2017年3月26日 10:25
発達障害におけるグレーゾーンとは?特徴や注意すべきポイントのほか、支援、療育について紹介します!
そうした場合、保護者のほうから学校側への働きかけによって子どもが適切な支援や配慮を受けられるよう協力をお願いしてみるとよいでしょう。
こうした働きかけを行う上で大切な考え方に「合意的配慮」という概念があります。
合理的配慮とは、グレーゾーンを含む障害のある方々の人権が障害のない方々と同じように保障されるとともに、教育や就業、その他社会生活において平等に参加できるよう、それぞれの障害特性や困りごとに合わせておこなわれる配慮のことです。
2016年4月に施行された「障害者差別解消法 (正式名称:障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)」により、この合理的配慮を可能な限り提供することが、行政・学校・企業などの事業者に求められるようになりました。
文部科学省のホームページでは、小中学校教育における合理的配慮の提供内容として以下のように記されています。
(ア)教員、支援員等の確保
(イ)施設・設備の整備
(ウ)個別の教育支援計画や個別の指導計画に対応した柔軟な教育課程の編成や教材等の配慮
引用:文部科学省HP
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1297380.htm
あらかじめ子どもの得意・不得意を学校側に伝えておくことで、子どもの特性に合わせた支援や配慮を得ることができます。
学校で子どもの特性に合わせて行われる合理的配慮の例としては、
・読み書きに困難がある子の場合、拡大教科書やタブレット、音声読み上げソフトを利用して勉強できるようにする。・周りの刺激に敏感で集中し続けることができない子の場合、仕切りのある机を用意したり、別室でテストを受けられるようにしたりする。
・指示の理解に困難がある子の場合、指示を1つずつ出すようにしたり、見通しが立つようにその日の予定をカードや表にしたりする。
などが挙げられます。
https://junior.litalico.jp/assets/doc/personality/hattatsu/consideration/handbook.pdf
学校での「合理的配慮」 ハンドブック(LITALICOジュニア)
学校側に合理的配慮を求める相談を行う前に、子どもの得意・不得意を把握しておくことが重要です。どのような状況下でどのようなことをするのが苦手なのかを伝えることで、学校側も子どもの特性に対する配慮を行いやすくなります。