「介護に休みはない」と言われるように、介護をする者の負担は大きいものです。認知症が進行すると生活にさまざまな支障が生じ、通常の日常生活を送るのが難しくなります。そんな私の、母の介護をする上で苦労した体験を紹介します。意味不明な行動をする母認知症の進行に伴って、母の意味不明の行動が増えていきました。夏なのに厚い羽根布団をかぶりながら眠ったり、また敷布団を上にかけたり、誰が見てもおかしなことをするようになったのです。さらに粗相(そそう)も増えてきて、よく布団におねしょをするようになりました。当然ながら本人には悪意はなく、おかしなことをしている自覚はないようです。母の介護をするようになって、洗濯の頻度は劇的に増えました。認知症は進行していくばかりで、改善することはありません。それに伴って粗相をする頻度が増えていき、1日に1回はするように。そうなればそのたびに洗濯する必要があるので、介護をする私はいつも振り回されて休む暇がありません。本来の洗濯とは別に、1日何度もおこなうことがあり、ほとほと嫌になってしまいました。トイレにも付き添う必要が母がトイレに行くときも介助が必要で、また様子を近くで見ている必要があります。そうしないと何を始めるかわからないからです。例えば、便座まで上げた状態で座ったことがあり、便器の中にすっぽりとおしりがハマっていたことも。ひとりでは脱出できないようで、私が引き出してあげました。本当に何をしでかすかわからず、まるで体の大きな幼児の相手をしている気分でした。45kgの母が重たく感じたトイレの介助より大変だったのは、入浴させるときです。母の体重は45kgほどですが、自分で体を動かそうとする意思がないためか、非常に重たく感じられました。母をお風呂の椅子に座らせたり、椅子から立ち上がらせたりするときそれを実感しました。もちろん湯船に入れてあげるときも大変で、常に見張っている必要があります。そうしないとふと目を離した隙に、湯船で溺れてしまう可能性があるからです。入浴後は衣服を着用させますが、本人は自分で着る意思がありません。実際に親の介護をやってみると、肉体疲労に加えて精神疲労が大きかったです。全身が脱力したように私自身がぐったりしてしまいました。そして精神疲労は肉体疲労より解消しにくいので、介護をしている自分自身がストレスにやられそうでした。まとめ認知症は恐ろしい病状だと思いました。私の母は自我がなくなり、自分で何もできなくなりました。それを介護するのは息子である私の役目でしたが、思い通りにいかずに心身ともに疲弊していくことに、改めて介護は休みがなく、大変な作業だと実感したものです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。文/佐藤まさよしウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ウーマンカレンダー編集室40歳を過ぎて心と体の変化に戸惑い、悩むオトナ女子を応援するメディア「ウーマンカレンダー」の編集室です。オトナ女子がおこなっているコスパ良し!時短!ズボラでもできる!リアルなアンチエイジング情報をお届け。医師解説の記事も満載!
2024年03月29日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんから、やめるかどうか迷っていたダンスのレッスンを続けようと思っていると聞いたワフウフさん。早速先生に連絡をします。すると「前回、レッスンをやめるとハッキリおっしゃいました」と言われてしまい、ビックリ……。結局、事情を話してなんとかレッスンは継続できることになりましたが、思っている以上に時間の感覚が狂ってきているのかもしれません。先日、部屋で使うテレビを買い直したあーちゃん。姉・なーにゃんはちゃんと設置ができたのかが気になり、何度も電話をするもつながらず……。やっとつながったと思ったら、なんと口もきかないと言っていたはずの父・たんたんと仲良くお出掛けをしていたと言われて絶句……。いつも夫の悪口を言っていて、何かあれば娘たちを巻き込んで大騒ぎするのに、一緒にお出掛けをしていたと思うと、なんだかモヤモヤしてしまうのでした。 なんだか虚しくなる… たまに聞くこのセリフ。否定する気はまったくありませんが……。 その昔、一番最初のダンスの先生が、発表会であいさつをしただけのワフウフを気に入ったらしく……。 あーちゃんはお見合いの仲人さんのごとく、ノリノリ。 ※ミラニンくん:あーちゃんの孫 当時、その思考回路が理解できませんでした……。 この話が、すっかり自分に都合の良い話に書き換えられていて、さすがに見過ごせず。 幸い、姉もこのときのことを覚えていて、一緒に全否定してくれましたが……。 ひと言で終わり。なんだかモヤモヤします。 そして迎えた次の通院。こんなことを言いだしましたが、もちろん来ています。 さらにこの日は、お金を下ろすつもりだったらしく、こんなことを言い始めました。 でも、お金は昨日下ろしたばかりです。それを伝えても……。 と、すっかり昨日のことは忘れてしまい、ピンときていない様子。 それなのに、たんたんがしてくれたささいなことは覚えているなんて……。 ※たんたん:ワフウフさん姉妹の父。あーちゃんとは不仲 病気とはわかっていても、虚しくなってしまいます。 あーちゃんはたまに、自分は精一杯の愛情を注いで私たち姉妹を育てたと言います。それを否定する気はありませんが、あーちゃんの中で過去が自分に都合良く美化されていると思うこともしばしば。 さすがに見過ごせないレベルになっているときは否定するけれど、「あら、そうだった?」のひと言で終わり。この記憶の上書きが「老人あるある」なのか認知症の症状なのかは、いまだにわからず……。 そして、上書きされる記憶もあれば、完全になくなる記憶もあり……。前日一緒に銀行でお金を下ろしたことは忘れているのに、あーちゃんのお金を狙っているかもしれない父・たんたんにお茶をおごってもらったことは覚えている……。仕方ないとはわかっていながらも、あーちゃんのためにやっていることをどんどん忘れられていくと、やっぱり虚しくなってしまいます。 --------------記憶が美化されてしまうのは、疑問を抱きながら聞き続けるのもラクではないですよね。そして、ワフウフさん姉妹が覚えていてほしいことは忘れ、そこまで重要ではないことはしっかりと覚えていて……。実際にあーちゃんを身近で見守っている家族からすると、気持ちの整理は難しそうですね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年03月28日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんが、体力の低下と金銭的な負担を理由に、大好きなダンスのレッスンをやめたいと言いだしました。しかし、認知症のあーちゃんにとって、ダンスは良い刺激もあるはずだと思っているワフウフさん姉妹は、なんとか続けてほしいと思い、ペースを落として年に一度の発表会には出ずにレッスンを続けられるよう交渉しました。そして、最終的な判断はあーちゃんに任せることに……。病院の付き添いをしたとき、あーちゃんからダンスのレッスンを続けようと思っていると聞かされたワフウフさん。そこで、先生に早速連絡をしたところ「前回、レッスンをやめるとハッキリおっしゃいました」という衝撃の返信が……! 結局、なんとか事情を話してレッスンは継続できることになり、一件落着です。 自分のことしか見えていないのね 購入したテレビがちゃんと設置されたか心配で、姉は何度も電話をしていました。 たんたんと出掛けた……?! 仲良しか! ※たんたん:ワフウフさん姉妹の実父。あーちゃんの夫。あーちゃんとは不仲 疲れが影響しているのか、いつもよりも会話がかみ合わない気がしました。 これは覚えていてほしい……! あんなに楽しみにしていた孫たちとの食事会すら、忘れてしまった様子……。 写真を差し出すと、あーちゃんはうれしそうにしていました。 最初は和やかな雰囲気でしたが……。 ※メラニンくん:あーちゃんの孫 ん……? 孫を見ているのではないのかな? ええええええ……。 先日、通院帰りに購入したテレビの設置日。無事に終わったのかどうかを確認するため、姉が何度も電話をするもつながらず……。やっとつながったと思ったら、なんと口もきかないと言っていたはずの父・たんたんと出掛けていたと言われ、絶句。いつも悪口を言っていて、何かあれば私たちを巻き込んで大騒ぎするのに、仲良くお出掛けしていたなんて……。 電話がつながらず、心配していた分だけ怒ってしまった姉は、いつもより強めの口調で今週の食事会について確認しましたが、あんなに楽しみにしていた孫の大学入学を祝う食事会も忘れてしまっていて、ガッカリです。 昔から私たち姉妹は、孫の写真をあーちゃんによく渡していました。その習慣は今でも続いていますが、この前写真を渡したときには、自分の写り方ばかり気にしていて、他の人は視界にも入っていないようでした。他者への関心がなくなってきているということ……!? --------------今まで、ずっと夫のたんたんの悪口を聞かされてきたワフウフさん姉妹にとって、あーちゃんが夫婦でお出掛けしていたのは衝撃的でしたね。夫への負の感情も、忘れているということでしょうか。さらに、他者への関心も薄れている様子を見るとより不安が募ってしまいますね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年03月27日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。超音波検査を終えた母・あーちゃんと一緒に、早めのランチへ向かったワフウフさん。パンの食べ放題がある、お店に行くことに。すると、あーちゃんはワフウフさんが止めるのも聞かずに、次から次へと甘いパンを食べていました。ここ最近、食欲がない様子を見ていたので、食べてくれるのは素直にうれしいと思いつつ、糖尿病が心配に……。毛糸のパンツを披露!ランチの後、何かを探している様子のあーちゃん。どうやら口紅を探しているようなのですが「口紅ってどんな形だったかしら……」とつぶやいていて、もしかして形の概念が崩れている? と心配になりました。ただ、翌週は表情もスッキリしていて、いつもより素直にワフウフさんの言うことを聞いてくれて、なんだか調子が良さそう。そんなあーちゃんの姿を見て、少し安心したのでした。5月だというのに、こんな厚手のハーフコートを着ていたあーちゃん。「季節に合わせた服装ができなくなる」という認知症の症状なのか、単純に寒いのか……?そして、なぜか見つかったマイナンバーカード。名前も存在も忘れていたはずでは?先日に続き、調子が良さそうで安心。この日はワンピースを着てオシャレを楽しんでいました!でも、ワンピースを着て来たばかりに、おなかに注射をする際に愛用の毛糸のパンツを披露することに……(笑)。超音波検査に続き、胃のバリウム検査に行った日。付き添いは姉でしたが、この日もわりと調子が良さそう。ただ、もう5月だというのに、厚手のハーフコートを着ていて、「認知症が進むと、季節に合わせた服装ができなくなる」という症状に当てはまるのか、それとも単純に寒いと感じているのかはわからず……。そして、なぜかこの日は、存在も名前も忘れていたマイナンバーカードがお財布の中に入っていたそう。いつの間に?数日後。今度はいつもの診察&注射の日。気になる調子は……なかなか良さそう! しかし、この前受けたバリウム検査が引っ掛かってしまい、胃カメラをすることになてしまいました。さらに、栄養失調気味だということも判明。明らかに調子が悪そうだったここ最近は、本当にろくに食べられていなかったのかもしれません。この日のあーちゃんはとってもオシャレ。本人は「何十年も着ている」と言うものの、姉も私も初めて見るワンピースを着ていました。オシャレ心が失われていないのはいいこと……ですが、インスリン注射はおなかに打つ注射なので、ワンピースだとあーちゃんが年中愛用している毛糸のパンツを丸出しすることに……。看護師さん、目のやり場に困るだろうな。--------------温度の感じ方は本当に人それぞれなので、季節外れのコートを着ていても、それが認知症の症状なのかどうか判断するのは難しいですね。でも、一時期はずっと同じ洋服で診察に来ていたことを考えると、オシャレをして来たのは調子が良い証拠かもしれません。この状態が続いてくれることを期待したいですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室監修/菊池大和先生(医療法人ONEきくち総合診療クリニック理事長・院長)地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。著者/ワフウフ昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。2023年4月、書籍「アルツフルデイズ笑いと涙の認知症介護」発売。
2024年03月27日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんから、自分の部屋で使っているテレビが壊れたので、買い替えたいと言われたワフウフさん姉妹。通院帰りにランチをしてから、買いに行くことに。しかし、ランチを終えるころには疲れが見え始め、会話も記憶もめちゃくちゃに。さらに、「お金がない」としきりに訴え、家にあったウン十万円の現金の行方もわからなくなってしまいました……。体力の低下と金銭的な理由から、大好きなダンスのレッスンをやめたいと言いだしたあーちゃん。しかし、ワフウフさん姉妹としては、良い刺激にもなるはずなので、続けてほしいと考えています。そこで、先生にも事情を話し、レッスンのペースを落として続けられるよう交渉しました。最終的にどうするのかは、あーちゃんにしばらく考えてもらってから決めることに。 ビックリ発言 私も一緒に話していたことは忘れているようで、詳しく説明してもらえました。知ってますけど……。 ※なーにゃんちゃん(姉) ん? なんか先生にお願いされたという話になっているような……? よかった! 続ける意思が本人にありそうだったので、早速先生にレッスンのお願いをしたのですが……。 先生からはあーちゃんからダンスをやめると言われたと連絡が来ました。えぇ……!? どうやら、時間の感覚が狂ってしまっているようで、聞いているこちらも困惑……。 続けると決めた後も、ところどころでやめる発言を繰り返しています……。 ダンスのレッスンを続けるのかどうか、病院の付き添いをしたときに改めてあーちゃんに確認したところ、続けようと思っていることがわかりました。そこで「1年に一度の発表会には出ず、週1回なら続けたいと言っているので、よろしくお願いします」と先生にメールをしたところ……。 「前回いらしたときに、本日を持ちましてレッスンをやめますとハッキリおっしゃいました」という返信が……! ええええ!? これには姉妹でビックリ。 おそらく、あーちゃんの中で時間の感覚が狂っていて、自分がおかしなタイミングでやめると言ってしまったのがわかっていないのだと思います。結局、なんとかレッスンは継続できることになり、ひと安心です。 --------------すったもんだがあったものの、ダンスのレッスンを続けることに決まってよかったですね。週に1回でも、自分が大好きなことに熱中できる時間は良い刺激になるのではないでしょうか。ただ、体力の低下も目立つようになってきたので、そこは少し心配ですね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年03月26日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんが「見つからない」と言っていた通帳とキャッシュカードは、カバンの中に入っていて、ワフウフさんが付き添ってATMを操作したところ、お金も下ろせました。しかし、通帳とキャッシュカードを持っていることも、お金を下ろしたことも、すぐに忘れてしまうあーちゃん。何度もワフウフさんが説明しますが、そのたびに道端でもどこでも、カバンや財布を広げる始末。さすがに危な過ぎて、ヒヤヒヤしてしまいます……。初めての出来事にビックリ!超音波検査を終えたあーちゃんとワフウフさんは、早めのランチへ。パンの食べ放題があるお店に入ったのですが、あーちゃんはここぞとばかりに甘いパンばかり食べ、糖尿病患者の血糖を下げる働きのあるホルモン「インスリン」を注射で補給して血糖値を下げるためのインスリン注射を打って来たばかりなのに……とワフウフさんはガッカリ。でも、ここ最近ずっと食欲がない姿を見ていたので、たくさん食べてくれたのはうれしいと思う気持ちもあり……なんだか複雑です。どうやら化粧直しをしたい様子のあーちゃん。口紅の形が思い出せないようで……。さらに、この日は「???」と思うことがもう1つ。ボールペンの概念も壊れているみたいです。そんなはずはないのに……。結局、100円ショップの文房具コーナーに連れていきましたが、この発言。今までのやりとり、何だった……!?あーちゃんが宇宙人のように思えてきてしまいます。しかし、翌週は意外にも表情がスッキリしていて、調子が良さそうです。めちゃくちゃ素直……!食欲も戻ってきたようです。その後、「ごちそうさまでした! 今、夕食を済ませました! いただいたおかずを食べました! おいしかったで~す、ありがとう!」と、ちゃんと辻褄が合っているメールがあーちゃんから届いて、感動……。食事をしたあと、何かを探している様子のあーちゃん。「口紅ってどんな形だったかしら……」と、つぶやいているのを私は聞き逃しませんでした。さらに、ボールペンから鉛筆のような芯が出ると言い張り、それを買いに行くと聞きません。ボールペンから鉛筆の芯が出ることはないと思うのですが……。もしかすると、思っている以上に形の概念が崩れているのかもしれません。こんなふうに、あーちゃんはひどい状態が続いていたので、翌週の付き添いは重い気持ちで向かったのですが……予想外にスッキリとした表情で、いつものように「疲れた、眠たい、何もしたくない」という言葉も聞こえません。そして、この日一番驚いたのが、おかずの差し入れのお礼がメールで届いたこと! これまでずっと私も姉も差し入れを続けてきましたが、ちゃんと食べているのかすらわからない状態でした。先週よりも、明らかに調子が上向きになっています。少し前に処方された、元気が出るという漢方が効いてくれたのかも!?--------------探している物はわかっていても、その形が思い出せないようなら、見つけ出すのは難しいですよね。でも、症状がどんどん進んでいると思っていても、今回のようにうれしくなる日も。その日の状態に合わせたサポートをすることの大切さがうかがえます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ワフウフ昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。2023年4月、書籍「アルツフルデイズ笑いと涙の認知症介護」発売。
2024年03月26日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。前回の通院に付き添ったとき、母・あーちゃんが無気力でボーっとしているように見えたのが気がかりだったワフウフさん姉妹。しかし、孫の大学が決まったことがとてもうれしかったようで、お祝いの食事会を楽しみにしている様子に少し安心しました。しかし、孫のことは覚えていられる半面、手帳に書かれている予定をすっかり忘れていたりと、認知症の症状は一進一退です……。あーちゃんが部屋で使っているテレビが壊れてしまったとのことで、通院帰りにランチをしてから買いに行くことになりました。しかし、いざ買い物へ向かうと疲れが見え始め、会話も記憶もめちゃくちゃに。さらに、しきりに「お金がない」と訴えるようになり、ワフウフさん姉妹は困惑してしまいます。家には結構な額の現金があったはずなのに、一体どこへ行ってしまったのでしょうか……!? やめないでほしい…! あーちゃんも、自分の状態はわかっているらしい……? ここは言葉をグっと飲み込みます。 現実的に、1年に一度の発表会「デモ」に参加するのは厳しそうなので、そこは先生に相談することに……。 先生はデモへ参加をしなくても、週に1回のレッスンでもいいと言ってくれました。 それを聞いて、前向きに考える素振りも見せつつ……。 後ろ向きな発言もありつつ……。 とりあえず、しばらく考えてもらうことにしました。 大好きなダンスをやめたいと言いだしたあーちゃん。体力の低下とお金がかかることが理由のようです。毎月のレッスン代が月に5万円程度、さらに1年に一度のデモと呼ばれる発表会の費用がかかっているのですが、このデモというのがあーちゃんいわく何十万円もかかるとのこと。 ただ、あーちゃんの場合、本人は忘れているかもしれませんが、私たち姉妹が預かっているお金もあるので、金銭的な負担はそこまで大きくありません。できれば趣味のダンスを続けてほしい、やめないでほしいというのが姉妹の思いです。体を動かすのも、週に2回おしゃれをして電車に乗ってお出掛けするのも、認知症のあーちゃんにとって大事な刺激になっていると思うので。 しかし、デモに参加するとなると、当日は1日がかりで普段行き慣れていない場所へ行くことになるので、今のあーちゃんには厳しそう……。そこで、デモには参加しないという条件でレッスンが続けられないか先生に相談してみたところ、了承をいただけました。それを伝え、最終的な判断はあーちゃんに少し考えてもらうことに。 --------------ワフウフさん姉妹が認知症の母にダンスを続けてほしい思う気持ちは、とてもよくわかりますね。先生も事情を理解してくださっているようなので、なんとかこれまでの生活を担保しつつ、あーちゃんがイキイキと過ごせるといいですね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年03月25日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんが超音波検査を受ける日。何度も念押ししたおかげで、朝食抜きはクリアできてひと安心……と思ったら、まさかの検査待機中に食べようとしてしまい、慌てて止める事態に。無事に検査は受けられたものの、付き添っていたワフウフさんはグッタリです。さらに、検査結果を聞いている途中にトイレに行こうとして、状況の理解ができなくなっている姿を目の当たりにしました。次から次へと…先日、電話で「見つからない」と言っていた通帳とキャッシュカードは、ワフウフさんがあーちゃんのカバンの中で見つけ、お金も下ろせました。しかし、自分が通帳とキャッシュカードを持っていることを忘れ、お金を下ろしたことも忘れてしまうため、何度も同じ説明をしなくてはいけません。さらに、説明を受けてからその事実を確認するのに、どこにいても通帳とキャッシュカードを探し、お財布を広げてしまうので、ワフウフさんはヒヤヒヤしてしまいます……。病院での検査を終え、あーちゃんとランチに行くことに。一応、希望は聞かれますが、あーちゃんの中で行くお店は決まっている様子。ヘルシーな和食屋さんを提案しますが、もう頭の中は「パンの食べ放題」でいっぱい……。結局、パンの食べ放題があるお店に入りましたが、パンのラインナップがことごとくスイーツ系で嫌な予感が……。食べ過ぎを注意しても、生返事で手は止まりません。そして、店内にあった限定商品のポスターを見つけてしまい、こちらも完食。……インスリン注射(糖尿病患者の血糖を下げる働きのあるホルモン「インスリン」を注射で補給して血糖値を下げる)を打ってきたばかりだというのに。あーちゃんの今のメイクは、眉毛を描いて口紅を塗り、若見え用のウィッグを装着して完了。ランチの帰り、アイブロウペンシルが欲しいと言いだしました。近所のお店にはなかったらしい……。仕方なく、ランチをしたお店の周辺でドラッグストアを探すことに。でも、様子が変……。自分のいる場所が理解できていないようです。歩いているうちに、目的も忘れてしまいました。そして、いつものように同じやりとりがループして……。え……。今それ言うの??超音波検査を受けるため、朝食を抜いて病院に来たあーちゃんは「おなかが空いた」を連発。そのため、病院の後すぐにランチをすることに。あーちゃん、実は大のパン好き。私に「何が食べたい?」と一応聞いてはくれるものの、パンの食べ放題があるお気に入りのお店を激推ししてくるので、たまにはいいかと思い、そのお店に入ったのですが……。あーちゃんは、私が止めても次から次へと甘いパンを食べていました。今日、インスリン注射(糖尿病患者の血糖を下げる働きのあるホルモン「インスリン」を注射で補給して血糖値を下げる)を打ってきた帰りだというのに……。でも、このところずっと調子が悪そうだったのに、パンを食べているときは生き生きしていて、なんだか複雑な気持ちになりました。そしてこの日、あーちゃんはアイブロウペンシルを買いたいと言ったので、一緒に買いに行くことにしました。どうやら近所のドラッグストアでは見つからなかったらしく、そんなことないはずなのに……と思いつつ、ランチのついでに早速ドラッグストアを探したのですが、土地勘がないためすぐに見つからず。そして歩きながら最寄り駅と勘違いするあーちゃん……。最後にはポイントが付くから買うなら近所で買いたいと言いだしますが、近所にないからここで探しているの! と腹が立ってしまいました。--------------食欲がない姿を見ていたので、たくさん食べてくれるのは喜ぶべきなのかもしれませんが、それが甘いパンとなると今度は持病の糖尿病のほうが心配になってしまいますね……。そして、場所の認識も難しくなってきているようなので、今後の付き添いも必須となりそうです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ワフウフ昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。2023年4月、書籍「アルツフルデイズ笑いと涙の認知症介護」発売。
2024年03月25日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんの通院には、いつもワフウフさん姉妹のどちらかが付き添っていましたが、どうしても2人の都合がつかない日が出てきてしまい、仕方なくあーちゃんひとりで行ってもらうことに。本人は「全然大丈夫!」と自信満々ですが、これまでも「注射に来るのを忘れたり、来たこと自体を忘れたり、毎回のように注射は毎週必要かと確認している」ことがあり、心配だと告げると、記憶も自覚もないようでショックを受けている様子でした。前回の通院に付き添ったときは、無気力でボーっとした様子だったあーちゃんも、孫の大学が決まったのがとてもうれしかったようで、お祝いの食事会も楽しみにしていました。その様子に、ワフウフさん姉妹もひと安心。しかし、手帳に書かれている予定が何の予定か思い出せずに考え込む姿も見られ、当日まで覚えていられるのか、待ち合わせにちゃんと行けるのかなど、気がかりなことも……。 ウン十万の現金はどこへ…? 「お金がなくて不安」とよく口にするようになったあーちゃん。でも、家にはかなり現金があったはず……。 趣味で習っているダンス代に使ったと言うけれど、レッスン代はそこまで高額ではありません。 でも、本人に使った記憶はないというので、きっとどこかに置き忘れているはず……。 押し問答が続き、ついに姉・なーにゃんは怒ってしまいました。……気持ちはわかるけど。 最近、何もしていないのに疲れたと訴えることが増えたあーちゃん。体力が低下している……? たしかに、通院の帰りにランチをして、少し寄り道するだけで足元はフラフラになっています。 ある日の通院帰り、持ってきた総菜を渡し忘れた姉のなーにゃんが、慌てて渡しに行くと……。 目の前に現れた人物が娘のなーにゃんだと、すぐに認識できなかったようでした。 ある日、あーちゃんの部屋にある小さなテレビが壊れたから買い替えたいということで、通院の帰りにランチをしてから買いに行くことにしました。しかし、だんだんと疲れが見え始め、会話も記憶もめちゃくちゃに……。この日は、しきりに「お金がない」と訴えていたあーちゃん。でも、実家で押入れチェックをしたときに、かなりまとまった額の現金があったことは把握しているので、足りないことはないはず。 通帳もすぐに失くしてしまい、ATMが使えずに手持ちの預金が引き出せず、現金を渡してもすぐにないと言って不安がる……。もう一体どうすればいいのだろう? 「何に使った?」「使ってない!」「それなら家にあるはず!」「ない!」。こんな押し問答を続け、この日あーちゃんと姉は言い合いになってしまいました。病気が原因だとわかっていても、怒りたくなる姉の気持ちは、痛いほどわかります。 そしてこの日、バイバイをして別れてから、持ってきた総菜を渡し忘れたことに気付いた姉は、駅のホームまであーちゃんを追いかけて総菜を渡したのですが、突然現れた姉に反応できず、誰かわからないような表情で姉を見ていたそう……。なんだか、話を聞くだけでも悲しくなってしまいます……。 --------------お金関係には執着する傾向があったあーちゃんですが、どこかに置いて忘れているのではなく、実際に使ってしまっているようなら、何か新たな対策を講じる必要があるかもしれません。そして、一瞬でも家族を認識できていない雰囲気を感じてしまうと、やり場のない気持ちになってしまいそうです。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年03月24日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。ある日、母・あーちゃんからの電話で「銀行のカードが使えない」と言われたワフウフさん。一緒にATMを操作するから、カードを持ってくるように言ったものの、なぜかクレジットカードの話に……。キャッシュカードとクレジットカードが混同しているようで、何度も同じ話が繰り返されて、ワフウフさんもイライラしてしまいます。しかし、よく話を聞くと、結局「カードも通帳も見つからない」ということだったらしく、用件を聞き出すのもひと苦労です。もう…どうすればいいの?超音波検査を受けた日。何度も念押ししたおかげで、朝食を抜いてくることには成功しますが、病院に着いて待機中というタイミングで飲み食いをしたがるあーちゃん。慌てて止めるも、そのやりとりを何度も繰り返します。さらに、検査結果を聞くタイミングでトイレに立つなど、状況の理解ができなくなっている姿を目の当たりにました。この日の話題は、市の無料乗車券でしたが……。話しているうちに内容がズレてきて……。いつの間にか、市の無料乗車券が交通系ICカードの話に。しかも「無料で乗れる」と思っているようで、お金をチャージするというシステムも忘れてしまった模様。先日、電話で見つからないと訴えていた通帳とキャッシュカードを、カバンの中で発見。カードは使えないと再度訴えるので、一緒にATMに行こうと言うと……。また、クレジットカードと勘違い。もうクレジットカードは解約してハサミを入れてもいいのかもしれません。そして、何度も繰り返す「お金が下ろせない」「後で一緒に試してみよう」という会話……。そして「カードも通帳も見つからない」という訴えも、何度聞いたことか……。カードと通帳は持っていると教えると……。確認のために、その場で取り出してしまいます。そして、結局何もかも一瞬で忘れてしまいます……。忘れるのは仕方ないとしても、お金も通帳もカードも大事なものなので、どこででも確認するのはやめて……!理解していなくても、なんとなく相手に合わせられていた会話スキルの高いあーちゃんでしたが、この日は会話がめちゃくちゃ。出発点と到着点で、内容が大きくズレてしまい、まったく会話が成立せず。そして、相変わらず「カード」の理解が追い付いていないようで、説明がうまくできないため、私も何のカードについての話かわからなくなってしまいます。病院でカードの話をしながら、あーちゃんのバッグの中身を確認していると、見当たらないと言っていたキャッシュカードと通帳を発見! 後で一緒に銀行でお金を下ろしてみようと言うと、バッグを探ってクレジットカードを取り出し「このカードを持って行くんでしょ?」とドヤ顔で言うあーちゃん。何度説明しても、クレジットカードとキャッシュカードの違いが理解できないようです。結局、一緒にATMへ行き、無事にお金を下ろすことはできたのですが、問題はその後。通帳とキャッシュカードを持ち歩いていることを忘れ、お金を下ろしたことを忘れ、道端で突然それらを確認するという行為をしてしまうのです。いくら日本は治安が良いとはいえ、さすがに危なすぎてヒヤヒヤしてしまいます。ひとりのときも、同じことをしていたらどうしよう……。--------------お金を下ろしたのか、通帳とキャッシュカードは失くしていないか、それを確認すること自体は問題ありませんが、どこでも構わずにやってしまうとなると、ちょっと不安ですね。いよいよお金の管理も家族がおこなったほうが安心かもしれません。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ワフウフ昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。2023年4月、書籍「アルツフルデイズ笑いと涙の認知症介護」発売。
2024年03月24日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。ワフウフさん姉妹は、ずっと気になっていた実家の押入れチェックをおこない、母・あーちゃんが「食事」と言い張る菓子パンや賞味期限切れの食べ物など、いろいろと衝撃的なものを発見してしまいます。しかし、母・あーちゃんが問題なく電子レンジを使える様子を確認できたので、今後は宅配食も選択肢に入れられそうだということがわかり、少し安心したのでした。毎週、姉妹のどちらかが通院の付き添いをしていましたが、どうしても2人とも都合がつかない日があり、その日は仕方なくあーちゃんひとりで行くようにお願いをしたところ、「私はひとりでも全然大丈夫なのよ!」と自信満々。しかし、「注射に来るのを忘れたり、来たこと自体を忘れたり、毎回のように注射は毎週必要かと確認している」と伝えると、本人はショックを受けている様子で、記憶も自覚もないことを再確認したのでした。 うれしい!でも心配… 孫の大学が決まったことを、うれしそうに話すあーちゃん。 ※正しくは「合格」 何度も、お祝いの食事会について話していて、ちょっとほっこり。 しかし、通院時に手帳に書いてある予定を確認されると……。 自分で書き入れた予定を眺めて考え込んでしまいました……。 しばらくして思い出せましたが、当日までちゃんと覚えていられるのか……? 前回の通院時、あーちゃんの無気力でボーっとした様子にショックを受けましたが、今回の通院では少し調子が戻っていたように見えました。孫の大学入学が決まったこともしっかり覚えていて、お祝いの食事会も楽しみにしているように見えました。最近は、何でも数分で忘れてしまいがちですが、孫がどこの大学に行くのかはしっかり覚えていて、孫への愛は認知症に勝るのかと、ちょっと感動! でも、やはり忘れてしまうこともあるようで……。予定を管理している手帳に書かれた内容について確認しても、すぐには答えられず……。 最終的には、お友だちとのお出掛けであることを思い出しましたが、予定があるとわかれば、ちゃんと待ち合わせの時間に行けるのか、会話は成立するのかなど新たな心配が出てしまいます。 --------------孫の大学が決まったことだけではなく、大学名までしっかり覚えているとは不思議ですね。 記憶と自分の興味や関心が関係しているということでしょうか。お祝いの食事会まで、ちゃんと忘れずにいてくれるといいですね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年03月23日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。最近、母・あーちゃんは疲れが目立ち、食欲もなく寝てばかり。「早く死にたい」というネガティブな発言も増えているため、ワフウフさん姉妹はうつではないか? と思い始めています。さらに、今まで以上に時間の日にちの感覚がズレていて、何日も前のメールの返事が電話できてしまうなど、心配な行動も増えていて……。検査の結果は…!?ある日あーちゃんから電話がかかってきて、「銀行のカードが使えない」と言われたワフウフさん。一緒にATMを操作するから、カードを持ってくるように言ったのですが、あーちゃんはなぜかクレジットカードの話をしてきます。何度話してもキャッシュカードとクレジットカードが混同しているようで、ワフウフさんもイライラしてしまいますが、結局話をよく聞くと「カードも通帳も見つからない」という話で……。会話がかみ合わず、用件を聞くだけでグッタリしてしまいました。超音波検査を受ける日。何度も念押しをして、朝食抜きはクリアしたものの……。よりによって検査を受ける前の待機中に飲み食いしたがり、何度も止める事態に。検査に送り出すころには、グッタリ……。無事に検査を終え、結果を聞くために診察室へ。いよいよ結果……というタイミングで、まさかのトイレ!?話を聞くように言って、なんとか座らせたけれど、なぜ座らないといけないのかは理解できていなさそう……。予約していた超音波検査の日。当日は朝食を抜き、起きてすぐの1杯以降は水も控えるように言われていたので、何度も念を押しました。朝食抜きはクリア! しかし、よりによって検査室の前で待機しているときになって水を飲もうとしてしまいます。おまけに、朝食を抜いたからと飴をなめようともしてしまい、何度も注意することに。水も飴もなんとか我慢させて、超音波検査に送り出した後に、とんでもない疲労感に襲われました。そして無事に検査は終了。おそらくあーちゃんに説明しても理解できないと思ったのか、私も一緒にと診察室へ呼ばれます。そして、これからいよいよ検査結果を聞くというときに「トイレに行ってくる」と立ち上がるあーちゃん……。なんとか椅子に座らせましたが、どれだけ状況を理解できなくなっているのかがわかった気がしました。ちなみに、検査の結果は特に問題なしということで、ひと安心です。--------------何度説明しても理解できない、たとえ理解していたとしても、すぐに忘れてしまう……となると、ちょっと検査を受けるだけでも本当に大変ですね。本人に悪気があってやっているわけではないだけに、毎回付き添う家族の心労が心配です。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ワフウフ昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。2023年4月、書籍「アルツフルデイズ笑いと涙の認知症介護」発売。
2024年03月23日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんの通院前日。ワフウフさんは、いつものように確認メールを送りますが、メールの最後に「朝一番で行こうね」と書いたところ、あーちゃんからすぐに電話がかかってきました。「朝一番って何時……?」と心細そうな声で聞かれ、ゆっくりと説明しましたが、もしかして時間の感覚が狂ってしまったのかも? と、心配になったワフウフさんでした。ようやく実家に行き、ずっと気になっていた押入れチェックができたワフウフさん姉妹。そこには「食事」と言い張る菓子パンや、賞味期限切れの食べ物など、いろいろと衝撃的なものが隠されていました……。しかし、電子レンジは問題なく使えていたため、今後は宅配食も選択肢に入れられそうだとわかって安心したのでした。 記憶も自覚もない… 次回の通院は、付き添いの都合がつかないからひとりで行ってほしいと伝えると……。 あーちゃんは、自信満々に大丈夫だと言いました。 姉・なーにゃんが心配する理由を伝えても……。 本気でわかっていない様子。 仕方がないので、注射に来るのを忘れたり、行っても「先週来てないわ!」って言ったり、 毎回のように「注射は毎週なの?」って聞いたりすることを伝えると……。 記憶も自覚もないようで、とてもショックを受けていました。 なんとかひとりでの通院をクリアした次の週。 ずっとボケーっとしていて、無気力に見えるあーちゃん。 1週間もしないうちにこんなにも変化してしまうのかと、認知症の怖さを感じてしまうのでした。 姉とともに実家をチェックした翌日の通院日。あーちゃんは時間通りに現れました。そして糖尿病の数値も、本当に少しだけですが、先月より減っていてひと安心。 そして、次の通院日は私も姉も予定があって付き添いができないため、ひとりで行ってほしいとあーちゃんに話したところ「私はひとりでも全然大丈夫なのよ!」と自信満々。でも「注射に来るのを忘れたり、来たこと自体を忘れたり、毎回のように注射は毎週必要かと確認しているから心配だ」と告げると、自分の発言や行動をまったく覚えていないようで、ショックを受けていました……。 結局、無事にひとりでの通院を終えたあーちゃんでしたが、次の通院で姉が会ったときは、なんだかいつもよりもボーッとしていて無気力に見えたそう。それだけ、毎週娘と通院することが刺激になっていたということなのかもしれませんが、1週間抜けただけでそんなに変わってしまうなんて、ただ進んでいくだけの認知症の怖さを感じました。 --------------ただ進行するだけで戻ることは難しい認知症……。毎週繰り返している通院の付き添いが刺激を与えて、進行を緩やかにしていたのかもしれませんね。たった1週間会わなかっただけでハッキリとわかるくらいの変化が出てしまうのは、家族としてもショックですよね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年03月22日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。ここ最近、母・あーちゃんの調子があまり良くないことを心配していたワフウフさん姉妹。かかりつけの先生と相談して、一度じっくり検査をすることにしました……が、検査の準備や予約のシステムなど、いつもと違うことが理解できない様子のあーちゃん。なぜか検便だけはちゃんと持ってくるというミラクルがあったものの、検査を受けさせるだけでどっと疲れてしまったワフウフさん姉妹でした。そのカードじゃなくて!ここ最近のあーちゃんは、疲れ気味で食欲もなく、寝てばかり。「早く死にたい」というネガティブな発言も増えていて、ワフウフさん姉妹はうつも疑い始めています。さらに、日時の感覚が今まで以上にズレてしまっていて、何日も前に送ったメールを読んで電話をしてくるなど、心配な行動も増えてきています……。ある日、銀行のカードが使えないとあーちゃんから電話があり……。あれ……? 銀行のカードって言ってなかった??もう一度確認しますが、やはり銀行のカードとクレジットカードが混ざっている様子。何度も説明しているうちにイライラしてきてしまい……。どうやらカードが使えないのではなく、カードが見つからないという話らしいことがわかりました。カードがなければ、通帳を持ってくるように言いましたが、またもクレジットカードの話に逆戻り。話がかみ合わない……!あーちゃんから電話がかかってきて「銀行のカードが使えないから、印鑑を持って来て」と言われました。また暗証番号を間違えてロックをかけられのかな? と思い、ちょうど翌日が通院日だったので、カードを持ってくるように言いました。すると、わかったと言いつつ、口にしたのはクレジットカードのブランド名。銀行だから、クレジットカードではなくキャッシュカードだと言っても、再度クレジットカードのブランド名を言っています。さすがにイライラしてしまい、ちょっと強い口調でもう一度キャッシュカードを持ってくるように言うと、「カードが見つからない」と……。根気強く話を聞いてみると、結局通帳とカードが見つからないという話でした。会話がかみ合わず、ここまで聞き出すのに30分かかりました。銀行の手続きはもっと難航すると思うと、グッタリしてしまいます……。--------------キャッシュカードもクレジットカードも、「お金に関わるカード」という意味で、同じだと考えてしまうのでしょうか。大切なお金に関することだけに、何か新たなトラブルに発展してしまわないか、ちょっと心配ですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ワフウフ昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。2023年4月、書籍「アルツフルデイズ笑いと涙の認知症介護」発売。
2024年03月22日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。やめようか迷っていたダンスのレッスンを続けることにした母・あーちゃん。忘れずにレッスンに行くよう、前日に姉・なーにゃんが確認の連絡をしてくれたのですが、翌日レッスンに向かう途中の乗り継ぎ駅から「一緒に行くんじゃないの?」と電話が……。してもいない約束をしたと思い込む初のパターンに、ワフウフさん姉妹は困惑してしまうのでした。いつくるかわからない電話!ここ最近、あーちゃん調子があまりよくないため、かかりつけの先生と相談して一度じっくり検査をすることになりました。しかし、検査の準備や予約のシステムについて何度説明しても、あーちゃんは理解できない様子。なぜか検便だけはちゃんと持ってくるという奇跡を起こしますが、ワフウフさん姉妹はどっと疲れてしまいました。あーちゃんは、高齢者用の交通パスを更新するのに写真が必要だと言い、ピックアップしてきた写真を見せてくれました。手には、娘たちと撮ったスナップ写真……! おそらく、手続きに必要なのは「写真付きの身分証明書」だと思うのですが。こういう勘違いを素でしてしまう人もいるのかも? と思うと、窓口の職員さんは大変そうです。……でも、ちょっと笑っちゃいます。最近、本当に無気力になっているように見えるあーちゃん。かなり後ろ向きな発言も目立つように……。もしかしてうつ? それとも、認知症の症状? とりあえず、検査で内臓系に異常がないようなら、先生に相談しようという話に。姉のスマホにあーちゃんから大量の着信があったので、折り返してみると……。昨日送ったメールを見て連絡してきたようです。昨日は一緒にちゃんと病院へ行ったのに、それを全部忘れてしまったようで、電話の用件はその謝罪でした。昔からメールの返事は電話でしていたあーちゃん。今は、以前のメールを見ても電話をしてきてしまうので、電話が鳴るだけでゲッソリしてしまいます……。すったもんだしながら無事に検査を受けた日。あーちゃんは案内を受け取ったからか、高齢者用の交通パスの更新手続きのことで頭がいっぱい。手続きに写真が必要だと言い、なぜか私たちと一緒に撮ったスナップ写真を持ってきました。おそらく、手続きに必要なのは写真付きの身分証明書なので、これを出されても窓口の人は困惑するはず……。想像したら、ちょっと笑えますよね。しかし、笑ってばかりもいられず……。このところ、疲れ気味で食欲もなく、寝てばかりのあーちゃん。私の前では「親の役目は済んだから、早く死にたい」なんて言うようになりました。これは、うつの症状なのでは……!? と思ったので、姉と相談して、検査結果に異常がなければ、先生にうつの可能性も聞いてみようということになりました。そして、ついにメールを見たことも忘れるようになり、日付の感覚もズレているのですが、メールの返事は電話でするという昔からの癖は変わらないため、何日も前のメールを見るたびに電話をかけてくる事態に……。私も姉も、電話が鳴るだけでゲッソリです……。--------------少し前まで、知らない人とでもすぐに打ち解けて楽しく話すような姿も見られていたのに、すっかり覇気がなくなってしまったようで、体はもちろんですが心の健康も心配ですね。今の状態のまま離れて暮らすのも心配になってしまいそうです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ワフウフ昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。2023年4月、書籍「アルツフルデイズ笑いと涙の認知症介護」発売。
2024年03月21日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。いつものように、通院の帰り道にお茶に立ち寄ると、甘いものを食べたがった母・あーちゃん。おなかが空いていると言うので、ワフウフさんは軽食をすすめますが、断固拒否。ついにはレジ横のスイーツに手を伸ばし、手を変え品を変え甘いものを食べようとするのを、必死に止めるワフウフさんでした。持ってきたのが奇跡…!前回、疲れてダンスのレッスンをお休みしてしまったあーちゃんを心配して、姉・なーにゃんは前日に確認のメールを送っていました。すると、それが通院の付き添いのパターンだと思ったのか、翌日レッスンに向かう途中の乗り継ぎ駅から「一緒に行くんじゃないの?」と電話が……。約束をしたと思い込む初のパターンで、なーにゃんも困惑してしまいます。付き添いで会ったとき、父から6万円もの高額を請求されていると言うあーちゃん。※たんたん:ワフウフさんの実父、あーちゃんの夫。内訳を確認するように姉が言うと、どうやら税金だったらしく、納得しました。しかし、また6万円を請求されたと訴えるあーちゃん。姉がいろいろと確認をしたところ、父によってなんとすでに支払い済みのテレビの受信料を6年分さかのぼって再度請求されていました……。あーちゃんが認知症だとわかってやるなんて、信じられません。父の血も引いていると思うと、嫌な気持ちになってしまいます……。かかりつけの先生と相談し、じっくり検査をしてみることになりました。しかし、受ける検査に合わせて病院に行くシステムのため、何度も行く必要があり……。覚悟はしていましたが、やはり大変でした。最大の難関とも言える検便は、容器を探すところから……。容器は2つあるはずなのに、見当たらないと言うあーちゃん。しかし、検査当日はバッチリ2つの便を持参! これは奇跡……!検査を受けさせるって、こんなに大変だったっけ……??いつものように通院に付き添っていたある日。あーちゃんは父からテレビの受信料という内訳で、父から6万円も請求されたと言います。しかし、後日姉が話を聞き直すと、母は「税金だった」と言うので、受診料ではなく(何らかの)税金だと姉妹で納得していたのですが……。ところが、たまたま別の用事で姉が保管している資料を確認したところ、父がわざわざ6年前にさかのぼってまで、あーちゃんにテレビの受信料を請求していたことが発覚。認知症だからバレないと思っているのでしょう……。セコすぎる!最近、かなり疲れやすくなったあーちゃん。かかりつけの先生と相談して、一度じっくり検査をしてみようという話になりました。しかし、検査を受けるためには何度もちょこちょこ病院に足を運ぶ必要があります。いつもの注射ですら大変な状況で、何度もイレギュラーな予定を入れるのは、本当に大変で……。すぐ忘れるので質問がエンドレスになり、何回説明したかもわかりません。さらに、検査には最大の難関ともいえる検便がありました。2日間にわたって検便をしなくてはいけないけれど、検便キットの使い方は何度説明しても理解できていない様子。でも、なぜか当日はちゃんと2回分の便を持ってくるという奇跡が! もはやいつの便かわかりませんが、持ってきただけでも褒めてあげてほしいです……。--------------イレギュラーの予定をこなすのが大変になっている状況で、いつもと日程は違うけれども行き先は同じ病院、というのは混乱してしいそうですね。そんな中、ちゃんと検便を持ってきてくれたあーちゃんの姿を見て、「奇跡」と思う気持ちも理解できるのではないでしょうか。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ワフウフ昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。2023年4月、書籍「アルツフルデイズ笑いと涙の認知症介護」発売。
2024年03月20日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。通院の帰り道、いつものようにケーキを食べたがる母・あーちゃん。ワフウフさんが止めても、甘いものを食べたい気持ちは抑えられないようで、バッグから飴を取り出してボリボリと食べ始めました。ケーキはダメだったとして、飴ならOKという思考回路は、どこからやってくるのでしょうか……。そんな約束はしていない…相変わらず、通院帰りに甘いものを食べたいと言うあーちゃん。糖尿病を理由に、軽食にしてはどうかとワフウフさんは提案しますが、即却下。レジ横のスイーツにまで手を伸ばすなど、手を変え品を変え、甘いものにありつこうとしていて、止めるのもひと苦労です。ダンスレッスンを翌日に控え、姉のなーちゃんは忘れずに行くようにメールで連絡しただけなのに……。あーちゃんの中で、「前日の電話=付き添い」というパターンができ上っているのかもしれません。昔から、人の部屋や物をチェックする癖があったあーちゃん。それは今も変わらず。父の部屋で、遺産について書かれたあーちゃん宛ての手紙を発見したようで……。※たんたん:ワフウフさんの実父、あーちゃんの夫父は本当にお金に汚いので、きっと手紙を読んであーちゃんのお金をアテにしていたはず。手紙のことを怒っていたあーちゃんですが、人の部屋を勝手にあさることは悪いと思わないのか……?前回、ダンスのレッスンを休んでしまったあーちゃん。このまま足が遠のかないようにと、今度は前日に姉がメールを入れてくれました。すると、メール連絡→同行、という通院のパターンだと思ったのか、あーちゃんは姉がレッスンに付き添うと思い込み、翌日乗り継ぎの駅から電話をしてきました。これまで、約束を忘れてしまうことや日にちや時間の変更に混乱することはあったものの、してもいない約束をしたと思い込むのは初めてのパターンで、衝撃を受けてしまいました……。それでも、家ではわりと普通に生活しているようで、昔からやっていた、人がいないときに部屋や物のチェックをする癖も相変わらず。この前は、父の部屋で自分宛ての手紙を見つけ、勝手に人の手紙を見た父に怒っていました。……他人の部屋を勝手にあさるのも、ルール違反な気がしますが。--------------今回はすぐに連絡がついたので大きな混乱はありませんでしたが、当日に待ち合わせをしていると思い込まれるのは焦ってしまいますね。今後、こういった新しいパターンがどんどん出てくるようになると、対策を考えるのも簡単ではなさそうです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ワフウフ昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。2023年4月、書籍「アルツフルデイズ笑いと涙の認知症介護」発売。
2024年03月19日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。ワフウフさん姉妹は、ダンスのレッスンをやめようかと言い始めた母・あーちゃんを説得して、年に一度の発表会には出ず、これまでよりペースを落としてレッスンを継続してもらうことに。しかし、良い刺激になってほしいという期待とは裏腹に、あーちゃんはレッスンに行ったのかどうかすら忘れてしまうようになっていたのでした。いつまでも成長しない孫!?年に一度の発表会には出ず、これまでよりペースを落としてダンスのレッスンを再開したあーちゃん。しかし、レッスンに行ったのかどうかすら忘れてしまうように……。そして、毎週通っている注射も同じように忘れてしまっているようで、もう自己管理ができなくなってきていることを痛感しました。相変わらず、通院帰りにケーキを食べたがるあーちゃん。体のためにもやめるように言っても、おなかが空いちゃったと……。おなかが空いているなら、軽食にすればいいと言っても断固拒否。そして、今度はレジ横にあるスイーツに手を伸ばすあーちゃん……。そんなとき、先日渡した家族アルバムがバッグの中に入っていることを発見!しかし、一緒に見ていると、何にも覚えていない様子……。※メラニンくん:あーちゃんの孫そして、やはり自分の姿しか目に入らないようです。あーちゃんの中では、孫は小学生くらいで成長がストップしているようです。いつものように、通院の帰りにあーちゃんと一緒にお茶をしましたが、すり足で歩いていて足元が不安……。そして、何度止めてもやはり甘いものを食べたがります。おなかが空いているなら、軽食のほうがいいのでは? と提案しても、断固拒否です。それでも、糖尿病のあーちゃんに甘いものを食べさせるわけにもいかないので、仕方なく飲み物だけ注文していると、レジ横にあるスイーツを買おうとしていて……。手を変え品を変え、なんとか甘いものを食べようとする姿に、困惑してしまいます。その日、あーちゃんのカバンの中に、この前渡したアルバムが入っていたことに気付きました。あーちゃんが楽しみにしていた、孫の大学合格を祝う会の写真が入っているアルバムです。しかし、写真を見てもいつのことか思い出せない様子。あーちゃんの中では孫は小学生のまま止まっているらしく、皆の顔がわかるうちに楽しい思い出を……というのは、意味がないのかも??--------------これだけいろいろなことを忘れていても、通院帰りは甘いものを食べる! という流れが忘れられていないのは不思議ですね。毎回いろいろな手で甘いものを食べようとされると、そのたびに止めないといけない家族も大変そうです……。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ワフウフ昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。2023年4月、書籍「アルツフルデイズ笑いと涙の認知症介護」発売。
2024年03月18日認知症は高齢者がなるもの、というイメージを持っている人が多いですが、若い人でも認知症になるケースはあります。それが「若年性認知症」です。また、認知症自体も、原因によってもいくつかの種類があり、症状や対処法が異なります。今回、きくち総合診療クリニック理事長・院長の菊池大和先生に、認知症の種類と、認知症になりやすい人などについて聞きました。教えてくれたのは…監修/菊池大和先生(医療法人ONEきくち総合診療クリニック理事長・院長)地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。「4大認知症」の特徴と症状認知症は発症した原因によりいくつかの種類に分類されますが、その中でも多く見られる4つの認知症を「4大認知症」と呼びます。1、アルツハイマー型認知症日本人に最も多い認知症で、全体の70%弱を占め、女性に多く見られます。原因は、アミロイドβ(ベータ)などのたんぱく質が何らかの要因により、長い年月をかけて脳にたまってしまうこと。それにより、脳が萎縮し、認知症が引き起こされます。症状は、記憶障害(もの忘れ)から始まることが多く、少しずつ時間をかけて進行していきます。文字を読む・書く・話す・理解することが難しくなったり、物や人の顔などが認知できなくなったりして、日常生活に支障を来たします。認知症は病気の名前ではなく、病気によって引き起こされる症状の総称です。一方、アルツハイマー病は記憶や行動に問題を起こす脳の病気で、認知症を引き起こす代表的な病気の1つ。アルツハイマー病が原因で引き起こされた認知症を、「アルツハイマー型認知症」と呼びます。2、血管性認知症認知症の20%を占めるのが、血管性認知症です。脳梗塞や脳出血といった脳血管障害が原因で、脳の血液循環が悪くなり、脳細胞が破壊されることで引き起こされます。男性に多く見られます。症状は脳血管障害を起こした場所によって異なり、もの忘れや記憶障害、判断力障害、歩行障害など多岐に渡ります。手足のしびれや麻痺、感情のコントロールができないなどの症状を伴う場合もあります。症状には波があり、認知機能はまだらに低下していきます。3、レビー小体型認知症脳にレビー小体というタンパク質がたまることで、神経障害が引き起こされる認知症です。症状として、実際には存在しないものが見える「幻視」や、手足が震えて転びやすい、歩きにくいなどのパーキンソン症状、睡眠中に夢を見て大声を出すなどがあるのが特徴です。調子の良いときと悪いときを繰り返していたかと思うと、急速に進行することもあります。4、前頭側頭型認知症脳の約4割を占める前頭葉と側頭葉の神経細胞が変性し、徐々に進行する認知症です。認知症の中で唯一、指定難病(患者の医療負担を軽減するため、医療費助成制度の対象としている難病)を受けています。初期には、ぼんやりする時間が増えたり他人への興味がなくなったりします。進行すると、今までの人格とは著しく異なる行動を取ったり、同じ行動を繰り返したり、言語がしゃべれなくなるなど、さまざまな症状が見られます。65歳以下で発症する「若年性認知症」65歳未満で認知症を発症した場合、高齢者の認知症と区別して「若年性認知症」と呼びます。全国の若年性認知症の人の数は推計で3万5700人。人口10万人当たり50.9人となります。若年性認知症で一番多いのは血管性認知症で、次がアルツハイマー型認知症。前頭側頭型認知症も高齢者の場合に比べて割合が高くなっています。女性より男性に多く、その理由は、男性のほうが生活習慣病(高血圧、脂質異常、糖尿病)が多く、脳血管障害(脳出血、脳梗塞)が多いためと考えられます。若年性認知症の人の多くは現役で仕事や家事をしているため、認知症になるとそれらに支障が生じます。しかし、本人や配偶者はそれが認知症によるものだとは思わず、診断や治療が遅れて認知症が進行してしまうケースが少なくありません。年齢に関係なく誰でも認知症になる可能性はあると認識し、気になる症状があるときは、早めに適切な治療を受けること大切です。認知症になりやすい人ってどんな人?「認知症は遺伝するのでは?」と不安に思う人が多いですが、遺伝子が関係する認知症はたった10%以下。ほとんどの認知症は、遺伝とは関係なく誰でも発症します。近年の研究では、認知症は生活習慣や環境が関わっていることがわかっています。認知症を引き起こしやすい生活習慣・環境を知っておきましょう。NG習慣1:偏った食事が習慣になっている栄養バランスの悪い食事は、体調に大きく影響します。特に過剰な塩分や高脂質な食事は高血圧の原因になり、高血圧は脳梗塞や脳出血を引き起こしやすくなります。結果として、脳血管性認知症になりやすくなると言えます。また、過剰な糖分は糖尿病を引き起こすことがあります。糖尿病はアルツハイマー型認知症の原因となるアミロイドβの蓄積を進行させるので、脳血管性認知症になりやすくなります。適度にお酒を楽しむ程度なら問題はありませんが、過度の飲酒はアルコール依存症とともに「アルコール性認知症」を引き起こす原因になります。アルコールを過剰に摂取することで、栄養を吸収しにくくなり、脳の萎縮や機能低下を招いて認知症へとつながるのです。また、脳梗塞などの脳血管障害を引き起こして認知症へとつながる場合もあります。NG習慣2:運動不足が続いている運動不足になると、筋力が低下します。すると活動量が低下して脳への刺激が減り、認知症のリスクを高めます。ウォーキングやストレッチ、手足を動かすなど軽い運動でも十分脳への刺激になりますので、何歳になっても適度に体を動かすことを心がけることが大切です。NG習慣3:睡眠不足の日が多いアルツハイマー型認知症は、脳におけるアミロイドβなどのタンパク質の蓄積が原因で発症しますが、アミロイドβは夜間の睡眠中に脳から血液中に排泄され、肝臓に運ばれて無毒化されます。睡眠不足になると、この排泄が低下して蓄積しやすくなるため、アルツハイマー病になりやすいと考えられています。NG習慣4:たばこを吸うたばこを吸うと、ニコチンの血管収縮作用により血液の流れが悪くなります。すると脳への酸素が供給されなくなり、脳の神経細胞がダメージを受け、認知症を引き起こす恐れがあります。NG習慣5:人と会ったり話したりすることがほとんどない例えば、定年になって仕事を辞めたり、子どもが自立して夫婦2人だけになった後、家に引きこもって運動もせず、誰とも会わない生活をするようになった人が、認知症を発症するケースは珍しくありません。これは、こうした生活により脳への刺激が極端になくなり、脳が萎縮して認知症が引き起こされると考えられます。認知症は初期段階で適切な治療を受ければ元に戻れる!認知症の約70%を占めるアルツハイマー型認知症には、必ず2~3年ほどの前段階があります。それを「軽度認知障害」と言います。軽度認知障害の代表が「記憶力の低下」です。最初は本人がもの忘れを自覚することもありますが、徐々に自覚が薄れていきます。また、今まで興味のあったことに無関心になったり、情緒不安定になったりもしますが、日常生活は送れるのが特徴ですこの軽度認知障害の段階で生活習慣の改善や運動をすれば、50%の方が元に戻れます。その後の段階であっても、できるだけ早く治療を始めることで、進行のスピードを遅らせることができるのです。認知症は早期発見、早期治療することがとても大切。それによってその後の生活が大きく変わることを知っておきましょう。まとめアルツハイマー病型認知症は長い年月をかけて脳にタンパク質がたまって発症します。つまり「高齢者になってから気を付ける」のでは遅く、30〜40代のときから生活習慣を見直すことが予防に大きくつながるのです。上の「認知症になりやすい人」の生活習慣に1つでも心当たりがある人は、今から改めて、認知症になりにくい体を作っていきましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/かきの木のりみ4つの編集プロダクションで紙媒体の編集をしつつWebの学校に通い、Webと紙両方の編集に携わるようになって約20年。スポーツは観るのもやるのも好きなのだけど、最近はすっかり観るほうに……。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/監修/菊池 大和 先生医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長。地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
2024年03月17日依存症等の治療を行う株式会社ASC(所在地:愛知県名古屋市熱田区)は、「性依存症・性嗜好障害」の方に向けた治療(認知行動療法)ができる新サービス「性依存・性嗜好障害オンラインプログラム」の提供を4月12日(金)に開始します。「性依存・性嗜好障害オンラインプログラム」URL: あつた白鳥クリニック■提供背景プログラムの提供元である医療法人彩心会あつた白鳥クリニックでは、毎週10人以上の性依存症の方が集団療法に参加しており、参加し続けることで多くの方が再発なく生活しています。性依存症は、適切な治療を行っていくことで、再犯リスクを大きく減らすことができます。再発を予防し、新たな被害者を出さないためには、長く治療の場につながっていることが大切です。ASCによるオンラインプログラムでも、新たにフォローアップを充実させ、長く治療につながれるプログラムを提供します。■サービスの特徴*再発防止モデル性依存症の再発予防に効果的がある認知行動療法を元にした治療を行います。自分のものの見方や行動の傾向を見つめ、知識やスキルを学ぶことを通して自分なりの再発防止プランを作成していきます。*グループ・プログラム治療セッションは5人ほどのグループで行います。他の方の意見や考えを知ることで、自分一人ではなかなか気づけなかったことに気付けたりします。こうすることで再犯予防効果が高まります。*フォローアップ・プログラム再発防止プランは、1度作成するだけでなく、改良を加えていくことでより高い再発予防ができます。本プログラム修了後も、フォローアップをグループ形式で行っていくことで、より効果的な予防プランを作り、実生活に生かしていくことができます。*司法領域のサポート痴漢や盗撮等で送検された場合に、適正な処遇を得られることを目指して裁判等で必要な治療計画書や意見書の作成、出廷なども行います(別途、費用がかかります)。■ご利用の流れ電話での無料相談を行い、初回カウンセリングの日程をお決めいたします。初回カウンセリングを行ったあと、本プログラムにお申込みいただきます。本プログラムはZoomを使って、すべてオンラインで行います。■サービス概要サービス名: 性依存・性嗜好障害オンラインプログラム提供開始日: (1)2024年4月12日(金)~(2)2024年5月11日(土)~提供時間 : (1)平日 毎月2・4週目に実施 18:30~20:00(2)土曜 毎月2・4週目に実施 10:00~11:30場所 : Zoom料金 : 145,200円(税込)/[全12回+フォローアップ6か月]申込み方法: ホームページまたはお電話にてお申込みください。URL : ■会社概要商号 : 株式会社ASC所在地 : 〒456-0035 愛知県名古屋市熱田区白鳥3丁目10-19 BLG白鳥2F事業内容: 各種依存症に対するオンライン治療・心理教育URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】あつた白鳥クリニックTEL: 052-671-1555お問い合わせフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月14日母方の伯父(母の兄)が認知症になり、介護が必要な状態になりました。メディアなどで認知症という言葉は知っていましたが、見るのとやるのとでは大違いでした。認知症は進んでも伯父の体は元気で、介護には気力に加えて体力も必要だということを、身をもって知った私の体験談です。少しずつおかしくなっていく伯父最初に伯父の異変を感じたのは、会話の中で少しずつズレが生じてきたときです。質問に対する答えが要領を得ておらず、求めた回答が得られません。ただ、伯父はもともと口数の多い人ではなかったので、そのときはさほど気にもならず、そのまま時間がたちました。しかし、会話のキャッチボールができないことが増えるにつれ、認知症の疑いは強くなりました。正常に会話ができる時間と、そうでない時間のバランスが変わってきて、「おかしいな」と感じることが増えたのです。病院へ連れ出すのもひと苦労伯父は頑固で、病院に行くのを嫌う人でした。心療内科などに連れて行くのは簡単ではなく、なかなか病院に行く話は切り出せませんでした。そうしているうちに少しずつ言葉や行動が乱暴になり、怒鳴り散らす場面が増えてきました。暴れ出すとひとりで押さえるのも難しいため、介護士さんに相談することに。さすがにもう家で介護をするのは難しいと判断し、なんとか伯父を病院に連れて行くことに決めました。病院で暴れる伯父私ひとりでは心細いので、従妹と2人がかりで伯父を病院へ連れて行くことに。伯父の家はきれい好きの伯父からは想像できないほど散らかり、異臭もありました。私たち2人が部屋に入るなり、「座ってこのテレビ番組を見ろ!」と怒鳴られました。テレビ番組の内容とは違うことを大きな声で話し続け、会話になりません。伯父が信頼している医師の名前を出し、今から病院に行かなければいけないことを伝えます。何とか納得した伯父を病院に連れて行きましたが、待合室でも大きな声で怒鳴っていました。医者の診察を受ける際は同席して伯父の症状を伝えましたが、医師にも怒鳴るなどあまり会話にはなりませんでした。暴力的なこと、清潔を保てていないこと、会話ができないことなど総合的に判断し、そのまま入院することになった伯父。寂しさもありましたが、正直少しホッとした気持ちになったことは否定できません。帰りの車中で元気だったころの伯父の姿を思い出して、涙が出そうになりました。まとめ伯父の介護を通じて感じたのは、家族の介護には限界があるということです。周りの協力を得ても、どうしようもないときもあります。まずは医師や専門家に相談したり、病院や施設を頼ったりすることも必要だと感じました。変わっていく伯父を見ていると、昔の元気な姿を知っているだけにいろいろな感情が湧いてきます。それでも、「伯父のためだ」と割り切ることで、気持ちにも整理をつけることができました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。文/ケニヨン ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ウーマンカレンダー編集室40歳を過ぎて心と体の変化に戸惑い、悩むオトナ女子を応援するメディア「ウーマンカレンダー」の編集室です。オトナ女子がおこなっているコスパ良し!時短!ズボラでもできる!リアルなアンチエイジング情報をお届け。医師解説の記事も満載!
2024年03月11日同じ話を繰り返す、財布が小銭でパンパンになっている、外出先から戻れなくなるなど、いろいろなサインがあるといわれている認知症。私の義母が認知症になり始めたころの壮絶な体験が、それを知るきっかけになりました。見逃していた認知症のサイン私と夫が住む家から駅1つ離れたところに義母は住んでいました。夫の実家でもあり、戦後間もなく建てられた古い家でした。そのころ義母は70代半ばでしたが、病気らしい病気もなく、とても元気でした。しかし徐々に「何かがおかしい」と感じることが増えました。同じ話を何度もしたり、大量に小銭が入ったビンがいくつもあったり。今思えば認知症のサインだったようなのですが、当時の私は知識がなく、加齢による症状だろうと思い込んでいました。大量の生ゴミとコバエの中で…義母が明らかに変だと気付いたのは、ある夏の日でした。私ひとりで義母宅を訪ね、いつものように「こんにちは!」と玄関を開けた瞬間、何とも言えない異臭がしたのです。そして、家の中をコバエが大量に飛んでいました。「どうしたんですか!」と私はびっくりして尋ねましたが、義母は平気な顔。「ものすごい臭いですよ。何があったんですか」と聞いても、義母は「においなんかしない」と言うのです。見ると、台所の奥にゴミの入った袋がたくさんたまっていました。そこにはコバエが大量にたかっています。気味が悪いとか言っている場合ではない……「とにかくこのゴミを処分しなければ」と思ったことを覚えています。幸い、その日はゴミの収集日ですぐに処分できました。その後は、殺虫剤でコバエを退治しました。「においはまだ残っているけどゴミは処分したし、すぐ元通りになるだろう」と、そのときは思いました。しかし、義母がゴミの出し方や収集日がわからなくなっていることに気付いたとき、初めて「認知症」という言葉を意識することになりました。ゴミを処分したのにまだ異臭が!?次の日、今度は夫と訪ねてみたら、なぜかまた異臭と大量のコバエが! 「昨日ちゃんと処理したはずなのになぜ?」と戸惑いつつ、どこかにまだゴミがあるに違いないと、夫と2人で異臭の発生源を探しましたが、見つかりません。義母は相変わらず「私は知らない。においなんかしない」と言い張ります。10分ほどたったとき、夫が突然「もしかしてここか!?」と声を上げました。夫が指さした先は台所の床下です。義母が住む古い家は、台所の一部の床板が外れる仕組みになっていました(今でいう床下収納)。何十年も使ってなかったらしいですが、昔はお酒などを入れてあったそうです。夫自身もほとんど触ったことがないというその床板を、2人で持ち上げて剥がしました。すると予感的中。所狭しと生ゴミの袋が詰め込まれていました。そこには、コバエの大群ができていたのです。まとめそれから約1カ月後、義母を連れて脳神経外科を受診したところ、アルツハイマー型認知症(脳の神経細胞が減り、脳が小さく萎縮することで症状が現れる認知症)と診断されました。あとから知ったことですが、アルツハイマー型認知症は嗅覚が低下するそうです。それもかなり早い段階から、もっと言えば認知症になる何年も前から嗅覚の低下は始まるとのこと。早い段階で認知症を発見することができれば、それだけ症状の進行を抑えることにつながることを知り、今後の参考にしたいと思いました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/菊池大和先生(医療法人ONEきくち総合診療クリニック理事長・院長)地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。文/高井かおるイラスト/sawawaウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ウーマンカレンダー編集室40歳を過ぎて心と体の変化に戸惑い、悩むオトナ女子を応援するメディア「ウーマンカレンダー」の編集室です。オトナ女子がおこなっているコスパ良し!時短!ズボラでもできる!リアルなアンチエイジング情報をお届け。医師解説の記事も満載!
2024年03月07日日本の認知症患者は年々増えていて2025年には675万人〜730万人、65歳以上の高齢者のおよそ5人に一人が認知症となることが、平成29年版高齢社会白書(*1)や内閣府、厚生労働省等で予測されています。認知症は自身がなっても、家族がなっても心配な点が多い病気です。今回は、それぞれの立場になった場合の認知症に対する意識について調査しています。*1:平成29年版高齢社会白書介護してもらう側になった場合について考えた事はある?あなたが中等度認知症の診断を受けた場合、介護してくれる人はいますか認知症は加齢と共に発症率が高くなるため、若年層にとっては非現実的な質問だったかもしれません。自身が中等度認知症の診断を受けた場合、介護者が「いる」と回答した人は37%、「いない」は36%、「わからない」は27%でした。世代別でみると、20代未満では「わからない」の回答が最も多く41%、認知症について現実的に考えづらいことがうかがえます。また、40代や50代では介護者が「いない」と答えた回答が40%でした。40代や50代は子どもは自立していない、親は介護が必要という人が多い層であることが予想されます。こういった背景から、自分が介護される側になった時に「介護者はいない」と答える人が多かったのかもしれません。身近だからこそ、迷惑をかけたくないと思う人が多い傾向にあなたが中等度認知症の診断を受けた場合、最も不安に感じる事を選択してください自身が中等度認知症の診断を受けた場合、最も不安に感じていることで回答が多かったのは「家族に迷惑をかける事」49%に。次に「自分自身が分からなくなること」20%、「生活していけるかどうか」13%という結果でした。 自分自身の事ではなく、家族への負担について不安に思う人が多いようです。中等度の認知症になると自分一人で日常的な動作が難しくなってくるので、介護や介助が必要になってきます。そういった時に頼れるのが一番に家族ですが、身近だからこそ迷惑をかけたくないと思う人が多いようです。「他」を選択した人の回答・周囲からみた自身への評価や視線(36歳女性)・終活ができるかどうか(38歳男性)・認知症中等度の症状に至るまでに資産整理ができるかどうか(53歳男性)・大切な人を忘れること(33歳女性)パートナーが中等度認知症になった場合、「自宅と施設を併用」が多い傾向配偶者またはパートナーが中等度認知症と診断された場合、どのような生活スタイルを希望しますか配偶者やパートナーが中等度認知症になった場合、「自宅と施設を併用」を希望する方は51%でした。 次に「同居」が29%、「専門施設に預ける」が18%でした。平成22年(2010年)国民生活基礎調査(*2)によると認知症患者と同居している方が64.1%で最も多く 「同居」の主な介護者の続柄は「配偶者」が25.7%で最も多い結果になっています。 認知症の方と同居するということは、同居する家族が介護や介助をするということは必然です。 そういった負担が一番に配偶者にかかることを考えると一定の距離を置きたいと思う方が多いのかもしれません。*2:平成22年国民生活基礎調査「他」を選択した人の回答・自宅で助けてもらいながら介護する(60歳女性)・具体的な想定はできていません(46歳女性)・世帯分離して市に預ける、自分の人生を犠牲にしてまで尽くそうと思えない(25歳女性)パートナーの両親との同居を希望しない女性が多い傾向に配偶者またはパートナーの両親が中等度認知症と診断された場合、どのような生活スタイルを希望しますか配偶者やパートナーの両親が中等度認知症と診断された場合の希望生活スタイルは、 「専門施設に預ける」が40%、「自宅と施設を併用」が37%、「同居」が15%の順番に回答が多い結果となりました。男女別でみると女性は「専門施設に預ける」が46%で回答割合が多いのに対し、男性は「自宅と施設を併用」37%の回答が多い結果となりました。また同居を希望する男性が22%に対し、女性は8%という結果でした。 女性が家事や育児など家のことをするという社会的風潮は現在もあります。 そういった背景から、同居を希望しない女性は多いのかもしれません。調査概要調査内容:認知症に関するアンケート実施対象:V-NET会員とアンケートモニターサイト閲覧の非会員実施方法:V-NET会員への告知とアンケートモニターサイトへの掲載実施期間:2023年12月11日(月)〜2024年1月10日(水)有効回答数:2,622票(男性:1,362名、女性:1,260名、12〜90歳 / 平均年齢46.9歳)調査結果掲載ページ:ヒューマンリンク(マイナビ子育て編集部)
2024年03月05日お笑いコンビ・ココリコの遠藤章造の妻・まさみさんが3日に自身のアメブロを更新。花粉症による不調とともに感染症が現れたことを明かした。この日、まさみさんは次男・歌楽(うた)くんについて「先週、額をケガした」と明かしつつ「ケガをしたのを忘れたの!?ってくらい元気です」と様子を報告。「またケガされたら、、、って考えたら何をするにもヒヤヒヤしちゃう」と述べるも「今日みたいに天気が良い日は外に行きたがる」と悩ましい様子でつづった。続けて、自身について「花粉症のせいで抗アレルギー薬、ステロイド服用しても具合悪くて」と説明し「おまけに疲れや心配事からか?口唇ヘルペスまで発症」と告白。「我が家はパパ以外は子供たち2人も重度の花粉症」と息子達も花粉症を発症していることを明かし「薬を飲ませていても鼻水、くしゃみ、目が痒いと騒いでいます」とつづった。また「花粉がすごいからまたカユカユになっちゃう」といい「今日は室内で遊ぼうっていったら『こうやって公園に行ったら鼻痒くならないから大丈夫だよー』って」とティッシュを鼻に詰めた歌楽くんの姿を公開。「確かに!!気持ちは伝わるよ」と述べ「このまま公園に行く勇気を褒めたい」とお茶目にコメントし、ブログを締めくくった。
2024年03月04日現在施設に入所している80代後半の父は、75歳のときに体調を崩しMRI検査を受けたことをきっかけに初期のアルツハイマー型認知症と診断されました。あまりに唐突なことで今ひとつ現実を受け入れられなかった私たち家族でしたが、今後のことを考えるとしなければならないことが山積みでした。服薬開始と要介護認定まず、「ごく初期の段階なので今でしたら薬でアルツハイマーの進行を遅らせることも可能かと思われます。どうされますか?」と医師から提案があり服薬することとなりました。また、そのころ父は「デイサービス(食事や入浴など日常生活上の支援や生活機能向上のための機能訓練などを受けられる施設)へ行きたい」と言うようになりました。理由はそれまでお付き合いのあった近所の方たちが通われていることを知ったからです。定年後は自治会などの活動を通して人付き合いも頻繁にありましたが、数年前より一緒に活動されていた方たちの高齢化もあり、段々とそれらの活動から遠のき、家に引きこもるようになっていました。それが寂しかったのか、父もデイサービスに行けば友人ができるかもと期待をしていたようです。医師からも「他人と関わりを持ったり、適度な刺激を受けたりすることは認知症の方には良いことですよ」とアドバイスをいただき、メインの介護者となる母にも父をデイサービスに通わせるという方向で話を進めました。デイサービスを利用するには要介護認定を受け、ケアマネジャー(居宅支援事業所:要介護者の在宅介護に関する相談や計画、連絡・調整を総合的に引き受ける事業所)を決定し、ケアプランを作成してもらう必要があります。そこで、住所地を管轄する地域包括支援センター(高齢者と高齢者を支える人をサポートする拠点として設置された施設)へ相談に行き、要介護認定を受けられるかどうかを決定するために認定審査を受けることとなりました。ケアマネジャー決定!?数日後、市から派遣された調査員の方が認定審査に来て、それから約1カ月後に市から介護保険証が届き、「要支援1」の判定が出ました。次にケアマネジャー(居宅支援事業所)を決めることとなるのですが、ここで父が周囲を驚かせる行動に出たのです。介護認定さえ出ればデイサービスに行けると思っており、旧知の方が多く通っている近所の介護施設に「私をここのデイサービスに通わせてほしい」とひとりで直談判に行ってしまったのでした。後に知ったことですが、その施設で父のことを知る近所の方が働かれていて、幸いその方が窓口で騒いでいる父に気付き話を聞いてくださったそうです。その方は、デイサービスを利用するにはケアマネジャー(居宅介護事業所)を決める必要があることを説明してくださり、「今すぐ通いたい」の一点張りで話の通じない父をなだめて、担当者に話をつなげてくださったのでした。その後、担当の方から母宛てに電話があり「こちらの施設には居宅介護支援事業所もありますので、よろしければケアマネジャーを引き受けさせていただくことも可能です。デイサービスの利用については、ケアマネジャーが決まり次第、一度ご本人様ご家族様とお会いしてから調整させていただくという方向でいかがでしょうか」とのお話がありました。いざ! デイサービスへこのような経緯で、担当のケアマネジャーさんが決まりました。デイサービスの利用に向けてプランを作成していただく際に「Yさん(父の名前)の場合、身体的には自立(介助の必要がない)、認知症もまだ初期の段階ですよね。私どものデイサービスは介護度の高い方が多く通われていて、会話を楽しむとか、友人作りとなると難しいかもしれません。よろしければ他のデイサービス事業所を検討してみませんか?」とのお話がありました。しかし「いや、俺はそちらのデイサービスに行きたいんだ」とまたしても一点張りの父。ケアマネジャーさんも一度言いだしたら聞かない父の性格をすぐに見抜き「それでは、お試しに週1回通ってみましょうか」となりました。が、結局3カ月後には父の意思により利用終了となりました。ケアマネジャーさんが言われた通り、自分が望むようなコミュニケーションを取れる方との出会いは難しかったようです。「それでしたら今度は身体機能を維持するためにリハビリ中心の半日型のデイサービスに通ってみませんか?」と提案していただき、そちらは要介護度の低い方が多く、利用者同士の関わりもあり、体を動かすことが好きな父にとって居心地がよかったようで数年間お世話になりました。まとめ認知症と診断されてから介護サービスにつながるまでに、いくつもの手続きがあったり、さまざまな職種の方と会ったり、用語、介護保険の制度を理解していかなければならなかったりして、大変なことがたくさんありました。実体験として、介護が必要となったときにはまずは「住所地を管轄する地域包括支援センターへ相談!」が良いなと思いました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/菊池大和先生(医療法人ONEきくち総合診療クリニック理事長・院長)地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/ブルームーン(53歳)30代でシングルマザーになり、50代で再婚。
2024年03月04日認知症は現在、治療で進行を遅らせることはできても、治すことはできません。でも、初期の段階で適切な治療を受ければ、認知症に進まず元の状態に戻れることを知っていますか? 認知症にじょうずに対処するには、正しい知識を知って早期発見・早期治療をすることが最も効果的。きくち総合診療クリニック理事長・院長の菊池大和先生に、私たちが知っておくべき基本知識を聞きました。教えてくれたのは…監修/菊池大和先生(医療法人ONEきくち総合診療クリニック理事長・院長)地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。そもそも「認知症」とは?認知症とは病気の名前ではなく、症状の総称です。人は、何らかの原因で脳の神経細胞が死んでしまうと、物事を覚えたり判断したり、行動したりすることができなくなっていきます。そうして社会生活に支障をきたした状態を、「認知症」と呼びます。日本の認知症高齢者の数は、2012年で462万人と推計されており、2025年には約700 万人、65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症になると予想されています(※)。※出典:厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(概要)」認知症の原因原因によって大きく4つに分けられる認知症になる原因は300以上あると言われ、その原因によって4つの種類に分けられます。認知症の中で最も多いのが「アルツハイマー型認知症」で、全体の70%弱を占めます。原因は、脳内の老廃物であるアミロイドβ(ベータ)などのたんぱく質が、異常に蓄積してしまうこと。それが神経細胞を破壊し、脳が萎縮することで発症します。次に多いのが「血管性認知症」で全体の20%弱です。脳出血や脳梗塞などが原因で脳の組織が破壊され、引き起こされます。その他、脳にレビー小体というたんぱく質のかたまりができることで引き起こされる「レビー小体型認知症」と、前頭葉や側頭葉の神経細胞が変性するなどして進行する「前頭側頭型認知症」を加えた4つを「4大認知症」と呼びます。認知症の症状症状の現れ方には段階があります。ここでは、最も一般的なアルツハイマー認知症の症状について見ていきましょう。ポイント1:初期段階=軽度認知障害認知症というと、徘徊したり、家族の名前も憶えていないような状態を想像しますが、いきなりそうはなりません。認知症には必ず前段階があり、それを「軽度認知障害」と言います。この期間が2~3年あり、まず「記憶力の低下」が起こります。最初は本人がもの忘れを自覚することもあります。今まで興味のあったことに無関心になったり、情緒不安定になったりもしますが、日常生活は送れている状態です。人は誰でも年を取れば、もの忘れが増えます。思い出したいことがなかなか思い出せなかったり、記憶力が低下したりもします。すると「このまま認知症になるのでは?」と不安に思う人もいるでしょう。しかし、これらは加齢によるもので、認知症とは異なります。認知症のもの忘れは、食事したことそのものを忘れてしまう、駅から家に帰る道がわからなくなるなど、ある体験を丸ごと忘れてしまい、日常生活に支障を来たすのが特徴です。ポイント2:中期段階中期段階は4~5年あります。日常生活に支障が出てくる期間で、家族が一番介護が大変な時期になります。物の場所がわからない、食べたことを覚えていないということが起き、夕飯を何度も食べたり、買い物に行って帰って来られない、昼夜逆転して夜眠れない、徘徊(はいかい)、幻聴、幻覚、失禁などが見られます。ポイント3:後期段階後期段階は、何もできなくなります。食事、着替え、排泄、入浴は、やり方がわからないため本人は動けません。興味もなくなります。家族に「あなた、誰?」と言うのもこの時期です。もしかして認知症かも、と思ったら認知症は初期段階(軽度認知障害)で生活習慣の改善や運動などをすれば、50%の人が元に戻れます。つまり、早期発見・早期治療がとても大切なのです。家族の様子に少しでも違和感や不安を感じたら、迷わずかかりつけ医に相談しに行きましょう。認知症の検査をし、異常がなくても定期的に通院して、主治医に自分の状態を知ってもらうと安心です。内科などのかかりつけ医を持っていない場合は、脳神経内科や脳神経外科、認知症外来などで診てもらうと良いでしょう。認知症の治療方法は?認知症の治療には、「薬物治療」と「非薬物治療」があります。ただし、認知症を完治させる治療法はまだわかっていません。現在の治療は、あくまで症状を緩和したり、進行を遅らせたりすることが目的です。方法1:薬物治療薬を服用する治療です。症状によっては、抗精神病薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、睡眠薬などが使われる場合もあります。2023年発売の最新治療薬「レカネマブ」とは、認知症の最大の原因であるアルツハイマー病の原因物質・アミロイドβに働きかけ、除去して減らす作用が認められ、進行を抑えるとされている世界初の治療薬です。2023年12月より発売され、保険適用になりました。この薬の対象となるのは、軽度認知障害や早期の認知症と診断された人で、専門的な検査などが受けられる医療機関でのみ投与が可能です。なお、体重によって投与量が変わるため、価格は個人で異なります。方法2:非薬物治療薬物を用いないアプローチで、ストレッチや簡単な運動をしたり、脳を活性化させる回想法や音楽療法など、症状などによってさまざまあります。理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの専門家の指導のもとでおこないます。家族が認知症になったらときの対応は?できるだけ寄り添いましょうどのような症状が出ているかで対応は異なりますが、基本的な心構えは同じです。認知症になった家族の立場や気持ちに、できるだけ「寄り添う」ことがとても大切です。ポイント1:自尊心を傷つけない認知症による行動や発言を否定したり、何もできないからと赤ちゃん扱いしたりするのは、認知症の人の自尊心を大きく傷つけます。すると自信をなくしたり、心を閉ざしたりして、さらに症状が進行してしまう場合も。認知症になっても、プライドや自尊心は残っています。自尊心を傷つけず、尊重することが最も大切なポイントです。ポイント2:本人のペースに合わせる認知症になると、思考力や動作が遅くなるため、1つのことをするにも時間がかかります。それでも、ゆっくりやればできることが多くありますので、イライラして急かしたりせず、本人のペースに合わせましょう。ポイント3:つらくなったときは専門家を頼る認知症の症状によっては、介護者が身体的・精神的な負担を抱え、疲労してしまう場合もあります。家族が倒れてしまっては、元も子もありません。今はさまざまな介護支援サービスがありますので、じょうずに活用して介護の負担を減らしましょう。それでもつらくなったら、専門家や施設に頼ることも大切。距離を取ることで、認知症の方も介護者も気持ちが落ち着き、関係が良くなることもあります。まとめ認知症の基本知識を、菊池先生に教えてもらいました。認知症にも種類があるなど、意外と知らなかったことも多いのではないでしょうか。認知症を予防するためにも、また、認知症の家族と安心して暮らしていくためにも、正しい知識を身につけることが大切です。取材・文/かきの木のりみ4つの編集プロダクションで紙媒体の編集をしつつWebの学校に通い、Webと紙両方の編集に携わるようになって約20年。スポーツは観るのもやるのも好きなのだけど、最近はすっかり観るほうに……。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/監修/菊池 大和 先生医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長。地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
2024年02月29日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。ワフウフさんたち姉妹は、母・あーちゃんの付き添いが終わると、その日にあったことを情報共有しています。そこで気付いたのが、付き添う人によって状態が大きく異なること。わりとはっきり物を言う姉・なーにゃんといるときは、怒られないように緊張しているのか、しっかりしていることが多いようです。素の状態が良いのか、少しくらい緊張していたほうが良いのか、その答えは誰にもわかりません……。いつものように通院前日の確認メールを送ったワフウフさん。メールの最後に「朝一番で行こうね」と書いたところ、あーちゃんから電話がかかってきました。「朝一番って何時……?」と心細そうな声で聞いてきます。ゆっくり説明して、なんとか理解できたようですが、ワフウフさんは時間の感覚が狂ってしまったのかも? と心配になってしまいました。 ようやく実現した押し入れチェック! この日、押し入れをチェックしに実家へやって来ました。最初にチェックしておきたいのは電子レンジが使えるかどうか……。 無事にクリアです。 覚悟を決めて押入れを開けると……。たくさんの食べ物が! これまで食べなかった菓子パンや惣菜パンも「食事」と言っていました。 とりあえず、押入れの物を居間に移せるように片付けをしました。 そんな娘たちの横で、うれしそうにビスケットを食べ始めたあーちゃん。 ん? さっき食べませんでしたっけ……? 慌てて「さっきもう食べたよ!!」と止めに入ります。 またーーーー!!! ダメだこりゃ……。 やっとチャンスが到来し、姉妹で実家に行きました。お弁当を持参して、あーちゃんに温めてもらえるようお願いしたところ、電子レンジは問題なく使えていて安心。これなら宅配食も選択肢に入れられそうです。 そして、今回は台所を使った形跡もあり、もしかするとその日の状態によって、料理ができることもあるのかもしれません。そして、いよいよ最重要課題だった押し入れチェックへ! 「食事」と言い張る菓子パンや賞味期限切れの食べ物など、いろいろと隠されていました……。衝撃を受けながら片付けをする私たちの横では、あーちゃんは「お昼ごはんの後は、いつもビスケットを食べるのよ」とモグモグ。数分後には、またモグモグ……。その様子を見て、こうやっていつも食べているのかと、姉妹で納得してしまいました。 --------------以前にも押し入れに食べ物を隠していたあーちゃん。念願の押し入れチェックでは、賞味期限が切れたものや高カロリーのものなど、口にしないでほしいものがあったようですが、無事に片付けられてよかったですね。でも、新たな問題点が出てきてしまい、離れて暮らしていることの課題も出てきそうですね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月28日鼻や目などに症状が現れ、つらい花粉症。『季節性アレルギー性鼻炎』の一種で、人によって原因となる花粉の種類はさまざまです。スギやヒノキなどの花粉が飛散する、春に症状が現れる人が多く、対応に難渋しているでしょう。『よく想像される花粉症と実際の花粉症』イラストレーターの、遊ハち(@nemone_2)さんは、よく想像される花粉症の人の様子と、実際の姿についての比較をX(Twitter)に投稿しました。イメージされやすいのは、鼻水やクシャミなどが出る、こちらのような状態でしょう。薬を飲んだり、目薬を差したりする必要があり、対応が大変そうですね。…しかし!世の中には、この状態よりはるかに重症な人たちもいるのです!鼻水が滝のように流れ、虚無の目でティッシュを消費し続ける人の姿がありました…。4時間も何も手につかず、身体の水分が出ていくばかり。つらさの極みを描いたイラストに、「自分はこっちだ~!」と共感した人たちからの声が殺到しています。・誇張なしで後者の状態。やばくてシャレにならない。・花粉が少ない地域に住む人たちが、うらやましくなる時期だ!・1日にティッシュが5箱なくなる勢いです…。・生活の質が最低になるので、医療の力に頼るしかない。・いろいろな治療をしたのに、私は後者なんだよなぁ。花粉症の症状がない、または軽度の人たちは、2枚目のイラストの状態に驚いたことでしょう。花粉症は身近なアレルギーで、軽視されがちですが、『軽いもの』という認識は改める必要があるかもしれません![文・構成/grape編集部]
2024年02月27日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんは、糖尿病の持病があり甘いものを控えなくてはいけません。しかし、病院の帰りにお茶をするといつもケーキを食べようとします……。ワフウフさんたち姉妹がそれを制止すると、口癖のように「甘いものは我慢している!」と言い張るのですが、それは「ごはんの後すぐに食べているから間食ではない」と思っていたからだとわかり、慌てて姉妹で間食についての説明をしたのでした。通院の付き添いを終えると、ワフウフさんたち姉妹はその日にあったことを情報共有しています。そこでわかったのが、付き添いの人によって、あーちゃんの状態が大きく異なること。姉・なーにゃんといるときのほうが、怒られないように緊張しているようです。素がいいのかある程度の緊張は必要なのか、ワフウフさんも悩んでいます。 10年以上も通う病院なのに… 通院前日の確認メールに「朝一番で行こう」と付け加えたところ、あーちゃんから電話が。 いつも朝一番に行っていると説明すると……。 「朝一番」が何時かわからなくなってしまったようです。 落ち着いていつもの通院の流れを確認します。 行く時間はわかったものの、今度は家を出る時間がわからなくなりました。 バスの時間を調べようと時刻表を見ているようですが、そもそも見る時間が違います。 時刻表を見ている意味がないと、ゆっくり説明してみます。 最近、糖尿病の数値が良くないので、気を付けるように言うと……? スラスラと数値を語り始めますが、事実とまったく違うのです。 ちゃんと気を付けるように再度注意しますが……。 またもや自分に都合の良い解釈……! 通院の前日は、あーちゃんに確認のメールを送るようにしているのですが、最近待ち合わせに遅れることもあるので、念のため「朝一番で病院へ行こうね」と付け加えたところ、しばらくして「朝一番って何時……?」と心細そうな声で電話がかかってきました。 時間を伝えると、今度は自分が何時に家を出ればいいのかわからなくなってしまった様子……。そこで、バスの時間を調べようとして時刻表を取り出すも、病院に着いているはずの9時や10時台の時間を見ていて、結局「7時半過ぎに家を出ればいい」と私が言って、やっと安心してくれました。もう10年以上も通院している病院だというのに、流れがわからなくなってしまったようです。 実はここ最近、あーちゃんの糖尿病の数値があまり良くありません。それなのに、本人は数値が下がったと思い込んでいて「先生からも食べるように言われた」と自信満々。先生は、痩せてきているからたんぱく質を増やすようにと言っただけで、甘いものを食べなさいなんてひと言も言っていないのに。あまりにも都合がよ良過ぎる解釈に、説明するのも疲れてしまいます……。 --------------10年以上も続けていることであれば、そう簡単に忘れることもなさそうだと思ってしまいがちですが、認知症は記憶を保持している期間にかかわらず影響が出てしまうようですね。時間の感覚が狂い始めているとすれば、生活リズムも乱れてしまいそうで心配ですね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月27日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんは、一見すると身ぎれいにしているように見えるのですが、よく見てみると同じ服を着続けていたり、季節感がズレているアイテムを使っていたりと、あれ? と思うようなことも。ワフウフさんはそんなあーちゃんを見て、ひとりでできることが少なくなっていくのを感じています。娘たちとランチをしていたときも、あーちゃんからは恒例の「甘いものは我慢しているから!」という発言が。よく話を聞いてみると、どうやら「ごはんの後すぐに食べているから間食ではない」と思っていた模様。姉妹で「食事以外は間食」だと何度も説明しますが、聞くたびに繰り返し驚くだけ……。この調子では、甘いものの制御ができないのは当然です。 人によって症状が変わる!? あーちゃんは、どうやら付き添いの人によって状態が大きく変わるらしいです……。 物事をハッキリと言う姉・なーにゃんといるときは、怒られないように意識してしっかりしている様子。 付き添いの様子を共有していると、姉・なーにゃんは驚きの連続のようです。 そして迎えた通院の日。またあーちゃんは待ち合わせに遅れてしまいました。 理由もコロコロ変わり、説明する様子もしどろもどろ。 そしてこの日、検尿カップをナースステーションに持ち込むというプチ事件が発生。 おしっこを持って歩き回るのをおかしいと思えないなんて、ショックです……。 不思議なことに、あーちゃんは私といるときと姉といるときでは認知症の状態が違うようで、病院の付き添いを終えて情報共有していると、あまりの差に姉が驚くことも少なくありません。姉はどちらかというと物事をハッキリと言うタイプだから、怒られないように緊張しているのか……!? 普段の状態を見るには、私といるときのように素の状態であるほうが良いのかもしれませんが、特に外出しているときは、ある程度緊張してしっかりした状態を保とうとするのも必要なのかもしれません。どちらがいいのか……。この答えを出すのは、なかなか難しそうです。 そしてまたやってきた通院日。あーちゃんはまた時間に遅れてやってきました。診察では頻尿についても相談してみましたが、特に問題ないとのこと。しかしこの日、トイレからナースステーションまで検尿カップを持ち歩くという事件が発生……。おしっこを持ち歩くのをおかしいと思えなかったのかと、かなりショックを受けてしまいました。 --------------付き添う人によって症状が変わるというのは、何とも不思議ですね。待ち合わせの時間に遅れてしまい、中身入りの検尿カップを持って歩くなど、心配な行動も目立つようになってきたようで、より心配になってしまいますね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月26日