2021年1月27日 11:00
「逃げ恥」ヒットで見えてくる、現代女性の「妊娠・出産・育児」のリアル
また、みくりが無痛分娩を選んだことに対する賛否がTwitter上で盛り上がったり、妊娠中の家の片づけのために家政婦を雇うことに対して羨む声も出たり。
絶賛の声一辺倒でなく、こうした違和感や、意見の衝突があることこそが、この作品の持つ力ではないかと思います。
何故なら、恋愛、結婚、仕事、家事、妊娠、出産、育児……世の中にはさまざまな「こうあるべき」圧力、ときには「呪い」とも呼ばれるものが常にあるもの。しかも、難しいのは、それらに普遍的な「正解」はなく、時代によって、世代によって、家庭や個人によって、何がいいのかが異なるということです。
これまでも妊娠・出産をテーマとするドラマには『コウノドリ』(TBS)や『透明なゆりかご』(NHK総合)など、秀作がいろいろありました。しかし、ど真ん中のテーマとして妊娠・出産を掲げるのではなく、新垣結衣×星野 源出演、野木亜紀子脚本、『逃げ恥』という幅広いファン層をすでに獲得している超人気コンテンツにおいて、さまざまな問題提起をし、気づきや考えるきっかけを提供したことに、大きな意義があるのではないでしょうか。
とはいえ、さまざまな問題を乗り越えて、二人で子育てをしていく姿は新しい子育てのカタチの模索と言えるでしょう。このドラマが世の中に一石を投じることができ、これから妊娠し子育てをしていく世代にとって希望に繋がるものになることを祈っています。
著者:ライター 田幸和歌子
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