子育て情報『自閉症スペクトラム障害とは?年代別の特徴や検査方法、治療法を紹介します!』

2016年9月29日 16:00

自閉症スペクトラム障害とは?年代別の特徴や検査方法、治療法を紹介します!

自閉症スペクトラム障害という診断名ができた成り立ちについて追ってみましょう。

自閉症スペクトラム障害は、2013年に出版されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)において、これまでアスペルガー症候群、高機能自閉症、早期幼児自閉症、小児自閉症、カナー型自閉症など様々な診断カテゴリーで記述されていたものを、「自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害」の診断名のもとに統合されました。

『DSM-5』以前の診断カテゴリーである自閉症やアスペルガー症候群などは、それぞれの症状に違いがあるとされ、それに伴って診断基準も異なるため、独立した障害として考えられてきました。

しかし、幼少期にアスペルガー症候群と診断された方が、年齢や環境などの変化によって自閉症と診断されたり、3歳以降になってから自閉症の症状が明確に表出する場合がありました。脳画像の研究ではそれぞれの差異が認められないこともあります。また症状の程度によって生活に支障をきたす方もいれば、ほとんど支障なく生活できる方もいます。

さらに支援方法も共通であることが多いため、『DSM-5』では、「連続体」を意味する「スペクトラム」という言葉を用いて障害と障害の間に明確な境界線を設けない考え方が採用されたのです。

自閉症スペクトラム障害の症状には多様性があり、連続体として重なり合っているという考え方が、「自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害」という診断名に込められています。


これまで自閉症、アスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害と診断されてきた症状も今後は「自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害」と診断されることが多くなると考えられますが、今まで同様の障害福祉サービスを受けることができます。

また、コミュニケーションの障害はあっても限定的な反復行動の問題がない場合、自閉症スペクトラム障害と診断できない場合もあります。『DSM-5』によって、自閉症スペクトラム障害と判断しきれない場合は、「社会的(語用論的)コミュニケーション症/社会的(語用論的)コミュニケーション障害」の診断名に分類されることになりました。

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『障害の兆候もまた、自閉症状の重症度、発達段階、歴年齢によって大きく変化するので、それゆえにスペクトラムという単語で表現される。

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