2016年4月9日 05:00|ウーマンエキサイト
子供が怒られるとパニックになる時の対処法。「怒る」と「叱る」の違い
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「怒る」ことと「叱る」ことは、まったく違います。子どもは怒られても、何について怒られているのか、実はわかっていません。どうしたら子どもにわかってもらえるでしょうか? 感情に任せることのない、上手な叱り方について考えていきましょう。
■子どもを怒っていますか? 叱っていますか?
(A)「うちの子ったら、何度言っても同じことを繰り返すし、言うことをぜんぜん聞いてくれない」。そんなママはもう、イライラは頂点に達して、大声で怒鳴りつけるばかり。スーパーでも、公園でも。そういった光景を昔から見かけることがあります。
(B)いつも元気な子がしょんぼりしてうなだれていたり、はしゃいでいた子が急に何かを思い出したように神妙な態度をしてみたり。
よくよく事情を聞いてみると、お母さんに叱られた…と。
この違いは大きいですよね。
(A)のお母さんは怒っています。(B)の子どもは叱られました。
では、(A)の子どもはどうでしょうか?
小さな子なら泣き叫んでしまいますし、ある程度成長し、怒られることに慣れている子なら、嵐が通り過ぎるのを待つように、黙って下を向いていたり。
(B)のお母さんはどうでしょう?
恐らく、けっして大声を上げることなく子どもに反省を促し、二度と間違ったことを繰り返さないようにしっかりと言い聞かせたのではないでしょうか。
■怒っても子どもの心には響かない
子どもは親の感情にとても敏感です。特に接触する時間、一緒に過ごす時間が長い母親に対して、その傾向が強くなります。
小さな子ほど母親への依存が強いですし、その顔色をうかがって、感情を推し量る知恵も備わってきます。
母親が感情をむき出しにして怒った場合、子どもは「自分が怒られている」ことよりも「母親が怒っている」ことを認識します。そうなると、なぜ怒られているのかがわからなくなってしまうのです。
人は、強い怒りの感情を向けられると、パニック状態に陥ってしまいます。耳には届いていても、その言葉をなかなか理解することできません。子どもが怒られて泣くのは、怒られることが不快か、大きな声に驚いたか、怒りの矛先から逃避するかのどれかです。
「怒り」を「暴力」に置き換えてみれば明らかです。しつけと称して子どもに手をあげる人がいますが、論外です。
子どもは殴られたことで理解するのではありません。理解はしていないけれども、殴られたくないから言うことに従っているだけなのです。