くらし情報『まるで"ミニはやぶさ"……東大の超小型探査機「PROCYON」が報道公開』

2014年11月13日 15:40

まるで"ミニはやぶさ"……東大の超小型探査機「PROCYON」が報道公開

自動車で走っているとき、遠くのビルよりも、近くの電柱の方が早く動いて見えるだろう。小惑星のフライバイ観測もこれと同じで、距離が近いと小惑星が早く通り過ぎるため、探査機の姿勢制御が追いつかず、カメラで追尾できなくなってしまう。

この問題に対応するため、PROCYONでは開口部の鏡を駆動することで、見る方向を変えることができる望遠鏡を開発。鏡を回転させるだけなら高速にできるので、小惑星の動きが速くても追従できるわけだ。地球からの遠隔操作だと間に合わないので、鏡の制御は探査機が画像認識で自律的に行うという。

また超小型衛星で難しいのは遠距離での通信だ。大きなアンテナは搭載できないし、使える電力も少ない。そこで、PROCYONの通信系は、深宇宙探査の経験が長いJAXAが担当。
小型ながら、「はやぶさ」などの深宇宙探査機と互換性のあるXバンド通信系を開発した。臼田、内之浦などの地上局が利用でき、たとえ2AUという超遠距離からでも8bpsの通信が可能。地球近傍では32kbpsの高速通信に対応する。

○超小型探査機の先駆けとなるか

どうしてもメディア的には「小惑星探査」という点が目立ってしまうが、世界初の超小型探査機ということで、PROCYONのミッションではまず、バス技術の実証が大きな目的となる。

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