くらし情報『インバウンド観光客を魅了できるか!? 日本独自の食文化「駅弁」復活への課題【後編】』

2016年1月27日 09:30

インバウンド観光客を魅了できるか!? 日本独自の食文化「駅弁」復活への課題【後編】

事実、いかめしは第1回大会で1位を獲得。以降、ランキングの常連となり、全国に知れわたるようになった。

取材した当日は、首都圏に今年初の大雪が降り、交通機関に大ダメージが生じた日だったが、会場内は多くの“駅弁ファン”でにぎわっていた。それでも担当者によると「例日よりも少ない客入り」だという。客層をチェックしてみると、筆者が注目している外国人客はほとんどみられなかった。むしろ、お目当ての駅弁ブースにサッと並び、弁当を手に入れると併設された休憩所で味わう手慣れた客が多いように感じられた。歴史が長いイベントだけにリピーターが多いのだろう。また、新宿ではなく、浅草から秋葉原、有楽町にかけての“インバウンドの通り道”ともいえる地域周辺の百貨店で、このような催しが行われれば、客層は違ってきたかもしれない。


余談だが、この日は「のどぐろと香箱蟹弁当」ブースの行列が目立った。北陸新幹線開通でわく石川県の名産であること、テニスの錦織選手が「のどぐろが食べたい」と発言して話題になったことが影響しているのかもしれない。

いずれにせよ、“駅弁は駅で買うもの”という至極まっとうな常識から離れなければ、窮地に追い込まれている駅弁の浮上は困難だろう。

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