小出恵介、NYでつかんだ演技の本質「役者としての礎に」 4年ぶりドラマで手ごたえ
――俳優のお仕事への思いを再確認されたのですね。
再び演じることによって確信しましたし、今後も俳優のお仕事で貢献していきたいなと強く思いました。
――小林勇貴監督が、「現場のみんながやりやすい雰囲気を作ってくれて座長として素晴らしい」とおっしゃっていました。その雰囲気作りは意識的にやられていたのでしょうか?
主演を務めるときは、監督が遠慮なく意見やアイデアを伝えられる環境を作りたいと思っていて、そこは一番心がけました。皆さんが楽しそうに撮影に臨んでほしいと思っているので。何度か主演をさせていただく中で、そういうことを大事にしたいと思うようになりました。
――特にその大事さに気づかされた、転機になった作品はありますか?
NHKの時代劇(『吉原裏同心』)で主演をさせていただいたときに、自分の気分一つで現場の空気が変わってしまうと感じました。自分が疲れたり、余裕がなくなってくると、それがびっくりするくらいすぐ伝わってしまう。
主演の責任は現場の環境づくりも込みなんだなと、その大事さを痛感しました。
●「これが演技なのだと…」 新たな境地に到達
――ニューヨークでの2年半はどんな経験になりましたか?
早いようで長いような、コロナの影響でいろんなものが変わったり、予定がずれたりしましたが、それも含めて壮絶な期間でした。