睡眠不足を感じたり、日中に眠気が起こったりしたことはありませんか?質のいい睡眠は、私たちの心と体の健康を維持するために重要とされています。そして、睡眠の質を上げるうえで大切な要素の一つが、食生活の見直しです。そこで今回は管理栄養士の筆者が、睡眠の質を左右する晩ご飯の摂り方について解説します。睡眠不足はなぜよくないのか日本人は、世界の中でも睡眠時間が短いと言われています。慢性的な睡眠不足は、眠気による注意力や判断力の低下による作業効率の低下をまねき、思わぬ事故につながる可能性も。また、睡眠不足は肥満の要因にもなり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病リスクも増加するとされているのです(※1)。睡眠は時間だけでなく質も大切であり、睡眠の問題を抱えていると精神にも影響を及ぼします。睡眠の質を上げ睡眠時間を確保することは、心と体の健康を維持し、生活の質を高めるために重要といえるでしょう。睡眠の質を下げる「NG晩ご飯習慣」寝る直前に食べる寝る直前に夕食を摂ると、寝ている間にも消化活動が行われ睡眠を妨げてしまいます。そのため、夕食はできるだけ寝る3時間前までに済ませられるとよいでしょう。また、夜遅くの食事で摂ったエネルギーは消費されにくいため体脂肪として蓄積されやすく、太りやすいとも言われています。夕食を食べすぎないように気を付けましょう(※2)。脂質が多い食事揚げ物や脂身の多い肉料理など、脂質が多い食事は消化に時間がかかり、睡眠の質を下げやすいと言われています。特に夕食の時間が遅くなる場合は、できる限り脂肪分が少なく、消化にいい食事を心がけましょう。うどん・白身魚・鮭・鶏むね肉・ささみ・繊維の少ない野菜などがおすすめ。また、よく噛んで食べることは消化をよくし、食べすぎ防止にもつながりますよ。カフェインが入った飲み物コーヒーや紅茶、緑茶やチョコレートなどに含まれているカフェインには覚醒作用があります。寝る前の3~4時間以内にカフェインを摂取すると、寝つきが悪くなったり、睡眠を浅くしたりする可能性があるため、控えたほうがよいでしょう。カフェインには利尿作用もあり、夜中に尿意で目覚めやすくもなります(※3)。また、昼寝は午後の眠気を解消しやすくし、昼寝の前にカフェインを摂取すると目覚めがすっきりしやすいと言われています。昼寝は15分程度で十分とされているため(※4)、カフェイン入りの飲み物を飲む習慣がある人は、夕方までに摂るといいでしょう。アルコールを毎晩飲む「飲まないと眠れない」と、毎晩のようにアルコールを飲む習慣がある人は要注意。アルコールは寝付きをよくすることもありますが、睡眠の質は下がってしまいます。アルコールを飲む場合の適量は、1日平均純アルコールで約20gまでが推奨されています(※5)。また、女性は男性に比べて一般的にアルコール分解速度が遅いため、男性よりも少ない量が適当と考えられています。アルコールを飲まないと眠れないという人は、日中に体を動かしたり規則正しい生活を心がけたりと、日ごろの生活習慣を見直してみましょう。どうしても改善されなければ睡眠の専門医への相談も検討してみてください。質のいい睡眠で生活の質を上げましょう睡眠の質を向上させるためには、適度な運動や規則正しい生活習慣を心がけることに加え、晩ご飯の内容を見直すことも重要です。夜遅くの食事やカフェイン・アルコールの摂取を避け、消化にいい食事を取り入れることで、質のいい睡眠につながります。日々の食事選びが健康的な睡眠習慣の基盤となりますので、今回お伝えしたような適切な食事を心がけてみてくださいね。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 睡眠と生活習慣病との深い関係※2 農林水産省.夜遅く食事をとるときは※3 厚生労働省健康局.健康づくりのための睡眠指針2014※4 厚生労働省.e-ヘルスネット 快眠と生活習慣※5 厚生労働省.アルコール©dodotone/Adobe Stock ©japolia/Adobe Stock筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年04月25日和食に欠かせない味噌汁は、健康にいいイメージもあり毎日食べているという人もいるでしょう。野菜や豆腐などあらゆる具材に合い、栄養バランスも取りやすい味噌汁はまさに健康食といえます。しかし、作り方や食べ方によっては味や健康効果が損なわれる可能性も。今回は、味噌汁を食べるときに気を付けたいポイントを解説します。味噌汁を作る、食べるときに気を付けること沸騰させるのはNG味噌汁は沸騰させると味噌の風味が飛び、味が落ちてしまいます。味噌独特の香りは、味噌が熟成されるときに発生するアルコールやエステルなどの成分に由来するとされています。これらは沸騰させると揮発するため、香りが飛んでしまうのです。鍋に味噌を入れる前は一度火を止め、沸騰がおさまってから味噌を溶かし入れましょう。沸騰直前で火を止めて、お椀によそえば食べる頃にちょうど良い温度になりますよ。あくが出る食材に注意味噌汁を作るときにはあらかじめ食材に火を通す工程がありますが、その際に“あく”を取っておくことでおいしく健康的な味噌汁ができます。肉や魚、野菜や山菜などを煮たときに出てくる茶色く濁ったものがあくです。これは臭みや雑味の要因となったり、おいしさが損なわれたりするため取り除きましょう。かつお節でだしを取る際にもあくが出ます。かつお節を入れ、ひと煮立ちしたタイミングであくを取っておくと、風味豊かなだしが取れますよ。また、ほうれん草やたけのこなどにはシュウ酸という成分が含まれています。シュウ酸は尿路結石の材料となるため、大量に摂取すると結石ができるリスクが高まるとされています。これらの食材は下茹でして水にさらすことでシュウ酸が流れ出やすくなるとされるため、あらかじめ下茹でしておきましょう。塩分が気になる人は食べすぎないように塩分の摂りすぎはむくみや高血圧の要因となることがわかっています。日本人は和食に使われる塩分が多いことや、近年外食の機会が増えたことなどの理由により、世界的にみても塩分摂取量は多めと言われています。一日の塩分摂取目標量は、成人男性は7.5g未満、女性では6.5g未満とされています。また、高血圧予防のために推奨されている塩分摂取目標量は1日6g未満です(※1)。ほかの食事による塩分も考慮すると、味噌汁を1日に何杯も飲むことは控えると良いでしょう。よりおいしくなる味噌汁の作り方だしにこだわるだしによって味が変わるのも味噌汁の特徴です。最近はだし入りの味噌や顆粒だしなど便利なタイプもありますが、昆布・かつお節・煮干しなどを使ってお好みのだしを見つけてみるのもおすすめです。また、昆布やかつお節などお好みの材料を水に浸けて、冷蔵庫で一晩置いておくだけの“水だし”という方法もあります。食材をお茶パックなどに入れ、麦茶ポットなどを使うと便利ですよ。冷蔵庫保存で3日~長くとも1週間くらいで早めに使い切りましょう。具材を煮る時間や順番に注意味噌汁を作るときは、味噌を入れてから沸騰させないように、あらかじめ具材に火を通しておきましょう。大根・ごぼう・じゃがいも・玉ねぎ・にんじんなどは火が通るのに時間がかかるため、最初に鍋に入れてやわらかくなるまで煮ておきます。白菜やキャベツなど火が通りやすい野菜は、火が通りにくい食材が煮えるころに入れましょう。豆腐など煮崩れしやすいものは火を消す少し前に入れます。青ねぎなどは香りが消えやすく変色しやすいため、器に盛ってから加えると良いでしょう。味噌汁はおいしく健康的にいただきましょう味噌汁はさまざまな食材と相性がよく、1品で副菜にも主菜にもなり得るメニューです。味噌やだしの種類を変えることで、いろいろな味わいが楽しめるのも魅力的ですよね。今回お伝えしたようなポイントをおさえれば、さらにおいしく体にもうれしい味噌汁を食べられますので、ぜひ参考にしてみてください。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット ナトリウム©Nishihama/Adobe Stock ©buritora/Adobe Stock筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年04月21日みなさんは自分の身体の健康状態をきちんと把握できていますか?健康診断で自分の状態を正確に把握することが大切なのですが、医師の視点からすると、実は健康診断や定期健診の前にしないほうがよい「NG行動」があります。結果に影響が出てしまい、正確な判断ができないこともあるので注意が必要です。今回はそのような行動をいくつかご紹介し、万全な状態で健康診断に臨んでいただくためのポイントをお伝えします。健康診断前に避けるべき行動健診直前だけいつもの食生活と違う健康診断の直前に、飲み会や食事会などを計画するのはやめておきたいところ。健康診断の前だけど、ついつい友人や上司と食事会があると、食べすぎや飲みすぎにつながってしまいます。そうすると、本来は問題ないはずが異常値として出てくる可能性があります。例えば、前日の夜にアルコールを摂取しすぎると、肝機能や脂質の指標に影響を与えることも。これによって、健康診断の結果が、実際の健康状態を正確に反映しなくなることがあります。同じように、脂っこい食事や過剰なカロリー摂取についても、血糖値や脂質の検査結果に影響することがあるので注意が必要です。また、直前だけ健康的な食生活にするのもNG。健康診断の前は、なるべくいつも通りの食生活で過ごし、絶食時間を守るようにしましょう。十分な睡眠をとれていない健康診断の前夜は、十分な睡眠をとることが非常に重要です。睡眠不足は、血圧や心拍数に影響を及ぼし、疲労感が検査結果に反映される可能性があります。適切な睡眠を確保することで、より正確な健康状態の把握が可能となります。カフェインなどの覚醒作用のある飲料を控えたり、ゆっくり入浴して副交感神経が優位な状態を作り出すなど、良い睡眠が得られるように対策するといいですね。激しい運動をする健康診断の前日に激しい運動を行うこともおすすめしません。激しい運動は肝機能や検尿結果に影響を与える可能性があります。また、運動後に筋肉痛が残ってしまった場合、それによる不快感で血圧が上がるなど、他の検査結果にも影響を与える可能性もあります。水分摂取量が少なすぎる健康診断の前日の水分摂取量が少ないと、尿検査で異常値が見られることがあります。特に、脱水状態は尿中の蛋白濃度を高め、健康状態に問題があると誤解される原因になることも。健康診断前は、適切な水分を摂ることで、このような誤診を防ぎます。ただし、血糖値やコレステロール値に影響を与える可能性があるため、糖分や脂質などを含まない飲み物を摂りましょう。水や麦茶などがおすすめですよ。おわりに健康診断や定期健診の前には、今回ご紹介したような行動を避けるようにしましょう。正確なデータを得るためには、体調を整え、最良の状態で健康診断に臨むことが重要です。健康は日々の積み重ねですから、健康診断を機に日常生活の見直しをする良い機会とも考えられます。ぜひ参考にして、健康管理に役立ててくださいね。©ponta1414/Adobe Stock©buritora/Adobe Stock©polkadot/Adobe Stock筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年04月20日『スターバックス®』(以下スタバ)では2024年4月10日(水)から「GOHOBI メロン フラペチーノ®」と「スイート ミルクコーヒー」が発売されました。新作はいつだって飲みたいけど、ちょっとでも罪悪感を減らしたい……ということで、スタバ好きの美容ライターである筆者が試してきたヘルシーカスタムをご紹介します!「GOHOBI メロン フラペチーノ®」をダイエットカスタム!坂本雅代色鮮やかな「GOHOBI メロン フラペチーノ®」はTallサイズのみの販売で、イートイン700円、テイクアウト687円です。カロリーは303kcal。「GOHOBI メロン フラペチーノ®」はミルクが変更できなかったので、できるカスタムは上のホイップくらいになります。ですが、ホイップクリームはメロンを引き立てクリーミーにしてくれるので全部カットは寂しい……。ということで、今回はホイップを1/2に減量しました。通常303kcalホイップ減量(-約41kcal)=トータル約262kcalちなみに、ホイップを全てカットすると合計221kcalまでカロリーを抑えられます。坂本雅代ホイップを減らしただけなので味わいはそのまま。完熟メロンを食べるような、正に“GOHOBI”感覚のフラペチーノです。坂本雅代底に入っている赤玉メロンの果肉がそのまま食べられて、ジュレと合わさってデザートのよう。真ん中は見た目のまま、青玉メロンの果肉部分を飲んでいるような味わいです。赤玉メロンも青玉メロンも一番甘い真ん中だけを使っているようなおいしさで、メロンの芳醇な香りと爽やかな甘さが初夏にぴったり!ぐいぐい飲んでしまいました。三層を楽しめる「スイート ミルクコーヒー」坂本雅代3層のグラデーションが楽しめる「スイート ミルクコーヒー」はShortからVenti®サイズまであります。今回はTallサイズを注文。イートイン550円、テイクアウト540円です。こちらの低カロリーカスタムは、無脂肪ミルクへ変更してみました。通常269kcal無脂肪ミルクへの変更=257kcal坂本雅代普通のアイスコーヒーとは異なり、底に入っているシロップやクリーム、ミルクとの組み合わせが肝心なので、あまりカスタムできないのですが、ちょっとでもカロリーカットしたい方には無脂肪ミルクへの変更がおすすめです。坂本雅代公式サイトによるとカップの底にフレッシュクリームとホワイトチョコレート風味のシロップ、バニラ風味のシロップが入っていて、その上に氷、ミルク、アイスコーヒーが注がれているそう。底の部分は練乳のようなコクと濃厚な甘さがあるので、無脂肪ミルクに変更しても全く気になりません。全体的に上品なカフェオレのような味わいです。無脂肪ミルクにすると後味がすっきりするような気がしました。変更しても普通においしいので、少しでもカロリーをカットしたいという方はぜひ試してみてくださいね。カスタマイズを上手に使いこなそう店頭でカスタムを注文すると忘れてしまう……という方は、アプリのモバイルオーダーでもカスタムができます。細かく設定できるので、ぜひ活用してみてくださいね。【参考】『スターバックス®』公式サイト※『スターバックス®』「フラペチーノ®」はスターバックスの登録商標です。※商品情報や価格などは筆者が購入した時点の情報です。筆者情報坂本雅代サロン経営や講師などエステ業界に16年携わり、男女延べ一万人以上を施術。小顔管理士や国際中医薬膳師などの知識を基に、食や美容、健康などのジャンルでライターとして活動中。美容ライター・国際中医薬膳師/坂本雅代
2024年04月16日「健康的な食事や生活をしたい」「年齢的に健康や美容面をきちんとケアしなきゃ」と思ってはいるものの、日々の生活に追われて余裕がないし、面倒くさいので後回しにしている……なんて人も多いのではないでしょうか。世の中には美容に良いと言われるものはたくさんありますが、女優やモデルが愛用しているものはお値段が高くて続けられない、という声も聞こえてきます。そこで今回は、約2か月で6㎏痩せた経験のある筆者が、普段からストックしている食品をご紹介します。朝食時用のヨーグルト©寒川あゆみヨーグルトは腸活や花粉症予防などにも良いと人気ですよね。筆者は昔から便秘になりやすいので、腸活目的として朝食にヨーグルトを食べています。ヨーグルトの種類によってさまざまな菌があるので、その時々によって購入するものは変えています。 また、甘すぎないもの、低脂肪のもの、フルーツ入りのものを選ぶのもマイルール。ちなみに、朝は空腹なので消化・吸収がしやすいヨーグルトを最初に食べ、その後にフルーツ、パンやおかずの順で食べています。起床後とご飯時に、食物繊維やビフィズス菌を摂取©寒川あゆみ便秘になるときは、食物繊維の不足、腸内環境の乱れ、水分不足、運動不足による腸の動きの低下など、さまざまな原因があるでしょう。腸内環境が乱れると、お腹のハリや不快感があったり、肌荒れや太りやすさを招いたりする恐れも。そのため筆者は日頃から、野菜をたくさん摂取する、水をたくさん飲む、体を動かすなどを意識しています。とは言え、一日に摂れる野菜の種類や量には限界があるのも事実。そこで筆者は日々の生活に食物繊維やビフィズス菌を接種できるパウダーを取り入れています。筆者宅で備えているのは、『aub』の「aub GROW」と「kids base」。起床後に水に溶かして飲んだり、おかずに混ぜて一緒に摂取しています。朝食時や日中に飲む、美容ドリンクビタミンは美容面だけでなく、体調管理においても大事なものですよね。筆者はたまにフルーツを購入して朝食に食べますが、毎日というわけではありません。そこで、ビタミンをしっかり摂れるようなドリンクを数種類にわたって常備しています。フルーツがないとき、ビタミンが不足しているとき、気持ちにハリを持たせたいときなど、朝食時や日中に飲んでいます。たとえばビタミン不足やむくみ予防をしたいときには「キレートレモン MUKUMI」を飲むなど、体の状態に合わせてチョイスしています。午後は体調に合わせてハーブティーを飲む©寒川あゆみ筆者は日中、水や美容ドリンク、コーヒーを飲みますが、睡眠の質のためにも午後からはカフェインを控えています。そこで午後に飲むことが多いのがハーブティーです。こちらは筆者が愛飲しているハーブティーたち。体の冷えやストレスを感じるときはコレ、リラックスして眠りにつきたいときはコレ、便秘ぎみのときはコレ……といったように選びます。ハーブは種類によって期待できる効果や目的が違うので、そのときの体調や気分で選べるように数種類常備していますよ。いかがだったでしょうか。世間で良いと言われているから、流行っているから、女優さんが使っているから……と言って真似しても、期待した効果が実感できないこともあるでしょう。食事や生活習慣は人それぞれ違うはず。自分の食生活に不足しているもの、体調に合うもの、ストレスにならないものを上手に日常生活に取り入れてみてくださいね。©mary_markevich/Adobe Stock筆者情報寒川あゆみ大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。Instagram @laulea.beauty文/寒川あゆみ
2024年04月12日夜中に目が覚める、朝すっきり感がない、疲れが取れていない…など、睡眠の質が悪いと感じている人も多いのではないでしょうか。睡眠の質を良くするには、就寝前の食事のタイミングや量、体温、部屋の明るさや温度・湿度、メンタル、寝具などが大切でしょう。寝るときに身に着けているものも、大事な要素の一つ。エステティシャンの筆者自身も、パジャマにこだわりを持っています。そこで今回は、筆者が実践する「寝間着の選び方」についてお教えします。エステティシャンが意識している「寝間着の選び方」寝ている間は体温調節のために汗をかいたり、体が疲れないように寝返りをうったりするもの。睡眠の妨げにならないためにも、肌に触れてもストレスのない繊維や生地、動きやすくゆとりのある形の寝間着を選ぶようにしています。繊維面では、寝間着のほとんどは綿、麻、シルク、化学繊維で作られているものが多いでしょう。 通気性の良さから考えると綿、麻がおすすめ。化学繊維(ポリエステルやナイロン)は洗濯後乾きやすいですが、肌に密着して汗が逃げにくく、蒸れやすいと感じることもあるため筆者は避けています。春夏用パジャマの生地なら、ガーゼ、サッカー、リップル、楊柳の編み方や織り方をしたものを選ぶようにしています。エステティシャン愛用パジャマ「和晒のリラックス3重ガーゼパジャマ」©寒川あゆみなかでも筆者が愛用しているのは『リフランス』の「和晒のリラックス3重ガーゼパジャマ レディース」です。生地を染色する前の工程に、ゆっくり時間をかけて不純物を除去する和晒し(わざらし)が採用されているそう。綿100%で、肌触りは優しくふんわりとしています。©寒川あゆみ寝返りのうちやすさや動きやすさを考慮して、背中全体にゆとりがあり、股下にはマチをつけているそう。また、袖の部分がリブ仕様になっているので、寝ている間に裾がめくれず体が冷えにくいです。作業をする際に袖を捲りやすいのも助かっています。【商品情報】リフランス「和晒のリラックス3重ガーゼパジャマ レディース」価格:¥26,400サイズ:S、M、L、XLカラー:Black、Mocha、Blueエステティシャン愛用ナイトブラ「ゼロ フィール(R) ハーフトップ ナイトブラ」©寒川あゆみ睡眠中にバストが引っ張られたり潰れたりすると、形崩れや下垂の原因になることも考えられます。筆者は、バストの保護としてナイトブラを着用。「ゼロ フィール(R) ハーフトップ ナイトブラ」がお気に入りです。©寒川あゆみインナー類は肌に直接触れるものなので、チクチク、ゴワゴワなどの質感は肌ストレスになり睡眠の妨げになる場合もあるでしょう。このナイトブラは縫い目のない完全無縫製でストレスをほとんど感じません。バストをすっぽり包み込み、つけていることを忘れるようなつけ心地ですよ。【商品情報】スロギー「ゼロ フィール(R) ハーフトップ ナイトブラ」価格:¥2,750~サイズ:S、M、L、LL、3L寝間着やパジャマに関して、デザインやコスパ重視で選んでいるという人もいるかもしれません。しかし、睡眠の質向上のためにも、生地の繊維や編み方、寝返りを打ちやすい形かどうかなど、自分にあったものを選んでみてくださいね。【参考】『リフランス』『トリンプ』筆者情報寒川あゆみ大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。Instagram @laulea.beauty文/寒川あゆみ
2024年04月09日日本人にはなじみの深い食品である納豆。朝ごはんには必ず摂っているという人もいるでしょう。健康食として浸透している納豆ですが、実は食べ方には気を付けたいポイントもあります。今回は、納豆に期待される健康効果やNGな食べ方、より効果的に食べるための組み合わせなどをご紹介します。納豆に含まれる栄養素と健康効果良質なたんぱく質たんぱく質は20種類のアミノ酸が結合して作られていると言われています。納豆の原料である大豆は、私たちの体に必要なアミノ酸がバランスよく含まれている良質なたんぱく質です。ごはんやパンだけなど炭水化物中心の食事になりがちなときも、納豆を取り入れることで健康的な食事に近づけることができるでしょう。食物繊維腸内環境を整えてくれる食物繊維は、現代ではほとんどの日本人に不足しているといわれています(※1)。納豆には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がどちらも含まれていて、毎日摂ることで便秘予防が期待できるでしょう。ビタミンKビタミンKは脂溶性ビタミンの一種です(※2)。出血時の血液凝固や、骨の形成にも関わりがあり、骨の健康のために重要な栄養素です。カルシウムカルシウムは骨や歯を形成する栄養素で、納豆にも豊富に含まれています。日本人はカルシウムが不足しやすいとされているため、積極的に取り入れたい栄養素です。イソフラボン納豆には大豆イソフラボンが含まれています。イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをするため、女性ホルモンの減少による骨粗鬆症などを予防する効果が期待されています(※3)。納豆のNG食べ方毎食食べるのはNG納豆は健康にいい食品というイメージがあるかもしれませんが、摂りすぎはよくないでしょう。納豆に含まれる大豆イソフラボンは、長い期間過剰に摂取すると乳がんリスクを高める可能性が示唆されています(※4)。また、それほど多くはありませんがプリン体も含まれているため、尿酸値が高い人は特に食べすぎに注意が必要です。ほかの大豆製品も摂取することを踏まえると、納豆は1日1パック程度であれば過剰摂取の心配は少ないでしょう。常温で放置する納豆は冷蔵保存が基本ですが、常温でしばらく置いてから食べると、納豆独特の臭いが強くなり、おいしさが損なわれる可能性があります。できるだけ冷蔵庫から取り出したらすぐに食べましょう。ちなみに納豆は冷凍保存も可能です。冷凍しても冷蔵庫で自然解凍すれば、風味や納豆菌への影響は少ないとされています。加熱により栄養やおいしさに影響納豆を加熱すると、ナットウキナーゼという酵素が死滅することも。ナットウキナーゼは血液サラサラ効果が期待されているため、気になる方は加熱しすぎないほうがいいでしょう。また、加熱による風味の変化でおいしさが損なわれる可能性もあります。薬を飲んでいる場合は注意ワルファリンという血栓予防の薬を処方されている場合は、納豆の摂取はNGとなっています。納豆に含まれるビタミンKが血液を凝固させる作用があるため、ワルファリンの効果を弱めてしまうためです。納豆による体への影響は数日間続くとされているため、間隔を空けたとしても納豆は食べられません。薬と食べ物の影響に関して不安がある場合は、医師または薬剤師に相談してください。納豆と組み合わせたい食品納豆×キムチ納豆には、食物繊維や納豆菌など腸内環境を整えてくれる栄養素が多く含まれています。あらゆる善玉菌を含む発酵食品を摂取すると、より腸内環境を整える効果が期待されるため、納豆と一緒に食べるといいでしょう。納豆とキムチは味の相性も良く、旨味が組み合わさりおいしさもアップします。みそやヨーグルトなどほかの発酵食品もおすすめです。納豆×トマト納豆は栄養価が高い食材ですが、ビタミンCやビタミンAなどのビタミン類は多くありません。そこで、トマトなどの緑黄色野菜を組み合わると栄養バランスが整いやすくなります。意外な組み合わせかもしれませんが、トマトを角切りにして納豆と混ぜ、オリーブオイルやごま油などを加えるとおいしい和え物になりますよ。納豆は日々の食卓に賢く取り入れましょう納豆には体にうれしいさまざまな栄養素が含まれ、毎日の食事に取り入れてほしい食材の一つです。安価で手に入りやすいため、冷蔵庫に常備しておくとよいでしょう。食べすぎには注意し、今回お伝えしたおすすめの食べ方もぜひ参考にしながら、健康づくりにお役立てください。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康※2 厚生労働省.e-ヘルスネット ビタミン※3 厚生労働省.e-ヘルスネット 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)※4 農林水産省.大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&;A©taa22/Adobe Stock ©polkadot/Adobe Stock ©midori_stock/Adobe Stock筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年04月08日私たちは忙しい日々の中で、自分自身の体調変化を見落としがちです。仕事に家事にと多忙を極める中で、自分の体調に気をかけている暇がないという人も多いのではないでしょうか?些細な不調を見過ごし、気づいたときには病的な異常につながってしまうことも少なくありません。そこで今回は、医師の私が実践している「不調に気づきやすくなるためのルール」についてお話したいと思います。自分の体を知ることから始めるまず大切なのは、自分の体を知ることです。これは、自分の基準となる体調や心の状態を理解することを意味します。日々の体調の変化に気づくためには、自分の状態に気を配ることが重要。特に女性は月経周期の中で女性ホルモンが変動したり、妊娠出産などのライフイベントの影響から、女性は男性の2倍程度、うつ病になりやすいと言われています(※1)。自分の体調や心の変化を把握して、どういうときに不調が起こりやすいのかを把握できるようにしましょう。例えば進学や就職、転職などの社会的イベントや、友人関係やパートナーが変わるなどの人間関係の変化、月経周期など。自分が体調を崩しやすい、苦手とする変化などを把握しておくことで、あらかじめ対処することができますね。定期的なセルフチェックを習慣化する忙しい日々の中でも、自分自身の体調をチェックする時間を設けることが大切です。例えば、朝起きたときと就寝前に体調をチェックすることをルーティンにしてみましょう。体調の変化に気づくためには、体温や心拍数、睡眠の質、体重など、基本的な指標を記録してみるのもおすすめです。こういった指標を手軽にチェックできるスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスや、アプリと連動する体重計などを活用すると良いですね。ストレスレベルを見直すストレスは体調不良の原因のひとつとされています。自分のストレスレベルを定期的にチェックし、管理することが重要です。忙しくしていると、自分がストレスを感じていることにすら気がつけなくなってしまう人もいるでしょう。ストレスサインとしては、不眠、集中力が出ない、朝起きられない、寝ても疲れがとれない、過食や拒食、イライラや気分の落ち込みなど、人により様々です。少しでもストレスが溜まっていると感じたら、アロマや半身浴などのリラクゼーション技法を試したり、趣味の時間を設ける、運動する、しっかりと睡眠をとるなどして、ストレスを軽減させましょう。食生活を見直す食生活は体調に直結し、不規則な食生活や偏った食事は体調不良の原因になることも。バランスの良い食事を心がけ、特にビタミンやミネラルをしっかりと取ることが大切です。また、水分補給も重要であり、日々十分な水分を摂取することが推奨されます。身体活動の習慣を見直す適度な運動は、ストレスホルモンの影響を軽減する、睡眠をサポートするなどの有用な働きがあります。そのため、体調を整えるうえで非常に重要です。日々の忙しさにかまけて運動不足にならないように、散歩や軽いストレッチなど、簡単にできる運動から習慣化してみましょう。その他にも、なるべくエレベーターではなく階段を使うなど、体を動かす意識をもってみるのも良いですね。睡眠の質を向上させる良質な睡眠は体調を整えるうえで欠かせません。十分な睡眠は、疲労回復とともに、メンタルの安定を保つためにも不可欠です。睡眠の質を向上させるために、就寝前のカフェイン摂取を避ける、就寝前のスマホやPCの使用を控える、夕方以降はスマホやPCのブルーライトカットモードを使用する、夜食を控えて早めに就寝するなど、睡眠衛生を意識してみましょう。自分の体を観察しよう日々の生活の中で、体調不良を見過ごすことは誰にでも起こり得ます。しかし、上述したようなルールや習慣を実践することで、不調に気づきやすくなり、その悪化を防ぐことができます。自分自身の体と心に、もっと注意を払い、自己ケアの重要性を再認識しましょう。体調の変化に気づくためには、自分の体を日々しっかりと自己観察することが大切です。そして、自分で工夫してもよくならないような不調を感じたときには、早めに専門の医療機関を受診しましょう。体調変化の小さなサインにも敏感になることが、健康で快適な日々を送る秘訣と言えます。今回ご紹介した習慣は、どれもすぐに実践できるものばかりです。小さな一歩から始め、自分自身の健康を守るための取り組みを積極的に行いましょう。健康は日々の積み重ねの結果。自分自身を大切にし、日々快適に過ごせるように、ぜひこれらのルールや習慣を生活に取り入れてみてください。私たちの体は、細やかなサインを通じて常に状態を伝えようとしています。それらのサインに耳を傾け、自分自身の健康を第一に考える生活を送りましょう。不調に早く気づき、適切な対処をすることで、より豊かで充実した日々を過ごすことができるはずです。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 妊娠・出産に伴ううつ病の症状と治療©UTS/Adobe Stock ©metamorworks/Adobe Stock筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年04月06日春といえば、入学や就職、異動や転勤など、新生活の始まりとともに周囲の環境がガラッと変わるという人も多い季節ですね。多くの人々にとって心躍る時期であるとともに、新しい環境への不安が高まるという人もいらっしゃるでしょう。この季節の変わり目には、体調を崩しやすいという問題も。そこで今回は、女医の筆者が、季節の変わり目に特に注意すべき体調不良の特徴と、その対策について解説します。春を健康に、そして快適に過ごすためのポイントを押さえていきましょう。春に起こりやすい体調不良とその原因アレルギー症状春は、花粉症をはじめとするアレルギー症状が現れやすい季節です。去年は大丈夫だったのに、今年はなんだか鼻がムズムズする…という方も多いのではないでしょうか。アレルギー症状は花粉以外にも、ダニやカビなどのアレルゲンが原因となる場合も。くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状は、体内でアレルゲンに対する過敏反応が起こることで引き起こされるとされています。症状が強い方だと、鼻詰まりや頭がぼーっとするなどの症状で、仕事や勉強にも集中できないという方も多くいらっしゃいます。自律神経の乱れ春は気温の変化が激しく、体がそれに適応しようとする過程で自律神経が乱れがちです。自律神経は、体温調節や心拍数、呼吸など、意識せずに行われる体の機能を調整しているもの。その自律神経が乱れると、頭痛、めまい、不眠、または過眠といった症状を引き起こす可能性があります。春バテ「春バテ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは、春になると体がだるく、疲れやすくなる現象のことを指します。この時期は生活環境の変化に加えて、気温の変化に体が適応しようとするストレスも加わります。冬の間に蓄積された疲労、そして日照時間の増加による生体リズムの乱れによって体調不良を起こしやすいとされています。日頃から気をつけるべきこと規則正しい生活リズムを保つ自律神経のバランスを整えるためには、規則正しい生活が大切。特に睡眠は、質と量を保つことが重要とされています。春は何かと忙しいかもしれませんが、夜更かしを避け、毎日同じ時間に就寝し、同じ時間に起床することを心がけましょう。睡眠の質を高めるために、寝るときは部屋をしっかり暗くする、夕方以降はブルーライトを避ける、室温を適温に保つ、などの工夫も大切です。栄養バランスの良い食事を摂る春バテ対策として、ビタミンやミネラルを豊富に含む食事を心がけましょう。特にビタミンCは、免疫力の向上に役立つとされています。食事からの摂取が難しい場合は、サプリメントも上手に取り入れるといいですね。アレルギー対策をする花粉症などのアレルギー対策として、室内の空気を清潔に保つことが大切です。帰宅した際は、衣服についた花粉を払い落とし、こまめに換気を行いましょう。空気清浄機を活用したり、外出時はマスクやメガネを利用して、直接花粉に触れることを避ける工夫をしましょう。ストレスをコントロールするストレスは自律神経の乱れを引き起こし、春の体調不良を悪化させる原因になることもあります。環境の変化が起こりやすい春ですが、帰宅後や休日などは仕事や人間関係のストレスから距離を置き、趣味やリラクゼーションで心を休める時間を持つことが重要です。春は普段よりも意識して自分をいたわる時間を作るといいでしょう。適度な運動習慣をもつ春になると運動を始める人が増えますが、急に激しい運動を始めると体に負担がかかり、かえって健康を害することがあります。運動を始める際は軽い運動から始め、徐々に負荷を高めていくようにしましょう。運動習慣を作ることは、ストレスを軽減し、メンタルの安定や睡眠の改善にもつながるためおすすめですよ。まとめ体調不良を引き起こしやすい春ですが、適切な対策を講じることで快適に過ごすことができます。今回ご紹介したポイントを日々の生活に取り入れることで、春の体調不良を予防し、元気に過ごしましょう。今回の内容が、春の季節を健やかに、そして快適に過ごすための一助となれば幸いです。©oka/Adobe Stock ©siro46/Adobe Stock著者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年04月02日春の訪れと共に、お花見や歓迎会など様々なイベントが増えて、お酒を楽しむ機会も自然と多くなりますよね。昔から「酒は百薬の長」とも言われますが、そのためにはお酒の飲み方に気を付けることが重要です。今回は女医の筆者が、特に避けるべき「お酒のNGな飲み方」と、酔った後や二日酔い時にやってはいけないことについて詳しく解説していきます。NG飲み方1:短時間で過剰に飲酒をするまず基本的なところではありますが、短時間で過剰に飲酒をするのはやめましょう。一般的に、短時間で多量のお酒を摂取すると、体内のアルコール濃度が急速に上昇して酔いやすくなるとされています。お酒を飲むとアルコールが吸収され、血液を介して全身に運ばれて脳に到達。すると、脳の神経細胞に作用することで、判断力や運動機能に影響を及ぼすとされています。短時間で多量にお酒を摂取すると血中濃度が急激に上昇し、ほろ酔いを通り越して酩酊状態になってしまうことがあるため注意が必要。NG飲み方2:空腹時に飲酒をするお酒を飲む際は空腹時を避け、食事を摂りながら飲むことが推奨されます。食事によって胃の中に食物がある状態では、アルコールの吸収速度が緩やかになり、酔いにくくなります(※1)。特に、脂質を含む食事は、胃の中でアルコールと結合しやすく、吸収を遅らせる効果が期待できます。度数が低めのアルコール飲料を食事とともに穏やかなペースで楽しむのが、酔いすぎないためのポイントでしょう。NG飲み方3:アルコール以外の水分を摂取しないアルコールには利尿作用があり、飲酒すると体内の水分が失われやすくなります。この脱水状態が、二日酔いの主な原因の一つとされています(※2)。そのため、お酒を飲む際は、水分補給を心がけることが重要です。お酒と一緒に、またはお酒の間に、水やお茶などのノンアルコール飲料を適宜摂取しておくことで、脱水を避けることができるでしょう。いわゆる“ちゃんぽん”は酔いやすい、って本当?ビールとワインを一緒に飲むなど、いわゆる“ちゃんぽん”は酔いやすいと聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?実際のところは、いくつかの種類のアルコールを同時に飲むこと自体が原因というわけではないとされています。アルコール度数が大きく異なるアルコール飲料を一緒に飲むと、自分自身のアルコールの摂取量がどのくらいになっているのか把握しづらくなります。その結果飲みすぎてしまい、酔っぱらいやすくなるという説も考えられます。例えば瓶ビール中瓶(500ml)と、7%のチューハイレギュラー缶と、梅酒1合(180ml)の純アルコール量はほぼ同じです(※3)。強いアルコール飲料は薄めて飲むようにして、自分のペースでゆっくりと楽しむようにしたいですね。二日酔いの際に迎え酒は避けましょう二日酔いの症状があるときにお酒を飲むと、一時的に楽になるように感じるかもしれません。ただ、これは推奨できません。迎え酒は、体内のアルコール分解をさらに遅らせ、症状を悪化させる可能性も。二日酔いの際は、十分な休息と水分補給を心がけ、アルコールの分解を助けましょう。二日酔いの予防と改善には、ビタミンCを多く含む柑橘類の摂取や、アルコールの分解を助けるビタミンB1やB3などを多く含む魚、肉類、ナッツなどの摂取が良いとされています。健康的にお酒を飲もう適度な量を守る自分の許容量を知り、それを超えないようにしましょう。水分補給を忘れずにお酒を飲む際には水やお茶も一緒に摂り、脱水を防ぎましょう。食事と一緒にお酒は食事と一緒に楽しむことで、アルコールの吸収速度を調節でき、酔いにくくなります。二日酔い時の対処十分な休息と水分補給を心がけ、迎え酒は避けましょう。お酒を飲む際の注意点に留意し、春のイベントも楽しく過ごせるようにしたいですね。短時間での過剰な飲酒を避け、食事と一緒に自分のペースで飲酒し、適切な水分補給を心がけることで、二日酔いのリスクを軽減できます。以上のことに注意すれば、春のイベントをさらに楽しむことができるはずですよ。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット血中アルコール濃度※2 厚生労働省.e-ヘルスネット二日酔いのメカニズム※3 厚生労働省.e-ヘルスネット飲酒量の単位©Peak River/Adobe Stock ©Atsushi Tada/Adobe Stock著者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年03月30日4月から新生活が始まり、お弁当を作る機会が増えるという方もいるでしょう。また、お花見などで手作りのお弁当を外で食べるのも楽しいですよね。しかし、気温が上がってくる今の季節は、お弁当の衛生管理に注意が必要です。今回は管理栄養士の筆者が、春のお弁当作りで気を付けたいポイントを解説します。春のお弁当づくりも、食中毒に注意!4月はだんだんと暖かくなる日も増えますが、まだ寒い時期の感覚で食材を扱い、食中毒を起こしやすい保存方法になってしまうという人もいるかもしれません。4月からお弁当を作り始めるという人は、まだ不慣れなため傷みやすい調理方法や食材を選んでしまう可能性もあります。また、お花見など外でのイベントも増え、手作りのお弁当を食べる機会もあるでしょう。今の時期は季節の変わり目で体調も崩しやすいため、食中毒予防を意識したお弁当作りが大切です。食中毒予防の3原則を押さえましょう食中毒にはさまざまな要因がありますが、おもに原因となる細菌が体内に入ることで発生します。食中毒予防のためには菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」の3原則を意識することが大切です(※1)。菌をつけない買い物のときは新鮮な食材を選び、肉や魚は水分が漏れないようにビニール袋などに包んで持ち帰りましょう。自宅で冷蔵庫や冷凍庫に保存するときも、生の肉や魚はほかの食品に触れないようにラップや保存袋などを使って保存するようにします。また、調理の前はしっかり手を洗い、調理中でも生の肉・魚・玉子を触ったあとなどは手をきれいに洗いましょう。菌を増やさない菌を増やさないためには、温度や湿度に気を付けることが大切です。ごはんやおかずが温かいうちにお弁当に詰めてしまうと、蒸気で水分がこもりやすく、傷みやすい状態に…。必ず冷ましてから詰めましょう。水分が多いと細菌が増えやすくなるため、お弁当に詰めるおかずの水分はよく切りましょう。仕切りや盛り付け用カップなどをうまく活用するのもおすすめです。生野菜や果物を持っていきたい場合は、別容器に入れておきましょう。保冷剤をつけるとより安心です。菌をやっつける加熱調理をするときは、しっかり火を通すことで殺菌効果が期待できます。目安は75℃以上で1分間以上の加熱(※1)。お弁当を作るなら、できるだけ当日作ったものが望ましいですが、前日に作ったものや作り置きのおかずを詰めるときは必ず再加熱しましょう。春のお弁当づくりで気を付けたいポイントお弁当箱は清潔にお弁当箱は、必ずしっかり洗って乾かしたものを使いましょう。ふきんは雑菌が繁殖しやすいため、水分を拭き取るときはキッチンペーパーを使うと安心です。また、おかずを詰める前に、薄めたお酢でお弁当箱を拭くと食中毒予防になりますよ。傷みやすいメニューを避ける鶏肉や玉子などを使った炊き込みご飯は傷みやすいため、なるべく避けましょう。おにぎりにするなら、具材に梅干しや青じそなどを活用すると、抗菌作用が期待できるのでおすすめ。また、半熟卵は傷みやすいため、お弁当にはしっかり火を通したものを詰めましょう。マヨネーズで和えたものは、水分が出てきて傷みやすいため避けましょう。マヨネーズだけでなくソースやしょうゆなどの調味料には水分が多く含まれます。調味料を使いたいときは別容器に入れたもの、小分けタイプのものを持っていき、食べる直前にかけるのが安心です。お弁当の保存グッズを活用するお出かけのときは、お弁当を長い時間持ち歩くこともあるでしょう。暖かい日はどうしても傷みやすいため、活用したいのが保冷バッグや保冷材などの保存グッズです。保冷材はケーキやアイスを買ったときにもらえるものを取っておけば使えますし、百均などに売っているお弁当用の抗菌シートの活用もおすすめです。春のお弁当作りは食中毒に気を付けましょう春の訪れとともにお弁当作りも楽しくなる季節ですが、気温の上昇による食材の傷みには注意が必要です。お弁当づくりの際には、食中毒予防の3原則をベースに、今回お伝えしたような注意点も押さえて、安心でおいしいお弁当ライフを楽しんでくださいね。【参考】※1 厚生労働省.家庭での食中毒予防©Nana / PIXTA(ピクスタ) ©bonbon / PIXTA(ピクスタ)筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年03月30日今月も『スターバックス®』(以下スタバ)から新作のビバレッジが登場!ちょっとカロリーが気になるという方も安心のヘルシーなドリンクも発売されました。ダイエッターにぴったりなフルーツ系の新作は、気分も上がるピンク色で春にぴったりです。今回は、美容ライターかつ国際中医薬膳師でもある筆者が、この季節におすすめのヘルシーなビバレッジをご紹介します。「ピンク フルーツ チアアップ」坂本雅代新たな一歩を踏み出すあなたをチアアップするリフレッシュメントビバレッジとして新発売された、ピンクのルックスの「ピンク フルーツ チアアップ」。Tallサイズは店内で590円です。カスタムも考えたのですが、Tallサイズでたったの106kcal!ダイエッターも気兼ねなく楽しめる、低カロリーなビバレッジです。坂本雅代泡立っていますが炭酸ではありません。泡立てることで口あたりが柔らかくなり、見た目のグラデーションが生まれるそうです。ホワイトグレープ、レモン、ローズヒップなどの果汁を合わせたジュースがベースとのこと。ピンクフルーツ(アセロラ、ピンクグレープフルーツ、クランベリー、アップル)の果汁を詰め込んだジェリーが食感のアクセントになっています。坂本雅代ジェリーはのどごしがよく、太いストローでちゅるんと吸えます。けっこう大きい塊なので、口に入ってからもぐもぐする感じでした。グレープフルーツの苦みはほとんどなく、酸味も少なめ。甘さも控えめなので、甘みの強いジュースが苦手な人も楽しめると思います。たくさんの果汁が入っているので何味とは表現しにくいのですが、ごくごく飲める清涼ドリンクというテイストです。ちなみに味ではわからなかったのですが、焙煎前のグリーンコーヒー(生豆)から抽出したカフェインと、カカオから抽出したポリフェノール(カカオフラバノール)も入っているのだとか。勉強や仕事のお供にも良さそうですね。友人とスタバに来たけれど「フラペチーノ®はちょっと重たいかも」というときや、コーヒーが苦手な方にもおすすめです。「ゆず シトラス &; ティー」を人気のカスタムで!坂本雅代新作のピンクフルーツもいいですが、定番ビバレッジの中にも春にぴったりなフルーツ系のヘルシーなビバレッジがあるんです。人気の「ゆず シトラス &; ティー」を、今回は春らしく「パッションティー」に変更してピンクのビバレッジにカスタムしました。元々は茶色いティーなのですが、パッションティーにカスタムすると鮮やかな濃いピンク色になります。坂本雅代アイスのTallサイズは店内飲食で540円、カロリーは117kcalです。トロピカルなパッションティーは少し酸味があり、ほろ苦いゆずピールと相性抜群!底の方にシトラス果肉が沈んでいるので、混ぜながら飲むのがおすすめです。ティーというよりジュース感覚でごくごく飲めますよ。もっとフルーティに楽しみたいという方は、シトラス果肉をプラスすることもできます。1スプーン増量しても174kcalで、200kcal以内におさまりますよ。ダイエット中でも安心して楽しめる低カロリーなビバレッジです。春にぴったりなピンクのヘルシービバレッジがおすすめ!新作の「ピンク フルーツ チアアップ」は2024年4月9日(火)までの販売予定だそうなのでお早めに!今回ご紹介したものはどちらもヘルシーなビバレッジなので、ぜひ試してみてくださいね。【参考】『スターバックス®』公式サイト※『スターバックス®』「フラペチーノ®」はスターバックスの登録商標です。※商品情報や価格などは筆者が購入した時点の情報です。筆者情報坂本雅代サロン経営や講師などエステ業界に15年携わり、男女延べ一万人以上を施術。小顔管理士や国際中医薬膳師などの知識を基に、食や美容、健康などのジャンルでライターとして活動中。美容ライター・国際中医薬膳師/坂本雅代
2024年03月22日春は色鮮やかなフルーツが店頭に並ぶ季節です。せっかくなら栄養価の高い旬のフルーツを食べられるとうれしいですよね。そこで今回は、春に旬を迎えるフルーツを3つご紹介します。それぞれに含まれる栄養素や選び方、保存方法やおいしい食べ方もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。いちご品種改良やハウス栽培の技術向上により、近年では12月後半から手に入るいちごですが、本来の旬は春~初夏とされています。いちごの栄養素いちごにはビタミンCが豊富に含まれ、みかんやグレープフルーツの約2倍とされています。ビタミンCは抗酸化作用があり、免疫機能の低下を引き起こす活性酸素の働きを抑えてくれます(※1)。また、ビタミンB群の一種である葉酸も豊富に含まれています。葉酸は不足すると貧血の原因となるため、不足しないように気をつけたい栄養素です。ポリフェノールの一種であるアントシアニンも豊富で、眼精疲労の予防などが期待できます(※2)。いちごの選び方や保存方法新鮮ないちごは果皮に張りとツヤがあるもの、ヘタがきれいな緑色でピンとしているものです。いちごは傷みやすいため、購入したらなるべく早めに食べるようにしましょう。パックから取り出し、重ならないようにポリエチレン袋などに入れ、冷蔵庫で保存しておきます。水洗いした場合は、水分を取ってから冷蔵庫で保存しましょう。水分がついたままだとカビが生えやすいため注意が必要です。いちごのおいしい食べ方いちごはヘタの部分よりも先端のほうが甘くなっています。そのため、ヘタをカットしてヘタ側から食べ始めると、だんだんと甘味が増していきますよ。また、ジャムにしてもおいしく食べられます。ジャムにするなら一度冷凍保存をするのがおすすめ。水洗いしてヘタをとり、水分を取ってからフリーザーバッグに入れて保存しましょう。冷凍したいちごでジャムを作ると、生のいちごを使用するよりもなめらかに仕上がります。はっさく「はっさく」は日本原産の柑橘です。1月中旬から4月下旬に出回り、もっともおいしく食べられる時期は2月~3月ごろといわれています。はっさくの栄養素はっさくには、抗酸化作用のあるビタミンCが豊富に含まれています。また、柑橘類に共通して多く含まれるクエン酸も豊富(※3)。クエン酸には体内でカルシウムの吸収を助けたり、疲労回復を促したりする効果が期待されています。はっさくの選び方や保存方法はっさくは、持ったときにずっしりと重みのあるものを選びましょう。また、明るい橙黄色で、ヘタはきれいな緑色のものがおすすめです。甘くさわやかな香りがあるものを選ぶとよいでしょう。冷暗所で保存すれば2~3週間ほど持ちますので、風通しが良く日光の当たらない場所に置きましょう。室温が高い場合は、ラップに包むかポリ袋に入れてから冷蔵庫で保存してください(※3)。はっさくのおいしい食べ方はっさくは皮をむいてそのまま食べる以外にも、おいしい食べ方があります。ゼリーやジュースなどにしても楽しめますし、皮ごと使用したジャムにするのもおすすめです。また、薄皮をむいてサラダに混ぜてもさっぱりと食べられます。キウイキウイの旬は国内産か外国産かによっても異なるため、スーパーなどでは1年を通して手に入れることができます。旬の時期は、福岡県や愛媛県などの国産であれば11月から4月頃です。キウイの栄養素キウイ1個当たりのビタミンCは、レモンよりも多く含まれています。整腸作用のある食物繊維も多く、むくみや高血圧予防に良いとされるカリウムも豊富に含んでいます。また、たんぱく質分解酵素の一種であるアクチニジンが含まれているのも特徴(※4)。食品中に含まれるたんぱく質を分解して消化を助ける働きが期待できます。キウイの選び方や保存方法キウイは表面にしわがなく、果皮のうぶ毛が均一で密についているものを選びましょう。硬いものは未熟なので、常温で保存します。やわらかいものは完熟している状態です。ビニール袋に入れて、野菜室で1週間ほど保存可能です(※4)。キウイのおいしい食べ方キウイはそのまま食べる以外にも、ヨーグルトに加えたり、スムージーにしたりしてもおいしく食べられます。また、たんぱく質分解酵素であるアクチニジンの働きを活かして、肉や魚と一緒に調理をするとやわらかく仕上がりますよ。春のフルーツはおいしく楽しみましょう春に旬を迎えるフルーツはそのまま食べるのはもちろん、ジャムやジュースにしても楽しめます。フルーツにはビタミンやミネラルも豊富に含まれるため、甘いお菓子やスナック菓子などよりも間食としておすすめの食べ物です。今回お伝えした選び方や食べ方も参考に、旬のフルーツを楽しんでくださいね。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 抗酸化ビタミン※2 農林水産省.いちごのあれこれ豆知識※3 JAグループ.ハッサク※4 JAグループ.キウイフルーツ©kueqa / PIXTA(ピクスタ) ©kouta / PIXTA(ピクスタ)©Tiny Nature / PIXTA(ピクスタ) ©プロモリンク / PIXTA(ピクスタ)筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年03月17日花粉症対策をはじめ、免疫力アップや腸活を目的として、日常的にヨーグルトを食べている人も多いでしょう。せっかく食べるなら健康的な食べ方を知っておきたいですよね。今回は、ヨーグルトの「避けたほうがいい食べ方」や、より効果的に取り入れるためのポイントをご紹介します。ヨーグルトに期待される健康効果ヨーグルトには、私たちの体を作るうえで欠かせないたんぱく質やカルシウムが豊富に含まれ、さらに腸内環境を整えてくれる乳酸菌やビフィズス菌も含まれています。近年では「腸活」という言葉もよく聞くようになりました。腸内環境を整えることで便秘予防や免疫力アップが期待され、健康に良い影響をもたらすことがわかっています。腸内には善玉菌と悪玉菌、どちらでもない日和見菌が存在し、体に良い環境にするためには善玉菌を増やすことが大切です。そこで、善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌を含むヨーグルトを食べることで善玉菌が増えやすくなります(※1)。商品ごとにさまざまな菌を含むヨーグルトが販売されていますし、腸内細菌の種類や数も人によって異なります。そのため同じヨーグルトをしばらく食べてみて、自身の体質に合った商品を見つけてみましょう。ヨーグルトのNG食べ方甘いシロップやグラノーラなどと一緒に食べるヨーグルトに砂糖や甘いシロップ、フルーツソースやジャムなどを加えるという人もいるでしょう。少量であれば問題ありませんが、摂りすぎると糖質が多くなり、血糖値の上昇や体重増加につながる可能性があります。ヨーグルトのなかでも、ドライフルーツが添加されているものやフレーバータイプのものは糖質が多いため、できるだけプレーンタイプを選びましょう。甘さが欲しいときは、はちみつや生の果物などをプラスするのもおすすめです。また、グラノーラも糖質や脂質が多くなりやすいため、摂りすぎには注意が必要です。ヨーグルトにプラスするなら少量にしておきましょう。寝起きや空腹時に食べるヨーグルトはどの時間帯に摂っても問題ありませんが、ヨーグルトに入っている乳酸菌やビフィズス菌は、胃酸の影響を受けて生きたまま腸に届きにくい可能性があります。特に空腹時は胃の中の酸性度が高くなるため、気になる方は寝起きや空腹時に食べるのは避けましょう。ただし、乳酸菌やビフィズス菌は死んでしまっても善玉菌を作るために有効な働きをするとされています(※1)。ヨーグルトのおすすめ食べ方善玉菌を増やす「プレバイオティクス」を一緒に摂るヨーグルトに含まれている乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は「プロバイオティクス」とよばれ、腸内環境を整えてくれる効果が期待されています。また、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖などの「プレバイオティクス」を一緒に摂ることで、善玉菌は増えやすくなるとされています(※1)。そのため、プレバイオティクスをヨーグルトと一緒に摂ったり食事に取り入れたりすると良いでしょう。食物繊維は野菜・海藻・きのこなどに多く含まれ、オリゴ糖は大豆・たまねぎ・ごぼう・バナナ・アスパラガス・にんにく・ねぎなどに多く含まれます。「バナナとヨーグルト」は腸内環境を整えやすい理想的な組み合わせといえるでしょう。プレーンヨーグルトにオリゴ糖シロップをプラスしてもいいですね。定期的に食べるヨーグルトに含まれている乳酸菌やビフィズス菌は、食事から摂取したあとに腸内にある程度の期間は存在しますが、そのまま住み着くことはないといわれています。そのため、善玉菌の効果を期待するのであれば、できる限り毎日摂ることがおすすめです。ただし、乳製品が体に合わない方もいますので、毎日のように食べていても腸の調子がよくないなどの自覚がある場合は無理に食べなくてOKです。納豆やみそ、キムチなどほかの発酵食品にも善玉菌が含まれていますので、さまざまな食品を取り入れてみましょう。ヨーグルトを賢く食べて健康を目指しましょうヨーグルトには腸内環境を整えてくれる善玉菌が含まれ、便秘予防や免疫力アップが期待できます。花粉症や風邪などが気になる今の季節にはおすすめの食品です。今回お伝えした「NGな食べ方」や「おすすめ食べ方」も参考にぜひ日常に取り入れてみてくださいね。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 腸内細菌と健康©flyingv/PIXTA(ピクスタ) ©kou/PIXTA(ピクスタ)筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年03月11日体が重い、パンツがきつくなってきた…など、夏に向けてダイエットを意識している人も多いかもしれません。 痩せるためには食事の見直しや運動などが必要ですが、家の中や日常生活での動きでも痩せやすくすることができますよ。今回は、2か月で6kg痩せた経験を持つエステティシャンの筆者が、日頃している“痩せワザ”についてご紹介します。歯磨きしながらストレッチ©寒川あゆみ歯磨き中の時間を使いながら、つま先を立てる、かかとをおろす、の動作を繰り返してふくらはぎや太もものストレッチをします。©寒川あゆみ右足を右手で持ち、太ももとふくらはぎをストレッチします。逆側も同じように繰り返します。ふくらはぎは“第二の心臓”と呼ばれる下半身のポンプの役。そして太ももは、太い筋肉やリンパ管がたくさんある場所です。血液やリンパの巡りを高め、体を温まりやすくするために、朝の歯磨き時にストレッチするようにしています。また、夜の歯磨き時にストレッチすれば、一日の疲労やむくみケアに繋がるでしょう。掃除しながらストレッチ©寒川あゆみ掃除機やクイックルワイパーで掃除をするときに、脇を開き、肩甲骨、二の腕を動かします。生活動作ではひじから下の手先、ひざから下の足先しか使えていないことがほとんどです。窓を拭く、棚を整理するなどの日常動作を行うときにも、脇を開いて肩や腕を大きく動かすことをおすすめします。特にお腹、背中、腰、太ももは筋力が低下しやすく、脂肪がつきやすい場所。そのため筆者は、なるべく掃除や家事の際に意識して動かすようにしています。調理の待ち時間にストレッチ©寒川あゆみ調理中、火が通るまでなどちょっとした待ち時間はありませんか?この待ち時間の間に、肩や腕を伸ばす動作や、足を開いてストレッチなどをしましょう。姿勢や肩甲骨周りの動きが悪くなると、肩周りの疲労や凝りに繋がってしまいます。それだけでなく、背中に脂肪がつきやすくなることも…。そんな悲しい事態を避けるためにも、日頃からこまめに動かしておくのがおすすめです。血液やリンパの戻りが悪いと下半身の疲労感やむくみを感じやすくなるので、股関節、ふくらはぎ、太ももの筋肉をストレッチで積極的に伸ばします。お風呂時間のストレッチ©寒川あゆみ壁にシャワーを設置したままシャワーを浴びたり、体を洗うのに利き手ばかりを使っていませんか?頭や背中を流すときには、ぜひ左手でシャワーヘッドを持ち、右の肩や背中に向かって流してみてください。途中で手を交換して、今度は右手でシャワーヘッドを持ち、左の肩や背中に向かって流してみましょう。こうしてクロスの動きを意識することで、肩や肩甲骨、背中、二の腕のストレッチになりますよ。ながら時間を使って体を動かす習慣をつけることで、不要な脂肪を燃焼しやすくなったり、太りにくい体質に近づくことができるはず。今回の記事を参考に、できることから始めてみてはいかがでしょうか。筆者情報寒川あゆみ大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。Instagram @laulea.beauty文/寒川あゆみ
2024年03月04日春らしいスイーツが続々と登場しているコンビニ。季節感のあるスイーツはなんだか心がウキウキしてきますよね!夏に向けてダイエットも気になりますが、一口サイズのカロリーもかわいいスイーツなら安心です。今回は美容ライターの筆者が、カロリーが低めのヘルシーなおすすめコンビニスイーツをご紹介します。セブン-イレブン「北海道十勝産小豆使用桜もち」坂本雅代春といえばコレ!『セブン-イレブン』の「北海道十勝産小豆使用桜もち」は、桜の塩漬けがのっていて、見た目も春らしい和スイーツ。坂本雅代中身はくちどけのいい、なめらかなこしあん。ネーミングにもなっている北海道十勝産の小豆が使用されています。『セブン-イレブン』はとにかくあんこがおいしいのが特徴だと思います。上品な甘さのあんこに、少し塩気のあるほろほろした生地。そこに桜の塩漬けがいいアクセントになっていました。さくらの風味が口の中に広がり、一気に春気分になれるイチ押しの和スイーツです。カロリーも137kcalと低カロリーでうれしい!【商品詳細】セブン-イレブン「北海道十勝産小豆使用桜もち」価格:¥170セブン-イレブン「北海道十勝産小豆使用よもぎ香る草もち」坂本雅代桜もちと肩を並べる春スイーツといえば、よもぎもち。『セブン-イレブン』には「北海道十勝産小豆使用よもぎ香る草もち」もありますよ。坂本雅代なめらかなこしあんが相性の良いよもぎもちで包まれた、オーソドックスなザ・和菓子です。最初はあまりよもぎの香りがしませんが、噛めば噛むほどよもぎの香りが立ってくるので、じっくり味わいたいですね。こちらも133kcalと低カロリーです。ちなみに、桜もちと草もち、白いおもちの3つが入った「春の三色こもち(桜もち・餡もち・草もち)」も発売中です。ミニサイズですが、3種類楽しめるのは贅沢ですね。【商品詳細】セブン-イレブン「北海道十勝産小豆使用よもぎ香る草もち」価格:¥170ローソン「お抹茶カヌレ」坂本雅代人気継続中のカヌレの抹茶バージョンが登場した「お抹茶カヌレ」。袋を開けた途端、ふわっと抹茶の香りが漂います。坂本雅代上にかかっているのは抹茶のアイシング。中身のねっとりした抹茶生地はほんのりほろ苦く、甘さ控えめです。食べ終わった後も口の中に抹茶の余韻が残りますよ。断面図はこんな感じ。焼き菓子はカロリーが高めで敬遠する人も多いと思いますが、カロリーは167kcal。和洋折衷のこのカヌレは、小さな焼き菓子なので安心して食べられますね。【商品詳細】ローソン「お抹茶カヌレ」価格:¥192ローソン「まるごと苺のクリーム大福」坂本雅代冬から春にかけてのお楽しみといえば、苺スイーツも欠かせません。こちらはローソンで購入した「まるごと苺のクリーム大福」です。坂本雅代名前そのままなのですが、クリーム大福の中に苺がまるごと入った贅沢な和スイーツです。もっちりしたおもちとなめらかなクリームの組み合わせがたまらない一品!クリームが思っていた以上に甘さ控えめ。苺の甘酸っぱさが加わって、さっぱり食べられるスイーツです。137kcalと、この満足感でこのカロリーはうれしいですね。【商品詳細】ローソン「まるごと苺のクリーム大福」価格:¥246ファミリーマート「まるごと蜜柑」坂本雅代『ローソン』がまるごとの苺なら、『ファミリーマート』からは「まるごと蜜柑」が発売中!坂本雅代写真だとわかりづらいのですが、苺に比べるとサイズが大きい……!とても食べ応えがありますよ。カロリーは218kcal。このボリュームでこのカロリーなら、低めだと思います。こちらは白あんとまるごとみかんをやわらかいおもちで包んであり、果物の大福という感じです。いい意味で期待を裏切られたのですが、このみかんがかなり甘い!ジューシーな果実がメインで、白あんと甘いみかん、もちもちの生地を最初に楽しんでいると、最後にみかんが口の中に残ります。酸味はほとんどなく、爽やかな和スイーツです。【商品詳細】ファミリーマート「まるごと蜜柑」価格:¥280手のひらサイズのスイーツだから安心!『セブン-イレブン』『ローソン』『ファミリーマート』の低カロリーな春スイーツをご紹介しました。どれも手のひらサイズの小さなスイーツなので、食べすぎてしまう心配もありません。自分へのプチご褒美やちょっと甘いものが食べたいときにぴったりです。ぜひ参考にしてくださいね。【参考】『セブン-イレブン』『ローソン』『ファミリーマート』公式サイト※商品情報や価格などは筆者が購入した時点の情報です。筆者情報坂本雅代サロン経営や講師などエステ業界に15年携わり、男女延べ一万人以上を施術。小顔管理士や国際中医薬膳師などの知識を基に、食や美容、健康などのジャンルでライターとして活動中。美容ライター・国際中医薬膳師/坂本雅代
2024年03月02日日々忙しい生活を送っているみなさんは、健康管理は重要だと思っていても、ついつい後回しにしがちかもしれません。ですが、健康を維持できていないと、体調を崩して仕事どころではなくなったり、生活習慣病の発症や、場合によってはメンタルの不調におちいってしまう恐れもあります。今回は、医師の私が実践している健康習慣の中から、「やめて良かったこと」と「積極的に取り入れている健康習慣」についてご紹介していきます。運動をしても継続しないのはNGまず、健康維持に欠かせないのが「運動」です。運動は心身の健康を維持するために、非常に重要な役割を果たします。私自身、毎日少なくとも30分は運動をするようにしています。具体的には、軽いジョギングや筋トレ、散歩やストレッチ、ヨガなど。特に、朝の出勤前に運動することを意識しています。運動することによって、心臓病や糖尿病などの慢性疾患のリスクを減らすことができるだけでなく、ストレスの軽減や睡眠の質の向上にもつながります。生活習慣病の予防などの効果は、家事や通勤で歩いたり、趣味の活動をしたりなど、日常生活で身体を動かす活動だけでも健康効果があると考えられているんですね。エレベータに乗らずに階段を使ってみる、少し早起きして一駅歩く、近所の買い物は車に乗るかわりに自転車で行ってみる……など、日々の生活のなかでも少しでも身体を動かすことを意識してみるといいでしょう。果糖ブドウ糖液糖などの異性化糖を極力摂取しない20代後半になってから、私が実践し始めたのが「異性化糖を極力摂取しない」ということです。みなさんも、ジュースや調味料の原材料名の表示に、果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖果糖液糖といった表示を目にしたことがあると思います。これらが異性化糖(※1)と呼ばれるものなのですが、多量に摂取すると体重増加や2型糖尿病の発症リスクが上昇したり、脂肪肝のリスクが高まるとも言われています。特に液体から異性化糖を摂取してしまうと、満腹感をもたらすことなく、血糖値の上昇を招いてしまうため注意が必要でしょう。受験生や研修医として夜遅くまで勉強や仕事をしていた時期には、栄養ドリンクを飲んで無理やり体を動かしていたこともありますが、栄養ドリンクにも果糖ぶどう糖液糖が含まれています。私自身は摂取を控えていますが、みなさんも飲みすぎには注意したいですね。好きな食べ物ばかり食べていませんか?運動と同じくらい重要なのが、適切な栄養摂取と食事のコントロールです。私は食事において、野菜や果物を中心にしたバランスの取れた食生活を心がけています。加工食品や添加物、砂糖の多い食品を避け、全粒穀物、良質なたんぱく質、健康的な脂肪を積極的に摂取することで、体内の栄養バランスを整えることができます。足りない栄養素は積極的にサプリメントで取り入れるようにして、できる限り自分のパフォーマンスを最大化できるように心がけています。おわりに健康維持には、日々の習慣作りが非常に大切です。私が実践している運動の習慣や、栄養摂取と食事のコントロールは、すべてが健康的なライフスタイルをサポートするためのもの。これらの習慣は、医師の視点から見ても重要であると実感しています。今回ご紹介した私自身の健康維持のための習慣はあくまでも一例です。ぜひ皆さんも、自分にあった健康法を継続してみてくださいね。健康は一朝一夕には築けません。毎日の小さな積み重ねが、長期的な健康を守る鍵となります。まずは自分にできることから始めてみてはいかがでしょうか。【参考】※1 農林水産省.異性化糖をめぐる状況について©japolia/Adobe Stock ©kapinon/Adobe Stock筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年03月01日「仕事中に集中力が続かない」と感じたことがある人は多いでしょう。睡眠や運動など生活習慣の改善も大切ですが、集中力が続かない原因は意外にも食事にあるかもしれません。そこで今回は管理栄養士の筆者が、集中力を低下させるNGな食事方法と改善策を紹介します。食事に気を付けて集中力を高め、仕事のパフォーマンスを上げましょう。朝ごはんを抜く習慣寝ている間にも私たちの脳や心臓をはじめとした臓器は常に活動しています。朝ごはんは、夜間に消費されたエネルギーを補給し、体温を上昇させて一日をスタートさせるためにも重要です。特に、脳のエネルギー源となる「ブドウ糖」は体内にたくさん蓄えておくことができないため、朝ごはんで補給しないと集中力が途切れやすいといわれています。ブドウ糖を補給するためには炭水化物(ごはん・パン・麺など)を必ず摂るようにしましょう。朝ごはんを食べる習慣がある人は、食べない人に比べて集中力が高くなりやすいといわれています(※1)。特に集中したいときだけ朝ごはんを食べるのではなく、毎日習慣化することが大切ですよ。炭水化物に偏った食事脳のエネルギー源となる炭水化物を摂ることをおすすめしましたが、炭水化物に偏りすぎる食事にならないように注意が必要です。空腹時にごはん・パン・麺などの炭水化物中心のメニューを摂ると血糖値が急上昇します。すると体内では血糖値を下げようとするホルモンが働き、血糖値が急降下しやすくなります(※2)。食事のあとに血糖値が急激に上下すると、眠気や疲労感につながり、集中力低下の要因になることも。昼食をラーメンやうどん、菓子パンなどで済ませているという人は食べ方を見直してみましょう。特に食物繊維が含まれている野菜・海藻・きのこを一緒に摂れば、血糖値が急上昇しにくくなります。栄養バランスの乱れた食事集中力を維持するためには、適切な栄養バランスの取れた食事が欠かせません。ビタミンやミネラルなどの栄養素が不足すると、集中力が低下しやすくなるとされています。ここでは、特に意識したい栄養素をご紹介します。ビタミンB1集中力を高めるために、糖質を含む炭水化物を摂ることの重要性をお伝えしましたが、糖質を代謝するためにはビタミンB1も大切です。ビタミンB1が不足すると、だるさや疲れを招くとされています。ビタミンB1は肉や魚、大豆製品などに多く含まれています。ごはんやパンだけといった炭水化物に偏った食事ではなく、たんぱく質が豊富な主菜や、野菜・海藻・きのこなどが摂れる副菜も組み合わせるとよいでしょう。マグネシウムミネラルの一種であるマグネシウムは、脳内で神経情報の伝達をするために必要な栄養素です(※3)。マグネシウムが不足すると神経細胞間の情報伝達がうまくいかず、集中力や記憶力の低下を招く可能性があるといわれています。マグネシウムは大豆製品、海藻、ゴマやアーモンドなどのナッツ類などに多く含まれます。ぜひ普段の食事に取り入れてみてください。トリプトファントリプトファンは、脳内の神経伝達物質「セロトニン」をつくるために必要なアミノ酸です(※4)。セロトニンは、ドパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質による情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。ドパミンは喜び・快楽などを、ノルアドレナリンは不安・焦りなどを司る神経伝達物質です。セロトニンが不足すると集中力の低下にもつながるとされています。セロトニンが低下しないように、トリプトファンが多く含まれる肉・魚・玉子・大豆製品などを意識して摂りましょう。集中力を保つために食事にも気を配りましょう食事は私たちの集中力に大きな影響を与えます。今回お伝えしたような「NG食べ方」を避け、バランスの取れた食事を摂ることで、集中力の向上が期待できるでしょう。食生活の改善は、日常生活の質を向上させるだけでなく、仕事や学業での成果にもつながります。ぜひ健康的な食習慣を身につけて、集中力を高めましょう。【参考】※1 農林水産省.生活リズムをととのえる※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 血糖値※3 厚生労働省.e-ヘルスネット マグネシウム※4 厚生労働省.e-ヘルスネット セロトニン©takeuchi masato / PIXTA(ピクスタ) ©Syda Productions / PIXTA(ピクスタ)筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年02月26日「すぐにトイレに行きたくなる」「排尿するときに痛い」、そんな症状をきたす膀胱炎。実は、意外と多くの女性が経験したことのある病気の一つです。しかし、その原因や予防策については意外と知られていないことが多いもの。この記事では、女性に膀胱炎が起きやすい理由と効果的な予防策について解説していきます。膀胱炎とは何か?膀胱炎にはいくつか種類があるのですが、ここでは一般的に膀胱炎と呼ばれる急性膀胱炎についてお話していきます。急性膀胱炎は、細菌の感染によって膀胱で炎症が起こる病気です。女性に多く、実は男性ではほとんど起こらないとされています。急性膀胱炎は健康な女性でも起こるのですが、ストレスがあるときや体調を崩したときに起こりやすいとされています。尿意があるのについついトイレを我慢してしまったりすることも原因となります。症状としては、頻繁にトイレに行きたくなる(頻尿)、排尿時の痛みや焼けるような感覚(排尿時痛)、排尿しても出きっていない感覚(残尿感)、下腹部の痛みなどがあります。炎症が強くなると、尿が濁ったり、血尿が出たりすることもあります。女性が膀胱炎になりやすい理由女性の尿道の長さは男性に比べて短いため、細菌が外部から膀胱に侵入しやすい構造になっています。また、外尿道口の近くに肛門や腟があり、細菌が尿道に入り込みやすいことも理由といえます。特に、性行為による物理的な刺激は、細菌が尿道を通じて膀胱に入る一因となり、膀胱炎を誘発することも……。免疫力が低下しているときには、本来ならば害を及ぼさない細菌も病原性を持つことがあるのです。膀胱炎の予防策デリケートゾーンの清潔保持デリケートゾーンは常に清潔に保ち、細菌の繁殖を防ぎましょう。入浴時は、デリケートゾーン専用の刺激が少ないソープを使用し、しっかりと清潔に保つことが重要です。また、月経中は腟内に雑菌が繁殖しやすい状態になっているため、特にケアが大切。ナプキンは定期的に取り替えて、経血量が少ないときでも一日中つけっぱなしにするなどは避けるようにしましょう。性行為の後は必ず排尿する性行為も膀胱炎の原因になることがあります。そのため性行為の後は必ず排尿することが重要です。排尿することで、尿道に侵入した細菌を体外に洗い流すことができるとされます。排泄後の正しい清拭方法トイレットペーパーで拭く際は、前から後ろに拭くことで、肛門周辺の細菌がデリケートゾーンへ移動するのを防ぎやすくなります。逆の方向に拭くと、細菌が尿道口に入りやすくなり、膀胱炎の原因になることがあるので注意しましょう。さいごに膀胱炎は軽度であれば自然に治ることもあります。ですが、なかなか改善しない場合は、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。繰り返し発症する場合は、婦人科や泌尿器科での専門的な診断と治療が必要になります。日々の少しの注意と予防策で、膀胱炎を防ぐことは可能です。安心して健やかな毎日を送るために、今回ご紹介したような対策を実践してみてくださいね。©leszekglasner/Adobe Stock ©Pixel-Shot/Adobe Stock筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年02月23日気分の落ち込みやストレスは誰にでも起こり得るものです。ストレス軽減に役立つ栄養素を知っておけば、心と体の健康を保つことに役立つはず。管理栄養士の筆者が、心の健康を保つために押さえておきたい食事のポイントをご紹介します。心の健康に影響しやすい栄養素私たちの体は、ストレスを感じたときには軽減するための働きが行われています。そのためにはさまざまな栄養素が必要です。ストレスを感じたときに消費されやすい栄養素や、心の健康に関連がある栄養素と働きについて紹介します。トリプトファントリプトファンとは必須アミノ酸のひとつであり、心を落ち着かせる働きがある脳内の神経伝達物質「セロトニン」を作るための材料です(※1)。必須アミノ酸は体内で合成できないため、食事から摂る必要があります(※2)。そのため、トリプトファンが含まれる肉・魚・玉子・大豆製品などは、不足しないように日々の食事に取り入れるとよいでしょう。オメガ3脂肪酸魚に多く含まれている「オメガ3脂肪酸」を摂取することで、不安が軽減されやすいといわれています。近年日本人は魚が不足しているといわれますが、アジ・イワシ・サンマ・サバなどの青魚にはオメガ3系脂肪酸が多く含まれているため、これらを意識して食卓に取り入れてみましょう。食物繊維野菜・海藻・きのこなどに含まれる食物繊維は、腸内環境を整える働きがあります(※3)。腸は「第二の脳」とも呼ばれ、腸と脳はお互い影響しあっているとされます。腸内環境が悪化すると心の健康にも悪影響を及ぼす可能性があるため、腸内環境を整えてくれる食物繊維を積極的に摂ることがおすすめです。ビタミンCやビタミンEビタミンCやビタミンEは「抗酸化ビタミン」とも呼ばれ、ストレスにより増加する活性酸素の働きを抑えてくれる役割があります(※4)。また、ストレスがかかるとビタミンCの消費量が増えるとされるため、不足しないように野菜や果物などから摂りましょう。ストレスを感じたときにおすすめの食材バナナバナナにはトリプトファンが含まれるだけでなく、腸内の善玉菌のエサとなるオリゴ糖も含まれています(※5)。いつも朝食を抜いてしまう人はバナナだけでも食べてみましょう。また、おやつとして摂るのもおすすめです。ナッツ類アーモンドやくるみなどのナッツ類には、抗酸化ビタミンであるビタミンEが豊富に含まれます。ただし脂質も多く含まれているため、食べすぎには注意が必要です。塩分や余分な油が含まれていない「素焼きタイプ」を選ぶとよいでしょう。ヨーグルト発酵食品の一つであるヨーグルトに含まれている乳酸菌は、腸内環境を整える働きがあります。先ほどご紹介したバナナやナッツを組み合わせてもよいでしょう。大豆製品納豆や豆腐などの大豆製品には、セロトニンの材料となるトリプトファンが含まれています。また、味噌や納豆などは発酵食品であり、腸内環境を整えてくれる働きも期待できます。ストレスが多いときに避けたい食事油が多い食事心の健康と関係があるといわれる「腸内環境」を悪化させる要因として、「脂質が多い食事」が挙げられます。脂身の多い肉や揚げ物などに偏った食事は、腸内の悪玉菌を増やす可能性があるので控えましょう。不規則な食生活も腸内環境にとってよくないため、主食・主菜・副菜とバランスの取れた食事がおすすめです。甘いお菓子やジュース甘いお菓子やジュースには、血糖値を急激に上げやすい糖分が含まれています。甘い食べ物を摂りすぎると心の健康に影響をおよぼす可能性も。甘いお菓子は食べすぎに気を付け、果物に置き換えるなどの工夫をしましょう。ストレス対策には食事の工夫も大切心の元気を保つためには、日ごろの食事も大切です。基本的にはバランスの取れた食事を心がけることが一番ですが、今回お伝えした食材を積極的に取り入れることで、ストレス軽減が期待できます。ストレスを感じたら適度な運動や気分転換のほかに食生活の見直しもぜひ取り入れて、心と体の健康を保ちましょう。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット セロトニン※2 厚生労働省.e-ヘルスネット アミノ酸※3 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康※4 厚生労働省.e-ヘルスネット 抗酸化ビタミン※5 厚生労働省.e-ヘルスネット 腸内細菌と健康©miya227/AdobeStock ©kikisora/AdobeStock ©SUPERMAO/AdobeStock筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年02月17日『スターバックス®』では、2024年2月15日(木)から今年もSAKURAシーズンがスタート!第1弾として、「花見だんご フラペチーノ®」と「花見 さくら クリーム」が発売されました。ひと足はやく春を感じられる新作を、おいしさそのままに少しでもカロリーはカットしたい…ということで、スタバ好きの美容ライターである筆者が試してきた低カロリーカスタムをご紹介します!「花見だんご フラペチーノ®」のヘルシーカスタム坂本雅代春っぽい見た目にテンションが上がる「花見だんご フラペチーノ®」。Tallサイズのみの販売で、イートイン690円、テイクアウト678円です。カロリーは395kcalとやや高め。お団子たっぷりなのもカロリーに響いていそうです。元々ミルクが「ソイミルク」なのであっさりしています。低カロリーカスタムとしては、ホイップを減量してみました。坂本雅代ホイップ減量(-約41kcal)=トータル約354kcalちなみに、ノンホイップで312kcal、+無脂肪ミルクに変更すると289kcalまでカットできます。坂本雅代少な目のホイップクリームの上には、桜の花びらのようなさくらフィアンティーヌと三色だんごをイメージした“花見だんご”がトッピングされています。お団子はもちもちしていて、太ストローでちょうど吸えるサイズ!まさにフラペチーノの上がお花見状態です。坂本雅代公式サイトによると、フラペチーノ® のボディには、白あんこ風味の花見あんソース、桜とストロベリーのソース、あんこに合うソイミルクをブレンドしているそう。とはいえ、白あんは言われないとわからないかも。あんこ感は強くなく、さっぱりした味わいで甘さ控えめの上品なボディです。お団子が底にもぎっしり入っているので、最後までもちもちを楽しめました。「花見 さくら クリーム」のヘルシーカスタム坂本雅代「花見 さくら クリーム」はホットドリンクで、ShortからVenti®まで4サイズあります。今回はTallを注文。イートイン590円、テイクアウト579円です。なんといってもカップがかわいい!持っているだけでテンションが上がります。こちらの低カロリーカスタムは「無脂肪ミルク」へ変更してみました。坂本雅代通常367kcal無脂肪ミルクへの変更=289kcalミルクを変えただけでも大幅にカロリーがカットできてうれしい!ノンホイップにすると231kcalまで抑えられるので、できる限りカロリーをカットしたい人はホイップもカット、もしくは減量するのも良さそうです。公式サイトによると、スチームミルクに、春の花を連想させる「スプリングブロッサミングフレーバーシロップ」と「キャラメルフレーバーシロップ」を合わせ、サクサク食感のさくらフィアンティーヌをトッピングしているとのこと。咲き誇る桜を想起させるノンコーヒーミルクビバレッジなのだそうです。坂本雅代さくらフィアンティーヌが桜の花びらみたいで春っぽいですね。さくらの味がする甘いミルクは桜を見ながら飲むのにぴったり。無脂肪ミルクにすると後味がすっきりしていて、最後までゴクゴク飲めました。桜が咲く前から楽しんじゃおう!飲むだけでお花見気分が味わえること間違いなしの新作ビバレッジ。ひと足先に、春を感じてみてはいかがですか。【参考】『スターバックス®』公式サイト※『スターバックス®』「フラペチーノ®」はスターバックスの登録商標です。※商品情報や価格などは筆者が購入した時点の情報です。筆者情報坂本雅代サロン経営や講師などエステ業界に15年携わり、男女延べ一万人以上を施術。小顔管理士や国際中医薬膳師などの知識を基に、食や美容、健康などのジャンルでライターとして活動中。美容ライター・国際中医薬膳師/坂本雅代
2024年02月17日なんだか疲れやすい、ずっと咳が続いている…。体調不良が長引く原因は様々です。風邪を例に取れば、「熱は下がったのに咳だけ治らない」といった症状に悩まされることもあるでしょう。この記事では、体調不良や感染症が長引く人の特徴、原因、そして改善のためのアドバイスを女医の筆者がお伝えします。体調不良が長引く理由とは風邪は、主にウイルスの感染によって引き起こされるもの。体内に侵入したウイルスは、免疫系によって攻撃される過程で、炎症を引き起こします。この炎症が、咳や鼻水などの症状を生じさせるんですね。一度風邪にかかったら、なかなか治りが悪いという方がいらっしゃるでしょう。たとえば熱が下がった後も咳が残る場合、これは炎症が完全には治まっていなかったり、のどや気管が受けたダメージが回復しきれていないことなどが原因と考えられます。免疫系は、体を病原体から守るために非常に重要な役割を果たしています。免疫が機能していれば、風邪にはかからない、あるいはかかったとしても軽症ですむことが多いです。しかし、寝不足や栄養不足、ストレスなどによって免疫力が低下していると、風邪を引きやすくなったり、風邪がなかなか治らないということがあります。風邪が長引く、体調不良が続くという場合は、免疫が低下してしまうような生活習慣を見直すことが、再発防止につながるでしょう。体調不良が長引く人の特徴睡眠不足と体調不良睡眠は、体と心の回復に不可欠です(※1)。睡眠中には、免疫系を強化する成長ホルモンが分泌されます。十分な睡眠を取れていない人は、ストレスホルモンが高まりやすく、免疫力が低下し、体調不良が長引きやすくなります。栄養不足の影響栄養不足も、免疫力低下の一因です。特にビタミンCやビタミンD、必須ミネラルの1種である亜鉛(※2)などは免疫系の正常な機能に必要な栄養素です。食生活の中でこれらの栄養素が不足していると、体調不良が長引く原因となり得ます。日常生活でできる予防策充分な睡眠の確保一日7~8時間の質の良い睡眠を心がけましょう。寝る前のスマートフォンの使用を控える、寝室を快適な環境に保つなど、睡眠の質を高める工夫が大切です。いびきや歯ぎしり、睡眠中に息が止まってしまう睡眠時無呼吸症候群などがあると、睡眠の質が下がり、免疫力の低下から体調不良につながるおそれがあります(※3)。特に、睡眠時無呼吸症候群は生活習慣病にもつながる疾患なので、いびきがひどかったり、睡眠中に息が止まっていると言われたことがある方は、睡眠外来を受診してみるのがいいでしょう。バランスの取れた食事野菜、果物、全粒穀物、良質なたんぱく質などを含むバランスの取れた食事を心がけましょう。特に免疫力を高めるためには、ビタミンやミネラルを意識して摂取することが重要です。ビタミンCは果物や野菜に多く含まれ、ビタミンDは魚やきのこ類に多く含まれます。特にさけ、サバ、いわしなどはおすすめ。亜鉛は牡蠣や牛または豚のレバー、牛肉や豚肉によく含まれますよ。定期的な運動とストレス管理週に数回、30分程度の適度な運動を行うことで、全体的な免疫力を高めることができます。ウォーキングやジョギング、ヨガなど、楽しめる運動を見つけましょう。また、ストレスは免疫系に悪影響を及ぼすため、適切なストレス管理が必要です。リラクゼーション技法を身につけたり、趣味や運動でストレスを発散させましょう。おわりに体調不良が長引く場合、生活習慣に何らかの問題があることが多いと言えます。日常生活でできる予防策を実践することで、体調を整え、免疫力を高めることができるでしょう。睡眠、栄養、運動、ストレス管理に気を付けることが、健康を維持する鍵です。ただ、普段よりも風邪を引いたあとの体調不良が長引く場合、副鼻腔炎や気管支炎・肺炎といった病気が続発している可能性もあるため、症状が悪化してくる場合は医師の診察を受けてくださいね。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 健やかな眠りの意義※2 厚生労働省.e-ヘルスネット ミネラル※3 厚生労働省.e-ヘルスネット 睡眠時無呼吸症候群 / SAS©KMPZZZ/Adobe Stock ©naka/Adobe Stock筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年02月16日2月といえば、バレンタインデーに向けてさまざまなチョコレートがお店に並ぶ季節です。普段からチョコレートが好きで、毎日のように食べてしまうという人もいるでしょう。しかし、甘いチョコレートを食べすぎると体重増加につながる可能性があります。今回は管理栄養士の筆者が、健康やダイエットの観点からチョコレートの選び方のポイントをお伝えします。チョコレートは健康やダイエットにいい?近年では「チョコレートが健康にいい」「ダイエット中でもチョコレートはOK」など、チョコレートが体に良いという情報を目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。チョコレートの原料であるカカオに含まれるポリフェノールには抗酸化作用があり(※1)、また食物繊維なども含まれているため、健康効果も期待されます。ただし、チョコレートは糖質や脂質が多く含まれているため、食べすぎは体重増加や血糖値上昇の恐れがあります。健康的に楽しむためにはチョコレートの適量や選び方を知り、うまく取り入れることが大切でしょう。ダイエット中におすすめのチョコレートそれでは、具体的にどのようなチョコレートを選べばいいのでしょうか。ここではおもにダイエット中の方におすすめしたいチョコレートの特徴をお伝えします。高カカオチョコレート最近では「カカオ〇%」とパッケージに記載されている商品をよく見かけるようになりました。高カカオチョコレートとは、一般的にはカカオ含有割合が70%以上のチョコレートのことを指すことが多いようです。高カカオチョコレートを選ぶメリットは、カカオ由来のポリフェノールや食物繊維を多く含むこと、糖質が抑えられることなどが挙げられます。チョコレートの原材料はカカオですが、カカオ自体は甘くないため、チョコレートの製造過程で砂糖やミルクが添加されています。その点、カカオの含有率が高いチョコレートは砂糖やミルクなどの配合量が低く、甘さがかなり控えめであることが特徴です。ただし、脂質が多く含まれているため低エネルギーというわけではありません。チョコレートを食べる量は、1日の間食量として推奨されている200kcal程度に抑えるようにしましょう(※2)。低糖質チョコレート低糖質チョコレートとは、一般的なチョコレートよりも糖質が少なくなるように原材料や製造方法を工夫して作られているものです。先ほどお伝えした高カカオチョコレートのほかに、砂糖や水あめなどの含有量を控えたり、糖質の吸収を抑える成分を含んだりした商品などがあります。糖質を摂りすぎると血糖値の上昇や肥満の要因にもつながるため、低糖質チョコレートを選ぶことはダイエットだけでなく健康や美容のためにもおすすめです。とはいえ、低糖質チョコレートであっても食べすぎはよくありませんので、適量を守るようにしてください。最近ではコンビニなどでも少量タイプが手に入りやすいので、うまく活用しましょう。板チョコや個包装タイプのチョコレート生クリームが入った生チョコや、ビスケットがついているタイプなど、いわゆる「チョコ菓子」は糖質や脂質がプラスされているため高エネルギーとなり、ダイエットには不向きです。また、アーモンドやマカダミアナッツなどは脂質が高いため、これらが含まれている場合も食べすぎに注意が必要。シンプルな板チョコや、個包装タイプのチョコレートを選ぶのがおすすめです。チョコレートを食べるタイミングチョコレートに含まれるポリフェノールは比較的早く吸収されますが、抗酸化作用は長い時間持続することができないといわれています(※3)。そのため、ポリフェノールの健康効果を期待する場合は一度にたくさん食べずに、少量ずつ分けて食べてみてください。また、ダイエット中であれば、夕食後さらにチョコレートを摂ることは体重増加につながりやすいためなるべく控えましょう。チョコレートに代わるおすすめ代替品ピュアココアココアの原料はチョコレートと同じカカオなので、チョコレートに近い風味が楽しめます。市販のお湯を加えるだけで飲める甘いココアは砂糖が添加されているため、砂糖が入っていないピュアココアを選びましょう。ココアドリンクのほか、ヨーグルトに混ぜてチョコクリーム風にしたり、手作りお菓子に使ったりとアレンジもしやすいです。ピュアココアは甘味がないので、はちみつやオリゴ糖などで甘さを調整しましょう。カカオニブカカオニブとは、カカオ豆を小さく砕き、皮や胚芽を取り除いたものです。見た目はチョコレートに近いですが甘味はなく、チョコレートの風味が感じられてカリッとした食感が特徴です。カカオニブはそのままでも食べられますが、お菓子作りに使うのもおすすめ。クッキーやマフィンなどにチョコチップ代わりで使うと、カカオニブのほろ苦さや食感が加わった味わいが楽しめます。チョコレートは適量を守って楽しみましょう甘いチョコレートには糖質や脂質が含まれますが、ポリフェノールや食物繊維など健康にうれしい成分も含まれています。選び方や食べるタイミングに気を付けて、適切な量を守れば、ダイエットや健康へも配慮してチョコレートを楽しむことができるはず。今回お伝えした選び方のポイントを参考に、食べる楽しみと健康を両立させましょう。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 抗酸化物質※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 間食のエネルギー(カロリー)※3 農林水産省.チョコレートを購入したら品名に「準チョコレート」と表示されていました。チョコレートと違う商品なのですか?©moto / PIXTA(ピクスタ)©annyan / PIXTA(ピクスタ)©kuro / PIXTA(ピクスタ)筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年02月07日寒い季節に注意したいこととして、“ヒートショック”が挙げられます。高齢者と一緒に暮らしている方は、普段から気を付けている家庭も多いかもしれませんね。家族はもちろん、年齢に関係なくヒートショックは注意が必要です。今回は女医の筆者が、注意すべきポイントや対策を解説いたします。ヒートショックとは?ヒートショックとは、気温の変化によって血圧が上下することで心臓や血管の疾患が起こることを指します。具体的には、失神したり、心筋梗塞・不整脈・脳梗塞を起こすことがあり、特に冬場に多く見られます。入浴事故の危険性厚生労働省の研究班の調査によると、入浴中の推定急死者数として約19,000人もの数に及ぶと言われています(※1)。入浴事故による死亡は、死因統計のみでは実数把握が困難なので、必ずしもヒートショックによる死亡というわけではありません。ですが、入浴中の事故の多くが浴槽内で起きており、熱いお湯に肩までつかるという日本固有の入浴スタイルが影響しているケースも考えられます。ヒートショックは高齢者に多いのですが、若い世代で起こることもあるので注意が必要です。ヒートショックが起こる原因ヒートショックは、冬場に暖房の効いたリビングから脱衣所に移動し、浴槽に入るときなどに起こることが多いです。リビングから脱衣所に移動した際には、寒さに対応するために血圧が上昇。衣服を脱いで浴室へ入るとさらに血圧が上昇しますが、浴槽に入るときには急に身体が温まるため、血圧が下降します。これによって、心筋梗塞や脳梗塞などが起こることがあると考えられています。ヒートショックが起こりやすいのは、脱衣所と浴槽の移動だけではありません。寝室と廊下、リビングと廊下など、温度差が大きくなりやすい場所を行き来することでも起こることがあります。特に10℃以上の温度差がある場所は危険とされており、注意が必要です(※2)。ヒートショックが起こりやすい時期冬は特にヒートショックの危険が高まります。昔ながらの日本家屋や温泉施設などでは床がタイルだったり、暖房設備がない場所が多く、温度差が生じやすくなるため注意が必要です。ヒートショックを予防する対策ヒートショックは急激な温度差によって起こることから、できるかぎり温度変化による負担をかけないようにすることが大切です。自分はもちろん、年齢を重ねた親世代はさらにヒートショックのリスクが高いので要注意。ここでは、親と同居している人向けの対策も含めてご紹介していきます。入浴前に脱衣室や浴室を暖める生活空間であるリビングは暖房で暖めていても、脱衣所での防寒は何も行っていないという人も多いです。寒い時期には、脱衣所にも暖房器具を置いておくなど、気温差が生じにくいようにしましょう。浴室内に暖房がない場合は、お湯を浴槽にためるときにシャワーから給湯するのがおすすめ。そうすると、シャワーの蒸気で浴室の温度を上げることができます。勝手に沸かすことができる浴室設備の場合は、浴槽内のお湯をかき混ぜることで蒸気を立てるようにするのもいいですね。浴室内の壁にシャワーで温水をかけて温めると、浴室内を早く温めるのに役立ちます。湯温は41度以下に設定し、長風呂は避ける寒い冬は熱いお風呂に長時間浸かっていたいと思う人も多いかもしれません。ですが、熱すぎるお湯に長時間入浴すると、意識障害を起こすリスクが高まります。ヒートショックの予防としては、お風呂の温度は41度以下を目安にしてみてください。浴室内に温度計やタイマーを置いておくなど、温度や時間などがわかりやすいようにしておくのもいいですね。浴槽から急に立ち上がらない横になっている状態から立ち上がったとき、ふらっとした経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。浴槽から立ち上がる際には、特にこの立ちくらみが起こりやすいので注意が必要です。入浴中には、体に水圧がかかっています。そこから急に立ち上がると、脳に行く血液が減ることで、めまいや立ちくらみなどを起こすことがあります。浴槽から出るときは、手すりなどを使ってゆっくり立ち上がるようにしましょう。若い方でも、飲酒しているときや妊娠中は、立ちくらみやふらつきを起こしやすいので注意が必要です。食後すぐの入浴や、飲酒後の入浴は避ける飲酒によって酩酊している状態だと、いろいろな感覚が鈍りやすくなり、事故発生につながることがあります。飲酒をしたら、アルコールが抜けるまでは入浴しないようにしましょう。高齢世代では、食後に血圧が下がりすぎることで起こる、食後低血圧で失神してしまうことがあります。そのため高齢者には、食後すぐの入浴は避けてもらった方がよいですね。また、深夜や早朝など、同居者が異変に気づきにくい時間の入浴も避けてもらうようにしましょう。お風呂に入る前に同居する家族に一言かける入浴中に事故が起こったときには、早期に対応する必要があります。そのため、入浴前に同居者に声をかけるようにしましょう。もし親が入る場合は、「いつもより入浴時間が長い」「音がまったくしない」「突然大きな音がした」などの異常がないか注意してください。何か異常を感じた場合は、様子を見に行ったり声をかけたりすることで、早期に対応しやすくなります。おわりに気温差の影響による血圧の変化は、年齢に関係なく誰にでも起こることがあります。そのため、「自分は元気だから大丈夫」ではなく、「自分にも起きるかもしれない」と意識することが大切ですね。【参考】※1 厚生労働省.浴室内の死亡として報告された事例についての検討※2 東京都健康長寿医療センター.冬場の住居内の温度管理と健康について©yu_photo/Adobe Stock ©poko42/Adobe Stock ©JMer/Adobe Stock筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年01月29日ダイエット中に食事を減らしすぎて、空腹感でつらくなったことはありませんか?食事量を減らしすぎるのは健康のためにはよくありませんが、ダイエット中はある程度食事を調整する必要があります。満足感を得ながらダイエットにも役立つ食材をうまく活用すれば、「我慢しすぎないダイエット」が目指せますよ。今回は管理栄養士の筆者が、ダイエット中でもおすすめなおやつやおかずをご紹介します。ダイエット中に選びたいおやつのポイント1日200kcal以内を目安に間食で摂るエネルギーは1日あたり200kcal以内に抑えることが推奨されています(※1)。市販のおやつであればパッケージに栄養価が記載されているため、必ずチェックする習慣をつけてみましょう。たんぱく質や食物繊維が摂れるものを選ぶ筋肉量が低下すると消費エネルギーが低下してしまうため、ダイエット中は筋肉の材料となるたんぱく質が不足しないように補えるとよいでしょう。また、食物繊維は腸内環境を整える効果が期待されます(※2)。日々の食事では食物繊維が不足しやすいため、おやつで補給できるとよいでしょう。糖質は控えめにする甘いお菓子など糖質が多いものは、摂りすぎると血糖値の急上昇をまねき体重増加につながります。甘味が強いおやつはなるべく量を控えることがおすすめです。最近は「糖質オフ」など糖質が控えめになっているお菓子もありますので、パッケージや栄養価をチェックしてみましょう。ダイエット中におすすめしたいおやつ5選ギリシャヨーグルトギリシャヨーグルトとは、水切りされて凝縮されているヨーグルトのこと。ヨーグルトのなかでもたんぱく質が豊富に含まれ、商品によっては脂質も低いタイプもあります。ただし、甘いフルーツソースがプラスされているものは糖質が多くなるので、プレーンタイプを選びましょう。干し芋干し芋は糖質が高い食品ではありますが、食物繊維が豊富に含まれ、自然な甘さで満足感も得られやすい食品です。食べすぎはエネルギー過剰につながるため、量を決めて食べられるとよいでしょう。チーズチーズはたんぱく質やカルシウムが補える栄養価の高い食品です。ただし、脂質も多く含まれているため食べすぎには気を付けましょう。特にクリームチーズは脂質が多いため、コンビニなどでも買いやすい「さけるチーズ」やプロセスチーズなどがおすすめです。あたりめ糖質が低くたんぱく質が補給できるあたりめは、噛み応えがあり少量でも満腹感が得られます。コンビニでも少量サイズが手軽に買えるので、ダイエット中にぴったりです。ナッツアーモンドやくるみなどのナッツ類は、糖質が低く満足感が得やすいおやつです。食物繊維やビタミン類など健康のために重要な栄養素も豊富に含まれています。ただし、脂質が多いため食べすぎに注意が必要です。また、購入するときは無塩タイプのものを選びましょう。ダイエット中でも満腹感を得やすいおかずのポイント低脂質・高たんぱく質な食材を選ぶ揚げものや脂が多いお肉など、脂質が多い食品は高エネルギーのためダイエットの妨げになりやすいです。なるべく低脂質でたんぱく質が補給できる鶏むね肉や豆腐などを取り入れるとよいでしょう。食物繊維が豊富な食材で満腹感をダイエット中は食事量を減らすという人も多いでしょう。しかし、空腹感が続くとストレスにもつながります。そこで食物繊維を意識して摂れば満腹感を得やすく整腸作用も期待されます。食物繊維が豊富な野菜・海藻・きのこなどを積極的に摂りましょう。ダイエット中におすすめしたいコンビニおかず5選蒸し鶏や玉子のサラダ低脂質で良質なたんぱく質が摂れる蒸し鶏や玉子と、食物繊維が摂れる野菜の組み合わせでまさにダイエット中にぴったりです。ドレッシングはノンオイルタイプを選べるとよいでしょう。もずく酢もずくは低カロリーで食物繊維が豊富なので、あと1品ほしいときにもおすすめです。容器を開けるだけですぐに食べられるのでストックしておくとよいでしょう。茶碗蒸したんぱく質が摂れて満足感の高い茶碗蒸しはダイエット中でも安心な食品です。ちょっとした間食や夜食にもおすすめですよ。野菜入りスープお湯を注ぐだけ、温めるだけで食べられる野菜スープをプラスすれば満腹感を得やすいので、ダイエット中はぜひ摂ってみてください。焼き鳥から揚げやコロッケなどホットスナックが人気ですが、ダイエット中に揚げ物は避けたいもの。そこでおすすめなのが焼き鳥です。甘いタレには糖質も含まれているため、なるべく塩を選びましょう。ダイエット中は満腹感を得やすい食品を選ぼうダイエット中に「おやつが食べたい」「もう少しおかずが欲しい」と思ったときに我慢しすぎてしまうと、その反動で食べすぎにつながる可能性もあります。そこで今回ご紹介したように、できるだけ糖質や脂質の少ないもの、たんぱく質や食物繊維などを補えるものを選び、ストレスをためすぎないダイエットをしてくださいね。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 間食のエネルギー(カロリー)※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康©kei907/AdobeStock ©buritora/AdobeStock ©Nishihama/AdobeStock ©one/AdobeStock筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年01月29日「尿漏れ」と聞くと、多くの方が年齢を重ねてからの問題と捉えがちです。加齢も尿漏れの原因となるため、年齢を重ねるとともに有病率が上がるのは事実。ですが実際のところは、20代や30代の若い世代でも尿漏れは決して珍しくないのです。この記事では、若年層の女性に多い尿漏れの原因と対策について解説していきます。尿漏れが起こりやすいタイミング尿漏れとは、自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことです。尿漏れが起こるタイミングとして以下が挙げられます。また、トイレに行く途中に尿意を催して尿を漏らしてしまうこともあります。咳をしたとき笑ったとき物を持ち上げたときくしゃみをしたとき若年層の女性における尿漏れの原因尿漏れの原因は人によって様々ですが、若い女性の場合は、主に骨盤底筋のゆるみや筋力低下にあることが多いと考えられます。特に、妊娠・出産は骨盤底筋に大きな影響を与えるため、尿漏れの最も大きなリスクファクターであることが知られています。ただ、出産経験のない人であっても尿漏れを経験することは珍しくありません。また、肥満の人や重い物を頻繁に持つ生活習慣がある人も、尿漏れのリスクが高いとされています。早期対策の重要性尿失禁にはいくつかの種類がありますが、そのほとんどは「腹圧性尿失禁」と「切迫性尿失禁」です。または、両方を合併しているケースもあります。症状が進むと改善が難しくなるため、もし現時点で尿漏れを感じたことがある場合は、対策を講じるのがおすすめです。尿漏れの対策骨盤底筋トレーニング骨盤底筋を鍛えるトレーニングは、尿漏れの予防と改善に有効であることが多くの研究で報告されています。尿道括約筋や肛門挙筋を鍛えることで、尿道を閉鎖する力を増強し、骨盤内臓器をしっかりと支えられるようになります。骨盤底筋を鍛えるには、肛門・尿道・腟全体を締めるようなイメージで、陰部全体をじわじわっと引き上げる感じの運動を繰り返しましょう。目安は5~10秒程度で、寝た状態でも座った状態でも構いません。日常的に骨盤底筋トレーニングを行うと、尿漏れのリスクを減らすことにつながります。生活習慣の見直し過体重の人は、肥満を解消するために適切な食生活を心がけましょう。重い物を持つ際の正しい姿勢など、日常生活の見直しも尿漏れ対策には不可欠です。おわりに若い世代の女性でも起こり得る尿漏れ。しかし、早期対策として骨盤底筋トレーニングや生活習慣の見直しに取り組めば、症状の改善も可能です。尿漏れの初期症状を感じたら、ぜひ早めに対策をしましょう。もし自分でできる対策をしてもなかなか症状が改善しない場合は泌尿器科で相談してみてくださいね。©polkadot/Adobe Stock ©Choi_ Nikolai/Adobe Stock筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年01月27日寒さが増してきた今の季節は、冬の食材が出回る時期でもあります。風邪などが流行り、体調管理も気になる冬には、栄養価が高くおいしい旬の食材を取り入れたいものです。そこで今回は管理栄養士の筆者が、冬の季節に買っておきたい食材を紹介します。おすすめのメニューも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。冬に旬を迎える食材を買うべき理由旬とは、ほかの時期に比べて食材の栄養価が高くおいしく食べられる時期です。また旬の食材は、市場に多く出回るため安く手に入りやすいというメリットもあります(※1)。冬に旬を迎える野菜は糖度が高く、うまみもたっぷりで栄養価も高いため、風邪をひきやすい冬にはぜひ食卓に取り入れたいものです。ぜひスーパーで買い物をするときには旬の食材をチェックしておきましょう。冬に買っておきたい食材6つ白菜冬に旬を迎える白菜は安く手に入りやすく、さまざまな料理にアレンジしやすい食材です。サラダや漬物、鍋などの定番料理のほか、ロール白菜やグラタンなど洋食にも合います。白菜はカリウムや食物繊維、抗酸化ビタミンであるビタミンC(※2)などを含んでいます。かさましにも使いやすく節約食材としても優秀な野菜ですので、ぜひスーパーで見つけたら手に取ってみてください。ほうれん草甘みが増して栄養価も高くなる冬採れのほうれん草は、和え物や汁物、バターソテーやシチューなどさまざまな料理に使えます。また、冬に採れるほうれん草は、夏採れのほうれん草に比べてビタミンCが4倍前後ほど多く含まれていると言われます(※1)。ビタミンCは免疫機能の維持に欠かせない栄養素(※2)なので、寒い冬は風邪予防のためにもぜひ積極的に取り入れましょう。みかん冬の果物といえばみかんを思い浮かべる人も多いでしょう。皮がむきやすく手軽に食べやすいみかんは、肌荒れや風邪予防が期待できるビタミンCが豊富に含まれています。また、みかんには食物繊維の一種であるペクチン(※3)も豊富に含まれています。食物繊維は腸内環境を整え、免疫力の維持が期待できるため、積極的に摂れるといいでしょう。なお、みかんは涼しくて風通しの良い場所での保存がおすすめです。いちごいちごはみかんなどに比べてやや高価な果物ですが、みかんよりも多くのビタミンCが豊富に含まれています。買いやすい値段で売られているときには食卓に取り入れてみましょう。いちごは傷みやすいため、できるだけ早めに食べきりたいところ。余ってしまったときは水洗いしてから冷凍しておき、ジャムやデザートに使うのがおすすめです。タラ冬に旬を迎える魚であるタラは、淡白な味わいでさまざまな料理に合います。ビタミンCが豊富な冬野菜と一緒に鍋に入れてもおいしく食べられますよ。タラはたんぱく質が豊富であり、脂質が少ない魚のため、胃腸が弱っているときやダイエット中の方にもおすすめです。ブリ冬に出回るブリは脂がのっていて栄養価も高く、刺身や煮物などにしてもおいしく食べられます。冬に旬を迎える大根と一緒に調理する「ブリ大根」は、冬の味覚を効率よく食べられるメニューなのでぜひ作ってみてください。ブリにはEPAやDHAなどの不飽和脂肪酸が多く含まれ、動脈硬化予防にも役立つといわれています(※4)。旬の食材は賢く取り入れましょう旬の食材は、ほかの季節と比べて栄養価が高くコストも抑えられるお得な食材です。季節を感じて食卓を豊かにするだけでなく、栄養素を効率良く摂取するためにも役立つといえます。冬を元気に乗り切るためにも、ぜひ今回ご紹介した旬の食材を取り入れてみてくださいね。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 旬を取り入れた食生活(秋・冬)※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 抗酸化ビタミン※3 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維※4 厚生労働省.e-ヘルスネット LDLコレステロール©naka/AdobeStock ©Tsurukame Design/AdobeStock ©Wakko/AdobeStock筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年01月21日糖尿病は、体が血糖値を適切に管理できなくなる病気です。重症化するまでほとんど自覚症状がなく、気づいたときには合併症が進行しているケースも。また、妊娠出産時に女性が発症することのある妊娠糖尿病は、将来の糖尿病発症のリスクとなるほか、妊娠出産自体にも悪影響を与えることもあります。そこで今回は、女医の筆者が「糖尿病になりやすい人」の特徴や「糖尿病を防ぐための生活習慣」などを解説します。そもそも、糖尿病って?糖尿病は、体が血糖値を適切に管理できなくなる病気です(※1)。糖尿病の怖いところは、重症化するまでほとんど自覚症状がなく、気づいたときには合併症が進行していること。糖尿病は年齢とともに有病率が上がっていくことが知られていますが(※2)、若い女性でも罹患することはあります。また、糖尿病を発症するに至らなかったとしても、糖尿病になりやすい生活習慣を持続していたら、将来糖尿病を発症するリスクが高まります。糖尿病の分類:ほとんどの方は生活習慣病です糖尿病には大きくわけて1型糖尿病と2型糖尿病があります。このうち、2型糖尿病は体質や高カロリー食、高脂肪食、運動不足などが原因と考えられている生活習慣病です(※1)。2型糖尿病は最も一般的な糖尿病で、糖尿病患者さんの大多数はこのタイプとされています。一方、1型糖尿病は自己免疫疾患の一種で、発病と生活習慣にはあまり関係がないタイプ。今回の記事では、日本で予備軍も含め2,000万人以上の患者さんがいるといわれる(※4)、2型糖尿病の予防と対策について解説していきます。日本人はもともとインスリンの分泌量が少なく、糖尿病になりやすい体質だといわれていますので、注意が必要ですね。あなたはいくつあてはまる? 糖尿病のリスク要因そもそも糖尿病とはどういう状態かについて見てみましょう。まず、食事をして血糖値が上昇すると、それを低下させるためにすい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。このインスリンの分泌量が低下したり、あるいはインスリンの効き具合が低下したりすると、体内でインスリンの作用が不足する状態になります。これによって上昇してしまった血糖値のコントロールができなくなっている状態が糖尿病です。2型糖尿病のリスク要因として、以下のようなものが指摘されています(※3)。遺伝的要因(祖父母、父母、兄弟姉妹などが糖尿病)肥満不健康な食生活ストレス運動不足加齢ただ、適切な食事をとり、適度な運動をして肥満に気をつけていれば、2型糖尿病を防ぐ、あるいは発症を遅らせることができるとされています。要注意! 糖尿病の初期症状糖尿病の初期や軽度のうちは、実は症状がかなり乏しいため、なかなか自分では気づかないことが多いとされています。何かの症状を自覚する前に、健康診断などでたまたま指摘されるというケースが多いんですね。ただ、気づかないまま放置していると、のどが渇く、水をたくさん飲む、トイレに行く回数が増える、疲れやすくなるといった症状が出てくるといわれています。女性なら知っておきたい、妊娠糖尿病とは?妊娠糖尿病という病気を聞いたことがありますか?それまで異常がなかった女性でも、妊娠によって身体への負担がかかることで、糖代謝に異常が現れることがあります。それが、妊娠糖尿病です。妊娠糖尿病になると、巨大児のリスクが高まったり、最悪の場合は子宮内胎児死亡につながるなどの悪影響があるとされます。また、帝王切開率や妊娠高血圧症候群のリスクが上がるなど、妊娠や出産に関するトラブルにつながるともいわれています。妊娠糖尿病は、出産してしまえば改善することが多いとされますが、将来的に2型糖尿病を発症する人が多いと考えられています。それだけではなく、脳卒中や狭心症、心筋梗塞といった動脈硬化で起こる心血管病のリスクも高いことが知られています。健康に過ごすためだけでなく、大切な妊娠出産のためにも糖尿病予防が重要なんですね。糖尿病にならないための生活習慣のポイント健康的な食生活、定期的な運動、十分な睡眠、ストレス管理と適正体重の維持は、2型糖尿病の予防につながると考えられています。特に血糖値を上げない食生活を送ることが大切です。健康的な食事野菜は一日350g以上の摂取が推奨されています(※5)。食事のはじめに野菜をしっかり摂ると、血糖値の上昇がゆるやかになり、すい臓への負担も減少して、糖尿病予防につながります。また、糖分を多く含んだ甘いジュースやお菓子の摂取は血糖値の急上昇を起こして糖尿病のリスクになるため、なるべく控えましょう。ご飯やパン、麺類などの主食類はおいしいですが、でんぷん質を多く含む主食類の摂りすぎは血糖値を上昇させ、すい臓の疲弊や肥満を招きやすいとされるので注意が必要です。主食がないとおなかが減るという方は、食物繊維の含有量が多いものを選ぶようにしましょう。全粒粉パンや全粒粉小麦を使ったパスタなどは血糖値の上昇がゆるやかであるとされています。間食したい場合は、チーズなどの乳製品やナッツ類のように糖質の含有量が少ないものをチョイスするようにしましょう。定期的な運動週に数回、30分以上の運動を心がけるとよいでしょう。運動は、筋力を鍛えるレジスタンス運動と、有酸素運動を組み合わせて行うのがおすすめです。運動それ自体でのカロリー燃焼効果は実は少ないのですが、運動によって代謝が活性化することや、適度な疲労感で夜によく眠れること、ストレスホルモンによる身体への悪影響を緩和する効果など様々な作用が期待でき、糖尿病予防だけでなく総合的な身体への好影響があるとされています。ストレス管理上記のように、運動は効果的なストレス対策になります。また、十分な睡眠をとることも、ストレス解消とともにメンタルヘルスを保つためにもとても大切です。睡眠不足だとストレスホルモンが高まり、食べすぎや肥満につながりやすくなるので注意しましょう。自分でできる対策を2型糖尿病は、生活習慣の影響を大きく受ける病気です。日々の小さな行動が、長期的な健康に大きな影響を与えることを忘れずに、健康的な生活を心がけましょう。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 糖尿病※2 厚生労働省.図表1-2-8糖尿病患者数の状況※3 厚生労働省.糖尿病※4 厚生労働省.平成28年 国民健康・栄養調査結果の概要※5 厚生労働省.e-ヘルスネット 野菜、食べていますか?筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年01月18日「のどが乾いた」と感じたときに、お茶やジュースを飲むという人は多いのではないでしょうか。水分といっても水、お茶、ジュース、コーヒーなどたくさんの選択肢がありますが、ダイエットを意識したり、体調を整えたりするためには、 飲み物の選び方も大事にしたいところです。今回は、約2か月で6kg痩せた筆者が実践している「水分の摂り方」についてご紹介します。のどが乾いたと感じる前にこまめに水分補給!「のどが乾いた」と感じてから水分を摂っていませんか?激しく動いていなくても、呼吸や発汗、尿、排便などによって水分は失われるとされ、のどが乾いたと感じるときはすでに水分が不足している可能性が考えられます。そのため、のどが乾いたと感じる前に、こまめに水分を補うことが大切でしょう。また、就寝中、スポーツ、入浴、飲酒時は水分が失われやすいので、前後にしっかり水分補給をおこなってくださいね(※1)。水分不足だとどうなる?水分不足が続くと脱水症状になり、体内の循環が低下しやすくなると言われています(※1)。水分のめぐりが悪くなると、老廃物が蓄積されてむくみを招いたり、便秘がちになったり、肌荒れを招いたりする場合も……。健康的な体を維持したい人や、きれいな肌を目指したい人は特に、こまめに水分を補い水分のめぐりを高めることが大切ではないでしょうか。水じゃないとだめなの?飲み物には水、炭酸水、お茶、ジュース、スポーツドリンク、コーヒーやエナジードリンクなどのカフェイン飲料、お酒などたくさんの種類がありますよね。ただし、これらの中には水分補給に適さないものもあります。糖質の多いジュース・お酒・カフェイン飲料、利尿作用があるお茶は、水分補給としては不向き(※1)。そのため、日常の水分補給には水、炭酸水、ノンカフェインの麦茶やルイボスティーなどを選んでみましょう。約2か月で6㎏痩せた筆者の「冬の水分の摂り方」 起床後…常温の水または白湯©寒川あゆみ就寝中は部屋の乾燥、呼吸、寝汗などで体が水分不足になりがち。そのため筆者は、起床後にコップ1杯の常温の水または白湯を飲みます。 常温の水を飲むときはレモン汁を数滴入れるとすっきりした味わいになり、同時にビタミン補給もできるのでおすすめです。日中の水分補給…常温の水または白湯©寒川あゆみ日中の水分補給も基本的には常温の水または白湯です。外出時は水を購入することもありますが、常温の水を入れたボトルを持参することも多いです。デスクワーク時や自宅では、保温ボトルにお湯を入れて飲んでいます。日中の気分転換に…コーヒー筆者はコーヒーが好きなので、常温の水やお湯と並行して午前中に1杯、午後に1杯コーヒーを飲みます。「ノンカフェインコーヒーしか飲まない!」などのルールは設けていませんが、カフェイン過多にならないように、1日に2杯以上は飲まない、睡眠の妨げにならないように16時以降は飲まない、という2点を意識しています。リラックスしたいときや就寝前はノンカフェインのハーブティー©寒川あゆみ夜や寝る前のリラックスタイムには、ノンカフェインのハーブティーを飲むこともあります。時期や気分によってフレーバーを変えることもありますが、この冬のお気に入りは『アロマブルーム』の「眠りのハーブティー【機能性表示食品】」です。©寒川あゆみ睡眠の質向上に役立つとされるラフマ葉由来エキスに加え、グリーンルイボス、ルイボス、ハイビスカス、ローズヒップ、ラベンダーなどが入っています。麦茶のような味わいでクセが少なく、飲みやすいですよ。【商品情報】アロマブルーム「眠りのハーブティー【機能性表示食品】」価格:¥1,200(7袋)、¥4,299(30袋)肌荒れしていた頃や太っていた頃は水分不足だった…筆者にはニキビ肌に悩んでいた時期や、今よりも太っていた頃がありました。その頃は起床後すぐにコーヒーを飲み、日中は砂糖たっぷりのレモンティーを中心に飲んでいました。さらに夜はお酒を飲むという生活だったため、今思えば圧倒的な水分不足でめぐりの悪い生活でした。その後、本格的に肌や体質を改善させたいと思い一念発起。砂糖たっぷりの飲み物を飲む機会を減らし、日中や食事の際にもこまめに水を飲むようになりました。現在も嗜好品としてコーヒーやお酒を適度に飲むことはありますが、昔と比べて体のむくみや疲労感、寝つきの悪さ、肌荒れなどが改善されたと感じています。また、個人的には食材の味の感じ方も変わったような気もしています。水は健康な体や肌を作るうえでとても大切なものだと思います。きれいな肌になりたい、痩せやすい体になりたいという人は、今回の内容をぜひ参考にしてみてくださいね。【参考】※1 厚生労働省.「健康のため水を飲もう」推進運動『アロマブルーム』公式サイト©Halfpoint/Adobe Stock筆者情報寒川あゆみ大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。Instagram @laulea.beauty文/寒川あゆみ
2024年01月13日新年を迎えた1月は、気持ちを新たに何か新しいことを始めようと思っている人も多いことでしょう。ですが、新年早々体調を崩してしまう人も少なくありません。今回は、1月に起こりやすい体調不良の原因と対策について、女医の筆者がお話していきます。最適なセルフケアで、素敵な新年を過ごせるように工夫してみましょう。1月に起こりやすい体調不良とその原因食生活の乱れ年末年始は、親戚や友人と集まる機会が増え、何かと食べすぎてしまう方も多いのではないでしょうか。食事の内容も、甘いものや脂っこいものなどが多くなりやすく、偏った食事になりがちです。甘いものを食べすぎると血糖値が上がり、太る・食後にだるくなる・喉が渇くといった不調が起こりやすくなります。また、脂っこいものを食べると胃がもたれたり、下痢を引き起こすことも…。宴会などで夜遅くまで飲み食いしてからすぐ寝ると、胃の中に食べ物が残ったまま朝を迎えてしまい、翌朝に胃もたれしたり、胸焼けを起こすリスクも高まってしまうのです。睡眠リズムの乱れ年末年始は夜更かしや朝寝坊をする方も多いでしょう。睡眠リズムが崩れることで自律神経の乱れにつながり、疲労感や集中力の低下を引き起こしてしまいます。また、免疫力の低下にもつながることから、風邪をひきやすくなってしまうことも考えられます。寒さによる影響1月は寒さが厳しく、体温調節が難しくなります。これもまた、自律神経の乱れにつながることから、免疫力が低下して風邪を引きやすくなります。また、寒いと無意識に筋肉が緊張してしまうことから、肩こりや腰痛につながることもあるでしょう。アルコール飲料の飲みすぎ新年会などの集まりでお酒を飲みすぎると、肝臓への負担や脱水を引き起こし、体調不良の原因となります。特に正月シーズンは酔って転倒したり、怪我をする人が増えるので飲みすぎには気をつけたいですね。また、アルコールの飲みすぎは下痢を起こすことがあります(※1)。アルコールを飲みすぎた後にみぞおちから背中にかけて痛くなった場合も、要注意!急性膵炎の可能性がありますので注意してください。多量にアルコールを摂取した後にこのような痛みがでてきた場合、早めに病院を受診するのがよいでしょう。免疫力の低下による体調不良、感染症冬は寒さと空気の乾燥に加えて、日照時間が短い季節。そのため、日光に当たることで合成されるビタミンDが不足しがちになると考えられています。ビタミンDの低下は免疫力低下につながるため、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスなどの感染症にも気をつけましょう。体調不良を防ぐための対策体を冷やさない外出時には帽子やマフラー、手袋などの防寒小物を活用し、体を冷やさないようにしましょう。体を内側から温めるために、白湯、生姜湯、ハーブティといった温かい飲み物を摂取するのもいいですね。こまめなうがい、手洗いうがい手洗いは基本の感染対策ですが、鼻うがいも一緒に行うとより効果的です。外出した後などのタイミングでぜひ積極的に行ってみてください。また、冬は水分摂取量が減りがちです。喉の乾燥をふせぐためにも、こまめに水分を摂るようにしましょう。栄養バランスのよい食事をとる免疫力をアップするためには、ビタミンDの摂取がおすすめです。ビタミンDを多く含む食事として、サケ、サンマ、イワシなどが挙げられます。魚が苦手な方は、サプリメントでの摂取もおすすめ。また、飲酒をした前後は、ビタミンB群やBCAAを中心としたアミノ酸を含む食品で栄養を補給しましょう。特にビタミンB1や、ナイアシンとも呼ばれるビタミンB3(※2)は、アルコール代謝を促進し悪酔いを防ぐ作用が期待できます。また、BCAAを中心としたアミノ酸は、肝臓の代謝を助けると言われています。十分な睡眠をとる寝る2~3時間前に、浴槽にしっかりつかって体を温めることで、睡眠の質がよくなると考えられます。寒くて朝なかなか起きられない方は、エアコンなどを上手に利用して部屋を温めておくようにするといいですね。まとめ新年早々体調を崩してしまうという方もいらっしゃいますが、適切な対策を取ることで、体調を整えることができます。新年の宴会なども楽しみつつ、感染症に負けない生活習慣を身につけることで、体調を崩すことなく快適な新年を過ごすことができるはず。今回紹介した内容を意識しつつ、健やかな体で1年のスタートを切りましょう。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット アルコールの消化管への影響※2 厚生労働省.e-ヘルスネット ビタミン©Monet/Adobe Stock ©nfuru/Adobe Stock筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年01月06日