お皿の上のできたてアート。イートインで味わう、感動の贅沢!ワクワク感が止まらない、いま最注目のデザート専門店をご紹介します。漆黒パフェに潜む、日本茶×チョコの美味しいシナジー。VERT(ヴェール)の「儚醇(びょうじゅん)」パフェなのに美しい層をあえて隠す漆黒グラスは、スプーンを入れる度、次は何かな?と余計に心躍り、夢中になる。見えない層に潜むのは、お茶とチョコのシナジー。「バヌアツ産チョコの果実味やカカオ感は、旨味系の煎茶が合うと思って」。そう話す田中俊大シェフは、月2ペースで茶農家を訪れ、果物を扱うかのように自在に日本茶のポテンシャルを引き出す。日本茶を織り交ぜたデザートコースは、私たちをお茶の新世界に連れていく。旨味の強い福岡県『山科茶舗』の「さえみどり」はアイスクリームに。バヌアツのチョコはエスプーマ(泡)にし、そのカカオニブも糖衣がけしてパフェに潜ませた。口にすればまず、お茶とチョコが互いを静かに引き立て合い、香りと力強い滋味がじわりと溢れ出す。食べ進むと不意に現れるイチゴとバラのコンポートやバラゼリーが、色気ある香りを重ね、途端に華やぎに包まれて。こんなドラマティックな一杯を知ってしまったらもう、日本茶×チョコの沼から抜け出せなくなる。月替わりのデザートコース「茶湊流水」(¥12,000)から、1月のパフェ。バヌアツ産チョコの泡や黒胡椒味の糖衣がけニブに、「さえみどり」アイス、バラやイチゴのゼリーやコンポートを合わせて。左・『ジャニス・ウォン』『ラトリエ ア マ ファソン』などで経験を積んだ田中シェフ。右・このパフェには、椿、ゆず、トンカ豆を合わせた焙煎茎和紅茶をペアリング。昼は6品+お茶6杯の「茶湊流水」、日曜夜はお茶をお菓子と楽しむ「夜茶会」。東京都新宿区津久戸町3‐19eLCCS神楽坂津久戸町2F‐ATEL非公開12:00~/15:30~(2部制)、日曜のみ19:00~21:00火・水曜休要予約ストーリーを秘めたデザートコースで行く、とろけるような味覚の旅。John(ジョン)の「28°C」下町の路地裏に佇む、築50年ほどの一軒家。日本家屋ならではの陰影が美しい空間で、吉村正峰シェフは味覚の旅へ誘う。月替わりの旅、つまりデザートコースはテーマもメニューも独創的。例えば12月のテーマ“偶然の旅”では、「失敗したジャム(修業時代に砂糖を入れ忘れたラズベリージャムを焼いてみたらできた、パリパリのチュイルのデザート)」に始まり、ストーリーがあるお皿が次々現れた。そして2月は“溶解の旅”へ。「28°C」はチョコレートが溶け出すとされる温度。艶やかな球体の正体はショコラクリームだが、口にするとすうっととろけて、予想の上いくカカオ感!3種のチョコレートのブレンドの妙に加え、「ショコラの手法としては邪道ですが、セオリーより美味しさを一番に考えたくて」と、チョコに火を入れる際、わざと高温にして焦がし、カカオの苦味を引き出したという。ビターな球体にあの「失敗したジャム」ものり、キュンと甘酸っぱいアクセント。きっと忘れられない旅になる。2月のコース“溶解の旅”(¥5,500)から。カカオ分と香りのニュアンスの違う3種のチョコレートをブレンド、あえて焦がしてクリームに。ラズベリーチュイルとイチゴ、ベリーとグロゼイユのソースと。左・パティシエらしいバランス感覚で、料理もドリンクも吉村シェフが手がける。右・カスタードブリュレにカカオニブ、トンカチュイルを合わせた、2月のコースのひと皿。“味覚の旅”をテーマにした、昨年2月から2年間限定のデザートレストラン。コースは料理2品を含む6~9品。1月は“深化の旅”へ。東京都台東区根岸3‐6‐23‐12TEL:080・4299・6816月・火曜休12:00~20:00要予約スモーキーな大地から浮かび上がる、チョコレートの芳醇。un plato(アンプラト)の「チョコレートとスモーク」ガラスドームを外すと、閉じ込めていた燻煙が広がる。まるで、霧の中から荒涼とした大地が現れたようだった。ナッツとダークチョコのヌガーグラッセ(メレンゲアイス)の岩肌と、土みたいなカシスとチョコのアイスパウダーから覗くマイクロフェンネルの緑は、芽吹きの光景そのもの。桜チップのスモーク香に包まれた空間でいただけば、燻製で引き出された力強いカカオ香が鼻を抜け、体の内と外から薫香に満たされる。ふんわり、カリッと楽しい食感と、塩キャラメルの甘じょっぱさやカシスの酸味に、スプーンが止まらなくなる!「レストラン時代に、食後のお酒と楽しむために考えたデザートなんです」と森井美紀シェフ。実はここ、夜はルーフトップバーに変わるためお酒が豊富。ソムリエやバーテンダーと考えたペアリングも提案してくれる。このひと皿ならスモーキーなウイスキー「ボウモア」のソーダ割りと。スカイツリーを望むテラスでもライブ感たっぷりのカウンターでも、ゆるりと至福の時を。ダークチョコのヌガーグラッセ、塩キャラメルソース、カシスとダークチョコのアイスパウダー、カカオとアーモンドのメレンゲなどが重なる美味しい大地。¥1,600。ペアリングはノンアルも揃う。左・『ジャニス・ウォン』で五感を揺さぶるデザートの世界に魅了されたという森井シェフ。右・予約なしでもふらっと食べられ、アシェットデセールがグッと身近に。コース(デザート4品+小菓子+ドリンク2杯¥6,000)と夜パフェのみ要予約。東京都台東区蔵前2‐15‐5MIRROR7F Privado内TEL:03・5820・731012:00~17:00(16:30LO)月曜(祝日の場合は翌火曜)、第1・3火曜休※『anan』2023年1月25日号より。写真・青木加代子取材、文・chico(by anan編集部)
2023年01月22日一粒の中に広がるのは、クリエイティビティとパッションが詰まった世界。各メゾンの渾身の新作が今年の冬も到着!いざ、ショコラが織りなす味わいとときめきの旅へ出かけよう。LA MAISON DU CHOCOLAT(ラ・メゾン・デュ・ショコラ)ショコラに描くとろけだすパリの夕刻。ストーリーを秘めたショコラで、ニコラ・クロワゾーさんはいつだって私たちを叙情的なパリ散策へと連れ出してくれる。今シーズンは夕陽を浴びて黄金色に輝くパリへ!昼から夜へ移り変わる明暗の妙を、ダークとミルクを混ぜたチョコレートで表現したり、太陽を追って咲くひまわりの種をプラリネ(※)にすることで、日没の陽の輝きを思い起こさせたり。4つのショコラで夕陽に染まるパリを描き出してみせた。とりわけ魅惑的なのが、胡椒の原種といわれるインド・マラバール産ブラックペッパー入りのプラリネと、バニラ香るガナッシュを重ねた一粒。ナッツの粒を少しだけ残したさくさくまったりとした口溶けの中、気高くスパイシーな胡椒の香りとバニラが合わさると、不意に温もりと妖艶が混ざり合う日没のシーンに誘われる。五感揺さぶるショコラで特別な夕どきを。※プラリネ…ナッツをキャラメリゼして砕く、またはペーストにしたもの。それにチョコレートを混ぜたもの。オ クール ドウ パリ4粒入¥2,484カリブ海のグレナダ島産カカオのダークとミルクを合わせた「クレール オプスキュール」、パリで採取されたハチミツ風味のガナッシュの「オール ドゥ パリ」などの限定レシピを収めたアソート。ボックスにはイラストレーター、ベルトラン・アズナールが描く夕暮れのパリが。8粒入、15粒入も。1月中旬発売(数量限定)。丸の内店/東京都千代田区丸の内3‐4‐1新国際ビル1FTEL:03・3201・600611:00~20:001/1~1/3休PIERRE HERME PARIS(ピエール・エルメ・パリ)ショコラ愛好家に捧ぐ、巨匠のクリエイティビティ。寝ても覚めてもショコラにどっぷりな皆さんに朗報!ピエール・エルメ・パリが今季、さらなるユーモアと創造性に満ちたコレクションを発表した。テーマは“ショコラ アディクト”、つまり“ショコラ中毒”。箱には「このチョコ誰が食べちゃったの?」に、「知らなーい」と口元をチョコだらけにしてとぼける、ショコラアディクト系女子が描かれ、茶目っ気たっぷり。フランボワーズとスパイスがクラシカルなお菓子を思わせる「エルザ」などの新作の中でも、「ケツァール」は衝撃的。アマランサスシード(スーパーフードの一種)がプチプチと、かつてないショコラの食感を生み、噛むほどに、穀物の香ばしさから土や草を感じるボタニカルな風味へと変化。大地のアロマがベリーズ産カカオの野性味を際立たせていくよう。魅惑のショコラに耽溺しすぎぬよう、くれぐれもご注意を!アソリュティマン ド ショコラ14個入り¥5,832深みの中で、華やぎとわずかな渋みをもつエクアドル産カカオが、熟れたマスカットのようなアロマを放つ「アシエンダ エレオノール」ほか、今季の新作4つのうち3つが入るボックス。ピンクの花はバラとフランボワーズ、ライチの名作ケーキ、「イスパハン」フレーバーの一粒。5~24個入りまで4サイズ展開。1/18~2/14。青山店/東京都渋谷区神宮前5‐51‐8ラ・ポルト青山1~2FTEL:03・5485・776612:00~19:00不定休LE CHOCOLAT ALAIN DUCASSE(ル・ショコラ・アラン・デュカス)ハートも和み、躍る、柔らかなみかんの香り。幾何学模様みたいなハートをかじればサクシャリと、軽快な食感でプラリネの香ばしさがわっと湧き立つ。パリでカカオ豆から作ったチョコレートを使い、東京で手作りする、『ル・ショコラ・アラン・デュカス』のボンボンショコラ。その中でも、深めの焙煎と丁寧なキャラメリゼから生み出すプラリネは格別だ。なんて、プラリネの深みに没入していると、次第にふわり、華やぐような柑橘感へ、香りがグラデーション。柑橘の中でもこの懐かしい風味は……みかんだ!「パリでは今季、マンダリンオレンジのショコラを出すので、日本では有田みかんを使ってみました」とエグゼクティブ・シェフ・ショコラティエ&パティシエのパトリック・パイエーさん。みかんの皮入りプラリネは食後もあの、みかんそのものの優しい香りが続く。お馴染みのみかんの新たな喜びに、心も和む。ペピクール ミカン12個入り¥5,400みかん香るプラリネ入りの「オ・レ(ミルク)」とみかんガナッシュの「ノワール(ビター)」の2種。「ノワール」はみかんの果汁と皮をガナッシュに。奥深いカカオ感にみかんの甘酸っぱさとほのかな苦味がとろけ出す。パリのイラストレーター、アガット・サンジェが描く、日本上陸5周年記念パッケージも愛らしい。2/14まで直営店にて数量限定。東京工房/東京都中央区日本橋本町1‐1‐1TEL:03・3516・3511ブティック11:00~20:00JEAN‐PAUL HEVIN(ジャン= ポール・エヴァン)驚きと喜びに満ちた、ショコラのラブレター。限りないショコラへの情熱を胸に、新たなスタイルを創造し続けるジャン=ポール・エヴァンさん。日本上陸20周年となる今期、“こんなのがあってもいいのでは?”をテーマに彼らしい遊び心を全開させている。「フランス語で句読点はとても重要。さまざまなトーンや意図を伝えてくれます。ラブレターならなおさらね」と、ショコラに躍らせるのは「ハート」と「,」や「“」などを組み合わせた記号。「瞬間の激しさ」を秘めた「!」デザインの一粒は、カルダモンの柔らかな香りがパッと広がり、いちごと調和。「…」ならオレンジキャラメルに、パンデピススパイスが余韻を残して「…へつながる感情」を妄想させる。さらには、モミの木の実入りプラリネなんて珍しい食材のショコラも(穀物的香ばしさの中で生姜のような爽味がクセに!)。常識に優しく一石を投じる、発見と喜びの世界へ。ボンボン ショコラ パピヨネ12個入り¥5,670ライムとパイナップルのフレッシュさで、「軽やかで一瞬のひととき」を表現した「ヴィルギュル」(「,」をアレンジしたデザイン)ほか、12個のうち7個がバレンタイン限定新作。シュルレアリスムを思わせる、夢のようなイラストのボックスに収めて。4~50個入りまで幅広いラインナップ。2/28まで。東京ミッドタウン店/東京都港区赤坂9‐7‐4東京ミッドタウンガレリアB1TEL:03・5413・367611:00~21:00休みは施設に準ずるBVLGARI IL CIOCCOLATO(ブルガリ イル・チョコラート)人と自然を愛で満たす、未来へつながる原点回帰。煌めく一粒が「チョコレート・ジェムズ」=チョコの宝石と呼ばれるのは、美しさからだけではない。宝石は自然からの贈り物であり、職人の技術で最高のジュエリーになる。カカオからチョコレートを作るのも同じこと、そんなブルガリの哲学が息づいている。新作コレクションはその原点へ。メートルショコラティエ・齋藤香南子さんが環境や生産者に思いを馳せて食材を選び、手をかける。フェアトレードカカオやヴィーガンチョコをセレクトするほか、「食材の全てが大切」という思いから、自然農法で育まれる神奈川県小田原「柑橘山」のグリーンレモンを丸ごとフリーズドライ。果実や皮はもちろん、種までを使い切る。舌に溶かせば、潜ませたジャスミンの華やぎと瑞々しいレモンが甘美に調和、種が醸すビター感が奥行きをどこまでも広げる。原点にして未来を味わった気分だ。San Valentino 20234個入り¥5,200オレンジ香るシチリア産アーモンドとフェアトレードカカオのプラリネショコラや、ヴィーガンのヘーゼルナッツプラリネなど、4つのチョコレート・ジェムズが入る。ボックスにはブルガリジュエリーのアイコンの一つ、扇形モチーフ「ディーヴァ」をデザイン。数量限定。東京都中央区銀座2‐7‐12ブルガリ銀座タワー10Fブルガリ ギンザ・バー内TEL:03・6362・051012:00~20:00(日・祝日~18:00)不定休FREDERIC CASSEL(フレデリック・カッセル)彩り溢れる日々を描く、目に舌にカラフルな6色。赤、黄、緑に虹色まで、ショコラから溢れ出すほど鮮やかな色彩!ミレーやモネも暮らした“画家たちの村”バルビゾン(『フレデリック・カッセル』がある古都、フォンテーヌブローの近く)をイメージした美しいショコラは、それぞれの色が呼び覚ますカッセルさんの記憶を閉じ込める。黄色ならレモンママレード。「子供の頃、おばあちゃんがよく作ってくれたママレードが、僕をお菓子好きにさせたんだ」。かじるとキュンと甘酸っぱいレモンガナッシュに、レモンマジパンの素朴さが重なり、なんだか私たちにも懐かしい。橙色はバニラへの思いを包む。常に3~6種も使い分けるほどバニラ愛が深いカッセルさんが、数年前に新たに見つけたモーリシャス島のバニラをふんだんに。口にすればどこまでもふくよかな香りがとろけ出す。味わいまでも艶やかなショコラと、彩り溢れる人生を!コフレ・バルビゾン6個入り¥3,456フランスでお馴染みのミックスフルーツキャンディ「アルルカン」のフレーバーを閉じ込めたガナッシュショコラ(虹色)や、リキュールの女王と呼ばれる薬草酒のボタニカルな香りと苦味がチョコとよく合う「シャルトリューズ」(緑色)など、6つの色から連想する味わいをアソート。1月中旬~。東京都中央区銀座4‐6‐16銀座三越 本館地下2階TEL:03・3562・1111(大代表)10:00~20:00休みは施設に準ずる※『anan』2023年1月25日号より。写真・草間智博スタイリスト・日向 守文・chico(by anan編集部)
2023年01月18日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『divan(ディヴァン)』のアードワーズチョコレートです。トルコからはるばるやってきた『divan』のチョコレートは、こんなにカラフル!ブルーにピンク、オレンジ……自由な色彩は何かで見た、色とりどりの家が並ぶイスタンブールの旧市街みたい。実際、古くから西と東の文化が交ざり、さまざまな人種が暮らすトルコらしいカラーリングだ。そんなトルコらしさはもちろん、色だけでなく味にもしっかり。フランスのヌガティーヌ(砂糖などをキャラメル状に煮詰めてナッツを混ぜて薄くしたもの)とトルコの恵みが、世にもおいしい出合いを果たしている。トルコはヘーゼルナッツやピスタチオの世界的名産地だけど、なかでも最高のものだけをヌガティーヌにたっぷり投入。ナッツの旨味と香りを炸裂させる。トルコのお菓子って激甘なのでは?なんて心配も無用。『divan』を手がけるのは5つ星ホテルも経営する財閥。世界のセレブをもてなしているだけに、味も洗練されている。ターコイズブルーのチョコをまとう「クラシック」をかじれば、カリッと気持ちいいほどクリスピー。ナッツとキャラメルが互いの香ばしさを高め合い、チョコのまろみが全てを優しく包み込んでいくよう。粉ごと煮出して上澄みを飲むトルココーヒーもチョコに再現。コーヒー粉もちょっと食べちゃうあの感じと、苦味がいい具合。トルコを旅する気分でひとかじりしてみて。「アードワーズチョコレート」(各9枚入り)クラシック、ラズベリー 各¥1,620、ミント、トルココーヒー、オレンジ 各¥1,998。ピスタチオ(¥2,160)はチョコとヌガティーヌ、両方から溢れるピスタチオの香りが押し寄せる!カラフルな色はスピルリナや黒にんじんなどナチュラルな食材由来。箱の柄は『divan』を手がけるコチ財閥の美術館所蔵(!)の特別なタイルから。divan東京都中央区銀座3‐6‐1松屋銀座B1TEL:03・3567・1211(代)10:00~20:00(日曜、3連休最終日は~19:30)休みは施設に準ずるチコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2023年1月11日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2023年01月05日次に来るもの、トレンド大予測!ここでは、いま押さえておくべき“スイーツ”を一挙に紹介します。韓国発の進化系パン「クロワッサンロール」、日本で独自に進化中。クロワッサン生地をシナモンロールのように渦巻き状に焼き上げ、中にクリームを絞り入れたクロワッサンロールが、韓国のカフェで注目を集め、日本でも様々なアレンジが加えられ展開中。「甘さ控えめのデニッシュ生地を使用した『デニッシュロール』は、ドーナツに次ぐトレンドになりそう!」(BOUL’ANGE ブランドディレクター・松川敏明さん)右・デニッシュロール いちご¥432左上・デニッシュロール ピスタチオ¥486左下・デニッシュロール プラリネ¥486(BOUL’ANGE 渋谷 東急フードショー店 TEL:03・3477・4747)職人技が光る和菓子が国の登録無形文化財に。「菓銘をもつ生菓子(煉切・こなし)」が、国の「登録無形文化財」に登録され、和菓子文化を世界に向けて発信する動きが加速。「熟練の職人のみが作り出せる手技だからこそできるもの。登録されたことでますます注目を集めそう」(伊勢丹新宿店 和菓子バイヤー・弓納持清美さん)。室町時代後期創業の『とらや』では、季節に合わせて様々な製法や意匠の和菓子を販売。右から、羊羹製 好文花¥508 ※12/29~1/15までの販売。餅製 ゆめうさぎ¥540 ※~1/15(とらや/伊勢丹新宿店 TEL:03・3352・1111)出来たてならではのおいしさに出合える“焼きたてスイーツ”。お店に足を運んだ人だけが辿りつける「焼きたてスイーツ」がヒットの予感。「『匠の焼き菓子CONGALI 文明堂』は、文明堂東京が“匠の焼きの技術”を集結させた伊勢丹新宿店限定の新ブランド。従来カステラは、釜から出した後に一晩寝かして生地をなじませてから出荷するのですが、今回はあえて焼き上げてすぐのフルフルふんわりの食感を楽しんでいただくため、近くの新宿工房で焼き上げたばかりのカステラを1日3回運んで販売。また洋菓子店『ノワ・ドゥ・ブール』でも店内厨房で焼いたフィナンシェ、ガレットブルトンヌは、焼きたての香りと歯切れの良さがが楽しめます」(伊勢丹新宿店洋菓子バイヤー・井上孝さん)。ここだけの味わいを目当てに行列必至。究極の味と食感を体験して。新宿工房釜出しカステラ 3切れ入り¥908 ※販売時間11:00、13:00、15:00。各回100切れ限定販売(匠の焼き菓子 CONGALI 文明堂/伊勢丹新宿店 TEL:03・3352・1111)産地や品種で異なる味や香りを生かした“バニラスイーツ”。世界で最も高貴な香料といわれるバニラビーンズの奥深さを教えてくれるバニラスイーツを提供する店が続々オープン。「『Hugh Morgan(ヒューモルガン)』は、’22年誕生したスペシャルティ・バニラブランド。ブルボンバニラ、タヒチバニラなど、選りすぐりのバニラをふんだんに用いたスイーツを提供。バニラはその時どきの最良のものを仕入れて用いるため、同じ商品でも風味に変化があります。無添加クラフトアイスクリームショップ『ハンデルスベーゲン』もマダガスカル産のアグロフォレストリバニラをさやから煮出しているため香り豊かです」(スイーツライター・chicoさん)。カカオに続き、バニラの時代が来る!?贅沢な香りに酔いしれる未知のバニラ体験を。右から、ガトー・ヴァニーユ¥648マカロン・ヴァニーユ 1個¥324プディン・エクアトリアン¥540(Hugh Morgan/日本橋三越本店 TEL:03・3241・3311)まるでだまし絵!“トロンプ・ルイユ”なスイーツに注目。トロンプ・ルイユは、フランス語で「目をだます、錯覚を起こさせる」という意味。本物と間違うような精巧に作られたアーティスティックなスイーツに注目が集まっている。「“桃源郷の土産物屋”をコンセプトにした和洋菓子店『小楽園』の山菓子は、日本各地の山をかたどったチョコレート菓子。地形データを3Dプリントして型を作っているので、そのルックスはジオラマそのもの。中には山のある地域にちなんだ味のガナッシュが入ります。また『パティスリー・パロラ』で味わえる季節のトロンプ・ルイユも、旬のフルーツを使ったスペシャリテで、見た目は本物そっくりです」(chicoさん)。見て楽しい、味わっておいしいトロンプ・ルイユスイーツにワクワクが止まらない!雛山セット¥3,456(小楽園)※『anan』2022年12月28日‐2023年1月4日合併号より。写真・市原慶子スタイリスト・古瀬絵美子取材、文・風間裕美子鈴木恵美撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2022年12月28日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『パティスリー ドゥ ボンヌ オーギュル』のDARUMA ダルマほかです。艶やかな朱色に、ヒゲ型チョコ……抽象化されてなかなかスタイリッシュではあるけれど、この姿は確かにそうだ。達磨がケーキになっている!なんて縁起がいいシグネチャー。店名『パティスリー ドゥ ボンヌ オーギュル』もずばり、“縁起のいいパティスリー”を意味する。さすがは学問の神様を祀る湯島天神のお膝元。湯島天神といえば梅も見事、ということで、〈DARUMA ダルマ〉の味わいも梅を主役に。「牛乳でなく梅酒でアングレーズ(カスタードソース)を炊いて、ムースにするんです」と鈴木崇志シェフ。「ストリングスホテル 東京インターコンチネンタル」などのホテルでの活躍後に始めた、オンラインケーキ店も大人気。今秋、その厨房も兼ねたパティスリーを構えた。「尖らず、みんなに食べやすいケーキ」が彼の真骨頂。酸味とまろ味がいい具合の梅酒ムースには、アプリコットの果肉とジュレを合わせて。キュンとくる甘酸っぱさで、梅らしさを際立たせながらフルーティにまとめてみせた。さらには梅酒とラズベリーのジュレも忍ばせて味の輪郭を鮮やかに。全てを舌に溶かせば、梅酒の芳醇な香りがパッと花咲く。これからの時期は、パステルカラーが愛おしい梅の花型最中(もちもちのフルーツマシュマロとジャム入り)と一緒に、進学や合格のお祝いや、年末年始の手みやげにも!梅の酸味と香りがまろやかにとろける「DARUMA ダルマ」¥630。「もなかマシュマロ」は、キウイ、ベリー、パッションフルーツ、ブラッドオレンジ、カシス、塩レモン、6つの味が花咲きます。各¥280。パティスリー ドゥ ボンヌ オーギュル東京都文京区湯島2‐23‐1グレースカトレア1FTEL:03・6826・916810:00~19:00(売り切れ次第閉店)火・水曜休(不定休あり)チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2022年12月7日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2022年12月01日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『小楽園』の山菓子 利尻山(冬)です。天に向かってひきしぼられるようなフォルムの北海道の利尻山に、緑萌える鹿児島の桜島御岳。遥か上空、神視点から日本の山々を愛でる……ジオラマか箱庭か?いいえ、チョコレートのお菓子です。この衝撃作を生み出したのは、さまざまなアートワークを手掛けるクリエイティブスタジオ「KLOKA」。『小楽園』のテーマは、“桃源郷の土産物屋”。日本のお伽噺のようでもあり、遠い異国のようでもある小さな楽園のお菓子。「山菓子」はその1作目だ。リアルな山容は、地形データから3Dプリンターを使って型に落とし込み、チョコのシェルを仕立てて叶えたという。尾根と谷が醸す凸凹が、チョコのパリパリ感を際立たせる日が来るなんて。などと思いつつ雪景色の利尻山をカットすれば、見事な地層が現れる。ほっこりと心和む小豆入りのブラウニーに重なるのは、ラムレーズン入りのホワイトチョコガナッシュ。実は姿だけでなく、どの山もその土地の風味が潜んでいて、利尻山ならオホーツク海の塩と利尻昆布粉入り。ほどよい塩気と旨味をそっとまとった、奥深いラムレーズンの芳醇が山の雄大さを物語るよう。頂に忍ばせたくるみはカリコリと軽快で、春の訪れを待ちわびる気分。底に敷いたフィアンティーヌのサクサク感は、山道を踏み締めるみたいに気持ちいい。名山を丸ごと味わい尽くそう!山菓子 利尻山(冬)¥2,484。“利尻富士”とも呼ばれる美しい姿がそのままチョコ菓子に。他に大分の由布岳、鹿児島の桜島御岳、静岡の大室山、東京の八丈島 西山の5つの山が揃い、今後さらに増える予定。全山制覇したくなる。小楽園11月よりオンラインショップ内で販売。2023年1月21日、実店舗オープン予定。東京都渋谷区元代々木町10‐9info@kloka.co.jp12:00~19:00無休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2022年11月9日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2022年11月02日2022年度版、あの人の手みやげBEST5。ここでは、スイーツライター、コーディネーターのchicoさんが、今年ならではの目線で“マイベスト”の手みやげを厳選!馴染みがあるからこそ、進化した味に心が動く。「フォトジェニックなスイーツが次々とデビューして世間をにぎわせている一方で、一見すると定番のお菓子が、新しい味わいやおいしさへ飛躍的に進歩しています」スイーツトレンドに精通しているchicoさんが今回挙げてくれたのは、パウンドケーキやカンノーロ、デニッシュなど。「素材や味などの組み合わせというよりは、伝統的な製法に敬意を払いつつ、これまでのセオリーに縛られすぎないという点が斬新。パティシエたちの工夫や発想により、食べたことがないほど香り豊かだったり、味わい深かったり。特に注目しているのは、カンノーロなどのイタリア菓子。珍しい地方のものも増え、イタリア好きやお菓子好きに限らず喜ばれます」【equilibre(エキリーブル)】キャラメルフィグ¥2,500食感、香り、甘さなどを繊細に調整。バランス=エキリーブルが完璧!名門ホテルのシェフパティシエを務めた德永純司さんが、今春オープンしたパティスリー。「無花果を使ったキャラメル風味のケーキは、ありそうでどこにもない味わい。しっとりした口どけと香りの鮮やかさが格別。尖ったことはせずに親しみやすいのに、一度食べたら忘れられなくなるお菓子です」。東京都品川区西五反田5‐11‐10TEL:03・6417・488211:00~19:00火・水曜休、不定休通販なし。【1500(ミレチンクエチェント)】カンノーロ1個¥550ほどよい酸味とミルキーさがたまらないカンノーロ。人気店を多数手がけるヤマモトタロヲさんの最新店は、イタリアのバール・パスティッチェリア(菓子店併設バール)そのもの。「さくっ、とろりの食感がクセになるカンノーロに注目。しっかり水切りしたリコッタチーズを使ったクリームと、揚げずに焼いた生地の軽やかなコンビ」。東京都渋谷区元代々木町4‐2TEL:03・5738・88219:00~23:00月曜休、火曜不定休Instagramは@1500_millecinquecento通販なし。【yerite(イエット)】レモンケーキ1個¥390フレッシュ感がしっかり伝わる、レモンらしいレモンケーキ。お菓子屋さんとビストロ、昼と夜で営業形態が変わる、住宅街に佇むお店。「こんなにレモンらしいレモンケーキはないというくらいのフレッシュ感!食べた瞬間、キュンとした酸味を感じます。しっとり焼き上げたレモン生地はもちろん、間にコンフィチュールを挟むことで鮮やかにレモンを感じさせます」。東京都世田谷区赤堤1‐8‐1812:00~16:00月曜休、火曜不定休Instagramは@yerite__通販なし。【MONICA(モニカ)】MONICA デニッシュ¥830果物の味を生かした、レストランパティシエ作のデニッシュ。ミシュラン一ツ星のフレンチ『LATURE』が、店の隣にパン屋をオープン。「素材を尊ぶレストランらしく、旬の本当においしい果物のみ(今なら柑橘系)を用いています。ジューシーな果物に合わせてしっかり焼いたサクサクの歯ざわりの生地も秀逸」。東京都渋谷区渋谷2‐2‐3TEL:03・6419・750012:00頃~売り切れ次第終了、毎週金~月曜のうち3日営業、詳細はInstagram(@monica_tokyo)で確認を。通販なし。【Les Alternatives(アルタナティブ)】ラルルジエンヌ¥500想像の斜め上をいく味と見た目、心躍るプレゼンテーション。数々の名店で研鑽を積んだ古屋健太郎シェフが、奥様と共に営むパティスリー・ブーランジュリ。「自由に躍動するようなメレンゲが印象的!こちらの正体はタルトオシトロン。レモンの甘酸っぱさや爽やかさが際立つメレンゲと、ガレットブルトンヌのザクザクとした食感が楽しい」。東京都小金井市梶野町5‐7‐18TEL:042・409・167110:30~18:30月・火曜休Instagramは@les_alternatives_patisserie通販なし。chicoさんスイーツライター、コーディネーター。最新スイーツ情報をくまなくキャッチ。雑誌やWebでスイーツ関連の記事の執筆、企画監修を行うほか、セレクトショップやオンラインショップなどでスイーツの監修も。『東京の本当においしいスイーツ探し』シリーズの監修も手がける。※『anan』2022年11月9日号より。写真・山口 明スタイリスト・野崎未菜美取材、文・池田祐美子撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2022年11月02日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『RIVA chocolatier(リヴァ ショコラティエ)』のPure chocolate cakeです。『LESS(レス)』がチョコレートの店を始めた!そんな朗報に今、お菓子好きたちが沸いている。3年前にオープンするや、絶品パネットーネとクリエイティブなお菓子で、たちまち私たちの心を奪った『LESS』。「当初からチョコのアトリエも作りたかったんです」と坂倉加奈子シェフは言う。実はパートナーのガブリエレ・リヴァシェフは、アメリカでチョコレートメーカーのアンバサダーも務めたチョコの名手。これからは『RIVA chocolatier』で、彼らならではのチョコ菓子をとことん楽しませてくれる。新シグネチャー、「Pure chocolate cake」の正体はガトーショコラ。これまでも自在なアプローチで、お馴染みのお菓子を生まれ変わらせてきた(しっとり繊細な生地にキャラメルを挟んだブラウニーなんかも最高!)が、このガトーショコラも独特。通常は溶かして生地に合わせるチョコレートを、削って混ぜ込んでしまうそう。おかげでチョコに火が入るのが一度きりになり、香りがよりフレッシュ。さらには焼かれる際、メレンゲに優しく包まれながらその気泡にチョコが溶けて一体化するのでグッとエアリーに。口にするとほろ、ふわりと心地よくほどけて、濃密なカカオの香りが鼻を抜けていく。軽やかとリッチのおいしい両立、ガトーショコラにはまだこんな幸せがあったんだ。商品名の“ピュア”は主役にフォーカスを当てて生かす、という思いをこめて。味をあれこれ組み合わせるのではなく製法を工夫し、シンプルのその先にチョコレートの旨味を際立たせてみせた。マーガレット型はオンラインショップの仕様¥3,600(直径18cm)。店頭では直径12cmの丸型で¥2,800。RIVA chocolatier東京都目黒区三田1‐12‐24MT3ビル1FTEL:03・6303・268811:00~19:00水曜休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2022年10月12日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2022年10月05日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『BASCULE(バスキュール)』のタルト カフェ ノワゼットほかです。一見シンプルな(とびきりおいしそうな)タルトショコラを食べると、思いがけずコーヒーの深みへ引き込まれた。タルトのザクザク、コーヒーガナッシュのとろりに、シャリッとにぎわう食感はコーヒー豆入りのヘーゼルナッツプラリネ。噛むほどにコーヒーのアロマが湧き立ってくる。フルーティさもあるコーヒーを軸に、チョコとナッツ、3者それぞれの香ばしさや苦味、コクが互いの旨味を膨らませあう。なんだかとてもいい関係。「自分の経験からできる一番おいしいものを作ろうと、今は素直に思います」と佐藤徹シェフ。名店『パティスリー パリセヴェイユ』のオープンから19年、スーシェフ(2番手)として金子美明(よしあき)シェフと歩んできた。大きすぎるその名前、実際にお客さんの期待も膨らむ中、「あえて『パリセヴェイユ』とは違うようにしなくてはとか、迷走もしました」。そこから少しずつ見出した、彼ならではのお菓子。ピスタチオのエクレアなら、クリームにもプラリネにもピスタチオを重ねてどこまでも濃厚に。そこにごろっと大胆に入るのはグレープフルーツのコンフィ。きゅんとくる甘酸っぱさとビターさが、ピスタチオの青臭さだけ抑えて芳しく、爽やかな後味を残していく。奇を衒わないフランス菓子なのに、そっとおいしいパンチが利いていて。どうにもまた恋しくなってしまう。右手前から時計回りに、「タルト カフェ ノワゼット」¥600の中にはヘーゼルナッツジャンドゥージャのブリュレも。「エクレール ピスターシュ」¥620。「シューヴァニーユ」¥350。パイナップルのクリームと板状のココナッツプラリネを重ねた「ミルフイユ アナナス ココ」¥620は9月末頃まで。BASCULE神奈川県横浜市都筑区茅ケ崎中央22‐15‐1FTEL:045・482・483011:00 ~ 19:00(なくなり次第終了)水曜休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2022年9月14日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2022年09月07日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『グラン スイート サーカス』のパリブレスト マングーです。じゅわりと果汁が滴る、食べ頃果実の喜びをそのままに、気鋭パティシエが仕立てるスイーツ。しかもお取り寄せで家にいながら楽しめてと、『グラン スイート サーカス』は産地と私たちをつないでくれる。代表にして果物ハンター、畔上正和さんは各地の生産者と対話を重ね、畑も訪問。「作りたいお菓子には、どの品種のどのくらいの熟成度が良いか」などを教わりつつ、生産者と熟成具合までベストな果物を追っていく。産直だから叶う、「まさにいま食べ頃!」という果物を即、スイーツにしたら急速冷凍。完熟の最高に美味しい瞬間をお菓子に閉じこめてくれる。旬とともに果物も移り変わり、今なら沖縄のマンゴー。ユネスコ世界自然遺産「やんばるの森」に広がる農園「サンヒルズ沖縄」。豊かな土と太陽、海風に育まれ、樹上完熟、自然落下させたアップルマンゴーは、気高い香りと濃密な甘さで誘ってくる。輝く果肉をゴロゴロと、世にも贅沢なパリブレストに仕立てるのは、『パティスリー レリアン』松島啓介シェフ。シークワーサーを脇役に、その果汁をマンゴーにまとわせ、酸味はじけるクリームも忍ばせると、爽やかな食べ心地の中で、マンゴーのジューシーさが露わに。さらにルビーチョコクリームのベリーっぽい香りでマンゴーの華やぎを際立たせて。フランス菓子で畑の恵みを丸かじりしている気分!鮮やかに果肉きらめく「パリブレスト マングー」(直径約14cm)¥5,000(送料別)。9月上旬まで予約販売。以降は初秋のフルーツが主役に。サブレシューはあえて焼ききって水分を飛ばしているから、冷凍しても変わらずさくほろ。半解凍でアイスケーキ感覚で楽しむのもいい。グラン スイート サーカスチコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2022年8月10日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2022年08月03日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Hugh Morgan(ヒュー・モルガン)』のバニラスイーツです。バニラといったらみんな知っているいつもの王道フレーバー。でも実はもっと面白い。未知のバニラ体験は、スペシャリティ・バニラブランド『Hugh Morgan』のバニラスイーツ専門店にあり。「そもそもバニラビーンズはラン科の蔓植物の鞘を発酵させたもの。“プランフォリア”(ブルボンバニラ)と“タヒテンシス”(タヒチバニラ)、大きく分けて2つの品種が出回っています」と佐川優シェフ。三つ星フレンチ『レフェルヴェソンス』で食材を尊んできた彼女が、今度はバニラとまっすぐ向き合う。「品種はもちろん産地によっても、香りがまるで違うんです」。スタンダードな香りのプランフォリアはバターケーキに。しっくりなじむバニラ香は、どこか懐かしい気分。バターサンドはバニラブランデー入りクリームの中に、インドネシア産タヒテンシスのバニラソースも忍ばせて。かじるとクリームのまろみに、ソースの華やぎが心地よく重なっていく。極めつきはプリン。バニラを生かすべく卵は卵白のみ。さらにはエクアドル産タヒテンシスを通常の10倍(プリン1個に1/2本!)も使うなんて、バニラ商だからなせるわざ。ひと匙いくととろり、野性味やウッド感に、色気まで放ちながらとろけ、いつもと違うバニラの世界に没入必至。カカオやワインみたいに、バニラもテロワールを楽しんで。左から、プリン486円、バニラを贅沢に使ったバターケーキ「バニラケーキ」648円、バニラの鞘を粉にして混ぜ込んだ「クッキー」1箱648円、バターサンド1個540円。バニラはその時どきの最良のものを仕入れるため、使われるバニラも替わっていく(それもまた楽しみ!)。バニラそのものも販売していて、香りのトーン別に3種並ぶ。Hugh Morgan東京都千代田区大手町1‐9‐5大手町フィナンシャルシティノースタワー1FTEL:03・6262・588811:00~19:00土・日・祝日休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2022年7月13日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico協力・UTUWA(by anan編集部)
2022年07月06日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『1500(ミレチンクエチェント)』のカッサータほか、です。大好きなお菓子屋『ホルン』に姉妹店ができた、しかもイタリア菓子!と聞き、うきうきと代々木八幡へ。『1500』は木の深めのトーンもいい感じの現地っぽいバール(2~3階はトラットリア)。ショーケースにはティラミス、ババといった日本でもお馴染みの面々から、ゼッポレ(ナポリ風シュー)、レジネッレ(シチリアのごまとサフランのクッキー)なんて珍しいものまで。イタリア各地のお菓子が誘ってくる。どれも昔ながらのイタリア菓子、でもよりおいしくする工夫は抜かりない。あえて生地をきめ細やかに仕上げた「ババ アル ルム」は柔らかな口溶けの中で、じゅわりと芳醇なラム酒シロップが染み出してくる。シチリアの「カンノーリ」は筒型の生地を揚げずに焼くタイプにしていて、サクサク軽やか。同じくシチリアの「カッサータ」は日本だとアイスのものをよく見るけれど、こちらは生菓子。プリンみたいな形にピスタチオマジパンのグリーンが愛らしい。口にすればまったりとろけるピスタチオのナッツ感。それからチョコとフルーツの華やぎを、しっかり水気を切ってミルキーに仕上げたリコッタチーズのクリームがまろやかに包み込んでいく。決して派手じゃない、気取らないおやつですよ的雰囲気を出しつつ、ひと味違うあと引くおいしさ。食べたそばからもう、また食べたくなってしまった。手前から時計回りに、「レジネッレ」5個¥300、ピエモンテのチョコサンドサブレ「パーチ ディ ダーマ」5個¥500、ほろっと崩れる茹でた卵黄入りクッキー「マルゲリティーネ ディ ストレーザ」4個¥450、「カッサータ」¥550、シチリア産ピスタチオとピエモンテ産ヘーゼルナッツの2大ナッツを味わう「ジャンドゥーヤ ピスタチオ」¥650、「ババ アル ルム」¥600。「カンノーリ」(¥550)はリコッタクリームたっぷり。1500東京都渋谷区元代々木町4‐2TEL:03・5738・88219:00~ 23:00 不定休店名は略してミレチ。1階のバールでは終日、2階のトラットリアでは17:00 までお菓子のイートインも可。3階は半個室(個室料¥2,200 、お菓子のイートイン不可、要予約)。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2022年6月15日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2022年06月08日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『equilibre(エキリーブル)』のダゴワーズシトロンショコラほか、です。「德永さんのところはもう行った?」が、挨拶がわりになるほど、この春、お菓子好きたちの話題をさらった德永純司シェフ。洋菓子の世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」で、日本チームを世界2位に導いたトップパティシエであり、近頃では『この恋あたためますか』など、ドラマのスイーツ監修やテレビ出演でも活躍する彼がついに独立した。店名の「equilibre」とはバランスのこと。「複雑にするとか奇をてらうんじゃなく、大切なのは味、食感、香りなど全てのバランス。目指すは違和感なく誰もが食べやすいお菓子です」。世のパティシエたちが華々しく個性を競い合う中で、親しみやすいお菓子を作ると飄々と言ってのける。それでいて、スイーツマニアも息を呑む味わい深さも秘めているとかもう反則。これもまたバランスのなせる業という。「ダゴワーズシトロンショコラ」なら、ふんわり生地に滑らかクリーム、カリカリのカカオニブサブレと、楽しい食感がおいしい奥行きを広げ、チョコレートとレモン、ナッツの甘さや酸味、香りが見事に折り重なっていく。パーツそれぞれがおいしいのだけど、ひと口の中で全てが合わさると、パズルのピースみたいにバシッと繋がって味わいが完成する。心地よくあとひく味にもう一個、の手が止まらなくなる。これ、禁断のバランスかも。手前右から時計回りに、「ダゴワーズシトロンショコラ」¥710、柚子を丸ごと使ったコンフィチュールと柚子クリームが清々しい「タルト柚子」¥710、いちじくとオレンジ、グランマルニエ香るチョコレートケーキ「エッソンス」¥720、キルシュババロア入りのカシスムース「カシス」¥710。equilibre東京都品川区西五反田5‐11‐10TEL:03・6417・488211:00~19:00火、水曜休(不定休あり)チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2022年5月18日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2022年05月11日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『LA NOSTALGIE(ラ ノスタルジー)』のサブレ メープル バターミルクほかです。サブレ缶にぼんやり浮かぶ花の残像は、淡い記憶の欠片のよう。蓋を開ければたちまち懐かしいミルキーな香りに包まれ、子供の頃のおやつの幸せを思い出す。逆玉手箱みたいだな、とか思いつつサブレを齧ると気持ちいいほどサクサクで、バター飴にも似たバターミルクの香りとメープルの風味がふわり。シンプルながらクセになるフレーバーに、「もう一枚」が止まらなくなる。「昔ながらの素朴なお菓子で、楽しい記憶を思い出してほしくて」と江藤英樹シェフ。『ドミニク・ブシェ トーキョー』や『ティエリー マルクス』など、名だたるグランメゾンでシェフパティシエを務め、華やかで斬新なデセールを作ってきたからこそ、お菓子の原点にいきついた。どのお菓子もクラシックだけど硬派すぎず優しげ。白い蕾のような〈ヴァニーユ フランボワーズ〉には彼自身のノスタルジーも潜む。「小さい頃イギリスに住んでいて、よくベリー摘みに行ったんです」。白いムースの中にはフランボワーズジュレの赤。キュンとくる甘酸っぱさに、カカオパルプ(果肉)ムースが果実味の奥行きを広げ、ピスタチオやプラリネがナッティなコクを重ねていく。その華やぐ味わい全部をバニラムースがまろやかに包みこんで。ノスタルジックな味わいは、新たな幸せの記憶も紡ぎ出すのだった。手前・右から、ヴァニーユ フランボワーズ¥918、サブレ メープル バターミルク 1缶¥3,564。奥・ロレーヌ地方のアーモンド香るガトーショコラ、ガトー ナンシー¥3,942はスッと軽い口溶けでいてカカオ感しっかり。LA NOSTALGIE東京都新宿区新宿3‐14‐1伊勢丹新宿店本館B1TEL:03・3352・1111(大代表)10:00~20:00休みは施設に準ずるクッキーやパフェで話題の『ペイサージュ』の姉妹店として3/30開店。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2022年4月13日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2022年04月06日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Patisserie Boulangerie Les Alternatives』(パティスリー ブーランジェリー アルタナティブ)のヴェルディほかです。ツヤツヤ輝くキャラメルがけのシューに、びっしりピスタチオに覆われたキューブ。そそるルックスにもう、反射的に飛びついてしまう。「ヴェルディ」は口にした途端に、目が覚めるほどピスタチオ!ザクザクまったり、ピスタチオのあの香ばしくて青みがかった香りが、ミルクチョコの柔らかさの中に溢れ出す。濃厚でも油分はスッと消えてヘビーさはなし。忍ばせたゲランド塩のほのかな塩味が醸す、おつまみピスタチオの雰囲気も楽しい。期待したその斜め上をいくなんて。しばらくニマニマと幸せな余韻に浸れる。「ポム ネヴァ」もいい。バニラムースとキャラメルりんごに、くるみとシナモンの生地がほっこり素朴。「初めての研修先がストラスブールで。そこで作っていた生地なんです」と、古屋健太郎シェフは懐かしそう。アルザスでキャリアをスタートし、帰国すると『アルカション』森本慎シェフの下で10年、後半はスーシェフも務め、どっぷりと伝統菓子の世界に身を置いた。『パリセヴェイユ』とベルサイユ『Au Chant du Coq』では、金子美明シェフの真摯にお菓子と向き合う姿勢を目の当たりに。「これまでの経験を形にして、自分らしいお菓子を追っていきたい」。職人の志はリレーされるだけでなく、その人だけの味になってまた、私たちをどうしようもなく惹きつける。手前から時計回りに、ラムレーズンの香りを重ねたショコラのタルト「シェリーシェリ」¥620。「ポム ネヴァ」¥510。「ヴェルディ」¥550。メレンゲの絞りがドレスみたいなタルト・オ・シトロン「ラルルジエンヌ」¥500。「モンブラン」¥600。パリッとしたキャラメルがけシューにカスタードたっぷりの「シューキャラメル」¥250。Patisserie Boulangerie Les Alternatives東京都小金井市梶野町5‐7‐18TEL:042・409・167110:30~18:30(売り切れ次第終了)月曜休、不定休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2022年3月16日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2022年03月10日近年、美容と健康を気遣う海外セレブの間で、小麦などの穀物に含まれるグルテンを摂取しない食生活を送る人が増加。その流れが日本でも浸透し始め、グルテンフリーに特化したスイーツを提供する新店が増えてきていると、スイーツライターのchicoさん。「小麦粉の代わりに、米粉や玄米粉などを使っています。昔の米粉のお菓子は食べづらいものが多かったのですが、驚くほどおいしく進化中。もっと言えば、小麦粉では表現できなかった食感や旨味を引き出しているお菓子も!グルテンフリースイーツがどんどん身近になってきており、日常生活に取り入れやすくなっています」chicoさんがセレクトした話題のスイーツを乃木坂46の阪口珠美さん、佐藤楓さん、清宮レイさん、矢久保美緒さんが試食。グルテンフリー体に優しくて、満足度も高い。今までにない食感や旨味を追求。阪口珠美:どれもおいしそ~。これ全部グルテンフリーなんだよ!清宮レイ:信じられない!!佐藤楓:ねぇねぇ、みんなはどれが食べたい?せーので指さそうよ。全員:せーの!!矢久保美緒:見事に分かれましたね~。清宮:じゃ、私は玄米粉のシュークリームからいただきます。このビジュアルが萌える~。佐藤:サイズ感もいいよね。清宮:サックサク!クリームぎっしりで、満足感があります。佐藤:玄米粉の香りも食欲をそそるね。うん、おいしい。矢久保:このケーキ、雲みたいじゃないですか?モコモコしていて、真っ白で、触りたくなる。阪口:ははは。割ってみよっか。あ、思ったより柔らかい!矢久保:中は、黄色い。パンプキンだ!口の中でとろける~。清宮:パンケーキも食べたいです。阪口:米粉100%なんだよ。矢久保:すごくしっとりしてる。米粉って、おいしいんですね。佐藤:余計なものが一切入っていない感じがいい。アイスとかトッピングして食べたくない?矢久保:絶対合いますね!!清宮:グルテンフリーって、こんなにおいしいとは知らなかった。矢久保:ね、概念が変わったかも。どれもおいしくてビックリ。佐藤:美容や健康にもよくて、おいしいなんて最高だよね。阪口:そうなの。最近、グルテンフリーのスイーツがどんどん増えてきているからすごく幸せ~。もっともっと追求していきたいな。小麦粉の代わりに、米粉や玄米粉を使い新しいおいしさを追求した新作揃い。CHOUPETTE(シュペット)オーガニック玄米粉のシュークリーム。オールグルテンフリーのシュークリーム専門店が今年1月にオープン。シュー生地には、「あきたこまち」の有機栽培玄米を使用。超微粉加工する特殊製法により、シュー生地にマッチするように調整している。シュー生地の上にクッキー生地を重ねて焼き上げ、中には組み合わせの妙が楽しめるクリームやカスタードがたっぷり。フレーバーは、ショコラピスターシュ、キャラメルココ、ショコラフランボワーズなどの定番6種のほか、季節限定も。1個¥495。東京都渋谷区恵比寿2‐37‐8‐2FTEL:03・3446・337611:00~18:00水曜休ぺドラブランカ米粉のホットケーキがブームの兆し。東京の戸越銀座商店街近くにある、テイクアウト専門のホットケーキ工房。新潟県産100%の米粉で作る「米粉の無添加ホットケーキ」1枚¥490は、厳選した国産原材料だけを混ぜ合わせ、一枚一枚丁寧に焼き上げている。米粉ならではのしっとり感が楽しめ、素材の素朴な味わいや香りが引き立つ。「オリジナルバター」¥140とも好相性。プレーンのほか、宇治抹茶、ヴァローナチョコレートの米粉ホットケーキも。オンラインショップでは冷凍品の購入が可能。東京都品川区戸越4‐8‐6TEL:非公開10:00~18:00火曜休Maison du CREER(メゾン ド クリエ)3人のミシュランスターシェフが集結。浅草のフレンチ『HOMMAGE』の荒井昇シェフ、東麻布のフレンチ『Crony』の春田理宏シェフ、ローマのイタリアン『bistrot64』の能田耕太郎シェフのスイーツが並ぶ。「Pumpkin/Vanilla」(右)¥1,404は、春田シェフのレシピで、北海道帯広で作られる無農薬カボチャを使ったムースケーキ。「トルタカプレーゼ」(左)¥972は、能田シェフが作る、アーモンドとレモンの香りが漂う焼きチョコレートケーキ。グルテンフリーとは思えない、完成度の高さ。東京都港区白金台5‐3‐8ルクレール白金台1FTEL:03・6277・406811:00~18:00水曜休chicoさんスイーツライター、コーディネーター。トレンドに精通し、雑誌やWebで、スイーツ関連の記事の執筆や企画・監修。セレクトショップやオンラインショップなどでスイーツ監修を手がける。本誌の連載「Food topics」も担当。写真左から、Mio Yakubo2002年8月14日生まれ、東京都出身。4期生。FM FUJI『タイムちゃん』の毎週火曜日にレギュラー出演中。普段は小食だが、スイーツは大好き。ワンピース¥12,100(レイ ビームス/レイ ビームス 新宿 TEL:03・5368・2191)ブラウス¥4,950(カエン)イヤリング¥3,080(ミミサンジュウサン/サンポークリエイト TEL:082・248・6226)Tamami Sakaguchi2001年11月10日生まれ、東京都出身。3期生。思い出のスイーツは、岩本蓮加さんと、卒業生の大園桃子さんと、3年前に食べに行ったイチゴのタルト。イヤリング¥3,190(ミミサンジュウサン/サンポークリエイト)リング¥8,580(マム/レイ ビームス 新宿)ワンピースはスタイリスト私物Kaede Sato1998年3月23日生まれ、愛知県出身。3期生。地元グルメなどを紹介する、東海ラジオ『乃木坂46 佐藤楓の公式でんちゃんねる』に出演中。ワンピース¥14,300(ココ ディール TEL:03・4578・3421)イヤーカフ¥1,980(ミミサンジュウサン/サンポークリエイト)その他はスタイリスト私物Rei Seimiya2003年8月1日生まれ、埼玉県出身。4期生。無茶な相談にも体当たりでチャレンジする、TOKYO FM『乃木坂46の乃木坂に相談だ!』に出演中。ブラウス¥7,590(リリアン カラット TEL:03・4578・3338)スカート¥8,690(ココ ディール)イヤーカフ¥11,000(マム/レイ ビームス 新宿)2連リング¥2,420(アネモネ/サンポークリエイト)※『anan』2022年2月23日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・高垣鮎美(LOVABLE)プロップスタイリスト・官野亜海ヘア&メイク・nagisa(W/阪口さん、矢久保さん)村上 綾(佐藤さん、清宮さん)取材、文・鈴木恵美撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2022年02月21日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『GARIGUETTE(ガリゲット)』のミルプレッセです。きれいに食べるのはもはや不可能と思われてきた、ミルフィーユに革命が!『GARIGUETTE』で生まれ変わったミルフィーユは、直径15cmほどの大きめ円盤型。ワンハンドで頬張るスタイルで、ナイフ&フォークの“潰れてクリームがはみ出す問題”を見事にクリアしてみせた。しかもこのフィユタージュ(パイ)の焼き方も斬新。オーブンでなく特注マシンでプレス焼きするという。高温で5分と短時間で焼かれるから、贅沢に折り込んだ発酵バターの香りがフレッシュ。プレスされてザクッと詰まった生地はさらに、よくグリル料理などに使われるサラマンダーで満遍なくキャラメリゼされ、これでもかとクリスピーに仕立てられる。そのユニークな工程はオープンキッチンで全部見え、ライブ感たっぷり。店内を満たすバターの香り、「ジュー」というプレス音と立ち上る湯気……食べる前から五感の歓喜が止まらない。いちごぎっしりの「ナポレオン」と「シトロン&ミエル」(はちみつレモン)のハーフ&ハーフをかじるとカリザクッ、美味しい音を立てて砕け、キャラメルとバターの幸せな香りに、いちごやレモンのジューシーさとクリームのコクが重なっていく。頬張るとお皿で食べる時みたいに潰れない分、生地とクリームをいいバランスで口にできる。美味しさ的にも理に適っているし、何より楽しい!ミルプレッセは12種ほど(うち季節商品が1~2種)。迷ったらハーフ&ハーフにもできる。写真はそれぞれハーフ&ハーフで「ナポレオン」×「シトロン&ミエル」1枚¥1,350(奥と右下の箱入り)、「シャティ(栗)&カシス」×「アールグレイ&アブリコ」¥1,350(中央)、「ラム&レザン」×「ピスタチオ&フランボワーズ」1枚¥1,300(手前と左の箱入り)。崩れにくく持ち運びやすいオリジナルパッケージ入り。GARIGUETTE東京都港区北青山3‐7‐2FPG links OMOTESANDO II 1FTEL:03・6805・0430(営)10:00~20:00不定休※『anan』2022年2月16日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2022年02月09日贅沢な時間と空間で味わう至福。甘美なパフェ&デセールの世界を覗いてみませんか?甘美なパフェ&デセールの世界料理人のパフェに溢れる、チョコレートの醍醐味。Maison du CREER(メゾン ド クリエ)Chocoholic¥3,3003人のミシュランシェフがプロデュースするスイーツを味わう、世にも贅沢なサロン。チョコ尽くしのパフェは東麻布のフレンチ『Crony』春田理宏シェフの作。オーガニック・フェアトレードチョコレートメーカー「KAOKA」の環境や産地の労働条件を考えつつ美味しさと安心を追う姿勢に賛同、その魅力を伝えるべく作り上げた。カヌレ型のテリーヌショコラには果実味が鮮烈なエクアドル産「リオアリバ」を使い、一口目からガツンとカカオ。3か国のカカオをブレンドしたチョコアイスはフローラル香たっぷり。さらにレストランの手法でエスプーマにして液体窒素で凍らせたチョコは、サクサク軽やか。チョコレートの奥深さと楽しさがここに集結!カカオのムースやアイスは乳製品でなく水で作るから、その個性をよりストレートに味わえる。砂糖は甜菜糖を使い優しい甘さに。2月末頃まで。要予約。春田理宏シェフのほか、浅草『HOMMAGE』荒井昇シェフ、ローマ『bistrot64』能田耕太郎シェフがプロデュース。東京都港区白金台5‐3‐8ルクレール白金台1FTEL:03・6277・406811:00~18:00水曜休重ねる香りで際立つ、カカオの豊かなフレーバー。UN GRAIN(アン グラン)バレンタイン ワンプレートデザート¥2,600(ドリンク付き)小さなお菓子、ミニャルディーズの名店では、ごく限られた日に幻のようにデザートを出す。「王道のスフレを違う表現でやってみたくて」と昆布智成シェフ。寒天を使うことでココットを飛び出せるようになったスフレショコラは、モチフワの未体験食感も手に入れ、デザートのパーツとして新しい表情を見せる。アイスやふわふわの焼きムースショコラなども潜ませ、木苺ソースをかければ、見たこともないデザートが完成!舌にとろけるとスパイシーで柑橘や花を思わせるチョコレートのアロマが、ベルガモットジュレや華やかなアールグレイアイスなどの豊かな香りで際立つよう。軽やかに消えた後も、カカオの余韻と幸せな時間はいつまでも続いていく。焼きムースショコラとアールグレイアイス、スフレショコラなどに、ティムットペッパーの柑橘香纏う熱々の木苺ソースを。1/ 14予約開始。1/29・30、2/5・6・12~14限定。3席までのカウンターで希少なデザートを。甘さは抑えず酸味でバランスをとるのが昆布智成シェフの流儀。東京都港区南青山6‐8‐17プルミエビル1FTEL:03・5778・616111:00~19:00水曜休見ても食べても愛おしい、イチゴ×チョコのタワー。ストリングスホテル東京インターコンチネンタル カフェ&バー「リュトモス」いちごLOVESショコラ アフタヌーンティー¥5,830(サービス料別、20種以上のドリンク飲み替え自由)イチゴとショコラにピンクのハート。全世代をときめかせるアフタヌーンティーが、ラグジュアリーホテルに出現!エグゼクティブペストリーシェフの長田学さんは、フランスの名ショコラトリー『プラリュ』で研鑽を積んだチョコレートの名手。自在にチョコを生かしていく。マカロンにかけたイチゴチョコはカカオバターを入れることで、よりパリッと。あまおうが輝くタルトの中は、ホワイトチョコガナッシュにカカオパルプ(果肉)も混ぜ込んで。パルプのライチのような風味がイチゴの愛らしい香りを引き立てながら、イチゴミルクみたいにまろやかに溶けていく。タワーのキュートさに目を奪われた後は、その味にすっかり心奪われてしまうのだ。ハートチョコ付きのイチゴとホワイトチョコムース、ダークチョコがけのフレッシュイチゴなど、イチゴとチョコの組み合わせをメインにハートを随所にちりばめて。2/28まで。持ち帰りや個室でのアフタヌーンティーも。東京都港区港南2‐16‐1品川イーストワンタワー26FTEL:03・5783・12586:30~23:00(金・土・祝前日~24:00、アフタヌーンティー14:00~18:30)無休※『anan』2022年1月19日号より。写真・青木加代子イラスト・Shapre取材、文・chico(by anan編集部)
2022年01月16日美味しいものを食べに行く。当たり前のことができない日々を通して、私たちはそのかけがえのなさを改めて知ることに。そんな思いに応えるように、サロンも相次いでオープン。活気、臨場感、香り、その全てを味わう愛すべき体験を再び。甘美なパフェ&デセールの世界小さめでも喜びは∞。発見に満ちた香るパフェ。ASAKO IWAYANAGI SALON DE THE(アサコイワヤナギ サロン・ド ・テ)パルフェ バンビ ショコラ¥2,530パフェにクレープ、お食事も。岩柳麻子シェフの3店目はフランスのサロン・ド・テみたいにいろんなメニューが勢揃い。あれこれ食べたい、を叶えるパフェは、これまでの「パルフェビジュー(R)」より小さめ。けれど緻密さとクリエイティビティは変わりない。チョコレートはオリジナルブレンドしたほどよく酸味あるタイプ。チョコとイチゴとのフルーティな調和に、スパイスがぐっと奥行きを深めていく。ベリーのマリネにはタイムとカンボジアの生胡椒塩漬けをほんのり効かせ、塩気と気品を添えて。底のチョコソースは花椒を潜ませ、柑橘系の香りでカカオの果実味を際立たせる。〆にしっかりチョコを感じつつも爽快。きっと心躍るパフェ体験になる。イチゴとチョコレートの王道の組み合わせに、アジアのスパイスが美味しい個性をプラス。フルーツは旬で替わり、季節ごとにまた新たなチョコレートパフェに出合えます。広々したフロアはどの席からもキッチンが覗け、臨場感たっぷり!岩柳麻子シェフ初のイートイン専門店。東京都世田谷区等々力4‐5‐9‐2FTEL:03・6432・11588:00~18:00月・火曜休(祝日の場合営業)パリのレストランデセールの陶酔を、いつでも鎌倉で。Regalez-Vous(レガレヴ)プロフィットロール¥3,000(コーヒーor紅茶付き)レストランでしか味わえないデセール、しかもリアルなパリの一皿に出合えると話題の新店。佐藤亮太郎シェフはフランスで26年、一流パティシエやシェフと肩を並べて仕事をしてきた。プロフィットロールは歴史的レストラン『ラペルーズ』のシェフパティシエ時代に生み、パリの食通たちを熱狂させた味。香り高いバニラアイスが詰まったシューにフルーティな温かいチョコソースをとろり。決め手は仕上げにかけるペカンナッツ、カカオニブ、フルール・ド・セルのクロッカン。口溶けの中でカリカリ噛むと、チョコの酸味と甘さに香ばしさと塩・苦・旨味が重なり、カカオに没入してしまう。儚い一瞬だからこそ炸裂する、デセールの喜びがここにある!ベリー系の酸味とカカオ感を併せ持つチョコレートを、クリームでなく水でのばして個性をあらわに。クラシックなデセールが、カカオの果実味やクロッカンで新鮮な印象へ。小上がりのカウンターはステージさながら。佐藤亮太郎シェフの鮮やかな仕事や、甘い香りや音のライブ感に気分が上がる。神奈川県鎌倉市御成町10‐4TEL:0467・81・37198:30~19:00(18:30LO)無休お酒なのかパフェなのか?大人の嗜み、バーでパフェ。ウェスティンホテル東京 エグゼクティブ バー「ザ・バー」ラズベリーとピスタチオのチョコレートパフェ¥3,000(サービス料込み)週末の夜はオーセンティックなホテルバーへ。そんな大人の世界に憧れるけどハードルが高い、という人に、パフェが入り口になってくれる。「ウェスティンホテル東京」のメインバーのパフェは期待を裏切らないお酒っぷり。ピスタチオと真っ赤なベリーのチョコレートパフェには、ラズベリーブランデーを。通常スイーツには薄めたりアルコールを飛ばしたりして使うけど、そのままたっぷりとチョコレートケーキ部分にかけてしまう。口にすればじゅわり、カクテルだっけ?と思うほど攻めたアルコール感。濃密なパフェを洋酒がまとめるように、キレで甘さを切りつつ、ラズベリーの香りを纏わせる。これが本当の夜パフェだ!相性抜群のピスタチオとラズベリーに、アイスやケーキなど各所にチョコレートが。生チョコもラズベリーブランデー入り。2/27までの金~日・祝日の16:30~20:00限定。20年以上エグゼクティブペストリーシェフを務める鈴木一夫さんの独創的パフェをシックなホテルバーで。東京都目黒区三田1‐4‐1ウェスティンホテル東京1FTEL:03・5423・728512:00~23:00無休※『anan』2022年1月19日号より。写真・青木加代子イラスト・Shapre取材、文・chico(by anan編集部)
2022年01月16日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は帝国ホテル『パティスリー ガルガンチュワ』の「クレモンティーヌ」ほかです。憧れの名ホテル「帝国ホテル」からビッグニュース!グルメショップ『ガルガンチュワ』が移転・リニューアルオープンし、ブルーベリーパイなどの伝統メニューはそのままにパティスリーのお菓子もガラリと変わった。全て杉本雄東京料理長が監修し、各調理部門のシェフと一緒に新しい世界を紡ぎあげる。「旬の食材をどうすれば一番美味しくなるか。そこから考えます」。その思いはみかんそのものみたいな「クレモンティーヌ」の姿に溢れ出ている。パリッとチョコの殻にナイフを入れると、ムースの中から大ぶりのみかんがゴロゴロ。生とコンフィ(砂糖漬け)が混ざっているけど、このコンフィがやたら瑞々しい。「みかんを生かして砂糖は最小限に。皮ごと低温で煮る、冷ますを繰り返してからシロップに漬けると、ジューシーなまま味も染み込むんです」。素材を生かしきるのは、雲みたいにふわふわな「メレンゲ“ニュアージ”」でも。こちらの主役は丸ごとのいちじく。ポートワインと柑橘類で一晩マリネしたら、コンフィにして急速冷凍に。するとフレッシュ感を残しつつ煮込んだような深味が出る。メレンゲといちじくの間にペッパーを効かせたムースを潜ませ、甘さをすっと和ませるのも料理人的。料理とお菓子の枠を超えたクラシックホテルの攻めたお菓子が、この先のスタンダードを切り開いていく!右奥から時計回りに、愛媛のみかん「媛美月」のジューシー感を閉じ込めた「クレモンティーヌ」¥1,800。みかんはその時期に一番美味しいものを使う。メレンゲでふんわりといちじくを包んだ「メレンゲ“ニュアージ”」¥1,600。フランスの伝統菓子を食べやすくアップデート、ピスタチオ尽くしの「サントノレ」¥1,600。トップのピスタチオの殻の正体はチョコレート!パティスリー ガルガンチュワ東京都千代田区内幸町1‐1‐1帝国ホテルプラザ 東京 1FTEL:03・3539・808610:00~19:00無休『ガルガンチュワ』は他、デリ、ベーカリーなどの『エピスリー ガルガンチュワ』、焼き菓子、オリジナル冷凍食品の『カドー ガルガンチュワ』の3エリアにわたる。ケーキや使う食材は季節ごとに替わります。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2022年1月19日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2022年01月12日今季も各ブランドから、注目のコレクションが続々登場!気品とクリエイティビティが生み出すショコラの物語と、キラキラした夢の世界に連れていく味わいをご堪能あれ。どこまでも溢れる、パリらしさをショコラに。LA MAISON DU CHOCOLAT(ラ・メゾン・デュ・ショコラ)伝統的なものや斬新なもの、一風変わったものなど、文化もアートも多様性溢れるパリの街。今季、ニコラ・クロワゾー氏は、世界を魅了する“パリらしさ”をショコラに描き出す。長年パリを熱狂させ続けるアイコニックなダークガナッシュのひと粒に加え、尽きることないインスピレーションから湧き出た、プラリネ、フルーツ、スパイシーをテーマにした新作をボックスに。とりわけデリケートなバランスを追った「マング&グァバ」は、齧るとフルーティな香りがみなぎるよう。ライムとミルクチョコの爽やかなまろみを背景に、マンゴーとグアバが耽美に調和。エキゾティックな黄色い果実の甘酸っぱさと熟香をアピールしながら、余韻はあくまでミルキーで穏やかで。上品でいて思わせぶり、惹かれずにいられない、パリの街そのものみたいなショコラだ。フォルマン パリ4個入り¥2,268代表作のダークガナッシュ「アコソンボ」、「プラリネ ピスタッシュ」「マング&グァバ」、生姜とレモン、ナッツを大胆に合わせた「シトロン&ジャンジョンブル」をアソート。1月中旬発売予定(数量限定)。丸の内店/東京都千代田区丸の内3‐4‐1 新国際ビル1FTEL:03・3201・600611:00~20:00無休食材の旨味に満ちた、ハート震わすプラリネ。LE CHOCOLAT ALAIN DUCASSE(ル・ショコラ・アラン・デュカス)「素材を選び抜き、その味と香りを十分に表現する」。アラン・デュカス氏の料理哲学はショコラでも揺るがない。チョコレートは厳選したカカオ豆からパリの工房で作り上げるビーン・トゥ・バー。それが東京工房でさまざまなボンボン・ショコラに姿を変える。とりわけファンが多いのがプラリネ。ナッツは深めにキャラメリゼし、少し粗くペーストにしていて、ふわりと舌を包み込むスムーズさとカリカリのコントラストが絶妙。さらにハートの新作ではバニラも余さず生かされる。イタリア産ヘーゼルナッツとバニラを種だけでなくさやも一緒にキャラメリゼし、さやごとプラリネに。口にするとナッツとキャラメル、ショコラの香ばしさにバニラが甘美なノートをふりまく。ジオメトリックなハートには、素材の香りとショコラへの情熱が詰まっていた。食材の旨味に満ちた、ハート震わすプラリネ。ペピクール12個入り¥5,400ノワゼットバニーユのプラリネ入りショコラ。マダガスカル産カカオ45%のオ・レとオリジナルブレンド75%のノワールの2種。ほどよい塩気もクセに。1/14~2/14(数量限定、なくなり次第終了)。東京工房/東京都中央区日本橋本町1‐1‐1TEL:03・3516・351111:00~20:00年末年始休愛と情熱を奏で、歌う、喜び溢れるコレクション。JEAN‐PAUL HEVIN(ジャン=ポール・エヴァン)ハートの音符も艶やかな唇も、楽しげなショコラたちは今にも歌いだしそう!人々に元気を届けるべく、ジャン=ポール・エヴァン氏は“明日への希望を歌おう”をテーマに、愛と音楽へのオマージュをコレクションデザインに映し出した。その味わいもまるで愛のように情熱的。カリブ海のミックススパイス「コロンボ」やラオスのペッパーなど、世界各地のスパイスがちりばめられたショコラもちらほら。優しいグリーンの唇に潜むのは中国の青花椒。柑橘にも似た香りとわずかな辛みが、アーモンドプラリネのコクと香ばしさを際立たせるよう。エヴァン氏のおすすめは、ショコラと一緒に曲を添えてプレゼントすること。ショコラと音楽を繋げると、喜びの記憶は一層鮮やかに記憶に刻まれ、音楽が甘い思い出をいつだって呼び起こしてくれるのだ。ボンボン ショコラ ミュージック18個入り¥7,971レコードジャケットみたいなクラシカルな限定スリーブ付き。音楽をモチーフにしたボンボンショコラ、新作全部を制覇するならこれ。1/15~2/28。東京ミッドタウン店/東京都港区赤坂9‐7‐4東京ミッドタウン ガレリアB1TEL:03・5413・367611:00~21:00休みは施設に準ずるパリジェンヌ気分で、奔放にショコラを謳歌。PIERRE HERME PARIS(ピエール・エルメ・パリ)パリといえば?エッフェル塔に石畳?……そう、ショコラです!今作のピエール・エルメ氏のアイテムはユーモアと創造性が満載。ポップな箱も茶目っ気たっぷり。ショコラに夢中なパリジェンヌがお行儀もなんのその、あれもこれもと欲張ってお菓子を買い込んだり、寝そべって食べたり、自由奔放に楽しむ姿が描かれる。その中には彼女たちのお宝、光り輝くショコラ。マンダリン風味のマジパンがパティスリーらしいひと粒は、ふわっとお菓子みたいにほどけて柑橘の余韻が心地よく続く。ドキッとしたのは「フルールドカシス」。“カシスペッパー”なるカシスの蕾で作る調味料が効いて、甘酸っぱさの中に広がるボタニカルでいて妖艶な深みが、なんだか妙に色っぽい。くるくると表情を変えるショコラを、パリジェンヌに倣って気ままに楽しんで。アソリュティマン ド ショコラ14個入り¥5,670お茶目なパリジェンヌはフランスの人気イラストレーター、ソレダッド・ブラヴィ氏の作。「アンフィニマン クレマンティーヌ」「フルール ド カシス」の新作2種も入る。1/12~2/14。青山店/東京都渋谷区神宮前5‐51‐8ラ・ポルト青山1~2FTEL:03・5485・776612:00~19:00(当面の間)不定休花の香りに癒される、ボタニカルなひと粒。FREDERIC CASSEL(フレデリック・カッセル)押し花が咲く可憐なショコラは、「世界が塞ぎがちな今、草花とカカオのパワーに癒されてほしい」という、フレデリック・カッセル氏の願いの結晶。コクリコ(ヒナゲシ)やジャスミン、ラベンダー……さまざまな花のアロマをショコラに潜ませている。花の香りを美味しく表現するのは時に難しい。けれどカッセル氏は大胆に香らせつつ、絶妙な味の組み合わせで、花のわずかなえぐみもエレガントな旨味へと昇華させていく。すみれのひと粒はまさにそう。カシスを合わせることですみれの優雅な香りを際立たせながら、フルーティで食べやすく仕立てている。また、エルダーフラワーのショコラは清楚な香りとほのかな苦味を、チェリーがみずみずしい印象へと彩っていくよう。齧るたびに爽やかなフローラル香に包まれて、花畑を駆け抜けている気分!ジャルダン・ボタニク6個入り¥3,240「コクリコ」「カシス・ヴィオレ」など花をモチーフにした6種の新作。花はもちろん無農薬、トッピングのパウダーも花や野菜由来と、材料はナチュラルなものだけ。1/14~(なくなり次第終了)。東京都中央区銀座4‐6‐16銀座三越本館B2TEL:03・3562・1111(大代表)10:00~20:00休みは施設に準ずる古代ローマの饗宴へ誘う、チョコレートの宝石。BVLGARI IL CIOCCOLATO(ブルガリ イル・チョコラート)ブルガリ誕生の地・ローマにブルガリホテルが誕生する今年、チョコレートもローマに回帰する。ヒントにしたのは、貴族の宴を賑わせた古代ローマの5食材。しかもアペリティフに使われたぶどうジュース“モスト”に始まり、贅沢な肉料理に香りを纏わせたサフラン、デザートに当時最も愛されたデーツという具合に、ローマ帝国の前菜からデザートまでのコースをチョコレートに表現。2000年以上前の饗宴に誘う。スープなどに入れていた小麦の原種、スペルト小麦は軽い食感のパフに。サクサク噛むほどに小麦の香ばしさと旨味がはじけて、懐かしい豊穣の余韻を残す。サフランは生アーモンドを合わせてホワイトチョコのジャンドゥーヤに。生アーモンドの仄かな杏仁香が、サフランの気高さを優しく彩る。時空を超えたローマの美食を召し上がれ!ブルガリ サン・ヴァレンティーノ202210個入り¥11,800「モスト」「オリーブオイル&塩」「スペルト小麦」「サフラン・ジャンドゥーヤ」「デーツ」の5種が2粒ずつ入る。モザイク柄のスリーブも優美。1/13~(数量限定)。東京都中央区銀座2‐7‐12ブルガリ銀座タワー10FTEL:03・6362・051012:00~20:00(日・祝日~18:00)不定休※『anan』2022年1月19日号より。写真・北岡稔章(えるマネージメント)スタイリスト・岡本真由美文・chico(by anan編集部)
2022年01月12日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『teal(ティール)』のアマゾンカカオのドーナツです。石造りのアーチ窓に浮かぶチョコとアイスのネオンサインは渋沢栄一ゆかりの“日証館”の新たなともし火のよう。11月にオープンした『teal』は元『パスカル・ル・ガック』眞砂(まなご)翔平シェフと『ease』大山恵介シェフがタッグを組む、チョコレート&アイスクリームショップ。ドーナツ、ブラウニー、チョコバーと、物心つく頃にはきっとみんな夢中だった気さくなチョコ菓子が並んでいて、武骨な茶色にそそられてしまう。まん丸に膨らんだドーナツを頬張るとふわとろり。口いっぱいに溢れ出すチョコレートクリームの果実味をフランボワーズジャムが鮮やかに印象付けて……あ、これ覚えがある。『ease』のアマゾンカカオシューの中身だ。なんでもないドーナツみたいな顔してしれっと、アマゾンカカオの個性を開花させるあのシューの世界が詰まっている。しかもカリカリに焼いたシューとはまた別の幸せが。酸味を帯びたルヴァン種の生地は油を吸いにくいよう発酵やこね方などを工夫して、パーム油で揚げるから軽やか。粉の旨味も、しっとりももっちりもふんわりも、全て叶える生地がクリームと一緒にすっと消え、チョコレートのフルーティさに満たされる。見た目と裏腹に緻密。「でもゴールは美味しくてぱくぱく食べちゃう、でいいんです」と眞砂シェフ。ならば心おきなく!右上から時計回りに、ショコラティエの本気ドーナツ、「アマゾンカカオのドーナツ」¥500、とろりビターなキャラメルにクッキーとナッツのザクザクが楽しい「キャラメルバー」、アマゾンカカオとベリーズ産、マダガスカル産カカオのチョコをブレンドした「チョコレートバー」各1本¥500、季節のフルーツ(この日はいちじく)とチョコのコラボを楽しむ「チョコレートタルト」¥980。馴染みの味を軸に再構築したチョコ菓子は、最高の大人のおやつ!teal東京都中央区日本橋兜町1‐10日証館1FTEL:03・6661・756811:00~18:00水曜休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2021年12月15日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico撮影協力・AWABEES(by anan編集部)
2021年12月08日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Chocolaterie & Bar ROND‐POINT(ショコラトリー&バー ロンポワン)』 のレ・ミエルです。草花から蜂たちが集めた蜜×ハーブ。自然の摂理そのものみたいな組み合わせの小さなショコラを舌に溶かすと、バサッとハーブ畑にダイブしている気分になった。リラクシーなボンボンショコラを生み出した田中丸博文シェフは、蜂蜜メーカーが手がける『パティスリーQBG』でショコラティエを任されていた、蜂蜜の名手。10月に開いた『ROND‐POINT』でも、表現したい味に合わせて蜂蜜を使い分けている。マスカットのように儚く香るエルダーフラワーは、繊細なクローバー蜂蜜で香りを生かして。『MORI YOSHIDA』にいた時に出合ったレモングラスの“茎”を使う一粒には、あえてパワフルなイタリア産百花蜜を合わせて個性を残し、レモンがなくとも清々しい蜂蜜レモンを味わわせる。とりわけ惹かれたのがラベンダー。「チョコレートにするなら爽やかさが欲しくて。僕の理想のラベンダーをローズマリーで叶えました」同じシソ科で香りも通ずるところがあるフレッシュローズマリーを、ラベンダー蜂蜜とドライラベンダーにプラス。全体の8割も入れて颯爽としたラベンダーを印象づける。ふわりと広がる癒しの香りに、爽快感と蜂蜜の甘みが重なり、ラベンダー畑の風が体を通り抜けていくようだった。蜂蜜の自然な甘さを生かして、フレッシュなハーブや果物で香りをつけた、最高に心地いいボンボンショコラコレクション。「レ・ミエル」6個入り¥2,160。右奥から時計回りに、ラベンダー、柚子、フランボワーズ、エルダーフラワー、国産百花蜜、レモングラス。それぞれバラ売りも(¥324~)。Chocolaterie & Bar ROND‐POINT by Hirofumi Tanakamaru東京都中野区中央2‐47‐2コートフェニックス1FTEL:03・5989・158511:00~18:00月曜休、火曜不定休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2021年11月17日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2021年11月10日ギフトを買うならデパートや大型施設が便利。ニューショップや新業態が続々と登場している東京の最旬ギフトをご紹介します!【イグジットメルサ】CHOCOLATIER PALET D’OR GINZA(ショコラティエ パレ ド オール 銀座)「ザッハトルテ ブラン」13cm ¥3,888ホワイトチョコレートを使った白いザッハトルテが初お目見え!姉妹店のBean to Barブランド『CHOCOLATIER PALET D’OR BLANC』の自家製ホワイトチョコレートを使って、ウィーンの古典菓子〈ザッハトルテ〉をアレンジした一品。「ウイスキーの香りとカカオ感たっぷりの生地を、シャリシャリ食感のグラズールで包み込んでいます。ホワイトチョコレートの優しい甘さをウイスキーの香りが引き立てている、大人好みの味わい」。東京都中央区銀座5‐7‐10中村積善会ビル1FTEL:03・5962・878711:00~20:00(変動あり)休みは施設に準ずる【渋谷 東急フードショー】Megan-bar & patisserie(ミーガン バー&パティスリー)「THE CHEESECAKE by Megan」写真上・Pistachio ホール¥3,780カット¥790、下・Houji-cha ホール¥3,456カット¥682素材の味と香りを最大限に生かしつつ、しっとりなめらかな口どけを追求。渋谷・並木橋にあるパティスリーが、人気のチーズケーキをメインとした初のショップをオープン。「やぶきた種の茶葉を使った〈Houji-cha〉と、シチリア産とアメリカ産のピスタチオを合わせた〈Pistachio〉は新フレーバーで、芳醇な香りと濃厚なコクに引き込まれます。なめらかな口どけの中に感じる爽やかな酸味と、クッキー生地のサクサク感が絶妙なアクセントに」。東京都渋谷区道玄坂1‐12‐1渋谷マークシティ1FTEL:03・3477・467010:00~21:00休みは施設に準ずる【上野マルイ】和栗や 栗のIROIRO「栗とバターのmariage」6個入り¥2,500滋味深い和栗の自然な甘さに、発酵バターの上品な風味が溶け合う。谷中の和栗を使ったスイーツ専門店『和栗や』の新業態。和栗にわずかな砂糖を合わせた栗ペーストに、フランスの酪農協同組合とタカナシ乳業が開発した「ブリーズ・ドゥ・メール発酵バター」を加えて焼き上げたお菓子が大人気。「日本の栗きんとんに、洋の美味しさがフュージョンした新感覚の焼き菓子です。ほろりと崩れて、儚げな口どけもたまりません」。東京都台東区上野6‐15‐1‐1FTEL:03・5834・393011:00~20:00休みは施設に準ずる毎日12:00から30個限定販売。10月中は要予約。【小田急百貨店新宿店】Patisserie Yu Sasage(パティスリー ユウ ササゲ)「サヴァラン フィグ ヴァンルージュ」「ムラングシャンティ」写真右・「サヴァラン フィグ ヴァンルージュ」¥604、左・「ムラングシャンティ」¥572実力派パティシエの感性が光る!旬の素材を使った季節限定ケーキが続々。名店で研鑽を積んだ捧雄介さんがオーナーシェフを務める千歳烏山のパティスリーが、百貨店初進出で話題に。ここでしか買えない季節限定品は見逃せない。「旬のイチジク、シナモンクリーム、フランボワーズのお酒を使ったサヴァランと、栗とコーヒーが絶妙にマッチしたムラングシャンティ。素材の組み合わせから生まれる個性的な香りや食感が際立っています」。共に11月末までの限定。東京都新宿区西新宿1‐1‐3‐B2TEL:03・6258・180010:00~20:30(日・祝日~20:00)休みは施設に準ずる【GINZA SIX】CAFE DIOR BY LADUREE(カフェ ディオール by ラデュレ)「マカロン」6個入り¥3,780フランスを代表する2つのメゾンのエスプリが共鳴した、麗しのマカロン。クチュールメゾン『ディオール』と、パリのサロン・ド・テの歴史を創り上げた『ラデュレ』がコラボレーションした世界第1号店。「マカロンボックスは6種類の限定フレーバーの詰め合わせ。カナージュ(格子柄)など、ディオールのアイコンがあしらわれた優美な装い。ベルガモットやべ・ローズ(ピンクペッパー)などフレーバーにも気品が感じられ、香りの余韻もエレガントです」。東京都中央区銀座6‐10‐1House of Dior GinzaTEL:03・6263・813110:30~20:30休みは施設に準ずる【渋谷 東急フードショー】Made in ピエール・エルメ「ヘーゼルナッツのフィナンシェ」「抹茶のフィナンシェ」「マドレーヌ」「チョコレート&柚子のマドレーヌ」「ヘーゼルナッツのフィナンシェ」¥216、「抹茶のフィナンシェ」¥216、「マドレーヌ」¥216、「チョコレート&柚子のマドレーヌ」¥270カステラ焼きからインスピレーション。フィナンシェやマドレーヌを焼きたてで。パティスリー界の巨匠ピエール・エルメ氏が、「日本の良きものを世界へ発信したい」との思いを込めて作ったコンセプトショップ。「その場で焼き上げるフィナンシェやマドレーヌが買えるのは、お菓子に特化した業態のここ、渋谷だけ。お祭りの屋台のように次々と焼き上げられ、外カリッ、中ふんわりの食感は焼きたてならでは。柚子や抹茶などの和の素材を使ったものもあり、ラフかつ上品な手みやげにピッタリです」。しぶちかTEL:03・3477・437110:00~21:00休みは施設に準ずる【渋谷 東急フードショー】Lait ribot(レリボ)「ガトーブルトン」6個入り¥1,6851か月熟成させた発酵バターが決め手。ふくよかな香りに満ちた新食感クッキー。日本橋兜町の『ease』のシェフパティシエ、大山恵介さんがプロデュースする、発酵×熟成バターのブランド。「発酵のタイミングや熟成の時間・温度を研究して作り上げたバターが自慢。〈ガトーブルトン〉は、そのバターをたっぷりと使いしっかり焼いた厚めのクッキー。バターの豊かなコクの中に、熟成によって生み出された奥深い香りとほのかな酸味を感じます。サクッ、ホロッの食感も心地いい」。渋谷マークシティ1FTEL:03・3477・467710:00~20:00休みは施設に準ずるchicoさんスイーツライター。トレンドに精通し、雑誌やWebを中心にスイーツ記事の執筆や企画監修などを手がける。本誌の連載「Food news」も担当。※『anan』2021年10月27日号より。写真・山口 明スタイリスト・野崎未菜美取材、文・鈴木恵美撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2021年10月23日スイーツライター、コーディネーターのchicoさんが選ぶ、手みやげBEST5をお届け。2021年、至福の美味しさが勢揃いです!新たな発見や体験で、心が晴れるようなお菓子。「少しずつ明るい方向に世の中が進み始めていますが、なかなか気分が晴れない。そんな中、ほっこりとあたたかな気持ちになれたり、ポジティブで前向きになるようなお菓子をギフトにしたら、きっと喜んでもらえると思います」カフェやレストランのデザートから専門店の手みやげまで、最新スイーツの動向に詳しいchicoさんが、今年注目しているお菓子をセレクトしてくれた。「出かけることが少なく不安な日々の中、カヌレのように懐かしくてちょっぴり特別感があるものは人気があります。自宅で食べ比べ体験ができるいちご大福もユニーク。また、シェフやパティシエが取り組む、SDGsスイーツも登場しています。贈る側もいただく側もソーシャルグッドですね」手みやげBEST5季節ごとの野菜の端材を使った、カリッ&ムチッ食感の極上カヌレ。BGM COFFEE & VIBES「カヌレ」6個入り¥1,980広尾にあるフレンチ『Ode』の生井祐介シェフが手がけるコーヒースタンドの逸品。「レストランで使う野菜の端材をパウダーにして生地に混ぜ込んでいます。ビタースイートな美味しさのあと、ほんのり季節野菜のニュアンスが感じられます。純粋に美味しいと感じるサステナブルスイーツですね」。東京都渋谷区広尾5‐1‐31T/54‐1FTEL:03・6447・79269:00~19:00不定休Webで購入可。いちごを“いちご大福”で食べ比べる、新しい食体験。いちご大福と茶菓のお店 あか「いちご大福」1個¥390~季節ごとに品種が異なる、国産のいちごが主役。「果肉の柔らかさ、果汁感、酸味、味の濃さなど、食べ比べることで違いがわかる驚きや、好みを発見できる、そんな楽しい体験に笑顔がこぼれる贈り物です。いちご、白餡、練りたてのふわふわ求肥が三位一体で見事」。常時3~4種類を揃える。東京都目黒区中央町1‐1‐3TEL:03・5724・318211:00~売り切れ次第終了月曜休この商品は通販なし。フレッシュな味と香りを閉じ込めた瓶入りのパフェ。エンメ「瓶パフェ」1個¥2,160手前・モンブラン、奥・オペラ実力派パティシェの独創的なパフェ。「1個でも素敵なギフトになります。秋冬限定のモンブランは、和栗の朴訥とした風味に洋梨の軽やかさがマッチ。色々な食感が潜んでいるのも楽しい。冷凍品なので持ち運びも配送もOK、脱プラ&リユースできる点も」。東京都渋谷区渋谷2‐3‐19ローゼ青山1FTEL:03・6452・616712:00~16:00、17:00~翌2:00不定休Web(cake.jp)で購入可。軽やかさと味わい深さが両立した理想のミルフィーユ。ホルン「ミルフィーユ」1個¥550飾らないシンプルなスイーツとパンを揃え、地下にはカフェも。「気持ちがいいほどサクサクとした食感で繊細に砕けていくパイ生地と、口どけがいいクリームのコンビ。軽やかさがありつつ、しっかりとしたバターのコクやバニラの香り、ミルキーさが感じられます」。東京都渋谷区上原1‐2‐1TEL:03・6804・82659:00~19:00不定休Instagramは@horn.tokyoこの商品は通販なし。アイスキャンディのようなルックスのホテルスイーツ。ストリングスホテル東京インターコンチネンタル「ストリングス・ロリポップ」3本セット¥2,268、手前から、ベリー&ルビーチョコレート、ダークチョコレート、オレンジパッション「ポップな見た目は気分が上がります!ルックスとは裏腹に、奥深く上質な味わいはさすがホテルメイド。表面を覆うチョコレートのパリッとした食感、中のフィナンシェはなめらかな口どけ。クセになる組み合わせです」。イタリアングリル「メロディア」東京都港区港南2‐16‐1品川イーストワンタワー26FTEL:03・5783・1258商品の受け取り時間は11:30~19:00無休通販なし。chicoスイーツトレンドに精通。『Hanako』「ELLE gourmet」などの雑誌やWebで、スイーツ関連の記事の執筆や企画監修、セレクトショップやオンラインショップなどでスイーツ監修を手がける。『東京の本当においしいスイーツ探し』シリーズ監修。※『anan』2021年10月27日号より。写真・山口 明スタイリスト・野崎未菜美取材、文・池田祐美子撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2021年10月20日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『ラ・パティスリー by アマン東京』のサントノレほかです。世界が羨む、アマン初のパティスリーがオープン!シックなアフタヌーンティーやデザートで私たちを歓喜させてきた「アマン東京」のスイーツが、遂に持ち帰れるようになった。「味わってほしいものがしっかり伝わるお菓子」がエグゼクティブペストリーシェフ、宮川佳久さんの信条。クラシカルなフランス菓子に、素材の味を輝かせる。「シャルロットを作ったのも、洋梨を一番おいしく食べてもらうためなんです」。洋梨は白ワインコンポートにするのが最高なうえ、その煮汁もムースにして生かしきれる。しかも周りのビスキュイが水分を適度に吸うし、支えになるからギリギリの柔らかさも叶う。食べれば夢の口溶けでシュワリと消えて、ジューシーそのもの!昔ながらのシュー菓子・サントノレは、八丈島のジャージー乳マスカルポーネ入りクリームで、よりミルキーに温故知新。噛むとカリカリといい音を立てるキャラメルと、その強さにも負けないクリームの乳味が蕩けあう。バニラパウダー(バニラの鞘で作る自家製!)が、そっと香りの余韻を添えていくのもいい。飾らないのに凛と美しく、オーセンティックなのに隅々までおいしい秘策が潜んでいて。飾り立てないラグジュアリー、アマンの美意識はお菓子にも息づいているみたいだ。手前左から時計回りに、「サントノレ」¥850、チョコレートの生地とムースの層でとことんチョコレートを楽しむ「ガトーショコラ」¥880、「シャルロットポワール」¥850、木にもスカートにも見える絞りがきれいな「モンブラン」(¥910)は熊本の栗の滋味たっぷり。ラ・パティスリー by アマン東京東京都千代田区大手町1-5-6大手町タワー OOTEMORI B2TEL:03・5224・3339(10:00~19:00)7:00~20:00(土・日・祝日10:00~19:00)休みは施設に準ずる※ケーキが並ぶのは10:00~。プチガトー10種のほか、ホールケーキも4種揃う。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2021年10月13日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2021年10月06日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『(NO)RAISIN SANDWICH(ノー・レーズン・サンドイッチ)』の(NO)RAISIN SANDWICH VERY BERRY CHERRYです。「レーズンは嫌いだけど、レーズンサンドは食べてみたい」。当ページでもお馴染みのフードエッセイスト、平野紗季子さんは長年レーズンを敵視しつつも、他ならぬ特別感漂うレーズンサンドに憧れ続けていたという。そんなレーズンパラドックスから閃いたのが「レーズンとそれ以外のサンド菓子」のアソート。監修は『Equal』後藤裕一シェフ。彼にかかるとドライフルーツはたちまち輝きだす。レーズンなら湯がいてふっくらさせ、丁寧に選別。漬け込むラム酒シロップにはシェリービネガーを忍ばせ、キレと果実味を纏わせてみせた。チェリーは酸味を残すようサッと湯がき、フランボワーズビネガー入りのキルシュシロップにクランベリーも一緒に漬けて、より香り華やかに。ピンクが眩しいチェリーのサンドを齧るとさくり、サブレが砕け、果実味溢れるクリームにチェリーの酸味がキュン!チェリーとベリーがぎゅっと濃縮した香りまでもがチャーミング。レーズンサンドはこれでもかとレーズンたっぷり。ぷにゅっとジューシーにはじければ、ドライフルーツの芳醇さと果物の瑞々しさが口いっぱいに。レーズン好きには過去最高のレーズンサンドを。苦手な人にも果実サンドの喜びを。Yesの人もNoの人も、一緒に仲良くお茶しよう。「(NO)RAISIN SANDWICH VERY BERRY CHERRY」¥2,500。フルーツはデザートを仕上げるがごとく、ピンセットで丁寧にのせてサンド。レーズンサンドとノーレーズンなVERY BERRY CHERRYサンド 各3個入り。9/26~はマロンのサンドに。アートディレクター・田部井美奈さんデザインのパッケージもおしゃれで、手土産にもぴったり。(NO)RAISIN SANDWICH毎週日曜10:00~オンライン発売公式Instagramは@noraisinsandwich平野さんがプロデュースする菓子ブランド。新たに専用工房を構え、定期販売スタート。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2021年9月15日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2021年09月08日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Lait ribot(レリボ)』の熟成バターサンドほかです。舌にとろけるミルキーなコクに、フライパンでじゅわりと焦がす芳しさ……バターの香りはいつだって幸せの象徴だ。『ease』大山恵介シェフは、フランスでの修業中に現地の発酵バターに夢中になった。乳酸発酵が醸すあのふくよかな風味を日本の日常にもと、新たに熟成発酵バター菓子専門店をスタート。そのお菓子作りはオリジナルのバター作りから始まる。『中沢乳業』とタッグを組み、「バターにとことん向き合い、乳牛の違いに加え、“発酵と熟成が生むおいしさ”を追いました」と、バター作りでの発酵や熟成のタイミング、期間、温度などの研究を重ね、特別なエイジドバターを完成。奥深い香りとほのかな酸味、コクを纏うバターをお菓子によって使い分けていく。バターサンドにはヨーグルトみたいな淡い乳酸感と熟成香を帯びた、北海道ミルクの熟成発酵バターをセレクト。サクサククッキーとふんわりバタークリームのこくまろに身を委ねていると、不意に濃密な乳味が飛び出してくる。その正体はバターミルク(バターを作る際に残る副産物)を煮詰めた、バターミルクジャム。バター飴みたいな懐かしい濃さがじんわり沁みる。こんなバタースイーツ沼からどっぷり抜け出せなくなるのもまた、最高に幸せかも!左奥から時計回りに、「バタープリン」¥481、「熟成バターサンド」1個¥501、1か月熟成したエイジドバターの香りに満ちた「ガトーブルトン」6個入り¥1,685。それぞれにベクトルの違うバターの喜びが潜んでいる!Lait ribot東京都渋谷区道玄坂1‐12‐1渋谷マークシティ1FTEL:03・3477・467711:00~20:00不定休(営業時間・休みは施設に準ずる)チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2021年8月11日‐18日合併号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2021年08月04日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『ホルン』のシュークリームです。天井にホルンがいくつもぶら下がる、耽美で楽しい『ホルン』の店内。ショーケースには、専用の鉄板で焼いたクレープと色とりどりのフルーツを重ねたミルクレープに、旬の果物がきらめくショートケーキと、スタンダードでいて、どこか凛とした個性を覗かせるお菓子が並んでいる。どれにしようかと眺めていたら、ゴツゴツと武骨なフォルムの、シュークリームに無性にそそられた。シュー生地にサブレをのせて焼きあげた姿は、シズル感の権化のよう。はやる気持ちを抑えつつ割ってみると、ふちまでパンパンに、これでもかとクリームが詰まっている。「クリームは混ぜすぎないよう気をつけながら、空気をできるだけ含ませて軽やかに仕上げています」と、店長の藤井ちひろさん。クリームが溢れないよう注意しながら頬張れば、ぽってりミルキー。クリームの旨みを放ちとろけながら、後味はさらりと軽くて甘さもスッと切れるよう。それでいて、ザクザクのシュー生地は噛むほどにほのかな塩味と香ばしさが広がり、食べ応えしっかり。その美味しい調和に没入していると、あっという間に食べてしまう。シンプルで軽い、毎日でも食べたいベーシックのとびきり。暮らしにお菓子がとけこむ、ちょっと幸せな日常を運んでくれます。黄金色に輝く「シュークリーム」¥400。ショーケースには旬のフルーツを使ったケーキが常時10~12種ほどスタンバイ。砂糖とバターでシンプルに生地を楽しむ焼きたてのクレープ(14:00~)も忘れずに。ホルン東京都渋谷区上原1‐2‐1‐101TEL:03・6804・82659:00~19:00(売り切れ次第閉店。クレープ14:00~18:00、カフェ9:00~17:00)不定休(インスタグラム@horn.tokyoで確認を)4月オープン。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2021年7月14日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2021年07月07日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『カフェ ディオール by ラデュレ』の限定マカロンボックスです。『ディオール』と『ラデュレ』がコラボした、世界初のカフェがオープン!スイーツファンもファッショニスタも賑わせるビッグニュースに心躍らせ、いそいそと銀座へ。『カフェ ディオール by ラデュレ』のスイーツには、ふたつのメゾンのエスプリが共鳴していた。ラデュレといえばのマカロンも、ディオールを象徴するカナージュ(格子柄)とラデュレらしい優しいパステルカラーで彩られた限定ボックスに収まり、優美そのもの。するりとリボンを解き開くと、カナージュやスターのモチーフに“CD”のロゴといった、ディオールのアイコンをプリントした6種のマカロンが。ディオールとラデュレのコードが交差するマカロンは、味わいもまたクリエイティブであでやか。「パンプルムース・ローズ」を齧ればパッと果実味がはじけ、爽やかだけどそれだけではなく、グレープフルーツの仄かな苦味と淡いバラのトーンが可憐に重なる。まさかのピンクペッパーのマカロンは、まろやかな甘さの後からふわりと広がるピンクペッパーの香りが気高くも清々しい。さらに今後、ディオールが発表するクチュールコレクションに合わせ、コレクションをイメージしたメニューも登場予定。待ち遠しすぎる!限定マカロンボックス6個入り¥3,780。ベルガモット、ショコラ・フリュイ・ルージュ、パンプルムース・ローズ、ヴァニーユ・フレーズ、トンカ、べ・ローズ(ピンクペッパー)の6フレーバー。香りの余韻までエレガント。『カフェ ディオール by ラデュレ』のために特別にデザインされた食器は、カフェの隣の『ディオール メゾン』にて販売。カフェ ディオール by ラデュレ東京都中央区銀座6‐10‐1ギンザシックスHouse of Dior Ginza 4FTEL:03・6263・8131 10:30 ~ 20:30(19:30LO)休みは施設に準ずる。予約優先。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2021年6月16日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2021年06月09日