2021年12月16日 19:00
『マトリックス』主演声優・小山力也「ド素人の自分でいいのか悩んだことも」今明かす秘話
自分が相手をしていただいているつもりで演じられたのは、うれしかったです。
難しかったのは、非常に凝っている特撮やグラフィックのディテールをつかまなければならなかったこと。そういう部分を想像しながら演じるのは、苦労したところです。
―ちなみに、過去の作品のなかで忘れられないシーンもありますか?
小山さん人の頭の後ろに装置が付けられていて、そこに長い鉄の棒がグサッと刺さるシーンを最初に見たときはやっぱり驚きましたね。あの場面はいまでも怖いですし、1作目はいま観ても新しいと感じます。
―確かに、色褪せない魅力がありますよね。ご自身のキャリアにおいて、『マトリックス』シリーズとの出会いはどのようなものになりましたか?
小山さん僕はドラマ『ER緊急救命室』で初めて吹き替えをやらせていただいたばかりだったので、そのときはまだド素人。にもかかわらず、なぜか『マトリックス』ほどの大作に主役で声をかけていただいたので、「本当に自分でいいのかな?」という戸惑いと喜びの両方がありました。
あの気持ちは20年以上経っても忘れられないですし、これからもそのときの初心は持ち続けていきたいです。
あとは、映画の反響が大きかったこともあり、日本語の吹き替えに受け継がれてきた伝統や先人たちの足跡、世界でどういった評価をされているのかも知ることができたので、そこで得たものは、今後も大切にしたいと思っています。