2022年9月22日 17:45
干上がった湖が映し出す、オーストラリアの“いま”『渇きと偽り』本編映像
エリック・バナ主演のクライムサスペンス『渇きと偽り』より、本編映像が到着した。
エリック・バナが12年ぶりのオーストラリア映画主演を務めた本作は、世界的ベストセラーとなったジェイン・ハーパーのデビュー作「渇きと偽り」(ハヤカワ文庫刊)を映画化した傑作サスペンス。入念に仕組まれた伏線と意外な真相、そして過去と現在が巧みに交錯していく秀逸なエンターテインメント作品でありながら、自然に恵まれた観光大国であるオーストラリアがいま直面している問題を生々しく世界に提示する骨太な意欲作で、オーストラリアではロングランヒットとなった。
本作の醍醐味は、画面を掌握する“広大な乾いた大地”。湿度の高い日本では見ることのない、干ばつに喘ぐオーストラリアの田舎町を舞台に、極限にまで“渇ききった”人間関係がじっくりと炙り出される。
本作の舞台であるオーストラリア郊外の町では、近年気温上昇や異常気象といった気候変動の影響を受け、干ばつが長期化している。2019年には干ばつを発端に全国的に大規模な森林火災が起き、豊かで美しい自然の風景が荒廃させられる状況が世界中で報道されたことも記憶に新しい。
だからこそ、本作は町の風景や環境が重要な要素であったといい、ロケ地は製作チームの検討の結果、ビクトリア州のウィムラ地方が選ばれた。