くらし情報『木野花「荒海に舟を漕ぎ出す思いでした」 教職を経て“演劇”の道に進んだ理由』

2022年2月12日 18:40

木野花「荒海に舟を漕ぎ出す思いでした」 教職を経て“演劇”の道に進んだ理由

教師の職を経て、東京で俳優を目指したが…。
大学の教育学部の美術科に進み、私は美術教師になりました。が、学校という縦社会に馴染めず1年目の秋で挫折。社会性のない自分を変えたい…模索し、たどり着いたのが、雑誌『美術手帖』で特集されていた“アングラ演劇”。’70年代当時、多くのアートは演劇に集まり、そこは男も女もなく自由で開放された場所に見えました。迷わず上京し養成所に入所。自主公演の計画に男女8人ほどが賛同してくれたのですが、男性陣が私や女性陣の提案をことごとく否定する事態に。その理由が「女の考えだから」。
ショックでした、旧態依然とした価値観がイヤで演劇を選んだのに…。改めて募ったら集まったのは女性だけ。でも上手くいった。“女の考え”が誰にも否定されず自由に舞台に羽ばたいた瞬間でした。それが女だけの劇団〈青い鳥〉の出発点。目指したのは「自分を開放し、自由に表現できること」。政治経済の先生の教えに背中を押され荒海に舟を漕ぎ出す思いでした。

きの・はな俳優、演出家。
1948年生まれ、青森県出身。2/18~3/6にKAAT神奈川芸術劇場 大スタジオにて、舞台『ラビット・ホール』に出演。3月には兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールでも公演が。

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