米AppleがiOS 8.3のパブリックベータ版を「Apple Beta Software Program」の一部の登録者に対して配布したと、9to5macなど米メディアが現地12日に報じた。これまで同社ではOS Xのパブリックベータ版の提供を行ったことはあるものの、iOSでは初となる。「Apple Beta Software Program」は一部のユーザーに対して、プレリリース版のソフト、アプリ、サービスを試用してもらい、正式リリース版の品質向上を目指してフィードバックを収集する取り組みのこと。同プログラムへの参加者に配布されるのはプレリリース版となるため、不具合が発生する可能性がある。また、プレリリース版は機密情報に該当し、スクリーンショットの公開やプレリリース版の情報をSNS等での公開、同プログラム参加者以外にプレリリース版の画面を見せたり、内容を話したりすることは禁止される。禁止事項が多い一方で、同プログラムへの参加者は、先行して無料で新サービスに触れられるのがメリットだ。ただし、今回配布されたiOS 8.3では、新しい絵文字キーボードの追加、Siriの対応国の拡大、安定性やパフォーマンスの向上、バグフィックスとされ、新機能を目当てにするユーザーにとってはメリットは大きくはなさそうだ。なお、同プログラムに参加するには、「Apple Beta Software Program」でApple IDを登録する必要がある。
2015年03月13日●新MacBookはiPadキラー的な存在にAppleの「Spring Forward」イベントは、最初から最後まで面白かった。飽きることなく、あっという間の90分だった。まず、買えるものならすぐにでもポチりたいと思ったのが新しい「MacBook」。ユーザーを選ぶMacだが、筆者の使い方にフィットする。処理能力が必要な作業とメディア管理にはMac miniがあるため、すでに13インチMacBook AirをほとんどiPadと同じように使っている。常にバッテリー動作で、ケーブルを接続するのは充電の時だけ。データのやり取りは全てワイヤレス。だから、ポート類がヘッドフォンポートとUSB-C×1ポートだけでも全く問題ない。薄くて軽くて、打ちやすいキーボードが付いている理想的なモバイルノートだ。簡単に着脱できるという点では端子をポートに差し込む必要があるUSB-Cよりも、マグネットで引っつくMagSafe電源アダプタの方が扱いやすい。MagSafeでなくなったのは残念だが、「ケーブル1本」をユーザーに強いるのがポイントだから仕方ない。USB-CはUSB規格であり、将来対応する周辺機器が増えることを考えると「PCをUSBで充電できること」のメリットは大きいと思う。これまでAppleはMacのあるべき処理能力の基準を設けて、その範囲でMacBookシリーズをデザインしていた。新MacBookは、そうした基準を一旦ご破算にし、iPhoneやiPadがモバイルの主流になった時代のモバイルノートとして一からデザインし直している。新MacBookのプロセッサは従来のMacBookでは基準を満たしそうにないほど非力であり、代わりに電力効率が良く、ファンレスでポータビリティに優れている。MacBookと名付けられ、見た目もMacBookだが、従来のMacBookとは設計思想が異なるデバイスである。名称を「iMacBook」とかにしても良かったぐらいだ。従来のMacBookシリーズのユーザーから見ると、新MacBookはCPUパワーが犠牲になりすぎている。しかし、日々のコンピューティングをiPadやiPhoneでこなしている人たちにとっては十分なパフォーマンスであり、むしろ打ちやすいキーボード、操作しやすいトラックパッド、そして他のPCにはないポータビリティ(薄型軽量、ケーブル1本)が大きな魅力になるはずだ。その意味で新MacBookは最強の「iPad Air 2」キラーになる。筆者自身、新MacBookに魅了されているが、iPad Air 2を気に入って毎日使っているだけにちょっと複雑な気分でもある。でも、こういう競争はSurface Pro 3も含めて大歓迎だ。噂の12インチiPadへの期待も高まる。新MacBookはiPhoneやiPadのユーザーに馴染むこれからののPCであり、これで存在が危うくなるのはiPadではなく従来のモバイルPCだ。●Appleは操作性と質感だけは伝わったが……○Apple Watchはプライムタイムのデバイスか?Apple Watchについては、よく言えば「ポイントを上手く見せていた」、悪く言うと「見せたいことだけ見せていた」という印象だ。操作性と質感の良さは伝わってきたが、OSやUIの出来については実際に時間をかけて使ってみないと分からない。The VergeのNilay Patel氏は、Watchインターフェイスには学習が必要で「どこにいるのか分からなくなる、何が起こるか予想できないという感覚はApple製品らしくない」と書いている。ハードウエアについても準備が整っているのか不明な点が多い。もしかすると、滑らかな動作によって、バッテリー動作時間が犠牲になっているかもしれない。AppleがApple Watchで目指していることは伝わってくる。そこは評価したい。だが、Apple WatchほどリッチなUIのウエアラブルで、Appleが目指すユーザー体験を、今日の技術(プロセッサ、バッテリーなど)で実現できるのか、疑問符を付けざるを得ない。どこかにひずみが生じていても不思議ではない。ただし、まだ早すぎるデバイスだとしても、Apple Watchが失敗するとは限らない。iPhoneだって、2007年に登場した初代モデルは早すぎるデバイスだった。それでも多くの人を魅了し、第3世代の頃にはハードウエアとのバランスが取れるようになって、Appleのビジョンが形になり始めた。Apple Watchはまだ、プライムタイムのデバイスではないかもしれない。そうだとしても、その時が来たら開花する可能性を感じられるものなら、このタイミングで飛びつく開発者やユーザーは出てくるはずだ。●Apple Watchの価格の噂はジョークかと思っていた○100万円超のApple Watchは誰が買うのか?さて、数カ月前からApple Watchの上位モデルが100万円を超えるという噂が飛び交っていたが、ジョークだと思っていた。だって、Apple Watchは職人が組み立てた精巧な機械ではない。デジタル機器である。しかも、発展途上だ。高価な時計は数十年、数世代にわたって大事に使われ、財産と見なされるが、Apple Watchの商品寿命は数年程度だろう。時間と共にディスプレイは明るさを失い、バッテリーはへたってしまう。高価な時計のようにリセールバリューを長期にわたって維持できそうな"何か"が今のところない。そんなApple Watchに一体誰が100万円超も支払うだろう?そう思っていたのだが、噂は本当だった。Apple Watch Editionは128万円から、最も高価な組み合わせは218万円である。しかし、今回のキーノートでぼんやりとではあるが、Appleの狙いが見えてきた。キーノートで同社はApple Watchを高価な時計として展開するようにアピールしてはいなかった。スーパーモデルのクリスティー・ターリントン・バーンズが登場したが、マラソンレースを目指す1人の女性という感じだったし、終始Apple Watchが普通の人たちの生活をどのように変えるのかに焦点を当てていた。Apple Watchは、やっぱりデジタル機器なのだ。となると、Appleが高級ブランドの腕時計市場を本気で奪おうとしているとは考えにくい。財産やコレクションとして大事にしまっておくような高級腕時計ではなく、使ってなんぼのデジタル機器なのだ。同じウォッチでも土俵が違う。こうした点から推測すると、Apple Watch Editionのターゲットは絞られる。財産やコレクションではなく、普段使いのために高級ブランドの腕時計を身につけている人たち。キズがつくのもお構いなしでロレックスを巻いている人たちだ。つまりデジタル機器としてApple Watchに興味はあるけど、他人と同じものは身につけたくないという人たちを満足させるモデルである。1万ドルを超えるApple Watch EditionについてTim Cook氏は「ユニークで特別な存在」と述べていた。Apple Watch Editionは「限定数」になるという。その言葉通りだろう。本当に少ないのだと思う。この世に数十本しかないというぐらい少なくなければ、1万ドルを超える値札の価値はない。AppleがVertuのようなビジネスに乗り出すのは、それはそれでApple好きとしてはちょっと複雑な気持ちなのだが、それがApple Watch Editionなのではないかと思う。
2015年03月12日9日(現地時間)、米国・サンフランシスコのYerba Buena Center for the Artsで開催されたAppleのスペシャルイベントでは、Apple Watchの価格や発売日などが発表された。日本においても報道関係者向けのタッチ&トライイベントが開かれ、Apple Watchに触ることができた。筆者は昨年9月に開催されたAppleのスペシャルイベントで、既にApple Watchを試しているが、改めて、同製品の魅力に迫ってみたい。ラインナップされたのは、前回の発表イベント時と変わらず、スポーツラインの「Apple Watch SPORT」、スタンダードなラインとなる「Apple Watch」、リュクスなライン「Apple Watch EDITION」という3つのコレクション。それぞれ、38mmと42mmの2モデルでの展開となっている。ざっくりと、画面が小さいほうは女性向け、大きいほうは男性向けというイメージか。価格はApple Watch SPORTが42,800円から、Apple Watchが66,800円から、Apple Watch Editionが1,280,000円からとなっている(いずれも税抜き)。3コレクションとも機能面においては同等で、使用している素材で価格差をつけている。もっとも安価なApple Watch SPORTは、ケースに酸化皮膜処理アルミニウムを使用、バンドはフルオロエラストマーを採用。Apple Watchはステンレススチールケースに、スポーツタイプのフルオロエラストマーを採用したバンド、レザーを使用したバンド、本体同様、ステンレススチールを使ったバンドに分かれている。Apple Watch Editionは、ケースに18Kゴールドを使用し、バンドはスポーツタイプのフルオロエラストマーに18Kゴールドを組み合わせたもの、レザーに18Kゴールドを組み合わせたものが用意されている。Apple Watch Editionについては、レザーに18Kゴールドを組み合わせたモデルが4種用意されているが、バックル部分に使用されている18Kゴールドの使用量の違いで価格差をつけていると思われる。もっとも高価なモデルは2,180,000円だ。2種類が用意された2,180,000円のモデルは38mmのサイズのみで、これは女性用にデザインされたものであると考えられる。機能において柱となっているのは「タイムキーピング」「新しいつながり方」「健康とフィットネス」「内蔵/App Storeのアプリ」だ。「タイムキーピング」に関しては、GPS衛星と同じ精度で時を刻みという時計の基本的な性能はもちろん、多くの文字盤から用途、好みに合ったものを選んで使うことができる。「健康とフィットネス」では、加速度センサーや光学心拍計を利用して生体情報を記録する機能が目玉。「内蔵/App Storeのアプリ」においては、メール、メッセージ、マップにTwitterやInstagram、Evernoteなど、iPhone/iPadでお馴染みのものが用意されるようである。タッチ&トライイベントでは一通りの機能を試すことが出来たのだが、筆者が一番気になったのは「新しいつながり方」だ。指先でさっと絵を描いて相手に送信できる「スケッチ」、画面を押すことで手首で感じられる情報を相手に送信できる「タップ」、2本の指を画面に押し当てるとセンサーが心拍数を読み取り相手に送信できる「ハートビート」。しつこく「相手に送信できる」と繰り返したが、Apple Watchは他にも誰か、しかも近しい、親しい人が自分と同じようにApple Watchを所有していることを前提とした機能が多く盛り込まれているように思えたのだ。Digital Touch機能は、より親密なコミュニケーション形態を想像させる。イメージされるApple Watchのユーザーは、友人が多い、彼女・彼氏、あるいは伴侶がいるといった感じだろうか。パートナーがいないというユーザーでも、Apple Watchを使ってコミュニケートすることで、昵懇な関係を築いていけるのでは?、とも。発表会で紹介されたが、チェックできなかった機能も幾つかある。CEOのTim Cookがキーノートスピーチで「5歳の頃からこれがやりたかった」と言っていた通話機能は、どんな按配なのか未確認。Apple Watch本体に内蔵のマイクとスピーカーの位置はとても近く、フィードバックを起こすのではないかと心配になったので、これは是非試してみたかったのだが。また、最大で18時間持つとされているバッテリーも、ヘビーな使い方をした場合どうなのかも未チェック。防沫性能と耐水性能を備えているが防水性能はない、と言いつつ、IPX7等級という耐水性能も気になるところだ。機会があれば、このあたりに関しては実機を入手してテストしてみたいところだ。発売は4月24日で、予約は4月10日からとのことだが、とりあえず、新宿の伊勢丹か銀座のDover Street Marketを覗きに行こうと思う。写真提供:Mac Fan
2015年03月11日米Appleは3月9日(現地時間)、スマートウォッチ「Apple Watch」の発売日と価格を発表した。「Apple Watch Sport」「Apple Watch」「Apple Watch Edition」の3つのコレクションを縦38mmと42mmの2サイズで展開。発売は4月24日で、10日から予約受付を開始する。Apple Watchは、Appleがウェアラブルデバイス用に開発したOS「Watch OS」を搭載したスマートウォッチ。2014年9月の発表当初は、2015年初頭の発売とされていた。いずれのコレクションも、りゅうず部分「デジタルクラウン」を回転させることで画面のズーム、スクロールを行う。デジタルクラウンを押せばホームボタンに戻り、長押しすれば音声アシスト機能「Siri」にアクセスできる。「タッチ」と「プレス」の差を判別できる「Force Touch」機能を装備。着信やメッセージの受信などがあった場合には腕を軽く叩くようにしてユーザーに知らせる。返信や通話もApple Watchで行えるが、iPhoneに転送することも可能だ。指でApple Watchの画面上に絵を描いて送信する「スケッチ」機能など文字以外でコミュニケーションを取れる「Digital Touch」機能を搭載している。そのほか、ユーザーの活動量を「ムーブ」「エクササイズ」「スタンド」の3種類に分けて記録するフィットネス機能も持つ。標準アプリはメッセージ、電話、メール、カレンダー、アクティビティ、ワークアウト、マップ、Passbook、Siri、ミュージック、リモートカメラ、Remote、天気、株価、写真、アラーム、ストップウォッチ、タイマー、世界時計、設定。充電はApple Watch裏ブタにコネクタを接続して行う。最大18時間の連続使用が可能だ。対応端末はiOS 8.2以上を搭載したiPhone 5/5c/5s/6/6 Plus。○Apple Watch Sportシルバーもしくはスペースグレイの酸化皮膜処理された軽量アルミニウム製を採用したケースとなっており、Ion-Xガラスでディスプレイをカバーして保護する。バンドはフルオロエラストマー製のスポーツバンドで、ホワイト、ブルー、グリーン、ピンク、ブラックの5色を用意する。価格は42mmが48,800円(以下、すべて税別)、38mmが42,800円。○Apple Watch鏡面仕上げを施したステンレススチールケースとスペースブラックのステンレススチールケースを採用。バンドはフルオロエラストマー製のスポーツバンド(ブラック、ホワイト)、クラシックバックル(ブラックのみ)、ミラネーゼループ、レザーループ(ストーン、ライトブラウン、ブライトブルー)、モダンバックル(ソフトピンク、ブラウン、ミッドナイトブルー)、リンクブレスレットを用意する。価格はスポーツバンドが38mmで66,800円、42mmで71,800円。クラシックバックルとミラネーゼループが38mmで77,800円、42mmで83,800円。レザーループが42mmのみで83,800円。モダンバックルが38mmのみで89,800円。ステンレススチールケース リンクブレスレットが38mmで113,800円、42mmで119,800円。スペースブラックステンレススチールケース スペースブラックリンクブレスレットが38mmで126,800円、42mmで132,800円。○Apple Watch Editionケースは標準的な金の2倍の硬度になるよう開発した18Kを採用しており、18Kイエローゴールドと18Kローズゴールドの2種類がある。バンドはスポーツバンド(ブラック、ホワイト)、クラシックバックル(ブラック、ミッドナイトブルー)、モダンバックル(ローズグレイ、ブライトレッド)を用意する。価格はスポーツバンドが38mmで1,280,000円、42mmで1,480,000円。クラシックバックルが42mmのみで1,880,000円、モダンバックルが38mmのみで2,180,000円。
2015年03月10日米Appleは9日(現地時間)、サンフランシスコで行ったスペシャルイベントにてiOS 8.2を発表。同日、提供を開始した。このアップデートはApple Watchのサポートと、「ヘルスケア」アプリの機能改善、安定性の向上、バグの修正が含まれている。今回提供される「iOS 8.2」は、新たに提供される「Apple Watch」アプリで、iPhoneとのペアリングと同期、およびWApple Watchの設定のカスタマイズが行える。「アクティビティ」アプリでは、Apple Watchがペアリングされている場合、Apple Watchに保存されているフィットネスデータや成果を表示できる。これらの機能はiPhone 5以降に対応する。「ヘルスケア」アプリでは機能改善が図られ、距離、体温、身長、体重、および血糖値の単位を選択できる機能を追加したほか、サードパーティ製アプリで、ワークアウトセッションを追加して視覚化できる機能、歩数、距離、および上った階段の追跡をオフにできるプライバシー設定の機能が追加され、メディカルIDに写真を追加できないことがある問題などが解決されている。その他、「マップ」や「カレンダー」などで生じていた問題が修正され、全般的な安定性の向上も図られている。
2015年03月10日米Appleは現地9日に開催したイベントで、Apple TVの価格を99ドルから69ドルに引き下げると発表した。これに伴い、日本の直販サイトApple Storeでの価格も税別8,200円に改められた。従来は同9,800円だった。Apple TVはAppleが開発したセットトップボックス。映画やPod Castを視聴したり、iPhoneやMacの画面をAir Play機能を使ってApple TVに送信し、テレビ画面にそのまま表示したりすることができる。今回の発表では、米ケーブルテレビ局HBOと共同で、Apple TVおよびiOSデバイス向けにサブスクリプション制の映像ストリーミングサービス「HBO NOW」を米国向けユーザー向けに提供することも発表された。なお、今回の発表会でApple TVの最新モデルの登場が期待されたが、値下げ発表にとどまり、2012年3月に現行モデルが発表されて以来、3年間ハードウェアの更新が行われないこととなった。
2015年03月10日米Appleは9日(米国時間)、スペシャルイベントを米国・サンフランシスコで開催する。腕時計型デバイス「Apple Watch」の詳細などが発表されると噂されており、日本でも大きな話題を集めている。iPhone 6が発表された2014年9月のイベント時には、イベント開催前からApple Storeに並ぶ猛者がいた。ということは、今回もすでに並んでいる人がいるかも! そう思った筆者はApple Store銀座と、表参道に向かった。まずは、Apple Store銀座から。筆者が駆けつけたのは17時31分、銀座は朝から降る雨が一段と強くなっており、平日でも買い物客の多い通りにあまり人がいなかった。ただ、Apple好きであれば、テントの1つや2つでも立てて、イベントを心待ちにしているに違いない! そう思っていた筆者だったが……。日本時間では、10日午前2時に開催されるスペシャルイベント。8時間以上前では誰もいなかった。「う、嘘だろ。誰もいないのかよ……」と思わず傘を落としそうになった筆者だったが、すぐに「なるほど。表参道に移動したんだな」と頭を切り替え、Apple Store表参道に向かった。銀座に比べ表参道には人が多く、Apple Storeに並んでいる人も多いだろうと思い、降りしきる雨の中、足取り軽くApple Storeに向かったが……。またしても愕然としてしまった。オシャレなカップルや、モデルのようにカッコイイ外国人など表参道らしいお客さんはたくさんいるのだが、9月に見たようなテントや椅子は1つもなかった。筆者が向かった際には、どちらの店舗にも並んでいる人は確認できなかった。しかし、Twitterを見ると、「みんなでApple Store前に集まってスペシャルイベントを観るぞ!」といった主旨のツイートも散見されるため、終電の時間帯や夜中に集まってくるのかもしれない。Appleとして初めての腕時計型デバイス「Apple Watch」。発売時には、iPhoneなど同様に、多くの人が行列を作るような魅力的なデバイスになっているのだろうか。今からスペシャルイベントが楽しみだ。「Apple Watch」以外にも発表されるデバイスがあるという噂もある。ちなみに、筆者は家でゆっくりと観るつもり。世界が注目するAppleの動向をみなさんも注目していてほしい。Appleのスペシャルイベントは、日本時間3月10日の午前2時から。コチラのサイトでライブストリーミング中継も実施する。
2015年03月09日米Appleが9日(日本時間:10日午前2時)に開催するスペシャルイベントの開始を目前に控え、Appleの日本公式オンラインストアサイト「Apple Store」が日本時間9日21時頃、メンテナンスに入った。スペシャルイベントにて、腕時計型デバイス「Apple Watch」の詳細などが発表されることに伴っての措置だと見られる。今回のスペシャルイベントでは、Apple初の腕時計型デバイス「Apple Watch」の価格や発売日、詳細な仕様などが発表されると噂されている。同イベントは、日本時間3月10日の午前2時から。コチラのサイトでライブストリーミング中継も実施する。
2015年03月09日イオンリテールは、AppleのiPhoneやiPad、Macなどを取り扱う正規代理店「Apple Premium Reseller」として、「NEWCOM(ニューコム)」の出店を発表した。2015年4月に首都圏に1号店、イオンモール沖縄ライカムに2号店を出店する。「NEWCOM」は、専任スタッフが接客を行い、製品の購入前・購入後の相談をはじめ、設定やデータ移行、修理まで一貫したサービスも提供する。また、店舗ではユーザーの習熟度に合わせたワークショップやイベントも頻繁に開催し、若い世代からシニア世代までAppleブランドを体感できる場を提供するとのこと。今後はさらに、店舗を展開する予定だ。
2015年03月09日米Appleは3月9日に米サンフランシスコで行われるスペシャルイベントを開催し、その模様は現地時間3月9日午前10時(日本時間10日午前2時)よりライブ中継される。イベントでは、スマートウォッチ「Apple Watch」の発売日などを発表すると見られている。報道関係者向けに発送した招待状や、ライブ中継の予告画面には「Spring Forward.」というメッセージが記載されており、Spring Forwardには、「春に前進する、飛び出す」という意味と、米国では3月8日から始まる「サマータイムに合わせて時計の針を進める」という2つの意味があることから、今回のイベントは、Apple Watchが発表会の中心になるとみられる。すでに同社のTim Cook CEOが、1月27日の決算カンファレンスコールで「発売は4月になる」とコメントしており、今回のイベントでは発売日がいつになるか注目される。また、噂されている12インチのiPadや新型Mac Book AirなどのApple Watch以外の製品の発表も期待されている。
2015年02月27日米Appleが3月9日に米サンフランシスコでスペシャルイベントを開催する。会場はYerba Buena Center for the Artsで、現地時間の午前10時(日本時間:10日午前2時)から。報道関係者やアナリストへの配布が始まった招待状には「Spring forward.」と書かれている。米国は3月8日に夏時間に切りかわるが、Spring forwardは春に夏時間に合わせて時計の針を進めることを指す。時計を連想させるメッセージが付けられていることから、4月出荷開始が予告されているスマートウォッチ「Apple Watch」の発売日や価格などを発表すると見られている。また、12インチのiPadや12インチのMacBook Airなど開発が噂された製品の発表も期待されている。
2015年02月27日Appleは、2006年より開始し、今年で9年目となるサプライヤ責任年次報告書「Supplier Responsibility 2015 Progress Report」を発表した。また、併せて上位200社を記したサプライヤリストならびに、各サプライヤの各国の拠点(工場)数も公表した。拠点数が最も多いのは中国で334拠点。次いで日本が131拠点(前年のリストでは139拠点)となっており、以降、米国73拠点、台湾36拠点と続く。ちなみに、上位200社に入り、日本に拠点を置く企業は以下の通り(順不同)。()内は拠点(工場所在地。重複含む)スリーエム(山形)AKMエレクトロニクス(宮崎)アルプス電気(福島・宮城・大阪)旭硝子(静岡・兵庫)第一精工(島根・福岡)ダイキン工業(大阪)ヒロセ電機(福島・青森・岩手・富山・宮城)日本航空電子工業(青森・山形)ジャパンディスプレイ(石川・千葉)京セラ(鹿児島・滋賀・長野・新潟・山形)マイクロン・テクノロジー(広島・秋田)ミツミ電機(山形・北海道・神奈川)日本モレックス(静岡・鹿児島)村田製作所(福井・長野・宮城・島根・富山・滋賀・石川・岡山)NECトーキン(富山)日亜化学工業(徳島)日本メクトロン(茨城)日本写真印刷(兵庫・石川)日東電工(愛知・広島・三重)パナソニック(大阪・北海道・岡山・鹿児島・佐賀・京都・富山・島根・新潟・福井・三重)ポリマテック・ジャパン(埼玉)ルネサス エレクトロニクス(福井・山形・群馬・北海道・青森・山梨・熊本・滋賀・茨城)ローム(福岡・京都)R.R.Donnelley & Sons Company(岐阜)セイコーエプソン(秋田)シャープ(三重)ソニー(長崎・熊本・鹿児島)住友化学(愛媛)住友電気工業(滋賀)太陽誘電(群馬・新潟・和歌山)TDK-EPC(秋田・岩手・山梨・山形)タイコ エレクトロニクス ジャパン(茨城)帝国インキ製造(山梨)日本テキサス・インスツルメンツ(福島・茨城)東芝(石川・兵庫・大分・福岡・三重)豊田合成(千葉・愛知・佐賀)ツジデン(長崎)UACJ(愛知)なお、都道府県別で見た場合、上位200社のサプライヤリストには栃木、東京、奈良、鳥取、山口、香川、高知、沖縄には拠点が存在していない。
2015年02月20日米Appleが申請していた小型ディスプレイ搭載デバイスを使ったヘッドマウントディスプレイ(HMD)に関する特許が2月17日(現地時間)、米特許商標庁(USPTO)によって認められた。同特許はUSPTOのサイトで参照できる。似たようなアイデアはSamsungによって「Gear VR」の名称ですでに商品化が行われており、Appleがこうした仕組みにどの程度興味を持ち、何を考えているのかが注目ポイントとなる。今回認められた特許は申請番号が8,957,835で「Head-mounted display apparatus for retaining a portable electronic device with display」の名称がつけられている。特許の最初の申請日は2008年9月30日と古く、2世代目にあたるiPhone 3Gが発売されてすぐのタイミングにあたる。そのため、iPhoneだけでなくiPod touchなどのデバイスの利用も想定していた可能性がある。一方で、これだけiPhoneの普及台数と機能面での差異が特許申請当時から現在において非常に大きく、想定しているユースケースについてもGear VRなどのそれとは大きく異なっている可能性が高い。実際、特許で示されているものもデバイス(iPhone)とグラス型マウンターとの"電気的"な接続方法や、外部コントローラ(Apple Remoteのようなもの)による制御方法、Picture-in-Pictureのような形で複数のアプリを同時に実行して閲覧する方法など、純粋に映像を楽しむための視聴デバイスとしての"HMD"に着目しているように見える。これに対し、SamsungのGear VRはマウンターそのものは単なる「デバイスを固定するための箱」であり、Galaxy Note 4をはめ込むことで視点を調整する役割を果たしているに過ぎない。Gear VRは「Oculus Rift」を多分に意識したもので、実際にOculusとのコラボで実現したものだ。Oculusではデバイスの装着者が頭を動かすと、モーションセンサーがそれを検知して移動量や向きに応じて視点が変更される特性があり、非常に没入感が高い。例えばゲームであれば実際にゲームの世界で行動しているような感覚を味わえ、環境映像や映画コンテンツと連動させた場合、頭を動かすことで固定視点の映像では見られない風景が目に入ったりといろいろ応用が期待されている。最近のスマートフォンの場合、このOculusのようなVR(仮想現実)の世界を体験するのに十分なセンサーやスペックを備えており、Gear VRはそれを実践したものだ。これが、今回のApple特許が申請から認可までの6年半で業界で起きた、大きな変化だといえるかもしれない。
2015年02月20日米Appleがハンドヘルドデバイスを用いたヘッドマウントディスプレイ(HMD)システムの特許を取得したことが、米特許商標局(USPTO)が公開した資料で明らかになった。17日に成立したAppleの特許は「Head-mounted display apparatus for retaining a portable electronic device with display」(US 8,957,835)。頭に装着するヘッドマウントデバイスにiPhoneのようなディスプレイを持つハンドヘルドデバイスを取り付けるHMDシステムと、その操作方法に関するものだ。考案背景の説明では、ディスプレイを備えたHMDとPCやモバイルデバイスをケーブル接続するシステムはケーブルが邪魔になって取り扱いにくく、またHMDとモバイルデバイスの両方がディスプレイを装備するというような機能の重複が生じると指摘している。そうした重複はシステム全体では、コスト、重量やサイズの無駄になる。Appleが考案したHMDシステムは2つのデバイスが直接コネクタ接続し、電気的にも一体化するコードレスシステムだ。ヘッドマウントデバイスにハンドヘルドデバイスを取り付けるとディスプレイの表示がヘッドマウント・モードに切り替わる。頭に装着したユーザーは、左右の眼の部分に配置された光学パネルを通じてハンドヘルドデバイスのディスプレイを見る。またApple Remoteのようなリモコンによる操作補助も想定している。Googleが昨年6月に開発者会議Google I/O 2014で「Google Carboard」を公開し、昨年末にCarl Zeissが「Zeiss VR One」、Samsungが「Gear VR」を発売するなど、すでにスマートフォン一体型のHMDシステムは目新しい仕組みではなくなっているが、Appleは17日に成立した特許を2008年9月に出願していた。
2015年02月19日前回、米Appleが実験しているとみられる自動運転車(Self-Driving Vehicle/CarまたはAutonomous Vehicleなど)がシリコンバレー周辺で目撃されたことを紹介したが、実際に自動車業界参入を計画しているという話が持ち上がっており、大きな話題になっている。Reutersの1月14日(米国時間)の報道によれば、Appleは前出のような自律型の電気自動車の製造について研究を進めており、自動車メーカーの専門家や部品サプライヤらとの話し合いを行っていると、自動車業界の幹部に近い情報筋が明かしたという。前回のレポートでは、Appleがリース車を使ってセンサー装置を大量に積んだ自動運転の実験を行っている様子が米カリフォルニア州コンコードで目撃されたが、そのセンサー装置の形状などから、すでにGoogleが実験を行っている自律型自動車の実験とみられていた。だが一方で、まだAppleが本格的に自動車産業に進出するとの見方は懐疑的で、あくまで業界他社との共同実験の域を出ないのではという意見も多かった。今回のReutersの報道では、Appleは「自動車の製造そのもの」に興味を示しており、単に自動車メーカー向けにソフトウェアやコンポーネントを提供するに留まらないと情報筋では示唆している。「Appleは自動車メーカーらの協力をさほど必要にしているようには見えない」とコメントしているように、自動車パーツや製造に関する情報をかき集めており、特に「Connected Car」などと呼ばれる通信機能とリンクした電気自動車の開発に主眼を置いており、同時に可能性としての自動運転機能の研究を進めているようだ。自動車メーカー各社ともに、こうした自動運転機能に対応した自動車の開発を進めているものの、実際に市場投入までにはまだ時間がかかると考えている。CarPlayで自動車業界との連携を模索したAppleだが、ひょっとするとメーカーらの新技術への対応の間隙を縫って、携帯業界を席巻した地力を活かし、間もなく時計業界、そして自動車業界へと進出を果たそうとしているのかもしれない。
2015年02月16日米Pinterestがモバイルアプリをピンする「App Pin」の提供を開始した。App Pinに関してPinterestはAppleと提携しており、12日(現地時間)からiOS用アプリのApp Pinが登場している。またAppleがApp Storeの公式Pinterestアカウントを開設した。iOSアプリのApp PinはiPhone/iPad用の「Pinterest」アプリで表示すると「インストール」ボタンが右上に表示され、Pinterest内から直接アプリをインストールできる。無料アプリだけではなく、有料アプリの購入も可能だ。PC用のWebブラウザでApp Pinを開くと、通常のWebページのピンと同じように表示され、「ウェブ」ボタンを押すと、そのアプリのiTunes Previewページが開く。App Pinに関するPinterestとAppleの提携の内容は不明。いくつかの米メディアは、将来的にPinterestがモバイルアプリインストール広告を提供する可能性を指摘している。App Pinの報道とは別に、12日にRe/codeがPinterest内で直接商品を購入できる「Buy」ボタンを年内にもPinterestが導入する可能性を報じている。
2015年02月13日米Appleが「Photos Preview」のページを公開している。「Photos」はOS Xの次世代写真管理アプリとして2014年のWWDCで発表され、「iPhoto」や「Aperture」の後継製品となることが見込まれている。現在公開されているのはPhotosの機能プレビューで、実際の製品版は今春リリースになると予告されている。PhotosはOS Xの標準写真管理アプリとなるもので、昨秋にリリースされたiOS 8にはすでに導入されている。これまでApple標準の写真管理ソフトウェアはiLifeとしてリリースされていた「iPhoto」か、プロフェッショナル向けとしてRAW現像やレタッチが可能な「Aperture」の2種類が用意されていたが、WWDCでのPhotosのプレビュー後、両ソフトウェアが開発終了となることをAppleが認めていた。後にAdobe SystemsからはApertureからのユーザー移行を見越したマイグレーションツールを標準搭載した「Lightroom 5.7」の提供が開始されるなど、ライバルらもその動きに対応している。一方でAppleからの標準解は「Photos」の提供ということになるが、WWDCでプレビューは行われていたものの、2015年というリリース時期しか示唆されておらず、具体的な提供タイミングが不明だった。今回公開されたPhotos Previewページの中で「今春」と記されていたことで、これが3~4月ごろの時期になると判明した。なお、以前に提供されていた「iPhoto for iOS」は、すでにApp Storeから削除されている。Photos for OS XのアプリアイコンはiOS 8版のものと同様になっている。インターフェイスもYosemite世代のフラットなデザインとなっており、他のアプリとの統一が図られた。特徴としてはiCloud Photo Libraryへの対応により、iPhone等で撮影した画像がそのままiCloud上で共有され、Mac、iPad、iPhoneを通じて横断的にアクセス可能になることが挙げられる。複数デバイスを使い分けるユーザーには便利だろう。SNSやメールを介した写真共有も従来どおり可能だ。このほか簡易編集機能を備えており、輝度やコントラスト、ホワイトバランスの調整などが行える。また複数のフィルターがプリセットで用意されており、Instagramなどに投稿する要領で簡単に写真効果をテーマ選択で変更できるようになっている。これらはPhotos Previewのページで実際に効果を確認できる。さらにはアルバム上の写真を選んで製本やプリントアウト形式で出力を依頼する仕組みも用意されており、プレゼント用や想い出のアルバムとして記録に残しておくのも手だろう。
2015年02月06日米Appleがシリコンバレー周辺で運転手のいない自動車の運転テストを行っているのではないかと話題になっている。同件はCBS San Franciscoなどが報じており、同地域で撮影された写真を基に自動車管理局に問い合わせたところ、自動運転装置らしきカメラ装備を取り付けた問題の車はAppleへリースされたものだと判明したという。同種の車がニューヨーク近郊でGoogleによってテストされている風景が目撃されていることからも、Appleがシリコンバレーで同種のテストを行っている可能性があるとCBSでは推測している。問題の写真が撮影されたのは米カリフォルニア州コンコード(Concord)で、シリコンバレーのあるサンフランシスコ・ベイエリア近郊のベッドタウンだ。Claycord.comというBlogが天井に謎の装置を取り付けた車が同地区で走っている様子を収めた3枚の写真を掲載したところ、装置にはカメラ等のセンサーが取り付けられており、車は自動運転に用いられているのではないかとの反響があったという。さらに、同種の装置を取り付けてGoogleロゴの描かれた車が、米ニューヨークのブルックリン地区を走っている様子が動画で撮影され、YouTubeに掲載されていることが紹介されていた。これは、同社がニューヨークで実験している自動運転車(Self-Driving Vehicle/CarやDriverless Carなどと呼ばれることがある)なのだという。これらの情報を受けてCBSがDMV (Department of Motor Vehicle)に問い合わせたところ、問題のDodgeのミニバンはAppleにリースされたものだと判明したという。Googleとは異なり、ロゴが掲出されていないのはAppleが秘密裏に実験を行っている可能性もあるものの、実際には既存の自動車メーカーとの共同プロジェクトで、Appleはあくまでその協力メーカーの1社である可能性もあると、CBSでは技術アナリストRob Enderle氏のコメントを引用して紹介している。○自動運転車が実現するために自動運転車の実現には、さまざまな技術的アシストと法規制の壁がある。公道でのテストは許可制であり、個々のベンダーが勝手にテストを行っているわけではなく、多くの場合は共同プロジェクトの形で複数のメーカーが互いの技術を持ち寄って実験を行っている。例えば公道テストが許されているカリフォルニアでは膨大な走行テストが行われており、必要なデータ収集が進んでいる。1月初旬に実施されたテストでは、米カリフォルニア州パロアルトから米ネバダ州ラスベガスまで、州をまたいだ高速道路走行に成功している。この実験で自動走行改造が施されたAudi A7に同乗したWiredの記者が記事を記している。自動走行についてはさまざまな技術が検討されており、GPSによる位置のナビゲーションだけでなく、レーダー装置で車間や障害物との距離を計測して運転速度やブレーキの調整を行うほか、LIDAR (LIght Detection And Ranging)のような光学解析技術を行動決定に活用するなど、これが従来の自動車メーカー以外の技術系メーカーを参入する余地を増やしている。特に映像解析に必要となるイメージセンサーや高速処理が可能なプロセッサ、ソフトウェア技術、通信技術が重要となり、今年1月に開催されたCES 2015では、従来のインフォテインメントの枠を超えた車業界参入の発表が各社から相次いでいる。前述の大量のカメラとおぼしき装置を搭載したGoogleの自動運転車もまた、そうしたトレンドの延長にある。これはメーカー側だけでなく、サービス提供者側も注目している。例えば自動車配車サービスを提供するUberは、急速にビジネス提供地域を拡大しており、ドライバーの確保と"その質"の維持に苦労しているが、自動運転車の導入は、将来的にこの問題を解決する可能性があるとして、業界参入に積極姿勢を見せている。○Appleはどう関わっていくのかでは、Appleはこうしたトレンドにどう関わっていくのだろうか。Patently Appleの記事でまとめられているが、米AppleのM&A担当責任者のAdrian Perica氏と電気自動車メーカーで知られる米Tesla MotorsのElon Musk氏が顔を合わせていることが昨年2014年に話題となり、「AppleがTesla買収で自動車産業参入か」と騒がれたが、後にこれは否定されている。最終的に、ここでの話し合いの1つは今春ローンチ予定のApple WatchでTeslaの車を制御できる仕組みを取り込むためのものだという話が出ている。もっとも、それだけでは前述のような自動運転車のプロジェクトにAppleが関わる理由は薄い。同社がこの種のプロジェクトに関わる要素があるとすれば、同社がプラットフォームとして持つスマートデバイス群(iPhoneやiPad)との連携、あるいは米国では比較的利用されているApple Mapsのようなクラウドプラットフォームの提供、あるいは自動運転車そのものを利用した新サービスか何かだろう。GoogleがUberの領域に乗り出すという報道が数日前に出ているが、Appleもまた何かを考えている可能性がゼロではない。いずれにせよ、自動運転車の時代は意外と身近なところまで来ているのかもしれない。
2015年02月05日Appleは、同社音楽制作ソフトウェア「Logic Pro X」(バージョン 10.1)、「MainStage」(バージョン 3.1)、およびリモートアプリ「Logic Remote」(バージョン 1.2)の最新アップデートの配布を開始した。同ソフトおよびアプリのユーザーは、App Storeより無料でアップデートを入手できる。「Logic Pro X」の最新版では、新たにテクノ、ハウス、トラップ、ダブステップなど、さまざまなスタイルのエレクトロニックやヒップホップのビートを刻む10人のDrummerが新たに追加されたほか、ピアノ・ロール・エディタの新しいブラシツールやタイムハンドル、 "ノートリピート"モードと"スポット消去"モードなども装備された。また、Logic Pro XおよびMainStageでは、CompressorやRetro Synthといったプラグインの刷新、サウンドライブラリの拡張、プラグインマネージャの改良なども行われている。なお、Logic Remoteでは、新しいプラグイン表示からLogicプラグインやAudio Unitプラグインのパラメータにアクセスが可能になり、リモートでプラグインの追加と並べ替え、マルチタッチジェスチャによるVisual EQの操作なども行えるようになった。
2015年02月02日米Appleは現地29日、iTunesの最新版となる「iTunes 12.1」の提供を開始した。Mac版ではOS X Yosemiteの通知センターに対応するウィジェットを追加、Windows版ではWindows 8/7/Vistaの64ビット版に最適化される。「iTunes 12.1」にアップデートすることで、Mac版ではOS X Yosemiteの通知センターに対応するウィジェットが追加される。ウィジェットからは、iTunes Radio(日本非対応)を聞いている場合でも、再生されている楽曲の確認、楽曲のスキップ、再生中の楽曲の購入が可能となる。Windows版の「iTunes 12.1」では、Windows 8/7/Vistaの64ビット版に最適化されるほか、バグ修正が含まれている。また、Mac版、Windows版どちらもiPhone/iPad/iPod touchと同期する際のパフォーマンスが改善している。
2015年01月30日Appleの腕時計型デバイス「Apple Watch」が4月に出荷される――。そんなニュースが日本時間28日に入ってきた。2015年度第1四半期(2014年10月-12月)決算のカンファレンスコールで、同社CEOのTim Cook氏がコメントしたという。注目されるApple Watchだが、購入意向は、発表当初の2014年9月から、「情報不足」により、若干の下落が伝えられてきた。しかし、iPhone 6、iPhone 6 Plus購入者に対してCredit Swissが行った調査では、購入意向について「はい」と答えたのは29%、「おそらく」と答えた人を含めると56%に上った。iPhone 6、iPhone 6 Plusの販売台数は、2014年末までで6000万台前後とみられ、この56%という数字の通りであれば、Apple Watchは初年度で少なくとも、3000万台の販売が見込める。Appleにとって、戦略上も重要となるデバイスとなることに間違いない。このAppleにとっても重要なデバイスとなるApple Watchだが、今回はApple Watchの初期の可能性について述べてみたい。まずは"セキュリティ"という側面から触れていく。○セキュリティ対策に気を配る理由米国で生活していると、Apple Payの快適さが日々身に染みて感じられる。財布からカードを取り出し、スワイプするといったルーティンから解放され、iPhoneをかざすだけで済ませることができる。Apple Watchにも、Apple Payに利用できるNFCが内蔵されており、Apple Watchを使えば、iPhoneすら取り出さず、手首だけで決済が済ませられる。またPassbookに入っている米Starbucksのプリペイドカードや航空券なども、手首だけで通過できるという。Apple Watchは、iPhoneと連係することを前提にしているため、iPhoneの体験をそのまま手首に移転させることができることが非常に多い。裏を返せば、Apple Watchの機能を有効にする際のパスコードは重要な要素となる。そのパスコードだが、Apple Watchの発表当日、9月9日に見た際に受けた説明では、Apple Watchを腕から外して再びつけるごとにパスコードの入力を求めることができるという。本体をアクティベートしなければApple Watchは機能せず、Apple Payも利用できない。一方、iPhoneからは、ペアリングしているApple Watchのロックを解除できるようだ。Apple Watchがセキュリティ対策に気を使っている理由として考えられるのは、iPhoneの今後の使われ方が、オンラインだけでなく、個人の生活に関わるプライベートやセキュリティに関わる機能を扱うようになるから、と考えられる。Apple Watchは内蔵NFCでApple Payに対応している。これを皮切りに、SiriとHomeKitを活用した家のドアの解錠や、将来CarPlayを活用した自動車との連携も視野に入る。財布、家や車の鍵、そして何より自分の運動や心拍といった体の状態など、よりセンシティブで気を配るべき情報を扱ううえで、Apple Watchのセキュリティ機能は非常に重要なのだ。○あなたを補佐をするiPhoneのアシスタント繰り返しになるが、Apple WatchはiPhoneと連携するウェアラブルデバイスだ。Androidでも、Macでも、iPadでもない、iPhoneと組み合わせて利用する。そして、Apple Watchによって、iPhoneを握りしめる時間が大幅に減る可能性があるのだ。先ほど、Apple Payの話でApple Watchをかざせば決済が完了することを述べたが、iPhoneに通知されるメッセージ等の確認のあり方も変わる。iPhoneの通知機能は優秀で、iOS 8になって、通知ごとに返信などのアクションが可能になるなど便利になった(これはロック画面からも行える)。アプリも新着情報が届いた際に、たとえば最近では起動していないゲームが「市長、税金を回収して下さい」と通知してくる(Sim City Build Itより)。便利な反面、こうした通知のたびに、机の上のiPhoneの場所を確認して、iPhoneの画面に注目する。しかし、これがApple Watchの登場で変わる。Apple Watchはその優秀な通知機能を手首に持ってくることができるのだ。よりパーソナル、プライベート、あるいはセンシティブで身の回りの情報を、iPhoneよりも先に、即座に確認できるようになる。つまり、Apple Watchは単なる腕時計以上の存在感を帯びることになる。これはiPhoneユーザーにとって大きな魅力だ。あなたのアシスタントをしているiPhoneに増える、新たな秘書。これがApple Watchの初期の可能性であると考えられるだろう。松村太郎(まつむらたろう)1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura
2015年01月28日米Appleは1月27日(現地時間)、「Apple Watch」を4月に発売することを発表した。同日行われた2015年度第1四半期 (2014年10月-12月)の決算発表会で、CEOのTim Cook氏が明らかにした。Apple Watchは、Appleがウェアラブルデバイス用に開発したOS「Watch OS」を搭載したスマートウオッチ。2014年9月の製品発表時には、米国で2015年初頭に発売するとしていた。「Apple Watch」「Apple Watch Sport」「Apple Watch Edition」の3つのコレクションがあり、価格は349ドルから。
2015年01月28日米Appleが指紋認証システム「Touch ID」に関して申請した特許が2015年1月15日(現地時間)、米特許商標局(USPTO)によって公開されている。基本的にはTouch IDが持つ指紋登録機構や、Apple PayやサードパーティへのAPI公開で提供されるようになったサービス認証やオンライン/オフライン決済に関するものが中心だ。だが「iCloud経由での指紋同期」「BluetoothやNFCによる指紋データのデバイス間での直接転送」といった仕組みも示されており、Touch IDの将来的な拡張が期待される。申請番号は20150016697で「FINGER BIOMETRIC SENSOR DATA SYNCHRONIZATION VIA A CLOUD COMPUTING DEVICE AND RELATED METHODS」の特許名が示されている。発明者はGreg Kerr氏となっているが、同社が2012年に買収したAuthenTecのエンジニアだった人物だ。申請日は2013年7月10日となっており、AuthenTec買収後にAppleが提出したものだと考えられる。ただしLinkedInのプロフィールによれば、Kerr氏はAuthenTecが買収された後にAppleへと移籍したが、その後わずか5カ月ほどで同社を辞め、少しの休眠期間の後に米InmarのCTOとなっている。そのため、この買収前後のタイミングで準備された特許申請だったのかもしれない。冒頭の説明のように、本特許における記述内容は指紋登録から認証まで、Touch IDの基本的な動作を記したものであり、特記事項はない。特にApple Payが発表された今日においては、「Touch IDの指紋センサーを使った店舗やオンラインでの決済」という仕組みが特にニュースになることもないだろう。注目すべきは指紋データの扱いの部分で、現在は各デバイス内の専用領域に保存され、基本的にデバイスに結びつけられている指紋登録データが、iCloudに保存されたり、あるいはiCloudを介してデバイス間で同期できるような仕組みが提案されている。またiCloudを介さずとも、BluetoothやNFCといった近距離通信を使った指紋登録情報の転送が行えるようになっている点が特徴だといえる。この機能が実際に将来のiOSバージョンで導入されるかは不明だが、セキュリティ的な議論も含め、今後の注目となるのは間違いない。
2015年01月21日米Appleが米国時間6日に米特許商標庁より「Flexible electronic devices(柔軟性のある電子デバイス)」という特許を取得したことが明らかになった。取得した特許の書類には、端末が湾曲したもの、折りたたまれた図も含まれ、将来のiPhoneの姿は大きく変わるかもしれない。Appleはこの特許を2011年9月30日に申請、2015年1月6日に認められた。特許番号はUS 8929085。米特許庁が公開した書類では「柔軟性(Flexible、以下同じ)のあるディスプレイ、柔軟性のあるケーシング、柔軟性のある電子デバイスの変形を可能にするために設計された1つあるいはそれ以上の柔軟性のある内部コンポーネントなどを含む」としている。柔軟性のあるディスプレイは、柔軟なディスプレイレイヤー、柔軟なタッチ対応レイヤー、柔軟なカバーレイヤーなどが含まれ、柔軟性のある内部コンポーネントとしては、柔軟性のあるバッテリー、柔軟性のあるプリント基板などが含まれるという。定義として「変形可能な素材から作られた柔軟なケーシング」「柔軟なプリント基板を含むプリント基板」「少なくとも1つの曲がらない部分と少なくとも1つの柔軟な部分を含むプリント基板」などの言葉が並んでいる。特許は製品化を約束するものではないが、「柔軟なディスプレイは柔軟なOLEDディスプレイ技術により作成できる。柔軟なディスプレイをもつ電子デバイスは通常、曲がらない電子デバイスを構造する曲がらないケーシング構造またはその他の曲がらない構造とともに提供される」などとあり、「曲がらない電子デバイスは、デバイスを固い表面に落下したときなどの衝撃におけるダメージには弱い。そのため、電子デバイスを改善できることが望ましい」と続いている。また、ユーザーインターフェイスについても「柔軟なデバイスに加わる曲がりを検出するよう設定でき、検出したらそれに対する反応を起動できる」としている。例として、デバイスのオン/オフ、アクティブ/スタンバイモードの切り替え、着信への応答、ソフトウェアアプリケーションの起動、オーディオや動画再生の音量調節、オーディオ再生のスタート/停止などを挙げている。曲面ディスプレイを採用したスマートフォンは、Samsungが2013年10月に「GALAXY Round」として発表、LGも「LG G Flex」ラインで展開している。だがこれらのデバイスは最初から曲面になっており、ユーザーが実際に曲げる柔軟性には乏しい。Appleの特許申請書類を見る限り、折りたたみ式も含まれ、従来の曲面ディスプレイを超えるデバイスが登場するかもしれない。
2015年01月08日iPhoneといえば近年のAppleを象徴するフラグシップモデルだ。OSには説明書がなくても使いやすくわかりやすいことが特徴のiOSを搭載している。そしてなによりiPhoneにはAppleのブランド力と洗練されたデザインのファンも多い。ただスマートフォンを代表するOSと言えばiOSだけではない。自分好みのカスタマイズが可能なOS、Androidがそれだ。様々なメーカーから端末が発売されており、ユーザーはお気に入りの端末を選ぶことができる。そこでApple製のAndroidスマートフォンが発売されたら欲しいと思うか、スマートフォンユーザーのマイナビニュース会員533人にアンケートを実施した。○iPhoneはやっぱりiOS!ずばり、Apple製のAndroidスマートフォンが発売されたら欲しいと思うか聞いてみた。結果は「いいえ」(購入しない)が圧倒的に多く、533人中76.4%となる407人が回答した。なぜ「いいえ」と回答したのか理由を聞くと、「Androidにあまり興味がない」、「iOSだからこそiPhone」、「iOSじゃないiPhoneなんて嫌だ」、「iOSが好きだから」など、iPhoneといえばiOSという意見が多かった。他には、「独自OSであるiOSにAppleは誇りを持っているから、Android端末なんてありえない」、「AppleがAndroidを出すのは軸がブレている感じがして嫌だ」、「そんなApple見たくない」、「Apple魂売ったな……と思って残念だから」などAppleには独自路線を貫いて欲しいという意見も目立った。また、「みんなが買いそうだから嫌だ」、「行列に並ばなければならなくなりそうで嫌だ」、「信者ではないので」、「流行に流されたくない」など、Apple製品が人気だからこその意見もあった。違った角度からは、「日本企業に頑張って欲しいから」、「SONYなど日本企業を応援している」、「日本のメーカーのほうが安心できる」、「Appleに特別な何かを感じない」、などの意見も散見された。では、「はい」(購入したい)と回答した23.6%、126人はどのように考えているのだろうか。多かったのはやはり「デザインがいいから」、「Androidの方が使いやすいんだけど、あまりいいデザインの端末がないから、Apple製のスマホなら良さそう」、「AppleのシンプルさがAndroidにハマりそう」、「デザインを見てみたい」、「おしゃれそう」など、Apple製品のデザインを評価し、使ってみたいという意見が多かった。他には、「Apple大好き」、「Apple信者なので絶対買う」、「Appleの製品が大好きなので」、「Appleのものならなんでも欲しい」などAppleのブランド力の強さを示す意見もあった。実現することはないとは思うが、実際に発売されたらユーザーはどのように流れるのか。今回の結果の通り、人気は出ないのか、それともiPhoneのように人気が出るのか、実に興味深いところだ。調査時期:2014年12月22日~2014年12月25日調査対象:スマートフォンユーザーのマイナビニュース会員調査数:533件調査方法:インターネットログイン式アンケート(記事提供: AndroWire編集部)
2015年01月02日Appleは、2015年1月2日午前8時より全国8店舗の直営店にて毎年恒例の福袋「Lucky Bag」を数量限定で発売する。「Lucky Bag」はAppleが毎年販売している福袋。直営店である、表参道、銀座、渋谷、心斎橋、名古屋栄、福岡天神、仙台一番町、札幌の8店舗で販売される。通常10時からオープンするが、2日は2時間繰り上げられ8時よりオープンする。購入は1人につき1日1個。なお、中に入っているハードウェアまたはアクセサリに瑕疵があった場合、購入から14日以内に、Lucky Bagの領収書原本と購入時の製品パッケージおよび瑕疵がある製品をApple Storeへ持って行くと、返品/返金/交換に応じる場合がある。
2014年12月26日米Appleは12月22日(現地時間)、緊急セキュリティアップデート「OS X NTP Security Update」をリリースした。対象となるのは、OS X Yosemite(v10.10.1)、OS X Mavericks (v10.9.5)、OS X Mountain Lion(v10.8.5)など。NTP (Network Time Protocol)サービスを提供するソフトウエアの致命的なセキュリティの問題を解決するアップデートで、対象となるユーザーに可及的速やかにアップデートを実行するように呼びかけている。アップデートはApp Storeアプリの「アップデート」タブから行う。セキュリティアップデートの対象となっている問題についてAppleは調査を継続しており、ユーザー保護を優先して詳細を公開していない。セキュリティアップデートの概要によると、バッファオーバーフローが引き起こされる問題が存在し、ntpdプロセスの権限で第三者が遠隔から任意のコードを実行できる危険がある。アップデートは、この問題を悪用した攻撃を防げるようにエラーチェックを改良する。NTP(時刻同期)はPCやサーバーなどネットワークに接続する機器が正確な時間を取得するためのプロトコルである。昨年後半からNTPの仕組みを悪用する新たなDDoS攻撃が話題になり始め、NTPサーバーを探索するパケットが増えているという報告もあり、NTPを悪用した攻撃の増加が予想されていた。12月19日にUS-CERTがNTPに複数の脆弱性が存在すると報告しており、今回のNTPセキュリティアップデートは、その脆弱性を狙った攻撃への対策である可能性が高い。NTPセキュリティアップデートを実行すると、ntpdのバージョンがOS X Yosemite (ntp-92.5.1)、OS X Mavericks (ntp-88.1.1)、OS X Mountain Lion (ntp-77.1.1)になる。ntpdのバージョンを確認するには、ターミナルを起動し、what /usr/sbin/ntpd というコマンドを入力してリターンを押すと、「PROJECT: ntp-(バージョン番号)」が表示される。
2014年12月23日AppleとIBMは12月10日、新しいクラスのビジネス向けアプリケーションである、IBM MobileFirst for iOSソリューションの第1弾を提供すると発表した。両社の協業の成果である同ソリューションは、銀行、小売、保険、金融サービス、通信、行政、航空分野の顧客向けに提供され、IBMの顧客であるCiti、Air Canada、Sprint、Banorteがソリューションへの支援を表明している。また、同アプリは、iPhoneおよびiPad専用に構築され、業務用モビリティのレベルをさらに深め、社員が顧客とやりとりする場合に、より速く容易に安全に、会社のすべての機能にアクセスができ、アナリティクスが組み込まれ、中核の業務プロセスにつながる。
2014年12月15日Wall Street JournalのDigitsで3日に公開された記事「AppleがユーザーのiPodからライバルの楽曲を削除(Apple Deleted rivals’ songs from users’ iPod)」によると、Appleが2007年から2009年にかけて(正確には2006年-2009年)に、競合する音楽サービスから購入したデジタル音楽をユーザーに知らせることなくiPodから削除していたという。これが事実なら、明らかにユーザーの権利の侵害である。このニュースは瞬く間に拡散し、日本の媒体も報じていたので、ご存じの方も多いと思う。Digitsの記事には、どのサービスから購入した音楽が削除されたかは書かれていない。でも、DRM(デジタル著作権管理)に関心があって当時のことを覚えている人は「エっ!」と思ったはずだ。だって、2007年当時、購入した音楽をiPodに転送できたiTunes Storeに競合するサービスは、米国でいち早くDRMフリーのMP3形式で音楽を販売し始めたAmazon MP3しかない。もし、Amazonの曲を排除していたのであれば、ひと悶着ありそうだ。たしか、Amazonで購入したLed Zeppelinの「Mothership」をiPodに入れっぱなしにしていたはずだから、すぐにiPod nanoを調べてみた……はたして、Mothershipは消えてはいなかった。Appleに音楽を削除されたと主張しているのは、iPodユーザーを集めた集団訴訟の原告団である。AppleがDRM技術を用いてiTunes Storeにユーザーを囲い込み、ユーザーに不利益を与えたとして損害賠償を求めている。この裁判、10年近く前から続くが、最近になって原告の代表者が資格を持ってない(個人的にiPodを購入していなかった)ことが判明して次々に去っていき、急遽、新たな代表者が加わるというドタバタぶり。そのため裁判自体、まったくフォローしていなかった。でも、消されたファイル騒動が気になったので、あらためて調べてみた。競合するサービスというのはReal Networksが提供していた音楽ストア「Real Music Store」で、原告側が削除されたと主張しているのはどうやらDRM変換技術「Harmony」を使ってiPodで再生できるようにしたファイルのことらしい。そうだとしたら、ライバルを排除するように削除したと書いているDigitsの記事には納得しかねる。00年代の前半Real Networksはメディアプレーヤー市場で大きな勢力だったが、iPodの大ヒットの影響で伸び悩み、そこで2004年にHarmony技術を投入した。AppleのDRM「FairPlay」をライセンスするのではなく、リバースエンジニアリングしてRealから購入したデジタル音楽をiPodでも再生できるようにした。明らかなハッキング行為である。Realは同時に「Freedom of choice(選択の自由)」というキャンペーンを展開し、消費者の選ぶ権利を主張することで自らの違法性をかわそうとした。実際、当時の消費者はDRMによってPCのメディアプレーヤーと転送できるポータブル音楽プレーヤーが制限されていたので、Realの主張には一理あり、DRMに対する非難を呼び込むことに一定の成功を収めた。Appleはというと、Realを攻撃者の1つと見なし、iTunesのアップデートのたびに淡々とHarmonyファイルを無効化し続けた。その延長がDigitsの記事にあるファイル削除になる。2007年にAmazonがAmazon MP3でDRMフリーのデジタル音楽販売を開始し、AppleもiTunes StoreでDRMフリーの音楽を販売し始める。では、その変化にRealのHarmonyが貢献したかというと、同意する人はほとんどいないと思う。結局、RealはReal Music Storeの利用者を増やすために、iPodを利用しようとしていたにすぎなかった。「選択の自由」と言いながら、自分たちもDRMを採用し続けてReal Music Storeにユーザーを呼び込もうとした。もし、RealがDRMフリーのデジタル音楽配信実現を目的に活動し続けていたら評価も変わっただろう。当時のRealはハッキング行為で問題提起したものの、そこから次のステップに進む素振りはなく、同社の掲げた"選択の自由"はやがて偽善と見なされるようになった。つまり、AppleがiPodからファイルを削除した真相はDigitsの記事が煽っているようなAppleによるライバル排除ではなかった。実際、2007年に筆者がAmazonから購入したMP3形式の音楽は今もiPodの中で健在なのだから、Digitsの記事はミスリード以外の何物でもない。では、なぜAppleはHarmonyファイルの排除を徹底したのだろうか。CDから取り込んだ音楽やAmazonから購入した音楽など他のDRMフリーの音楽ファイルと共に残しておいても良かったのではないか。裁判でAppleのコンシューマーアプリケーション担当のバイスプレジデントであるJeff Robbin氏が「(ハッキングを認めたら)そこでiPodは立ち往生してしまう」と述べていたそうだ。RealはHarmonyだけではなく、iPodをPCに接続したら起動するメディアプレイヤーをiTunesからRealPlayerに変更させようとしていた。iTunesと分断されたらiPodはスムーズにアップデートを受けられなくなる。iPodは音楽ファイルを再生するだけのデジタル音楽プレーヤーではない。iTunesと組み合わせることで、より豊かな音楽体験を実現し、アップデートを通じてそれはさらに広がっていく。セキュリティ面を含めて、そこに価値があるというわけだ。Appleが守ろうとしたのはiTunes Storeの売上ではなく、iTunesプラットフォームでユーザーに提供しようとしている体験だった。ちなみに、Harmonyがちゃんと機能していたかというと、Realのような立場の会社が堂々とハッキングするのは前代未聞なことで、2004年に筆者もすぐに試してみたが、iPodではきちんと再生できなかった。原告側はファイル削除によってユーザーの体験が損なわれたと主張しているが、そもそもHarmony自体の体験に難ありだった。「DRMを無効化したファイルをユーザーが使う権利」の議論はさておき、それ以前にリバースエンジニアリングされたHarmonyファイルは障害の原因になる可能性があった。個人的にAppleは削除する前にユーザーに通知するべきだったように思うが、セキュリティ上の理由でHarmonyファイルを削除したのは妥当だったと思う。
2014年12月15日アドビ システムズは、製品担当者ブログ「いわもとぶろぐ」にて、イラストアプリ「Adobe Illustrator Draw」が、Apple主催の「BEST OF 2014 今年のベスト」に選ばれたことを発表した。「Adobe Illustrator Draw」は、同社が2014年10月にリリースしたiOS向けのデジタルスケッチブックアプリ。名称通りデスクトップ上のIllustratorと連携し、モバイルデバイス上で描いた物をパスデータとして扱える。加えて、アドビのハードウェア「Adobe Ink & Slide」にも対応。手書きの暖かい風合いや、正確な直線を自由に描くことができるほか、カメラで撮られた素材をトレースするアプリ「Adobe Shape CC」とも連携が可能となっている。なお、「BEST OF 2014 今年のベスト」は、毎年Appleがその年に生まれた優れたアプリを選出しているもので、2014年版のセレクションのひとつに同アプリが選ばれた。このセレクションについてはApp Store上で公開されている。ちなみに、「Adobe Illustrator Draw」は「Adobe Ideas」というアプリのリブランドとしてリリースされたもの。旧アプリからの移行に関しては「CC道場ブログ」を参照してほしい。
2014年12月12日