2023年6月17日 11:10
20代~40代女性の口コミを中心にヒット。小林製薬「ナイトミン 耳ほぐタイム」がバズった理由
「発熱体自体は既存製品の『桐灰カイロ』から発熱技術を転用できたのですが、耳にいれるとなると違う工夫が必要でした。『耳ほぐタイム』の発熱体はカイロよりも小さいため、最初は持続時間が10分ぐらいしか持たないのでは……という仕上がりで。でも、お客様のデータから寝つくまでに20分くらい必要そうということが分かっており、寝つきの悪い人に使ってほしい商品なので、やっぱりもう少し伸ばしたいところ。ということで、一年で50回ほど試作を繰り返しました」
発熱の時間と温度の安定性を調整し、なんとか20分まで発熱時間を延ばすことができたそう。ぬるすぎると心地良い温かさを感じられず、熱すぎると危ない……耳に入れるという製品特性から、温度調整も難しかったようです。
耳を温めるとなると、現在のイヤホン型ではなく、耳当てのように耳全体を覆う形状は考えなかったのかと聞いてみると、最初に検討したこともあったそう。
しかし、「全体を覆うと温かくなりすぎてしまうので、現在の形になりました。耳に入れる形にすることで耳の中心をピンポイントで温めることができますし、耳栓として防音効果も出ます。
当時の開発メンバーで寝る時に音が気になる人や、実際に耳栓を使っている人がいたのも参考になりました」