2021年5月25日 19:00
GRAPEVINE・田中が語る「流行の音楽とは真逆なことをしている」アルバムの魅力
5人で音を出しながら、アイデアをひろって、ばーっとテープを流しながら、何かしら曲になったりならなかったりを繰り返して、あとでそれを聴いて「ここはおもしろいんじゃないか」「この雰囲気は使えるんじゃないか」とみんなのアイデアを足して作っていくんです。
ーーでは、アルバムタイトルの「新しい果実」の意味も教えてください。
「新しい果実」という言葉は、いろいろなことにかかるしかけられる、想像力が膨らむ言葉かなと思って。先行配信シングルになった「ねずみ浄土」でも、「新たなフルーツ」と歌っている箇所があるんですが、そこにも何十にも意味合いを含ませています。
ーー田中さんご自身では、聴き手に『新しい果実』をどのように聴いてほしいでしょうか。昨今、どちらかというと、答えが出ている音楽を人々は求めている気がするんです。説明的な、わかりやすく盛り上がれるもの、わかりやすくエモいものなど。でも、この『新しい果実』では、イントロが長かったりとか、そういった流行の音楽とは、けっこう真逆のことをやっていると思うんですよね。
だからこそ、聴き方としては、自分のほうに僕らの音楽を引き寄せて、いろいろな想像をしてみてほしいんです。