子育て情報『「こだわり」はないほうが生きやすい?登園ルート、弁当のおかず…発達障害息子の「ルーティーン回避」と「安心感」のバランス、試行錯誤の歴史』

2023年4月1日 06:15

「こだわり」はないほうが生きやすい?登園ルート、弁当のおかず…発達障害息子の「ルーティーン回避」と「安心感」のバランス、試行錯誤の歴史

勉強をしないと少なくなる。どちらがいいと思う?」と聞かれたコウは、「勉強をしない方がいいです」と答えました。「選択肢が多いのは不安だから、『これしかない』って方が安心できます」と言うのです。

その理由を聞いて、私は「なるほど…コウらしいな」と納得しました。「選択肢を広げることは、コウの負担を減らすこともあれば増やしてしまうこともあるのだな」と改めて思った出来事でした。

また、こだわりに関しては「大きく困らないこだわりはそのままにしておく」という方針も持っていました。

例えば、前述の『クモの巣を見ると始まるコウの解説』はクモの巣を怖がらなくなってからもしばらく続きましたが、「解説を聞くだけでOKならいいか」と思い、毎日「そうだね」と相槌を打っていました。

コウがクモの巣という存在を受け入れるのに必要な時間だったのか、単に飽きるまでの時間だったのか…3ヶ月ほど続いたころ、そのクモの巣解説の儀式はスーッと消えていきました。


「こだわり」はないほうが生きやすい?登園ルート、弁当のおかず…発達障害息子の「ルーティーン回避」と「安心感」のバランス、試行錯誤の歴史の画像

Upload By 丸山さとこ

「大きく困らないこだわりであれば安心のもとになるからいいのかな?」と考えて長い間続けたルーティンには、『お弁当の中身を変えない』というものもありました。

コウのお弁当は、長い間「特定のメーカーの特定の1商品のミートボール・たまごやき・ブロッコリー・菜飯のおむすび」からほとんど変わっていません。

自宅で食べられるものが少し増えてからは違うおかずを入れたこともありましたが、食べたり食べられなかったりしているうちに自宅でも食べられなくなることがありました。


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コウにとって、園や学校行事でお弁当を食べるときは、遠足や運動会など『日常ではない特別なイベント』が行われているときです。そんな日は『いつも通りのお弁当』があることが何かしら安心につながるのかもしれません。

当時のコウが何を考え何を感じていたのかは分かりませんが、「多分、残さず食べられるお弁当がコウにとってはよいお弁当なんだろうな」と思い、変化のないお弁当をつくるようにしました。

中学生になった現在はウインナーもハンバーグも唐揚げも野菜炒めもムシャムシャ食べるコウですが、今でも定番のおかずは飽きないと言います。

そんな風にこれまであれこれと対応を考えたり試行錯誤をしたりしてきた私ですが、大体の『コウの困りごと』に対しては、伝家の宝刀『成長を待とう』で見守ることにしています。

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