要になってきます。成人以降の睡眠も、ストレスや生活習慣に大きな影響を受ける ので、日常、自分がどんな睡眠が得られているのかを意識するといいでしょう。【参考文献】・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)
2016年06月23日夏になると、暑すぎてなかなか寝つけない…。結局、翌朝も疲れがとれずにそのまま出勤。これでは、秋になったときには身体がボロボロになってしまいます。きちんと工夫をすれば、睡眠の質も少しは改善できるかも!?そこで今回は、暑くて眠れないときの対処法をご紹介してまいります。睡眠不足が続くと…。最初のうちは「眠れなくてもいいや」と割り切れていても、睡眠不足の状態が続くと、いろいろな場面で調子が悪いことに気づかされませんか?たとえば、メイクをしても、いつも以上にファンデーションが粉を吹いていたり、あるいは仕事上でケアレスミスが多くなったり…。いくら暑さが理由とはいえ、このまま放置していては、いつまでも質の高い睡眠がとれずに、疲れがどんどん蓄積されていってしまいます。エアコンのタイマー機能を使う夏になると睡眠不足になるのは「暑さ」のせい!だったら、寝るときはできるだけ涼しい環境になるようにエアコンを利用すればいいのです。ただし、寝ている間ずっとかけておくのは健康上あまり良くありません。布団に入る前に必ずリモコンでタイマーをかけ、眠り始めてから2~4時間程度で切れるようにセットしておきます。肌寒くなったときに、すぐ切るためにもエアコンのリモコンは枕元に置いておくといいでしょう。冷房がかかっている間は身体が冷えやすいので、必ず夏用の毛布で身体を包んであげましょうね。半身浴でリラックスモードに直前まで仕事をしていて、そのままベッドイン。これでは脳が興奮状態で休むどころか、考え事が止まらなくなってしまいます。寝つきをよくするためには、きちんと副交感神経を優位にさせる「きっかけ」が必要。そこでおすすめなのが「半身浴」です。必ず就寝前には湯船に浸かって身体の芯から温めましょう。そのときの気分に合わせて香りを選ぶように、いくつか入浴剤をストックしておくと、毎回のバスタイムが待ち遠しくなりますよ。ちなみに38~40℃のぬるめのお湯で20分程度入るのが理想的といわれています。強い刺激は避けるベッドにゴロゴロしながらスマホでネット。就寝前のスマホやパソコン、テレビ、ゲームは刺激が強すぎるため、こういったものは全て使用を控えましょう。どうしても何かをしていないと落ち着かないなら読書に変えてみて。ただし、仕事に関する本ではなく、心が落ち着く、あるいは自然と眠気がくるような内容の本を選ぶように。また、カフェインやお酒も同様に禁止!多少のお酒であれば寝つきがよくなるともいわれていますが、できればアルコールの力を借りずに自然とストンと眠れるように環境を整えていきましょう。いかがでしたか?睡眠不足が続けばお肌もボロボロで、いつものメイクもキマらなくなってしまいます。職場でマイナスオーラを放っていれば、当然、ミスも起きやすくなりますよね。暑い夜でも、快適に眠れるように睡眠環境を整えつつ、生活習慣も見直してみてください♪出典:facebookより
2016年06月22日不眠大国と呼ばれる日本では、睡眠に効くと言われるものの情報がネット上に溢れています。販売されている睡眠サプリも適切な使い方をすれば効果があるものですが、それ以外にも運動やハーブティーなど、「じつは睡眠サプリとしての効果があるもの」も存在します。今回は、それらの効能をわかりやすく紹介します!ウォーキング=自然の睡眠サプリ運動は自然の睡眠サプリと言っても過言ではありません。適度な運動を習慣づけると、寝つきがよくなる、深い睡眠を得られるようになる、途中で目覚めることが少なくなるなどの効果が期待できると考えられています。誰でも簡単にできる適度な運動としてオススメの方法が、ウォーキングです。1日1万歩で健康になると言われていますが、いきなりは難しいと思うので、少しずつ歩数を増やしていくようにしましょう。今まで何も運動をしていなかった人が急にはじめると、ケガや体調不良を起こす原因になりかねません。ぐっすり眠れて、健康的な生活を送るために運動をするのだから、「適度に」という言葉を常に頭の片隅に置いておきましょうね!ウォーキングという自然の睡眠サプリをぜひ試してみてください。おいしく飲む睡眠サプリ自然の睡眠サプリの次は「おいしく飲む睡眠サプリ」を紹介します。それはハーブティーです。独特の香りがあるので好き嫌いが分かれるところですが、睡眠にどのような影響を及ぼすのかチェックしてみましょう。ハーブティーはなぜよいの?寝る前にハーブティーを飲むとぐっすり眠れると言われる理由は、その多くがノンカフェインだからです。コーヒーなどに大量に含まれるカフェインには、覚醒作用と利尿作用があります。ベッドに入る前にカフェイン含有量の多いドリンクを飲んでしまうと、眠れなくなったり、寝ついても夜中にトイレに行きたくなったりと、睡眠によい影響を与えない可能性があります。夕方以降はノンカフェインのハーブティーにするなど、時間帯によって飲み物を変えるとよいかもしれませんね。睡眠サプリと呼ばれる理由ハーブティーが「飲む睡眠サプリ」と呼ばれる理由は、香りがよく、好きな人にとってはリラックス効果をもたらすからです。海外ではハーブティーを飲むことが不眠症の治療の一環になっていたこともあると言われているほどです。ただ、注意が必要な点はハーブの種類によって効果が異なる点。睡眠サプリとして飲む場合は、それに適したハーブティーを選ぶようにしましょう。どのようなものがよいのか、次にご紹介します。好きなハーブを探そう!睡眠によい影響をもたらすハーブティーとして人気の高いものはカモミール、ラベンダー、ミント、オレンジピール、セージ、バレリアンなどです。人によって好みが大きく分かれるところなので、いろいろ試してみて、自分に合ったものを選ぶことをオススメします。気に入った香りのものがあったら、同じハーブのアロマグッズを買って、部屋に置いておくと、好きな香りにずっと包まれて幸せな気持ちになれるかもしれませんよ。ただ、セージは妊娠中には控えたほうがよいなどの注意点もあるので、購入する際はお店のスタッフに効用を確認するようにしてくださいね!睡眠ラウンジでリラクゼーション今はハーブティーを飲みながら、睡眠に関するカウンセリングを受けられる場所があるそうです。その名は「nemee(ネミィ)」。なんともストレートな名前ですが、リラクゼーション睡眠ラウンジとして営業しているのだとか。東京都文京区本駒込にあるこのラウンジでは、3種類からチョイスしたハーブティーを飲みながら睡眠の悩みを聞いてもらえて、お昼寝までもできるそうですよ。料金は2,000円~。HPを見ると、お昼寝の際のパジャマや歯ブラシ、シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、ボディスポンジ、バスタオル、くし、ドライヤー、クレンジング、基礎化粧品などはnemeeが用意してくれるそうです。「ちょっと眠くなった」「人に話を聞いてもらいたい」「ハーブティーを飲みたい」など、さまざまな用途で使えそうなラウンジですね。photo by 桔梗
2016年06月17日梅雨入りしましたね。ムシムシとした暑さは、これからますます厳しくなります。暑くてなかなか寝つけない、夜中に目が覚めてしまうなど、夏は睡眠不足に悩まされる季節でもあります。そうでなくとも、日ごろから忙しくて十分な睡眠時間が取れない、眠りが浅い、寝ても疲れがとれないという人も多いでしょう。睡眠不足が続くと、日中に頭がボンヤリするだけでなく、認知症、高血圧、糖尿病、うつ、がん、脳卒中などの病気にかかりやすくなるといいます。睡眠不足は、体にどんな影響を及ぼしているのでしょうか。1万人の睡眠にまつわる悩みを解決してきた、快眠セラピスト・三橋美穂さんの著書『脳が若返る快眠の技術』から探っていきましょう。■睡眠不足は認知症の発症と深い関係があった!ひとことで認知症といっても、種類はいろいろ。そのうち、約6割が「アルツハイマー型認知症」です。発症する原因はまだはっきりとわかっていませんが、健康な脳なら排出されるはずの老廃物である、アミロイドβタンパク質などの異常なタンパク質が脳にたまり、脳神経が壊れて徐々に脳が萎縮していく病気です。じつは、この発症の原因となる老廃物は、眠っている間に脳から排除されていることが、近年の研究データでわかってきました。覚醒(目覚めている)ときのゴミ収集の効率は、睡眠時のたった5%にすぎないというのです。そのほか、たっぷりの睡眠をとると、老廃物となるアミロイドβの量が、起床後は就寝前にくらべて6%減ったという研究結果も。つまり、徹夜をしたり、睡眠不足が重なったりすれば、アミロイドβは蓄積し、脳の老化を早め、認知症のリスクが高まるといえます。■認知症発症は20~30年前の睡眠不足から?さらに、睡眠時間が短いと、脳内にできるすき間が1年ごとに0.59%拡大し、認知機能は1年ごとに0.67%低下するという研究発表もあります。アミロイドβは、認知症発症の20~30年前からたまりはじめると考えられています。なお、認知症発症に関係するのは、睡眠時間だけではなく、睡眠の質も重要です。睡眠効率が悪い人は、睡眠の質がよい人の5倍以上、初期のアルツハイマー型認知症を発症する可能性が高いこともわかってきています。ただし午後3時までに30分以内の昼寝をすれば、発症リスクを5分の1に下げられることも報告されています。ときには無理をしなければいけない日もありますが、昼寝も取り入れながら、睡眠不足は質、量ともに解消しておきたいものですね。■睡眠不足はがんや心臓病の原因にもなっている睡眠不足や質の悪い睡眠は、がんや心臓病など、さまざまな病気の原因になっていることも判明しています。現在の日本では、深夜勤務や交代勤務など、24時間常に誰かが働いています。しかし深夜勤務の女性は乳がんや大腸がん、男性は前立腺がんの発症率が高いという研究データが報告されているのです。原因は、睡眠とホルモン分泌の関係にあると考えられています。睡眠を促すホルモン「メラトニン」は、性ホルモンの分泌を抑制する作用があるため、「メラトニン」の分泌が減少すれば、性ホルモンの分泌が増加します。よって乳がんや子宮がん、前立腺がんの発症を促してしまうというわけです。逆に、深い眠りのときに分泌が高まるのが成長ホルモン。傷ついた細胞を修復したり、免疫力を上げたりする働きがあるので、十分な睡眠ががん予防には有効なのです。また、毎日の睡眠時間が5時間以下の中高年は、7~8時間睡眠の人と比べて、高血圧の発症率が2倍になることもわかったそうです。世界の睡眠時間の調査によれば、日本は韓国に次いで2番目に短い国。とくに40代女性は世界一睡眠時間が短いとか。睡眠を大切にする習慣こそが、健康を維持し、病気から自分を守ることにつながります。■最適な睡眠時間は年齢と共に変わっていくもの8時間睡眠がベストなのは、じつは10代前半まで。加齢とともに、必要とする睡眠時間は短くなっていくのが一般的です。アメリカの研究ですが、25歳で7時間、45歳で6時間30分、65歳で6時間が、必要な睡眠時間の目安。加齢とともに、短くなっていることがわかりますよね。最適な睡眠時間には個人差があるので、平均値から外れる場合もありますが、「眠れない」とか「眠りの質が悪い」と気にしている人は、意外に寝すぎが原因だったということもあり得ます。■豆電球をつけて寝ると太りやすいので要注意!みなさんは寝るとき、豆電球をつけて寝ますか?それとも消しますか?つけて寝るという人たちには少々ショッキングなのですが、なんと豆電球をつけたまま寝ると、約2倍太りやすくなることがわかったそうです。豆電球の明るさによって、眠りを誘うホルモンである「メラトニン」の分泌が少なくなり、眠りが浅くなり、食欲を増進させるホルモン「グレリン」が増えてしまうからです。また、睡眠時間が短いと太りやすくなることも判明しています。平均睡眠時間7~9時間の人に比べて、6時間の人で23%、5時間の人で50%、4時間以下の人は73%も肥満になる確率が高くなったというのです。ダイエットに挑戦するなら、まずは睡眠環境を整えることからはじめたほうがいいかもしれません。■布団に入ってすぐ眠りに落ちてしまう人も危険なかなか寝つけない人がいる一方、「布団に入ったらバタンキュー」という人もいます。しかし、「いつでもどこでもすぐに眠れるから、自分は健康!」というのは危険な思い違いです。健康な人は、布団に入ってから寝つくまでに10分から20分くらいかかるのが普通。目を閉じたらすぐに寝入ってしまうのは、睡眠不足の証拠。気絶しているようなものです。睡眠が不足すると、仕事の効率が落ちたり、ミスが増えたりしてしまいがち。4時間睡眠の場合、眠気を感じていなくても、仕事のミスは8時間睡眠の約6倍になるという研究データもあるほど。寝つきがよすぎる人は、眠りが足りないのかもしれませんね。*睡眠がいかに健康に影響しているか、知れば知るほど怖くなりますが、ぐっすり寝ることは決して難しいことではありません。夜暗くなったら寝て、朝は朝日を浴びること、日中しっかり活動して疲れることなど、快眠の基本を知り、できることから実践していきましょう。(文/山本裕美) 【参考】※三橋美穂(2015)『脳が若返る快眠の技術』KADOKAWA
2016年06月13日快適な睡眠を得るうえで欠かせないのが布団やベッドですよね。もっと大きく捉えれば、パジャマや照明器具などの睡眠環境は、睡眠の質に多大な影響を与えると指摘されています。でも、どのように睡眠環境を整えればよいのかは、なかなかわからないところ。そこで今回はベッドに注目して、最適な方法を探ります!マットレスの向きが重要!?みなさんは1日何時間ぐらい眠るのが理想ですか? 必要な睡眠時間には、個人差があるものですが、多くの人は7~8時間程度になるのではないでしょうか。では、この睡眠時間を得るために何か工夫はしていますか? ぐっすり眠るためには「睡眠環境」を整えることも大切で、環境が劣悪だと睡眠が浅くなる可能性があります。たとえば、マットレスは一定期間ごとに天地の向きを変えるといいと言われています。同じ向きで使っていると、腰部分のスプリングが疲弊してしまい、体を支える力が弱まってしまうからです。そうなると、せっかく柔らかいマットレスを敷いて寝ていても、疲れがとれません。そんなことにならないように2、3カ月に一度を目安にマットレスの天地の向きを変えるようにしましょう!夫婦が理想の睡眠時間を得るためには?マットレスひとつとっても、睡眠のために最適化することが重要だということをおわかりいただけたと思います。ベッドは理想の睡眠を得るためには欠かせないものですが、夫婦でひとつのベッドを使っている場合には特に注意が必要です。少しずつ別のベッドに……日本人夫婦の睡眠環境の調査によると、結婚1年目はほとんどの夫婦がひとつのベッドで寝ているものの、10年を超えた夫婦になるとその割合が65%にまで下がるそうです。その理由を見てみると、夫のいびきがうるさい、起床時間が違う、エアコンの設定温度で揉めるなど、さまざまなものが出てきます。これらの問題を我慢して一緒に眠り、理想の睡眠時間を得るのは難しいことかもしれません。寝る前は一緒のベッドで過ごして話をして、寝るときには別の部屋のベッドに移るなど、快眠を得る方法をとりたいところですね。女性のほうがタフ?別の調査では、男女が1つのベッドで寝たときの影響の違いについて言及されています。結論から書くと、男性のほうがストレスが溜まり、脳のパフォーマンスが低下するそうです。女性のほうがタフなのか、わずかな騒音でも妨げられやすいノンレム睡眠にも影響が少なく、朝まで熟睡できる人が多かったのだとか。「夫がなかなか出世しない」と嘆いている奥様、もしかしたらそれはひとつのベッドで寝ているせいで、会社で脳がフル回転していないからかも。夫婦の大切な営みでも時間帯に気を付けよう夫婦にとっては性行為も大切な営みです。20~30代を対象に「性行為をする時間」のアンケートをとったところ、1位:22~深夜2時頃、2位:18~22時頃、3位:午前7~12時頃という結果だったそうです。余計なお世話もいいところですが、深夜2時などになってしまうと、睡眠時間を削ることになりかねませんし、お肌のゴールデンタイムを逃してしまう可能性もあるので、この時間帯にも気を付けたいところです。子どもがいる夫婦に最適なベッドとは?子どもがいる夫婦にとって、ベストな睡眠環境とはどのようなものか考えてみましょう。ダブルベッドで夫婦の真ん中に子どもを挟んで眠るのがよいのか、それとも子ども用の小さなベッドを買うのがよいのでしょうか?この問いに確実な正解はありませんが、オススメの方法は「ジョイント式のベッド」を用意することです。これであれば増えた子どもの分だけベッドを広くすることができるうえ、子どもが大きくなったら切り離してひとり用のベッドとして使うこともできます。要は、布団のイメージですね。くっつけて眠ることも、離して1人で眠ることもできる布団の利便性をベッドでも再現しようというわけです。お子さんの睡眠環境で悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。photo by pixabay
2016年06月06日なぜ、人によって睡眠時間が違うのか? 自分も短い睡眠で健康的な生活が送れれば、もっと楽しい人生を送れるのに……。こんな悩みを抱えている人もいるでしょう。でも、必要な睡眠時間は人によって異なるもの。それでも気になるという人のために短時間睡眠の実態に迫ります。ちょっとした早起きのコツ翌日、早朝から大切な仕事があるときなどに「短時間睡眠でも元気な人が羨ましいなぁ……」と思うことはありませんか。でも、必要な睡眠時間は人それぞれなので、無理をして短時間睡眠の生活をしようとすると、病気のもとになる可能性があります。それよりも大切なことは、ちゃんと早起きして、大切な仕事に遅刻しないこと。とはいえ、早起きが苦手な人にとってはこれがなかなか辛いものです。そこで今回はちょっとした早起きのコツを紹介します。「早起きしなくちゃ!」と思うと、どうしても起きる時間にばかり注意がいきますが、着目すべきは就寝する時間です。単純な話ですが、毎日7時間の睡眠が理想と理解している人は起床時間から逆算して、いつもより早めに寝て、7時間睡眠をキープするようにしましょう。これで寝坊は減るはずです。短時間睡眠に変えられる?この方法を実践して、早起きはできるようになったものの、いつもより早く寝ると「欠かさず見ていたテレビ番組が見られない!」「毎日の楽しみである晩酌の時間が減る!」などと思ってしまう人もいるでしょう。そんな人たちのために、短時間睡眠に切り替えても健康的に生活を送ることは可能なのかどうか調べてみました。短時間睡眠の偉人たち短時間睡眠とは読んで字の如く、多くの人よりも少ない睡眠時間、たとえば1日3時間程度で毎日を無理なく暮らせる人たちのことを指します。海外では「ショートスリーパー」と呼ばれるようですが、過去の偉人を見ると、ナポレオンやエジソン、最近ではマーガレット・サッチャーなどがそうだったと言われています。偉業を成し遂げた人のなかに短時間睡眠の人がいると聞くと、やはり「努力で睡眠を削っていたのか」と思ってしまいますが、果たして真相はどうなのでしょうか?睡眠を最適化すれば変えられる?結論からいうと、短時間睡眠に「変えられる」と「変えられない」の両方の意見があるようです。どちらを信じるかはあなた次第ですが、2つの主張を見てみましょう。まず、変えられるという主張ですが、短時間睡眠を実践するためには睡眠のことをよく知り、最適化・効率化することが必要とのこと。たとえば、90分サイクルで睡眠時間をとる、すぐに寝つけるように入浴や食事時間を逆算して決める、寝るときは熟睡できるようにアイマスクをつけるといったことです。確かに、これで睡眠は最適化されるかもしれませんが、健康を守れるかというと、ちょっと疑問が残りますね……。DNAで決まっているから変えられない?一方で、変えられないという主張の根拠は短時間睡眠の人には特殊な遺伝子が備わっているという研究報告があることです。つまり、DNAレベルで決まっているということ。これが科学的に間違いなく証明されているとすると、基本的には変えられないものという考え方が正解かもしれません。ただ、人間には“意志の力”というものが存在するので、科学だけで割り切れるものではないことも事実です。起きている時間を効率化しよう無理に短時間睡眠に生活を激変させることはやめましょう。体を壊してしまっては意味がありませんし、1、2日ならば睡眠時間は削れても、長期になれば必要な睡眠時間に足りていないぶんが確実に体に影響をもたらします。睡眠時間を削るのではなく、起きている時間を効率的に使うことを考えるほうが現実的です。「時間が足りない」と悩んでいる人は、日中の行動に無駄がないかチェックしてみましょう。スマホをずっといじってはいませんか? SNSやネット、ゲームはただ見ているだけでもどんどん時間が過ぎていくもの。この時間を仕事や勉強にあてるだけで、起きている時間はグッと濃密になります。できないことを夢見るよりも、まずはできることからコツコツとはじめてみましょう。そうしたらきっと、短時間睡眠へのこだわりは消えてなくなるはずです。photo by acworks
2016年05月26日睡眠時間が短いのはかっこいいことでも何でもありません。あらゆる研究が慢性的な睡眠不足は、体と心の両方に悪影響を及ぼすと警鐘を鳴らしています。日本では“寝てない自慢”の文化が蔓延していますが、健康的な生活のためには、その流れには乗らず、しっかりと睡眠をとるようにしましょう。今回は睡眠不足が及ぼす怖い影響について紹介します。睡眠不足は病気のもと!みなさん、毎日ぐっすり眠れていますか?「最近、睡眠不足気味なんだよなぁ」という人は、たかが睡眠と侮らず、快眠ができるように生活環境を整えましょう。そうしないと、さまざまなデメリットが生じる恐れがあります。たとえば、ウイルスに対する免疫力が下がること。私たちの体内には悪いウイルスが入ってきたときに戦ってくれて、健康な状態を守ってくれる機能が備わっています。でも、この免疫力は睡眠とも深く関係があると言われていて、慢性的な睡眠不足の状態が続くと低下して、風邪や病気などにかかりやすくなってしまうのだとか。病気になると「健康って素晴らしいな」と実感するし、次から節制しようと心に決めるものですが、そうなる前に予防することが大切です。楽しく暮らすためには健康が一番。そのためにはまずはぐっすり眠ることです!睡眠不足による影響睡眠不足は体だけではなく心にも大きな影響を及ぼすと言われています。みなさんも睡眠時間が短かった日はイライラしたり、落ち着かなかったりしたという体験がありませんか?今回は最新の研究などから、睡眠不足が心に与える影響を見ていきましょう。睡眠不足が自殺願望をもたらす?アメリカの大学が発表した最新研究によると、慢性的な睡眠不足は自殺願望を生む可能性があるそうです。実験方法は被験者を3つのグループに分け、5時間未満、5~6時間、7時間以上に睡眠時間を設定し、その影響を見るというもの。その結果、5時間未満のグループは免疫力の低下が見られただけでなく、精神にも影響が見られたのだとか。自分は短い睡眠でも大丈夫と過信している人は、知らないうちに心身ともにダメージを受けている可能性もあるので、注意が必要です。5時間睡眠の人は要注意?日本での調査でも、睡眠不足と自殺の関係が明らかになっています。自殺を図り、救命センターに運ばれた人を対象に行った調査では、7割以上の人が「自分は睡眠不足だ」と自覚していたそうです。実際に、睡眠時間を調査したところ、平均して5時間前後ということがわかっています。アメリカと日本、両方の研究調査の結果から、「睡眠5時間」というのが心に何らかの影響をもたらす1つの目安になると言えるかもしれません。脳がフル回転できない睡眠不足の状態で自殺願望が高まるのは、頭が朦朧として、判断能力や集中力が低下するからだとも言われています。脳は睡眠中に情報を蓄積したり、不要な情報を削除したりと、脳内の清掃作業を行っています。睡眠不足が続くと、この清掃が満足にできないため、脳がフル回転できなくなると言われています。みなさんも睡眠不足の状態だと、いつもなら簡単にできるはずの仕事にやたらと時間がかかったり、ケアレスミスをしてしまったりすることがあると思います。脳は非常にデリケートで、睡眠の影響を大きく受けるということを覚えておきましょう。日本は子どもも睡眠不足最近、社会問題になっているのが睡眠不足の子どもが増えていることです。共働きの増加やインターネットの発達など、さまざまな理由があると言われていますが、昔と比べて子どもの生活が夜型に移行していることは間違いないようです。子どもが慢性的な睡眠不足になると、どのような影響があるのでしょうか?1つは成長の遅れに繋がることがあげられます。成長期には満足な睡眠が不可欠で、成長ホルモンは睡眠中に大量分泌されます。逆に言えば、睡眠が不足すると、満足な量の成長ホルモンが分泌されない可能性があるということです。もう1つは精神への影響です。睡眠不足の子どもにはイライラや落ち着きのなさ、無気力感などが見られると言われます。さらに、肥満の原因になることもあるそうです。大人だけでなく子どもの睡眠を守ることも社会の重要な役目ではないでしょうか。photo by pixabay
2016年05月24日睡眠は、私たちの生活に欠かせない大切なものです。睡眠を満足にとれないと、さまざまな障害が現れるといわれています。今回は、有名芸能人を襲った激痩せと睡眠の関係について調べてみたいと思います。このふたつに関係はあるのでしょうか?睡眠障害で激痩せしたタレント天真爛漫な笑顔で人気を集めていたタレントが、ひとつのスキャンダルを境に見る影もない姿になってしまう――特に芸能界は栄枯盛衰、入れ替わりの激しい世界なので仕方がないかもしれません。最近、話題を集めている、スキャンダルで天国から地獄へと突き落とされてしまったあるタレントは、騒動によって睡眠障害を患い、眠れない日々を過ごしているそうです。その影響で、激痩せしてしまったという報道もありました。激痩せした原因には、精神的なダメージによる食事量の減少などもあると思いますが、睡眠障害と激痩せには密接な関係があるのでしょうか?うつ病を併発している可能性も?睡眠障害には、睡眠時無呼吸症候群やナルコレプシー、むずむず脚症候群などさまざまな種類があります。先に結論をいうと、これらの睡眠障害に“激痩せ”と直結するようなものは見当たりませんでした。ただ、睡眠障害と密接な関係があるうつ病も同時に発症していた場合、体重減少の症状が現れることがあるそうです。そして、ある調査によると、うつ病患者の9割に不眠が見られるそうです。うつ病になると、食欲がわかなくなり、満足に食事をとれなくなることがあります。患者のなかには、何を食べてもおいしく感じない人がいて、自然と体重減少につながるケースも少なくないそうです。激痩せの原因になりうる病気ちなみに、激痩せについて考えられる原因はいくつかあるといわれています。ここでは代表的なものを紹介します。<糖尿病>糖尿病が進行した患者は、体内の血糖をエネルギーにできないため、中性脂肪などが代わりに使われることで、体重減少が見られるといわれています。<胃または十二指腸の潰瘍>食べているのに痩せてしまう人は、胃または十二指腸の潰瘍の疑いがあるそうです。これは、食物から胃または十二指腸が栄養を満足に吸収できないために起こるといわれています。<胃や大腸などのがん>食欲低下とともに痩せる症状が現れた場合は、胃がんや大腸がんなどの可能性もあるそうです。photo by pixabay
2016年05月22日睡眠は美容と健康の基本。何かと忙しい子育て中だからこそ、睡眠の質にはしっかりと気を配りたいですよね。良質な睡眠に大きく関わってくるのが、眠るときの服装です。つい部屋着のまま眠ってしまったり、スウェットやジャージをパジャマ代わりにしたりする人も多いのでは? 実はそれが、睡眠の質を低下させる原因になっている可能性があるのです。■スウェットやジャージで眠ると睡眠の質が低下する!?睡眠に適した服装を考えるとき、ポイントになるのが「体への締め付け」と「吸水性」です。スウェットやジャージは、ゆったりした作りのパジャマに比べて体に密着しやすくなっています。そのため体がリラックスしにくく、ゴムなどの締め付けで血流を悪くしてしまう可能性が。布団との摩擦が大きいので、スムーズな寝返りを妨げてしまうこともあります。また、人は誰でも寝ている間にコップ1杯程度の汗をかくといわれています。スウェットやジャージなどの素材では吸水性や通気性が悪く、熱が体内にこもってしまうことに。体が汗でべたついて不快感を与え、眠りを浅くしてしまうのです。 ■スムーズな入眠のためにもパジャマは重要睡眠の質を上げるためには、眠るときに気持ちのスイッチを切り替えることも大切です。部屋着のままベッドに入ると、どうしても起きている時間と眠る時間の区切りがつきにくくなります。眠る前にパジャマに着替え、「これから眠るんだ」という睡眠モードに気持ちを切り替えましょう。パジャマで睡眠モードに切り替える習慣がつけば、「ベッドに入ってもなかなか寝付けない」ということにもなりにくくなります。スムーズな入眠と深い眠りのためにも、パジャマは有効なツールになるのです。■睡眠の質を高めるパジャマの選び方パジャマを選ぶときは、まず肌触りのよいものを。やわらかく触り心地のよい素材を身につけることで、睡眠中の体をリラックスさせる効果があります。体を締め付けないゆったりとした作りで、生地は薄めのものを選ぶとよいでしょう。吸水性が高くムレにくいのは、コットンやガーゼ素材です。オーガニックコットンなら、肌が敏感な方でも安心ですね。なめらかな肌触りのシルクも、コットンと同様に吸湿性が高いおすすめ素材。ただし洗濯する際には注意が必要なので、自宅で洗えるウォッシャブルシルクを選ぶとよいでしょう。また、これから暑くなるとパジャマも半そで&ショートパンツタイプを選びたくなるもの。でも、眠るときに肌の露出が多いと、汗を吸収することができないため体温調節がうまくいかなくなってしまいます。夏でもできればパジャマは長袖&長ズボンで。どうしても暑い場合は、ズボンだけでも裾の長いものを選ぶようにしてみてください。快適な眠りのために作られているパジャマは、睡眠の質を高めるメリットがいっぱい。普段「なかなか寝付けない」「寝ても疲れがとれない」という人は、眠るときの服装を見直してみてはいかがでしょう。
2016年05月01日【ママからのご相談】中学1年生と小学4年生の娘がいます。長女は塾や宿題があって、そのあとスマホで少し遊んでから、いつも1時過ぎに寝ています。睡眠は個人差があると聞いたのですが、今のところ元気ですし遅刻もしていません。子どもの成長に影響があるものなのでしょうか。●A. 就寝時間が遅い子どもほどイライラしやすいという調査結果が!ご相談ありがとうございます。こんにちは、ライターの川中利恵です。最近、子どもの睡眠不足や睡眠障害が増加しているというニュースをよく見ます。実際に睡眠に関する調査は多数行われていて、社会現象と呼べるほど、子どもの睡眠不足にスポットが当てられつつあり、その重要性が注目されているところです。わが家も子どもたちが高校生になり、夜更かしが増えてきたので気になっているところでした。もし、今は大丈夫だとしても、睡眠不足状態が続いた子どもたちはどうなってしまうのでしょうか。●子どもに必要だと言われる睡眠時間は?文部科学省『不登校に関する実態調査』(平成26年度)によると、子どもに必要と考えられている睡眠時間の目安は以下のとおりです。・0~3か月……14~17時間・4~11か月……12~15時間・1~2歳……11~14時間・3~5歳……10~13時間・6~13歳……9~11時間・14~17歳……8~10時間小学生は10時間前後の、中高生でも8時間以上の睡眠 が必要だとされているわけです。しかも睡眠で重要なのは時間だけではありません。規則正しいリズムで睡眠と起床を繰り返さなければ、睡眠の質が悪くなり、寝ても疲れがとれないという状態が引き起こされてしまいます。同じく文部科学省で平成26年11月に実施された『睡眠を中心とした生活習慣と子どもの自立等との関係性に関する調査』によると、多くの子どもたちは6時半〜7時より前には起きているようです。そこから逆算すると、本来は「小学生ならば21時ごろ、中高生でも22時には就寝した方がいい」 ということになります。実態はといえば、同データによると、22時までに就寝している小学生は49.2%、そして0時以降に就寝するという子どもは、中学生になると22%となり、高校生になると47%にまで増えています。その原因として、塾、スマホなどの普及、親世代の夜更かしなどが挙げられています。●睡眠不足が続くとどうなるの?睡眠中は、体内時計に従って深い睡眠と浅い睡眠を繰り返すものですが、深い睡眠をできるだけ長くとることで、成長ホルモンが分泌され、コルチゾールと呼ばれる副腎皮質ホルモンの一種の分泌が抑制されます。成長ホルモン は、体そのものの成長や肌細胞の修復、疲労回復、脂肪の燃焼を促進する作用があります。寝る子は育つとよく言いますが、この成長ホルモンの作用です。そして、最近の研究では、睡眠不足は生活習慣病にかかってしまうリスクが上げてしまうだけでなく、症状を悪化させる一因であることがわかっています。そして、コルチゾール はストレスを感じたときに分泌されるホルモンで、大量に分泌され続けると脳内の記憶をつかさどる海馬を傷つける作用があります。しかし、深い睡眠中は、コルチゾールの分泌を抑えることができる のです。勉強をしたことをしっかり身につけるためには、睡眠が必要だと言われるのはこのためです。逆に深い睡眠ができていない場合は脳の機能が落ち、うつ病などにかかりやすくなると言われています。つまり、深い睡眠を逃し続けると、成長を妨げ体調不良を起こす上に太りやすくなり、かつストレスにずっとさらされている状態が続いてしまうというわけです。●不登校のきっかけ、2位が「生活習慣の乱れ」小中学生で不登校に陥っている生徒は、全国でおよそ12万人以上もいると言われています。当初はいじめなどが原因とされていましたが、文部科学省『不登校に関する実態調査』(平成26年度)によると、2位が「生活リズムの乱れ」となっています。「朝起きられない」「夜に眠れない」などが原因で睡眠不足・睡眠リズムの乱れに陥り、学校に行けなくなる日が増えていった結果、学校へ行きづらくなり、不登校に陥ってしまう子どもが多くなっているのです。寝る時間は遅くなっても、朝起きなければならない時間は変わりません。それに伴い、脳の疲労回復を担う睡眠時間が短くなり、脳が疲れ切ってしまいます。それにより、自律神経の乱れが起こり、体内時計が狂ってしまうのです。場合によってはうつ病になるケース もあるようです。不登校になっているわけではないから大丈夫、と思っていても、睡眠不足はじわじわと子どもたちをむしばんでいきます。実際に前述の『睡眠を中心とした生活習慣と子どもの自立等との関係性に関する調査』でも、就寝時間が遅い子どもほど、「自分のことが好きだ」という質問に対して「そう思わない」と答えた割合が高く、「何でもないのにイライラする」という質問に対しても「よくある」「ときどきある」と答えた割合が高くなる傾向があったことがわかっているのです。●大人も一緒に早寝&朝活しませんか?早寝早起きをして、朝食をしっかり毎日食べている子どもは、成績が良く、運動能力が高いというデータがすでに存在します。子どもの将来を思うのであれば、勉強をさせることも大切ですが、それ以上にしっかり睡眠をとることの方が重要なのでしょう。日本の子どもたちは世界的にも就寝時間が遅く、睡眠時間が短い傾向があることがわかっています。そのせいか、「子どものためにも添い寝はNG」という説もあるぐらいです。そうはいっても住環境的に、独立した子ども部屋を作れないというご家庭も多いのではないでしょうか。その場合、乳幼児のころは添い寝が一番家族にとって寝やすいのですが、大人の生活時間に子どもが合わせてしまいやすい というウィークポイントがあります。これは小学生や中学生になっても同じで、親がテレビを見たり、スマホをいじったりしたまま「早く寝なさい」と言っても説得力がまるでなく、思春期との合わせ技によって、睡眠時間がどんどん遅くなるばかりでしょう。わが家でも心当たりがあります……。私もかつて、子どもたちが低学年のころまでは、20時に部屋中の電気を消して一緒に寝てしまっていました。それからこっそり1時か2時ごろ起きだして仕事をする生活をしていたのです。しかし、今はすっかり夜更かし型になってしまっていて、それに伴い、子どもたちも夜更かしする日が増えていることに思い当たりました。今思えば、早寝早起きをしていたときの方が、かなり仕事がはかどっていたように思います。せっかくですから、相談者さんのご家庭でも、子どもたちの就寝時間にはパパやママもテレビやスマホを消して一緒に寝てしまい、早起きする生活 をしてみてはいかがでしょうか。そして万が一お子さんに、どうしても眠れない、体調が悪いなどの症状がある場合は、速やかに睡眠外来の門をたたくことを強くおススメします。【参考リンク】・睡眠を中心とした生活習慣と子どもの自立等との関係性に関する調査の結果()●ライター/川中利恵(在宅ワーカー)
2016年04月28日春になり、いくら寝ても寝ても眠いと感じる人が、街中には大量増殖中のことでしょう。この「眠い」という状態、食後だから眠いのか、それとも睡眠不足だから眠いのかでは、大きな違いがあります。というのは、慢性的な睡眠不足は私たちに大きなデメリットをもたらすと考えられているからです。そのデメリットとはいったい何なのでしょうか?睡眠不足が病気を引き起こす?みなさんは睡眠不足を感じることが頻繁にありますか? この問いに「はい」と答えた人は注意が必要です。というのは、慢性的な睡眠不足は“万病の原因”になると考えられているからです。睡眠不足が病気を引き起こす理由の1つは、私たちの体をウイルスから守ってくれる免疫機能の低下にあります。ある実験では、睡眠不足の状態では普段と比べて、免疫パワーが大幅に損なわれるというデータが出ています。逆に考えれば、睡眠は“健康のもと”ということですよね。「最近、体調が優れないな」「明後日は大事なテストの日だ」、そんなときはぐっすり眠ることです。眠って免疫力を高めて、風邪をひかない体をつくりましょう。どうも体調が優れないという人は、この観点から睡眠をもう一度見直してみてください。ユニークなアンケート調査を紹介睡眠不足問題に関する面白いアンケート結果があります。それは経営者と会社員はどちらが睡眠不足を感じているか?というもの。みなさんの会社ではいかがですか?一般的に考えると、大きなプレッシャーと大量の仕事に追われている経営者のほうが睡眠時間が短く、慢性的に睡眠不足を感じているように思いますが、実際のところはどうなのでしょうか。経営者はセミダブル以上で寝ている?まずは睡眠環境から見てみましょう。ベッドサイズについてです。このアンケート結果によると経営者・役員の半数がシングルサイズで眠っていて、残り半数はセミダブル以上のベッド(セミダブル、ダブル、キングサイズほか)で寝ていることがわかります。一方で従業員は約65%がシングルサイズという結果に。ここでは「1人で寝ているか、2人で寝ているか」に触れていないので断定はできませんが、経営者・役員のほうが広々としたベッドで寝ている人が多いようです。睡眠不足を感じているのは意外にも!?平日の睡眠時間に両者の差はあまり見られません。ただ、休日の睡眠時間は会社員のほうが少し多いようです。これを前提として、いよいよ本題です。「睡眠不足と感じているのは、経営者か、会社員か」どちらなのでしょうか? 正解から発表すると、予想を覆して、会社員のほうが睡眠不足を感じているという結果でした。具体的に見ていくと、「睡眠不足を感じている」と答えた人の割合は経営者よりも会社員のほうが1割近く多かったようです。でも、不思議ですよね。睡眠時間は両者ともに変わらず、むしろ休日は会社員のほうが寝ているのに睡眠不足を感じているという結果に……。経営者のほうが睡眠耐性が強いのか、はたまた会社員のほうが弱いのか。この点についてもさらなる調査をしてもらいたいところですよね。最新調査結果が出たら、また追って報告したいと思います。アルツハイマーとも関係が?冒頭で睡眠不足が病気を引き起こすと書きましたが、アメリカの研究グループの発表によると、アルツハイマーとの関係も指摘されているそうです。その研究グループが被験者を対象に実験を行ったところ、睡眠不足の人は睡眠を十分にとった人よりも5倍以上、アルツハイマーになる確率が高いことを突き止めたのだとか。従来、アルツハイマーの予防には食事や運動にスポットを当てられることが多かったのですが、この結果を受けて、睡眠も見直す必要があると考えられるようになりました。つまり今回のまとめは、健康でいつまでも長生きしたいという人は、睡眠をしっかりとるようにしましょうということ。ただ睡眠時間を増やすだけでなく、熟睡することが大切なので、睡眠環境も合わせて見直してみてくださいね。photo by acworks
2016年04月26日徹夜をしたときの頭のボーッとした感じは、明らかに脳が働いていないなと実感できるものですよね。実際に、脳と睡眠には深い関係があるので、今回はそれにまつわる研究を紹介します。最近、仕事でミスが多いなと思う人は、もしかしたら睡眠が足りていないのかもしれません。睡眠が脳に与える影響睡眠と脳には切っても切れない密接な関係があります。私たちは、仕事や勉強中の活動を始め、人の表情、駅のアナウンス、味や匂い、騒音など、五感をフル活用して、さまざまな情報感じ取っています。それらがずっと蓄積されていくと、とんでもない情報量になるので脳はパンクしてしまいます。そうならないために人間は、睡眠中に「脳にたまった情報の整理や掃除」を行うのです。脳にはそのための循環系があり、睡眠中に脳脊髄液によって老廃物を排出していると考えられています。朝起きたらスッキリしているのは気のせいではなく、実際に脳もスッキリしているからなのかもしれません。この脳内の整理や掃除は快適な生活を送るためには必要なことです。脳に余計な情報がパンパンに詰まったままだと脳がフル稼働できません。睡眠と脳の関係を調べる研究あれこれ睡眠と脳に関する研究というものがあります。どのようなものがあるのか見てみましょう。眠気を誘発するのはカルシウムイオン今年3月に東京大学の研究チームが発表した研究結果によると、脳内のカルシウムイオンが眠気を誘発していることを突き止めたそうです。これまで眠気の正体は明確にわかっておらず、睡眠物質なるものが存在すると考えられてきました。それを特定するために東京大学の研究チームはマウスを使った実験などを行った結果、脳へのカルシウムイオンの流入が睡眠に関係あるとわかったそうですこの研究結果が睡眠と関係があるとされるアルツハイマーなどの神経変性疾患の治療に役立つ可能性があると言われています。睡眠時間によって脳の効率が変わる睡眠時間と脳の働きの関係を調べた研究では、1日6時間の睡眠を続けた人は飲酒したときと同等のパフォーマンスしか発揮できないということがわかったそうです。被験者をグループ分けし、4時間・6時間・8時間と睡眠時間を違えて、2週間調査を続けたところ、8時間では問題なく脳が働くことが判明したと言われています。ちなみに4時間睡眠では、飲酒時と同等の6時間よりも脳の働きが悪く、検査を受けられないレベルの人もいたそうです。脳は本当に働き者睡眠には深い睡眠のノンレム睡眠と浅い睡眠のレム睡眠があります。これも脳と関係があり、レム睡眠時の脳の酸素消費量は起きているときよりも高い数値になると言われています。なぜかと言えば、冒頭でも紹介した、脳にたまった情報の整理や掃除をレム睡眠のときに行っているからです。私たちが寝ている間も、脳は日中より多くの酸素を使って一生懸命、整理整頓をしてくれるというわけです。瞬間睡眠を知ってる?ところでみなさんは瞬間睡眠という言葉をご存知ですか? 脳をクールダウンさせ、若返らせることができると言われているすごい睡眠法なんです。実はこの瞬間睡眠、みなさんも知らないうちに実践しているかもしれないのです。ランチ後、強烈な眠気が襲ってきた仕事中などに、一瞬だけ眠ってしまうことがありますよね。「いけない、いけない」と慌てて起きて仕事をすると、一瞬寝た前よりも頭がスッキリしていることがあると思います。それは気のせいではなく、一瞬でも脳は整理や掃除をしてくれているからです。もちろん、もう少し長く(数分~30分未満)睡眠をとれたら、もっとパフォーマンスが向上することは言うまでもありません。でも、仕事中はどうしても長く仮眠がとれないものですよね。そんなときは一瞬でも意図的にウトウトする瞬間睡眠を活用してみてはいかがでしょうか。photo by acworks
2016年04月20日睡眠には個人差があると言われています。1日3時間の睡眠でも平気な顔をして仕事をする人、8時間以上寝ないと頭がボーッとする人……。後者からすると、短時間睡眠でもハツラツと活動できる人を羨ましいと思うことがありますよね。両者は何が違うのでしょうか? やる気? 体質? それとも睡眠習慣? 気になるので調べてみました。ショートスリーパーは遺伝子に原因が?「ショートスリーパー」と呼ばれる、1日3~4時間の睡眠だけで平気な顔をして生活ができる人たちがいます。一般的に、人間は1日7~8時間の睡眠が必要と言われていますが、なぜ彼らはそんなに短い睡眠で大丈夫なのでしょうか?それには遺伝子に原因があるという研究結果があります。調査結果によると、ショートスリーパーにはDEC2と呼ばれる遺伝子に突然変異が多く見られたそうです。ただ、これは現段階では研究対象者数が少ないことなどから、確定的な情報ではなく、「そういう傾向がある」という話にすぎません。今後、さらなる研究によって、ショートスリーパーの謎が解明される日がやってくるかもしれません。ここで、注意したいことが1つあります。それは「自分は短時間睡眠でも平気だから、きっとショートスリーパーに違いない」と勝手に決めつけてしまうことです。それには弊害があるようです。短時間睡眠による“弊害”とは?実際に、「短時間睡眠でも自分は大丈夫!」と勘違いしている人には、どのような弊害があるのか見ていきましょう。もしかしたら、症状に当てはまる人がいるかもしないので、ぜひチェックしてみてくださいね。眠りには2種類ある!まず知っておいていただきたいのは、睡眠には深い眠りと浅い眠りの2種類があるということです。深い眠りは、私たちが眠りについたとき最初のほうに現れます。そして次第に眠りが浅くなっていきます。そのため、短時間睡眠では深い眠りは取れても、浅い眠りが取れないケースが多いと言われています。これを聞いて深い眠りだけがとれるなら効率的ではないかと思う方がいるかもしれません。しかし、それぞれの眠りには私たちが必要とする効果があり、深い眠りは脳の整理・回復の効果、浅い眠りには内臓や筋肉の回復効果があるといわれているのです。つまり、短時間睡眠で浅い睡眠が足りていない状態だと、脳はスッキリしても、体の疲労はとれない可能性があるというわけです。短時間睡眠は病気のリスクを高める?体の疲れがとれないだけならまだしも、もっと大変なことがあります。それは短時間睡眠を続けていると病気になりやすくなるということです。なぜかと言うと、睡眠時間が短くなると、血糖値や血圧の値に変化が現れることが多いからです。私たちの体内ではインスリンの働きによって、血液中のブドウ糖が肝臓などに吸収され、血糖値が一定に保たれています。ところが、睡眠時間が短くなると、インスリンの働きが弱まってしまい、糖尿病や高血圧を発症するリスクが高まるのだそうです。最近、健康診断を受けて、血糖値や血圧に異常が見られたという人は食事内容などと併せて、睡眠時間を見直してみる必要がありそうです。ここまでで当てはまるものはありましたか? ここでは短時間睡眠の弊害を書きましたが、多忙な日々の中では、どうしても短い睡眠しかとれない日もありますよね。次からは、そんな緊急時のためのちょっとした睡眠のコツを最後に紹介します。短時間睡眠でもスッキリ目覚めるには……短時間睡眠でもスッキリ目覚めるためのポイントを3つご紹介します。まずは寝る前から。「短時間睡眠しかとれない!」という日は特に意識して、就寝2時間前からスマホやパソコンなどブルーライトを発するものを避けるようにしましょう。ブルーライトは交感神経を刺激して、寝つきを悪くすると言われています。次に、寝るときは普段のサイズよりも少し大きめのパジャマを着るようにしましょう。ジャストサイズのパジャマだと、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンが出づらくなるそうです。最後に、起きたら太陽の光を浴びるようにしましょう。光を浴びることで体内時計がリセットされ、スムーズに動けるようになります。以上、3つのポイントを実践してみてください。どれも簡単にできることなので、スッキリ目覚めたい人はぜひ試してみてはいかがでしょうか。photo by acworks
2016年04月15日友人から食べ放題ランチに誘われ、お互いの家族もまじえて7人ほどで食事とトークに花を咲かせていたときのことです。出産したばかりの知人の話から「自分たちが妊娠・出産したときの経験談」に話が移りました。昨年出産した女性は「とにかく睡眠不足がキツかった。出産が終わったら爆睡することが、私の野望だったわよ。ま、育児でそんな夢は絶たれたけど」と笑っていて、「私も!」と賛同する人が多かったのに驚いたものです。妊娠中で心身ともに不安定な時期、「せめて眠るときだけは、リラックスして安眠したい」と願うプレママが多いのは、イタリアでも同じです。今回は、そんな彼女たちが見つけた「睡眠不足を解消するコツ」についてご紹介します。1.丸めたタオルケットで大きな抱き枕をつくる知人女性が妊娠したとき、一番つらかったのが「おなかが重くて眠れない」ことだったそう。ベッドに入ってもただ横になるだけで、睡眠が4時間ほどの日が続き「つわりより眠れないことのほうがキツかった」と当時を振りかえっていました。事情を知った彼女の友人から、ウレタンフォームの枕やベッドパッドなど快眠グッズをいろいろ贈られたとか。しかし、期待したほど効果がないことにがっかり、の連続。あきらめかけた彼女でしたが、たまたま実家の物置で「キングサイズのタオルケット」を見つけたとき「これしかない!」とひらめいたそうです。タオルケットを縦に丸めて、大型の抱き枕のように使ったそうです。「身長より10~20cmくらい短くするのがコツ。キングサイズだからボリュームがあって、丸めても適度に固いから体を支えてくれるのがよかった。市販の抱き枕はやわらか過ぎて体を支えてくれないから」と、出産直前まで手放せなかったとか。睡眠時間も6~7時間は確保できるようになり、つらさが一気に和らいだといいます。2.睡眠時間を分散する職人として働く知人女性は、産休に入るまで「睡眠不足をいかにリカバーするか」に知恵をしぼりました。妊娠後期は胎動が頻繁で、一度はじまるとなかなか寝付けなかったそう。「平日の家事は夫が引きうけてくれたから助かったけど、睡眠不足だけはどうしようもない。ほとんど眠れないと次の日の仕事に影響して、かなり困った」と悩むことが多かったそうです。そこで彼女が考えたのは「休憩時間と帰宅直後に眠る」こと。車通勤の彼女は「休憩時間にワンボックスカーのシートをフルフラットにし、ビーズクッションを置いて眠った。プライバシーも保てるし、ちょうどよかった」と愛車をフル活用して睡眠時間を確保しました。帰宅後はベッドに直行、夕食時に夫から起こされるまではゆっくり過ごす習慣にしたところ、前日夜に眠れなくてもかなり体が楽になったといいます。「夜中眠れなくても、次の日の日中に取りかえせばいいと思えば気にならなかった。ストレスも不眠の原因になるというのは本当なのかも」と語っていました。 不眠のつらさは、妊娠していなくてもこたえるものです。加えて妊娠中は、体形や生活リズムの変化、つわりなどいろいろな不調がついてまわります。不調がつづくと「赤ちゃんに申し訳ない…」と気持ちも参ってしまいがち。そんなときこそ、前向きに解決することが必要と心得て、自分を追いこみすぎないほうがいいようです。
2016年04月10日最近、よく眠れないと感じても、それだけでは睡眠外来へ行こうとは思わないですよね。しかし、すべての病気に共通して言えるのは早期発見が大事ということ。そこで、年に2回ある「睡眠の日」を睡眠外来へ行く機会にしてみませんか?「睡眠の日」を睡眠外来に行く機会に2011年に日本睡眠学会が年に2回、睡眠の日を定めました。春が3月18日、秋が9月3日です。睡眠の日を含む1週間は睡眠健康週間として、全国各地で睡眠に関する講座が開催されたり、相談窓口ができたりと、さまざまな睡眠関連の活動が行われます。日本は不眠大国とも呼ばれるほど、睡眠に関する悩みが多い国で、睡眠に満足していない人は5人に1人とも、3人に1人とも言われています。不眠の原因となる睡眠障害には睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群など、さまざまなものがありますが、どれも共通して言えるのは、「早めに専門の医師に相談するが吉」ということ。次は秋になりますが、年に2回ある睡眠週間を、睡眠外来に行く機会に定めてみてはいかがでしょうか?睡眠の日に行われた睡眠調査今年の3月18日、「春の睡眠の日」に、睡眠に関する調査が行われました。その調査結果を一部ご紹介します。・うつぶせ寝は途中で目覚めやすいみなさんは寝るときにどのような姿勢で寝ていますか? 仰向け、うつぶせ、横向きといろいろな姿勢がありますが、「うつぶせで寝る」という人は少ないかもしれません。今回の調査では、うつぶせで寝ると途中で目が覚める中途覚醒の回数が増えることがわかったそうです。ただ、なかには、うつぶせで寝ると楽という人もいます。たとえば、睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる、睡眠中に呼吸が止まってしまう障害を患っている人たちです。うつぶせで寝ると、あまりいびきをかかなくなるので、睡眠時無呼吸症候群の人は好んでうつぶせの姿勢をとるのだとか。まわりにこのような人がいたら、睡眠中の症状をチェックしてあげてくださいね。・経営者や役員は睡眠外来へ行くべき?職業別に睡眠の症状を調べたところ、最も中途覚醒が多かったのは、会社の経営者または役員に属する人たちだったそうです。実際のところ、中途覚醒はストレスと深い関係のあるホルモン、コレチゾールの分泌によって起こるといわれています。会社を背負って立つ彼らは、一般的にストレスにさらされている傾向が高くなるので、納得の結果ではありますね。ちなみに、中途覚醒は経営者や役員に限らず、真面目な人、仕事がデキる人に多く見られるそうです。彼らも仕事でストレスに晒される機会が多いのでこのような結果になったのでしょう。とはいえほどよい塩梅で仕事をするというのはなかなか難しいもの。ストレスを減らすことができるのがベストかもしれませんが、難しければ、定期的に運動をするなど、溜まってしまったストレスを解消する工夫を取り入れるのがいいかもしれません。不眠症を解消するには?不眠症のひとつでもある中途覚醒の怖いところは、病気の発症リスクにつながる可能性が指摘されている点です。たとえば、脳卒中が挙げられます。これは脳の血管に何らかの障害が発生する病気のこと。中途覚醒が頻繁に起こると、脳の血管が詰まりやすくなると言われています。これは、睡眠が途中で途切れてしまうと、脳に血液がまわりにくくなるからという説があるそうです。中途覚醒が睡眠時無呼吸症候群のような睡眠障害ではなく、ストレスから起きている場合は、ストレスを取り除くことを心掛けましょう。方法はさまざまですが、適度に運動をする、リラックス効果のあるアロマを焚く、趣味に没頭する時間をつくるなど、工夫次第で、ストレスを上手に発散することができます。photo by acworks
2016年04月08日日本人の多くが睡眠に悩みを抱えていると言われています。とはいえ、「自分は睡眠障害だ」と思う人、気づく人は、その中のほんの一握りに過ぎないでしょう。実際に、睡眠障害の人の多くは、自覚症状がなく、医師の診断も受けていないと言われています。なぜ、睡眠障害は自分では気づかないのでしょうか? その真相に迫ります。睡眠障害にはさまざまなタイプがある先日、問題を起こして辞任した大臣が睡眠障害であることを公表しました。医師の診断によると、約1カ月の自宅療養が必要とのことで、国会への欠席も同時に発表されました。このニュースをきっかけに睡眠障害という言葉を知った人もいるかもしれません。睡眠障害とひと口にいっても、その種類はさまざまです。ちなみに睡眠障害=不眠症ではありません。たとえば、睡眠中に呼吸が一時的に止まってしまう睡眠時無呼吸症候群や日中に強烈な眠気に襲われるナルコレプシー、足に違和感があって眠れなくなるレストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)などが挙げられます。自分とは無縁と思うかもしれませんが、日本は不眠大国とも呼ばれていて、睡眠に悩む人がたくさんいると言われています。あなたのすぐそばにも、じつは睡眠障害で苦しんでいる人がいるかもしれません。気づかずに睡眠障害になっている?で改行先に述べたように、じつは睡眠障害の状態になっているのに、自分では気づかないケースも多々あるそうです。具体的に、どのようなケースがあるのかみてみましょう。・睡眠時無呼吸症候群気づきにくい睡眠障害の代表格。夜中に呼吸が止まって熟睡が妨げられ睡眠不足になるので、日中に眠気を強く感じるなどの症状が現れます。同居している家族などに「呼吸がとまっている」と言われて気づくケースが多いようです。・ナレコプシー過眠症と呼ばれる睡眠障害です。現在、日本国内には20万人のナルコレプシーの潜在患者がいるといわれていますが、医師の診断を受けているのはごく一部だそう。日中の強烈な眠気のほかに、金縛りの状態になる、寝つくときに幻覚を見るなどの複合的な症状が見られます。・胃腸障害による睡眠障害胃腸薬が原因で睡眠障害になるという方もいるそうです。薬によっては、覚醒作用のある成分を使っている場合があり、それによって一時的に睡眠障害になってしまうのです。早めに医師に相談!春はいくら寝ても眠い季節といわれますが、何事にも限度があります。毎日、7~8時間寝ているのに、日中に我慢できないレベルの眠気に襲われる場合は、睡眠障害を疑って、早めに専門の医師に相談するようにしましょう。日中に眠気をもたらす睡眠障害は事故の原因になることがあります。バスや電車の運転士が睡眠障害を患っていたらと想像すると恐ろしいですよね。他の仕事でも、日中に眠気が強ければ、単純ミスが増え、仕事に支障をきたす可能性は十分に考えられます。その結果、仕事を続けられなくなってしまうという最悪の事態も考えなければなりません。<p class=”pb15″>「春眠暁を覚えず」という言葉に惑わされないで、上記のような自覚症状を感じたら、まずはお医者さんへ行きましょう。</p>photo by acworks
2016年04月05日加齢と共に影響も大きく株式会社マンダムが、働く女性のストレスと睡眠に関する意識調査を実施した。同企業では、2010年より睡眠の質と美容の関係に着目した睡眠美容という新しい分野での研究開発を行っている。調査は2016年3月、20~50代の働く女性847人を対象にインターネット上にて行われたものである。現在の睡眠への満足度について尋ねると、ストレスを感じている人はそうでない人よりも満足度が低い傾向に。さらに、ストレスを感じている人のうち満足度が高い人の割合は、年代が上がるにつれて低くなる。一方で、ストレスを感じていない人のうち満足度が高い人の割合は、年代が上がるにつれて高くなるという結果に。このことから、ストレスによる睡眠への影響は、加齢と共に大きくなっていくと言えそうである。20代はイライラ、40代はグッタリ?また、睡眠不調(よく眠れない、睡眠の質が悪いと感じること)による心身への悪影響についても、年代による差が見られた。「イライラする、怒りっぽくなる」等といった感情への悪影響は若い世代が感じやすかったのに対し、「疲れがとれない、体がだるい」など健康への悪影響は年代が上がるほど感じやすい傾向が見られた。みんなどうしてる?快眠のための工夫よい睡眠を得るための工夫で上位を占めたのが、「バスタイム」と「寝る環境」に関するもの。女性たちはお風呂でゆっくりとリラックスタイムを楽しみ、自分に合う寝具を使って心地よい環境の中で寝ることが大切と考えているようである。(画像はプレスリリースより)【参考】・株式会社マンダムニュースリリース
2016年04月05日睡眠中に起こる不思議な現象のひとつに「夢精」があります。睡眠中は意識がないにもかかわらず、なぜそのような現象が起こるのでしょうか。今回は女性の方や、まだ一度も夢精をしたことがない男性の方にも分かるように、そのメカニズムについて解説します。夢精は男性だけに発生する現象男性の方であればわかると思いますが、「夢精」とは睡眠中に本人の意思とは関係なく射精をする現象のことで、特にまだマスターベーションをしたことがない思春期の男子に発生しやすいといわれています。ほとんどの場合、その男性は性的な内容の夢を見ることで勃起状態となり、興奮が頂点に達したところで射精をするのですが、まれに夢の内容が性的なものでなかったり、夢を見ていない状態であっても射精をすることがあるようです。夢精をすると外に出た精子が下着や自分の体に付いてしまうわけですから、その違和感で目が覚める場合が多くなります。夢精はなぜ起こるのか?それにしても、なぜ夢精が起こるのでしょうか。ある泌尿器科の先生によると、男性の睡眠時の勃起現象はひと晩に6~8回ほど起こっていて、その際に性的な夢を見るなど無意識のうちに興奮をすると、膀胱と尿道の境目である内尿道口が閉鎖し陰部の収縮が起こり発生するのだそう。ただし、睡眠中に興奮すると必ず起きるわけではなく、たとえば内尿道口が閉鎖していない場合は、精液は膀胱へ逆流するので射精にはいたりません。夢精が起こる原因のひとつとして、睾丸に溜まった古い精液を新しい精液と交換するために体が自動的に射精するという説があります。しかし、実際のところ古い精液は睾丸内に溜まり続けるわけではなく、たんぱく質として体に吸収されるので、それが原因とは断定できないようです。夢精を回避するには?今回の記事をお読みいただいている男性のなかには、本当はしたくないにもかかわらず夢精が発生して困っている方もいるのではないでしょうか。夢精を回避するためには、夢精が発生する条件を知っておくことが重要です。夢精が発生する条件として、勃起機能や射精機能、男性ホルモンが良好であることなどが挙げられます。また性交やマスターベーションをしていない期間が長期になるほど、夢精する可能性が高くなります。最近夢精が発生して困っているという方は、定期的に夢精以外の方法で射精をしておくと、発生する確率をかなり減らせるはずです。とはいえ、夢精にはまだ解明されていない謎が多くあります。今後の研究に期待しましょう。photo by Timothy Krause
2016年03月29日働く人のためのウェブマガジン『瓦版』が行った調査によると、ビジネスパーソンの平均睡眠時間はたった6時間。忙しい現代人にとって、睡眠時間を確保するのはなかなか難しいものです。ところで寝不足が体に悪いとはよくいわれますが、寝すぎも体に悪いことをご存知ですか?実は寝すぎも寝不足も、体によくないことが明らかになったのです。■8時間以上の睡眠で心臓病リスク増睡眠不足が体に悪いことはよく知られています。睡眠不足によって肥満や心臓病などのリスクが高くなるともいわれています。4時間以下の睡眠は、心拍数の増加や高血圧を招き、心臓のリスクを高めます。しかしノルウェーと台湾で行われた最新の研究から、8時間以上の睡眠も健康に悪いことがわかったのです。■睡眠時間は4~8時間が適切だった台湾で行われた調査では、392,164人の成人男女を対象に、1998年から2011年までの睡眠状況を調べました。この期間中に711人が心臓病で亡くなっています。調査の結果、睡眠時間が4時間以下の人は、睡眠時間が4時間から8時間の人にくらべて心臓病による死亡率が50%高かったことが明らかになりました。それだけではなく、睡眠時間が8時間以上だった人も、心臓のまわりの血流が悪くなる冠動脈疾患による死亡率が53%高かったということが判明したのです。4時間から8時間の睡眠では、健康へのリスクの上昇は見られませんでした。研究者の間でも、なぜこうした結果が出たのかは解明されていません。ちなみに睡眠による健康への影響は、男性よりも女性のほうが受けやすいことがわかっています。また、65歳以上の人はさらに死亡率が高まったそうです。*寝不足だけでなく、寝すぎも健康には悪影響を及ぼします。寝ても寝ても寝たりない、という人は要注意。4時間から8時間の適切な睡眠で、体を休めましょう。(文/スケルトンワークス) 【参考】※How much sleep do you REALLY need? Less than 4 hours and more than 8 ‘raises the risk of early death from heart disease’-Daily Mail Online※ビジネスパーソンの平均睡眠時間は6時間-瓦版
2016年03月27日これまでネムジムでは「睡眠不足」に関する情報をお伝えしてきました。その辛い睡眠不足がかつて「拷問」の手段に使われていたということを、皆さんはご存知ですか?今回は拷問というちょっと怖い切り口から、睡眠不足の恐ろしさについて考えてみましょう。睡眠不足がどれだけ辛いか知っていますか?まずは睡眠不足が与える悪影響について、改めて考えてみましょう。今まで徹夜をしたことがあるというビジネスマンの皆さん、徹夜明けの朝にご自身の心と体はどんな状態になっていましたか?実は丸1日(24時間)寝ていない人は、車の運転にたとえるなら飲酒運転をしているときと同じような状態になっているそうです。さらに2日、3日と起きたままの状態を続けていると、視界がぼやけるようになり、距離感がつかめず、集中力や記憶力が低下し、最後には幻覚まで見えるようになってしまうそう。このように寝ていない時間が長くなればなるほど、睡眠不足はその人の心身に大きな悪影響を及ぼすことが分かっているのです。「睡眠不足」を使った拷問方法それでは睡眠不足の恐ろしさが分かったところで、いよいよ睡眠不足を使った拷問法をみていきましょう。ユダの揺籃(ゆりかご)中世にヨーロッパで使われていたという拷問用の器具で、受刑者の姿勢を吊るし、意図的に眠れない状態を作りあげています。吊るされた人の下には先の尖った円錐(もしくは三角錐)が置かれていて、吊り上げては円錐の上に落とす、というのを繰り返すことで睡眠の邪魔をしたそうです。ただ、この器具はあくまで拷問用に作られたもの。もし間違って受刑者が死んでしまった場合は、刑吏が処罰されたそうです。断眠法尋問を続けたり耳元で大きな音を立て続けたりして、何日間にもわたって被験者を眠らせないようにするという拷問方法です。この「断眠法」はナチス・ドイツもしくは中国発祥といわれていますが、実は日本の警察でも昭和期まで、容疑者に自白させる方法として採用されていたそうです。さらに最近では、米中央情報局(CIA)がアルカイダのメンバーに対して尋問をしたときに用いられていたことも分かっています。古典的ではありますが、「眠らせない」というのは相手に苦痛を与えるためにとても有効な方法なのです。睡眠不足はできるだけ避けよう今回紹介したように、睡眠不足は拷問に使うことができるくらい恐ろしいものです。たとえ1日程度の徹夜であっても、その人の体にはかなり大きな負担がかかりますし、睡眠不足はその人をイライラさせ人間関係を悪化させたり、肥満や病気の原因になることもあります。仕事面においても、睡眠不足は大きなミスに繋がって損害を発生させてしまうかもしれません。そのため、どんなに忙しくても「徹夜が当たり前」という働き方はオススメできません。たとえ仕事やプライベートで忙しかったとしても、睡眠時間はできるだけ毎日確保するようにしましょう。photo by pixabay
2016年03月24日●快眠に導く妊婦にオススメの入眠儀式とは?一般の人と妊婦の睡眠時間を比べると、妊婦の就寝時間は平均して31分早まり、総睡眠時間としては21.4分延長したという調査もある(出典: 広島国際大学 心理臨床センター紀要 第13号 2014)。妊婦の理想的な睡眠時間は、一般の人と変わらず1日7~8時間(※)と言われているので、時間だけを見ると十分なように感じる人もいるだろうが、妊婦はあらゆる理由で睡眠の質が下がる傾向がある。具体的に妊婦にはどんなリスクがあるのか、その対処法とともに睡眠コンサルタントの友野なおさんにうかがった。○全身症状と精神症状の両方が理由前回の「妊婦の理想の睡眠時間は? 妊娠すると眠くなる訳」で紹介したように、妊娠によって起こる不快な症状の総称である「マイナートラブル」と睡眠は、相関関係になっている。マイナートラブル自体は、疲れやすくなる倦怠感(けんたいかん)や易疲労(いひろう)、肩こり、腰痛、便秘、頻尿などという症状であり、特にほとんどの妊婦が体験するの妊婦が"三大症状"のひとつである頻尿は、「中途覚醒」という形で、直接、睡眠に影響を与える。頻尿による中途覚醒も含め、「睡眠充足感」が得られなくなる原因として、特に妊婦に当てはまるものが以下である。睡眠充足感が下がる理由・「女性ホルモン」と称されるプロゲステロンの増加・こむら返りやむずむず脚症候群・つわり・妊娠出産への不安や自律神経の乱れ・上気道が圧迫されることによる無呼吸症候群・体勢がつらい・頻尿などの理由による中途覚醒妊娠中によって高まる「女性ホルモン」のひとつであるプロゲステロンには、体温を上げる働きがあるが、人間が眠るためには体温が下がっていることが必要になる。生理前や生理中になかなか寝付けないという人もいるだろうが、それはこのプロゲステロンが上昇していることが一因となっている。頻尿が体験する睡眠トラブルは中途覚醒の他、足がつる「こむら返り」や足にかゆみや痛みなどを感じる「むずむず脚症候群」もリクスが高くなると友野さんは言う。こむら返りとむずむず脚症候群はともに、妊娠3カ月以降に出始めて8カ月目にピークを迎え、分娩にとともに消滅していく傾向がある。そのほか、つわりや自律神経の乱れ、無呼吸症候群、体勢も、なかなか寝付けない、もしくは眠りが浅いなどの要因となる。○深部の熱を放出して快眠をでは、具体的にどのようにすればいいのか。ひとつずつ考えてみよう。まず、プロゲステロンの増加によって高まった深部の熱は、血液の循環を促すことで放出させることが大切と友野さんは言う。例えば、38~40度のぬるめのお湯に20分くらいゆっくり入浴、特に手浴・足浴といった四肢を温めることがオススメとのこと。妊婦は体形的な理由もあってお風呂に入るのがつらいという人もいるだろうが、疲れを落とすという意味でも入浴と快眠はセットになっているので、シャワーだけでは十分に熱を放出できない。○こむら返りとむずむず脚症候群の対処・予防法こむら返りとむずむず脚症候群が起こってしまった場合の緩和方法として、布団を足にかけて温めて、ゆっくり呼吸をしながらつま先を手前に引っ張るといいとのこと。予防のためにできるは、寝る前に足浴をする・靴下を履いて寝るなど、足を温めておくことが大事。就寝前にふくらはぎをゆっくりマッサージするのもいいという。特にむずむず脚症候群は鉄分不足も原因となるので、食事のバランスをみながら鉄分をしっかりとるようにしよう。○精神的な不安は香りで安らぎをつわりや精神的な不安に対しては、できるだけリラックスした環境をつくることが大切にであり、そのために香りの効果を活用するのも手だ。香りは五感の中でもダイレクトに脳に伝わるものであり、肌に塗ることでも血液にのっかることで全身に巡り、脳にリラックスの司令が届く。ただし、香りによっては子宮を収縮させるものもあるため、妊婦は天然の精油を使ったアロマオイルを選ぶようにしよう。具体的には、ラベンダーやスイートオレンジ、ベルガモット、ローズウッドなどがオススメだ。ただし、大前提として妊婦に限らず、好きな香りでないとリラックス効果は現れないので、自分が好きなものを選ぶことが重要となる。特に就寝前は特に香りを気にかけてみるといいだろう。また、入眠前にハーブティーを飲むことでリラックス効果が期待できる。妊婦はカフェインNGと認識している人も多いだろうが、実はハーブティーにもNGなものがある。具体的には、ローズマリーやレモングラス、マテ、ウコン、ジャスミン、ハトムギなど。オススメなのは、ルイボスやカモミール、オレンジピール、ローズヒップ、エルダーフラワーなどで、さゆを飲むのもいいという。就寝前に飲むとリラックス効果があるが、ぼうこうが圧迫されて頻尿になりやすいので、頻尿が気になる人は入浴後すぐなど、就寝直前を避けるようにしよう。リラックスした状況でいざ布団へ。寝姿勢に関しても、妊婦にオススメの体位がある。続いては寝姿勢や日中に心がけておきたいポイントを紹介しよう。※1日7~8時間は統計的な数字であり科学的に証明されたものではなく、どの程度の時間がベストなのかは個人差がある●妊婦にオススメの昼寝とは? 妊娠中の睡眠導入剤はNG??○「シムスの体位」で楽な寝姿勢を上気道の圧迫や体勢に関しては寝姿勢が大切。あおむけは寝苦しくなるため、「シムスの体位」をとることをオススメしている。左肩を下にして横向きになり、上にきている足を軽く曲げ前に出して寝る姿勢をとる。間に抱き枕やクッションなどを入れるなど、自分が楽だと感じられる体位をとることが睡眠の質向上にもつながる。○マイナートラブルのリスクを減らすために頻尿はほとんどの妊婦が体感するマイナートラブルのひとつ。冒頭に触れたように、マイナートラブルと睡眠は相関関係にあるため、いろいろな工夫で睡眠の質を高めることが、マイナートラブルのリスクを減らすことにつながる。例えば、腰痛や肩こり、背中の痛みなどは腰帯をしたりカイロを貼ったりすることで、患部を温めるのも大切になる。夏場でもクーラー対策として一枚羽織るなど対策をしたい。また、妊婦は運動量が減る傾向がある。妊娠を機に毎日運動をするようになったという妊婦は多いが、おなかが大きくなればなるほど動きにくくなり、心拍数もあがるので疲れやすくなる。運動量の低下は睡眠の質に関係するため、毎日でなくてもいいので、無理のない範囲でマタニティーヨガやマタニティースイムなど、妊婦向けの運動を取り入れるようにしよう。運動は精神衛生上でも効果が望める。○昼寝で補うのもあり夜間の睡眠を補足するという意味では昼寝をとることも有効的。ただし、15時までにとるようにしよう。それ以降だと、その日の睡眠に影響がでると友野さんは言う。15分~30分程度が理想的な昼寝の量となる。妊婦の場合、デスクでうつぶせになるのは体勢的にきついため、ソファにもたれたり横になったりした方がいいだろう。○睡眠導入剤はOK?どうしても眠れない時に睡眠導入剤などを使用したいという人もいるだろう。しかし、妊婦への使用はドラッグストアなどでも購入できる睡眠改善薬も含め、友野さんは使用を推奨していない。「特に効果も依存性も高めのベンゾジアゼピンの睡眠導入剤に関しては、飲まないことによる影響の方が飲むことのリスクよりも高いと医師が判断した場合のみ、使用することもあるかもしれませんが、自分でリズムを作ったり心を落ち着かせたりといった行動療法を検討していただきたいです。また、ドラッグストアなどで購入できる睡眠改善薬も、個人の判断になってしまうため避けた方が無難です。悩んでいる時は、必ず医師の処方のもとで対処するようにしましょう」(友野さん)。※写真はイメージで本文とは関係ありません○記事監修: 友野なお睡眠コンサルタント。SEA Trinity代表取締役、科学でわかる ねむりの環境・空間ラボ主宰。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科博士前期課程に在籍し睡眠を研究。日本睡眠学会正会員、日本睡眠環境学会正会員。数多くの女性誌をはじめ、テレビ・ラジオ・執筆など、幅広く多方面で睡眠のスペシャリストとして活躍中。また、全国で講演活動を行うほか、寝具・睡眠周辺アイテムなどの快眠グッズや快眠空間のプロデュース、健康・美容市場における企業の商品開発やプロモーションのコンサルテーションなど、睡眠を含めた健康美容関連事業に多数携わっている。著書『きょうの睡眠ダイエット』(主婦と生活社)は日本国内で4刷りされたのち、中国語・台湾語・韓国語に翻訳され、海外でも愛読されている。オフィシャルサイト「SLEEP CULTURE」で日々、情報を発信している。
2016年03月18日女性の社会進出によって、“多忙な女性”が急増しています。それに伴い、睡眠で悩みを抱える女性も増えているそう。今回は、そんな忙しい女性と睡眠、そして美容にまつわるプロジェクトを紹介したいと思います。乃木坂46が睡眠プロジェクトを始動!?先日、大人気アイドルグループの乃木坂46が原宿で“新プロジェクト”の記者会見を行いました。登壇したのは、生田絵梨花、伊藤万理華、桜井玲香、白石麻衣、西野七瀬、若月佑美の6人。気になるプロジェクトの内容は、「エアウィーヴの睡眠がアクティブ女子の“美”を創る」をテーマに女性の睡眠と美の関係を検証しようというもの。ここで言う“アクティブ女子”とは、乃木坂46のような芸能人だけでなく、看護師やキャビンアテンダント、美容師など、不規則な生活リズムで働いている女性のことなのだそうです。実際に76人のアクティブ女子が選出され、2か月間の期限つきで検証がスタートしたそうです。面白そうなプロジェクトではないでしょうか。“美容”睡眠研究プロジェクトこれは寝具メーカーのエアウィーヴと乃木坂46によるコラボプロジェクトで、正式名称は「“美容”睡眠研究プロジェクト」というそうです。エアウィーヴの寝具を使って、アクティブ女子に2か月間生活してもらうことで、睡眠の質の改善や、ダイエット効果、美肌効果を実証するという狙いがあるのだとか。エアウィーヴのマットレスは「素材の9割以上が空気」という独自構造で、その評価は高く、JALの国際線ファーストクラスや有名旅館の加賀屋などで使われている実績があるそうです。製品ラインナップなどは公式ホームページで確認できるので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。睡眠は最高の化粧水美容界では「睡眠は最高の化粧水」という言葉もあるほど、美しくなるためには睡眠が欠かせないものとして認識されています。睡眠が美容に効果的な理由は、睡眠中に分泌されるホルモンにあります。肌の修復や再生をしてくれる成長ホルモンはぐっすり眠っているときに大量に分泌されることが知られています。逆に言えば、睡眠をとらないと、日中に紫外線などでダメージを受けた肌が回復できないということです。化粧水をどんなに塗っても、体の中から修復・再生をしていかなければ肌はきれいにならないそうです。美容を気にする女性の方は、今回のプロジェクトの動向を横目で見つつ、ご自身も睡眠をたっぷりとって、美肌を手に入れてくださいね!photo by pixabay
2016年03月17日日本人は世界的に見て睡眠不足といわれています。でも、これは日本に限ったことではなく、ほかにも睡眠不足が問題になっている国はあります。その原因のひとつは文明の発達なのだとか。私たちはどのように健康的な生活を守ればよいのでしょうか?実行すべき7つの適切な健康習慣とは「7つの適切な健康習慣」というものを知っていますか。以下の7つを実行している80歳の人の健康は、1つも実行していない20歳の健康と同じ度合いなのだそうです。①適正な睡眠時間(7〜8時間)をとる、②喫煙をしない、③適正体重を維持する、④過度の飲酒をしない、⑤定期的に運動をする、⑥朝食を毎日食べる、⑦間食をしない。みなさんはいくつ実行していますか?数が少ない方、また1つも実行していない方は、今からでも遅くありません。適切な健康習慣を少しずつ増やしていくことで、何歳になっても健康な体を手に入れましょう。アメリカでは3人に1人が睡眠不足「7つの適切な健康習慣」のなかでも①の適切な睡眠時間がとれていないという方は多いのではないでしょうか。日本人は女性が世界一、男性が世界で2番目に平均睡眠時間が短いといわれています。日本だけでなく、最近ではアメリカでも睡眠不足が問題になっていて、今年2月に発表された米疾病対策センターの調査結果によると、アメリカ人の3人に1人以上が睡眠不足の状態にあるそうです。その原因としては、日本でも同じことがいわれていますが、スマホやパソコン、テレビに依存していることが挙げられているのだとか。便利さ、快楽と引き換えに、私たちはこれまでの健康的なライフスタイルを失っているのかもしれませんね。寝室をキレイにすればよく眠れる?スマホやパソコンの利用を制限すること以外に、睡眠不足を解消するための方法を紹介します。誰でも簡単にできる方法は、「寝室をキレイにすること」です。「そんなことで睡眠不足が解消するの?」と思いますよね。これにはちゃんと理由があるんです。部屋が汚いと無意識のうちに圧迫感を覚えて、呼吸が浅くなり、睡眠の質が低くなるといわれています。逆にいえば、寝室をキレイに保つだけで、質の高い睡眠を得られる可能性があるということ。こんな簡単なことで健康的な生活が送れるんだったら、やらない手はありませんよね。睡眠不足で悩んでいる方は、まずは「できること」から1つずつ始めてみることをおすすめします。photo by acworks
2016年03月15日適切な睡眠時間は人によって違うので「自分が睡眠不足かどうか」という判断には悩ましいところがあります。そこで今回は逆説的に、睡眠不足で起こりうる症状を紹介します。当てはまる人は、慢性的な睡眠不足の可能性があるかも!?睡眠不足で免疫が弱まる睡眠不足は心身に影響を及ぼします。ひとつは、慢性的な睡眠不足が続くと風邪などの病気になりやすくなるということ。その理由は免疫力にあります。私たちはしっかりと眠ることで免疫機能が働き、日中に体内に入ったウイルスなどを退治することができます。ところが、睡眠不足の状態で免疫力が低下するとウイルスをやっつけることができません。結果的に、ウイルスが免疫に勝ち、私たちの体は病気になってしまうというわけです。「最近、風邪をひきやすくなった」という人は睡眠を見直してみてはいかがでしょうか。「睡眠が免疫をつくる」を合言葉に、大人も子どももウイルスに負けない体をつくりあげましょう!仕事中の眠気がミスを呼ぶ睡眠不足の影響は免疫力低下だけではありません。仕事中に眠気を感じて、ミスをたくさんしてしまったという経験が誰でも一度はあるのではないでしょうか。これは睡眠不足によって脳の意思決定能力が著しく低下しているからです。海外の研究によると、「睡眠不足の状態で事情聴取を受けると誤った自白をする可能性がある」のだそうです。それだけ脳は回転していないということ。そんな状態でミスの許されない仕事をしたら結果がどうなるか――言うまでもありませんよね。翌日に大切な仕事が控えている方は、グッスリ、しっかり眠ってから臨むようにしましょう!遺伝子にも影響が?たかが睡眠不足と軽く見てはいけません。慢性的な睡眠不足の状態が続くと、遺伝子にも影響が出る可能性があるという説があります。海外の研究によると、被験者に1週間以上、睡眠不足でいてもらったところ、遺伝子には何らかの影響が見られたそうです。つまり、自分自身だけでなく、子孫にも影響をもたらす可能性があるということ。これを聞いたら、睡眠不足を放っておくわけにはいきませんよね。自分だけの問題ではありませんから。逆に考えれば、しっかり睡眠をとれば、免疫力も高まり、仕事もミスが減り、遺伝子にも影響がでないと良いことばかり。今日からたっぷり眠る生活をしましょう!photo by pixabay
2016年03月11日睡眠障害と聞くと、つい大人がなるものと思いがちですが、実は子どもも大人と同様に、睡眠障害になると言われています。 今回はその代表格でもある「夜驚症(やきょうしょう)」に着目し、それを抑える最新デバイスなども含めて紹介していきます。子どもの睡眠障害「夜驚症」とは?子どもに見られる睡眠障害のひとつに、「夜驚症」があります。これは睡眠中に突然目を覚まして泣きわめく、立ち上がって大声を発するなどの症状が見られるもの。夜驚症の発作が見られる前には、発汗や呼吸の乱れなど、自律神経関連の症状が現れることが一般的です。3~7歳ごろに最も多く発症するといわれています。夜驚症の特徴は、翌朝になると子どもは覚えていないことが多いという点。それは、深い睡眠であるノンレム睡眠のときに発作が起きているためと考えられています。発症から半年以内には発作が消えることがほとんどですが、心配な場合には早めに医師に相談するようにしましょう。夜驚症を防ぐデバイスがある?最近アップデートされた子どもの夜驚症を防ぐデバイスに「Sleep Guardian」があります。仕組みは子どもの布団の下に置き、発作兆候があった場合にのみ振動が起こって、不健康な睡眠サイクルを中断するというもの。それによって、夜驚症を未然に防ぐことができるといわれています。つまり、このデバイスは子どもの睡眠パターンを長時間追跡し、睡眠の状態を見守ってくれるというわけです。このデバイスを使ったことで、夜驚症の発作が2割程度にまで抑えられた子どももいるそうです。アメリカの製品なので、現在は英語版しか出ていないようですが、気になる方は「Sleep Guardian」で検索してみてくださいね。原因は精神的ストレス?病院での夜驚症の診察は、大半の場合は保護者である両親から発作時の症状や普段の生活などについて問診することで済むそうです。ただ、てんかんが疑われる場合は脳波測定を実施する病院もあります。夜驚症の原因はまだ明らかにされていませんが、日中に怖いテレビを見た、幼稚園で友達から嫌なことをされたなどがあると、それが刺激となって夜驚症を引き起こすことがあるそうです。保護者の方は心配になると思いますが、冒頭でも書いた通り、時間がたてば治ることがほとんどなので、過度な心配をせずに温かく見守ってあげるとよいかもしれませんね。photo by acworks
2016年03月07日ダイエットをしている人で食事と運動に気を使っている人はたくさんいますが、睡眠に着目している人は少ないですよね。でも、睡眠と体脂肪には深~い関係があるんです。それがダイエットを成功させるヒントになるかも?高脂肪の食事は睡眠に悪影響?脂っこい料理っておいしいですよね。焼肉、とんこつラーメン、ハンバーガーにポテトチップス…。1日1回は高脂肪の食事をとらなければ気が済まないという人も、いるのではないでしょうか。でも、快眠を得るためには高脂肪の食事をとりすぎることはよくないそうです。それを証明する、アメリカで行われたマウスを使った実験があります。マウスを2つのグループに分け、片方はだんだんとエサの脂肪分を減らしていき、もう一方は逆に脂肪分を増やしていくというもの。すると、後者のほうが睡眠時間が減る、睡眠途中で覚醒するなどの症状が見られたそうです。体内時計が原因?この結果が人間にもそのまま当てはまるかというと、現時点ではそうは言い切れず、まだ研究中のようです。でも、なぜマウスに高脂肪のエサを与えたら睡眠に悪影響が出たのでしょうか?その原因は、体内時計とインスリンの関係にあると考えられています。インスリンはブドウ糖の臓器への取り込みに関連するホルモンで、食後に多く分泌されていて、体内時計のちょうせいにも重要な役割を担っているホルモンです。それが高脂肪の食事を与えられることによって、インスリンが多く分泌されてしまい、体内時計が狂う=睡眠に悪影響が出ると考えられているのです。睡眠ダイエットは本当にできる?人間の場合も睡眠と体脂肪との間に関係があることがわかっています。それは、質の高い睡眠は中性脂肪を減らすということ。なんと、しっかりと眠るだけでダイエットができてしまう可能性があるんです。私たちが眠っている間には、成長ホルモンが分泌されています。この成長ホルモンには「脂肪を分解する作用」があるので、睡眠と脂肪の減少に関係があるというわけです。ある調査では、女性で中世脂肪が最も少なかったのはしっかり6~8時間睡眠をとっていた人たちだったことがわかっています。みなさんの睡眠時間は足りていますか?「ダイエットをしても痩せない…」と悩んでいる人は、食事内容と同じぐらい睡眠に注意してみるとよいかもしれませんね。photo by pixabay
2016年03月07日子どもの睡眠不足が問題になっている現在、保護者を含む大人はどのような対応をとればよいのでしょうか? 最近の調査では、保護者の生活そのものが子どもの睡眠に影響を与えていることがわかっているそうです。では、具体的に見ていきましょう。日本は世界と比べても眠らない国世界各国と比較すると、日本人の平均睡眠時間は短いと言われています。2011年の国際比較調査の結果を見ると、調査した国のなかで下から2番目という結果だったそうです。これを見ると、以前から日本人の睡眠時間は短かったんだ」と思うかもしれませんが、そうではありません。NHKの2010年の調査によると、その50年前と比べて、日本人の平均睡眠時間は1時間ほど減っているのです。その背景には、共働きの増加や24時間営業の店の増加など、さまざまな要因があると言われていますが、昨今、大きな問題とされているのが、日本人で夜更かしをしているのは、大人に限ったことではないという点です。そうです、子どもの睡眠時間も減っているのです。子どもの睡眠は保護者の影響を受ける子どもの睡眠状況は保護者の影響を大きく受けると言われています。たとえば、親が夜遅くまで起きている家では子どもも夜更かしする傾向があるそうです。海外の調査では、親の収入と子どもの睡眠の関係も指摘されています。それによると、収入が低い家庭ほど子どもの睡眠の質は低く、睡眠に問題を抱えているケースが多いのだとか。なかなかシビアな調査結果ですが、保護者にまつわるさまざまなファクターが、子どもの睡眠にそのまま直結しているということです。子どもの睡眠で悩んでいる保護者の方は、子どもの生活習慣だけでなく、ご自身の生活や行動を見直してみる必要があるということでしょう。睡眠は学力とも直結する?子どもの睡眠の質の低下は、学力とも直結するという報告もあります。実際に「3歳時点の質の低い睡眠が、7歳になったときの学力低下に繋がる」という研究結果があるとか。3歳というのは難しい年頃のようで、睡眠が最も不規則になりがちな年齢だと言われています。赤ちゃんの頃はすんなり寝てくれても、自我が芽生える3歳頃になるとそうはいかないものですよね。だからと言って「仕方ない」で済ませては、小学校2年生の成績表に悪い結果となって返ってくる恐れがあります。そこで幼い子どもをもつ保護者の方にやっていただきたいのが、「良い睡眠習慣を徹底すること」です。少し遅くまで起きていても仕方ないではなく、○時までに寝ると決めたら徹底させましょう。大変なこともあるかもしれませんが、それがお子さんのためにもなるのです。photo by pixabay
2016年03月01日