くらし情報『クラウド時代に課題となる法律諸問題 - 虎ノ門南法律事務所』

2015年6月30日 20:22

クラウド時代に課題となる法律諸問題 - 虎ノ門南法律事務所

ここで差押え対象がPCの場合、そのPCで作成などが行われたデータがサーバへ記録されている状況では、そのデータは差押え対象となるPCにコピーされたうえで、差押えられることがあるという。

次に上沼氏は、新設された「記録命令付差押え」について解説した。こちらは、プロバイダ等のデータを保管する者や、その他データを利用する権限を有する者に、必要なデータを記録媒体に記録等させた上、この記録媒体を差し押える手続きとなる。記録命令付差押えでは、捜査対象たる犯罪の被疑者本人ではない、プロバイダやクラウドサービス事業者も処置の対象となるという。

従来、クラウド上のどこかに捜索対象のデータが入っている場合、警察はサーバを丸ごと差し押えるような荒技に出ざるを得ない可能性もあった。しかし、クラウドには当然他のユーザーのデータも記録されているため、その行為は極めて非現実的だ。そこで必要なデータだけ記録媒体に写して差押えることが必要となり、「記録命令付差押え」が新設された。

上沼氏は続いて、データに関する記録媒体の差押えの執行方法についても解説した。
これは、PCや記録媒体から別の記録媒体へデータを複写・印刷・移転して差押えるというもの。

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