2017年12月20日 20:00
【シネマVOYAGE】世界一幸福な国が辿った歴史――国王が下した“ある決断”とは
今月のシネマな旅先はノルウェーです。映画『ヒトラーに屈しなかった国王』は、1940年にナチス・ドイツ軍に首都オスロを侵攻され、次々と主要都市を占領され、降伏を迫られながらも抵抗し続けたノルウェーの国王ホーコン7世の運命の3日間を描いた映画です。
この映画に興味を持ったのは、世界幸福度ランキング2017でノルウェーが1位だったこともひとつです。幸福度の高い国がどんな歴史を辿ってきたのか知りたくて。また、ホーコン7世はスウェーデンとの同君連合(※)を解消した独立後、初めて国民投票によって選ばれた国王、ノルウェー国家の礎を築いた国王です。彼の選択した決断があったからこそ、いま世界一の幸福を感じる国であるとしたら、この映画は観る価値がある、観るべき映画だと思ったわけです。
※同君連合:複数の君主国の君主が同一人物である状態・体制のこと。1814年~1905年までノルウェーはスウェーデンと連合王国を形成。
世界幸福度ランキングは、国際連合が定めた3月20日の国際幸福デーに、世界の155ヶ国を対象に発表されます。日本は残念ながら51位。上位は下記のとおりです。
■世界幸福度ランキング2017
1位 ノルウェー
2位 デンマーク
3位 アイスランド
4位 スイス
5位 フィンランド
6位 オランダ
7位 カナダ
8位 ニュージーランド
9位 オーストラリア
10位 スウェーデン
日本も住みやすい国とされていますが、このランキングはGDP(国内総生産)