2017年3月23日 16:00
[第2回]「明けない夜でもいい」同じ境遇の仲間との出会いが自分を変えてゆく
そんな経験があったから、今はどんな状況の人に出会っても、それはその人の人生に必要なことなんだって、受容できるようになった。
「人間同士、今日も生きてるわ~」なんてね。
明けない夜は辛い、それでも歩いていける
「JERRY BEANS」のボーカルを務める、双子の弟の史朗は、僕とは対照的な性格だ。同じく不登校を経験してはいるけど、もともと活発で友達もたくさんいた。
双子というのは不思議な存在で、どっちかが本物でどっちかがニセモノみたいに思えることがある。僕は、史朗に比べて友達も少なかったから、完全に自分が史朗のコピーだと思っていた。
だけど今では、弱い部分も含めて、自分は自分なんだって受け止められるようになった。
僕は化粧もして、奇抜な民族衣装を着ているけれど、これもきっと僕の性格や人生の表れ。
自然がもともと好きだった上に、不登校の時、ジブリの『もののけ姫』を20回以上も観ていたものだから、きっと『もののけ姫』の世界に引きこもっていたんだろうな。自然のなかにいるような格好が安心する。そのせいで、どんどん奇抜さが増していくけど(笑)。
今でも性格はけっこうひねくれていて、「必ず夜は明ける!」なんていう言葉は嫌いだ。「いやいや、明けてないから、いま辛いんやし!」みたいに思ってしまう。
だけど、明けない夜―不登校の時期があっても、例え困難な状況があっても人生は不思議で自分の想像以上の事が起こる。それは良いことも悪いことも両方あるけれど、少なくとも良いほうもちゃんとあるんだから生きてさえいればゆっくりでも歩んでいけるんだということは、僕の経験や唄を通して知ってほしいと思う。
こんな格好のおかげで、不登校の子どもたちに会うと笑われることが多い。
「いやいや雄介さん、めっちゃ元気やん!僕引きこもってもそこまでならへんわ」
って。
いま、辛い思いをしている子たちに、僕の姿を見て「そんな時期があってもそこまでなる!?」って、笑った驚いたりしてくれれば、それでいいかな。
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