2021年5月25日 19:00
GRAPEVINE・田中が語る「流行の音楽とは真逆なことをしている」アルバムの魅力
と。そうしてどんどん予定が後ろ倒しになっていき、昨年は決まっていたライブもほとんどが飛びました。ようやくメンバーが集まれたのは、9月ごろです。それからみんなで曲を作り始めました。それまでは、それぞれ個人で曲を作ってはいたんですが、持ち寄ることができなかったんです。
世の中には、離れていても、データのやりとりをして曲を仕上げるバンドもいると思うんですが、そういうのは個人的に乗り気じゃなくて。やっぱり集まってアレンジしながら作っていくのがバンドですから。顔を合わせて音楽を作っていくほうが、僕の性に合っているんです。
なので、集まるまではもどかしいところもありましたが、集まってからは、非常にやりがいがある仕事なので、非常に楽しく制作できたアルバムになりました。ーーアルバムの先行配信シングルに、力強いドラムから始まる「Gifted」、ファルセットから始まる印象的な「ねずみ浄土」、明るくポップな「目覚ましはいつも鳴りやまない」の3曲がありますが、これらを選んだ理由はあるのですか。
時代的にもうシングルとしてのCDって、あまり出さないじゃないですか。数年前までは、「これがシングルCDになるぞ」