2017年2月20日 18:30
『ラ・ラ・ランド』は学生時代に企画していた!映画界の風雲児デイミアン・チャゼル監督インタビュー
ジャズは時代と共に動いていくもの、いまの時代と折り合っていかなければならないと思っています」。
その言葉からもわかるように、この映画には古き良きものと現代とが素晴らしいバランスで描かれている。チャゼル監督が好きだというミュージカル映画『雨に唄えば』『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』に通じるクラシカルさがありつつも現代らしさがある。さらに、歌・音楽・ダンス・物語、すべてがオリジナルであることもチャゼル監督の凄さだ。
「『セッション』はかなり自伝的な作品ですが、『ラ・ラ・ランド』は直接的な自分の体験談ではないですね。ただ、仕事や恋愛、個人的な人生の浮き沈みを少しずつ物語に散りばめています(笑)。そしてバランスについては──昔は良かったね…と言っている人たちはいますよね。絵描きでいうとルネッサンス時代が一番よかったとか、フィルムメイカーでいうと40~50年代のLAが最高だったとか、そうやってある特定の時代を理想化してしまっている人はいますが、僕にとって大事なのは、いまの時代に通じるものを作ること。
ですからこの『ラ・ラ・ランド』に関して言うと、クラシカルな映画といまの映画、昔のLAといまのLA、昔の音楽といまの音楽…そういったバランスで撮りたいと思ったんです。