2020年9月5日 19:40
水野美紀、KERAの新ユニット旗揚げ公演に出演 最近“辛いこと”とは?
何気ない会話に思わずクスッとしたりニヤリとしたり。ナンセンスでシュールな笑いを紡ぎ出す劇作家で演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下、KERA)さん。そのKERAさんが女優・緒川たまきさんと共に、新ユニット「ケムリ研究室」を立ち上げた。旗揚げ公演の『ベイジルタウンの女神』に出演するのは、いまやすっかりKERA作品の常連女優となった水野美紀さん。
「針の穴に糸を通す難しさ。だけどすごく楽しいです」
「10数年前に初めてKERAさんの舞台を観た時、頭では何がどう面白いのかわからないのにすごく面白いという体験をしたんです。この面白さをちゃんと理解したくて、KERAさんが影響を受けたという別役実さんとか、その別役さんが影響を受けたベケットにまで興味が広がって、その周辺の本をいっぱい読みました。シュールな笑いの歴史と奥深さを知って、さらにハマりました(笑)」
しかし、その水野さんをして、会話の微妙な間のズレや空気感で笑いを起こす作品は、まるで「針の穴に糸を通すような感覚」とか。
「とにかく細かく計算してセリフが書かれているから、脚本を読むだけでも十分面白い。でも本当のすごさは、文字以外の透明なところにあるんですよね。