2017年9月25日 16:30
【インタビュー】声優・梅原裕一郎 吹替の魅力と難しさを再確認した『僕のワンダフル・ライフ』
最初は明るくてスポーツ万能な青年を演じてほしいということで、暗さを隠して…お父さんとの会話のシーンになったら少しだけ出して。その後、怪我をして殻に閉じこもってしまったところから、イーサンの暗い部分を爆発させるように意識しました」。
■ 役者になって画面に入ったつもりで声の芝居をする
そもそも、“洋画に日本語のセリフを吹き替える”というのは、なかなか無理のある作業のように思える。たとえば今回の場合、26歳で日本人の梅原さんが、10代のリアルなアメリカ人の“声だけ”を担当している。一体その作業を、声優たちはどのように構築していくのだろうか?「吹き替えの世界が不思議で仕方ない」と梅原さんに伝えると、「僕もいまだに不思議です」と笑い、丁寧に説明してくれた。
「わかりやすいところで言えば、声のトーンですよね。年齢にあわせて変えていかないといけませんが、声のトーンだけじゃダメで…呼吸感だったり、若いからこその勢いみたいなものを意識しています。イーサンを演じるときも、外からの反応に対して落ち着かなかったり、10代特有の冷静じゃない部分を出せたらいいなと思いました。
ハンナとの会話も、最初はぎこちなさや初々しさを出すように…そういったことが、イーサンの若さに繋がるんじゃないかなと思います。