2014年11月13日 15:40
まるで"ミニはやぶさ"……東大の超小型探査機「PROCYON」が報道公開
があるものの、「探査機」となると、今回のPROCYONが世界初になるだろう。
自力で目標天体に向かうために、PROCYONにはイオンエンジン「I-COUPS」(アイクーズ)が搭載される。イオンエンジンは電気推進の一種で、化学推進に比べ燃費(比推力)に優れるのが大きな特徴だ。反面、パワー(推力)が小さいという弱点もあるが、長期間噴射することで、最終的には大きな加速を得ることができる。あまりたくさん推進剤を搭載できない超小型衛星にとって、これは大きなメリットだ。
ところでI-COUPSという名称は"Ion thruster and COld-gas thruster Unified Propulsion System"の略なのだが、これが示すように、I-COUPSはイオンエンジンとコールドガスジェットが統合された推進系である。イオンエンジン部は超小型衛星「ほどよし4号」に搭載された「MIPS」とほぼ同じで、これに姿勢制御スラスタ(RCS)としてコールドガスジェット部を追加した形になる。
PROCYONの姿勢制御は基本的にリアクションホイールで行うのだが、リアクションホイールのアンローディングのためにはRCSが必要。