2017年3月15日 20:25
ウィリアムズ症候群って?音楽が大好きで社交的なの?特徴や原因、治療などまとめ
したがって、ここに記載した発達の過程は目安として考えるとよいでしょう。
新生児期は筋緊張の低下がみられるため、首のすわりには1歳過ぎ、一人で歩けるようになるのは2歳過ぎ、座るのは2歳過ぎなど、ゆっくりと発達がすすむことが多いといわれています。
また、指の関節も柔らかいために、つまんだりとした動作ができるようになるのもゆっくり成長するようです。
はじめての言葉も遅いことがわかっていて、1歳半から2歳半くらいに話すことのできる子はごく少数であると考えられています。
しかし、話し始めるととてもおしゃべりになる子どもが多く、語彙も豊富でとても流ちょうに話します。そのため、知的障害があったとしても、気づかれずに誤解を受けることもあるようです。
通常、知的障害をともなう子どもでは、文法の発達におくれがみられることが多いとされています。しかし、ウィリアムズ症候群の子どもの場合には文法の発達にはおくれがみられません。
このため、ウィリアムズ症候群の子どもは流ちょうに話すことができると考えられています。
言語の発達では、定型的な発達とも異なっていることが知られています。赤ちゃんは、言葉を話すようになる前には「指さし」をすることで、自分の欲しいものや興味のあることを知らせてくれます。
しかし、ウィリアムズ症候群の子どもは、この指差しをすることがないといわれています。指差しについては、発達ナビの記事で詳しく解説しています。子どもの指差しに不安を感じている方は、ぜひ記事を参考にしてみてください。
視空間認知障害のために、着替えや片付けなどの日常動作に困りごとが多いようです。それ以外にもお絵かきが不得意であったり、塗り絵では枠からはみ出すなど上手に塗れなかったりすることもあります。
また、なぞり書きや、はさみを使うこともあまり得意ではありません。
ウィリアムズ症候群のある人の学童期と思春期の発達の特徴
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10272004653
通常学級に通う子、通級制度を利用する子、支援学級に在籍する子、特別支援学校に通う子などさまざまです。
視空間認知障害は、学童期にも影響を与えます。黒板を書き写すことはとても苦手なほか、算数の理解などにもおくれが生じることがあります。
話すことはとても得意なので、学校の勉強を怠けているのではないかと誤解されてしまう子どももいるようです。