2021年2月17日 19:30
女性を見下す風潮に喝! 傑作『クイーンズ・ギャンビット』人気爆発の理由 レビュー#2
翌日の第3戦、親切にしてくれていたタウンズ(ジェイコブ・フォーチューン=ロイド)との対局。好敵手で、ふたりとも対局を楽しんでいる表情から、真剣になっていく表情の変化が描かれる。エンドゲームまでもつれこむ。投了したタウンズ。
「君、いくつだ。いや、いい。答えないで。落ち込むだけだ」
「36歳」とベスは嘘をつく。
「ありがとう。君は本当にすごい。自覚してる?」
終わってトイレに駆け込むベス。初めての生理がきてとまどう。
ベスは、街の雑貨屋のチェス雑誌で大会のことを知る。
ベスの実力が偏見を打ち砕く
第4戦。クシで髪をなでつけるイヤな感じの男の対局は、盤面を映すこともない(この辺の観せ方のテンポ、最高!)。ベスが大会で勝ち上がるのと対照的に、養母の状況は悪化していく。
養父オールストン(パトリック・ケネディ)は家に戻らなくなり、生活は困窮し、養母アルマ(マリエル・ヘラー)はふさぎこみがちになる。
大会の最終戦、ハリー・ベルティックとの戦い。遅刻してくるハリー・ベルティックは、あからさまにベスをあなどっている。あくびを繰り返す。だが、強い。ベスは、「すぐにもどる」といってトイレに逃げ込む。