子育て情報『シカトでOK!? 「子なしの既婚女性」を責める社会との向き合い方』

2016年3月22日 18:00

シカトでOK!? 「子なしの既婚女性」を責める社会との向き合い方

結局子どもの優先度は低かった。それだけのことです』

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これは宮子さんが42歳、ちょうど今のご相談者様くらいの年齢のときに発表されたエッセイの抜粋です。

まさに、ご相談者様と同じような“空気”を感じておられたことを伺い知ることができますが、宮子さんの場合は“割り切”っていますよね。

どうしてこのように割り切れたのかといえば、その理由は宮子さん自身の言葉によるところの『だって幸せなんだもん』という日常であったからだと思います。

やさしい旦那様とお互いの仕事、お互いの趣味を認め合い、助け合い、いたわり合って二人で生きている日常。

子どもがいてもいなくても、これほどの幸せな夫婦生活があるでしょうか。

子どもがいない既婚女性を冷視するなど論外。“無視”してしまいましょう。


近年、わが国の厳しい財政事情もあって、子どもを産まない既婚の女性に対して「あなたたちは社会保障費に“ただ乗り”している」といった趣旨の、きわめて筋違いな批判が寄せられている事実を目にすることがあります。

これは、まったくもって見当違いな暴論であり、看過することはできません。

子どもを持つか持たないかの選択は、完全にその夫婦の自由であって、誰にもその選択を批判する資格や権限は無い のです。

現在52歳になられた宮子あずささんは、東京新聞の『本音のコラム』等で、おりにふれて“子なしの幸せ”について書いておられ、子どもを持つ人がその幸せを語るように子どもを持たない人がその幸せを堂々と語れる世の中がいいとおっしゃっています。

子どもがいる幸せ、孫がいる幸せを知る筆者も、全く同感です。

ただ最後に、お子さんがいない既婚女性であるご相談者様が“ハラスメント”と感じる言動を受け、息苦しさ、胸の痛み、気分の沈みといった症状が思いのほか長引いている場合は、やはりお近くのメンタルクリニックを受診なさってください。

精神神経科や心療内科の専門医に、言いたいことを思いっきり吐き出すことによって、症状の改善が期待できる のではないかと拝察いたします。

【参考文献】
・『看護学雑誌(2005年8月号)』医学書院・発行

●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)

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