2021年11月16日 19:30
「セーラームーンは偉大なアニメ」ドイツの気鋭監督が語る意外な理由
そんなふうに、クィアの私と両親がとてもオープンで親しい関係であるということを最初に示すためにも、父が撮ってくれた映像を使うことは、私にとってすごく重要なことでした。フィクションの世界だけで起きていること、という思い込みを観客にさせないためにも、必要なシーンだったと思っています。
世界は思ったよりも、早く変えられると気がついた
―なるほど。ちなみに、そのほかにも日本の文化で好きなものはありますか?
監督劇中でもお寿司を食べるシーンがいくつかありますが、私だけでなく、ドイツに住む多くの人たちが日本のファンだと言えるでしょう。ジブリをはじめ、多くのアニメ作品が人気ですし、料理や音楽、ゲームといった幅広い分野に渡って、影響を受けているはずです。
そういったものに子どもの頃から触れているだけに、私たちにとって日本は重要な文化的経験を与えてくれる国と言えるのではないかなと。私は幼少期からのいろんな経験を通して、芸術の道を選ぶことにしましたが、日本の文化もたくさん蓄積されているインスピレーションのひとつとなっています。
―それでは最後に、この映画を通して観客に伝えたいことがあれば、メッセージをお願いします!
監督この映画では、3人の主人公とともに、3つの世代も出てきますが、出身や年齢や過去に関係なく、ともに共通の未来を構築しよう、という強い願いを込めています。